画像形成装置、印刷システム及びジョブ実行方法
【課題】 サーバ装置からデータを転送して印刷するときに、画像形成装置の処理負荷を軽減させる。
【解決手段】 ネットワーク上に配置されたサーバ装置2に、データの取得要求と、取得要求を出力した時刻情報とを出力し、サーバ装置2からデータと共に返送される時刻情報に、印刷許可時間を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御部10を有している。受信したデータを印刷するかしないかを制御部10で判定するときには、許容時間を加算して現在時刻と比較すればよいので画像形成装置側の負担を軽減することができる。
【解決手段】 ネットワーク上に配置されたサーバ装置2に、データの取得要求と、取得要求を出力した時刻情報とを出力し、サーバ装置2からデータと共に返送される時刻情報に、印刷許可時間を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御部10を有している。受信したデータを印刷するかしないかを制御部10で判定するときには、許容時間を加算して現在時刻と比較すればよいので画像形成装置側の負担を軽減することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置に格納されたデータを画像形成装置に転送して印刷する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、サーバ装置に格納された画像データを画像形成装置に転送して印刷するという技術が知られている。
このようなシステムにおいては、例えばサイズが大きい画像データを転送する場合や、大量の画像データをまとめて取得するような場合に、画像データが画像形成装置に送られてくるまでに大変長い時間を要してしまう。
【0003】
画像形成装置でプリントを指示したユーザは、なかなか印字が始まらない場合、何らかの理由で画像形成装置から離れるケースがある。このような場合、画像形成装置から離れている間に画像データが印字されてしまう可能性があり、データが秘匿性の高い文書の場合、セキュリティ上の問題となる。
【0004】
特許文献1は、印刷制御装置から印刷装置への印刷要求時に、印刷装置の処理能力によらず、できるだけタイムアウトエラーの発生を防止する技術を提案している。そこで特許文献1では、印刷制御装置から印刷装置への印刷要求時に、ジョブの開始タイムアウト時間を設定したジョブ開始タイムアウト値を任意に変更可能としている。
【0005】
さらに特許文献1では、画像データを受信した後は、分割されて送られてくる各画像データを受信するまでの時間をそれぞれ計測し、時間内に画像データの受信開始を検知したら画像データの受信を続行し、タイムアウトしたらジョブを終了するという制御を提案している。
【0006】
【特許文献1】特開2005−254513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、サーバ装置からサイズの大きいデータや、大量の画像データをまとめて取得し印刷するような場合、画像形成装置側の処理負担はできるだけ軽い方がよい。例えば、短時間に、複数のサーバ装置にデータ転送要求を出力した場合や、複数のデータ取得要求を大量に発注するような場合には、画像形成装置内での処理負荷を軽減させる技術が必要となる。
【0008】
また、特許文献1で開示している制御は、1つのジョブ内の画像データを受信する際の制御であって、複数の異なるジョブの画像データを受信するような場合を想定していないため、2文書目以降の画像データの受信に時間がかかった場合、ジョブを終了させてしまう。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、サーバ装置からデータを転送して印刷するときに、処理負荷を軽減させた画像形成装置、印刷システム及びジョブ実行方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するために本発明の画像形成装置は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、該取得要求を出力した時刻情報とを出力するデータ取得要求手段と、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を記憶する記憶手段と、前記サーバ装置からデータと共に返送される前記時刻情報に、前記印刷許可時間を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段とを有する構成としている。
このように本発明は、データの取得要求時に、取得要求を出力した時刻情報を含ませてサーバ装置に送信しておく。受信したデータを印刷するかしないかを判定するときには、許容時間を加算して現在時刻と比較すればよいので画像形成装置側の負担を軽減することができる。また、印刷許可時間を設定することで、サーバ装置からのデータのダウンロードに時間がかかった場合に印刷されることがなく、データが第三者に盗み見られる危険性を防止することができる。
【0011】
本発明の画像形成装置は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間とを出力するデータ取得要求手段と、前記データの取得要求を前記サーバ装置に出力した発行時刻を記憶する記憶手段と、前記サーバ装置からデータと共に返送される前記印刷許可時間に、前記発行時刻を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段とを有する構成としている。
このように本発明は、データの取得要求時に、印刷許可時間を含ませてサーバ装置に送信しておく。受信したデータを印刷するかしないかを判定するときには、取得要求を出力した時間に、印刷許可時間を加算して現在時刻と比較すればよいので画像形成装置側の負担を軽減することができる。また、印刷許可時間を設定することで、サーバ装置からのデータのダウンロードに時間がかかった場合に印刷されることがなく、データが第三者に盗み見られる危険性を防止することができる。
【0012】
本発明の画像形成装置は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するデータ取得要求手段と、前記データの取得要求を発行した発行時刻に前記ジョブ識別子を関連付けして記憶すると共に、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を記憶する記憶手段と、前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られる前記ジョブ識別子から前記発行時刻を検出し、該発行時刻に前記印刷許容時間を加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段と、を有する構成としている。
このように本発明は、データの取得要求時に、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子を含ませてサーバ装置に送信しておく。従って、受信したデータをジョブごとに管理することができ、受信したデータを印刷するかしないかを判定するときには、ジョブごとに関連付けして登録された発行時刻に許容時間を加算して現在時刻と比較すればよいので、画像形成装置側の負担を軽減することができる。また、印刷許可時間を設定することで、サーバ装置からのデータのダウンロードに時間がかかった場合に印刷されることがなく、データが第三者に盗み見られる危険性を防止することができる。
【0013】
本発明の画像形成装置は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するデータ取得要求手段と、前記データの取得要求を発行した発行時刻と、前記ジョブ識別子ごとに設定された印刷を許可する印刷許可時間とを前記ジョブ識別子に関連づけして記憶する記憶手段と、前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られた前記ジョブ識別子から前記発行時刻と前記印刷許可時間とを検出し、前記発行時刻と前記印刷許容時間とを加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段とを有する構成としている。
このように本発明は、データの取得要求時に、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子を含ませてサーバ装置に送信しておく。従って、受信したデータをジョブごとに管理することができ、受信したデータを印刷するかしないかを判定するときには、ジョブごとに関連付けして登録された発行時刻と許容時間とを加算して現在時刻と比較すればよいので、画像形成装置側の負担を軽減することができる。また、印刷許可時間を設定することで、サーバ装置からのデータのダウンロードに時間がかかった場合に印刷されることがなく、データが第三者に盗み見られる危険性を防止することができる。
【0014】
