説明

画像出力装置

【課題】画像出力装置の機器連携として、画像出力装置において受信した画像データを他の画像出力装置に転送して出力する場合に、転送先の装置の周囲に人がいない場合もあり、この場合には転送されたデータによる画像をすぐに見る人がいないため転送の意味がないものになるという問題があった。
【解決手段】
画像通信装置より画像データを受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合に、周囲の明るさが所定の明るさを越えている連携先の画像出力装置を転送先として画像データを転送するようにして、周囲に人がいる可能性が高い連携先の画像出力装置を画像データによる画像の出力先とすることができるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像出力装置において受信した画像データを、機器連携した他の画像出力装置において出力する場合に、周りに人がいる可能性の高い画像出力装置において出力することができる画像出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の機器連携として、画像形成装置において受信した画像データを他の画像形成装置において出力する技術は既に知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、ファクシミリ装置の周囲の明るさの状態をセンサにより検出して、センサの出力が所定の値以下になった状態において、受信したデータを他のファクシミリ装置に転送するファクシミリ装置が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術においては、データの転送先のファクシミリ装置の周囲に人がいない場合もあり、この場合には転送されたデータによる画像をすぐに見る人がいないため転送の意味がないものになるという問題があった。
【0005】
本発明は、画像形成装置において画像データを受信した際にその装置の周囲が暗かった場合に、周囲が明るい連携先の画像形成装置に画像データを転送するようにして、周囲に人がいる可能性が高い画像形成装置を、受信した画像データの出力先とするようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像出力装置は、通信回線により接続された画像通信装置より画像データの受信を行なう受信手段と、この受信手段により受信した画像データによる画像を可視形態で出力する画像出力手段と、自機の周囲の明るさが所定の明るさを越えているか否かを検出する明度検知手段を有する画像出力装置であって、
自機において受信した画像データの出力連携先として設定された連携先の画像出力装置に、前記受信した画像データを転送する転送手段と、
前記明度検知手段により検出された自機の周囲の明るさの検出結果、および前記連携先の画像出力装置の明度検知手段により検出された前記連携先の画像出力装置の周囲の明るさの検出結果を取得するとともに、前記受信手段を介して前記画像通信装置より画像データを受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合に、周囲の明るさが所定の明るさを越えている連携先の画像出力装置を転送先として前記受信した画像データを転送する指示情報を、前記転送手段に出力する機器監視手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の画像出力装置においては、画像通信装置より画像データを受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合に、周囲の明るさが所定の明るさを越えている連携先の画像出力装置を転送先として前記受信した画像データを転送するようにしたので、周囲に人がいる可能性が高い連携先の画像出力装置を、受信した画像データによる画像の出力先とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す構成図
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置の操作部を示す図
【図3】本実施形態における機器連携の例を説明する図
【図4】本発明の実施形態に係る画像形成装置の制御部のうち、連携制御に関する構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施形態に係る連携処理を示すフローチャート
【図6】本発明の実施形態に係る他の連携処理を示すフローチャート
【図7】本発明の実施形態に係る他の連携処理を示すフローチャート
【図8】本発明の実施形態に係る他の連携処理を示すフローチャート
【図9】本発明の実施形態に係る他の連携処理を示すフローチャート
【図10】本発明の実施形態に係る他の連携処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について説明する。
【0010】
図1は本発明の実施形態に係る画像出力装置としての画像形成装置の全体構成を示す構成図である。
【0011】
画像出力装置としては、入力された画像データによる画像を可視的に出力できるものであり、紙等の記録媒体上に画像を形成するものや、ディスプレイ上に表示するものも含む。本実施形態においては、画像出力装置として電子写真方式により画像を形成する画像形成装置を示している。
【0012】
この画像形成装置は、コピー機能、プリンタ機能およびファクシミリ機能を有する複合機(MFP)である。また、ユーザはこれらの機能のうち任意の機能を選択して搭載することができる。
【0013】
画像形成装置は、コンタクトガラス11上の原稿を読み取る読み取りユニット12、原稿台13に載置された原稿をコンタクトガラス11上に順次自動的に搬送する自動原稿送り装置14、読み取りユニット12により読み取られた原稿の画像データにもとづく画像形成データを、レーザ光によって感光体16に書き込む書き込みユニット15、感光体16を有し感光体16に書き込まれた画像形成データによるトナー像を形成するプロセスユニット17を有する。
【0014】
なお、自動原稿送り装置14は、原稿をコンタクトガラス11上に手でセットする場合の圧板を兼ねている。
【0015】
