説明

画像形成システム及び画像形成制御方法

【課題】タンデム方式の画像形成システムで画像データの圧縮伸長を効率的に行う。
【解決手段】複数の画像形成装置が直列に接続され、いずれかの画像形成装置がマスター機であって他の画像形成装置がスレーブ機として定められた画像形成システムであって、マスター機としての前記画像形成装置は、画像データを圧縮と伸長する圧縮伸長部を2つ備えて構成され、マスター機で画像形成する画像データとスレーブ機で画像形成する画像データの両方が入力され、マスター機で画像形成する画像データの圧縮処理もしくは伸長処理と、スレーブ機で画像形成する画像データの圧縮処理とに対して、前記2つの圧縮伸長部のうちの何れか処理中でないものを選択して割り当てるよう制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像形成装置が直列に接続されたタンデム方式の画像形成システム、またこの直列に接続されたタンデム方式の画像形成システムにおける画像形成制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の画像形成装置を直列に接続することでタンデム方式の画像形成システムとして、一方の画像形成装置で一部の領域に画像形成がなされた記録紙を続けて他方の画像形成装置に入力し、他方の画像形成装置で記録紙の他の領域に画像形成を行う画像形成システムが存在している。
【0003】
このような画像形成システムによれば、2台の画像形成装置で記録紙の表裏それぞれを画像形成することで高速な出力が可能になるという利点がある。また、2台の画像形成装置で異なる色のトナーを用いて画像形成を行う、あるいは、2台の画像形成装置で文字領域とイメージ領域とのそれぞれに適した画像形成を行う、などにより、高精細な画像形成を高速に出力することが可能になる。すなわち、タンデム接続された2台の画像形成装置を用いて生産性を向上させることが可能になっている。
【0004】
この種の複数の装置を接続する画像形成システムにおける効率的な処理について、以下の特許文献に開示がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−225124号公報
【特許文献2】特開2009−058623号公報
【特許文献3】特開2009−066937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上の特許文献1記載のタンデム方式の画像形成システムでは、PDLコマンドあるいはオペレータ指示により、どちらで画像形成を実行するかを決定・指示したうえで画像形成を実行するようにしている。
【0007】
以上の特許文献2記載のタンデム方式の画像形成システムでは、奇数ページと偶数ページに分けてトナー消費量を計算し、トナー残量の多い装置にトナー消費量の多いページを担当させる手法が提案されている。
【0008】
以上の特許文献3記載のタンデム方式の画像形成システムでは、コントローラが2つの画像形成装置それぞれに存在しており、奇数ページと偶数ページとでコントローラを分けて展開してそれぞれの画像形成装置で展開と画像形成とを分担する手法が提案されている。
【0009】
ところで、コントローラでRIP処理により展開された画像データについては、圧縮した状態で画像形成装置のHDDなどに記憶しておき、画像形成するタイミングで読み出して伸長することが一般的である。このような圧縮伸長を直列タンデム画像形成システムにおいて効率的に行うことで出力パフォーマンスを向上させることは、以上のどの特許文献にも記載も示唆もされていない。
【0010】
一般的なタンデム方式の画像形成システムでは、コントローラからの画像データは、スレーブ機で画像形成する画像データも含め、一旦マスター機となる画像形成装置に入力され、マスター機となる画像形成装置で圧縮処理を行う。
【0011】
このため、マスター機となる画像形成装置においては、自装置のための圧縮伸長処理と他装置のための圧縮処理とを行うために、処理が滞って出力パフォーマンスが低下しやすいという問題があった。
【0012】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、複数の画像形成装置が直列に接続された状態のタンデム方式の画像形成システムにおいて、画像データの圧縮伸長を効率的に行うことで出力パフォーマンスを向上させることが可能な画像形成システム及び画像形成制御方法を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
すなわち、前記した課題を解決する本発明は、以下の通りである。
【0014】
(1)第1の発明は、記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続され、いずれかの画像形成装置がマスター機であって他の画像形成装置がスレーブ機として定められた画像形成システムであって、マスター機としての前記画像形成装置は、画像データを圧縮と伸長する圧縮伸長部を2つ備えて構成され、マスター機で画像形成する画像データとスレーブ機で画像形成する画像データの両方が入力され、マスター機で画像形成する画像データの圧縮処理もしくは伸長処理と、スレーブ機で画像形成する画像データの圧縮処理とに対して、前記2つの圧縮伸長部のうちの何れか処理中でないものを選択して割り当てるよう制御する、ことを特徴とする画像形成システムである。
【0015】
