説明

画像形成装置、画像形成システムおよび方法

【課題】発生したエラーの解除をより効率的に行なう画像形成装置、画像形成システムおよび方法を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、要求されたジョブの実行を継続不能にするエラーの発生を検出する検出手段と、検出手段によってエラーが検出されると、当該エラーの解除に物理的操作が必要な部位を特定するとともに、当該特定された部位に対する物理的操作が行なわれているか否かを判定する判定手段と、検出手段によってエラーが検出されてから所定期間の経過後に、当該検出されたエラーの発生に関する通知を行なう通知手段と、検出手段によってエラーが検出されてから所定期間が経過する前に、判定手段によって必要な物理的操作が行なわれていると判定されると、通知手段によるエラーの発生に関する通知を中止させる、または、エラーを解除するための物理的操作が行なわれている可能性がある旨を通知手段により通知させる、制御手段とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置においてエラーが発生した際の通知を提供する画像形成装置、画像形成システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリンタ、コピー機、ファクシミリ、複合機(MFP:multi-functional peripheral)などにおける何らかのエラーを通知する技術が知られている。典型的には、画像形成に必要なトナーまたはインクが無くなったこと(トナーエンプティー)を電子メールなどによって通知する技術が知られている。
【0003】
このような通知機能を用いることで、画像形成装置においてトナーエンプティーが発生した際に、予め設定されたユーザー(典型的には、管理者)にその発生が通知される。そのため、通知を受けた管理者は、必要な措置(トナーやインクの交換、用紙の補給など)を素早く行なうことができる。
【0004】
また、従来の画像形成装置においては、実行を要求した(投入した)ジョブの実行完了をユーザーに通知する機能を搭載しているものもある。このような通知機能では、ジョブの実行が完了した後に、当該ジョブを投入するときに設定したユーザー宛に、完了を通知する電子メールが送信される。このような通知機能を利用することで、ユーザーは、画像形成装置から離れた位置にいても、投入したジョブの実行完了を容易に知ることができる。このようなジョブは、パーソナルコンピューターから送信されたプリントジョブだけではなく、コピージョブなどにも適用できる。
【0005】
上述のような2種類の通知機能を併用したとしても、以下のような不具合が生じる可能性がある。すなわち、トナーエンプティーや用紙切れなどの警告は、管理者などへ通知されるが、通常のユーザーへは通知されない。そのため、通常のユーザーには、自身が投入したジョブの実行完了が通知されたとしても、ジョブの実行を継続不能にするようなエラーについては通知されないので、投入したジョブの実行が継続できない状態であることを知ることができず、ジョブの実行完了まで長時間待たされてしまう場合がある。
【0006】
このような課題に対して、特開2007−326269号公報(特許文献1)には、画像形成装置においてエラーが発生した際に、発生したエラーに関連するジョブを投入したユーザー全員に対して、当該エラーの発生を通知する方法が開示されている。また、特開2004−228642号公報(特許文献2)には、異常発生の通知を、通知先の人が見た(知った)ことが確認されるまで繰返す方法が提案されている。さらに、特開2002−209035号公報(特許文献3)には、エラー解除の対応が検知されても、その後一定時間エラーが解除されなかった場合に、再度通知する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−326269号公報
【特許文献2】特開2004−228642号公報
【特許文献3】特開2002−209035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した先行技術では、以下のような課題がある。すなわち、上述した先行技術は、いずれも、ユーザーにエラーの発生を確実に気付かせることを目的としており、エラーが発生した際には、必ずユーザーへ通知する。しかしながら、このようなエラー通知の有無にかかわりなく、いずれかのユーザーが当該エラーを解除するための操作を行なっている場合がある。このようなエラーを解除するための操作が行なわれていれば、いずれ、ジョブの実行を再開できるにもかかわらず、複数のユーザーに対してエラー通知が一斉に通知されるので、さらに別のユーザーがエラーを解除するために画像形成装置に足を運んでしまい、その結果、当該ユーザーにとっては、無駄足になってしまう可能性がある。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みたものであり、その目的は、エラー発生の通知を適正化することで、発生したエラーの解除をより効率的に行なう画像形成装置、画像形成システムおよび方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のある局面に従う画像形成装置は、要求されたジョブの実行を継続不能にするエラーの発生を検出する検出手段と、検出手段によってエラーが検出されると、当該エラーの解除に物理的操作が必要な部位を特定するとともに、当該特定された部位に対する物理的操作が行なわれているか否かを判定する判定手段と、検出手段によってエラーが検出されてから所定期間の経過後に、当該検出されたエラーの発生に関する通知を行なう通知手段と、検出手段によってエラーが検出されてから所定期間が経過する前に、判定手段によって必要な物理的操作が行なわれていると判定されると、通知手段によるエラーの発生に関する通知を中止させる、または、エラーを解除するための物理的操作が行なわれている可能性がある旨を通知手段により通知させる、制御手段とを含む。
【0011】
好ましくは、画像形成装置は、要求されたジョブを当該ジョブの要求元のユーザーを示す情報と関連付けて記憶する記憶手段と、検出手段によって検出されたエラーによって実行が継続不能になったジョブに関連付けられたユーザーを検索する検索手段とを含み、通知手段は、さらに、検出手段によってエラーが検出された直後に、検索によって検索されたユーザーに対して、エラーの発生に関する通知を行なう。
【0012】
さらに好ましくは、通知手段は、検出手段によってエラーが検出されたときに実行中であったジョブに関連付けられたユーザーにのみ、エラーの発生に関する通知を行なう。
【0013】
好ましくは、通知手段は、ネットワークを介して画像形成装置と接続された配信手段を有する装置を中継して、エラーの発生に関する通知を行なう。
【0014】
好ましくは、判定手段によって特性される部位は、給紙トレイ、用紙搬送経路途中の扉、スキャナーの扉、消耗品交換の扉、通信回線の少なくとも1つを含む。
【0015】
好ましくは、通知手段は、検出手段によってエラーが検出されてから所定期間の経過後であっても、当該エラーの解除に必要な物理的操作が行なわれていなければ、画像形成装置を利用する可能性のあるユーザーに対して、エラーの発生に関する通知を行なう。
【0016】
本発明の別の局面に従う画像形成装置を含む画像形成システムは、画像形成装置における、要求されたジョブの実行を継続不能にするエラーの発生を検出する検出手段と、検出手段によってエラーが検出されると、当該エラーの解除に物理的操作が必要な部位を特定するとともに、画像形成装置の当該特定された部位に対する物理的操作が行なわれているか否かを判定する判定手段と、検出手段によってエラーが検出されてから所定期間の経過後に、当該検出されたエラーの発生に関する通知を行なう通知手段と、検出手段によってエラーが検出されてから所定期間が経過する前に、判定手段によって必要な物理的操作が行なわれていると判定されると、通知手段によるエラーの発生に関する通知を中止させる、または、エラーを解除するための物理的操作が行なわれている可能性がある旨を通知手段により通知させる、制御手段とを含む。