また、画像形成装置は、感光体16に形成されたトナー像が転写される転写紙Pを供給および搬送する構成として、第1トレイ18、第2トレイ19、第3トレイ20およびこれらの給紙ローラ21、ならびに縦搬送ユニット22、搬送ベルト23等の搬送手段を有している。
【0016】
また、画像形成装置は、転写後のトナー像の定着を行なう定着ユニット24、定着後の転写紙Pを排紙する排紙ユニット25および排紙トレイ26を有する。
排紙トレイ26は前後(転写紙Pの移動方向と直交する方向)に移動可能な排紙トレイであり。原稿毎、あるいは、画像メモリによってソーティングされた転写紙Pの部単位ごとに、前後に移動し、排出されてくる転写紙Pを簡易的に仕分けることができる。
【0017】
また、画像形成装置は転写紙Pの両面にトナー像を転写するために転写紙Pを反転させて再送する両面ユニット27を有している。
【0018】
図1には示されていないが、画像形成装置の前面上部には操作部31上が設けられている。
【0019】
図2は本発明の実施形態に係る画像形成装置の操作部31を示す図である。
操作部31には、液晶タッチパネル32、テンキー33、クリア/ストップキー34、プリントキー35、リセットキー36、初期設定キー37、光度センサ38が設けられている。
【0020】
液晶タッチパネル32には、機能キー、部数、及び画像形成装置の状態を示すメッセージなどが表示される。
【0021】
初期設定キー37により、装置の初期状態を任意にカスタマイズする事が可能であり、装置が収納している用紙サイズを設定したり、コピー機能のモードクリアキーを押したときに設定される状態を任意に設定可能である。また、一定時間操作が無いときに優先して選択されるアプリケーション等も選択したり、低電力への移行時間およびオートオフ/スリープモードへの移行時間を設定することが可能である。
【0022】
光度センサ38は、画像形成装置の周囲の明るさを検出するものであり、圧板によるセットする原稿の影になったり、操作中の手で影になったりする影響を受けないような操作部31の手前側の両端部に配置されている。
【0023】
画像形成装置の周囲の明るさは、これらの複数の光度センサ38の出力の合計値により判定し、この値が所定以上の値である場合に、周囲が明るいと判定をする。
【0024】
図3は、本実施形態における機器連携の例を説明する図である。機器連携とは、複数の機器を利用し、一連の処理を実行する機能である。
【0025】
本実施形態においては、画像形成装置と、同一建物内の他の画像形成装置の間で、画像形成装置が受信した画像データの出力について連携するようにしている。
【0026】
図3において、部屋C1701にファクシミリ機能を有する画像形成装置MFP01が設置されており、同じ建物の他の部屋C1702〜C1704にファクシミリ機能を有していない画像形成装置MFP02〜MFP04が設置されている。
【0027】
画像形成装置MFP01は、公衆回線を介して建物外のファクシミリ装置と接続されており、ファクシミリ機能により画像データの送受信を行なうことができる。
画像形成装置MFP01は、各部屋の画像形成装置MFP02〜MFP04と、事務所内のローカルエリアネットワークLANを介して接続されており、相互に通信を行なうことができる。
【0028】
画像形成装置MFP01は、自機において受信した画像データによる画像の出力について画像形成装置MFP02〜MFP04との間で、出力連携している。例えば、画像形成装置MFP01が公衆回線を介して建物外のファクシミリ装置から画像データを受信した際、画像形成装置MFP01が設置された部屋C1701に誰もいない場合には、画像形成装置MFP01が自機において受信した画像データを、連携先の画像形成装置MFP02〜MFP04のうち、ユーザがいるC1702の部屋またはC0703の部屋の画像形成装置MFP02またはMFP03に転送し、画像を出力することができるようにしている。
【0029】
各部屋C1701〜C1704には照明用の蛍光灯L01〜L04が、設置されており、この照明光が各画像形成装置MFP01〜MFP04に設けられている光度センサ38により検出される。
【0030】
なお、部屋C1701〜C1704にはローカルエリアネットワークLANに接続されたパーソナルコンピュータPCが配置されている。
【0031】
画像形成装置は、装置全体の制御、画像データの送受信、連携制御等を行なう制御部を有している。
【0032】
図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の制御部のうち、連携制御に関する構成を示すブロック図である。
【0033】
図4において、受信手段41は公衆回線に接続され、公衆回線を経由して建物外のファクシミリ装置から送られてくる画像データを受信する。
この受信手段41以外の構成はすべての画像形成装置が有しているが、受信手段41はファクシミリ機能を有する画像形成装置が有するものであり、例えば図3においては画像形成装置MFP01のみが有している。
【0034】
画像データ記憶手段42は、受信手段41から受け取った画像データ、および通信手段44から受け取った画像データを記憶する。
【0035】
画像データ出力手段43は、機器監視手段45の指示により、画像データ記憶手段42に記憶されている画像データにもとづき画像形成のための画像形成データを作成し、書き込みユニット15に出力する。
【0036】
これにより、画像データによるトナー画像が形成され。出力される。
【0037】
通信手段44は、建物内のローカルエリアネットワーク例えば図3においてはローカルエリアネットワークLANに接続され、このローカルエリアネットワークに接続された連携先の画像形成装置との間で、出力連携のための通信、例えば各画像形成装置の機器監視手段45により把握した状況に関する情報の通信の送受信、および各画像形成装置間の指示に関する情報の送受信、ならびに連携先の画像形成装置により出力する画像データの送受信を行なう。
【0038】
機器監視手段45は、出力連携のための自機および連携先の画像形成装置の状況の情報をやり取りとして取得するとともに、取得した情報にもとづき出力連携のための判断を行い、自機および連携先の画像形成装置に対する動作の指示を出し、この指示情報をやり取りする。
【0039】
