説明

画像形成装置、画像形成システム及び画像形成方法

【課題】ネットワークに接続された複数の画像形成装置を複数のグループに分けて、グループ毎に必要な情報を共有できるようにすることを目的とする。
【解決手段】プリンタ110は、自装置の識別情報と、自装置が属しているグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを、通信制御部123を介して、ネットワークに接続されている他の画像形成装置に送信する検索部122と、通信制御部123を介して、他の画像形成装置から検索メッセージを受信した場合に、受信された検索メッセージで通知されるグループ確認情報で確認されるグループと、自装置が属しているグループと、が等しい場合に、通信制御部123を介して、検索応答メッセージを受信された検索メッセージの送信元に送信する検索応答部113と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成システム及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークに接続された複数のプリンタの中から、利用者が選択したプリンタで印刷を行う技術がある。
例えば、特許文献1には、ネットワークに接続された、複数のプリントサーバと、複数のプリンタと、複数のクライアントコンピュータとにより構成されたプリントシステムが開示されている。このプリントシステムでは、クライアントコンピュータからプリントサーバに印刷ジョブが送信されると、プリントサーバは、この印刷ジョブを保存する。さらに、プリントサーバは、保存された印刷ジョブの情報を、ネットワークに接続された全てのプリンタに通知する。これにより、プリンタは、どのプリントサーバにどのような印刷ジョブが保存されているのかを知ることができる。利用者は、何れかのプリンタで、プリントサーバに保存された印刷ジョブを指定して印刷指示を行うことにより、プリントサーバに保存された印刷ジョブの印刷を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−193322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、ネットワークに接続された全てのプリンタに全ての印刷ジョブの情報を送信するため、ネットワークに接続された全てのプリンタで印刷を行うことができ、セキュリティの観点からは、問題がある。
そこで、本発明は、ネットワークに接続された複数の画像形成装置を複数のグループに分けて、グループ毎に必要な情報を共有できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る画像形成装置は、ネットワークとの間で情報を送受信する通信制御部と、記憶部と、自装置の識別情報と、自装置が属しているグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを、前記通信制御部を介して、前記ネットワークに接続されている他の画像形成装置に送信する処理、前記通信制御部を介して、前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置の識別情報を通知するための検索応答メッセージを受信する処理、及び、前記受信された検索応答メッセージで通知された識別情報を前記記憶部に記憶させる処理、を行う検索部と、前記通信制御部を介して、前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置の識別情報と、前記他の画像形成装置が属しているグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを受信する処理、及び、前記受信された検索メッセージで通知されるグループ確認情報で確認されるグループと、自装置が属しているグループと、が等しい場合に、前記通信制御部を介して、自装置の識別情報を通知するための検索応答メッセージを前記受信された検索メッセージの送信元に送信する処理、を行う検索応答部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、ネットワークに接続された複数の画像形成装置を複数のグループに分けて、グループ毎に必要な情報を共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態1及び実施の形態2に係る画像形成システムを概略的に示す構成図である。
【図2】実施の形態1におけるプリンタの構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】実施の形態1におけるプリンタ情報の概略図である。
【図4】実施の形態1におけるPCの構成を概略的に示すブロック図である。
【図5】実施の形態1における印刷データを示す概略図である。
【図6】実施の形態1におけるプリンタが他のプリンタを検索する処理を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態1におけるプリンタが検索メッセージを受信した場合の処理を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態1において、同一のネットワークに接続された複数のプリンタが行う検索処理の第1例を示すシーケンス図である。
【図9】実施の形態1において、同一のネットワークに接続された複数のプリンタが行う検索処理の第1例を示すシーケンス図である。
【図10】実施の形態1において、同一のネットワークに接続された複数のプリンタが行う検索処理の第2例を示すシーケンス図である。
【図11】実施の形態1において、同一のネットワークに接続された複数のプリンタが行う検索処理の第2例を示すシーケンス図である。
【図12】実施の形態1におけるプリンタが、自装置と同じプリンタグループに属する他のプリンタが正常に動作をしているのかを確認する処理を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態1におけるプリンタが動作確認メッセージを受信した場合の処理を示すフローチャートである。
【図14】実施の形態1において、ネットワークに接続された複数のプリンタによる動作確認処理を示すシーケンス図である。
【図15】実施の形態1におけるPCが印刷データを作成し、送信する処理を示すフローチャートである。
【図16】実施の形態1におけるプリンタが印刷データを受信した場合の処理を示すフローチャートである。
【図17】実施の形態1におけるプリンタで、認証情報が付加された印刷データを印刷する場合の処理を示すフローチャートである。
【図18】実施の形態1におけるプリンタで、認証情報が付加された印刷データを印刷する場合の処理を示すフローチャートである。
【図19】実施の形態1における印刷データ選択画面の一例を示す概略図である。
【図20】実施の形態1におけるプリンタが検索依頼メッセージを受信した場合の処理を示すフローチャートである。
【図21】実施の形態1におけるプリンタが印刷データ取得要求メッセージを受信した場合の処理を示すフローチャートである。
【図22】実施の形態2におけるPCの構成を概略的に示すブロック図である。
【図23】実施の形態2におけるPCが印刷データを作成し、送信する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
(構成の説明)
図1は、実施の形態1に係る画像形成システム100を概略的に示す構成図である。画像形成システム100は、画像形成装置としてのプリンタ110A、110B、110C、・・・(特に各々を区別する必要がない場合には、プリンタ110という)と、情報処理装置としてのPC130とを備える。プリンタ110及びPC130は、ネットワーク150に接続されている。なお、PC130は、ネットワーク150に複数接続されていてもよい。なお、図1の括弧内の符号は、実施の形態2における構成である。
【0009】
図2は、プリンタ110の構成を概略的に示すブロック図である。プリンタ110は、自装置情報記憶部111と、検索部112と、検索応答部113と、プリンタ情報記憶部114と、動作確認部115と、動作確認応答部116と、画像情報管理部としての印刷データ管理部117と、画像情報記憶部としての印刷データ保存部118と、一時記憶部119と、認証部120と、ユーザインタフェース部(以下、UIF部という)121と、画像形成部としての印刷部122と、通信制御部123とを備える。ここで、検索部112、検索応答部113、動作確認部115、動作確認応答部116、印刷データ管理部117により制御部が構成される。また、自装置情報記憶部111、プリンタ情報記憶部114、印刷データ保存部118及び一時記憶部119により、記憶部が構成される。なお、プリンタ110の制御部及び記憶部を、それぞれ第1制御部及び第1記憶部ともいう。さらに、プリンタ110の検索部112、UIF部121及び通信制御部123を、それぞれ、第1検索部、第1UIF部及び第1通信制御部ともいう。
【0010】
自装置情報記憶部111は、自装置であるプリンタ110に関する情報を記憶する。例えば、自装置情報記憶部111は、自装置であるプリンタ110の識別情報、名称、機種名、自装置の能力を示す能力情報及び自装置における消耗品の状態を示す消耗品状態情報等を記憶する。ここで、自装置であるプリンタ110の識別情報として、例えば、ネットワーク150において装置を識別するための通信アドレスを利用することができる。通信アドレスとしては、IPアドレス、又は、MACアドレス、IPアドレス及びMACアドレスの組み合わせ等を利用することができる。
また、自装置情報記憶部111は、自装置が特定のグループに属していることを確認するためのグループ確認情報であるパスフレーズが自装置に設定されている場合には、このパスフレーズを記憶する。例えば、パスフレーズは、UIF部121を介して、プリンタ110の利用者又は画像形成システム100の管理者により入力されるものとする。なお、パスフレーズは、複数記憶されていてもよい。この場合、プリンタ110には、記録されているパスフレーズの数と同じだけのプリンタ情報記憶部114が備えられ、パスフレーズとプリンタ情報記憶部114とは一対一で対応付けられるものとする。
【0011】
検索部112は、ネットワーク150に接続された他のプリンタ110の検索を行う。例えば、検索部112は、通信制御部123を介して、ネットワーク150に接続されている他のプリンタ110に対し、所定の検索メッセージを送信する処理を行う。なお、検索部112は、ブロードキャストにより、検索メッセージを送信する処理を行うことが望ましい。この検索メッセージには、自装置にパスフレーズが設定されている場合には、パスフレーズが含まれる。また、この検索メッセージには、装置情報が含まれていてもよい。装置情報は、自装置の識別情報、自装置の名称、機種名、能力情報及び消耗品状態情報の何れか又は全部が含まれていてもよい。これらの情報は、自装置情報記憶部111に記憶されているものとする。
そして、検索部112は、通信制御部123を介して、ネットワーク150に接続された他のプリンタ110から検索応答メッセージを受け取る。この検索応答メッセージは、検索メッセージへの応答である。検索応答メッセージには、検索応答メッセージの送信元である他のプリンタ110の装置情報が含まれていてもよい。検索部112は、検索応答メッセージに含まれている装置情報に基づいて、プリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報を更新する。
【0012】
検索応答部113は、通信制御部123を介して、ネットワーク150に接続された他のプリンタ110が送信した検索メッセージを受け取る。検索応答部113は、受け取った検索メッセージに含まれる他のプリンタ110の装置情報を取り出す。そして、検索応答部113は、取り出した装置情報に基づき、プリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報を更新する。さらに、検索応答部113は、通信制御部123を介して、検索メッセージの送信元である他のプリンタ110に、検索応答メッセージを送信する処理を行う。この検索応答メッセージには、自装置の装置情報が含まれていてもよい。
ここで、検索メッセージの送信元である他のプリンタ110にパスフレーズが設定されている場合には、検索メッセージには、パスフレーズが含まれる。パスフレーズを含む検索メッセージを受け取った検索応答部113は、検索メッセージに含まれるパスフレーズと、プリンタ110に設定されているパスフレーズとが一致するのかを確認する。そして、検索応答部113は、パスフレーズが一致する場合には、プリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報の更新と、検索応答メッセージを送信する処理とを行う。一方、パスフレーズが一致しない場合には、検索応答部113は、これらの処理を行わない。なお、検索応答部113は、検索メッセージにパスフレーズが含まれていない場合には、パスフレーズが一致しないものと判断してもよく、また、パスフレーズが一致するものと判断してもよい。
【0013】
プリンタ情報記憶部114は、ネットワーク150に接続された他のプリンタ110の装置情報を格納するプリンタ情報(画像形成装置情報)を記憶する。図3は、プリンタ情報114aの概略図である。プリンタ情報114aは、No欄114bと、IPアドレス欄114cと、プリンタ名欄114dと、動作確認の要否欄114eと、機種名欄114fと、最大用紙サイズ欄114gと、トナー残量欄114hとを有するテーブル形式の情報である。
No欄114bは、各々の行を識別するための識別番号を格納する。
IPアドレス欄114cは、装置情報の送信元である他のプリンタ110の識別情報である、他のプリンタ110のIPアドレスを格納する。
プリンタ名欄114dは、IPアドレス欄114cで識別される他のプリンタ110の名称を格納する。ここで、本実施の形態においては、プリンタ110の名称に、プリンタ(画像形成装置)であることを示す識別情報が含まれているものとする。図3の例では、「プリンタ」の文字列が含まれている。
動作確認の要否欄114eは、IPアドレス欄114cで識別される他のプリンタ110の動作確認を行う必要があるか否かを示す動作確認情報を格納する。本実施の形態においては、動作確認情報は、「○」であれば動作確認を行う必要があり、「×」であれば動作確認を行う必要がないことを示す。
機種名欄114fは、IPアドレス欄114cで識別される他のプリンタ110の機種を識別するための機種名を格納する。
最大用紙サイズ欄114gは、IPアドレス欄114cで識別される他のプリンタ110で印刷することのできる最大用紙サイズを格納する。
トナー残量欄114hは、IPアドレス欄114cで識別される他のプリンタ110のトナー残量を格納する。ここでは、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(ブラック)の各色のトナーの残量が格納されている。
