説明

画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジ

【課題】フィルミングの抑制、クリーニング性の向上、及び保護剤の安定供給が達成でき、像担持体及びその周辺部材の長寿命化が可能であり、長期に亘って良好な画像の出力が可能である画像形成装置等の提供。
【解決手段】像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、前記像担持体に保護剤を供給する保護剤供給手段とを少なくとも備え、前記現像手段における現像剤が、平均一次粒径2.0μm以上14.0μm以下の窒化ホウ素を含み、かつ前記保護剤が、少なくとも1種の脂肪酸金属塩と、平均一次粒径0.1μm以上2.0μm以下の窒化ホウ素を含む画像形成装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式による画像形成においては、光導電性物質などの像担持体(「静電潜像担持体」、「電子写真感光体」、「感光体」と称することもある)上に静電荷による潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナー粒子を付着させ可視像を形成している。前記トナーにより形成された可視像は、最終的に紙などの記録媒体に転写後、熱、圧力、溶剤気体などによって前記記録媒体に定着され、出力画像となる。
この電子写真方式による画像形成の方式は、可視像化のためのトナー粒子を帯電させる方法により、トナー粒子とキャリア粒子の攪拌乃至混合による摩擦帯電を用いる、いわゆる二成分現像方式と、キャリア粒子を用いずにトナー粒子への電荷付与を行う、いわゆる一成分現像方式とに大別される。このうち一成分現像方式は、省スペース性、低コスト化に対して二成分現像方式よりも有利であることから、小型のプリンター、ファクシミリなどに多く採用されている。
【0003】
これらの電子写真方式による画像形成装置においては、現像方式の違いによらず、一般的にドラム形状やベルト形状などの像担持体を回転させつつ一様に帯電し、レーザー光などにより前記像担持体上に潜像パターンを形成し、これを現像装置により可視像化され、更に記録媒体上に転写を行っている。
また、前記記録媒体に可視像を転写した後の像担持体上には、転写されなかったトナー成分が残留する。この残留トナー成分が、そのまま帯電工程に搬送されると、像担持体の均等な帯電を阻害することがあるため、一般的には、転写工程を経た後に、前記像担持体上に残留するトナー成分などを、クリーニング工程にて除去し、前記像担持体表面を十分に清浄な状態とした上で、帯電が行われる。
【0004】
近年、前記電子写真方式による画像形成装置の小型化及び低コスト化のため、前記画像形成の帯電工程において、接触帯電方式や近接帯電方式が多く用いられている。しかし、帯電部材と像担持体表面との微少な接触ムラ、前記帯電部材と前記像担持体表面とのギャップ変動などにより、前記像担持体表面を均一に帯電させることが困難であるため、直流(DC)成分に交流(AC)成分を重畳した、AC重畳帯電方式が用いられるようになってきた。
前記AC重畳帯電による近接帯電方式は、装置の小型化及び高画質化を実現できると同時に、帯電均一性を保ちながら前記帯電部材と前記像担持体とを非接触にできることから、前記帯電部材の劣化を抑制することができる。
しかし、前記像担持体が有機感光体(OPC)である場合には、前記AC重畳帯電のエネルギーが前記像担持体表面の樹脂鎖を切断し、機械的強度を低下させ、前記像担持体の摩耗が著しく加速されることが明らかとなった。また、前記AC重畳帯電は前記像担持体表面を活性化させるため、前記像担持体表面とトナーとの間の付着力が増加し、前記像担持体に対するクリーニング性が低下するといった問題がある。
一方、昨今、出力画像のカラー化が進み、画像の高画質化、及び画像品質の安定化のため、トナーの小粒径化、円形化の方向に開発が進んでいることから、電子写真方式の画像形成方法において、クリーニングに対する課題が大きくなってきている。このようなトナーをクリーニングするためには、クリーニング部材の像担持体に対する摺擦力を従来よりも増加させることが対策となり得るが、クリーニング工程における摩擦によるストレスは、前記像担持体を摩耗させ、更に、クリーニング部材の劣化を早めてしまうといった問題がある。
このように、前記電子写真方式による画像形成の各工程においては、電気的ストレスや物理的ストレスが存在する。そして、これらのストレスを受けた前記像担持体は、使用時間を経るに伴って表面状態が変化する。
【0005】
これまでにも、前記像担持体とクリーニング部材間の摩擦の低減、クリーニング性の向上などのために、各種保護剤(潤滑剤、像担持体保護剤と称することもある)、前記保護剤の供給方法などについて、多くの提案がなされている。
例えば、前記像担持体に塗布する前記保護剤として、脂肪酸金属塩を用いる提案がされている(特許文献1参照)。しかし、この提案の技術では、前記脂肪酸金属塩が有機物質であるが故に帯電ハザード(特に前記AC重畳帯電方式による帯電)に対して弱く、前記脂肪酸金属塩が変質し潤滑性を失い、クリーニング性が低下し、更に、クリーニング部材の劣化が加速し、帯電部材の汚れが助長されるといった問題がある。
成形体の前記保護剤をブラシで掻き取って前記像担持体に前記保護剤を供給し、かつ前記保護剤を現像剤に含有させ、前記像担持体に前記保護剤を供給する提案がされている(特許文献2及び3参照)。しかし、この提案の技術では、前記保護剤及び現像剤として使用する材料によっては、現像への悪影響が起こり、高画質の画像形成の妨げとなるといった問題がある。
