説明

画像出力装置

【課題】ファッション雑誌あるいはアドバタイズ誌等に登場するモデルの気分を疑似体感させるべく、ミニファッション誌風の形態で画像出力を可能とする画像出力装置を提供する。
【解決手段】撮像された遊戯者画像を編集し、印刷する画像出力装置であって、複数の画像レイヤーを重ねて構成されるテンプレートと、撮像された画像をいずれの画像レイヤーに対応させるかを指定するデータを保存する記憶手段と、遊戯者を撮影する撮像手段と、表示手段と、画像生成手段と、制御手段を有し、前記制御手段は撮像を制御し、撮像される遊戯者画像に対し、前記データに基づき配置する位置を特定し、テンプレートを前記記憶手段から読み出し、複数の画像レイヤーのうち、前記特定される位置に対応する画像レイヤーの画像と、前記撮像される遊戯者画像を置換えてテンプレートを更新させ、表示手段に更新されたテンプレートを遊戯者に対する画像出力として表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像出力装置に関する。特に、遊戯者を撮像した画像を所定のレイアウトに編集配置して出力する画像出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遊戯施設等に置かれ、遊戯者の像を撮影して、一枚の用紙にサムネイルで出力する画像プリント装置が種々の形態で普及し、利用されている。
【0003】
そのうち、予め用意された複数の背景画像から、遊戯者により選択された背景画像に遊戯者の撮像データを合成して出力する遊戯装置あるいは画像出力装置がある。
【0004】
そして、画像出力装置により提供される画像は、多くは、単葉の用紙に複数のフレームを配置し、個々のフレームに一又は複数の撮影画像を配置するものである。
【0005】
あるいは、ネットワークを通して送られた複数の画像を、所定のテンプレート内に利用者の指定する位置に印刷し、複数頁を製本してブック形式で利用者に提供する写真アルバム製作サービスが知られている。
【0006】
ここで、画像出力装置に関連した従来技術として、特許文献1-5に記載の発明がある。
【0007】
特許文献1に記載の発明は、撮影された人物画像をトリミングにより見やすい写真に仕上げることを目的とした画像抽出装置を提案するものである。
【0008】
特許文献2に記載の発明は、複数の対象物が撮影された画像から所定の条件を設定して前記複数の対象物に対してトリミングを行い、出力形式に合わせてトリミングした画像を変換、例えば、画像枚数に応じてと等分割したフレームにレイアウトする画像処理装置に関するものである。
【0009】
さらに、特許文献3に記載の発明は、テンプレート内に撮像した複数の画像をレイアウトする際に、好ましい向きとなるように撮像オブジェクトの向きに基づいてレイアウトする画像出力装置に関するものである。
【0010】
さらに、特許文献4は、複数のコマ毎に装置内で用意されている背景画像と、適宜撮像した遊戯者画像を合成した写真画像を印刷したシートを出力する装置を開示している。さらに、前記シートには切り取り容易にミシン目と、綴じ込用丸孔を有してシステム手帳等にファイル可能とされていることを特徴としている。
【0011】
また、特許文献5に記載の発明は、特許文献4に記載の発明と関連し、コマ割りの漫画画像に遊戯者の撮影画像を合成して出力するアミューズメント装置に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平2004−96486号公報
【特許文献2】特開2005−332244号公報
【特許文献3】特開2006−287917号公報
【特許文献4】特開平10−315664号公報
【特許文献5】特開平11−95312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明の目的は、上記従来技術の背景に鑑みて、ゲーム装置の一形態としての画像出力装置において、ファッション雑誌あるいはアドバタイズ誌等に登場するモデルの気分を疑似体感させるべく、ミニファッション誌風の形態で画像出力を可能とする画像出力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を達成する本発明に従う第1の態様は、撮像された遊戯者画像を編集し、印刷出力する画像出力装置であって、
撮像された遊戯者画像を編集し、印刷出力する画像出力装置であって、
