説明

画像形成装置、印刷方法、印刷プログラム及び記憶媒体

【課題】印刷ジョブに含まれる印刷設定をフレキシブルに変更する。
【解決手段】変更規則テーブル記憶部141は、印刷回数と印刷設定の変更規則とを対応付けた変更規則テーブルを記憶する。印刷ジョブ取得部155は、印刷回数及び印刷設定を含む印刷ジョブを取得する。印刷設定変更部157は、変更規則テーブルを参照して、印刷ジョブに含まれる印刷設定を、印刷ジョブに含まれる印刷回数と一致する印刷回数に対応付けられた変更規則で変更する。印刷制御部159は、変更された印刷設定で印刷ジョブに基づく印刷を印刷部170に実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、印刷方法、印刷プログラム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、印刷ジョブに含まれる印刷設定を変更して印刷を実行する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような技術によれば、各種コストを低減するような印刷設定に変更して印刷を実行することにより、TCO(Total Cost of Ownership)を削減することができる。
【0003】
また、TCO(Total Cost of Ownership)削減やセキュリティに重きをおいた印刷技術として、オンデマンド印刷(プルプリントシステム)がある。オンデマンド印刷では、情報処理装置から送信された印刷ジョブに基づく印刷を画像形成装置で直ちに実行するのではなく、印刷ジョブを印刷サーバや画像形成装置に一旦蓄積する。そして、蓄積された印刷ジョブの中から画像形成装置により指定された印刷ジョブに基づく印刷のみを画像形成装置で実行する。
【0004】
このように、オンデマンド印刷では、印刷ジョブが印刷サーバや画像形成装置に蓄積されているため、印刷ジョブが蓄積されている限り印刷ジョブに基づく印刷を何度でも実行することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたような従来技術では、印刷ジョブに含まれる印刷設定を変更する際に印刷回数が考慮されていない。このため、印刷ジョブに含まれる印刷設定が毎回同様の設定に変更されて印刷されてしまう可能性があり、フレキシブルな対応が困難であった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、印刷ジョブに含まれる印刷設定をフレキシブルに変更可能な画像形成装置、印刷方法、印刷プログラム及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様にかかる画像形成装置は、印刷回数と印刷設定の変更規則とを対応付けた変更規則テーブルを記憶する変更規則テーブル記憶部と、印刷回数及び印刷設定を含む印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得部と、前記変更規則テーブルを参照して、前記印刷ジョブに含まれる前記印刷設定を、前記印刷ジョブに含まれる前記印刷回数と一致する印刷回数に対応付けられた変更規則で変更する印刷設定変更部と、変更された前記印刷設定で前記印刷ジョブに基づく印刷を印刷部に実行させる印刷制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の別の態様にかかる印刷方法は、印刷ジョブ取得部が、印刷回数及び印刷設定を含む印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得ステップと、印刷設定変更部が、変更規則テーブル記憶部から印刷回数と印刷設定の変更規則とを対応付けた変更規則テーブルを参照して、前記印刷ジョブに含まれる前記印刷設定を、前記印刷ジョブに含まれる前記印刷回数と一致する印刷回数に対応付けられた変更規則で変更する印刷設定変更ステップと、印刷制御部が、変更された前記印刷設定で前記印刷ジョブに基づく印刷を印刷部に実行させる印刷制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の別の態様にかかる印刷プログラムは、上記印刷方法をコンピュータに実行させるためのものである。
【0010】
また、本発明の別の態様にかかる記憶媒体は、上記印刷プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能なものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、印刷ジョブに含まれる印刷設定をフレキシブルに変更できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本実施形態の印刷システムの一例を示す構成図である。
【図2】図2は、本実施形態の印刷装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図3は、本実施形態の印刷ジョブの一例を示す図である。
【図4】図4は、本実施形態の変更規則テーブルの一例を示す図である。
【図5】図5は、本実施形態の編集画面の一例を示す図である。
【図6】図6は、本実施形態の認証サーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図7】図7は、本実施形態の変更可否テーブルの一例を示す図である。
【図8】図8は、本実施形態の印刷サーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図9】図9は、本実施形態の印刷システムで行われる印刷処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、本実施形態の印刷システムで行われる認証処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】図11は、本実施形態の印刷システムで行われる印刷ジョブ表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】図12は、本実施形態の印刷ジョブリストの一例を示す図である。
【図13】図13は、本実施形態の印刷ジョブ選択画面の一例を示す図である。
【図14】図14は、本実施形態の印刷システムで行われる印刷処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】図15は、本実施形態の確認画面の一例を示す図である。