トナーに外添剤として無機微粒子を添加する提案がされている(特許文献4参照)。しかし、この提案の技術は、トナーの帯電量を調整するために前記無機微粒子を添加するものであり、仮に前記無機微粒子を前記保護剤として用いる場合であっても、前記無機微粒子単独では十分な効果が得られず、前記無機微粒子は前記像担持体表面にフィルミングしやすく、前記像担持体の保護効果を得ることは困難であるといった問題がある。
前記像担持体に塗布する前記保護剤として、脂肪酸金属塩と窒化ホウ素を配合する提案がされている(特許文献5参照)。しかし、この提案の技術では、前記窒化ホウ素の含有量が多いと前記保護剤が硬化し、前記像担持体への前記保護剤の供給が不安定であるといった問題がある。
【0006】
一方、前記画像形成装置及び該画像形成装置に使用される部材の長寿命化は、ランニングコストの低減や廃棄物の低減による地球環境保護の観点においても市場での関心が高く、前記像担持体及びその周辺部材の長寿命化が求められている。
【0007】
したがって、フィルミングの抑制、クリーニング性の向上、及び保護剤の安定供給が達成でき、像担持体及びその周辺部材の長寿命化が可能であり、長期に亘って良好な画像の出力が可能である、画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジは、未だ提供されていないのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、フィルミングの抑制、クリーニング性の向上、及び保護剤の安定供給が達成でき、像担持体及びその周辺部材の長寿命化が可能であり、長期に亘って良好な画像の出力が可能である画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、前記像担持体に保護剤を供給する保護剤供給手段とを少なくとも備え、前記現像手段における現像剤が、平均一次粒径2.0μm以上14.0μm以下の窒化ホウ素を含み、かつ前記保護剤が、少なくとも1種の脂肪酸金属塩と、平均一次粒径0.1μm以上2.0μm以下の窒化ホウ素を含むことを特徴とする画像形成装置である。
<2> 現像剤が、トナーとキャリアを含む二成分現像剤であり、該トナー質量に対して窒化ホウ素を0.05質量%以上0.5質量%以下添加してなる前記<1>に記載の画像形成装置である。
<3> 保護剤が、窒化ホウ素を5質量%以上30質量%以下含む前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<4> 脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛を含む前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<5> 保護剤が、少なくとも脂肪酸金属塩と窒化ホウ素とを混合し、加熱溶融した後に冷却して固体成型されてなる前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<6> 像担持体に形成された静電潜像を現像する現像工程と、前記像担持体に保護剤を供給する保護剤供給工程とを少なくとも含み、前記現像工程における現像剤が、平均一次粒径2.0μm以上14.0μm以下の窒化ホウ素を含み、かつ前記保護剤が、少なくとも1種の脂肪酸金属塩と、平均一次粒径0.1μm以上2.0μm以下の窒化ホウ素を含むことを特徴とする画像形成方法である。
<7> 現像剤が、トナーとキャリアを含む二成分現像剤であり、該トナー質量に対して窒化ホウ素を0.05質量%以上0.5質量%以下添加してなる前記<6>に記載の画像形成方法である。
<8> 保護剤が、窒化ホウ素を5質量%以上30質量%以下含む前記<6>から<7>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<9> 脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛を含む前記<6>から<8>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<10> 保護剤が、少なくとも脂肪酸金属塩と窒化ホウ素とを混合し、加熱溶融した後に冷却して固体成型されてなる前記<6>から<9>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<11> 像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、前記像担持体に保護剤を供給する保護剤供給手段とを少なくとも備え、前記現像手段における現像剤が、平均一次粒径2.0μm以上14.0μm以下の窒化ホウ素を含み、かつ前記保護剤が、少なくとも1種の脂肪酸金属塩と、平均一次粒径0.1μm以上2.0μm以下の窒化ホウ素を含むことを特徴とするプロセスカートリッジである。
<12> 現像剤が、トナーとキャリアを含む二成分現像剤であり、該トナー質量に対して窒化ホウ素を0.05質量%以上0.5質量%以下添加してなる前記<11>に記載のプロセスカートリッジである。
<13> 保護剤が、窒化ホウ素を5質量%以上30質量%以下含む前記<11>から<12>のいずれかに記載のプロセスカートリッジである。
<14> 脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛を含む前記<11>から<13>のいずれかに記載のプロセスカートリッジである。