複数の画像レイヤーを重ねて構成されるレイアウトのテンプレートと、撮像された遊戯者画像を、前記複数の画像レイヤーのいずれの画像レイヤーに対応させるかを指定するスクリプトを保存する記憶手段と、
遊戯者の画像を撮影する撮像手段と、
画像表示手段と、
前記画像表示手段に表示する画像生成手段と、
プログラムの実行により処理を行う制御手段を有し、
前記制御手段は、
前記撮像手段による遊戯者画像の撮像を制御し、
前記撮像手段により撮像される遊戯者画像に対し、前記複数の画像レイヤーにおける、前記スクリプトに基づき配置する画像レイヤーを特定し、
前記レイアウトのテンプレートを前記記憶手段から読み出し、前記レイアウトを構成する複数の画像レイヤーのうち、前記特定される画像レイヤーの画像と、前記撮像される遊戯者画像を置換えて前記テンプレートを更新し、更に、
前記画像生成手段により、前記画像表示手段に前記更新されたテンプレートを前記遊戯者に対する画像出力として表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明において、複数の画像レイヤーを重ねて構成されるレイアウトのテンプレートに従い特定される、撮像された遊戯者画像を、前記複数の画像レイヤーのいずれかの対応する画像レイヤーの画像と置き替えることにより容易に、画像出力の内容を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を適用するゲーム装置としての画像出力装置(以降、適宜ゲーム装置という)の一構成例外観図である。
【図2】図1の画像出力装置としてのゲーム装置に内蔵される回路構成ブロック図である。
【図3】印刷される頁の画像のレイアウトの一例を示す図である。
【図4A】レイアウト画像のレイヤー構造を説明する図である。
【図4B】図4Aにおける各素画像のレイヤーの順を示す図である。
【図5】画像出力装置に擬似占いゲーム機能を有する場合の、画像出力装置の初期動作フローを示す図である。
【図6】占い処理の一実施例フローを示す図である。
【図7】雑誌及び記事を選択する処理フローである。
【図8】表紙画面用の画像撮影の処理フローを示す図である。
【図9】各ページに掲載される個人画像を撮影する処理フローを示す図である。
【図10】裏表紙に掲載される画像を撮影する処理フローを示す図である。
【図11】遊戯者の顔位置を特定する処理フローを示す図である。
【図12】表示手段に表示される画面例を示す図である。
【図13】拡大縮小トリミング処理フローを示す図である。
【図14】複数の遊戯者が同時に撮影される場合の顔位置を検出する処理を示すフローを示す図である。
【図15】複数の遊戯者写真における顔位置座標(X,Y)の決め方を説明する図である。
【図16】遊戯者の選択した雑誌及び記事のレイアウトを遊戯者の撮影画像及び、対応するキャッチコピー及び記事に置き換えて得られる画像例である。
【図17】RAM102に蓄積保持された頁ごとの4つの画像データ(A,B,C,D)の例である。
【図18】4つの画像データ(A,B,C,D)を、一枚の用紙に印刷される形態分類された例を示す図である。
【図19】出力口15から排出される印刷済用紙を示す図である。
【図20】図19の印刷済用紙から得られるミニ雑誌風の複数頁の冊子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、本発明を適用するゲーム装置としての画像出力装置(以降、適宜ゲーム装置という)の一構成例外観図である。 基本的構成として、ゲーム装置筐体1に、CCD, CMOS等の撮像素子を有する撮影用カメラ10、表示手段11を有する。表示手段11は、遊戯者との入力インタフェースの役割を有するように、タッチパネル入力機能を備えることも可能である。
【0019】
画像出力装置の表示手段11の下方にカウンタ部12を有し、遊戯者識別カード読取手段13、コイン受入手段14、画像や文字等をプリントした印刷済用紙の出力口15等を備える。
【0020】
遊戯者識別カード読取手段13は、画像出力装置としてのゲーム装置が、例えば遊戯施設内ネットワークに接続される場合、遊戯者に識別カードを利用させることにより、ネットワークにつながる複数のゲーム装置の利用の容易性と、一括課金処理を可能とする。
【0021】
コイン受入手段14は、個別にゲーム装置の利用を可能とする場合には、該当の遊戯料金を受け入れるために備えられる。
【0022】
