説明

画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラム

【課題】本発明は、色弱者が可読性を判断することのできるプレビュー画像を表示する。
【解決手段】レーザプリンタ1は、CPU26が、カラー印刷データからトナーの使用量を色弱者による可読性を向上させた状態で所定量削減したトナーセーブ描画データを生成して、該トナーセーブ描画データの画像を所定の大きさの拡大候補画像領域に区分して、該拡大候補画像領域のうち色弱者による可読性が最も低い拡大候補画像領域を拡大領域として抽出し、該トナーセーブ描画データから該トナーセーブ描画データの全体画像のトナーセーブ全体プレビュー画像と、抽出した拡大領域の画像を拡大したトナーセーブ拡大プレビュー画像を生成して、該トナーセーブ全体プレビュー画像と該トナーセーブ拡大プレビュー画像をオペレションパネル11のディスプレイに表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムに関し、詳細には、色弱者が可読性を判断することのできるプレビュー画像を表示する画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ装置、複合装置等の画像形成装置においても省資源化が要望され、画像形成材、例えば、電子写真方式では、トナー、インク噴射方式では、インク等(以下、電子写真方式を例として説明し、単に、トナーという。)を削減したトナーセーブ印刷が行われている。
【0003】
そして、従来、画像形成装置においては、適切な画像形成を行うことで無駄な用紙やトナーの消費を削減するために、トナーセーブ前とトナーセーブ後のプレビュー画像を作成して、操作表示部のディスプレイに表示して、ユーザの確認を可能とした技術が提案されている(特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記公報記載の従来技術にあっては、トナーセーブ前後のプレビュー画像を表示しているため、トナーセーブ前後の画像形成結果を確認することはできるが、今日、画像形成装置のディスプレイは、ディスプレイの大きさの制限により、プレビュー画像の大きさに制限があり、トナーセーブ前後の画像を確認し難いという問題があった。この場合、ユーザが画像の適宜の領域を指定して拡大表示させるようにしてもよいが、ユーザがいちいち拡大領域を指定する必要があり、利用性が悪いという問題がある。特に、色弱者にとっては、カラーモードの場合、色域が狭くなるため、トナーセーブ後の画像に可読性があるか否かを判断しにくいという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、色弱者にとって可読性を判断することのできる画像形成材セーブを行なったプレビュー画像を表示することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、カラー印刷データから画像形成材の使用量を色弱者による可読性を向上させた状態で所定量削減した形成材削減描画データを生成する描画データ生成手段と、前記形成材削減描画データの画像を所定の大きさの拡大候補画像領域に区分して、該拡大候補画像領域のうち色弱者による可読性が最も低い拡大候補画像領域を拡大領域として抽出する拡大領域抽出手段と、前記形成材削減描画データから該形成材削減描画データの全体画像の形成材削減全体プレビュー画像と前記拡大領域抽出手段の抽出した前記拡大領域を拡大した形成材削減拡大プレビュー画像を生成するプレビュー画像生成手段と、前記形成材削減全体プレビュー画像と前記形成材削減拡大プレビュー画像を表示する表示手段と、を備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、色弱者にとって可読性を判断することのできる画像形成材セーブを行なったプレビュー画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施例を適用したレーザプリンタのブロック構成図。
【図2】プレビュー画像表示を伴う画像形成制御処理の説明図。
【図3】印刷ジョブ受信制御処理を示すフローチャート。
【図4】プレビュー画像表示を伴う画像形成制御処理を示すフローチャート。
【図5】プレビュー画像表示の一例を示す図。
【図6】拡大領域抽出処理を示すフローチャート。
【図7】文字領域における拡大領域抽出処理を示すフローチャート。
【図8】文字領域における拡大領域抽出処理の説明図。
【図9】グラフィック領域における拡大領域抽出処理を示すフローチャート。
【図10】プレビュー画像表示を伴う他の画像形成制御処理を示すフローチャート。
【図11】図10の続きの処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0010】
図1〜図11は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムの一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムの一実施例を適用したレーザプリンタ1のブロック構成図である。
【0011】
図1において、レーザプリンタ1は、コントローラ10、オペレーションパネル11及びプリンタエンジン12等を備えており、ネットワーク等によってパーソナルコンピュータ等のホストコンピュータPcが接続されている。このレーザプリンタ1は、例えば、カラープリンタ装置、カラー複写装置、カラー複合装置等の画像処理装置に適用される。
