説明

画像形成装置、画像形成システム、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体

【課題】本発明は、異常発生時にスプールしている印刷ジョブについてもネットワーク上の他の画像形成装置に代行印刷を行わせるとともに消費電力を削減する。
【解決手段】画像形成システム1は、画像形成装置Gk1〜Gknが、複数の印刷ジョブを蓄積可能なハードディスク13に蓄積されている印刷ジョブに基づいてトナーを用いて用紙に画像を印刷出力する際に、該印刷が困難であって所定の復旧操作を必要とするエラーの発生をエラー検出部19が検出すると、代行印刷制御部25がハードディスク13にスプールされている該印刷ジョブをネットワークNWに接続されている適宜の画像形成装置Gk1〜Gknに送信して代行印刷を依頼するとともに、少なくとも該代行印刷の依頼が完了すると、電源遮断制御部22が、電源供給部21から各部に供給している電源電力の供給を遮断させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成システム、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に関し、詳細には、異常発生時にネットワーク上の他の画像形成装置に代行印刷を行わせる画像形成装置、画像形成システム、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、OA(Office Automation )化が進むなかで、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等の情報処理装置がネットワークを介して複数の画像形成装置を共有して、使用することが行われている。
【0003】
このような複数の画像形成装置を複数の情報処理装置が共有する場合、情報処理装置と画像形成装置が物理的に接続されているため、いずれの画像処理装置からもいずれの画像形成装置に対しても印刷要求を行って画像形成を行わせることができる。
【0004】
このようなネットワークに接続されて複数の情報処理装置からの印刷要求に応じて印刷処理する画像形成装置は、印刷処理の実行中に、紙詰まり、用紙切れ、トナー切れ等の異常発生により印刷処理の続行が不可能な状態になると、ネットワーク上に接続されている他の画像形成装置に印刷ジョブを転送して、印刷ジョブの転送先の画像形成装置で代行印刷することが従来から行われている(特許文献1参照)。
【0005】
そして、この従来技術の画像形成装置は、印刷処理中の印刷ジョブについてのみ、ネットワーク上の他の画像形成装置に印刷ジョブを転送して、印刷要求し、代行印刷を行わせるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記公報記載の従来技術にあっては、印刷処理中の印刷ジョブについてのみ、ネットワーク上の他の画像形成装置に印刷ジョブを転送して、該他の画像形成装置に代行印刷を行わせるようなっていて、画像形成装置が印刷ジョブを蓄積するメモリを備えている場合、メモリ上に蓄積されている印刷ジョブ、すなわち、スプールされている印刷ジョブについては考慮されていないため、代行印刷を依頼する事態の発生要因となった異常が用紙切れ、トナー切れ、用紙詰まり等のユーザによる異常解除操作が行われて初めて異常が解除される異常であると、ユーザによって異常解除操作が行われるまで、スプールされた印刷ジョブについては、代行印刷も行われず、また、異常の発生した画像形成装置での印刷処理も行われずに、滞留した状態となる。したがって、画像形成装置がオフィス等のネットワークに接続されていて、ユーザが不在となる時間帯、例えば、昼休みや夜間に印刷ジョブの印刷途中においてユーザの介在を必要とする異常が発生すると、異常の発生した印刷ジョブについては、ネットワーク上の他の画像形成装置に代行印刷を行わせて印刷処理を行うことはできるが、スプールされている印刷ジョブについては、ユーザが戻ってきて異常を解除するまで、滞留することとなり、異常が解消されるまでの間、無駄な電力が消費されて、消費電力を削減する上で、また、画像形成装置の利用性を向上させる上で、改良の必要があった。
【0007】
そこで、本発明は、異常の発生した印刷ジョブだけでなく、待機状態にある全ての印刷ジョブを適切に代行印刷するとともに、消費電力を削減することのできる画像形成装置、画像形成システム、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するために、複数の印刷ジョブを蓄積可能なジョブ記憶手段に蓄積されている該印刷ジョブに基づいて画像形成剤を用いて被記録媒体に画像形成する際に、該画像形成が困難であって所定の復旧操作を必要とする異常状態の発生を検出すると、該ジョブ記憶手段に蓄積されている該印刷ジョブをネットワークに接続されている適宜の画像形成装置に送信して代行印刷を依頼するとともに、少なくとも該代行印刷の依頼が完了すると、各部に供給している電源電力の供給を遮断することを特徴としている。
【0009】
また、本発明は、前記被記録媒体が無くなったことを示す異常状態、前記画像形成剤が無くなったことを示す異常状態、前記被記録媒体の搬送にジャムが発生したことを示す異常状態、サービスマンによる対応を必要とするサービスマンコールの異常状態のうち少なくとも1つが発生したことを前記異常状態として検出すること特徴としてもよい。
【0010】
さらに、本発明は、それぞれ異なるサイズの前記被記録媒体を収納する複数の被記録媒体収納手段のうち、前記ジョブ記憶手段に蓄積されている印刷ジョブで指定されている前記被記録媒体のサイズに対応するサイズの被記録媒体を収納する該被記録媒体収納手段があるときには、該被記録媒体に該印刷ジョブの画像形成を前記画像形成手段に行わせ、該ジョブ記憶手段に蓄積されている印刷ジョブで指定されている全てのサイズの被記録媒体を収納する該被記録媒体収納手段が無くなると、被記録媒体が無くなったことを示す異常状態の発生を検出することを特徴としてもよい。
【0011】
また、本発明は、前記画像形成剤として、カラー画像形成剤とモノクロ画像形成剤を使用して、カラー画像形成及びモノクロ画像形成を行う場合に、該カラー画像形成剤と該モノクロ画像形成剤のいずれかがあるときには、前記ジョブ記憶手段の印刷ジョブを該カラー画像形成剤または該モノクロ画像形成剤を使用して前記画像形成手段に画像形成させ、該カラー画像形成剤及び該モノクロ画像形成剤のいずれもが無くなると、画像形成剤が無くなったことを示す異常状態の発生を検出することを特徴としてもよい。
【0012】
さらに、本発明は、前記被記録媒体のジャムと前記サービスマンコールのうち少なくともいずれかの状態の発生を検出すると、画像形成装置の再起動を所定回数行い、該再起動によって該状態が未解消であると、異常状態の発生を検出することを特徴としてもよい。
【0013】
また、本発明は、前記代行印刷の要否を決定する所定の特定情報として、前記ネットワークを介して印刷ジョブを送ってくる所定のグループのホスト装置が非稼動状態であることを示す非稼働情報、前記画像形成装置を利用するユーザが不在であることを示す不在情報、少なくとも該画像形成装置の設置されている場所の照明が消灯状態であることを示す照度情報及び現在時刻が予め設定されている該画像形成装置の非利用時間帯であることを示す不在時間情報のうち少なくともいずれか1つを検出するとともに、前記異常状態の発生を検出すると、前記他の画像形成装置に代行印刷を依頼することを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、異常の発生した印刷ジョブだけでなく、待機状態にある全ての印刷ジョブを適切に代行印刷することができるとともに、消費電力を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例を適用した画像形成システムのシステム構成図。
【図2】画像形成制御処理を示すフローチャート。
