説明

画像形成システム及びプリンタコントローラ

【課題】 片面プリントと両面プリントとが混在したプリントジョブの実行時に、片面プリントと両面プリントの切り替え時に、後処理装置側での搬送速度の切り替えが必要になり、生産性が低下する。
【解決手段】 片面プリントと両面プリントとが混在したプリントジョブにおける両面プリントに関して、裏面を上流側の第2の画像形成装置500で印刷し、表面を下流側の第1の画像形成装置10で印刷し、フィニッシャ400へ反転排出する。片面プリントに関しては、第1の画像形成装置10で印刷してフィニッシャ400へ反転排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプリンタが重連接続された画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル複合機をプリンタとして使用する場合には、通常最初のページからデータが送られてくるので、例えば5ページのプリントアウトでは、1,2,3,4,5の順番に排紙される。そして、排紙トレイ上で出力物が正しい順番に並ぶためには画像形成面を下にして排出する必要があり、そのために画像形成装置は、シートの表裏を反転するシート反転機構を有している。
【0003】
シート反転機構としてはストレート排紙用の搬送路から分岐して反転用の搬送路を設け、反転搬送路にシートを引き込んだ後、シートの搬送方向を切り替えて送り出すスイッチバック方式が用いられる。この場合、連続して搬送されるシートが反転搬送路でぶつからないようにするためには、少なくともスイッチバックする距離分のシート間隔を確保する必要がある。そこで、シート搬送間隔を長くすることなく生産性を向上出来るようにするために、シートが定着器を抜けてから反転用のパスを介して画像形成装置本体から排出されるまでの速度をストレート排紙時よりも速い速度で搬送する制御が行われている。これにより、反転排紙時の排出間隔とストレート排紙時の排出間隔とが同等になる。(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
さらに、排出速度を切り替える場合には、排出されたシートを受け取るシート後処理装置の搬送速度も画像形成装置本体の排出速度と合わせて切り替える必要がある。
【0005】
例えば、本体排出速度がシート後処理装置の受け取り速度よりも速い場合には、シート後処理装置と画像形成装置との間でシートが押し込まれる形になり、正常に搬送することが出来ない。従って、シート後処理装置の搬送速度と画像形成装置本体の排紙速度とは、ほぼ同じ速度で制御されることが必要となる。
【0006】
また、両面画像形成時の効率を上げるために、2台のプリンタを連結させたタンデム式の画像形成システムが知られている(特許文献2参照)。タンデム式画像形成システムで両面複写を行う場合、第1のプリンタがシートの一方の面に画像形成を行い、そのシートが表裏反転された後、第2のプリンタが他方の面の画像形成を行う。この構成の場合、1台のプリンタで両面複写する場合と比較して必要な時間が短くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−161185号公報
【特許文献2】特開2006−58881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
後処理装置が画像形成装置から次に受け取るシートの搬送速度が前のシートの搬送速度と異なる場合には、後処理装置内でも搬送速度の切り替えが必要となる。後処理装置は、後処理装置の搬送路内にシートが無くなった後に、または、シートが後処理装置側の受け取り部の同一モータで駆動されるローラを抜けた後に、次のシートのための搬送速度の切り替えを行う。即ち、後処理装置が搬送速度を切り替えられる状態になるまで時間がかかる。従って、シートの搬送速度が切り替わる前後でシートの間隔を空ける必要があり、生産性が低下してしまう。
【0009】
一方、タンデム式画像形成装置において、常に両面画像形成を行うのであれば、搬送速度の切り替えの必要がないが、片面画像形成が混在する場合もあり得る。片面画像形成と両面画像形成とが混在する場合、後処理装置側での搬送速度の切り替えが必要になるが、タンデム式画像形成システムで両面画像形成を行うことで生産性を向上するメリットが十分生かされなくなる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明の画像形成システムは、第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置の上流側に接続される第2の画像形成装置とを有し、前記第1の画像形成装置から排出されるシートの搬送速度に応じてシートを受け取る速度が切り替えられる後処理装置に接続される画像形成システムにおいて、シートの一方の面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する片面画像形成モードと、シートの両面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する両面画像形成モードとを実行するよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御する画像形成制御手段と、画像形成されたシートの表となる画像が下向きで前記後処理装置へ排出されるようにシートの表裏を反転する反転手段と、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度を、前記反転手段によりシートを反転せずに前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度よりも速くなるよう、シートの搬送速度を制御する速度制御手段と、を有し、前記画像形成制御手段は、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブを実行する場合、前記片面画像形成モードでは、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出させ、前記両面画像形成モードでは、前記第2の画像形成装置で裏となる画像を形成させ、前記第1の画像形成装置で表となる画像を形成させるとともに、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出させることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像形成システムは、第