【0017】
本発明のさらに別の局面に従う画像形成装置において実行される方法は、要求されたジョブの実行を継続不能にするエラーの発生を検出するステップと、エラーが検出されることに応答して、当該エラーの解除に物理的操作が必要な部位を特定するとともに、当該特定された部位に対する物理的操作が行なわれているか否かを判定するステップと、エラーが検出されてから所定期間の経過後に、当該検出されたエラーの発生に関する通知を行なうステップと、エラーが検出されてから所定期間が経過する前に、必要な物理的操作が行なわれていると判定されると、エラーの発生に関する通知の中止、および、エラーを解除するための物理的操作が行なわれている可能性がある旨の通知、の一方を実行するステップとを含む。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、エラー発生の通知を適正化することで、発生したエラーの解除をより効率的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態に従う画像形成装置を含む全体システムの構成例を示す模式図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の全体構成を示す斜視図である。
【図3】図2に示す画像形成装置の内部構成を示す模式図である。
【図4】図2に示すパーソナルコンピューターの内部構成を示す模式図である。
【図5】本発明に関連する画像形成装置におけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の実施の形態1に従う画像形成装置におけるエラー発生時の処理手順(エラー解除処理有り)を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の実施の形態1に従う画像形成装置におけるエラー発生時の処理手順(エラー解除処理無し)を示すシーケンス図である。
【図8】本発明の実施の形態1に従う画像形成装置に実装される制御機能の一例を示す模式図である。
【図9】本発明の実施の形態1に従う画像形成装置における処理手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態1の変形例1に従う画像形成装置におけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の実施の形態1の変形例2に従う画像形成装置におけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。
【図12】エラー発生通知およびエラー解除処理開始通知の画面例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態2に従う画像形成装置におけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。
【図14】本発明の実施の形態3に従う画像形成装置におけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。
【図15】本発明の実施の形態4に従う画像形成装置におけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0021】
<A.画像形成装置を含む全体システムの構成>
まず、本実施の形態に従う画像形成装置を含む全体システムの構成について説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置を含む全体システムの構成例を示す模式図である。図1を参照して、全体システムは、1つ以上の画像形成装置MFPと、1つ以上のパーソナルコンピューターPC1〜PC6と、サーバー装置SRVとを含む。図1には、6台のパーソナルコンピューターを図示するが、パーソナルコンピューターの台数についての制限はない。
【0023】
画像形成装置MFP、パーソナルコンピューターPC1〜PC6(以下「パーソナルコンピューターPC」とも総称する。)、およびサーバー装置SRVは、いずれもネットワークNW1またはNW2(以下「ネットワークNW」とも総称する。)を介して接続されている。ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)などの専用回線を用いたネットワーク、一般回線を用いたネットワーク、無線通信によるネットワークのいずれであってもよい。
【0024】
画像形成装置MFPは、プリンタ、コピー機、ファクシミリ、複合機(multi-functional peripheral)などのプリントエンジンを搭載した装置である。本実施の形態においては、画像形成装置MFPが複合機である例を示す。画像形成装置MFPは、スキャナーの走査によって原稿から取得した画像(コピージョブ)、および、いずれかのパーソナルコンピューターPCから受信したプリントデータから生成した画像(プリントジョブ)、についての複写画像を用紙上に形成する。プリントデータは、典型的には、パーソナルコンピューターPCのオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムが発行する描画命令を、プリンタードライバーによって画像形成装置MFPが処理可能なページ記述言語に変換したページ記述言語による描画命令を含む。プリントデータは、PDF(Portable Document Format)、TIFF(Tagged Image File Format)、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、XPS(XML Paper Specification)等のファイルフォーマットで記述された文書データを含み得る。
【0025】
パーソナルコンピューターPCは、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、固定記憶装置(フラッシュメモリなど)、モニター等を有する汎用的な情報処理装置である。パーソナルコンピューターPCは、ユーザー操作に応答して、生成したプリントデータ(プリントジョブ)を画像形成装置MFPへネットワーク送信できるとともに、サーバー装置SRVとの間でデータを遣り取りすることもできる。
【0026】
サーバー装置SRVは、ネットワークNW1およびNW2に接続され、画像形成装置MFPとの間でデータを遣り取りするとともに、各パーソナルコンピューターPCとの間でデータを遣り取りする。後述するように、本実施の形態に従う画像形成装置MFPは、要求されたジョブの実行を継続不能にするエラーが発生した際に、特定のユーザーに対して、当該発生したエラーに関する通知を行なう。このエラーの発生に関する通知は、典型的には、サーバー装置SRVを介して、宛先のユーザー(あるいは、当該ユーザーが使用するパーソナルコンピューターPC)へ送信される。具体的には、サーバー装置SRVは、データ(典型的には、電子メール)の配信手段を有しており、画像形成装置MFPから送信された特定のユーザー宛の電子メールを受信するとともに、ユーザーからの要求に応答して、対応するユーザー宛のメッセージ(電子メール)を配信する。
【0027】
<B.各装置の構成>
(b1:画像形成装置)
次に、図1に示す画像形成装置MFPの構成について説明する。
【0028】
図2は、図1に示す画像形成装置MFPの全体構成を示す斜視図である。図3は、図2に示す画像形成装置MFPの内部構成を示す模式図である。
【0029】
図2を参照して、画像形成装置MFPは、原稿を光学的に読取って画像データを取得するスキャナー120と、画像データに基づいて、複写画像を用紙上に形成する画像処理部140とを含む。画像形成装置MFPの本体上面には、スキャナー120に原稿を送るフィーダ122が配置され、下部には、画像処理部140に用紙を供給する複数の給紙部142が配置される。また、画像形成装置MFPの中央部には、画像処理部140によって画像を形成された用紙が排紙されるトレイ144を有する。
【0030】
