説明

画像収集方法および携帯装置

【課題】自身の周辺を他人の視点から見た画像データを取得すること。
【解決手段】利用者2aに携帯されている携帯装置110aが、自装置から所定の距離内に存在する携帯装置110bを検出する検出工程と、携帯装置110aが、携帯装置110bに撮影の実行を要求する撮影要求工程と、携帯装置110bが、携帯装置110aの要求に応じて撮影を実行する撮影実行工程と、携帯装置110bが、撮影した画像データを、携帯装置110aからの要求にて指定された情報に従って送信する画像送信工程とを含む各工程を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像収集方法および携帯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話等の普及により、誰でも自分の日々の生活の様々な出来事を画像データとして容易に記録することが可能になっている。また、そのような日常生活を記録した画像データ等を個人の活動記録として集積し、個人の過去の活動を追跡できるようにするライフログと呼ばれるサービスも利用されている(例えば、非特許文献1および非特許文献2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“Life−Xについて”、[online]、ソニーマーケティング株式会社、[2009年10月15日検索]、インターネット<URL:http://life-x.jp/about/>
【非特許文献2】“オンラインアルバムZorg”、[online]、株式会社ゾーグ、[2009年9月15日検索]、インターネット<URL:http://www.zorg.com/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、個人が自身の視点で日々の生活の様々な出来事を画像データとして記録することは可能でも、自分以外の視点で撮影された画像データを取得することは困難だった。個人に発生した出来事をよく理解するには、その人からは見えていない事象であっても、その人の周囲で発生している事象を考慮する必要があることがしばしばある。このため、個人の活動を画像データとして記録しようとする場合、自分以外の視点で撮影された画像データも取得できることが好ましい。
【0005】
例えば、道を歩いていて塀の向こうの公園から懐かしい音楽の生演奏が聞こえてきた場合、公園内にいる人の視点で撮影された演奏者の画像データを取得できると、その出来事の記録を有意義に残すことができる。もしそのような画像データを取得することができなければ、塀のこちら側の風景しか記録することができず、その場面で懐かしい音楽の生演奏が聞こえてきたことを後から回想することは困難になる。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、自身の周辺を他人の視点から見た画像データを取得することができる画像収集方法および携帯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る画像収集方法は、1つの態様において、利用者に携帯されている撮影要求装置が、自装置から所定の距離内に存在する撮影装置を検出する検出工程と、前記撮影要求装置が、前記検出工程において検出された撮影装置に撮影の実行を要求する撮影要求工程と、前記撮影装置が、前記撮影要求工程における要求に応じて撮影を実行する撮影実行工程と、前記撮影装置が、前記撮影実行工程において撮影した画像データを、前記撮影要求工程における要求にて指定された情報に従って送信する画像送信工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る携帯装置は、1つの態様において、自装置から所定の距離内に存在する撮影装置を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された撮影装置に対して、撮影した画像データの送信先を指定して撮影の実行を要求する撮影要求送信手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る画像収集方法および携帯装置は、自身の周辺を他人の視点から見た画像データを取得することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、実施例1に係る画像収集システムを示す図である。
【図2】図2は、実施例1に係る携帯装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、実施例1に係る画像管理装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、実施例1に係る携帯装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】図5は、実施例1に係る画像管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】図6は、撮影要求装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、撮影装置の構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、実施例2に係る画像収集システムを示す図である。
【図9】図9は、実施例2に係る携帯装置の構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、認証結果の記録の一例を示す図である。
【図11】図11は、実施例2に係るサービス提供装置の構成を示すブロック図である。