(2)第2の発明は、上記(1)において、マスター機としての前記画像形成装置において2つの圧縮伸長部として第1の圧縮伸長部と第2の圧縮伸長部とを備え、マスター機で画像形成する画像データの圧縮処理もしくは伸長処理に第1の圧縮伸長部を割り当て、スレーブ機で画像形成する画像データの圧縮処理に第2の圧縮伸長部を割り当てる、ことを特徴とする。
【0016】
(3)第3の発明は、上記(1)−(2)において、前記2つの圧縮伸長部のうち、一方の圧縮伸長部は画像形成する画像データの圧縮用若しくは伸長用であり、他方の圧縮伸長部は原稿スキャンにより生成される画像データの圧縮用である、ことを特徴とする。
【0017】
(4)第4の発明は、上記(1)−(3)のいずれかにおいて、スレーブ機としての前記画像形成装置は、画像データを圧縮と伸長する圧縮伸長部を2つ備えて構成されており、画像形成する画像データの伸長処理と、原稿スキャンにより生成される画像データの圧縮処理とに対して、前記2つの圧縮伸長部のうちの何れか処理中でないものを選択して割り当てるよう制御する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
この発明では、圧縮伸長部を2つ備えるマスター機としての画像形成装置では、マスター機で画像形成する画像データとスレーブ機で画像形成する画像データの両方が入力され、マスター機で画像形成する画像データの圧縮処理もしくは伸長処理と、スレーブ機で画像形成する画像データの圧縮処理とに対して、2つの圧縮伸長部のうちの何れか処理中でないものを選択して割り当てるよう制御している。このため、マスター機のための圧縮伸長処理とスレーブ機のための圧縮処理とを並行して実行できるようになり、いずれかの処理が滞ることがなくなるため、複数の画像形成装置が直列に接続された状態のタンデム方式の画像形成システムにおいて、画像データの圧縮伸長を効率的に行うことで出力パフォーマンスを向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態の画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態の画像形成システムの構成を示す構成図である。
【図3】本発明の実施形態の画像形成システムの構成を示す構成図である。
【図4】本発明の実施形態の画像形成システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態の画像形成システムの動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態の画像形成システムの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態の画像形成システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、実施形態)を詳細に説明する。
【0021】
〈画像形成システムの全体構成〉
図1−3は本発明の実施の形態として、記録紙の表裏あるいは頁内のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置100,300が直列に接続されたタンデム方式の画像形成システムについて説明する。
【0022】
なお、ここでは、給紙装置50、中処理装置200、後処理装置400を含んで、画像形成装置100と画像形成装置300との2台の画像形成装置が直列接続された状態を具体例として示すが、3台以上の画像形成装置が直列に接続されていても良い。また、画像形成装置100(または300)は、単独で使用されることも可能である。
【0023】
ここでは、直列タンデムシステム方式の画像形成システムとしては、図2及び図3に示されるように、図面上で右から左に向けた記録紙の流れに沿って、画像形成する記録紙を給送する給紙装置50、記録紙の表裏あるいは頁内のいずれかの領域を分担して画像形成する画像形成装置100、画像形成装置100で画像形成された記録紙に対して反転などの中処理を行ってから後段の画像形成装置300に供給する中処理装置200、中処理装置200からの記録紙の表裏あるいは頁内のいずれかの領域を分担して画像形成する画像形成装置300、画像形成装置100,300で画像形成された記録紙に各種後処理(パンチ処理、ステイプル処理、バインド処理など)を施す後処理装置400、が記録紙の流れに沿って直列接続されている。
【0024】
なお、図3において、破線で示す経路がタンデム方式の画像形成システムにおける通紙パスであり、一点鎖線で示す経路が迂回パスであり、二点鎖線で示す経路が単独画像形成装置動作時における両面パスである。
【0025】
このような画像形成システムによれば、図3破線に示す通紙パスに記録紙を通すことで、途中に配置された中処理装置200で記録紙を反転させることで、2台の画像形成装置100,300で記録紙の表裏それぞれを画像形成することで高速な出力が可能になるという利点がある。
【0026】
なお、以上のような記録紙の表面と裏面との分担以外にも、記録紙の同じ頁内の上下あるいは左右といった別領域を画像形成装置100,300で分担することも可能であるし、記録紙の同じ頁内での通常色と特色のような異なる色の画像形成を画像形成装置100,300で分担することも可能であるし、さらに、記録紙の同じ頁内での文字(モノクロ)とイメージ(階調画像)のような異なる階調の画像形成を画像形成装置100,300で分担することも可能である。
【0027】
