画像形成装置、及び表示装置
【課題】ユーザによる操作を必要とする状態になったときに、適切な手順で操作するようにユーザを誘導することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、対象箇所が撮像画像に含まれると判別したとき、表示装置400は、操作ステップに示される操作内容を撮像画像に重畳して表示するように操作表示部401を制御し、画像形成装置100は、対象箇所が撮像画像に含まれないと判別したとき、表示装置400は、対象箇所が撮像可能なようにカメラ304の移動方向を指示する内容を撮像画像に重畳して表示するように操作表示部401を制御する。
【解決手段】画像形成装置100は、対象箇所が撮像画像に含まれると判別したとき、表示装置400は、操作ステップに示される操作内容を撮像画像に重畳して表示するように操作表示部401を制御し、画像形成装置100は、対象箇所が撮像画像に含まれないと判別したとき、表示装置400は、対象箇所が撮像可能なようにカメラ304の移動方向を指示する内容を撮像画像に重畳して表示するように操作表示部401を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、及び表示装置に関し、特に、ユーザによる操作が行われる画像形成装置、及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、原稿や紙の紙詰まりが発生すると、紙詰まり発生をユーザに対して通知すると同時に画像形成動作を停止させる。そして、詰まった紙を取り除くべく表示装置上に紙詰まりの処理手順を表示させる。その表示に従いユーザは詰まった紙を取り除くようにするが、操作に不慣れなユーザにとって紙が詰まっている場所の確定や詰まっている紙の適切な除去処理は分かりにくいという問題があった。
【0003】
これに対し、紙を示した映像オブジェクトを生成し、この映像オブジェクトを表示する映像オブジェクト表示部を備え、機内に残っている紙に対応した映像オブジェクト及び詰まっている紙の処理に必要な付加映像オブジェクトを表示する。そして、これらの映像オブジェクトを利用してユーザは処理すべき箇所及び内部構造を把握するという画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−201101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に記載の操作案内表示装置によれば、ユーザが見ている方向に応じて紙に対する映像オブジェクトを表示しているが、紙の搬送パスの全ての部分がユーザに触れるようになっているわけではなく、また複数の搬送ユニットから搬送パスを構成している場合、紙は複数の搬送ユニットにまたがって残留していることが多い。この為、搬送ユニットを引き出す前に搬送ローラを手で回して紙を移動させる等、紙残留位置に応じた様々な処理が必要である。
【0006】
従って、ユーザに紙詰まりの除去処理に応じた付加映像オブジェクトも表示していることで新たな不具合を招くことがある。
【0007】
具体的には、紙詰まりを正しく処理する為には紙残留位置に応じて適切な順番で紙を取り除く必要があるが、紙を見せられたユーザは誤った手順で紙を取り除こうとして、例えば紙が千切れて新たな紙詰まりを発生させる等の不具合を招いていた。
【0008】
画像形成装置では、紙詰まりに限らず、トナーの交換等、適切な手順を求められる操作が多い。
【0009】
しかしながら、従来の技術では、ユーザによる操作を必要とする状態になったときに、適切な手順で操作するようにユーザを誘導することができないという問題点があった。
【0010】
本発明の目的は、ユーザによる操作を必要とする状態になったときに、適切な手順で操作するようにユーザを誘導することができる画像形成装置、及び表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1の画像形成装置は、撮像手段と画像を表示する表示手段とを備えた表示装置と通信を行う画像形成装置であって、前記画像形成装置がユーザによる操作を必要とする状態になったことを検知する状態検知手段と、前記状態検知手段により検知された状態に対応する前記ユーザの操作内容及び操作手順を示す操作ステップを設定する設定手段と、前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記表示装置から受信する受信手段と、前記設定手段により設定された操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記受信手段により受信された撮像画像に含まれるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれると判別されたとき、前記操作ステップに示される操作内容を前記表示装置に送信し、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれないと判別されたとき、前記対象箇所が撮像可能なように前記撮像手段の移動方向を指示する内容を前記表示装置に送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザによる操作を必要とする状態になったときに、適切な手順で操作するようにユーザを誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の電気的構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の機械的構成を示す図である。
【図3】図1における表示装置の電気的構成を示す図である。
【図4】図1における表示装置の外観を示す図であり、(A)は正面から見た斜視図を示し、(B)は背面から見た斜視図を示している。
【図5】図1の画像形成装置においてユーザが直接アクセス可能なエリア、及び搬送パスを示す図である。
【図6】紙詰まりの例として、3枚の紙が詰まった場合の様子を示す図である。
【図7】図1の画像形成装置により実行される誘導処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】撮像画像に重畳される画像を示し、(A)は対象箇所と紙の状態を示し、(B)は移動方向を示している。
【図9】開けるべきカバーの位置を点滅によって強調することで対象箇所を表示した画像を示す図である。
【図10】残留紙を表示させずに矢印だけを表示した画像を示す図である。
【図11】図1に表示装置として使用可能なヘッドマウントディスプレイを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の電気的構成を示す図である。
【0016】
図1において、画像形成装置100は、CPU101、ROM102、RAM103、操作部104、原稿読取部105、外部インタフェース106、画像処理部107、画像形成部108、定着部109、給紙部110、搬送部111、端末通信部112、撮像画像処理部113、及びコンピュータグラフィックス画像生成部114で構成される。
【0017】
CPU101は、画像形成装置100全体を制御する。ROM102は、CPU101が実行すべき制御内容が記憶された記憶装置である。RAM103は、CPU101が画像形成装置100の制御を行うのに必要な作業領域として使用する記憶装置である。また、このRAM103にはCPU101の作業領域以外にも原稿読取部105が原稿を読み取ることで得られる画像やコンピュータグラフィックス画像生成部114にて生成されたコンピュータグラフィックス画像(以下、単に「画像」という)が記憶される。操作部104は画像形成装置100に対してユーザが実行させたいコピージョブを設定する為のものであり、操作部104以外にも外部インタフェース106を経由して画像形成処理を実行させることも可能である。
【0018】
原稿読取部105は、操作部104からの設定により画像形成装置100の原稿台に載置された原稿の画像を読み取ってデジタル化し、RAM103に記憶する。外部インタフェース106は、TCP/IP等のネットワークと接続されており、ネットワークに接続されたコンピュータからの画像形成処理の実行指示を受け取ったり、逆に画像形成装置100内部の情報をコンピュータに通知することができる。
【0019】
画像処理部107は、操作部104から片面/両面印刷の設定等のコピージョブ設定や原稿読取部105からの読み取り画像の内容に応じてデジタル画像に対して必要な画像処理を加え、形成すべきデジタル画像をRAM103に記憶する。
【0020】
画像形成部108は、RAM103に記憶された画像からトナー像を形成し、紙の上に転写することで画像を形成する。定着部109は、画像形成部108にて紙の上に転写されたトナー及び紙に対して加熱&加圧することで、トナー像を紙上に永久定着させる。画像形成装置100内部に格納されている紙は、給紙部110によって給紙され、続いて搬送部111によって画像形成部108及び定着部109に搬送されてトナー像を転写、定着される。この紙は、そのまま排出されるか、もしくは2回目の画像形成をする為に搬送部111にて再び画像形成部108、定着部109に向けて搬送される。
【0021】
端末通信部112は、表示装置400との間で通信を行うためのものであり、無線LAN等の有線を使用しない構成での通信を行っているが、有線であってもよい。撮像画像処理部113は、端末通信部112が受信した表示装置400内のカメラにて撮像された画像を処理する。コンピュータグラフィックス画像生成部114は、撮像画像処理部113にて処理された画像の内容に従って画像を生成し、端末通信部112経由にて表示装置400の表示部に画像を表示させる。
【0022】
図2は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の機械的構成を示す図である。
【0023】
図2において、自動原稿送り装置(ADF)280は、原稿を自動的に搬送するものである。スキャナ202は、原稿照明ランプ203や走査ミラー204等で構成される。不図示のモータによりスキャナ202が所定方向に往復走査されて、プラテンガラス201上の原稿からの反射光が走査ミラー204〜206を介してレンズ207を透過し、イメージセンサ部208内のCCDセンサにて結像する。
【0024】
露光制御部210はレーザやポリゴンスキャナ等で構成される。露光制御部210では、イメージセンサ部208で原稿の画像が画像信号に変換され、所定の画像処理が行われた画像信号に基づいて変調されたレーザ光219を感光体ドラム211に照射する。感光体ドラム211の周りには、1次帯電機212、現像器213、転写ローラ216、前露光ランプ214、クリーニング装置215が装備されている。1次帯電機212により感光体ドラム211が所望の電位に帯電された後、露光制御部210からのレーザ光219が照射され、静電潜像が形成される。不図示のモータにより図に示す矢印の方向に回転する感光体ドラム211上に形成された静電潜像は、現像器213により現像され、トナー像として可視化される。本実施の形態では、紙に画像を形成することを、単に「プリントする」と表現することがある。
【0025】