【0012】
オペレーションパネル(削減量指示手段、操作手段)11は、レーザプリンタ1のモード(手動両面印刷モード、片面印刷モード、プリンタモード、複写モード等)やフォント等の設定操作等の各種操作を行うための各種操作キーを備えるとともに、レーザプリンタ1の状態を表示する液晶ディスプレイ等のディスプレイ11a(図2参照)等を備えている。
【0013】
プリンタエンジン(画像形成手段)12は、図示しないが、画像形成材としてトナーを用いた電子写真方式で用紙(被記録媒体)に画像形成する。プリンタエンジン12は、電子写真方式の場合、該電子写真方式で用紙に画像を印刷出力するのに必要な部品、例えば、用紙に画像を形成する画像形成ユニット、複数枚の用紙を載置して1枚ずつ画像形成ユニットに送り出す給紙部、画像形成ユニットで画像形成された用紙が順次排出されて対置される排紙部等を備え、該画像形成ユニットは、感光体、光書き込み部、現像部、帯電部及びクリーニング部等を備えている。プリンタエンジン12は、コントローラ10から送られてくる描画データ及び制御信号により光書き込み部を動作させて感光体上に静電潜像を形成し、現像部によりトナーを感光体上に供給して現像してトナー画像を形成する。プリンタエンジン12は、給紙部から用紙を感光体と転写部との間に給紙して、感光体上のトナー画像を用紙に転写させ、トナー画像の転写された用紙を定着部に搬送して、定着部で加熱・加圧して用紙上のトナー画像を定着させることで、画像を印刷して、排紙部に排出する。なお、本実施例では、プリンタエンジン12が電子写真方式のレーザプリンタ1に適用した場合について説明するが、画像形成装置としては、電子写真方式のレーザプリンタ1に限るものではなく、例えば、画像形成材としてインクを用いたインク噴射方式のプリンタ装置等であってもよい。
【0014】
コントローラ10は、そのときに設定されている制御モード及びホストコンピュータPcからの制御コードに従って、ホストコンピュータPcからの印刷データを、ビデオデータに変換してプリンタエンジン12へ出力する制御機構の総称であり、ホストI/F21、プログラムROM(Read Only Memory)22、フォントROM23、パネルI/F24、ハードディスク(HDD)25、CPU(Central Processing Unit )26、RAM(Random Access Memory)27、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)28、エンジンI/F29及びオプションRAM30等を備えていて、上記各部は、バス31により接続されている。
【0015】
ホストI/F21には、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して複数のホストコンピュータPcが接続されており、ホストI/F21は、ホストコンピュータPcから送信されてくる制御信号及びデータ(印刷データ等)を受け取るとともに、レーザプリンタ1からホストコンピュータPcに送信するステータス信号等の送り出しを行うインターフェイスである。
【0016】
なお、ホストコンピュータPcは、通常のハードウェア及びソフトウェア構成のパーソナルコンピュータであり、レーザプリンタ1に、任意のPDL(Page Description Language:ページ記述言語)で生成された印刷データ及び制御信号(印刷制御データ)等からなる印刷ジョブを送信する。
【0017】
プログラムROM22は、コントローラ10内でのデータの処理や管理及び周辺モジュールを制御するためのプログラム、具体的には、レーザプリンタ1としての基本処理プログラム及び後述する本発明のプレビュー画像表示を伴う画像形成制御を行う画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラム等の各種プログラムを格納しているとともに、これらの各プログラムを実行するのに必要な各種データを格納している。
【0018】
フォントROM23は、レーザプリンタ1で印刷に使用する各種フォントが予め格納されており、CPU26により読み出されて、印刷処理に供される。
【0019】
パネルI/F24には、上記オペレーションパネル11が接続されており、パネルI/F24は、コントローラ10とオペレーションパネル11との間の信号の授受を行う。
【0020】
CPU26は、プログラムROM22に格納されているプログラムに基づいて、RAM27をワークメモリとして利用しつつ、レーザプリンタ1の各部を制御して、印刷処理を行うとともに、後述する本発明のプレビュー画像表示を伴う画像形成制御を行う画像形成制御方法を実行する。
【0021】
RAM27は、CPU26のワークメモリとして利用されるとともに、ホストコンピュータPcからの印刷データをページ単位に管理して一時記憶するバッファ及びバッファに記憶されたデータを実際の印刷パターンである描画データに変換した描画データが展開されるビットマップメモリ等として利用される。RAM27は、この印刷データまたは印刷データから変換された描画データ、あるいは、中間データを、複数ページ分蓄積する容量を有している。
【0022】
NVRAM28は、レーザプリンタ1の電源が切られているときにも記憶内容を保持するメモリであり、レーザプリンタ1の電源がオフの際にも保持する必要のあるデータ、特に、システム設定値、印刷枚数カウント値、印刷設定等の各種設定情報及び特に、後述する本発明のプレビュー画像表示を伴う画像形成制御を行う画像形成制御処理で使用する各種データや設定情報等をCPU26の制御下で格納される。