上記画像形成装置において、操作者の操作設定を入力する操作入力手段を有し、前記制御手段は、前記操作入力手段により、前記記憶手段に記憶した発行時刻又は前記印刷許可時間がクリアされると、受信したデータの印刷を中止させるとよい。
【0015】
上記画像形成装置において、操作者の操作設定を入力する操作入力手段を有し、前記制御手段は、前記操作入力手段により、前記記憶手段に記憶した前記印刷許可時間が更新されると、更新後の印刷許可時間を用いて印刷を実行するか中止するかを判定するとよい。
【0016】
上記画像形成装置において、前記制御手段は、前記サーバ装置へのデータ取得要求を複数ジョブ分まとめて行った場合、1ジョブ分のデータの受信が完了する毎に、前記記憶手段に記憶した前記発行時刻を、前記データの受信が完了した完了時刻に書き換えるとよい。
【0017】
上記画像形成装置において、前記印刷許可時間を変更可能な操作入力手段を有するとよい。
【0018】
本発明の印刷システムは、請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置と、前記画像形成装置からデータの取得要求と、前記時刻情報と前記印刷許可時間と前記ジョブ識別子とのいずれか1つが送信されると、取得要求に付加された前記時刻情報と前記印刷許可時間と前記ジョブ識別子とのいずれか1つと、要求のあったデータとを前記画像形成装置に転送するサーバ装置とを有する構成としている。
【0019】
本発明のジョブ実行方法は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、該取得要求を出力した時刻情報とを出力するステップと、前記サーバ装置からデータと共に返送される前記時刻情報に、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有している。
【0020】
本発明のジョブ実行方法は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間とを出力するステップと、前記データの取得要求を前記サーバ装置に出力した発行時刻を登録するステップと、前記サーバ装置からデータと共に返送される前記印刷許可時間に、前記発行時刻を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有している。
【0021】
本発明のジョブ実行方法は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するステップと、前記データの取得要求を発行した発行時刻に前記ジョブ識別子を関連付けして登録するステップと、前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られる前記ジョブ識別子から前記発行時刻を検出し、該発行時刻に予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有している。
【0022】
本発明のジョブ実行方法は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するステップと、前記データの取得要求を発行した発行時刻と、前記ジョブ識別子ごとに設定された印刷を許可する印刷許可時間とを前記ジョブ識別子に関連づけして登録するステップと、前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られた前記ジョブ識別子から前記発行時刻と前記印刷許可時間とを検出し、前記発行時刻と前記印刷許容時間とを加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有している。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、サーバ装置からデータを転送して印刷するときに、画像形成装置の処理負荷を軽減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例を説明する。
【実施例1】
【0025】
図1に本発明を適用したシステムの構成を示す。本実施例は、複数の画像形成装置1(a),1(b),・・・1(n)と、画像データや文書データを格納した複数のサーバ装置2(a),2(b),・・・2(m)とを有している(n,mは任意の自然数とする)。画像形成装置1とサーバ装置2とは、LAN等の同一のネットワーク上に配置してもよいし、画像形成装置1をLANに配置し、サーバ装置2をインターネット等の外部ネットワーク上に配置してもよい。
【0026】
図2に、画像形成装置1の構成を示す。画像形成装置1は、制御部10、画像処理部20、表示部24、操作部25、LAN回線26、シリアル回線27、USB回線28、モデム29、画像読取部30、画像出力部31がシステムバス32上に接続されている。表示部24と操作部25はUI(ユーザインタフェース)I/F21によってシステムバス32に接続され、LAN26、シリアル回線27、USB回線28、モデム29は通信I/F22を介してシステムバス32に接続され、画像読取部30と画像出力部31はデバイスI/F23を介してシステムバス32に接続されている。
【0027】
制御部10は、CPU11,ROM12、RAM13,NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)14、HDD15を備えている。CPU11はROM12からプログラムを読み出して、このプログラムに従った制御を行うことで画像形成装置1が動作する。RAM13は、CPU11が演算を行う際のシステムメモリとして機能すると共に、画像処理部20による画像処理時のページメモリとしても機能する。NVRAM14は、不揮発性のメモリであって、画質調整、各種設定パラメータ、各種履歴情報等が格納される。HDD15には、画像データや各種履歴が格納される。制御部10の処理の詳細については後述する。
【0028】
画像処理部20は、データの伸張圧縮、各種画像処理を行う。画像読取部30は、原稿台上に置かれた原稿の画像を読み取る。画像出力部31は、画像処理部20で処理後の画像データを印刷出力する。表示部24はLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置であって、操作者に必要な情報を表示する。操作部25は、画像形成装置1の動作を設定する。
【0029】
LAN回線26は、10/100Base−Tなどのネットワークとの接続部である。シリアル回線27は、RS232C等によって外部の周辺装置と接続する。USB28は、USBに対応した機器との接続部である。モデム29は、FAXなどの公衆回線への接続を行う。
【0030】
本実施例は、図3に示すように画像形成装置1がサーバ装置2に画像データの取得要求を出力するときに、この取得要求と共に要求を出力した時刻情報(要求発行時刻)をサーバ装置2に送信する。取得要求を受信したサーバ装置2は、要求のあった画像データと共に要求発行時刻を画像形成装置1に返送する。また、画像形成装置1には、予め取得要求を出力してから、ジョブの実行を許可する経過時間の設定(以下、許容時間と呼ぶ)が設定されている。画像データを受信した画像形成装置1は、サーバ装置2から返送される要求発行時刻に許容時間を加算する。この加算時間が現在時刻を超えていればジョブの実行をキャンセルする。また、加算時間が現在時刻を超えていなければジョブを実行する。
【0031】
図4に示すフローチャートを参照しながら本実施例の処理手順を説明する。
画像形成装置1の操作部25からサーバ装置2に蓄積されている画像データが選択され、印刷指示が入力されると、制御部10は指示された画像データの識別情報と、要求発行時刻としての現在時刻情報とを取得要求に含ませてサーバ装置2に送信する(ステップS1)。
サーバ装置2は、画像データの取得要求を受け付けると、要求のあった画像データと、画像形成装置1から受信した要求発行時刻(現在時刻情報)とを画像形成装置1に返送する。
【0032】
制御部10は、サーバ装置2からデータが返送されると(ステップS2)、受け取ったデータから要求発行時刻を取り出して、予め設定された許容時刻に加算する(ステップS3)。そして、求めた加算時間と現在時刻とを比較する。加算時間が現在時間を超えていた場合には(ステップS4/YES)、ジョブを実行せず、キャンセルする(ステップS6)。また加算時間が現在時間を超えていなかった場合には(ステップS4/NO)、ジョブを実行する(ステップS5)。
【0033】
このように本実施例は、データの取得要求時に、取得要求を出力した時刻情報を含ませてサーバ装置2に送信しておく。受信したデータを印刷するかしないかを判定するときには、時刻情報に許容時間を加算して現在時刻と比較する。従って、データの転送元を検出したり、取得要求の発行時刻を検出したりする処理を省き、簡単にデータを印刷するかどうかを判定することができる。このため、画像形成装置1側の負担を軽減することができる。
また、印刷許可時間を設定することで、サーバ装置2からのデータのダウンロードに時間がかかった場合に印刷されることがなく、データが第三者に盗み見られる危険性を防止することができる。