画像印刷済用紙の出力口15から、ゲーム結果として本発明に従う、遊戯者を撮像した画像を所定のレイアウトに編集配置して印刷された用紙が、ミニ雑誌風に頁構成が可能な形態で出力される。かかるレイアウトとミニ雑誌風の頁構成については後に関連部分で詳述する。
【0023】
図2は、図1の画像出力装置としてのゲーム装置に内蔵される回路構成ブロック図であり、基本的にコンピュータと同様の機能構成である。バス線BLを通して、装置全体を制御する制御手段としての第1のCPU100、プログラム及びプログラム実行において利用されるプログラムデータが格納されるROM101、プログラム実行中の作業データが保持されるRAM102、また、第2のCPUとして画像処理用プロセッサ103、テクスチャメモリ104、画像処理用プロセッサ103により生成される画像データを一時格納するビデオメモリ105が接続される。
【0024】
第2のCPUとして画像処理用プロセッサ103は、第1のCPU100から渡される画像データを二次元データに展開し、テクスチャメモリ104に保存されるテクスチャを張り付けてビデオメモリ105に描画する。
【0025】
さらに、ビデオメモリ105から描画された画像データは、表示繰り返し周期で読み出され、表示手段11に送られ表示される。
【0026】
表示手段11は、入力手段としてタッチパネル106の機能を有し、バス線BLに接続される。また、表示手段11に表示される出力画像がプリンタ107により印刷され、この印刷された画像印刷済用紙が、出力口15から排出される。
【0027】
なお、ネットワークシステムとして、画像出力装置としてのゲーム装置がネットワークを通して複数台接続される場合は、個々の画像出力装置にプリンタ107を設けずに、共通のプリンタにインタフェース108を通して画像データを出力するようにしても良い。
【0028】
ここで、ROM101は、装置に内蔵の記憶手段、あるいは外付けの記憶手段であっても良い。
【0029】
かかるROM101に記憶されるプログラムとして、後に説明する本発明に従う出力画像のレイアウト画像をレイヤー構造により生成する画像加工ツールである画像編集プログラムを含む。
【0030】
さらに、CPU100により遊戯者の撮像を制御して、撮像データにおける遊戯者の顔位置を検出し、予め用意されたプログラムデータであるスクリプトデータに基づき遊戯者像を拡大縮小する制御を行うプログラムであって、前記の画像編集プログラムと連携する画像出力制御プログラムを含む。
【0031】
さらに、レイアウトに含まれる記事として、遊戯者の画像から擬似的な占い処理を行い、その結果を記述するというゲームの態様を画像出力装置に実行させる場合は、かかる実行を制御する記事生成プログラムが含まれる。
【0032】
次に、画像出力制御プログラムに従って実行される本発明の画像出力装置における処理手順を説明する。
【0033】
ここで、本発明の理解を容易とするべく、最終に出力される画像の例を先に説明する。
【0034】
図3は、一枚の印刷用紙を折り畳んだ際にミニ雑誌形式となる見開きの左右頁、あるいは、表紙と裏表紙の対頁となる様に印刷される頁の画像のレイアウトのテンプレートの一例である。
【0035】
複数のポーズをとるモデルの画像I〜VI、モデルの名称A,B、キャッチコピーC,D、更にモデルに対する記事コメント(例えば、占いゲームの判定結果)E,F、タイトルG等の複数の素画像を有して出力画像が構成されている。
【0036】
実際に印刷出力される際は、前記のモデルの画像I〜VIの位置に遊戯者の撮影画像が置きかえられる。さらに、モデルの名称A,B、キャッチコピーC,D、モデルに対する記事コメントE,F、タイトルG等の複数の素画像は、撮像される遊戯者に対応して、スクリプト及び遊戯者の入力情報に基づき、CPU100により予め用意されている中から選択決定される。
【0037】
かかるレイアウトのテンプレートにおけるモデルの画像I〜VI及びそれぞれの素画像の配置位置が、前記の画像編集プログラムによりレイヤー構造で特定されている。かかるレイヤー構造のデータはプログラムデータとしてROM101に保存されている。
【0038】
図4Aは、かかるレイアウト画像のレイヤー構造を説明する図である。図4Bは、図4Aにおける各素画像のレイヤーの順を示す図である。
【0039】
レイヤー構造は、それぞれ対応する素画像のみを有する複数の透明のスライドを重ねることにより、一枚の画像を形成するものである。
【0040】
図4Bにおいて、四角で囲った数値が図4Aの対応する素画像を有するレイヤーのスライドを示し、下方から上方向に向かってスライドが重ねられる。
