画像形成装置、その制御方法及びプログラム
【課題】印刷データ生成後であっても、印刷データの部数を自由に変更することが出来る画像形成装置、その制御方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】画像形成装置において、印刷データの部数の変更指示の入力を受け付け、クライアント装置における印刷データ生成時に設定された部数の情報である元部数の情報を取得し、当該元部数の情報に基づいて、前記元部数における1部毎のページ数を特定し、前記元部数における1部の情報に基づいて、印刷データの部数を変更する。
【解決手段】画像形成装置において、印刷データの部数の変更指示の入力を受け付け、クライアント装置における印刷データ生成時に設定された部数の情報である元部数の情報を取得し、当該元部数の情報に基づいて、前記元部数における1部毎のページ数を特定し、前記元部数における1部の情報に基づいて、印刷データの部数を変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、その制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置を用いて印刷をする場合に、部数選択をし、複数部数を1つの印刷データとして1印刷装置に印刷させる方法が一般に知られている。しかし、1度印刷装置に送信された印刷データの部数を変更することは困難である。
【0003】
つまり、プリンタドライバ側で2ページの印刷対象データを2部印刷すべく印刷設定を行った場合、印刷装置側では、当該2部を1部の印刷データとして認識するため、印刷装置側で部数を2部から3部に変更しようとしても、部数は2部(印刷装置にとっては1部)×3部=6部となってしまう。
【0004】
特許文献1では、複数部数の印刷データが1部単位で記憶され、1部毎に対する印刷指示が成されることで、部毎の印刷が可能な印刷装置において、ユーザからの印刷指示を受け付けた場合、初めに1部だけを印刷し、2部目以降のデータを一括印刷するか否かをユーザの指示に基づいて切り替えることで、1部毎に印刷処理を行わなければならない手間を解消する技術が公開されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−275065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示されている技術は、部数を自由に変更できるわけではなく、一度送信した全部数を印刷するか、1部だけ印刷するか、を選択する事しかできない。
【0007】
本発明は、印刷データ生成後であっても、印刷データの部数を自由に変更することが出来る画像形成装置、その制御方法及びプログラムを提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、印刷データの送信元であるクライアント装置と通信可能に接続される画像形成装置であって、部数指定された印刷データを受信する受信手段と、前記受信手段により前記印刷データが受信される前の、前記印刷データの印刷部数を特定する特定手段と、前記印刷データの部数を変更する指示である部数変更指示を受け付ける部数変更指示受付手段と、前記部数変更指示で受け付けた部数変更指示に基づいて、前記印刷データの印刷部数を変更する部数変更手段とを備え、前記部数変更手段は、前記特定手段で特定した印刷部数の情報を用いて印刷部数の変更を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、印刷データ生成後であっても、印刷データの部数を自由に変更することが出来る画像形成装置、その制御方法及びプログラムを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態における、画像形成装置を含むシステムのシステム構成の一例を示す図
【図2】本発明の実施形態における、クライアントPC200のハードウエア構成の一例を示す図
【図3】本発明の実施形態における、複合機300のハードウエア構成の一例を示す図
【図4】本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例を示す図
【図5】本発明の実施形態における、印刷データの送信処理の流れを示すフローチャート
【図6】本発明の実施形態における、印刷データの印刷処理の流れを示すフローチャート
【図7】本発明の実施形態における、印刷データの部数変更処理の流れを示すフローチャート
【図8】本発明の実施形態における、印刷データのヘッダ情報の構成の一例を示す図
【図9】本発明の実施形態における、印刷設定画面の構成の一例を示す図
【図10】発明の実施形態における、メニュー画面の構成の一例を示す図
【図11】本発明の実施形態における、印刷データのリスト表示画面の構成の一例を示す図
【図12】本発明の実施形態における、部数変更画面の構成の一例を示す図
【図13】本発明の実施形態における、部数変更後の部数変更画面の構成の一例を示す図
【図14】本発明の実施形態における、部数変更後のリスト表示画面の構成の一例を示す図
【図15】本発明の実施形態における、余り面の有無判定処理の流れの一例を示すフローチャート
【図16】本発明の実施形態における、印刷時の余り面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、図1を参照して、本発明の実施形態における、画像形成装置を含むシステムのシステム構成の一例について説明する。図1は、本発明の実施形態における、画像形成装置を含むシステムのシステム構成の一例を示す図である。
【0012】
図1に示すように、本発明の画像形成装置を含むシステムは、LAN101、クライアントPC200、複合機300等から構成されている。LAN101は、当該ネットワーク上の各種装置を通信可能に接続する。クライアントPC200は、印刷データを生成し、複合機300に送信する。つまり、当該印刷データの送信元となる。
【0013】
複合機300は、印刷データを受信し、記憶する機能を有する。また、要求に応じて、印刷データ内の部数を変更し、印刷を実行する。以上が図1の、本発明の実施形態における、画像形成装置を含むシステムのシステム構成の一例についての説明である。
【0014】
次に図2を参照して、本発明の実施形態におけるクライアントPC200のハードウエア構成の一例について説明する。図2は、本発明の実施形態における、クライアントPC200のハードウエア構成の一例を示す図である。
【0015】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0016】
また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(BasIC Input Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要は後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0017】
RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0018】
また、入力コントローラ205は、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。ビデオコントローラ206は、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示機への表示を制御する。なお、図2では、CRT210と記載しているが、表示機はCRTだけではなく、液晶ディスプレイ等の他の表示機であってもよい。
【0019】
メモリコントローラ207は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HDD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0020】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0021】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォント展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0022】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ211に格納されている。以上が、図2に示す、本発明の実施形態におけるクライアントPC200のハードウエア構成の一例についての説明である。
【0023】
次に、図3を参照して、本発明の実施形態における、複合機300のハードウエア構成について説明する。図3は、本発明の実施形態における、複合機300のハードウエア構成の一例を示す図である。
【0024】
図3において、コントローラユニット316は、画像入力デバイスとして機能するスキャナ部314や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ部312と接続する一方、LANや公衆回線(WAN)(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行なう。
【0025】
CPU301は、システム全体を制御するプロセッサである。RAM302は、CPU301が動作するためのシステムネットワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。
【0026】
ROM303は、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。HDD304は、システムを制御するための各種プログラム、画像データ等を格納する。
【0027】
NetworkI/F305は、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行う。MODEM306は、公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
【0028】
操作部インターフェース(操作部I/F)307は、操作部308に表示する画像データを操作部308に対して出力する。また、操作部I/F307は、操作部308から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU301に伝える役割をする。なお、操作部308はタッチパネルを有する表示部(UI)を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
【0029】
外部I/F318は、USB、IEEE1394,プリンタポート,RS−232C等の外部入力を受け付けるI/F部であり、本実施形態においては認証で必要となるICカードの読み取り用のカードリーダ319が外部I/F318に接続されている。そして、CPU301は、この外部I/F318を介してカードリーダ319によるICカードからの情報読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。以上のデバイスがシステムバス309上に配置される。
【0030】
IMAGE BUS I/F320はイメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)であり、システムバス309と画像データを高速で転送する画像バス315とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス315は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス315上には以下のデバイスが配置される。
【0031】
ラスタイメージプロセッサ(RIP)310は、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。プリンタインタフェース(プリンタI/F)311は、プリンタ部312とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。また、スキャナインタフェース(スキャナI/F)313は、スキャナ部314とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0032】
画像処理部317は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行い、また、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部317は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0033】
スキャナ部314は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者が操作部308から読み取り起動指示することにより、CPU301がスキャナ部314に指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0034】
プリンタ部312は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。なお、プリンタ部312には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0035】
操作部308は、LCD表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F307を介してCPU301に伝える。また、操作部308は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
【0036】
ここで、操作部308のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。また、操作部308のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。また、操作部308のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。
【0037】
カードリーダ319は、CPU301からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のフェリカ(FelICa)(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、該読み取った情報を外部I/F318を介してCPU301へ通知する。
【0038】
スキャナ部314から読み込んだ画像データはMODEM306により、公衆回線上にFAX送信したり、公衆回線からFAX受信した画像データをプリンタ部312により出力したりすることできる。以上が、図3に示す、本発明の実施形態における、本発明の実施形態における、複合機300のハードウエア構成の一例についての説明である。