【実施例2】
【0034】
本実施例の動作概略を図5に示す。本実施例は、要求発行時刻を画像形成装置1のNVRAM14に保存しておいて、許容時間をサーバ装置2に転送する。画像形成装置1は、サーバ装置2からデータが返送されると、データと共に返送される許容時間に要求発行時刻を加算して、加算時間と現在時刻とを比較することでジョブを実行するか否かを判定する。
【0035】
図6に示すフローチャートを参照しながら本実施例の処理手順を説明する。
画像形成装置1の操作部25からサーバ装置2に蓄積されている画像データが選択され、印刷指示が入力されると、制御部10は指示された画像データの識別情報と、予め設定された許容時間とを画像取得要求に含ませてサーバ装置2に出力する(ステップS11)。また、取得要求を発行した時刻(以下、要求発行時刻という)をNVRAM14に格納する(ステップS12)。サーバ装置2は、画像データの取得要求を受け付けると、要求のあった画像データと、画像形成装置1から受信した許容時間とを画像形成装置1に返送する。
【0036】
制御部10は、サーバ装置2からデータの返信を受けると(ステップS13)、受け取ったデータから許容時間を取り出して、NVRAM14に保存している発行時間を取り出してこれらを加算する(ステップS14)。そして、求めた加算時間と現在時刻とを比較する。加算時間が現在時間を超えていた場合には(ステップS15/YES)、ジョブを実行せず、キャンセルする(ステップS17)。また加算時間が現在時間を超えていなかった場合には(ステップS15/NO)、ジョブを実行する(ステップS16)。
【0037】
なお、この許容時間の設定は、操作部25からユーザが任意に設定することができるものとする。
【実施例3】
【0038】
本実施例の動作の概略を図7に示す。本実施例は、サーバ装置2に画像データの取得要求を出力して、画像データの転送を待機しているときに、NVARAM14に保存している要求発行時間が操作部25の操作によってクリアされると、画像データを受信してもその画像データを出力しないように制御する。
【0039】
本実施例の処理手順を図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
画像形成装置1から画像データの識別情報と、予め設定された許容時間とを画像取得要求に含ませてサーバ装置2に出力する(ステップS21)。また、取得要求を発行した時刻(以下、要求発行時刻という)をNVRAM14に格納する(ステップS22)。
【0040】
制御部10は、サーバ装置2からのデータの返送を待機している間に、操作部25の操作によってキャンセルが入力されると(ステップS23)、要求発行時間をクリアする、又はNULLをセットする(ステップS24)。その後、データがサーバ装置2から転送されるのを待機する(ステップS25)。データをサーバ装置2から受信すると(ステップS26/YES又はS25/YES)、制御部10はNVRAM14に格納している要求発行時刻がクリアされているか否かを判定する(ステップS27)。要求発行時刻がクリアされている、又はNULLがセットされていた場合には(ステップS27/YES)、制御部10は、サーバ装置2から受信した画像データを印字せずに、削除する(ステップS31)。なお、この他の処理は、上述した実施例2と同様であるので省略する。
【実施例4】
【0041】
本実施例の動作の概略を図9に示す。本実施例は、例えば、複数文書をサーバ装置2から取得して印刷を行う場合に、1文書の受信が完了するごとに要求発行時間を受信が完了した時間に更新する。従って、許容時間を1文書ごとに設定することができる。このため、大量のデータを一括してダウンロードするために、許容時間を変更する必要がない。
【0042】
図10に示すフローチャートを参照しながら本実施例の処理手順を説明する。本実施例の画像形成装置1も上述した実施例のように、画像データの識別情報と、許容時間とをサーバ装置2に送信し、要求発行時間をNVRAM14に格納する。サーバ装置2からデータを受信すると(ステップS33/YES)、サーバ装置2から転送された許容時間に要求発行時刻を加算して、この加算時間と現在時刻とを比較する(ステップS35)。加算時間が現在時刻を超えていなかった場合には(ステップS35/NO)、更新発行時刻を現在時刻に更新し(ステップS36)、ジョブを実行する(ステップS37)。1文書の受信が完了するごとに要求発行時間をデータ受信完了時間に更新する。従って、許容時間を1文書ごとに設定することができる。ジョブの実行が終了すると、サーバ装置2に発行した全要求に対するジョブを処理したか否かを判定する(ステップS40)。全ジョブを処理していなかった場合には(ステップS40/NO)、サーバ装置2から送信されるデータを受信し、上述したステップS33〜S37の処理を繰り返し行う。また、全ジョブを処理済みであった場合には(ステップS40/YES)、このフローを終了する。
【実施例5】
【0043】
本実施例は、画像データの取得要求の発行後に、操作部25から許可時間の変更が入力された場合に、この入力を受け付けて、変更された許容時間を用いてジョブを実行するか否かを判定する。
【0044】
図11に示すフローチャートを参照しながら本実施例の処理手順を説明する。制御部10は指示された画像データの識別情報と、要求発行時刻とを取得要求に含ませてサーバ装置2に出力する(ステップS41)。
制御部10は、その後、操作部25からの操作入力を監視する。操作部25の操作により許可時間が変更されると(ステップS42)、NVRAM14に格納している許可時間を書き換え、サーバ装置2から送信されるデータを待機する(ステップS45)。サーバ装置2からデータを受信すると(ステップS43/YES、又はS45/YES)、制御部10は受信データから発行要求時刻を取り出し、書き換えた許容時間を加算する。この加算時間と現在時刻とを比較して、ジョブを実行するか否かを判定する。
【実施例6】
【0045】
本実施例の動作の概略を図12に示す。本実施例は、画像データの取得要求をサーバ装置2に出力する時に、ジョブを識別するためのジョブ識別子を発行し、画像データの取得要求と共に画像形成装置2に送信する。画像形成装置2では、取得要求を発行した発行時刻をジョブ識別子に関連づけして保存する。図13にNVRAM14に格納されるテーブルの一例を示す。サーバ装置2から画像データとジョブ識別子とが返送されると、ジョブ識別子に関連付けされた発行時刻に許容時間を加算して、加算時間を現在時刻と比較する。加算時間が現在時刻を超えていればジョブを行わずにキャンセルする。また加算時間が現在時刻を超えていなければジョブを実行する。
【0046】
図14に示すフローチャートを参照しながら本実施例の処理手順を説明する。
画像形成装置1の操作部25からサーバ装置2に蓄積されている画像データが選択され、印刷指示が入力されると、制御部10はジョブを識別するジョブ識別子を発行して、指示された画像データの識別情報とこのジョブ識別子とをサーバ装置2に送信する(ステップS51)。またジョブ識別子に関連づけして取得要求を発行した発行時刻をNVRAM14に保存する(ステップS52)。
サーバ装置2は、画像データの取得要求を受け付けると、取得要求のあった画像データと、画像形成装置1から受信したジョブ識別子とを画像形成装置1に返送する。
【0047】
制御部10は、サーバ装置2からデータの返信を受けると(ステップS53)、サーバ装置2から受け取ったデータからジョブ識別子を取り出して、NVRAM14を検索する。そして、このジョブ識別子に関連付けて登録されている発行時刻を検出する(ステップS54)。発行時刻を検出すると、これに予め設定された許容時間を加算して(ステップS55)、加算時間と現在時間とを比較する(ステップS56)。加算時間が現在時間を超えていた場合には(ステップS56/YES)、ジョブを実行せず、キャンセルする。また加算時間が現在時間を超えていなかった場合には(ステップS56/NO)、ジョブを実行する。
なお、この実施例でも許容時間は操作パネルからユーザが任意に設定することができる。
【実施例7】
【0048】
本実施例は、ジョブごとに許容時間を設定できるようにしている。このため図15に示すように要求発行時刻と許容時間とをジョブ識別子に関連付けしてNVRAM14に格納している。
【0049】
本実施例の処理手順を図16に示すフローチャートを参照しながら説明する。制御部10は、画像データの識別情報とジョブ識別子とをサーバ装置2に送信すると(ステップS61)、この要求の発行時刻と、操作パネルから入力された許容時間とをジョブ識別子に関連付けしてNVRAM14に保存する(ステップS62)。この後、制御部10はデータを受信すると、データからジョブ識別子を抽出し、NVRAM14に格納された要求発行時刻と、許容時間とを取り出す(ステップS64)。これらの時間を加算した加算時間と、現在時刻とを比較してジョブを実行するか否かを判定する(ステップS66)。
【0050】
なお、上述した実施例3の制御と、実施例4の制御と、実施例5の制御とをジョブ識別子ごとに行うこともできる。
