画像形成方法,装置および画像形成システム
【課題】 ログ消失を回避する。ログ消失を回避するための印刷ジョブ拒絶の機会を低減する。ログ消失回避と印刷ジョブ拒絶回避を選択可にする。
【解決手段】 印刷ジョブを受信する通信手段;印刷データを印刷出力用の画像データに変換する手段;該画像データが表す画像を用紙上に作像する作像手段100;前記印刷ジョブの受信ログ(アクセスログ)および作像ログ(印刷ログ)を保存するログ記憶手段271m;および、受信ログを保存したとき、ログ記憶手段271mに規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行うログ制御手段272,273;を備える画像形成装置MF1。
【解決手段】 印刷ジョブを受信する通信手段;印刷データを印刷出力用の画像データに変換する手段;該画像データが表す画像を用紙上に作像する作像手段100;前記印刷ジョブの受信ログ(アクセスログ)および作像ログ(印刷ログ)を保存するログ記憶手段271m;および、受信ログを保存したとき、ログ記憶手段271mに規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行うログ制御手段272,273;を備える画像形成装置MF1。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ログ保存を行う画像形成方法,装置およびそれらを用いる画像形成システムに関し、特に、ログ保存のための画像形成制御に関する。本発明は例えば、プリンタ,複写機およびファクシミリ装置に実施する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2006−41764号公報。
【0003】
画像形成装置のセキュリティ上、ログを残しているが、保存先がいっぱいになってしまうと、ログが残せなくなってしまったり、過去のログが上書きされてしまったりと、必要なログが消失してしまう。特許文献1は、ログを保存する際、ログ保存領域を越えてしまうときの処理方法を開示している。これは、ログを保存する際にログに重要度をつけて保存し、ログ保存領域を越えるときには、重要度の低いログを消してログ保存領域を確保してそこにログを保存する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1は、重要度の低いログを消してしまうため、ログを完全に残すことができないという問題があった。
【0005】
本発明は、ログ消失を回避することを第1の目的とし、ログ消失を回避するための印刷ジョブ拒絶の機会を低減することを第2の目的とする。ログ消失回避と印刷ジョブ拒絶回避を選択可にすることを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)通信により与えられる印刷ジョブの受信ログ(アクセスログ)をログ記憶手段(271m)に保存し、前記印刷ジョブの印刷データを画像データに変換し、該画像データが表す画像を用紙上に作像し、該作像時の作像ログ(印刷ログ)をログ記憶手段(271m)に保存する画像形成において、
前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済みの印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う、ことを特徴とする画像形成方法。
【0007】
(2)印刷ジョブを受信する通信手段(280〜284);
前記印刷ジョブの印刷データを印刷出力用の画像データに変換する手段(272,273,265,264);
該画像データが表す画像を用紙上に作像する作像手段(100);
前記印刷ジョブの受信ログ(アクセスログ)および作像ログ(印刷ログ)を保存するログ記憶手段(271m);および、
前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行うログ制御手段(272,273);
を備える画像形成装置(MF1)。
【0008】
なお、理解を容易にするために括弧内には、図面に示し後述する実施例の対応要素の記号又は対応事項を、例示として参考までに付記した。
【発明の効果】
【0009】
ログ保存領域に空きがなくなったときではなく、ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がないとき即ちニアフルの時点で以降の印刷ジョブの受付を停止するのは、画像形成装置(MF1)には、一箇所から印刷ジョブが順に来るのではなく、例えば一台のホストであるパソコンPCが接続されている場合でも、画像形成装置(MF1)が複写機能がある場合には、そのスキャナとホストPCから同じタイミングでジョブが発生することがあり、また、画像形成装置(MF1)が接続したLANに複数台のホスト(パソコン,サーバ)が接続されている場合にはこれらの複数から同じタイミングで印刷ジョブが発生することもある。
【0010】
フル(ログ領域に空きなし)で印刷ジョブの受付を停止すると、フルと検知したときの印刷ジョブのログ領域が確保できず消失してしまう。そのため、印刷ジョブの受付を停止する。よって、ログの消失を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(3)画像形成装置は更に、原稿画像を読み取って画像データを生成するスキャナ(210);および該スキャナ(210)が読み取った画像を前記作像手段(100)で用紙上に形成する複製印刷を指示する操作ボード(90);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、前記操作ボードから与えられる複製印刷ジョブの受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み複製印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記通信手段(280〜284)が受信した受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の複製印刷ジョブの受付も停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う;上記(2)に記載の画像形成装置。
【0012】
(4)前記ログ制御手段(272,273)は、受け付けた印刷ジョブのログ保存に必要なログ領域を、印刷ジョブ受付時に、前記ログ記憶手段(271m)に確保し、確保した後に前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止する;上記(2)又は(3)に記載の画像形成装置。
【0013】
(5)画像形成装置は更に、管理者によるログ整理指示を入力する入力手段(90,79d);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、該入力手段(90,79d)からのログ消去指示に応答して前記ログ記憶手段(271m)のログを消去する;上記(2)乃至(4)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0014】
(6)前記ログ制御手段(272,273)は、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上の領域が空くまで、前記印刷ジョブの受付停止を継続する;上記(5)に記載の画像形成装置。
【0015】
(7)画像形成装置は更に、報知手段(90);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、前記印刷ジョブの受付を停止すると、前記報知手段(90)を用いてログ関連警報を報知する;上記(2)乃至(6)のいずれか1つに記載の画像形成装置(MF1)。
【0016】
これにより管理者はログ整理が必要であることを容易に認識できる。管理者不在などにより、ログの領域がすぐに確保されない場合は、ユーザは印刷不可能状態であることを知ることができる。
【0017】
(8)画像形成装置は更に、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上の空き領域がない場合に、印刷ジョブの受付を停止するか否か設定する停止設定手段(90);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、該停止設定手段(90)によって受付停止が設定されている場合に、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がないときに、以降の印刷ジョブの受付を停止する;上記(2)乃至(7)のいずれか1つに記載の画像形成装置。管理者は、ログニアフルになったときに印刷ジョブの受付を停止するか否かを選択設定できる。
【0018】
(9)前記ログ制御手段(272,273)は、前記印刷ジョブの受付停止が設定時間継続すると印刷ジョブの受付を停止した印刷ジョブ発信元に画像形成装置エラーを送信する;上記(2)乃至(8)のいずれか1つに記載の画像形成装置。これによれば、設定時間過ぎてもニアフルが解除されない場合にタイムアウトし、ユーザにエラーが通知される。すなわち印刷不可能であることが通知される。
【0019】
(10)画像形成装置は更に、前記エラーを送信するか否か設定するエラー報知設定手段(90);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、該エラー報知設定手段(90)によってエラーの送信が設定されている場合に、前記印刷ジョブの受付停止が設定時間継続すると印刷ジョブの受付を停止した印刷ジョブ発信元に画像形成装置エラーを送信する;上記(9)に記載の画像形成装置。
【0020】
(11)ホスト(PC,SVR)からの印刷ジョブを受信する通信手段(280〜284),前記印刷ジョブの印刷データを印刷出力用の画像データに変換する手段(272,273,265,264),該画像データが表す画像を用紙上に作像する作像手段(100),前記印刷ジョブの受信ログ(アクセスログ)および作像ログ(印刷ログ)を保存するログ記憶手段(271m)、および、前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記印刷ジョブの受付を停止した後、受付を停止したホストに画像形成装置エラーを報知するログ制御手段(272,273)、を備える画像形成装置(MF1);および、
印刷ジョブを前記画像形成装置(MF1)に送信し、該画像形成装置(MF1)から前記画像形成装置エラーを受信するとエラーを表示手段に表示するホスト(PC,SVR);
を含む画像形成システム。
【0021】
(12)前記画像形成装置は更に、原稿画像を読み取って画像データを生成するスキャナ(210);および該スキャナ(210)が読み取った画像を前記作像手段(100)で用紙上に形成する複製印刷を指示する操作ボード(90);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、前記操作ボードから与えられる複製印刷ジョブの受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み複製印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記通信手段(280〜284)が受信した受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の複製印刷ジョブの受付も停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う;上記(11)に記載の画像形成システム。
