説明

画像形成方法

【課題】トナー濃度センサーを無くし、トナー補給機構を簡略化して小型化した現像装置を用いても、キャリアへのストレス低下と、キャリアの入れ替え性能と流動性を満足するために、多孔質フェライト芯材粒子表面に樹脂被覆層を設けたキャリアを用いることで、かぶりが無く、転写不良が無く、画像むらが無く、更にキャリア付着が無いプリント画像を継続して得られ画像形成方法の提供。
【解決手段】内部に磁界発生手段を具備し且つトナーとキャリアとが含まれる2成分現像剤を搬送担持する現像剤担持体と現像剤収容部と前記現像剤収容部と連通し且つトナーを収容するトナー収容部とを有し、現像剤担持体上の2成分現像剤量を規制部材で規制し、2成分現像剤の体積変化に応じて2成分現像剤のトナーの取り込みを自律的に制御する機構を具備した現像装置を使用する画像形成方法において、該キャリアとして、多孔質フェライト芯材粒子表面に樹脂被覆層を有するものを用いることを特徴とする画像形成方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の小型化、低コスト化の対策として、トナー濃度センサーを無くし、トナー補給機構を簡略化するなどして現像装置を小型化する技術が進んでいる。
【0003】
現像装置を小型化するため、トナー濃度センサー及びトナー補給機構を用いずに、現像剤中のトナー混合率を速やかに一定に保ち、環境や経時劣化などによる現像剤の流動性の変化に対応し、長期にわたり安定したプリント画像が得られる小型の現像装置及びこれを用いた画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
しかしながら、この小型の現像装置では、現像装置中に含まれるキャリア量も減少している。キャリア量が減少すると、少量のキャリアが連続使用されるため、キャリア量が多い場合に比べ、キャリアが受けるストレスが増加し、キャリア劣化により長期にわたり安定したプリント画像が得られないという問題(画像劣化)が発生していた。
【0005】
トナー濃度センサーを用いない小型の画像形成装置で問題となっていた画像劣化対応として、芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたキャリアを用いて対応することが検討されている(例えば、特許文献2、3参照。)。
【0006】
しかしながら、これだけでは、不十分であり、さらにキャリアが受けるストレスを低下させるため、樹脂分散型キャリアが検討されている(例えば、特許文献4参照。)。
【0007】
しかしながら、樹脂分散型キャリアでは、残留磁化が高いため、現像スリーブ上でのキャリアの入れ替え性能が悪く、且つ流動性が悪いため、トナー濃度センサーを用いない画像形成装置では、画像むらなどが発生し、継続して良好なプリント画像が得られないと云う問題が有った。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−205565号公報
【特許文献2】特開2005−345971号公報
【特許文献3】特開2002−244352号公報
【特許文献4】特開2006−47697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、2成分現像剤の体積変化に応じて2成分現像剤のトナーの取り込みを自律的に制御する機構を具備した現像装置を用いても、かぶりが無く、転写率が良好で、画像むらが無く、更にキャリア付着が少ないプリント画像を継続して得られる画像形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的は、下記構成により達成される。
【0011】
1.内部に磁界発生手段を具備し且つトナーとキャリアとが含まれる2成分現像剤を搬送担持する現像剤担持体と、現像剤収容部と、前記現像剤収容部と連通し且つトナーを収容するトナー収容部とを有し、現像剤担持体上の2成分現像剤量を規制部材で規制し、2成分現像剤の体積変化に応じて2成分現像剤のトナーの取り込みを自律的に制御する機構を具備した現像装置を使用する画像形成方法において、
該キャリアとして、多孔質フェライト芯材粒子表面に樹脂被覆層を有するものを用いることを特徴とする画像形成方法。
【0012】
2.前記キャリアの嵩密度が、1.1g/cm以上2.0g/cm以下であることを特徴とする前記1に記載の画像形成方法。
【0013】
3.前記キャリアの多孔質フェライト芯材粒子の内部及び表面に存在する細孔の細孔径が、0.2μm以上0.7μm以下であることを特徴とする前記1又は2に記載の画像形成方法。
【0014】
4.前記キャリアの樹脂被覆層が、乾式法で製造された層であることを特徴とする前記1〜3の何れかに記載の画像形成方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明の画像形成方法は、2成分現像剤の体積変化に応じて2成分現像剤のトナーの取り込みを自律的に制御する機構を具備した現像装置を用いても、多孔質フェライト芯材粒子表面に樹脂被覆層を設けたキャリアを用いることで、キャリアへかかるストレスの低下と、キャリアの入れ替え性能と流動性が満足でき、かぶりが無く、転写率が良好で、画像むらが無く、更にキャリア付着が少ないプリント画像を継続して得られる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明で用いられる現像装置及びこれを用いた画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図2】(a)は実施形態で用いられる現像装置のトナー補給停止時の状態を示す説明図、(b)は同現像装置のトナー補給時の状態を示す説明図である。
【図3】(a)は本発明が適用された画像形成装置の実施形態を示す説明図、(b)は各作像ユニットの現像装置の構成例を示す説明図である。
【図4】芯材粒子およびキャリア粒子の静嵩密度を測定する装置の構成を示す説明図である。
【図5】多孔質フェライト芯材粒子を用いて作製したキャリアの断面を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明者らは、内部に磁界発生手段を具備し且つトナーと磁性キャリアとが含まれる2成分現像剤を搬送担持する現像剤担持体と、現像剤収容部と、前記現像剤収容部と連通し且つトナーを収容するトナー収容部とを有し、現像剤担持体上の2成分現像剤量を規制部材で規制し、2成分現像剤の体積変化によって、2成分現像剤中へのトナーの取り込み量を自律的に制御する機構とを具備した現像装置を用いても、かぶりが無く、転写率が良好で、画像むらが無く、更にキャリア付着が少ないプリント画像を継続して得られる画像形成方法について検討を行った。
【0018】
尚、キャリアとトナーからなる2成分現像剤では、キャリアの量とトナーの量で2成分現像剤の体積が決まる。
【0019】
本発明は、キャリアの量とトナーの量で2成分現像剤の体積が決まることを利用し、トナー濃度が低下し2成分現像剤の体積が減少するとトナーを補給し、トナー濃度が高くなり体積が増加するとトナーの補給を停止し、常に2成分現像剤の体積が一定になるよう(トナー濃度が一定になるよう)調整する画像形成方法である。
