説明

画像出力受付端末および画像出力受付方法、並びにプログラム

【課題】登場人物の露出度が同じになるように自動レイアウトを行うことが可能な画像出力受付端末等を提供する。
【解決手段】画像ポイント算出部71は、入力制御部61に入力された画像データの画像ポイントを算出する。画像リスト作成部72は、画像ポイントの高い画像データを抽出して画像リストを作成する。登場人物リスト作成部73は、画像リストの中から人物の顔を認識し、人物画像リストを作成する。自動レイアウト部74は、登場人物の露出度が同じになるようなレイアウト方法に基づいて、画像リスト、人物画像リスト、および画像群を自動レイアウトする。露出ポイント算出部76は、レイアウトされた状態で、人物毎の露出ポイントを算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データの印刷を行う画像出力受付端末および画像出力受付方法、並びにプログラム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、利用者が所有する記憶媒体に記憶されている画像データの印刷を行う画像印刷システムが広く普及している。利用者は、画像印刷システムの画像出力受付端末を操作することにより、デジタルカメラ等で撮影した画像を印刷したり、複数の印刷物が製本されたフォトブックを作成することができる。
【0003】
ところで、卒業アルバムなど、複数の人物が主役のフォトブックを作成する場合、写っている写真の枚数を平等にし、配布する全員が不満に思わないよう大変神経を使って作成しなければならない。不公平感を避けるため、簡単な方法としては、同じショット数となる集合写真ばかりを用いることもできるが、面白みに欠けるフォトブックになってしまう場合も多い。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1には、不公平さを感じ生じさせないアルバム作成装置に関する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許2010−57073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、利用者により選択された画像データに含まれている顔画像を抽出し、抽出された顔画像の数を人物別にカウントして登場回数が所定数を超えないようにしている。つまり、アルバム編集のためのレイアウトは、利用者が行っており、レイアウトのために選択した画像データに含まれている顔画像が所定の登場回数を超えた場合に、選択解除を求める警告を表示している。従って、アルバム編集のためのレイアウトは、利用者が行わなければならない課題があった。
【0007】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、登場人物の露出度が同じになるように自動レイアウトを行うことが可能な画像出力受付端末等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、第1の発明は、画像データの入力を制御する入力制御手段と、前記画像データの画像ポイントを算出する画像ポイント算出手段と、前記画像ポイント算出手段により算出された前記画像ポイントの高い画像データを抽出して画像リストを作成する画像リスト作成手段と、前記画像データおよび前記画像リストをページにレイアウトするレイアウト手段と、前記画像リスト中の画像データから人物の顔を認識し、人物画像リストを作成する人物画像リスト作成手段と、前記人物画像リスト中の人物画像データの、前記ページ上における露出ポイントを算出する露出ポイント算出手段と、前記レイアウト手段によりレイアウトされた前記ページ上に、前記人物画像リストおよび前記露出ポイントを配置し、その表示を制御する表示制御手段と、を備えることを特徴とする画像出力受付端末である。
第1の発明によって、登場人物の露出度が同じになるように自動レイアウトを行うことができる。
【0009】
前記画像ポイントは、少なくとも、領域ポイントおよび写真ポイントであり、前記露出ポイント算出手段は、前記領域ポイントおよび写真ポイントに所定係数を掛けて、前記露出ポイントを算出する。
これにより、好感度の高い画像をレイアウトすることができる。
【0010】
前記露出ポイント算出手段は、全ページ上における露出ポイント、および、編集中のページ上における露出ポイントを算出し、前記表示制御手段は、前記全ページ上における露出ポイント、および、編集中のページ上における露出ポイントの表示を制御する。
これにより、利用者は、各ページに満遍なく各登場人物の画像がレイアウトされているか否かを確認することができる。
【0011】
前記表示制御手段は、人物毎の露出ポイント確認のための個別ポイント確認画面、および、露出度設定のための露出度設定画面の表示をさらに制御する。
これにより、利用者は、人物毎の露出ポイントを容易に確認したり、登場人物毎に目標とする露出度を変更したりすることができる。
【0012】
前記露出度設定画面において自動調整指示の選択を検知し、選択された人物画像データの露出ポイントを調整する露出ポイント調整手段をさらに備える。
これにより、自動で露出ポイントを調整することができる。
【0013】
第2の発明は、画像データの入力を制御する入力制御ステップと、前記画像データの画像ポイントを算出する画像ポイント算出ステップと、前記画像ポイント算出ステップで算出された前記画像ポイントの高い画像データを抽出して画像リストを作成する画像リスト作成ステップと、前記画像データおよび前記画像リストをページにレイアウトするレイアウトステップと、前記画像リスト中の画像データから人物の顔を認識し、人物画像リストを作成する人物画像リスト作成ステップと、前記人物画像リスト中の人物画像データの、前記ページ上における露出ポイントを算出する露出ポイント算出ステップと、前記レイアウトステップでレイアウトされた前記ページ上に、前記人物画像リストおよび前記露出ポイントを配置し、その表示を制御する表示制御ステップと、を含むことを特徴とする画像出力受付方法である。