【0022】
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【実施例1】
【0023】
図1に、本発明の第1実施例のフルカラーデジタル複合機能複写機MF1の外観を示す。このフルカラー複写機MF1は、大略で、自動原稿送り装置(ADF)230と、操作ボード90と、カラースキャナ210と、カラープリンタ100の各ユニットで構成されている。なお、操作ボード90と、ADF230付きのカラースキャナ210は、プリンタ100から分離可能なユニットであり、カラースキャナ210は、動力機器ドライバやセンサ入力およびコントローラを有する制御ボードを有して、CPU261(図2)と直接または間接に通信を行いタイミング制御されて原稿画像の読み取りを行う。
【0024】
プリンタ100を接続したコントローラボード270(図2)には、パソコンPCが接続したLAN(Local Area Network)が接続されており、ファクシミリコントロールユニットFCU287(図2)には、電話回線PN(ファクシミリ通信回線)に接続された交換器PBXが接続されている。カラープリンタ100のプリント済の用紙は、排紙スタックに排出される。
【0025】
図2に、図1の複合機能複写機MF1の画像処理システムの構成を示す。複合機能複写機MF1は、原稿画像読取りおよびカラー印刷を行うエンジン260,コントローラボード270および操作ボード90を含む。エンジン260は、画像読取りおよび印刷のプロセスを制御するCPU261,上述のカラースキャナ210,上述のプリンタ100、および、ASIC(Application Specific IC)で構成した画像入出力処理262を備えている。
【0026】
スキャナ210のセンサボードユニットSBU上にはCPU,ROMおよびRAMがあり、該CPUが該ROMに格納されたプログラムを該RAMに書き込んで実行する事で、スキャナ210の全体の制御を行っている。また、プロセス制御用のCPU261と通信線を介して接続されおり、コマンド及びデータの送受信により指令された動作を行う。スキャナ210内のCPUは、原稿検知センサ,HPセンサ,圧板開閉センサ,冷却ファン等の検知及びON/OFFの制御をする。スキャナ210内において、スキャナモータドライバが、CPUからのPWM出力によりドライブされ励磁パルスシーケンスを発生し原稿走査駆動用のパルスモータを駆動する。
【0027】
原稿画像は、ランプレギュレータによって通電されるハロゲンランプの光量出力により照明されて、原稿の反射光すなわち光信号は、複数ミラー及びレンズを通りR,GおよびB読み取り用の3個のラインセンサを含むCCD207に結像される。3ラインCCD207は、センサボードユニットSBU上の画像信号処理回路(AFE)212によって、各駆動クロックを与えられて各RGBの各画素のアナログの画像信号をAFE212に出力する。AFE212は画像信号をデジタルデータ即ち画像データに変換する。
【0028】
コントローラボード270は、CPU272と、ASICで構成された書画蓄積制御273と、ハードディスク装置(以下ではHDDと表記)271と、ローカルメモリ(MEM−C)276と、システムメモリ(MEM−P)279と、ノースブリッジ(以下、NBと記す)278と、サウスブリッジ(以下、SBと記す)285と、NIC280(Network Interface Card)と、USBデバイス281と、IEEE1394デバイス282と、セントロニクスデバイス283他を含む。操作ボード90は、コントローラボード270の書画蓄積制御273に接続されている。ファクシミリコントロールユニット(FCU)287も、書画蓄積制御273にPCIバスで接続されている。
【0029】
CPU272は、NIC280を介してLANに接続されたパソコンPC又はサーバあるいはインターネットを介する他のパソコン又はサーバと書画情報の送受信を行うことができる。また、USB281,IEEE1394 282,セントロニクス283を用いてパソコン,プリンタ,デジタルカメラ等と通信することができる。
【0030】
SB285と、NIC280と、USBデバイス281と、IEEE1394デバイス282と、セントロニクスデバイス283と、MLB284は、NB278にPCIバスで接続されている。このように、MLB284は、エンジン260にPCIバスを介して接続する基板である。そして、MLB284は、外部から入力された書画データをイメージデータ(画像データ)に変換し、変換された画像データをエンジン260に出力する。
【0031】
コントローラボード270の書画蓄積制御273にローカルメモリ276、HDD271などが接続されると共に、CPU272と書画蓄積制御273とがCPUチップセットのNB278を介して接続されている。書画蓄積制御273とNB278とは、AGP(Accelerated Graphics Port)を介して接続されている。
【0032】
CPU272は、複合機能複写機MF1の全体制御を行うものである。NB278は、CPU272、システムメモリ279、SB285および書画蓄積制御273を接続するためのブリッジである。システムメモリ279は、複合機能複写機MF1の描画用メモリなどとして用いるメモリである。SB285は、NB278とPCIバス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジであり、SB285には外付けROMおよびSDメモリカード(以下ではSDカード)の読み書きをするカードI/F288が接続されている。このカードI/F288には、SDカード読み書き装置(カードリーダ)が接続されており、カードリーダに装着されるSDカードのデータを読み取ることができ、またデータを書込むことができる。
【0033】
ローカルメモリ276はコピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるメモリである。HDD271は、通信ログ,印刷ログ等の管理情報の蓄積,画像データの蓄積,文書データの蓄積,プログラムの蓄積,フォントデータの蓄積,フォームの蓄積,LUT(Look Up Table)の蓄積などを行うためのメモリである。また、操作ボード90は、ユーザからの入力操作を受け付けると共に、ユーザに向けた表示を行う操作部である。
【0034】
図2には、スキャナ210およびプリンタ100と画像入出力装置262との間でやり取りする画像データの流れを示す。画像入出力処理262には、カラー原稿スキャナ210が原稿画像を読み取って発生するR,G,B画像データのそれぞれに対してシェーディング補正,読取りガンマ補正,MTF補正等を行い、必要に応じて補正後のR,G,B画像データをC,M,Y,K記録色データに変換するスキャナ画像処理263があり、また、R,G,B画像データ又はC,M,Y,K記録色データをプリンタ100の、C,M,Y,K各色書込みユニット210〜213の画像表現特性に合ったC,M,Y,K印刷データに変換するプリンタ画像処理264があり、更に、書画蓄積制御273に原稿読取り画像データRGB又はCMYKを出力し、書画蓄積制御273が出力する画像データRGB又はCMYKをプリンタ画像処理264に与える画像処理I/F(Interface circuit)265がある。
【0035】
原稿1枚につき1枚の印刷を行う一枚コピーのときには、スキャナ画像処理263からCMYK記録色データが画像処理I/F265に出力され、画像処理I/F265がこれらの画像データをプリンタ画像処理264に出力し、プリンタ画像処理264が必要に応じて変倍,画像加工を、そしてプリンタガンマ変換および階調処理をして各書込みユニット(レーザ書込ユニット30の各レーザ発光器)に出力する。
【0036】
原稿1枚につき複数枚の印刷を行う連続コピーのときには、スキャナ画像処理263からCMYK記録色データが画像処理I/F265に出力され、画像処理I/F265によってこれらの画像データは書画蓄積制御273に出力されてローカルメモリ272又はHDD271に一時蓄積され、そして1枚のコピーの度に読み出されて書画蓄積制御273から画像処理I/F265を介してプリンタ画像処理264に与えられる。プリンタ画像処理264は、必要に応じて変倍,画像加工を、そしてプリンタガンマ変換および階調処理をして各書込みユニットに出力する。
【0037】
スキャナ210による原稿読取りおよび登録、又は、外部への送信のときには、スキャナ画像処理263が出力するRGB画像データが、画像処理I/F265および画像蓄積制御273を介して、HDD271に登録される、又は、ローカルメモリ276又はHDD271に一時蓄積してから外部に送出される。
【0038】
プリンタ100による登録RGB画像データ、又は、外部から受信したRGB画像データの印刷のときには、画像蓄積制御273および画像処理I/F265を介してRGB画像データがプリンタ画像処理264に与えられる。プリンタ画像処理264は、RGB画像データをCMYK記録色データに変換してから、必要に応じて変倍,画像加工を、そしてプリンタガンマ変換および階調処理をして、各書込みユニットに出力する。
【0039】
PC或いはサーバから与えられる印刷データは、コントローラボード270において印刷用のビットマップデータに変換されて書画蓄積制御273を介してメモリ276又はHDD271に蓄積され、そして画像入出力処理262を介してプリンタ100に与えられ、プリンタ100によって印刷出力される。操作ボード90に対するユーザ入力に応答する印刷ジョブ(スキャナ210の出力の印刷すなわち複製印刷も含む)、ならびに、PC或いはサーバから与えられる印刷ジョブのログ(印刷コマンドの中のアクセスログ)およびその実行内容を表わす印刷ログ(印刷ジョブ実行により発生する状態変化ログ)は、HDD271に蓄積される。
【0040】
図3に示す様に、操作ボード90には、液晶タッチパネル79のほかに、テンキー80a,クリア/ストップキー80b,スタートキー80c,初期設定キー80d,モードクリアキー80e,テスト印刷キー80fがある。また、図示は省略したが、液晶タッチパネル79の左側には、URL,メール文,ファイル名,フォルダ名等の入力,設定用ならびに短縮登録用の、平仮名を付記したアルファベットキーボードがある。
【0041】
テスト印刷キー80fは、設定されている印刷部数に関わらず1部だけを印刷し、印刷結果を確認するためのキーである。初期設定キー80dを押す事で、機械の初期状態を任意にカスタマイズする事が可能である。機械が収納している用紙サイズを設定したり、コピー機能のリセットキーを押したときに設定される状態を任意に設定可能である。初期設定キー80dが操作されると、各種初期値を設定するための「初期値設定」機能ならびに「ログ管理」機能,「利用者ルール登録」機能,「サーバ/クライアント」設定機能および「使用実績の出力」機能等を指定するための選択ボタンが表示される。また、一定時間操作が無いときに優先して選択されるアプリケーション等も選択する事、国際エネルギースター計画に従った低電力への移行時間の設定や、オートオフ/スリープモードへの移行する時間を設定する事が可能である。
【0042】