【図16】図16は、変形例の確認画面の一例を示す図である。
【図17】図17は、変形例の再変更画面の一例を示す図である。
【図18】図18は、変形例のユーザ変更可否テーブルの一例を示す図である。
【図19】図19は、変形例のグループ変更可否テーブルの一例を示す図である。
【図20】図20は、本実施形態及び変形例の印刷装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図21】図21は、本実施形態及び変形例の認証サーバ、印刷サーバ、及びクライアントPCのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる画像形成装置、印刷方法、印刷プログラム及び記憶媒体の実施形態を詳細に説明する。なお本実施形態では、画像形成装置として、印刷装置を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。画像形成装置は、印刷装置機能に加え、スキャナ機能、複写機能、及びファクシミリ機能の少なくともいずれかの機能を有する複合機(MFP:Multifunction Peripheral)などであってもよい。
【0014】
まず、本実施形態の印刷システムの構成について説明する。
【0015】
図1は、本実施形態の印刷システム10の一例を示す構成図である。図1に示すように、印刷システム10は、印刷装置100と、認証サーバ200と、印刷サーバ300と、クライアントPC(Personal Computer)400とを、備える。印刷システム10の各装置は、LAN(Local Area Network)などのネットワーク20を介して接続されている。なお、印刷装置100及びクライアントPC400の台数は、これに限定されるものではく、複数であってもよい。
【0016】
図2は、本実施形態の印刷装置100の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、印刷装置100は、通信部110と、操作部120と、表示部130と、記憶部140と、制御部150と、印刷部170とを、備える。
【0017】
通信部110は、ネットワーク20を介して、認証サーバ200や印刷サーバ300などの外部機器と通信するものであり、通信インタフェースなどの既存の通信装置により実現できる。
【0018】
操作部120は、各種操作の入力を行うものであり、オペレーションパネル(タッチパネル式ディスプレイ)、キースイッチ、ICカードリーダ、及びキーボードなどの少なくともいずれかにより実現できる。なお、操作部120は、印刷装置100に内蔵されていても外付けされていてもよい。
【0019】
表示部130は、各種画面を表示するものであり、液晶ディスプレイやオペレーションパネルなどにより実現できる。なお、オペレーションパネルにより、操作部120と表示部130とを一体的に実現してもよい。
【0020】
記憶部140は、印刷装置100で実行される各種プログラムや印刷装置100で行われる各種処理に使用されるデータなどを記憶する。記憶部140は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、光ディスク、RAM(Random Access Memory)などの磁気的、光学的、又は電気的に記憶可能な既存の記憶装置の少なくともいずれかにより実現できる。記憶部140は、変更規則テーブル記憶部141を含む。変更規則テーブル記憶部141の詳細については、後述する。
【0021】
制御部150は、印刷装置100の各部を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)などの既存の制御装置により実現できる。制御部150は、認証情報受付部151と、認証制御部153と、印刷ジョブ取得部155と、印刷設定変更部157と、印刷制御部159と、表示制御部161と、編集部163とを、含む。
【0022】
認証情報受付部151は、操作部120から、ユーザを識別するユーザ識別情報を含むユーザ認証情報の入力を受け付ける。本実施形態では、ユーザ識別情報はユーザIDであり、ユーザ認証情報は、ユーザIDの他にパスワードを含むものとするが、これに限定されるものではない。
【0023】
認証制御部153は、認証情報受付部151により受け付けられたユーザ認証情報を用いたユーザの認証を制御する。なお認証制御部153は、ユーザの認証に成功した場合、当該ユーザによる印刷の印刷設定の変更の可否を示す変更可否情報などの認証に成功したユーザの権限に関する情報も取得する。
【0024】
本実施形態では、認証制御部153は、認証情報受付部151により受け付けられたユーザ認証情報を認証サーバ200に送信し、当該認証サーバ200からユーザの認証結果を受信する。そして認証制御部153は、受信した認証結果からユーザの認証の成否を判定する。なお認証制御部153は、認証結果が認証成功を示している場合、認証サーバ200から変更可否情報や後述する変更規則テーブルの変更規則の編集の可否を示す編集可否情報も受信する。
【0025】
印刷ジョブ取得部155は、印刷回数及び印刷設定を含む印刷ジョブを取得する。具体的には、印刷ジョブは、当該印刷ジョブを作成したユーザのユーザ識別情報も含んでおり、印刷ジョブ取得部155は、認証に成功したユーザのユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報を含む印刷ジョブを取得する。
【0026】
本実施形態では、印刷ジョブ取得部155は、印刷ジョブを管理する印刷サーバ300から印刷ジョブを取得する。例えば、印刷ジョブ取得部155は、認証に成功したユーザのユーザ識別情報を印刷サーバ300に送信することにより、送信したユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報を含む印刷ジョブを印刷サーバ300から取得する。
【0027】
本実施形態では、印刷ジョブは、ユーザID、ジョブ名、ジョブの作成日時、印刷部数、印刷設定、及び印刷回数を含むものとするが、これに限定されるものではない。ここで、印刷設定は、例えば、モノクロかカラーかの設定、両面か片面かの設定、集約(Nup)を行うか否かの設定、及び用紙種別の設定などが該当する。
【0028】
図3は、本実施形態の印刷ジョブの一例を示す図である。図3に示す例では、ユーザIDがUserAであり、ジョブ名がSalesReportであり、作成日時が2010/08/15であり、部数が1部であり、印刷設定が、カラー、片面、集約なし、普通紙であり、印刷回数が2回となっている。