【0041】
たとえば、背景画像7が最も下層のレイヤーに位置づけられている。次いで、撮影画像である遊戯者の素画像1、例えば占いゲームにおける遊戯者の占い診断結果のテキスト情報を表示する素画像5、同じ占い診断結果の小見出しの素画像4が順に重ねられる。
【0042】
さらに、キャッチコピーの素画像2が重ねられ、最上層にタイトルを表す素
画像6が重ねられる。
【0043】
上記の各レイヤーの素画像は、先に説明したように、それぞれ対応する透視可能のスライドに描画されている。したがって、これらの複数のレイヤーを重ねると一枚の画像として表すことができる。
【0044】
また、複数のレイヤーのいずれかのレイヤーの画像を差し替えると、差し替えた画像のみ変化した画像になる。
【0045】
本発明は、かかるレイヤー構造における画像の、雑誌形式の各頁に対応した複数のレイアウトデータをROM101に用意し、レイアウトの所定の位置の画像(モデル画像)を遊戯者の撮影画像で置き換えることにより、遊戯者にあたかも、ファッション雑誌、コマーシャル冊子等に掲載されるモデルとして疑似体感させることを可能とする。
【0046】
また、上記のレイアウトのテンプレートに基づき表示される遊戯者の占い診断結果のテキスト情報、占い診断結果の小見出しについても占い結果に対応して用意され、ROM101にプログラムデータとして用意されている。したがって、占い結果の情報に対して対応するテキスト情報、小見出しの画像が読み出されて、所定の素画像位置に対応するテンプレートのレイヤー画像に貼り付けられる。
【0047】
ここで、レイヤーの特定と、画像の置き換えについて、具体的に説明する。
【0048】
モデルの画像の位置(図3、I〜VI)には、プログラムデータとしてのスクリプトの記載(READ_LAYER)から「どの写真を使用するのか」、そして、(MAKE_LAYER)から「どのレイヤーと置き換えるのか」をCPU100により読み込み、テンプレートにおける画像の置き換え、更新が行われる。
【0049】
キャッチコピー(図3、C,D)については、スクリプトの記載(READ_LAYER)から「どの画像を使うのか」、(MAKE_LAYER)から「どのレイヤーと置き換えるのか」を読み込み、テンプレートにおける画像の置き換えが行われる。
【0050】
また、名前(図3、A,B)及び記事データ(図3,E,F)については、(MAKE_LAYER)から「どのレイヤーと置き換えるのか」を読み込み、(FIT_FONT)から「どのフォントを使うのか」、(FIT_SIZE)から「フォントのサイズ、(FIT_RGB)から「フォントの色」、(FIT_ARRANGE)から「左詰めか、センタリングか、右詰めか」、(FIT_WRITE)から「どんな文章なのか」を読み込み、遊戯者の入力した名前をスクリプトの記載の基づきテンプレートを更新する。
【0051】
図5は、画像出力装置に擬似占いゲーム機能を有する場合の、画像出力装置の初期動作フローであり、CPU100により実行制御される。なお、かかる擬似占いゲーム機能を、ネットワーク接続された他のゲーム装置で実行し、そのゲーム結果を画像出力装置で取得する場合は、図5のイントロ処理は、前記他のゲーム装置で実行されるようにしてもよい。
【0052】
図5において、本発明を適用するゲーム装置の利用を遊戯者が可能にする即ち、遊戯者識別カード読取手段13に遊戯者識別カードを読み取らせるか、所定の金額分のコインをコイン受入手段14に投入すると、イントロ処理が開始する。
【0053】
初期動作(イントロ)フローがスタートすると、イントロ演出画面を表示手段11に表示する(ステップS51)。演出画面として、適宜の遊戯者に興味を与える動画像が表示される。
【0054】
次いで、表示手段11に、ゲームに参加する遊戯者の人数の入力を遊戯者に求める表示を行う(ステップS52)。この人数入力表示に応じて、遊戯者は、遊戯者の人数分の名前を順次入力する(ステップS53、S54)。
【0055】
人数分の遊戯者の名前が入力されると(ステップS54、YES)、参加遊戯者の正面顔を同時に撮影し、登録する(ステップS55、S56)。
【0056】
この様に登録された遊戯者の正面顔を用いて、それぞれの遊戯者の顔を認識して実施例として遊戯者の人相から性格を判断する占い処理を実行する。
【0057】