<15> 保護剤が、少なくとも脂肪酸金属塩と窒化ホウ素とを混合し、加熱溶融した後に冷却して固体成型されてなる前記<11>から<14>のいずれかに記載のプロセスカートリッジである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、フィルミングの抑制、クリーニング性の向上、及び保護剤の安定供給を達成でき、像担持体及びその周辺部材の長寿命化が可能であり、長期に亘って良好な画像の出力が可能である画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、保護剤供給手段の一例を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態である画像形成装置を示す概略図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態であるプロセスカートリッジを示す概略図である。
【図4】図4は、実施例におけるフィルミングの評価に用いたベタ縦帯チャートの図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、像担持体と、保護剤供給手段と、現像手段と、を少なくとも有し、保護層形成手段と、静電潜像形成手段と、転写手段と、定着手段と、クリーニング手段と、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
本発明の画像形成方法は、保護剤供給工程と、現像工程と、を少なくとも含み、保護層形成工程と、静電潜像形成工程と、転写工程と、定着工程と、クリーニング工程と、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
【0013】
本発明の画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、前記保護剤供給工程は前記保護剤供給手段により行うことができ、前記現像工程は前記現像手段により行うことができ、前記保護層形成工程は前記保護層形成手段により行うことができ、前記静電潜像形成工程は、前記静電潜像形成手段により行うことができ、前記転写工程は、前記転写手段により行うことができ、前記定着工程は、前記定着手段により行うことができ、前記クリーニング工程は前記クリーニング手段により行うことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により行うことができる。
【0014】
<像担持体>
前記像担持体としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。
【0015】
<保護剤供給手段及び保護剤供給工程>
前記保護剤供給工程は、前記像担持体に前記保護剤を供給する工程であり、前記保護剤供給手段により行うことができる。前記保護剤供給手段は、保護剤供給部材を少なくとも有する。
【0016】
<<保護剤>>
前記保護剤は、脂肪酸金属塩及び窒化ホウ素を少なくとも含み、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
【0017】
−脂肪酸金属塩−
前記脂肪酸金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレインサン銅、オレイン酸鉛、オレイン酸マンガン、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸鉛、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプリン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、保護層形成速度に優れる点でステアリン酸亜鉛が好ましい。
【0018】
前記脂肪酸金属塩の前記保護剤における含有量としては、70質量%以上95質量%以下が好ましく、80質量%以上90質量%以下がより好ましい。
前記脂肪酸金属塩の含有量が、70質量%未満であると、像担持体上の保護層形成速度が低下し、フィルミングを起こすことがあり、95質量%を超えると、クリーニング性が低下し、トナーすり抜けの増加又はクリーニング不良を起こすことがある。
【0019】
−窒化ホウ素−
前記窒化ホウ素は、原子がしっかりと組み合った六角網面が広い間隔で重なり、層間に働く力は弱いファンデルワールス力のみであるため、容易に劈開、潤滑することから成膜性に特に優れた材料である。また、前記窒化ホウ素は無機物質であるため化学的、熱的にも安定で、帯電ハザードが加わった場合にも潤滑性が低下しない。
【0020】
前記窒化ホウ素を含有する前記保護剤であると、帯電ハザードが加わった場合にも潤滑性を失うことがなく、前記像担持体に対するクリーニング性の低下を防ぐことができる。
一方、前記窒化ホウ素を含有しない前記保護剤であると、クリーニングブレードを多くのトナーがすり抜け、そのトナーが直接画像に現れたり、帯電部材を汚染したりすることがある。
前記窒化ホウ素を含有する前記保護剤を前記像担持体に供給することにより、帯電ハザードを受けた場合にも前記像担持体の潤滑性を保ち、良好なクリーニング性を維持することができる。
【0021】
前記像担持体に対するクリーニング性の向上効果を得るためには、前記窒化ホウ素の平均一次粒径が小さい方が好ましい。平均一次粒径が小さいほど比表面積が大きくなり、前記像担持体の表面を被覆しやすくなるためである。
前記窒化ホウ素の平均一次粒径としては、0.1μm以上2.0μm以下であり、0.3μm以上0.5μm以下が好ましい。
前記窒化ホウ素の平均一次粒径が、0.1μm未満であると、前記像担持体上に蓄積してフィルミングの原因となることがあり、2.0μmを超えると、前記像担持体表面を十分に被覆できず、クリーニング性向上効果が得られないことがある。
一方、前記窒化ホウ素の平均一次粒径が、前記好ましい範囲内であると、フィルミングを起こすことなく、クリーニング性向上効果を得ることができる点で有利である。
ここで、前記窒化ホウ素の平均一次粒径は、前記窒化ホウ素の一次粒子の投影面積相当径における個数平均粒径を意味し、例えば、窒化ホウ素を走査型電子顕微鏡などの装置を用いて測定することができる。
【0022】