液晶タッチパネル79には、各種機能キー及び画像形成装置の状態を示すメッセージなどが表示される。液晶タッチパネル79には、「コピー」機能,「スキャナ」機能,「プリント」機能,「ファクシミリ」機能,「蓄積」機能,「編集」機能,「登録」機能,「連結」機能およびその他の機能の選択用および実行中を表わす機能選択キー80gが表示される。機能選択キー80gで指定された機能に定まった入出力画面が表示され、例えば「複写」機能が指定されているときには、図4に示すように、機能キー79a,79bならびに部数及び画像形成装置の状態を示すメッセージが表示される。オペレータが液晶タッチパネル79に表示されたキーにタッチする事で、選択された機能を示すキーが灰色に反転する。また、機能の詳細を指定しなければならない場合(例えばページ印字の種類等)はキーにタッチする事で詳細機能の設定画面が表示される。このように、液晶タッチパネルは、ドット表示器を使用している為、その時の最適な表示をグラフィカルに行う事が可能である。
【0043】
省エネモードから動作モードに切り換わって操作ボード90全体に動作電圧が加わると、操作ボード90は液晶タッチパネル79に、図3に示す初期画面(ただしユーザ名およびパスワードの入力ブロックは入力前の空欄)を表示する。ここで利用者が、ユーザ名およびパスワードを入力して「ログイン」キーをクリックすると、入力データが操作ボード90に搭載された認証サービス(ソフト)に与えられ、該認証サービスが、入力があったユーザ名およびパスワードが認証サービスに登録されているものであると、利用者情報入力画面79cを消去した、キーインを受け付ける、図4に示す初期画面を液晶タッチパネル79に表示する。ここでのユーザの使用権限は、管理権限があるadministratorか、管理権限のないその他か、の2区分である。
【0044】
ログアウトキー80iをユーザが押すと、CPU272は、操作ボード90の液晶タッチパネル79にログイン入力画面79cを表示する。すなわちパネル79の表示を、図3に示す初期画面に戻す。これにより、登録したユーザ名とパスワードを入力しなければ、操作ボード90に対してキーイン不可(MF1の使用不可)となる。MF1が待機状態で図4に示す入力可能状態が、何ら入力なく設定時間継続場合も、タイムオーバ初期化によりCPU272は、操作ボード90の液晶タッチパネル79の表示を図3に示す、ログイン入力画面79cを表示する初期画面に戻す。
【0045】
ユーザがadministrator権限があるユーザ名とパスワードを入力した場合には、図4に示す初期設定キー80dを押すと、操作ボード90が液晶タッチパネル79に初期設定メニューを表示する。該メニューの中に、「ログ管理」およびその他の登録,設定あるいはデータ集積/放出の処理項目がある。以下では、administrator権限がある登録したユーザ名とパスワードを有する者を、管理者と表現する。
【0046】
「ログ管理」は、プリンタ100の使用実績を表わすログの一部又は全部の転送(外部メモリへの書込),消去、ならびに、蓄積ログ量が制限値を越える可能性がある場合の印刷コマンド対処方を規定するものである。
【0047】
図5に、印刷ジョブのログデータを蓄積するHDD271上のメモリ領域区分を示す。HDD271には、サイズが固定のログ記憶領域271mと、他の情報の蓄積領域271Dが設定されている。そして、ログ記憶領域271mはアクセスログ保存領域271maと印刷ログ保存領域271mpに2区分されており、領域境界値は固定である。すなわち両領域271ma,271mpのサイズが固定である。アクセスログとは、ログイン,ログアウト,日付け,時間,ユーザID,文書名,文書生成,印刷,削除等、機器へのアクセスを表すデータである。印刷ログは、印刷中の状態変化データ(1頁毎の受信完了,印刷完了等)である。アクセスログと印刷ログがHDD271にログデータとして保存されるが、HDD271のログ記憶領域の中で、アクセスログと印刷ログの保存領域は分けて使われるため、お互い領域を越えて保存することはない。
【0048】
初期設定メニュー上の「ログ管理」項目が選択(指定)されると、操作ボード90は、液晶タッチパネル79に、図6に示す「ログ管理」の入力画面79dを表示する。該入力画面79dには、アクセスログ保存領域271ms又は印刷ログ保存領域271mpの空き領域が、1つの印刷ジョブのログを追記するには十分な大きさ(設定値)未満である「ニアフル」状態となっているときの、印刷ジョブ要求に対する処置を指定する欄と、「ログ整理」ボタンが表示されている。ニアフル時の処置を指定する欄は、「受付停止」と「上書き続行」の一方を選択し、「受付停止」を選択すると、さらに「ニアフル通知」および「タイムアウトエラー報知」を個別に指定/非指定にするように設定されている。「受付停止」と「上書き続行」のうち、「受付停止」がデフォルトで指定されている。「上書き続行」が指定されると「受付停止」は自動的に非指定に切り換わる。「上書き続行」を指定していると、アクセスログ保存領域271ms又は印刷ログ保存領域271mpに空き領域がなくなると自動的に古いログ記憶領域に新たなログを上書きする。「上書き続行」が指定されているときに「受付停止」が指定されると「上書き続行」が自動的に非指定に切り換わる。「ニアフル通知」および「タイムアウトエラー報知」は、「受付停止」が指定されているときだけ、それぞれ指定/非指定の選択をすることができる。「ログ整理」ボタンにクリックがあると操作ボード90は、ログ編集画面を表示する。このログ編集画面によって、オペレータは、既存のログの、プリントアウト,サーバ又は外部メモリへの転送,消去などを行うことができる。
【0049】
ここで複写機MF1に印刷ジョブが与えられる態様の数例を示す。第1は、操作ボード90に対するユーザの入力による、コピー又は蓄積書画のプリントアウト指示である。第2は、図12に示すように、パソコンPCが複写機MF1に印刷データを複写機MF1に与える印刷指示である。パソコンPCに、MF1操作ユーティリティ(MF1使用ソフト)にロードされている場合、操作ボード90を使用するのと同様にパソコンPCを用いてMF1を操作できる。この場合はMF1のスキャナ210を使用するコピー又はHDD271に蓄積している書画のプリントアウト指示となる。以上のいずれの態様でも、印刷ジョブのログをHDD271に保存する。第3の態様は、図13に示すように、複写機MF1は、受信した印刷ジョブに対する印刷処理のログをHDD271に保存する。HDD271に保存したログを、サーバSVRが取り込み蓄積する。図14は第2の態様あるいは第3の態様の拡張型であり、複写機MF1に対して、ネットワークを通じて複数の装置(パソコン,サーバ等)から印刷ジョブデータが送られる。
【0050】
図15には、複写機MF1に蓄積されたログに対する管理者の操作の一例を示す。管理者は複写機MF1を操作するために、複写機MF1にログインする。ログイン時にはパスワードが求められる。ログイン後に、ログ記憶領域を確保するために、管理者は別の記憶媒体(例えばサーバ或いは外付けメモリ)へHDD271のログを書きだし、これによって保存不要となったログをHDD271から消去するといった操作を行う。
【0051】
図7に、CPU272(図2)が書画蓄積制御273と共同して実行する印刷ジョブ受信処理の概要を示す。印刷ジョブ(印刷コマンド)を受信すると(S1)、CPU272は、「ログ管理」の設定を参照して(S2)、「上書き保存」であるときには、受け付けた印刷ジョブに必要なログ保存領域を、HDD271のアクセスログ保存領域271maおよび印刷ログ保存領域271mpに確保する(S3)。空き領域がなければ、最も古いログの領域から所要量の領域を、今回のログ保存領域(上書き領域)に定める。そして今回のログ保存領域の中のアクセスログ保存領域に、受け付けた印刷ジョブのアクセスログ(日付、時間、ユーザIDなど)を保存する(S4)。そして、印刷ジョブを実行して(S5)、印刷実行中の状態変化ログを、今回のログ保存領域の中の印刷ログ保存領域に保存する(S6)。
【0052】
印刷ジョブを受信したとき、「ログ管理」の設定が「受付停止」であった場合には、ニアフルにより受付不可(後述のS12で設定)となっているか参照して(S2,S7)、受付不可ではないと、受け付けた印刷ジョブに必要なログ保存領域を、HDD271のアクセスログ保存領域271maおよび印刷ログ保存領域271mpに確保する(S8)。そして確保したアクセスログ保存領域に、受け付けた印刷ジョブのログ(日付、時間、ユーザIDなど)を保存する(S9)。そして、アクセスログ保存領域271maおよび印刷ログ保存領域271mpの空き領域を確認し、いずれも規定値以上あるか検索する(S10)。いずれかが規定値未満であれば印刷ジョブ受付を停止して(S12)、受付不可を設定してログニアフルによる一時停止を液晶タッチパネル79に表示し(S12)、「ログ管理」に「タイムアウトエラー報知」が設定されているとタイマーをスタートし(S13)、「ニアフル通知」が設定されているとログのニアフル通知を管理者のメールアドレスに発信する(S14)。そして、印刷ジョブを実行して(S5)、印刷実行中の状態変化ログを、今回のログ保存領域の中の印刷ログ保存領域に保存する(S6)。
【0053】
印刷ジョブを受信したとき、先のS12で設定された受付不可情報が存在すると、CPU272は、該印刷ジョブの受付を拒否する(S15)。ニアフル検知に連繋してタイマーをスタートしていると、タイマーがタイムアウトしたときに、印刷ジョブを与えたPCにプリンタエラーを報知し、液晶タッチパネル79にログニアフルによるプリンタエラーを表示する(S17)。
【0054】
図8に、ログ領域のニアフル通知のタイミングを示す。印刷データ送信元のパソコンPCから印刷ジョブが複写機MF1に送られると、複写機MF1は、受付可能であれば印刷ジョブを受け付ける。印刷ジョブを受け付けた時点で、まずその印刷ジョブのログを保存するのに必要な領域を確保する。そして、印刷ジョブのログ(日付、時間、ユーザID、文書名等)を保存する。印刷ジョブに必要な領域を確保後、印刷ログ保存領域の残領域を確認する。残領域が規定値以下であれば、ニアフルであることを警報する。
【0055】
図9に、ログニアフル時に操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示する警報画面79eを示す。
【0056】
フルになったときではなく、ニアフルの時点で警報するのは、複写機MF1には、一箇所から印刷ジョブが順に来るのではなく、図12に示すように複写機MF1に一台のPCが接続されている場合でもMF1のスキャナ210とPCから同じタイミングでジョブが発生することがあり、また、図14に示すように複写機MF1が接続したLANに複数台のPC,PCa,PCbやドキュメントサーバSVRが接続されている場合にはこれらの複数から同じタイミングで印刷ジョブが発生することもある。そのため、図8の、アクセスログ登録からニアフル通知までのT1の間に印刷ジョブを受けることもある。フル(ログ領域に空きなし)で検知した場合だと、T1の間に受けた印刷ジョブのログ領域が確保できず消失してしまう。そのため、ニアフルで警報を発生する。
【0057】