【図12】図12は、実施例2に係る携帯装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】図13は、認証要求処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】図14は、要求元認証処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】図15は、撮影要求送信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】図16は、撮影処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】図17は、実施例2に係るサービス提供装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係る画像収集方法および携帯装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の実施例では、既に説明した部分と同様の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【実施例1】
【0012】
まず、本実施例に係る画像収集システムおよび画像収集方法について図1を参照しながら説明する。図1に示すように、本実施例に係る画像収集システムは、携帯装置110aおよび110bと、画像管理装置120aおよび120bとを含む。
【0013】
携帯装置110aは、利用者2aの頭部や肩等に装着されるウェアブルなデバイスであり、利用者2aの視点で撮影を実行して画像データを生成し、生成した画像データを画像管理装置120aに保存させる機能を有する。携帯装置110bは、利用者2bの頭部や肩等に装着されるウェアブルなデバイスであり、利用者2bの視点で撮影を実行して画像データを生成し、生成した画像データを画像管理装置120bに保存させる機能を有する。
【0014】
携帯装置110aおよび110bは、それぞれ、画像データを画像管理装置120aおよび120bに保存させるために、画像データを含む画像データ保存要求を無線通信で無線基地局20へ送信する。無線基地局20は、受信した画像データ保存要求をその要求が示す送信先へネットワーク10を通じて転送する。
【0015】
画像管理装置120aは、利用者2aの画像データの保管や公開を行うサーバ装置であり、画像管理装置120bは、利用者2bの画像データの保管や公開を行うサーバ装置である。画像管理装置120aおよび120bは、例えば、ライフログサービスを提供する装置に相当する。
【0016】
このような構成の画像収集システムにおいて、本実施例に係る画像収集方法は以下のように実行される。携帯装置110aは、所定の範囲1内に他の携帯装置110が存在するか否かを定期的に確認する。ここで、所定の範囲1は、利用者2aに関連する出来事が起こる可能性が高いと想定される範囲であり、例えば、半径約10メートルの範囲である。
【0017】
そして、携帯装置110aは、所定の範囲1内に携帯装置110bが存在することを検出すると、携帯装置110bに対して撮影要求を送信する(ステップS11)。携帯装置110aが送信する撮影要求には、自装置の利用者を識別するためのID等の認証情報(この場面では、利用者2aの認証情報)や画像データの転送先を示す情報(この場面では、画像管理装置120aのネットワークアドレス等)が含まれる。
【0018】
携帯装置110bは、撮影要求を受信すると、撮影を実行して画像データを生成し、生成した画像データを含む画像データ保存要求を画像管理装置120bへ向けて送信する(ステップS12)。この場面で携帯装置110bが送信する画像データ保存要求には、携帯装置110bの利用者を識別するためのID等の認証情報が送信元の認証情報として含められるとともに、撮影要求に含まれていた認証情報と転送先を示す情報が対応付けて含められる。画像データ保存要求は、無線基地局20とネットワーク10を介して画像管理装置120bへ到達する。
【0019】
画像管理装置120bは、携帯装置110bからの画像データ保存要求を受信すると、画像データ保存要求に転送先を示す情報が含まれているか否かを確認する。この場面では、画像データ保存要求に転送先を示す情報として画像管理装置120aの情報が含まれているので、画像管理装置120bは、送信元である携帯装置110bの利用者の認証情報が正しいことを確認してその認証情報に含まれるIDに対応する領域に画像データを保存する通常の動作を行った後、画像データ保存要求を画像管理装置120aへ送信する。送信される画像データ保存要求には、転送先を示す情報と対応付けて格納されていた認証情報が送信元の認証情報として含まれるとともに、画像データのコピーが含まれる。
【0020】
画像管理装置120aは、画像データ保存要求を受信すると、画像データ保存要求に転送先を示す情報が含まれているか否かを確認する。この場面では、転送先を示す情報が含まれないので、画像管理装置120aは、画像データ保存要求に含まれる認証情報が正しいことを確認した後、その認証情報に含まれるIDに対応する領域に画像データを保存する(ステップS13)。
【0021】
このように、本実施例に係る画像収集方法では、携帯装置110aが所定の範囲1内に携帯装置110bが存在することを検出すると、転送先を示す情報等を指定した撮影要求を携帯装置110bへ送信して撮影の実行と画像データの送信を依頼することとしたので、利用者2aは、自身の周辺を他人の視点から見た画像データを取得することができる。
【0022】
なお、上記の説明では、携帯装置110bが撮影した画像データを利用者2aが取得する場合について説明したが、同様の手順により、携帯装置110aが撮影した画像データを利用者2bが取得することができる。また、図1に示した携帯装置110と画像管理装置120の台数は一例であり、これらの装置の台数は任意である。
【0023】
次に、図1に示した携帯装置110aおよび110bと画像管理装置120aおよび120bのより詳細な構成について説明する。なお、携帯装置110aおよび110bの構成は同様であるので、携帯装置110aを例にして構成を説明する。また、画像管理装置120aおよび120bの構成は同様であるので、画像管理装置120aを例にして構成を説明する。
【0024】
図2は、携帯装置110aの構成を示すブロック図である。図2に示すように、携帯装置110aは、撮影部111と、通信部112と、通信部113と、記憶部114と、制御部115とを有する。撮影部111は、撮像センサによって得られる信号をデジタル処理して画像データを生成する。
【0025】