画像形成装置MFPの本体上面の前面側(ユーザーが対向する側)には、表示面を有する操作パネル130が装着されている。操作パネル130は、画像形成装置MFPを操作するための装置である。後述するように、操作パネル130は、ユーザーからの各種の指示、数字・文字・記号といった入力などの操作を受付けるための複数のキーと、表示装置とを含む。この表示装置としては、入力機能および表示機能が一体化されたタッチパネルが採用されることが好ましい。タッチパネルで構成された表示装置では、ユーザー操作に応答した各種情報および/または各種操作を受付けるためのメニュー画面などをユーザーに対して表示するとともに、ユーザーによりタッチ操作された位置を取得し、当該取得した位置に応じた入力情報を取得する。
【0031】
図3を参照して、画像形成装置MFPは、制御手段として、CPU101を含む制御部100を有している。制御部100のCPU101には、制御プログラムの格納されたROM102と、作業用のS−RAM(Static Random Access Memory)103と、画像形成に関わる各種の設定を記憶するバッテリバックアップされたNV−RAM(不揮発性メモリ)104と、時計IC105とがバス106を介して接続されている。
【0032】
さらに、制御部100には、原稿から画像を取得するスキャナー120と、各種の入力を行なうキーや表示部を有する操作パネル130と、ネットワークNWを介して接続されたパーソナルコンピューターPCをはじめとする外部の装置との間で各種の情報を送受信するためのネットワークI/F(インターフェイス)160と、ネットワークI/F160により受信したプリントデータから複写画像を生成するプリンタコントローラー150と、複写画像を用紙上に形成する画像処理部140とが、それぞれバス106を介して接続されている。
【0033】
また、制御部100には、固定記憶装置(HDD)110がバス106を介して接続されている。固定記憶装置110は、典型的には、ハードディスク装置である。
【0034】
画像形成装置MFPは、さらに、画像形成装置MFPにおける画像形成動作の状況を検出するためのセンサー群170と、画像形成動作を進行するためのドライバー群180十を含む。センサー群170は、搬送経路上の用紙の有無を検出するための光センサーや、扉の開閉を検出するためのリミットセンサーなどを含む。ドライバー群180は、用紙を搬送するためのモーターを駆動するためのドライバーや、トナーを供給するためのモーターを駆動するためのドライバーなどを含む。
【0035】
(b2:パーソナルコンピューター)
次に、図1に示すパーソナルコンピューターPCの構成について説明する。
【0036】
図4は、図2に示すパーソナルコンピューターPCの内部構成を示す模式図である。パーソナルコンピューターPCは、オペレーティングシステムを含む各種プログラムを実行するCPU200と、CPU200でのプログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶するメモリ212と、CPU200で実行されるプログラムを不揮発的に記憶するハードディスク210とを有する。このようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)ドライブ214またはフレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)ドライブ216によって、それぞれCD−ROM214aまたはフレキシブルディスク216aなどから読取られる。
【0037】
CPU200は、キーボードやマウスなどからなる入力部208を介してユーザーによる操作要求を受取るとともに、プログラムの実行によって生成される画面出力をディスプレイ204へ出力する。また、CPU200は、LANカードなどからなるネットワークインターフェイス(I/F)206を介して、画像形成装置MFPやサーバー装置SRVとの間でデータを遣り取りする。これらの部位は、内部バス202を介して互いに接続される。
【0038】
(b3:サーバー装置)
次に、図1に示すサーバー装置SRVの構成について説明する。サーバー装置SRVの内部構成については、図4に示すパーソナルコンピューターPCと同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0039】
<C.画像形成装置において発生したエラーの通知に係る処理の概要>
本実施の形態においては、画像形成装置MFPに対してジョブの実行が要求された後、当該ジョブの実行を継続不能にするエラーが発生した場合のエラーを適正に通知することで、エラーの解除を確実に行なわせるとともに、このようなエラーの通知を過剰に行なうことでユーザーを煩わせることを防止する。
【0040】
このような相反する課題を解決するために、本実施の形態においては、画像形成装置MFPにおいてエラーが検出されてから所定期間の経過後に、当該検出されたエラーの発生に関する通知が行なわれる。すなわち、エラーの発生直後にエラーの発生に関する通知を行なうのではなく、所定期間だけ待って、通知を行なう。これは、一般的な画像形成装置MFPでは、本体から何らかの方法(光や音)でエラーの発生が周囲にいるユーザーへ通知される。そのため、たまたま画像形成装置MFPの近くにいるユーザーがこのような発生したエラーの解除に必要な物理的操作を行なう場合がある。このような場合には、画像形成装置MFPを利用する(すべての)ユーザーに対しては、エラーの発生に関する通知を行なう必要はない。そのため、このようなエラーに対する対処が行なわれることを期待して、エラーの発生直後には、エラーの発生に関する通知を行なわない。但し、エラーが発生したときに実行中であったジョブに関連付けられたユーザー(ジョブのオーナー)に対しては、エラーの発生直後にエラーの発生に関する通知を行なってもよい。
【0041】
そして、エラーが検出されてから所定期間が経過する前に、エラーの解除に必要な物理的操作がなされていると判定されると、画像形成装置MFPを利用するユーザーに対するエラーの発生に関する通知は、行なわれない。あるいは、画像形成装置MFPを利用するユーザーに対しては、エラーを解除するための物理的操作が行われている可能性がある旨が通知される。
【0042】
このように、いずれかのユーザーによって、発生したエラーを解消するための物理的操作がなされていることが推定される場合には、さらに別のユーザーが物理的操作を行なうために、無駄足を運ぶことが無いような通知を行なう。
【0043】
上述のように、画像形成装置MFPにおいて、要求されたジョブの実行の継続不能にするエラーが発生した場合には、そのエラーの発生に関する通知のタイミングおよび内容を、状況に応じて適正化することで、エラーの解除を確実に行なわせるとともに、ユーザーを煩わせることを防止する。
【0044】
以下、このような処理を実現するための具体的な実施の形態(実施の形態1〜4)について説明する。
【0045】
<D.実施の形態1>
(d1:関連する処理手順)
まず、本発明の実施の形態1に従う画像形成装置MFPにおけるエラー発生時の処理手順を説明する前に、本発明に関連する画像形成装置におけるエラー発生時の処理手順を説明する。
【0046】
図5は、本発明に関連する画像形成装置におけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。図5を参照して、まず、3名のユーザー1,2,3がそれぞれパーソナルコンピューターPC1,PC2,PC3を使用しており、それぞれパーソナルコンピューターPC1,PC2,PC3から画像形成装置MFPに対してジョブが投入されるものとする。
【0047】
図5に示す例では、ユーザー1,2,3がそれぞれ時系列にジョブA,B,Cを画像形成装置MFPへ投入したものとする(シーケンスSQ1,SQ2,SQ3)。そして、最初に投入されたユーザー1からのジョブAの実行中に画像形成装置MFPにおいてエラー(例えば、トナーエンプティー)が発生したものとする(シーケンスSQ10)。
【0048】