【0020】
多孔質フェライト芯材粒子(以下、単に芯材粒子とも云う)表面に樹脂被覆層を設けたキャリアは、その嵩密度が小さいので、現像剤収容部内で撹拌されたり現像剤担持体上の2成分現像剤量を規制部材で規制されたりしても、キャリアとキャリア、キャリアとトナー、またはキャリアと現像剤収納部での衝突エネルギー、及び摩擦エネルギーが小さいため、芯材粒子の破砕や樹脂被覆層の減耗、外添剤のキャリアへの移行、外添剤の埋没、トナーの変形が抑制される。さらに、キャリア内部に樹脂を充填させず空隙を持たせることで、より嵩密度が小さくなり、これらの効果を高めることができる。
【0021】
また、フェライトを用いて作製した芯材粒子は、残留磁化が小さいので、現像装置内での均一な流動性が確保できる。
【0022】
本発明では、かぶりの発生はキャリアの嵩密度を小さくすることで樹脂被覆層の摩耗を防止し、摩耗によるトナーへの帯電付与能力低下を無くすることで防止している。また、高い転写率はキャリアの嵩密度を小さくすることで現像装置中のストレスで外添剤がトナー粒子中に埋没されるのを防ぎ、外添剤の効果を継続することで維持している。また、キャリア付着は現像装置中で破砕されない芯材粒子を用いることで防止している。また、画像むらの少ないプリント画像は残留磁化の小さいフェライト芯材粒子を用い、流動性と入れ替え性を確保することで得ている。
【0023】
本発明では、残留磁化の小さいフェライト芯材粒子の表面や内部に細孔を形成して、多孔質にすることで、嵩密度を小さくし、キャリア同士等の衝突エネルギーや現像剤収納部等との摩擦エネルギーを小さくしてキャリア劣化や流動性の変動を防いでいる。
【0024】
以下、本発明について説明する。
【0025】
《画像形成方法》
本発明の画像形成方法は、内部に磁界発生手段を具備し且つトナーとキャリアとが含まれる2成分現像剤を搬送担持する現像剤担持体と、現像剤収容部と、前記現像剤収容部と連通し且つトナーを収容するトナー収容部とを有し、現像剤担持体上の2成分現像剤量を規制部材で規制し、2成分現像剤の体積変化によって、2成分現像剤中へのトナーの取り込み量を自律的に制御する機構とを具備した現像装置(以下、単に自律制御現像装置とも云う)を使用する画像形成方法である。
【0026】
〈自律制御現像装置〉
図1は、本発明で用いられる自律制御現像装置、及びこれを用いた画像形成装置の概要を示す説明図である。
【0027】
図1において、1は現像剤担持体、2は磁界発生手段、2a〜2dは磁極、3は規制部材、4は現像剤収容部、5はトナー収容部、6はトナー補給路、7は補給口、9はトナー誘導部材、10は撹拌装置、11は感光体ドラム、12は現像装置、Gは2成分現像剤、Tはトナー、Zは静電潜像を表す。
【0028】
本発明は、図1に示すように、内部に磁界発生手段2を具備し且つトナーと磁性キャリアとが含まれる2成分現像剤Gを搬送担持する現像剤担持体1と、この現像剤担持体1上に搬送される2成分現像剤量を規制する規制部材3と、前記現像剤担持体1に隣接し且つ規制部材3の上流側にて2成分現像剤Gを収容する現像剤収容部4と、この現像剤収容部4の上方に設けられ、現像剤収容部4との間にトナー補給路6を有し且つ現像剤収容部4に対してトナーTを供給可能に収容するトナー収容部5とを備え、前記規制部材3の上流側近傍に前記トナー補給路6の補給口7を配設し、この補給口7に面した箇所に前記規制部材3により塞き止められた余剰2成分現像剤の戻り方向への流れを及ぼすようにしたことを特徴とするものである。
【0029】
このような技術的手段において、現像剤担持体1は、内部に磁界発生手段2を具備し、2成分現像剤Gを担持搬送するものであれば適宜選定して差し支えなく、代表的には、回転可能な非磁性スリーブと、このスリーブ内に固定的に配設される磁石部材とを具備した態様が多く用いられる。
【0030】
ここで、磁界発生手段2は、例えば磁石部材に設けられる適宜数(図1では4つ)の磁極2a〜2dにて構成される。
【0031】
また、規制部材3は、現像剤担持体1上の現像剤量を規制するものであれば、ブレード、ロール等適宜選定して差し支えなく、そのレイアウトについても任意に選定することができる。
【0032】
更に、現像剤収容部4とトナー収容部5とは連通していればよいが、トナー収容部5が現像剤収容部4の上方にあることが必要である。
【0033】
これは、規制部材3の上流側近傍にトナーを補給するという要請からくるものであり、トナー収容部5が現像剤収容部4の側方にある態様では、規制部材3の上流側近傍にトナーを補給することが困難であることによる。
【0034】
ここで、トナー収容部5は、現像剤収容部4に対してトナーを供給可能であればよく、通常はトナーのみを収容するが、一部にキャリアが混入した高濃度トナーを収容するものであってもよい。
【0035】
更にまた、トナー収容部5又はトナー補給路6は自重によりトナーを移動させる態様は勿論、必要に応じて、内部にトナー補給部材を設けるようにしてもよい。
【0036】
また、トナー補給路6はトナー収容部5の出口部分に一体的に設けてもよいし、トナー収容部5を別の箇所に設け、トナー収容部5とは別部材で構成するようにしてもよい。
【0037】
更に、トナー補給路6の区画材として規制部材3を使用するか否かについては任意であるが、トナーの取り込み性を確保するという観点からすれば、規制部材3がトナー補給路6の補給口7上縁側を区画する態様が好ましい。
【0038】
本態様によれば、部品点数の低減のほか、規制部材3により塞き止められた余剰2成分現像剤の戻り方向への流れを直接的に補給トナーに作用させることが可能になる。
【0039】
更にまた、規制部材3とトナー補給路6の構成部材とのレイアウト関係については、規制部材3による層厚規制動作に支障を与えないように、トナー補給路6の補給口7下縁と現像剤担持体1との間隔は、規制部材3と現像剤担持体1との間隔よりも大きく設定されることが好ましい。
【0040】
また、トナー補給路6の補給口7は現像剤担持体1の軸方向全域に亘って設けることが好ましいが、必ずしもこれに限定されず、一部でもよい。
【0041】
但し、現像剤担持体1の軸方向に対して現像剤中のトナー濃度を均質化するという観点からすれば、後述するように、現像剤収容部4内に積極的に撹拌手段を設けることが必要である。特に、補給口7を軸方向の一部に設ける場合には必要である。
【0042】
更に、トナー補給路6の補給口7の配設位置は規制部材3の上流側近傍であればよい。ここでいう近傍とは、少なくとも補給口7に面した箇所に、規制部材3により塞き止められた余剰2成分現像剤Gの戻り方向への流れ(図1中矢印で示す)が及ぶ範囲であればよい。この結果、余剰2成分現像剤Gの戻り方向への流れに伴ってトナー補給路6内のトナーTが掻き込まれ、現像剤収容部4へとトナーTが取り込まれる。
【0043】
更に、現像剤収容部4でのトナーTの撹拌性をより高めるという観点からすれば、現像剤収容部4には2成分現像剤Gの撹拌装置10を具備させることが好ましい。
【0044】