具体的には各画像形成装置の機器監視手段45は、自機の状況および自機の周囲の状況を監視して把握するとともに、ローカルエリアネットワークLANに接続された連携先の画像形成装置の状況および周囲の状況をその連携先の画像形成装置の機器監視手段45を介して把握し、把握した状況に応じて、自己の制御部の各手段に連携のための指示を行なう。
【0040】
同時に、機器監視手段45はローカルエリアネットワークに接続された連携先の画像形成装置の機器監視手段45に対して、連携のための指示を行なう。この指示を受けた連携先の画像形成装置の機器監視手段45は自己の制御部の各手段に連携のための指示を行なう。
【0041】
明度検知手段46は、操作部31に設けられた光度センサ38の出力により自機の周囲の明るさを検知するもので、複数の光度センサ38の出力の合計値を出力する。
【0042】
この出力値により、機器監視手段45は、自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下か否かを判断する。
【0043】
経過計測手段47は、機器監視手段45から指示を受け、自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下になってからの経過時間の計測を開始する。機器監視手段45はこの消灯経過時間を取得する。
【0044】
メイル通知手段48は、機器監視手段45から指示により、機器監視手段45から指定されたローカルエリアネットワーク上の連携先の画像形成装置近傍のローカルエリアネットワークに接続されているパーソナルコンピュータ(例えば、図3においてはパーソナルコンピュータPC)または携帯電話等の宛先にメイルを送信し、状況を通知する。
【0045】
鳴動手段49は、ブザー等の鳴動装置を持ち、機器監視手段45の指示により、自機の周辺に鳴動音を発生させる。
【0046】
なお、制御部はハードウエア構成として、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HD(Hard Disk)、HDD(Hard Disk Drive)、バスラインを有している。
【0047】
ROMには、画像形成装置の各部を処理のための制御プログラム、画像処理プログラム等の各種プログラムが格納されており、CPUはこのプログラムを実行して画像形成装置を動作させる。RAMはCPUがプログラムを実行する際のワークアリアとして使用される。HDはデータを記憶する記憶装置であり、HDDはHDドライブである。バスラインはこれらの各構成を接続する。
【0048】
上記のように構成された画像形成装置の動作について、原稿を読み取って画像を形成する場合について説明する。
【0049】
操作部31のプリントキー35が押下されると、自動原稿送り装置14の原稿台13に読み取り面を上にして置かれた原稿は、一番下の原稿から、コンタクトガラス11上に搬送される。
【0050】
コンタクトガラス11上の所定の位置に搬送された原稿は、読み取りユニット12によって読み取られ、読み取りが終了した原稿は、自動原稿送り装置14の排出位置に排出される。
【0051】
原稿台13に次の原稿が有る場合には、引き続き、次の原稿のコンタクトガラス11上への給送、読み取り、排出が繰り返される。
【0052】
読み取りユニット12により読み取られた画像データは、画像データ記憶手段42に記憶され、この画像データにもとづき画像データ出力手段43により作成された潜像形成のための画像形成データが、書き込みユニット15からのレーザ光によって感光体16に書き込まれる。感光体16上の潜像はプロセスユニット17を通過することによって現像され感光体16上にトナー像が形成される。
【0053】
次に、指定された転写紙Pが、第1トレイ18、第2トレイ19、第3トレイ20のいずれかから給紙され、縦搬送ユニット22等によってトナー像形成に同期して、感光体16の位置まで搬送される。
そして、転写紙Pは感光体16の回転と等速で搬送ベルト23によって搬送され、感光体16上のトナー像が転写紙P上に転写される。
その後、転写紙Pは、定着ユニット24を通過してトナー像の定着が行なわれ、次いで排紙ユニット25によって、排紙トレイ26上に排紙される。
【0054】
このようにして、図1に示す画像形成装置において、原稿を読み取った画像が形成される。
【0055】
画像データが、公衆回線を経由して他のファクシミリ装置から送られてくる画像データである場合には、画像データは送受信手段41により受信され、画像データ記憶手段42に記憶される。そして、機器監視手段45の指示により、その後の処理が行なわれる。
【0056】
また、画像データが、ファクシミリ受信した画像形成装置からローカルエリアネットワークを介して転送される画像データである場合には、画像データは通信手段44により受信され、画像データ記憶手段42に記憶される。そして、機器監視手段45の指示により、その後の処理が行なわれる。
【0057】
次に、画像形成装置の状況の判断の例について説明する。
この判断は画像形成装置の周囲に人がいる可能性の程度を判断するためのものであり、次の状況により判断する。
【0058】
1)画像形成装置の操作パネルが操作中
この状況においてはユーザが画像形成装置のパネルを操作していると考えられることから、画像形成装置の前にユーザがいると判断できる。
そして、この状況の場合にはユーザが機器連携の出力物に最も気づきやすいと考えられるため、連携先として最も優先順位が高いと判断する。
【0059】
2)画像形成装置がコピーまたはプリンタ等の画像出力中
この状況の場合には、画像形成装置の前にユーザがいないときもありうるが、この場合でも、ユーザは出力物を取りに来るので、機器連携の出力物にも気がつく可能性が高いと判断する。
【0060】
3)画像形成装置がコピー、スキャナ、ファクシミリ等の原稿読み取り中
大量原稿の読み取りでは一時的に画像形成装置の前からから離れることがあるが、読み取りが終わった原稿を回収するためにユーザは画像形成装置の前に立つことになるため、機器連携の出力物にも気がつく可能性が高いとする。
ただし、ユーザが注視する範囲が自動原稿送り装置14や圧板等原稿読み取りに関連する位置中心の範囲となるので、上記2)に比べると機器連携の出力物に気がつく可能性は低くなると考えられる。