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置の上流側に接続される第2の画像形成装置とを有し、前記第1の画像形成装置から排出されるシートの搬送速度に応じてシートを受け取る速度が切り替えられる後処理装置に接続される画像形成システムにおいて、シートの一方の面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する片面画像形成モードと、シートの両面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する両面画像形成モードとを実行するよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御する画像形成制御手段と、画像形成されたシートの表となる画像が下向きで前記後処理装置へ排出されるようにシートの表裏を反転する反転手段と、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度を、前記反転手段によりシートを反転せずに前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度よりも速くなるよう、シートの搬送速度を制御する速度制御手段と、を有し、前記画像形成制御手段は、前記片面画像形成モードを含まない前記両面画像形成モードのプリントジョブを実行する場合と、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブを実行する場合とで、前記両面画像形成モードにおける表となる画像を形成させる画像形成装置と裏となる画像を形成させる画像形成装置とが逆になるよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御し、前記片面画像形成モードを含まない前記両面画像形成モードのプリントジョブでは、前記反転手段によりシートを反転させることなく前記後処理装置へシートを排出し、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブでは、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へシートを排出するよう前記反転手段を制御することを特徴とする。
【0012】
また、本発明のプリンタコントローラは、第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置の上流側に接続される第2の画像形成装置に、前記第1の画像形成装置から排出されるシートの搬送速度に応じてシートを受け取る速度が切り替えられる後処理装置が接続され、画像形成されたシートの表となる画像が下向きで前記後処理装置へ排出されるようにシートの表裏を反転する反転手段と、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度を、前記反転手段によりシートを反転せずに前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度よりも速くなるよう、シートの搬送速度を制御する速度制御手段とを有する画像形成システムを制御するものであり、シートの一方の面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する片面画像形成モードと、シートの両面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する両面画像形成モードとを実行するよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御する画像形成制御手段を有し、前記画像形成制御手段は、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブを実行する場合、前記片面画像形成モードでは、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出させ、前記両面画像形成モードでは、前記第2の画像形成装置で裏となる画像を形成させ、前記第1の画像形成装置で表となる画像を形成させるとともに、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明のプリンタコントローラは、第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置の上流側に接続される第2の画像形成装置に、前記第1の画像形成装置から排出されるシートの搬送速度に応じてシートを受け取る速度が切り替えられる後処理装置が接続され、画像形成されたシートの表となる画像が下向きで前記後処理装置へ排出されるようにシートの表裏を反転する反転手段と、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度を、前記反転手段によりシートを反転せずに前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度よりも速くなるよう、シートの搬送速度を制御する速度制御手段とを有する画像形成システムを制御するものであり、シートの一方の面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する片面画像形成モードと、シートの両面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する両面画像形成モードとを実行するよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御する画像形成制御手段を有し、前記画像形成制御手段は、前記片面画像形成モードを含まない前記両面画像形成モードのプリントジョブを実行する場合と、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブを実行する場合とで、前記両面画像形成モードにおける表となる画像を形成させる画像形成装置と裏となる画像を形成させる画像形成装置とが逆になるよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御し、前記片面画像形成モードを含まない前記両面画像形成モードのプリントジョブでは、前記反転手段によりシートを反転させることなく前記後処理装置へシートを排出させ、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブでは、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へシートを排出させるよう前記反転手段を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、片面プリントと両面プリントが混在したプリントジョブにおいて、両面プリントの裏面を上流側の画像形成装置で印刷し、表面を下流側の画像形成装置で印刷する。これにより、片面プリントと両面プリントの切り替わり時に後処理装置側での速度切り替えの必要がなくなり、生産性の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】タンデム式画像形成システムの構成を示す断面図。