ここで、撹拌装置10としては、撹拌機能を備えたものを広く含むが、現像剤担持体1の軸方向に対する供給トナーTの均質性を図るという観点からすれば、現像剤担持体1の軸方向に撹拌搬送機能を具備したものが好ましい。
【0045】
文字や文字と写真を組み合わせたような画像出力においては、簡単で安価な撹拌装置10で十分な濃度の均質化を保つことが可能であるが、片側に極端に画像濃度の高いプリントを数十枚連続で出力した場合には、撹拌装置10の撹拌能力が追いつかず、消費の多い部分の濃度が低下するという問題が発生する。
【0046】
この問題を解決するには、撹拌搬送機能をもつ撹拌装置10を用い、現像剤担持体1の軸方向に沿う2成分現像剤Gの流れをより大きくすることにより、片側に極端に画像密度の濃いプリントを連続的に出力しても、左右(現像剤担持体1の軸方向に相当)の画像濃度の差を無くすことが可能となる。
【0047】
このような現像装置においては、以下のような基本的作用を奏する。
【0048】
すなわち、現像剤収容部4内に収容された2成分現像剤Gは、現像剤担持体1の磁力により搬送され、規制部材3により薄層に規制された後現像部へ搬送される。
【0049】
このとき、規制部材3近傍では、過剰に搬送された余剰2成分現像剤が規制部材3で掻き取られ、現像剤収容部4へ戻る2成分現像剤Gの流れが発生しており、この流れがトナー収容部5に連通するトナー補給路6のトナーTを2成分現像剤中に掻き込む動作をしている。
【0050】
ここで、トナーTが消費されず、一定量のトナーTが2成分現像剤G中に取り込まれる場合を想定すると、2成分現像剤Gは現像剤収容部4をあふれ、トナー収容部5のトナー補給路6の補給口7近傍にあふれる。すると、2成分現像剤Gがあふれることにより、トナー補給路6は閉ざされ、トナーTの補給は停止される。
【0051】
一方、画像形成によりトナーTが消費され、2成分現像剤G中のトナー濃度が低下する場合を想定すると、現像剤収容部4における2成分現像剤Gの体積が減少し、トナー収容部5に連通するトナー補給路6の補給口7が開口する。この結果、規制部材3で塞き止められた2成分現像剤Gの戻り方向への流れが再度発生し、この2成分現像剤Gの流れに伴ってトナー補給路6内のトナーTが掻き取られ、現像剤収容部4へのトナーTの補給が始まる。この動作の連続で、2成分現像剤G中のトナー濃度が一定に保たれる。
【0052】
このようなトナー補給過程において、本態様では、トナー収容部5に連通するトナー補給路6の補給口7が現像剤収容部4の上部にあることから、トナーTは自重により補給口7に移動すると共に、規制部材3で塞き止められた2成分現像剤Gの流れに取り込まれる。
【0053】
このため、2成分現像剤GやトナーTの流動性が経時などにより多少悪化した場合でも良好にトナーTの補給動作を行なうことが可能である。
【0054】
また、トナーTの撹拌、均質性を高める上で好ましい態様としては、規制部材3の上流側に離間配置され且つトナー補給路6の補給口7と現像剤担持体1との間に設けられるトナー誘導部材9を備え、このトナー誘導部材9に沿って現像剤収容部4のうち現像剤担持体1から離れた側にトナー収容部5からのトナーを補給するようにした態様が挙げられる。
【0055】
このような態様において、トナー誘導部材9は規制部材3の上流側で離間配置されているため、トナー誘導部材9が規制部材3による2成分現像剤Gの層厚規制動作を損なうことはない。
【0056】
このとき、規制部材3とトナー誘導部材9とのレイアウト関係については、トナー誘導部材9と現像剤担持体1との間隔は、規制部材3と現像剤担持体1との間隔よりも大きく設定されることが好ましい。
【0057】
また、本発明は、上述した現像装置に限られず、これを用いた画像形成装置をも対象とする。
【0058】
この場合、本発明としては、図1に示すように、静電潜像Zが担持される感光体ドラム11と、この感光体ドラム11上の静電潜像を可視像化する現像装置12とを備え、前記現像装置として、上述した現像装置を用いるようにすればよい。
【0059】
以下、添付図面に示す実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0060】
図2(a)は実施形態で用いられる自律制御現像装置のトナー補給停止時の状態を示す説明図である。
【0061】
図2(b)は同自律制御現像装置のトナー補給時の状態を示す説明図である。
【0062】
本実施形態において、現像剤収容部4内で充分にトナー濃度の高い2成分現像剤Gが収容されていると仮定すると、この2成分現像剤Gは、図2(a)に示すように、現像剤収容部4からあふれ、トナー収容部5のトナー補給路6の途中まで堆積した状態にある。
【0063】
このとき、トナー補給路6の補給口7は前記2成分現像剤Gにて塞がれているため、トナー収容部5からのトナーTが現像剤収容部4に補給されることはない。
【0064】
この状態において、現像剤収容部4内に収容された2成分現像剤Gは、現像ロール32の磁力により搬送され、規制部材3により薄層に規制された後現像部へ搬送される。
【0065】
そして、規制部材3近傍では、過剰に搬送された余剰2成分現像剤Gが規制部材3で掻き取られ、現像剤収容部4へ戻る2成分現像剤Gの流れが発生している。
【0066】
このとき、図2(a)に示すように、2成分現像剤Gが現像剤収容部4からあふれた状態にある場合には、前記規制部材3により塞き止められた余剰2成分現像剤Gは、トナー補給路6の補給口7部分で滞留している2成分現像剤Gと共に現像剤収容部4側に戻ることになる。
【0067】
ところが、画像形成によりトナーTが消費され、2成分現像剤G中のトナー濃度の低下する場合を想定すると、図2(b)に示すように、現像剤収容部4における2成分現像剤Gの体積が減少し、トナー収容部5に連通するトナー補給路6の補給口7が開口する。
【0068】
この結果、規制部材3で塞き止められた2成分現像剤Gの戻り方向への流れが発生すると、この2成分現像剤Gの流れに伴ってトナー補給路6内のトナーTが掻き取られ、現像剤収容部4へのトナーTの補給が始まる。
【0069】
この動作の連続で、現像剤収容部4内では2成分現像剤G中にトナーTが順次補給され、2成分現像剤Gの体積が増加すると共に、2成分現像剤Gのトナー濃度が一定に保たれる。
【0070】
このようなトナー補給過程において、補給されるトナーTは、規制部材3にて塞き止められた余剰2成分現像剤Gの戻り動作に掻き取られながら、2成分現像剤G中に取り込まれるため、余剰2成分現像剤Gとの接触動作時に充分に摩擦帯電されることになり、トナーTの帯電性は基本的に確保される。
【0071】
特に、本実施形態では、現像剤収容部4に撹拌部材40が配設されているため、補給されたトナーTと2成分現像剤Gとは撹拌部材40によって充分に撹拌され、十分に摩擦帯電される。
【0072】
このため、帯電不足のトナーが現像ロール32を介して現像部に供される懸念はほとんどない。
【0073】
〈画像形成装置〉
図3(a)は本発明が適用された画像形成装置の実施形態を示す説明図、(b)は各作像ユニットの現像装置の構成例を示す説明図である。
【0074】