右カセットデッキ221、左カセットデッキ222、上段カセット223又は下段カセット224からピックアップローラ225、226、227、228により給紙された紙は、給紙ローラ229、230、231、232により搬送パスに送られる。続いてレジストローラ233により転写部に送られて、感光体ドラム211上に形成されたトナー像が転写ローラ216により紙上に転写される。転写後の感光体ドラム211は、クリーニング装置215により残留トナーが清掃され、前露光ランプ214により残留電荷が消去される。
【0026】
転写後の紙は、分離帯電器217によって感光体ドラム211から分離され、搬送ベルト234によって、そのまま定着器235に送られる。定着器235に送られた紙は、加圧、加熱によりトナーが定着し、内排紙ローラ236、排出ローラ244により画像形成装置100の外に排出される。
【0027】
また、画像形成装置100には、3500枚の紙を収納し得るデッキ250が装備されている。デッキ250のリフタ251は、ピックアップローラ252に紙が常に当接するように紙の量に応じて上昇し、紙は給紙ローラ253によって画像形成装置100内の搬送パスに送られる。
【0028】
また、画像形成装置100には、50枚の紙を収容し得る、マルチ手差し254が装備されており、こちらも給紙ローラ255、搬送ローラ256によってレジストローラ233にまで搬送される。
【0029】
排紙フラッパ237は、排紙部搬送パス238側と排出パス243側の経路を切り替える。下搬送パス240は、内排紙ローラ236から送り出された紙を、反転パス239を介し紙を裏返して再給紙パス241に導く。左カセットデッキ222から給紙ローラ230により給紙された紙も、再給紙パス241に導かれる。再給紙ローラ242は、紙を画像形成部108に再給紙する。排出ローラ244は、排紙フラッパ237の近傍に配置されて、排紙フラッパ237により排出パス243側に切り替えられた紙を機外に排出する。両面記録(両面複写)時には、排紙フラッパ237を上方に上げて、複写済みの紙を反転パス239、下搬送パス240を介して再給紙パス241に導く。
【0030】
このとき、反転ローラ245によって紙の後端まで反転パス239に引き込み、反転ローラ245を逆転させることによって下搬送パス240に送り出す。本体から紙を反転して排出する時には、排紙フラッパ237を上方へ上げ、反転ローラ245によって紙の後端の一部を残して反転パス239に引き込み、反転ローラ245を逆転させることによって、紙を裏返して排出ローラ244側に送り出す。
【0031】
排紙処理装置290は画像形成装置100から排出した紙を揃えて閉じるものであり、1枚毎に排出される紙を処理トレイ294で積載して揃えるようになっている。一部の画像形成による排出が終了したら、紙束をステイプルして排紙トレイ292又は293に束で排出する。
【0032】
排紙トレイ293は、不図示のモータで上下に移動制御され、画像形成処理開始前に処理トレイ294の位置になるように移動し、以降排出された紙が積載されていくと紙面の高さが処理トレイ294の位置になるように移動する。さらに、用紙トレイ291は、排出された紙の間に挿入する区切り紙を積載し、Z折り機295は、排出された紙をZ折りにする。また、製本機296は排出された紙の一部をまとめてセンター折りし、ステイプルを行うことによって製本を行い、製本された紙束は排出トレイ297に排出される。
【0033】
図3は、図1における表示装置400の電気的構成を示す図である。
【0034】
表示装置400は、CPU301、ROM302、RAM303、カメラ402、外部通信制御部305、及び操作表示部401で構成される。
【0035】
図3において、CPU301は、表示装置400全体の制御を行う。ROM302は、CPU301が実行すべき制御内容を記憶した記憶装置である。RAM303は、CPU301が表示装置400の制御を行うのに必要な作業領域として使用する記憶装置であり、このRAM303は、CPU301の作業領域だけではなく、カメラ402が読み取った画像情報を記憶したり、外部通信制御部305経由で受信した画像とカメラ402で撮像した画像情報との合成に使用される。
【0036】
カメラ402は、表示装置400周囲の画像を取り込むのに使用され、動画を撮像することができる。外部通信制御部305は、画像形成装置100と通信すべく端末通信部112との間で無線による通信を行う。操作表示部401は、画像の表示が可能なタッチパネルであり、カメラ402が撮像した画像情報やコンピュータグラフィックス画像生成部114により生成された画像と合成された画像の表示を行う。
【0037】
図4は、図1における表示装置の外観を示す図であり、(A)は正面から見た斜視図を示し、(B)は背面から見た斜視図を示している。
【0038】
図4(A)において、表示装置400は操作表示部401を備えている。操作表示部401は、上述したようにタッチパネルになっており、表示された画像に合わせてユーザが表面をタッチすることで表示画像の切替を可能にしている。操作表示部401には、同図に示されるように画像形成装置100に関する情報が表示される。
【0039】
図4(B)において、表示装置400は、カメラ402とフラッシュ403とを備えている。カメラ402の撮像方向は操作表示部401の正面方向と一致させており、撮像された画像は操作表示部上に表示されると共に、不図示の通信用アンテナを経由して画像形成装置100にも送信されている。
【0040】
図5は、図1の画像形成装置100においてユーザが直接アクセス可能なエリア、及び搬送パスを示す図である。
【0041】
図5において、直接アクセス可能なエリアは、マルチ手差しエリア601、定着搬送エリア602、下搬送エリア603、左デッキエリア604、上カセットエリア605、下カセットエリア606、右下カバーエリア607、及び右デッキエリア608となっている。
【0042】
この図5を用いて、紙詰まりの処理位置について説明する。
【0043】
画像形成装置100に残留した紙は、画像形成装置100の開閉可能なカバー、着脱可能なユニットを操作することで機内の搬送パスにユーザが直接アクセスして取り出す。右デッキエリア608、左デッキエリア604、上カセットエリア605、下カセットエリア606は紙を格納している給紙段を図の手前方向に引き出すことでアクセス可能になる領域である。
【0044】
マルチ手差しエリア601、右下カバーエリア607は本体の右側のカバーを開けることで搬送パスへのアクセスを可能にする領域である。画像形成装置100の右カバーにはマルチ手差し254、給紙ローラ255及び搬送ローラ256が取り付けられており、奥側にある不図示のヒンジによって本体と接続されている。これにより、右カバーの手前側を右側の方向に移動させることで、ヒンジを回動動作の支点として開閉動作をさせることができる。
【0045】
同様に、奥側に不図示のヒンジを取り付けられた右下カバーを開けることで右カセットデッキ221、上段カセット223、下段カセット224そして再給紙パス241からレジストローラ233までの搬送パスへのアクセスを可能にする。
【0046】
定着搬送エリア602、下搬送エリア603は、不図示の前ドアを開けた後、さらに両脇にレールを設けられたユニットを手前に引き出すことで搬送パスへのアクセスを可能にしている。
【0047】
定着搬送ユニットにはレジストローラ233、搬送ベルト234、定着器235、内排紙ローラ236、排紙ローラ244等が載せられており、定着搬送エリア602を構成している。下搬送ユニットには、排紙部搬送パス238、反転パス239、下搬送パス240、再給紙パス241、再給紙ローラ242等が載せられており、下搬送エリア603を構成している。下搬送ユニット内には不図示のガイドカバーがあり、ガイドカバーを上げることで反転パス239を上に上げて、下搬送パス240への上からのアクセスを可能にしている。
【0048】
図6は、紙詰まりの例として、3枚の紙が詰まった場合の様子を示す図である。
【0049】
図6において、3枚の残留紙の停止位置及び処理方法は以下のようになる。1枚目は定着搬送エリア602、右下カバーエリア607、下搬送エリア603にまたがっている。
【0050】
紙の先端、後端にある定着搬送エリア602、下搬送エリア603は、手前に引き出すことでアクセス可能である。そして、中央部にある右下カバーエリア607は右側を解放することでアクセス可能な領域である為、紙の処理方法としては右下カバーエリア607から紙の先端、後端も引き出して出すことで紙を破くことなく取り除くことができる。
【0051】
2枚目は全てが下搬送エリア603に含まれる為、下搬送エリア603を引き出すことで取り除くことができる。
【0052】
3枚目は下搬送エリア603、左デッキエリア604とその間の直接アクセスが出来ない領域にまたがっている。紙の先端にある定着搬送エリア602、左デッキエリア604については、手前に引き出すことでアクセス可能であり、中央部にある領域は引き出し行為が出来ない領域である。ただし、左デッキエリア604に関しては、紙を挟持しておらず、左カセットデッキに収納された紙の一番上に紙の後端が乗っているだけであるため、左カセットデッキを引き出して、その奥から残った紙を左方向に抜き取ることで紙を破くことなく取り除くことができる。
【0053】
よって、紙詰まりに対してユーザの操作ステップは以下の通りである。
1.右下カバーを開ける
2.1枚目の紙を引き出す
3.左カセットデッキを開ける
4.3枚目の紙を引き出す
5.下搬送ユニットを引き出す
6.2枚目の紙を取り出す
7.下搬送ユニットを元に戻す
8.左カセットデッキを閉じる
9.右下カバーを閉める
画像形成装置100は、この操作をユーザがするように誘導する。
【0054】
図7は、図1の画像形成装置100により実行される誘導処理の手順を示すフローチャートである。
【0055】
図7の誘導処理は、画像形成装置100のCPU101、及び表示装置400のCPU301により実行される。
【0056】
なお、図7の誘導処理は、図6で説明した紙詰まりを例にして説明する。具体的に、図6の紙詰まりは、左カセットデッキ222に格納された紙を用いて片面の連続コピー動作を行っている最中に、再給紙ローラ242とレジストローラ233の間で発生したものである。
【0057】
図7において、まず紙詰まりした状態を検知し(ステップS700)(状態検知手段)、紙詰まりが発生前の紙に対しては正常にプリントする(ステップS701)。今の場合、紙詰まりが発生した時に既に後端がレジストローラ233を通過している紙に対してはそのままプリントする。一方、左カセットデッキ222からレジストローラ233までの搬送パスを移動中の紙に対しては、その間にある再給紙ローラ242、給紙ローラ230や再給紙パス241にあるローラの駆動を停止させる(ステップS702)ことで画像形成装置100内に残留させる。
【0058】
この時の紙の停止位置の一例が上述した図6に示すものとなっている。ローラの駆動を停止させた後に、ユーザに紙詰まり発生を通知する為、操作部104と表示装置400の操作表示部401の両方に紙詰まり発生の警告表示を出す(ステップS703)。次いで、ステップS700により検知された状態に対応するユーザの操作内容及び操作手順を示す操作ステップを設定する(ステップS704)(設定手段)。操作ステップの例は、図6で説明した通りである。次いで、対象箇所を決定する(ステップS705)。今の場合は、順番の先頭である「1.右下カバーを開ける」(以下、「1」という)であるので、対象箇所は右下カバーと決定される。