【図2】操作表示装置を示す説明図。
【図3】フィニッシャの構成を示す断面図。
【図4】画像形成システムの制御ブロック図。
【図5】フィニッシャの制御ブロック図。
【図6】フィニッシャの駆動系統を示す図。
【図7】片面/両面画像形成のモードと各画像形成装置の排出動作の関係を示す図。
【図8】画像の面割付に係わる制御を示すフローチャート。
【図9】動作パターンの決定に係わる制御を示すフローチャート。
【図10】片面両面混在プリントジョブの例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は本発明の第1の実施形態に係る画像形成システムの概略断面図である。画像形成システムは、図1に示すように、第1の画像形成装置10と第2の画像形成装置500と後処理装置としてのフィニッシャ400とから構成されている。第1の画像形成装置10は、原稿から画像を読み取るイメージリーダ200及び読み取った画像をシート上に形成するプリンタ350を備えている。また、第2の画像形成装置500は第1の画像形成装置10の上流側に配置され、第1の画像形成装置10のプリンタ350と同一構成であるプリンタ550を備えているが、イメージリーダを備えていない。
【0017】
(画像形成部)
第1の画像形成装置10のイメージリーダ200には、原稿給送装置100が搭載されている。原稿給送装置100は、原稿トレイ101上に上向きにセットされた原稿を先頭頁から順に1枚ずつ給紙し、プラテンガラス102上を左から右へ搬送し、その後、外部の排紙トレイ112に向けて排出する。この原稿がプラテンガラス102上の流し読み取り位置を左から右へ向けて通過するときに、原稿画像が流し読み取り位置に保持されたスキャナユニット104により読み取られる。この読み取り方法は、一般的に、原稿流し読みと呼ばれる方法である。具体的には、原稿が流し読み取り位置を通過する際に、原稿の読取面がスキャナユニット104のランプ103の光で照射され、その原稿からの反射光がミラー105、106、107を介してレンズ108に導かれる。このレンズ108を通過した光は、イメージセンサ109の撮像面に結像する。イメージセンサ109に結像された光は画像データに変換されて出力され、プリンタ350の露光部110、および、第2画像形成装置500のプリンタ550の露光部にビデオ信号として入力される。
【0018】
プリンタ350の露光部110は、イメージリーダ200からのビデオ信号に基づきレーザ光を変調して出力する。当該レーザ光は、ポリゴンミラー119により走査されながら感光ドラム111上に照射される。感光ドラム111には走査されたレーザ光に応じた静電潜像が形成される。この感光ドラム111上の静電潜像は、現像器113から供給される現像剤によって現像剤像として可視像化される。
【0019】
プリンタ350内に装備されている上カセット114或いは下カセット115からピックアップローラ127、128により給紙されたシートは、給紙ローラ129、給紙ローラ130によりレジストローラ126まで搬送される。シートの先端がレジストローラ126まで達したあと、レジストローラ126は所定のタイミングで感光ドラム111と転写部116との間にシートを搬送する。感光ドラム111に形成された現像剤像は、給紙されたシート上に転写部116により転写される。現像剤像が転写されたシートは、定着部117へ搬送され、定着部117は、シートを加熱及び加圧することによって現像剤像をシート上に定着させる。定着部117を通過したシートは、フラッパ121及び排出ローラ118を経てプリンタ350からフィニッシャ400に向けて排出される。
【0020】
ここで、シートをその画像形成面が下向きになる状態(フェイスダウン)で排出するときには、プリンタ350は、シートをフラッパ121の切換動作により一旦、反転パス122内に導く。プリンタ350は、そのシートの後端がフラッパ121を通過した後に、シートをスイッチバックさせて排出ローラ118により排出する。この排紙形態を反転排紙と呼ぶ。この反転排紙は、先頭頁から順に画像形成するときに行われ、その排紙後のシート順序は正しい頁順になる。
【0021】
第2の画像形成装置のプリンタ550は上述したプリンタ350と同一の構成であり、画像形成の方法も同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0022】
(操作表示装置)
図2は図1の画像形成装置10における操作表示装置600を示す図である。操作表示装置600には、画像形成動作を開始するためのスタートキー602、画像形成動作を中断するためのストップキー603、置数設定等を行うテンキー604〜613、クリアキー615、リセットキー616などが配置されている。また、表面にタッチパネルが形成された液晶表示部620が配置されており、画面上にソフトキーを作成可能となっている。
【0023】
本画像形成システムでは、後処理モードとしてノンソート、ソート、ステイプルソート(綴じモード)、中綴じ製本モードなどの各処理モードを設定可能である。このような処理モードの設定は操作表示装置600からの入力操作により行われる。例えば、後処理モードを設定する際には、図2に示す初期画面でソフトキーである「ソータ」を選択すると、メニュー選択画面が表示部620に表示され、このメニュー選択画面を用いて処理モードの設定が行われる。
【0024】
(フィニッシャ)
図3は、本発明に係るフィニッシャ400の内部構成を示した断面図である。
【0025】
フィニッシャ400は、画像形成装置10から排出されたシートを順に受け取り、受け取ったシートに対して各種後処理を行う。後処理としては、複数のシートを整合して1つに束に束ねる処理、束ねたシート束の後端をステイプルで綴じるステイプル処理、取り込んだシートの後端付近に穴あけをするパンチ処理、中綴じ製本処理などである。
【0026】
入口パス420には、パンチユニット440が設けられている。パンチユニット440は必要に応じて動作し、搬送されてきたシートの後端付近に穴あけをする。