なお、図3に示されているプリンタ情報114aでは、他のプリンタ110の識別情報は、IPアドレスであり、能力情報は、最大用紙サイズであり、消耗品状態情報は、トナー残量である。その代わりに、例えば、他のプリンタ110の識別情報は、MACアドレスであってもよく、また、これが含まれていてもよい。また、能力情報は、カラー印刷に対応しているか否か、及び、解像度の少なくとも何れか一方であってもよく、これらが含まれていてもよい。さらに、消耗品状態情報は、用紙の残量、及び、感光ドラムの寿命の少なくとも何れか一方であってもよく、これらが含まれていてもよい。さらに、プリンタ情報114aは、IPアドレス欄114cで特定される他のプリンタ110の状態、例えば、障害が生じている等の状態を示すステータス情報を格納する欄をさらに有してもよい。
【0014】
図2の説明に戻り、動作確認部115は、予め定められた時、例えば、周期的(所定の期間毎)又は特定の時刻等に、プリンタ情報114aで特定される他のプリンタ110の動作確認を行う。例えば、動作確認部115は、通信制御部123を介して、プリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報114aに格納されているIPアドレスを宛先として、動作確認要求としての動作確認メッセージを送信する処理を行う。この動作確認メッセージには、自装置の識別情報を含め、また、他の装置情報を含んでもよい。さらに、この動作確認メッセージには、自装置の状態情報としてのステータス情報、例えば、用紙ジャム等の障害情報等、を含んでもよい。そして、動作確認部115は、動作確認メッセージの送信処理を行った後、他のプリンタ110からの動作確認応答メッセージを所定時間待つ。動作確認部115は、通信制御部123を介して、所定時間内に動作確認応答メッセージを取得した場合には、この動作確認応答メッセージの送信元である他のプリンタ110は正常に動作していると判断する。一方、動作確認部115は、通信制御部123を介して、所定時間内に動作確認応答メッセージを取得しなかった場合には、動作確認応答メッセージを返信してこない他のプリンタ110は動作不良であると判断する。なお、プリンタ情報114aに格納されている他のプリンタ110は、検索応答部113が検索メッセージにパスフレーズが含まれていない場合に、パスフレーズが一致しないものと判断するように設定されているときには、自装置と同じパスフレーズが設定されている他のプリンタ110である。一方、プリンタ情報114aに格納されている他のプリンタ110は、検索応答部113が検索メッセージにパスフレーズが含まれていない場合に、パスフレーズが一致するものと判断するように設定されているときには、自装置と同じパスフレーズが設定されている他のプリンタ110及びパスフレーズが設定されていない他のプリンタ110である。
そして、動作確認部115は、動作不良であると判断した他のプリンタ110の装置情報を、プリンタ情報114aから削除する。なお、動作確認部115は、動作不良であると判断した他のプリンタ110がある場合には、プリンタ情報114aに格納されている装置情報を全て削除して、検索部112によりプリンタ110の検索を再度行わせてもよい。動作確認部115は、動作確認応答メッセージに、送信元の他のプリンタ110の消耗品状態情報及びステータス情報等が含まれている場合には、含まれている情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する。
【0015】
動作確認応答部116は、通信制御部123を介して、他のプリンタ110からの動作確認メッセージを受け取る。そして、動作確認応答部116は、通信制御部123を介して、受け取った動作確認メッセージの送信元の他のプリンタ110に、応答としての動作確認応答メッセージを送信する処理を行う。この動作確認応答メッセージには、自装置の識別情報を含めるとともに、自装置のトナー残量等の消耗品状態情報が含まれていてもよい。さらに、動作確認応答メッセージには、自装置のステータス情報として、例えば、用紙ジャム等の障害情報が含まれていてもよい。なお、動作確認応答部116は、受け取った動作確認メッセージに、その送信元である他のプリンタ110の消耗品状態情報及びステータス情報等が含まれる場合、その含まれる情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する。また、動作確認応答部116は、動作確認メッセージを受け取ると、その送信元である他のプリンタ110が正常に動作しているものと判断し、この他のプリンタ110に対応する、プリンタ情報114aの動作確認情報を「×」にすることで、この他のプリンタ110への動作確認メッセージの送信を一度だけスキップさせる。なお、動作確認応答部116は、自装置に何らかの異常があった場合、動作確認応答メッセージの送信を行わないように構成されていてもよい。
【0016】
印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、画像情報としての印刷データを受け取り、この印刷データを管理する。例えば、印刷データ管理部117は、受け取った印刷データに認証情報が添付されていない場合には、この印刷データに基づいて、印刷部122に印刷を実行させる。また、印刷データ管理部117は、受け取った印刷データに認証情報が添付されている場合には、この印刷データを印刷データ保存部118に記憶させる。
印刷データ管理部117は、プリンタ110の利用者が認証部120で認証を行った場合には、認証部120から認証情報を受け取り、受け取った認証情報に一致する認証情報が添付されている印刷データを印刷データ保存部118において検索する。さらに、印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、プリンタ情報114aで特定される他のプリンタ110に、受け取った認証情報を含む検索依頼メッセージを送信する処理を行う。そして、印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、検索依頼メッセージに対する応答である検索依頼応答メッセージを受け取る。印刷データ管理部117は、受け取った検索依頼応答メッセージに含まれている印刷データ特定情報で特定される印刷データと、自装置の印刷データ保存部118における検索で認証情報が対応すると判断された印刷データとから、印刷を実行する印刷データの選択を利用者から受けるための印刷データ選択画面を生成する。印刷データ管理部117は、生成された印刷データ選択画面をUIF部121に与えて、この印刷データ選択画面を介して、利用者により選択された印刷データを特定する。そして、印刷データ管理部117は、特定された印刷データに基づいて、印刷部122に印刷を実行させる。なお、特定された印刷データが他のプリンタ110に保存されている場合には、印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、この他のプリンタ110に、特定された印刷データの転送を依頼する印刷データ転送要求メッセージを送信する処理を行う。そして、印刷データ管理部117は、印刷データ転送要求メッセージの応答として、他のプリンタ110から必要な印刷データを取得する。
また、印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、他のプリンタ110から検索依頼メッセージを受け取った場合には、この検索依頼メッセージから認証情報を抽出する。そして、印刷データ管理部117は、抽出された認証情報に対応する認証情報が添付されている印刷データを印刷データ保存部118において検索する。そして、印刷データ管理部117は、抽出された認証情報に一致する認証情報が添付されている印刷データが発見された場合には、通信制御部123を介して、発見された印刷データを特定する印刷データ特定情報を含む検索依頼応答メッセージを、検索依頼メッセージの送信元に送信する処理を行う。
さらに、印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、他のプリンタ110から印刷データ転送要求メッセージを受け取った場合には、転送を依頼された印刷データを印刷データ保存部118から読み出す。そして、通信制御部123を介して、印刷データ管理部117は、読み出された印刷データを含む印刷データ転送要求応答メッセージを、印刷データ転送要求メッセージの送信元のプリンタ110に送信する処理を行う。なお、印刷データ管理部117は、転送を依頼された印刷データを、印刷データ保存部118から削除する。
【0017】
印刷データ保存部118は、印刷データを記憶して、印刷データの保存を行う。
一時情報記憶部119は、印刷データ管理部117が処理を行う際に必要な情報を記憶する。例えば、本実施の形態においては、認証部120から受け取った認証情報と一致する認証情報が添付されている印刷データを特定する印刷データ特定情報を記憶する。
認証部120は、プリンタ110の利用者からの入力に基づいて、認証情報を生成する。例えば、認証部120は、UIF部121を介して、利用者からの入力を受け付け、この利用者からの入力に基づいて認証情報を生成する。また、認証部120は、ICカードリーダ等の認証装置を備えており、この認証装置で、利用者から必要な情報を取得して、認証情報を生成してもよい。ここで認証情報は、例えば、利用者の社員番号等のユーザID、このようなユーザID及びPIN(Personal Identification Number)といった任意のパスワードの組み合わせ、ICカード等のシリアル番号、又は、利用者の生体情報(例えば、指紋)、利用者が任意に設定した任意情報等である。
UIF部121は、プリンタ110と、プリンタ110の利用者と間のインタフェースである。UIF部121は、例えば、ディスプレイとキーとの組み合わせ、又は、タッチパネルディスプレイ等のように、利用者への出力を行い、利用者からの入力を受け付けられるものであればよい。
印刷部122は、印刷データ管理部117の指示に従って、印刷データに基づいて印刷を実行する。例えば、プリンタ110が電子写真プリンタである場合、印刷部122は、印刷データのラスタライズ化を行い、感光ドラム上に静電潜像を形成し、その静電潜像にトナーを付着させることでトナー像を形成し、このトナー像を記録紙に転写する。
通信制御部123は、ネットワーク150との間で情報を送受信する。
【0018】
以上に記載された、検索部112、検索応答部113、動作確認部115、動作確認応答部116及び印刷データ管理部117は、図示してはいないが、CPU(Central Processing Unit)が、揮発性メモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ及びハードディスクドライブ等の記憶装置からプログラムを読み出し、実行することにより実現することができる。
また、自装置情報記憶部111、プリンタ情報記憶部114、印刷データ保存部118及び一時記憶部119は、CPUが、揮発性メモリ、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ及びハードディスクドライブ等の記憶装置を利用することにより実現することができる。
さらに、UIF部121は、CPUが、キーデバイス等の入力装置及びディスプレイ等の表示装置、又は、タッチパネルディスプレイ等を利用することにより実現することができる。
さらにまた、通信制御部123は、CPUが、NIC(Network Interface Card)を利用することにより実現することができる。
【0019】
図4は、PC130の構成を概略的に示すブロック図である。PC130は、画像情報生成部である印刷データ生成部131と、UIF部132と、通信制御部133とを備える。なお、PC130のUIF部132及び通信制御部133を、それぞれ第2UIF部及び第2通信制御部ともいう。
【0020】
印刷データ生成部131は、印刷データの生成を行う。例えば、印刷データ生成部131は、UIF部132を介して、PC130の利用者が印刷指示を行った場合、指示されたデータに基づいて印刷データを生成する。なお、PC130の利用者は、UIF部132を介して、印刷データに認証情報を添付するか否かを指示することで、印刷データに基づいて直ちに印刷を実行させるか、プリンタ110で認証を受けてから印刷データに基づいて印刷を実行させるかを選択することができる。
また、印刷データ生成部131は、通信制御部133を介して、生成された印刷データをプリンタ110に送信する処理を行う。例えば、印刷データ生成部131は、UIF部132を介して、PC130の利用者が選択したプリンタ110に、生成された印刷データを送信する処理を行う。ここで、プリンタ110は、パスフレーズに対応してグループ分けがされているため、PC130の利用者は、送信先のプリンタ110を選択することで、印刷データに基づいて印刷を実行させるグループを選択することができる。
【0021】
図5は、印刷データ170を示す概略図である。印刷データ170は、テキストデータより構成される制御データ170Aと、バイナリデータより構成される印刷画像データとしての実体データ170Bとにより構成される。図3に示されている制御データ170Aにおいて、左端の数字と、その隣のコロンの記号とは、説明のための行番号を示すために追加されたものであり、これらは、制御データ170Aには含まれない。制御データ170Aは、PJL(Printer Job Language:プリンタジョブ言語)の集合体であり、プレーンテキストで構成されている。制御データ170Aの各行は、行頭の「@PJL」の後に、変数名が記述され、さらに「=」により変数の内容が記述される。2行目から11行目及び13行目の「AUXJOBINFO DATA」と記述された変数は、拡張変数である。拡張変数の内容は、さらに変数名とその内容を含んでいる。図5では、制御データ170Aには、以下のような内容が記述されている。
【0022】
1行目は、この印刷データ170を識別するための名称を表す「JOB Name」である。
2行目は、この印刷データ170を作成したPC130を識別するための名称を表す「ComputerName」の拡張変数である。
3行目は、この印刷データ170を作成したPC130の使用者名を表す「UserName」の拡張変数である。
4行目は、この印刷データ170を作成したPC130の使用者を識別するためのユーザIDを表す「UserID」の拡張変数である。
5行目は、この印刷データ170の作成日時を表す「Date」の拡張変数である。
6行目は、この印刷データ170の有効期限を表す「Life」の拡張変数である。
7行目は、この印刷データ170の元になった、PC130におけるファイルのファイル名を表す「DocumentName」の拡張変数である。
8行目は、この印刷データ170が印刷された場合に出力されるページ数を表す「Page」の拡張変数である。
9行目は、この印刷データ170を印刷するジョブのジョブIDを表す「JobID」の拡張変数である。この「JobID」の値は、PC130の固有情報と、PC130で生成される連番を組み合わせることにより生成され、他の印刷データ170と重複することはない。
10行目は、この印刷データ170を印刷する際に、認証が必要であるか否か、言い換えると、この印刷データ170が認証印刷データであるか否かを表す「Confidential」の拡張変数である。「Confidential」の値が「Yes」の場合には、認証が必要であり、「No」の場合には、認証が必要ないことを示す。