図17には、NVRAM14に構成されるテーブルの一例を示す。ジョブ識別子ごとに、要求発行時刻と、許可時間とが登録され管理されている。操作部25によって、キャンセルが入力されると、図17に示すように許可時間をクリアしたり、NULLに設定する。これによって、制御部10は、ジョブがキャンセルされたことを認識し、ジョブの実行を中止する。
また、図18には、1文書の受信が完了するごとに要求発行時刻を更新するときのNVRAM14の変更履歴が示されている。1文書を受信するごとに、該当ジョブ識別子の要求発行時刻を、データ受信時刻に変更していく。
また、図19には、データ待機中に、操作部25から許容時間の変更指示が入力された場合のNVRAM14の変更履歴が示されている。図19に示すように許可時間が変更されると、該当ジョブ識別子の許容時間を変更する。制御部10は、サーバ装置2からデータを受信すると、NVRAM14に書き込まれている許可時間を使用して、ジョブを実行するか否かを判定する。
【0051】
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】システム構成を示す構成図である。
【図2】画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】実施例1の動作概要を示す図である。
【図4】実施例1の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】実施例2の動作概要を示す図である。
【図6】実施例2の動作手順を示すフローチャートである。
【図7】実施例3の動作概要を示す図である。
【図8】実施例3の動作手順を示すフローチャートである。
【図9】実施例4の動作概要を示す図である。
【図10】実施例4の動作手順を示すフローチャートである。
【図11】実施例5の動作手順を示すフローチャートである。
【図12】実施例6の動作概要を示す図である。
【図13】実施例6のテーブル構成を示す図である。
【図14】実施例6の動作手順を示すフローチャートである。
【図15】実施例7のテーブル構成を示す図である。
【図16】実施例7の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】テーブル構成を示す図である。
【図18】テーブル構成を示す図である。
【図19】テーブル構成を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1 画像形成装置
2 サーバ装置
10 制御部
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 NVRAM
15 HDD
20 画像処理部
21 UI I/F
22 通信I/F
23 デバイスI/F
24 表示部
25 操作部
26 LAN回線
27 シリアル回線
28 USB回線
29 モデム
30 画像読取部
31 画像出力部
32 システムバス
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置に格納されたデータを画像形成装置に転送して印刷する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、サーバ装置に格納された画像データを画像形成装置に転送して印刷するという技術が知られている。
このようなシステムにおいては、例えばサイズが大きい画像データを転送する場合や、大量の画像データをまとめて取得するような場合に、画像データが画像形成装置に送られてくるまでに大変長い時間を要してしまう。
【0003】
画像形成装置でプリントを指示したユーザは、なかなか印字が始まらない場合、何らかの理由で画像形成装置から離れるケースがある。このような場合、画像形成装置から離れている間に画像データが印字されてしまう可能性があり、データが秘匿性の高い文書の場合、セキュリティ上の問題となる。
【0004】
特許文献1は、印刷制御装置から印刷装置への印刷要求時に、印刷装置の処理能力によらず、できるだけタイムアウトエラーの発生を防止する技術を提案している。そこで特許文献1では、印刷制御装置から印刷装置への印刷要求時に、ジョブの開始タイムアウト時間を設定したジョブ開始タイムアウト値を任意に変更可能としている。
【0005】
さらに特許文献1では、画像データを受信した後は、分割されて送られてくる各画像データを受信するまでの時間をそれぞれ計測し、時間内に画像データの受信開始を検知したら画像データの受信を続行し、タイムアウトしたらジョブを終了するという制御を提案している。
【0006】
【特許文献1】特開2005−254513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、サーバ装置からサイズの大きいデータや、大量の画像データをまとめて取得し印刷するような場合、画像形成装置側の処理負担はできるだけ軽い方がよい。例えば、短時間に、複数のサーバ装置にデータ転送要求を出力した場合や、複数のデータ取得要求を大量に発注するような場合には、画像形成装置内での処理負荷を軽減させる技術が必要となる。
【0008】
また、特許文献1で開示している制御は、1つのジョブ内の画像データを受信する際の制御であって、複数の異なるジョブの画像データを受信するような場合を想定していないため、2文書目以降の画像データの受信に時間がかかった場合、ジョブを終了させてしまう。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、サーバ装置からデータを転送して印刷するときに、処理負荷を軽減させた画像形成装置、印刷システム及びジョブ実行方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するために本発明の画像形成装置は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、該取得要求を出力した時刻情報とを出力するデータ取得要求手段と、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を記憶する記憶手段と、前記サーバ装置からデータと共に返送される前記時刻情報に、前記印刷許可時間を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段とを有する構成としている。
このように本発明は、データの取得要求時に、取得要求を出力した時刻情報を含ませてサーバ装置に送信しておく。受信したデータを印刷するかしないかを判定するときには、許容時間を加算して現在時刻と比較すればよいので画像形成装置側の負担を軽減することができる。また、印刷許可時間を設定することで、サーバ装置からのデータのダウンロードに時間がかかった場合に印刷されることがなく、データが第三者に盗み見られる危険性を防止することができる。
【0011】
本発明の画像形成装置は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間とを出力するデータ取得要求手段と、前記データの取得要求を前記サーバ装置に出力した発行時刻を記憶する記憶手段と、前記サーバ装置からデータと共に返送される前記印刷許可時間に、前記発行時刻を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段とを有する構成としている。
このように本発明は、データの取得要求時に、印刷許可時間を含ませてサーバ装置に送信しておく。受信したデータを印刷するかしないかを判定するときには、取得要求を出力した時間に、印刷許可時間を加算して現在時刻と比較すればよいので画像形成装置側の負担を軽減することができる。また、印刷許可時間を設定することで、サーバ装置からのデータのダウンロードに時間がかかった場合に印刷されることがなく、データが第三者に盗み見られる危険性を防止することができる。
【0012】
本発明の画像形成装置は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するデータ取得要求手段と、前記データの取得要求を発行した発行時刻に前記ジョブ識別子を関連付けして記憶すると共に、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を記憶する記憶手段と、前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られる前記ジョブ識別子から前記発行時刻を検出し、該発行時刻に前記印刷許容時間を加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段と、を有する構成としている。
このように本発明は、データの取得要求時に、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子を含ませてサーバ装置に送信しておく。従って、受信したデータをジョブごとに管理することができ、受信したデータを印刷するかしないかを判定するときには、ジョブごとに関連付けして登録された発行時刻に許容時間を加算して現在時刻と比較すればよいので、画像形成装置側の負担を軽減することができる。また、印刷許可時間を設定することで、サーバ装置からのデータのダウンロードに時間がかかった場合に印刷されることがなく、データが第三者に盗み見られる危険性を防止することができる。
