説明

画像形成装置、システム、プリンタドライバ、及び方法

【課題】画像形成装置の交換部品に非純正品を使用した場合に、印刷不良となった印刷物の外部流出や、保存文書の作成等印刷不良に要因する事故を未然に防止することができる画像形成装置、システム、プリンタドライバ、及び方法を提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、画像を形成する画像形成部103と、画像形成部103の交換部品であるトナーカートリッジ108aが非純正品か否かを判定する非純正品判定部101aを有している。非純正品判定部101aにより画像形成部の交換部品が非純正品と判定された場合に、制御部101は、交換部品が純正品と判断された場合よりも、低い解像度で前記画像形成部に印刷を行わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、システム、プリンタドライバ、及び方法に関し、より詳細には、交換部品が非純正品である場合に低い解像度での印刷を行う画像形成装置、システム、プリンタドライバ、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複合機等の画像形成装置に使用される感光体ドラム、転写ベルト、トナーカートリッジなどの交換部品は印刷品位を保証するために、装置の販売メーカが純正品のサプライ品を供給しているが、販売メーカ以外の第3者によって互換部品としてサプライ品を販売するケースが増加している。 互換部品は安価で供給されているものの印刷品位について全く保証されたものではなく、互換部品の販売者により機器のメンテナンスも行われていないのが現状である。 また、このような複合機は非純正のサプライ品までサポートするように設計されていないので、非純正品を用いた場合には、高温・高湿、低温・低湿などの環境条件により印刷のかすれ、かぶり等が顕著に発生してしまい、印刷品位の低下が問題になっていた。
【0003】
これに対して、例えば、特許文献1には、交換可能な消耗品が非純正品であるか否かを判断する判断手段を備えた画像形成装置が開示されている。この画像形成装置は、判断手段により、消耗品が非純正品であると判断されたときは、非純正品に応じた画質調整を行う第一の画質調整が行われ、消耗品が純正品であると判断されたときは、純正品に応じた画質調整を行う第二の画質調整が行われるようになっている。
【0004】
また、特許文献2には、交換部品が純正品か否かを識別可能な画像形成装置が記載されている。この画像形成装置は、トナーカートリッジに内蔵されているメモリタグからトナーの製造元社名情報を読み出し、読み出した社名情報と、予め記憶している社名情報とを比較し、一致する場合には、装着されているトナーカートリッジは純正品であると判定して表示部に社名情報を表示し、画像濃度補正動作を実行し、一方、一致しない場合には、装着されているトナーカートリッジは非純正品であると判定し、表示部に社名情報を表示せず、かつ、画像濃度補正動作を実行しない旨を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−3385号公報
【特許文献2】特開2010−266588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通常、上記のサプライ品は管理者によって交換や補充が行なわれるために、一般ユーザは良好な印刷が行われるものとして印刷を行っているのが現状である。このような場合には、印刷装置とサプライ品との組み合わせ評価が十分に行なわれていないため、少量の印刷でも印刷「かすれ」や「かぶり」が発生する場合や、大量の印刷の一部のページで印刷「かすれ」や「かぶり」が発生など安定的な印刷が行えない問題を抱えていた。
【0007】
また、記録紙に良好なトナー転写が行なえた場合であっても、トナーと定着設定温度との関係により、温度設定が低いことによるトナー剥離や、温度設定が高いことによる「かぶり」が発生する問題を抱えているため、重要な書類を印刷した際には、転写、定着不良の有無を確認する必要があった。
【0008】
これに対して、上述の特許文献1、2に記載された技術では、挿入されたカートリッジや消耗品の純正品、非純正品を判別し、非純正品であればユーザに画質改善機能を動作(濃度補正)させない旨を報知したり、非純正品の特性にあった画質調整を行なう内容が示されているが、装置自体は、通常動作(濃度補正を除く)を行なっている。
【0009】
そして、温度、湿度、紙質などの環境変化によって少量の印刷でも印刷「かすれ」や「かぶり」が発生する場合や、大量の印刷の一部のページで印刷「かすれ」や「かぶり」が発生など安定的な印刷が行えない場合や、良好に記録紙にトナーの転写が行なわれた場合があるため、確実にトナーの転写が行なえる保証が無く、印刷物を保存用資料として用いたり、外部に印刷物を送付したりする場合などは、全ての記録紙に対して、転写不良や定着不良がないかどうかを確認する必要があった。
【0010】
本発明は、これらの実情に鑑みてなされたものであり、画像形成装置内部に装置メーカが供給する純正品以外の非純正品が使用されていることを検知した際には、印刷解像度を低下させて印刷を行うことにより、ユーザに良好な印刷が行えないことを報知することで、印刷不良となった印刷物の外部流出や、保存文書の作成等印刷不良に要因する事故を未然に防止することができる画像形成装置、システム、プリンタドライバ、及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、画像を形成する画像形成部と、該画像形成部の交換部品が非純正品か否かを判定する非純正品判定部と、前記画像形成部を制御する制御部とを備えた画像形成装置であって、前記非純正品判定部により前記画像形成部の交換部品が非純正品と判定された場合に、前記制御部は、前記交換部品が純正品と判断された場合よりも、低い解像度で前記画像形成部に印刷を行わせることを特徴としたものである。