【0061】
4)画像形成装置が省エネモードに移行していない
画像形成装置の操作が行なわれた後の所定時間は、操作が終了または中断していても画像形成装置は省エネモードに移行しないので、省エネモードに移行していない場合には、操作終了直後、または操作の途中であって、画像形成装置の前にいるか、または近くにいる可能性が高いと判断する。
【0062】
したがって機器連携の出力物にも気がつく可能性は高いと考えられる。
【0063】
5)画像形成装置の周囲が明るい
この場合には画像形成装置が設置されている部屋に人がいると考えられる。
【0064】
したがって機器連携の出力物にも気がつく可能性は高いと考えられる。
上記の判断の例は、連携先として優先順位が高い考えられる順に示しているが、画像形成装置の設置位置、使用態様等によって異なる場合もあり得る。
【0065】
また、複数の状況に該当する場合もあるので、その場合にも上記の状況に応じて優先順位を適宜設定するようにする。
【0066】
次に、機器連携の実施形態について説明する。
【0067】
図5〜図10は、上記5)の連携先の画像形成装置の周囲が明るいか否かに着目して連携処理を行なうようにした実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0068】
図5は、公衆回線を経由して建物外の外部のファクシミリ装置から送られてくる画像データを画像形成装置が受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合に、周囲の明るさが所定の明るさ以上である連携先の画像形成装置に、受信した画像データを転送してこの転送先の画像形成装置において出力する処理を示したものである。
【0069】
なお、図5においてAおよびBは後述する図10に示す処理を説明するためのものである。
【0070】
図5において、画像形成装置は送受信手段41により、公衆回線を経由して外部のファクシミリ装置から送られてくる画像データを受信する(ステップS51)。
【0071】
送受信手段41が受信した画像データは、画像データ記憶手段42に記憶される。
【0072】
次に機器監視手段45が自機の周囲の明るさ情報としての明度検知手段46の出力値を取得する(ステップS52)。
【0073】
次に、機器監視手段45は取得した明度検知手段46の出力値が所定の値以下か否か、すなわち自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下か否かを判断する(ステップS53)。
この所定の明るさとは、画像形成装置の周囲に人がいると考えられる明るさであり、一律にまたは画像形成装置が設置される部屋の状況、画像形成装置が設置される位置等に応じて個別に設定される。
【0074】
ステップS53において所定の明るさ以下でないと判断した場合(ステップS53のN)には、機器監視手段45は画像データ記憶手段42および画像データ出力手段43に、画像データを自機において出力する指示を出し、画像データ記憶手段42に記憶されている画像データを画像データ出力手段43に送り自機において出力し処理を終了する(ステップS54)。
【0075】
ステップS53において所定の明るさ以下と判断した場合(ステップS53のY)には、機器監視手段45は、ローカルエリアネットワークに接続された連携先の画像形成装置の機器監視手段45からその画像形成装置の明るさ情報として明度検知手段46の出力値を、順次、取得する(ステップS55)。
【0076】
次に、機器監視手段45はステップS55において取得した明度検知手段46の出力値が所定の値以上か否か、すなわち画像形成装置の周囲の明るさが所定の明るさ以上か否かを判断する(ステップS56)。
【0077】
ステップS56において所定の明るさ以上と判断した場合(ステップS56のY)には、機器監視手段45は、その画像形成装置を画像データの出力先として決定し(ステップS57)、画像データ記憶手段42および通信手段44に、画像データ記憶手段42に記憶されている画像データを出力先として決定した画像形成装置に転送する指示を出す。
【0078】
画像データ記憶手段42および通信手段44は、機器監視手段45の指示により、画像データ記憶手段42に記憶されている画像データを、通信手段44により、出力先の画像形成装置に転送し(ステップS58)、処理を終了する。
【0079】
出力先の画像形成装置においては、転送された画像データは、通信手段44により受信されて、画像データ記憶手段42に記憶され、機器監視手段45の出力指示により、画像データ出力手段43に送られ、画像データによるトナー画像が出力される。
【0080】
ステップS56において所定の明るさ以上でないと判断した場合(ステップS56のN)には、ステップS55に戻り、ステップS56においていずれかの連携先の画像形成装置について所定の明るさ以上と判断する場合(ステップS56のY)が生じるまで、ステップS55以降の処理を繰り返す。
【0081】
このように、図5に示す連携処理においては、画像データを画像形成装置が受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合に、周囲の明るさが所定の明るさ以上である連携先の画像形成装置に画像データを転送するようにしたので、周囲に人がいる可能性が高い画像形成装置において画像データによる画像を出力することができる。
【0082】
図6に示す実施形態は、図5に示す場合と同様に、公衆回線を経由して建物外の外部のファクシミリ装置から送られてくる画像データを画像形成装置が受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合に、周囲の明るさが所定の明るさ以上である連携先の画像形成装置に、受信した画像データを転送して転送先の画像形成装置において画像データによるトナー画像を出力する処理を示したものである。
【0083】
この場合、図5に示す実施形態においては、自機の周囲が所定の明るさ以下と判断した場合には、連携先の画像形成装置の明るさの情報を順次取得し、所定の明るさ以上と判断した場合には、その画像形成装置を画像データの出力先として決定し、転送を行なうが、所定の明るさ以上の連携先の画像形成装置が存在しない場合には、連携先の画像形成装置の明るさの情報の取得と判断を繰り返すようにしている。