【0027】
入口パス420の下流には、切換フラッパ431が配置されており、シートをノンソートパス421またはソートパス422に導く。ノンソートパス421に導かれたシートは、搬送ローラ対を介してサンプルトレイ441上に排紙される。
【0028】
ソートパス422の下流には切換フラッパ432が配置されており、ソート排出パス423または製本パス424に導く。ソート排出パス423に導かれたシートは、搬送ローラ対を介して処理トレイ460上に積載される。処理トレイ460上に束状に積載されたシートは、必要に応じて手前側と奥側に設けられた整合部材461による整合処理やステイプル処理などが施された後に、排出ローラ対によりスタックトレイ442上に排出される。
【0029】
ステイプラ465は、処理トレイ460の外周に沿って移動可能に構成され、処理トレイ460に積載されたシート束を、シート搬送方向(図3中左方向)に対してシートの最後尾位置(後端)で綴じる。
【0030】
製本パス424に導かれたシートは、搬送ローラ対を介して製本処理トレイ485に搬送される。製本処理トレイ485には、可動式のシート位置決め部材493が設けられておりシートサイズに応じて所定の位置に昇降動作を行う。また、2対のステイプラ490と対向する位置にはアンビル491が設けられており、ステイプラ490とアンビル491が協働して、製本処理トレイ485に収納されたシート束に対してステイプル処理を行う。
【0031】
ステイプラ490の下流側には、折りローラ対482と折りローラ対482の対向位置に突き出し部材492が設けられている。突き出し部材492は製本処理トレイ485に収納されたシート束に向けて突出し、製本処理トレイ485で束状に収納されたシート束を折りローラ対482間に押し出す。折りローラ対482は、シート束を折ると共に下流へとシート束を搬送する。折り込まれたシート束は、搬送ローラ対を介して製本トレイ443上に排出される。
【0032】
(全体システムブロック図)
次に、本画像形形成システム全体の制御ブロック図について図4を参照しながら説明する。図4は図1の画像形成システム全体の制御構成を示すブロック図である。
【0033】
CPU回路部150は、CPU151、ROM152、RAM153を内蔵する。CPU151は本画像形システム全体の基本制御を行うものであり、アドレスバス、データバスによりROM152及びRAM153に接続されている。CPU151はROM152に格納されている制御プログラムにより各制御部141,201,202,209,304,501,601,401を総括的に制御する。RAM153は、制御データを一時的に保持し、また制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。
【0034】
原稿給送装置制御部141は、原稿給送装置100をCPU回路部150からの指示に基づき駆動制御する。イメージリーダ制御部201は、上述のスキャナユニット104、イメージセンサ109などに対する駆動制御を行い、イメージセンサ109から出力されたアナログ画像信号を画像信号制御部202に転送する。画像信号制御部202は、イメージセンサ109からのアナログ画像信号をデジタル信号に変換した後に各種画像処理を施し、このデジタル信号をビデオ信号に変換してプリンタ350の制御部304およびプリンタ550の制御部501に出力する。また、外部I/F209を介してコンピュータ210から入力されたデジタル画像信号に各種画像処理を施し、このデジタル画像信号をビデオ信号に変換して制御部304に出力する。この画像信号制御部202による処理動作は、CPU回路部150により制御される。制御部304および制御部501は、入力されたビデオ信号に基づき上述のプリンタ350の露光部110およびプリンタ550の露光部を制御する。
【0035】
操作表示装置制御部601は、操作表示装置600とCPU回路部150との間で情報のやり取りを行う。操作表示装置600は、画像形成に関する各種機能を設定する複数のキー、設定状態を示す情報を表示するための表示部を有する。操作表示装置制御部601は、各キーの操作に対応するキー信号をCPU回路部150に出力するとともに、CPU回路部150からの信号に基づき対応する情報を操作表示装置600に表示する。
【0036】
(フィニッシャブロック図)
次に、フィニッシャ400を駆動制御するフィニッシャ制御部401の構成について図5および図6を参照しながら説明する。図5は図4のフィニッシャ制御部401の構成を示すブロック図である。
【0037】
フィニッシャ制御部401は、CPU450、ROM451、RAM452などで構成される。図示しない通信ICを介して画像形成装置10側に設けられたCPU回路部150と通信してデータ交換を行い、CPU回路部150からの指示に基づきROM451に格納されている各種プログラムを実行してフィニッシャ400の駆動制御を行う。
【0038】
フィニッシャ制御部401は、入口搬送モータM1、排紙モータM2、トレイ昇降モータM3、製本搬送モータM5、折りモータM6を制御する。入口搬送モータM1は、入口パス420、ソートパス422の搬送ローラ対を駆動する。排紙モータM2は、ノンソートパス421、ソート排出パス423の搬送ローラ対を駆動する。トレイ昇降モータM3は、サンプルトレイ441およびスタックトレイ442を昇降駆動する。製本搬送モータM5は、製本パス424から製本処理トレイ485へシートを搬送する搬送ローラ対を駆動する。折りモータM6は、製本処理トレイ485からシート束を折り下流の製本トレイ443まで搬送する折りローラ対482などを駆動する。センサ410はシートを検知する各種のセンサである。
【0039】
(画像形成装置の排出制御)
次に、第1の画像形成装置10の排出制御について説明する。上述したように、第1の画像形成装置10は、定着部117を通過したシートを排出ローラ118へ画像形成面を上向きにしたまま搬送するストレート排紙と排出ローラ118へ画像形成面を下向きにして搬送する反転排紙の何れかで排出する。
【0040】
ストレート排紙の場合は、シートは、感光ドラム111の駆動速度である500mm/sのまま定着部117および排出ローラ118まで搬送され、フィニッシャ400へと排出される。反転排紙の場合は、シートは、定着部117を抜けるまでは500mm/sで搬送され、定着部117を抜けると反転パス122内で1300mm/sに増速され、スイッチバック後も1300mm/sで排出ローラ118を介してフィニッシャ400へ排出される。反転パス122内で定着部117を抜けた後およびスイッチバック後も500mm/sでシートを搬送すると、先行するシートが反転パス122内をスイッチバック搬送されている最中に、反転パス122へ搬送されてくる後続シートと衝突する惧れがある。このようなシート同士の衝突を防ぐために、第1の画像形成装置は、後続するシートが反転パス122内へ搬送されてくる前に先行するシートが反転パス122内から抜けるように、シートが定着部117を抜けた時点で搬送速度を増速している。これらの搬送速度制御は、CPU回路部150により行われる。即ち、CPU回路部150は速度制御手段として機能する。