【0012】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記低い解像度は、画像形成装置に設定された標準解像度の1/4以下であることを特徴としたものである。
【0013】
第3の技術手段は、第1の技術手段において、前記低い解像度は、ユーザが設定していた解像度の1/4以下であることを特徴としたものである。
【0014】
第4の技術手段は、第1から3のいずれか1の技術手段において、前記非純正品判定部は、画像形成部の交換部品から所定の情報を取得できない場合に、前記交換部品が非純正部品であると判定することを特徴としたものである。
【0015】
第5の技術手段は、プリンタドライバがインストールされた情報処理装置と、該プリンタドライバにより制御される画像形成装置とがネットワークを介して接続された画像形成システムであって、前記画像形成装置は、画像形成条件に従って画像を形成する画像形成部と、該画像形成部の交換部品が非純正品か否かを判定する非純正品判定部と、該非純正品判定部による判定結果を前記情報処理装置に送信する通信部とを備え、前記情報処理装置のプリンタドライバは、前記画像形成装置からの判定結果が非純正品であった場合に、前記画像形成条件として、前記判定結果が純正品と判断された場合よりも、印刷時の解像度を低い解像度に設定することを特徴としたものである。
【0016】
第6の技術手段は、第5の技術手段において、前記プリンタドライバは、前記画像形成装置からの判定結果が非純正品であった場合に、前記画像形成条件として、前記プリンタドライバの印刷条件入力画面から入力可能な画像形成条件のうち、印刷モードの品位の設定と解像度の設定を禁止することを特徴としたものである。
【0017】
第7の技術手段は、第5または6の技術手段において、前記プリンタドライバは、前記画像形成装置からの判定結果が非純正品であった場合に、前記情報処理装置の表示部に、前記判定結果が純正品と判断された場合よりも、低い解像度で印刷を行う旨の表示を行うことを特徴としたものである。
【0018】
第8の技術手段は、第5から7のいずれか1の技術手段である画像形成システムにおける情報処理装置にインストールされるプリンタドライバである。
【0019】
第9の技術手段は、画像を形成する画像形成部と、該画像形成部を制御する制御部とを備えた画像形成装置における画像形成方法であって、前記画像形成部の交換部品が非純正品か否かを判定する非純正品判定ステップと、該非純正品判定ステップにより前記画像形成部の交換部品が非純正品と判定された場合に、画像形成条件として、前記交換部品が純正品と判断された場合よりも低い解像度での印刷の設定を行う解像度設定ステップと、前記画像形成条件にしたがって、印刷を行う印刷ステップと、を備えることを特徴とする画像形成方法。
【0020】
第10の技術手段は、プリンタドライバがインストールされた情報処理装置と、該プリンタドライバにより制御される画像形成装置とがネットワークを介して接続された画像形成システムにおける画像形成方法であって、前記画像形成装置が、画像形成部の交換部品が非純正品か否かを判定する非純正品判定ステップと、該非純正品判定ステップによる判定結果を前記情報処理装置に送信する通信ステップと、画像形成条件にしたがって印刷を行う印刷ステップを備え、前記情報処理装置のプリンタドライバが、前記画像形成装置からの判定結果が非純正品であった場合、前記プリンタドライバの印刷条件入力画面から入力可能な画像形成条件のうち、印刷モードの品位の設定と解像度の設定を禁止する入力制限ステップと、前記画像形成条件として、前記交換部品が純正品と判断された場合よりも低い解像度での印刷の設定を行う解像度設定ステップを備えたことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、画像形成装置内部に非純正部品が使用されていることを検知すると、ユーザの設定解像度に関係なく印刷時の解像度を、例えば、ユーザの設定解像度の1/4以下に低下させるため、画像形成が行われた記録紙では、画像端部のジャギーが目立つこととなる。このため、ユーザに印刷品位が悪いことを認識させることができ、重要文書の印刷や、保存文書、外部への送付文書の印刷に用いられることがなくなる。また、非純正品の使用を検知した場合でも画像形成装置の動作を停止させないので、純正品サプライの購入を促し、純正品サプライを購入するまでは、ユーザは文書の下書き印刷として非純正サプライを使用することができ、ユーザの利便性を損なうおそれも小さい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明による画像形成装置を複合機として構成した実施形態を示す図である。
【図2】本発明による画像形成装置及び情報処理装置の要部構成例を示すブロック図である。
【図3】交換部品であるトナーカートリッジの一例を示す図である。
【図4】本発明の画像形成装置による画像形成方法の一例を説明するためのフロー図である。
【図5】画像形成装置が備える操作パネルの外観の一例を示す図である。
【図6】コピーモード時の初期画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の画像形成システムにおける情報処理装置の動作の一例を説明するためのフロー図である。
【図8】トナーカートリッジが純正品の場合の、プリンタドライバによる印刷条件入力画面の一例を示す図である。
【図9】トナーカートリッジが非純正品の場合の、プリンタドライバによる印刷条件入力画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の画像形成装置、方法、システム、及びプリンタドライバの好適な実施の形態について説明する。
【0024】
図1は、本発明による画像形成装置を複合機として構成した実施形態を示す図で、スキャナ機能を備えた複合機として構成された画像形成装置の一例を示すものである。