通信部112は、比較的短距離の通信を行うための通信部であり、他の携帯装置110を検出したり、他の携帯装置110との間で要求や応答をやりとりしたりするために使用される。通信部112は、例えば、光や音波や微弱な電波を用いて対向の装置と通信を行う。通信部113は、比較的長距離の通信を行うための通信部であり、無線基地局20を介して画像管理装置120との間で要求や応答をやりとりしたりするために使用される。
【0026】
記憶部114は、例えば、半導体記憶装置であり、自装置を所有する利用者のIDや自装置を所有する利用者に対応する画像管理装置120のネットワークアドレスのように制御部115の動作に必要な各種設定情報や、撮影部111によって生成された画像データを記憶する。
【0027】
制御部115は、携帯装置110aを全体制御する制御部であり、撮影要求処理部115aと、撮影実行処理部115bとを有する。撮影要求処理部115aは、撮影手段検出部115cと、撮影要求送信部115dとを有し、所定の範囲1内に存在する他の携帯装置110またはこれと同等の機能を有する装置を検出するとともに、検出した装置に撮影の実行と画像データの送信を要求する。撮影実行処理部115bは、撮影要求受信部115eと、撮影実行部115fと、画像送信部115gとを有し、予め設定されているタイミングと他の装置から要求されたタイミングで撮影部111に撮影を実行させ、生成された画像データを自装置に対応する画像管理装置120へ送信する。
【0028】
撮影手段検出部115cは、所定の範囲1内に存在する他の携帯装置110またはこれと同等の機能を有する装置を検出する。具体的には、撮影手段検出部115cは、通信部112から所定の範囲1内に届く程度の強度で所定の検出用の信号を送信させ、いずれかの装置からの応答が受信された場合に他の携帯装置110等が所定の範囲1内に存在すると判定する。また、撮影手段検出部115cは、所定の検出用の信号が通信部112で受信された場合に、通信部112から応答を送信させる。
【0029】
撮影要求送信部115dは、撮影手段検出部115cによって他の携帯装置110等が検出された場合に、通信部112から撮影要求を送信させる。撮影要求送信部115dは、自装置を所有する利用者のID等を記憶部114から取得して認証情報として撮影要求に含めるとともに、自装置を所有する利用者に対応する画像管理装置120のネットワークアドレスを記憶部114から取得して画像データの転送先を示す情報として撮影要求に含める。
【0030】
撮影要求受信部115eは、撮影要求が通信部112で受信された場合に、撮影要求に含まれる認証情報と転送先を示す情報を指定して撮影実行部115fに撮影の実行を要求する。撮影実行部115fは、予め設定されているタイミングまたは撮影要求受信部115eから要求されたタイミングで撮影部111に画像データを生成させ、画像送信部115gに画像データの送信を要求する。
【0031】
画像送信部115gは、自装置を所有する利用者に対応する画像管理装置120のネットワークアドレスと自装置を所有する利用者のID等の認証情報を記憶部114から取得し、取得したネットワークアドレスを送信先として設定し、取得した認証情報を送信元の認証情報として設定した画像データ保存要求を通信部113から送信させる。画像データ保存要求には、生成された画像データが含められる。
【0032】
撮影要求受信部115eから要求されたタイミングで画像データが生成された場合、画像送信部115gは、撮影要求受信部115eが指定した認証情報と転送先を示す情報、すなわち、受信された撮影要求に含まれていた認証情報と転送先を示す情報を対応付けて、送信される画像データ保存要求に含める。
【0033】
図3は、画像管理装置120aの構成を示すブロック図である。図3に示すように、画像管理装置120aは、通信部121と、画像記憶部122と、利用者情報記憶部123と、制御部124とを有する。なお、図3では、本実施例に係る画像収集方法に関連する構成のみを図示しており、画像データを公開するための構成等については図示を省略している。
【0034】
通信部121は、ネットワーク10に接続された他の装置との間で要求や応答をやりとりするとともに、無線基地局20を介して携帯装置110との間で要求や応答をやりとりしたりするために使用される。
【0035】
画像記憶部122と利用者情報記憶部123は、例えば、ハードディスク装置や半導体記憶装置である。画像記憶部122は、利用者情報記憶部123に登録されている各利用者の画像データを、利用者毎に設けられた領域に記憶する。利用者情報記憶部123は、利用者のIDや暗証番号等の認証番号や、利用者が利用しているサービスの各種設定情報等を記憶する。
【0036】
制御部124は、画像管理装置120aを全体制御する制御部であり、画像受信部124aと、保存場所判定部124bと、画像保存部124cと、画像転送部124dとを有する。
【0037】
画像受信部124aは、画像データ保存要求が通信部121で受信された場合に、画像データ保存要求に含まれる画像データの保存場所を保存場所判定部124bに判定させる。保存場所判定部124bは、画像データ保存要求に転送先を示す情報が含まれていなければ、画像データの保存場所を自装置と判定し、さもなければオリジナルの画像データの保存場所を自装置と判定し、画像データのコピーの保存場所を画像データ保存要求に含まれる転送先を示す情報が示す他の装置と判定する。
【0038】
画像保存部124cは、画像データ保存要求に送信元の認証情報として含まれるID等と利用者情報記憶部123に記憶されている利用者のID等を照合して認証を行う。そして、認証が成功した場合、画像保存部124cは、認証が成功した利用者に対応する画像記憶部122の領域に画像データを保存する。一方、認証が成功しなかった場合、画像保存部124cは、画像データを破棄する。
【0039】
画像転送部124dは、保存場所判定部124bによって画像データのコピーの保存場所が他の装置と判定された場合に、転送先を示す情報として設定されているネットワークアドレスを送信先として設定した画像データ保存要求を通信部121から送信させる。画像転送部124dが送信させる画像データ保存要求には、転送先を示す情報と対応付けて格納されていた認証情報が送信元の認証情報として含まれるとともに、画像データのコピーが含まれる。
【0040】
次に、図2に示した携帯装置110aと図3に示した画像管理装置120aの動作についてフローチャートを参照しながら説明する。