図3(a)は所謂タンデム型の画像形成装置に本発明を適用した実施形態を示す。
【0075】
同図において、画像形成装置は、例えば各色(イエロ(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K))の作像ユニット100(100Y〜100K)を有し、この作像ユニット100に対向した部位に中間転写ベルト110(例えば一対の張架ロール111,112にて張架)を配設すると共に、中間転写ベルト110の一部に記録材としてのシートに転写する一括転写装置120を設けたものである。
【0076】
特に、本実施形態では、各作像ユニット100は、図3(b)に示すように、例えば電子写真方式を採用したものであり、感光体ドラム11と、この感光体ドラム11を帯電する帯電装置102と、帯電された感光体ドラム11に静電潜像を書き込む潜像書き込み装置103と、感光体ドラム11上に書き込まれた静電潜像を各色トナーにて可視像化する現像装置12と、感光体ドラム11上のトナー像を中間転写ベルト110に一次転写する一次転写装置105と、感光体ドラム11上の残留トナーを清掃するクリーナ106とを備えている。
【0077】
そして、本実施形態において、現像装置12は、現像ハウジング31の開口に現像ロール32を配設すると共に、この現像ロール32に隣接して規制部材3及び現像剤収容部4(撹拌部材40を内蔵)を配設し、更に、現像剤収容部4の上方にトナー収容部5を配設し、規制部材3の上流側近傍にトナー収容部5のトナー補給路6の補給口7を配置するようにしたものである。
【0078】
従って、本実施形態では、各作像ユニット100による作像過程が行われ、感光体ドラム11上に各色トナー像が形勢される。
【0079】
そして、各作像ユニット100による各色トナー像は、中間転写ベルト110に一次転写された後、一括転写装置120にてシートに一括転写される。
【0080】
このような作像過程において、現像装置12のトナーの補給動作はスムーズに行われるため、各作像ユニット100による各色トナー像は濃度むらなく作成されることになり、これらの色トナー像が多重転写されるため、色ずれすることなく、高品質のカラー画像が得られる。
【0081】
《2成分現像剤》
本発明で用いられる2成分現像剤は、トナーとキャリアとを含むものである。
【0082】
キャリアとトナーとの配合率は、キャリア100質量部に対してトナー3〜20質量部が好ましく、4〜18質量部がより好ましい。
【0083】
本発明で用いられる2成分現像剤は、キャリアとトナーを、混合装置を用い混合することで得ることができる。
【0084】
混合装置としては、例えばヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製)、ナウタミキサー(パウダーテック社製)、V型混合機を挙げることができる。
【0085】
〈キャリア〉
本発明で用いられるキャリアは、多孔質フェライト芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたものである。
【0086】
本発明で云う多孔質フェライト芯材粒子とは、表面や内部に細孔を有する粒子のことである。樹脂被覆層とは、芯材粒子の表面に樹脂で形成される層のことであり、樹脂の一部が芯材粒子内部に入ってもよい。
【0087】
発明において、芯材粒子およびキャリア粒子についての静嵩密度の値は、JIS−Z−2504に準じて、次のようにして求めることができる。
【0088】
図4は、芯材粒子およびキャリア粒子の静嵩密度を測定する装置の一例を示す説明図である。
【0089】
図4に示すように、上端に直径が28mmの円形の開口310を有する容量25cmの円筒型容器312を、水平面上に設置された容器台315上に配置し、この容器台315に設けられたスタンド324の漏斗保持部325により、下端に2.5mmの口径の排出口320を有する漏斗322を、円筒型容器312の直上方に、開口310のレベルから排出口320までの高さhが25mmとなる位置に保持してなる装置を用い、試料を、開口310から溢れるまで、漏斗322の排出口320から排出し落下させて開口310から容器312内に流し込み、その後、当該容器312の開口310の面に沿って水平に試料を摺り切ることにより盛り上がった試料部分を除去し、その結果容器310内に充填された試料の質量を測定し、その測定値から、次の式により、試料の静嵩密度A(g/cm)を求める。
【0090】
A=〔容器内の試料の質量(g)〕/〔容器の容積(cm)〕
本発明で使用されるキャリアは、その体積基準におけるメディアン径(D50)が15μmから80μmのものが好ましく、20μmから60μmのものがより好ましい。キャリアの体積基準メディアン径を上記範囲とすることにより高画質のトナー画像を安定して形成することが可能になる。前記芯材粒子及びキャリアの体積基準メディアン径は、湿式分散装置を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)(シンパテック社製)」により測定が可能である。
【0091】
樹脂被覆層の平均膜厚は、キャリアの耐久性と低電気抵抗化の両立の観点より0.05〜4.0μmが好ましく、更には0.2〜3.0μmが好ましい。
【0092】
樹脂被覆層の平均膜厚は、以下の方法により算出される値である。
【0093】
集束イオンビーム試料作成装置(SMI2050 エスエスアイナノテクノロジー(株)製)にてキャリア薄片を作製し、その後、その薄片の断面を透過型電子顕微鏡(JEM−2010F 日本電子(株)製)にて5000倍の視野で観察し、その視野における最大膜厚となる部分と最小膜厚となる部分の平均値を樹脂被覆層の平均膜厚とした。
【0094】
また、本発明で使用されるキャリアは、その電気抵抗値が10Ωcmから1012Ωcmのものが好ましく、10Ωcmから1011Ωcmであるものがより好ましいものである。キャリアの電気抵抗値を上記範囲とすることにより高濃度のトナー画像形成に最適なものになる。
【0095】
また、本発明で使用されるキャリアは、その飽和磁化が30〜80Am/kg、残留磁化が5.0Am/kg以下のものが好ましい。この様な磁気特性を有するキャリアを用いることにより、キャリアが部分的に凝集することが防止され、現像剤搬送部材の表面に2成分現像剤が均一分散されて、濃度むらがなく、均一できめの細かいトナー画像を形成する現像が可能になる。
【0096】
なお、キャリアの磁気特性は以下の様にして測定することが可能である。測定装置として、例えば、高感度型振動試料型磁力計VSM−P7−15型(東英工業社製)を使用し、測定磁場を5KOe、試料の量を25mgとして測定する。
【0097】
残留磁化は、フェライトを用いることにより小さくできる。尚、残留磁化が小さいとキャリア自身の流動性が良好となり、均一な嵩密度の2成分現像剤を得ることができる。
【0098】
〈多孔質フェライト芯材粒子〉
図5は、多孔質フェライト芯材粒子を用いて作製したキャリアの断面を示す模式図である。
【0099】
図5において、200は多孔質フェライト芯材粒子、210細孔、220は樹脂被覆層を示す。
【0100】
