説明

画像形成システムおよび画像形成装置

【課題】 画像形成装置において、印刷ジョブの実行を中断したとき、設定情報を他の画像形成装置でも使用できるようにする。
【解決手段】 画像形成装置Aは、印刷ジョブを画像形成する画像形成部11と、当該装置の動作中断を検出する検出部19と、この検出部19が動作中断を検出したときその印刷ジョブの実行に関する設定情報を画像データに変換する変換部21と、変換された画像データを出力する出力部7、11とを有する。携帯端末機器Bは、画像形成装置Aの出力部7、11から出力された画像データを撮影する撮影部25と、撮影した画像データを記憶する記憶部29と、記憶された画像データを出力する出力部31、35とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成システムおよび画像形成装置に係り、例えば複写機や複合機(MFP:Multi Function Peripheral)等の画像形成装置と携帯電話機等の携帯端末機器とからなる画像形成システム、およびその画像形成装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機や複合機等の画像形成装置において、印刷ジョブを実行するには、当該画像形成装置に対して各種の設定を行う必要があるが、デジタル化に伴って選択の必要な設定項目が増大しているので、プログラム登録機能を搭載してそれら設定操作の簡略化が図られるようになってきている。
【0003】
ところが、画像形成装置において、プログラム登録機能により設定情報を設定保存していても、実際に個々の印刷ジョブを実行する際に、設定内容を変更したり追加することもあり、このような変更や追加事項を再度登録するのが煩雑であった。
【0004】
そこで、例えば特開2007−36404号公報(特許文献1)の画像形成システムおよび画像形成装置が提供されている。
【0005】
この特許文献1は、画像形成装置と携帯端末とを備えたシステムであり、その画像形成装置は、ジョブの実行に関する設定情報を画像データに変換する変換手段と、変換された画像データを画像として出力する出力手段を備え、その携帯端末は、出力された画像を撮影する撮影手段と、撮影した画像データを保存する記憶手段と、保存された画像データ又はこの画像データで示される設定情報を出力可能な出力手段を備えてなり、その画像形成装置にてプログラム登録された設定内容に変更や追加があっても、その設定情報を携帯端末で読取って他の画像形成装置に出力可能にして、設定の簡略化を図れるようにしたものである。
【特許文献1】特開2007−36404号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1では、ジョブの実行に関する設定情報を画像データに変換して出力可能ではあるが、例えば、ジョブの実行が何らかの割込みによって中断された場合、別の設定情報に変更され易いから、予め画像データを印刷出力しておかないと、中断が解除されて印刷を再開する際に設定情報を再設定する必要が生じ、操作性が悪かった。
【0007】
さらに、印刷ジョブ実行開始時の設定情報と中断時のそれでは、例えば印刷枚数が変っているから、予め印刷した画像データをそのまま再開時使用できないので、この点からも改善が望まれていた。
【0008】
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、印刷ジョブの実行が中断されたとき、中断時の設定情報を中断解除後に自己又は他の画像形成装置で使用可能にした画像形成システムおよび画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そのような課題を解決するために本発明に係る画像形成システムは、印刷ジョブを画像形成する画像形成装置と、これから画像データを読取る携帯端末機器とを有している。
【0010】
上記画像形成装置は、その印刷ジョブを画像形成する画像形成部と、当該装置の動作中断を検出する検出部と、この検出部が動作中断を検出したとき印刷ジョブの実行に関する設定情報を画像データに変換する変換部と、変換された画像データを出力する出力部とを有し、上記携帯端末機器は、その画像形成装置の出力部から出力された画像データを撮影する撮影部と、撮影したその画像データを記憶する記憶部と、記憶された画像データ又はこれから解析したその設定情報を出力する出力部とを有している。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置も、印刷ジョブを画像形成する画像形成部と、当該装置の動作中断を検出する検出部と、この検出部が動作中断を検出したとき印刷ジョブの実行に関する設定情報を画像データに変換する変換部と、変換された画像データを出力する出力部とを有している。
【0012】
本発明において、その画像データを視覚的に表示する表示部を上記画像形成装置の出力部とする構成も可能である。
【0013】
本発明において、その画像データを用紙に印刷する印刷部を上記画像形成装置の出力部とする構成も可能である。
【0014】
本発明において、上記画像形成装置の変換部が、動作中断による残余の印刷ジョブの実行に係る設定情報をその画像データに変換する構成も可能である。