以下、直列タンデム方式の画像形成システムについて、図1または図2を参照して各装置の詳細構成を順に説明する。なお、ここでは、画像形成システム内において、画像形成装置100がマスター(主導)機であり主導権を有し、画像形成装置300がスレーブ(従属)機として従属の役割である場合を具体例とするが、この関係は逆であってもよい。
【0028】
また、画像形成装置100と画像形成装置300とは、接続されることによってマスター/サブの役割を割り当てているが、基本的には同種のスタンドアロンの装置を組み合わせることで、画像形成システムを構成している。
【0029】
また、給紙装置50、画像形成装置100、中処理装置200、画像形成装置300、後処理装置400は、それぞれ通信部55,125,205,325,405を介して、それぞれの制御部51,150,201,350が通信することで連携した制御を行うように構成されている。
【0030】
〈画像形成装置の構成〉
図1は、本発明の第1の実施の形態の画像形成システムの主要部を構成する画像形成装置100の構成を示している。画像形成装置100は、大きく分けて、プリンタコントローラ110と、スキャナ部122と、操作表示部123と、プリンタ部124と、通信部125と、主制御部150と、を備えて構成される。
【0031】
プリンタコントローラ110は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介してパーソナルコンピュータ(PC)などの情報処理装置と接続されており、情報処理装置から送られてくる印刷ジョブをラスタライズ処理してイメージデータを生成する処理(RIP処理)を実行する機能を果たす。なお、イメージデータは画像形成に使用されるビットマップ形式の画像データである。
【0032】
プリンタコントローラ110が情報処理装置から受信する印刷ジョブは、文字や図形をコードデータやベクトルデータで表した印刷データ、たとえば、PDL(Page Description Language:ページ記述言語)で記述された印刷データを含むものであり、ラスタライズ処理(RIP処理)はコードデータやベクトルデータで構成される印刷データをビットマップ形式のイメージデータに展開する処理である。
【0033】
プリンタコントローラ110は、当該プリンタコントローラ110の動作を統括制御するためにCPU(Central Processing Unit)で構成されたコントローラ制御部111と、ネットワークに接続するための通信機能を果たすLAN−IF部112と、RIP処理により生成したイメージデータなどを記憶する画像メモリ113と、ネットワークから受信した印刷データやRIP処理の処理過程で生成される中間データなどを蓄積するハードディスク装置(HDD)114と、画像メモリ113へのデータのリード/ライト機能および画像形成部120との間で各種データの送受信機能を果たすDRAM(Dynamic Random Access Memory)制御部115とを有している。
【0034】
このほか、図示省略してあるが、コントローラ制御部111には、当該コントローラ制御部111が読み出して実行するプログラムや固定データを記憶したROM(Read Only Memory)およびコントローラ制御部111がプログラムを実行する際に各種データを一時的に格納するためのワークメモリなどが接続されている。
【0035】
スキャナ部122は、原稿をカラーもしくはモノクロで光学的に読み取って対応する画像データを取得する機能を果たすもので、ラインイメージセンサ122aのほか、当該スキャナ部122の動作全体を制御するスキャナ制御部122bを備えている。
【0036】
操作表示部123は、各種設定画面や操作画面などを表示する機能、オペレータに向けて各種案内情報や通知、警告などを表示する機能、オペレータから各種の設定/選択操作や編集操作、出力指示(画像形成の開始指示)を受け付ける機能を果たす。操作表示部123は、液晶ディスプレイからなる表示部123aと、その画面上に敷設されたタッチスイッチおよびその他のスイッチから成る操作部123bと、表示部123aおよび操作部123bを制御する操作制御部123cとを有して構成される。
【0037】
プリンタ部124は画像データに応じてオン/オフされる各レーザーダイオード(LD)124aのほか、プロセスユニットなどの動作を制御するプリンタ制御部124bを有している。
【0038】
なお、スキャナ制御部122b、操作制御部123c、プリンタ制御部124bはそれぞれCPU(Central Processing Unit)およびROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを主要部とする回路で構成されており、ROMに格納されたプログラムに従って各種の制御を実行する。
【0039】
主制御部150は、各部の制御部と協調して画像形成装置100全体の動作を統括制御する機能を果たすもので、CPU151と、読み取り処理部152と、選択部153と、DRAM制御部153a(DRAM制御部(1))と、DRAM制御部153b(DRAM制御部(2))と、圧縮伸長部154a(圧縮伸長部(1))と、圧縮伸長部154b(圧縮伸長部(2))と、半導体メモリで構成された画像メモリ155a(画像メモリ(1))と、半導体メモリで構成された画像メモリ155b(画像メモリ(2))と、ハードディスク装置(HDD)156と、書き込み処理部158と、ROM159aと、RAM159bと、不揮発メモリ159cと、を備えて構成される。
【0040】