【0029】
また印刷ジョブ取得部155は、印刷回数の更新を制御する。本実施形態では、印刷ジョブ取得部155は、後述の印刷制御部159により印刷が実行された印刷ジョブの印刷回数の更新を印刷サーバ300に指示する。例えば、印刷ジョブ取得部155は、印刷が実行された印刷ジョブのジョブ名及び更新後の印刷回数を印刷サーバ300に送信する。
【0030】
ここで、変更規則テーブル記憶部141について説明する。変更規則テーブル記憶部141は、印刷回数と印刷設定の変更規則とを対応付けた変更規則テーブルを記憶する。本実施形態では、変更規則は、カラー印刷をモノクロ印刷に変更するか否か、片面印刷を両面印刷に変更するか否か、集約印刷を行うか否か、及び用紙種別を変更するか否かの少なくともいずれかを含むものとするが、これに限定されるものではない。
【0031】
図4は、本実施形態の変更規則テーブルの一例を示す図である。図4に示す例では、印刷回数が0回(1回目の印刷)の場合の変更規則は設定されていない。印刷回数が1回(2回目の印刷)の場合の変更規則は、カラーをモノクロに変更、片面を両面に変更、印刷用紙は再生紙(トレイ3を使用)となっている。印刷回数が2回(3回目の印刷)の場合の変更規則は、カラーをモノクロに変更、2upに集約、印刷用紙は裏紙(トレイ1を使用)となっている。
【0032】
印刷設定変更部157は、変更規則テーブル記憶部141に記憶されている変更規則テーブルを参照して、印刷ジョブ取得部155により取得された印刷ジョブに含まれる印刷設定を、当該印刷ジョブに含まれる印刷回数と一致する印刷回数に対応付けられた変更規則で変更する。具体的には、印刷設定変更部157は、認証制御部153により取得された変更可否情報が変更可を示す場合に、変更規則テーブルを参照して、印刷ジョブ取得部155により取得された印刷ジョブに含まれる印刷設定を、当該印刷ジョブに含まれる印刷回数と一致する印刷回数に対応付けられた変更規則で変更する。例えば、印刷設定変更部157は、図3に示す印刷ジョブの場合、印刷回数が2回であり3回目の印刷となるため、図4に示す変更規則テーブルを参照して、印刷設定を、カラー、片面、集約なし、普通紙での印刷から、モノクロ、片面、2upに集約、裏紙での印刷に変更する。
【0033】
印刷制御部159は、印刷設定変更部157により変更された印刷設定で印刷ジョブに基づく印刷を印刷部170に実行させる。
【0034】
ここで、印刷部170について説明する。印刷部170は、印刷制御部159により制御され、印刷ジョブに基づく印刷を実行する。
【0035】
表示制御部161は、変更規則テーブル記憶部141に記憶されている変更規則テーブルの変更規則の編集画面を表示部130に表示させる。具体的には、表示制御部161は、認証制御部153により取得された編集可否情報が編集可を示す場合に、編集画面を表示部130に表示させる。図5は、本実施形態の編集画面の一例を示す図である。図5に示す例では、変更規則として、カラーをモノクロに変更、片面を両面に変更、集約を設定、裏紙を使用、及び再生紙を使用の5項目が設定可能となっている。なお、集約を設定については、更に、2ページを1ページに(2up)や4ページを1ページに(4up)など集約内容も設定するようになっている。裏紙を使用及び再生紙を使用については、更に、該当用紙がセットされているトレーも設定するようになっている。また、裏紙を使用及び再生紙を使用については、いずれか一方しか設定できないようになっており、一方が設定されると、他方がグレーアウトされ、設定できないようになる。同様に、片面を両面に変更及び裏紙を使用についてもいずれか一方しか設定できないようになっており、一方が設定されると、他方がグレーアウトされ、設定できないようになる。
【0036】
編集部163は、変更規則テーブルの変更規則を、表示部130に表示されている編集画面上で設定された変更規則に編集する。編集部163は、例えば、図4に示す変更規則テーブルの変更規則を、図5に示す編集画面上で操作部120により設定された変更規則に編集する。図5に示す例では、印刷回数に応じて変更規則を段階的に編集(適用)できるようになっている。ここでは、変更規則を2段階で編集できるように設定されており、印刷2回目(印刷回数1回)では、カラーをモノクロに変更、片面を両面に変更、再生紙を使用(トレー3)が設定され、印刷3回目(印刷回数2回)では、カラーをモノクロに変更、集約を設定(2ページを1ページに)、裏紙を使用(トレー1)が設定されている。なお、印刷1回目(印刷回数0回)では、変更規則は設定されておらず、印刷ジョブの印刷設定は変更されない。また、印刷4回目(印刷回数3回)以降については、印刷3回目の変更規則の設定が適用される。なお、変更規則を3段階で編集できるように設定されている場合には、印刷4回目(印刷回数3回)についても変更規則をでき、印刷5回目(印刷回数4回)以降については、印刷4回目の変更規則の設定が適用される。
【0037】
図6は、本実施形態の認証サーバ200の構成の一例を示すブロック図である。認証サーバ200は、ユーザを認証するものであり、図6に示すように、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを、備える。
【0038】
通信部210は、ネットワーク20を介して、印刷装置100などの外部機器と通信するものであり、印刷装置100同様、既存の通信装置により実現できる。
【0039】
記憶部220は、認証サーバ200で実行される各種プログラムや認証サーバ200で行われる各種処理に使用されるデータなどを記憶し、印刷装置100同様、既存の記憶装置の少なくともいずれかにより実現できる。例えば、記憶部220は、ユーザ識別情報と変更可否情報とを対応付けた変更可否テーブルや、ユーザ識別情報と編集可否情報とを対応付けた編集可否テーブルを記憶する。図7は、本実施形態の変更可否テーブルの一例を示す図である。図7に示す例では、ユーザIDがUserAの場合、変更可否情報が変更可となっている。
【0040】
制御部230は、認証サーバ200の各部を制御するものであり、印刷装置100同様、既存の制御装置により実現できる。制御部230は、認証部231を含む。
【0041】