11行目は、この印刷データ170が要求する媒体の要求サイズを表す「MediaSize」の拡張変数である。
12行目は、この印刷データ170に含まれる実体データ170Bの言語を表す「LANGUAGE」である。
13行目は、この印刷データ170の認証情報を示す「AuthenticationData」の拡張変数である。なお、PC130の利用者が認証情報を添付しないことを指示した場合には、13行目の拡張変数は記述されない。
なお、本実施の形態においては、制御データ170Aがテキストデータ、実体データ170Bがバイナリデータで構成されている。その代わりに、例えば、制御データ170Aがバイナリデータ、実体データ170Bがテキストデータで構成されていてもよい。
【0023】
UIF部132は、PC130と、PC130の利用者と間のインタフェースである。
通信制御部133は、ネットワーク150との間で情報を送受信する。
【0024】
以上に記載された、印刷データ作成部131は、図示してはいないが、CPUがハードディスクドライブ及びROM等の記憶装置からプログラムを読み出し、実行することにより実現することができる。UIF部132は、CPUが、キーボード及びマウス等の入力装置及びディスプレイ等の表示装置、又は、タッチパネルディスプレイ等を利用することにより実現することができる。さらに、通信制御部154は、CPUがNICを利用することにより実現することができる。
【0025】
(動作の説明)
図6は、実施の形態1におけるプリンタ110が他のプリンタ110を検索する処理を示すフローチャートである。図6に示されているフローは、プリンタ110が起動され、ネットワーク150に接続された場合に開始される。また、図6に示されている処理は、プリンタ110の利用者が、UIF部を介して、検索指示を行った場合、及び、動作確認部115が検索すると判断した場合等に開始されてもよい。
検索部112は、プリンタ情報114aに格納されている装置情報を全て消去する(S10)。
【0026】
次に、検索部112は、他のプリンタ110の検索を行うための検索メッセージを生成する(S11)。この検索メッセージには、検索元のプリンタ110の識別情報と、この検索メッセージがプリンタ110から送信したという情報とを含む。例えば、本実施の形態においては、プリンタ名にプリンタであることを示す識別情報が含まれているため、検索メッセージにプリンタ名を含むことで、検索メッセージがプリンタ110から送信されたものであることが示されている。さらに、検索メッセージは、パスフレーズを含む。パスフレーズとは、たとえば「ABC」等の文字列で構成される情報である。これら以外にも、検索メッセージは、検索元のプリンタ110の機種名、印刷可能な最大用紙サイズ、消耗品残量としてトナー残量等の情報が含まれていてもよい。
【0027】
次に、検索部112は、通信制御部123を介して、ステップS11で生成された検索メッセージを、ネットワーク150に接続されている他のプリンタ110に送信する処理を行う(S12)。例えば、検索部112は、ブロードキャストを利用して同一セグメント内の他のプリンタ110に対して送信する処理を行う。また、検索部112は、プリンタ110の利用者又は画像形成システム100の管理者からの設定に基づき、例えば、送信先の宛先を利用者又は管理者が設定することで、単一、又は、複数の他のプリンタ110に対して送信する処理を行ってもよい。さらには、検索部112は、利用者又は画像形成システム100の管理者からの設定に基づき、例えば、送信先の宛先を利用者又は管理者が設定することで、ネットワーク150の一定の範囲の他のプリンタ110に対して送信してもよい。
【0028】
次に、検索部112は、通信制御部123を介して、ステップS12で送信した検索メッセージに対する検索応答メッセージを取得したか否かを確認する(S13)。検索部112は、検索応答メッセージを取得した場合(ステップS13:Yes)には、ステップS14の処理に進み、検索応答メッセージを取得していない場合(ステップS13:No)には、ステップS15の処理に進む。
【0029】
ステップS14では、検索部112は、取得された検索応答メッセージに含まれている情報を、プリンタ情報114aに格納する。具体的には、検索部112は、取得された検索応答メッセージから、送信元のプリンタ110の識別情報等の装置情報を取り出す。そして、検索部112は、取り出された装置情報を、プリンタ情報114aの対応する欄に格納する。また、検索部112は、取り出された装置情報を格納した行の、動作確認情報を「○」にする。
【0030】
次に、検索部112は、ステップS12で検索メッセージを送信してから、所定の時間(例えば、30秒)が経過したか否かを確認する(S15)。検索部112は、所定の時間が経過した場合(ステップS15:Yes)には、フローを終了し、所定の時間が経過していない場合(ステップS15:No)には、ステップS13の処理に戻る。なお、この所定の時間については、UIF部121を介して、プリンタ110の利用者又は画像形成システム100の管理者が指定できるものとする。
【0031】
以上のように、実施の形態1におけるプリンタ110は、プリンタ110の起動時等に、ネットワーク150に接続された他のプリンタ110の検索を行い、応答があった他のプリンタ110の装置情報をプリンタ情報114aに格納することができる。
【0032】
なお、図6に示されているフローチャートでは、ステップS15において所定の時間が経過するまで待っている。その代わりに、例えば、検索部110は、検索メッセージの送信先である全てのプリンタ110から検索応答メッセージを受信したと判断した場合に、フローを終了させてもよい。
【0033】
図7は、実施の形態1におけるプリンタ110が検索メッセージを受信した場合の処理を示すフローチャートである。図7に示されているフローは、プリンタ110の検索応答部113が、通信制御部123を介して、検索メッセージを取得した場合に開始される。
【0034】
検索応答部113は、取得された検索メッセージに含まれるパスフレーズを抽出する。さらに、検索応答部113は、抽出されたパスフレーズが、自装置情報記憶部111に記憶されているパスフレーズ、言い換えると、自装置に設定されたパスフレーズと一致するか否かを確認する(S20)。検索応答部113は、一致すると判断した場合(ステップS20:Yes)には、ステップS21の処理に進み、一致しないと判断した場合(ステップS20:No)には、フローを終了する。
【0035】
ステップS21では、検索応答部113は、検索メッセージの送信元がプリンタ110であるか否かを確認する。例えば、検索応答部113は、検索メッセージに含まれているプリンタ名で、検索メッセージの送信元がプリンタ110であるか否かを確認する。そして、検索応答部113は、検索メッセージの送信元がプリンタ110である場合(ステップS21:Yes)には、ステップS22の処理に進み、検索メッセージの送信元がプリンタ110ではない場合(ステップS21:No)には、ステップS23の処理に進む。
【0036】
ステップS22では、検索応答部113は、取得された検索メッセージを参照して、プリンタ情報114aを更新する。具体的には、検索応答部113は、取得された検索メッセージから、送信元のプリンタ110の識別情報を取り出す。また、検索応答部113は、プリンタ情報114aに格納されている装置情報のうち、取り出された識別情報に対応する装置情報を特定する。そして、検索応答部113は、特定された装置情報において、動作確認情報を「○」にし、動作確認情報以外の情報を、検索メッセージに含まれている装置情報の内容に一致するように更新する。
【0037】
ステップS23では、検索応答部113は、検索応答メッセージを生成する。検索応答部113は、検索応答メッセージに、自装置の識別情報を含める。また、検索応答部113は、これ以外にも、検索応答メッセージに、自装置の装置情報を含めてもよい。
【0038】
そして、検索応答部113は、通信制御部123を介して、ステップS23で生成された検索応答メッセージを、検索元のプリンタ110に送信する処理を行う(S24)。
【0039】
以上のように、実施の形態1におけるプリンタ110は、検索メッセージを受信すると検索応答メッセージを送信することで、検索への応答を行う。また、実施の形態1におけるプリンタ110は、他のプリンタ110からの検索を受けた場合、プリンタ情報114aの内容を更新することで、検索元のプリンタ110の情報を最新の状態にすることができる。
【0040】
図8及び図9は、実施の形態1において、同一のネットワーク150に接続された複数のプリンタ110が行う検索処理の第1例を示すシーケンス図である。図8及び図9では、ネットワーク150に接続されたプリンタ110が、プリンタA、プリンタB及びプリンタCの3つである。そして、これらは、プリンタA、プリンタB及びプリンタCの順に起動するものとする。また、それぞれのプリンタ110に設定されたパスフレーズは、同一であるものとする。
【0041】
まず、プリンタAが起動して、ネットワーク150に接続する(S30)。このとき、プリンタAのプリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報114aには、装置情報が格納されていないものとする。
そして、プリンタAの検索部112は、検索メッセージを生成する(S31)。そして、プリンタAの検索部112は、通信制御部123を介して、生成された検索メッセージを、プリンタB及びプリンタCに送信する処理を行う(S32a、S32b)。
プリンタB及びプリンタCは、まだ起動していないため、検索応答メッセージを送信しない。このため、プリンタAの検索部112は、検索メッセージを送信してから所定の時間が経過することにより、検索処理を終了する(S33)。
【0042】
次に、プリンタBが起動し、ネットワーク150に接続する(S34)。このとき、プリンタBのプリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報114aには、装置情報が格納されていないものとする。
そして、プリンタBの検索部112は、検索メッセージを生成する(S35)。そして、プリンタBの検索部112は、通信制御部123を介して、生成された検索メッセージを、プリンタA及びプリンタCに送信する(S36a、S36b)。
【0043】
検索メッセージを受信したプリンタAでは、検索応答部113が、検索メッセージに含まれている装置情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する(S37)。これにより、プリンタAは、プリンタBの装置情報を保持する。
また、プリンタAの検索応答部113は、検索メッセージへの応答である検索応答メッセージを生成する(S38)。
そして、プリンタAの検索応答部113は、通信制御部123を介して、生成された検索応答メッセージをプリンタBに送信する処理を行う(S39)。
【0044】
検索応答メッセージを受信したプリンタBでは、検索部112が、検索応答メッセージに含まれている装置情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する(S40)。これにより、プリンタBは、プリンタAの装置情報を保持する。
なお、プリンタCは、まだ起動していないため、検索応答メッセージを送信しない。このため、プリンタBの検索部112は、検索メッセージを送信してから所定の時間が経過することにより、検索処理を終了する(S41)。
【0045】
ここで、図9に示されているシーケンス図に進む。
次に、プリンタCが起動し、ネットワーク150に接続する(S42)。このとき、プリンタCのプリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報114aには、装置情報が格納されていないものとする。
そして、プリンタCの検索部112は、検索メッセージを生成する(S43)。そして、プリンタCの検索部112は、通信制御部123を介して、生成された検索メッセージを、プリンタA及びプリンタBに送信する(S44a、S44b)。
【0046】
検索メッセージを受信したプリンタAでは、検索応答部113が、検索メッセージに含まれている装置情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する(S45)。これにより、プリンタAは、プリンタCの装置情報を保持する。
また、プリンタAの検索応答部113は、検索メッセージへの応答である検索応答メッセージを生成する(S46)。
そして、プリンタAの検索応答部113は、通信制御部123を介して、生成された検索応答メッセージをプリンタCに送信する処理を行う(S47)。
検索応答メッセージを受信したプリンタCでは、検索部112が、検索応答メッセージに含まれている装置情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する(S48)。これにより、プリンタCは、プリンタAの装置情報を保持する。
【0047】
また、検索メッセージを受信したプリンタBでは、検索応答部113が、検索メッセージに含まれている装置情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する(S49)。これにより、プリンタBは、プリンタCの装置情報を保持する。
また、プリンタBの検索応答部113は、検索メッセージへの応答である検索応答メッセージを生成する(S50)。
そして、プリンタBの検索応答部113は、通信制御部123を介して、生成された検索応答メッセージをプリンタCに送信する処理を行う(S51)。
検索応答メッセージを受信したプリンタCでは、検索部112が、検索応答メッセージに含まれている装置情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する(S52)。これにより、プリンタCは、プリンタBの装置情報を保持する。
そして、プリンタCの検索部112は、検索メッセージを送信してから所定の時間が経過することにより、検索処理を終了する(S53)。
【0048】
以上のように、起動したプリンタ110がネットワーク150に接続された他のプリンタ110を検索することにより、他のプリンタ110の装置情報を収集する。さらに、検索メッセージを受け取った他のプリンタ110も、検索を行ったプリンタ110の装置情報を保持することにより、ネットワーク150に接続されたすべてのプリンタ110は、ネットワーク150に接続された他のプリンタ110の装置情報を保持することができる。なお、プリンタ110の装置情報を相互に保持したプリンタ110のグループをプリンタグループという。図8及び図9に示された例では、プリンタA、プリンタB及びプリンタCが、一つのプリンタグループに属する。
【0049】