【0023】
エンジンI/F29には、プリンタエンジン12が接続されており、コントローラ10からプリンタエンジン12への制御信号や描画データ及びレーザプリンタ1からコントローラ10へのステータス信号の授受を行う。
【0024】
オプションRAM30は、いわゆる着脱可能な補助メモリであり、RAM27の容量が不足した際等に補助として使用されるものである。
【0025】
そして、レーザプリンタ1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Video Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラムを読み込んでプログラムROM22等に導入することで、後述する本発明のプレビュー画像表示を伴う画像形成制御処理を行う画像形成制御方法を実行する画像形成装置としてのレーザプリンタ1として構築されている。この画像形成制御プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0026】
次に、本実施例の作用について説明する。本実施例のレーザプリンタ1は、色弱者にとって可読性を判断することのできるトナーセーブを行なったプレビュー画像をオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示する。
【0027】
いま、図2に示すように、ユーザがホストコンピュータPcにおいて、文書を指定して、色弱者用カラーモードで、かつ、トナーセーブであって、蓄積印刷を指定した印刷指示を行うと、ホストコンピュータPcが指定された文書を所定のPDLの印刷ジョブを作成してネットワークを介してレーザプリンタ1に送信する(ST1)。
【0028】
レーザプリンタ1は、ホストコンピュータPcから送られてきた印刷ジョブを受信して、該印刷ジョブが蓄積印刷であると、受信した該印刷ジョブをハードディスク25に保管し、その後、オペレーションパネル11から印刷文書が指定されると、印刷ジョブの属性に応じて、プレビュー画像を生成してオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示して、オペレーションパネル11での操作に応じたトナーモードでプリンタエンジン12によって印刷を行う。
【0029】
レーザプリンタ1は、このプレビュー画像を生成してオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示する際に、印刷ジョブの印刷設定で、色弱者用カラーモードが指定されていると、トナーセーブが指定されていないときには、トナーセーブを行わない状態の画像全体のプレビュー画像を生成するとともに、最も色差が少ない領域を拡大した拡大プレビュー画像を生成して、オペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示し、トナーセーブが指定されているときには、トナーセーブした状態の画像全体のプレビュー画像を生成するとともに、最も色差が少ない領域を拡大した拡大プレビュー画像を生成して、オペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示するとともに、トナーセーブを行わない状態の画像全体のトナー未セーブ全体プレビュー画像と、トナーセーブ拡大プレビュー画像と同じ拡大領域のトナー未セーブ拡大プレビュー画像を表示する(ST2)。レーザプリンタ1は、オペレーションパネル11のディスプレイ11aへのプレビュー画像の表示に基づいて、ユーザが選択したトナーセーブまたはトナー非セーブの印刷指示操作を行うと(ST3)、該印刷指示操作に対応する描画データをプリンタエンジン12に送って、プリンタエンジン12に画像を用紙に印刷出力させる(ST4)。
【0030】
まず、レーザプリンタ1による印刷ジョブ受信処理について、図3に基づいて説明する。レーザプリンタ1は、図3に示すように、ホストI/F21がホストコンピュータPcから印刷ジョブを受信(データ受信)すると(ステップS101)、CPU26が、該印刷ジョブが蓄積ジョブであるか、すなわち、一旦ハードディスク25に蓄積した後に印刷する蓄積印刷が指定されている印刷ジョブであるかチェックし(ステップS102)、蓄積印刷でないとき、すなわち、即時印刷ジョブであるとき(ステップS102で、NOのとき)には、該印刷ジョブの印刷データを、該印刷ジョブの設定情報に基づいて、RIP(Raster Image Processor)処理を行って(ステップS103)、処理後のデータ(描画データ)をエンジンI/F29を介してプリンタエンジン12に渡して、プリンタエンジン12に用紙に画像を印刷出力させて、印刷ジョブ受信制御処理を終了する(ステップS104)。
【0031】
ステップS102で、印刷ジョブが蓄積ジョブであると(ステップS102で、YESのとき)、CPU26は、印刷ジョブの印刷設定を参照して、色弱者用カラーモードであって、かつ、トナーセーブモードであるかチェックし(ステップS105)、色弱者用カラーモードであって、かつ、トナーセーブモードではないとき(ステップS105で、NOのとき)には、該印刷ジョブの印刷データを、該印刷ジョブの設定情報に基づいて、RIP処理を行って(ステップS106)、処理後のデータ(描画データ)をパネルI/F24を介してハードディスク25に保管させて、印刷ジョブ受信制御処理を終了する(ステップS107)。