画像形成装置100は、外部から伝送され、もしくはスキャナ(画像読み取り手段)で読み取った画像データを記録紙に画像形成するもので、装置本体130と、自動原稿処理装置120とにより構成されている。
【0025】
装置本体130は、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、定着ユニット7、給紙カセット81、排紙トレイ91等を有する。
装置本体130の上部には、透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられ、その上側には原稿載置台92に原稿を自動搬送する自動原稿処理装置120が取り付けられる。自動原稿処理装置120は矢印M方向に回動自在に構成され、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手置きで置くことができるようになっている。
【0026】
装置本体130は、筐体内に収容される画像読取手段90を有している。画像読取手段90は、光源及び第1ミラーを保持する光源ユニット93と、第2及び第3ミラーを保持するミラーユニット94と、レンズ及びCCD95とから構成された縮小光学系の画像読取手段である。また、装置本体130には、図示しない操作パネルが設けられ、ユーザによる操作入力が可能となっている。また装置本体130には、外部接続された装置から画像データを入力する手段、あるいは可搬型の記録媒体から画像データを読み取る手段(いずれも図示せず)を備えている。
【0027】
画像形成装置100において扱われる画像データは、例えばブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のカラー画像に応じたものである。従って、現像器2、感光体ドラム(像担持体)3、帯電器5、クリーナユニット4は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、これらにより4つの画像ステーションが構成されている。
【0028】
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図1に示すようなチャージャ型の他、接触型のローラ型やブラシ型の帯電器が用いられることもある。
露光ユニット1には、レーザ出射部及び反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成される。露光ユニット1は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズやミラー等の光学要素が配置されている。また、露光ユニット1としては、この他にも発光素子をアレイ状に並べた例えばELやLED書込みヘッドを用いる手法も採用できる。
【0029】
露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。現像器2は、それぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(Y,M,C,K)のトナーにより顕像化するものである。また、クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収する。後述するように、本発明では画像形成装置に非純正品が用いられている場合に、純正品が用いられている場合よりも低い解像度の画像データが作成され、この画像データに応じた静電潜像が形成されることになる。したがって、この静電潜像をトナーによって顕像化した場合には、解像度の低い画像が得られることになる。
【0030】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、Y,M,C,Kの各色に対応して4本設けられている。
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、及び中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また、各中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
【0031】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0032】
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本構成例では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
【0033】
上述のように各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は、中間転写ベルト61で積層される。このように積層された静電像は、中間転写ベルト61の回転によって、後述の用紙と中間転写ベルト61の接触位置に配置される二次転写機構部である転写ローラ10によって記録紙に転写される。二次転写機構部としては、転写ローラに限らず、コロナチャージャや転写ベルトを用いることも可能である。
【0034】
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は所定ニップで圧接されるとともに、転写ローラ10にはトナーを用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は、上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10若しくは中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラ等々)としている。
【0035】