前記窒化ホウ素の前記保護剤における含有量としては、5質量%以上30質量%以下が好ましく、10質量%以上20質量%以下がより好ましい。
前記窒化ホウ素の前記保護剤における含有量が、5質量%未満であると、前記窒化ホウ素による潤滑性及びクリーニング性の向上効果が得られないことがあり、30質量%を超えると、大きなクリーニング性の向上効果を発揮することができるものの、前記保護剤が硬化し、前記像担持体に供給することが困難になることがある。更に、前記窒化ホウ素が前記像担持体の表面に固着し、フィルミングの原因となることがある。
一方、前記窒化ホウ素の前記保護剤における含有量が、前記より好ましい範囲内であると、前記像担持体に対する、潤滑性及びクリーニング性の向上効果を得ることができる点で有利である。
【0023】
前記窒化ホウ素及び前記脂肪酸金属塩の混合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の混合装置を用いて、攪拌し、混合することが好ましい。
【0024】
前記保護剤としては、粉体、及び成形品のどちらでもよいが、前記像担持体への供給量の調整が容易なこと、装置の小型化に繋がることなどから、ブロック状、バー状に形成することが好ましい。
前記保護剤をブロック状、バー状に形成方法としては、特に制限はなく、例えば、粉体状の前記保護剤を加熱して溶融したものを型の中に流し込み、次いでこれを冷却させることによって固めて保護剤ブロックを形成する方法、粉体状の前記保護剤を型に入れ、型内で圧力をかけることによって固めて保護剤ブロックを形成する方法などがある。
【0025】
<<保護剤供給部材>>
前記保護剤供給部材は、前記保護剤を前記像担持体表面に供給する部材である。
前記保護剤として、前記保護剤ブロック(ブロック状の保護剤)を用いる場合は、前記保護剤供給部材はブラシ状であることが好ましい。
前記保護剤供給部材がブラシ状である場合、前記ブラシ状の保護剤供給部材(ブラシ)の繊維(ブラシ繊維)としては、前記像担持体表面との機械的ストレスを抑制するために、可撓性を持つことが好ましい。
【0026】
前記ブラシ繊維の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン);ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂(例えば、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン);塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;スチレン−ブタジエン樹脂;フッ素樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン);ポリエステル;ナイロン;アクリル;レーヨン;ポリウレタン;ポリカーボネート;フェノール樹脂;アミノ樹脂(例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂);などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、撓みの程度を調整するために、例えば、ジエン系ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ヒドリンゴム、ノルボルネンゴムなどを複合して用いてもよい。
【0027】
前記ブラシ繊維の平均繊維径としては、10μm〜500μmが好ましい。
前記ブラシ繊維の平均長さとしては、1mm〜15mmが好ましい。
前記ブラシの平均ブラシ密度としては、1平方インチ当たり1万本〜30万本(1平方メートル当たり1.5×10本〜4.5×10本)が好ましい。
更に、前記保護剤供給部材は、供給の均一性や安定性の面から、例えば、1本の前記ブラシ繊維を、数本〜数百本の微細な繊維から作製した、前記ブラシ繊維の平均密度が高いものであることが好ましい。具体的には、333デシテックス=6.7デシテックス×50フィラメント(300デニール=6デニール×50フィラメント)のように、6.7デシテックス(6デニール)の微細な繊維を50本束ねて1本の繊維として植毛したものであってもよい。
【0028】
前記ブラシの表面には、必要に応じて、前記ブラシの表面形状、環境安定性、等を安定化させることなどのために、被覆層を設けてもよい。
前記被覆層を形成する成分は、前記ブラシ繊維の撓みに応じて変形することが可能なものを用いることが好ましい。
前記被覆層を形成する成分としては、前記ブラシの可撓性を保持し得るものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル(例えば、ポリメチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトン等のポリビニル及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂又はその変性品(例えば、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン等による変性品);パーフルオロアルキルエーテル,ポリフルオロビニル、ポリフルオロビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等の弗素樹脂;ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;尿素−ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0029】
前記保護剤供給部材の支持体には、固定型と回動可能なロール状のものがある。