第2の発明によって、登場人物の露出度が同じになるように自動レイアウトを行うことができる。
【0014】
第3の発明は、画像データの入力を制御する入力制御ステップと、前記画像データの画像ポイントを算出する画像ポイント算出ステップと、前記画像ポイント算出ステップで算出された前記画像ポイントの高い画像データを抽出して画像リストを作成する画像リスト作成ステップと、前記画像データおよび前記画像リストをページにレイアウトするレイアウトステップと、前記画像リスト中の画像データから人物の顔を認識し、人物画像リストを作成する人物画像リスト作成ステップと、前記人物画像リスト中の人物画像データの、前記ページ上における露出ポイントを算出する露出ポイント算出ステップと、前記レイアウトステップでレイアウトされた前記ページ上に、前記人物画像リストおよび前記露出ポイントを配置し、その表示を制御する表示制御ステップと、を実行させるためのプログラムである。
第3の発明に係るプログラムをコンピュータにインストールすることで、第1の発明に係る画像出力受付端末を得ることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、登場人物の露出度が同じになるように自動レイアウトを行うことが可能な画像出力受付端末、画像出力受付方法、およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像出力受付端末の外観斜視図である。
【図2】図2は、画像出力受付端末のハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【図3】製本機のハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【図4】画像出力受付端末内のコンピュータの機能構成例を示すブロック図である。
【図5】編集部のさらに詳細な機能構成例を示すブロック図である。
【図6】画像出力受付端末の露出調整処理を説明するフローチャートである。
【図7】編集画面の表示例を示す図である。
【図8】個別ポイント確認画面の表示例を示す図である。
【図9】露出度設定画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0018】
[本発明の実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る画像出力受付端末1の外観斜視図である。
【0019】
画像出力受付端末1は、店頭において、入力メディア(記憶媒体)や携帯端末に記憶されている画像データの印刷を受け付け、印刷を行う端末である。画像出力受付端末1は、予め画像データが記憶された入力メディアや携帯端末(いずれも不図示)から画像データを取得し、内部に保持する。
【0020】
入力メディアは、例えば、DVD-ROM/CD-ROM/CD-R/CD-RW、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SD(Secure Digital)カード、ミニSDカード、マイクロSDカード、xD−ピクチャーカード、Smart Media(登録商標)、MEMORY STICK(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。
【0021】
携帯端末は、例えば、スマートフォン、iPhone(登録商標)、カメラ付き携帯電話機、iPad(登録商標)、携帯型パーソナルコンピュータ等である。通信方法は、例えば、blue
tooth(登録商標)、IR(赤外線通信)等である。
【0022】
画像出力受付端末1の上部正面には、タッチパネル付ディスプレイ11が配置されている。タッチパネル付ディスプレイ11は、操作の案内、操作の状況、読み込んだ画像データ等を表示するとともに、利用者からの指示を受け付ける。利用者は、タッチパネル付ディスプレイ11を介して、印刷注文する画像データの選択、画像データの画像処理の指示等を行う。
【0023】
タッチパネル付ディスプレイ11の下部には、メディア投入口12および通信口13が設けられている。メディア投入口12は、各メディアの挿入口であり、複数の挿入口が1箇所にまとめて配置されている。通信口13は、各携帯端末と通信を行うための通信ポートであり、複数の通信ポート(赤外線ポートやUSB(Universal Serial Bus)ポートなど)が1箇所にまとめて配置されている。
【0024】
画像出力受付端末1の下段部の前面板14には、レシート取出口15、硬貨投入口16および紙幣挿入口17のような料金投入口、つり銭返却口18、印刷物取出口19、ドア開閉キー20、メンテナンスキー21等が設けられている。
【0025】
レシート取出口15、硬貨投入口16、紙幣挿入口17、つり銭返却口18は、利用者による印刷物の注文内容に応じた入金を要求する課金手段として機能する。利用者は、硬貨投入口16に硬貨を投入したり、紙幣挿入口17に紙幣を挿入したりすることにより、印刷物の料金を支払う。つり銭がある場合には、つり銭返却口18から放出される。また、料金徴収後、徴収金額や注文内容等が印刷されたレシートがレシート取出口15から放出される。
【0026】
印刷物取出口19には、画像出力受付端末1の筐体内に設置されるプリンタにより印刷された印刷物が排出される。ドア開閉キー20は、画像出力受付端末1の前面板14を開閉するためのキーである。メンテナンスキー21は、利用者が画像出力受付端末1を利用可能な運転モードと、管理者が画像出力受付端末1のメンテナンスや設定、レシートの再印刷等を行う管理モードを切り替えるためのキーである。
【0027】
次に、画像出力受付端末1の基本的動作について説明する。
【0028】