CPU151は、画像形成に関する動作全体を制御する機能を果たす。ROM159aには、プログラムや各種固定データなどが記憶されており、CPU151はROM159aに格納されたプログラムに従って動作する。RAM159bは、CPU151がプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリとして使用される。不揮発メモリ159cは、電源オフ後も記憶しておくべきユーザデータやシステムデータ、各種設定値などが記憶されるメモリである。
【0041】
読み取り処理部152は、スキャナ部122の出力する画像データに対して拡大処理、鏡像処理、誤差拡散処理などを施す機能を果たす。
【0042】
選択部153は、DRAM制御部153aとDRAM制御部153bとをCPU151の指示に基づいて選択する機能を果たす。
【0043】
DRAM制御部153aは、ダイナミックRAMからなる画像メモリ155aへのリード・ライトおよびリフレッシュのタイミング制御や、画像データを圧縮して画像メモリ155aに格納したり、画像メモリ155aから圧縮画像データを読み出して伸張したりする際のタイミング制御などを行う。
【0044】
DRAM制御部153bは、ダイナミックRAMからなる画像メモリ155bへのリード・ライトおよびリフレッシュのタイミング制御や、画像データを圧縮して画像メモリ155bに格納したり、画像メモリ155bから圧縮画像データを読み出して伸張したりする際のタイミング制御などを行う。
【0045】
また、DRAM制御部153aとDRAM制御部153bには、選択部153を介してPCI(Peripheral Component Interconnect)バスを通じてプリンタコントローラ110のDRAM制御部115と接続され、プリンタコントローラ110との間で各種のデータを授受する機能を果たす。
【0046】
圧縮伸長部154aは、画像メモリ155aを記憶領域として使用しつつ、画像データを圧縮して圧縮画像データを生成し、また、圧縮された画像データ(圧縮画像データ)を元のイメージデータに伸張する、圧縮処理機能と伸長処理機能とを果たす。圧縮伸長部154bは、画像メモリ155bを記憶領域として使用しつつ、画像データを圧縮して圧縮画像データを生成し、また、圧縮された画像データ(圧縮画像データ)を元のイメージデータに伸張する、圧縮処理機能と伸長処理機能とを果たす。
【0047】
画像メモリ155aは、圧縮伸長部154aにより使用され、圧縮して生成された圧縮画像データや伸長された画像データを記憶する機能を果たす。画像メモリ155bは、圧縮伸長部154bにより使用され、圧縮して生成された圧縮画像データや伸長された画像データを記憶する機能を果たす。
【0048】
ハードディスク装置156には、プリンタコントローラ110から受信した印刷ジョブのデータ(ジョブデータ)などが記憶され保存される。
【0049】
書き込み処理部158は、画像メモリ155aや画像メモリ155bから読み出して伸張された画像データに応じて、プリンタ部124での各色のLD124aをオン/オフさせるための信号を、プリンタ部124の動作に応じたタイミングで出力する機能を果たす。
【0050】
なお、ここでは、画像形成装置100と画像形成装置300とは、同一構成であり、対応した番号を付されているため、重複する説明を省略する。
【0051】
〈画像形成システムの動作、画像形成制御方法〉
ここで、本実施形態の画像形成システムにおける画像形成の動作、画像形成制御方法について、図4以降のフローチャートにより動作を説明する。
【0052】
〈動作(1)〉
図4を参照して、画像形成100または画像形成装置300を単独で使用する場合の動作(1)について説明する。なお、画像形成システムにおけるスレーブ機としての画像形成装置300の動作も同様である。なお、ここでは、画像形成装置100の動作として説明する。
【0053】
画像形成装置100は複写機,プリンタ,スキャナ等の機能を有しており、いずれかの機能によりプリンタコントローラ110からRIP処理済みのイメージデータとしての画像データがプリント用に、バスを通り主制御部150に送られてくる(図4中のステップS1)。
【0054】
ここで、主制御部150は、プリンタコントローラ110からの画像データがプリント用であるため、DRAM制御部153aと圧縮伸長部154a(圧縮伸長部(1))と画像メモリ155a(画像メモリ(1))とが、選択部153により選択される(図4中のステップS2でYES)。
【0055】
プリンタコントローラ110からの画像データの流入速度がプリンタ部124の出力速度よりも速い場合には、オーバーフロー防止で画像データを一時保存しておく必要があるために、HDD156に保存する。なお、画像メモリ155aとHDD156の間のデータ転送は転送量が小さいほどパフォーマンスが向上するため、HDD156に保存する前に画像データを圧縮しておく必要がある。そこで、画像データを圧縮伸長部154aで圧縮し(図4中のステップS3)、圧縮された画像データを画像メモリ155aに保存(図4中のステップS4)してから、HDD156に転送する(図4中のステップS5)。
【0056】
また、プリンタ部124で画像形成を実行する際には、圧縮を解除して伸長した画像データを送る必要があるため、HDD156に保存された圧縮状態の画像データを画像メモリ155aに転送し(図4中のステップS6)、圧縮された画像データをDRAM制御部153aにて圧縮伸長部154aを用いて伸長し(図4中のステップS7)、圧縮が解除された状態の画像データをプリンタ部124に転送して画像形成を実行する(図4中のステップS8)。
【0057】