また、上記のように、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナー、若しくは転写ローラ10によって記録紙に転写が行われず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触する例えばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
【0036】
給紙カセット81は、画像形成に使用する記録紙(シート)を蓄積しておくためのトレイであり、装置本体130の露光ユニット1の下側に設けられている。また、手差し給紙カセット82にも画像形成に使用する記録紙を置くことができる。装置本体110の上方に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みの記録紙をフェイスダウンで集積するためのトレイである。
【0037】
また、装置本体110には、給紙カセット81及び手差し給紙カセット82の記録紙を転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための、略垂直形状の用紙搬送路S1が設けられている。給紙カセット81ないし手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの用紙搬送路S1の近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d,レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7等が配されている。
【0038】
搬送ローラ12a〜12dは、記録紙の搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路S1に沿って複数設けられている。また、ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81から記録紙を1枚ずつピックアップして用紙搬送路S1に供給する。同様に、ピックアップローラ11bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙カセット82から記録紙を1枚ずつピックアップして用紙搬送路S1に供給する。
【0039】
また、レジストローラ13は、用紙搬送路S1を搬送されている記録紙を一旦保持するものである。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端と記録紙の先端を合わせるタイミングで記録紙を転写ローラ10に搬送する機能を有している。
【0040】
定着ユニット7は、ヒートローラ71及び加圧ローラ72を備えている。ヒートローラ71及び加圧ローラ72は、記録紙を挟んで回転するようになっている。またヒートローラ71は、図示しない温度検出器からの信号に基づいて制御手段によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーを記録紙に熱圧着することにより、記録紙に転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、記録紙に対して熱定着させる機能を有している。また、ヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
【0041】
次に、記録紙の搬送経路をより具体的に説明する。上述のように、画像形成装置100には、予め記録紙を収納する給紙カセット81、及び手差し給紙カセット82が設けられている。これら給紙カセット81,82から記録紙を給紙するために、各々ピックアップローラ11a,11bが配置され、記録紙を1枚ずつ用紙搬送路S1に導くようになっている。
【0042】
各給紙カセット81,82から搬送される記録紙は、用紙搬送路S1の搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、記録紙の先端と中間転写ベルト61上の画像情報の先端を整合するタイミングで転写ローラ10に搬送され、記録紙上に画像情報が書き込まれる。その後、記録紙は定着ユニット7を通過することによって記録紙上の未定着トナーが熱で溶融・固着され、その後に配された搬送ローラ12bを経て排紙トレイ91上に排出される。
【0043】
上記の搬送経路は、記録紙に対する片面印字要求の場合のものであるが、これに対して両面印字要求の場合は、上記のように片面印字が終了し定着ユニット7を通過した記録紙の後端が最終の搬送ローラ12bで把持されたときに、搬送ローラ12bが逆回転することによって記録紙を搬送ローラ12c,12dが配された搬送路S2に導く。そして、搬送路S2は搬送路S1に合流して、記録紙はレジストローラ13から転写ローラ10に搬送される。このとき、搬送路S2からS1に合流する段階で記録紙の表裏が反転されているため、転写ローラ10では記録紙の裏面に印刷が行わる。そして裏面に印刷された記録紙は定着ユニット7で定着され、排紙トレイ91に排出される。
【0044】
図2は、本発明による画像形成装置及び情報処理装置の要部構成例を示すブロック図である。画像形成装置100は、例えば、上述の複合機として構成され、画像形成装置100の各機能を制御し内部にCPU,ROM,RAM等を有するマイクロコンピュータによって実現される制御部101と、操作部102a及び表示部102bからなる操作パネル102と、制御部101の制御に従って記録紙上に画像データの画像形成を行う画像形成部103と、ネットワークNを介して情報処理装置200と接続するための通信部104と、ハードディスクなどの記憶部105と、トナーカートリッジ108に付与されたICチップからID情報を読み取る読取部106と、各種センサ及びセンサからの信号を加工する周辺回路からなるセンサ回路107と、交換部品の一例であるトナーカートリッジ108と、解像度変換部109aを有する画像処理部109とを備えて構成される。
【0045】