【図3】図2の続きの処理を示すフローチャート。
【図4】ホストコンピュータの非稼動状態情報を特定情報とする場合の画像形成制御処理を示すフローチャート。
【図5】ユーザの不在情報を特定情報とする場合の画像形成制御処理を示すフローチャート。
【図6】室内の照度情報を特定情報とする場合の画像形成制御処理を示すフローチャート。
【図7】不在時間情報を特定情報とする場合の画像形成制御処理を示すフローチャート。
【図8】電源遮断制御処理を示すフローチャート。
【図9】エラーがペーパーエンドの場合のエラー発生状態検出処理を示すフローチャート。
【図10】図9の続きの処理を示すフローチャート。
【図11】エラーがトナーエンドの場合のエラー発生状態検出処理を示すフローチャート。
【図12】エラーがジャムとサービスコールのうち少なくともいずれかである場合のエラー発生状態検出処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0017】
図1〜図12は、本発明の画像形成装置、画像形成システム、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置、画像形成システム、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体の一実施例を適用した画像形成システム1のシステム構成図である。
【0018】
図1において、画像形成システム1は、LAN(Local Area Network)等のネットワークNW上に、複数の画像形成装置Gk1〜Gkn、複数のホストコンピュータPc1〜Pcm、管理装置Ks及び入退室監視装置Ss等が接続されており、企業のオフィス内等の照明及び出入口によって出入りが監視されている屋内に配設されている。
【0019】
入退室監視装置Ssは、カードリーダ等が用いられ、画像形成システム1の配設されている屋内へのユーザの出入りを監視して、監視結果を管理装置Ksに通知する。
【0020】
ホストコンピュータ(ホスト装置)Pc1〜Pcmは、通常のコンピュータ等が用いられ、一般的に、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ、CPU(Central Processing Unit )、ディスプレイ、キーボード、マウス等の入力部等の通常構成のハードウェアを備えていて、該ハードウェアのメモリに、ウィンドウズ(登録商標)等のOS(Operating System)上に、グラフィックエンジン、プリンタドライバ及びアプリケーション等のソフトウェアが搭載されている。ホストコンピュータPc1〜Pcmは、OS上に搭載されている文書作成ソフトウェア、図形作成ソフトウェア、表計算ソフトウェア、データベースソフトウェア等のアプリケーションで作成された文書の印刷命令がアプリケーションから発行されると、OSを通してプリンタドライバに文書データ(画像データ)と印刷の設定データを渡し、プリンタドライバが、アプリケーションから受け取った文書データを、当該文書データの印刷を行う画像形成装置Gk1〜Gknが解釈できる印刷データを作成するとともに、印刷設定を組み込んだ印刷ジョブを生成して、ネットワークを介して画像形成装置Gk1〜Gknに送信する。ホストコンピュータPc1〜Pcmは、入退室監視装置Ssによって適宜の共有グループに分けられて、グループ管理されている。
【0021】
画像形成装置Gk1〜Gknは、CPU(Central Processing Unit )11、メモリ12、ハードディスク(HDD)13、操作表示部14、データ送受信部15、ネットワークI/F(インターフェイス)16、画像形成部17、特定情報検出部18、エラー検出部19、シャットダウン処理部20、電源供給部21、電源遮断制御部22、印刷ジョブ格納部23、通知部24及び代行印刷制御部25等を備えており、各部は、バス26により接続されている。
【0022】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)等で構成され、印刷ジョブの画像イメージデータを形成したり、CPU11がデータ処理をする際に一時的にデータを格納するワークメモリとして利用される。
【0023】
ハードディスク(ジョブ記憶手段)13は、CPU11の制御下で、プログラム及び印刷ジョブの画像イメージデータが書き込まれ、また、読み出される。
【0024】
CPU11は、ハードディスク13等のプログラムに基づいて、メモリ12をワークメモリとして利用しつつ、画像形成装置Gk1〜Gknの各部を制御して、画像形成装置Gk1〜Gknとしての基本処理を実行するとともに、後述する代行印刷制御処理を実行する。
【0025】
すなわち、画像形成装置Gk1〜Gknは、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラムを読み込んでハードディスク13等に導入することで、後述する異常発生時におけるスプールされている印刷ジョブについても適切に代行印刷を制御する画像形成制御方法を実行する画像形成装置として構築されている。この画像形成制御プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0026】
操作表示部14は、画像形成装置Gk1〜Gknを操作するのに必要な各種キーを備えるとともに、ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)やLED(Light Emitting Diode)等のランプを備えている。操作表示部14は、操作キーにおいて、画像形成装置Gk1〜Gknを利用した複写処理、印刷処理、スキャナ処理等の各種処理に必要な各種操作や後述するように代行印刷機能を使用した画像形成制御処理での各種操作が行われ、ディスプレイに、操作キーから入力された命令内容や画像形成装置Gk1〜Gknからユーザに通知する各種情報が表示される。
【0027】
ネットワークI/F(ネットワーク手段)16は、ネットワークNWに接続され、ネットワークNWとのインターフェイスを行う。
【0028】
データ送受信部15は、CPU11の制御下で、ネットワークI/F16を介して、画像形成装置Gk1〜GknとネットワークNWに接続されたホストコンピュータPc1〜Pcm、管理装置Ks及び入退室監視装置Ss等の機器間とのデータの送受信を行う。
【0029】
画像形成部(画像形成手段)17は、所定の画像形成方式、例えば、電子写真方式、インク噴射方式によって画像を用紙に形成する。画像形成部17は、例えば、電子写真方式の場合、図示しないが、電子写真方式で用紙に画像イメージデータ(描画データ)に基づいて画像形成処理(印刷処理)を行うのに必要な部品、例えば、感光体の周囲に、帯電部、光書き込み部、現像部、転写部及びクリーニング部等が配設されており、画像イメージデータ及び制御信号により光書き込み部を動作させて感光体上に静電潜像を形成して、現像部によりトナーを感光体上に供給して静電潜像を現像してトナー画像を形成する。画像形成部17は、給紙部から用紙を感光体と転写部との間に給紙して、感光体上のトナー画像を用紙に転写させ、トナー画像の転写された用紙を定着部に搬送して、定着部で加熱・加圧して用紙上のトナー画像を定着させることで、画像形成処理(印刷処理)を行う。画像形成部17は、カラートナーとモノクロトナーを備え、カラートナーを使用したカラー印刷及びモノクロトナーを使用したモノクロ印刷を行う。なお、以下の説明では、画像形成装置Gk1〜Gknが、電子写真方式であるものとして説明するが、本発明は、他の画像形成方式である場合にも同様に適用することができる。
【0030】
特定情報検出部(特定情報検出手段)18は、画像形成装置Gk1〜Gknの内部における代行印刷を適切に行う上で関連する代行印刷特定情報を検出して、CPU11に出力する。
【0031】