画像出力受付端末1は、入力メディアから読み込んだ画像データを液晶ディスプレイ等のタッチパネル付ディスプレイ11に表示する。利用者は、タッチパネル付ディスプレイ11に設けられたタッチパネルにより、入力メディアや携帯端末等から読み込んだ画像の中から印刷注文する画像を選択する。
【0029】
本実施の形態において、印刷注文の内容には、「通常印刷」と「フォトブック」の2種類がある。「通常印刷」は、熱転写方式などで片面または両面に印画した用紙を出力する(通常の画像印刷を行う)ものである。「フォトブック」は、画像やテキストを熱転写方式などで片面または両面に印画した複数の用紙を用いて製本を行い、製本物を出力(提供)するものである。また特に、「通常印刷」においては、1面に複数の画像印刷を行うものである。
【0030】
利用者は、タッチパネル付ディスプレイ11に表示された画面上で、印刷注文する画像を選択した後、印刷の実行を指示すると、画像出力受付端末1内のコンピュータが内部プリンタに画像データを転送する。
【0031】
画像出力受付端末1は、利用者に印刷物の印刷注文に応じた料金を算出、表示し、必要に応じてレシートプリンタによりレシート(引換券)を発行し、利用者に支払いを要求する。画像出力受付端末1は、課金手段により利用者の入金が完了すると、印刷データの印刷を開始する。印刷された印刷物は、印刷物取出口19から排出され、利用者に提供される。
【0032】
また画像出力受付端末1は、「フォトブック」を作成する場合、印刷された印刷物を内部製本機に搬送し、印刷物を所定の製本方法で製本する。製本されたフォトブックは、図示せぬフォトブック取出口から排出され、利用者に提供される。
【0033】
更に、本発明は、その場で印刷物を受け取る場合に限られず、いわゆる「オンライン製本」にも適用可能である。「オンライン製本」とは、利用者などが所有するコンピュータから同様の手順によって印刷物の発注を行い、業者が印刷物を製本し、郵送によって印刷物を受け取るというものである。本発明を「オンライン製本」に適用する場合、後述する図6に示す処理を実行する為のプログラムを、利用者などが所有する汎用のコンピュータにインストールすることによって同様に実現することができる。すなわち、画像出力受付端末1とは、図6に示す処理を実行する為のプログラムがインストールされた汎用のコンピュータも含むものである。また、後述する図6に示す処理を実行する為のプログラムを、業者が所有するサーバにインストールするようにしても良い。この場合、利用者は、インターネット等のネットワークを介して業者のサーバにアクセスし、インターネット閲覧ソフト等の画面から印刷物の発注を行う。
【0034】
なお、画像出力受付端末1は、料金算出、レシート(引換券)の発行を行うだけでなく、課金機を装備しているため、利用者に入金を要求して現金による課金処理を行うようにすることもできる。
【0035】
図2は、画像出力受付端末1のハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【0036】
コンピュータ30は、制御部31、記憶部32、入出力部33、通信部34等から構成され、各種メディア読取部41、通信部42、シャッタ43、モニタ44、コインメック45、ビルバリ46、レシートジャーナル処理部47、およびプリンタ48、および製本機50を制御する。
【0037】
制御部31は、プログラムの実行を行うCPU(Central processing Unit)と、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等で構成される。制御部31は、記憶部32等に格納されたプログラムに従って、バス35を介して接続された各装置を制御する。
【0038】
記憶部32には、制御部31が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。プログラムは、例えば、画像入力プログラム、課金処理プログラム、レシート印刷処理プログラム、保守プログラム等である。データは、例えば、画像データや印刷データ等である。
【0039】
プログラムのコードは、制御部31により必要に応じて読み出され、RAMに移され、CPUに読み出されて各種機能として実行される。
【0040】
入出力部33は、記憶部32に格納されているプログラム等の更新や、画像出力受付端末1の設定等を行うメンテナンス時に用いられる。
【0041】
通信部34は、通信制御装置、通信ポート等を有し、画像出力受付端末1と図示せぬネットワーク間の通信を媒介する通信インターフェースである。通信部34は、ネットワークを介して画像出力受付端末1と他の外部装置間の通信制御を行う。
【0042】
各種メディア読取部41は、メディア投入口12の各メディアの挿入口に対応して画像出力受付端末1内部に設けられ、挿入された入力メディアに予め記憶されている画像データを読み込む。通信部42は、通信口13の各通信ポートに対応して設置されており、通信中の携帯端末に予め記憶されている画像データを読み込む。
【0043】
シャッタ43は、メディア投入口12の各挿入口に設けられ、入力メディアの挿入口を開閉し、読取処理の最中や、課金処理が完了するまで、入力メディアを取り出せないようにする。モニタ44は、タッチパネル付ディスプレイ11である。
【0044】
コインメック45、ビルバリ46、レシートジャーナル処理部47は、課金機能の役割を果たす。コインメック45は、硬貨投入口16に対応して画像出力受付端末1内部に設けられ、硬貨の入出力を管理する。ビルバリ46は、紙幣挿入口17に対応して画像出力受付端末1内部に設けられ、紙幣の入出力を管理する。
【0045】
レシートジャーナル処理部47は、レシート取出口15に対応して画像出力受付端末1内部に設けられ、利用者の徴収金額や注文内容に応じたレシートを印刷する。
【0046】
プリンタ48は、印刷物取出口19に対応して画像出力受付端末1内部に設けられ、印刷物を印刷する。プリンタ48は、画像データを印刷する高解像度カラープリンタであり、熱転写プリンタあるいはインクジェット型など、プリンタの方式は特に問わない。印刷を行うべく紙は、シート状またはロール状である。