図10及び図11は、実施の形態1において、同一のネットワーク150に接続された複数のプリンタ110が行う検索処理の第2例を示すシーケンス図である。図10及び図11では、ネットワーク150に接続されたプリンタ110が、プリンタA、プリンタB、プリンタC及びプリンタDの4つである。そして、これらは、プリンタA、プリンタB、プリンタC及びプリンタDの順に起動するものとする。また、プリンタA及びプリンタBに設定されたパスフレーズは、「ABC」であり、プリンタB及びプリンタDに設定されたパスフレーズは、「XYZ」であるものとする。
【0050】
まず、プリンタAが起動して、ネットワーク150に接続する(S54)。このとき、プリンタAのプリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報114aには、装置情報が格納されていないものとする。
そして、プリンタAの検索部112は、パスフレーズ「ABC」を含む検索メッセージを生成する(S55)。そして、プリンタAの検索部112は、通信制御部123を介して、生成された検索メッセージを、プリンタB、プリンタC及びプリンタDに送信する処理を行う(S56a、S56b、S56c)。
プリンタB、プリンタC及びプリンタDは、まだ起動していないため、検索応答メッセージを送信しない。このため、プリンタAの検索部112は、検索メッセージを送信してから所定の時間が経過することにより、検索処理を終了する(S57)。
【0051】
次に、プリンタBが起動し、ネットワーク150に接続する(S58)。このとき、プリンタBのプリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報114aには、装置情報が格納されていないものとする。
そして、プリンタBの検索部112は、パスフレーズ「XYZ」を含む検索メッセージを生成する(S59)。そして、プリンタBの検索部112は、通信制御部123を介して、生成された検索メッセージを、プリンタA、プリンタC及びプリンタDに送信する(S60a、S60b、S60c)。
【0052】
検索メッセージを受信したプリンタAでは、検索応答部113が、検索メッセージに含まれているパスフレーズ「XYZ」と、自装置のパスフレーズ「ABC」とが一致するか否かを判断する。ここでは、これらのパスフレーズが一致しないため、検索応答部113は、プリンタ情報114aの更新処理、並びに、検索応答メッセージの生成及び送信処理を行わない。
また、プリンタC及びプリンタDは、まだ起動していないため、検索応答メッセージを送信しない。このため、プリンタBの検索部112は、検索メッセージを送信してから所定の時間が経過することにより、検索処理を終了する(S61)。
【0053】
次に、プリンタCが起動し、ネットワーク150に接続する(S62)。このとき、プリンタCのプリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報114aには、装置情報が格納されていないものとする。
そして、プリンタCの検索部112は、パスフレーズ「ABC」を含む検索メッセージを生成する(S63)。そして、プリンタCの検索部112は、通信制御部123を介して、生成された検索メッセージを、プリンタA、プリンタB及びプリンタDに送信する(S64a、S64b、S64c)。
【0054】
検索メッセージを受信したプリンタAでは、検索応答部113が、検索メッセージに含まれているパスフレーズ「ABC」と、自装置のパスフレーズ「ABC」とが一致するか否かを判断する。ここでは、これらのパスフレーズが一致するため、検索応答部113は、検索メッセージに含まれている装置情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する(S65)。これにより、プリンタAは、プリンタCの装置情報を保持する。
また、プリンタAの検索応答部113は、検索メッセージへの応答である検索応答メッセージを生成する(S66)。
【0055】
ここで、図11のシーケンス図に進む。
そして、プリンタAの検索応答部113は、通信制御部123を介して、生成された検索応答メッセージをプリンタCに送信する処理を行う(S67)。
【0056】
検索応答メッセージを受信したプリンタCでは、検索部112が、検索応答メッセージに含まれている装置情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する(S68)。これにより、プリンタCは、プリンタAの装置情報を保持する。
【0057】
また、検索メッセージを受信したプリンタBでは、検索応答部113が、検索メッセージに含まれているパスフレーズ「ABC」と、自装置のパスフレーズ「XYZ」とが一致するか否かを判断する。ここでは、これらのパスフレーズが一致しないため、検索応答部113は、プリンタ情報114aの更新処理、並びに、検索応答メッセージの生成及び送信処理を行わない。
なお、プリンタDは、まだ起動していないため、検索応答メッセージを送信しない。このため、プリンタCの検索部112は、検索メッセージを送信してから所定の時間が経過することにより、検索処理を終了する(S69)。
【0058】
次に、プリンタDが起動し、ネットワーク150に接続する(S70)。このとき、プリンタDのプリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報114aには、装置情報が格納されていないものとする。
そして、プリンタDの検索部112は、パスフレーズ「XYZ」を含む検索メッセージを生成する(S71)。そして、プリンタDの検索部112は、通信制御部123を介して、生成された検索メッセージを、プリンタA、プリンタB及びプリンタCに送信する(S72a、S72b、S72c)。
検索メッセージを受信したプリンタA及びCでは、検索応答部113が、検索メッセージに含まれているパスフレーズ「XYZ」と、自装置のパスフレーズ「ABC」とが一致するか否かを判断する。ここでは、これらのパスフレーズが一致しないため、検索応答部113は、プリンタ情報114aの更新処理、並びに、検索応答メッセージの生成及び送信処理を行わない。
【0059】
検索メッセージを受信したプリンタBでは、検索応答部113が、検索メッセージに含まれているパスフレーズ「XYZ」と、自装置のパスフレーズ「XYZ」とが一致するか否かを判断する。ここでは、これらのパスフレーズが一致するため、検索応答部113は、検索メッセージに含まれている装置情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する(S73)。これにより、プリンタBは、プリンタDの装置情報を保持する。
また、プリンタBの検索応答部113は、検索メッセージへの応答である検索応答メッセージを生成する(S74)。
そして、プリンタBの検索応答部113は、通信制御部123を介して、生成された検索応答メッセージをプリンタDに送信する処理を行う(S75)。
【0060】
検索応答メッセージを受信したプリンタDでは、検索部112が、検索応答メッセージに含まれている装置情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する(S76)。これにより、プリンタDは、プリンタBの装置情報を保持する。
そして、プリンタDの検索部112は、検索メッセージを送信してから所定の時間が経過することにより、検索処理を終了する(S77)。
【0061】
以上のように、ネットワーク150に接続された複数のプリンタ110が、複数のパスフレーズを利用することにより、例えば、プリンタAとプリンタC、プリンタBとプリンタDの様に複数のプリンタグループをネットワーク150上に形成することができる。
【0062】
図12は、実施の形態1におけるプリンタ110が、自装置と同じプリンタグループに属する他のプリンタ110が正常に動作をしているのかを確認する処理を示すフローチャートである。図12に示されているフローは、例えば、図6に示されている他のプリンタ110の検索処理が終了した後、所定時間毎に開始される。
【0063】
動作確認部115は、プリンタ情報114aを参照して、自装置と同じプリンタグループに属し、かつ、動作確認情報が「○」になっている他のプリンタ110を特定する(S80)。この際、動作確認部115は、特定された他のプリンタ110のIPアドレスを取得しておく。
【0064】
次に、動作確認部115は、自装置の識別情報を含む動作確認メッセージを生成する(S81)。また、動作確認部115は、動作確認メッセージに、自装置の、例えば、トナー残量等の消耗品状態情報を含めてもよい。さらに、動作確認部115は、動作確認メッセージに、自装置の状態情報としてのステータス情報を含んでもよい。
【0065】
次に、動作確認部115は、通信制御部123を介して、ステップS81で生成された動作確認メッセージを、ネットワーク150に接続されている他のプリンタ110に送信する処理を行う(S82)。送信先は、ステップS80で特定された他のプリンタ110、言い換えると、自装置と同じプリンタグループに属し、かつ、動作の確認が必要な他のプリンタ110にだけ、動作確認メッセージを送信する処理を行う。
【0066】
次に、動作確認部115は、通信制御部123を介して、ステップS82で送信した動作確認メッセージへの応答のメッセージである動作確認応答メッセージを取得したか否かを確認する(S83)。動作確認部115は、動作確認応答メッセージを取得した場合(ステップS83:Yes)には、ステップS84の処理に進み、動作確認応答メッセージを取得していない場合(ステップS83:No)には、ステップS85の処理に進む。
【0067】
ステップS84では、動作確認部115は、プリンタ情報114aにおいて、ステップS83で取得された動作確認応答メッセージの送信元である他のプリンタ110の装置情報を更新する処理を行う。具体的には、動作確認部115は、取得された動作確認応答メッセージから、送信元のプリンタ110の識別情報を取り出す。また、検索部112は、プリンタ情報114aに格納されている装置情報のうち、取り出された識別情報に対応する装置情報を特定する。そして、検索部112は、特定された装置情報において、動作確認情報を「○」にし、動作確認情報以外の情報を、動作確認応答メッセージに含まれている装置情報の内容に一致するように更新する。
【0068】
ステップS85では、動作確認部115は、通信制御部123を介して、ステップS82で動作確認メッセージを送信した全てのプリンタ110から動作確認応答メッセージを取得したか否かを確認する。そして、動作確認部115は、動作確認メッセージを送信した全てのプリンタ110から動作確認応答メッセージを取得した場合(ステップS85:Yes)には、ステップS88の処理に進み、動作確認メッセージを送信した全てのプリンタ110からは、動作確認応答メッセージを取得していない場合(ステップS85:No)、言い換えると、動作確認メッセージを送信したプリンタ110のうち、動作確認応答メッセージを取得していないプリンタ110が存在する場合には、ステップS86の処理に進む。
【0069】
ステップS86では、動作確認部115は、ステップS82で動作確認メッセージを送信してから、所定時間が経過したのか否かを確認する。動作確認部115は、所定の時間が経過している場合(ステップS86:Yes)には、ステップS87の処理に進み、所定の時間が経過していない場合(ステップS86:No)には、ステップS83の処理に戻る。
【0070】
ステップS87では、動作確認部115は、動作確認応答メッセージを送信してこなかったプリンタ110の装置情報を、プリンタ情報114aから削除する。
【0071】
一方、ステップS88では、動作確認部115は、プリンタ情報114aの動作確認情報を更新して、全てのプリンタ110について「○」にする。
【0072】
以上のように、実施の形態1におけるプリンタ110は、自装置と同一のプリンタグループに属する他のプリンタ110に対し、動作確認メッセージを送信し、動作確認応答メッセージの受信の有無を確認することで、このプリンタグループに属する他のプリンタ110が正常に動作しているのか否かを知ることができる。また、プリンタ110は正常に動作していないプリンタ110の装置情報をプリンタ情報114aから削除することで、正常に動作していないプリンタ110をプリンタグループから削除することができる。
【0073】
なお、図12に示されているフローチャートでは、ステップS87で、動作確認部115は、動作確認応答メッセージを送信してこなかったプリンタ110の装置情報をプリンタ情報114aから削除としている。その代わりに、例えば、動作確認部115は、動作確認応答メッセージを送信してこなかったプリンタ110がある場合には、プリンタ情報114aから全ての装置情報を削除するとともに、検索部112に指示することにより、図4に示されているフローチャートに従って、ネットワーク150に接続されている他のプリンタ110の検索を再度実行させてもよい。
また、図12に示されているフローチャートは、所定時間毎に開始するものとしている。その代わりに、動作確認部115は、例えば、UIF部121を介して、利用者から指示があった場合、又は、外部からの指示、例えば、ネットワーク150に接続されている他の装置から指示があった場合に、図12に示されているフローチャートを開始してもよい。
【0074】
図13は、実施の形態1におけるプリンタ110が動作確認メッセージを受信した場合の処理を示すフローチャートである。図13に示されているフローは、プリンタ110の動作確認応答部116が、通信制御部123を介して、動作確認メッセージを取得した場合に開始される。
【0075】
動作確認応答部116は、通信制御部123を介して、動作確認メッセージを取得すると、プリンタ情報114aにおいて、動作確認メッセージの送信元であるプリンタ110の動作確認情報を更新する(S90)。具体的には、動作確認応答部116は、動作確認メッセージの送信元であるプリンタ110の動作確認情報を「×」に変更する。これにより、動作確認部115は、動作確認メッセージの送信元であるプリンタ110への動作確認メッセージの送信を一度だけ行わないようにする。動作確認メッセージを送信してきたプリンタ110は、正常に動作しているとみなすことができるため、動作確認メッセージの送信を省略することができる。なお、動作確認応答部116は、動作確認メッセージに、プリンタ110の消耗品状態情報やステータス情報等の装置情報が含まれている場合には、この装置情報に基づいて、プリンタ情報114aを更新する。
【0076】
次に、動作確認応答部116は、自装置の識別情報を含む動作確認応答メッセージを生成する(S91)。なお、動作確認応答メッセージには、自装置の、例えばトナー残量等の消耗品状態情報が含まれていてもよい。また、動作確認応答メッセージには、自装置の状態情報としてのステータス情報、例えば用紙ジャム等の障害情報等が含まれていてもよい。
【0077】
次に、動作確認応答部116は、通信制御部123を介して、ステップS91で生成された動作確認応答メッセージを、動作確認メッセージの送信元であるプリンタ110に送信する処理を行う(S92)。
【0078】
以上のように、実施の形態1におけるプリンタ110は、動作確認メッセージを受信すると、動作確認応答メッセージを返信する。また、実施の形態1におけるプリンタ110は、動作確認メッセージの送信元であるプリンタ110が正常に動作しているとみなし、動作確認部115による動作確認メッセージの送信を1回省略する。