【0059】
次いで、表示装置400内のカメラにて撮像された画像を表示装置400は画像形成装置100に送信し(表示装置400における送信手段)、表示装置400から撮像画像を受信し(画像形成装置100における受信手段)、撮像画像を撮像画像処理部113で処理して表示装置400内のカメラで撮像された画像を取り出す(ステップS706)。そして、対象箇所が画像に含まれるか否か判別する(ステップS707)(判別手段)。このステップS707では、さらに対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されているか否かを判別するようにしてもよい。予め定められた方向とは、例えば今の場合、右下カバーが対象箇所であるので、右下カバーを平面とみなした場合の法線方向(画像形成装置100の内側ではなく外側に向かう法線方向)や、その法線とのなす角が0°〜45°程度の区間に入る方向等が挙げられる。
【0060】
ステップS707での判別の結果、対象箇所が含まれるとき、あるいは、対象箇所が含まれ、かつ、対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されているとき(ステップS707でYES)、表示装置400に対して、所定の画像を送信する(ステップS708)(画像形成装置100における送信手段)。今の場合、所定の画像は、紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像であり、具体的には図8(A)のように右下カバーの内側に紙が残留しているような画像である。このとき、送信する画像は残留した紙のサイズに合わせた大きさにし、かつ1枚目の紙が紙詰まりの原因紙である為、紙の先端が詰まったようにすることで、実際の紙が見えた時に違和感が無いようにできる。なお、「1」の場合だと、画像形成装置100の右下カバーを画像形成装置100の右側から十分な距離で撮像されていれば、ステップS707において肯定判別するようにしてもよい。
【0061】
次いで、表示装置400は、上記所定の画像を受信し(表示装置400における受信手段)、表示装置400の操作表示部401に操作内容を撮像画像に重畳して表示するように制御して(ステップS709)(制御手段)、ステップS713の処理に進む。
【0062】
ステップS707での判別の結果、対象箇所が画像に含まれないとき、あるいは、少々箇所が画像に含まれていても、対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されていないとき(ステップS707でNO)、取り出された画像を解析して、表示装置400のカメラが画像形成装置100の周囲のどの方向を撮像しているかを判断する(ステップS710)。そして、「1」の操作を誘導するために、この位置から右下カバーへの方向を示した図8(B)のような、カメラの移動方向を指示する内容を画像として表示装置400へ送信する(ステップS711)(画像形成装置100における送信手段)。ステップS711では、所定の画像、すなわち、紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像は表示装置400へ送信しない。表示装置400は、上記カメラの移動方向を指示する内容を受信し(表示装置400における受信手段)、表示装置400の操作表示部401にカメラの移動方向を指示する内容を撮像画像に重畳して表示するように制御して(ステップS712)(制御手段)、ステップS707の処理に戻る。このように、移動方向を指示する内容を受信した場合には、紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像は受信されないので、この画像を当然に表示できないが、意図的に紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を表示しないように操作表示部401を制御している。これは、操作すべき箇所が撮像されていない状態で、紙の位置又は形状を示す画像を表示すると、ユーザによっては表示した画像に示される紙を取るべく、誤った手順で(例えば、別のカバーを開けて)操作を始めてしまって、紙が破れてしまう可能性があるためである。
【0063】
この誘導に従って、操作すべき右下カバーを画像形成装置100の右側から見るようにユーザが移動した時点で、ステップS707で肯定判別され、紙が残留しているようなイメージ画像を表示装置400に通知することになる。なお、画像の中から所望の画像が所望の距離、方向で撮像されているかどうかの判断、また紙の残留イメージ等をコンピュータグラフィックス画像生成部114にて生成する方法は、一般的な画像処理である為、詳細な説明は割愛する。
【0064】
また、ステップS708,ステップS711において画像形成装置100から表示装置400に送信された画像は、表示装置400内のカメラ402にて撮像された撮像画像と合成されて、操作表示部401上に表示される。S708にて送信された画像は本体の右下ドアの位置に合わせて合成され、図9に示されるように、開けるべきカバーの位置を点滅によって強調することで対象箇所を表示し、これによりユーザに対して開けるべきカバーの位置と機内に残留している紙の位置を通知することができる。ステップS711にて送信された画像は、画像形成装置100に残留している紙の位置に関係なく、開けるべきカバーが正面から見えない為、図10に示されるように残留紙を表示させずに矢印だけの表示としている。
【0065】
次いで、所望の操作が行われたか否か判別する(ステップS713)。今の場合、所望の操作は、「1」であるので、ユーザが右下カバーを開けると所望の操作が行われたと判別される。ステップS713の判別の結果、所望の操作が行われなかったと判別されたとき、ステップS707の処理に戻る。
【0066】
ステップS713の判別の結果、ユーザが右下カバーを開けたことを表示装置400のカメラ402が撮像し、それを画像形成装置100の撮像画像処理部113が検知したとき(ステップS713でYES)、次の操作ステップがないか否か判別する(ステップS714)。
【0067】
ステップS714の判別の結果、次の操作ステップがあるとき(ステップS714でNO)、操作ステップを進め(ステップS715)、ステップS705に戻る。今の場合、「1」の操作が終了したものとして、操作ステップが1つ繰り上げられ、新たな操作ステップは、「2.1枚目の紙を引き出す」に変更される。
【0068】
ステップS714の判別の結果、次の操作ステップがないとき(ステップS714でYES)、紙詰まりは解消されたので、紙詰まりからの復帰処理を実行して(ステップS716)、プリント動作を再開し(ステップS717)、処理を終了する。
【0069】
なお、上記ステップS715において、新たな操作が「2.1枚目の紙を引き出す」に進められた後は、「2.1枚目の紙を引き出す」に対応した対象箇所を決定する(ステップS705)。具体的には、対象箇所は右下カバーを開けた状態で見えるはずの1枚目の紙に決定される。この後の処理としては、この紙の引き出し方向を示した矢印を示す画像を生成し、そしてこの紙が搬送パスから引き出されて紙が残っていないことを検知できた時点で「2.1枚目の紙を引き出す」という操作ステップを終了させる。このように、操作ステップ1,2を行うことで、紙の引き出し方向にユーザを誘導したときのみ紙の残留イメージを表示させることができる。そして、ユーザが1枚目の紙を正しく取り除くことができる。
【0070】
以降は、上にあげた9つの操作ステップに対しS705〜S715までの処理を繰り返すことで、ユーザは適切な手順で操作できる。
【0071】
図7の処理によれば、画像形成装置100は、対象箇所が撮像画像に含まれると判別したとき(ステップS707でYES)、表示装置400は、操作ステップに示される操作内容を撮像画像に重畳して表示するように操作表示部401を制御し(ステップS709)、画像形成装置100は、対象箇所が撮像画像に含まれないと判別したとき(ステップS707でNO)、表示装置400は、対象箇所が撮像可能なようにカメラ304の移動方向を指示する内容を撮像画像に重畳して表示するように操作表示部401を制御する(ステップS712)ので、ユーザによる操作を必要とする状態になったときに、適切な手順で操作するようにユーザを誘導することができる。
【0072】
これにより、表示装置400にて撮像された画像を元にコンピュータグラフィックス画像生成部114により生成された画像に切り替えることで、紙詰まり処理において適切な手順になるようにユーザを誘導することができる。その結果、詰まった紙を簡単に取り除くことができる。
【0073】
図11は、図1における表示装置400として使用可能なヘッドマウントディスプレイ1300を示す図である。
【0074】
図11において、ヘッドマウントディスプレイ1300は、映像表示部1301、外部カメラ1302、耳当て1303、1304、視線検知用カメラ1305(視線検知手段)、及び不図示のアンテナで構成される。
【0075】
映像表示部1301は半透明になっており、ユーザがヘッドマウントディスプレイ1300を頭からかぶると、映像表示部1301を透過して見える映像と画像形成装置100から送られたコンピュータグラフィックス画像生成部114により生成された画像を合成したものを見ることができる。
【0076】
また、視線検知用カメラ1305は、外部カメラ1302とは逆方向を向いており、ユーザの瞳孔の位置を検知することで、ユーザの視線方向を検知することができる。
【0077】
よって、ヘッドマウントディスプレイ1300から画像形成装置100に対して外部カメラ1302で撮像された画像、視線検知用カメラにて検知された瞳孔の位置を送信することで、画像形成装置100ではユーザが外部カメラ1302からの画像の中のどの方向を見ているのかを判断する。
【0078】
これにより、図4に示される表示装置400を用いた場合よりも正確に紙詰まりの処理の判断に必要な映像を抜き出すことが可能になる。
【0079】
具体的には、図7におけるステップS707において、対象箇所が視線方向に含まれるか否かを判別する。このステップS707では、さらに視線方向が予め定められた方向か否かを判別するようにしてもよい。予め定められた方向とは、例えば今の場合、右下カバーが対象箇所であるので、右下カバーを平面とみなした場合の法線方向(画像形成装置100の内側ではなく外側に向かう法線方向)や、その法線とのなす角が0°〜45°程度の区間に入る方向等が挙げられる。
【0080】
また、本実施の形態では、ユーザによる操作を必要とする状態として、画像形成装置100が紙詰まりした状態に対応する操作を例にあげているが、画像形成装置100のトナーボトルの交換が必要な状態であっても良い。この場合、ユーザの操作ステップは例えば以下のようになる。
1.前カバーを開ける
2.交換するトナーの容器のノブを右に回す
3.取っ手を持ち、トナー容器を引き出す