【0047】
製本機50は、ローラや搬送路等を有し、プリンタ48で印刷された印刷物を所定の製本方法で製本しフォトブック等の製本物を作成して出力する。
【0048】
なお、プリンタ48は、画像出力受付端末1内部に設けられ、そこで印刷が行われるが、これに限らず、例えば、通信部34およびネットワークを介して接続されたプリンタサーバに画像データを転送し、そこで印刷を行わせることも勿論可能である。また、製本機50も、画像出力受付端末1内部に設けられ、そこで製本が行われるが、これに限らず、例えば、図示せぬ搬送路を介して接続された外部の製本機に印刷物を搬送し、そこで製本を行わせるようにしてもよい。すなわち、画像出力受付端末1と、プリンタ48、製本機50はそれぞれ別体であってもよい。
【0049】
図3は、製本機50のハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【0050】
製本機50は、印刷物を折りたたむ折り機構51、印刷物をホチキスや製本テープ、背表紙、糊等で綴じる綴じ機構52、印刷物を化粧断裁する裁断機構53等を備えるものを用いることができる。これらの機構としては、既知のものを使用できる。フォトブックの製本方法の詳細については、特開2010−137564号公報等に記載されている通り公知の技術である。
【0051】
図4は、画像出力受付端末1内のコンピュータ30の機能構成例を示すブロック図である。図4に示す機能部のうちの少なくとも一部は、図2の制御部31により画像印刷プログラムが実行されることによって実現される。
【0052】
入力制御部61は、各種メディア読取部41で読み込まれた画像データや通信部42で読み込まれた画像データの入力を制御する。
【0053】
なお、画像入力手段としては、メディア投入口12にメモリカードを挿入し、そこからデータを読み込む以外にも、以下の2つの方法がある。
1.インターネットを介して、オンラインアルバムサーバから読み込む。
2.インターネットを介して、オンラインアルバムサーバからスマートフォン等の携帯端末がダウンロードし、更に、近距離通信によって、スマートフォン等から読み込む。
【0054】
表示制御部62は、入力制御部61に入力された画像データの一覧表示画面、画像データの印刷サービスを利用者に提供するための画像出力サービス案内画面等の各種画面のモニタ44上への表示を制御する。
【0055】
画像受付部63は、モニタ44に表示されている画像データの一覧表示画面において、利用者による画像の選択を受け付ける。
【0056】
編集部64は、利用者により印刷する画像の編集が行われた場合、入力制御部61に入力された編集内容を表わす入力データに基づいて、印刷情報を更新(編集)する。編集部64のさらに詳細な機能構成例は、図5を参照して後述する。
【0057】
課金部65は、印刷注文に応じた料金を算出し、その算出結果をモニタ44に表示させ、利用者に支払いを要求する。また課金部65は、コインメック45やビルバリ46の金銭の入出力を管理する。
【0058】
印刷実行部66は、課金部65によって課金処理が完了すると、印刷対象の画像データを所定位置に配した後、印刷データに変換し、印刷データの印刷を実行する。
【0059】
図5は、編集部64のさらに詳細な機能構成例を示すブロック図である。
【0060】
画像ポイント算出部71は、入力制御部61に入力された画像データの画像ポイントを算出する。画像ポイントには、登場ポイント、領域ポイント、笑顔ポイント、および写真ポイントがある。登場ポイントは、公知の顔認識技術を用いて、入力された画像データ中の人物(顔画像)を抽出し、人物毎の登場回数をポイント化したものである。領域ポイントは、公知の顔認識技術を用いて、画像データ中の顔の大きさ(領域)を抽出し、人物毎の全画像領域における顔の大きさの割合をポイント化したものである。笑顔ポイントは、公知の笑顔認識技術を用いて、画像データ中の人物が笑顔かどうかを認識し、どのくらい笑っているかをポイント化したものである。写真ポイントは、顔領域にピントが合っていることでよく撮れた画像中の人物毎の登場回数をポイント化したものである。
【0061】
つまり、画像ポイント算出部71は、公知の技術を用いて、登場ポイント、領域ポイント、笑顔ポイント、および写真ポイントを算出する。
【0062】
画像リスト作成部72は、画像ポイント算出部71で算出された画像ポイントの高い画像データを抽出し、画像リストを作成する。画像データの抽出方法は、所定の閾値以上の画像ポイントを有する画像データを抽出したり、あるいは、画像ポイントの高い順に所定枚数の画像データを抽出したりしてもよく、特に問わない。
【0063】
登場人物リスト作成部73は、画像リスト作成部72で作成された画像リストの中から人物の顔を認識し、人物画像リストを作成する。
【0064】
自動レイアウト部74は、所定の自動レイアウト方法に基づいて、画像リスト作成部72で作成された画像リスト、登場人物リスト作成部73で作成された人物画像リスト、および画像群を自動レイアウトする。自動レイアウト方法は、例えば、フォトブックに掲載する写真枚数やレイアウト枠が予め指定されている状態で、ほぼ同じ位の大きさで、かつ、ピントが合っている顔領域を有する画像が複数存在する場合、集合写真を優先的に大きい枠に配置したり、笑顔ポイントや写真ポイントの高い人物が登場する画像を優先して配置したり、登場人物の露出度が同じになるようにする。
【0065】
人物リスト登録部75は、編集画面(図7)に表示された人物画像リストにおいて、利用者による人物名の登録を受け付ける。
【0066】
露出ポイント算出部76は、自動レイアウト部74によりレイアウトされた状態で、人物毎の露出ポイントを算出する。具体的には、次式(1)に示すように、レイアウト後の画像データの拡大・縮小サイズにより、元の画像データ上で算出された画像ポイントに任意の係数をかけて露出ポイントを算出する。なお、係数a、b、c、dは、調整係数であり、利用者が任意に調整可能である。