【0032】
ステップS105で、色弱者用カラーモードであって、かつ、トナーセーブモードであるとき(ステップS105で、YESのとき)には、トナーセーブありの場合とトナーセーブなしの場合の描画データを用意するために、該印刷ジョブの印刷データを、該印刷ジョブの設定情報に基づいて、トナーセーブなしでのRIP処理を行ってトナー未セーブ描画データ(画像形成材未削減描画データ)を生成するとともに(ステップS108)、トナーセーブ有りでのRIP処理を行ってトナーセーブ描画データ(画像形成材削減描画データ)を生成して(ステップS109)、処理後のデータ(描画データ)をパネルI/F24を介してハードディスク25に保管させて、印刷ジョブ受信制御処理を終了する(ステップS110)。
【0033】
その後、ユーザが蓄積印刷ジョブを選択して印刷指示を行うと、図4に示すように、プレビュー画像の表示を伴う画像形成制御処理を行う。
【0034】
すなわち、CPU26は、オペレーションパネル11で、ハードディスク25に蓄積されている印刷ジョブのうち、印刷する印刷ジョブ(文書)を選択する操作が行われると(ステップS201)、選択された印刷ジョブの属性(文書属性)が色弱者用カラーモードであって、かつ、トナーセーブであるかチェックする(ステップS202)。
【0035】
ステップS202で、選択された印刷ジョブの属性(文書属性)が色弱者用カラーモードであって、かつ、トナーセーブではないとき(ステップS202で、NOのとき)には、CPU26は、選択された印刷ジョブの描画データをハードディスク25から読み出して、該描画データから通常のプレビュー画像を生成してオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示する(ステップS203)。この場合の通常のプレビュー画像は、印刷ジョブの印刷設定に応じたプレビュー画像である。
【0036】
CPU26は、その後、ユーザによるオペレーションパネル11での印刷指示があると(ステップS204)、選択された該印刷ジョブの描画データをエンジンI/F29を介してプリンタエンジン12に渡して、該描画データに基づいてプリンタエンジン12に用紙に画像を印刷出力させて、画像形成制御処理を終了する(ステップS205)。
【0037】
ステップS202で、選択された印刷ジョブの属性(文書属性)が色弱者用カラーモードであって、かつ、トナーセーブであるとき(ステップS202で、YESのとき)には、CPU26は、該印刷ジョブの描画データから生成したプレビュー画像のうち、オペレーションパネル11のディスプレイ11aに拡大表示する拡大領域の抽出方法として複数用意されている抽出方法J1〜Jnのうち、いずれの抽出方法J1〜Jnであるかを選択する(ステップS206)。CPU26は、この抽出方法J1〜Jnの選択を、例えば、予めレーザプリンタ1に設定されている設定値に従って行う。
【0038】
CPU26は、抽出方法J1〜Jnを選択すると、該抽出方法J1〜Jnで拡大領域を決定して(ステップS207−1〜S207−n)、色弱者用カラーモード、かつ、トナーセーブ専用のプレビュー画像を生成して、生成したプレビュー画像をオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示する(ステップS208)。この抽出方法J1〜Jnによる拡大領域の決定と、色弱者用からモード、かつ、トナーセーブ専用のプレビュー画像の生成方法については、後で、詳細に説明する。CPU26は、このプレビュー画像として、例えば、図5に示すように、オペレーションパネル11のディスプレイ11aに、トナーセーブなしの場合における描画データ全体のトナー未セーブ全体プレビュー画像と、抽出方法J1〜Jnで指定された拡大領域のトナー未セーブ拡大プレビュー画像、及び、トナーセーブありの場合における描画データ全体のトナーセーブ全体プレビュー画像と、抽出方法J1〜Jnで指定された拡大領域のトナーセーブ拡大プレビュー画像を表示させるとともに、トナーセーブなしとトナーセーブありの全体画像に、拡大画像の拡大領域を示す拡大領域枠Kwも表示させる。なお、図5のプレビュー画面では、拡大領域が、異なる色差の領域にまたがる領域が抽出されて、拡大表示されている状態が示されている。
【0039】
CPU26は、プレビュー画像の表示を行うと、オペレーションパネル11においてユーザによる印刷設定として、トナーセーブあり(トナーセーブする)とトナーセーブなし(トナーセーブしない)のうちいずれかが選択されて、印刷指示操作が行われると(ステップS209)、該選択に応じた描画データをエンジンI/F29を介してプリンタエンジン12に送って、該描画データに基づいてプリンタエンジン12に画像を用紙に印刷出力させて、画像形成制御処理を終了する(ステップS210)。
【0040】
そして、CPU26は、拡大領域の抽出処理を、図6〜図8に示すように実行する。すなわち、CPU26は、まず、初期の拡大候補画像領域の座標情報として、表示座標の原点(例えば、ディスプレイ11aの左上隅)の座標(0,0)と、予め設定されている所定の最大値を、初期の色差Eaとして取得してRAM27等に保存し(ステップS301)、データがあるか否かチェックする(ステップS302)。CPU26は、データがあると、データの種類(データのオブジェクトの種類)を判別して(ステップS303)、データのある領域を拡大候補画像領域として該領域に対して、該領域のデータ種類(グラフィック、画像、文字等)に応じた拡大領域抽出処理を行い(ステップS304−1、S304−2〜S304−n)、データがあるか判断して(ステップS305)、データが無くなるまで順次行って(ステップS302〜S305)、データが無くなると、処理を終了する。