認証部231は、ユーザを認証する。具体的には、認証部231は、印刷装置100からユーザ認証情報を受信し、記憶部220に記憶されている図示せぬ認証データと照合して、認証結果を印刷装置100に送信する。なお認証部231は、認証結果が認証成功である場合、記憶部220に記憶されている変更可否テーブルや編集可否テーブルを参照して、認証に成功したユーザのユーザIDに対応付けられた変更可否情報や編集可否情報も印刷装置100に送信する。
【0042】
図8は、本実施形態の印刷サーバ300の構成の一例を示すブロック図である。印刷サーバ300は、印刷ジョブを管理するものであり、図8に示すように、通信部310と、記憶部320と、制御部330とを、備える。
【0043】
通信部310は、ネットワーク20を介して、クライアントPC400や印刷装置100などの外部機器と通信するものであり、印刷装置100同様、既存の通信装置により実現できる。
【0044】
記憶部320は、印刷サーバ300で実行される各種プログラムや印刷サーバ300で行われる各種処理に使用されるデータなどを記憶し、印刷装置100同様、既存の記憶装置の少なくともいずれかにより実現できる。例えば、記憶部320には、クライアントPC400から送信された印刷ジョブが蓄積される。
【0045】
制御部330は、印刷サーバ300の各部を制御するものであり、印刷サーバ300同様、既存の制御装置により実現できる。制御部330は、印刷ジョブ管理部331を含む。
【0046】
印刷ジョブ管理部331は、クライアントPC400などの外部装置から送信された印刷ジョブを受信し、記憶部320に格納する。なお、クライアントPC400などの外部装置から送信された印刷ジョブに含まれる印刷回数は、この時点では0回である。
【0047】
また印刷ジョブ管理部331は、印刷装置100から送信されたユーザ識別情報を受信し、受信したユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報を含む印刷ジョブを記憶部320から検索し、検索した印刷ジョブを印刷装置100に送信する。
【0048】
また印刷ジョブ管理部331は、印刷装置100から印刷ジョブの印刷回数の更新が指示されると、更新を指示された印刷ジョブの印刷回数を更新する。例えば、印刷ジョブ管理部331は、印刷が実行された印刷ジョブのジョブ名及び更新後の印刷回数を印刷装置100から受信すると、受信したジョブ名と同一のジョブ名を含む印刷ジョブを記憶部320から検索する。そして印刷ジョブ管理部331は、検索した印刷ジョブに含まれる印刷回数を、受信した印刷回数に更新する。
【0049】
クライアントPC400は、ユーザが用いるPCであり、印刷ジョブを印刷サーバ300に送信する。
【0050】
次に、本実施形態の印刷システムの印刷動作について説明する。
【0051】
図9は、本実施形態の印刷システム10で行われる印刷処理の一例を示すフローチャートである。
【0052】
まず、認証情報受付部151は、操作部120から入力されたユーザID及びパスワードの入力を受け付ける(ステップS100)。ここでは、認証情報受付部151は、ユーザAのユーザID(UserA)及びパスワード(********)を受け付けるものとするが、これに限定されるものではない。
【0053】
続いて、認証制御部153は、認証情報受付部151により受け付けられたユーザID及びパスワードを用いたユーザの認証処理を制御する(ステップS102)。
【0054】
認証処理については、図10を参照しながら説明する。図10は、本実施形態の印刷システム10で行われる認証処理の一例を示すフローチャートである。
【0055】
まず、認証制御部153は、認証情報受付部151により受け付けられたユーザID及びパスワードを認証サーバ200に送信する(ステップS200)。
【0056】
続いて、認証部231は、印刷装置100から送信されたユーザID及びパスワードを受信する(ステップS202)。
【0057】
続いて、認証部231は、受信したユーザID及びパスワードを記憶部220に記憶されている図示せぬ認証データと照合して、ユーザを認証する(ステップS204)。ここでは、ユーザAの認証に成功するものとする。
【0058】
そして認証部231は、認証結果が認証成功である場合(ステップS206でYes)、記憶部220に記憶されている変更可否テーブルを参照して、認証に成功したユーザのユーザIDに対応付けられた変更可否情報を取得する(ステップS208)。ここで、認証に成功したユーザAのユーザIDはUserAであるため、認証部231が取得した変更可否情報は、変更可を示すものとする(図7参照)。なお、認証結果が認証失敗である場合(ステップS206でNo)、ステップS208の処理は行われない。
【0059】
続いて、認証部231は、認証結果を印刷装置100に送信する(ステップS210)。なお、認証結果が認証成功である場合には、認証部231は、取得した変更可否情報なども印刷装置100に送信する。
【0060】
続いて、認証制御部153は、認証サーバ200から送信された認証結果などを受信する(ステップS212)。
【0061】
そして認証制御部153は、受信した認証結果が認証成功である場合(ステップS214でYes)、ログインする(ステップS216)。これにより、印刷装置100のロックが解除され、印刷が可能となる。なお、認証結果が認証失敗である場合(ステップS214でNo)、ステップS216の処理は行われない。
【0062】
図9に戻り、続いて、印刷装置100は、印刷ジョブのリストを取得して表示部130に表示させる印刷ジョブ表示処理を行う(ステップS104)。
【0063】
印刷ジョブ表示処理については、図11を参照しながら説明する。図11は、本実施形態の印刷システム10で行われる印刷ジョブ表示処理の一例を示すフローチャートである。
【0064】
まず、印刷ジョブ取得部155は、認証情報受付部151により受け付けられたユーザIDを印刷サーバ300に送信する(ステップS300)。
【0065】
続いて、印刷ジョブ管理部331は、印刷装置100から送信されたユーザIDを受信する(ステップS302)。
【0066】
続いて、印刷ジョブ管理部331は、印刷装置100から受信したユーザIDと同一のユーザIDを含む印刷ジョブを記憶部320から検索し、検索した印刷ジョブのジョブ名をリスト化した印刷ジョブリストを生成する(ステップS304)。ここで、印刷装置100から受信したユーザIDはUserAであるため、印刷ジョブ管理部331は、ユーザIDがUserAである印刷ジョブの印刷ジョブリストを生成するものとする。図12は、本実施形態の印刷ジョブリストの一例を示す図である。図12に示す例は、ユーザIDとしてUserA含む印刷ジョブの印刷ジョブリストであり、SalesReport、PrintJob、ReleaseDocument、及びPresentation.pppの4つの印刷ジョブのジョブ名がリスト化されている。