【0013】
本発明の画像形成装置は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するデータ取得要求手段と、前記データの取得要求を発行した発行時刻と、前記ジョブ識別子ごとに設定された印刷を許可する印刷許可時間とを前記ジョブ識別子に関連づけして記憶する記憶手段と、前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られた前記ジョブ識別子から前記発行時刻と前記印刷許可時間とを検出し、前記発行時刻と前記印刷許容時間とを加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段とを有する構成としている。
このように本発明は、データの取得要求時に、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子を含ませてサーバ装置に送信しておく。従って、受信したデータをジョブごとに管理することができ、受信したデータを印刷するかしないかを判定するときには、ジョブごとに関連付けして登録された発行時刻と許容時間とを加算して現在時刻と比較すればよいので、画像形成装置側の負担を軽減することができる。また、印刷許可時間を設定することで、サーバ装置からのデータのダウンロードに時間がかかった場合に印刷されることがなく、データが第三者に盗み見られる危険性を防止することができる。
【0014】
上記画像形成装置において、操作者の操作設定を入力する操作入力手段を有し、前記制御手段は、前記操作入力手段により、前記記憶手段に記憶した発行時刻又は前記印刷許可時間がクリアされると、受信したデータの印刷を中止させるとよい。
【0015】
上記画像形成装置において、操作者の操作設定を入力する操作入力手段を有し、前記制御手段は、前記操作入力手段により、前記記憶手段に記憶した前記印刷許可時間が更新されると、更新後の印刷許可時間を用いて印刷を実行するか中止するかを判定するとよい。
【0016】
上記画像形成装置において、前記制御手段は、前記サーバ装置へのデータ取得要求を複数ジョブ分まとめて行った場合、1ジョブ分のデータの受信が完了する毎に、前記記憶手段に記憶した前記発行時刻を、前記データの受信が完了した完了時刻に書き換えるとよい。
【0017】
上記画像形成装置において、前記印刷許可時間を変更可能な操作入力手段を有するとよい。
【0018】
本発明の印刷システムは、請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置と、前記画像形成装置からデータの取得要求と、前記時刻情報と前記印刷許可時間と前記ジョブ識別子とのいずれか1つが送信されると、取得要求に付加された前記時刻情報と前記印刷許可時間と前記ジョブ識別子とのいずれか1つと、要求のあったデータとを前記画像形成装置に転送するサーバ装置とを有する構成としている。
【0019】
本発明のジョブ実行方法は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、該取得要求を出力した時刻情報とを出力するステップと、前記サーバ装置からデータと共に返送される前記時刻情報に、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有している。
【0020】
本発明のジョブ実行方法は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間とを出力するステップと、前記データの取得要求を前記サーバ装置に出力した発行時刻を登録するステップと、前記サーバ装置からデータと共に返送される前記印刷許可時間に、前記発行時刻を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有している。
【0021】
本発明のジョブ実行方法は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するステップと、前記データの取得要求を発行した発行時刻に前記ジョブ識別子を関連付けして登録するステップと、前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られる前記ジョブ識別子から前記発行時刻を検出し、該発行時刻に予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有している。
【0022】
本発明のジョブ実行方法は、ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するステップと、前記データの取得要求を発行した発行時刻と、前記ジョブ識別子ごとに設定された印刷を許可する印刷許可時間とを前記ジョブ識別子に関連づけして登録するステップと、前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られた前記ジョブ識別子から前記発行時刻と前記印刷許可時間とを検出し、前記発行時刻と前記印刷許容時間とを加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有している。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、サーバ装置からデータを転送して印刷するときに、画像形成装置の処理負荷を軽減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例を説明する。
【実施例1】
【0025】
図1に本発明を適用したシステムの構成を示す。本実施例は、複数の画像形成装置1(a),1(b),・・・1(n)と、画像データや文書データを格納した複数のサーバ装置2(a),2(b),・・・2(m)とを有している(n,mは任意の自然数とする)。画像形成装置1とサーバ装置2とは、LAN等の同一のネットワーク上に配置してもよいし、画像形成装置1をLANに配置し、サーバ装置2をインターネット等の外部ネットワーク上に配置してもよい。
【0026】
図2に、画像形成装置1の構成を示す。画像形成装置1は、制御部10、画像処理部20、表示部24、操作部25、LAN回線26、シリアル回線27、USB回線28、モデム29、画像読取部30、画像出力部31がシステムバス32上に接続されている。表示部24と操作部25はUI(ユーザインタフェース)I/F21によってシステムバス32に接続され、LAN26、シリアル回線27、USB回線28、モデム29は通信I/F22を介してシステムバス32に接続され、画像読取部30と画像出力部31はデバイスI/F23を介してシステムバス32に接続されている。
【0027】
制御部10は、CPU11,ROM12、RAM13,NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)14、HDD15を備えている。CPU11はROM12からプログラムを読み出して、このプログラムに従った制御を行うことで画像形成装置1が動作する。RAM13は、CPU11が演算を行う際のシステムメモリとして機能すると共に、画像処理部20による画像処理時のページメモリとしても機能する。NVRAM14は、不揮発性のメモリであって、画質調整、各種設定パラメータ、各種履歴情報等が格納される。HDD15には、画像データや各種履歴が格納される。制御部10の処理の詳細については後述する。
【0028】
画像処理部20は、データの伸張圧縮、各種画像処理を行う。画像読取部30は、原稿台上に置かれた原稿の画像を読み取る。画像出力部31は、画像処理部20で処理後の画像データを印刷出力する。表示部24はLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置であって、操作者に必要な情報を表示する。操作部25は、画像形成装置1の動作を設定する。
【0029】
LAN回線26は、10/100Base−Tなどのネットワークとの接続部である。シリアル回線27は、RS232C等によって外部の周辺装置と接続する。USB28は、USBに対応した機器との接続部である。モデム29は、FAXなどの公衆回線への接続を行う。
【0030】
本実施例は、図3に示すように画像形成装置1がサーバ装置2に画像データの取得要求を出力するときに、この取得要求と共に要求を出力した時刻情報(要求発行時刻)をサーバ装置2に送信する。取得要求を受信したサーバ装置2は、要求のあった画像データと共に要求発行時刻を画像形成装置1に返送する。また、画像形成装置1には、予め取得要求を出力してから、ジョブの実行を許可する経過時間の設定(以下、許容時間と呼ぶ)が設定されている。画像データを受信した画像形成装置1は、サーバ装置2から返送される要求発行時刻に許容時間を加算する。この加算時間が現在時刻を超えていればジョブの実行をキャンセルする。また、加算時間が現在時刻を超えていなければジョブを実行する。