操作パネル102は、操作部102a及び表示部102bで構成され、操作部102aは、ユーザによる操作入力を受け付けて制御部101に出力する。また、表示部102bは、操作用の画面や各種情報を表示させる。操作部102aと表示部102bによって、操作画面に対して入力操作が可能なタッチパネルが構成されている。
【0046】
本発明の主たる目的は、交換部品に非純正品を使用した場合に、印刷解像度を低下させて印刷を行うことにより、ユーザに良好な印刷が行えないことを報知することにある。このための構成として、画像形成装置100は、画像形成部103の交換部品が非純正品か否かを判定する非純正品判定部101aと、画像形成条件入力部から入力された画像形成条件に従って画像形成部103を制御する制御部101とを備える。
【0047】
また、画像処理部109は、スキャナ(画像読み取り手段)で読み取った画像データや、情報処理装置200などの外部から伝送された印刷データに対して画像変更処理を施す機能を有している。画像変更処理としては、倍率指定変倍設定、用紙指定変倍設定、綴じ代設定、n in 1と呼ばれる集約設定などが挙げられる。また、画像処理部109は、これらの画像変更処理の一機能として、画像データの解像度を変換するための解像度変換部109aを備えている。
【0048】
そして、非純正品判定部101aにより画像形成部103の交換部品が非純正品と判定された場合、制御部101は、印刷対象となっている画像データの解像度を画像処理部109の解像度変換部109aで所定の低解像度の画像データに変換し、この低解像度化された画像データの印刷を画像形成部103に行わせる。なお、非純正品判定部101aは、制御部101の一機能として実現される。
【0049】
ここで、所定の低解像度としては、画像形成装置100にデフォルトとして設定された標準解像度の1/4以下、あるいは、ユーザがコピー時に設定した解像度の1/4以下であることが望ましい。例えば、コピーモードの場合、画像読み取り手段90による読取解像度が600dpiに設定されており、標準解像度で600dpiの画像データが得られる場合は、1/4以下の150dpi以下の画像データに変換した後、印刷が行われる。解像度を1/4以下に設定する理由は、解像度を1/4以下とすることで、印刷物の画像の粗さが視認でき、ユーザが期待する印刷物の印刷品位が悪いことを認識させることができるからである。
【0050】
また、上記において、交換部品とは、機能から見れば装置の一部を構成し、交換により性能が回復・保持できるものをいう。例えば、画像形成装置100の場合、トナーカートリッジ(あるいは現像カートリッジ)、感光体カートリッジ、現像部材と感光体が一体的に形成されたカートリッジ、インクカートリッジ、インクタンクと印字ヘッドが一体的に形成されたカートリッジ、熱転写方式用のインクシートカートリッジ等が相当する。そして、これらの交換部品をサプライ品と呼ぶ場合がある。本実施形態の説明では、交換部品としてトナーカートリッジ108を例示して説明するが、これに限定されるものではない。
【0051】
図2において、非純正品判定部101aは、画像形成装置100に装着されたトナーカートリッジ108が純正品か、非純正品かの判定を行う。非純正品の判定方法としては、前述の特許文献1,2に記載の技術をはじめ、例えば、特開2002−202697号公報、特開2009−145396号公報など従来公知の技術を用いて実現することができ、その方法について特に限定されるものではない。以下、非純正品判定部101aによる非純正品の判定方法として、画像形成装置100内で判定を行う場合を例示して説明するが、外部のサーバ装置等を利用して判定を行うようにしてもよい。
【0052】
トナーカートリッジ108には、トナーカートリッジ108を個別に特定し得る固有のID情報が記録されている。例えば、図3に示すように、ICチップ108aとして搭載し、その中のEEPROM、強誘電体メモリ等の不揮発性メモリにID情報を予め記録しておく。あるいは、このID情報をバーコードなどの簡易な方法により構成してもよい。ID情報としては、少なくとも純正品を提供する製造メーカであることが分かればよいため、製造メーカの識別番号などであってもよい。そして、読取部106の構成は、トナーカートリッジ108に付与されたID情報の形態によって異なる。例えば、ID情報がバーコードの場合には読取部106はバーコードリーダであり、また、ID情報がICチップの場合には読取部106は電気的あるいは高周波による読み取り手段で構成される。
【0053】
また、記憶部105には、トナーカートリッジの純正品のID情報が予め格納されており、トナーカートリッジ108の交換装着が確認されると、非純正品判定部101aは、読取部106で読み取られたトナーカートリッジ108のID情報と、記憶部105に格納されている純正品のID情報とを比較し、両者が一致するか否かを判定する。なお、画像形成装置100の製造メーカは、その製造段階において、純正品のトナーカートリッジのID情報を全て記憶部105に格納しておくとよい。ID情報が一致した場合には、純正品と判定され、ID情報が一致しない場合には、非純正品と判定される。なお、非純正品の中には、ID情報が付与されていない場合も考えられるため、読取部106で読み取り不能であった場合も非純正品と判定するようにする。
【0054】
上記において、トナーカートリッジ108の交換装着は、センサ回路107により検知することができる。センサ回路107は、前述したように、各種センサ及びセンサからの信号を加工する周辺回路からなる。センサとしては、機械式あるいは光学式の扉センサ、カートリッジセンサで構成される。扉センサは、画像形成装置100の扉の開閉状態を検出するセンサであり、また、カートリッジセンサは、トナーカートリッジ108が画像形成装置100に装着されているか否かを検出するためのセンサである。周辺回路としては、センサ出力の波形整形を行う波形整形回路、フィルタ回路、2値化回路、電圧レベル調整回路等が含まれ、センサ出力を、例えば、0−5Vの論理レベルを有するデジタル信号に変換する。