【0039】
次に図4を参照して、本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例について説明する。図4は、本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例を示す図である。
【0040】
図4に示す通り、クライアントPC200は、印刷部数指定受付部411、印刷データ生成部412、印刷データ送信部413等を備えて構成されている。
【0041】
複合機300は、印刷データ受信部421、印刷データ記憶部422、画像データ変換部423、印刷部数変更部424、レイアウト判定部425、印刷処理部426等を備えて構成されている。
【0042】
クライアントPC200の印刷部数指定受付部411は、ユーザからの指示に従って、印刷データをいくつの部数を含む印刷データとして生成するかを決定すべく、印刷データの部数指定を受け付ける指定受付部である。
【0043】
印刷データ生成部412は、ユーザからの指示に従って、印刷部数指定受付部411で指定された部数を含む印刷データを生成する生成部である。前記印刷データ送信部413は、印刷データ生成部412で生成された印刷データを、複合機300に送信する送信部である。
【0044】
印刷データ受信部421は、クライアントPC200から印刷データを受信する受信部である。印刷データ記憶部422は印刷データ受信部で受信した印刷データを記憶する記憶部である。
【0045】
画像データ変換部423は、印刷データ内の部数毎のページ数を明確にすべく、当該印刷データを画像データに変換する変換部である。印刷部数変更部424は、印刷データ記憶部422に記憶された印刷データの部数を変更する変更部である。
【0046】
レイアウト判定部425は、当該印刷データに設定されたレイアウト設定等の印刷設定を特定し、印刷部数変更部424による部数の変更が正常に実行され得る否かを判定する判定部である。印刷処理部426は、図3のプリンタ部312で印刷データを印刷する処理を行う処理部である。以上が図4の、本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例についての説明である。
【0047】
次に図5を参照して、本発明の実施形態における、印刷データの送信処理の流れについて説明する。図5は、本発明の実施形態における、印刷データの送信処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
クライアントPC200のCPU201はユーザからの指示を受け付け(ステップS501)、受け付けた指示が印刷データの印刷指示か否かを判定する(ステップS502)。
【0049】
受け付けた指示が印刷データの印刷指示であると判定した場合(ステップS502でYES)、当該印刷データを、各ページ一部ずつ印刷するものとして、複合機300に送信する(ステップS503)。
【0050】
クライアントPC200のCPU201は、受け付けた指示が印刷データの印刷指示でないと判定した場合(ステップS502でNO)、当該受け付けた指示が印刷設定画面の表示指示か否かを判定する(ステップS504)。
【0051】
受け付けた指示が印刷設定画面の表示指示でないと判定した場合(ステップS504でNO)、処理をステップS516に移行し、受け付けた指示が、現在実行中の処理の終了指示か否かを判定する(ステップS516)。つまり、テキスト編集ソフトを実行中であれば、当該テキスト編集ソフトの終了指示が成されたか否かを判定する。
【0052】
クライアントPC200のCPU201は、ステップS501で受け付けた指示が当該終了指示であると判定した場合には(ステップS516でYES)、処理を終了する。受け付けた指示が終了指示でないと判定した場合には(ステップS516でNO)、その他の処理を実行して(ステップS517)、処理をステップS501の前に戻す。
【0053】
ここでいうその他の処理とは、例えば、展開中の文書データのテキスト編集処理や、当該文書データへの画像の差し込み処理等の処理であって、印刷指示、印刷設定画面の表示指示、終了指示によらない指示に基づく処理のことを指すものとする。
【0054】
クライアントPC200のCPU201は、ステップS504において、ステップS501で受け付けた指示が印刷設定画面の表示指示であると判定した場合(ステップS504でYES)、印刷設定画面を表示画面に表示する(ステップS505)。ここでいう印刷設定画面とは、印刷設定画面900のような画面のことである。
【0055】
ここで図9を参照して、本発明の実施形態における、印刷設定画面の構成の一例について説明する。図9は、本発明の実施形態における、印刷設定画面の構成の一例を示す図である。
【0056】
図9に示す通り、印刷設定画面900は、印刷先指定受付部901、印刷先アドレス表示部902、原稿サイズ指定受付部903、出力用紙サイズ指定受付部904、部数指定受付部905、印刷向き指定受付部906、ページレイアウト指定受付部907、印刷面指定受付部908、カラー指定受付部909、「OK」ボタン910、「キャンセル」ボタン911、「ヘルプ」ボタン912等から構成されている。
【0057】
印刷先指定受付部901は、当該印刷設定画面900で印刷設定をした印刷データを送信する送信先の指定を受け付ける指定受付部である。印刷先アドレス表示部902は、印刷先指定受付部901で指定を受け付けた印刷データの送信先の場所(アドレス)を表示する表示部である。
【0058】
原稿サイズ指定受付部903は、送信する印刷データの原稿サイズの指定を受け付ける受付部である。出力用紙サイズ指定受付部904は、印刷データの送信先である印刷装置で、実際に印刷データを印刷する際に使用する用紙のサイズ指定を受け付ける指定受付部である。
【0059】
部数指定受付部905は、印刷対象のデータを何部印刷するかの部数指定を受け付ける指定受付部である。尚、印刷データの送信先に指定されている印刷装置である複合機300のCPUは、「印刷対象データ×部数指定受付部905で指定を受け付けた部数=1部」として当該印刷データを認識する。
【0060】
印刷向き指定受付部906は、印刷データを印刷する向きの指定を受け付ける指定受付部である。ページレイアウト指定受付部907は、例えば、印刷用紙1枚に印刷データ内の2ページ分のデータを印刷するページ集約等のレイアウトを設定すべく、当該レイアウトの指定を受け付ける指定受付部である。
【0061】
印刷面指定受付部908は、片面印刷か両面印刷かの指定を受け付ける指定受付部である。カラー指定受付部909は、モノクロ印刷を行うか、カラー印刷を行うかの指定を受け付ける指定受付部である。
【0062】
「OK」ボタン910は、印刷設定を完了し、当該印刷設定の対象である印刷データを複合機300に送信するためのボタンである。「キャンセル」ボタン911は、印刷設定画面900を終了し、クライアントPC200の表示画面を印刷設定画面900が表示される前の画面に遷移させるためのボタンである。
【0063】
「ヘルプ」ボタン912は、印刷設定画面900における印刷設定の方法を表示するための不図示のヘルプ画面を表示するためのボタンである。以上が図9の、本発明の実施形態における、印刷設定画面の構成の一例についての説明である。
【0064】
図5の説明に戻る。クライアントPC200のCPU201は、印刷設定画面900を介して、ユーザからの指示を受け付け(ステップS506)、受け付けた指示が印刷部数の変更指示か否かを判定する(ステップS507)。例えば、印刷部数の入力を受け付けたか否かを判定する。つまり、請求項中の部数変更指示受付手段に該当する。
【0065】
受け付けた指示が印刷部数の変更指示であると判定した場合(ステップS507でYES)、当該印刷部数の変更指示である印刷部数変更指示に従って、印刷部数を変更する(ステップS510)。そして、処理をステップS506の前に戻し、次の指示を受け付けるまで待機する。
【0066】
クライアントPC200のCPU201は、ステップS506で受け付けた指示が印刷部数の変更指示でないと判定した場合(ステップS507でNO)、当該指示が印刷データの複合機300に対する送信指示か否かを判定する(ステップS508)。
【0067】
クライアントPC200のCPU201は、受け付けた指示が印刷データの送信指示でないと判定した場合(ステップS508でNO)、処理をステップS511に移行し、当該受け付けた指示が、印刷のキャンセル指示であるか否かを判定する(ステップS511)。
【0068】
クライアントPC200のCPU201は、受け付けた指示が、印刷のキャンセル指示であると判定した場合は(ステップS511でYES)、処理をステップS501の前、つまり、表示画面の状態を印刷設定画面900が表示される前の状態に戻す。
【0069】
受け付けた指示が、印刷のキャンセル指示でないと判定した場合は(ステップS511でNO)、処理をステップS518に移行し、ユーザから受け付けた指示に従って、その他の処理を実行する。
【0070】
ここでいうその他の処理とは、部数変更指示、印刷データの送信指示、印刷設定画面の終了指示ではない指示に基づく処理のことであり、例えば、印刷用紙サイズの変更や、印刷レイアウトの変更の指示に基づく処理のことである。
【0071】
クライアントPC200のCPU201は、ステップS518の処理を終了すると、処理をステップS506の前に戻し、次の指示を受け付けるまで待機する。
【0072】
クライアントPC200のCPU201は、ステップS508において、ステップS506で受け付けた指示が印刷データの送信指示であったと判定した場合(ステップS508でYES)、複合機300に対して印刷データと、ステップS506で入力を受け付けた部数の情報である元部数情報を送信する(ステップS509)。
【0073】
当該元部数は、クライアントPC200のCPU201が、印刷設定画面900において印刷部数の変更がされた場合に、当該変更を検知し、変更後の部数を取得することで特定するものとする。尚、当該元部数が特定出来なかった場合は、元部数の情報は送信しないものとする。
【0074】
複合機300のCPU301は、クライアントPC200から印刷データと元部数情報を受信し(ステップS512)、受信した印刷データから書誌情報を抽出する(ステップS513)。ここでいう書誌情報とは、図8に示すヘッダ情報800のようなデータのことである。ヘッダ情報800については、図8の説明にて後述する。
【0075】
複合機300のCPU301は、印刷データをイメージデータ化し(ステップS514)、当該ヘッダ情報800とイメージデータとを対応付けて、HDD304等の外部メモリに記憶する(ステップS515)。
【0076】
ここで元部数情報を受信している場合は、ヘッダ情報800の中に、又はヘッダ情報800と対応付けて、前記元部数情報を記憶しておく。以上が図5の、本発明の実施形態における、印刷データの送信処理の流れについての説明である。
【0077】
ここで図8を参照して、本発明の実施形態における、印刷データのヘッダ情報の構成の一例について説明する。図8は、本発明の実施形態における、印刷データのヘッダ情報の構成の一例を示す図である。
【0078】
図8に示すように、ヘッダ情報800は、ユーザ名801、ドキュメント名802、タイムスタンプ803、部数804、ページ数805、面設定806、レイアウト807、用紙サイズ808、カラー809、元部数810等から構成されている。
【0079】
ユーザ名801は、当該ヘッダ情報800の抽出元である印刷データを生成したユーザのユーザ名である。ドキュメント名802は、ヘッダ情報800の抽出元である印刷データの名称である。タイムスタンプ803は、当該ヘッダ情報800の抽出元である印刷データが生成された日時を示す。
【0080】
部数804は、当該ヘッダ情報800の抽出元である印刷データの部数を示す。ここでいう部数804に設定された部数と、図9の印刷設定画面900の部数指定受付部905で指定を受け付けた部数とは、必ずしも一致しないものとする。
【0081】
ページ数805は、印刷データのページ数である。ここでは、印刷データの、印刷設定画面900において設定された印刷部数分のページ数であるものとする。面設定806は、両面印刷を行う否かを示す。レイアウト807は、ページ集約をする情報を含むレイアウト情報である。
【0082】
用紙サイズ808は、当該ヘッダ情報800の抽出元である印刷データを出力する出力用紙サイズである。カラー809は、当該ヘッダ情報800の抽出元である印刷データがカラー印刷か、モノクロ印刷かを示す情報である。
【0083】
元部数810は、クライアントPC200のCPU201が、図5のステップS506で入力を受け付けた部数であって、複合機300のCPU301がステップS512で受信した元部数の情報である。
【0084】
複合機300のCPU301がステップS512で元部数を受信していない場合、当該元部数810は空欄となるものとする。
【0085】
尚、ここでは、元部数810はヘッダ情報800に含まれる形で記憶されているが、ヘッダ情報800に対応する元部数が特定可能であれば、どのような記憶方法を取ってもよい。例えば、当該ヘッダ情報800と元部数810が個別に記憶され、ID等の識別情報を以て、それぞれを対応付けて記憶するようにしてもよい。以上が図8の、本発明の実施形態における、印刷データのヘッダ情報の構成の一例についての説明である。
【0086】
次に図6を参照して、本発明の実施形態における、印刷処理の流れについて説明する。図6は、本発明の実施形態における、印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【0087】
複合機300のCPU301は、ユーザからのログインを受け付ける(ステップS601)。
【0088】
尚、本発明の実施形態においては、複合機300は、ユーザを一意に識別するための識別情報であるユーザIDの入力を受け付け、当該ユーザIDを用いて複合機300へのユーザのログイン処理を行うアプリケーションである、認証アプリケーションが設定されているものとする。
【0089】
また、複合機300のHDD304には、当該認証アプリケーションによるユーザ認証の基準となるユーザIDとユーザ名を対応付けた情報であるユーザ情報が記憶されているものとする。
【0090】
つまり、複合機300のCPU301は、ステップS601のログイン処理に際して、ユーザIDの入力を受け付け、当該入力処理により取得したユーザIDが複合機300に登録(記憶)済である場合に、当該ユーザIDに基づく複合機300へのログイン処理を実行するものである。
【0091】
ここでは、当該ログイン処理が正常に完了したものとして、処理をステップS602に移行するものとする。
【0092】