【0041】
そして、CPU26は、図6のステップS304−1〜S304−nにおける各データ種類毎の拡大領域抽出処理を、例えば、文字領域における拡大領域抽出処理については、図7に示すように、また、グラフィック領域における拡大領域抽出処理については、図8のように行う。なお、CPU26は、拡大領域抽出処理においては、予め設定されている大きさの拡大候補画像領域の原点、例えば、左上端の座標を決定する処理を行う。
【0042】
まず、文字領域における拡大領域抽出処理につて、図7に基づいて説明する。CPU26は、文字領域における拡大領域抽出処理に入ると、図7に示すように、文字領域の文字の原点(例えば、該文字の左上端)の1画素手前(隣)の座標の色を背景色として取得してRAM27等に保存する(ステップS401)。CPU26は、該文字領域の文字の描画処理(RIP処理)を行い(ステップS402)、背景色と文字色を比較して色差Ebを取得して、取得した色差EbをRAM27等に保存されている色差Eaと比較する(ステップS403)。なお、色差の取得方法としては、既存の方法を用いることができる。
【0043】
CPU26は、色差Ebが色差Eaよりも小さいか判断し(ステップS404)、色差Ebが色差Eaよりも小さいとき(ステップS404で、YESのとき)には、拡大領域の原点座標情報を更新、すなわち、色差Eaとして色差Ebを設定するとともに、拡大領域の座標の原点を設定しなおして、該文字領域に対する拡大領域抽出処理を終了する(ステップS405)。
【0044】
ステップS404で、色差Ebが色差Eaよりも大きいときには、CPU26は、拡大領域の更新を行うことなく拡大領域抽出処理を終了する。
【0045】
すなわち、CPU26は、例えば、図8に示すように、画像データの全領域において、背景色の異なる3つの文字領域が拡大候補画像領域として存在する場合、各文字領域において、上記拡大領域抽出処理を行って、背景色と文字色とを比較して色差Ebを取得し、この色差Ebが最も小さい文字領域、図8では、上中下の3つの文字領域のうち、真ん中の文字領域を拡大領域として抽出して、図8の右側に示すように、オペレーションパネル11のディスプレイ11aに該拡大領域の画像を拡大表示する。
【0046】
また、CPU26は、グラフィック領域における拡大領域抽出処理に入ると、文字領域の場合と同様に、図9に示すように、グラフィック領域のグラフィックの原点(例えば、該グラフィック領域のグラフィックの左上端)の1画素手前(隣)の座標に位置する画素の色を背景色として取得してRAM27等に保存する(ステップS501)。CPU26は、該グラフィック領域のグラフィックの描画処理(RIP処理)を行い(ステップS502)、背景色とグラフィック色を比較して色差Ecを取得して、取得した色差EcをRAM27等に保存されている色差Eaと比較する(ステップS503)。
【0047】
CPU26は、色差Ecが色差Eaよりも小さいか判断し(ステップS504)、色差Ecが色差Eaよりも小さいとき(ステップS504で、YESのとき)には、拡大領域の原点座標情報を更新、すなわち、色差Eaとして色差Ecを設定するとともに、拡大領域の座標の原点を設定しなおして、該グラフィック領域に対する拡大領域抽出処理を終了する(ステップS505)。
【0048】
ステップS504で、色差Ecが色差Eaよりも大きいときには、CPU26は、拡大領域の更新を行うことなく拡大領域抽出処理を終了する。
【0049】
なお、図示しないが、CPU26は、写真等の画像領域等の他の領域についても上記同様に拡大領域の抽出処理を行う。
【0050】
そして、CPU26は、図6に示したように、このようにして抽出した各データ種類の拡大領域のうち、所定の拡大領域、例えば、最も色差の小さい拡大候補画像領域を拡大領域として、抽出して、図4に示したように、色弱者用カラーモードかつトナーセーブ専用プレビュー表示を、図2、図5に示したように、オペレーションパネル11のディスプレイ11aに行う。
【0051】
なお、上記説明においては、プレビュー画像の表示を行うと、ユーザがトナーセーブを行うか否かの選択を行うのみの場合について説明したが、トナーセーブの割合(セーブ量)を再設定して、再設定された割合のトナーセーブによるプレビュー画像を、再度生成して表示し、ユーザに適宜の割合のトナーセーブを選択できるようにしてもよい。
【0052】
この場合、CPU26は、図10及び図11に示すように、プレビュー画像表示を伴う画像形成制御処理を行う。なお、図10及び図11において、図4と同様の処理ステップには、同一のステップナンバを付与して、その説明を省略または簡略化する。
【0053】
図10において、CPU26は、オペレーションパネル11で、ハードディスク25に蓄積されている印刷ジョブのうち、印刷する印刷ジョブ(文書)を選択する操作が行われると(ステップS201)、選択された印刷ジョブの属性(文書属性)が色弱者用カラーモードであって、かつ、トナーセーブであるかチェックする(ステップS202)。
【0054】