エラー検出部(エラー検出手段)19は、画像形成装置Gk1〜Gknに特有の種々のエラー情報(異常情報)、例えば、用紙ジャム、ペーパーエンド(用紙切れ)、トナーエンド(トナー切れ)、メンテナンスエラー、サービスマンコール等を検出して、CPU11に出力する。
【0032】
シャットダウン処理部20は、所定のプロトコルに基づいて、画像形成装置Gk1〜Gknのシャットダウン処理を行い、このシャットダウン処理は、画像形成部17等のエンジンやその他のデバイスの保護、記憶部のデータ保護、処理途中のユーザ要求のキャンセル、ログの記録等の処理である。
【0033】
電源供給部(電源手段)21は、電源スイッチがオン操作されることで、AC(交流)100Vの商用電源電力が供給され、このAC100Vの商用電源電力から画像形成装置Gk1〜Gknの内部で使用する各種電源、例えば、+5V、+12V、+24V等のDC(直流)電源電力等を生成して、画像形成装置Gk1〜Gkn内部の各部に供給する。
【0034】
電源遮断制御部(電源制御手段)22は、代行印刷制御部25が代行印刷依頼を行う場合には、少なくとも代行印刷制御部25が代行印刷依頼を行なって、シャットダウン処理部20でのシャットダウン処理完了後にシャットダウン処理部20から出力される電源遮断信号に基づいて、電源供給部21からの電源供給を遮断する。
【0035】
印刷ジョブ格納部23は、メモリ12により形成された印刷ジョブの画像イメージデータに所定の処理を行なった後、ハードディスク13に格納する。
【0036】
通知部24は、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブが存在する場合に、該印刷ジョブを管理装置Ksに通知する。
【0037】
代行印刷制御部(代行印刷制御手段)25は、管理装置Ksからの代行通知に基づいて、代行印刷が可能な画像形成装置Gk1〜Gknに対して、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブの代行印刷指示(代行印刷依頼)を行う。
【0038】
管理装置Ksは、例えば、通常のコンピュータ等が用いられ、通常のコンピュータのハードウェア及びプログラムが搭載されていて、プログラムとして、本発明の画像形成制御方法の管理機能を実行する画像形成制御プログラムが搭載されることで、特定情報検出部31、検索部32及び代行通知部33が構築されている。管理装置Ksは、ネットワークNWに接続され、画像形成装置Gk1〜Gkn、ホストコンピュータPc1〜Pcm等の機器のデータ情報を取得、検出、管理を行う。
【0039】
特定情報検出部(特定情報検出手段)18は、ネットワークNW上に接続されている画像形成装置Gk1〜Gkn、ホストコンピュータPc1〜Pcm、入退室監視装置Ss等の種々の外部機器における代行印刷を適切に行う上で関連する代行印刷特定情報を検出する。
【0040】
検索部32は、画像形成装置Gk1〜Gknの通知部24から管理装置Ksへ通知されてくる通知情報に基づいて、特定の共有グループ内の画像形成装置Gk1〜Gknから代行印刷が可能な画像形成装置Gk1〜Gknを検索する。
【0041】
代行通信部33は、検索部32の検索した代行印刷が可能な画像形成装置Gk1〜Gknの情報をネットワークNW経由で画像形成装置Gk1〜Gknや印刷ジョブ出力指示元のホストコンピュータPc1〜Pcm等に通知する。
【0042】
次に、本実施例の作用について説明する。本実施例の画像形成システム1は、画像形成装置Gk1〜Gknにおいてユーザが関与する必要のあるエラー等の特有のエラー(異常状態)が発生して、代行印刷を行う必要のある特定情報の発生を検出すると、図2及び図3に示すように、ハードディスク13内にスプールされている印刷ジョブを含めて、ネットワークNW上の他の画像形成装置Gk1〜Gknに代行印刷を行わせる画像形成制御処理を行う。
【0043】
すなわち、画像形成システム1は、図2に示すように、管理装置KsがネットワークNW上の機器(画像形成装置Gk1〜Gkn、ホストコンピュータPc1〜Pcm、入退室監視装置Ss等)を監視して、機器から送信されたデータ情報を取得し(ステップS101)、管理装置Ksが、ネットワークNW上の機器または画像形成装置Gk1〜Gkn内部から取得した所定の特定情報を、特定情報検出部31が検出すると、該検出情報を、ネットワークNWを経由して画像形成装置Gk1〜GknのCPU11に通知する(ステップS102)。
【0044】
CPU11は、管理装置Ksの特定情報検出部31から通知された所定の特定情報を検知すると(ステップS103)、エラー検出部19に、画像形成装置Gk1〜Gknのエラー状態の有無を検出させて(ステップS104)、画像形成装置Gk1〜Gknがエラー発生によって印刷動作不可能な状態(異常状態)であるかチェックする(ステップS105)。
【0045】
ステップS015で、印刷動作不可能な状態でないときには、CPU11は、現在移行中の動作モード、例えば、印刷動作状態、待機状態または省電力状態(省エネ状態)で、正常動作処理を継続して、画像形成制御処理を終了する(ステップS106)。
【0046】
ステップS105で、印刷動作不可能な状態であるときには、CPU11は、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブが存在するかチェックし(ステップS107)、存在するときには、図3に示すように、通知部24に、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブが存在することを管理装置Ksに通知する(ステップS108)。
【0047】
管理装置Ksの検索部32が、管理装置Ksで管理している特定の共有グループ内の画像形成装置Gk1〜Gknであって、代行印刷が可能な画像形成装置Gk1〜Gknを検索して、代行印刷先の画像形成装置Gk1〜Gknとして決定し(ステップS109)、代行通知部33が、検索部32の検索した代行印刷が可能な画像形成装置Gk1〜Gknの情報を印刷動作が不可能となっている画像形成装置Gk1〜GknのCPU11に通知する(ステップS110)。
【0048】
異常の発生した画像形成装置Gk1〜GknのCPU11は、代行印刷可能な画像形成装置Gk1〜Gknの情報を受信すると、代行印刷制御部25に、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブデータを、代行印刷可能な画像形成装置Gk1〜Gknに送信させて、代行印刷を行わせる代行印刷処理を行わせ(ステップS111)、シャットダウン処理部20に、予め設定されているシャットダウン処理を行わせた後、電源遮断制御部22に画像形成装置Gk1〜Gknの電源供給を遮断させる制御を行って、画像形成制御処理を終了する(ステップS112)。
【0049】
上記ステップS107で、ハードディスク13に未出力の印刷ジョブが存在しないときには、CPU11は、代行印刷を行う必要がないと判断して、ステップS112に移行して、シャットダウン処理部20に、予め設定されているシャットダウン処理を行わせた後、電源遮断制御部22に画像形成装置Gk1〜Gknの電源供給を遮断させる制御を行って、画像形成制御処理を終了する(ステップS112)。
【0050】
そして、上記特定情報検出部31及び特定情報検出部18の検出する特定情報としては、例えば、ホストコンピュータPc1〜Pcmが非稼動状態(電源オフ状態)であることを示す非稼動状態情報(非稼働情報)、画像形成システム1の設置されている部屋にユーザが不在であることを示す不在情報、画像形成システム1の設置されている部屋の照明がユーザが不在であるときの照度、例えば、消灯されているときの照度であることを示す照度情報及びユーザが画像形成装置Gk1〜Gknの設置されている部屋にいない時間帯(例えば、昼休みや夜間等)の不在時間情報等のユーザによる画像形成装置Gk1〜Gknに発生した異常の回復操作が期待し難い状態情報のうち、1つまたは複数の情報を取り上げることができる。
【0051】