複合機300のCPU301は、メニュー画面を表示し(ステップS602)、ユーザからの指示を受け付ける(ステップS603)。メニュー画面とは、たとえば、メニュー画面1000のような画面のことである。
【0093】
ここで図10を参照して、本発明の実施形態における、メニュー画面の構成の一例について説明する。図10は、本発明の実施形態における、メニュー画面の構成の一例を示す図である。
【0094】
図10に示す通り、メニュー画面1000は、ユーザ名表示部1001、「印刷」ボタン1002、「FAX」ボタン1003、「スキャン」ボタン1004、「コピー」ボタン1005、「ログアウト」ボタン1006等から構成されている。
【0095】
ユーザ名表示部1001は、複合機300にログイン中のユーザのユーザ名を表示する表示部である。「印刷」ボタン1002は、表示画面をリスト表示画面1100して、印刷処理を実行するためのボタンである。リスト表示画面1100については、図11の説明にて後述する。
【0096】
「FAX」ボタン1003は、FAX処理を実行するためのボタンである。「スキャン」ボタン1004は、スキャン処理を実行するためのボタンである。「コピー」ボタン1005は、コピー処理を実行するためのボタンである。
【0097】
「ログアウト」ボタン1006は、複合機300からユーザをログアウトさせるためのボタンである。以上が図10の、本発明の実施形態における、メニュー画面の構成の一例についての説明である。
【0098】
図6の説明に戻る。複合機300のCPU301は、受け付けた指示が印刷データのリストの表示であるか否かを判定し(ステップS604)、受け付けた指示が印刷データのリストの表示でないと判定した場合(ステップS604でNO)、処理をステップS615に移行し、その他の処理を実行する。
【0099】
ここでいうその他の処理とは、例えば、FAX処理、スキャン処理、コピー処理など、「印刷」ボタン1002の押下による印刷データのリスト表示指示以外の指示に基づく処理のことを指す。
【0100】
複合機300のCPU301は、受け付けた指示が印刷データのリストの表示であると判定した場合(ステップS604でYES)、表示画面を印刷データのリストを表示する画面であるリスト表示画面1100のような画面に切り替える(ステップS605)。リスト表示画面1100については、図11の説明で後述する。
【0101】
ここで図11を参照して、本発明の実施形態における、印刷データのリスト表示画面の構成の一例を示す図である。図11は、本発明の実施形態における、印刷データのリスト表示画面の構成の一例を示す図である。
【0102】
図11に示す通り、リスト表示画面1100は、ユーザ名表示部1101、「更新」ボタン1102、リスト表示部1103、チェックボックス1104、「全選択」ボタン1105、「選択解除」ボタン1106、「詳細情報」ボタン1107、「削除」ボタン1108、「プリント開始」ボタン1109、「ログアウト」ボタン1110等から構成されている。
【0103】
ユーザ名表示部1101は、複合機300にログイン中のユーザのユーザ名を表示する表示部である。「更新」ボタン1102は、リスト表示画面1100の情報を更新するためのボタンである。例えば、「更新」ボタン1102の押下を受け付けることで、複合機300のCPU301は、当該リスト表示画面1100表示後に取得した印刷データを、リスト表示部1103に表示する。
【0104】
リスト表示部1103は、複合機300にログイン中のユーザに対応した印刷データのリストを表示する表示部である。チェックボックス1104は、当該リスト表示部1103に表示されるリストの中で選択済及び選択中の印刷データを特定するためのボックスである。
【0105】
ここでいう選択済という状態は、ユーザによる押下指示を受け付けたことで選択された状態にはあるものの、今現在の選択対象とはなってはいない状態のことをいう。また、選択中という状態は、今現在ユーザからの選択指示を受け付けている状態のことである。リスト表示部1103に表示される選択中の印刷データは、選択中であることを示すために、背景の色を変更したり、周囲を点線で囲ったりするようにしてもよい。
【0106】
「全選択」ボタン1105は、リスト表示部1103に表示されている全ての印刷データを選択済状態にするためのボタンである。「選択解除」ボタン1106は、選択中の印刷データの選択状態を解除するためのボタンである。
【0107】
「詳細情報」ボタン1107は、リスト表示画面1100を、選択中の印刷データに関する部数変更画面1200へ、表示画面を移行させるためのボタンである。「削除」ボタン1108は、選択済の印刷データを削除するためのボタンである。
【0108】
「プリント開始」ボタン1109は、選択済の印刷データを印刷するためのボタンである。「ログアウト」ボタン1110は、ログアウトするためのボタンである。以上が図11の、本発明の実施形態における、印刷データのリスト表示画面の構成の一例についての説明である。
【0109】
図6の説明に戻る。複合機300のCPU301は、ユーザからの指示を受け付け(ステップS606)、当該受け付けた指示が、リスト表示画面1100中の印刷データの選択指示か否かを判定する(ステップS607)。
【0110】
受け付けた指示が、リスト表示画面1100中の印刷データの選択指示であると判定した場合(ステップS607でYES)、選択対象となった、リスト中の印刷データを選択中の状態にして(ステップS608)、処理をステップS606の前に移行し、次の処理があるまで待機する。
【0111】
受け付けた指示が、リスト表示画面1100中の印刷データの選択指示でないと判定した場合(ステップS607でNO)、当該指示が印刷指示であるか否かを判定する(ステップS609)。
【0112】
複合機300のCPU301は、受け付けた指示が印刷指示であると判定した場合(ステップS609でYES)、処理をステップS610に移行し、当該印刷指示による印刷処理の対象である印刷データが選択済みか否かを判定する(ステップS610)。
【0113】
複合機300のCPU301は、印刷データが1つ以上選択された状態にある場合は(ステップS610でYES)当該選択状態にある印刷データを印刷する(ステップS614)。印刷データが1つも選択されていない場合は(ステップS610でNO)、印刷処理は行わず、処理をステップS606の前に戻す。
【0114】
複合機300のCPU301は、ステップS609において、ステップS606で受け付けた指示が印刷指示でないと判定した場合(ステップS609でNO)、受け付けた指示が印刷部数の変更指示か否かを判定する(ステップS611)。
【0115】
受け付けた指示が印刷部数の変更指示でないと判定した場合(ステップS611でNO)、処理をステップS616に移行し、受け付けた指示が、ログオフ指示か否かを判定する(ステップS616)。
【0116】
複合機300のCPU301は、受け付けた指示がログオフ指示であると判定した場合(ステップS616でYES)、複合機300のCPU301はログオフ処理を実行して処理を終了する。
【0117】
受け付けた指示がログオフ指示でないと判定した場合(ステップS616でNO)、処理をステップS617に移行して、その他の処理を実行する(ステップS617)。
【0118】
ここでいうその他の処理とは、例えば、印刷データの削除処理や、選択解除処理等のことであり、選択指示、印刷指示、印刷データの部数変更指示、ログオフ指示ではない指示に基づいて実行される処理のことを指す。
【0119】
尚、ここでは、ステップS617でその他の処理を実行した後、処理をステップS615に戻して、リスト表示画面1100を更新し、表示画面に表示するようにしているが、メニュー画面1000に表示画面を戻す指示を受け付けた場合は、画面をメニュー画面1000に戻すものとする。
【0120】
複合機300のCPU301は、ステップS611において、ステップS606で受け付けた指示が印刷データの部数変更指示であると判定した場合(ステップS611でYES)、当該印刷部数変更指示の対象と成り得る印刷データが選択中か否かを判定する(ステップS612)。
【0121】
複合機300のCPU301は、印刷データが選択中であると判定した場合(ステップS612でYES)、画面を部数変更画面1200に移行する。そして、画面を部数変更画面1200で受け付けた入力内容に従って印刷データの部数変更処理を実行し(ステップS613)、処理をステップS606に移行する。
【0122】
印刷データが選択されていないと判定した場合(ステップS612でNO)、印刷データの部数変更処理を行わず、処理をステップS606に移行する。以上が図6の、本発明の実施形態における、印刷処理の流れについての説明である。
【0123】
次に図7を参照して、本発明の実施形態における、印刷部数変更処理の流れについて説明する。図7は、本発明の実施形態における、印刷部数変更処理の流れを示すフローチャートである。
【0124】
複合機300のCPU301は、印刷元部数情報が取得可能か否かを判定する(ステップS701)。
【0125】
元部数情報を取得不可能と判定した場合(ステップS701でNO)、元部数入力受付部1203に元部数を表示しない状態で、部数変更画面1200を画面に表示し(ステップS703)、元部数をユーザに入力させることで、元部数情報を取得する(ステップS704)。つまり、請求項中の元部数入力受付手段と、特定手段に該当。
【0126】
元部数情報を取得可能と判定した場合(ステップS701でYES)、当該元部数情報を取得する(ステップS702)。つまり、請求項中の特定手段に該当。
【0127】
ここで図12を参照して、本発明の実施形態における、部数変更画面の構成の一例について説明する。図12は、本発明の実施形態における、部数変更画面の構成の一例を示す図である。
【0128】
図12に示す通り、部数変更画面1200は、文書名表示部1201、ユーザ名表示部1202、元部数入力受付部1203、変更後部数入力受付部1204、面設定表示部1205、ページレイアウト表示部1206、カラー表示部1207、「設定取消」ボタン1208、「OK」ボタン1209、「ログアウト」ボタン1210等から構成されている。
文書名表示部1201は、印刷データの名称であって、ヘッダ情報800のドキュメント名802にあたる情報を表示する表示部である。
【0129】
ユーザ名表示部1202は、当該印刷データに対応したユーザのユーザ名を表示する表示部である。元部数入力受付部1203は、ユーザより、印刷設定画面900の部数指定受付部905で入力された印刷部数と同じ部数の入力を受け付ける受付部である。
【0130】
尚、当該部数変更画面1200を表示するまでに、当該元部数の情報を取得している場合は、元部数入力受付部1203に、取得済の元部数の値を挿入した状態で当該部数変更画面1200を表示するものとする。
【0131】
変更後部数入力受付部1204は、ユーザより、所望の部数の入力を受け付ける入力受付部である。面設定表示部1205は、当該印刷データが両面印刷設定か、片面印刷設定化を示す情報を表示する表示部である。ページレイアウト表示部1206は、ページ集合等の、印刷データのレイアウトに関する情報を表示する表示部である。カラー表示部1207は、印刷データのカラー設定に関する情報を表示する表示部である。実施例においては、カラーかモノクロかの情報が表示されている。
【0132】
「設定取消」ボタン1208は、部数変更画面1200で入力を受け付けた内容を破棄し、表示画面を、リスト表示画面1100に戻すためのボタンである。「OK」ボタン1209は、部数変更画面1200で入力を受け付けた内容を印刷データの設定に反映し、表示画面を、リスト表示画面1100に戻すためのボタンである。
【0133】
「ログアウト」ボタン1210は、ログアウト処理を実行するためのボタンである。以上が図12の、本発明の実施形態における、部数変更画面の構成の一例についての説明である。
【0134】
図7の説明に戻る。複合機300のCPU301は、ステップS704で取得した元部数、又は、元部数入力受付部1203で入力を受け付けた部数と、印刷データの総ページ数とに基づいて、印刷データの1部あたりのページ数を特定する(ステップS705)。尚、ここでいう総ページ数とは、例えば図8のヘッダ情報800中の、ページ数805に記憶されている部数である。つまり、請求項中の総ページ数特定手段と、元ページ数特定手段に該当。
【0135】
複合機300のCPU301は、ステップS705で特定した1部毎のページ数の情報と、ヘッダ情報800の面設定806、レイアウト807等の情報を用いて、余り面が発生しないか否かの判定処理を実行する(ステップS706)。
【0136】
ここでいう余り面とは、印刷設定画面900において設定された部数である元部数の1部あたりのページ数の約数の倍数と、印刷用紙の片面、乃至両面に印刷するページ数(印刷可能な面の数)との不整合によって生まれる空白の面のことである。
【0137】
ここで図16を参照して、本発明の実施形態における、印刷時の余り面の一例について説明する。図16は、本発明の実施形態における、印刷時の余り面の一例を示す図である。
【0138】
図16では、余り面が生じる2つのパターンについて説明する。パターン1において、ヘッダ情報800の面設定806は片面、レイアウト807は2in1であるものとする。
【0139】
パターン1において、元部数のページの1部あたりのページ数が3であった場合、印刷用紙1部目の印刷用紙の1枚目である印刷用紙1601には、P1とP2が印刷され、1部目の印刷用紙の2枚目である印刷用紙1602には、P3のみが印刷されることとなる。
【0140】
パターン1でいう余り面とは、印刷用紙1602の右側にあるP4にあたる面のことをいう。余り面がある場合、例えば、2部目の印刷用紙の1枚目である印刷用紙1603内のP1が、1部目の余り面であるP4に食い込んで印刷されてしまうという問題が生じることが考えられる。
【0141】
次にパターン2について説明する。パターン1において、ヘッダ情報800の面設定806は両面、レイアウト807は4in1であるものとする。
【0142】
パターン2において、元部数のページの1部あたりのページ数が4であった場合、印刷用紙1部目の印刷用紙の表面である表面1611には、P1〜P4が印刷され、1部目の印刷用紙の裏面である裏面1612には印刷がされないこととなる。
【0143】
パターン2でいう余り面とは、裏面1612の左右の面のことをいう。裏面1612の左右の面は、印刷可能である面として設定されているにも関わらず、1部目の印刷データの印刷がされないため、2部目の印刷用紙の表面である表面1613内のP1〜P4が、1部目の余り面である裏面1612の左右の面に食い込んで印刷されてしまうという問題が生じる。
【0144】
以上のように、1部目と2部目、2部目と3部目(以降続く)とが、同じ印刷用に混合して印刷されてしまうことを防ぐために、当該余り面が存在する場合には、印刷部数の変更をさせないようにするものである。