本発明で用いられるキャリアは、キャリアを構成する多孔質フェライト芯材粒子の細孔径が、0.2μm以上0.7μm以下が好ましい。細孔径を前記の範囲内にすることで、十分な低比重化が図れ、かつ多孔質フェライト芯材粒子の表面に被覆されてなる樹脂が当該多孔質フェライト芯材粒子の細孔へ浸透しにくくなり、均一な樹脂被覆層を形成し優れた流動性が得られる。
【0101】
芯材粒子の細孔径は、例えば、水銀ポロシメータという装置を用いる水銀圧入法により測定が可能である。水銀圧入法は、大抵の物質と反応せず、漏れもない水銀に圧力を加えて固体の細孔中に圧入し、このときに加えた圧力と押し込まれた水銀の容積の関係を測定して細孔径を算出するものである。すなわち、高圧容器内に水銀を充填した試料セルを用意し、容器内を段階的に加圧していくことにより水銀は大きな細孔から小さな細孔へと順に侵入していくので、これを利用して圧入された水銀の容積から細孔径を算出することができる。
【0102】
水銀を圧入する際に加えられた圧力と、その圧力で水銀が侵入することの可能な細孔径の関係は、下記に示すWashbumの式より導かれる。すなわち、
D=−4γcosθ/P
上記式において、Pは加えられた圧力、Dは細孔径、γは水銀の表面張力、θは水銀と細孔壁面の接触角を表す。ここで、γとθは定数であることから、上記式より加えた圧力Pと細孔径Dの関係が求められ、そのときの水銀の侵入容積を測定することにより、細孔径とその容積分布の関係を導くことができる。
【0103】
本発明で使用される芯材粒子の細孔径の測定方法としては、例えば、市販の水銀ポロシメータ「Pascal 140とPascal 240(いずれもThermo Fischer Scientific社製)」を用いる方法がある。この水銀ポロシメータを使用する測定方法は、以下の手順で行う。すなわち、
(1)測定試料を複数の穴を開けた市販のゼラチン製のカプセルに投入し、当該カプセルを粉体用のディラトメータ「CD3P」内に入れる。
(2)「Pascal 140」を用いて脱気処理を行った後、水銀を充填して低圧領域(0〜400kPa)下での測定を行い、これを1st Runとする。
(3)上記1st Runの後、再び脱気処理と前記低圧領域下での測定を行い、これを2nd Runとする。
(4)2nd Run実施後、前述したディラトメータ、水銀、カプセル、測定試料を合わせた質量を測定する。
(5)次に、「Pascal 240」を用いて高圧領域(0.1MPa〜200MPa)下での測定を行い、この高圧領域下での測定で得られた水銀圧入量を用いて芯材粒子の細孔容積、細孔径分布及びピーク細孔径を求める。
(6)なお、前記芯材粒子の細孔容積、細孔径分布及びピーク細孔径は、水銀の表面張力を480dyn/cm、接触角を141.3°として算出し、ピーク細孔径を当該芯材粒子の細孔径とする。
【0104】
多孔質フェライト芯材粒子を構成するフェライトは、式:(MO)x(Fe)yで表される化合物で、フェライトを構成するFeのモル比yを30モル%から95モル%とすることが好ましく、組成比yが前記範囲の値となるフェライト粒子は、所望の磁気特性を得やすいので、搬送性に優れたキャリアを作製するのに適している。式中のMはFeを除く、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、ジルコニウム(Zr)、ビスマス(Bi)、コバルト(Co)、リチウム(Li)の金属原子で、これらを単独または複数種類組み合わせて使用することが可能である。
【0105】
〈多孔質フェライト芯材粒子の作製〉
本発明に使用される芯材粒子は、公知の方法により作製が可能で、例えば、後述する実施例に記載の工程を経て作製することが可能である。以下、本発明に使用される芯材粒子の代表的な作製方法を説明するが、本発明に使用可能な芯材粒子は、以下の工程を経て作製されるものに限定されるものではない。
【0106】
(1)原材料の粉砕工程
この工程は、芯材粒子の原材料を適量秤量した後、ボールミルあるいは振動ミル等に投入して乾式の粉砕処理を行う工程で、この粉砕処理は0.5時間以上行うものであり、1時間から20時間行うものが好ましい。この工程で配合する原材料の種類や原材料の粉砕度合いを制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、嵩密度を制御することが可能である。
【0107】
また、配合する原材料は、例えば、前述の式(MO)x(Fe)yで表される芯材粒子を作製する場合、式中の金属酸化物を形成することが可能な水酸化化合物や炭酸化合物を用いることが好ましい。すなわち、水酸化化合物や炭酸化合物を原材料に使用して形成された芯材粒子は、酸化化合物を原材料に用いて形成されたものに比べて、空隙率や連続空隙度が高いものになる傾向を有するので好ましい。
【0108】
(2)ペレット形成工程
前記粉砕処理により作製された粉砕物を加圧成形機等により、例えば、大きさ1mm角程度のペレットに成形する工程である。また、形成したペレットを所定目開きのふるいにかけ、混在する粗粉あるいは微粉の除去も行う。
【0109】
(3)仮焼成工程
形成したペレットを市販の電気炉に投入して、数時間の加熱処理を行う工程である。加熱温度は700℃から1200℃が好ましい。また、この工程で加熱温度や加熱時間を制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、嵩密度を制御することが可能である。
【0110】
なお、本発明に使用される芯材粒子は、上記仮焼成工程を必ずしも経る必要はなく、仮焼成を行わずにペレットを湿式粉砕処理し、造粒、焼成等の後述する各工程を経ることにより芯材粒子を作製することが可能である。仮焼成工程を経ずに作製された芯材粒子は、細孔の空隙率や連続空隙度が高いものになる傾向を有する。この様な観点から、多孔質の芯材粒子を作製する場合、仮焼成における加熱温度を低めに設定することが好ましい。
【0111】
(4)仮焼成物の粉砕工程
上記仮焼成処理を行ったペレット(仮焼成物)をボールミルあるいは振動ミル等を用いて乾式の粉砕処理を行う工程である。なお、乾式の粉砕処理を行う工程では、使用するメディアに粒径1mm以下のビーズを使用することが好ましく、原材料やペレットの均一かつ効果的な分散をより確実に行うことができる。また、使用するビーズの径、組成、粉砕処理時間を制御することにより、原材料やペレットの粉砕度合いを制御することが可能である。
【0112】
(5)湿式粉砕工程
上記粉砕処理により作製された粉砕物に水を添加し、湿式のボールミルや振動ミルを用いて粉砕処理を行い、所望の粒径を有する粉砕物を分散させたスラリーを作製する工程である。なお、この工程でスラリー中の粉砕物の粒径を制御することにより、芯材粒子の細孔径を制御することが可能である。
【0113】
また、スラリーを形成する際に添加する水分量を制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、嵩密度を制御することが可能である。すなわち、スラリーを形成する際の水分量を多くすると、空隙が多く形成されるので、高い空隙率、及び、低い嵩密度を有する芯材粒子を形成する上で好ましいものである。