例えば、画像形成システム1は、特定情報がホストコンピュータPc1〜Pcmの非稼働状態情報である場合、画像形成装置Gk1〜Gknの特定情報検出部18及び管理装置Ksの特定情報検出部31が、管理の都合や利用形態等の特定の条件によってグループ分けされた共有グループ内のホストコンピュータPc1〜Pcmの非稼動状態情報を特定情報として検出して、共有グループの全てのホストコンピュータPc1〜Pcmの稼動状態が停止(電源OFF)状態であることを検出すると、代行印刷制御処理に移行する。
【0052】
そして、画像形成システム1は、図4に示すように、特定情報が、ホストコンピュータPc1〜Pcmの非稼動状態情報である場合の画像形成制御処理を実行する。なお、図4において、図2と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を簡略化する。
【0053】
すなわち、画像形成システム1は、図4に示すように、管理装置Ksが、ネットワークNW上の機器(画像形成装置Gk1〜Gkn、ホストコンピュータPc1〜Pcm、入退室監視装置Ss等)を監視して、機器から送信されたデータ情報を取得し(ステップS101)、管理装置Ksの特定情報検出部31が、特定情報として、管理装置Ksの管理している共有グループ内の全てのホストコンピュータPc1〜Pcmの稼動状態が停止状態であることを検出すると、非稼動状態情報である特定情報を、ネットワークNWを経由して画像形成装置Gk1〜GknのCPU11に通知する(ステップS201)。
【0054】
画像形成装置Gk1〜GknのCPU11は、管理装置Ksの特定情報検知部31からの通知に基づいて、共有グループの全てのホストコンピュータPc1〜Pcmの稼動状態が停止状態であることを検知すると(ステップS202)、エラー検出部19に、画像形成装置Gk1〜Gknのエラー状態の有無を検出させて(ステップS104)、画像形成装置Gk1〜Gknがエラー発生によって印刷動作不可能な状態であるかチェックする(ステップS105)。
【0055】
以降、上記同様に、ステップS015で、印刷動作不可能な状態でないときには、CPU11は、現在移行中の動作モード、例えば、印刷動作状態、待機状態または省電力状態(省エネ状態)で、正常動作処理を継続して、画像形成制御処理を終了する(ステップS106)。
【0056】
ステップS105で、印刷動作不可能な状態であるときには、CPU11は、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブが存在するかチェックし(ステップS107)、存在するときには、図3に示したように、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブが存在することの管理装置Ksへの通知(ステップS108)、管理装置Ksの管理している特定の共有グループ内の代行印刷が可能な画像形成装置Gk1〜Gknの検索・決定(ステップS109)、印刷動作不可の画像形成装置Gk1〜GknのCPU11に対する検索された代行印刷可能な画像形成装置Gk1〜Gknに関する情報の通知(ステップS110)、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブデータの代行印刷先の画像形成装置Gk1〜Gknへの送信・代行印刷処理(ステップS111)及びシャットダウン処理後の電源電力供給遮断処理を行う(ステップS112)。
【0057】
ステップS107で、ハードディスクにスプールされている未出力の印刷ジョブが存在していないときには、CPU11は、ステップS112に移行して、代行印刷を行う必要がないと判断して、図3に示したように、シャットダウン処理部20に、予め設定されているシャットダウン処理を行わせた後、電源遮断制御部22に画像形成装置Gk1〜Gknの電源電力の供給を遮断させる制御を行って、画像形成制御処理を終了する(ステップS112)。
【0058】
また、画像形成システム1は、特定情報がユーザの画像形成システム1の設置されている部屋にユーザが不在であることを示す不在情報である場合、画像形成装置Gk1〜Gknの特定情報検出部18が、管理装置Ksの管理している全ユーザが画像形成システム1の設置されている部屋にいないことを示す不在情報を特定情報として検出して、前ユーザが該部屋にいない状態であることを検出すると、代行印刷制御処理に移行する。
【0059】
そして、画像形成システム1は、図5に示すように、特定情報が、ユーザの画像形成システム1の設置されている部屋への入退出情報である場合の画像形成制御処理を実行する。なお、図5において、図2と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を簡略化する。
【0060】
すなわち、画像形成システム1は、図5に示すように、管理装置Ksが、ネットワークNW上の機器(画像形成装置Gk1〜Gkn、ホストコンピュータPc1〜Pcm、入退室監視装置Ss等)を監視して、機器から送信されたデータ情報を取得し(ステップS101)、管理装置Ksの特定情報検出部31が、特定情報として、管理装置Ksの管理している全てのユーザの画像形成システム1の設置されている部屋に対する入退出を監視して、部屋(図5では、フロアーと記載)内に全てのユーザが不在であることを検出すると、該ユーザが部屋に不在であることを示す不在情報を特定情報として、ネットワークNWを経由して画像形成装置Gk1〜GknのCPU11に通知する(ステップS301)。
【0061】
画像形成装置Gk1〜GknのCPU11は、管理装置Ksの特定情報検知部31からの通知に基づいて、管理装置Ksの管理しているすべてのユーザが部屋(フロアー)内にいない状態(不在状態)であることを検知すると(ステップS302)、エラー検出部19に、画像形成装置Gk1〜Gknのエラー状態の有無を検出させて(ステップS104)、画像形成装置Gk1〜Gknがエラー発生によって印刷動作不可能な状態であるかチェックする(ステップS105)。
【0062】
以降、上記同様に、ステップS015で、印刷動作不可能な状態でないときには、CPU11は、現在移行中の動作モード、例えば、印刷動作状態、待機状態または省電力状態(省エネ状態)で、正常動作処理を継続して、画像形成制御処理を終了する(ステップS106)。
【0063】
ステップS105で、印刷動作不可能な状態であるときには、CPU11は、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブが存在するかチェックし(ステップS107)、存在するときには、図3に示したように、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブが存在することの管理装置Ksへの通知(ステップS108)、管理装置Ksの管理している特定の共有グループ内の代行印刷が可能な画像形成装置Gk1〜Gknの検索・決定(ステップS109)、印刷動作不可の画像形成装置Gk1〜GknのCPU11に対する検索された代行印刷可能な画像形成装置Gk1〜Gknに関する情報の通知(ステップS110)、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブデータの代行印刷先の画像形成装置Gk1〜Gknへの送信・代行印刷処理(ステップS111)及びシャットダウン処理後の電源電力供給遮断処理を行う(ステップS112)。
【0064】
ステップS107で、ハードディスクにスプールされている未出力の印刷ジョブが存在していないときには、CPU11は、ステップS112に移行して、代行印刷を行う必要がないと判断して、図3に示したように、シャットダウン処理部20に、予め設定されているシャットダウン処理を行わせた後、電源遮断制御部22に画像形成装置Gk1〜Gknの電源電力の供給を遮断させる制御を行って、画像形成制御処理を終了する(ステップS112)。
【0065】