図6は、かかる占い処理の一実施例フローであり、CPU100により実行される。処理がスタートする(ステップS60)と、顔認証を行う。顔認証処理は、先ず、図5のステップS56で撮影し、登録された遊戯者の正面顔画像(例えば、図6の右上に表示される画像A)を抽出する(ステップS61)。
【0058】
ついで、かかる抽出画像から顔認識技術を用いて顔検出を行う(ステップS62)。顔検出を行う技術は、既に種々紹介されている。実施例において、いずれの顔検出技術を適用してもよい。検出された顔の画像において、実施例として目と口を特定する(ステップS63)。かかる検出された顔の画像において、目と口を特定する技術も顔検出技術における特徴点検出の技術として知られている。
【0059】
一方、男女それぞれに対して、あるいは、男女共通に、実施例として、口のパターンを7種類と目のパターンの7種類を用い、それらの組み合わせで得られる49種のパターンデータがROM101に、人類学分類データベースDSとして格納されている。
【0060】
したがって、CPU100は、ステップS63で特定された目と口のパターンと、ROM101から順次読み込んだ人類学分類データベースDSの49種のパターンデータとを比較して、近似する1分類に絞り込みを行う(ステップS64)。
【0061】
さらに、ROM101には、後に説明する記事選択により選択されるジャンル毎に、前記49種のパターンデータのそれぞれに対応する性格判断記事(テキスト)データが登録されている。
【0062】
これにより、CPU100は、ステップS64で絞り込んだ1分類に対応する性格判断記事をROM101から読み出す(ステップS65)。このように読み出された性格判断記事を後に説明するように、レイアウトの所定位置(レイヤー)に張り付ける(ステップS66)。
【0063】
図7は、雑誌及び記事を選択する処理フローである。CPU100により制御され、雑誌選択処理がスタートすると、演出画面を表示する(ステップS70)。次いで、遊戯者に雑誌選択を指示するメッセージ画面を表示する(ステップS71)。
【0064】
これに応じて遊戯者は、表示手段11に表示される雑誌リスト例えば、4種の雑誌から任意の一つを選択する(ステップS72)。さらに、占いの結果を表示する記事について、例えば2種の占い診断である恋愛診断又は性格診断のいずれかを選択する(ステップS73)。
【0065】
その後、演出画面選択に移行して雑誌選択処理が終了する。
【0066】
図8は、表紙画面用の画像撮影の処理フローである。
【0067】
表紙撮影の処理がスタートすると、CPU100は、表示手段11に雑誌種類を選択する指示のメッセージを表示させる(ステップS80)。
【0068】
表紙撮影においては、参加遊戯者全員が一緒の形態で指定枚数、例えば3画像を撮像するという設定を与える。
【0069】
したがって、CPU100は、指定枚数の画像撮影が済む(ステップS81、YES)まで、遊戯者に撮影画面を表示し(ステップS82)、遊戯者はこれを確認し、登録する(ステップS83)。ついで、指定枚数である3枚の画像撮影が済むと、遊戯者は、3枚の画像撮影画像から任意の一の画像を選択する(ステップS84)。
【0070】
この後、CPU100は、遊戯者を個別撮影に誘導する画面を表示する(ステップS85)。
【0071】
表紙撮影が終了すると、次に所定のレイアウトに基づき掲載される遊戯者の写真の数分の個人撮影の処理に移行する。
【0072】
図9は、各ページに掲載される個人画像を撮影する処理フローである。
【0073】
CPU100は、遊戯者に個人撮影を行うメッセージを表示する画面を表示手段11に表示させる(ステップS90)。
【0074】
この表示メッセージに従い、参加人数のそれぞれの遊戯者は、順に、所定のレイアウトに基づき掲載される遊戯者の写真の数分(指定枚数)の撮影を行う(ステップS91)。撮影の都度、表示される撮影画面(ステップS92)を確認して撮影画像を登録する(ステップS93)。
【0075】
一の遊戯者について指定枚数の撮影が終了すると、画面にメッセージを表示して次の遊戯者に対して撮影を誘導する(ステップS95)。全ての参加遊戯者の撮影が終わると(ステップS94,YES)、裏表紙用の画像撮影に遊戯者を誘導する(ステップS96)。
【0076】
図10は、裏表紙に掲載される画像を撮影する処理フローである。
【0077】
CPU100は、表示手段11に裏表紙に掲載される画像の撮影を行うメッセージを表示させる(ステップS100)。
【0078】
裏表紙の撮影は、実施例として、参加遊戯者全員の画像を一回のみ撮影する。したがって、撮影画面を表示して(ステップS101)、写真撮影を行い、登録を行う(ステップS102)。