【0015】
本発明において、上記画像形成装置の変換部が、その設定情報を暗号化して画像データに変換する構成も可能である。
【0016】
本発明において、上記画像形成装置の変換部が、その画像データをQRコードにして変換する構成も可能である。
【0017】
本発明において、上記画像形成装置の変換部が、出力先で保存される画像データが有するその設定情報の格納先アドレス情報を含めてその画像データに変換する構成も可能である。
【発明の効果】
【0018】
このような本発明に係る画像形成システムでは、画像形成装置において、当該装置の動作中断を検出部が検出すると、その印刷ジョブの実行に関する設定情報を画像データに変換部が変換し、変換された画像データを出力部が出力し、携帯端末機器において、その画像形成装置から出力された画像データを撮影部で撮影し、記憶部でその画像データを記憶し、記憶された画像データ又はこれから解析したその設定情報を出力部から出力するから、印刷ジョブの実行が中断されても、中断時の設定情報を中断解除後に携帯端末機器を介して自己又は他の画像形成装置で使用可能になる。
【0019】
本発明において、上記画像形成装置の出力部が、その画像データを視覚的に表示する表示部である構成では、視覚的に表示された表示部からその画像データを携帯端末機器で撮影し、自己又は他の画像形成装置に設定可能である。
【0020】
本発明において、上記画像形成装置の出力部が、その画像データを用紙に印刷する印刷部である構成では、視覚的に表示された紙面からその画像データを携帯端末機器で撮影し、自己又は他の画像形成装置に設定可能である。
【0021】
本発明において、上記画像形成装置の変換部が、動作中断による残余の印刷ジョブの実行に係る設定情報をその画像データに変換する構成では、自己又は他の画像形成装置において動作中断以降の残余の印刷ジョブの実行が可能となる。
【0022】
本発明において、上記画像形成装置の変換部が、その設定情報を暗号化して画像データに変換する構成では、その設定情報の秘匿が容易である。
【0023】
本発明において、上記画像形成装置の変換部が、その画像データをQRコードにして変換する構成では、その設定情報が秘匿性を有するとともにその解析も容易である。
【0024】
本発明において、上記画像形成装置の変換部が、出力先で保存される画像データが有するその設定情報の格納先アドレス情報を含めてその画像データに変換する構成では、取得したその画像データを携帯端末機器から格納先アドレス先に伝送可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る実施の形態を図面を参照して説明する。なお、本発明に係る画像形成装置は画像形成システムを説明する過程で説明する。
【0026】
図1は本発明に係る画像形成システムを示す概略ブロック図である。
【0027】
本発明に係る画像形成システムは、図1に示すように、画像形成装置Aと携帯電話機Bとを有して構成されている。
【0028】
画像形成装置Aは、制御部1を中心としてこれにバス接続された画像読取部3、記憶部5、表示部7、操作部9、印刷部11、QRリーダ部13および通信部15を有して構成される本発明の画像形成装置であり、例えば複合機である。画像形成装置Aは、これら以外にも構成要素を有するが、本発明の要部ではないので説明および図示を省略する。なお、制御部1の機能については後述する。
【0029】
画像読取部3は、制御部1の制御の下、原稿から画像を光学的に読み込み、フィルタ処理等した電子的画像データを印刷ジョブとして生成する公知のスキャナーであり、生成した印刷ジョブが原稿の頁毎に記憶部5に順次記憶されるようになっている。
【0030】
記憶部5は、制御部1の制御の下、画像読取部3又は通信部15からの印刷ジョブ、制御部1の動作プログラム、画像形成装置Aに関する後述する設定情報等を記憶する読み書き可能な例えばハードディスク(HDD)である。
【0031】
画像形成装置Aに関する設定情報としては、印刷ジョブに係る、例えば印刷枚数、A4やA3等の印刷用紙種別、印刷濃度、拡大縮小の程度、モノクロ印刷とカラー印刷の別、片面印刷又は両面印刷の別、ステープル付き印刷や電子ソート付き印刷等の後処理の要否等であり、操作部9や別途図示しないプログラム登録機能によって設定されるものである。
【0032】
表示部7は、例えば図2に示すように、画像形成装置Aに配置された公知の液晶ディスプレイ等であり、画像形成装置Aにおける動作上の諸データを表示する他、上述した設定情報、後述する画像データを表示する機能を有し、出力部として動作する。
【0033】
操作部9は、図2に示すように、画像形成装置Aに配置された例えばキーボードやタッチパネル等の入力部であり、画像形成装置Aに対して文字等の符号入力や、印刷動作の中断や解除の指示、設定情報の設定内容を入力する機能を有し、入力された符号や指示コマンドが制御部1に出力される。
【0034】
図1に戻って、印刷部11は、制御部1の制御の下、印刷ジョブや後述する画像データから画像イメージデータを作成展開して印刷用紙にモノクロ又はカラー印刷して画像形成する、出力部としての公知の印刷エンジン(画像形成部)である。
【0035】