さらに、画像形成システム1は、特定情報が画像形成システム1の設置されている部屋の照度情報である場合、画像形成装置Gk1〜Gknの特定情報検出部18が、管理装置Ksの管理している画像形成システム1の設置されている部屋の照度情報を特定情報として検出して、部屋の照度が部屋にユーザがいないときの照度、例えば、消灯等の所定の照度状態であることを検出すると、代行印刷制御処理に移行する。
【0066】
そして、画像形成システム1は、図6に示すように、特定情報が、画像形成システム1の設置されている部屋の照度情報である場合の画像形成制御処理を実行する。なお、図6において、図2と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を簡略化する。
【0067】
すなわち、画像形成システム1は、図6に示すように、各画像形成装置Gk1〜Gknの特定情報検出部18が、特定情報として、画像形成装置Gk1〜Gknの設置されている部屋の照明照度を検出して、常時室内の照明灯の照度レベルを判断して(ステップS402)、照度が予め設定されている所定レベル(例えば、部屋にユーザがいないときの照度)未満であるかチェックする(ステップS403)。
【0068】
各画像形成装置Gk1〜Gknの特定情報検知部18は、ステップS403で、照度が所定レベル以上であると、照度の検出と監視を継続して(ステップS402、S403)、ステップS403で、照度が所定レベル未満になると、照度が所定レベル未満になったことを示す照度情報を特定情報としてCPU11に通知する(ステップS404)。
【0069】
CPU11は、特定情報検知部18からの通知に基づいて、部屋(フロー)内の照度が所定レベル未満の照度であることを検知すると(ステップS405)、エラー検出部19に、画像形成装置Gk1〜Gknのエラー状態の有無を検出させて(ステップS104)、画像形成装置Gk1〜Gknがエラー発生によって印刷動作不可能な状態であるかチェックする(ステップS105)。
【0070】
以降、上記同様に、ステップS015で、印刷動作不可能な状態でないときには、CPU11は、現在移行中の動作モード、例えば、印刷動作状態、待機状態または省電力状態(省エネ状態)で、正常動作処理を継続して、画像形成制御処理を終了する(ステップS106)。
【0071】
ステップS105で、印刷動作不可能な状態であるときには、CPU11は、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブが存在するかチェックし(ステップS107)、存在するときには、図3に示したように、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブが存在することの管理装置Ksへの通知(ステップS108)、管理装置Ksの管理している特定の共有グループ内の代行印刷が可能な画像形成装置Gk1〜Gknの検索・決定(ステップS109)、印刷動作不可の画像形成装置Gk1〜GknのCPU11に対する検索された代行印刷可能な画像形成装置Gk1〜Gknに関する情報の通知(ステップS110)、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブデータの代行印刷先の画像形成装置Gk1〜Gknへの送信・代行印刷処理(ステップS111)及びシャットダウン処理後の電源電力供給遮断処理を行う(ステップS112)。
【0072】
ステップS107で、ハードディスクにスプールされている未出力の印刷ジョブが存在していないときには、CPU11は、ステップS112に移行して、代行印刷を行う必要がないと判断して、図3に示したように、シャットダウン処理部20に、予め設定されているシャットダウン処理を行わせた後、電源遮断制御部22に画像形成装置Gk1〜Gknの電源電力の供給を遮断させる制御を行って、画像形成制御処理を終了する(ステップS112)。
【0073】
また、画像形成システム1は、特定情報が特定の時間帯、例えば、画像形成システム1の設置されている部屋にユーザがいなくなる昼休みや夜間等の特定時間帯であることを示す不在時間情報である場合、画像形成装置Gk1〜Gknの特定情報検出部18が、該不在時間情報を特定情報として検出して、部屋にユーザがいないときの時間帯であることを検出すると、代行印刷制御処理に移行する。
【0074】
そして、画像形成システム1は、図7に示すように、特定情報が、特定時間帯である場合の画像形成制御処理を実行する。なお、図7において、図2と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付与して、その説明を簡略化する。
【0075】
すなわち、画像形成システム1は、図7に示すように、各画像形成装置Gk1〜Gknの特定情報検出部18が、現在時刻を取得して(ステップS501)、現在時刻が予め設定されているユーザが不在である特定時間帯(ユーザが不在となる昼休みや夜間等の時間帯)をメモリ12から読み出し(ステップS502)、現在時刻とメモリ12の特定時間帯を監視して(ステップS503)、現在時刻が特定時間帯であるかチェックする(ステップS504)。
【0076】
各画像形成装置Gk1〜Gknの特定情報検知部18は、ステップS504で、現在時刻が特定時間帯でないときには、現在時間と特定時間の監視を継続して(ステップS503、S504)、ステップS504で、現在時刻が特定時間帯になると、現在時刻が特定時間帯になったことを示す不在時間情報を特定情報としてCPU11に通知する(ステップS505)。
【0077】
CPU11は、特定情報検知部18からの通知に基づいて、現在時刻が不在時間(特定時間帯)であることを検知すると(ステップS506)、エラー検出部19に、画像形成装置Gk1〜Gknのエラー状態の有無を検出させて(ステップS104)、画像形成装置Gk1〜Gknがエラー発生によって印刷動作不可能な状態であるかチェックする(ステップS105)。
【0078】
以降、上記同様に、ステップS015で、印刷動作不可能な状態でないときには、CPU11は、現在移行中の動作モード、例えば、印刷動作状態、待機状態または省電力状態(省エネ状態)で、正常動作処理を継続して、画像形成制御処理を終了する(ステップS106)。
【0079】
ステップS105で、印刷動作不可能な状態であるときには、CPU11は、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブが存在するかチェックし(ステップS107)、存在するときには、図3に示したように、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブが存在することの管理装置Ksへの通知(ステップS108)、管理装置Ksの管理している特定の共有グループ内の代行印刷が可能な画像形成装置Gk1〜Gknの検索・決定(ステップS109)、検索された代行印刷可能な画像形成装置Gk1〜Gknの印刷動作不可の画像形成装置Gk1〜GknのCPU11への通知(ステップS110)、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブデータの代行印刷先としての画像形成装置Gk1〜Gknへの送信・代行印刷処理(ステップS111)及びシャットダウン処理後の電源供給遮断処理を行う(ステップS112)。
【0080】
ステップS107で、ハードディスクにスプールされている未出力の印刷ジョブが存在していないときには、CPU11は、ステップS112に移行して、代行印刷を行う必要がないと判断して、図3に示したように、シャットダウン処理部20に、予め設定されているシャットダウン処理を行わせた後、電源遮断制御部22に画像形成装置Gk1〜Gknの電源電力の供給を遮断させる制御を行って、画像形成制御処理を終了する(ステップS112)。
【0081】