【0114】
(6)造粒工程
上記湿式粉砕工程で作製したスラリー中に、分散液やポリビニルアルコール等のバインダを添加し、粘度を調整した後、スプレードライヤーを用いて当該スラリーより造粒を行い、形成した造粒物を乾燥させる工程である。この工程でスラリー中に添加するバインダや水の量あるいは乾燥度合いを制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、後述する嵩密度を制御することが可能である。
【0115】
(7)本焼成工程
上記造粒工程で造粒物を乾燥させた後、当該造粒物を電気炉等の加熱手段に投入し、窒素ガス供給等により酸素濃度を制御しながら、800℃から1400℃の温度で1時間から24時間加熱処理することにより焼成物を形成する工程である。なお、この工程で焼成方法や加熱温度(焼成温度)、加熱時間(焼成時間)、窒素ガスの供給量や水素ガスによる還元雰囲気の形成等を制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、後述する嵩密度を制御することが可能である。
【0116】
また、本焼成を行う際に使用する加熱手段としては、大気雰囲気や窒素ガス雰囲気あるいは水素ガス投入による還元性雰囲気等の下で焼成処理が行える公知の電気炉が挙げられ、例えば、ロータリー式電気炉、バッチ式電気炉、トンネル式電気炉等がある。
【0117】
(8)解砕、分級処理工程
上記本焼成工程により形成された焼成物を解砕、分級処理して、所定粒径の芯材粒子を形成する工程である。この工程では、公知の分級方法を実施することが可能で、例えば、公知の風力分級や、メッシュろ過法、沈降法等を用いることにより、形成した焼成物を所望の粒径に粒度調整することが可能である。
【0118】
また、解砕、分級処理を実施後、後述する実施例にも記載の様に、公知の磁力選鉱機を用いて、芯材粒子より磁力の弱いものを選り分ける工程を加えることも可能である。ここで、磁力選鉱機とは、磁石の力を利用して、芯材粒子中より磁力の高いものを選り分ける装置のことで、例えば、日本マグネティックス(株)製より磁力選鉱機として提供される棒磁石や電磁分離機等がある。
【0119】
上記工程を経て、本発明に使用される芯材粒子を作製することが可能である。なお、必要に応じて加熱により芯材粒子表面に酸化物の被膜を形成する処理(酸化被膜形成処理)を施すことも可能である。酸化被膜形成処理は、例えば、前述したロータリー式電気炉やバッチ式電気炉等の一般的な電気炉を用い、300℃から700℃の加熱温度で熱処理を行うことにより実施可能である。また、酸化被膜形成処理を実施する前に還元処理を行うことも可能である。酸化被膜の厚さは、0.1nmから5μmが好ましく、上記範囲の芯材粒子を用いて作製したキャリアがトナーに対して良好な帯電付与性能を長期にわたり安定して発現する等、芯材粒子が適度な導電性を安定的に維持することができる。
【0120】
〈樹脂被覆層を形成する樹脂〉
樹脂被覆層を形成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトンなどのポリビニル系およびポリビニリデン系の樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体やスチレン−アクリル酸共重合体などの共重合体樹脂;オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂またはその変成樹脂(例えば、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタンなどによる変成樹脂);ポリテトラクロルエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロルトリフルロルエチレンなどのフッ素樹脂;ポリアミド樹脂;ポリエステル樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリカーボネート樹脂;尿素−ホルムアルデヒド樹脂などのアミノ樹脂;エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0121】
これらの中では、芯材粒子に対して良好に付着し、機械的衝撃力や熱を加えることにより固着して樹脂被覆が形成されやすいアクリル系樹脂が好ましく用いられる。
【0122】
アクリル系樹脂としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどの鎖式メタクリル酸エステルモノマーの重合体、炭素原子数3〜7個のシクロアルキル環を有するメタクリル酸シクロプロピル、メタクリル酸シクロブチル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘプチルなどの脂環式メタクリル酸エステルモノマーの重合体などが挙げられる。
【0123】
アクリル系樹脂の中では、耐摩耗性と電気抵抗を両立させる観点から、脂環式メタクリル酸エステルモノマーと鎖式メタクリル酸エステルモノマーとの共重合体が好ましい。
【0124】
鎖式メタクリル酸エステルモノマーとしては、全単量体質量に対して10〜70質量%使用することが好ましい。
【0125】
なお、以上のアクリル系樹脂と、スチレン、α−メチルスチレン、パラクロルスチレンなどのスチレン系モノマーを共重合させたものを使用してもよい。
【0126】
樹脂のガラス転移点は、40〜140℃であることが好ましく、より好ましくは60〜130℃である。
【0127】
この樹脂のガラス転移点は、「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用いて測定されるものである。
【0128】
測定手順としては、試料(樹脂)3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、ホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。測定条件としては、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行った。
【0129】
ガラス転移点は、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移点として示す。
【0130】
樹脂の質量平均分子量は、10万〜90万であることが好ましく、より好ましくは25万〜75万である。
【0131】
この樹脂の質量平均分子量は、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるものである。
【0132】