【0067】
続いて、印刷ジョブ管理部331は、生成した印刷ジョブリストを印刷装置100に送信する(ステップS306)。なお印刷ジョブ管理部331は、この際に、印刷ジョブリストにジョブ名が含まれる印刷ジョブも印刷装置100に送信するものとするが、印刷ジョブの送信タイミングはこれに限定されるものではない。印刷ジョブ管理部331は、例えば、印刷装置100により印刷対象の印刷ジョブが選択されたタイミングで、当該印刷ジョブを印刷装置100に送信するようにしてもよい。
【0068】
続いて、印刷ジョブ取得部155は、印刷サーバ300から送信された印刷ジョブリストなどを受信する(ステップS308)。
【0069】
続いて、表示制御部161は、受信した印刷ジョブリストに基づいて、印刷対象の印刷ジョブの印刷ジョブ選択画面を表示部130に表示させる(ステップS310)。図13は、本実施形態の印刷ジョブ選択画面の一例を示す図である。図13に示す例では、印刷ジョブリストに含まれる印刷ジョブ名が印刷回数とともに表示されている。ここで、印刷済の表示は、印刷ジョブの印刷回数が1回の場合に表示され、2回印刷済の表示は、印刷ジョブの印刷回数が2回の場合に表示される。なお、印刷ジョブの印刷回数が0回の場合、印刷済の表示は表示されない。
【0070】
つまり本実施形態では、表示制御部161は、印刷ジョブ選択画面を表示させる際に、印刷ジョブリストに含まれる印刷ジョブ名の印刷ジョブの印刷回数を参照し、印刷ジョブ名とともに印刷回数を表示させている。
【0071】
図9に戻り、続いて、印刷制御部159は、操作部120により、印刷ジョブ選択画面上で印刷対象の印刷ジョブが選択され、印刷ボタン501が選択されることにより、印刷指示を受け付ける(ステップS106)。
【0072】
続いて、印刷制御部159は、選択された印刷ジョブの印刷処理を行う(ステップS108)。ここでは、印刷対象の印刷ジョブとしてSalesReportが選択され、SalesReportの印刷処理を行うものとする。
【0073】
印刷処理については、図14を参照しながら説明する。図14は、本実施形態の印刷システム10で行われる印刷処理の一例を示すフローチャートである。
【0074】
まず、印刷設定変更部157は、認証制御部153により受信された変更可否情報が変更可を示すか否かを確認する(ステップS400)。なお前述したように、変更可否情報は、変更可を示すものとする。
【0075】
そして、印刷設定変更部157は、変更可否情報が変更可を示す場合(ステップS400でYes)、変更規則テーブルを参照して、選択された印刷ジョブに含まれる印刷回数と一致する印刷回数に応じた変更規則を取得する(ステップS402)。ここで、選択された印刷ジョブであるSalesReportの印刷回数は2回であるため(図3参照)、印刷設定変更部157は、変更規則として、カラーをモノクロに変更、2upに集約、印刷用紙は裏紙(トレイ1を使用)を取得するものとする(図4参照)。一方、変更可否情報が変更不可を示す場合(ステップS400でNo)、ステップS408へ進む。
【0076】
続いて、印刷設定変更部157は、選択された印刷ジョブに含まれる印刷設定を取得した変更規則で変更する(ステップS404)。ここでは、印刷設定変更部157は、印刷設定を、カラー、片面、集約なし、普通紙での印刷から、モノクロ、片面、2upに集約、裏紙での印刷に変更する(図3、4参照)。
【0077】
続いて、表示制御部161は、変更規則で変更した印刷設定で印刷を行う旨の確認画面を表示部130に表示させる(ステップS406)。図15は、本実施形態の確認画面の一例を示す図である。図15に示す例では、既に2度印刷が行われているため、モノクロ、両面、裏紙での印刷を行う旨が表示されている。
【0078】
続いて、印刷制御部159は、操作部120により、確認画面上で印刷ボタン511が選択されることにより、印刷設定変更部157により変更された印刷設定で印刷ジョブに基づく印刷を印刷部170に実行させる(ステップS408)。なお、ステップS400で変更可否情報が変更不可を示す場合(ステップS400でNo)、印刷制御部159は、当初の印刷設定のままで印刷ジョブに基づく印刷を印刷部170に実行させる。
【0079】
続いて、印刷ジョブ取得部155は、印刷制御部159により印刷が実行された印刷ジョブの印刷回数を更新(インクリメント)し(ステップS410)、当該印刷ジョブのジョブ名及び更新後の印刷回数を印刷サーバ300に送信する(ステップS412)。
【0080】
続いて、印刷ジョブ管理部331は、印刷装置100から送信されたジョブ名及び印刷回数を受信する(ステップS414)。
【0081】
続いて、印刷ジョブ管理部331は、受信したジョブ名と同一のジョブ名を含む印刷ジョブを記憶部320から検索し、検索した印刷ジョブに含まれる印刷回数を、受信した印刷回数に更新する(ステップS416)。
【0082】
以上のように、本実施形態によれば、印刷ジョブの印刷回数を考慮して印刷ジョブの印刷設定を変更するため、印刷設定をフレキシブルに変更することができる。
【0083】
特に本実施形態では、印刷1回目では印刷設定を変更せず、印刷2回目以降から印刷用紙やトナーの消費量を削減するように印刷設定を変更する。ここで、視認性や作業効率などの観点から、印刷1回目では、ユーザ自身が意図した印刷設定で印刷することが好ましいことが多い。このため本実施形態によれば、ユーザ自身が意図した印刷設定での印刷と、TCOを削減する印刷設定での印刷とを、両立させることができ、無駄な印刷(印刷ミス)の低減も期待できるため、よりTCO削減に寄与することができる。
【0084】
例えば、会議用の資料などを印刷する場合、1回目の印刷で印刷された印刷物は実際に会議に用いられることが多いため、ユーザ自身が意図した印刷設定で印刷することが好ましい。但し、このような資料であっても、2回目以降の印刷で印刷された印刷物は、内容確認や参考資料などの用途で用いられることが多いため、TCOを削減する印刷設定で印刷することが好ましい。
【0085】
(変形例)
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0086】
(変形例1)