4.新しいトナー容器を持ち、上下を入れ替えるように軽く振る
5.トナー容器を奥まで押し込む
6.前カバーと閉じる
7.タッチパネルディスプレイに表示されるメッセージを確認
上記操作ステップにおいて、交換に必要な手順又はトナーボトルの交換に必要なカバーの位置を示す画像を形成しても良い。
【0081】
さらには、対象をユーザにしたものだけではなく、主に画像形成装置に対するメンテナンスを行うサービスマンを対象にした、画像形成装置の交換作業に対応した画像を表示するようにしても良い。
【0082】
また、本実施の形態では、画像形成装置100内で詰まる対象を紙としているが、紙に限らず画像形成装置100内の搬送パスを通過する記録媒体であれば本実施の形態を適用可能である。
【0083】
(他の実施の形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0084】
101,301 CPU
102,302 ROM
103,303 RAM
304,1302 カメラ
400 表示装置
401 操作表示部
1300 ヘッドマウントディスプレイ
1301 映像表示部
1305 視線検知用カメラ
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、及び表示装置に関し、特に、ユーザによる操作が行われる画像形成装置、及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、原稿や紙の紙詰まりが発生すると、紙詰まり発生をユーザに対して通知すると同時に画像形成動作を停止させる。そして、詰まった紙を取り除くべく表示装置上に紙詰まりの処理手順を表示させる。その表示に従いユーザは詰まった紙を取り除くようにするが、操作に不慣れなユーザにとって紙が詰まっている場所の確定や詰まっている紙の適切な除去処理は分かりにくいという問題があった。
【0003】
これに対し、紙を示した映像オブジェクトを生成し、この映像オブジェクトを表示する映像オブジェクト表示部を備え、機内に残っている紙に対応した映像オブジェクト及び詰まっている紙の処理に必要な付加映像オブジェクトを表示する。そして、これらの映像オブジェクトを利用してユーザは処理すべき箇所及び内部構造を把握するという画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−201101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に記載の操作案内表示装置によれば、ユーザが見ている方向に応じて紙に対する映像オブジェクトを表示しているが、紙の搬送パスの全ての部分がユーザに触れるようになっているわけではなく、また複数の搬送ユニットから搬送パスを構成している場合、紙は複数の搬送ユニットにまたがって残留していることが多い。この為、搬送ユニットを引き出す前に搬送ローラを手で回して紙を移動させる等、紙残留位置に応じた様々な処理が必要である。
【0006】
従って、ユーザに紙詰まりの除去処理に応じた付加映像オブジェクトも表示していることで新たな不具合を招くことがある。
【0007】
具体的には、紙詰まりを正しく処理する為には紙残留位置に応じて適切な順番で紙を取り除く必要があるが、紙を見せられたユーザは誤った手順で紙を取り除こうとして、例えば紙が千切れて新たな紙詰まりを発生させる等の不具合を招いていた。
【0008】
画像形成装置では、紙詰まりに限らず、トナーの交換等、適切な手順を求められる操作が多い。
【0009】
しかしながら、従来の技術では、ユーザによる操作を必要とする状態になったときに、適切な手順で操作するようにユーザを誘導することができないという問題点があった。
【0010】
本発明の目的は、ユーザによる操作を必要とする状態になったときに、適切な手順で操作するようにユーザを誘導することができる画像形成装置、及び表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1の画像形成装置は、撮像手段と画像を表示する表示手段とを備えた表示装置と通信を行う画像形成装置であって、前記画像形成装置がユーザによる操作を必要とする状態になったことを検知する状態検知手段と、前記状態検知手段により検知された状態に対応する前記ユーザの操作内容及び操作手順を示す操作ステップを設定する設定手段と、前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記表示装置から受信する受信手段と、前記設定手段により設定された操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記受信手段により受信された撮像画像に含まれるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれると判別されたとき、前記操作ステップに示される操作内容を前記表示装置に送信し、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれないと判別されたとき、前記対象箇所が撮像可能なように前記撮像手段の移動方向を指示する内容を前記表示装置に送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザによる操作を必要とする状態になったときに、適切な手順で操作するようにユーザを誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の電気的構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の機械的構成を示す図である。
【図3】図1における表示装置の電気的構成を示す図である。
【図4】図1における表示装置の外観を示す図であり、(A)は正面から見た斜視図を示し、(B)は背面から見た斜視図を示している。
【図5】図1の画像形成装置においてユーザが直接アクセス可能なエリア、及び搬送パスを示す図である。
【図6】紙詰まりの例として、3枚の紙が詰まった場合の様子を示す図である。
【図7】図1の画像形成装置により実行される誘導処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】撮像画像に重畳される画像を示し、(A)は対象箇所と紙の状態を示し、(B)は移動方向を示している。
【図9】開けるべきカバーの位置を点滅によって強調することで対象箇所を表示した画像を示す図である。
【図10】残留紙を表示させずに矢印だけを表示した画像を示す図である。
【図11】図1に表示装置として使用可能なヘッドマウントディスプレイを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の電気的構成を示す図である。
【0016】
図1において、画像形成装置100は、CPU101、ROM102、RAM103、操作部104、原稿読取部105、外部インタフェース106、画像処理部107、画像形成部108、定着部109、給紙部110、搬送部111、端末通信部112、撮像画像処理部113、及びコンピュータグラフィックス画像生成部114で構成される。
【0017】
CPU101は、画像形成装置100全体を制御する。ROM102は、CPU101が実行すべき制御内容が記憶された記憶装置である。RAM103は、CPU101が画像形成装置100の制御を行うのに必要な作業領域として使用する記憶装置である。また、このRAM103にはCPU101の作業領域以外にも原稿読取部105が原稿を読み取ることで得られる画像やコンピュータグラフィックス画像生成部114にて生成されたコンピュータグラフィックス画像(以下、単に「画像」という)が記憶される。操作部104は画像形成装置100に対してユーザが実行させたいコピージョブを設定する為のものであり、操作部104以外にも外部インタフェース106を経由して画像形成処理を実行させることも可能である。
【0018】
原稿読取部105は、操作部104からの設定により画像形成装置100の原稿台に載置された原稿の画像を読み取ってデジタル化し、RAM103に記憶する。外部インタフェース106は、TCP/IP等のネットワークと接続されており、ネットワークに接続されたコンピュータからの画像形成処理の実行指示を受け取ったり、逆に画像形成装置100内部の情報をコンピュータに通知することができる。
【0019】
画像処理部107は、操作部104から片面/両面印刷の設定等のコピージョブ設定や原稿読取部105からの読み取り画像の内容に応じてデジタル画像に対して必要な画像処理を加え、形成すべきデジタル画像をRAM103に記憶する。
【0020】
画像形成部108は、RAM103に記憶された画像からトナー像を形成し、紙の上に転写することで画像を形成する。定着部109は、画像形成部108にて紙の上に転写されたトナー及び紙に対して加熱&加圧することで、トナー像を紙上に永久定着させる。画像形成装置100内部に格納されている紙は、給紙部110によって給紙され、続いて搬送部111によって画像形成部108及び定着部109に搬送されてトナー像を転写、定着される。この紙は、そのまま排出されるか、もしくは2回目の画像形成をする為に搬送部111にて再び画像形成部108、定着部109に向けて搬送される。
【0021】
端末通信部112は、表示装置400との間で通信を行うためのものであり、無線LAN等の有線を使用しない構成での通信を行っているが、有線であってもよい。撮像画像処理部113は、端末通信部112が受信した表示装置400内のカメラにて撮像された画像を処理する。コンピュータグラフィックス画像生成部114は、撮像画像処理部113にて処理された画像の内容に従って画像を生成し、端末通信部112経由にて表示装置400の表示部に画像を表示させる。
【0022】
図2は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の機械的構成を示す図である。
【0023】
図2において、自動原稿送り装置(ADF)280は、原稿を自動的に搬送するものである。スキャナ202は、原稿照明ランプ203や走査ミラー204等で構成される。不図示のモータによりスキャナ202が所定方向に往復走査されて、プラテンガラス201上の原稿からの反射光が走査ミラー204〜206を介してレンズ207を透過し、イメージセンサ部208内のCCDセンサにて結像する。
【0024】
露光制御部210はレーザやポリゴンスキャナ等で構成される。露光制御部210では、イメージセンサ部208で原稿の画像が画像信号に変換され、所定の画像処理が行われた画像信号に基づいて変調されたレーザ光219を感光体ドラム211に照射する。感光体ドラム211の周りには、1次帯電機212、現像器213、転写ローラ216、前露光ランプ214、クリーニング装置215が装備されている。1次帯電機212により感光体ドラム211が所望の電位に帯電された後、露光制御部210からのレーザ光219が照射され、静電潜像が形成される。不図示のモータにより図に示す矢印の方向に回転する感光体ドラム211上に形成された静電潜像は、現像器213により現像され、トナー像として可視化される。本実施の形態では、紙に画像を形成することを、単に「プリントする」と表現することがある。
【0025】