【0079】
ここで、上記した各撮影フロー(図7-図10)において撮影される遊戯者の画像をレイアウトの対応するレイヤーのモデル画像と置き換えるために、該当のモデル画像の位置及び大きさに対応させることが必要である。
【0080】
図11−図13は、レイアウトのテンプレートにより示される位置に配置される一の遊戯者像の撮影例のフロー図であり、遊戯者の顔を認識し、認識される顔位置を基準としてレイアウト位置に貼り付ける大きさに対応するようにトリミング処理を行なう。
【0081】
図11は、遊戯者の顔位置を認識する処理フローである。
【0082】
遊戯者は、表示手段11に表示されるモデルの演出の動きを真似て姿勢を変化する。図12は、かかる表示手段11に表示される画面例である。中央に撮像する遊戯者のライブ像90が表示される。ライブ像90の周囲に、複数のモデルの演出姿勢の動画像91が表示される。これにより、遊戯者は、自身のライブ像90をモデルの動画像91の動きに倣って似せることができる。
【0083】
図11に戻り、CPU100は、先の占いゲーム処理のために図5、図6において撮影された正面画像から遊戯者の顔を認識する処理と同様の既知の処理方法で、遊戯者の撮影写真(ステップS110)における顔位置を認識する(ステップS111−1)。
【0084】
遊戯者の撮影写真で顔位置が認識できない場合(ステップS111−1、NO)は、ライブ像90で顔位置座標を認識する(ステップS111−2)。ライブ像90でも顔認識ができない場合(ステップS111−2,NO)は、予めプログラムデータとして用意されているスクリプトからダミー変数(スクリプトの顔位置座標)を読込み、これを利用する(ステップS111−3)。
【0085】
撮影された遊戯者写真における遊戯者の顔位置座標(X,Y)を、上記の何れかの方法により特定する(ステップS112)。顔位置座標(X,Y)は、認識される顔の外接矩形20の中心と定義する。
【0086】
次いで、拡大縮小トリミング処理に移行する。図13は、拡大縮小トリミング処理フローである。
【0087】
図13に示す拡大縮小トリミング処理フローにおいて、CPU100により、スクリプトから外接矩形トリミング範囲を読み込む(ステップS130)。
【0088】
すなわち、外接矩形トリミング範囲として、I,IIの何れかの方法により行う。ステップS130−Iの方法は、顔位置座標(X,Y)を中心とする顔の外接矩形20の左上方角から横方向(X方向)にx1、縦方向にy1離れた座標(X+x1,Y+y1)と、顔の外接矩形20の右下方角から横方向(X方向)にx2、縦方向にy2離れた座標(X+x2,Y+y2)で決まる範囲をトリミング範囲とする。
【0089】
また、ステップS130−IIの方法は、顔の中心の顔位置座標(X,Y)点から横方向(X方向)にx1、縦方向(Y方向)にy1離れた座標(X+x1,Y+y1)と、顔位置座標(X,Y)点からから横方向(X方向)にx2、縦方向にy2離れた座標(X+x2,Y+y2)で決まる範囲をトリミング範囲とする。
【0090】
なお、ステップS130−Iの方法は、ステップS130−IIに比べ、顔の外接矩形20により顔の範囲が確保されるので、トリミングにより顔の一部が含まれなくなるという恐れがない。
このように求められるトリミング範囲によりトリミング画像が得られる(ステップS131)。
【0091】
なお、撮影画像が適当であれば、上記ステップS130〜S131によるトリミング処理を行わないで、次の拡大、縮小処理に移行することもできる。
【0092】
CPU100は、画像編集プログラムからスクリプトに基づき拡大縮小の対象レイヤーを読込む(ステップS132)。さらに、スクリプトから拡大縮小対象レイヤーの画像にサイズを合わせるコマンドを読み込む(ステップS133)。
【0093】
このサイズを合わせるコマンドに従い、CPU100は、トリミング画像に対して、拡大縮小値を決定する(ステップS134)。同時に、画像編集プログラムに非表示部分をマスク処理させる(ステップS135)。
【0094】
かかるステップS134,135の処理により、対象レイヤーにおいて置き換えるべき遊戯者の拡大縮小画像が得られる。
【0095】
ここで、図11は、一人の遊戯者の撮影像における顔位置を検出するフローであったが、図14は、複数の遊戯者が同時に撮影される場合の顔位置を検出する処理を示すフローである。
【0096】