【0031】
図4に示すフローチャートを参照しながら本実施例の処理手順を説明する。
画像形成装置1の操作部25からサーバ装置2に蓄積されている画像データが選択され、印刷指示が入力されると、制御部10は指示された画像データの識別情報と、要求発行時刻としての現在時刻情報とを取得要求に含ませてサーバ装置2に送信する(ステップS1)。
サーバ装置2は、画像データの取得要求を受け付けると、要求のあった画像データと、画像形成装置1から受信した要求発行時刻(現在時刻情報)とを画像形成装置1に返送する。
【0032】
制御部10は、サーバ装置2からデータが返送されると(ステップS2)、受け取ったデータから要求発行時刻を取り出して、予め設定された許容時刻に加算する(ステップS3)。そして、求めた加算時間と現在時刻とを比較する。加算時間が現在時間を超えていた場合には(ステップS4/YES)、ジョブを実行せず、キャンセルする(ステップS6)。また加算時間が現在時間を超えていなかった場合には(ステップS4/NO)、ジョブを実行する(ステップS5)。
【0033】
このように本実施例は、データの取得要求時に、取得要求を出力した時刻情報を含ませてサーバ装置2に送信しておく。受信したデータを印刷するかしないかを判定するときには、時刻情報に許容時間を加算して現在時刻と比較する。従って、データの転送元を検出したり、取得要求の発行時刻を検出したりする処理を省き、簡単にデータを印刷するかどうかを判定することができる。このため、画像形成装置1側の負担を軽減することができる。
また、印刷許可時間を設定することで、サーバ装置2からのデータのダウンロードに時間がかかった場合に印刷されることがなく、データが第三者に盗み見られる危険性を防止することができる。
【実施例2】
【0034】
本実施例の動作概略を図5に示す。本実施例は、要求発行時刻を画像形成装置1のNVRAM14に保存しておいて、許容時間をサーバ装置2に転送する。画像形成装置1は、サーバ装置2からデータが返送されると、データと共に返送される許容時間に要求発行時刻を加算して、加算時間と現在時刻とを比較することでジョブを実行するか否かを判定する。
【0035】
図6に示すフローチャートを参照しながら本実施例の処理手順を説明する。
画像形成装置1の操作部25からサーバ装置2に蓄積されている画像データが選択され、印刷指示が入力されると、制御部10は指示された画像データの識別情報と、予め設定された許容時間とを画像取得要求に含ませてサーバ装置2に出力する(ステップS11)。また、取得要求を発行した時刻(以下、要求発行時刻という)をNVRAM14に格納する(ステップS12)。サーバ装置2は、画像データの取得要求を受け付けると、要求のあった画像データと、画像形成装置1から受信した許容時間とを画像形成装置1に返送する。
【0036】
制御部10は、サーバ装置2からデータの返信を受けると(ステップS13)、受け取ったデータから許容時間を取り出して、NVRAM14に保存している発行時間を取り出してこれらを加算する(ステップS14)。そして、求めた加算時間と現在時刻とを比較する。加算時間が現在時間を超えていた場合には(ステップS15/YES)、ジョブを実行せず、キャンセルする(ステップS17)。また加算時間が現在時間を超えていなかった場合には(ステップS15/NO)、ジョブを実行する(ステップS16)。
【0037】
なお、この許容時間の設定は、操作部25からユーザが任意に設定することができるものとする。
【実施例3】
【0038】
本実施例の動作の概略を図7に示す。本実施例は、サーバ装置2に画像データの取得要求を出力して、画像データの転送を待機しているときに、NVARAM14に保存している要求発行時間が操作部25の操作によってクリアされると、画像データを受信してもその画像データを出力しないように制御する。
【0039】
本実施例の処理手順を図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
画像形成装置1から画像データの識別情報と、予め設定された許容時間とを画像取得要求に含ませてサーバ装置2に出力する(ステップS21)。また、取得要求を発行した時刻(以下、要求発行時刻という)をNVRAM14に格納する(ステップS22)。
【0040】
制御部10は、サーバ装置2からのデータの返送を待機している間に、操作部25の操作によってキャンセルが入力されると(ステップS23)、要求発行時間をクリアする、又はNULLをセットする(ステップS24)。その後、データがサーバ装置2から転送されるのを待機する(ステップS25)。データをサーバ装置2から受信すると(ステップS26/YES又はS25/YES)、制御部10はNVRAM14に格納している要求発行時刻がクリアされているか否かを判定する(ステップS27)。要求発行時刻がクリアされている、又はNULLがセットされていた場合には(ステップS27/YES)、制御部10は、サーバ装置2から受信した画像データを印字せずに、削除する(ステップS31)。なお、この他の処理は、上述した実施例2と同様であるので省略する。
【実施例4】
【0041】
本実施例の動作の概略を図9に示す。本実施例は、例えば、複数文書をサーバ装置2から取得して印刷を行う場合に、1文書の受信が完了するごとに要求発行時間を受信が完了した時間に更新する。従って、許容時間を1文書ごとに設定することができる。このため、大量のデータを一括してダウンロードするために、許容時間を変更する必要がない。
【0042】
図10に示すフローチャートを参照しながら本実施例の処理手順を説明する。本実施例の画像形成装置1も上述した実施例のように、画像データの識別情報と、許容時間とをサーバ装置2に送信し、要求発行時間をNVRAM14に格納する。サーバ装置2からデータを受信すると(ステップS33/YES)、サーバ装置2から転送された許容時間に要求発行時刻を加算して、この加算時間と現在時刻とを比較する(ステップS35)。加算時間が現在時刻を超えていなかった場合には(ステップS35/NO)、更新発行時刻を現在時刻に更新し(ステップS36)、ジョブを実行する(ステップS37)。1文書の受信が完了するごとに要求発行時間をデータ受信完了時間に更新する。従って、許容時間を1文書ごとに設定することができる。ジョブの実行が終了すると、サーバ装置2に発行した全要求に対するジョブを処理したか否かを判定する(ステップS40)。全ジョブを処理していなかった場合には(ステップS40/NO)、サーバ装置2から送信されるデータを受信し、上述したステップS33〜S37の処理を繰り返し行う。また、全ジョブを処理済みであった場合には(ステップS40/YES)、このフローを終了する。
【実施例5】
【0043】
本実施例は、画像データの取得要求の発行後に、操作部25から許可時間の変更が入力された場合に、この入力を受け付けて、変更された許容時間を用いてジョブを実行するか否かを判定する。
【0044】
図11に示すフローチャートを参照しながら本実施例の処理手順を説明する。制御部10は指示された画像データの識別情報と、要求発行時刻とを取得要求に含ませてサーバ装置2に出力する(ステップS41)。
制御部10は、その後、操作部25からの操作入力を監視する。操作部25の操作により許可時間が変更されると(ステップS42)、NVRAM14に格納している許可時間を書き換え、サーバ装置2から送信されるデータを待機する(ステップS45)。サーバ装置2からデータを受信すると(ステップS43/YES、又はS45/YES)、制御部10は受信データから発行要求時刻を取り出し、書き換えた許容時間を加算する。この加算時間と現在時刻とを比較して、ジョブを実行するか否かを判定する。
【実施例6】
【0045】
本実施例の動作の概略を図12に示す。本実施例は、画像データの取得要求をサーバ装置2に出力する時に、ジョブを識別するためのジョブ識別子を発行し、画像データの取得要求と共に画像形成装置2に送信する。画像形成装置2では、取得要求を発行した発行時刻をジョブ識別子に関連づけして保存する。図13にNVRAM14に格納されるテーブルの一例を示す。サーバ装置2から画像データとジョブ識別子とが返送されると、ジョブ識別子に関連付けされた発行時刻に許容時間を加算して、加算時間を現在時刻と比較する。加算時間が現在時刻を超えていればジョブを行わずにキャンセルする。また加算時間が現在時刻を超えていなければジョブを実行する。
【0046】
図14に示すフローチャートを参照しながら本実施例の処理手順を説明する。
画像形成装置1の操作部25からサーバ装置2に蓄積されている画像データが選択され、印刷指示が入力されると、制御部10はジョブを識別するジョブ識別子を発行して、指示された画像データの識別情報とこのジョブ識別子とをサーバ装置2に送信する(ステップS51)。またジョブ識別子に関連づけして取得要求を発行した発行時刻をNVRAM14に保存する(ステップS52)。