【0145】
これにより、例えば、パターン1において元部数が1部のであった場合に、部数変更によって部数を2部に変更したことにより生じる、1部目と2部目との同一用紙への混合を防ぐことが出来る。以上が図16の、本発明の実施形態における、印刷時の余り面の一例についての説明である。
【0146】
ここで図15を参照して、本発明の実施形態における、余り面の有無判定処理の流れについて説明する。図15は、本発明の実施形態における、余り面の有無判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0147】
複合機300のCPU301は、部数変更対象の印刷データのヘッダ情報800を用いて、面設定806が片面で、且つ、レイアウトが1in1か否かを判定する(ステップS1501)。つまり、請求項中のレイアウト情報取得手段に該当する。
【0148】
面設定806が片面、且つ、レイアウトが1in1であると判定した場合(ステップS1501でYES)、処理をステップS1504に移行し、余り面無しと判定する(ステップS1504)。つまり、請求項中の余り面有無判定手段に該当する。
【0149】
面設定806が片面、且つ、レイアウトが1in1でないと判定した場合(ステップS1501でNO)、複合機300のCPU301は、面設定806が両面か否かを判定する(ステップS1502)。
【0150】
面設定806が両面でないと判定した場合(ステップS1502でNO)、複合機300のCPU301は、図7のステップS705で特定した元部数1部あたりのページ数が、印刷データの片面あたりのページ数の倍数であるか否かを判定する(ステップS1503)。
【0151】
つまり、面設定806が片面で、レイアウトが2in1であった場合、ステップS705で特定した元部数1部あたりのページ数が、2の倍数であるか否かを判定する。
【0152】
複合機300のCPU301は、図7のステップS705で特定した元部数1部あたりのページ数が、印刷データの片面あたりのページ数の倍数であると判定した場合(ステップS1503でYES)、余り面無しと判定する(ステップS1504)。
【0153】
元部数1部あたりのページ数が、印刷データの片面あたりのページ数の倍数でないと判定した場合(ステップS1503でNO)、余り面有りと判定する(ステップS1506)。つまり、請求項中の余り面有無判定手段に該当する。
【0154】
複合機300のCPU301は、ステップS1502において、面設定806が両面であると判定した場合(ステップS1502でYES)、処理をステップS1505に移行する。
【0155】
複合機300のCPU301は、図7のステップS705で特定した元部数1部あたりのページ数が、印刷データの両面のページ数合計数の倍数であるか否かを判定する(ステップS1505)。
【0156】
つまり、面設定806が両面で、レイアウトが4in1であった場合、ステップS705で特定した元部数1部あたりのページ数が、8(片面あたりのページ数:4×両面:2)の倍数であるか否かを判定する。
【0157】
複合機300のCPU301は、元部数1部あたりのページ数が、印刷データの両面のページ数合計数の倍数であると判定した場合(ステップS1505でYES)、余り面無しと判定する(ステップS1504)。
【0158】
元部数1部あたりのページ数が、印刷データの両面のページ数合計数の倍数でないと判定した場合(ステップS1505でNO)、余り面有りと判定する(ステップS1506)。
【0159】
また、ステップS1501の前に“元部数が1か?”という判定を加えることで、1部毎に余り面が存在しているにも関わらず、あえて2部以上で複合機300に送信されている印刷データ、の印刷部数を変更可能にしてもよい。
【0160】
つまり、この場合、元部数が1であった場合は処理をステップS1501へ移行し、元部数が2以上であった場合は、処理をステップS1504に移行して余り面無しと判定するようにしてもよい、ということである。以上が図15の、本発明の実施形態における、余り面の有無判定処理の流れについての説明である。
【0161】
図7の説明に戻る。複合機300のCPU301は、余り面があるか否かを判定し(ステップS707)、余り面があると判定した場合(ステップS707でYES)、部数変更が不可能である旨を追記して、部数変更画面1200を表示画面に表示する(ステップS711)。つまり、請求項中に記載の部数変更可否判定手段に該当。
【0162】
この場合、変更後部数入力受付部1204をグレーアウトさせる等して、変更後部数の入力を受け付けないようにしてもよい。
【0163】
ステップS703で既に部数変更画面1200が表示済みである場合、ステップS711で当該表示画面の表示を更新して再表示するものとする。
【0164】
複合機300のCPU301は、余り面がないと判定した場合(ステップS707でNO)、変更後部数入力受付部1204を、部数入力が受付可能である状態にして部数変更画面1200を表示する(ステップS708)。
【0165】
ステップS703で既に部数変更画面1200が表示済みである場合、ステップS711で当該表示画面の表示を更新して再表示するものとする。
【0166】
複合機300のCPU301は、変更後部数の入力を受け付け(ステップS709)、図12の「OK」ボタン1209の押下を受け付けることで、ステップS709において変更後部数入力受付部1204にて入力を受け付けた部数に基づいて印刷データの部数を変更し(ステップS710)、表示画面をリスト表示画面に移行して処理を終了する。
【0167】
尚、本発明の実施形態においては、ステップS701において、元部数810を取得可能か否かを判定し、取得可能である場合に、印刷データのページ数805を元部数で割ることで、元部数1部毎のページ数を特定するものとしたが、ページ数を測定する手段はこれに限られるものではない。
【0168】
例えば、複合機300のCPU301が、クライアントPC200から受信した印刷データのページ数を、印刷データを印刷する場合の面数で判断する場合、印刷対象データの印刷対象のページ数である元ページ数と、ヘッダ情報800のページ数805の内容に差異が生じる場合がある。
【0169】
つまり、前記元ページ数が8ページであった場合であって、ヘッダ情報800の面設定806が両面、レイアウト807が4in1であった場合、複合機300のCPU301が、当該印刷データのページ数を2ページであると判断してしまう可能性がある。
【0170】
印刷部数の変更の際に上述した齟齬を修正するため、元部数でページ数を割るのではなく、前記元ページ数そのものを取得する方法が考えられる。
【0171】
例えば、クライアントPC200のCPU201は、図5のステップS509で印刷データと共に、印刷対象データの印刷対象のページ数である元ページ数の情報を複合機300に送信する。
【0172】
複合機300のCPU301は当該印刷データと、前記元ページ数の情報である元ページ数情報を受信し、印刷データから抽出した書誌情報データと対応付けて記憶する。こうすることで、図8のヘッダ情報800の元部数810の代わりに元ページ数が記憶される。
【0173】
複合機300のCPU301は、図7のステップS701において、元ページ数情報を取得可能か否かを判定し、元ページ数情報が取得可能であると判定した場合、当該元ページ数を取得し、印刷データの元々のページ数を取得する。
【0174】
元ページ数情報が取得可能でないと判定した場合、図12の部数変更画面1200を表示画面に表示し、元部数入力受付部1203の代わりに元ページ数入力受付部を表示して、元ページ数の入力を受け付けることで、前記元ページ数を特定する。
【0175】
以上のように、元部数でページ数を割るのではなく、前記元ページ数そのものを取得することで、前記元ページ数を元部数分掛けたページ数と、複合機300のCPU301が特定するページ数とに差異が生じた場合であっても、適切な部数変更を行うことが出来る。以上が図7の、本発明の実施形態における、印刷部数変更処理の流れについての説明である。
【0176】
部数変更後の部数変更画面の構成の一例を示す図である図13、及び、部数変更後のリスト表示画面の構成の一例を示す図である図14を参照して説明すると、つまり、図13の部数変更画面1300に示すように、元部数入力受付部1301に“5”が入力され、変更後部数入力受付部に“3”が入力された状態で、「OK」ボタン1303が押下された場合、複合機300のCPU301は、部数を3に変更し、表示画面を図14の部数変更後リスト表示画面1400に移行する。
【0177】
部数変更後リスト表示画面1400は、印刷データのページ数と部数の情報を示すページ数・部数表示部1401の表示を部数変更後のページ数・部数に更新した状態で表示される。
【0178】
尚、部数変更画面1300、部数変更後リスト表示画面1400の構成については、それぞれ、部数変更画面1200、リスト表示画面1100と同一であるため、説明を割愛する。
【0179】
上述した通り、本発明によれば、印刷データ生成後であっても、印刷データの部数を自由に変更することが出来る画像形成装置、その制御方法及びプログラムを提供することが出来る。
【0180】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0181】
前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0182】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0183】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0184】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0185】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0186】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0187】
101 LAN
200 クライアントPC
300 複合機
411 印刷部数指定受付部
412 印刷データ生成部
413 印刷データ送信部
421 印刷データ受信部
422 印刷データ記憶部
423 画像データ変換部
424 印刷部数変更部
425 レイアウト判定部
426 印刷処理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、その制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置を用いて印刷をする場合に、部数選択をし、複数部数を1つの印刷データとして1印刷装置に印刷させる方法が一般に知られている。しかし、1度印刷装置に送信された印刷データの部数を変更することは困難である。
【0003】
つまり、プリンタドライバ側で2ページの印刷対象データを2部印刷すべく印刷設定を行った場合、印刷装置側では、当該2部を1部の印刷データとして認識するため、印刷装置側で部数を2部から3部に変更しようとしても、部数は2部(印刷装置にとっては1部)×3部=6部となってしまう。
【0004】
特許文献1では、複数部数の印刷データが1部単位で記憶され、1部毎に対する印刷指示が成されることで、部毎の印刷が可能な印刷装置において、ユーザからの印刷指示を受け付けた場合、初めに1部だけを印刷し、2部目以降のデータを一括印刷するか否かをユーザの指示に基づいて切り替えることで、1部毎に印刷処理を行わなければならない手間を解消する技術が公開されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−275065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示されている技術は、部数を自由に変更できるわけではなく、一度送信した全部数を印刷するか、1部だけ印刷するか、を選択する事しかできない。
【0007】
本発明は、印刷データ生成後であっても、印刷データの部数を自由に変更することが出来る画像形成装置、その制御方法及びプログラムを提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、印刷データの送信元であるクライアント装置と通信可能に接続される画像形成装置であって、部数指定された印刷データを受信する受信手段と、前記受信手段により前記印刷データが受信される前の、前記印刷データの印刷部数を特定する特定手段と、前記印刷データの部数を変更する指示である部数変更指示を受け付ける部数変更指示受付手段と、前記部数変更指示で受け付けた部数変更指示に基づいて、前記印刷データの印刷部数を変更する部数変更手段とを備え、前記部数変更手段は、前記特定手段で特定した印刷部数の情報を用いて印刷部数の変更を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、印刷データ生成後であっても、印刷データの部数を自由に変更することが出来る画像形成装置、その制御方法及びプログラムを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態における、画像形成装置を含むシステムのシステム構成の一例を示す図
【図2】本発明の実施形態における、クライアントPC200のハードウエア構成の一例を示す図
【図3】本発明の実施形態における、複合機300のハードウエア構成の一例を示す図
【図4】本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例を示す図
【図5】本発明の実施形態における、印刷データの送信処理の流れを示すフローチャート
【図6】本発明の実施形態における、印刷データの印刷処理の流れを示すフローチャート
【図7】本発明の実施形態における、印刷データの部数変更処理の流れを示すフローチャート
【図8】本発明の実施形態における、印刷データのヘッダ情報の構成の一例を示す図
【図9】本発明の実施形態における、印刷設定画面の構成の一例を示す図
【図10】発明の実施形態における、メニュー画面の構成の一例を示す図
【図11】本発明の実施形態における、印刷データのリスト表示画面の構成の一例を示す図
【図12】本発明の実施形態における、部数変更画面の構成の一例を示す図
【図13】本発明の実施形態における、部数変更後の部数変更画面の構成の一例を示す図
【図14】本発明の実施形態における、部数変更後のリスト表示画面の構成の一例を示す図
【図15】本発明の実施形態における、余り面の有無判定処理の流れの一例を示すフローチャート