【0084】
これに対して、図6に示す実施形態においては、連携先の画像形成装置の全てが所定の明るさ以上でない場合は、所定の宛先に、当該状況をメイルするようにしたものである。
【0085】
図6において、ステップS61〜S68は図5のステップS51〜S58と同じである。
【0086】
図6においては、ステップS66において所定の明るさ以上でないと判断した場合(ステップS66のN)には、すべての連携先の画像形成装置の明るさの情報の取得と判断が終了したか否かを判断する(ステップS69)。
【0087】
すべての連携先の画像形成装置についての判断が終了していなければ(ステップS69のN)、ステップS65に戻り、残りの連携先の画像形成装置の明るさの情報の取得と判断を繰り返す。
【0088】
ステップS69においてすべての連携先の画像形成装置についての判断が終了していれば(ステップS69のY)、すなわち、連携先の画像形成装置の全てが所定の明るさ以上でない場合は、所定の宛先に、メイル通知手段48により当該状況をメイルし(ステップS70)、処理を終了する。
【0089】
このメイルは、公衆回線を経由して建物外の外部のファクシミリ装置から送られてくる画像データをファクシミリ機能を有する画像形成装置が受信しており、この受信した画像データを連携先の画像形成装置において出力を希望していることを人に気づいてもらうためのメイルで、例えば所定の宛先とは、連携先の画像形成装置の近傍の人のパーソナルコンピュータや携帯電話の宛先である。
【0090】
メイルを受信した人は、近くの画像形成装置において画像データの出力操作を行ない、これによりの出力が行なわれる。
【0091】
なお、所定の宛先として画像データを外部のファクシミリ装置から受信した画像形成装置の近傍パーソナルコンピュータや携帯電話の宛先であってもよい。
【0092】
このように、図6に示す連携処理においては、所定の宛先に、メイル通知手段48により当該状況をメイルするようにしたので、メイルを受け取った人に、画像の連携出力の情報を気づかせることができ、周囲に人がいる画像形成装置において画像データによる画像を出力することができる。
【0093】
図7に示す実施形態は、図5に示す場合と同様に、公衆回線を経由して建物外の外部のファクシミリ装置から送られてくる画像データを画像形成装置が受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合に周囲の明るさが所定の明るさ以上である連携先の画像形成装置に、受信した画像データを転送して転送先の画像形成装置において画像データによるトナー画像を出力する処理を示したものである。
【0094】
図7に示す実施形態においては、連携先の画像形成装置の全てが所定の明るさ以上でない場合は、消灯からの経過時間の取得を行ない、経過時間が所定の時間以内かどうかを判断して所定の時間以内であれば、ブザー出力を行うようにしたものである。
【0095】
図7において、ステップS71〜S78は図5のステップS51〜S58と同じである。
【0096】
図7においては、図6のステップS66の場合と同様に、ステップS76において所定の明るさ以上でないと判断した場合(ステップS76のN)には、すべての連携先の画像形成装置の明るさの情報の取得と判断が終了したか否かを判断する(ステップS79)。
【0097】
すべての連携先の画像形成装置についての判断が終了していなければ(ステップS79のN)、ステップS75に戻り、残りの連携先の画像形成装置の明るさの情報の取得(ステップS75)と判断(ステップS76)を繰り返す。
【0098】
ステップS79においてすべての連携先の画像形成装置についての判断が終了していれば(ステップS79のY)、すなわち、連携先の画像形成装置の全てが所定の明るさ以上でない場合は、機器監視手段45は連携先の各画像形成装置の経過時間計測手段により計測した消灯からの経過時間の情報の取得を、各画像形成装置の機器監視手段45を経由して行なう(ステップS80)。
【0099】
そして、機器監視手段45は取得した消灯経過時間が所定の時間以内かどうかを判断し(ステップS81)、所定の時間以内であれば(ステップS81のY)、その画像形成装置の雷鳴手段にブザー出力の指示を出しブザー出力を行なう(ステップS82)。
【0100】
ステップS82においてブザー出力を行なった場合、またはステップS81において所定の時間以内でない場合(ステップS81のN)には、すべての連携先の画像形成装置の消灯経過時間の取得と判断が終了したか否かを判断する(ステップS83)。
【0101】
すべての連携先の画像形成装置についての判断が終了していなければ(ステップS83のN)、ステップS80に戻り、残りの連携先の画像形成装置の消灯経過時間の取得と判断およびその後の処理を繰り返す。
【0102】
すべての連携先の画像形成装置についての判断が終了していれば(ステップS83のY)、処理を終了する。
【0103】
ステップS82のブザー出力は、機器の周囲にいる人が気づく程度の音量であり、人が気づくことで、照明を点灯し周囲を明るくさせることができ、周囲に人がいる機器において画像データの出力をすることができる。
【0104】
このように、図7に示す連携処理においては、消灯からの経過時間が所定の時間以内であれば、ブザー出力を行うようにしたので、周辺の人に画像の連携出力の情報を気づかせることができ、周囲に人がいる画像形成装置において画像データによる画像を出力することができる。
【0105】
図8に示す実施形態は、図5に示す場合と同様に、公衆回線を経由して建物外の外部のファクシミリ装置から送られてくる画像データを画像形成装置が受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合に、周囲の明るさが所定の明るさ以上である連携先の画像形成装置に、受信した画像データを転送して転送先の画像形成装置において画像データによるトナー画像を出力する処理を示したものである。
【0106】
この場合、図5に示す実施形態においては、自機の周囲が所定の明るさ以下と判断した場合には、連携先の画像形成装置の明るさの情報を順次取得し、所定の明るさ以上と判断した場合には、その画像形成装置を画像データの出力先として決定し、転送を行なうが、所定の明るさ以上の連携先の画像形成装置が存在しない場合には、連携先の画像形成装置の明るさの情報の取得と判断を繰り返すようにしている。