露出ポイント=(a×領域ポイント)+(b×写真ポイント)+(c×笑顔ポイント)+(d×登場ポイント) ・・・(1)
【0067】
つまり、露出ポイントとは、領域ポイント、写真ポイント、笑顔ポイント、登場ポイントに所定の調整係数が掛けられたものである。
【0068】
露出度調整部77は、編集画面(図7)に表示された登場人物毎の露出度を、所定の調整方法に基づいて自動調整したり、利用者による調整指示に基づいて調整したりする。露出度とは、登場人物毎の全ページにおける登場割合である。
【0069】
通常編集部78は、編集画面(図7)にレイアウトされた状態で、利用者による通常の編集の指示を受け付ける。
【0070】
次に図6のフローチャートを参照して、画像出力受付端末1の処理について説明する。この処理は、利用者により選択された画像入力方法で、画像出力受付端末1の入力制御部61に画像データが入力された場合に開始される。
【0071】
ステップS1において、画像出力受付端末1の画像ポイント算出部71は、入力制御部61に入力された画像データの画像ポイント(登場ポイント、領域ポイント、笑顔ポイント、および写真ポイント)を算出する。画像出力受付端末1の画像リスト作成部72は、画像ポイント算出部71で算出された画像ポイントの高い画像データを抽出する。
【0072】
ステップS2において、画像出力受付端末1の画像リスト作成部72は、ステップS1の処理で抽出された画像データを用いて画像リストを作成する。
【0073】
ステップS3において、自動レイアウト部74は、所定のレイアウト方法に基づいて、ステップS2の処理で作成された画像リスト、および画像群を自動レイアウトする。自動レイアウト方法は、前述したように、予め指定された写真枚数を掲載するレイアウト枠に、集合写真を優先的に大きい枠に配置したり、笑顔ポイントや写真ポイントの高い人物が登場する画像を優先して配置したり、登場人物の露出度が同じになるようにする。
【0074】
ステップS4において、画像出力受付端末1の表示制御部62は、登場人物の露出調整を行った後で通常の編集を行うか、露出調整を行わずそのまま通常の編集を行うかを選択するための選択画面(図示せず)をタッチパネル付ディスプレイ11(モニタ44)に表示する。そして、画像出力受付端末1の編集部64は、利用者により、選択画面で登場人物の露出調整を行う編集方法が選択されたことを検知すると、ステップS5に進む。
【0075】
ステップS5において、画像出力受付端末1の登場人物リスト作成部73は、ステップS2の処理で作成された画像リスト中の画像データから人物の顔を認識する。ステップS6において、画像出力受付端末1の登場人物リスト作成部73は、ステップS5の処理で認識された顔画像データを用いて人物画像リストを作成する。
【0076】
ステップS7において、画像出力受付端末1の表示制御部62は、人物画像リスト画面(図示せず)をタッチパネル付ディスプレイ11(モニタ44)に表示する。そして画像出力受付端末1の人物リスト登録部75は、利用者により、人物画像リスト画面で所定の人物画像が選択され、人物名の登録が行われたことを検知すると、人物リストを更新する。人物リスト更新後、画像出力受付端末1の表示制御部62は、人物リスト登録結果の確認画面(図示せず)をタッチパネル付ディスプレイ11(モニタ44)に表示する。利用者は、人物リスト登録結果の確認画面を確認して、確認ボタン(図示せず)等を選択し、人物リストの確認が完了したことを指示することができる。そして、画像出力受付端末1の人物リスト登録部75は、利用者により、人物画像リスト画面で所定の人物画像が選択され、人物名の登録が行われたことを検知すると、ステップS8に進む。
【0077】
ステップS8において、画像出力受付端末1の露出ポイント算出部76は、ステップS3の処理で自動レイアウトされた状態で、ステップS6、S7の処理でリストアップされた人物画像データの露出ポイントを、上記式(1)に従って算出する。
【0078】
ステップS9において、画像出力受付端末1の表示制御部62は、タッチパネル付ディスプレイ11(モニタ44)に編集画面を表示する。
【0079】
図7は、編集画面100の表示例を示す図である。
【0080】
図7に示すように、編集画面100には、ステップS2の処理で作成された画像リスト101、ステップS6、S7の処理で作成された人物画像リスト102、ステップS3の処理で自動レイアウトされたフォトブックの見開き1ページ分の現在編集中のレイアウト103、レイアウト103にレイアウトされている画像データのサムネイル画像のレイアウトリスト104が表示されている。
【0081】
画像リスト101には、4枚の画像データのサムネイル画像が表示されている。画像リスト101の上下に配置されたボタン105U、105Dは、画像リスト中の他の画像データのサムネイル画像を表示する場合に、利用者によって押下(選択)される。
【0082】
人物画像リスト102には、「あらたくん」の名前が付された人物画像P1、「だいごくん」の名前が付された人物画像P2、「ななちゃん」の名前が付された人物画像P3、「けいちゃん」の名前が付された人物画像P4、「りきくん」の名前が付された人物画像P5が表示されている。各人物画像P1〜P5の下方には、現在の露出ポイントが2段組みで表示されている。上段の露出ポイントは、フォトブックの全ページの合計露出ポイントを示し、下段の露出ポイントは、現在編集中の見開き1ページ分のみの露出ポイントを示している。人物画像リスト102の左右に配置されたボタン106R、106Lは、人物画像リスト中の他の人物画像を表示する場合に、利用者によって押下される。
【0083】
レイアウト103には、見開き1ページ分のレイアウト枠に画像データが自動レイアウトされた現在編集中のページが表示されている。レイアウト103の左右に配置されたボタン107R、107Lは、前後の見開き1ページ分のレイアウトを表示する場合に、利用者によって押下される。またレイアウト103上には、登場人物の顔認識領域を示すマーク108、109が表示されている。マーク108、109は、人物毎に異なる図形や色等が用いられる。