前記支持体がロール状である場合は、前記ブラシ繊維を、パイル地にしたテープを用いて金属製の芯金にスパイラル状に巻き付けて作製するロールブラシを前記保護剤供給部材として用いることができる。
【0030】
<保護層形成手段及び保護層形成工程>
前記保護層形成工程は、前記保護剤供給手段によって前記像担持体表面に供給された前記保護剤を、保護層形成部材を用いて薄層化し、前記像担持体表面に保護層を形成する工程であり、前記保護層の形成は、前記保護層形成手段により行うことができる。
【0031】
<<保護層形成部材>>
前記保護層形成部材としては、前記像担持体表面に供給された前記保護剤を薄層化して保護層を形成することができるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブレードが挙げられる。
【0032】
−ブレード−
前記ブレードは、先端部が像担持体表面へ押圧当接できるように、接着や融着等の任意の方法により、ブレード支持体に固定される。
前記ブレードの材料としては、特に制限はなく、目的に応じて一般に公知の材料を適宜選択することができ、例えば、ゴムブレード、弾性金属ブレードなどが挙げられる。
前記ゴムブレードとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタンゴム、ヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、これらのゴムブレードとしては、像担持体との接点部部分を低摩擦係数材料によりコーティング、含浸処理などを行ってもよい。また、前記弾性体ブレードの硬度を調整するために、有機フィラー、無機フィラーなどに代表される充填材を分散してもよい。
【0033】
前記ブレードの厚みとしては、特に制限はなく、押圧力との兼合いで一義的に規定できるものではないが、例えば、0.5mm〜5mmが好ましく、1mm〜3mmがより好ましい。
また、前記ブレード支持体から突き出し、撓みを持たせることができるブレードの長さ、いわゆる自由長についても同様に、押圧力との兼合いで一義的に規定できるものではないが、例えば、1mm〜15mmが好ましく、2mm〜10mmがより好ましい。
【0034】
前記弾性金属ブレードとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス鋼、焼入れリボン鋼、リン青銅、ベリリウム銅などを材料とするバネ板などが挙げられる。また、これらの弾性金属ブレード表面に、必要によりカップリング剤、プライマー成分などを介して、樹脂、ゴム、エラストマーなどの表面層をコーティング、ディッピングなどの方法により形成し、必要により熱硬化などを行い、更に必要であれば表面研摩などを施した弾性金属ブレードを用いてもよい。
また、前記弾性金属ブレードでは、ブレードのねじれを抑止するために、取り付け後に支軸と略平行となる方向に、曲げ加工などの処理を施してもよい。
前記表面層を形成する材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリ塩化ビニリデン(PVdF)等のフッ素樹脂などが挙げられる。必要に応じて、フッ素系ゴム、メチルフェニルシリコーンエラストマー等のシリコーン系エラストマーなどを、充填剤と共に用いてもよい。
【0035】
前記弾性金属ブレードの厚みとしては、特に制限はなく、前記押圧力との兼合いで一義的に規定できるものではないが、例えば、0.05mm〜3mmが好ましく、0.1mm〜1mmがより好ましい。
【0036】
前記像担持体を押圧する力(押圧力)としては、前記像担持体表面に供給された前記保護剤を延展し、保護層や保護膜の状態になる程度でよく、例えば、線圧として5gf/cm〜80gf/cmが好ましく、10gf/cm〜60gf/cmがより好ましい。
前記押圧力が、5gf/cm未満であると、充分な量の保護剤が供給されないことがあり、クリーニング性の低下や像担持体の劣化を促進することがあり、80gf/cmを超えると、像担持体、保護剤、保護剤供給部材、等の寿命が低下することがある。
【0037】
ここで、前記押圧力の測定としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、ばねばかりを用いることが好ましい。
【0038】
<現像手段及び現像工程>
前記現像工程は、前記像担持体に形成された静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程であり、現像手段に行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
【0039】
<<現像剤>>
前記現像剤としては、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤が好ましい。前記二成分現像剤は、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンターなどに使用する場合に、長寿命化などの点で有利である。
【0040】
−トナー−
本発明で用いられるトナーは、窒化ホウ素が添加されてなる。
前記窒化ホウ素を後述する本発明のプロセスカートリッジから供給するにあたり、トナーとは別途窒化ホウ素のみを供給する機構を設けてもよいが、省スペース化及び低コスト化の観点から、そのような機構を設けることなく、トナーのみを現像手段内に供給することが好ましい。ただし、トナーに添加する窒化ホウ素は、シリカのような流動性向上剤とは働きが異なり、最終的には像担持体表面に供給することが目的であるため、強固にトナー表面に付着させてはならない。
【0041】
前記窒化ホウ素の平均一次粒径としては、2.0μm以上14.0μm以下であり、4.0μm以上7.0μm以下が好ましい。