このエラー発生に応答して、画像形成装置MFPは、画像形成装置MFPにジョブを投入しているすべてのユーザー(この例では、ユーザー1,2,3)に対して、当該エラーの発生に関する通知(エラー発生通知)を送信する(シーケンスSQ21,SQ22,SQ23)。このエラー発生通知では、画像形成装置MFPにおいてエラーが発生したこと、および、(必要に応じて)当該発生したエラーの内容が通知される。
【0049】
このエラー発生通知の方法としては、任意の形態を採用することができる。典型的には、電子メールを利用して各ユーザーに通知される。電子メールを利用する場合には、ユーザーが利用するパーソナルコンピューターPC上だけではなく、各ユーザーが予め設定して宛先(アドレス)にメッセージが送信される。そのため、各ユーザーは、各字が保有する携帯端末などでこのエラー発生通知のメッセージを確認することもできる。
【0050】
あるいは、各ユーザーが使用しているパーソナルコンピューターPCに対して、通知のメッセージが直接的に送信されてもよい。この場合には、各パーソナルコンピューターPC上で実行されるプリンタードライバーなどが画像形成装置MFPと通信することで、このようなエラー発生通知のメッセージを受信し、その内容が、ポップアップなどのGUI(Graphical User Interface)を用いてユーザーへ提示される。
【0051】
ユーザー1,2,3は、いずれもエラー発生通知を受信して、画像形成装置MFPにおいてエラーが発生していることを知る。いずれかのユーザーは、このエラー発生通知を見て、画像形成装置MFPに向かい、エラーの解除に必要な物理的操作を行なうかもしれない。一方で、たまたま画像形成装置MFPの近くにいたユーザーがエラーの発生を知り、エラーの解除に必要な物理的操作を行なうかもしれない。そのため、エラー発生通知を受けた、1または複数のユーザーが画像形成装置MFPに足を運んだものの、既に別のユーザーがエラーを解除しているかもしれず、あるいは、1つのエラーを解除するために複数のユーザーが画像形成装置MFPに足を運んでしまい、いずれも無駄足になってしまう可能性がある。
【0052】
いずれかのユーザーによって、画像形成装置MFPに発生したエラーの解除が完了すると(シーケンスSQ40)、画像形成装置MFPは、画像形成装置MFPにジョブを投入しているすべてのユーザー(この例では、ユーザー1,2,3)に対して、当該エラーの解除に関する通知(エラー解除通知)を送信する(シーケンスSQ51,SQ52,SQ53)。
【0053】
(d2:実施の形態1に従う処理手順)
次に、本実施の形態に従う処理手順について説明する。
【0054】
図6は、本発明の実施の形態1に従う画像形成装置MFPにおけるエラー発生時の処理手順(エラー解除処理有り)を示すシーケンス図である。図7は、本発明の実施の形態1に従う画像形成装置MFPにおけるエラー発生時の処理手順(エラー解除処理無し)を示すシーケンス図である。図6および図7においても、上述の図5と同様に、ユーザー1,2,3がそれぞれ時系列にジョブA,B,Cを画像形成装置MFPへ投入したものとする(シーケンスSQ1,SQ2,SQ3)。そして、最初に投入されたユーザー1からのジョブAの実行中に画像形成装置MFPにおいてエラー(例えば、トナーエンプティー)が発生したものとする(シーケンスSQ10)。
【0055】
図6および図7を参照して、本実施の形態においては、画像形成装置MFPにおいてエラーが発生してから所定期間に亘って、当該エラーの発生に関する通知(エラー発生通知)は送信されない。すなわち、エラーの発生直後には、エラー発生通知は送信されない。この画像形成装置MFPにおけるエラーの発生からの所定期間は「エラー発生通知猶予期間」とされ、エラー発生通知の送信がマスクされる。このエラー発生通知猶予期間は、いずれかのユーザーが画像形成装置MFPにおいてエラーが発生したことに気付いて、当該エラーの解除に必要な物理的操作を行なうことを期待できる期間に相当する。
【0056】
本実施の形態においては、エラーが検出されると、当該エラーの解除に物理的操作が必要な部位が特定され、さらに、当該特定された部位に対する物理的操作が行われているか否かが判定される。例えば、エラーとして、画像形成装置MFPにトナーエンプティーが発生した場合に、画像形成装置MFPの操作パネル130を操作していたユーザーが当該エラーに気付くと、トナー交換に必要な扉(ドア)が開けることになる。すなわち、トナーエンプティーのエラーの解除に必要な物理的操作としては、トナー交換に必要な扉が開かれることであり、このトナー交換に必要な扉が開かれることを、何らかの手段(センサーなど)で検出することで、当該特定された部位に対する物理的操作が行われているか否かを判定できる。
【0057】
画像形成装置MFPにおいて発生したエラーに対して、いずれかのユーザーがエラーの解除に必要な物理的操作を開始(エラー解除処理開始)していることが検出される(シーケンスSQ30)と、エラー発生通知は送信されない(マスクされる)。すなわち、発生したエラーの解除に対する処置が開始されている場合には、ユーザーに対するエラーの発生に関する通知は中止される。
【0058】
その後、画像形成装置MFPに発生したエラーの解除が完了すると(シーケンスSQ40)、具体的には、ユーザーによるトナー交換の作業が完了すると、画像形成装置MFPは、画像形成装置MFPにジョブを投入しているすべてのユーザー(この例では、ユーザー1,2,3)に対して、当該エラーの解除に関する通知(エラー解除通知)を送信する(シーケンスSQ51,SQ52,SQ53)。
【0059】
これに対して、図7に示すように、エラー発生通知猶予期間の間に、エラーの解除に必要な物理的操作が開始されなかった場合には、画像形成装置MFPは、当該エラーの発生に関する通知(エラー発生通知)を送信する(シーケンスSQ31,SQ32,SQ33)。図7に示す例では、画像形成装置MFPは、画像形成装置MFPにジョブを投入しているすべてのユーザー(この例では、ユーザー1,2,3)に対して、当該エラーの発生に関する通知(エラー発生通知)を送信する。このエラー発生通知では、画像形成装置MFPにおいてエラーが発生したこと、および、(必要に応じて)当該発生したエラーの内容が通知される。
【0060】
このエラーの解除に必要な物理的操作が開始されなかった場合とは、典型的には、画像形成装置MFPの近くにユーザーがいない場合や、近くにいるユーザーであっても画像形成装置MFPで発生したエラーに気付かなかった場合などが想定される。
【0061】
ユーザー1,2,3は、このエラー発生通知によって、画像形成装置MFPにおいてエラーが発生していることに気付き、画像形成装置MFPまで足を運び、エラーの解除に必要な物理的操作を開始する。
【0062】
その後、画像形成装置MFPに発生したエラーの解除が完了すると(シーケンスSQ40)、図6と同様に、画像形成装置MFPは、画像形成装置MFPにジョブを投入しているすべてのユーザー(この例では、ユーザー1,2,3)に対して、当該エラーの解除に関する通知(エラー解除通知)を送信する(シーケンスSQ51,SQ52,SQ53)。
【0063】
なお、図6および図7のいずれにおいても、画像形成装置MFPで発生したエラーの解除が完了した後、画像形成装置MFPで実行中のジョブに関連するユーザーに対してエラー解除通知を送信するのは、各自の指示したジョブの実行完了が遅延した理由を予め知らせるためである。すなわち、少し前にジョブの実行を指示したにもかかわらず、当該ジョブの実行が未だ完了していないことに疑問をもつユーザーがいるかもしれないので、そのようなユーザーに対して、画像形成装置MFPにおいてエラーが発生したが現在はそのエラーが解除されていることを知らせる。このような通知を行なうことは、ユーザーフレンドリーの観点からより好ましい。但し、このようなエラー解除通知は必須の処理ではなく、タイミングおよび送信先については適宜設計すればよい。
【0064】
(d3:制御機能の構成)
次に、上述のような処理手順を実現するための制御機能について説明する。
【0065】
図8は、本発明の実施の形態1に従う画像形成装置MFPに実装される制御機能の一例を示す模式図である。図8に示す各機能は、典型的には、画像形成装置MFPの制御部100(CPU101)がプログラムを実行することで実現される。
【0066】