右カセットデッキ221、左カセットデッキ222、上段カセット223又は下段カセット224からピックアップローラ225、226、227、228により給紙された紙は、給紙ローラ229、230、231、232により搬送パスに送られる。続いてレジストローラ233により転写部に送られて、感光体ドラム211上に形成されたトナー像が転写ローラ216により紙上に転写される。転写後の感光体ドラム211は、クリーニング装置215により残留トナーが清掃され、前露光ランプ214により残留電荷が消去される。
【0026】
転写後の紙は、分離帯電器217によって感光体ドラム211から分離され、搬送ベルト234によって、そのまま定着器235に送られる。定着器235に送られた紙は、加圧、加熱によりトナーが定着し、内排紙ローラ236、排出ローラ244により画像形成装置100の外に排出される。
【0027】
また、画像形成装置100には、3500枚の紙を収納し得るデッキ250が装備されている。デッキ250のリフタ251は、ピックアップローラ252に紙が常に当接するように紙の量に応じて上昇し、紙は給紙ローラ253によって画像形成装置100内の搬送パスに送られる。
【0028】
また、画像形成装置100には、50枚の紙を収容し得る、マルチ手差し254が装備されており、こちらも給紙ローラ255、搬送ローラ256によってレジストローラ233にまで搬送される。
【0029】
排紙フラッパ237は、排紙部搬送パス238側と排出パス243側の経路を切り替える。下搬送パス240は、内排紙ローラ236から送り出された紙を、反転パス239を介し紙を裏返して再給紙パス241に導く。左カセットデッキ222から給紙ローラ230により給紙された紙も、再給紙パス241に導かれる。再給紙ローラ242は、紙を画像形成部108に再給紙する。排出ローラ244は、排紙フラッパ237の近傍に配置されて、排紙フラッパ237により排出パス243側に切り替えられた紙を機外に排出する。両面記録(両面複写)時には、排紙フラッパ237を上方に上げて、複写済みの紙を反転パス239、下搬送パス240を介して再給紙パス241に導く。
【0030】
このとき、反転ローラ245によって紙の後端まで反転パス239に引き込み、反転ローラ245を逆転させることによって下搬送パス240に送り出す。本体から紙を反転して排出する時には、排紙フラッパ237を上方へ上げ、反転ローラ245によって紙の後端の一部を残して反転パス239に引き込み、反転ローラ245を逆転させることによって、紙を裏返して排出ローラ244側に送り出す。
【0031】
排紙処理装置290は画像形成装置100から排出した紙を揃えて閉じるものであり、1枚毎に排出される紙を処理トレイ294で積載して揃えるようになっている。一部の画像形成による排出が終了したら、紙束をステイプルして排紙トレイ292又は293に束で排出する。
【0032】
排紙トレイ293は、不図示のモータで上下に移動制御され、画像形成処理開始前に処理トレイ294の位置になるように移動し、以降排出された紙が積載されていくと紙面の高さが処理トレイ294の位置になるように移動する。さらに、用紙トレイ291は、排出された紙の間に挿入する区切り紙を積載し、Z折り機295は、排出された紙をZ折りにする。また、製本機296は排出された紙の一部をまとめてセンター折りし、ステイプルを行うことによって製本を行い、製本された紙束は排出トレイ297に排出される。
【0033】
図3は、図1における表示装置400の電気的構成を示す図である。
【0034】
表示装置400は、CPU301、ROM302、RAM303、カメラ402、外部通信制御部305、及び操作表示部401で構成される。
【0035】
図3において、CPU301は、表示装置400全体の制御を行う。ROM302は、CPU301が実行すべき制御内容を記憶した記憶装置である。RAM303は、CPU301が表示装置400の制御を行うのに必要な作業領域として使用する記憶装置であり、このRAM303は、CPU301の作業領域だけではなく、カメラ402が読み取った画像情報を記憶したり、外部通信制御部305経由で受信した画像とカメラ402で撮像した画像情報との合成に使用される。
【0036】
カメラ402は、表示装置400周囲の画像を取り込むのに使用され、動画を撮像することができる。外部通信制御部305は、画像形成装置100と通信すべく端末通信部112との間で無線による通信を行う。操作表示部401は、画像の表示が可能なタッチパネルであり、カメラ402が撮像した画像情報やコンピュータグラフィックス画像生成部114により生成された画像と合成された画像の表示を行う。
【0037】
図4は、図1における表示装置の外観を示す図であり、(A)は正面から見た斜視図を示し、(B)は背面から見た斜視図を示している。
【0038】
図4(A)において、表示装置400は操作表示部401を備えている。操作表示部401は、上述したようにタッチパネルになっており、表示された画像に合わせてユーザが表面をタッチすることで表示画像の切替を可能にしている。操作表示部401には、同図に示されるように画像形成装置100に関する情報が表示される。
【0039】
図4(B)において、表示装置400は、カメラ402とフラッシュ403とを備えている。カメラ402の撮像方向は操作表示部401の正面方向と一致させており、撮像された画像は操作表示部上に表示されると共に、不図示の通信用アンテナを経由して画像形成装置100にも送信されている。
【0040】
図5は、図1の画像形成装置100においてユーザが直接アクセス可能なエリア、及び搬送パスを示す図である。
【0041】
図5において、直接アクセス可能なエリアは、マルチ手差しエリア601、定着搬送エリア602、下搬送エリア603、左デッキエリア604、上カセットエリア605、下カセットエリア606、右下カバーエリア607、及び右デッキエリア608となっている。
【0042】
この図5を用いて、紙詰まりの処理位置について説明する。
【0043】
画像形成装置100に残留した紙は、画像形成装置100の開閉可能なカバー、着脱可能なユニットを操作することで機内の搬送パスにユーザが直接アクセスして取り出す。右デッキエリア608、左デッキエリア604、上カセットエリア605、下カセットエリア606は紙を格納している給紙段を図の手前方向に引き出すことでアクセス可能になる領域である。
【0044】
マルチ手差しエリア601、右下カバーエリア607は本体の右側のカバーを開けることで搬送パスへのアクセスを可能にする領域である。画像形成装置100の右カバーにはマルチ手差し254、給紙ローラ255及び搬送ローラ256が取り付けられており、奥側にある不図示のヒンジによって本体と接続されている。これにより、右カバーの手前側を右側の方向に移動させることで、ヒンジを回動動作の支点として開閉動作をさせることができる。
【0045】
同様に、奥側に不図示のヒンジを取り付けられた右下カバーを開けることで右カセットデッキ221、上段カセット223、下段カセット224そして再給紙パス241からレジストローラ233までの搬送パスへのアクセスを可能にする。
【0046】
定着搬送エリア602、下搬送エリア603は、不図示の前ドアを開けた後、さらに両脇にレールを設けられたユニットを手前に引き出すことで搬送パスへのアクセスを可能にしている。
【0047】
定着搬送ユニットにはレジストローラ233、搬送ベルト234、定着器235、内排紙ローラ236、排紙ローラ244等が載せられており、定着搬送エリア602を構成している。下搬送ユニットには、排紙部搬送パス238、反転パス239、下搬送パス240、再給紙パス241、再給紙ローラ242等が載せられており、下搬送エリア603を構成している。下搬送ユニット内には不図示のガイドカバーがあり、ガイドカバーを上げることで反転パス239を上に上げて、下搬送パス240への上からのアクセスを可能にしている。
【0048】
図6は、紙詰まりの例として、3枚の紙が詰まった場合の様子を示す図である。
【0049】
図6において、3枚の残留紙の停止位置及び処理方法は以下のようになる。1枚目は定着搬送エリア602、右下カバーエリア607、下搬送エリア603にまたがっている。
【0050】
紙の先端、後端にある定着搬送エリア602、下搬送エリア603は、手前に引き出すことでアクセス可能である。そして、中央部にある右下カバーエリア607は右側を解放することでアクセス可能な領域である為、紙の処理方法としては右下カバーエリア607から紙の先端、後端も引き出して出すことで紙を破くことなく取り除くことができる。
【0051】
2枚目は全てが下搬送エリア603に含まれる為、下搬送エリア603を引き出すことで取り除くことができる。
【0052】
3枚目は下搬送エリア603、左デッキエリア604とその間の直接アクセスが出来ない領域にまたがっている。紙の先端にある定着搬送エリア602、左デッキエリア604については、手前に引き出すことでアクセス可能であり、中央部にある領域は引き出し行為が出来ない領域である。ただし、左デッキエリア604に関しては、紙を挟持しておらず、左カセットデッキに収納された紙の一番上に紙の後端が乗っているだけであるため、左カセットデッキを引き出して、その奥から残った紙を左方向に抜き取ることで紙を破くことなく取り除くことができる。
【0053】
よって、紙詰まりに対してユーザの操作ステップは以下の通りである。
1.右下カバーを開ける
2.1枚目の紙を引き出す
3.左カセットデッキを開ける
4.3枚目の紙を引き出す
5.下搬送ユニットを引き出す
6.2枚目の紙を取り出す
7.下搬送ユニットを元に戻す
8.左カセットデッキを閉じる
9.右下カバーを閉める
画像形成装置100は、この操作をユーザがするように誘導する。
【0054】
図7は、図1の画像形成装置100により実行される誘導処理の手順を示すフローチャートである。
【0055】
図7の誘導処理は、画像形成装置100のCPU101、及び表示装置400のCPU301により実行される。
【0056】
なお、図7の誘導処理は、図6で説明した紙詰まりを例にして説明する。具体的に、図6の紙詰まりは、左カセットデッキ222に格納された紙を用いて片面の連続コピー動作を行っている最中に、再給紙ローラ242とレジストローラ233の間で発生したものである。
【0057】
図7において、まず紙詰まりした状態を検知し(ステップS700)(状態検知手段)、紙詰まりが発生前の紙に対しては正常にプリントする(ステップS701)。今の場合、紙詰まりが発生した時に既に後端がレジストローラ233を通過している紙に対してはそのままプリントする。一方、左カセットデッキ222からレジストローラ233までの搬送パスを移動中の紙に対しては、その間にある再給紙ローラ242、給紙ローラ230や再給紙パス241にあるローラの駆動を停止させる(ステップS702)ことで画像形成装置100内に残留させる。
【0058】
この時の紙の停止位置の一例が上述した図6に示すものとなっている。ローラの駆動を停止させた後に、ユーザに紙詰まり発生を通知する為、操作部104と表示装置400の操作表示部401の両方に紙詰まり発生の警告表示を出す(ステップS703)。次いで、ステップS700により検知された状態に対応するユーザの操作内容及び操作手順を示す操作ステップを設定する(ステップS704)(設定手段)。操作ステップの例は、図6で説明した通りである。次いで、対象箇所を決定する(ステップS705)。今の場合は、順番の先頭である「1.右下カバーを開ける」(以下、「1」という)であるので、対象箇所は右下カバーと決定される。