ニアフル検知後は、複写機MF1は印刷ジョブの受付を停止し、一時停止状態となる。この間に印刷ジョブが来た場合は、印刷ジョブ(印刷コマンド)を発信したホスト(パソコン又はサーバ)に対してWaitingを送信し、Readyを送信するまで待たせる。印刷ジョブの受付は停止するが、既に受け付けているジョブは、ログを保存する領域を最初に確保しているため、その印刷ジョブに対する印刷及びログの保存は実行する。印刷が実行された時のログは確保された領域に保存する。印刷中のログとして、状態変化ログ(1ページごとの受信完了、印刷完了等といった情報)を保存する。また、ログがニアフル状態になったことを知らせるために、パネル表示を行い、管理者にメールで通知する。
【0058】
管理者がログのニアフルを解除するために、HDD271からのログの書き出し、削除などを行い、規定値以上のログ領域が空くと、CPU272はニアフルによる一時停止を解除し、複写機MF1は印刷ジョブ受け付け可能状態となり、Waitingを送信したコンピュータに対し、Readyを通知する。Readyを受けたコンピュータは、印刷ジョブの送信を再開する。
【0059】
図10に、ログのニアフル状態が続いた場合に、タイムアウトしエラーをユーザに通知するタイミングを示す。管理者が不在などでニアフルが解除されない場合、ユーザにはWaitingが通知されるだけで、印刷不可であることが分からない。そこで、規定時間を過ぎるとユーザにエラーを通知し、ユーザに印刷不可であることを通知し、印刷の中断を促す。複写機MF1も一時停止状態から停止状態になり、新たな印刷ジョブが来た場合は、受け付けずにエラーを返す。
【0060】
図11に、ニアフルが規定時間以上過ぎて一時停止が解除されず、タイムアウトしてエラーとなった時に、操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示するエラー表示画面79fを示す。
【0061】
以上は主に、パソコンPCからの印刷ジョブに対するログ管理を説明したが、操作ボード入力によって、コピー(複製印刷)あるいは蓄積書画の印刷が指示された場合の印刷も、同じく印刷ジョブとしてログが管理される。例えば、操作ボード90から複写が指示されると、そのアクセスログ(受信ログと同等)を保存したとき、HDD271のログ記憶領域271mに規定値以上のログ保存領域がない場合には、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み複製印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う。また、PC又はサーバから印刷ジョブを受信し、受信ログをログ記憶領域271mに保存したとき、ログ記憶領域271mに規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の複製印刷ジョブの受付も停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の一実施例の複合機能複写機MF1の外観を示す拡大正面図である。
【図2】図1に示す複写機MF1内の、画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】図1および図2に示す操作ボード90の液晶タッチパネル79の、装置電源オン直後の表示画面(認証入力画面)を示す拡大平面図である。
【図4】認証入力画面に利用者情報を入力して使用可との認証が成立したときに、操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示される使用入力画面を示す拡大平面図である。
【図5】図2に示すHDD271上のログ記憶領域を模式的に示すブロック図である。
【図6】操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示される、初期設定の中の「ログ管理」の設定入力画面79dを示す平面図である。
【図7】図2に示すCPU272の印刷ジョブ処理の概要を示すフローチャートである。
【図8】図2に示すCPU272の印刷ジョブ処理の中の、ログ領域のニアフル通知のタイミングを示すタイムチャートである。
【0063】
【図9】ログニアフル時に操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示される警報画面79eを示す平面図である。
【図10】図2に示すCPU272の印刷ジョブ処理の中の、ログのニアフル状態が続いてタイムアウトしたときの、エラーをユーザに通知するタイミングを示すタイムチャートである。
【図11】ログニアフル状態でタイムアウトした時に操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示されるエラー表示画面79fを示す平面図である。
【図12】一台のパソコンPCから複写機MF1に印刷ジョブデータを与える印刷システムを示すブロック図である。
【図13】パソコンPCから複写機MF1に印刷ジョブデータを与え、複写機MF1のログデータをサーバSVRに蓄積するログ管理システムを示すブロック図である。
【図14】複数台のパソコン,サーバから複写機MF1に印刷ジョブデータを与える印刷システムを示すブロック図である。
【図15】管理者が複写機MF1のログデータをサーバ又は外部記憶媒体にてんそうし複写機MF1から消去するログ管理の態様を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0064】
MF1:複合機能フルカラー複写機
PC:パソコン
PBX:交換器
PN:電話回線
207:SBU(センサボードユニット)
212:AFE(画像信号処理回路)
79:液晶タッチパネル
79a,79b:表示領域,表示ボタン
79c〜79f:表示画面
90:操作ボード
SVR:サーバ
OMD:外部記憶媒体
【技術分野】
【0001】
本発明は、ログ保存を行う画像形成方法,装置およびそれらを用いる画像形成システムに関し、特に、ログ保存のための画像形成制御に関する。本発明は例えば、プリンタ,複写機およびファクシミリ装置に実施する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2006−41764号公報。
【0003】
画像形成装置のセキュリティ上、ログを残しているが、保存先がいっぱいになってしまうと、ログが残せなくなってしまったり、過去のログが上書きされてしまったりと、必要なログが消失してしまう。特許文献1は、ログを保存する際、ログ保存領域を越えてしまうときの処理方法を開示している。これは、ログを保存する際にログに重要度をつけて保存し、ログ保存領域を越えるときには、重要度の低いログを消してログ保存領域を確保してそこにログを保存する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1は、重要度の低いログを消してしまうため、ログを完全に残すことができないという問題があった。
【0005】
本発明は、ログ消失を回避することを第1の目的とし、ログ消失を回避するための印刷ジョブ拒絶の機会を低減することを第2の目的とする。ログ消失回避と印刷ジョブ拒絶回避を選択可にすることを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)通信により与えられる印刷ジョブの受信ログ(アクセスログ)をログ記憶手段(271m)に保存し、前記印刷ジョブの印刷データを画像データに変換し、該画像データが表す画像を用紙上に作像し、該作像時の作像ログ(印刷ログ)をログ記憶手段(271m)に保存する画像形成において、
前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済みの印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う、ことを特徴とする画像形成方法。
【0007】
(2)印刷ジョブを受信する通信手段(280〜284);
前記印刷ジョブの印刷データを印刷出力用の画像データに変換する手段(272,273,265,264);
該画像データが表す画像を用紙上に作像する作像手段(100);
前記印刷ジョブの受信ログ(アクセスログ)および作像ログ(印刷ログ)を保存するログ記憶手段(271m);および、
前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行うログ制御手段(272,273);
を備える画像形成装置(MF1)。
【0008】
なお、理解を容易にするために括弧内には、図面に示し後述する実施例の対応要素の記号又は対応事項を、例示として参考までに付記した。
【発明の効果】
【0009】
ログ保存領域に空きがなくなったときではなく、ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がないとき即ちニアフルの時点で以降の印刷ジョブの受付を停止するのは、画像形成装置(MF1)には、一箇所から印刷ジョブが順に来るのではなく、例えば一台のホストであるパソコンPCが接続されている場合でも、画像形成装置(MF1)が複写機能がある場合には、そのスキャナとホストPCから同じタイミングでジョブが発生することがあり、また、画像形成装置(MF1)が接続したLANに複数台のホスト(パソコン,サーバ)が接続されている場合にはこれらの複数から同じタイミングで印刷ジョブが発生することもある。
【0010】
フル(ログ領域に空きなし)で印刷ジョブの受付を停止すると、フルと検知したときの印刷ジョブのログ領域が確保できず消失してしまう。そのため、印刷ジョブの受付を停止する。よって、ログの消失を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(3)画像形成装置は更に、原稿画像を読み取って画像データを生成するスキャナ(210);および該スキャナ(210)が読み取った画像を前記作像手段(100)で用紙上に形成する複製印刷を指示する操作ボード(90);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、前記操作ボードから与えられる複製印刷ジョブの受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み複製印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記通信手段(280〜284)が受信した受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の複製印刷ジョブの受付も停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う;上記(2)に記載の画像形成装置。
【0012】
(4)前記ログ制御手段(272,273)は、受け付けた印刷ジョブのログ保存に必要なログ領域を、印刷ジョブ受付時に、前記ログ記憶手段(271m)に確保し、確保した後に前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止する;上記(2)又は(3)に記載の画像形成装置。
【0013】
(5)画像形成装置は更に、管理者によるログ整理指示を入力する入力手段(90,79d);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、該入力手段(90,79d)からのログ消去指示に応答して前記ログ記憶手段(271m)のログを消去する;上記(2)乃至(4)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0014】