【0084】
また編集画面100には、個別ポイント確認ボタン110および露出度設定ボタン111も表示されている。個別ポイント確認ボタン110は、個別ポイント確認画面120(図8)を表示する場合に、利用者によって押下される。露出度設定ボタン111は、露出度設定画面140(図9)を表示する場合に、利用者によって押下される。
【0085】
利用者は、図7に示す編集画面100において、人物画像P1〜P5の下方に表示された2段組みの露出ポイントを確認することで、各ページに満遍なく各登場人物の画像がレイアウトされているか否かを確認することができる。
【0086】
また利用者は、図7に示す編集画面100において、レイアウト103に配置済みの画像を画像リスト101の中にある画像と交換したり、あるいは、拡大・縮小してサイズ調整したりして露出ポイントを手動で変更することができる。
【0087】
図6の説明に戻る。ステップS10において、画像出力受付端末1の編集部64は、利用者により、図7に示す編集画面100で、個別ポイント確認ボタン110または露出度設定ボタン111が選択されたことを検知したか否かを判定し、いずれかのボタンの選択を検知すると、ステップS11に進む。
【0088】
ステップS11において、画像出力受付端末1の表示制御部62は、タッチパネル付ディスプレイ11(モニタ44)に個別ポイント確認画面または露出度設定画面を表示する。
【0089】
まず、個別ポイント確認画面の表示例について説明する。例えば、利用者により、編集画面100において、人物画像リスト102の中から「あらたくん」の名前が付された人物画像P1が選択され、個別ポイント確認ボタン110が押下されると、画像出力受付端末1の表示制御部62は、タッチパネル付ディスプレイ11(モニタ44)に個別ポイント確認画面を表示する。
【0090】
図8は、個別ポイント確認画面120の表示例を示す図である。
【0091】
図8に示すように、個別ポイント確認画面120には、「あらたくん」の名前が付された人物画像P1、人物画像P1の露出ポイントの詳細を示すポイント群121、配置済みの登録画像リスト122、未配置の登録画像リスト123、読込画像リスト124が表示されている。
【0092】
配置済みの登録画像リスト122は、「あらたくん」の名前が付された人物画像P1として認識されている画像データであって、フォトブックのいずれかのページに配置済みの画像データのリストである。配置済みの登録画像リスト122には、3枚の画像データのサムネイル画像が表示されている。配置済みの登録画像リスト122の左右に配置されたボタン125R、125Lは、配置済みの他の画像データのサムネイル画像を表示する場合に、利用者によって押下される。
【0093】
未配置の登録画像リスト123は、「あらたくん」の名前が付された人物画像P1として認識されている画像データであって、フォトブックのいずれのページにも配置されていない画像データのリストである。未配置の登録画像リスト123には、3枚の画像データのサムネイル画像が表示されている。未配置の登録画像リスト123の左右に配置されたボタン126R、126Lは、未配置の他の画像データのサムネイル画像を表示する場合に、利用者によって押下される。
【0094】
読込画像リスト124は、「あらたくん」の名前が付された人物画像P1として認識されていない画像データのリストである。読込画像リスト124には、3枚の画像データのサムネイル画像が表示されている。読込画像リスト124の左右に配置されたボタン127R、127Lは、他の画像データのサムネイル画像を表示する場合に、利用者によって押下される。
【0095】
未配置の登録画像リスト123の上方に配置された追加ボタン128は、未配置の登録画像リスト123の中から所望の画像を追加配置したい場合に、利用者によって押下される。読込画像リスト124の上方に配置された追加ボタン129は、読込画像リスト124の中から所望の画像を追加配置したい場合に、利用者によって押下される。
【0096】
配置済の登録画像リスト122、未配置の登録画像リスト123のサムネイル画像上には、「あらたくん」の名前が付された人物画像P1の顔認識領域を示すマーク130が表示されている。
【0097】
また個別ポイント確認画面120には、戻るボタン131も表示されている。戻るボタン131は、編集画面100(図7)に戻る場合に、利用者によって押下される。
【0098】
利用者は、図8に示す個別ポイント確認画面120において、「あらたくん」の名前が付された人物画像P1の露出ポイントの詳細を確認することができる。
【0099】
また、利用者は、未配置の登録画像リスト123の中から、所望のサムネイル画像を選択し、追加ボタン128を押下することで、その画像が配置済みの登録画像リスト122に追加される。同様に、利用者は、読込画像リスト124の中から、認識されていない「あらたくん」の顔画像を有する画像を選択し、追加ボタン129を押下することで、その画像がフォトブックに配置済みであれば配置済みの登録画像リスト122に追加され、未配置であれば未配置の登録画像リスト123に追加される。このような操作によって、画像出力受付端末1の自動レイアウト部74は、編集画面100のレイアウト情報を更新し、露出ポイント算出部76は、露出ポイントを再計算する。
【0100】
次に、露出度設定画面の表示例について説明する。例えば、利用者により、編集画面100において、露出度設定ボタン111が押下されると、画像出力受付端末1の表示制御部62は、タッチパネル付ディスプレイ11(モニタ44)に露出度設定画面を表示する。
【0101】
図9は、露出度設定画面140の表示例を示す図である。
【0102】