上記実施形態において、表示制御部161が、印刷設定変更部157により変更された印刷設定の再変更画面を表示部130に表示させ、印刷設定変更部157が、変更した印刷設定を変更画面上で設定された印刷設定に再変更するようにしてもよい。
【0087】
この場合、表示制御部161は、図14のステップS406で図16に示すような確認画面を表示部130に表示させる。例えば、表示制御部161は、認証制御部153により取得された編集可否情報が編集可を示す場合に、図16に示すような確認画面を表示部130に表示させる。なお、認証制御部153が、ユーザ認証時に認証サーバから認証されたユーザが印刷設定の再変更の可否を示す再変更可否情報を受信し、受信した再変更可否情報が再変更可を示す場合に、図16に示すような確認画面を表示部130に表示させるようにしてもよい。つまり、表示制御部161は、認証されたユーザが印刷設定の再変更権限を有する場合に、図16に示すような確認画面を表示部130に表示させる。
【0088】
図16に示す例では、設定変更ボタン512が更に表示されており、表示制御部161は、操作部120により、確認画面上で設定変更ボタン512が選択されることにより、再変更画面を表示部130に表示させる。図17は、変形例の再変更画面の一例を示す図である。図17に示す例では、印刷設定として、モノクロかカラーか、両面か片面か、2枚ごと、4枚ごと、8枚ごと、16枚ごとのいずれに集約するか、裏紙、再生紙、普通紙のいずれを印刷用紙に用いるかが設定可能になっている。
【0089】
印刷設定変更部157は、操作部120により、図17に示す再変更画面上で印刷設定が設定され、印刷ボタン521やチェック印刷ボタン522が選択されることにより、図14のステップS404で変更した印刷設定を図17に示す変更画面上で設定された印刷設定に再変更する。そして、図14のステップS408では、印刷制御部159は、印刷設定変更部157により再変更された印刷設定で印刷ジョブに基づく印刷を印刷部170に実行させる。なお、チェック印刷ボタン522が選択された場合、印刷ジョブに含まれる部数に関わらず1部のみ印刷される。
【0090】
また、チェック印刷ボタン522が選択されて、印刷が実行された場合の印刷回数は更新に含まれない。例えば、図17の変更画面において、ユーザがチェック印刷ボタン522を押下してチェック印刷が実行された後に、印刷ボタン521を押下して印刷が実行された場合には、印刷回数は更新(インクリメント)されるが、チェック印刷が実行された後に、ユーザがキャンセルボタン523を押下して印刷がキャンセルされた場合には、印刷回数は更新されない。このとき、印刷制御部159は、チェック印刷ボタン522が選択されたことによる印刷要求か、印刷ボタン521が選択されたことによる印刷要求かを判断し、チェック印刷ボタン522が選択された場合には、印刷ジョブ取得部155による更新および更新後の印刷回数の送信は実行されず、印刷ボタン521が選択された場合に、印刷ジョブ取得部155による更新および更新後の印刷回数の送信が実行される。
【0091】
このようにすれば、例えば、庶務を行うユーザのように、同じ印刷物を同一の印刷設定で何回も印刷するような、印刷回数に関わらず毎回意図した印刷設定での印刷が必要なユーザにも対応できる。
【0092】
(変形例2)
上記実施形態において、認証サーバ200の記憶部220は、図18に示すようなユーザ変更可否テーブル及び図19に示すようなグループ変更可否テーブルを記憶し、認証サーバ200の認証部231は、これらのテーブルに応じた変更可否情報を印刷装置100に送信するようにしてもよい。
【0093】
図18に示すユーザ変更可否テーブルでは、更にグループIDが対応付けられており、図19に示すグループ変更可否テーブルでは、グループIDと変更可否情報とが対応付けられている。図18に示す例では、ユーザIDがUserBの場合、変更可否情報が変更不可となっており、UserBが属するグループのグループIDがGroupBとなっている。また図19に示す例では、グループIDがGroupBの場合、変更可否情報が変更可となっている。
【0094】
この場合、認証部231は、UserBの変更可否情報が変更不可であるがUserBが属するGroupBの変更可否情報が変更可であるため、変更可を示す変更可否情報を印刷装置100に送信する。
【0095】
このようにすれば、ユーザだけでなくグループも考慮できるので、よりフレキシブルに印刷設定を変更するか否かを判断することができる。
【0096】
(変形例3)
上記実施形態において、認証サーバ200及び印刷サーバ300の少なくとも一方の機能を印刷装置100に集約するようにしてもよい。つまり、認証サーバ200の記憶部220や制御部230(認証部231)を印刷装置100に集約してユーザ認証を印刷装置100が行うようにしたり、印刷サーバ300の記憶部320や制御部330(印刷ジョブ管理部331)を印刷装置100に集約して印刷ジョブの管理を印刷装置100が行うようにしたりしてもよい。
【0097】
(ハードウェア構成)
上記実施形態及び変形例の印刷装置100、認証サーバ200、印刷サーバ300、及びクライアントPC400のハードウェア構成の一例について説明する。
【0098】
図20は、上記実施形態及び変形例の印刷装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図20に示すように、上記実施形態及び変形例の印刷装置100は、コントローラ910とエンジン部(Engine)960とをPCI(Peripheral Component Interconnect)バスで接続した構成となる。コントローラ910は、複合機全体の制御、描画、通信、及び操作表示部920からの入力を制御するコントローラである。エンジン部960は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部960には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0099】
コントローラ910は、CPU911と、ノースブリッジ(NB)913と、システムメモリ(MEM−P)912と、サウスブリッジ(SB)914と、ローカルメモリ(MEM−C)917と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)916と、ハードディスクドライブ(HDD)918とを有し、ノースブリッジ(NB)913とASIC916との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス915で接続した構成となる。また、MEM−P912は、ROM912aと、RAM912bとをさらに有する。