そして、画像形成システム1は、図3の電源遮断制御処理を、図8に示すように実行する。すなわち、画像形成システム1は、図8に示すように、異常の発生した画像形成装置Gk1〜Gknの代行印刷制御部25が、ハードディスク13にスプールされている未出力の印刷ジョブの代行印刷をネットワークNW上の代行印刷先の画像形成装置Gk1〜Gknに行わせてその代行印刷が完了すると(ステップS601)、管理装置Ksの代行通知部33が、代行印刷が完了した印刷ジョブの出力指示元のホストコンピュータPc1〜Pcmに印刷出力を行なった代行印刷先の画像形成装置Gk1〜Gknの情報(代行画像形成装置の情報)を通知し(ステップS602)、異常の発生した画像形成装置(印刷動作不可の画像形成装置)Gk1〜GknのCPU11に、代行印刷が完了した旨を通知する(ステップS603)。
【0082】
印刷完了通知を受け取ったCPU11は、シャットダウン処理部20に対して、予め設定されているシャットダウン処理を指示して、シャットダウン処理部20が、所定のシャットダウン処理を行い(ステップS604)、シャットダウン処理部20によるシャットダウン処理が完了すると、電源遮断制御部22が、電源供給部21に電源遮断信号を出力する(ステップS605)。
【0083】
電源供給部21は、電源遮断制御部22から電源遮断信号を受け取ると、電源供給部21から画像形成装置Gk1〜Gknの各部への電源供給(DC電源電力等)を遮断する電源電力の供給遮断を行う(ステップS606)。
【0084】
なお、上記説明では、代行印刷先の画像形成装置Gk1〜Gknでの代行印刷が完了するのを待って、シャットダウンを行なった後に電源電力を遮断しているが、代行印刷先の画像形成装置Gk1〜Gknへの代行印刷の依頼を完了した時点で、シャットダウン処理を行なって、電源電力を遮断してもよい。
【0085】
また、画像形成システム1は、発生する異常(エラー)がペーパーエンドである場合については、図2のエラー検出部19による画像形成装置Gk1〜Gknのエラー発生状態の有無検出処理(エラー発生状態検出処理)を、図9及び図10に示すように、実行する。なお、以下の説明では、画像形成装置Gk1〜Gknがそれぞれ用紙サイズの異なる用紙を収納可能な複数の給紙トレイ(被記録媒体収納手段)を備えており、各給紙トレイに異なる用紙サイズS1〜Snの用紙が格納されているものとして説明する。
【0086】
すなわち、エラー検出部19は、画像形成を行う用紙(ペーパー)が無くなったか否かの検出処理(ペーパーエンド検出フロー)を行って(ステップS701)、用紙サイズS1〜Snのうち、ハードディスク13にスプールされている印刷ジョブで指定されている用紙サイズがペーパーエンドになっているかチェックし(ステップS702)、ペーパーエンドでないときには、印刷ジョブを該印刷ジョブで指定されている用紙サイズの用紙を使用して印刷処理を実行させて(ステップS703)、1ページの印刷を行う毎に、印刷ジョブで指定されている用紙サイズがペーパーエンドになっているかチェックする(ステップS702)。
【0087】
ステップS702で、印刷ジョブで指定されている用紙サイズがペーパーエンドになっていると、エラー検出部19は、用紙サイズS2〜Snのうち、ハードディスク13にスプールされている次の印刷ジョブで指定されている用紙サイズがペーパーエンドになっているかチェックし(ステップS704)、ペーパーエンドでないときには、印刷ジョブを該印刷ジョブで指定されている用紙サイズの用紙を使用して印刷処理を実行させて(ステップS705)、1ページの印刷を行う毎に、印刷ジョブで指定されている用紙サイズがペーパーエンドになっているかチェックする(ステップS704)。
【0088】
ステップS704で、印刷ジョブで指定されている用紙サイズがペーパーエンドになっていると、エラー検出部19は、用紙サイズS3〜Snのうち、ハードディスク13にスプールされている次の印刷ジョブで指定されている用紙サイズがペーパーエンドになっているかチェックし(ステップS706)、ペーパーエンドでないときには、印刷ジョブを該印刷ジョブで指定されている用紙サイズの用紙を使用して印刷処理を実行させて(ステップS707)、1ページの印刷を行う毎に、印刷ジョブで指定されている用紙サイズがペーパーエンドになっているかチェックする(ステップS706)。
【0089】
エラー検出部19は、画像形成装置Gk1〜Gknの備えている用紙サイズ全てについて順次上記処理を行い、最後の用紙サイズSnのうち、ハードディスク13にスプールされている印刷ジョブで指定されている用紙サイズがペーパーエンドになっているかチェックし(ステップS708)、ペーパーエンドでないときには、印刷ジョブを該印刷ジョブで指定されている用紙サイズの用紙を使用して印刷処理を実行させて(ステップS709)、1ページの印刷を行う毎に、印刷ジョブで指定されている用紙サイズがペーパーエンドになっているかチェックする(ステップS708)。
【0090】
ステップS708で、印刷ジョブで指定されている用紙サイズがペーパーエンドになっていると、エラー検出部19は、画像形成装置Gk1〜Gknの全用紙サイズがペーパーエンド状態であるため、印刷動作不可状態(異常状態)であると判断して(ステップS710)、以降、図2及び図3のステップS105〜S112に示した代行印刷処理及び異常の発生した画像形成装置Gk1〜Gknのシャットダウン処理を行なった後、電源電力の供給停止処理を行う(ステップS105〜S112)。
【0091】
さらに、画像形成システム1は、発生する異常状態(エラー)がトナーエンドである場合については、図2のエラー検出部19による画像形成装置Gk1〜Gknのエラー発生状態の有無検出処理(エラー発生状態検出処理)を、図11に示すように、実行する。なお、以下の説明では、画像形成装置Gk1〜Gknがカラートナー(カラー画像形成剤)とモノクロトナー(モノクロ画像形成剤)を備えて、カラー印刷とモノクロ印刷を行う機能を有しているものとして説明する。
【0092】
すなわち、エラー検出部19は、画像形成を行うトナーが無くなったか否かの検出処理(トナーエンド検出フロー)を行って(ステップS801)、画像形成装置Gk1〜Gknのトナーエンドを検出すると、該トナーエンドがカラートナーとモノクロトナーの両方であるかチェックし(ステップS802)、カラートナーとモノクロトナーの一方であると、画像形成装置Gk1〜Gknのトナーエンドがカラートナーであるかチェックする(ステップS803)。
【0093】
ステップS803で、トナーエンドがカラートナーであると、エラー検出部19は、ハードディスク13にスプールされている各印刷ジョブを画像形成部17にモノクロで印刷させ(ステップS804)、ステップS802に戻って、トナーエンドがカラートナーとモノクロトナーの両方であるかチェックする(ステップS802)。
【0094】
ステップS803で、画像形成装置Gk1〜Gknのトナーエンドがカラートナーでないとき(モノクロトナーであるとき)には、エラー検出部19は、ハードディスク13にスプールされている各印刷ジョブを画像形成部17にカラーで印刷させ(ステップS805)、ステップS802に戻って、トナーエンドがカラートナーとモノクロトナーの両方であるかチェックする(ステップS802)。
【0095】
ステップS802で、画像形成装置Gk1〜Gknのトナーエンドがカラートナーとモノクロトナーの両方であると、エラー検出部19は、画像形成装置Gk1〜Gknの全トナーがエンド状態であるため、印刷動作不可状態(異常状態)であると判断して(ステップS806)、以降、図2及び図3のステップS105〜S112に示した代行印刷処理及び異常の発生した画像形成装置Gk1〜Gknのシャットダウン処理を行なった後、電源電力の供給停止処理を行う(ステップS105〜S112)。
【0096】
また、画像形成システム1は、発生する異常(エラー)が、用紙ジャムとサービスマンの点検を依頼するサービスマンコールのうち少なくとも一方である場合については、図2のエラー検出部19による画像形成装置Gk1〜Gknのエラー発生状態の有無検出処理(エラー発生状態検出処理)を、図12に示すように、実行する。なお、以下の説明では、画像形成装置Gk1〜Gknがサービスマンコールを要求する異常状態が予め設定されており、当該異常状態が発生していることをエラー検出部19が検出するとサービスマンコールの発生状態であるとして判断するサービスマンコール機能を搭載しているものとして説明する。