なお、動作確認メッセージの送信を省略する回数は、1回に限られず、複数回であってもよい。この場合には、動作確認部115は、動作確認情報が「×」になってから、送信を省略した回数をカウントしておき、特定の回数省略した後に、図12のステップS88において、動作確認情報を「×」から「○」に更新すればよい。
【0079】
図14は、実施の形態1において、ネットワーク150に接続された複数のプリンタ110による動作確認処理を示すシーケンス図である。図14に示されているシーケンスでは、ネットワーク150に接続されたプリンタ110として、プリンタA、プリンタB及びプリンタCの3つがあるものとする。また、プリンタA、プリンタB及びプリンタCは、既に起動済であり、かつ、同一のプリンタグループに属するものとする。さらに、プリンタA、プリンタB及びプリンタCのそれぞれのプリンタ情報記憶部114に記憶されているプリンタ情報114aの動作確認情報は、全て「○」であるものとする。さらに、動作確認処理は、プリンタA、プリンタB及びプリンタCの順に実行されるものとする。
【0080】
プリンタAの動作確認部115は、検索部112による検索処理が完了してから、又は、前回の動作確認処理が完了してから、所定の時間が経過することで、プリンタ情報114aから、自装置と同じプリンタグループに属し、かつ、動作確認情報が「○」となっている他のプリンタ110を特定する(S100)。ここで、プリンタAのプリンタ情報114aには、プリンタB及びプリンタCの識別情報として、これらのIPアドレスが格納されており、また、これらの動作確認情報は、全て「○」となっている。また、この際、動作確認部115は、特定された他のプリンタ110のIPアドレスを取得しておく。
次に、プリンタAの動作確認部115は、動作確認メッセージを生成する(S101)。そして、プリンタAの動作確認部115は、通信制御部123を介して、生成された動作確認メッセージを、プリンタB及びプリンタCに送信する処理を行う(S102a、S102b)。
【0081】
プリンタAからの動作確認メッセージを受信したプリンタBでは、操作確認応答部116が、プリンタ情報114aにおいて、プリンタAに対応する動作確認情報を「×」に変更する(S103)。また、操作確認応答部116は、受信された動作確認メッセージにプリンタAの装置情報が含まれている場合には、その装置情報に基づいて、プリンタ情報114aに格納されている、プリンタAの装置情報を更新する。
そして、プリンタBの動作確認応答部116は、動作確認応答メッセージを生成する(S104)。そして、動作確認応答部116は、通信制御部123を介して、生成された動作確認応答メッセージをプリンタAに送信する処理を行う(S105)。
【0082】
また、プリンタAからの動作確認メッセージを受信したプリンタCでは、操作確認応答部116が、プリンタ情報114aにおいて、プリンタAに対応する動作確認情報を「×」に変更する(S106)。また、操作確認応答部116は、受信された動作確認メッセージにプリンタAの装置情報が含まれている場合には、その装置情報に基づいて、プリンタ情報114aに格納されている、プリンタAの装置情報を更新する。
そして、プリンタCの動作確認応答部116は、動作確認応答メッセージを生成する(S107)。そして、動作確認応答部116は、通信制御部123を介して、生成された動作確認応答メッセージをプリンタAに送信する処理を行う(S108)。
【0083】
プリンタAの動作確認部115は、通信制御部123を介して、プリンタB及びプリンタCからの動作確認応答メッセージを受け取ることで、自装置と同じプリンタグループに属するプリンタB及びプリンタCが正常に動作していると判断する。そして、動作確認部115は、プリンタ情報114aに格納されている動作確認情報を全て「○」に書き換える(S109)。また、動作確認部115は、動作確認応答メッセージにプリンタB及びプリンタCの少なくとも何れか一方の装置情報が含まれている場合には、その装置情報に基づいて、プリンタ情報114aに格納されている、対応する装置情報を更新する。
【0084】
プリンタBの動作確認部115は、検索部112による検索処理が完了してから、又は、前回の動作確認処理が完了してから、所定の時間が経過することで、プリンタ情報114aを参照して、自装置と同じプリンタグループに属し、かつ、動作確認情報が「○」となっている他のプリンタ110を特定する(S110)。ここで、プリンタBのプリンタ情報114aには、プリンタA及びプリンタCの装置情報が格納されている。そして、プリンタBのプリンタ情報114aにおいては、プリンタAの動作確認情報は、ステップS103で「×」にされており、また、プリンタCの動作確認情報は、「○」になっている。この際、動作確認部115は、特定された他のプリンタ110のIPアドレスを取得しておく。
次に、プリンタBの動作確認部115は、動作確認メッセージを生成する(S111)。そして、プリンタBの動作確認部115は、通信制御部123を介して、生成された動作確認メッセージを、プリンタCに送信する処理を行う(S112)。
【0085】
プリンタBからの動作確認メッセージを受信したプリンタCでは、操作確認応答部116が、プリンタ情報114aにおいて、プリンタBに対応する動作確認情報を「×」に変更する(S113)。また、操作確認応答部116は、受信された動作確認メッセージにプリンタBの装置情報が含まれている場合には、その装置情報に基づいて、プリンタ情報114aに格納されている、プリンタBの装置情報を更新する。
そして、プリンタCの動作確認応答部116は、動作確認応答メッセージを生成する(S114)。そして、動作確認応答部116は、通信制御部123を介して、生成された動作確認応答メッセージをプリンタBに送信する処理を行う(S115)。
【0086】
プリンタBの動作確認部115は、通信制御部123を介して、プリンタCからの動作確認応答メッセージを受け取ることで、自装置と同じプリンタグループに属するプリンタCが正常に動作していると判断する。そして、動作確認部115は、プリンタ情報114aに格納されている動作確認情報を全て「○」に書き換える(S116)。また、動作確認部115は、動作確認応答メッセージにプリンタCの装置情報が含まれている場合には、その装置情報に基づいて、プリンタ情報114aに格納されている、プリンタCの装置情報を更新する。
【0087】
プリンタCの動作確認部115は、検索部112による検索処理が完了してから、又は、前回の動作確認処理が完了してから、所定の時間が経過することで、プリンタ情報114aを参照して、自装置と同じプリンタグループに属し、かつ、動作確認情報が「○」となっている他のプリンタ110を特定する(S117)。ここで、プリンタCのプリンタ情報114aには、プリンタA及びプリンタBの装置情報が格納されている。そして、プリンタCのプリンタ情報114aにおいては、プリンタA及びプリンタBの動作確認情報は、ステップS106及びステップS113で「×」にされている。このため、ステップS117では、動作確認情報が「○」となっている他のプリンタ110はなく、プリンタCの動作確認部115は、動作確認メッセージの生成及び送信処理を行わない。
そして、プリンタCの動作確認部115は、プリンタ情報114aに格納されている動作確認情報を全て「○」に書き換える(S118)。
【0088】
以上のように、ネットワーク150に接続された複数のプリンタ110が動作確認を行う場合に、動作確認メッセージを受信したことによりその送信元のプリンタ110が正常に動作していると判断することにより、動作確認メッセージと動作確認応答メッセージの送受信を省略することができる。例えば、図14に示すシーケンス図では、プリンタBからプリンタAへの動作確認メッセージ、プリンタCからプリンタA及びプリンタBへの動作確認メッセージ、並びに、これらの動作確認メッセージへの応答である動作確認応答メッセージの送受信が省略されている。
【0089】
図15は、実施の形態1におけるPC130が印刷データを作成し、送信する処理を示すフローチャートである。図15のフローは、例えば、利用者が、UIF部132を介して、ドキュメントの印刷を指示した場合に開始される。
【0090】
印刷データ生成部131は、印刷指示の対象となったドキュメントから印刷データを生成する(S120)。
【0091】
次に、印刷データ生成部131は、印刷データに認証情報を追加するか否かを判断する(S121)。例えば、印刷データ生成部131は、PC130の利用者が、UIF部132を介して、直ぐに印刷することを選択した場合には、認証情報を追加しないものと判断し、直ぐには印刷しないことを選択した場合には、認証情報を追加するものと判断する。そして、印刷データ生成部131は、認証情報を追加すると判断した場合(ステップS121:Yes)には、ステップS122に進み、認証情報を追加しないと判断した場合(ステップS121:No)には、ステップS123に進む。
【0092】
ステップS122では、印刷データ生成部131は、ステップS120で生成された印刷データに認証情報を追加する。例えば、印刷データ生成部131は、図5に示されている印刷データ170において、10行目の「Confidential」の拡張変数の値を「Yes」とし、13行目の「AuthenticationData」の拡張変数の値に利用者の認証情報を追加する。なお、印刷データ生成部131は、必要に応じて、例えば、UIF部132を介して、利用者からの認証情報の入力を受け付ける。
【0093】
ステップS123では、印刷データ生成部131は、印刷データを、プリンタ110に送信する処理を行う。なお、送信先となるプリンタ110は、PC130に設定されたプリンタ110である。例えば、PC130の利用者又は画像形成システム100の管理者は、UIF部132を介して、PC130に送信先となるプリンタ110を設定することができる。
【0094】
以上のように、実施の形態1におけるPC130は、印刷データを生成して、プリンタ110に送信することができる。
【0095】
図16は、実施の形態1におけるプリンタ110が印刷データを受信した場合の処理を示すフローチャートである。図16に示されているフローは、プリンタ110の印刷データ管理部117が、通信制御部123を介して、印刷データを取得した場合に開始される。
【0096】
印刷データ管理部117は、通信制御部123から受け取った印刷データに認証情報が含まれているか否かを確認する(S124)。そして、印刷データ管理部117は、認証情報が含まれている場合(ステップS124:Yes)には、ステップS125の処理に進み、認証情報が含まれていない場合(ステップS124:No)には、ステップS126の処理に進む。
【0097】
ステップS125では、印刷データ管理部117は、受け取った印刷データを印刷データ保存部118に記憶させる。
一方、ステップS126では、印刷データ管理部117は、受け取った印刷データを印刷部122に送り、受け取った印刷データに基づいて、印刷部122に印刷を実行させる。
【0098】
以上のように、実施の形態1におけるプリンタ110は、認証情報が付加された印刷データを受信した場合には、この印刷データを印刷データ保存部118に保存させる。
【0099】
図17及び図18は、実施の形態1におけるプリンタ110で、認証情報が付加された印刷データを印刷する場合の処理を示すフローチャートである。図17に示されているフローチャートは、利用者がプリンタ110の認証部120を利用して認証を行うことで、開始される。
【0100】
印刷データ管理部117は、認証部120から認証情報を受け取る(S130)。
そして、印刷データ管理部117は、印刷データ保存部118に保存されている印刷データの中から、ステップS130で受け取った認証情報と、印刷データに含まれる認証情報とが一致する印刷データを特定する。そして、印刷データ管理部117は、特定された印刷データから、当該印刷データを特定するために必要な情報を抽出して、抽出された情報により印刷データ特定情報を生成する(S131)。例えば、印刷データ特定情報には、印刷データが保存されているプリンタ110の識別情報及び印刷データの識別情報(例えば、ファイル名)が含まれる。また、印刷データ特定情報には、印刷データの制御データに含まれている文書名、生成日時及び印刷ページ数が含まれていることが望ましい。なお、印刷データ特定情報には、印刷データの認証情報が含まれていてもよい。なお、印刷データ管理部117は、生成された印刷データ特定情報を一時記憶部119に記憶させる。
【0101】
次に、印刷データ管理部117は、プリンタ情報114aを参照して、自装置と同じプリンタグループに属する他のプリンタ110を特定する(S132)。この際、印刷データ管理部117は、特定された他のプリンタ110のIPアドレスを取得しておく。
【0102】
次に、印刷データ管理部117は、検索依頼メッセージを生成する(S133)。印刷データ管理部117は、この検索依頼メッセージに、自装置の識別情報と、ステップS130で受け取った認証情報とを含める。
【0103】
そして、印刷データ管理部117は、ステップS133で生成された検索依頼メッセージを、ステップS130で特定された他のプリンタ110に送信する処理を行う(S134)。
【0104】
次に、印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、ステップ134で送信した検索依頼メッセージに対する応答である検索依頼応答メッセージを受け取ったか否かを確認する(S135)。そして、印刷データ管理部117は、検索依頼応答メッセージを受け取った場合(ステップS135:Yes)には、ステップS136の処理に進み、検索依頼応答メッセージを受け取っていない場合(ステップS135:No)には、ステップS138の処理に進む。
【0105】
ステップS136では、印刷データ管理部117は、受け取った検索依頼応答メッセージに含まれている印刷データ特定情報を取り出し、この印刷データ特定情報を一時記憶部119に記憶させる。
【0106】
次に、印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、ステップS134における検索依頼メッセージの送信先である全てのプリンタ110から、検索依頼応答メッセージを受け取ったか否かを確認する(S137)。そして、印刷データ管理部117は、全てのプリンタ110から検索依頼応答メッセージを受け取った場合(ステップS137:Yes)には、ステップS139の処理に進み、全てのプリンタ110からは検索依頼応答メッセージを受け取っていない場合(ステップS137:No)、言い換えると、検索依頼応答メッセージを受け取っていないプリンタ110が存在する場合には、ステップS138の処理に進む。
【0107】
ステップS138では、印刷データ管理部117は、ステップS134で検索依頼メッセージを送信してから所定の時間が経過したか否かを確認する(S138)。そして、印刷データ管理部117は、所定の時間が経過した場合(ステップS138:Yes)には、ステップS139の処理に進み、所定の時間が経過していない場合(ステップS138:No)には、ステップS135の処理に戻る。なお、ステップS138において、所定の時間が経過した場合(ステップS138:Yes)には、印刷データ管理部117は、図18のステップS152の処理に進み、エラーメッセージをUIF部121に表示させてもよい。