また、画像形成装置100で、スキャナ部122で原稿をスキャンして得た画像データをネットワーク経由で他の機器に転送するIPスキャン処理と呼ばれる処理が可能である。この場合、プリンタコントローラ110から画像形成用の画像データが流入しているかプリンタ部124に画像データを出力しているタイミングで、IPスキャン処理を行うことも可能である。
【0058】
この場合に、IPスキャン処理により複数頁の画像データが得られる速度とネットワーク経由で外部機器に転送する速度とに違いがある場合には、IPスキャン処理による画像データをHDD156に一時保存する必要がある。そして、HDD156に保存する際にはデータサイズが小さいほどパフォーマンスが向上するため、スキャンして得た画像データを圧縮する。
【0059】
この際に、圧縮伸長部154a(圧縮伸長部(1))は上述したプリント処理に使用されている可能性があるため、選択部153は、DRAM制御部153bと圧縮伸長部154b(圧縮伸長部(2))と画像メモリ155b(画像メモリ(2))とを選択して(図2中のステップS2でNO)、画像データを圧縮伸長部154bで圧縮し(図4中のステップS9)、圧縮された画像データを画像メモリ155bに保存(図4中のステップS10)してから、HDD156に転送する(図4中のステップS11)。
【0060】
外部機器にIPスキャン処理の画像データを転送する際には圧縮を解除して伸長した画像データを送る必要があるため、複数頁の原稿によるIPスキャン処理が完了した時点で、圧縮された画像データを圧縮伸長部154bで伸長し(図4中のステップS12)、圧縮が解除された状態の画像データを外部機器に転送する(図4中のステップS13)。
【0061】
このようにして、画像形成装置100単独動作時には、複写機やプリンタとして動作する場合とIPスキャン処理として動作する場合とのいずれの動作を行うかで、圧縮伸長部154aと圧縮伸長部154bとを選択するようにしている。これにより、プリントとIPスキャン処理とのタイミングが重なったとしても、出力パフォーマンスを低下させないようにしている。
【0062】
〈動作(2)〉
ここでは、記録紙の流れの上流側の画像形成装置100をマスター機、下流の画像形成装置300をスレーブ機とする。このような直列タンデム構成にすると、片面印刷の場合はマスター機で奇数ページ(スレーブ機では迂回パス)、スレーブ機で偶数ページ(マスター機では迂回パス)を印刷することで、例えば画像形成装置単体の生産性が125ppm(paper per minutes)の場合は、250ppmの画像形成システムとして処理させることができる。
【0063】
直列タンデム構成の画像形成システムでは、マスター機である画像形成装置100のプリンタコントローラ110によってRIP済みの画像データが生成され、画像形成装置100で出力するのか画像形成装置300で出力するのかを主制御部150が判断し、画像形成装置300で出力すると判断した場合は画像データを圧縮し、通信部を通して圧縮された画像データを画像形成装置300へ転送する。そして、この圧縮された画像データを受けた画像形成装置300では、圧縮された画像データを伸長処理してからプリンタ部324により出力する。
【0064】
ここで、上述した動作(1)で説明したような、プリントの圧縮伸長処理には圧縮伸長部154aを割り当てると共にIPスキャン処理の圧縮伸長処理には圧縮伸長部154bを割り当てる方式であると、画像形成装置100でのプリントのための圧縮伸長処理と画像形成装置300でのプリントのための圧縮処理とを圧縮伸長部154aで対処しなければならない。すなわち、マスター機である画像形成装置100では、画像形成装置100用画像データの圧縮処理、伸張処理、及びスレーブ機である画像形成装置300用の圧縮処理をする必要がある。画像形成装置単体動作時には圧縮伸長部154aの処理能力に問題が無いように設計されている場合であっても、タンデム画像形成の場合には処理量が増大し、待ち時間が発生して、結果として画像形成が遅れてしまう可能性がある。
【0065】
そこで、タンデム画像形成時には、マスター機である画像形成装置100のスキャナ部122を動作させないようにして、本来はスキャナ部122のための圧縮伸長部154bをタンデム画像形成に併用して圧縮処理を行うと効率的である。
【0066】
以下、図5を参照して、画像形成100と画像形成装置300とを直列タンデム接続した状態で画像形成システムとして使用する場合の動作(2)について説明する。
【0067】
タンデム構成の画像形成システムにおいて、プリンタコントローラ110からRIP処理済みのイメージデータとしての画像データがプリント用にバスを通り主制御部150に送られてくる(図5中のステップS101)。
【0068】
ここで、圧縮伸長部154aと圧縮伸長部154bの使用状況をCPU151が参照し、CPU151の指示に基づいていずれか使用していない圧縮伸長部を、主制御部150内の選択部153が選択する(図5中のステップS102,S103)。
【0069】
圧縮伸長部154aと圧縮伸長部154bが共に使用されていない場合には圧縮伸長部154aが使用されていないというCPU151の判断により(図5中のステップS102でYES)、圧縮伸長部154aを使用するよう選択する(図5中のステップS104)。ここで、画像データを圧縮伸長部154aで圧縮し(図5中のステップS104)、圧縮された画像データを画像メモリ155aに保存(図5中のステップS105)してから、HDD156に転送する(図5中のステップS108)。
【0070】