(6)前記ログ制御手段(272,273)は、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上の領域が空くまで、前記印刷ジョブの受付停止を継続する;上記(5)に記載の画像形成装置。
【0015】
(7)画像形成装置は更に、報知手段(90);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、前記印刷ジョブの受付を停止すると、前記報知手段(90)を用いてログ関連警報を報知する;上記(2)乃至(6)のいずれか1つに記載の画像形成装置(MF1)。
【0016】
これにより管理者はログ整理が必要であることを容易に認識できる。管理者不在などにより、ログの領域がすぐに確保されない場合は、ユーザは印刷不可能状態であることを知ることができる。
【0017】
(8)画像形成装置は更に、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上の空き領域がない場合に、印刷ジョブの受付を停止するか否か設定する停止設定手段(90);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、該停止設定手段(90)によって受付停止が設定されている場合に、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がないときに、以降の印刷ジョブの受付を停止する;上記(2)乃至(7)のいずれか1つに記載の画像形成装置。管理者は、ログニアフルになったときに印刷ジョブの受付を停止するか否かを選択設定できる。
【0018】
(9)前記ログ制御手段(272,273)は、前記印刷ジョブの受付停止が設定時間継続すると印刷ジョブの受付を停止した印刷ジョブ発信元に画像形成装置エラーを送信する;上記(2)乃至(8)のいずれか1つに記載の画像形成装置。これによれば、設定時間過ぎてもニアフルが解除されない場合にタイムアウトし、ユーザにエラーが通知される。すなわち印刷不可能であることが通知される。
【0019】
(10)画像形成装置は更に、前記エラーを送信するか否か設定するエラー報知設定手段(90);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、該エラー報知設定手段(90)によってエラーの送信が設定されている場合に、前記印刷ジョブの受付停止が設定時間継続すると印刷ジョブの受付を停止した印刷ジョブ発信元に画像形成装置エラーを送信する;上記(9)に記載の画像形成装置。
【0020】
(11)ホスト(PC,SVR)からの印刷ジョブを受信する通信手段(280〜284),前記印刷ジョブの印刷データを印刷出力用の画像データに変換する手段(272,273,265,264),該画像データが表す画像を用紙上に作像する作像手段(100),前記印刷ジョブの受信ログ(アクセスログ)および作像ログ(印刷ログ)を保存するログ記憶手段(271m)、および、前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記印刷ジョブの受付を停止した後、受付を停止したホストに画像形成装置エラーを報知するログ制御手段(272,273)、を備える画像形成装置(MF1);および、
印刷ジョブを前記画像形成装置(MF1)に送信し、該画像形成装置(MF1)から前記画像形成装置エラーを受信するとエラーを表示手段に表示するホスト(PC,SVR);
を含む画像形成システム。
【0021】
(12)前記画像形成装置は更に、原稿画像を読み取って画像データを生成するスキャナ(210);および該スキャナ(210)が読み取った画像を前記作像手段(100)で用紙上に形成する複製印刷を指示する操作ボード(90);を備え、前記ログ制御手段(272,273)は、前記操作ボードから与えられる複製印刷ジョブの受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み複製印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記通信手段(280〜284)が受信した受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段(271m)に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の複製印刷ジョブの受付も停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う;上記(11)に記載の画像形成システム。
【0022】
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【実施例1】
【0023】
図1に、本発明の第1実施例のフルカラーデジタル複合機能複写機MF1の外観を示す。このフルカラー複写機MF1は、大略で、自動原稿送り装置(ADF)230と、操作ボード90と、カラースキャナ210と、カラープリンタ100の各ユニットで構成されている。なお、操作ボード90と、ADF230付きのカラースキャナ210は、プリンタ100から分離可能なユニットであり、カラースキャナ210は、動力機器ドライバやセンサ入力およびコントローラを有する制御ボードを有して、CPU261(図2)と直接または間接に通信を行いタイミング制御されて原稿画像の読み取りを行う。
【0024】
プリンタ100を接続したコントローラボード270(図2)には、パソコンPCが接続したLAN(Local Area Network)が接続されており、ファクシミリコントロールユニットFCU287(図2)には、電話回線PN(ファクシミリ通信回線)に接続された交換器PBXが接続されている。カラープリンタ100のプリント済の用紙は、排紙スタックに排出される。
【0025】
図2に、図1の複合機能複写機MF1の画像処理システムの構成を示す。複合機能複写機MF1は、原稿画像読取りおよびカラー印刷を行うエンジン260,コントローラボード270および操作ボード90を含む。エンジン260は、画像読取りおよび印刷のプロセスを制御するCPU261,上述のカラースキャナ210,上述のプリンタ100、および、ASIC(Application Specific IC)で構成した画像入出力処理262を備えている。
【0026】
スキャナ210のセンサボードユニットSBU上にはCPU,ROMおよびRAMがあり、該CPUが該ROMに格納されたプログラムを該RAMに書き込んで実行する事で、スキャナ210の全体の制御を行っている。また、プロセス制御用のCPU261と通信線を介して接続されおり、コマンド及びデータの送受信により指令された動作を行う。スキャナ210内のCPUは、原稿検知センサ,HPセンサ,圧板開閉センサ,冷却ファン等の検知及びON/OFFの制御をする。スキャナ210内において、スキャナモータドライバが、CPUからのPWM出力によりドライブされ励磁パルスシーケンスを発生し原稿走査駆動用のパルスモータを駆動する。
【0027】
原稿画像は、ランプレギュレータによって通電されるハロゲンランプの光量出力により照明されて、原稿の反射光すなわち光信号は、複数ミラー及びレンズを通りR,GおよびB読み取り用の3個のラインセンサを含むCCD207に結像される。3ラインCCD207は、センサボードユニットSBU上の画像信号処理回路(AFE)212によって、各駆動クロックを与えられて各RGBの各画素のアナログの画像信号をAFE212に出力する。AFE212は画像信号をデジタルデータ即ち画像データに変換する。
【0028】
コントローラボード270は、CPU272と、ASICで構成された書画蓄積制御273と、ハードディスク装置(以下ではHDDと表記)271と、ローカルメモリ(MEM−C)276と、システムメモリ(MEM−P)279と、ノースブリッジ(以下、NBと記す)278と、サウスブリッジ(以下、SBと記す)285と、NIC280(Network Interface Card)と、USBデバイス281と、IEEE1394デバイス282と、セントロニクスデバイス283他を含む。操作ボード90は、コントローラボード270の書画蓄積制御273に接続されている。ファクシミリコントロールユニット(FCU)287も、書画蓄積制御273にPCIバスで接続されている。
【0029】
CPU272は、NIC280を介してLANに接続されたパソコンPC又はサーバあるいはインターネットを介する他のパソコン又はサーバと書画情報の送受信を行うことができる。また、USB281,IEEE1394 282,セントロニクス283を用いてパソコン,プリンタ,デジタルカメラ等と通信することができる。
【0030】
SB285と、NIC280と、USBデバイス281と、IEEE1394デバイス282と、セントロニクスデバイス283と、MLB284は、NB278にPCIバスで接続されている。このように、MLB284は、エンジン260にPCIバスを介して接続する基板である。そして、MLB284は、外部から入力された書画データをイメージデータ(画像データ)に変換し、変換された画像データをエンジン260に出力する。
【0031】
コントローラボード270の書画蓄積制御273にローカルメモリ276、HDD271などが接続されると共に、CPU272と書画蓄積制御273とがCPUチップセットのNB278を介して接続されている。書画蓄積制御273とNB278とは、AGP(Accelerated Graphics Port)を介して接続されている。
【0032】
CPU272は、複合機能複写機MF1の全体制御を行うものである。NB278は、CPU272、システムメモリ279、SB285および書画蓄積制御273を接続するためのブリッジである。システムメモリ279は、複合機能複写機MF1の描画用メモリなどとして用いるメモリである。SB285は、NB278とPCIバス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジであり、SB285には外付けROMおよびSDメモリカード(以下ではSDカード)の読み書きをするカードI/F288が接続されている。このカードI/F288には、SDカード読み書き装置(カードリーダ)が接続されており、カードリーダに装着されるSDカードのデータを読み取ることができ、またデータを書込むことができる。
【0033】
ローカルメモリ276はコピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるメモリである。HDD271は、通信ログ,印刷ログ等の管理情報の蓄積,画像データの蓄積,文書データの蓄積,プログラムの蓄積,フォントデータの蓄積,フォームの蓄積,LUT(Look Up Table)の蓄積などを行うためのメモリである。また、操作ボード90は、ユーザからの入力操作を受け付けると共に、ユーザに向けた表示を行う操作部である。
【0034】
図2には、スキャナ210およびプリンタ100と画像入出力装置262との間でやり取りする画像データの流れを示す。画像入出力処理262には、カラー原稿スキャナ210が原稿画像を読み取って発生するR,G,B画像データのそれぞれに対してシェーディング補正,読取りガンマ補正,MTF補正等を行い、必要に応じて補正後のR,G,B画像データをC,M,Y,K記録色データに変換するスキャナ画像処理263があり、また、R,G,B画像データ又はC,M,Y,K記録色データをプリンタ100の、C,M,Y,K各色書込みユニット210〜213の画像表現特性に合ったC,M,Y,K印刷データに変換するプリンタ画像処理264があり、更に、書画蓄積制御273に原稿読取り画像データRGB又はCMYKを出力し、書画蓄積制御273が出力する画像データRGB又はCMYKをプリンタ画像処理264に与える画像処理I/F(Interface circuit)265がある。