【0055】
制御部101は、センサ回路107でトナーカートリッジ108の交換があったことを検知した場合には、ICチップ108aにアクセスし、ID情報を読み取るように、読取部106に指示する。そして、非純正品判定部101aは、読取部106で読み取られたID情報と、記憶部105に記憶されているID情報とを比較することで、交換されたトナーカートリッジ108が純正品か、非純正品かの判定を行う。このようにして、非純正品判定部101aによりID情報の一致・不一致を判定することができる。読取部106で読み取り不能な場合にも、不一致、つまり、非純正品と判定されるものとする。
【0056】
そして、制御部101は、非純正品判定部101aにより画像形成部103の交換部品が非純正品と判定された場合、上述したように、交換部品が純正品と判断された場合よりも、低い解像度で前記画像形成部に印刷を行わせるようにしている。例として、交換部品がトナーカートリッジ108である場合を挙げたが、画像形成装置100が複数の部品が交換可能な構成の場合、各交換部品について上述のような非純正品か否かの判定を行い、少なくとも1つの交換部品が非純正品であると判定された場合に、低解像度での印刷をおこなうようにしてもよい。
【0057】
次に、情報処理装置200は、例えば、汎用的なPC(パーソナルコンピュータ)であり、ネットワークNを介して画像形成装置100と接続するための通信部201と、情報処理装置200の各機能を制御するためのCPU,RAM,ROM等からなる演算処理部202と、プリンタドライバ203aがインストールされたハードディスクなどの記憶部203と、キーボードやマウスなどの入力部204と、液晶ディスプレイ等の表示部205とを備えて構成される。
【0058】
プリンタドライバ203aは、画像形成装置100を制御して、画像形成処理(印刷処理)を実行させるためのソフトウェア(プログラム)である。このプリンタドライバ203aは、印刷実行時に、演算処理部202によって記憶部203から読み出され、演算処理部202のRAM上で展開され実行される。そして、プリンタドライバ203aは表示部205に印刷条件入力画面(印刷条件設定画面ともいう。)を表示部205に表示することによって、種々の画像形成条件をユーザに提示するとともに、ユーザによる入力部204からの入力操作に応じて、画像形成条件を設定する。この画像形成条件は、印刷データとともに、通信部201を介して画像形成装置100へ送られ、画像形成装置100では、画像形成条件に従って印刷データを画像処理部109で処理し、処理した印刷データを画像形成部103で記録紙に印刷する。
【0059】
以下、本発明の画像形成システムにおける画像形成装置の動作について、コピーモードを例に説明する。
図4は、本発明の画像形成システムにおける画像形成装置の動作の一例を説明するためのフロー図である。また、図5は、画像形成装置が備える操作パネルの外観の一例を示す図であり、図6は、コピーモード時の初期画面の一例を示す図である。本例では図2の画像形成装置100の構成に基づき、センサ回路107がトナーカートリッジ108の装着を検出した際に、ID情報読み出し命令を発生させる場合について説明する。
【0060】
まず、制御部101は、トナーカートリッジ108の装着に伴い、センサ回路107からのID情報読み出し命令が発生したか否かを判定し(ステップS11)、ID情報読み出し命令が発生したと判定した場合(YESの場合)、読取部106に対して、トナーカートリッジ108のID情報の読み出しを指示する(ステップS12)。また、ステップS11において、ID情報読み出し命令が発生していないと判定した場合(NOの場合)、ステップS11で待機状態に移行する。
【0061】
次に、制御部101の非純正品判定部101aは、読取部106により読み出したID情報と、記憶部105に記憶されているID情報(登録済みID情報)とを比較する(ステップS13)。そして、両者が一致するか否かを判定し(ステップS14)、一致する場合(YESの場合)、トナーカートリッジ108は純正品と判定され、純正部品判定情報として純正部品であることを記憶部105に記憶する(ステップS15)。また、一致しない場合は、トナーカートリッジ108は非純正品と判定され、純正部品判定情報として非純正部品であることを記憶部105に記憶する(ステップS19)。ここで、ステップS14が本発明の非純正品判定ステップに相当する。
【0062】
そして、ステップS15において、純正部品判定情報として純正部品であることを記憶した後は、ステップS16に移り、通常の初期画面が表示される。ここで、通常の初期画面とは、例えば、コピーモード時においては、図6(A)に示すような初期画面300であり、「コピー読み込みができます。」というメッセージ301とともに、コピー時の各種コピー条件の設定をユーザから受け付けるための画面である。この初期画面300が操作パネル102の表示部102bに表示される。操作パネル102は、図5に示すように、操作部102a及び表示部102bで構成され、表示部102bはタッチパネルになっている。そして、表示部102bはこのタッチパネルを介してユーザのタッチ操作による入力を受け付けることができ、例えば、コピーを行う場合、ユーザは操作部102aのコピーモード選択ボタン102dを押下することにより、通常、コピーモード時の初期画面300が102bに表示される。
【0063】
また、図4には図示していないが、ステップS16では、各種コピー条件の設定をユーザから受け付けて画像形成条件の設定を行うとともに、デフォルトまたはユーザが指定した解像度での印刷が行われるように画像処理部109の解像度変換部109aで解像度の設定を行う。ステップS16の後は、ステップS17に移り、図5で示す操作パネルの印刷ボタン102cが押されたか否かが判別される。ステップS17で印刷ボタン(スタートボタン)102cが押下された場合は、ステップS18に移り、画像読取手段90で読み取られた原稿の画像データに基づいて、デフォルトまたは指定された解像度で記録紙に画像形成がなされる。ステップS17で印刷ボタンが押下されない場合は、押下されるまで待機する。