前記窒化ホウ素の平均一次粒径が、2.0μm未満であると、クリーニングブレードによる除去が難しいことがあり、前記像担持体に蓄積してフィルミングを発生させることがある。前記窒化ホウ素の平均一次粒径が、14.0μmを超えると、クリーニング性の向上効果が小さいことがあり、画像上に白点となって現れることがある。
一方、前記窒化ホウ素の平均一次粒径が、前記好ましい範囲内であると、窒化ホウ素がトナー母体粒子と同程度から数倍の大きさを有するため、トナー母体粒子の表面に強固に付着することがなく、前記像担持体に対する、クリーニング性の向上効果により、フィルミングの抑制の点で有利である。
ここで、前記窒化ホウ素の平均一次粒径は、前記窒化ホウ素の一次粒子の投影面積相当径における個数平均粒径を意味し、例えば、窒化ホウ素を走査型電子顕微鏡などの装置を用いて測定することができる。
【0042】
前記現像手段から前記像担持体に供給される前記現像剤の供給量は、作像する画像面積に依存して変化するため、前記画像面積によっては前記現像剤における前記窒化ホウ素の供給が過剰になることがある。
前記窒化ホウ素の前記トナーへの添加量としては、トナー質量に対して0.05質量%以上0.5質量%以下が好ましく、0.1質量%以上0.25質量%以下がより好ましい。
前記窒化ホウ素の前記トナーへの添加量が、トナー質量に対して0.05質量%未満であると、クリーニング性の向上効果を十分に発揮できないことがあり、0.5質量%を超えると、前記現像剤の流動性を低下させることがあり、帯電不良やトナー飛散を引き起こすことがある。
一方、前記窒化ホウ素の前記トナーへの添加量が、前記より好ましい範囲内であると、前記現像剤の流動性を維持しつつ、前記像担持体に対するクリーニング性の向上効果を発揮できる点で有利である。
【0043】
前記窒化ホウ素と、前記トナーとの混合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、混合装置を用いて、攪拌し、混合することが好ましい。
前記混合装置としては、オースターミキサー、ターブラミキサー、ロータリーブレンダー、コンテナドラムミキサー、V型ブレンダーダブルコーンブレンダー、リボン形ブレンダー、パドル形ブレンダー、たて形リボン形ブレンダー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、マイクロスピードミキサー、フロージェットミキサーなどが挙げられる。
【0044】
本発明に用いられるトナーは、上記条件を満たしていれば、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができる。このようなトナーの製造方法としては、例えば、混練・粉砕法、重合法、溶解懸濁法、噴霧造粒法などが挙げられる。
【0045】
−−混練・粉砕法−−
前記混練・粉砕法は、例えば、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有するトナー材料を溶融混練し、得られた混練物を粉砕し、分級することにより、前記トナーの母体粒子を製造する方法である。
前記溶融混練では、前記トナー材料を混合し、該混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。該溶融混練機としては、例えば、一軸又は二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所製KTK型二軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイシーケイ社製二軸押出機、株式会社池貝製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、結着樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は、結着樹脂の軟化点を参考にして行われ、該軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温過ぎると分散が進まないことがある。
【0046】
前記粉砕では、前記混練で得られた混練物を粉砕する。この粉砕においては、まず、混練物を粗粉砕し、次いで、微粉砕することが好ましい。この際、ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
【0047】
前記分級は、前記粉砕で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。前記分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離器等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができる。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナー母体粒子を製造することができる。
【0048】
次いで、外添剤のトナー母体粒子への外添が行われる。トナー母体粒子と外添剤とをミキサーを用い、混合及び攪拌することにより外添剤が解砕されながらトナー母体粒子表面に被覆される。この時、無機微粒子や樹脂微粒子等の外添剤を均一かつ強固にトナー母体粒子に付着させることが耐久性の点で重要である。
【0049】
−−重合法−−
前記重合法によるトナーの製造方法としては、例えば、有機溶媒中に少なくともウレア又はウレタン結合し得る変性されたポリエステル系樹脂と着色剤を含むトナー材料溶解乃至分散させる。そして、この溶解乃至分散物を水系媒体中に分散し、重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去し、洗浄して得られる。
【0050】