【0108】
ステップS139では、印刷データ管理部117は、ステップS131及びステップS136で一時記憶部119に記憶されている印刷データ特定情報に基づいて、印刷を実行する印刷データを選択するための印刷データ選択画面を生成する。そして、印刷データ管理部117は、生成された印刷データ選択画面をUIF部121に表示させて、利用者からの選択を受け付ける。ここで、印刷データ選択画面は、自装置と同じプリンタグループにおいて保存されている、認証を行った利用者が印刷可能な印刷データから、実際に印刷を実行する印刷データを選択するための選択画面である。
【0109】
図19は、印刷データ選択画面171の一例を示す概略図である。印刷データ選択画面171は、印刷データ選択領域171aと、印刷指示領域171bと、Cancel指示領域171cとを備える。
印刷データ選択領域171aは、印刷データの選択の入力を受け付ける。例えば、印刷データ選択領域171aには、ステップS131及びステップS136で一時記憶部119に記憶されている印刷データ特定情報に含まれている印刷データの文書名と、印刷データの生成日と、印刷データのページ数とが表示されている。利用者は、表示されているこれらの文書名、生成日及びページ数により印刷データを識別して、印刷を実行する印刷データを選択する。なお、印刷データ選択領域171aに表示しきれない印刷データについては、スクロールバー171dを下方に移動させることにより、表示させることができる。
【0110】
図17の説明に戻り、印刷データ管理部117は、ステップS139の処理の後に、図18のステップS140の処理に進む。
【0111】
図18のステップS140では、印刷データ管理部117は、印刷データ選択画面171を介して、利用者より、処理指示の入力を受け付ける。例えば、印刷データ管理部117は、印刷データ選択領域171aにおいて、対象となる1以上の印刷データが選択され、印刷指示領域171bを選択した実行指示の入力を受け付けた場合には、ステップS141の処理に進む。なお、印刷データ管理部117は、Cancel指示領域171dを選択した実行指示の入力を受け付けた場合には、印刷データ選択領域171aにおける選択の有無を問わずに、図17及び図18に示されているフローを終了する。なお、印刷データ管理部117は、一定時間指示の入力が行われない場合には、キャンセル指示の入力が行われたと判断して、図17及び図18に示されているフローを終了してもよい。
【0112】
ステップS141では、印刷データ管理部117は、ステップS140で選択された印刷データが、自装置の印刷データ保存部118に保存されているか否かを判断する。そして、印刷データ管理部117は、自装置に選択された印刷データが保存されていると判断した場合(ステップS141:Yes)には、ステップS142の処理に進み、自装置に選択された印刷データが保存されていないと判断した場合(ステップS141:No)には、ステップS144の処理に進む。
【0113】
ステップS142では、印刷データ管理部117は、ステップS140で選択された印刷データを、自装置の印刷データ保存部118から取得する。この際、印刷データ管理部117は、印刷データ保存部118に取得された印刷データを残さないように、印刷データ保存部118から取得された印刷データを削除する。
【0114】
そして、印刷データ管理部117は、ステップS142で取得された印刷データを印刷部122に与えて、この印刷データに基づいて、印刷部122に印刷を実行させる(S143)。
【0115】
次に、印刷データ管理部117は、ステップS140で選択された印刷データが、他のプリンタ110に保存されているか否かを判断する。そして、印刷データ管理部117は、他のプリンタ110に保存されていると判断した場合(ステップS144:Yes)には、ステップS145の処理に進み、他のプリンタ110に保存されていないと判断した場合(ステップS144:No)には、図17及び図18に示されているフローを終了する。
【0116】
ステップS145では、印刷データ管理部117は、ステップS140で選択され、他のプリンタ110に保存されていると判断された印刷データの転送を要求するための印刷データ転送要求メッセージを生成する。この印刷データ転送要求メッセージには、ステップS140で選択され、他のプリンタ110に保存されていると判断された印刷データの印刷データ特定情報を含める。
そして、印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、生成された印刷データ転送要求メッセージを、ステップS140で選択された印刷データを保存しているプリンタ110に送信する処理を行う(S146)。
【0117】
次に、印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、ステップS146で送信した印刷データ転送要求メッセージへの応答である印刷データ転送メッセージを受け取ったか否かを確認する(S147)。そして、印刷データ管理部117は、印刷データ転送メッセージを受け取った場合(ステップS147:Yes)には、ステップS148の処理に進み、印刷データ転送メッセージを受け取っていない場合(ステップS147:No)には、ステップS151の処理に進む。
【0118】
ステップS148では、印刷データ管理部117は、印刷データ転送メッセージから印刷データを取り出す。さらに、印刷データ管理部117は、取り出された印刷データを印刷部122に渡し、印刷を実行させる。
【0119】
次に、印刷データ管理部117は、ステップS140で選択された全ての印刷データに基づいて、印刷部122に印刷を実行させたか否かを確認する(S149)。そして、印刷データ管理部117は、全ての印刷データにつき印刷を実行させた場合(ステップS149:Yes)には、図17及び図18に示されているフローを終了し、全ての印刷データについては印刷を実行させていない場合(ステップS149:No)、言い換えると、ステップS140で選択された印刷データの中で、印刷を実行させていない印刷データが存在する場合には、ステップS150の処理に進む。
【0120】
ステップS150では、印刷データ管理部117は、ステップS140で選択された印刷データのうち、他のプリンタ110に保存されているものが、全て受信されているか否かを確認する。そして、印刷データ管理部117は、このような印刷データが全て受信されている場合(ステップS150:Yes)には、ステップS148の処理に戻り、このような印刷データが全ては受信されていない場合(ステップS150:No)、言い換えると、ステップS140で選択され、他のプリンタ110に保存されている印刷データのうち、まだ受信されていないものが存在する場合には、ステップS151の処理に進む。
【0121】
ステップS151では、印刷データ管理部117は、ステップS146で印刷データ転送要求メッセージを送信してから所定の時間が経過したか否かを確認する。そして、印刷データ管理部117は、所定の時間が経過した場合(ステップS151:Yes)には、ステップS152の処理に進み、所定の時間が経過していない場合(ステップS151:No)には、ステップS147の処理に戻る。
【0122】
ステップS152では、印刷データ管理部117は、印刷が完了できなかったというエラーメッセージを表示するエラー画面を生成する。そして、印刷データ管理部117は、生成されたエラー画面をUIF部121に表示させる。このとき、印刷データ管理部117は、印刷が完了していない印刷データを特定するメッセージをこのエラー画面に含めてもよい。
【0123】
以上のように、実施の形態1におけるプリンタ110は、利用者による認証が行われると、自装置と同じプリンタグループに属する全てのプリンタ110に保存されている全ての印刷テータのうち、利用者の認証情報に一致する認証情報を有する印刷データを、利用者の選択により、利用者が認証を行ったプリンタ110で印刷を実行することができる。
【0124】
図17及び図18に示されているフローチャートにおいて、ステップS140では、利用者から印刷する印刷データの選択の入力を受け付けているが、このような処理を省略してもよい。このような処理を省略した場合には、例えば、自装置と同じプリンタグループに属する全てのプリンタ110に保存されている全ての印刷テータのうち、利用者の認証情報に一致する認証情報を有する全ての印刷データに基づいて、印刷部122に印刷を実行させてもよい。また、プリンタ110は、図17に示されているステップS132〜138の処理、及び、図18に示されているステップS144〜S152の処理を省略することで、自装置に保存されている印刷データの内、利用者の認証情報に一致する認証情報を有する印刷データだけを印刷するように構成されていてもよい。
【0125】
また、図17及び図18に示されているフローチャートにおいては、ステップS143及びステップS148で、ステップS140で選択された印刷データを全て印刷している。その代わりに、例えば、利用者により認証が行われたプリンタ110が、選択された印刷データが要求するプリンタ110の能力を満たさない場合、例えば、プリンタ110がA4サイズの用紙までしか印刷できないのに対し、印刷データがA3サイズである場合等には、印刷データ管理部117は、警告画面を生成して、UIF部121にこの警告画面を表示させてもよい。警告画面には、プリンタ110の印刷能力に適合しない印刷データを特定するメッセージが含まれていることが望ましい。また、警告画面には、利用者に処理の継続又は中止を選択させる領域が設けられていることが望ましい。そして、印刷データ管理部117は、利用者が処理の係属を選択した場合には、印刷処理を係属し、利用者が処理の中止を選択した場合には、印刷処理を中止する。
【0126】
さらに、図17及び図18に示されているフローチャートにおいては、印刷データ管理部117は、自装置と同一のプリンタグループに属する他のプリンタ110に記憶され、利用者の認証情報に一致する認証情報を含む印刷データの全てを、ステップS139において、印刷データ選択画面171に表示させている。その代わりに、例えば、利用者により認証が行われたプリンタ110が、選択された印刷データが要求するプリンタ110の能力を満たさない場合、例えば、プリンタ110がA4サイズの用紙までしか印刷できないのに対し、印刷データがA3サイズである場合等には、印刷データ管理部117は、プリンタ110の印刷能力に適合しない印刷データに関する情報を、印刷データ選択画面171に表示させないようにすることもできる。また、データ管理部117は、このような印刷データ選択画面171の表示を行わずに、自装置の印刷能力に適合する印刷データだけを印刷部122に印刷させてもよい。
【0127】
図20は、実施の形態1におけるプリンタ110が検索依頼メッセージを受信した場合の処理を示すフローチャートである。図20に示されているフローチャートは、プリンタ110の印刷データ管理部117が、通信制御部123を介して検索依頼メッセージを受け取った場合に開始される。
【0128】
印刷データ管理部117は、受け取った検索依頼メッセージに含まれている認証情報を取得する。そして、印刷データ管理部117は、印刷データ保存部118に保存されている印刷データの中から、取得された認証情報と一致する認証情報を含む印刷データを特定する。そして、印刷データ管理部117は、特定された印刷データから、必要な情報を抽出することにより印刷データ特定情報を生成する(S160)。
【0129】
次に、印刷データ管理部117は、ステップS160で生成された印刷データ特定情報を含む検索依頼応答メッセージを生成する(S161)。
【0130】
次に、印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、ステップS161で生成された検索依頼応答メッセージを、検索依頼メッセージの送信元であるプリンタ110に送信する処理を行う(S162)。
【0131】
以上のように、実施の形態1におけるプリンタ110は、プリンタ110に保存された印刷データに関する印刷データ特定情報を他のプリンタ110に送信することができる。なお、印刷データ管理部117は、ステップS160の処理を行う前に、検索依頼メッセージの送信元であるプリンタ110の識別情報が、プリンタ情報114aに格納されているか否かを判断し、格納されていない場合は、フローを終了してもよい。
【0132】
図21は、実施の形態1におけるプリンタ110が印刷データ取得要求メッセージを受信した場合の処理を示すフローチャートである。図21に示されているフローは、プリンタ110の印刷データ管理部117が、通信制御部123を介して、印刷データ取得要求メッセージを受け取った場合に開始される。
【0133】
印刷データ管理部117は、受け取った印刷データ転送要求メッセージに含まれる印刷データ特定情報に基づいて、印刷データ保存部118から、印刷データ特定情報で特定される印刷データを取得する。また、印刷データ管理部117は、印刷データ保存部118からこの印刷データを消去する(S170)。
【0134】
次に、印刷データ管理部117は、ステップS170で取得された印刷データを含む印刷データ転送メッセージを生成する(S171)。
【0135】
次に、印刷データ管理部117は、通信制御部123を介して、ステップS171で生成された印刷データ転送メッセージを、印刷データ転送要求メッセージの送信元であるプリンタ110に送信する処理を行う(S172)。
【0136】
以上のように、実施の形態1におけるプリンタ110は、プリンタ110に保存された印刷データを他のプリンタ110に送信することができる。なお、印刷データ管理部117は、ステップS170の処理を行う前に、印刷データ転送要求メッセージの送信元であるプリンタ110の識別情報が、プリンタ情報114aに格納されているか否かを判断し、格納されていない場合は、フローを終了してもよい。
【0137】
以上のように、実施の形態1によれば、プリンタ110の検索部112と検索応答部113とにより、ネットワーク150に接続された複数のプリンタ110が相互に検索を実行することで、プリンタグループの形成を行うことができる。また、検索時にグループ毎のパスフレーズを用いることにより、同一ネットワーク150内に、複数のプリンタグループを生成することができる。さらに、検索時にパスフレーズを用いることにより、プリンタグループの形成を特定のプリンタ110に限定することができる。
【0138】
以上詳細に説明したように、実施の形態1によれば、ネットワーク150に接続された複数のプリンタ110がプリンタグループを形成する際に、パスフレーズを利用しているため、プリンタグループの範囲を、特定のプリンタ110に限定することができる。このため、例えば、物理的に近い範囲にあるプリンタ110によりプリンタグループを構成することで、利用者は、自身のPC130から物理的に近い範囲にあるプリンタグループのどのプリンタ110でも印刷することができるようになる。従って、実施の形態1によれば、どこのプリンタでも印刷できるという利用者の利使性を落とすことなく、セキュリティ性を向上させることができる。
【0139】
実施の形態2.