【0064】
次に、ステップS19において、純正部品判定情報として非純正部品であることを記憶した後は、ステップS20に移り、低解像度での印刷を行う旨のメッセージを付加した初期画面が表示される。低解像度での印刷を行う旨のメッセージを付加した初期画面とは、例えば、コピーモード時においては、図6(B)に示すような初期画面300であり、「非純正品トナーであるため解像度を落として印刷します。」というメッセージ311とともに、コピー時の各種コピー条件の設定をユーザから受け付けるための画面である。また、図4には図示していないが、ステップS20では、各種コピー条件の設定をユーザから受け付けて画像形成条件の設定を行うとともに、デフォルトまたはユーザが指定した解像度での印刷よりも低い解像度での印刷が行われるように、画像処理部109の解像度変換部109aで解像度の設定を行う。このステップが、本願発明の解像度設定ステップに相当する。
【0065】
ステップS20の後は、ステップS21に移り、図5で示す操作パネルの印刷ボタン102cが押されたか否かが判別される。ステップS21で印刷ボタン102cが押下された場合は、ステップS22に移り、画像読取手段90で読み取られた原稿の画像データに基づいて、デフォルトまたは指定されたよりも低い解像度で記録紙に画像形成がなされる。ステップS21で印刷ボタンが押下されない場合は、押下されるまで待機する。ここで、ステップS18、ステップS22が本発明の印刷ステップに相当ステップする。また、ステップS17、ステップS21での待機状態中に、ステップS11で説明したID読み出し命令が発生した場合は、ステップS11へ移り、以降の処理を繰り返す。
【0066】
次に、画像形成装置100及び情報処理装置200からなる画像形成システムによる印刷処理例について説明する。
画像形成装置の動作フローは、図4で示した動作フローのステップS15またはステップS19までは、画像形成システムによる印刷処理においても同じであり、純正部品判定情報が画像形成装置100の記憶部105に記憶されていることを前提に説明する。
【0067】
図7は、本発明の画像形成システムにおける情報処理装置の動作の一例を説明するためのフロー図であり、図8、図9は、それぞれプリンタドライバによる印刷条件入力画面の一例を示す図である。
まず、演算処理部202は、ユーザの操作によって、プリンタドライバ203aが起動されたか否かを判定し(ステップS31)、プリンタドライバ203aが起動された場合(YESの場合)は、画像形成装置100に対して、純正部品判定情報の送信を要求する(ステップS32)。また、ステップS31において、プリンタドライバ203aが起動されていないと判定した場合(NOの場合)、ステップS31で待機状態に移行する。
【0068】
ステップS32の後、画像形成装置100から純正部品判定情報を取得し(ステップS33)、ステップS34へ移る。ステップS34では、純正部品判定情報に基づいて、画像処理装置100に非純正部品が使用されているかどうかを判別する。そして、非純正部品が使用されていない、すなわち、純正部品が使用されていると判別された場合は、ステップS35に移り、印刷解像度の制限をかけることのない、通常の画像形成条件の印刷条件入力画面を表示部205に表示する。ここで、通常の画像形成条件の印刷条件入力画面とは、例えば、図8に示すような印刷条件入力画面320であり、従来の各種印刷条件設定用のプリンタドライバの入力画面である。この印刷条件入力画面320では、プルダウンメニュー321等により、印刷モード(プリントモード)を高品質や高精細にするといった品位の設定や解像度の詳細設定を行うことができるようになっている。
【0069】
ステップS34で非純正部品が使用されていると判別された場合は、ステップS36に移り、印刷解像度の制限をかけるために、印刷モードの品位や解像度の選択を禁止した画像形成条件の印刷条件入力画面を表示部205に表示する。ここで、印刷モードの品位や解像度の選択を禁止した画像形成条件の印刷条件入力画面とは、例えば、図9に示すような印刷条件入力画面330であり、通常の画像形成条件の印刷条件入力画面320ではユーザにより設定可能であった印刷モードの品位や解像度の詳細設定を禁止したものであり、該当する設定項目を非表示、グレーアウト、またはプルダウンメニューを固定することにより、選択できないようにしている。
【0070】
また、「非純正トナーが装着されていますので、「プリントモード」及び「解像度」の設定はできません」とのメッセージ331を表示することにより、ユーザにプリントモードや解像度の選択ができない理由を報知することで、非純正部品に対するユーザの認識を向上させるようにしてもよい。なお、ステップS36が本発明の入力制限ステップに相当する。
【0071】
さらに、図示していないが、ステップS34では、プリンタドライバ203aは、画像形成条件として、交換部品が純正品と判断された場合よりも低い所定の解像度での印刷の設定を行う解像度設定ステップを備えている。所定の解像度は、プリンタドライバ203aによって設定されているデフォルトの解像度の1/4以下、あるいはユーザが設定している解像度の1/4以下であることが望ましい。なお、図8、図9の印刷条件入力画面320、330で「OK」ボタンが選択されると、先述したように、プリンタドライバで設定した画像形成条件が印刷データとともに、通信部201を介して画像形成装置100へ送られ、画像形成装置100では、画像形成条件に従って印刷データを画像処理部109で処理し、処理した印刷データが画像形成部103で記録紙に印刷される。
【符号の説明】
【0072】