【0097】
すなわち、エラー検出部19は、用紙のジャムとサービスマンコールのうち少なくともいずれかが発生しているか否かの検出処理を行って、少なくともいずれかのエラーが発生していることを検出すると(ステップS901)、画像形成装置Gk1〜Gknの自動リブート(再起動)を所定回数実施させ(ステップS902)、該所定回数の自動リブートによって発生したエラーが解消されたかチェックする(ステップS903)。
【0098】
ステップS803で、自動リブートによって用紙ジャムとサービスマンコールのいずれのエラーも解消されているときには、エラー検出部19は、正常状態に復帰して、現在移行中の動作モード、例えば、印刷動作状態、待機状態または省電力状態(省エネ状態)で動作処理を継続する(ステップS904)。
【0099】
ステップS903で、自動リブートによって用紙ジャムとサービスマンコールの少なくともいずれかのエラーが解消されないときには、エラー検出部19は、用紙ジャムとサービスマンコールの少なくともいずれかのエラーが解消されず、印刷動作不可状態(異常状態)であると判断して(ステップS905)、以降、図2及び図3のステップS105〜S112に示した代行印刷処理及び異常の発生した画像形成装置Gk1〜Gknのシャットダウン処理を行なった後、電源電力の供給停止処理を行う(ステップS105〜S112)。
【0100】
このように、本実施例の画像形成システム1は、画像形成装置Gk1〜Gknが、複数の印刷ジョブを蓄積可能なハードディスク13に蓄積されている印刷ジョブに基づいてトナー(画像形成剤)を用いて用紙(被記録媒体)に画像を印刷出力(画像形成)する際に、該印刷が困難であって所定の復旧操作を必要とするエラー(異常状態)の発生をエラー検出部(エラー検出手段)19が検出すると、代行印刷制御部25がハードディスク13にスプール(蓄積)されている該印刷ジョブをネットワークNWに接続されている適宜の画像形成装置Gk1〜Gknに送信して代行印刷を依頼するとともに、少なくとも該代行印刷の依頼が完了すると、電源遮断制御部22が、電源供給部21から各部に供給している電源電力の供給を遮断させる。
【0101】
したがって、異常の発生した印刷ジョブだけでなく、ハードディスク13にスプールされて待機状態にある全ての印刷ジョブを適切に代行印刷することができるとともに、消費電力を削減することができる。
【0102】
また、本実施例の画像形成システム1は、画像形成装置Gk1〜Gknのエラー検出部19が、用紙が無くなったことを示す異常状態(用紙エンド)、トナーが無くなったことを示す異常状態(トナーエンド)、用紙の搬送にジャムが発生したことを示す異常状態(用紙ジャム)、サービスマンによる対応を必要とするサービスマンコールの異常状態のうち少なくとも1つが発生したことを異常状態として検出している。
【0103】
したがって、ユーザによる対応を必要とする異常状態を適切に検出して代行印刷することができるとともに、消費電力を適切に削減することができる。
【0104】
さらに、本実施例の画像形成システム1は、それぞれ異なるサイズの用紙を収納する複数の給紙トレイ(被記録媒体収納手段)のうち、ハードディスク13に蓄積されている印刷ジョブで指定されている用紙サイズに対応する用紙サイズの用紙を収納する給紙トレイがあるときには、該用紙に該印刷ジョブの印刷を画像形成部(画像形成手段)17に行わせ、ハードディスク13にスプールされている印刷ジョブで指定されている全ての用紙サイズの用紙を収納する給紙トレイが無くなると、エラー検出部19が、用紙が無くなったことを示す異常状態の発生を検出している。
【0105】
したがって、ハードディスク13にスプールされている複数の印刷ジョブがスプールされている場合に、現在画像形成装置Gk1〜Gknが搭載している全ての用紙サイズの用紙を使用して印刷ジョブを処理して、代行印刷が必要な印刷ジョブのみを代行印刷依頼して処理の適正化を図ることができるとともに、消費電力を適切に削減することができる。
【0106】
また、本実施例の画像形成システム1は、画像形成装置Gk1〜Gknが、カラートナーとモノクロトナーを使用して、カラー印刷及びモノクロ印刷を行うが、該カラートナーと該モノクロトナーのいずれかがあるときには、ハードディスク13にスプールされている印刷ジョブをカラートナーまたはモノクロトナーを使用して画像形成部17に印刷させ、カラートナー及びモノクロトナーのいずれもが無くなると、エラー検出部19が、トナーエンドを示す異常状態の発生を検出している。
【0107】
したがって、画像形成部17が備えている印刷機能を全て利用して印刷ジョブを処理して、代行印刷が必要な印刷ジョブのみを代行印刷依頼して処理の適正化を図ることができるとともに、消費電力を適切に削減することができる。
【0108】
さらに、本実施例の画像形成システム1は、用紙ジャムとサービスマンコールのうち少なくともいずれかの状態の発生を検出すると、画像形成装置Gk1〜Gknの自動リブート(再起動)を所定回数行い、該リブートによって該状態が未解消であると、エラー検出部19が、異常状態の発生を検出している。
【0109】
したがって、画像形成装置Gk1〜Gknが備えている機能であるリブート機能を使用しても異常状態が解消されない場合にのみ代行印刷依頼して処理の適正化を図ることができるとともに、消費電力を適切に削減することができる。
【0110】
また、本実施例の画像形成システム1は、代行印刷の要否を決定する所定の特定情報として、ネットワークNWを介して印刷ジョブを送ってくる所定のグループのホストコンピュータ(ホスト装置)Pc1〜Pcmが非稼動状態であることを示す非稼働情報、入退室監視装置Ssが検出する画像形成装置Gk1〜Gknを利用するユーザが不在であることを示す不在情報、少なくとも画像形成装置Gk1〜Gknの設置されている場所の照明が消灯状態であることを示す照度情報及び現在時刻が予め設定されている画像形成装置Gk1〜Gknの非利用時間帯であることを示す不在時間情報のうち少なくともいずれか1つを特定情報検出部18または管理装置Ksの特定情報検出部31が検出するとともに、エラー検出部19がエラー(異常状態)の発生を検出すると、代行印刷制御部25が、他の画像形成装置Gk1〜Gknに代行印刷を依頼している。
【0111】
したがって、ユーザによる異常状態の復帰操作が行うことができず、画像形成装置Gk1〜Gknの以上が解消できない場合にのみ代行印刷依頼して、より一層処理の適正化を図ることができるとともに、消費電力を適切に削減することができる。
【0112】
なお、上記説明においては、管理装置Ksが、画像形成装置Gk1〜Gknとは別にネットワークNWに接続されている場合について説明したが、管理装置Ksは、各画像形成装置Gk1〜Gkn内に組み込まれていても同様に適用することができる。
【0113】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明は、ユーザ等による解消操作が必要なエラーが発生したときにスプールされている印刷ジョブについてもネットワーク上の他の画像形成装置に代行印刷を依頼するプリンタ装置、複写装置、複合装置等の画像形成装置、画像形成システム、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に利用することができる。
【符号の説明】
【0115】
1 画像形成システム
NW ネットワーク
Gk1〜Gkn 画像形成装置
Pc1〜Pcm ホストコンピュータ
Ks 管理装置
Ss 入退室監視装置
11 CPU
12 メモリ
13 ハードディスク(HDD)
14 操作表示部
15 データ送受信部
16 ネットワークI/F
17 画像形成部
18 特定情報検出部
19 エラー検出部
20 シャットダウン処理部