(構成の説明)
次に、実施の形態2について説明する。図1に示されているように、実施の形態2に係る画像形成システム200は、画像形成装置としてのプリンタ110と、情報処理装置としてのPC230とを備える。実施の形態2に係る画像形成システム200は、PC230において、実施の形態1に係る画像形成システム100と異なっている。
【0140】
図22は、実施の形態2におけるPC230の構成を概略的に示すブロック図である。PC230は、印刷データ生成部231と、UIF部132と、通信制御部133と、検索部234と、記憶部235とを備える。実施の形態2におけるPC230は、印刷データ生成部231での処理の点、並びに、検索部234及び記憶部235がさらに備えられている点において、実施の形態1におけるPC130と異なっている。なお、PC230の検索部234及び記憶部235を、それぞれ第2検索部および第2記憶部ともいう。
【0141】
検索部234は、ネットワーク150に接続されているプリンタ110の検索を行う。例えば、検索部234は、通信制御部133を介して、ネットワーク150に接続されているプリンタ110に対し、所定の検索メッセージを送信する処理を行う。なお、検索部234は、ブロードキャストにより検索メッセージを送信する処理を行うことが望ましい。この検索メッセージには、PC230の識別情報が含まれており、また、この検索メッセージがPC230で生成されたことを示す情報が含まれている。例えば、本実施の形態においては、この検索メッセージがPC230で生成されたことを示す情報は、PC230であることを示す識別情報を含むPC名である。なお、PC230にパスフレーズが設定されている場合には、この検索メッセージには、自装置のパスフレーズが含まれる。
そして、検索部234は、通信制御部133を介して、ネットワーク150に接続されているプリンタ110から検索応答メッセージを受け取る。この検索応答メッセージは、検索メッセージへの応答である。検索応答メッセージには、検索応答メッセージの送信元である他のプリンタ110の装置情報が含まれる。そして、検索部112は、検索応答メッセージに含まれている装置情報に基づいて、印刷データの送信先となるプリンタの識別情報を示す送信先情報を生成して、この送信先情報を記憶部235に記憶させる。
【0142】
記憶部235は、検索部234から与えられた送信先情報を記憶する。また、記憶部235は、PC230にパスフレーズが設定されている場合には、設定されているパスフレーズを記憶する。例えば、パスフレーズは、UIF部132を介して、PC230の利用者又は画像形成システム200の管理者により入力されるものとする。なお、パスフレーズは、複数記憶されていてもよい。
【0143】
印刷データ生成部231は、実施の形態1における印刷データ生成部131と同様の処理を行う。但し、本実施の形態における印刷データ生成部231は、通信制御部133を介して、生成された印刷データを、記憶部235に記憶されている送信先情報で示されるプリンタ110に送信する処理を行う点で、実施の形態1における印刷データ生成部131と異なっている。なお、送信先情報で示されるプリンタ110が複数ある場合には、印刷データ生成部231は、全てのプリンタ110に印刷データを送信する処理を行ってもよい。また、印刷データ生成部231は、UIF部132を介して、利用者より、送信先情報で示される複数のプリンタ110から、印刷データを送信する1又は複数のプリンタ110の選択を受け付けてもよい。さらに、印刷データ生成部231は、送信先情報で示される複数のプリンタ110から、予め定められた規則に従って、印刷データを送信する1又は複数のプリンタ110を選択してもよい。ここでの予め定められた規則は、例えば、送信先情報に登録されているプリンタ110の早いもの順等である。
【0144】
(動作の説明)
図23は、実施の形態2におけるPC230が印刷データを作成し、送信する処理を示すフローチャートである。図23のフローは、例えば、利用者が、UIF部132を介して、ドキュメントの印刷を指示した場合に開始される。
【0145】
印刷データ生成部231は、ドキュメントから印刷データを生成する(S180)。
【0146】
次に、印刷データ生成部231は、印刷データに認証情報を追加するか否かを判断する(S181)。例えば、印刷データ生成部231は、PC230の利用者が、UIF部132を介して、直ぐに印刷することを選択した場合には、認証情報を追加しないものと判断し、直ぐには印刷しないことを選択した場合には、認証情報を追加するものと判断する。そして、印刷データ生成部231は、認証情報を追加すると判断した場合(ステップS181:Yes)には、ステップS182の処理に進み、認証情報を追加しないと判断した場合(ステップS181:No)には、ステップS183に進む。
【0147】
ステップS182では、印刷データ生成部231は、ステップS180で生成された印刷データに認証情報を追加する。
【0148】
ステップS183では、検索部234は、プリンタ110の検索を行うための検索メッセージを生成する。この検索メッセージには、検索元のPC230の識別情報と、この検索メッセージがPC230から送信されたということを示す情報とを含む。例えば、本実施の形態においては、PC名にPC230であることを示す識別情報が含まれているため、検索メッセージにPC名を含むことで、検索メッセージがPC230から送信されたものであることが示されている。さらに、PC230にパスフレーズが設定されている場合には、検索メッセージは、パスフレーズを含む。
【0149】
次に、検索部234は、通信制御部133を介して、ステップS183で生成された検索メッセージを、ネットワーク150に接続されているプリンタ110に送信する処理を行う(S184)。例えば、検索部234は、ブロードキャストを利用して同一セグメント内のプリンタ110に対して送信する処理を行う。また、検索部234は、プリンタ110の利用者又は画像形成システム200の管理者からの設定に基づき、例えば、送信先の宛先を利用者又は管理者が設定することで、単一、又は、複数の他のプリンタ110に対して、検索メッセージを送信してもよい。さらには、検索部234は、利用者又は画像形成システム200の管理者からの設定に基づき、例えば、送信先の宛先を利用者又は管理者が設定することで、ネットワーク150の一定の範囲のプリンタ110に対して、検索メッセージを送信してもよい。
【0150】
次に、検索部234は、通信制御部133を介して、ステップS184で送信した検索メッセージに対する検索応答メッセージを取得したか否かを確認する(S185)。検索部234は、検索応答メッセージを取得した場合(ステップS185:Yes)には、ステップS186の処理に進み、検索応答メッセージを取得していない場合(ステップS185:No)には、ステップS187の処理に進む。
【0151】
ステップS186では、検索部234は、取得された検索応答メッセージから、プリンタ110の識別情報を取得して、取得された識別情報を示す送信先情報を生成する。そして、検索部234は、生成された送信先情報を記憶部235に記憶させる。そして、印刷データ生成部231は、通信制御部133を介して、印刷データを、送信先情報で示されるプリンタ110に送信する処理を行う。
【0152】
一方、ステップS187では、検索部234は、ステップS184で検索メッセージを送信してから、所定の時間(例えば、30秒)が経過したか否かを確認する。そして、検索部234は、所定の時間が経過した場合(ステップS187:Yes)には、検索部234は、ステップS188の処理に進み、所定の時間が経過していない場合(ステップS192:No)には、検索部234は、ステップS185の処理に戻る。
【0153】
ステップS188では、印刷データ生成部231は、印刷データの送信先となるプリンタ110がネットワーク150に見つからないことを示す送信エラー画面を生成する。そして、印刷データ生成部231は、生成された送信エラー画面を、UIF部132に与えて、UIF部132に、この送信エラー画面を表示させる。
【0154】
なお、図23のステップS184で送信された検索メッセージを受信したプリンタ110は、図7に示されているフローチャートに従って処理を行う。
【0155】
以上のように、実施の形態2におけるPC230は、印刷データの送信時にネットワーク150に接続されているプリンタ110を検索し、発見されたプリンタ110に対して印刷データの送信を行う。これにより、利用者は正常に稼働している何れかのプリンタ110に対して印刷データの送信を行うことができる。
【0156】
実施の形態2において、印刷データ生成部231と検索部234とは、検索応答メッセージに含まれているプリンタ110の消耗品状態情報及びステータス情報の少なくとも何れか一方に基づいて、生成された印刷データの送信先のプリンタ110を選択してもよい。例えば、検索の結果複数のプリンタ110が発見された場合、消耗品が少ないプリンタ110及び記憶領域の残量が少ないプリンタ110には印刷データの送信を行わないようにすることもできる。
【0157】
以上、詳細に説明したように、実施の形態2によれば、PC230は、印刷データを送信する場合に、ネットワーク150において動作しているプリンタ110の検索を行うため、動作していないプリンタ110に対して印刷データの送信を試みることを防止することができる。従って、実施の形態2によれば、利用者の利便性を向上させることができるという更なる効果がある。
【0158】
以上に記載された実施の形態1及び2においては、プリンタ110が、画像形成装置の一例として挙げられている。しかしながら、画像形成装置は、例えば、コピー装置、MFP(Multi Function Peripheral)、ファクシミリ装置等、印刷を行うことのできる装置であれば、何れでもよい。
【0159】
以上に記載された実施の形態1及び2においては、検索メッセージ、検索応答メッセージ、動作確認メッセージ、動作確認応答メッセージ、検索依頼メッセージ、検索依頼応答メッセージ、印刷データ転送要求メッセージ及び印刷データ転送メッセージに、送信元であるプリンタ110又はPC230の識別情報(IPアドレス)を含めている。しかしながら、例えば、これらのメッセージを受信したプリンタ110又はPC230において、これらのメッセージを格納したIPパケットのヘッダから、送信元のプリンタ110又はPC230のIPアドレスを抽出することができる場合には、これらのメッセージに送信元であるプリンタの識別情報(IPアドレス)を含めなくてもよい。
【0160】
以上に記載された実施の形態1及び2においては、通信制御部123は、受信されたメッセージにパスフレーズが含まれている場合には、受信されたメッセージを検索メッセージとして検索応答部113に与え、受信されたメッセージにパスフレーズが含まれていない場合には、受信されたメッセージを検索応答メッセージとして検索部112に与えるように構成することもできる。このような場合には、検索メッセージと、検索応答メッセージとを同じデータ構造とすることができる。
なお、実施の形態1及び2において、検索メッセージ、検索応答メッセージ、動作確認メッセージ、動作確認応答メッセージ、検索依頼メッセージ、検索依頼応答メッセージ、印刷データ転送要求メッセージ及び印刷データ転送メッセージを識別するために、これらのメッセージを格納するIPパケットのヘッダに、これらのメッセージを識別するための識別子が格納されていてもよい。通信制御部123は、この識別子に基づいて、受信したメッセージの受け渡し先を特定する。
【符号の説明】
【0161】
100,200:画像形成システム、 110:プリンタ、 111:自装置情報記憶部、 112:検索部、 113:検索応答部、 114:プリンタ情報記憶部、 115:動作確認部、 116:動作確認応答部、 117:印刷データ管理部、 118:印刷データ保存部、 119:一時記憶部、 120:認証部、 121:UIF部、 122:印刷部、 123:通信制御部、 130,230:PC、 131,231:印刷データ生成部、 132:UIF部、 133:通信制御部、 234:検索部、 235:記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークとの間で情報を送受信する通信制御部と、
記憶部と、
自装置の識別情報と、自装置が属しているグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを、前記通信制御部を介して、前記ネットワークに接続されている他の画像形成装置に送信する処理、
前記通信制御部を介して、前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置の識別情報を通知するための検索応答メッセージを受信する処理、及び、
前記受信された検索応答メッセージで通知された識別情報を前記記憶部に記憶させる処理、を行う検索部と、
前記通信制御部を介して、前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置の識別情報と、前記他の画像形成装置が属しているグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを受信する処理、及び、