【図16】本発明の実施形態における、印刷時の余り面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、図1を参照して、本発明の実施形態における、画像形成装置を含むシステムのシステム構成の一例について説明する。図1は、本発明の実施形態における、画像形成装置を含むシステムのシステム構成の一例を示す図である。
【0012】
図1に示すように、本発明の画像形成装置を含むシステムは、LAN101、クライアントPC200、複合機300等から構成されている。LAN101は、当該ネットワーク上の各種装置を通信可能に接続する。クライアントPC200は、印刷データを生成し、複合機300に送信する。つまり、当該印刷データの送信元となる。
【0013】
複合機300は、印刷データを受信し、記憶する機能を有する。また、要求に応じて、印刷データ内の部数を変更し、印刷を実行する。以上が図1の、本発明の実施形態における、画像形成装置を含むシステムのシステム構成の一例についての説明である。
【0014】
次に図2を参照して、本発明の実施形態におけるクライアントPC200のハードウエア構成の一例について説明する。図2は、本発明の実施形態における、クライアントPC200のハードウエア構成の一例を示す図である。
【0015】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0016】
また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(BasIC Input Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要は後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0017】
RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0018】
また、入力コントローラ205は、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。ビデオコントローラ206は、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示機への表示を制御する。なお、図2では、CRT210と記載しているが、表示機はCRTだけではなく、液晶ディスプレイ等の他の表示機であってもよい。
【0019】
メモリコントローラ207は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HDD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0020】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0021】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォント展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0022】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ211に格納されている。以上が、図2に示す、本発明の実施形態におけるクライアントPC200のハードウエア構成の一例についての説明である。
【0023】
次に、図3を参照して、本発明の実施形態における、複合機300のハードウエア構成について説明する。図3は、本発明の実施形態における、複合機300のハードウエア構成の一例を示す図である。
【0024】
図3において、コントローラユニット316は、画像入力デバイスとして機能するスキャナ部314や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ部312と接続する一方、LANや公衆回線(WAN)(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行なう。
【0025】
CPU301は、システム全体を制御するプロセッサである。RAM302は、CPU301が動作するためのシステムネットワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。
【0026】
ROM303は、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。HDD304は、システムを制御するための各種プログラム、画像データ等を格納する。
【0027】
NetworkI/F305は、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行う。MODEM306は、公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
【0028】
操作部インターフェース(操作部I/F)307は、操作部308に表示する画像データを操作部308に対して出力する。また、操作部I/F307は、操作部308から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU301に伝える役割をする。なお、操作部308はタッチパネルを有する表示部(UI)を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
【0029】
外部I/F318は、USB、IEEE1394,プリンタポート,RS−232C等の外部入力を受け付けるI/F部であり、本実施形態においては認証で必要となるICカードの読み取り用のカードリーダ319が外部I/F318に接続されている。そして、CPU301は、この外部I/F318を介してカードリーダ319によるICカードからの情報読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。以上のデバイスがシステムバス309上に配置される。
【0030】
IMAGE BUS I/F320はイメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)であり、システムバス309と画像データを高速で転送する画像バス315とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス315は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス315上には以下のデバイスが配置される。
【0031】
ラスタイメージプロセッサ(RIP)310は、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。プリンタインタフェース(プリンタI/F)311は、プリンタ部312とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。また、スキャナインタフェース(スキャナI/F)313は、スキャナ部314とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0032】
画像処理部317は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行い、また、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部317は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0033】
スキャナ部314は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者が操作部308から読み取り起動指示することにより、CPU301がスキャナ部314に指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0034】
プリンタ部312は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。なお、プリンタ部312には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0035】
操作部308は、LCD表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F307を介してCPU301に伝える。また、操作部308は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
【0036】
ここで、操作部308のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。また、操作部308のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。また、操作部308のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。
【0037】
カードリーダ319は、CPU301からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のフェリカ(FelICa)(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、該読み取った情報を外部I/F318を介してCPU301へ通知する。
【0038】
スキャナ部314から読み込んだ画像データはMODEM306により、公衆回線上にFAX送信したり、公衆回線からFAX受信した画像データをプリンタ部312により出力したりすることできる。以上が、図3に示す、本発明の実施形態における、本発明の実施形態における、複合機300のハードウエア構成の一例についての説明である。
【0039】
次に図4を参照して、本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例について説明する。図4は、本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例を示す図である。
【0040】
図4に示す通り、クライアントPC200は、印刷部数指定受付部411、印刷データ生成部412、印刷データ送信部413等を備えて構成されている。
【0041】
複合機300は、印刷データ受信部421、印刷データ記憶部422、画像データ変換部423、印刷部数変更部424、レイアウト判定部425、印刷処理部426等を備えて構成されている。
【0042】
クライアントPC200の印刷部数指定受付部411は、ユーザからの指示に従って、印刷データをいくつの部数を含む印刷データとして生成するかを決定すべく、印刷データの部数指定を受け付ける指定受付部である。
【0043】
印刷データ生成部412は、ユーザからの指示に従って、印刷部数指定受付部411で指定された部数を含む印刷データを生成する生成部である。前記印刷データ送信部413は、印刷データ生成部412で生成された印刷データを、複合機300に送信する送信部である。
【0044】
印刷データ受信部421は、クライアントPC200から印刷データを受信する受信部である。印刷データ記憶部422は印刷データ受信部で受信した印刷データを記憶する記憶部である。
【0045】
画像データ変換部423は、印刷データ内の部数毎のページ数を明確にすべく、当該印刷データを画像データに変換する変換部である。印刷部数変更部424は、印刷データ記憶部422に記憶された印刷データの部数を変更する変更部である。
【0046】
レイアウト判定部425は、当該印刷データに設定されたレイアウト設定等の印刷設定を特定し、印刷部数変更部424による部数の変更が正常に実行され得る否かを判定する判定部である。印刷処理部426は、図3のプリンタ部312で印刷データを印刷する処理を行う処理部である。以上が図4の、本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例についての説明である。
【0047】
次に図5を参照して、本発明の実施形態における、印刷データの送信処理の流れについて説明する。図5は、本発明の実施形態における、印刷データの送信処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
クライアントPC200のCPU201はユーザからの指示を受け付け(ステップS501)、受け付けた指示が印刷データの印刷指示か否かを判定する(ステップS502)。
【0049】
受け付けた指示が印刷データの印刷指示であると判定した場合(ステップS502でYES)、当該印刷データを、各ページ一部ずつ印刷するものとして、複合機300に送信する(ステップS503)。
【0050】
クライアントPC200のCPU201は、受け付けた指示が印刷データの印刷指示でないと判定した場合(ステップS502でNO)、当該受け付けた指示が印刷設定画面の表示指示か否かを判定する(ステップS504)。
【0051】
受け付けた指示が印刷設定画面の表示指示でないと判定した場合(ステップS504でNO)、処理をステップS516に移行し、受け付けた指示が、現在実行中の処理の終了指示か否かを判定する(ステップS516)。つまり、テキスト編集ソフトを実行中であれば、当該テキスト編集ソフトの終了指示が成されたか否かを判定する。
【0052】
クライアントPC200のCPU201は、ステップS501で受け付けた指示が当該終了指示であると判定した場合には(ステップS516でYES)、処理を終了する。受け付けた指示が終了指示でないと判定した場合には(ステップS516でNO)、その他の処理を実行して(ステップS517)、処理をステップS501の前に戻す。
【0053】
ここでいうその他の処理とは、例えば、展開中の文書データのテキスト編集処理や、当該文書データへの画像の差し込み処理等の処理であって、印刷指示、印刷設定画面の表示指示、終了指示によらない指示に基づく処理のことを指すものとする。
【0054】
クライアントPC200のCPU201は、ステップS504において、ステップS501で受け付けた指示が印刷設定画面の表示指示であると判定した場合(ステップS504でYES)、印刷設定画面を表示画面に表示する(ステップS505)。ここでいう印刷設定画面とは、印刷設定画面900のような画面のことである。
【0055】
ここで図9を参照して、本発明の実施形態における、印刷設定画面の構成の一例について説明する。図9は、本発明の実施形態における、印刷設定画面の構成の一例を示す図である。
【0056】
図9に示す通り、印刷設定画面900は、印刷先指定受付部901、印刷先アドレス表示部902、原稿サイズ指定受付部903、出力用紙サイズ指定受付部904、部数指定受付部905、印刷向き指定受付部906、ページレイアウト指定受付部907、印刷面指定受付部908、カラー指定受付部909、「OK」ボタン910、「キャンセル」ボタン911、「ヘルプ」ボタン912等から構成されている。
【0057】