【0100】
CPU911は、複合機の全体制御をおこなうものであり、NB913、MEM−P912およびSB914からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0101】
NB913は、CPU911とMEM−P912、SB914、AGPバス915とを接続するためのブリッジであり、MEM−P912に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0102】
MEM−P912は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM912aとRAM912bとからなる。ROM912aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM912bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0103】
SB914は、NB913とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB914は、PCIバスを介してNB913と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインタフェース(I/F)部なども接続される。
【0104】
ASIC916は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス915、PCIバス、HDD918およびMEM−C917をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC916は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC916の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C917を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部960との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC916には、USB(Universal Serial Bus)940、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インタフェース950が接続される。操作表示部920はASIC916に直接接続されている。
【0105】
MEM−C917は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD918は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
【0106】
AGPバス915は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P912に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
【0107】
なお、上記実施形態及び変形例の印刷装置100で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
【0108】
上記実施形態及び変形例の印刷装置100で実行される印刷プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0109】
さらに、上記実施形態及び変形例の印刷装置100で実行される印刷プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施形態及び変形例の複合機で実行される認証プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0110】
上記実施形態及び変形例の印刷装置100で実行される印刷プログラムは、上述した各部をコンピュータ上で実現させるためのモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしてはCPU911がROM912aからプログラムをRAM912b上に読み出して実行することにより、上記各部がコンピュータ上で実現されるようになっている。
【0111】
図21は、上記実施形態及び変形例の認証サーバ200、印刷サーバ300、及びクライアントPC400のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図21に示すように、上記実施形態及び変形例の認証サーバ200、印刷サーバ300、及びクライアントPC400は、CPUなどの制御装置971と、ROMやRAMなどの記憶装置972と、HDDやリムーバブルドライブ装置などの外部記憶装置973と、ディスプレイなどの表示装置974と、キーボードやマウスなどの入力装置975と、通信インタフェース976とを備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0112】
上記実施形態及び変形例の認証サーバ200、印刷サーバ300、及びクライアントPC400で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、CD−R、メモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)、フレキシブルディスク(FD)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されて提供される。
【0113】
また、上記実施形態及び変形例の認証サーバ200、印刷サーバ300、及びクライアントPC400で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしてもよい。また、上記実施形態及び変形例の認証サーバ200、印刷サーバ300、及びクライアントPC400で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するようにしてもよい。また、上記実施形態及び変形例の認証サーバ200、印刷サーバ300、及びクライアントPC400で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するようにしてもよい。