前記ウレア又はウレタン結合し得る変性されたポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させた、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーなどが挙げられる。そして、このポリエステルプレポリマーとアミン類等との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られる変性ポリエステル樹脂は、低温定着性を維持しながらホットオフセット性を向上させることができる。
【0051】
前記多価イソシアネート化合物(PIC)としては、例えば、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート等);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックしたもの、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜1.2/1がより好ましく、2.5/1〜1.5/1が更に好ましい。
【0052】
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、1個以上が好ましく、平均1.5個〜3個がより好ましく、平均1.8個〜2.5個が更に好ましい。
【0053】
前記ポリエステルプレポリマーと反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
前記2価アミン化合物(B1)としては、例えば、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)などが挙げられる。
前記3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、例えば、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)の中でも、B1及びB1と少量のB2の混合物が特に好ましい。
【0054】
前記アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、1/2〜2/1が好ましく、1.5/1〜1/1.5がより好ましく、1.2/1〜1/1.2が更に好ましい。
【0055】
上記のような重合法によるトナーの製造方法によれば、小粒径かつ球形状トナーを環境負荷少なく、低コストで作製することができる。
【0056】
−キャリア−
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
【0057】
前記芯材の材料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料などが好ましく、画像濃度の確保の点では、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75〜120emu/g)等の高磁化材料が好ましい。また、トナーが穂立ち状態となっている感光体への当りを弱くでき高画質化に有利である点で、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30〜80emu/g)等の弱磁化材料が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0058】
前記芯材の粒径としては、平均粒径(体積平均粒径(D50))で、10μm〜150μmが好ましく、40μm〜100μmがより好ましい。
前記平均粒径(体積平均粒径(D50))が、10μm未満であると、キャリア粒子の分布において、微粉系が多くなり、1粒子当たりの磁化が低くなってキャリア飛散を生じることがあり、150μmを超えると、比表面積が低下し、トナーの飛散が生じることがあり、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現が悪くなることがある。
【0059】
前記樹脂層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0060】
前記アミノ系樹脂としては、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記ポリビニル系樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。
前記ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂等が挙げられる。
前記ハロゲン化オレフィン樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。
前記ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
【0061】
前記樹脂層には、必要に応じて導電粉等を含有させてもよく、該導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、などが挙げられる。
前記樹脂層は、例えば、前記シリコーン樹脂等を溶剤に溶解させて塗布溶液を調製した後、該塗布溶液を前記芯材の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼付を行うことにより形成することができる。
前記塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、などが挙げられる。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブチルアセテート、などが挙げられる。
前記焼付としては、特に制限はなく、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロウエーブを用いる方法、などが挙げられる。