図14は、実施例として2人の遊戯者A,Bを写真撮影する例であり、撮影写真が得られる(ステップS140)と、2人の遊戯者のそれぞれの顔位置を認識する(ステップS141−1)。この顔位置を認識する方法は、先に図11に説明したように前述した既知の種々方法を用いることができる。
【0097】
遊戯者の撮影写真で顔位置が認識できない場合(ステップS141−1、NO)は、2人の遊戯者A,Bのライブ像で顔位置を認識する(ステップS141−2)。ライブ像でも顔認識ができない場合(ステップS141−2,NO)は、予めプログラムデータとして用意されているスクリプトからダミー変数を読込み、これを利用する(ステップS141−3)。
【0098】
撮影された2人の遊戯者写真における遊戯者の顔位置座標(X,Y)を、上記の何れかの方法により特定する(ステップS112)。ここで、顔位置座標(X,Y)の決め方は、先の図8で求めた遊戯者が一人の場合と異なり、次の様に求められる。
【0099】
すなわち、図15は、複数の遊戯者写真における顔位置座標(X,Y)の決め方を説明する図である。
【0100】
まず、複数(2人)の遊戯者のそれぞれの顔に外接する矩形20A,20Bが図11に説明したように顔認識処理により得られる。
【0101】
さらに、これら外接矩形20A,20Bに外接する矩形20を求め、この中心を遊戯者の顔位置座標(X,Y)とする(ステップS142)。
【0102】
これら外接矩形20と遊戯者の顔位置座標(X,Y)に基づく、拡大縮小トリミング処理は図13について説明したと同様である。
【0103】
図16は、上記処理により、遊戯者の選択した雑誌及び記事のレイアウト(例えば図3のレイアウト)のテンプレートを遊戯者の撮影画像及び、対応するキャッチコピー及び記事に置き換え、更新して得られる画像例であり、これがRAM102に保持される。
【0104】
図17は、RAM102に蓄積保持された頁ごとの4つの画像データ(A,B,C,D)の例である。
【0105】
CPU100は、これら4つの画像データ(A,B,C,D)を、図18に示すように、一枚の用紙に印刷される形態に配置して画像処理プロセッサ103に送る。
【0106】
図18において、画像(A,B,C,D)はそれぞれ、図17の画像データ(A,B,C,D)に対応する。図17、図18において、画像データ(A)は、表紙及び裏表紙頁(A)に、画像データ(B,C,D)は、内容頁(B,C,D)となる。
【0107】
図18に示した様に、各画像が配置され印刷されて出力口15から排出される印刷済用紙は、図19に示すように遊戯者により8頁分に折り畳み可能である。すなわち、図19において、一枚の用紙に画像データ(A)は(A−1)、(A−2)の頁に印刷され、画像データ(B)は(B−1)(B−2)の頁に印刷され、画像データ(C)は(C−1)、(C−2)の頁に印刷され、画像データ(D)は(D−1)(D−2)の頁に印刷される。
【0108】
そして、図19において、中央部に(A−2)、(B−1)、(D−1)、(C−2)の上端部が分離される様にスリット部(太線で表示)16が形成されている。さらに、実線で示した山折り部17、点線で示した谷折り部18としてミシン目を形成してもよい。
【0109】
図20は、このように、山折り、谷折りすることにより、ミニ雑誌風の複数頁の冊子が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0110】
以上詳細に述べたように、遊戯者の写真が掲載された、ミニ雑誌風の冊子をゲーム結果として遊戯者に出力することができる。出力画像の形態を遊戯者自身の写真と記事を掲載したファッション雑誌風にすることにより、更にレイアウトを一週単位、あるいは、月単位等で更新することにより、遊戯者は、定期的に新しいミニ雑誌の刊行を期待し、ゲーム装置としての画像出力装置の利用要求が継続することが期待でき、産業上寄与するところ大である。
【符号の説明】
【0111】
1 ゲーム装置筐体
10 撮影用カメラ
11 表示手段
12 カウンタ部
13 遊戯者識別カード読取手段
14 コイン受入手段
15 出力口
BL バス線
90 遊戯者のライブ像
91 モデルの動画像
100 第1のCPU
101 ROM
102 RAM
103 画像生成プロセッサ
104 テクスチャメモリ
105 ビデオメモリ
106 タッチパネル
107 プリンタ
108 インタフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像された遊戯者画像を編集し、印刷出力する画像出力装置であって、