【0041】
図4は、携帯装置110aの動作を示すフローチャートである。図4に示すように、携帯装置110aにおいては、通信部112で撮影要求が受信されると(ステップS101肯定)、撮影実行部115fが、撮影部111に撮影を実行させる(ステップS102)。そして、画像送信部115gが、撮影部111によって生成された画像データを含む画像データ保存要求を画像管理装置120aへ送信する(ステップS103)。
【0042】
一方、通信部112で撮影要求が受信されていない場合(ステップS101否定)、撮影手段検出部115cが、所定の範囲1内に携帯装置110b等が存在することを検出していれば(ステップS104肯定)、撮影要求送信部115dが、撮影要求を送信する(ステップS105)。
【0043】
以上の処理手順を携帯装置110aは、繰り返し実行する。また、携帯装置110aは、図4に示した動作以外にも、予め設定されているタイミングで撮影部111に撮影を実行させ、生成された画像データを画像管理装置120aへ送信する動作を実行する。
【0044】
図5は、画像管理装置120aの動作を示すフローチャートである。図5に示すように、画像管理装置120aにおいては、通信部121で画像データ保存要求が受信されると(ステップS201肯定)、保存場所判定部124bが、画像データの転送が必要であるかを判定する。
【0045】
そして、画像データの転送が必要でないと判定された場合は(ステップS202否定)、画像保存部124cが、画像データを画像記憶部122に保存する(ステップS203)。一方、画像データの転送が必要であると判定された場合は(ステップS202肯定)、画像保存部124cが、画像データを画像記憶部122に保存し(ステップS204)、画像転送部124dが、画像データのコピーを含む画像データ保存要求を、転送先を示す情報に対応する装置へ転送する(ステップS205)。
【0046】
以上の処理手順を画像管理装置120aは、繰り返し実行する。また、画像管理装置120aは、図5に示した動作以外にも、画像記憶部122に記憶されている画像データを、ネットワーク10を介して公開する等の動作を行う。
【0047】
上述してきたように、本実施例では、利用者が装着する携帯装置110が、所定の範囲内に存在する他の装置を検出し、その装置に撮影を依頼することとしたので、利用者は、自分以外の視点から見た自身の周囲の画像を取得することができる。
【0048】
なお、本実施例では、撮影を他の装置に要求する機能と、他の装置からの要求にしたがって撮影を実行する機能とを併せもった携帯装置110aおよび110bの例を示したが、これらの機能の一方のみをもつように装置を構成してもよい。
【0049】
例えば、撮影を他の装置に要求する機能はもつが、他の装置からの要求にしたがって撮影を実行する機能はもたない装置は、図6に示す撮影要求装置130のように、通信部112と、記憶部114と、撮影要求処理部115aを含む制御部135とを有する装置として構成することができる。
【0050】
一方、撮影を他の装置に要求する機能はもたないが、他の装置からの要求にしたがって撮影を実行する機能はもつ装置は、図7に示す撮影装置140のように、撮影部111と、通信部112と、通信部113と、記憶部114と、撮影実行処理部115bを含む制御部145とを有する装置として構成することができる。
【0051】
このように携帯装置110aの機能を撮影要求装置130と撮影装置140という2台の装置に分離する場合、利用者は、目的や都合に応じて、撮影要求装置130と撮影装置140を両方とも携帯してもよいし、一方のみを携帯してもよい。また、この場合、撮影装置140を街頭や店頭などに固定的に設置することとしてもよい。
【0052】
また、本実施例では、携帯装置110が、他の装置から撮影要求を受信した場合に、自装置に対応する画像管理装置を経由して撮影要求で指定された画像管理装置へ画像データを送信することとしたが、異なる経路で画像データを送信することとしてもよい。例えば、他の装置から撮影要求を受信した場合に、携帯装置110が、自装置に対応する画像管理装置を経由させることなく、撮影要求で指定された画像管理装置へ画像データを直接に送信することとしてもよい。また、他の装置から撮影要求を受信した場合に、携帯装置110が、画像データを撮影要求の送信元の装置へ送信することとしてもよい。
【実施例2】
【0053】
本実施例では、利用者が、自分以外の視点から見た自身の周囲の画像を自分の希望するタイミングで取得することを可能にする例について説明する。
【0054】
まず、本実施例に係る画像収集システムおよび画像収集方法について図8を参照しながら説明する。図8に示すように、本実施例に係る画像収集システムは、携帯装置210aおよび210bと、画像管理装置220aおよび220bと、サービス提供装置250とを含む。なお、図8では、無線基地局20の図示を説明の便宜上省略している。
【0055】
携帯装置210aは、利用者2aの頭部や肩等に装着されるウェアブルなデバイスであり、利用者2aの視点で撮影を実行して画像データを生成し、生成した画像データを画像管理装置220aに保存させる機能を有する。携帯装置210bは、利用者2bの頭部や肩等に装着されるウェアブルなデバイスであり、利用者2bの視点で撮影を実行して画像データを生成し、生成した画像データを画像管理装置220bに保存させる機能を有する。
【0056】
携帯装置210aおよび210bは、それぞれ、画像データを画像管理装置220aおよび220bに保存させるために、画像データを含む画像データ保存要求をサービス提供装置250へ送信する。サービス提供装置250は、受信した画像データ保存要求を、画像データの送信先を示す情報として設定されているネットワークアドレスや、画像データの転送先を示す情報として設定されているネットワークアドレス等に基づいて画像管理装置220aや画像管理装置220bへ転送する。
【0057】
画像管理装置220aは、利用者2aの画像データの保管や公開を行うサーバ装置であり、画像管理装置220bは、利用者2bの画像データの保管や公開を行うサーバ装置である。画像管理装置220aおよび220bは、例えば、ライフログサービスを提供する装置に相当する。
【0058】