【0107】
これに対して、図8に示す実施形態においては、連携先の画像形成装置の全てが所定の明るさ以上でない場合は、再度、画像データを受信した自機の周囲の明るさ情報の取得に戻り、自機および連携先の画像形成装置を対象として、周囲の明るさ情報の取得と判断を繰り返すようにしたものである。
【0108】
図8において、ステップS91〜S98は図5のステップS51〜S58と同じである。
【0109】
図8においては、ステップS96において所定の明るさ以上でないと判断した場合(ステップS96のN)には、すべての連携先の画像形成装置の明るさの情報の取得と判断が終了したか否かを判断する(ステップS99)。
【0110】
すべての連携先の画像形成装置についての判断が終了していなければ(ステップS99のN)、ステップS95に戻り、残りの連携先の画像形成装置の明るさの情報の取得と判断を繰り返す。
【0111】
ステップS99においてすべての連携先の画像形成装置についての判断が終了していれば(ステップS99のY)、すなわち、連携先の画像形成装置の全てが所定の明るさ以上でない場合は、ステップS92に戻り、機器監視手段45は、自機および連携先の画像形成装置を対象として、取得した自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下か否かの判断(ステップS93)、および取得した連携先の画像形成装置の周囲の明るさが所定の明るさ以上か否かの判断(ステップS96)を、再び行い、ステップS93およびステップS96のいずれかにおいて所定の明るさ以の条件が満たされるまで繰り返す。
【0112】
そして、所定の明るさ以上の条件が満たされた場合には、満たされた自機または連携先の画像系装置において画像データによるトナー画像が出力される。
【0113】
この実施形態のようにした場合には、全ての画像形成装置の周囲が暗くなっている際に、連携先の画像形成装置のみでなく自機を含めて、周囲が明るくなった画像形成装置で画像データを出力するので、自機の状況変化に対応して周囲に人がいる画像形成装置で受信した画像データを出力することができる。
【0114】
図9に示す実施形態は、連携先の画像形成装置に転送された画像データの出力処理に関するもので、出力先の画像形成装置において転送された画像データの出力中に、その画像形成装置の周囲の明るさが所定の値以下となった場合には出力を中断し、中断中に明るさが所定の値以上となった場合には出力を再開するようにしたものである。
【0115】
図9において、転送された画像データは、出力先の画像形成装置の通信手段44により受信されて、画像データ記憶手段42に記憶され、機器監視手段45の出力指示により、画像データ出力手段43に送られ、画像データによるトナー画像の出力が開始される(ステップS101)。
【0116】
次に機器監視手段45は、画像データの出力中かどうかを確認し(ステップS102)、画像データの出力中でなければ(ステップS102のN)処理を終了し、画像データの出力中であれば(ステップS102のY)、自機の周囲の明るさ情報としての明度検知手段46の出力値を取得する(ステップS103)。
【0117】
次に、機器監視手段45は取得した明度検知手段46の出力値が所定の値以下か否か、すなわち自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下か否かを判断する(ステップS104)。
【0118】
この所定の明るさとは、図5のステップSXXと同じ基準のものである。
【0119】
ステップS104において所定の明るさ以下と判断した場合(ステップS104のY)には、画像データによるトナー画像の出力を中断する(ステップS105)。
ステップS104において所定の明るさ以下でないと判断した場合(ステップS104のN)には、ステップS102に戻る。
【0120】
機器監視手段45は、出力中断中においては、自機の周囲の明るさ情報としての明度検知手段46の出力値を取得し(ステップS106)、取得した明度検知手段46の出力値が所定の値以上か否か、すなわち自機の周囲の明るさが所定の明るさ以上か否かを判断する(ステップS107)。
【0121】
ステップS107において所定の明るさ以上と判断した場合(ステップS107のY)には、中断していた画像データ画像データによるトナー画像の出力を再開する(ステップS108)。
ステップS107において所定の明るさ以上でないと判断した場合(ステップS107のN)には、ステップS106に戻り、ステップS107において所定の明るさ以上と判断するまで、ステップS106およびステップS107を繰り返す。
【0122】
この実施形態のようにした場合には、人が周囲にいない状態での画像データによるトナー画像出力を中断し、人がいるようになった場合に出力を再開するので、人が周囲にいない状態で出力するというセキュリティ上の問題を回避することができる。
【0123】
図5に示す処理においては、自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合に、周囲の明るさが所定の明るさ以上である連携先の画像形成装置に、受信した画像データを転送してこの転送先の画像形成装置において画像データによるトナー画像を出力するようにしているが、周囲の明るさが所定の明るさ以上である連携先の画像形成装置が複数ある場合の処理について、図10に示す。
【0124】
図10に示す実施形態は、図5にAで示すようにステップS53においてYESと判断されてから、図5にBで示すようにステップS58に至るまでの処理を示しており、この前後の処理は図5に示すものと同じである。
【0125】
図10の実施形態においては、ステップS53において所定の明るさ以下と判断した場合(ステップS53のY)には、機器監視手段45は、ローカルエリアネットワークに接続された連携先のすべての画像形成装置の機器監視手段45からその画像形成装置の明るさ情報としてその画像形成装置の明度検知手段46の出力値、およびその画像形成装置の使用状況の情報を、順次、取得する(ステップS115)。
【0126】