複数の画像レイヤーを重ねて構成されるレイアウトのテンプレートと、撮像された遊戯者画像を、前記複数の画像レイヤーのいずれの画像レイヤーに対応させるかを指定するスクリプトを保存する記憶手段と、
遊戯者の画像を撮影する撮像手段と、
画像表示手段と、
前記画像表示手段に表示する画像生成手段と、
プログラムの実行により処理を行う制御手段を有し、
前記制御手段は、
前記撮像手段による遊戯者画像の撮像を制御し、
前記撮像手段により撮像される遊戯者画像に対し、前記複数の画像レイヤーにおける、前記スクリプトに基づき配置する画像レイヤーを特定し、
前記レイアウトのテンプレートを前記記憶手段から読み出し、前記レイアウトを構成する複数の画像レイヤーのうち、前記特定される画像レイヤーの画像と、前記撮像される遊戯者画像を置換えて前記テンプレートを更新し、更に、
前記画像生成手段により、前記画像表示手段に前記更新されたテンプレートを前記遊戯者に対する画像出力として表示させる、
ことを特徴とする画像出力装置。
【請求項2】
請求項1において、
さらに、前記画像表示手段に表示される画像を印刷する印刷手段を有し、
前記制御手段は、前記画像生成手段に、前記画像表示手段に表示される画像毎に見開き1頁分の画像とし、複数の見開き頁分の画像を一枚の用紙に有する画像を生成し、
前記印刷手段に、前記一枚の用紙に前記複数頁分の画像を印刷させる、
ことを特徴とする画像出力装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記一枚の用紙は、長方形をなし、短辺方向に半折し、長手方向に4つ折りして、見開き3頁、表紙及び裏表紙を成すように折りたたみ可能であることを特徴とする画像出力装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記制御手段は、前記撮像手段により撮像される遊戯者画像における顔位置を検出し、
前記検出された顔位置を基準として、前記スクリプトデータに基づく所定範囲の画像データを有効としてトリミングを行い、
さらに前記トリミングされた遊戯者画像に対し、前記スクリプトデータに基づき、前記遊戯者画像に置き換えられる前記画像レイヤーの画像の大きさに一致するように拡大または縮小処理を行う、
ことを特徴とする画像出力装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記撮像手段により撮像される遊戯者画像が複数人であるとき、それぞれの遊戯者の顔に対応して検出されたそれぞれの顔位置を囲う輪郭が全て入る外接矩形の中心位置を、前記トリミングを行うための基準とされる顔位置とすることを特徴とする画像出力装置。
【請求項6】
請求項1において、
前記記憶手段に記憶されたレイアウトのテンプレートとして、更に予め用意された複数のテキストデータを有し、
前記制御手段は、遊戯者により入力される入力情報に対応して、前記複数のテキストデータのいずれかを選択して、前記画像生成手段に、前前記遊戯者の撮像データと共に、前記画像レイヤーのテキストデータに置換えて前記テンプレートを更新させる、
ことを特徴とする画像出力装置。
【請求項7】
請求項1において、
前記記憶手段に記憶されたレイアウトのテンプレートとして、更に予め用意された複数のテキストデータを有し、
前記制御手段は、遊戯者について先に実行されたゲーム結果に対応して、前記複数のテキストデータのいずれかを選択して、前記画像生成手段に、前記遊戯者の撮像データと共に、前記選択されたテキストデータを前記画像レイヤーのテキストデータに置換えて前記テンプレートを更新させる、
ことを特徴とする画像出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図4A】
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【図4B】
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【公開番号】特開2011−118781(P2011−118781A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−277068(P2009−277068)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】