【0035】
原稿1枚につき1枚の印刷を行う一枚コピーのときには、スキャナ画像処理263からCMYK記録色データが画像処理I/F265に出力され、画像処理I/F265がこれらの画像データをプリンタ画像処理264に出力し、プリンタ画像処理264が必要に応じて変倍,画像加工を、そしてプリンタガンマ変換および階調処理をして各書込みユニット(レーザ書込ユニット30の各レーザ発光器)に出力する。
【0036】
原稿1枚につき複数枚の印刷を行う連続コピーのときには、スキャナ画像処理263からCMYK記録色データが画像処理I/F265に出力され、画像処理I/F265によってこれらの画像データは書画蓄積制御273に出力されてローカルメモリ272又はHDD271に一時蓄積され、そして1枚のコピーの度に読み出されて書画蓄積制御273から画像処理I/F265を介してプリンタ画像処理264に与えられる。プリンタ画像処理264は、必要に応じて変倍,画像加工を、そしてプリンタガンマ変換および階調処理をして各書込みユニットに出力する。
【0037】
スキャナ210による原稿読取りおよび登録、又は、外部への送信のときには、スキャナ画像処理263が出力するRGB画像データが、画像処理I/F265および画像蓄積制御273を介して、HDD271に登録される、又は、ローカルメモリ276又はHDD271に一時蓄積してから外部に送出される。
【0038】
プリンタ100による登録RGB画像データ、又は、外部から受信したRGB画像データの印刷のときには、画像蓄積制御273および画像処理I/F265を介してRGB画像データがプリンタ画像処理264に与えられる。プリンタ画像処理264は、RGB画像データをCMYK記録色データに変換してから、必要に応じて変倍,画像加工を、そしてプリンタガンマ変換および階調処理をして、各書込みユニットに出力する。
【0039】
PC或いはサーバから与えられる印刷データは、コントローラボード270において印刷用のビットマップデータに変換されて書画蓄積制御273を介してメモリ276又はHDD271に蓄積され、そして画像入出力処理262を介してプリンタ100に与えられ、プリンタ100によって印刷出力される。操作ボード90に対するユーザ入力に応答する印刷ジョブ(スキャナ210の出力の印刷すなわち複製印刷も含む)、ならびに、PC或いはサーバから与えられる印刷ジョブのログ(印刷コマンドの中のアクセスログ)およびその実行内容を表わす印刷ログ(印刷ジョブ実行により発生する状態変化ログ)は、HDD271に蓄積される。
【0040】
図3に示す様に、操作ボード90には、液晶タッチパネル79のほかに、テンキー80a,クリア/ストップキー80b,スタートキー80c,初期設定キー80d,モードクリアキー80e,テスト印刷キー80fがある。また、図示は省略したが、液晶タッチパネル79の左側には、URL,メール文,ファイル名,フォルダ名等の入力,設定用ならびに短縮登録用の、平仮名を付記したアルファベットキーボードがある。
【0041】
テスト印刷キー80fは、設定されている印刷部数に関わらず1部だけを印刷し、印刷結果を確認するためのキーである。初期設定キー80dを押す事で、機械の初期状態を任意にカスタマイズする事が可能である。機械が収納している用紙サイズを設定したり、コピー機能のリセットキーを押したときに設定される状態を任意に設定可能である。初期設定キー80dが操作されると、各種初期値を設定するための「初期値設定」機能ならびに「ログ管理」機能,「利用者ルール登録」機能,「サーバ/クライアント」設定機能および「使用実績の出力」機能等を指定するための選択ボタンが表示される。また、一定時間操作が無いときに優先して選択されるアプリケーション等も選択する事、国際エネルギースター計画に従った低電力への移行時間の設定や、オートオフ/スリープモードへの移行する時間を設定する事が可能である。
【0042】
液晶タッチパネル79には、各種機能キー及び画像形成装置の状態を示すメッセージなどが表示される。液晶タッチパネル79には、「コピー」機能,「スキャナ」機能,「プリント」機能,「ファクシミリ」機能,「蓄積」機能,「編集」機能,「登録」機能,「連結」機能およびその他の機能の選択用および実行中を表わす機能選択キー80gが表示される。機能選択キー80gで指定された機能に定まった入出力画面が表示され、例えば「複写」機能が指定されているときには、図4に示すように、機能キー79a,79bならびに部数及び画像形成装置の状態を示すメッセージが表示される。オペレータが液晶タッチパネル79に表示されたキーにタッチする事で、選択された機能を示すキーが灰色に反転する。また、機能の詳細を指定しなければならない場合(例えばページ印字の種類等)はキーにタッチする事で詳細機能の設定画面が表示される。このように、液晶タッチパネルは、ドット表示器を使用している為、その時の最適な表示をグラフィカルに行う事が可能である。
【0043】
省エネモードから動作モードに切り換わって操作ボード90全体に動作電圧が加わると、操作ボード90は液晶タッチパネル79に、図3に示す初期画面(ただしユーザ名およびパスワードの入力ブロックは入力前の空欄)を表示する。ここで利用者が、ユーザ名およびパスワードを入力して「ログイン」キーをクリックすると、入力データが操作ボード90に搭載された認証サービス(ソフト)に与えられ、該認証サービスが、入力があったユーザ名およびパスワードが認証サービスに登録されているものであると、利用者情報入力画面79cを消去した、キーインを受け付ける、図4に示す初期画面を液晶タッチパネル79に表示する。ここでのユーザの使用権限は、管理権限があるadministratorか、管理権限のないその他か、の2区分である。
【0044】
ログアウトキー80iをユーザが押すと、CPU272は、操作ボード90の液晶タッチパネル79にログイン入力画面79cを表示する。すなわちパネル79の表示を、図3に示す初期画面に戻す。これにより、登録したユーザ名とパスワードを入力しなければ、操作ボード90に対してキーイン不可(MF1の使用不可)となる。MF1が待機状態で図4に示す入力可能状態が、何ら入力なく設定時間継続場合も、タイムオーバ初期化によりCPU272は、操作ボード90の液晶タッチパネル79の表示を図3に示す、ログイン入力画面79cを表示する初期画面に戻す。
【0045】
ユーザがadministrator権限があるユーザ名とパスワードを入力した場合には、図4に示す初期設定キー80dを押すと、操作ボード90が液晶タッチパネル79に初期設定メニューを表示する。該メニューの中に、「ログ管理」およびその他の登録,設定あるいはデータ集積/放出の処理項目がある。以下では、administrator権限がある登録したユーザ名とパスワードを有する者を、管理者と表現する。
【0046】
「ログ管理」は、プリンタ100の使用実績を表わすログの一部又は全部の転送(外部メモリへの書込),消去、ならびに、蓄積ログ量が制限値を越える可能性がある場合の印刷コマンド対処方を規定するものである。
【0047】
図5に、印刷ジョブのログデータを蓄積するHDD271上のメモリ領域区分を示す。HDD271には、サイズが固定のログ記憶領域271mと、他の情報の蓄積領域271Dが設定されている。そして、ログ記憶領域271mはアクセスログ保存領域271maと印刷ログ保存領域271mpに2区分されており、領域境界値は固定である。すなわち両領域271ma,271mpのサイズが固定である。アクセスログとは、ログイン,ログアウト,日付け,時間,ユーザID,文書名,文書生成,印刷,削除等、機器へのアクセスを表すデータである。印刷ログは、印刷中の状態変化データ(1頁毎の受信完了,印刷完了等)である。アクセスログと印刷ログがHDD271にログデータとして保存されるが、HDD271のログ記憶領域の中で、アクセスログと印刷ログの保存領域は分けて使われるため、お互い領域を越えて保存することはない。
【0048】
初期設定メニュー上の「ログ管理」項目が選択(指定)されると、操作ボード90は、液晶タッチパネル79に、図6に示す「ログ管理」の入力画面79dを表示する。該入力画面79dには、アクセスログ保存領域271ms又は印刷ログ保存領域271mpの空き領域が、1つの印刷ジョブのログを追記するには十分な大きさ(設定値)未満である「ニアフル」状態となっているときの、印刷ジョブ要求に対する処置を指定する欄と、「ログ整理」ボタンが表示されている。ニアフル時の処置を指定する欄は、「受付停止」と「上書き続行」の一方を選択し、「受付停止」を選択すると、さらに「ニアフル通知」および「タイムアウトエラー報知」を個別に指定/非指定にするように設定されている。「受付停止」と「上書き続行」のうち、「受付停止」がデフォルトで指定されている。「上書き続行」が指定されると「受付停止」は自動的に非指定に切り換わる。「上書き続行」を指定していると、アクセスログ保存領域271ms又は印刷ログ保存領域271mpに空き領域がなくなると自動的に古いログ記憶領域に新たなログを上書きする。「上書き続行」が指定されているときに「受付停止」が指定されると「上書き続行」が自動的に非指定に切り換わる。「ニアフル通知」および「タイムアウトエラー報知」は、「受付停止」が指定されているときだけ、それぞれ指定/非指定の選択をすることができる。「ログ整理」ボタンにクリックがあると操作ボード90は、ログ編集画面を表示する。このログ編集画面によって、オペレータは、既存のログの、プリントアウト,サーバ又は外部メモリへの転送,消去などを行うことができる。
【0049】
ここで複写機MF1に印刷ジョブが与えられる態様の数例を示す。第1は、操作ボード90に対するユーザの入力による、コピー又は蓄積書画のプリントアウト指示である。第2は、図12に示すように、パソコンPCが複写機MF1に印刷データを複写機MF1に与える印刷指示である。パソコンPCに、MF1操作ユーティリティ(MF1使用ソフト)にロードされている場合、操作ボード90を使用するのと同様にパソコンPCを用いてMF1を操作できる。この場合はMF1のスキャナ210を使用するコピー又はHDD271に蓄積している書画のプリントアウト指示となる。以上のいずれの態様でも、印刷ジョブのログをHDD271に保存する。第3の態様は、図13に示すように、複写機MF1は、受信した印刷ジョブに対する印刷処理のログをHDD271に保存する。HDD271に保存したログを、サーバSVRが取り込み蓄積する。図14は第2の態様あるいは第3の態様の拡張型であり、複写機MF1に対して、ネットワークを通じて複数の装置(パソコン,サーバ等)から印刷ジョブデータが送られる。
【0050】
図15には、複写機MF1に蓄積されたログに対する管理者の操作の一例を示す。管理者は複写機MF1を操作するために、複写機MF1にログインする。ログイン時にはパスワードが求められる。ログイン後に、ログ記憶領域を確保するために、管理者は別の記憶媒体(例えばサーバ或いは外付けメモリ)へHDD271のログを書きだし、これによって保存不要となったログをHDD271から消去するといった操作を行う。
【0051】