サービス提供装置250は、携帯装置210aおよび210bに対して、対向の携帯装置210についての認証や、画像データ保存要求の転送といったサービスを提供する。
【0059】
このような構成の画像収集システムにおいて、本実施例に係る画像収集方法は以下のように実行される。携帯装置210aは、所定の範囲1内に他の携帯装置210が存在するか否かを定期的に確認する。
【0060】
そして、携帯装置210aは、所定の範囲1内に携帯装置210bが存在することを検出すると、携帯装置210bに対して認証要求を送信する(ステップS21)。携帯装置210aが送信する認証要求には、自装置の利用者を識別するためのID等の認証情報(この場面では、利用者2aの認証情報)が含まれる。
【0061】
携帯装置210bは、認証要求を受信すると、認証要求に含まれる認証情報をサービス提供装置250へ送信して認証処理を実行させる(ステップS22)。そして、認証結果を携帯装置210aへ応答する(ステップS23)。認証結果として認証成功を応答する場合、携帯装置210bは、自装置の利用者を識別するためのID等の認証情報(この場面では、利用者2bの認証情報)を応答に含める。一方、認証結果として認証失敗を応答する場合、携帯装置210bは、その後、携帯装置210aが携帯装置210bへ撮影要求を送信しても、撮影を実行しない。
【0062】
携帯装置210bから認証結果として認証成功が応答された場合、携帯装置210aは、応答に含まれる認証情報をサービス提供装置250へ送信して認証処理を実行させる。そして、認証結果が認証成功だった場合、携帯装置210aは、所定の範囲1内に撮影手段が存在する旨を光や音を用いて利用者2aに報知する(ステップS24)。
【0063】
報知を受けた利用者2aは、自分の希望するタイミングで携帯装置210aに対して所定の操作を行って撮影要求を送信させる(ステップS25)。携帯装置210aが送信する撮影要求には、自装置の利用者を識別するためのID等の認証情報(この場面では、利用者2aの認証情報)や画像データの転送先を示す情報(この場面では、画像管理装置220aのネットワークアドレス等)が含まれる。
【0064】
携帯装置210bは、撮影要求を受信すると、撮影を実行して画像データを生成し、生成した画像データを含む画像データ保存要求をサービス提供装置250へ向けて送信する(ステップS26)。この場面で携帯装置210bが送信する画像データ保存要求には、携帯装置110bに対応する画像管理装置220bのネットワークアドレス等が送信先を示す情報として設定され、携帯装置110bの利用者を識別するためのID等の認証情報が送信先を示す情報と対応付けて設定される。また、撮影要求に含まれていた認証情報と転送先を示す情報が、対応付けられて、画像データ保存要求に含められる。
【0065】
サービス提供装置250は、画像データ保存要求を受信すると、画像データ保存要求に含まれる画像データの送信先を示す情報に対応する装置へ画像データ保存要求を転送する。この場面では、画像データの送信先を示す情報として画像管理装置220bのネットワークアドレス等が設定されているので、サービス提供装置250は、画像データ保存要求を画像管理装置220bへ転送する。画像管理装置220bは、画像データ保存要求を受信すると、画像データの送信先を示す情報と対応付けてられている認証情報が正しいことを確認した後、その認証情報に含まれるIDに対応する領域に画像データを保存する(ステップS27)。
【0066】
さらに、サービス提供装置250は、画像データ保存要求に画像データの転送先を示す情報が含まれていれば、その情報に対応する装置へ画像データ保存要求を転送する。この場面では、画像データの転送先を示す情報として画像管理装置220aのネットワークアドレス等が設定されているので、サービス提供装置250は、画像データのコピーを含む画像データ保存要求を画像管理装置220aへ送信する。画像管理装置220aへ送信される画像データ保存要求には、受信された画像データ保存要求で画像データの転送先を示す情報として設定されていた情報が、画像データの送信先を示す情報として設定される。また、受信された画像データ保存要求で画像データの転送先を示す情報と対応付けられていた認証情報が、画像データの送信先を示す情報と対応付けて設定される。画像管理装置220aは、画像データ保存要求を受信すると、画像データの送信先を示す情報と対応付けてられている認証情報が正しいことを確認した後、その認証情報に含まれるIDに対応する領域に画像データを保存する(ステップS28)。
【0067】
このように、本実施例に係る画像収集方法では、携帯装置210aが所定の範囲1内に携帯装置210bが存在することを検出し、携帯装置210bに撮影を依頼することが可能となった場合にその旨を利用者2aに報知することとしたので、利用者2aは、自身の周辺を他人の視点から見た画像データを取得可能な状態か否かを把握した上で、自分の希望するタイミングで他人の視点から見た画像データを取得することができる。
【0068】
また、本実施例に係る画像収集方法では、撮影を依頼する装置と撮影を実行する装置が対向の装置について認証を行うこととしたので、不正な目的をもつ者のために撮影を行ったり、撮影された画像データが悪用されたりといったリスクを低減することができる。
【0069】
なお、上記の説明では、携帯装置210bが撮影した画像データを利用者2aが取得する場合について説明したが、同様の手順により、携帯装置210aが撮影した画像データを利用者2bが取得することができる。また、図8に示した携帯装置210と画像管理装置220の台数は一例であり、これらの装置の台数は任意である。
【0070】
次に、図8に示した携帯装置210aおよび210bとサービス提供装置250のより詳細な構成について説明する。なお、携帯装置210aおよび210bの構成は同様であるので、携帯装置210aを例にして構成を説明する。
【0071】
図9は、携帯装置210aの構成を示すブロック図である。図9に示すように、携帯装置210aは、撮影部111と、通信部112と、通信部113と、記憶部214と、制御部215と、操作部216と、報知部217とを有する。
【0072】