ステップS202で、選択された印刷ジョブの属性(文書属性)が色弱者用カラーモードであって、かつ、トナーセーブではないときには、CPU26は、図4の場合と同様に、選択された印刷ジョブの描画データから通常のプレビュー画像を生成してオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示し(ステップS203)、図11に示すように、ユーザによるオペレーションパネル11での印刷指示があると(ステップS204)、プリンタエンジン12に、選択された該印刷ジョブの描画データに基づいて用紙に画像を印刷出力させて、画像形成制御処理を終了する(ステップS205)。
【0055】
図10のステップS202で、選択された印刷ジョブの属性(文書属性)が色弱者用カラーモードであって、かつ、トナーセーブであるときには、CPU26は、該印刷ジョブの描画データから生成したプレビュー画像のうち、オペレーションパネル11のディスプレイ11aに拡大表示する拡大領域の抽出方法として複数用意されている抽出方法J1〜Jnのうち、いずれの抽出方法J1〜Jnであるかを選択し(ステップS206)、該抽出方法J1〜Jnで拡大領域を決定して(ステップS207−1〜S207−n)、色弱者用カラーモード、かつ、トナーセーブ専用のプレビュー画像を生成して、生成したプレビュー画像をオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示する(ステップS208)。
【0056】
CPU26は、プレビュー画像の表示を行うと、図11に示すように、オペレーションパネル11においてユーザによってトナーセーブ率(トナーセーブ割合)の再設定が行われたかチェックし(ステップS601)、ステップS601で、トナーセーブ率の再設定が行われずに、オペレーションパネル11においてユーザによる印刷設定として、トナーセーブあり(トナーセーブする)とトナーセーブなし(トナーセーブしない)のうちいずれかが選択されて、印刷指示操作が行われると(ステップS209)、該選択に応じた描画データをエンジンI/F29を介してプリンタエンジン12に送って、該描画データに基づいてプリンタエンジン12に画像を用紙に印刷出力させて、画像形成制御処理を終了する(ステップS210)。
【0057】
ステップS601において、プレビュー画像の表示を行うと、オペレーションパネル11においてユーザによってトナーセーブ率(トナーセーブ割合)の再設定が行われると、CPU26は、ユーザによるトナーセーブ率の再設定が行われると、該トナーセーブ率を印刷ジョブの印刷データに対するトナーセーブ率として再設定して(ステップS602)、再設定されたトナーセーブ率によってトナーセーブした描画処理(RIP処理)を行って指定トナーセーブ描画データ(指定形成材削減描画データ)を再生し(ステップS603)、図10のステップS208に戻って、色弱者用カラーモードかつトナーセーブ専用プレビュー表示、すなわち、指定トナーセーブ全体プレビュー画像と指定トナーセーブ拡大プレビュー画像及びトナー未セーブ全体プレビュー画像とトナー未セーブ拡大プレビュー画像の表示をオペレーションパネル11のディスプレイ11aに行う処理から上記同様に処理する(ステップS208、S601、S209、S210、S602、S603)。
【0058】
このように、本実施例のレーザプリンタ1は、CPU(描画データ生成手段、拡大領域抽出手段、プレビュー画像生成手段)26が、カラー印刷データからトナー(画像形成材)の使用量を色弱者による可読性を向上させた状態で所定量削減したトナーセーブ描画データ(形成材削減描画データ)を生成して、該トナーセーブ描画データの画像を所定の大きさの拡大候補画像領域に区分して、該拡大候補画像領域のうち色弱者による可読性が最も低い拡大候補画像領域を拡大領域として抽出し、該トナーセーブ描画データから該トナーセーブ描画データの全体画像のトナーセーブ全体プレビュー画像(形成材削減全体プレビュー画像)と抽出した前記拡大領域を拡大したトナーセーブ拡大プレビュー画像(形成材削減拡大プレビュー画像)を生成して、該トナーセーブ全体プレビュー画像と該トナーセーブ拡大プレビュー画像をオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示する。
【0059】
したがって、色弱者にとって可読性を判断することのできるトナーセーブを行なったプレビュー画像を表示することができる。
【0060】
また、本実施例のレーザプリンタ1は、カラー印刷データからトナーの使用量を色弱者による可読性を向上させた状態で所定量削減したトナーセーブ描画データを生成する描画データ生成処理ステップと、該トナーセーブ描画データの画像を所定の大きさの拡大候補画像領域に区分して、該拡大候補画像領域のうち色弱者による可読性が最も低い拡大候補画像領域を拡大領域として抽出する拡大領域抽出処理ステップと、前記トナーセーブ描画データから該トナーセーブ描画データの全体画像のトナーセーブ全体プレビュー画像と前記拡大領域抽出処理ステップで抽出された前記拡大領域を拡大したトナーセーブ拡大プレビュー画像を生成するプレビュー画像生成処理ステップと、前記トナーセーブ全体プレビュー画像と前記トナーセーブ拡大プレビュー画像をオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示する表示処理ステップと、を有する画像形成制御方法を実行している。
【0061】
したがって、色弱者にとって可読性を判断することのできるトナーセーブを行なったプレビュー画像を表示することができる。
【0062】