サーバ装置2は、画像データの取得要求を受け付けると、取得要求のあった画像データと、画像形成装置1から受信したジョブ識別子とを画像形成装置1に返送する。
【0047】
制御部10は、サーバ装置2からデータの返信を受けると(ステップS53)、サーバ装置2から受け取ったデータからジョブ識別子を取り出して、NVRAM14を検索する。そして、このジョブ識別子に関連付けて登録されている発行時刻を検出する(ステップS54)。発行時刻を検出すると、これに予め設定された許容時間を加算して(ステップS55)、加算時間と現在時間とを比較する(ステップS56)。加算時間が現在時間を超えていた場合には(ステップS56/YES)、ジョブを実行せず、キャンセルする。また加算時間が現在時間を超えていなかった場合には(ステップS56/NO)、ジョブを実行する。
なお、この実施例でも許容時間は操作パネルからユーザが任意に設定することができる。
【実施例7】
【0048】
本実施例は、ジョブごとに許容時間を設定できるようにしている。このため図15に示すように要求発行時刻と許容時間とをジョブ識別子に関連付けしてNVRAM14に格納している。
【0049】
本実施例の処理手順を図16に示すフローチャートを参照しながら説明する。制御部10は、画像データの識別情報とジョブ識別子とをサーバ装置2に送信すると(ステップS61)、この要求の発行時刻と、操作パネルから入力された許容時間とをジョブ識別子に関連付けしてNVRAM14に保存する(ステップS62)。この後、制御部10はデータを受信すると、データからジョブ識別子を抽出し、NVRAM14に格納された要求発行時刻と、許容時間とを取り出す(ステップS64)。これらの時間を加算した加算時間と、現在時刻とを比較してジョブを実行するか否かを判定する(ステップS66)。
【0050】
なお、上述した実施例3の制御と、実施例4の制御と、実施例5の制御とをジョブ識別子ごとに行うこともできる。
図17には、NVRAM14に構成されるテーブルの一例を示す。ジョブ識別子ごとに、要求発行時刻と、許可時間とが登録され管理されている。操作部25によって、キャンセルが入力されると、図17に示すように許可時間をクリアしたり、NULLに設定する。これによって、制御部10は、ジョブがキャンセルされたことを認識し、ジョブの実行を中止する。
また、図18には、1文書の受信が完了するごとに要求発行時刻を更新するときのNVRAM14の変更履歴が示されている。1文書を受信するごとに、該当ジョブ識別子の要求発行時刻を、データ受信時刻に変更していく。
また、図19には、データ待機中に、操作部25から許容時間の変更指示が入力された場合のNVRAM14の変更履歴が示されている。図19に示すように許可時間が変更されると、該当ジョブ識別子の許容時間を変更する。制御部10は、サーバ装置2からデータを受信すると、NVRAM14に書き込まれている許可時間を使用して、ジョブを実行するか否かを判定する。
【0051】
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】システム構成を示す構成図である。
【図2】画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】実施例1の動作概要を示す図である。
【図4】実施例1の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】実施例2の動作概要を示す図である。
【図6】実施例2の動作手順を示すフローチャートである。
【図7】実施例3の動作概要を示す図である。
【図8】実施例3の動作手順を示すフローチャートである。
【図9】実施例4の動作概要を示す図である。
【図10】実施例4の動作手順を示すフローチャートである。
【図11】実施例5の動作手順を示すフローチャートである。
【図12】実施例6の動作概要を示す図である。
【図13】実施例6のテーブル構成を示す図である。
【図14】実施例6の動作手順を示すフローチャートである。
【図15】実施例7のテーブル構成を示す図である。
【図16】実施例7の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】テーブル構成を示す図である。
【図18】テーブル構成を示す図である。
【図19】テーブル構成を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1 画像形成装置
2 サーバ装置
10 制御部
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 NVRAM
15 HDD
20 画像処理部
21 UI I/F
22 通信I/F
23 デバイスI/F
24 表示部
25 操作部
26 LAN回線
27 シリアル回線
28 USB回線
29 モデム
30 画像読取部
31 画像出力部
32 システムバス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、該取得要求を出力した時刻情報とを出力するデータ取得要求手段と、
予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を記憶する記憶手段と、
前記サーバ装置からデータと共に返送される前記時刻情報に、前記印刷許可時間を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間とを出力するデータ取得要求手段と、
前記データの取得要求を前記サーバ装置に出力した発行時刻を記憶する記憶手段と、
前記サーバ装置からデータと共に返送される前記印刷許可時間に、前記発行時刻を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するデータ取得要求手段と、
前記データの取得要求を発行した発行時刻に前記ジョブ識別子を関連付けして記憶すると共に、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を記憶する記憶手段と、
前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られる前記ジョブ識別子から前記発行時刻を検出し、該発行時刻に前記印刷許容時間を加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するデータ取得要求手段と、
前記データの取得要求を発行した発行時刻と、前記ジョブ識別子ごとに設定された印刷を許可する印刷許可時間とを前記ジョブ識別子に関連づけして記憶する記憶手段と、
前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られた前記ジョブ識別子から前記発行時刻と前記印刷許可時間とを検出し、前記発行時刻と前記印刷許容時間とを加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
操作者の操作設定を入力する操作入力手段を有し、
前記制御手段は、前記操作入力手段により、前記記憶手段に記憶した発行時刻又は前記印刷許可時間がクリアされると、受信したデータの印刷を中止させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の画像形成装置。
【請求項6】
操作者の操作設定を入力する操作入力手段を有し、
前記制御手段は、前記操作入力手段により、前記記憶手段に記憶した前記印刷許可時間が更新されると、更新後の印刷許可時間を用いて印刷を実行するか中止するかを判定することを特徴とする請求項1、3、4いずれか一項記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記サーバ装置へのデータ取得要求を複数ジョブ分まとめて行った場合、1ジョブ分のデータの受信が完了する毎に、前記記憶手段に記憶した前記発行時刻を、前記データの受信が完了した完了時刻に書き換えることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記印刷許可時間を変更可能な操作入力手段を有することを特徴とする請求項1、3、4のいずれか一項記載の画像形成装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置と、
前記画像形成装置からデータの取得要求と、前記時刻情報と前記印刷許可時間と前記ジョブ識別子とのいずれか1つが送信されると、取得要求に付加された前記時刻情報と前記印刷許可時間と前記ジョブ識別子とのいずれか1つと、要求のあったデータとを前記画像形成装置に転送するサーバ装置とを有することを特徴とする印刷システム。
【請求項10】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、該取得要求を出力した時刻情報とを出力するステップと、
前記サーバ装置からデータと共に返送される前記時刻情報に、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、
を有することを特徴とするジョブ実行方法。