図7に、CPU272(図2)が書画蓄積制御273と共同して実行する印刷ジョブ受信処理の概要を示す。印刷ジョブ(印刷コマンド)を受信すると(S1)、CPU272は、「ログ管理」の設定を参照して(S2)、「上書き保存」であるときには、受け付けた印刷ジョブに必要なログ保存領域を、HDD271のアクセスログ保存領域271maおよび印刷ログ保存領域271mpに確保する(S3)。空き領域がなければ、最も古いログの領域から所要量の領域を、今回のログ保存領域(上書き領域)に定める。そして今回のログ保存領域の中のアクセスログ保存領域に、受け付けた印刷ジョブのアクセスログ(日付、時間、ユーザIDなど)を保存する(S4)。そして、印刷ジョブを実行して(S5)、印刷実行中の状態変化ログを、今回のログ保存領域の中の印刷ログ保存領域に保存する(S6)。
【0052】
印刷ジョブを受信したとき、「ログ管理」の設定が「受付停止」であった場合には、ニアフルにより受付不可(後述のS12で設定)となっているか参照して(S2,S7)、受付不可ではないと、受け付けた印刷ジョブに必要なログ保存領域を、HDD271のアクセスログ保存領域271maおよび印刷ログ保存領域271mpに確保する(S8)。そして確保したアクセスログ保存領域に、受け付けた印刷ジョブのログ(日付、時間、ユーザIDなど)を保存する(S9)。そして、アクセスログ保存領域271maおよび印刷ログ保存領域271mpの空き領域を確認し、いずれも規定値以上あるか検索する(S10)。いずれかが規定値未満であれば印刷ジョブ受付を停止して(S12)、受付不可を設定してログニアフルによる一時停止を液晶タッチパネル79に表示し(S12)、「ログ管理」に「タイムアウトエラー報知」が設定されているとタイマーをスタートし(S13)、「ニアフル通知」が設定されているとログのニアフル通知を管理者のメールアドレスに発信する(S14)。そして、印刷ジョブを実行して(S5)、印刷実行中の状態変化ログを、今回のログ保存領域の中の印刷ログ保存領域に保存する(S6)。
【0053】
印刷ジョブを受信したとき、先のS12で設定された受付不可情報が存在すると、CPU272は、該印刷ジョブの受付を拒否する(S15)。ニアフル検知に連繋してタイマーをスタートしていると、タイマーがタイムアウトしたときに、印刷ジョブを与えたPCにプリンタエラーを報知し、液晶タッチパネル79にログニアフルによるプリンタエラーを表示する(S17)。
【0054】
図8に、ログ領域のニアフル通知のタイミングを示す。印刷データ送信元のパソコンPCから印刷ジョブが複写機MF1に送られると、複写機MF1は、受付可能であれば印刷ジョブを受け付ける。印刷ジョブを受け付けた時点で、まずその印刷ジョブのログを保存するのに必要な領域を確保する。そして、印刷ジョブのログ(日付、時間、ユーザID、文書名等)を保存する。印刷ジョブに必要な領域を確保後、印刷ログ保存領域の残領域を確認する。残領域が規定値以下であれば、ニアフルであることを警報する。
【0055】
図9に、ログニアフル時に操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示する警報画面79eを示す。
【0056】
フルになったときではなく、ニアフルの時点で警報するのは、複写機MF1には、一箇所から印刷ジョブが順に来るのではなく、図12に示すように複写機MF1に一台のPCが接続されている場合でもMF1のスキャナ210とPCから同じタイミングでジョブが発生することがあり、また、図14に示すように複写機MF1が接続したLANに複数台のPC,PCa,PCbやドキュメントサーバSVRが接続されている場合にはこれらの複数から同じタイミングで印刷ジョブが発生することもある。そのため、図8の、アクセスログ登録からニアフル通知までのT1の間に印刷ジョブを受けることもある。フル(ログ領域に空きなし)で検知した場合だと、T1の間に受けた印刷ジョブのログ領域が確保できず消失してしまう。そのため、ニアフルで警報を発生する。
【0057】
ニアフル検知後は、複写機MF1は印刷ジョブの受付を停止し、一時停止状態となる。この間に印刷ジョブが来た場合は、印刷ジョブ(印刷コマンド)を発信したホスト(パソコン又はサーバ)に対してWaitingを送信し、Readyを送信するまで待たせる。印刷ジョブの受付は停止するが、既に受け付けているジョブは、ログを保存する領域を最初に確保しているため、その印刷ジョブに対する印刷及びログの保存は実行する。印刷が実行された時のログは確保された領域に保存する。印刷中のログとして、状態変化ログ(1ページごとの受信完了、印刷完了等といった情報)を保存する。また、ログがニアフル状態になったことを知らせるために、パネル表示を行い、管理者にメールで通知する。
【0058】
管理者がログのニアフルを解除するために、HDD271からのログの書き出し、削除などを行い、規定値以上のログ領域が空くと、CPU272はニアフルによる一時停止を解除し、複写機MF1は印刷ジョブ受け付け可能状態となり、Waitingを送信したコンピュータに対し、Readyを通知する。Readyを受けたコンピュータは、印刷ジョブの送信を再開する。
【0059】
図10に、ログのニアフル状態が続いた場合に、タイムアウトしエラーをユーザに通知するタイミングを示す。管理者が不在などでニアフルが解除されない場合、ユーザにはWaitingが通知されるだけで、印刷不可であることが分からない。そこで、規定時間を過ぎるとユーザにエラーを通知し、ユーザに印刷不可であることを通知し、印刷の中断を促す。複写機MF1も一時停止状態から停止状態になり、新たな印刷ジョブが来た場合は、受け付けずにエラーを返す。
【0060】
図11に、ニアフルが規定時間以上過ぎて一時停止が解除されず、タイムアウトしてエラーとなった時に、操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示するエラー表示画面79fを示す。
【0061】
以上は主に、パソコンPCからの印刷ジョブに対するログ管理を説明したが、操作ボード入力によって、コピー(複製印刷)あるいは蓄積書画の印刷が指示された場合の印刷も、同じく印刷ジョブとしてログが管理される。例えば、操作ボード90から複写が指示されると、そのアクセスログ(受信ログと同等)を保存したとき、HDD271のログ記憶領域271mに規定値以上のログ保存領域がない場合には、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み複製印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う。また、PC又はサーバから印刷ジョブを受信し、受信ログをログ記憶領域271mに保存したとき、ログ記憶領域271mに規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の複製印刷ジョブの受付も停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の一実施例の複合機能複写機MF1の外観を示す拡大正面図である。
【図2】図1に示す複写機MF1内の、画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】図1および図2に示す操作ボード90の液晶タッチパネル79の、装置電源オン直後の表示画面(認証入力画面)を示す拡大平面図である。
【図4】認証入力画面に利用者情報を入力して使用可との認証が成立したときに、操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示される使用入力画面を示す拡大平面図である。
【図5】図2に示すHDD271上のログ記憶領域を模式的に示すブロック図である。
【図6】操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示される、初期設定の中の「ログ管理」の設定入力画面79dを示す平面図である。
【図7】図2に示すCPU272の印刷ジョブ処理の概要を示すフローチャートである。
【図8】図2に示すCPU272の印刷ジョブ処理の中の、ログ領域のニアフル通知のタイミングを示すタイムチャートである。
【0063】
【図9】ログニアフル時に操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示される警報画面79eを示す平面図である。
【図10】図2に示すCPU272の印刷ジョブ処理の中の、ログのニアフル状態が続いてタイムアウトしたときの、エラーをユーザに通知するタイミングを示すタイムチャートである。
【図11】ログニアフル状態でタイムアウトした時に操作ボード90の液晶タッチパネル79に表示されるエラー表示画面79fを示す平面図である。
【図12】一台のパソコンPCから複写機MF1に印刷ジョブデータを与える印刷システムを示すブロック図である。
【図13】パソコンPCから複写機MF1に印刷ジョブデータを与え、複写機MF1のログデータをサーバSVRに蓄積するログ管理システムを示すブロック図である。
【図14】複数台のパソコン,サーバから複写機MF1に印刷ジョブデータを与える印刷システムを示すブロック図である。
【図15】管理者が複写機MF1のログデータをサーバ又は外部記憶媒体にてんそうし複写機MF1から消去するログ管理の態様を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0064】
MF1:複合機能フルカラー複写機
PC:パソコン
PBX:交換器
PN:電話回線
207:SBU(センサボードユニット)
212:AFE(画像信号処理回路)
79:液晶タッチパネル
79a,79b:表示領域,表示ボタン
79c〜79f:表示画面
90:操作ボード
SVR:サーバ
OMD:外部記憶媒体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信により与えられる印刷ジョブの受信ログをログ記憶手段に保存し、前記印刷ジョブの印刷データを画像データに変換し、該画像データが表す画像を用紙上に作像し、該作像時の作像ログをログ記憶手段に保存する画像形成において、
前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済みの印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う、ことを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】
印刷ジョブを受信する通信手段;
前記印刷ジョブの印刷データを印刷出力用の画像データに変換する手段;
該画像データが表す画像を用紙上に作像する作像手段;
前記印刷ジョブの受信ログおよび作像ログを保存するログ記憶手段;および、
前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行うログ制御手段;
を備える画像形成装置。
【請求項3】