【0059】
次いで、表示装置400内のカメラにて撮像された画像を表示装置400は画像形成装置100に送信し(表示装置400における送信手段)、表示装置400から撮像画像を受信し(画像形成装置100における受信手段)、撮像画像を撮像画像処理部113で処理して表示装置400内のカメラで撮像された画像を取り出す(ステップS706)。そして、対象箇所が画像に含まれるか否か判別する(ステップS707)(判別手段)。このステップS707では、さらに対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されているか否かを判別するようにしてもよい。予め定められた方向とは、例えば今の場合、右下カバーが対象箇所であるので、右下カバーを平面とみなした場合の法線方向(画像形成装置100の内側ではなく外側に向かう法線方向)や、その法線とのなす角が0°〜45°程度の区間に入る方向等が挙げられる。
【0060】
ステップS707での判別の結果、対象箇所が含まれるとき、あるいは、対象箇所が含まれ、かつ、対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されているとき(ステップS707でYES)、表示装置400に対して、所定の画像を送信する(ステップS708)(画像形成装置100における送信手段)。今の場合、所定の画像は、紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像であり、具体的には図8(A)のように右下カバーの内側に紙が残留しているような画像である。このとき、送信する画像は残留した紙のサイズに合わせた大きさにし、かつ1枚目の紙が紙詰まりの原因紙である為、紙の先端が詰まったようにすることで、実際の紙が見えた時に違和感が無いようにできる。なお、「1」の場合だと、画像形成装置100の右下カバーを画像形成装置100の右側から十分な距離で撮像されていれば、ステップS707において肯定判別するようにしてもよい。
【0061】
次いで、表示装置400は、上記所定の画像を受信し(表示装置400における受信手段)、表示装置400の操作表示部401に操作内容を撮像画像に重畳して表示するように制御して(ステップS709)(制御手段)、ステップS713の処理に進む。
【0062】
ステップS707での判別の結果、対象箇所が画像に含まれないとき、あるいは、少々箇所が画像に含まれていても、対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されていないとき(ステップS707でNO)、取り出された画像を解析して、表示装置400のカメラが画像形成装置100の周囲のどの方向を撮像しているかを判断する(ステップS710)。そして、「1」の操作を誘導するために、この位置から右下カバーへの方向を示した図8(B)のような、カメラの移動方向を指示する内容を画像として表示装置400へ送信する(ステップS711)(画像形成装置100における送信手段)。ステップS711では、所定の画像、すなわち、紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像は表示装置400へ送信しない。表示装置400は、上記カメラの移動方向を指示する内容を受信し(表示装置400における受信手段)、表示装置400の操作表示部401にカメラの移動方向を指示する内容を撮像画像に重畳して表示するように制御して(ステップS712)(制御手段)、ステップS707の処理に戻る。このように、移動方向を指示する内容を受信した場合には、紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像は受信されないので、この画像を当然に表示できないが、意図的に紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を表示しないように操作表示部401を制御している。これは、操作すべき箇所が撮像されていない状態で、紙の位置又は形状を示す画像を表示すると、ユーザによっては表示した画像に示される紙を取るべく、誤った手順で(例えば、別のカバーを開けて)操作を始めてしまって、紙が破れてしまう可能性があるためである。
【0063】
この誘導に従って、操作すべき右下カバーを画像形成装置100の右側から見るようにユーザが移動した時点で、ステップS707で肯定判別され、紙が残留しているようなイメージ画像を表示装置400に通知することになる。なお、画像の中から所望の画像が所望の距離、方向で撮像されているかどうかの判断、また紙の残留イメージ等をコンピュータグラフィックス画像生成部114にて生成する方法は、一般的な画像処理である為、詳細な説明は割愛する。
【0064】
また、ステップS708,ステップS711において画像形成装置100から表示装置400に送信された画像は、表示装置400内のカメラ402にて撮像された撮像画像と合成されて、操作表示部401上に表示される。S708にて送信された画像は本体の右下ドアの位置に合わせて合成され、図9に示されるように、開けるべきカバーの位置を点滅によって強調することで対象箇所を表示し、これによりユーザに対して開けるべきカバーの位置と機内に残留している紙の位置を通知することができる。ステップS711にて送信された画像は、画像形成装置100に残留している紙の位置に関係なく、開けるべきカバーが正面から見えない為、図10に示されるように残留紙を表示させずに矢印だけの表示としている。
【0065】
次いで、所望の操作が行われたか否か判別する(ステップS713)。今の場合、所望の操作は、「1」であるので、ユーザが右下カバーを開けると所望の操作が行われたと判別される。ステップS713の判別の結果、所望の操作が行われなかったと判別されたとき、ステップS707の処理に戻る。
【0066】
ステップS713の判別の結果、ユーザが右下カバーを開けたことを表示装置400のカメラ402が撮像し、それを画像形成装置100の撮像画像処理部113が検知したとき(ステップS713でYES)、次の操作ステップがないか否か判別する(ステップS714)。
【0067】
ステップS714の判別の結果、次の操作ステップがあるとき(ステップS714でNO)、操作ステップを進め(ステップS715)、ステップS705に戻る。今の場合、「1」の操作が終了したものとして、操作ステップが1つ繰り上げられ、新たな操作ステップは、「2.1枚目の紙を引き出す」に変更される。
【0068】
ステップS714の判別の結果、次の操作ステップがないとき(ステップS714でYES)、紙詰まりは解消されたので、紙詰まりからの復帰処理を実行して(ステップS716)、プリント動作を再開し(ステップS717)、処理を終了する。
【0069】
なお、上記ステップS715において、新たな操作が「2.1枚目の紙を引き出す」に進められた後は、「2.1枚目の紙を引き出す」に対応した対象箇所を決定する(ステップS705)。具体的には、対象箇所は右下カバーを開けた状態で見えるはずの1枚目の紙に決定される。この後の処理としては、この紙の引き出し方向を示した矢印を示す画像を生成し、そしてこの紙が搬送パスから引き出されて紙が残っていないことを検知できた時点で「2.1枚目の紙を引き出す」という操作ステップを終了させる。このように、操作ステップ1,2を行うことで、紙の引き出し方向にユーザを誘導したときのみ紙の残留イメージを表示させることができる。そして、ユーザが1枚目の紙を正しく取り除くことができる。
【0070】
以降は、上にあげた9つの操作ステップに対しS705〜S715までの処理を繰り返すことで、ユーザは適切な手順で操作できる。
【0071】
図7の処理によれば、画像形成装置100は、対象箇所が撮像画像に含まれると判別したとき(ステップS707でYES)、表示装置400は、操作ステップに示される操作内容を撮像画像に重畳して表示するように操作表示部401を制御し(ステップS709)、画像形成装置100は、対象箇所が撮像画像に含まれないと判別したとき(ステップS707でNO)、表示装置400は、対象箇所が撮像可能なようにカメラ304の移動方向を指示する内容を撮像画像に重畳して表示するように操作表示部401を制御する(ステップS712)ので、ユーザによる操作を必要とする状態になったときに、適切な手順で操作するようにユーザを誘導することができる。
【0072】
これにより、表示装置400にて撮像された画像を元にコンピュータグラフィックス画像生成部114により生成された画像に切り替えることで、紙詰まり処理において適切な手順になるようにユーザを誘導することができる。その結果、詰まった紙を簡単に取り除くことができる。
【0073】
図11は、図1における表示装置400として使用可能なヘッドマウントディスプレイ1300を示す図である。
【0074】
図11において、ヘッドマウントディスプレイ1300は、映像表示部1301、外部カメラ1302、耳当て1303、1304、視線検知用カメラ1305(視線検知手段)、及び不図示のアンテナで構成される。
【0075】
映像表示部1301は半透明になっており、ユーザがヘッドマウントディスプレイ1300を頭からかぶると、映像表示部1301を透過して見える映像と画像形成装置100から送られたコンピュータグラフィックス画像生成部114により生成された画像を合成したものを見ることができる。
【0076】
また、視線検知用カメラ1305は、外部カメラ1302とは逆方向を向いており、ユーザの瞳孔の位置を検知することで、ユーザの視線方向を検知することができる。
【0077】
よって、ヘッドマウントディスプレイ1300から画像形成装置100に対して外部カメラ1302で撮像された画像、視線検知用カメラにて検知された瞳孔の位置を送信することで、画像形成装置100ではユーザが外部カメラ1302からの画像の中のどの方向を見ているのかを判断する。
【0078】
これにより、図4に示される表示装置400を用いた場合よりも正確に紙詰まりの処理の判断に必要な映像を抜き出すことが可能になる。
【0079】
具体的には、図7におけるステップS707において、対象箇所が視線方向に含まれるか否かを判別する。このステップS707では、さらに視線方向が予め定められた方向か否かを判別するようにしてもよい。予め定められた方向とは、例えば今の場合、右下カバーが対象箇所であるので、右下カバーを平面とみなした場合の法線方向(画像形成装置100の内側ではなく外側に向かう法線方向)や、その法線とのなす角が0°〜45°程度の区間に入る方向等が挙げられる。
【0080】
また、本実施の形態では、ユーザによる操作を必要とする状態として、画像形成装置100が紙詰まりした状態に対応する操作を例にあげているが、画像形成装置100のトナーボトルの交換が必要な状態であっても良い。この場合、ユーザの操作ステップは例えば以下のようになる。
1.前カバーを開ける
2.交換するトナーの容器のノブを右に回す
3.取っ手を持ち、トナー容器を引き出す