取得した情報は、機器監視手段45において記憶する。
【0127】
取得する使用状況は、上記したように、画像形成装置の周囲に人がいる可能性の程度を判断するためのものであり、これにより連携先としての優先度を決定するためのものである。
【0128】
優先度が高い順番に選択条件を次に示す。本実施形態においては、この選択条件により判断する。
選択条件1:像形成装置の操作パネルが操作中
選択条件2:画像形成装置がコピーまたはプリンタ等の画像出力中
選択条件3:画像形成装置がコピー、スキャナ、ファクシミリ等の原稿読み取り中
選択条件4:画像形成装置が省エネモードに移行していない
選択条件5:画像形成装置の周囲が明るい
これらの選択条件は、機器監視手段45に記憶されている。
【0129】
次に、機器監視手段45は、ステップS115において取得した連携先のすべての画像形成装置の明度検知手段46の出力値のうち所定の値以上のものがあるか否か、すなわち周囲の明るさが所定の明るさ以上の画像形成装置があるか否かを判断する(ステップS116)。
【0130】
ステップS116において所定の明るさ以上の連携先の画像形成装置がある場合(ステップS116のY)には、機器監視手段45は、それに該当するものが複数か否かを判断し(ステップS116)、該当するものがひとつの場合(ステップS116のN)には、その連携先を画像データの出力先として決定する(ステップS118)。
【0131】
該当するものが複数の場合(ステップS116のY)には、機器監視手段45は、選択条件により優先順位を判断して、優先順位の高い連携先を画像データの出力先として決定する。
【0132】
優先順位の判断は、まず、所定の明るさ以上の連携先の画像形成装置のうち使用状況が上記の選択条件1に該当する連携先があるか否か判断する(ステップS119)。
選択条件1に該当する連携先があれば(ステップS119のY)、選択条件1は最優先の使用状況であるので、該当する連携先の画像形成装置を出力先として決定する(ステップS120)。
【0133】
選択条件1に該当する連携先がなければ(ステップS119のN)、次に、選択条件2に該当する連携先があるか否か判断する(ステップS121)。
該当する連携先があれば(ステップS121のY)、選択条件2は選択条件1に次ぐ優先順位の使用状況であるので、該当する連携先の画像形成装置を出力先として決定する(ステップS120)。
【0134】
選択条件2に該当する連携先がなければ(ステップS121のN)、次に、選択条件3に該当する連携先があるか否か判断する(ステップS122)。
選択条件3に該当する連携先があれば(ステップS122のY)、選択条件3は選択条件2に次ぐ優先順位の使用状況であるので、該当する連携先の画像形成装置を出力先として決定する(ステップS120)。
【0135】
選択条件3に該当する連携先がなければ(ステップS122のN)、次に、選択条件4に該当する連携先があるか否か判断する(ステップS123)。
【0136】
該当する連携先があれば(ステップS123のY)、選択条件4は選択条件3に次ぐ優先順位の使用状況であるので、該当する連携先の画像形成装置を出力先として決定する(ステップS120)。
【0137】
選択条件4に該当する連携先がなければ(ステップS123のN)、残りの画像形成装置は、選択条件5に該当するものであるので、所定の明るさ以上の連携先の画像形成装置のうちいずれかを出力先として決定する(ステップS124)。
【0138】
なお、ステップS119およびステップS121からステップS123において、該当するものが複数ある場合にはそのうちのいずれかを出力先として決定する。
【0139】
このように、本実施形態においては、周囲が明るい機器が複数ある場合に、機器の使用状態によって出力先を決定するので、より周囲に人がいると想定される連携先を選択することができる。
【符号の説明】
【0140】
11 コンタクトガラス
12 読み取りユニット
13 原稿台
14 自動原稿送り装置
15 書き込みユニット
16 感光体
17 プロセスユニット
18 第1トレイ
19 第2トレイ
20 第3トレイ
21 給紙ローラ
22 縦搬送ユニット
23 搬送ベルト
24 定着ユニット
25 排紙ユニット
26 排紙トレイ
27 両面ユニット
31 操作部
32 液晶タッチパネル
33 テンキー
34 クリア/ストップキー
35 プリントキー
36 リセットキー
37 初期設定キー
38 光度センサ
41 受信手段
42 画像データ記憶手段
43 画像データ出力手段
44 通信手段
45 機器監視手段
46 明度検知手段
47 経過計測手段
48 メイル通知手段
49 鳴動手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0141】
【特許文献1】特開平08−321899号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信回線により接続された画像通信装置より画像データの受信を行なう受信手段と、この受信手段により受信した画像データによる画像を可視形態で出力する画像出力手段と、自機の周囲の明るさが所定の明るさを越えているか否かを検出する明度検知手段を有する画像出力装置であって、
自機において受信した画像データの出力連携先として設定された連携先の画像出力装置に、前記受信した画像データを転送する転送手段と、
前記明度検知手段により検出された自機の周囲の明るさの検出結果、および前記連携先の画像出力装置の明度検知手段により検出された前記連携先の画像出力装置の周囲の明るさの検出結果を取得するとともに、前記受信手段を介して前記画像通信装置より画像データを受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合に、周囲の明るさが所定の明るさを越えている連携先の画像出力装置を転送先として前記受信した画像データを転送する指示情報を、前記転送手段に出力する機器監視手段と、
を有することを特徴とする画像出力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像出力装置が前記画像通信装置より受信した画像データの出力連携先として設定される画像出力装置であって、