【0041】
(フィニッシャの搬送制御)
次に、フィニッシャ400の搬送制御について図6を参照しながら説明する。図6はフィニッシャ400の駆動系統を示している。入口搬送モータM1は、搬送ローラ対411、412、413、415、416を駆動する。排紙モータM2は、搬送ローラ対414、417を駆動する。製本搬送モータM5は、搬送ローラ対を駆動する。従って、フィニッシャ400は、サンプルトレイ441へ排出されるシートが搬送ローラ対413を抜けた後でないと、モータM1の速度を変更できない。同様に、処理トレイ460へ排出されるシート或いは製本処理トレイ485へ排出されるシートが搬送ローラ対416を抜けた後でないと、モータM1の速度を変更できない。
【0042】
フィニッシャは第1の画像形成装置10からシートを受け取る際、第1の画像形成装置の排出速度と等速となるよう入口搬送モータM1を駆動する。上述したように、ストレート排紙の場合は500mm/s、反転排紙の場合は1300mm/sとなる。ノンソートパス421からサンプルトレイ441へ排出される場合、第1の画像形成装置10の排出方法に応じて、500mm/sまたは1300mm/sで入口パス420をシートが搬送される。その後、ノンソートパス421内も入口パス420と等速で搬送され、シート後端が入口搬送モータM1に駆動される搬送ローラ対411、412、413を抜けると排紙モータM2を一旦1500mm/sまで加速する。更に、ノンソートパス421を搬送されるシートが排紙モータM2で駆動される搬送ローラ対414を抜けてサンプルトレイ441へ排出される手前で300mm/sまで減速される。
【0043】
シートがサンプルトレイ441上へ排出されると排紙モータM2は次のシートが入口パス420から搬送されてくるのに備える為、入口搬送モータM1と等しい速度まで加速される。排紙モータM2を加減速する理由は、サンプルトレイ441へシートを排出する際、シートの搬送速度が速すぎるとシートが飛び出し過ぎ、遅すぎるとシートがトレイ上に出きらないということを防止するためである。本実施形態では、サンプルトレイ441へのシート排出速度は、フィニッシャ400がシートを受け取る時点の搬送速度より遅い為、単純にトレイ上に排出する手前で減速すると、先行紙と後続紙のシート間隔が縮まり、シート同士がぶつかって紙詰まりが発生する可能性がある。紙詰まりを回避する為に、入口搬送モータM1で駆動される搬送ローラ対413をシートが抜けた時点でシート搬送速度を上げて、後続紙とのシート間隔を広げるようにしている。
【0044】
ソートパス422からソート排出パス423へ搬送する場合も同様である。即ち、入口搬送モータM1で駆動される搬送ローラ対411、412、413、415、416をシートが抜けると排紙モータM2で駆動される搬送ローラ対417は500mm/s或いは1300mm/sから1500mm/sまで加速される。その後、搬送ローラ対417はシートが処理トレイ460へ排出される手前で300mm/sまで減速される。シートが処理トレイ460へ排出されると排紙モータM2は次のシートがソートパス422からソート排出パス423へ搬送されてくるのに備えて、入口搬送モータM1と等速になるよう加速される。
【0045】
フィニッシャ400の入口搬送モータM1は第1の画像形成装置10の排紙速度と等速になるよう駆動されており、第1の画像形成装置10で排出速度が変更されると、それに応じて入口搬送モータM1の駆動速度が切り替えられる。
【0046】
入口搬送モータM1で駆動される搬送ローラ対413と排紙モータM2で駆動される搬送ローラ対414にシートが跨って搬送されている状態で、入口搬送モータM1のみ速度切り替えを行うと1枚のシートに対して引っ張り合いや押し込みが発生する。入口搬送モータM1で駆動される搬送ローラ対416と排紙モータM2で駆動される搬送ローラ対417にシートが跨って搬送されている場合も同様である。これを回避する為、入口搬送モータM1の速度切り替えが発生する場合は、入口パス420およびノンソートパス421ないしはソートパス422内を先行紙が通過した後、第1の画像形成装置10からフィニッシャ400へシートを排出する様に制御される。入口搬送モータM1の速度切り替えを行う際、即ち、第1の画像形成装置10の排出方法が切り替わる際、同一排紙方法で連続してシートが搬送されている場合に対して、シートの間隔が広げなくてはならず、生産性が低下することになる。
【0047】
(プリント動作)
次に、第1の画像形成装置10と第2の画像形成装置500を連動させたプリント動作について図7を参照しながら説明する。まず、片面プリント(片面画像形成モード)のみのプリントジョブを実行する場合の動作を説明する。イメージリーダ200で読み取った原稿画像ないしは外部I/F209を介して外部のコンピュータから入力された画像信号を受けると、画像信号制御部202は制御部304に画像信号を出力する。この時、制御部501には、画像信号は出力されない。第1の画像形成装置10はシートの片面(表面)に画像形成を行った後、シートを反転パス122を介して表裏反転してフェイスダウンで排出する。この動作をパターンPT1とする。
【0048】
片面プリントのジョブの処理としては、次の方法も考えられる。画像信号制御部202は制御部501に画像信号を出力する。第2の画像形成装置がシートの片面に画像形成を行い、シートを反転させてフェイスダウンで第1の画像形成装置10へ排出する。その後、第1の画像形成装置10は画像形成を行わず、シートを反転させずに排出する。このような方法でも、フィニッシャ400はフェイスダウンの状態で正しい頁順でシートを積載できる。しかし、無駄に第1の画像形成装置10をシートが通過することにより、1枚目のシートがフィニッシャ400に排出されるまでの時間が長くなる。また、搬送部材の消耗が進むなどのため、片面プリントの場合は前述したように第1の画像形成装置10のみでプリント動作を行う。
【0049】
両面プリント(両面画像形成モード)のみのプリントジョブを実行する場合の動作を説明する。画像信号制御部202は、制御部304および制御部501へ頁毎に画像信号を出力する。第2の画像形成装置500はシートを給紙し、シートの表面(奇数頁)に画像形成を行った後、表裏を反転させてフェイスダウンで第1の画像形成装置10へ排出する。