詳細には、装置「HLC−8220」(東ソー社製)およびカラム「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連」(東ソー社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.2ml/minで流し、試料を室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で濃度50mg/mlになるようにテトラヒドロフランに溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、屈折率検出器(RI検出器)を用いて検出し、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。検量線測定用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical社製の分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、4.48×10のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を測定し、検量線を作成する。また、検出器には屈折率検出器を用いる。
【0133】
《樹脂被覆層の形成》
芯材粒子の表面に樹脂被覆層をする方法としては、乾式コート法、湿式コート法が挙げられるが、乾式コート法による樹脂被覆層は芯材粒子の細孔まで樹脂が入り込まず、より嵩密度の低いキャリアを作製することができ好ましい。
【0134】
(乾式コート法)
乾式コート法は、機械的衝撃や熱を加えて樹脂を芯材粒子の表面にコートする方法であり、下記の工程により、樹脂被覆層を形成する方法である。
1:被覆しようとする樹脂粒子、必要により添加する固形物(例えば、無機粒子)を分散したコート材を、芯材粒子とともに機械的に撹拌し、芯材粒子表面にコート材を付着させる
2:その後、機械的衝撃や熱を加えて芯材粒子表面に付着させたコート材中の樹脂粒子を溶融或いは軟化させて固着し、樹脂被覆層を形成する
3:必要に応じ1〜2の工程を繰り返し、所望の厚さの樹脂被覆層を形成する。
【0135】
機械的衝撃や熱を加えてコートする方法の装置としては、例えば「ターボミル」(ターボ工業社製)、ピンミル、「クリプトロン」(川崎重工社製)等のローターとライナーを有する摩砕機又は撹拌羽根付高速撹拌混合機を挙げることができ、これらの中では撹拌羽根付高速撹拌混合機が良好に樹脂被覆層を形成でき好ましい。
【0136】
加熱する場合には、加熱温度は60〜145℃が好ましい。前記範囲の温度で加熱すると樹脂被覆したキャリア同士の凝集が発生せず、芯材粒子表面に樹脂を固着させることができる。
【0137】
(湿式コート法)
(1)流動層式スプレーコート法
流動層式スプレーコート法(以下、溶剤コート法とも云う)は、樹脂を溶剤に溶解した塗布液を、流動性スプレーコート装置を用いて芯材粒子の表面にスプレー塗布し、次いで乾燥して樹脂被覆層を作製する方法
(2)浸漬式コート法
浸漬式コート法は、樹脂を溶剤に溶解した塗布液中に芯材粒子を浸漬して塗布処理し、次いで乾燥して樹脂被覆層を作製する方法
(3)重合法
重合法は、反応性化合物を溶剤に溶解した塗布液中に、芯材粒子を浸漬して塗布処理し、次いで熱等を加えて重合反応を行って樹脂被覆層を作製する方法
本発明では、湿式コート法、乾式コート法、湿式コート法と乾式コート法を組み合わせたコート法により樹脂被覆層を形成できる。
【0138】
《トナー》
本発明で用いられるトナーは、トナー母体粒子に外添剤を付着させて得られたものが好ましい。トナー母体粒子に外添剤を付着させて得られたトナーは、2成分現像剤の流動性が向上、転写率が向上、クリーニング性が向上し好ましい。
【0139】
トナーは、体積基準におけるメディアン径(D50)で3.0〜8.0μmのものが好ましい。
【0140】
尚、トナーの体積基準におけるメディアン径(D50)は、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)を用い、アパチャ径100μmで、2.0〜60μmのトナーの体積を測定して算出した値である。
【実施例】
【0141】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。
【0142】
《芯材粒子の作製》
キャリアの作製に用いる芯材粒子は以下のようにして作製した。
【0143】
(芯材粒子1の作製)
MnO:35mol%、MgO:14.5mol%、Fe:50mol%及びSrO:0.5mol%になるように原料を秤量し、水と混合した後、湿式のメディアミルで5時間粉砕してスラリーを得た。
【0144】
得られたスラリーをスプレードライヤーにて乾燥し、真球状の粒子を得た。空隙率ならびに連続空隙度を調整するために、MnO原料としては炭酸マンガンを、MgO原料としては水酸化マグネシウムを用いた。この粒子を粒度調整した後、950℃で2時間加熱し、仮焼成を行った。次いで、空隙率を高めにしつつ適度な流動性を得るために、直径0.3cmのステンレスビーズを用いて湿式ボールミルで1時間粉砕したのち、さらに直径0.5cmのジルコニアビーズを用いて4時間粉砕した。このスラリーに分散剤を適量添加し、又造粒される粒子の強度を確保し、空隙率ならびに連続空隙度を調整する目的で、バインダとしてポリビニルアルコール樹脂(PVA)を固形分に対して0.8質量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、電気炉にて、温度1150℃、酸素濃度0体積%(窒素ガス雰囲気)で3.5時間保持し、本焼成を行った。
【0145】
その後、解砕し、さらに分級して粒度調整し、その後磁力選鉱により低磁力品を分別し、「芯材粒子1」を作製した。
【0146】
芯材粒子1の粒子径は35μm、嵩密度は、1.72、細孔径は0.43μmであった。尚、粒子径、嵩密度、細孔径は前記の方法で測定した値である。
【0147】
(芯材粒子2の作製)
芯材粒子1の作製で用いた炭酸マンガンの代わりに二酸化マンガンを用い、添加するバインダの量を0.5質量%にし、電気炉にて、温度1200℃、酸素濃度1.5体積%で6時間保持し、本焼成を行った以外は、芯材粒子1の作製と同様にして、「芯材粒子2」を作製した。
【0148】
(芯材粒子3の作製)
芯材粒子1の作製で用いた炭酸マンガンの代わりに四酸化三マンガンを用い、電気炉にて、温度1125℃、酸素濃度0.5体積%で4時間保持し、本焼成を行った以外は、「芯材粒子1」の作製と同様にして、「芯材粒子3」を作製した。
【0149】
(芯材粒子4の作製)
直径0.5cm径のジルコニアビーズに代えて、0.15mmのステンレスビーズを用い、添加する添加するバインダの量を1.0質量%にし、電気炉にて、温度1100℃で本焼成を行った以外は、芯材粒子1の作製と同様にして、「芯材粒子4」を作製した。
【0150】
(芯材粒子5の作製)
芯材粒子1の作製の仮焼成温度を950℃から1100℃に変更、その後の粉砕時間を12時間、本焼成を1300℃にて2時間、酸素濃度2.5%で行った以外は、芯材粒子1の作製と同様にして、「芯材粒子5」を作製した。
【0151】
(芯材粒子6の作製)
芯材粒子1の作製の電気炉の温度条件を、1350℃にて6時間保持し、本焼成を行った以外は、芯材粒子1の作製と同様にして、「芯材粒子6」を作製した。
【0152】
(芯材粒子7の作製)