なお、印刷部11は、画像形成の実行中に、印刷済み枚数によって設定情報中の印刷指示枚数をカンウントダウンし、印刷残枚数(未印刷枚数)等を把握する機能も有している。
【0036】
QRリーダ部13は、制御部1の制御の下、例えば携帯電話機Bの後述する表示部31が近接配置されたとき、表示部31に表示されたQRコードを撮影して電子的に読取るとともに、読取った電子データから設定情報を解析して制御部1に出力する機能を有している。QRコードについては後述する。
【0037】
通信部15は、制御部1の制御の下、ネットワーク17又は一般公衆回線を介して外部の例えば別の画像形成装置Cに接続されており、所定のデータ伝送プロトコルによって印刷ジョブ等を画像形成装置Cとの間で電子メールやファクシミリ電文にして送信受信するインターフェースである。
【0038】
データ転送プロトコルとしては、例えばSNMP(simple network management protocol)、SOAP(simple object access protocol)、PJL(print jobcontrol language)、その他の使用が可能である。
【0039】
なお、通信部15は、画像形成装置Cがネットワーク17に接続されたとき、所定のアドレス等によって画像形成装置Aと同様な画像形成装置Cとの間で自動的に接続が構築される。
【0040】
制御部1は、CPU、このCPUの起動プログラムを記憶したROMその他を有し、記憶部5に記憶されたアプリケーションプログラムによって画像読取部3、記憶部5、表示部7、操作部9、印刷部11、QRリーダ部13および通信部15を制御するとともに、以下の機能を有している。
【0041】
制御部1は、上述した設定情報に基づき、画像読取部3や通信部15からの印刷ジョブを記憶部5に記憶制御するとともに、その印刷ジョブを印刷データ作成部15に渡して印刷制御(画像形成制御)する機能を有している。
【0042】
制御部1は、画像読取部3、記憶部5、表示部7、操作部9、印刷部11、QRリーダ部13および通信部15の動作を監視し、印刷ジョブの実行動作中に、故意又は何らかの障害によって実行が中断されたか否か検出する検出部19としての機能を有し、動作の中断が検出されたとき検出信号を出力する。操作部9からの中断指示が入力されると、これも同様に中断として検出部19が検出する。
【0043】
制御部1は、検出部19が中断を検出したとき、中断時の設定情報をQRコードに変換して暗号化した画像データを形成する変換部21としての機能を有しており、変換部21がQRコードを制御部1に出力する。中断時の設定情報には、印刷部11からの情報に基づく印刷残枚数等が含まれる。
【0044】
QRコード(Quick Response Code)は、縦横2次元の図形で情報を伝える2次元コードの一種であり、和英文字等を暗号化した周知の画像データである。
【0045】
制御部1は、そのQRコードを表示部7に表示制御するとともに、印刷部11での印刷を制御する機能を有している。図3は、制御部1の制御の下、表示部7に表示されたQRコードおよびエラー表示「印刷処理を中断します。設定情報をQRコードで出力しますか?等の表示状態を示している。
【0046】
制御部1は、QRリーダ部13が携帯電話機BからQRコードを読取って設定情報を解析したとき、その設定情報を記憶部5に記憶する他、対応する構成要素をその設定情報で変更設定する機能を有している。
【0047】
制御部1は、ネットワーク17等を介して外部の画像形成装置Cとの間で、印刷ジョブ等を電子メールやファクシミリ電文で送信受信制御する機能も有している。
【0048】
図1に示す携帯電話機Bは、図4に示すように、制御部23を中心としてこれにバス接続された撮影部25、データ解析部27、記憶部29、表示部31、操作部33、通信部35を有して構成される携帯端末機器である。携帯電話機Bは、これら以外にも構成要素を有するが、本発明の要部ではないので説明および図示を省略する。なお、制御部23の機能については後述する。
【0049】
撮影部25は、制御部23の制御の下、外部からの光の強弱から画像を光学的に撮影して読み込む公知のカメラ機構であり、画像形成装置Aの例えば表示部7に表示された画像データ(QRコード)を撮影して電子データに変換するとともに、フィルタ処理等した画像データを制御部23に出力する機能を有している。画像形成装置Aの印刷部11で印刷された画像データ(QRコード)を撮影することも可能である。
【0050】
データ解析部27は、制御部23の制御の下、制御部23から画像データを入力して設定情報を解析抽出し、解析した設定情報を制御部23を介して記憶部29に記憶する機能を有している。
【0051】
記憶部29は、制御部23の制御の下、データ解析部27からの設定情報、通信相手先の電話番号や通信アドレス、制御部23の動作プログラム等を記憶する読み書き可能な不揮発性の例えば半導体メモリである。
【0052】
表示部31は、公知の液晶ディスプレイであり、携帯電話機Bにおける動作上の電話番号や通信アドレスを表示する他、設定情報としての画像データを表示する機能を有し、出力部として動作する。
【0053】