【0114】
上記実施形態及び変形例の認証サーバ200、印刷サーバ300、及びクライアントPC400で実行されるプログラムは、上述した各部をコンピュータ上で実現させるためのモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては、CPUがHDDから印刷方式決定プログラムをRAM上に読み出して実行することにより、上記各部がコンピュータ上で実現されるようになっている。
【符号の説明】
【0115】
10 印刷システム
20 ネットワーク
100 印刷装置
110 通信部
120 操作部
130 表示部
140 記憶部
141 変更規則テーブル記憶部
150 制御部
151 認証情報受付部
153 認証制御部
155 印刷ジョブ取得部
157 印刷設定変更部
159 印刷制御部
161 表示制御部
163 編集部
170 印刷部
200 認証サーバ
210 通信部
220 記憶部
230 制御部
231 認証部
300 印刷サーバ
310 通信部
320 記憶部
330 制御部
331 印刷ジョブ管理部
400 クライアントPC
910 コントローラ
911 CPU
912 システムメモリ
912a ROM
912b RAM
913 ノースブリッジ
914 サウスブリッジ
915 AGPバス
916 ASIC
917 ローカルメモリ
918 ハードディスクドライブ
920 操作表示部
940 USB
950 IEEE1394インタフェース
960 エンジン部
971 制御装置
972 記憶装置
973 外部記憶装置
974 表示装置
975 入力装置
976 通信インタフェース
【先行技術文献】
【特許文献】
【0116】
【特許文献1】特開2006−338237号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷回数と印刷設定の変更規則とを対応付けた変更規則テーブルを記憶する変更規則テーブル記憶部と、
印刷回数及び印刷設定を含む印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得部と、
前記変更規則テーブルを参照して、前記印刷ジョブに含まれる前記印刷設定を、前記印刷ジョブに含まれる前記印刷回数と一致する印刷回数に対応付けられた変更規則で変更する印刷設定変更部と、
変更された前記印刷設定で前記印刷ジョブに基づく印刷を印刷部に実行させる印刷制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
ユーザを識別するユーザ識別情報を含むユーザ認証情報の入力を受け付ける認証情報受付部と、
前記ユーザ認証情報を用いた前記ユーザの認証を制御する認証制御部と、を更に備え、
前記印刷ジョブは、更に当該印刷ジョブを作成したユーザのユーザ識別情報を含み、
前記印刷ジョブ取得部は、認証に成功した前記ユーザの前記ユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報を含む印刷ジョブを取得することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記認証制御部は、前記ユーザの認証に成功した場合、当該ユーザによる印刷の印刷設定の変更の可否を示す変更可否情報を取得し、
前記印刷設定変更部は、取得された前記変更可否情報が変更可を示す場合に、前記変更規則テーブルを参照して、前記印刷ジョブに含まれる前記印刷設定を、前記印刷ジョブに含まれる前記印刷回数と一致する印刷回数に対応付けられた変更規則で変更することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記変更可否情報が変更可を示すか変更不可を示すかは、前記ユーザ及び前記ユーザが属するグループに応じて定まることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷設定変更部により変更された前記印刷設定の再変更画面を表示部に表示させる変更画面表示制御部を更に備え、
前記印刷設定変更部は、変更した前記印刷設定を前記変更画面上で設定された印刷設定に再変更することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記印刷ジョブは、更に印刷部数を含み、
前記印刷制御部は、再変更された前記印刷設定で前記印刷ジョブに基づく印刷を印刷部に実行させる再変更印刷、及び再変更された前記印刷設定で前記印刷部数に関わらず予め定められた印刷部数での前記印刷ジョブに基づく印刷を印刷部に実行させるチェック印刷を実行でき、
前記印刷ジョブ取得部は、前記印刷制御部により前記チェック印刷が実行された場合、印刷ジョブの印刷回数の更新制御を行わないことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記変更規則は、カラー印刷をモノクロ印刷に変更するか否か、片面印刷を両面印刷に変更するか否か、集約印刷を行うか否か、及び用紙種別を変更するか否かの少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項8】
印刷ジョブ取得部が、印刷回数及び印刷設定を含む印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得ステップと、
印刷設定変更部が、変更規則テーブル記憶部から印刷回数と印刷設定の変更規則とを対応付けた変更規則テーブルを参照して、前記印刷ジョブに含まれる前記印刷設定を、前記印刷ジョブに含まれる前記印刷回数と一致する印刷回数に対応付けられた変更規則で変更する印刷設定変更ステップと、
印刷制御部が、変更された前記印刷設定で前記印刷ジョブに基づく印刷を印刷部に実行させる印刷制御ステップと、
を含むことを特徴とする印刷方法。
【請求項9】
請求項8に記載の印刷方法をコンピュータに実行させるための印刷プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の印刷プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−226543(P2012−226543A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93317(P2011−93317)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】