図8を参照して、画像形成装置MFPの制御部100は、その制御機能として、プロセス管理モジュール1002と、エラー検出モジュール1004と、操作判定モジュール1006と、通知モジュール1010と、検索モジュール1012とを含む。さらに、制御部100は、記憶部1008を利用可能である。この記憶部1008は、制御部100に含まれるS−RAM103が提供する領域の一部を用いて実現してもよいが、典型的には、固定記憶装置(HDD)110が提供する領域の一部を用いて実現される。
【0067】
プロセス管理モジュール1002は、画像形成装置MFPで実行される画像形成処理を管理する機能を提供するとともに、本実施の形態に係る処理についても管理する。
【0068】
エラー検出モジュール1004は、要求されたジョブの実行を継続不能にするエラーが発生したか否かを検出する。より具体的には、エラー検出モジュール1004は、センサー群170によって検出される各種情報に基づいて、画像形成装置MFPにおいてジョブを適切に実行することができない事態が発生したことを検出する。エラー検出モジュール1004が検出するエラーとしては、これらに限られないが、(1)消耗品(用紙、トナー、キャリア、インク、感光体、イメージングユニット)の欠乏・消耗・不足・寿命到達、(2)用紙ジャム(用紙搬送経路中の紙つまりなどの不具合)、(3)原稿ジャム(原稿搬送用のフィーダ122内での紙つまりなどの不具合)、(4)FAXやネットワークなどの通信回線異常(回線開放、回線ビジーなど)などが挙げられる。
【0069】
操作判定モジュール1006は、エラー検出モジュール1004によって何らかのエラーが検出されると、当該エラーの解除に物理的操作が必要な部位を特定する。さらに、操作判定モジュール1006は、当該特定された部位に対する物理的操作が行なわれているか否かを判定する。例えば、操作判定モジュール1006は、エラー検出モジュール1004によってトナーエンプティーがエラーとして検出された場合には、エラーの解除に物理的操作が必要な部位として、トナーを交換するための扉(画像形成装置MFPの前面扉)を特定する。そして、操作判定モジュール1006は、当該特定したトナーを交換するための扉に関連付けられたセンサー(扉開閉センサー)からの検出信号に基づいて、ユーザーが当該扉を開放したか否かを判断する。トナーを交換するための扉が開放されたことが検出されると、操作判定モジュール1006は、エラーの解除に必要な物理的操作が行なわれていると判定する。
【0070】
このような操作判定モジュール1006によって特性される部位としては、これに限られないが、給紙トレイ(用紙の補充用)、用紙搬送経路途中の扉(用紙ジャムの解除)、スキャナーの扉(原稿ジャムの解除)、消耗品交換の扉(消耗品の交換・補充)、通信回線(コネクタや通信線の確認)が挙げられる。
【0071】
記憶部1008は、要求されたジョブを当該ジョブの要求元のユーザーを示す情報と関連付けて記憶する。具体的には、パーソナルコンピューターPCなどから画像形成装置MFPへ送信されるジョブには、ユーザーを示すユーザー情報が付加される。このユーザー情報には、指示元のユーザーを特定するための識別情報(ID)や、指示元のユーザーが使用するパーソナルコンピューターPCを特定するための識別情報などが含まれる。なお、記憶部1008に記憶されるジョブは、基本的には、FIFO(First-In First-Out)で格納/読出される。すなわち、プロセス管理モジュール1002は、外部から送信されたジョブを記憶部1008に順次格納するとともに、画像形成装置MFPにおける画像形成プロセスの進行に伴って、記憶部1008からジョブを順次読み出して、画像形成処理を実行する。
【0072】
検索モジュール1012は、エラー検出モジュール1004によって検出されたエラーによって実行が継続不能になったジョブに関連付けられたユーザーを検索する。そして、検索モジュール1012は、検索したユーザーに関する情報を通知モジュール1010へ出力する。この検索モジュール1012により提供される機能は、エラー発生通知の送信先として、画像形成装置MFPに投入済のジョブに関連付けられたユーザー(オーナー)を特定するなどの処理に用いられる。
【0073】
通知モジュール1010は、画像形成装置MFPを利用するユーザーに対して、各種の通知(メッセージ)を送信する。具体的には、通知モジュール1010は、基本的な機能として、エラー検出モジュール1004によってエラーが検出されてから所定期間(エラー発生通知猶予期間)の経過後に、当該検出されたエラーの発生に関する通知(エラー発生通知)を行なう。但し、通知モジュール1010は、エラー検出モジュール1004によってエラーが検出されてから所定期間(エラー発生通知猶予期間)が経過する前に、操作判定モジュール1006によって必要な物理的操作が行なわれていると判定されると、プロセス管理モジュール1002からの指示に従って、エラーの発生に関する通知(エラー発生通知)を中止する。すなわち、操作判定モジュール1006は、図6に示すような状況においては、通知モジュール1010に、エラー発生通知の送信を行なわせない。
【0074】
一方で、通知モジュール1010は、エラー検出モジュール1004によってエラーが検出されてから所定期間(エラー発生通知猶予期間)の経過後であっても、当該エラーの解除に必要な物理的操作が行なわれていなければ、画像形成装置MFPを利用する可能性のあるユーザーに対して、エラーの発生に関する通知を行なう。
【0075】
なお、後述の変形例において詳述するが、通知モジュール1010は、ユーザーが必要な物理的操作を行なっていると判定された場合には、エラーを解除するための物理的操作が行なわれている可能性がある旨を通知する(詳細については、後述の変形例2)。
【0076】
さらに、通知モジュール1010は、エラー検出モジュール1004によってエラーが検出された直後に、検索モジュール1012によって検索されたユーザーに対しては、エラーの発生に関する通知(エラー発生通知)を行なってもよい(詳細については、後述の変形例1)。典型的には、通知モジュール1010は、エラー検出モジュール1004によってエラーが検出されたときに実行中であったジョブに関連付けられたユーザーにのみ、エラーの発生に関する通知(エラー発生通知)を送信してもよい。
【0077】
また、通知モジュール1010によるエラー発生通知(メッセージ)の送信方法としては、各種の形態を採用できる。上述したように、電子メールのメッセージとして送信する場合には、メールサーバ(サーバー装置SRV)を通じて、宛先のユーザーに対してエラー発生通知が送信される。あるいは、各パーソナルコンピューター上で実行されるプリンタードライバーが提供する機能を利用して、エラー発生通知を各ユーザーに送信してもよい。さらに別形態として、サーバー装置SRVおよび/またはパーソナルコンピューターPCが、画像形成装置MFPに対して定期的にポーリング(プル)することで、エラーの発生に関する通知(エラー発生通知)を伝送してもよい。このように、通知モジュール1010は、ネットワークを介して画像形成装置MFPと接続された配信手段を有するサーバー装置SRVを中継して、エラーの発生に関する通知を行なってもよい。
【0078】
(d4:処理フロー)
次に、上述のような処理手順を実現するための画像形成装置MFPにおける処理フローについて説明する。
【0079】
図9は、本発明の実施の形態1に従う画像形成装置MFPにおける処理手順を示すフローチャートである。典型的に、図9に示す各ステップは、CPU101を含む制御部100によって実行される。
【0080】
図9を参照して、制御部100は、画像形成装置MFPにおいて、要求されたジョブの実行を継続不能にするエラーが発生したか否かを判断する(ステップS100)。エラーが発生していない場合(ステップS100においてNOの場合)には、ステップS100以下の処理が繰返される。
【0081】
これに対して、エラーが発生した場合(ステップS100においてYESの場合)には、制御部100は、エラー解除処理が開始されたか否かを判断する(ステップS102)。より具体的には、制御部100は、検出されたエラーの解除に物理的操作が必要な部位を特定するとともに、当該特定された部位に対する物理的操作が行なわれているか否かを判断する。