【0050】
シートを受け取った第1の画像形成装置10は、シートの裏面(偶数頁)に画像形成を行った後、シートを反転させずに排出ローラ118を経てフィニッシャ400へ排出する。この時、シートの表面が下向きになった状態で正しい頁順でフィニッシャへと受け渡される。この動作をパターンPT2とする。このように、両面プリント動作の場合は、第1の画像形成装置10の上カセット114および下カセット115からシートの給紙は行わず、第2の画像形成装置500の上カセット或いは下カセットからのみ給紙を行う。
【0051】
両面プリントジョブの処理としては他の方法も考えられる。第2の画像形成装置500が裏面(偶数頁)の画像形成を行い、シートを反転させた後、第1の画像形成装置10が表面(奇数頁)の画像形成を行う。しかし、フィニッシャ400へ排出する時点で、シートの表面が下向きでなければ頁順が正しく合わなくなるため、第1の画像形成装置10で表面を画像形成した後にシートの反転をさせなくてはならない。よって、無駄に反転パス122内をシート搬送させてしまい、搬送部材の消耗が進む。従って、両面プリントの場合は前述したように第1の画像形成装置10で裏面のプリント動作を行い、第2の画像形成装置500で表面のプリント動作を行う。
【0052】
片面プリントと両面プリントが混在しているプリントジョブを実行する場合の動作を説明する。片面/両面混在プリント動作の場合、画像信号制御部202は、片面プリントに対しては制御部304へ、両面プリントに対しては制御部304および制御部501へ頁毎に画像信号を出力する。片面/両面混在プリントジョブにおける片面プリントは上述した動作と同様に、第1の画像形成装置10がシートの給紙を行い、シートの片面(表面)に画像形成を行った後、シートを反転させてフェイスダウンでフィニッシャ400へ排出する。この動作をパターンPT3とするが、パターンPT1と同じである。
【0053】
片面/両面混在プリントジョブにおける両面プリントは、第2の画像形成装置500がシートの給紙を行い、シートの一方の面(裏面)に画像形成を行った後、シートを反転させてフェイスダウンで第1の画像形成装置10へ排出する。シートを受け取った第1の画像形成装置10は、シートの他方の面(表面)に画像形成を行った後、シートを反転させてフィニッシャ400へ排出する。この時、シートの表面が下向きになった状態で正しい頁順でフィニッシャへと受け渡される。この動作をパターンPT4とする。
【0054】
このように、両面プリントのみの両面プリントジョブでは、第2の画像形成装置500がシートの表面(奇数頁)の画像形成を行い、第1の画像形成装置10がシートの裏面を行う。この場合、第1の画像形成装置10は、シートをストレート排出する。一方、片面/両面混在プリントジョブにおける両面プリントでは、第2の画像形成装置500がシートの裏面(偶数頁)の画像形成を行い、第1の画像形成装置10がシートの表面の画像形成を行う。この場合、第1の画像形成装置10はシートを反転排出する。片面/両面混在プリントジョブにおける片面プリントでも、第1の画像形成装置10はシートを反転排出する。第1の画像形成装置がシートを反転排出しても、増速制御によりストレート排出の場合と同等の排出間隔を維持できるので、排出に要する時間が長くなることはない。
【0055】
このように、片面/両面混在プリントジョブでは、第1の画像形成装置10は常にシートを反転排出することになる。従って、フィニッシャ400は常に同一の搬送速度でシートを受け取ることができ、搬送速度の切り替えが不要となり、シートの搬送間隔を広げる必要がなくなる。その結果、生産性の低下を防止できる。更に、モータM1の速度切り替えの回数を減らすことができるので、モータM1の寿命の向上にもつながる。
【0056】
(画像面割り付け制御)
次に画像の割り振り制御について図8を参照しながら説明する。図8は画像信号制御部202が実行する頁毎の画像の割り振りの制御を示すフローチャートである。画像の割り振りとは、どの頁の画像をどの画像形成装置で画像形成させるかを決定することである。
【0057】
上述したように、画像信号制御部202はCPU回路部150から片面プリントのみ、両面プリントのみ、片面/両面混在プリントのジョブ情報を受け取り、入力された画像信号を制御部304と制御部501のいずれに出力するかを選択的に切り替える。まず、画像信号制御部202は、出力されるジョブが片面プリントのみか否かを判別する(S100)。ジョブが片面プリントのみである場合、画像信号制御部202は、制御部304のみに画像信号を出力するよう決定する(S102)。S100にてジョブが片面プリントのみでないと判断されると、画像信号制御部202は、ジョブが両面プリントのみか否かを判別する(S101)。ここで、ジョブが両面プリントのみである場合、画像信号制御部202は、制御部501に表面の画像信号を出力し、制御部304には裏面の画像信号を出力するよう決定する(S103)。S101にてジョブが両面プリントのみでないと判断されると、画像信号制御部202は、ジョブが片面/両面混在プリントであると判断し、片面プリントに関しては、制御部304へ画像信号を出力するよう決定する。また画像信号制御部202は、両面プリントに関しては、裏面の画像信号を制御部501へ出力し、表面の画像信号を制御部304へ出力するよう決定する(S104)。このように、画像信号制御部202は、CPU回路部150とともに、画像形成制御手段或いはプリンタコントローラとして機能する。
【0058】
(動作パターン決定)
次に、CPU回路部150による第1、第2の画像形成装置の動作のパターンを決定する処理について説明する。図9は、CPU151が実行する動作パターン決定の処理を示すフローチャートである。まず、CPU151は、入力されたプリントジョブを解析し(S201)、プリントジョブが、片面プリントのみか両面プリントのみか片面/両面混在プリントかを判断する(S202,S204)。プリントジョブが片面プリントのみである場合、CPU151は、画像信号制御部202へその旨を通知するとともに、プリントジョブを第1の画像形成装置10で実行し、第1の画像形成装置10でシートを反転排紙するよう制御部304へ指示する(S203)。プリントジョブが両面プリントのみである場合、CPU151は、画像信号制御部202へその旨を通知する。更に、CPU151は、表面の画像形成を第2の画像形成装置500で実行し、裏面の画像形成を第1の画像形成装置10で実行し、第1の画像形成装置10でシートをストレート排紙するよう制御部304,401へ指示する(S205)。プリントジョブが片面プリントのみでも両面プリントのみでもない場合は、プリントジョブは片面/両面混在プリントとなる。その場合、CPU151は、片面プリントに関しては、第1の画像形成装置10で画像形成を行い、反転排紙するよう制御部304へ指示する。両面プリントに関しては、裏面の画像形成を第2の画像形成装置500で実行し、表面の画像形成を第1の画像形成装置10で実行し、第1の画像形成装置10で反転排紙するよう制御部304,501へ指示する(S206)。