印刷先指定受付部901は、当該印刷設定画面900で印刷設定をした印刷データを送信する送信先の指定を受け付ける指定受付部である。印刷先アドレス表示部902は、印刷先指定受付部901で指定を受け付けた印刷データの送信先の場所(アドレス)を表示する表示部である。
【0058】
原稿サイズ指定受付部903は、送信する印刷データの原稿サイズの指定を受け付ける受付部である。出力用紙サイズ指定受付部904は、印刷データの送信先である印刷装置で、実際に印刷データを印刷する際に使用する用紙のサイズ指定を受け付ける指定受付部である。
【0059】
部数指定受付部905は、印刷対象のデータを何部印刷するかの部数指定を受け付ける指定受付部である。尚、印刷データの送信先に指定されている印刷装置である複合機300のCPUは、「印刷対象データ×部数指定受付部905で指定を受け付けた部数=1部」として当該印刷データを認識する。
【0060】
印刷向き指定受付部906は、印刷データを印刷する向きの指定を受け付ける指定受付部である。ページレイアウト指定受付部907は、例えば、印刷用紙1枚に印刷データ内の2ページ分のデータを印刷するページ集約等のレイアウトを設定すべく、当該レイアウトの指定を受け付ける指定受付部である。
【0061】
印刷面指定受付部908は、片面印刷か両面印刷かの指定を受け付ける指定受付部である。カラー指定受付部909は、モノクロ印刷を行うか、カラー印刷を行うかの指定を受け付ける指定受付部である。
【0062】
「OK」ボタン910は、印刷設定を完了し、当該印刷設定の対象である印刷データを複合機300に送信するためのボタンである。「キャンセル」ボタン911は、印刷設定画面900を終了し、クライアントPC200の表示画面を印刷設定画面900が表示される前の画面に遷移させるためのボタンである。
【0063】
「ヘルプ」ボタン912は、印刷設定画面900における印刷設定の方法を表示するための不図示のヘルプ画面を表示するためのボタンである。以上が図9の、本発明の実施形態における、印刷設定画面の構成の一例についての説明である。
【0064】
図5の説明に戻る。クライアントPC200のCPU201は、印刷設定画面900を介して、ユーザからの指示を受け付け(ステップS506)、受け付けた指示が印刷部数の変更指示か否かを判定する(ステップS507)。例えば、印刷部数の入力を受け付けたか否かを判定する。つまり、請求項中の部数変更指示受付手段に該当する。
【0065】
受け付けた指示が印刷部数の変更指示であると判定した場合(ステップS507でYES)、当該印刷部数の変更指示である印刷部数変更指示に従って、印刷部数を変更する(ステップS510)。そして、処理をステップS506の前に戻し、次の指示を受け付けるまで待機する。
【0066】
クライアントPC200のCPU201は、ステップS506で受け付けた指示が印刷部数の変更指示でないと判定した場合(ステップS507でNO)、当該指示が印刷データの複合機300に対する送信指示か否かを判定する(ステップS508)。
【0067】
クライアントPC200のCPU201は、受け付けた指示が印刷データの送信指示でないと判定した場合(ステップS508でNO)、処理をステップS511に移行し、当該受け付けた指示が、印刷のキャンセル指示であるか否かを判定する(ステップS511)。
【0068】
クライアントPC200のCPU201は、受け付けた指示が、印刷のキャンセル指示であると判定した場合は(ステップS511でYES)、処理をステップS501の前、つまり、表示画面の状態を印刷設定画面900が表示される前の状態に戻す。
【0069】
受け付けた指示が、印刷のキャンセル指示でないと判定した場合は(ステップS511でNO)、処理をステップS518に移行し、ユーザから受け付けた指示に従って、その他の処理を実行する。
【0070】
ここでいうその他の処理とは、部数変更指示、印刷データの送信指示、印刷設定画面の終了指示ではない指示に基づく処理のことであり、例えば、印刷用紙サイズの変更や、印刷レイアウトの変更の指示に基づく処理のことである。
【0071】
クライアントPC200のCPU201は、ステップS518の処理を終了すると、処理をステップS506の前に戻し、次の指示を受け付けるまで待機する。
【0072】
クライアントPC200のCPU201は、ステップS508において、ステップS506で受け付けた指示が印刷データの送信指示であったと判定した場合(ステップS508でYES)、複合機300に対して印刷データと、ステップS506で入力を受け付けた部数の情報である元部数情報を送信する(ステップS509)。
【0073】
当該元部数は、クライアントPC200のCPU201が、印刷設定画面900において印刷部数の変更がされた場合に、当該変更を検知し、変更後の部数を取得することで特定するものとする。尚、当該元部数が特定出来なかった場合は、元部数の情報は送信しないものとする。
【0074】
複合機300のCPU301は、クライアントPC200から印刷データと元部数情報を受信し(ステップS512)、受信した印刷データから書誌情報を抽出する(ステップS513)。ここでいう書誌情報とは、図8に示すヘッダ情報800のようなデータのことである。ヘッダ情報800については、図8の説明にて後述する。
【0075】
複合機300のCPU301は、印刷データをイメージデータ化し(ステップS514)、当該ヘッダ情報800とイメージデータとを対応付けて、HDD304等の外部メモリに記憶する(ステップS515)。
【0076】
ここで元部数情報を受信している場合は、ヘッダ情報800の中に、又はヘッダ情報800と対応付けて、前記元部数情報を記憶しておく。以上が図5の、本発明の実施形態における、印刷データの送信処理の流れについての説明である。
【0077】
ここで図8を参照して、本発明の実施形態における、印刷データのヘッダ情報の構成の一例について説明する。図8は、本発明の実施形態における、印刷データのヘッダ情報の構成の一例を示す図である。
【0078】
図8に示すように、ヘッダ情報800は、ユーザ名801、ドキュメント名802、タイムスタンプ803、部数804、ページ数805、面設定806、レイアウト807、用紙サイズ808、カラー809、元部数810等から構成されている。
【0079】
ユーザ名801は、当該ヘッダ情報800の抽出元である印刷データを生成したユーザのユーザ名である。ドキュメント名802は、ヘッダ情報800の抽出元である印刷データの名称である。タイムスタンプ803は、当該ヘッダ情報800の抽出元である印刷データが生成された日時を示す。
【0080】
部数804は、当該ヘッダ情報800の抽出元である印刷データの部数を示す。ここでいう部数804に設定された部数と、図9の印刷設定画面900の部数指定受付部905で指定を受け付けた部数とは、必ずしも一致しないものとする。
【0081】
ページ数805は、印刷データのページ数である。ここでは、印刷データの、印刷設定画面900において設定された印刷部数分のページ数であるものとする。面設定806は、両面印刷を行う否かを示す。レイアウト807は、ページ集約をする情報を含むレイアウト情報である。
【0082】
用紙サイズ808は、当該ヘッダ情報800の抽出元である印刷データを出力する出力用紙サイズである。カラー809は、当該ヘッダ情報800の抽出元である印刷データがカラー印刷か、モノクロ印刷かを示す情報である。
【0083】
元部数810は、クライアントPC200のCPU201が、図5のステップS506で入力を受け付けた部数であって、複合機300のCPU301がステップS512で受信した元部数の情報である。
【0084】
複合機300のCPU301がステップS512で元部数を受信していない場合、当該元部数810は空欄となるものとする。
【0085】
尚、ここでは、元部数810はヘッダ情報800に含まれる形で記憶されているが、ヘッダ情報800に対応する元部数が特定可能であれば、どのような記憶方法を取ってもよい。例えば、当該ヘッダ情報800と元部数810が個別に記憶され、ID等の識別情報を以て、それぞれを対応付けて記憶するようにしてもよい。以上が図8の、本発明の実施形態における、印刷データのヘッダ情報の構成の一例についての説明である。
【0086】
次に図6を参照して、本発明の実施形態における、印刷処理の流れについて説明する。図6は、本発明の実施形態における、印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【0087】
複合機300のCPU301は、ユーザからのログインを受け付ける(ステップS601)。
【0088】
尚、本発明の実施形態においては、複合機300は、ユーザを一意に識別するための識別情報であるユーザIDの入力を受け付け、当該ユーザIDを用いて複合機300へのユーザのログイン処理を行うアプリケーションである、認証アプリケーションが設定されているものとする。
【0089】
また、複合機300のHDD304には、当該認証アプリケーションによるユーザ認証の基準となるユーザIDとユーザ名を対応付けた情報であるユーザ情報が記憶されているものとする。
【0090】
つまり、複合機300のCPU301は、ステップS601のログイン処理に際して、ユーザIDの入力を受け付け、当該入力処理により取得したユーザIDが複合機300に登録(記憶)済である場合に、当該ユーザIDに基づく複合機300へのログイン処理を実行するものである。
【0091】
ここでは、当該ログイン処理が正常に完了したものとして、処理をステップS602に移行するものとする。
【0092】
複合機300のCPU301は、メニュー画面を表示し(ステップS602)、ユーザからの指示を受け付ける(ステップS603)。メニュー画面とは、たとえば、メニュー画面1000のような画面のことである。
【0093】
ここで図10を参照して、本発明の実施形態における、メニュー画面の構成の一例について説明する。図10は、本発明の実施形態における、メニュー画面の構成の一例を示す図である。
【0094】
図10に示す通り、メニュー画面1000は、ユーザ名表示部1001、「印刷」ボタン1002、「FAX」ボタン1003、「スキャン」ボタン1004、「コピー」ボタン1005、「ログアウト」ボタン1006等から構成されている。
【0095】
ユーザ名表示部1001は、複合機300にログイン中のユーザのユーザ名を表示する表示部である。「印刷」ボタン1002は、表示画面をリスト表示画面1100して、印刷処理を実行するためのボタンである。リスト表示画面1100については、図11の説明にて後述する。
【0096】
「FAX」ボタン1003は、FAX処理を実行するためのボタンである。「スキャン」ボタン1004は、スキャン処理を実行するためのボタンである。「コピー」ボタン1005は、コピー処理を実行するためのボタンである。
【0097】
「ログアウト」ボタン1006は、複合機300からユーザをログアウトさせるためのボタンである。以上が図10の、本発明の実施形態における、メニュー画面の構成の一例についての説明である。
【0098】
図6の説明に戻る。複合機300のCPU301は、受け付けた指示が印刷データのリストの表示であるか否かを判定し(ステップS604)、受け付けた指示が印刷データのリストの表示でないと判定した場合(ステップS604でNO)、処理をステップS615に移行し、その他の処理を実行する。
【0099】
ここでいうその他の処理とは、例えば、FAX処理、スキャン処理、コピー処理など、「印刷」ボタン1002の押下による印刷データのリスト表示指示以外の指示に基づく処理のことを指す。
【0100】
複合機300のCPU301は、受け付けた指示が印刷データのリストの表示であると判定した場合(ステップS604でYES)、表示画面を印刷データのリストを表示する画面であるリスト表示画面1100のような画面に切り替える(ステップS605)。リスト表示画面1100については、図11の説明で後述する。
【0101】
ここで図11を参照して、本発明の実施形態における、印刷データのリスト表示画面の構成の一例を示す図である。図11は、本発明の実施形態における、印刷データのリスト表示画面の構成の一例を示す図である。
【0102】
図11に示す通り、リスト表示画面1100は、ユーザ名表示部1101、「更新」ボタン1102、リスト表示部1103、チェックボックス1104、「全選択」ボタン1105、「選択解除」ボタン1106、「詳細情報」ボタン1107、「削除」ボタン1108、「プリント開始」ボタン1109、「ログアウト」ボタン1110等から構成されている。
【0103】
ユーザ名表示部1101は、複合機300にログイン中のユーザのユーザ名を表示する表示部である。「更新」ボタン1102は、リスト表示画面1100の情報を更新するためのボタンである。例えば、「更新」ボタン1102の押下を受け付けることで、複合機300のCPU301は、当該リスト表示画面1100表示後に取得した印刷データを、リスト表示部1103に表示する。
【0104】
リスト表示部1103は、複合機300にログイン中のユーザに対応した印刷データのリストを表示する表示部である。チェックボックス1104は、当該リスト表示部1103に表示されるリストの中で選択済及び選択中の印刷データを特定するためのボックスである。
【0105】
ここでいう選択済という状態は、ユーザによる押下指示を受け付けたことで選択された状態にはあるものの、今現在の選択対象とはなってはいない状態のことをいう。また、選択中という状態は、今現在ユーザからの選択指示を受け付けている状態のことである。リスト表示部1103に表示される選択中の印刷データは、選択中であることを示すために、背景の色を変更したり、周囲を点線で囲ったりするようにしてもよい。
【0106】
「全選択」ボタン1105は、リスト表示部1103に表示されている全ての印刷データを選択済状態にするためのボタンである。「選択解除」ボタン1106は、選択中の印刷データの選択状態を解除するためのボタンである。
【0107】
「詳細情報」ボタン1107は、リスト表示画面1100を、選択中の印刷データに関する部数変更画面1200へ、表示画面を移行させるためのボタンである。「削除」ボタン1108は、選択済の印刷データを削除するためのボタンである。
【0108】
「プリント開始」ボタン1109は、選択済の印刷データを印刷するためのボタンである。「ログアウト」ボタン1110は、ログアウトするためのボタンである。以上が図11の、本発明の実施形態における、印刷データのリスト表示画面の構成の一例についての説明である。
【0109】
図6の説明に戻る。複合機300のCPU301は、ユーザからの指示を受け付け(ステップS606)、当該受け付けた指示が、リスト表示画面1100中の印刷データの選択指示か否かを判定する(ステップS607)。
【0110】
受け付けた指示が、リスト表示画面1100中の印刷データの選択指示であると判定した場合(ステップS607でYES)、選択対象となった、リスト中の印刷データを選択中の状態にして(ステップS608)、処理をステップS606の前に移行し、次の処理があるまで待機する。