図9に示すように、露出度設定画面140には、編集画面100の人物画像リスト102とリンクされた人物画像リスト141が表示されている。人物画像リスト141には、「あらたくん」の名前が付された人物画像P1、「だいごくん」の名前が付された人物画像P2、「ななちゃん」の名前が付された人物画像P3、「けいちゃん」の名前が付された人物画像P4、「りきくん」の名前が付された人物画像P5が表示されている。各人物画像P1〜P5の下方には、フォトブックの全ページの合計露出ポイントが表示されている。図9の例では、「70ポイント」が太字で示され、「30ポイント」が白抜き文字で示され、露出ポイントが多い・少ないが警告表示されている。なお、警告の表示方法は、これに限らず、利用者が視認可能なフォント、色、またはデザイン等を用いることができる。
【0103】
さらに各露出ポイントの下方には、登場人物毎に目標とする露出度(全ページにおける登場割合)を変更するための露出度設定部(図9の例では、20%)が表示されている。露出度設定部は、図示せぬプルダウンメニューによって選択式で数値を入力したり、あるいは、図示せぬソフトウェアキーボードを表示して直接数値を入力したりすることができる。人物画像リスト141の左右に配置されたボタン142R、142Lは、人物画像リスト141中の他の人物画像を表示する場合に、利用者によって押下される。
【0104】
また露出度設定画面140には、自動調整ボタン143および戻るボタン144も表示されている。自動調整ボタン143は、露出ポイントを自動調整する場合に、利用者によって押下される。戻るボタン144は、編集画面100(図7)に戻る場合に、利用者によって押下される。
【0105】
利用者は、図9に示す露出度設定画面140において、露出度設定部(数字)を変更することで、目標とする露出度を手動で調整することができる。具体的には、例えば、現在、すべての登場人物の目標値が「20%」であるが、「あらたくん」の人物画像の露出度を他の登場人物の2倍に設定したい場合、利用者が「あらたくん」の人物画像P1の下方の露出度設定部を「33%」に手動で変更することで、画像出力受付端末1の露出度調整部77は、他の人物画像の露出度を「16.6%」に変更する。画像出力受付端末1の露出ポイント算出部76は、その利用者の変更指示を検知し、露出ポイントを再計算する。
【0106】
また、利用者は、図9に示す露出度設定画面140において、人物画像リスト141の中から1人または複数の人物画像を選択し、自動調整ボタン143を押下することで、露出ポイントを自動で調整することができる。具体的には、例えば、露出ポイントの高い「だいごくん」の名前が付された人物画像P2が選択され、自動調整ボタン143が押下された場合、画像出力受付端末1の露出ポイント算出部76は、「だいごくん」の人物画像の露出ポイントが低くなるように、フォトブックに配置済みの画像を交換したり、あるいは、サイズ調整したりして露出ポイントを再計算することができる。
【0107】
以上のような操作によって、画像出力受付端末1の自動レイアウト部74は、編集画面100のレイアウト情報を更新する。
【0108】
図6の説明に戻る。ステップS12において、画像出力受付端末1の露出度調整部77は、利用者により、露出度設定画面140(図9)で自動調整ボタン143が選択されたことを検知すると、ステップS13に進み、上述したようにして指定された登場人物の露出ポイントの自動調整を行う。
【0109】
ステップS12において、画像出力受付端末1の露出度調整部77は、利用者により、露出度設定画面140(図9)で自動調整ボタン143が選択されたことを検知できず、個別ポイント確認画面120または露出度設定画面140の表示が所定時間経過したと判定した場合には、ステップS9に戻り、上述した処理を繰り返し実行する。なお、ステップS12の処理では、個別ポイント確認画面120の戻るボタン131、または露出度設定画面140の戻るボタン144が押下された場合にも、ステップS9に戻る。
【0110】
ステップS10において、画像出力受付端末1の編集部64は、利用者により、図7に示す編集画面100で、個別ポイント確認ボタン110または露出度設定ボタン111が選択されたことを検知できず、編集画面100の表示が所定時間経過したと判定した場合には、ステップS14に進む。また、ステップS4において、画像出力受付端末1の表示制御部62は、露出調整を行わずそのまま通常の編集を行う編集方法が選択されたことを検知した場合にも、ステップS14に進む。
【0111】
ステップS14において、画像出力受付端末1の表示制御部62は、タッチパネル付ディスプレイ11(モニタ44)に通常の編集画面(図示せず)を表示し、画像出力受付端末1の通常編集部78は、利用者からの指示に基づいて通常のフォトブック編集を行う。
【0112】
以上のようなフォトブックの登場人物の露出調整を含む編集作業を行った後、利用者によって、印刷実行が指示されると、画像出力受付端末1の印刷実行部68は、印刷対象のレイアウトデータを印刷データに変換し、印刷データをプリンタ48に送信し、印刷を指示する。印刷された印刷物は、製本機50に搬送され、所定の製本方法で製本され、図示せぬフォトブック取出口から排出され、フォトブックとして利用者に提供される。
【0113】
更に、前述したように、本発明は、その場で印刷物を受け取る場合に限られず、「オンライン製本」にも適用可能である。「オンライン製本」の場合、利用者が、自宅などに設置されているコンピュータから同様の手順によって印刷物の発注を行い、業者が印刷物を製本し、郵送によって印刷物が提供される。
【0114】
[発明の実施の形態における効果]
1.複数の人物が登場する写真集で、同じ満足感を与えるという目的を守りながら簡単にフォトブックの編集を行うことが可能となる。
2.卒業アルバムというニーズがありながら難しい複数人主役の編集作業をアシストし、誰でも簡単に登場人物の露出度を制御しながら編集作業ができる。
3.笑顔や顔にピントが合っているといった写真の対象人物の画像ポイントを考慮することにより、ただ同じ枚数の写真をレイアウトするという機械的なつじつまあわせでない、満足感を平等に感じさせる写真集を作ることができる。