【0082】
エラー解除処理が開始されていない場合(ステップS102においてNO)の場合には、制御部100は、エラー発生から所定期間(エラー発生通知猶予期間)が経過したか否かを判断する(ステップS104)。すなわち、エラーが検出されてからエラー発生通知猶予期間が経過したか否かが判定される。エラー発生から所定期間が経過していない場合(ステップS104においてNOの場合)には、ステップS102以下の処理が繰返される。
【0083】
これに対して、エラー発生から所定期間が経過した場合(ステップS104においてYES)の場合には、処理はステップS110へ進む。このステップS110における処理については、後述する。
【0084】
一方、エラー解除処理が開始されている場合(ステップS102においてYES)の場合には、制御部100は、エラーが解除されたか否かを判断する(ステップS106)。エラーが解除されていない場合(ステップS106においてNO)の場合には、制御部100は、エラー解除処理の開始から所定期間が経過したか否かを判断する(ステップS108)。エラー解除処理の開始から所定期間が経過していない場合(ステップS108においてNOの場合)には、ステップS106以下の処理が繰返される。
【0085】
これに対して、エラー解除処理の開始から所定期間が経過した場合(ステップS108においてYES)の場合には、処理はステップS110へ進む。このステップS110における処理については、後述する。
【0086】
一方、エラーが解除された場合(ステップS106においてYES)の場合には、処理はステップS114へ進む。このステップS114における処理については、後述する。
【0087】
ステップS110において、制御部100は、エラー発生通知をユーザーへ送信する(ステップS110)。続いて、制御部100は、エラーが解除されたか否かを判断する(ステップS112)。エラーが解除されていない場合(ステップS112においてNO)の場合には、ステップS112の処理が繰返される。
【0088】
これに対して、エラーが解除された場合(ステップS106においてYES)の場合には、制御部100は、エラー解除通知をユーザーへ送信する(ステップS114)。そして、処理は終了する。
【0089】
(d5:変形例1)
上述の実施の形態1においては、画像形成装置MFPにおいてエラーの発生が検出されてからエラー発生通知猶予期間が経過するまでは、いずれのユーザーに対してもエラー発生通知を送信しない例を説明した。これに対して、特定のユーザーに対してのみは、エラーの発生が検出された直後に、エラー発生通知を送信するようにしてもよい。一例として、エラーが検出されたときに実行中であったジョブに関連付けられたユーザーに対してのみのみエラー発生通知を送信するようにしてもよい。
【0090】
図10は、本発明の実施の形態1の変形例1に従う画像形成装置MFPにおけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。図10に示すシーケンス図は、図6に示す実施の形態1に従うシーケンス図に比較して、エラー発生(シーケンスSQ10)の直後に、当該エラーが発生した時に実行中であったジョブAの要求元のユーザー1のみに対して、エラー発生通知を送信する(シーケンスSQ21)点のみが異なっている。
【0091】
このユーザー1に対して、エラー発生通知を送信する処理としては、検索モジュール1012(図8)が検出されたエラーによって実行が継続不能になったジョブに関連付けられたユーザーを検索し、その検索結果に基づいて、エラー発生通知の送信先が決定される。
【0092】
その他の処理については、上述の実施の形態1と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0093】
このように、エラーが検出されたときに実行中であったジョブに関連付けられたユーザーにのみ、エラーの発生に関する通知を行なうことで、画像形成装置MFPで生じたエラーの回復を、より迅速かつ確実に行なう可能性を高めることができる。
【0094】
(d6:変形例2)
上述の実施の形態1においては、画像形成装置MFPにおいてエラーの発生が検出されてから所定期間(エラー発生通知猶予期間)が経過する前に、いずれかのユーザーによって必要な物理的操作が行なわれていると判定されると、エラー発生通知は送信されない。これに対して、エラーを解除するための物理的操作が行なわれている可能性がある旨をユーザーに通知するようにしてもよい。以下、このような変形例について説明する。
【0095】
図11は、本発明の実施の形態1の変形例2に従う画像形成装置MFPにおけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。図12は、エラー発生通知およびエラー解除処理開始通知の画面例を示す図である。
【0096】
図11に示すシーケンス図は、図6に示す実施の形態1に従うシーケンス図に比較して、画像形成装置MFPにおいて発生したエラーに対して、いずれかのユーザーがエラーの解除に必要な物理的操作を開始(エラー解除処理開始)していることが検出される(シーケンスSQ30)と、画像形成装置MFPにジョブを投入しているすべてのユーザー(この例では、ユーザー1,2,3)に対して、エラー解除処理開始通知を送信する(シーケンスSQ36,SQ37,SQ38)点のみが異なっている。
【0097】
このエラー解除処理開始通知は、エラーを解除するための物理的操作が行なわれている可能性がある旨をユーザーに通知するものであり、この通知を受けたユーザーは、画像形成装置MFPにおいてジョブの実行を継続することのできないエラーが発生しているためジョブの完了が遅れる可能性があることを知ることができるとともに、いずれかのユーザーが既にエラーを解除するための物理的操作を行なっているので自身が対処する必要性は低いということを知ることができる。これによって、ユーザーが画像形成装置MFPへ無駄に足を運ぶことを避けることができる。
【0098】
図11(A)には、エラー発生通知の一例を示す。このエラー発生通知では、画像形成装置MFPにおいてエラーが発生したこと、および、そのエラーの内容がユーザーに通知される。これに対して、図11(B)に示すエラー解除処理開始通知では、画像形成装置MFPにおいてエラーが発生したこと、および、いずれかのユーザーが既にエラーを解除するための物理的操作を行なっていることがユーザーに通知される。
【0099】
その他の処理については、上述の実施の形態1と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0100】
このように、エラー解除処理開始通知がユーザーに送信されることで、ユーザーは、自身の投入したジョブの実行完了が遅れることを予測できるため、状況に応じて適切な対処をとることができる。また、いずれかのユーザーが既にエラーを解除するための物理的操作を行なっていることを予め知ることができるので、無駄に画像形成装置MFPに足を向ける必要がない。
【0101】
<E.実施の形態2>
上述の実施の形態1においては、画像形成装置MFPが各ユーザー(あるいは、各ユーザーが使用しているパーソナルコンピューター)へ各種通知(メッセージ)を直接送信する形態を例示した。これに対して、サーバー装置SRVを介して、これらの通知(メッセージ)を各ユーザー(あるいは、各ユーザーが使用しているパーソナルコンピューター)へ送信してもよい。すなわち、画像形成装置MFPの通知モジュール1010(図8)は、ネットワークを介して画像形成装置MFPと接続された配信手段を有するサーバー装置SRVを中継して、エラーの発生に関する通知を行なってもよい。
【0102】
図13は、本発明の実施の形態2に従う画像形成装置MFPにおけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。図13に示すシーケンス図は、図6に示す実施の形態1に従うシーケンス図に比較して、エラー発生通知およびエラー解除通知を、サーバー装置SRVを介して、ユーザー1,2,3へ送信している点(シーケンスSQ20,SQ50)が異なっている。