【請求項11】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間とを出力するステップと、
前記データの取得要求を前記サーバ装置に出力した発行時刻を登録するステップと、
前記サーバ装置からデータと共に返送される前記印刷許可時間に、前記発行時刻を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、
を有することを特徴とするジョブ実行方法。
【請求項12】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するステップと、
前記データの取得要求を発行した発行時刻に前記ジョブ識別子を関連付けして登録するステップと、
前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られる前記ジョブ識別子から前記発行時刻を検出し、該発行時刻に予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有することを特徴とするジョブ実行方法。
【請求項13】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するステップと、
前記データの取得要求を発行した発行時刻と、前記ジョブ識別子ごとに設定された印刷を許可する印刷許可時間とを前記ジョブ識別子に関連づけして登録するステップと、
前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られた前記ジョブ識別子から前記発行時刻と前記印刷許可時間とを検出し、前記発行時刻と前記印刷許容時間とを加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有することを特徴とするジョブ実行方法。
【請求項1】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、該取得要求を出力した時刻情報とを出力するデータ取得要求手段と、
予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を記憶する記憶手段と、
前記サーバ装置からデータと共に返送される前記時刻情報に、前記印刷許可時間を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間とを出力するデータ取得要求手段と、
前記データの取得要求を前記サーバ装置に出力した発行時刻を記憶する記憶手段と、
前記サーバ装置からデータと共に返送される前記印刷許可時間に、前記発行時刻を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するデータ取得要求手段と、
前記データの取得要求を発行した発行時刻に前記ジョブ識別子を関連付けして記憶すると共に、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を記憶する記憶手段と、
前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られる前記ジョブ識別子から前記発行時刻を検出し、該発行時刻に前記印刷許容時間を加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するデータ取得要求手段と、
前記データの取得要求を発行した発行時刻と、前記ジョブ識別子ごとに設定された印刷を許可する印刷許可時間とを前記ジョブ識別子に関連づけして記憶する記憶手段と、
前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られた前記ジョブ識別子から前記発行時刻と前記印刷許可時間とを検出し、前記発行時刻と前記印刷許容時間とを加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させる制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
操作者の操作設定を入力する操作入力手段を有し、
前記制御手段は、前記操作入力手段により、前記記憶手段に記憶した発行時刻又は前記印刷許可時間がクリアされると、受信したデータの印刷を中止させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の画像形成装置。
【請求項6】
操作者の操作設定を入力する操作入力手段を有し、
前記制御手段は、前記操作入力手段により、前記記憶手段に記憶した前記印刷許可時間が更新されると、更新後の印刷許可時間を用いて印刷を実行するか中止するかを判定することを特徴とする請求項1、3、4いずれか一項記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記サーバ装置へのデータ取得要求を複数ジョブ分まとめて行った場合、1ジョブ分のデータの受信が完了する毎に、前記記憶手段に記憶した前記発行時刻を、前記データの受信が完了した完了時刻に書き換えることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記印刷許可時間を変更可能な操作入力手段を有することを特徴とする請求項1、3、4のいずれか一項記載の画像形成装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置と、
前記画像形成装置からデータの取得要求と、前記時刻情報と前記印刷許可時間と前記ジョブ識別子とのいずれか1つが送信されると、取得要求に付加された前記時刻情報と前記印刷許可時間と前記ジョブ識別子とのいずれか1つと、要求のあったデータとを前記画像形成装置に転送するサーバ装置とを有することを特徴とする印刷システム。
【請求項10】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、該取得要求を出力した時刻情報とを出力するステップと、
前記サーバ装置からデータと共に返送される前記時刻情報に、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、
を有することを特徴とするジョブ実行方法。
【請求項11】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、予め設定された印刷を許可する印刷許可時間とを出力するステップと、
前記データの取得要求を前記サーバ装置に出力した発行時刻を登録するステップと、
前記サーバ装置からデータと共に返送される前記印刷許可時間に、前記発行時刻を加算し、加算の結果得られる時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、
を有することを特徴とするジョブ実行方法。
【請求項12】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するステップと、
前記データの取得要求を発行した発行時刻に前記ジョブ識別子を関連付けして登録するステップと、
前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られる前記ジョブ識別子から前記発行時刻を検出し、該発行時刻に予め設定された印刷を許可する印刷許可時間を加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有することを特徴とするジョブ実行方法。
【請求項13】
ネットワーク上に配置されたサーバ装置に、データの取得要求と、ジョブを識別するために発行されたジョブ識別子とを出力するステップと、
前記データの取得要求を発行した発行時刻と、前記ジョブ識別子ごとに設定された印刷を許可する印刷許可時間とを前記ジョブ識別子に関連づけして登録するステップと、
前記サーバ装置からデータが返送されると、該データと共に送られた前記ジョブ識別子から前記発行時刻と前記印刷許可時間とを検出し、前記発行時刻と前記印刷許容時間とを加算した時刻が現在時刻を過ぎている場合には、印刷を中止させるステップと、を有することを特徴とするジョブ実行方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
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【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2007−245628(P2007−245628A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−74517(P2006−74517)
【出願日】平成18年3月17日(2006.3.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月17日(2006.3.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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