記憶部214は、例えば、半導体記憶装置であり、自装置を所有する利用者のIDや自装置を所有する利用者に対応する画像管理装置220のネットワークアドレスのように制御部215の動作に必要な各種設定情報や、撮影部111によって生成された画像データを記憶する。また、記憶部214は、図10に示すように、携帯装置210aがサービス提供装置250に要求した認証処理の結果を、認証対象の利用者のIDと対応付けて記憶する。
【0073】
操作部216は、他の装置への撮影要求の送信指示等のための操作を利用者から受け付ける。報知部217は、他の装置に撮影を依頼することが可能となった場合に、その旨を利用者に報知する。報知部217による報知は、例えば、光、音、振動等によって実現される。
【0074】
制御部215は、携帯装置210aを全体制御する制御部であり、撮影要求処理部215aと、撮影実行処理部215bと、認証部215hとを有する。撮影要求処理部215aは、撮影手段検出部215cと、撮影要求送信部215dとを有し、所定の範囲1内に存在する他の携帯装置210またはこれと同等の機能を有する装置を検出するとともに、検出した装置に撮影の実行と画像データの送信を要求する。撮影実行処理部215bは、撮影要求受信部215eと、撮影実行部215fと、画像送信部215gとを有し、予め設定されているタイミングと他の装置から要求されたタイミングで撮影部111に撮影を実行させ、生成された画像データを自装置に対応する画像管理装置220へ送信する。
【0075】
認証部215hは、対向装置の認証に関する処理を実行する。具体的には、所定の範囲1内に存在する他の携帯装置210またはこれと同等の機能を有する装置が撮影手段検出部215cによって検出された場合に、自装置を所有する利用者のID等を記憶部214から取得し、これらを認証情報として設定した認証要求を送信して、自装置についての認証を求める。認証成功の応答があった場合、認証部215hは、応答に含まれる認証情報をサービス提供装置250に送信して応答元の装置についての認証処理の実行を要求する。そして、サービス提供装置250から認証成功の応答があった場合は、他の装置に撮影を依頼することが可能となった旨の報知を報知部217に行わせる。
【0076】
また、認証部215hは、他の装置から認証要求を受信した場合、認証要求に含まれる認証情報をサービス提供装置250に送信して要求元の装置についての認証処理の実行を要求し、認証結果を要求元へ応答する。認証結果として認証成功を応答する場合、認証部215hは、自装置を所有する利用者のID等を記憶部214から取得し、これらを認証情報として応答に含める。
【0077】
なお、認証部215hは、サービス提供装置250に要求した認証処理の結果を図10に示したように記憶部214に記憶させる。そして、サービス提供装置250に認証処理を要求すべき認証情報に対応する認証結果が記憶部214に記憶されている場合は、サービス提供装置250に要求を行わずに、記憶部214に記憶されている認証結果をサービス提供装置250からの応答として利用する。
【0078】
撮影手段検出部215cは、所定の範囲1内に存在する他の携帯装置210またはこれと同等の機能を有する装置を検出する。具体的には、撮影手段検出部215cは、通信部112から所定の範囲1内に届く程度の強度で所定の検出用の信号を送信させ、いずれかの装置からの応答が受信された場合に他の携帯装置210等が所定の範囲1内に存在すると判定する。また、撮影手段検出部215cは、所定の検出用の信号が通信部112で受信された場合に、通信部112から応答を送信させる。
【0079】
また、撮影手段検出部215cは、所定の範囲1内に存在する他の携帯装置210またはこれと同等の機能を有する装置がひとつも検出されなかった場合は、他の装置に撮影を依頼することが可能となった旨の報知の停止を報知部217に指示する。
【0080】
撮影要求送信部215dは、撮影要求の送信指示を示す操作が操作部216に対して行われた場合に、通信部112から撮影要求を送信させる。撮影要求送信部215dは、自装置を所有する利用者のID等を記憶部214から取得して認証情報として撮影要求に含めるとともに、自装置を所有する利用者に対応する画像管理装置220のネットワークアドレスを記憶部214から取得して画像データの転送先を示す情報として撮影要求に含める。
【0081】
撮影要求受信部215eは、撮影要求が通信部112で受信された場合に、撮影要求に含まれる認証情報に対応する認証結果を記憶部214から取得する。そして、認証情報に対応する認証結果が記憶部214に存在し、かつ、認証結果が認証成功の場合、撮影要求受信部215eは、撮影実行部215fに撮影の実行を要求する。
【0082】
撮影実行部215fは、予め設定されているタイミングまたは撮影要求受信部215eから要求されたタイミングで撮影部111に画像データを生成させ、画像送信部215gに画像データの送信を要求する。
【0083】
画像送信部215gは、サービス提供装置250のネットワークアドレスと自装置を所有する利用者のID等の認証情報を記憶部214から取得し、取得したネットワークアドレスを画像データの送信先を示す情報として設定し、取得した認証情報を画像データの送信先を示す情報と対応付けて設定した画像データ保存要求を通信部113から送信させる。画像データ保存要求には、生成された画像データが含められる。
【0084】
撮影要求受信部215eから要求されたタイミングで画像データが生成された場合、画像送信部215gは、受信された撮影要求に含まれていた認証情報と転送先を示す情報を対応付けて、送信される画像データ保存要求に含める。
【0085】
図11は、サービス提供装置250の構成を示すブロック図である。図11に示すように、サービス提供装置250は、通信部251と、利用者情報記憶部252と、制御部253とを有する。
【0086】
通信部251は、ネットワーク10に接続された他の装置との間で要求や応答をやりとりするとともに、無線基地局(図示略)を介して携帯装置210との間で要求や応答をやりとりしたりするために使用される。
【0087】
利用者情報記憶部252は、例えば、ハードディスク装置や半導体記憶装置であり、利用者のIDや暗証番号等の認証番号や、利用者が利用しているサービスの各種設定情報等を記憶する。
【0088】
制御部253は、サービス提供装置250を全体制御する制御部であり、認証部253aと、画像受信部253bと、転送先判定部253cと、画像転送部253dとを有する。