画像形成装置は更に、原稿画像を読み取って画像データを生成するスキャナ;および該スキャナが読み取った画像を前記作像手段で用紙上に形成する複製印刷を指示する操作ボード;を備え、前記ログ制御手段は、前記操作ボードから与えられる複製印刷ジョブの受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み複製印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記通信手段が受信した受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の複製印刷ジョブの受付も停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う;請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ログ制御手段は、受け付けた印刷ジョブのログ保存に必要なログ領域を、印刷ジョブ受付時に、前記ログ記憶手段に確保し、確保した後に前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止する;請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
画像形成装置は更に、管理者によるログ整理指示を入力する入力手段;を備え、前記ログ制御手段は、該入力手段からのログ消去指示に応答して前記ログ記憶手段のログを消去する;請求項2乃至4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ログ制御手段は、前記ログ記憶手段に規定値以上の領域が空くまで、前記印刷ジョブの受付停止を継続する;請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像形成装置は更に、報知手段;を備え、前記ログ制御手段は、前記印刷ジョブの受付を停止すると、前記報知手段を用いてログ関連警報を報知する;請求項2乃至6のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項8】
画像形成装置は更に、前記ログ記憶手段に規定値以上の空き領域がない場合に、印刷ジョブの受付を停止するか否か設定する停止設定手段;を備え、前記ログ制御手段は、該停止設定手段によって受付停止が設定されている場合に、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がないときに、以降の印刷ジョブの受付を停止する;請求項2乃至7のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記ログ制御手段は、前記印刷ジョブの受付停止が設定時間継続すると印刷ジョブの受付を停止した印刷ジョブ発信元に画像形成装置エラーを送信する;請求項2乃至8のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項10】
画像形成装置は更に、前記エラーを送信するか否か設定するエラー報知設定手段;を備え、前記ログ制御手段は、該エラー報知設定手段によってエラーの送信が設定されている場合に、前記印刷ジョブの受付停止が設定時間継続すると印刷ジョブの受付を停止した印刷ジョブ発信元に画像形成装置エラーを送信する;請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
ホストからの印刷ジョブを受信する通信手段,前記印刷ジョブの印刷データを印刷出力用の画像データに変換する手段,該画像データが表す画像を用紙上に作像する作像手段,前記印刷ジョブの受信ログおよび作像ログを保存するログ記憶手段、および、前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記印刷ジョブの受付を停止した後、受付を停止したホストに画像形成装置エラーを報知するログ制御手段、を備える画像形成装置;および、
印刷ジョブを前記画像形成装置に送信し、該画像形成装置から前記画像形成装置エラーを受信するとエラーを表示手段に表示するホスト;
を含む画像形成システム。
【請求項12】
前記画像形成装置は更に、原稿画像を読み取って画像データを生成するスキャナ;および該スキャナが読み取った画像を前記作像手段で用紙上に形成する複製印刷を指示する操作ボード;を備え、前記ログ制御手段は、前記操作ボードから与えられる複製印刷ジョブの受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み複製印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記通信手段が受信した受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の複製印刷ジョブの受付も停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う;請求項11に記載の画像形成システム。
【請求項1】
通信により与えられる印刷ジョブの受信ログをログ記憶手段に保存し、前記印刷ジョブの印刷データを画像データに変換し、該画像データが表す画像を用紙上に作像し、該作像時の作像ログをログ記憶手段に保存する画像形成において、
前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済みの印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う、ことを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】
印刷ジョブを受信する通信手段;
前記印刷ジョブの印刷データを印刷出力用の画像データに変換する手段;
該画像データが表す画像を用紙上に作像する作像手段;
前記印刷ジョブの受信ログおよび作像ログを保存するログ記憶手段;および、
前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行うログ制御手段;
を備える画像形成装置。
【請求項3】
画像形成装置は更に、原稿画像を読み取って画像データを生成するスキャナ;および該スキャナが読み取った画像を前記作像手段で用紙上に形成する複製印刷を指示する操作ボード;を備え、前記ログ制御手段は、前記操作ボードから与えられる複製印刷ジョブの受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み複製印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記通信手段が受信した受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の複製印刷ジョブの受付も停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う;請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ログ制御手段は、受け付けた印刷ジョブのログ保存に必要なログ領域を、印刷ジョブ受付時に、前記ログ記憶手段に確保し、確保した後に前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止する;請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
画像形成装置は更に、管理者によるログ整理指示を入力する入力手段;を備え、前記ログ制御手段は、該入力手段からのログ消去指示に応答して前記ログ記憶手段のログを消去する;請求項2乃至4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ログ制御手段は、前記ログ記憶手段に規定値以上の領域が空くまで、前記印刷ジョブの受付停止を継続する;請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像形成装置は更に、報知手段;を備え、前記ログ制御手段は、前記印刷ジョブの受付を停止すると、前記報知手段を用いてログ関連警報を報知する;請求項2乃至6のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項8】
画像形成装置は更に、前記ログ記憶手段に規定値以上の空き領域がない場合に、印刷ジョブの受付を停止するか否か設定する停止設定手段;を備え、前記ログ制御手段は、該停止設定手段によって受付停止が設定されている場合に、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がないときに、以降の印刷ジョブの受付を停止する;請求項2乃至7のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記ログ制御手段は、前記印刷ジョブの受付停止が設定時間継続すると印刷ジョブの受付を停止した印刷ジョブ発信元に画像形成装置エラーを送信する;請求項2乃至8のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項10】
画像形成装置は更に、前記エラーを送信するか否か設定するエラー報知設定手段;を備え、前記ログ制御手段は、該エラー報知設定手段によってエラーの送信が設定されている場合に、前記印刷ジョブの受付停止が設定時間継続すると印刷ジョブの受付を停止した印刷ジョブ発信元に画像形成装置エラーを送信する;請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
ホストからの印刷ジョブを受信する通信手段,前記印刷ジョブの印刷データを印刷出力用の画像データに変換する手段,該画像データが表す画像を用紙上に作像する作像手段,前記印刷ジョブの受信ログおよび作像ログを保存するログ記憶手段、および、前記受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記印刷ジョブの受付を停止した後、受付を停止したホストに画像形成装置エラーを報知するログ制御手段、を備える画像形成装置;および、
印刷ジョブを前記画像形成装置に送信し、該画像形成装置から前記画像形成装置エラーを受信するとエラーを表示手段に表示するホスト;
を含む画像形成システム。
【請求項12】
前記画像形成装置は更に、原稿画像を読み取って画像データを生成するスキャナ;および該スキャナが読み取った画像を前記作像手段で用紙上に形成する複製印刷を指示する操作ボード;を備え、前記ログ制御手段は、前記操作ボードから与えられる複製印刷ジョブの受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の印刷ジョブの受付を停止し、受付済み複製印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行い、前記通信手段が受信した受信ログを保存したとき、前記ログ記憶手段に規定値以上のログ保存領域がない場合に、以降の複製印刷ジョブの受付も停止し、受付済み印刷ジョブの印刷データの作像処理及び作像ログの保存を行う;請求項11に記載の画像形成システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2008−65426(P2008−65426A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−239933(P2006−239933)
【出願日】平成18年9月5日(2006.9.5)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月5日(2006.9.5)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]