4.新しいトナー容器を持ち、上下を入れ替えるように軽く振る
5.トナー容器を奥まで押し込む
6.前カバーと閉じる
7.タッチパネルディスプレイに表示されるメッセージを確認
上記操作ステップにおいて、交換に必要な手順又はトナーボトルの交換に必要なカバーの位置を示す画像を形成しても良い。
【0081】
さらには、対象をユーザにしたものだけではなく、主に画像形成装置に対するメンテナンスを行うサービスマンを対象にした、画像形成装置の交換作業に対応した画像を表示するようにしても良い。
【0082】
また、本実施の形態では、画像形成装置100内で詰まる対象を紙としているが、紙に限らず画像形成装置100内の搬送パスを通過する記録媒体であれば本実施の形態を適用可能である。
【0083】
(他の実施の形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0084】
101,301 CPU
102,302 ROM
103,303 RAM
304,1302 カメラ
400 表示装置
401 操作表示部
1300 ヘッドマウントディスプレイ
1301 映像表示部
1305 視線検知用カメラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段と画像を表示する表示手段とを備えた表示装置と通信を行う画像形成装置であって、
前記画像形成装置がユーザによる操作を必要とする状態になったことを検知する状態検知手段と、
前記状態検知手段により検知された状態に対応する前記ユーザの操作内容及び操作手順を示す操作ステップを設定する設定手段と、
前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記表示装置から受信する受信手段と、
前記設定手段により設定された操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記受信手段により受信された撮像画像に含まれるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれると判別されたとき、前記操作ステップに示される操作内容を前記表示装置に送信し、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれないと判別されたとき、前記対象箇所が撮像可能なように前記撮像手段の移動方向を指示する内容を前記表示装置に送信する送信手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
ユーザの視線方向を検知する視線検知手段と画像を表示する表示手段とを備えた表示装置と通信を行う画像形成装置であって、
前記画像形成装置が前記ユーザによる操作を必要とする状態になったことを検知する状態検知手段と、
前記状態検知手段により検知された状態に対応する前記ユーザの操作内容及び操作手順を示す操作ステップを設定する設定手段と、
前記視線検知手段により検知された視線方向を前記表示装置から受信する受信手段と、
前記設定手段により設定された操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記受信手段により受信された視線方向に含まれるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により、前記対象箇所が前記検知された視線方向に含まれると判別されたとき、前記操作ステップに示される操作内容を前記表示装置に送信し、前記対象箇所が前記検知された視線方向に含まれないと判別されたとき、前記対象箇所が前記視線方向に含まれるように前記視線方向の移動方向を指示する内容を前記表示装置に送信する送信手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記送信手段は、前記操作ステップに示される操作内容に加え、前記対象箇所を送信することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ユーザによる操作を必要とする状態は、前記画像形成装置が紙詰まりした状態であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記送信手段は、前記操作ステップに示される操作内容に加え、紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を送信することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ユーザによる操作を必要とする状態は、前記画像形成装置のトナーボトルの交換が必要な状態であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
撮像手段と画像を表示する表示手段とを備え、画像形成装置と通信を行う表示装置であって、
前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記画像形成装置に送信する送信手段と、
前記画像形成装置がユーザによる操作を必要とする状態に対応する前記ユーザの操作内容、及び前記ユーザの操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が撮像可能なように前記撮像手段の移動方向を指示する内容のうちのいずれか一方を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された内容を前記撮像画像に重畳して表示するように前記表示手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項8】
ユーザの視線方向を検知する視線検知手段と画像を表示する表示手段とを備え、画像形成装置と通信を行う表示装置であって、
前記視線検知手段により検知された視線方向を前記画像形成装置に送信する送信手段と、
前記画像形成装置がユーザによる操作を必要とする状態に対応する前記ユーザの操作内容、及び前記ユーザの操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記視線方向に含まれるように前記視線方向の移動方向を指示する内容のうちのいずれか一方を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された内容を表示するように前記表示手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項9】
前記受信手段は、前記操作内容に加え、前記対象箇所を受信することを特徴とする請求項7又は8記載の表示装置。
【請求項10】
前記ユーザによる操作を必要とする状態は、前記画像形成装置が紙詰まりした状態であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記受信手段は、前記操作内容に加え、紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を送信することを特徴とする請求項10記載の表示装置。
【請求項12】
前記ユーザによる操作を必要とする状態は、前記画像形成装置のトナーボトルの交換が必要な状態であることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項13】
撮像手段と画像を表示する表示手段とを備えた表示装置と通信を行う画像形成装置であって、
前記画像形成装置が紙詰まりした状態になったことを検知する状態検知手段と、
前記状態検知手段により検知された紙詰まりした状態に対応するユーザの操作手順を設定する設定手段と、
前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記表示装置から受信する受信手段と、
前記設定手段により設定された操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記受信手段により受信された撮像画像に含まれ、かつ前記対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれ、かつ前記対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されていると判別されたとき、前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を前記表示装置に送信し、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれていても、前記対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されていないと判別されたとき、前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像は前記表示装置に送信しない送信手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
ユーザの視線方向を検知する視線検知手段と画像を表示する表示手段とを備えた表示装置と通信を行う画像形成装置であって、
前記画像形成装置が紙詰まりした状態になったことを検知する状態検知手段と、
前記状態検知手段により検知された紙詰まりした状態に対応する前記ユーザの操作手順を設定する設定手段と、
前記視線検知手段により検知された視線方向を前記表示装置から受信する受信手段と、
前記設定手段により設定された操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記受信手段により受信された視線方向に含まれ、かつ前記視線方向が前記対象箇所に対応した予め定められた方向であるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により、前記対象箇所が前記視線検知手段により検知された視線方向に含まれ、かつ前記視線方向が前記対象箇所に対応した予め定められた方向であると判別されたとき、前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を前記表示装置に送信し、前記対象箇所が前記視線検知手段により検知された視線方向に含まれていても、前記視線方向が前記対象箇所に対応した予め定められた方向でないと判別されたとき、前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像は前記表示装置に送信しない送信手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
撮像手段と画像を表示する表示手段とを備え、請求項13記載の画像形成装置と通信を行う表示装置であって、
前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記画像形成装置に送信する送信手段と、
前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された内容を前記撮像画像に重畳して表示するように前記表示手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項16】