【0089】
認証部253aは、通信部251で受信された認証情報と利用者情報記憶部252に記憶されている認証情報とを照合して認証処理を行い、認証結果を通信部251から認証処理の要求元へ送信させる。
【0090】
画像受信部253bは、画像データ保存要求が通信部251で受信された場合に、転送先判定部253cに画像データ保存要求の転送先を判定させる。転送先判定部253cは、画像データ保存要求に含まれる送信先を示す情報が示す装置をオリジナルの画像データの転送先と判定する。また、転送先判定部253cは、画像データ保存要求に転送先を示す情報が含まれている場合は、転送先を示す情報が示す装置を画像データのコピーの転送先と判定する。
【0091】
画像転送部253dは、転送先判定部253cによってオリジナルの画像データの転送先と判定された装置のネットワークアドレスを送信先として設定し直して、画像データ保存要求を通信部251から送信させる。また、画像転送部253dは、転送先判定部253cによって画像データのコピーの転送先と判定された装置があれば、その装置のネットワークアドレスを送信先として設定し、画像データのコピーを含めた画像データ保存要求を通信部251から送信させる。コピーの転送先と判定された装置へ送信される画像データ保存要求には、受信された画像データ保存要求で画像データの転送先を示す情報として設定されていた情報が、画像データの送信先を示す情報として設定される。また、受信された画像データ保存要求で画像データの転送先を示す情報と対応付けられていた認証情報が、画像データの送信先を示す情報と対応付けて設定される。
【0092】
次に、図9に示した携帯装置210aと図11に示したサービス提供装置250の動作についてフローチャートを参照しながら説明する。
【0093】
図12は、携帯装置210aの動作を示すフローチャートである。図12に示すように、携帯装置210aにおいては、通信部112で撮影要求が受信されると(ステップS301肯定)、撮影実行処理部215bが、後述する撮影処理を実行する(ステップS302)。また、通信部112で認証要求が受信されると(ステップS301否定、ステップS303肯定)、認証部215hが、後述する要求元認証処理を実行する(ステップS304)。
【0094】
また、撮影要求の送信指示を示す操作が操作部216に対して行われると(ステップS301否定、ステップS303否定、ステップS305肯定)、撮影要求処理部215aが後述する撮影要求送信処理を実行する(ステップS306)。また、所定の範囲1内に存在する他の携帯装置210等が撮影手段検出部215cによって検出されると(ステップS301否定、ステップS303否定、ステップS305否定、ステップS307肯定)、認証部215hが、後述する認証要求処理を実行する(ステップS308)。
【0095】
そして、所定の範囲1内に存在する他の携帯装置210等が撮影手段検出部215cによって検出されない場合(ステップS301否定、ステップS303否定、ステップS305否定、ステップS307否定)、撮影手段検出部215cは、他の装置に撮影を依頼することが可能となった旨の報知の中止を報知部217に指示する(ステップS309)。
【0096】
以上の処理手順を携帯装置210aは、繰り返し実行する。また、携帯装置210aは、図12に示した動作以外にも、予め設定されているタイミングで撮影部111に撮影を実行させ、生成された画像データをサービス提供装置250へ送信する動作を実行する。
【0097】
図13は、認証要求処理の処理手順を示すフローチャートである。図13に示すように、認証部215hは、検出された他の装置へ認証要求を送信し(ステップS401)、応答として認証結果を受信する(ステップS402)。ここで、認証結果が認証成功でなければ(ステップS403否定)、認証部215hは、認証要求処理を終了させる。
【0098】
一方、認証結果が認証成功であれば(ステップS403肯定)、認証部215hは、応答に認証情報として含まれるIDに対応する認証結果を記憶部214から取得する(ステップS404)。ここで、認証結果がなかった場合は(ステップS405否定)、認証部215hは、応答に含まれる認証情報をサービス提供装置250へ送信して認証処理の実行を要求し(ステップS406)、サービス提供装置250から応答された認証結果を認証情報に含まれるIDと対応付けて記憶部214に記録する(ステップS407)。
【0099】
そして、ステップS404で取得した認証結果が認証成功だった場合、または、サービス提供装置250から応答された認証結果が認証成功だった場合(ステップS408肯定)、認証部215hは、他の装置に撮影を依頼することが可能となった旨の報知を報知部217に行わせ、認証要求処理を終了させる(ステップS409)。一方、ステップS404で取得した認証結果が認証失敗だった場合、または、サービス提供装置250から応答された認証結果が認証失敗だった場合(ステップS408否定)、認証部215hは、他の装置に撮影を依頼することが可能となった旨の報知を報知部217に行わせることなく、認証要求処理を終了させる。
【0100】
図14は、要求元認証処理の処理手順を示すフローチャートである。図14に示すように、認証部215hは、認証要求に認証情報として含まれるIDに対応する認証結果を記憶部214から取得する(ステップS501)。ここで、認証結果がなかった場合は(ステップS502否定)、認証部215hは、認証要求に含まれる認証情報をサービス提供装置250へ送信して認証処理の実行を要求し(ステップS503)、サービス提供装置250から応答された認証結果を認証情報に含まれるIDと対応付けて記憶部214に記録する(ステップS504)。
【0101】
そして、認証部215hは、ステップS501で取得した認証結果、または、サービス提供装置250から応答された認証結果を認証要求の送信元へ応答する。ここで、認証結果が認証成功の場合は、認証部215hは、自装置を所有する利用者のID等を記憶部214から取得し、これらを認証情報として応答に含める(ステップS505)。
【0102】