【0059】
図10は、プリントジョブと各画像形成装置でのプリント結果の対応を示す図である。図では、1枚目から3枚目および5枚目が片面プリント、4枚目が両面プリントである片面/両面混在プリントプリントジョブが示されている。片面プリントである1枚目から3枚目までは第1の画像形成装置10で画像形成が行われる。4枚目の両面プリントでは、第2の画像形成装置500で裏面の画像形成が行われ表裏反転された後、第1の画像形成装置10に受け渡され、シートの他方の面に表面の画像形成が行われる。5枚目の片面プリントでは1枚目と同様に第1の画像形成装置10で表面の画像形成が行われる。1枚目から5枚目まで全てのシートが第1の画像形成装置10で表面の画像形成が行われており、フィニッシャ400への受け渡しはフェイスダウン状態で行われるように表裏反転して搬送される。
【0060】
上述した実施形態では、片面プリントでは、第1の画像形成装置を使用するようにしたが、第1の画像形成装置と第2の画像形成装置とを均等に使用するために、所定枚数毎に使用する画像形成装置を切り替えるようにしてもよい。これにより、一方の画像形成装置のみ劣化の進行が早まることを防止できる。
【0061】
上述した実施形態では、先頭頁の画像データから出力してフィニッシャ400へフェイスダウン状態で積載する例を説明した。しかし、画像形成システムの構成によっては、最終頁の画像データから出力して後処理装置に表面の画像面を上向きにしたフェイスアップ状態で積載する場合もある。この場合でも、片面プリントと両面プリントが混在した時、片面プリントと両面プリントで後処理装置への排出速度の切り替えが発生しないように、両面プリントの表面と裏面を2台のプリンタに振り分ける。すなわち、片面・両面混在プリントの片面プリントに関しては、下流側の第1の画像形成装置10で画像形成を実行し、フェイスアップ状態でストレート排紙を行う。両面プリントに関しては、裏面(偶数頁)の画像形成を第2の画像形成装置500で行い、表面の画像形成を第1の画像形成装置で行い、ストレート排紙を行う。このように、片面プリントの排出方法に両面プリントの排出方法を合わせるように両面プリントの表裏面の画像形成をそれぞれ2台のプリンタに振り分ける。
【0062】
以上の様に、本実施形態によれば、片面/両面混在プリントジョブにおける両面プリント時の表面と裏面の割り振りを、両面プリントのみのジョブの場合の割り振りと異ならせ、片面プリント時と同じ排出方法を行うことで生産性の低下を防止できる。なお、後処理装置が接続されていない画像形成システムであった場合には、片面/両面混在プリントジョブにおける両面プリントに関しては、両面プリントのみのジョブと同様の割り振りとすればよい。
【符号の説明】
【0063】
10 第1の画像形成装置
202 画像信号制御部
304 第1の画像形成装置の制御部
400 フィニッシャ
500 第2の画像形成装置
501 第2の画像形成装置の制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置の上流側に接続される第2の画像形成装置とを有し、前記第1の画像形成装置から排出されるシートの搬送速度に応じてシートを受け取る速度が切り替えられる後処理装置に接続される画像形成システムにおいて、
シートの一方の面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する片面画像形成モードと、シートの両面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する両面画像形成モードとを実行するよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御する画像形成制御手段と、
画像形成されたシートの表となる画像が下向きで前記後処理装置へ排出されるようにシートの表裏を反転する反転手段と、
前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度を、前記反転手段によりシートを反転せずに前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度よりも速くなるよう、シートの搬送速度を制御する速度制御手段と、を有し、
前記画像形成制御手段は、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブを実行する場合、前記片面画像形成モードでは、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出させ、前記両面画像形成モードでは、前記第2の画像形成装置で裏となる画像を形成させ、前記第1の画像形成装置で表となる画像を形成させるとともに、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出させることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記画像形成制御手段は、前記片面画像形成モードを含まない前記両面画像形成モードのプリントジョブを実行する場合、前記第2の画像形成装置で表となる画像を形成させ、前記第1の画像形成装置で裏となる画像を形成させるとともに、前記反転手段でシートを反転させることなく前記後処理装置に排出させることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記画像形成制御手段は、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブを実行する場合、前記片面画像形成モードでは、前記第1の画像形成装置で画像形成を行わせることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項4】
第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置の上流側に接続される第2の画像形成装置とを有し、前記第1の画像形成装置から排出されるシートの搬送速度に応じてシートを受け取る速度が切り替えられる後処理装置に接続される画像形成システムにおいて、