【0111】
受け付けた指示が、リスト表示画面1100中の印刷データの選択指示でないと判定した場合(ステップS607でNO)、当該指示が印刷指示であるか否かを判定する(ステップS609)。
【0112】
複合機300のCPU301は、受け付けた指示が印刷指示であると判定した場合(ステップS609でYES)、処理をステップS610に移行し、当該印刷指示による印刷処理の対象である印刷データが選択済みか否かを判定する(ステップS610)。
【0113】
複合機300のCPU301は、印刷データが1つ以上選択された状態にある場合は(ステップS610でYES)当該選択状態にある印刷データを印刷する(ステップS614)。印刷データが1つも選択されていない場合は(ステップS610でNO)、印刷処理は行わず、処理をステップS606の前に戻す。
【0114】
複合機300のCPU301は、ステップS609において、ステップS606で受け付けた指示が印刷指示でないと判定した場合(ステップS609でNO)、受け付けた指示が印刷部数の変更指示か否かを判定する(ステップS611)。
【0115】
受け付けた指示が印刷部数の変更指示でないと判定した場合(ステップS611でNO)、処理をステップS616に移行し、受け付けた指示が、ログオフ指示か否かを判定する(ステップS616)。
【0116】
複合機300のCPU301は、受け付けた指示がログオフ指示であると判定した場合(ステップS616でYES)、複合機300のCPU301はログオフ処理を実行して処理を終了する。
【0117】
受け付けた指示がログオフ指示でないと判定した場合(ステップS616でNO)、処理をステップS617に移行して、その他の処理を実行する(ステップS617)。
【0118】
ここでいうその他の処理とは、例えば、印刷データの削除処理や、選択解除処理等のことであり、選択指示、印刷指示、印刷データの部数変更指示、ログオフ指示ではない指示に基づいて実行される処理のことを指す。
【0119】
尚、ここでは、ステップS617でその他の処理を実行した後、処理をステップS615に戻して、リスト表示画面1100を更新し、表示画面に表示するようにしているが、メニュー画面1000に表示画面を戻す指示を受け付けた場合は、画面をメニュー画面1000に戻すものとする。
【0120】
複合機300のCPU301は、ステップS611において、ステップS606で受け付けた指示が印刷データの部数変更指示であると判定した場合(ステップS611でYES)、当該印刷部数変更指示の対象と成り得る印刷データが選択中か否かを判定する(ステップS612)。
【0121】
複合機300のCPU301は、印刷データが選択中であると判定した場合(ステップS612でYES)、画面を部数変更画面1200に移行する。そして、画面を部数変更画面1200で受け付けた入力内容に従って印刷データの部数変更処理を実行し(ステップS613)、処理をステップS606に移行する。
【0122】
印刷データが選択されていないと判定した場合(ステップS612でNO)、印刷データの部数変更処理を行わず、処理をステップS606に移行する。以上が図6の、本発明の実施形態における、印刷処理の流れについての説明である。
【0123】
次に図7を参照して、本発明の実施形態における、印刷部数変更処理の流れについて説明する。図7は、本発明の実施形態における、印刷部数変更処理の流れを示すフローチャートである。
【0124】
複合機300のCPU301は、印刷元部数情報が取得可能か否かを判定する(ステップS701)。
【0125】
元部数情報を取得不可能と判定した場合(ステップS701でNO)、元部数入力受付部1203に元部数を表示しない状態で、部数変更画面1200を画面に表示し(ステップS703)、元部数をユーザに入力させることで、元部数情報を取得する(ステップS704)。つまり、請求項中の元部数入力受付手段と、特定手段に該当。
【0126】
元部数情報を取得可能と判定した場合(ステップS701でYES)、当該元部数情報を取得する(ステップS702)。つまり、請求項中の特定手段に該当。
【0127】
ここで図12を参照して、本発明の実施形態における、部数変更画面の構成の一例について説明する。図12は、本発明の実施形態における、部数変更画面の構成の一例を示す図である。
【0128】
図12に示す通り、部数変更画面1200は、文書名表示部1201、ユーザ名表示部1202、元部数入力受付部1203、変更後部数入力受付部1204、面設定表示部1205、ページレイアウト表示部1206、カラー表示部1207、「設定取消」ボタン1208、「OK」ボタン1209、「ログアウト」ボタン1210等から構成されている。
文書名表示部1201は、印刷データの名称であって、ヘッダ情報800のドキュメント名802にあたる情報を表示する表示部である。
【0129】
ユーザ名表示部1202は、当該印刷データに対応したユーザのユーザ名を表示する表示部である。元部数入力受付部1203は、ユーザより、印刷設定画面900の部数指定受付部905で入力された印刷部数と同じ部数の入力を受け付ける受付部である。
【0130】
尚、当該部数変更画面1200を表示するまでに、当該元部数の情報を取得している場合は、元部数入力受付部1203に、取得済の元部数の値を挿入した状態で当該部数変更画面1200を表示するものとする。
【0131】
変更後部数入力受付部1204は、ユーザより、所望の部数の入力を受け付ける入力受付部である。面設定表示部1205は、当該印刷データが両面印刷設定か、片面印刷設定化を示す情報を表示する表示部である。ページレイアウト表示部1206は、ページ集合等の、印刷データのレイアウトに関する情報を表示する表示部である。カラー表示部1207は、印刷データのカラー設定に関する情報を表示する表示部である。実施例においては、カラーかモノクロかの情報が表示されている。
【0132】
「設定取消」ボタン1208は、部数変更画面1200で入力を受け付けた内容を破棄し、表示画面を、リスト表示画面1100に戻すためのボタンである。「OK」ボタン1209は、部数変更画面1200で入力を受け付けた内容を印刷データの設定に反映し、表示画面を、リスト表示画面1100に戻すためのボタンである。
【0133】
「ログアウト」ボタン1210は、ログアウト処理を実行するためのボタンである。以上が図12の、本発明の実施形態における、部数変更画面の構成の一例についての説明である。
【0134】
図7の説明に戻る。複合機300のCPU301は、ステップS704で取得した元部数、又は、元部数入力受付部1203で入力を受け付けた部数と、印刷データの総ページ数とに基づいて、印刷データの1部あたりのページ数を特定する(ステップS705)。尚、ここでいう総ページ数とは、例えば図8のヘッダ情報800中の、ページ数805に記憶されている部数である。つまり、請求項中の総ページ数特定手段と、元ページ数特定手段に該当。
【0135】
複合機300のCPU301は、ステップS705で特定した1部毎のページ数の情報と、ヘッダ情報800の面設定806、レイアウト807等の情報を用いて、余り面が発生しないか否かの判定処理を実行する(ステップS706)。
【0136】
ここでいう余り面とは、印刷設定画面900において設定された部数である元部数の1部あたりのページ数の約数の倍数と、印刷用紙の片面、乃至両面に印刷するページ数(印刷可能な面の数)との不整合によって生まれる空白の面のことである。
【0137】
ここで図16を参照して、本発明の実施形態における、印刷時の余り面の一例について説明する。図16は、本発明の実施形態における、印刷時の余り面の一例を示す図である。
【0138】
図16では、余り面が生じる2つのパターンについて説明する。パターン1において、ヘッダ情報800の面設定806は片面、レイアウト807は2in1であるものとする。
【0139】
パターン1において、元部数のページの1部あたりのページ数が3であった場合、印刷用紙1部目の印刷用紙の1枚目である印刷用紙1601には、P1とP2が印刷され、1部目の印刷用紙の2枚目である印刷用紙1602には、P3のみが印刷されることとなる。
【0140】
パターン1でいう余り面とは、印刷用紙1602の右側にあるP4にあたる面のことをいう。余り面がある場合、例えば、2部目の印刷用紙の1枚目である印刷用紙1603内のP1が、1部目の余り面であるP4に食い込んで印刷されてしまうという問題が生じることが考えられる。
【0141】
次にパターン2について説明する。パターン1において、ヘッダ情報800の面設定806は両面、レイアウト807は4in1であるものとする。
【0142】
パターン2において、元部数のページの1部あたりのページ数が4であった場合、印刷用紙1部目の印刷用紙の表面である表面1611には、P1〜P4が印刷され、1部目の印刷用紙の裏面である裏面1612には印刷がされないこととなる。
【0143】
パターン2でいう余り面とは、裏面1612の左右の面のことをいう。裏面1612の左右の面は、印刷可能である面として設定されているにも関わらず、1部目の印刷データの印刷がされないため、2部目の印刷用紙の表面である表面1613内のP1〜P4が、1部目の余り面である裏面1612の左右の面に食い込んで印刷されてしまうという問題が生じる。
【0144】
以上のように、1部目と2部目、2部目と3部目(以降続く)とが、同じ印刷用に混合して印刷されてしまうことを防ぐために、当該余り面が存在する場合には、印刷部数の変更をさせないようにするものである。
【0145】
これにより、例えば、パターン1において元部数が1部のであった場合に、部数変更によって部数を2部に変更したことにより生じる、1部目と2部目との同一用紙への混合を防ぐことが出来る。以上が図16の、本発明の実施形態における、印刷時の余り面の一例についての説明である。
【0146】
ここで図15を参照して、本発明の実施形態における、余り面の有無判定処理の流れについて説明する。図15は、本発明の実施形態における、余り面の有無判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0147】
複合機300のCPU301は、部数変更対象の印刷データのヘッダ情報800を用いて、面設定806が片面で、且つ、レイアウトが1in1か否かを判定する(ステップS1501)。つまり、請求項中のレイアウト情報取得手段に該当する。
【0148】
面設定806が片面、且つ、レイアウトが1in1であると判定した場合(ステップS1501でYES)、処理をステップS1504に移行し、余り面無しと判定する(ステップS1504)。つまり、請求項中の余り面有無判定手段に該当する。
【0149】
面設定806が片面、且つ、レイアウトが1in1でないと判定した場合(ステップS1501でNO)、複合機300のCPU301は、面設定806が両面か否かを判定する(ステップS1502)。
【0150】
面設定806が両面でないと判定した場合(ステップS1502でNO)、複合機300のCPU301は、図7のステップS705で特定した元部数1部あたりのページ数が、印刷データの片面あたりのページ数の倍数であるか否かを判定する(ステップS1503)。
【0151】
つまり、面設定806が片面で、レイアウトが2in1であった場合、ステップS705で特定した元部数1部あたりのページ数が、2の倍数であるか否かを判定する。
【0152】
複合機300のCPU301は、図7のステップS705で特定した元部数1部あたりのページ数が、印刷データの片面あたりのページ数の倍数であると判定した場合(ステップS1503でYES)、余り面無しと判定する(ステップS1504)。
【0153】
元部数1部あたりのページ数が、印刷データの片面あたりのページ数の倍数でないと判定した場合(ステップS1503でNO)、余り面有りと判定する(ステップS1506)。つまり、請求項中の余り面有無判定手段に該当する。
【0154】
複合機300のCPU301は、ステップS1502において、面設定806が両面であると判定した場合(ステップS1502でYES)、処理をステップS1505に移行する。
【0155】
複合機300のCPU301は、図7のステップS705で特定した元部数1部あたりのページ数が、印刷データの両面のページ数合計数の倍数であるか否かを判定する(ステップS1505)。
【0156】
つまり、面設定806が両面で、レイアウトが4in1であった場合、ステップS705で特定した元部数1部あたりのページ数が、8(片面あたりのページ数:4×両面:2)の倍数であるか否かを判定する。
【0157】
複合機300のCPU301は、元部数1部あたりのページ数が、印刷データの両面のページ数合計数の倍数であると判定した場合(ステップS1505でYES)、余り面無しと判定する(ステップS1504)。
【0158】
元部数1部あたりのページ数が、印刷データの両面のページ数合計数の倍数でないと判定した場合(ステップS1505でNO)、余り面有りと判定する(ステップS1506)。
【0159】
また、ステップS1501の前に“元部数が1か?”という判定を加えることで、1部毎に余り面が存在しているにも関わらず、あえて2部以上で複合機300に送信されている印刷データ、の印刷部数を変更可能にしてもよい。
【0160】
つまり、この場合、元部数が1であった場合は処理をステップS1501へ移行し、元部数が2以上であった場合は、処理をステップS1504に移行して余り面無しと判定するようにしてもよい、ということである。以上が図15の、本発明の実施形態における、余り面の有無判定処理の流れについての説明である。
【0161】
図7の説明に戻る。複合機300のCPU301は、余り面があるか否かを判定し(ステップS707)、余り面があると判定した場合(ステップS707でYES)、部数変更が不可能である旨を追記して、部数変更画面1200を表示画面に表示する(ステップS711)。つまり、請求項中に記載の部数変更可否判定手段に該当。
【0162】
この場合、変更後部数入力受付部1204をグレーアウトさせる等して、変更後部数の入力を受け付けないようにしてもよい。
【0163】
ステップS703で既に部数変更画面1200が表示済みである場合、ステップS711で当該表示画面の表示を更新して再表示するものとする。
【0164】
複合機300のCPU301は、余り面がないと判定した場合(ステップS707でNO)、変更後部数入力受付部1204を、部数入力が受付可能である状態にして部数変更画面1200を表示する(ステップS708)。
【0165】
ステップS703で既に部数変更画面1200が表示済みである場合、ステップS711で当該表示画面の表示を更新して再表示するものとする。
【0166】