前記受信された検索メッセージで通知されるグループ確認情報で確認されるグループと、自装置が属しているグループと、が等しい場合に、前記通信制御部を介して、自装置の識別情報を通知するための検索応答メッセージを前記受信された検索メッセージの送信元に送信する処理、を行う検索応答部と、を備えること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記検索部は、自装置が起動したときに、前記自装置の識別情報と、自装置が属しているグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを送信する処理を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記通信制御部を介して、前記ネットワークから画像情報を受信する処理を行う画像情報管理部と、
画像を形成する画像形成部と、をさらに備え、
前記画像情報管理部は、
前記画像情報に利用者の認証に用いる認証情報が含まれている場合には、前記画像情報を前記記憶部に記憶させ、前記画像情報に前記認証情報が含まれていない場合には、前記画像形成部に、前記画像情報に基づいて画像を形成させること
を特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
利用者からの入力に基づいて、利用者の認証に用いる認証情報を生成する認証部をさらに備え、
前記画像情報管理部は、
前記記憶部から、前記認証部で生成された認証情報に一致する認証情報が含まれている画像情報を検索し、前記画像形成部に、前記検索された画像情報に基づいて画像を形成させること
を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像情報管理部は、
前記通信制御部を介して、前記認証部で生成された認証情報を通知する検索依頼メッセージを、前記記憶部に記憶されている識別情報で識別される他の画像形成装置に送信する処理と、
前記通信制御部を介して、前記記憶部に記憶されている識別情報で識別される他の画像形成装置から、前記検索依頼メッセージで通知された認証情報に一致する認証情報が含まれている画像情報を受信する処理と、
前記画像形成部に、前記受信された画像情報に基づいて画像を形成させる処理と、を行うこと
を特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
画面を表示して、入力を受け付けるユーザインタフェース部と、
利用者からの入力に基づいて、認証に用いる認証情報を生成する認証部と、をさらに備え、
前記画像情報管理部は、
前記記憶部から、前記認証部で生成された認証情報に一致する認証情報が含まれている画像情報を検索する処理と、
前記通信制御部を介して、前記認証部で生成された認証情報を通知する検索依頼メッセージを、前記記憶部に記憶されている識別情報で識別される他の画像形成装置に送信する処理と、
前記通信制御部を介して、前記記憶部に記憶されている識別情報で識別される他の画像形成装置から、前記検索依頼メッセージで通知された認証情報に一致する認証情報が含まれている画像情報を特定する特定情報を通知する検索依頼応答メッセージを受信する処理と、
前記記憶部から検索された画像情報及び前記特定情報で特定される画像情報の中から、画像の形成を行う画像情報を選択するための選択画面を生成し、当該選択画面を前記ユーザインタフェース部に表示させる処理と、
前記ユーザインタフェース部を介して選択された画像情報が、前記記憶部に記憶されている識別情報で識別される他の画像形成装置に記憶されている場合には、前記通信制御部を介して、当該他の画像形成装置から当該選択された画像情報を取得する処理と、
前記画像形成部に、前記選択された画像情報に基づいて画像を形成させる処理と、を行うこと
を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記通信制御部を介して、自装置以外の装置が動作中であるか否かを確認するための動作確認メッセージを、前記記憶部に記憶されている識別情報で識別される他の画像形成装置に送信する処理を行う動作確認部と、
前記通信制御部を介して、前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置以外の装置が動作中であるか否かを確認するための動作確認メッセージを受信する処理、及び、
前記受信された動作確認メッセージの送信元に、前記受信された動作確認メッセージへの応答である動作確認応答メッセージを送信する処理、を行う動作確認応答部と、をさらに備えること
を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記動作確認部は、
前記通信制御部を介して、前記記憶部に記憶されている識別情報で識別される他の画像形成装置から、前記自装置以外の装置が動作中であるか否かを確認するための動作確認メッセージを送信してから、当該送信された動作確認メッセージへの応答である動作確認応答メッセージが送られてこない場合には、前記記憶部に、当該動作確認応答メッセージを送ってこない他の画像形成装置の識別情報を削除させる処理を行うこと
を特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記動作確認部は、
前記自装置以外の装置が動作中であるか否かを確認するための動作確認メッセージを送信してから、所定期間、前記記憶部に記憶されている識別情報で識別される他の画像形成装置から、当該送信された動作確認メッセージへの応答である動作確認応答メッセージが送られてこない場合には、前記記憶部に、前記識別情報を全て削除させ、前記検索部に、前記検索メッセージを送信する処理を行わせること
を特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記動作確認部は、
所定期間毎に、前記自装置以外の装置が動作中であるか否かを確認するための動作確認メッセージを送信する処理を行い、
前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置以外の装置が動作中であるか否かを確認するための動作確認メッセージを受信する処理を行った場合には、当該受信された動作確認メッセージの送信元への前記自装置以外の装置が動作中であるか否かを確認するための動作確認メッセージの送信処理を少なくとも1回行わないこと
を特徴とする請求項7から9の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記動作確認部は、
利用者からの指示があった場合に、前記自装置以外の装置が動作中であるか否かを確認するための動作確認メッセージを送信する処理を行うこと
を特徴とする請求項7から9の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記自装置以外の装置が動作中であるか否かを確認するための動作確認メッセージ、及び、前記他の画像形成装置以外の装置が動作中であるか否かを確認するための動作確認メッセージへの応答である動作確認応答メッセージは、さらに、自装置の名称、機種情報、能力情報、消耗品状況情報及びステータス情報の少なくとも何れか1つを通知するものであること
を特徴とする請求項7から11の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記識別情報は、前記ネットワークにおける通信アドレスであること、
を特徴とする請求項1から12の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記認証情報は、ユーザID、ユーザIDとパスワードとの組み合わせ、利用者が有する認証媒体のシリアル番号、利用者の生体情報、及び、利用者が任意に設定した任意情報の少なくとも何れか1つであること
を特徴とする請求項4から6の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項15】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置と、当該ネットワークに接続された情報処理装置と、を備える画像形成システムであって、
前記画像形成装置は、
前記ネットワークとの間で情報を送受信する第1通信制御部と、
第1記憶部と、
自装置の識別情報と、自装置が属しているグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを、前記第1通信制御部を介して、前記ネットワークに接続されている他の画像形成装置に送信する処理、
前記第1通信制御部を介して、前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置の識別情報を通知するための検索応答メッセージを受信する処理、及び、
前記受信された検索応答メッセージで通知された識別情報を前記第1記憶部に記憶させる処理、を行う第1検索部と、
前記第1通信制御部を介して、前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置の識別情報と、前記他の画像形成装置が属しているグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを受信する処理、
前記第1通信制御部を介して、前記情報処理装置から、前記情報処理装置の識別情報と、前記情報処理装置の属するグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを受信する処理、及び
前記受信された検索メッセージで通知されるグループ確認情報で確認されるグループと、自装置が属しているグループと、が等しい場合に、前記第1通信制御部を介して、自装置の識別情報を通知するための検索応答メッセージを、前記受信された検索メッセージの送信元に送信する処理、を行う検索応答部と、を備え、
前記情報処理装置は、
前記ネットワークとの間で情報を送受信する第2通信制御部と、
第2記憶部と、
自装置の識別情報と、自装置が属しているグループを確認するための確認情報と、を通知するための検索メッセージを、前記第2通信制御部を介して、前記画像形成装置に送信する処理、
前記第2通信制御部を介して、前記画像形成装置から、前記画像形成装置の識別情報を通知するための検索応答メッセージを受信する処理、及び、
前記受信された検索応答メッセージで通知された識別情報を前記第2記憶部に記憶させる処理、を行う第2検索部と、
前記画像データを生成する処理、及び、
前記第2通信制御部を介して、前記画像データを、前記記憶部に記憶されている識別情報で識別される画像形成装置に送信する処理、を行う印刷データ生成部と、を備えること
を特徴とする画像形成システム。
【請求項16】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置を備える画像形成システムであって、
前記画像形成装置は、
前記ネットワークとの間で情報を送受信する通信制御部と、
記憶部と、
自装置の識別情報と、自装置が属しているグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを、前記通信制御部を介して、前記ネットワークに接続されている他の画像形成装置に送信する処理、
前記通信制御部を介して、前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置の識別情報を通知するための検索応答メッセージを受信する処理、及び、
前記受信された検索応答メッセージで通知された識別情報を前記記憶部に記憶させる処理、を行う検索部と、
前記通信制御部を介して、前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置の識別情報と、前記他の画像形成装置が属しているグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを受信する処理、及び、
前記受信された検索メッセージで通知されるグループ確認情報で確認されるグループと、自装置が属しているグループと、が等しい場合に、前記通信制御部を介して、自装置の識別情報を通知するための検索応答メッセージを前記受信された検索メッセージの送信元に送信する処理、を行う検索応答部と、を備えること
を特徴とする画像形成システム。
【請求項17】
ネットワークに接続された画像形成装置が行う画像形成方法であって、
自装置の識別情報と、自装置が属しているグループを確認するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを、前記ネットワークに接続されている他の画像形成装置に送信する過程、
前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置の識別情報を通知するための検索応答メッセージを受信する過程、及び、
前記受信された検索応答メッセージで通知された識別情報を記憶する過程を含む検索過程と、
前記他の画像形成装置から、前記他の画像形成装置の識別情報と、前記他の画像形成装置が属するグループを通知するためのグループ確認情報と、を通知するための検索メッセージを受信する過程、及び、
前記受信された検索メッセージで通知されるグループ確認情報で確認されるグループと、自装置が属しているグループと、が等しい場合に、自身の識別情報を通知するための検索応答メッセージを前記受信された検索メッセージの送信元に送信する過程を含む検索応答過程と、を有すること
を特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−114301(P2013−114301A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257261(P2011−257261)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】