さらに、本実施例のレーザプリンタ1は、コンピュータに、カラー印刷データからトナーの使用量を色弱者による可読性を向上させた状態で所定量削減したトナーセーブ描画データを生成する描画データ生成処理と、該トナーセーブ描画データの画像を所定の大きさの拡大候補画像領域に区分して、該拡大候補画像領域のうち色弱者による可読性が最も低い拡大候補画像領域を拡大領域として抽出する拡大領域抽出処理と、該トナーセーブ描画データから該トナーセーブ描画データの全体画像のトナーセーブ全体プレビュー画像と前記拡大領域抽出処理で抽出された前記拡大領域を拡大したトナーセーブ拡大プレビュー画像を生成するプレビュー画像生成処理と、前記トナーセーブ全体プレビュー画像と前記トナーセーブ拡大プレビュー画像をオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示する表示処理と、を実行させる画像形成制御プログラムを搭載している。
【0063】
したがって、色弱者にとって可読性を判断することのできるトナーセーブを行なったプレビュー画像を表示することができる。
【0064】
また、本実施例のレーザプリンタ1は、CPU26が、カラー印刷データからトナー(画像形成材)の使用量を未削減のトナー未セーブ描画データ(形成材未削減描画データ)をも生成し、該トナー未セーブ描画データから該トナー未セーブ描画データの全体画像のトナー未セーブ全体プレビュー画像と該全体画像のうち前記拡大領域と同じ領域の画像を拡大したトナー未セーブ拡大プレビュー画像を生成して、該トナー未セーブ全体プレビュー画像と該トナー未セーブ拡大プレビュー画像をオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示させている。
【0065】
したがって、トナーセーブしたときとトナーセーブを行わないときとの画像を比較することができ、色弱者にとって可読性をより一層適切に判断することができる。
【0066】
さらに、本実施例のレーザプリンタ1は、オペレーションパネル11のディスプレイ11aへのプレビュー画像の表示に応じて、オペレーションパネル(削減量指定手段)11でトナーのセーブ量(使用量の削減量)が指定されると、指定されたセーブ量だけトナーセーブ(画像形成材の使用量を削減)させた指定トナーセーブ描画データ(指定形成材削減描画データ)を生成し、該指定トナーセーブ描画データから指定トナーセーブ全体プレビュー画像(指定形成材削減全体プレビュー画像)と指定トナーセーブ拡大プレビュー画像(指定形成材削減拡大プレビュー画像)を生成して、該指定トナーセーブ全体プレビュー画像と指定トナーセーブ拡大プレビュー画像をオペレーションパネル11のディスプレイ11aに表示している。
【0067】
したがって、色弱者にとっての可読性を向上させつつ、より一層トナー消費量を削減することができる。
【0068】
また、本実施例のレーザプリンタ1は、CPU26が、拡大候補画像領域をデータの種類(オブジェクトの種類)毎に区分して、該各拡大候補画像領域においてオブジェクト色と背景色との色差を求め、該色差が最も小さい該拡大候補画像領域を前記拡大領域として抽出している。
【0069】
したがって、色弱者にとっての可読性を、色差に基づいて適切かつ容易に判断して、拡大領域を抽出することができ、色弱者にとって可読性を判断することのできるトナーセーブを行なった適切なプレビュー画像を簡単かつ容易に表示することができる。
【0070】
さらに、本実施例のレーザプリンタ1は、CPU26が、前記オブジェクトとして文字オブジェクト、グラフィックオブジェクト及び写真オブジェクトのうち少なくとも1つのオブジェクトを採用して、前記拡大領域を抽出している。
【0071】
したがって、色弱者にとっての可読性を、色差に基づいて適切かつ容易に判断して、拡大領域を抽出することができ、色弱者にとって可読性を判断することのできるトナーセーブを行なった適切なプレビュー画像を簡単かつ容易に表示することができる。
【0072】
また、本実施例のレーザプリンタ1は、オペレーションパネル11のディスプレイ11aへのプレビュー画像の表示に応じて、画像形成が指示操作されると、プリンタエンジン12で、該指示操作に応じて描画データに基づいてトナーを用いてカラー画像を用紙に形成する。
【0073】
したがって、色弱者にとって可読性を判断することのできるトナーセーブを行なったプレビュー画像の表示を見た結果によって、画像形成を行うか否か判断して画像形成することができ、不要な画像形成を未然に防止して、資源の節約を図ることができるとともに、適切な画像を画像形成することができる。
【0074】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0075】
1 レーザプリンタ
10 コントローラ
11 オペレーションパネル
11a ディスプレイ
12 プリンタエンジン
21 ホストI/F
22 プログラムROM
23 フォントROM
24 パネルI/F
25 ハードディスク(HDD)
26 CPU
27 RAM
28 NVRAM
29 エンジンI/F
30 オプションRAM
31 バス
【先行技術文献】
【特許文献】
【0076】
【特許文献1】特開2010−122387号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラー印刷データから画像形成材の使用量を色弱者による可読性を向上させた状態で所定量削減した形成材削減描画データを生成する描画データ生成手段と、