反応装置に、フェノール200質量部、37%ホルマリン260質量部、体積平均粒子径0.3μmの球状マグネタイト1600質量部、28%アンモニア水31.2質量部、フッ化カルシウム4質量部、水200質量部を撹拌しながら投入し、毎分1℃で85℃まで昇温し、同温度で3時間反応、硬化させ、「芯材粒子7」を作製した。
【0153】
《キャリアの作製》
キャリアは、上記で作製、準備した芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けて作製した。
【0154】
(キャリア1の作製)
「芯材粒子1」100質量部と、メタクリル酸シクロヘキシルとメタクリル酸メチル共重合体(共重合比1:1)よりなる被覆用微粒子(重量平均分子量:40万、ガラス転移点:115℃、粒径(D50):100nm)3質量部とからなるキャリア原料を「撹拌羽根付高速撹拌混合機」に投入し、予備混合工程として、周速1m/secで2分間低速混合・撹拌した。その後、キャリア中間体形成工程として、ジャケットに冷水を通過させ、40℃にて周速8m/secで20分間混合・撹拌し、キャリア中間体を形成した。その後、キャリア粒子形成工程として、ジャケットに蒸気を通過させ、キャリア中間体を120℃にて周速8m/secで30分間撹拌してキャリア粒子よりなる「キャリア1」を作製した。樹脂被覆層の膜厚は、1.0μmであった。尚、樹脂被覆層の膜厚は前記の方法により測定して得られた値である。
【0155】
(キャリア2〜7の作製)
キャリア1の作製で用いた芯材粒子1を、上記で作製した「芯材粒子2〜7」に変更し、表1に示す被覆樹脂量を用いた以外は同様にして「キャリア2〜7」を作製した。
【0156】
表1に、キャリアの作製に用いた芯材粒子、粒子径、嵩密度、細孔径、被覆樹脂量、平均膜厚を示す。
【0157】
【表1】

【0158】
《トナーの準備》
「bizhub C360」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)で使用している「黒トナー」を準備した。
【0159】
《2成分現像剤の作製》
上記で作製した「キャリア1〜7」と「黒トナー」を下記の様に配合して「2成分現像剤1〜7」を作製した。具体的には、Vブレンダに、キャリア100質量部に対してトナーを表2に示す部数を配合し、常温常湿(温度20℃、相対湿度50%RH)環境下で、Vブレンダの回転数を20rpm、撹拌時間を20分間に設定して混合を行い、さらに、混合物を目開き125μmのメッシュで篩い分けて作製した。
【0160】
《評価》
評価は、画像形成装置「DocuPrint360」(富士ゼロックス社製)に、図1の現像装置を取り付け、上記で作製した2成分現像剤を順番に装填し、A4判上質紙(64g/m)にプリントして行った。
【0161】
(かぶり)
かぶりは、常温常湿(20℃、50%RH)のプリント環境で、印字率5%の文字画像を20万枚プリント後、白紙をプリントし、転写材の白紙濃度で評価した。転写材の白紙濃度はA4判の20カ所を測定し、その平均値を白紙濃度とする。濃度測定は反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて行った。尚、かぶりは、0.01以下を合格とする。
【0162】
(転写率)
転写率は、常温常湿(20℃、50%RH)のプリント環境で、初期と印字率5%の文字画像を20万枚プリント終了後、画像濃度が1.30のソリッド画像(20mm×50mm)をプリントし、下記式により転写率を求めて、評価を行った。
【0163】
転写率(%)=(転写材に転写されたトナーの質量/感光体上に現像されたトナーの質量)×100
尚、転写率は、85%以上を合格とする。
【0164】
(キャリア付着)
キャリア付着は、常温常湿(20℃、50%RH)のプリント環境で、印字率5%の文字画像を20万枚プリント終了後、ベタ画像のプリントを行い、ベタ画像上に付着したキャリア粒子の個数を、拡大鏡を使用して目視により評価した。尚、キャリア付着は、10個以下を合格とする。
【0165】
(画像むら)
画像むらは、常温常湿(20℃、50%RH)のプリント環境で、初期と印字率5%の文字画像を20万枚プリント終了後、ベタ画像のプリントを行い、プリント画像の画像むらの発生程度を下記価基準により行った。尚、評価は◎、○を合格とする。
【0166】
なお、画像むらとは、現像スリーブ上の現像剤の入れ替え不良により、画像濃度が徐々に低下する現象をいう。
【0167】
(評価基準)
◎:ベタ画像に濃度むら発生なし
○:ベタ画像に軽微な濃度むらが発生している(実用上問題ないレベル)
×:ベタ画像に濃度むらが発生している(実用上問題となるレベル)。
【0168】
表2に、評価に用いた2成分現像剤と評価結果(かぶり、転写率、キャリア付着、画像むら)を示す。
【0169】
【表2】

【0170】
表2に示す様に、実施例1〜5は、かぶり、転写率、キャリア付着、画像むらに問題が無く、本発明の効果を奏していることが確認された。一方、比較例1、2は、上記評価項目の何れかに問題があり本発明の効果を奏していないことが確認された。
【符号の説明】
【0171】
1 現像剤担持体
2 磁界発生手段
2a〜2d 磁極
3 規制部材
4 現像剤収容部
5 トナー収容部
6 トナー補給路
7 補給口
9 トナー誘導部材
10 撹拌装置
11 感光体ドラム
12 現像装置
G 2成分現像剤
T トナー
Z 静電潜像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に磁界発生手段を具備し且つトナーとキャリアとが含まれる2成分現像剤を搬送担持する現像剤担持体と、現像剤収容部と、前記現像剤収容部と連通し且つトナーを収容するトナー収容部とを有し、現像剤担持体上の2成分現像剤量を規制部材で規制し、2成分現像剤の体積変化に応じて2成分現像剤のトナーの取り込みを自律的に制御する機構を具備した現像装置を使用する画像形成方法において、
該キャリアとして、多孔質フェライト芯材粒子表面に樹脂被覆層を有するものを用いることを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】
前記キャリアの嵩密度が、1.1g/cm以上2.0g/cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
【請求項3】
前記キャリアの多孔質フェライト芯材粒子の内部及び表面に存在する細孔の細孔径が、0.2μm以上0.7μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
【請求項4】
前記キャリアの樹脂被覆層が、乾式法で製造された層であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−44855(P2013−44855A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181302(P2011−181302)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】