操作部33は、携帯電話機Bに対して文字等の符号入力や、画像データの送信先指示等を操作入力する例えばキーボードやタッチパネル等の入力部であり、入力された符号や指示コマンドが制御部23に出力される。
【0054】
通信部17は、制御部23の制御の下、通信相手先の電話番号や通信アドレスとの間で、通信を確保して通話や電子メールの送受信を行うインターフェースである。
【0055】
制御部23は、CPU、このCPUの起動プログラムを記憶したROMその他を有し、記憶部5に記憶されたプログラムによって撮影部25、データ解析部27、記憶部29、表示部31、操作部33、通信部35を制御する機能を有している。
【0056】
次に、本発明に係る画像形成装置Aおよび画像形成システムの動作を図5のフローチャートを参照して簡単に説明する。
【0057】
まず、ステップS1にて画像形成装置Aが印刷ジョブを実行し、ステップS2にて検出部19が印刷ジョブの中止を検出すると、ステップS3にて変換部21がその時点の設定情報をQRコードに変換し、制御部1が表示部7にエラー表示およびQRコードを表示実行制御する(図3参照)。
【0058】
続く、ステップS4では、QRコードの印刷の要否が判別され、操作部9から印刷指示が入力されてステップS4がYESであれば、ステップS5にて制御部1が印刷部11を制御して印刷を実行してステップS6に移り、操作部9から印刷指示が入力されずにステップS4がNOであれば、ステップS6に直接移る。
【0059】
ステップS6では、QRコードに係る設定情報が設定される前の通常のデフォルト状態に制御部1が諸機能を戻し、終了する。ここまでが画像形成装置Aに係る動作である。
【0060】
そして、画像形成装置Aの表示部7の画像データや、印刷部11で印刷された紙面上の画像データについて、携帯電話機Bを用いて、撮影部25で画像データを入力し、この画像データを表示部31に表示させた状態で、別の画像形成装置CのQRリーダ部13からQRコードを読込ませることが可能である。
【0061】
これらの処理手順が本発明に係る画像形成システムの動作となる。
【0062】
このように、本発明に係る画像形成装置は、印刷ジョブを画像形成する画像形成装置Aとこれから画像データを読取る携帯端末機器Bとを有している。
【0063】
上記画像形成装置Aは、その印刷ジョブを画像形成する印刷部(画像形成部)11と、当該装置の動作中断を検出する検出部19と、この検出部19が動作中断を検出したときその印刷ジョブの実行に関する設定情報をQRコードの画像データに変換する変換部21と、変換された画像データを出力する表示部(出力部)7や印刷部(出力部)11とを有し、上記携帯端末機器Bは、その画像形成装置Aの表示部7や印刷部11から出力された画像データを撮影する撮影部25と、撮影したその画像データを記憶する記憶部29と、記憶された画像データ又はこれから解析したその設定情報を出力する表示部(出力部)31、通信部(出力部)35とを有している。
【0064】
そのため、印刷ジョブの実行が何らかの割込みや装置自身の不具合によって中断されても、中断時の設定情報をQRコードの画像データにして視覚的表示や印刷し、その表示や用紙紙面から携帯電話機Bで読み取り、中断解除後に携帯電話機Bを介して自己又は他の画像形成装置A、Cにその設定情報を設定することが可能になり、ユーザが手動で再設定する必要も、予め画像データを印刷出力しておく必要もなく、操作性が良好となる。
【0065】
しかも、その画像データがQRコードで変換されるから、その設定情報の秘匿性が確保されるうえ、QRコードの読取り解析機能が携帯電話機Bに広く搭載されているから、その解析も簡単で、実施が容易である。
【0066】
もっとも、本発明においては、設定情報を暗号化する手法としてQRコードを用いたが、本発明ではこれに限定されないが、現在、QRコードの読取り解析機能が携帯電話機Bその他、携帯端末機器に広く搭載されているから、特別な機能を搭載せずとも実施が容易である。
【0067】
さらに、動作中断による残余の印刷ジョブの実行に係る設定情報をその画像データに変換するから、動作中断以降の未印刷の残余の印刷ジョブを当該設定情報に基づき自己又は他の画像形成装置A、Cにおいて印刷実行可能となり、未印刷の印刷ジョブの印刷処理を速やかに実行できる。
【0068】
ところで、本発明の画像形成システム又はこれを形成する画像形成装置Aにおける変換部21が、出力先としての例えば携帯電話機Bで保存される画像データが有するその設定情報の格納先アドレス情報を含めてその画像データに変換すれば、取得した携帯電話機Bがその画像データをその格納先アドレス先に画像データや解析した設定情報を画像形成装置A、Cその他の機器に伝送可能となり、上述した効果に加えて利用範囲が拡大される。
【0069】
そして、本発明における携帯端末機器は携帯電話機Bに限定されず、例えばPDA(personal digital assistant)等の個人向け携帯情報端末、携帯用コンピュータ、その他公知のもので実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係る画像形成装置を含む画像形成システムの概略を示す概略ブロック図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の外観を示す外観図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置の表示部における表示態様を示す図である。