一方、圧縮伸長部154aが使用中(図5中のステップS102でNO)であって圧縮伸長部154bが使用されていない場合(図5中のステップS103でYES)には、圧縮伸長部154bを使用するよう選択する(図5中のステップS106)。ここで、画像データを圧縮伸長部154bで圧縮し(図5中のステップS106)、圧縮された画像データを画像メモリ155bに保存(図5中のステップS107)してから、HDD156に転送する(図5中のステップS108)。
【0071】
HDD156に保存(図5中のステップS108)された画像データが画像形成装置100側で出力するものであるとCPU151が判断すれば(図5中のステップS109でYES)、プリンタ部124で画像形成を実行する際に圧縮を解除して伸長した画像データを送る必要があるため、HDD156に保存された圧縮状態の画像データを画像メモリ155aに転送し(図5中のステップS110)、圧縮された画像データをDRAM制御部153aにて圧縮伸長部154aを用いて伸長し(図5中のステップS111)、圧縮が解除された状態の画像データをプリンタ部124に転送して画像形成を実行する(図5中のステップS112)。
【0072】
なお、この様に圧縮伸長部154aを用いてプリント処理用に伸張処理を行っている場合にプリンタコントローラ110から入力された画像データを圧縮する場合には、既に説明したように圧縮伸長部154bを使用するよう選択する(図5中のステップS102でNO,S103でYES,S106)。
【0073】
一方、HDD156に保存(図5中のステップS108)された画像データがスレーブ機である画像形成装置300側で出力するものとCPU151が判断すれば(図5中のステップS109でNO)、該当する画像データをCPU151内のシステムメモリに転送した後(図5中のステップS113)、通信部125を通して画像形成装置300に転送する(図5中のステップS114)。
【0074】
そして、画像形成装置300の通信部325、画像形成装置300のCPU351内のシステムメモリを経由して、画像形成装置100から転送された圧縮状態の画像データは画像形成装置300のHDD356に保存される。その後、スレーブ機である画像形成装置300のDRAM制御部353aにて圧縮伸長部354aを用いて圧縮状態の画像データを伸張し、圧縮が解除された状態の画像データをプリンタ部324に転送して画像形成を実行する(動作(1)の説明及び図4参照)。
【0075】
以上のように、複数ある圧縮伸長部154aと154bとを使用状況に応じて選択することにより、画像データの圧縮伸長処理を効率的に実行するようにして、画像形成の出力パフォーマンスを向上させることができる。
【0076】
また、上記の直列タンデム構成の画像形成システムで画像形成実行中にIPスキャン処理を実施するのであれば、スレーブ機である画像形成装置300のスキャナ部322を使用して、スレーブ機である画像形成装置300で使用されていない(使用割り当ての無い)圧縮伸長部354b(圧縮伸長部(2))を用いることで、画像形成の出力パフォーマンスに影響を与えることなく、IPスキャン処理を実施することが可能になる。
【0077】
〈動作(3)〉
ここでは、上述した動作(2)の変形例を図6により示す。図6ステップS101〜ステップS108,ステップS113〜S114は図5の動作(2)と同一の処理を行っているため、重複した説明は省略する。
【0078】
HDD156に保存(図6中のステップS108)された画像データが画像形成装置100側で出力するものであるとCPU151が判断すれば(図6中のステップS109aでYES)、圧縮伸長部154aと圧縮伸長部154bの使用状況をCPU151が参照し、CPU151の指示に基づいていずれか使用していない圧縮伸長部を選択する(図6中のステップS109b,S109c)。
【0079】
圧縮伸長部154aと圧縮伸長部154bが共に使用されていない場合には圧縮伸長部154aが使用されていないというCPU151の判断により(図6中のステップS109bでYES)、圧縮伸長部154aを使用するよう選択する。ここで、プリンタ部124で画像形成を実行する際に圧縮を解除して伸長した画像データを送る必要があるため、HDD156に保存された圧縮状態の画像データをDRAM制御部153aが画像メモリ155aに転送し(図6中のステップS110a)、圧縮された画像データをDRAM制御部153aにて圧縮伸長部154aを用いて伸長し(図6中のステップS111a)、圧縮が解除された状態の画像データをプリンタ部124に転送して画像形成を実行する(図6中のステップS112)。
【0080】
一方、圧縮伸長部154aが使用されていて圧縮伸長部154bが使用されていない場合には圧縮伸長部154bが使用されていないというCPU151の判断により(図6中のステップS109cでYES)、圧縮伸長部154bを使用するよう選択する。ここで、プリンタ部124で画像形成を実行する際に圧縮を解除して伸長した画像データを送る必要があるため、HDD156に保存された圧縮状態の画像データをDRAM制御部153bが画像メモリ155bに転送し(図6中のステップS110b)、圧縮された画像データをDRAM制御部153bにて圧縮伸長部154bを用いて伸長し(図6中のステップS111b)、圧縮が解除された状態の画像データをプリンタ部124に転送して画像形成を実行する(図6中のステップS112)。
【0081】
以上のように、複数ある圧縮伸長部154aと154bとを使用状況に応じて選択することにより、画像データの圧縮伸長処理を効率的に実行するようにして、画像形成の出力パフォーマンスを向上させることができる。