複合機300のCPU301は、変更後部数の入力を受け付け(ステップS709)、図12の「OK」ボタン1209の押下を受け付けることで、ステップS709において変更後部数入力受付部1204にて入力を受け付けた部数に基づいて印刷データの部数を変更し(ステップS710)、表示画面をリスト表示画面に移行して処理を終了する。
【0167】
尚、本発明の実施形態においては、ステップS701において、元部数810を取得可能か否かを判定し、取得可能である場合に、印刷データのページ数805を元部数で割ることで、元部数1部毎のページ数を特定するものとしたが、ページ数を測定する手段はこれに限られるものではない。
【0168】
例えば、複合機300のCPU301が、クライアントPC200から受信した印刷データのページ数を、印刷データを印刷する場合の面数で判断する場合、印刷対象データの印刷対象のページ数である元ページ数と、ヘッダ情報800のページ数805の内容に差異が生じる場合がある。
【0169】
つまり、前記元ページ数が8ページであった場合であって、ヘッダ情報800の面設定806が両面、レイアウト807が4in1であった場合、複合機300のCPU301が、当該印刷データのページ数を2ページであると判断してしまう可能性がある。
【0170】
印刷部数の変更の際に上述した齟齬を修正するため、元部数でページ数を割るのではなく、前記元ページ数そのものを取得する方法が考えられる。
【0171】
例えば、クライアントPC200のCPU201は、図5のステップS509で印刷データと共に、印刷対象データの印刷対象のページ数である元ページ数の情報を複合機300に送信する。
【0172】
複合機300のCPU301は当該印刷データと、前記元ページ数の情報である元ページ数情報を受信し、印刷データから抽出した書誌情報データと対応付けて記憶する。こうすることで、図8のヘッダ情報800の元部数810の代わりに元ページ数が記憶される。
【0173】
複合機300のCPU301は、図7のステップS701において、元ページ数情報を取得可能か否かを判定し、元ページ数情報が取得可能であると判定した場合、当該元ページ数を取得し、印刷データの元々のページ数を取得する。
【0174】
元ページ数情報が取得可能でないと判定した場合、図12の部数変更画面1200を表示画面に表示し、元部数入力受付部1203の代わりに元ページ数入力受付部を表示して、元ページ数の入力を受け付けることで、前記元ページ数を特定する。
【0175】
以上のように、元部数でページ数を割るのではなく、前記元ページ数そのものを取得することで、前記元ページ数を元部数分掛けたページ数と、複合機300のCPU301が特定するページ数とに差異が生じた場合であっても、適切な部数変更を行うことが出来る。以上が図7の、本発明の実施形態における、印刷部数変更処理の流れについての説明である。
【0176】
部数変更後の部数変更画面の構成の一例を示す図である図13、及び、部数変更後のリスト表示画面の構成の一例を示す図である図14を参照して説明すると、つまり、図13の部数変更画面1300に示すように、元部数入力受付部1301に“5”が入力され、変更後部数入力受付部に“3”が入力された状態で、「OK」ボタン1303が押下された場合、複合機300のCPU301は、部数を3に変更し、表示画面を図14の部数変更後リスト表示画面1400に移行する。
【0177】
部数変更後リスト表示画面1400は、印刷データのページ数と部数の情報を示すページ数・部数表示部1401の表示を部数変更後のページ数・部数に更新した状態で表示される。
【0178】
尚、部数変更画面1300、部数変更後リスト表示画面1400の構成については、それぞれ、部数変更画面1200、リスト表示画面1100と同一であるため、説明を割愛する。
【0179】
上述した通り、本発明によれば、印刷データ生成後であっても、印刷データの部数を自由に変更することが出来る画像形成装置、その制御方法及びプログラムを提供することが出来る。
【0180】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0181】
前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0182】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0183】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0184】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0185】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0186】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0187】
101 LAN
200 クライアントPC
300 複合機
411 印刷部数指定受付部
412 印刷データ生成部
413 印刷データ送信部
421 印刷データ受信部
422 印刷データ記憶部
423 画像データ変換部
424 印刷部数変更部
425 レイアウト判定部
426 印刷処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データの送信元であるクライアント装置と通信可能に接続される画像形成装置であって、
部数指定された印刷データを受信する受信手段と、
前記受信手段により前記印刷データが受信される前の前記印刷データの印刷部数である元部数を特定する特定手段と、
前記印刷データの部数を変更する指示である部数変更指示を受け付ける部数変更指示受付手段と、
前記部数変更指示で受け付けた部数変更指示に基づいて、前記印刷データの印刷部数を変更する部数変更手段と
を備え、
前記部数変更手段は、前記特定手段で特定した印刷部数の情報を用いて印刷部数の変更を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記元部数の入力を受け付ける元部数入力受付手段
をさらに備え、
前記特定手段は、前記元部数入力受付手段で前記元部数の入力を受け付けることにより、前記元部数を特定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
印刷データの総ページ数を特定する総ページ数特定手段と、
前記元部数1部あたりのページ数を特定する元ページ数特定手段と、
をさらに備え、
前記特定手段は、前記総ページ数特定手段で取得した総ページ数と、前記元ページ数特定手段で特定した元ページ数とを用いて、前記元部数を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記元ページ数の入力を受け付ける元ページ数入力受付手段
をさらに備え、
前記元ページ数特定手段は、前記元ページ数入力受付手段で、前記元ページ数の入力を受け付けることにより、前記元ページ数を特定することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷データのレイアウトの情報であるレイアウト情報を取得するレイアウト情報取得手段と、
前記特定手段で特定した元部数と、前記レイアウト情報とを用いて、前記元部数と、前記レイアウト情報に基づいたレイアウトとの不整合によって生まれる空白の面である余り面の有無を判定する余り面有無判定手段と、
を備え
前記余り面は、前記元部数の1部あたりのページ数の倍数、または、前記1部あたりのページ数の約数の倍数と、前記レイアウト情報のうち、片面印刷の設定、また、両面印刷の設定に基づく印刷用紙1枚あたりに印刷される前記印刷データのページ数との不整合により生じる面であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記部数変更手段による部数変更の可否を判定する部数変更可否判定手段と、
前記部数変更可否判定手段は、前記余り面有無判定手段で前記余り面があると判定した場合に、前記部数変更が不可であると判定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記特定手段は、前記クライアント装置より、前記元部数を示す情報を受信することで、前記元部数を特定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
印刷データの送信元であるクライアント装置と通信可能に接続される画像形成装置の制御方法であって、
受信手段が、部数指定された印刷データを受信する受信工程と、
特定手段が、前記受信工程により前記印刷データが受信される前の、前記印刷データの印刷部数を特定する特定工程と、
部数変更指示受付手段が、前記印刷データの部数を変更する指示である部数変更指示を受け付ける部数変更指示受付工程と、
部数変更手段が、前記部数変更指示で受け付けた部数変更指示に基づいて、前記印刷データの印刷部数を変更する部数変更工程と
を含み、
前記部数変更工程は、前記特定工程で特定した印刷部数の情報を用いて印刷部数の変更を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
印刷データの送信元であるクライアント装置と通信可能に接続される画像形成装置で実行が可能なプログラムであって、
前記画像形成装置を、
部数指定された印刷データを受信する受信手段と、
前記受信手段により前記印刷データが受信される前の、前記印刷データの印刷部数を特定する特定手段と、
前記印刷データの部数を変更する指示である部数変更指示を受け付ける部数変更指示受付手段と、
前記部数変更指示で受け付けた部数変更指示に基づいて、前記印刷データの印刷部数を変更する部数変更手段
として機能させ、
前記部数変更手段は、前記特定手段で特定した印刷部数の情報を用いて印刷部数の変更を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
印刷データの送信元であるクライアント装置と通信可能に接続される画像形成装置であって、
部数指定された印刷データを受信する受信手段と、
前記受信手段により前記印刷データが受信される前の前記印刷データの印刷部数である元部数を特定する特定手段と、
前記印刷データの部数を変更する指示である部数変更指示を受け付ける部数変更指示受付手段と、
前記部数変更指示で受け付けた部数変更指示に基づいて、前記印刷データの印刷部数を変更する部数変更手段と
を備え、
前記部数変更手段は、前記特定手段で特定した印刷部数の情報を用いて印刷部数の変更を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記元部数の入力を受け付ける元部数入力受付手段
をさらに備え、
前記特定手段は、前記元部数入力受付手段で前記元部数の入力を受け付けることにより、前記元部数を特定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
印刷データの総ページ数を特定する総ページ数特定手段と、
前記元部数1部あたりのページ数を特定する元ページ数特定手段と、
をさらに備え、
前記特定手段は、前記総ページ数特定手段で取得した総ページ数と、前記元ページ数特定手段で特定した元ページ数とを用いて、前記元部数を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記元ページ数の入力を受け付ける元ページ数入力受付手段
をさらに備え、
前記元ページ数特定手段は、前記元ページ数入力受付手段で、前記元ページ数の入力を受け付けることにより、前記元ページ数を特定することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷データのレイアウトの情報であるレイアウト情報を取得するレイアウト情報取得手段と、
前記特定手段で特定した元部数と、前記レイアウト情報とを用いて、前記元部数と、前記レイアウト情報に基づいたレイアウトとの不整合によって生まれる空白の面である余り面の有無を判定する余り面有無判定手段と、
を備え
前記余り面は、前記元部数の1部あたりのページ数の倍数、または、前記1部あたりのページ数の約数の倍数と、前記レイアウト情報のうち、片面印刷の設定、また、両面印刷の設定に基づく印刷用紙1枚あたりに印刷される前記印刷データのページ数との不整合により生じる面であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記部数変更手段による部数変更の可否を判定する部数変更可否判定手段と、
前記部数変更可否判定手段は、前記余り面有無判定手段で前記余り面があると判定した場合に、前記部数変更が不可であると判定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記特定手段は、前記クライアント装置より、前記元部数を示す情報を受信することで、前記元部数を特定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
印刷データの送信元であるクライアント装置と通信可能に接続される画像形成装置の制御方法であって、
受信手段が、部数指定された印刷データを受信する受信工程と、
特定手段が、前記受信工程により前記印刷データが受信される前の、前記印刷データの印刷部数を特定する特定工程と、
部数変更指示受付手段が、前記印刷データの部数を変更する指示である部数変更指示を受け付ける部数変更指示受付工程と、
部数変更手段が、前記部数変更指示で受け付けた部数変更指示に基づいて、前記印刷データの印刷部数を変更する部数変更工程と
を含み、
前記部数変更工程は、前記特定工程で特定した印刷部数の情報を用いて印刷部数の変更を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
印刷データの送信元であるクライアント装置と通信可能に接続される画像形成装置で実行が可能なプログラムであって、
前記画像形成装置を、
部数指定された印刷データを受信する受信手段と、
前記受信手段により前記印刷データが受信される前の、前記印刷データの印刷部数を特定する特定手段と、
前記印刷データの部数を変更する指示である部数変更指示を受け付ける部数変更指示受付手段と、
前記部数変更指示で受け付けた部数変更指示に基づいて、前記印刷データの印刷部数を変更する部数変更手段
として機能させ、
前記部数変更手段は、前記特定手段で特定した印刷部数の情報を用いて印刷部数の変更を行うことを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2013−107257(P2013−107257A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253401(P2011−253401)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】
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