21 電源供給部
22 電源遮断制御部
23 印刷ジョブ格納部
24 通知部
25 代行印刷制御部
26 バス
31 特定情報検出部
32 検索部
33 代行通知部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0116】
【特許文献1】特開2004−127251号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の印刷ジョブを蓄積可能なジョブ記憶手段と、
前記ジョブ記憶手段に蓄積されている前記印刷ジョブに基づいて画像形成剤を用いて被記録媒体に画像形成する画像形成手段と、
ネットワークに接続されてネットワーク上の機器と通信するネットワーク手段と、
前記画像形成手段での画像形成が困難であって所定の復旧操作を必要とする異常状態の発生の有無を検出するエラー検出手段と、
前記エラー検出手段が前記異常状態を検出すると、前記ジョブ記憶手段に蓄積されている前記印刷ジョブを前記ネットワークに接続されている適宜の画像形成装置に送信して代行印刷を依頼する代行印刷制御手段と、
各部に電源電力を供給する電源手段と、
少なくとも前記代行印刷制御手段による代行印刷の依頼が完了すると、前記電源手段に電源電力の供給を遮断させる電源制御手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記エラー検出手段は、
前記被記録媒体が無くなったことを示す異常状態、前記画像形成剤が無くなったことを示す異常状態、前記被記録媒体の搬送にジャムが発生したことを示す異常状態、サービスマンによる対応を必要とするサービスマンコールの異常状態のうち少なくとも1つが発生したことを検出すること特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、
それぞれ異なるサイズの前記被記録媒体を収納する複数の被記録媒体収納手段を備え、
前記エラー検出手段は、
複数の前記被記録媒体収納手段のうち、前記ジョブ記憶手段に蓄積されている印刷ジョブで指定されている前記被記録媒体のサイズに対応するサイズの被記録媒体を収納する該被記録媒体収納手段があるときには、該被記録媒体に該印刷ジョブの画像形成を前記画像形成手段に行わせ、該ジョブ記憶手段に蓄積されている印刷ジョブで指定されている全てのサイズの被記録媒体を収納する該被記録媒体収納手段が無くなると、被記録媒体が無くなったことを示す異常状態の発生を検出することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成手段は、
前記画像形成剤として、カラー画像形成剤とモノクロ画像形成剤を備え、該カラー画像形成剤を使用したカラー画像形成及び該モノクロ画像形成剤を使用したモノクロ画像形成を行い、
前記エラー検出手段は、
前記カラー画像形成剤と前記モノクロ画像形成剤のいずれかがあるときには、前記ジョブ記憶手段の印刷ジョブを該カラー画像形成剤または該モノクロ画像形成剤を使用して前記画像形成手段に画像形成させ、該カラー画像形成剤及び該モノクロ画像形成剤のいずれもが無くなると、画像形成剤が無くなったことを示す異常状態の発生を検出することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成装置は、
該画像形成装置の再起動を行う再起動手段を備え、
前記エラー検出手段は、
前記被記録媒体のジャムと前記サービスマンコールのうち少なくともいずれかの状態の発生を検出すると、前記再起動手段に再起動を所定回数行わせ、該再起動によって該状態が未解消であると、異常状態の発生を検出することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成装置は、
前記代行印刷の要否を決定する所定の特定情報として、前記ネットワークを介して印刷ジョブを送ってくる所定のグループのホスト装置が非稼動状態であることを示す非稼働情報、前記画像形成装置を利用するユーザが不在であることを示す不在情報、少なくとも該画像形成装置の設置されている場所の照明が消灯状態であることを示す照度情報及び現在時刻が予め設定されている該画像形成装置の非利用時間帯であることを示す不在時間情報を検出する特定情報検出手段を備え、
前記代行印刷制御手段は、
前記特定情報検出手段が前記特定情報のうち少なくとも1つを検出するとともに、前記エラー検出手段が前記異常状態の発生を検出すると、前記他の画像形成装置に代行印刷を依頼することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
複数の画像形成装置がネットワークに接続されている画像形成システムにおいて、
前記画像形成装置は、
複数の印刷ジョブを蓄積可能なジョブ記憶手段と、
前記ジョブ記憶手段に蓄積されている前記印刷ジョブに基づいて画像形成剤を用いて被記録媒体に画像形成する画像形成手段と、
ネットワークに接続されてネットワーク上の機器と通信するネットワーク手段と、
前記画像形成手段での画像形成が困難であって所定の復旧操作を必要とする異常状態の発生の有無を検出するエラー検出手段と、
前記エラー検出手段が前記異常状態を検出すると、前記ジョブ記憶手段に蓄積されている前記印刷ジョブを前記ネットワークに接続されている適宜の画像形成装置に送信して代行印刷を依頼する代行印刷制御手段と、
各部に電源電力を供給する電源手段と、
少なくとも前記代行印刷制御手段による代行印刷の依頼が完了すると、前記電源手段に電源電力の供給を遮断させる電源制御手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項8】
複数の印刷ジョブを蓄積可能なジョブ記憶手段に蓄積されている前記印刷ジョブに基づいて画像形成剤を用いて被記録媒体に画像形成する画像形成処理ステップと、
ネットワークに接続されてネットワーク上の機器と通信するネットワーク処理ステップと、
前記画像形成処理ステップでの画像形成が困難であって所定の復旧操作を必要とする異常状態の発生の有無を検出するエラー検出処理ステップと、
前記エラー検出処理ステップが前記異常状態を検出すると、前記ジョブ記憶手段に蓄積されている前記印刷ジョブを前記ネットワークに接続されている適宜の画像形成装置に送信して代行印刷を依頼する代行印刷制御処理ステップと、
各部に電源電力を供給する電源処理ステップと、
少なくとも前記代行印刷制御処理ステップによる代行印刷の依頼が完了すると、前記電源処理ステップからの電源電力の供給を遮断させる電源制御処理ステップと、
を有していることを特徴とする画像形成制御方法。
【請求項9】
コンピュータに、
複数の印刷ジョブを蓄積可能なジョブ記憶手段に蓄積されている前記印刷ジョブに基づいて画像形成剤を用いて被記録媒体に画像形成する画像形成処理と、
ネットワークに接続されてネットワーク上の機器と通信するネットワーク処理と、
前記画像形成処理での画像形成が困難であって所定の復旧操作を必要とする異常状態の発生の有無を検出するエラー検出処理と、
前記エラー検出処理が前記異常状態を検出すると、前記ジョブ記憶手段に蓄積されている前記印刷ジョブを前記ネットワークに接続されている適宜の画像形成装置に送信して代行印刷を依頼する代行印刷制御処理と、
各部に電源電力を供給する電源処理と、
少なくとも前記代行印刷制御処理による代行印刷の依頼が完了すると、前記電源処理からの電源電力の供給を遮断させる電源制御処理と、
を実行させることを特徴とする画像形成制御プログラム。
【請求項10】
請求項9記載の画像形成制御プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−232533(P2012−232533A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103882(P2011−103882)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】