図15は、撮影要求送信処理の処理手順を示すフローチャートである。図15に示すように、撮影要求処理部215aの撮影要求送信部215dは、認証情報と転送先を示す情報とを含む撮影要求を送信する(ステップS601)。その処理結果が受信されると(ステップS602)、撮影要求送信部215dは、報知部217等を通じて処理結果を利用者に通知する(ステップS603)。
【0103】
図16は、撮影処理の処理手順を示すフローチャートである。図16に示すように、撮影実行処理部215bの撮影要求受信部215eは、撮影要求に認証情報として含まれるIDに対応する認証結果を記憶部214から取得する(ステップS701)。ここで、IDに対応する認証結果が記憶部214に存在し、かつ、認証結果が認証成功の場合(ステップS702肯定)、撮影実行部215fは撮影を実行し(ステップS703)、画像送信部215gは生成された画像データをサービス提供装置250へ送信する(ステップS704)。そして、撮影実行処理部215bは、撮影要求の送信元に処理結果を応答する(ステップS705)。
【0104】
一方、IDに対応する認証結果が記憶部214に存在しない場合、または、存在した認証結果が認証成功でない場合(ステップS702否定)、撮影を実行することなく、撮影実行処理部215bは、撮影要求の送信元に処理結果を応答する(ステップS705)。
【0105】
図17は、サービス提供装置250の動作を示すフローチャートである。図17に示すように、サービス提供装置250においては、通信部251で認証要求が受信されると(ステップS801肯定)、認証部253aが、通信部251で受信された認証情報と利用者情報記憶部252に記憶されている認証情報とを照合して認証処理を行い(ステップS802)、認証結果を通信部251から認証処理の要求元へ送信させる(ステップS803)。
【0106】
また、画像データ保存要求が通信部251で受信されると(ステップS801否定、
ステップS804肯定)、画像転送部253dが、画像データ保存要求を転送する(ステップS805)。以上の処理手順をサービス提供装置250は、繰り返し実行する。
【符号の説明】
【0107】
2a、2b 利用者
10 ネットワーク
20 無線基地局
110 携帯装置
110a、110b、210a、210b 携帯装置
111 撮影部
112 通信部
113 通信部
114、214 記憶部
115、215 制御部
115a、215a 撮影要求処理部
115b、215b 撮影実行処理部
115c、215c 撮影手段検出部
115d、215d 撮影要求送信部
115e、215e 撮影要求受信部
115f、215f 撮影実行部
115g、215g 画像送信部
215h 認証部
216 操作部
217 報知部
120a、120b、220a、220b 画像管理装置
121 通信部
122 画像記憶部
123 利用者情報記憶部
124 制御部
124a 画像受信部
124b 保存場所判定部
124c 画像保存部
124d 画像転送部
130 撮影要求装置
135 制御部
140 撮影装置
145 制御部
250 サービス提供装置
251 通信部
252 利用者情報記憶部
253 制御部
253a 認証部
253b 画像受信部
253c 転送先判定部
253d 画像転送部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に携帯されている撮影要求装置が、自装置から所定の距離内に存在する撮影装置を検出する検出工程と、
前記撮影要求装置が、前記検出工程において検出された撮影装置に撮影の実行を要求する撮影要求工程と、
前記撮影装置が、前記撮影要求工程における要求に応じて撮影を実行する撮影実行工程と、
前記撮影装置が、前記撮影実行工程において撮影した画像データを、前記撮影要求工程における要求にて指定された情報に従って送信する画像送信工程と
を含むことを特徴とする画像収集方法。
【請求項2】
前記検出工程において前記撮影装置が検出された場合に、前記撮影要求装置が、その旨を前記利用者に報知する報知工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の画像収集方法。
【請求項3】
前記撮影要求工程において、前記撮影要求装置は、前記利用者による操作を契機として前記撮影装置に撮影の実行を要求することを特徴とする請求項1または2に記載の画像収集方法。
【請求項4】
前記撮影装置が、前記撮影要求工程における要求に含まれる認証情報を用いて認証を行う認証工程をさらに含み、
前記撮影装置は、前記認証工程における認証が成功した場合にのみ、前記撮影実行工程において撮影を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像収集方法。
【請求項5】
自装置から所定の距離内に存在する撮影装置を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された撮影装置に対して、撮影した画像データの送信先を指定して撮影の実行を要求する撮影要求送信手段と
を備えることを特徴とする携帯装置。
【請求項6】
前記検出手段によって前記撮影装置が検出された場合に、その旨を自装置の利用者に報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の携帯装置。
【請求項7】
他の携帯装置から撮影の実行の要求があった場合に撮影を実行する撮影実行手段と、
前記撮影実行手段によって撮影された画像データを前記要求にて指定された情報に従って送信する画像送信手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載の携帯装置。
【請求項8】
前記撮影要求手段は、自装置の利用者による操作を契機として前記撮影装置に撮影の実行を要求することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の携帯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−114578(P2011−114578A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−269089(P2009−269089)
【出願日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】