1…露光ユニット、2…現像器、3…感光体ドラム、4…クリーナユニット、5…帯電器、6…中間転写ベルトユニット、7…定着ユニット、10…転写ローラ、11a,11b…ピックアップローラ、12a,12b,12c,12d…搬送ローラ、13…レジストローラ、61…中間転写ベルト、62…中間転写ベルト駆動ローラ、63…中間転写ベルト従動ローラ、64…中間転写ローラ、65…中間転写ベルトクリーニングユニット、71…ヒートローラ、72…加圧ローラ、73…外部加熱ベルト、81…給紙カセット、82…手差し給紙カセット、90…画像読取手段、91…排紙トレイ、92…原稿載置台、93…光源ユニット、94…ミラーユニット、95…CCD、100…画像形成装置、101…制御部、101a…非純正品判定部、102…操作パネル、102a…操作部、102b,205…表示部、103…画像形成部、104,201…通信部、105,203…記憶部、106…読取部、107…センサ回路、108…トナーカートリッジ、108a…ICチップ、109…検出部、120…自動原稿処理装置、130…装置本体、200…情報処理装置、202…演算処理部、203a…プリンタドライバ、204…入力部、300、310…コピーモード時の初期画面、320、330…印刷条件入力画面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を形成する画像形成部と、該画像形成部の交換部品が非純正品か否かを判定する非純正品判定部と、前記画像形成部を制御する制御部とを備えた画像形成装置であって、
前記非純正品判定部により前記画像形成部の交換部品が非純正品と判定された場合に、前記制御部は、前記交換部品が純正品と判断された場合よりも、低い解像度で前記画像形成部に印刷を行わせることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記低い解像度は、画像形成装置に設定された標準解像度の1/4以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記低い解像度は、ユーザが設定していた解像度の1/4以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記非純正品判定部は、画像形成部の交換部品から所定の情報を取得できない場合に、前記交換部品が非純正部品であると判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の画像形成システム。
【請求項5】
プリンタドライバがインストールされた情報処理装置と、該プリンタドライバにより制御される画像形成装置とがネットワークを介して接続された画像形成システムであって、
前記画像形成装置は、画像形成条件に従って画像を形成する画像形成部と、該画像形成部の交換部品が非純正品か否かを判定する非純正品判定部と、該非純正品判定部による判定結果を前記情報処理装置に送信する通信部とを備え、
前記情報処理装置のプリンタドライバは、前記画像形成装置からの判定結果が非純正品であった場合に、前記画像形成条件として、前記判定結果が純正品と判断された場合よりも、印刷時の解像度を低い解像度に設定することを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
前記プリンタドライバは、前記画像形成装置からの判定結果が非純正品であった場合に、前記画像形成条件として、前記プリンタドライバの印刷条件入力画面から入力可能な画像形成条件のうち、印刷モードの品位の設定と解像度の設定を禁止することを特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記プリンタドライバは、前記画像形成装置からの判定結果が非純正品であった場合に、前記情報処理装置の表示部に、前記判定結果が純正品と判断された場合よりも、低い解像度で印刷を行う旨の表示を行うことを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成システム。
【請求項8】
請求項5から7のいずれか1に記載の画像形成システムにおける情報処理装置にインストールされるプリンタドライバ。
【請求項9】
画像を形成する画像形成部と、該画像形成部を制御する制御部とを備えた画像形成装置における画像形成方法であって、
前記画像形成部の交換部品が非純正品か否かを判定する非純正品判定ステップと、
該非純正品判定ステップにより前記画像形成部の交換部品が非純正品と判定された場合に、画像形成条件として、前記交換部品が純正品と判断された場合よりも低い解像度での印刷の設定を行う解像度設定ステップと、
前記画像形成条件にしたがって、印刷を行う印刷ステップと、
を備えることを特徴とする画像形成方法。
【請求項10】
プリンタドライバがインストールされた情報処理装置と、該プリンタドライバにより制御される画像形成装置とがネットワークを介して接続された画像形成システムにおける画像形成方法であって、
前記画像形成装置が、画像形成部の交換部品が非純正品か否かを判定する非純正品判定ステップと、該非純正品判定ステップによる判定結果を前記情報処理装置に送信する通信ステップと、画像形成条件にしたがって印刷を行う印刷ステップを備え、
前記情報処理装置のプリンタドライバが、前記画像形成装置からの判定結果が非純正品であった場合、前記プリンタドライバの印刷条件入力画面から入力可能な画像形成条件のうち、印刷モードの品位の設定と解像度の設定を禁止する入力制限ステップと、前記画像形成条件として、前記交換部品が純正品と判断された場合よりも低い解像度での印刷の設定を行う解像度設定ステップを備えたことを特徴とする画像形成方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−83794(P2013−83794A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223676(P2011−223676)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】