【0103】
すなわち、サーバー装置SRVは、画像形成装置MFPから各種通知(メッセージ)を代表して受取るとともに、当該受取った各種通知を宛て先のユーザー(または、各ユーザーが使用しているパーソナルコンピューター)へ転送する。
【0104】
その他の処理については、上述の実施の形態1と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0105】
このようなサーバー装置SRVを導入することで、上述の実施の形態1によって得られる作用効果に加えて、画像形成装置MFPから送信される各種通知(メッセージ)の量を低減し、画像形成装置MFPの処理量を低減できる。
【0106】
なお、上述の実施の形態1において説明した変形例1および2についても、実施の形態2に同様に適用できる。
【0107】
<F.実施の形態3>
上述の実施の形態2においては、画像形成装置MFPがサーバー装置SRVへ各種通知(メッセージ)を送信し、その後、サーバー装置SRVが各ユーザー(あるいは、各ユーザーが使用しているパーソナルコンピューター)へ送信(配信)する形態を例示した。これに対して、サーバー装置SRVが定期的に画像形成装置MFPに対してポーリングすることで、各種通知(メッセージ)を取得し、その後、取得した各種通知(メッセージ)を各ユーザー(あるいは、各ユーザーが使用しているパーソナルコンピューター)へ送信(配信)するようにしてもよい。
【0108】
図14は、本発明の実施の形態3に従う画像形成装置MFPにおけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。図14に示すシーケンス図は、図13に示す実施の形態2に従うシーケンス図に比較して、サーバー装置SRVが定期的に画像形成装置MFPに対して問い合わせ(MFP状態確認)を行ない、画像形成装置MFPから各時点の状態を示す情報を取得する点(シーケンスSQ10A,SQ10B,SQ20A,SQ20B,SQ50A,SQ50B)が異なっている。
【0109】
より具体的には、サーバー装置SRVは、画像形成装置MFPに対して、状態確認を定期的に行なう。例えば、画像形成装置MFPにおいてエラーが発生し、そのエラー発生からの所定期間(エラー発生通知猶予期間)内では、エラー発生通知の送信がマスクされる。そのため、サーバー装置SRVから画像形成装置MFPに対してMFP状態確認が通知された場合(シーケンスSQ10A)には、画像形成装置MFPは、既にエラーが発生しているが、「エラー無」をサーバー装置SRVへ応答する(シーケンスSQ10B)。
【0110】
その後、エラー発生から所定期間(エラー発生通知猶予期間)が経過した後、サーバー装置SRVから画像形成装置MFPに対してMFP状態確認が通知された場合(シーケンスSQ20A)には、画像形成装置MFPは、既にエラーが発生していることを示す「エラー有」をサーバー装置SRVへ応答する(シーケンスSQ20B)。この「エラー有」の応答に従って、サーバー装置SRVは、画像形成装置MFPにジョブを投入しているすべてのユーザー(この例では、ユーザー1,2,3)に対して、当該エラーの発生に関する通知(エラー発生通知)を送信する(シーケンスSQ21,SQ22,SQ23)。
【0111】
さらに、いずれかのユーザーによって、画像形成装置MFPに発生したエラーの解除が完了した後(シーケンスSQ40)、サーバー装置SRVから画像形成装置MFPに対してMFP状態確認が通知された場合(シーケンスSQ50A)には、画像形成装置MFPは、発生したエラーが解除されたことを示す「エラー解除」をサーバー装置SRVへ応答する(シーケンスSQ50B)。この「エラー解除」の応答に従って、サーバー装置SRVは、画像形成装置MFPにジョブを投入しているすべてのユーザー(この例では、ユーザー1,2,3)に対して、当該エラーの解除に関する通知(エラー解除通知)を送信する(シーケンスSQ51,SQ52,SQ53)。
【0112】
その他の処理については、上述の実施の形態1および2と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0113】
このようなサーバー装置SRVを導入することで、上述の実施の形態1および2によって得られる作用効果に加えて、画像形成装置MFPは、問い合わせがあった場合にのみ応答すればよいので、その処理量を低減できる。
【0114】
なお、上述の実施の形態1において説明した変形例1および2についても、実施の形態3に同様に適用できる。
【0115】
<G.実施の形態4>
上述の実施の形態3においては、サーバー装置SRVが定期的に画像形成装置MFPに対してポーリングすることで、各種通知(メッセージ)を取得し、その後、取得した各種通知(メッセージ)を各ユーザー(あるいは、各ユーザーが使用しているパーソナルコンピューター)へ送信(配信)する形態を例示した。これに対して、各ユーザーが使用する各パーソナルコンピューターが定期的に画像形成装置MFPに対してポーリングすることで、各種通知(メッセージ)を取得するようにしてもよい。
【0116】
図15は、本発明の実施の形態4に従う画像形成装置MFPにおけるエラー発生時の処理手順を示すシーケンス図である。図15に示すシーケンス図は、図14に示す実施の形態3に従うシーケンス図に比較して、各パーソナルコンピューターが定期的に画像形成装置MFPに対して問い合わせ(MFP状態確認)を行ない、画像形成装置MFPから各時点の状態を示す情報を取得する点が異なっている。
【0117】
より具体的には、各パーソナルコンピューターは、画像形成装置MFPに対して、状態確認を定期的に行なう。例えば、画像形成装置MFPにおいてエラーが発生し、そのエラー発生からの所定期間(エラー発生通知猶予期間)内では、エラー発生通知の送信がマスクされる。そのため、各パーソナルコンピューターから画像形成装置MFPに対してMFP状態確認が通知された場合(シーケンスSQ17)には、画像形成装置MFPは、既にエラーが発生しているが、「エラー無」を問合元のパーソナルコンピューターへ応答する(シーケンスSQ18)。
【0118】
その後、エラー発生から所定期間(エラー発生通知猶予期間)が経過した後、各パーソナルコンピューターから画像形成装置MFPに対してMFP状態確認が通知された場合(シーケンスSQ27)には、画像形成装置MFPは、当該エラーの発生に関する通知(エラー発生通知)を問合元のパーソナルコンピューターへ応答する(シーケンスSQ28)。
【0119】
さらに、いずれかのユーザーによって、画像形成装置MFPに発生したエラーの解除が完了した後(シーケンスSQ40)、各パーソナルコンピューターから画像形成装置MFPに対してMFP状態確認が通知された場合(シーケンスSQ57)には、画像形成装置MFPは、当該エラーの解除に関する通知(エラー解除通知)を問合元のパーソナルコンピューターへ応答する(シーケンスSQ58)。
【0120】
その他の処理については、上述の実施の形態1および2と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0121】
このような構成を採用することで、上述の実施の形態1および2によって得られる作用効果に加えて、画像形成装置MFPを利用するユーザーの数(パーソナルコンピューターの台数)が増加した場合であっても、フレキシブルに対処できる。
【0122】
なお、上述の実施の形態1において説明した変形例1および2についても、実施の形態4に同様に適用できる。
【0123】
<H.その他の形態>
上述した実施の形態1〜4においては、主として、画像形成装置MFPに主たる機能が実装された例を示したが、上述したような処理を、画像形成装置MFPと別体の装置との組合せとして実現してもよい。すなわち、複数の実行主体からなるシステムとして、上述したような処理を提供することができる。
【0124】
さらに、本発明は、以下のような形態を含み得る。