【0082】
また、上記の直列タンデム構成の画像形成システムで画像形成実行中にIPスキャン処理を実施するのであれば、スレーブ機である画像形成装置300のスキャナ部322を使用して、スレーブ機である画像形成装置300で使用されていない(使用割り当ての無い)圧縮伸長部354b(圧縮伸長部(2))を用いることで、画像形成の出力パフォーマンスに影響を与えることなく、IPスキャン処理を実施することが可能になる。
【0083】
〈動作(4)〉
ここでは、記録紙の流れの上流側の画像形成装置100をマスター機、下流の画像形成装置300をスレーブ機とする。このような直列タンデム構成にすると、両面印刷の行う場合はマスター機で表面を印刷、リレーユニットを通して反転し、スレーブ機で裏面を印刷することで、例えば画像形成装置が125ppmの場合は両面125ppmの印刷システムとして処理させることができる。
【0084】
以下、図7を参照して、画像形成100と画像形成装置300とを直列タンデム接続した状態で画像形成システムとして使用する場合の動作(4)について説明する。
【0085】
タンデム構成の画像形成システムにおいて、プリンタコントローラ110からRIP処理済みのイメージデータとしての画像データがプリント用にバスを通り主制御部150に送られてくる(図7中のステップS201)。
【0086】
入力された画像データが画像形成装置100側で出力するものであるとCPU151が判断すれば(図7中のステップS202でYES)、圧縮伸長部154aを使用するよう選択部153が選択する。ここで、圧縮伸長部154aの使用状況をCPU151が参照し、圧縮伸長部154aが未使用であれば(図7中のステップS203でYES)、画像データを圧縮伸長部154aで圧縮し(図7中のステップS204)、圧縮された画像データを画像メモリ155aに保存(図7中のステップS205)してから、HDD156に転送する(図7中のステップS206)。そして、プリンタ部124で画像形成を実行する際に圧縮を解除して伸長した画像データを送る必要があるため、HDD156に保存された圧縮状態の画像データを画像メモリ155aに転送し(図7中のステップS207)、圧縮された画像データをDRAM制御部153aにて圧縮伸長部154aを用いて伸長し(図7中のステップS208)、圧縮が解除された状態の画像データをプリンタ部124に転送して画像形成を実行する(図7中のステップS209)。
【0087】
一方、入力された画像データが画像形成装置300側で出力するものであるとCPU151が判断すれば(図7中のステップS202でNO)、圧縮伸長部154bを使用するよう選択部153が選択する。ここで、圧縮伸長部154bの使用状況をCPU151が参照し、圧縮伸長部154bが未使用であれば(図7中のステップS211でYES)、画像データを圧縮伸長部154bで圧縮し(図7中のステップS212)、圧縮された画像データを画像メモリ155bに保存(図7中のステップS213)してから、HDD156に転送する(図7中のステップS214)。そして、HDD156に保存された画像データをCPU151内のシステムメモリに転送した後(図7中のステップS215)、通信部125を通して画像形成装置300に転送する(図7中のステップS216)。そして、画像形成装置300の通信部325、画像形成装置300のCPU351内のシステムメモリを経由して、画像形成装置100から転送された圧縮状態の画像データは画像形成装置300のHDD356に保存される。その後、画像形成装置300のDRAM制御部353aにて圧縮伸長部354aを用いて圧縮状態の画像データを伸張し、圧縮が解除された状態の画像データをプリンタ部324に転送して画像形成を実行する(動作(1)の説明及び図4参照)。
【0088】
以上のように、複数ある圧縮伸長部154aと154bとを印刷実行する画像形成装置に応じて選択することにより、画像データの圧縮伸長処理を効率的に実行するようにして、画像データの圧縮伸張処理を待たせる事無く、画像形成の出力パフォーマンスを向上させることができる。
【0089】
また、以上の動作(4)では、いずれの画像形成装置で出力するかに応じて圧縮伸長部154a/154bを決定して割り当てるようにしているため、空き状態の監視や判断が不要になって制御が簡素化できるという利点もある。
【0090】
また、上記の直列タンデム構成の画像形成システムで画像形成実行中にIPスキャン処理を実施するのであれば、スレーブ機である画像形成装置300のスキャナ部322を使用して、スレーブ機である画像形成装置300で使用されていない(使用割り当ての無い)圧縮伸長部354b(圧縮伸長部(2))を用いることで、画像形成の出力パフォーマンスに影響を与えることなく、IPスキャン処理を実施することが可能になる。
【0091】
〈その他の実施形態〉
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0092】
以上の実施形態では、プリンタコントローラ110が画像形成装置100の内部に組み込まれ、プリンタコントローラ310が画像形成装置300の内部に組み込まれている状態を示しているが、プリンタコントローラを画像形成装置100、300の外部に設けることも可能である。プリンタコントローラ110を画像形成装置の外部に設ける場合には、プリンタコントローラ110と画像形成装置100との間でのデータの送受信は、それに適したインターフェイスで行われる。
【0093】