転送される画像データを受信する通信手段と、この通信手段により受信した画像データによる画像を可視形態で出力する出力手段と、
自機の周囲の明るさが所定の明るさを越えているか否かを検出する明度検知手段と、
を有すること特徴とする画像出力装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像出力装置において、
更に、所定の宛先にメイルを行うメイル通知手段を有し、
前記機器監視手段は、前記受信手段を介して前記画像通信装置より画像データを受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下であり、かつ前記連携先の画像出力装置のすべてにおいて周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合には、所定の宛先に出力連携に関する状況を伝えるメイルを発信させる指示情報を、前記メイル通知手段に出力する機器監視手段と、
を特徴とする画像出力装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像出力装置において、
前記機器監視手段は、前記受信手段を介して前記画像通信装置より画像データを受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下であり、かつ前記連携先の画像出力装置のすべてにおいて周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合には、前記連携先の画像出力装置の周囲の明るさが所定の明るさ以下になってからの消灯経過時間を取得するとともに、前記消灯経過時間が所定の時間内であるときには、前記連携先の画像出力装置によりその周辺に伝達音を生じさせる指示情報を発生させて、この指示情報を前記連携先の画像出力装置に送信することを特徴とする画像出力装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像出力装置が前記画像通信装置より受信した画像データの出力連携先として設定される画像出力装置であって、
転送される画像データを受信する通信手段と、この通信手段により受信した画像データによる画像を可視形態で出力する出力手段と、
自機の周囲の明るさが所定の明るさを越えているか否かを検出する明度検知手段と、
前記明度検知手段により検出された周囲の明るさが所定の明るさ以下になってからの経過時間の計測を開始する経過計測手段と、
自機の周辺に伝達音を生じさせる伝達音発生手段と、
前記指示情報を受信したときに、前記伝達音発生手段により伝達音を生じさせる機器監視手段と、
を有すること特徴とする画像出力装置。
【請求項6】
請求項1に記載の画像出力装置において、
前記機器監視手段は、前記受信手段を介して前記画像通信装置より画像データを受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合であって、前記連携先の画像出力装置のすべてにおいて周囲の明るさが所定の明るさ以下のときには、前記明度検知手段により検出された自機の周囲の明るさの検出結果および前記連携先の画像出力装置の明度検知手段により検出された前記連携先の画像出力装置の周囲の明るさの検出結果を取得するとともに、自機の周囲の明るさが所定の明るさが所定以上の明るさを越えていない場合には、連携先の画像出力装置の周囲の明るさが所定の明るさを越えているか否かの判断を繰り返すことを特徴とする画像出力装置。
【請求項7】
請求項1に記載の画像出力装置が前記画像通信装置より受信した画像データの出力連携先として設定される画像出力装置であって、
転送される画像データを受信する通信手段と、この通信手段により受信した画像データによる画像を可視形態で出力する出力手段と、
自機の周囲の明るさが所定の明るさを越えているか否かを検出する明度検知手段と、
前記明度検知手段により検出された周囲の明るさの検出結果を取得し、前記出力手段が前記受信した画像データによる画像の出力中に、自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下になった場合に、前記画像の出力を中断する指示情報を、前記出力手段に出力する機器監視手段を有することを特徴とする画像出力装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像出力装置において、
画像データの出力の中断中に自機の周囲の明るさが所定の明るさを越えた場合に、前記機器監視手段は、中断した前記画像の出力を再開する指示情報を、前記出力手段に出力することを特徴とする画像出力装置。
【請求項9】
請求項1に記載の画像出力装置において、
前記受信手段を介して前記画像通信装置より画像データを受信したときの自機の周囲の明るさが所定の明るさ以下の場合であって、周囲の明るさが所定の明るさを越えている連携先の画像形成装置が複数あるときには、前記機器監視手段は、使用状況に応じてあらかじめ定めた連携先の優先度にもとづいて転送先の画像形成装置を決定することを特徴とする画像出力装置。
【請求項10】
通信回線により接続された画像通信装置より画像データの受信を行なう受信手段と、
この受信手段により受信した画像データによる画像を可視形態で出力する画像出力手段と、
自機の周囲の明るさが所定の明るさを越えているか否かを検出する明度検知手段と、
自機において受信した画像データの出力連携先として設定された連携先の画像出力装置に前記受信した画像データを転送する転送手段と、
前記明度検知手段により検出された自機の周囲の明るさの検出結果を含む、自機の状況および自機の周囲の状況を監視して把握するとともに、連携先の画像形成装置の状況および周囲の状況を把握し、これらの把握した状況に応じて、自機および連携先の画像出力装置に出力連携のための指示を行なう機器監視手段を有することを特徴とする画像出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−90000(P2013−90000A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225885(P2011−225885)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】