【図4】本発明に係る画像形成装置システムにおける携帯端末機器の概略ブロック図である。
【図5】本発明に係る画像形成装置による処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0071】
1、23 制御部
3 画像読取部
5、29 記憶部
7、31 表示部(出力部)
9、33 操作部
11 印刷部(出力部)
13 QRリーダ部
15 通信部
17 ネットワーク
19 検出部(制御部)
21 変換部(制御部)
25 撮影部
27 データ解析部
35 通信部(出力部)
A、C 情報形成装置(複合機)
B 携帯電話機(携帯端末機器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷ジョブを画像形成する画像形成装置と、これから画像データを読取る携帯端末機器とを有する画像形成システムであり、
前記画像形成装置は、
前記印刷ジョブを画像形成する画像形成部と、
当該装置の動作中断を検出する検出部と、
この検出部が前記動作中断を検出したとき前記印刷ジョブの実行に関する設定情報を画像データに変換する変換部と、
変換された前記画像データを出力する出力部とを具備し、
前記携帯端末機器は、
前記画像形成装置の出力部から出力された前記画像データを撮影する撮影部と、
撮影した前記画像データを記憶する記憶部と、
記憶された前記画像データ又はこれから解析した前記設定情報を出力する出力部と、
を具備することを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記画像形成装置の出力部は、前記画像データを視覚的に表示する表示部である請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記画像形成装置の出力部は、前記画像データを用紙に印刷する印刷部である請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記画像形成装置の変換部は、前記動作中断による残余の前記印刷ジョブの実行に係る設定情報を前記画像データに変換する請求項1〜3いずれか1記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記画像形成装置の変換部は、前記設定情報を暗号化して前記画像データに変換する請求項1〜4いずれか1記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記画像形成装置の変換部は、前記画像データをQRコードにして変換する請求項5記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記画像形成装置の変換部は、前記携帯端末機器で保存される前記画像データが有する前記設定情報の格納先アドレス情報を含めて前記画像データに変換する請求項1〜6いずれか1記載の画像形成システム。
【請求項8】
印刷ジョブを画像形成する画像形成部と、
当該装置の動作中断を検出する検出部と、
この検出部が前記動作中断を検出したとき前記印刷ジョブの実行に関する設定情報を画像データに変換する変換部と、
変換された前記画像データを出力する出力部と、
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
前記出力部は、前記画像データを視覚的に表示する表示部である請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記出力部は、前記画像データを用紙に印刷する印刷部である請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記変換部は、前記動作中断による残余の前記印刷ジョブの実行に係る設定情報を前記画像データに変換する請求項8〜10いずれか1記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記変換部は、前記設定情報を暗号化して前記画像データに変換する請求項8〜11いずれか1記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記変換部は、前記画像データをQRコードにして変換する請求項12記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記変換部は、出力先で保存される前記画像データが有する前記設定情報の格納先アドレス情報を含めて前記画像データに変換する請求項7〜13いずれか1記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−100419(P2009−100419A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−272491(P2007−272491)
【出願日】平成19年10月19日(2007.10.19)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】