本発明の別の局面に従う画像形成装置は、投入されたジョブの実行が継続できないエラーが発生した場合に、エラーを検出するエラー検出手段と、エラー検出手段によってエラーが検出された場合、エラー発生の一定時間後に、ユーザーまたは管理者に通知を行なうエラー通知手段と、エラーを解消するために物理的動作が必要な装置の箇所を判定するエラー箇所判定手段と、エラー発生時に、エラー箇所判定手段によって判定された箇所の物理的操作が行われたことを検知するエラー解除作業開始判定手段と、エラー発生後、一定時間内にエラー解除作業開始判定手段によってエラー解除作業が開始されたことが検知された場合、ユーザーへの通知は行なわない、または、エラー解除作業を行っている可能性がある旨を通知する。
【0125】
好ましくは、画像形成装置は、投入された複数のジョブを、それぞれ投入したユーザーと関連付けて記憶する記憶手段と、エラー発生時に、投入されているジョブで処理続行不可能になるジョブを検索する処理続行不可ジョブ検索手段と、処理続行不可ジョブ検索手段によって、検索された続行できないジョブを投入したユーザーの宛先を記憶手段から取得し、エラー通知手段によって通知する。
【0126】
さらに好ましくは、画像形成装置は、エラー発生時に出力中であり、かつ、エラーによって停止したジョブのユーザーにのみ、エラー発生直後にエラー発生を通知する。
【0127】
好ましくは、エラー通知手段によって通知する宛先は、ネットワークによって画像形成装置と接続され、エラー通知手段を持った装置を含む。
【0128】
好ましくは、エラー箇所判定手段で判定される箇所としては、給紙トレイ、用紙搬送経路途中の扉、スキャナーの扉、消耗品交換の扉、Fax回線のいずれかを含む。
【0129】
好ましくは、エラー発生後も一定の時間エラーが解除されなかった場合、エラーによって実行に影響を受けているすべてのジョブのユーザーにエラー発生を通知する。
【0130】
<I.利点>
以上、説明したように、本発明の実施の形態によれば、エラー発生の通知を適正化することで、発生したエラーの解除をより効率的に行なうことができる。すなわち、画像形成装置MFPにおいて何らかのエラーが発生した後、既にエラー解除の対処を行なっているユーザーがいるにもかかわらず、別のユーザーが重複してエラー解除のために画像形成装置MFPへ向かってしまうという無駄を軽減することができる。
【0131】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0132】
100 制御部、101,200 CPU、102 ROM、103 RAM、105 時計IC、106 バス、110 固定記憶装置(HDD)、120 スキャナー、122 フィーダ、130 操作パネル、140 画像処理部、142 給紙部、144 トレイ、150 プリンタコントローラー、160 ネットワークI/F、170 センサー群、180 ドライバー群、202 内部バス、204 ディスプレイ、208 入力部、210 ハードディスク、212 メモリ、214 CD−ROMドライブ、216 フレキシブルディスクドライブ、214a CD−ROM、216a フレキシブルディスク、1002 プロセス管理モジュール、1004 エラー検出モジュール、1006 操作判定モジュール、1008 記憶部、1010 通知モジュール、1012 検索モジュール、MFP 画像形成装置、NW,NW1,NW2 ネットワーク、PC,PC1〜PC6 パーソナルコンピューター、SRV サーバー装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
要求されたジョブの実行を継続不能にするエラーの発生を検出する検出手段と、
前記検出手段によってエラーが検出されると、当該エラーの解除に物理的操作が必要な部位を特定するとともに、当該特定された部位に対する物理的操作が行なわれているか否かを判定する判定手段と、
前記検出手段によってエラーが検出されてから所定期間の経過後に、当該検出されたエラーの発生に関する通知を行なう通知手段と、
前記検出手段によってエラーが検出されてから前記所定期間が経過する前に、前記判定手段によって必要な物理的操作が行なわれていると判定されると、前記通知手段によるエラーの発生に関する通知を中止させる、または、エラーを解除するための物理的操作が行なわれている可能性がある旨を前記通知手段により通知させる、制御手段とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
要求されたジョブを当該ジョブの要求元のユーザーを示す情報と関連付けて記憶する記憶手段と、
前記検出手段によって検出されたエラーによって実行が継続不能になったジョブに関連付けられたユーザーを検索する検索手段とを備え、
前記通知手段は、さらに、前記検出手段によってエラーが検出された直後に、前記検索によって検索されたユーザーに対して、エラーの発生に関する通知を行なう、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記通知手段は、前記検出手段によってエラーが検出されたときに実行中であったジョブに関連付けられたユーザーにのみ、エラーの発生に関する通知を行なう、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記通知手段は、ネットワークを介して前記画像形成装置と接続された配信手段を有する装置を中継して、エラーの発生に関する通知を行なう、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記判定手段によって特性される部位は、給紙トレイ、用紙搬送経路途中の扉、スキャナーの扉、消耗品交換の扉、通信回線の少なくとも1つを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記通知手段は、前記検出手段によってエラーが検出されてから所定期間の経過後であっても、当該エラーの解除に必要な物理的操作が行なわれていなければ、前記画像形成装置を利用する可能性のあるユーザーに対して、エラーの発生に関する通知を行なう、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像形成装置を含む画像形成システムであって、
前記画像形成装置における、要求されたジョブの実行を継続不能にするエラーの発生を検出する検出手段と、
前記検出手段によってエラーが検出されると、当該エラーの解除に物理的操作が必要な部位を特定するとともに、前記画像形成装置の当該特定された部位に対する物理的操作が行なわれているか否かを判定する判定手段と、
前記検出手段によってエラーが検出されてから所定期間の経過後に、当該検出されたエラーの発生に関する通知を行なう通知手段と、
前記検出手段によってエラーが検出されてから前記所定期間が経過する前に、前記判定手段によって必要な物理的操作が行なわれていると判定されると、前記通知手段によるエラーの発生に関する通知を中止させる、または、エラーを解除するための物理的操作が行なわれている可能性がある旨を前記通知手段により通知させる、制御手段とを備える、画像形成システム。
【請求項8】
画像形成装置において実行される方法であって、
要求されたジョブの実行を継続不能にするエラーの発生を検出するステップと、
エラーが検出されることに応答して、当該エラーの解除に物理的操作が必要な部位を特定するとともに、当該特定された部位に対する物理的操作が行なわれているか否かを判定するステップと、
エラーが検出されてから所定期間の経過後に、当該検出されたエラーの発生に関する通知を行なうステップと、
エラーが検出されてから前記所定期間が経過する前に、必要な物理的操作が行なわれていると判定されると、エラーの発生に関する通知の中止、および、エラーを解除するための物理的操作が行なわれている可能性がある旨の通知、の一方を実行するステップとを含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−94994(P2013−94994A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237547(P2011−237547)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】