ユーザの視線方向を検知する視線検知手段と画像を表示する表示手段とを備え、請求項14記載の画像形成装置と通信を行う表示装置であって、
前記視線検知手段により検知された視線方向を前記画像形成装置に送信する送信手段と、
前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された内容を表示するように前記表示手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項1】
撮像手段と画像を表示する表示手段とを備えた表示装置と通信を行う画像形成装置であって、
前記画像形成装置がユーザによる操作を必要とする状態になったことを検知する状態検知手段と、
前記状態検知手段により検知された状態に対応する前記ユーザの操作内容及び操作手順を示す操作ステップを設定する設定手段と、
前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記表示装置から受信する受信手段と、
前記設定手段により設定された操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記受信手段により受信された撮像画像に含まれるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれると判別されたとき、前記操作ステップに示される操作内容を前記表示装置に送信し、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれないと判別されたとき、前記対象箇所が撮像可能なように前記撮像手段の移動方向を指示する内容を前記表示装置に送信する送信手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
ユーザの視線方向を検知する視線検知手段と画像を表示する表示手段とを備えた表示装置と通信を行う画像形成装置であって、
前記画像形成装置が前記ユーザによる操作を必要とする状態になったことを検知する状態検知手段と、
前記状態検知手段により検知された状態に対応する前記ユーザの操作内容及び操作手順を示す操作ステップを設定する設定手段と、
前記視線検知手段により検知された視線方向を前記表示装置から受信する受信手段と、
前記設定手段により設定された操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記受信手段により受信された視線方向に含まれるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により、前記対象箇所が前記検知された視線方向に含まれると判別されたとき、前記操作ステップに示される操作内容を前記表示装置に送信し、前記対象箇所が前記検知された視線方向に含まれないと判別されたとき、前記対象箇所が前記視線方向に含まれるように前記視線方向の移動方向を指示する内容を前記表示装置に送信する送信手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記送信手段は、前記操作ステップに示される操作内容に加え、前記対象箇所を送信することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ユーザによる操作を必要とする状態は、前記画像形成装置が紙詰まりした状態であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記送信手段は、前記操作ステップに示される操作内容に加え、紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を送信することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ユーザによる操作を必要とする状態は、前記画像形成装置のトナーボトルの交換が必要な状態であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
撮像手段と画像を表示する表示手段とを備え、画像形成装置と通信を行う表示装置であって、
前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記画像形成装置に送信する送信手段と、
前記画像形成装置がユーザによる操作を必要とする状態に対応する前記ユーザの操作内容、及び前記ユーザの操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が撮像可能なように前記撮像手段の移動方向を指示する内容のうちのいずれか一方を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された内容を前記撮像画像に重畳して表示するように前記表示手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項8】
ユーザの視線方向を検知する視線検知手段と画像を表示する表示手段とを備え、画像形成装置と通信を行う表示装置であって、
前記視線検知手段により検知された視線方向を前記画像形成装置に送信する送信手段と、
前記画像形成装置がユーザによる操作を必要とする状態に対応する前記ユーザの操作内容、及び前記ユーザの操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記視線方向に含まれるように前記視線方向の移動方向を指示する内容のうちのいずれか一方を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された内容を表示するように前記表示手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項9】
前記受信手段は、前記操作内容に加え、前記対象箇所を受信することを特徴とする請求項7又は8記載の表示装置。
【請求項10】
前記ユーザによる操作を必要とする状態は、前記画像形成装置が紙詰まりした状態であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記受信手段は、前記操作内容に加え、紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を送信することを特徴とする請求項10記載の表示装置。
【請求項12】
前記ユーザによる操作を必要とする状態は、前記画像形成装置のトナーボトルの交換が必要な状態であることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項13】
撮像手段と画像を表示する表示手段とを備えた表示装置と通信を行う画像形成装置であって、
前記画像形成装置が紙詰まりした状態になったことを検知する状態検知手段と、
前記状態検知手段により検知された紙詰まりした状態に対応するユーザの操作手順を設定する設定手段と、
前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記表示装置から受信する受信手段と、
前記設定手段により設定された操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記受信手段により受信された撮像画像に含まれ、かつ前記対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれ、かつ前記対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されていると判別されたとき、前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を前記表示装置に送信し、前記対象箇所が前記撮像画像に含まれていても、前記対象箇所に対応した予め定められた方向から撮像されていないと判別されたとき、前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像は前記表示装置に送信しない送信手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
ユーザの視線方向を検知する視線検知手段と画像を表示する表示手段とを備えた表示装置と通信を行う画像形成装置であって、
前記画像形成装置が紙詰まりした状態になったことを検知する状態検知手段と、
前記状態検知手段により検知された紙詰まりした状態に対応する前記ユーザの操作手順を設定する設定手段と、
前記視線検知手段により検知された視線方向を前記表示装置から受信する受信手段と、
前記設定手段により設定された操作手順に示される操作の対象となっている対象箇所が前記受信手段により受信された視線方向に含まれ、かつ前記視線方向が前記対象箇所に対応した予め定められた方向であるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により、前記対象箇所が前記視線検知手段により検知された視線方向に含まれ、かつ前記視線方向が前記対象箇所に対応した予め定められた方向であると判別されたとき、前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を前記表示装置に送信し、前記対象箇所が前記視線検知手段により検知された視線方向に含まれていても、前記視線方向が前記対象箇所に対応した予め定められた方向でないと判別されたとき、前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像は前記表示装置に送信しない送信手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
撮像手段と画像を表示する表示手段とを備え、請求項13記載の画像形成装置と通信を行う表示装置であって、
前記撮像手段により撮像された撮像画像を前記画像形成装置に送信する送信手段と、
前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された内容を前記撮像画像に重畳して表示するように前記表示手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項16】
ユーザの視線方向を検知する視線検知手段と画像を表示する表示手段とを備え、請求項14記載の画像形成装置と通信を行う表示装置であって、
前記視線検知手段により検知された視線方向を前記画像形成装置に送信する送信手段と、
前記紙詰まりした紙の位置又は形状を示す画像を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された内容を表示するように前記表示手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−137525(P2012−137525A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−288048(P2010−288048)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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