以上の実施の形態における画像形成装置100,300は、スキャナ部122,322などを具備せず単体のプリンタとして構成されてもよく、また、モノクロ画像形成装置でもカラー画像形成装置でもよい。
【0094】
また、給紙装置50,中処理装置200,後処理装置400については、必要に応じて使用すればよく、また、これらを画像形成装置100,300に内蔵させることも可能である。
【符号の説明】
【0095】
100 画像形成装置
110 プリンタコントローラ
111 コントローラ制御部
112 LAN−IF部
113 画像メモリ
114 ハードディスク装置(HDD)
115 DRAM制御部
122 スキャナ部
123 操作表示部
124 プリンタ部
150 主制御部
151 CPU
152 読み取り処理部
153a DRAM制御部
153b DRAM制御部
154a 圧縮伸長部
154b 圧縮伸長部
155a 画像メモリ
155b 画像メモリ
156 ハードディスク装置(HDD)
158 書き込み処理部
159a ROM
159b RAM
159c 不揮発メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続され、いずれかの画像形成装置がマスター機であって他の画像形成装置がスレーブ機として定められた画像形成システムであって、
マスター機としての前記画像形成装置は、
画像データを圧縮と伸長する圧縮伸長部を2つ備えて構成され、マスター機で画像形成する画像データとスレーブ機で画像形成する画像データの両方が入力され、
マスター機で画像形成する画像データの圧縮処理もしくは伸長処理と、スレーブ機で画像形成する画像データの圧縮処理とに対して、前記2つの圧縮伸長部のうちの何れか処理中でないものを選択して割り当てるよう制御する、
ことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
マスター機としての前記画像形成装置において2つの圧縮伸長部として第1の圧縮伸長部と第2の圧縮伸長部とを備え、
マスター機で画像形成する画像データの圧縮処理もしくは伸長処理に第1の圧縮伸長部を割り当て、
スレーブ機で画像形成する画像データの圧縮処理に第2の圧縮伸長部を割り当てる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記2つの圧縮伸長部のうち、一方の圧縮伸長部は画像形成する画像データの圧縮用若しくは伸長用であり、他方の圧縮伸長部は原稿スキャンにより生成される画像データの圧縮用である、
ことを特徴とする請求項1−2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
スレーブ機としての前記画像形成装置は、画像データを圧縮と伸長する圧縮伸長部を2つ備えて構成されており、
画像形成する画像データの伸長処理と、原稿スキャンにより生成される画像データの圧縮処理とに対して、前記2つの圧縮伸長部のうちの何れか処理中でないものを選択して割り当てるよう制御する、
ことを特徴とする請求項1−3のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項5】
記録紙のいずれかの領域を分担して画像形成することが可能に複数の画像形成装置が直列に接続され、いずれかの画像形成装置がマスター機であって他の画像形成装置がスレーブ機として定められた画像形成システムにおける画像形成制御方法であって、
マスター機としての前記画像形成装置は、
画像データを圧縮と伸長する圧縮伸長部を2つ備えて構成され、マスター機で画像形成する画像データとスレーブ機で画像形成する画像データの両方が入力され、
マスター機で画像形成する画像データの圧縮処理もしくは伸長処理と、スレーブ機で画像形成する画像データの圧縮処理とに対して、前記2つの圧縮伸長部のうちの何れか処理中でないものを選択して割り当てるよう制御する、
ことを特徴とする画像形成制御方法。
【請求項6】
マスター機としての前記画像形成装置において2つの圧縮伸長部として第1の圧縮伸長部と第2の圧縮伸長部とを備え、
マスター機で画像形成する画像データの圧縮処理もしくは伸長処理に第1の圧縮伸長部を割り当て、スレーブ機で画像形成する画像データの圧縮処理に第2の圧縮伸長部を割り当てる、
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成制御方法。
【請求項7】
前記2つの圧縮伸長部のうち、一方の圧縮伸長部は画像形成する画像データの圧縮用若しくは伸長用であり、他方の圧縮伸長部は原稿スキャンにより生成される画像データの圧縮用である、
ことを特徴とする請求項5−6に記載の画像形成制御方法。
【請求項8】
スレーブ機としての前記画像形成装置は、画像データを圧縮と伸長する圧縮伸長部を2つ備えて構成されており、
画像形成する画像データの伸長処理と、原稿スキャンにより生成される画像データの圧縮処理とに対して、前記2つの圧縮伸長部のうちの何れか処理中でないものを選択して割り当てるよう制御する、
ことを特徴とする請求項5−7のいずれか一項に記載の画像形成制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−106306(P2013−106306A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250727(P2011−250727)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】