シートの一方の面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する片面画像形成モードと、シートの両面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する両面画像形成モードとを実行するよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御する画像形成制御手段と、
画像形成されたシートの表となる画像が下向きで前記後処理装置へ排出されるようにシートの表裏を反転する反転手段と、
前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度を、前記反転手段によりシートを反転せずに前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度よりも速くなるよう、シートの搬送速度を制御する速度制御手段と、を有し、
前記画像形成制御手段は、前記片面画像形成モードを含まない前記両面画像形成モードのプリントジョブを実行する場合と、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブを実行する場合とで、前記両面画像形成モードにおける表となる画像を形成させる画像形成装置と裏となる画像を形成させる画像形成装置とが逆になるよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御し、前記片面画像形成モードを含まない前記両面画像形成モードのプリントジョブでは、前記反転手段によりシートを反転させることなく前記後処理装置へシートを排出し、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブでは、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へシートを排出するよう前記反転手段を制御することを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置の上流側に接続される第2の画像形成装置に、前記第1の画像形成装置から排出されるシートの搬送速度に応じてシートを受け取る速度が切り替えられる後処理装置が接続され、画像形成されたシートの表となる画像が下向きで前記後処理装置へ排出されるようにシートの表裏を反転する反転手段と、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度を、前記反転手段によりシートを反転せずに前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度よりも速くなるよう、シートの搬送速度を制御する速度制御手段とを有する画像形成システムを制御するプリンタコントローラであって、
シートの一方の面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する片面画像形成モードと、シートの両面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する両面画像形成モードとを実行するよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御する画像形成制御手段を有し、
前記画像形成制御手段は、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブを実行する場合、前記片面画像形成モードでは、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出させ、前記両面画像形成モードでは、前記第2の画像形成装置で裏となる画像を形成させ、前記第1の画像形成装置で表となる画像を形成させるとともに、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出させることを特徴とするプリンタコントローラ。
【請求項6】
第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置の上流側に接続される第2の画像形成装置に、前記第1の画像形成装置から排出されるシートの搬送速度に応じてシートを受け取る速度が切り替えられる後処理装置が接続され、画像形成されたシートの表となる画像が下向きで前記後処理装置へ排出されるようにシートの表裏を反転する反転手段と、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度を、前記反転手段によりシートを反転せずに前記後処理装置へ排出する場合の搬送速度よりも速くなるよう、シートの搬送速度を制御する速度制御手段とを有する画像形成システムを制御するプリンタコントローラであって、
シートの一方の面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する片面画像形成モードと、シートの両面に画像形成を行い、前記後処理装置へ排出する両面画像形成モードとを実行するよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御する画像形成制御手段を有し、
前記画像形成制御手段は、前記片面画像形成モードを含まない前記両面画像形成モードのプリントジョブを実行する場合と、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブを実行する場合とで、前記両面画像形成モードにおける表となる画像を形成させる画像形成装置と裏となる画像を形成させる画像形成装置とが逆になるよう前記第1及び第2の画像形成装置を制御し、前記片面画像形成モードを含まない前記両面画像形成モードのプリントジョブでは、前記反転手段によりシートを反転させることなく前記後処理装置へシートを排出させ、前記片面画像形成モードと前記両面画像形成モードとが混在するプリントジョブでは、前記反転手段によりシートを反転させて前記後処理装置へシートを排出させるよう前記反転手段を制御することを特徴とするプリンタコントローラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−168275(P2012−168275A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−27538(P2011−27538)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】