【0115】
[変形例]
本実施の形態を用いて、アイドルグループの写真集フォトブックを作成することができる。具体的には、オンデマンドフォトブック作成サービスを利用して、用意されたタレントの画像の中から好きな画像を自分で配置して自分だけのオリジナル写真集を買うサービスがあるが、人数の多いグループの場合、全員の露出度を自力で調整するのは難しい。しかしながら、上述したような露出調整処理を用いることで、人数の多いグループの場合でも、多くの画像の中から、Aさん40%、Bさん40%、その他のメンバー20%となるように画像の自動配置を行い、自分好みの写真集フォトブックを作成することができる。
【0116】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る画像出力受付端末等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0117】
1………画像出力受付端末
11………タッチパネル付ディスプレイ
61………入力制御部
62………表示制御部
63………画像受付部
64………編集部
71………画像ポイント算出部
72………画像リスト作成部
73………登場人物リスト作成部
74………自動レイアウト部
75………人物リスト登録部
76………露出ポイント算出部
77………露出度調整部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データの入力を制御する入力制御手段と、
前記画像データの画像ポイントを算出する画像ポイント算出手段と、
前記画像ポイント算出手段により算出された前記画像ポイントの高い画像データを抽出して画像リストを作成する画像リスト作成手段と、
前記画像データおよび前記画像リストをページにレイアウトするレイアウト手段と、
前記画像リスト中の画像データから人物の顔を認識し、人物画像リストを作成する人物画像リスト作成手段と、
前記人物画像リスト中の人物画像データの、前記ページ上における露出ポイントを算出する露出ポイント算出手段と、
前記レイアウト手段によりレイアウトされた前記ページ上に、前記人物画像リストおよび前記露出ポイントを配置し、その表示を制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像出力受付端末。
【請求項2】
前記画像ポイントは、少なくとも、領域ポイントおよび写真ポイントであり、
前記露出ポイント算出手段は、前記領域ポイントおよび写真ポイントに所定係数を掛けて、前記露出ポイントを算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像出力受付端末。
【請求項3】
前記露出ポイント算出手段は、全ページ上における露出ポイント、および、編集中のページ上における露出ポイントを算出し、
前記表示制御手段は、前記全ページ上における露出ポイント、および、編集中のページ上における露出ポイントの表示を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像出力受付端末。
【請求項4】
前記表示制御手段は、人物毎の露出ポイント確認のための個別ポイント確認画面、および、露出度設定のための露出度設定画面の表示をさらに制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像出力受付端末。
【請求項5】
前記露出度設定画面において自動調整指示の選択を検知し、選択された人物画像データの露出ポイントを調整する露出ポイント調整手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項4に記載の画像出力受付端末。
【請求項6】
画像データの入力を制御する入力制御ステップと、
前記画像データの画像ポイントを算出する画像ポイント算出ステップと、
前記画像ポイント算出ステップで算出された前記画像ポイントの高い画像データを抽出して画像リストを作成する画像リスト作成ステップと、
前記画像データおよび前記画像リストをページにレイアウトするレイアウトステップと、
前記画像リスト中の画像データから人物の顔を認識し、人物画像リストを作成する人物画像リスト作成ステップと、
前記人物画像リスト中の人物画像データの、前記ページ上における露出ポイントを算出する露出ポイント算出ステップと、
前記レイアウトステップでレイアウトされた前記ページ上に、前記人物画像リストおよび前記露出ポイントを配置し、その表示を制御する表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする画像出力受付方法。
【請求項7】
画像データの入力を制御する入力制御ステップと、
前記画像データの画像ポイントを算出する画像ポイント算出ステップと、
前記画像ポイント算出ステップで算出された前記画像ポイントの高い画像データを抽出して画像リストを作成する画像リスト作成ステップと、
前記画像データおよび前記画像リストをページにレイアウトするレイアウトステップと、
前記画像リスト中の画像データから人物の顔を認識し、人物画像リストを作成する人物画像リスト作成ステップと、
前記人物画像リスト中の人物画像データの、前記ページ上における露出ポイントを算出する露出ポイント算出ステップと、
前記レイアウトステップでレイアウトされた前記ページ上に、前記人物画像リストおよび前記露出ポイントを配置し、その表示を制御する表示制御ステップと、
を含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−109472(P2013−109472A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252604(P2011−252604)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】