前記形成材削減描画データの画像を所定の大きさの拡大候補画像領域に区分して、該拡大候補画像領域のうち色弱者による可読性が最も低い拡大候補画像領域を拡大領域として抽出する拡大領域抽出手段と、
前記形成材削減描画データから該形成材削減描画データの全体画像の形成材削減全体プレビュー画像と前記拡大領域抽出手段の抽出した前記拡大領域を拡大した形成材削減拡大プレビュー画像を生成するプレビュー画像生成手段と、
前記形成材削減全体プレビュー画像と前記形成材削減拡大プレビュー画像を表示する表示手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記描画データ生成手段は、
前記カラー印刷データから前記画像形成材の使用量を未削減の形成材未削減描画データをも生成し、
前記プレビュー画像生成手段は、
前記形成材未削減描画データから該形成材未削減描画データの全体画像の形成材未削減全体プレビュー画像と該全体画像のうち前記拡大領域と同じ領域の画像を拡大した形成材未削減拡大プレビュー画像を生成し、
前記表示手段は、
前記形成材未削減全体プレビュー画像と前記形成材未削減拡大プレビュー画像をも表示することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、
前記表示手段への前記プレビュー画像の表示に応じて、前記画像形成材の使用量の削減量を指定する削減量指定手段をさらに備え、
前記描画データ生成手段は、
前記削減量指定手段で指定された削減量だけ前記画像形成材の使用量を削減させた指定形成材削減描画データを生成し、
前記プレビュー画像生成手段は、
前記指定形成材削減描画データから指定形成材削減全体プレビュー画像と指定形成材削減拡大プレビュー画像を生成し、
前記表示手段は、
前記指定形成材削減全体プレビュー画像と前記指定形成材削減拡大プレビュー画像をも表示することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記拡大領域抽出手段は、
前記拡大候補画像領域をオブジェクトの種類毎に区分して、該各拡大候補画像領域においてオブジェクト色と背景色との色差を求め、該色差が最も小さい該拡大候補画像領域を前記拡大領域として抽出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記拡大領域抽出手段は、
前記オブジェクトとして文字オブジェクト、グラフィックオブジェクト及び写真オブジェクトのうち少なくとも1つのオブジェクトを採用して、前記拡大領域を抽出することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成装置は、
前記表示手段への前記プレビュー画像の表示に応じて、画像形成を指示操作する操作手段と、
前記操作手段に応じて描画データに基づいて前記画像形成材を用いてカラー画像を被記録媒体に形成する画像形成手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1から請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
カラー印刷データから画像形成材の使用量を色弱者による可読性を向上させた状態で所定量削減した形成材削減描画データを生成する描画データ生成処理ステップと、
前記形成材削減描画データの画像を所定の大きさの拡大候補画像領域に区分して、該拡大候補画像領域のうち色弱者による可読性が最も低い拡大候補画像領域を拡大領域として抽出する拡大領域抽出処理ステップと、
前記形成材削減描画データから該形成材削減描画データの全体画像の形成材削減全体プレビュー画像と前記拡大領域抽出処理ステップで抽出された前記拡大領域を拡大した形成材削減拡大プレビュー画像を生成するプレビュー画像生成処理ステップと、
前記形成材削減全体プレビュー画像と前記形成材削減拡大プレビュー画像を表示手段に表示する表示処理ステップと、
を有していることを特徴とする画像形成制御方法。
【請求項8】
コンピュータに、
カラー印刷データから画像形成材の使用量を色弱者による可読性を向上させた状態で所定量削減した形成材削減描画データを生成する描画データ生成処理と、
前記形成材削減描画データの画像を所定の大きさの拡大候補画像領域に区分して、該拡大候補画像領域のうち色弱者による可読性が最も低い拡大候補画像領域を拡大領域として抽出する拡大領域抽出処理と、
前記形成材削減描画データから該形成材削減描画データの全体画像の形成材削減全体プレビュー画像と前記拡大領域抽出処理で抽出された前記拡大領域を拡大した形成材削減拡大プレビュー画像を生成するプレビュー画像生成処理と、
前記形成材削減全体プレビュー画像と前記形成材削減拡大プレビュー画像を表示手段に表示する表示処理と、
を実行させることを特徴とする画像形成制御プログラム。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図2】
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【図5】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−75395(P2013−75395A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215827(P2011−215827)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】