【0062】
前記キャリアと、前記トナーとの混合としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択したものを用いてすることができ、例えば、混合装置を用いて、攪拌することで、混合することが好ましい。
前記混合装置としては、例えば、ターブラミキサーオースターミキサー、ロータリーブレンダー、コンテナドラムミキサー、V型ブレンダーダブルコーンブレンダー、リボン形ブレンダー、パドル形ブレンダー、たて形リボン形ブレンダー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、マイクロスピードミキサー、フロージェットミキサーなどが挙げられる。
【0063】
<静電潜像形成工程及び静電潜像形成手段>
前記静電潜像形成工程は、前記像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段により行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
【0064】
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
【0065】
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
【0066】
<転写手段及び転写工程>
前記転写工程は、可視像を記録媒体に転写する工程であり、前記転写は、前記転写手段により行うことができる。
前記転写工程は、前記像担持体上に形成された可視像を記録媒体上に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写することが好ましく、前記トナーとして2色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、前記可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含むことがより好ましい。
【0067】
前記中間転写体としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
なお、前記中間転写体には、例えば、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物やカーボンブラック等の導電性粒子や導電性高分子を、単独又は併用して熱可塑性樹脂と共に混練後、押出成型によって得られたベルトや、熱架橋反応性のモノマーやオリゴマーを含む樹脂液に、必要に応じて前記導電性粒子や導電性高分子を加え、加熱しつつ、遠心成型によって得られた無端ベルトがある。
【0068】
前記転写手段は、前記可視像を前記中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有することが好ましい。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記像担持体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有することが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
【0069】
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙など)の中から適宜選択することができる。
【0070】
<定着手段及び定着工程>
前記定着工程は、前記記録媒体上に転写された可視像を前記定着手段によって定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対し、これを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。
前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、などが挙げられる。
【0071】
<クリーニング手段及びクリーニング工程>
前記クリーニング工程は、前記像担持体上に残留する前記トナーなどを除去する工程であり、クリーニング手段により行うことができる。
前記クリーニング手段としては、前記像担持体上の残留トナーを除去することができれば、特に制限はなく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。
【0072】
−除電手段及び除電工程−
前記除電工程は、前記像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
【0073】
ここで、図1に基づいて説明する。図1中の保護剤供給装置2は、前記保護剤供給手段の一例を示す。
前記保護剤供給装置2は、ブロック状(バー状)に形成された保護剤21、供給部材としての保護剤供給部材22、押圧力付与機構23、保護層形成機構24などを有し、像担持体としての感光体ドラム1に対向して設けている。
前記保護層形成機構24は、前記感光体ドラム1に対して非カウンタ方向で接するブレード24a、前記ブレード24aを支持するブレード支持体24b、及び前記ブレード24aを前記ブレード支持体24bと共に前記感光体ドラム1側へ付勢する付勢手段24cを有する。
【0074】
前記押圧力付与機構23及び付勢手段24cとしてコイルバネを例示しているが、特に制限はなく、例えば、ゴム弾性を有する部材、板バネ、その他の弾性部材であってもよい。
前記保護剤21は、前記押圧力付与機構23の押圧力により、回転ブラシ状の前記保護剤供給部材22へ接する。前記保護剤供給部材22は、前記感光体ドラム1と線速差をもって回転して摺擦し、その際に、前記保護剤供給部材22の表面に保持された前記保護剤21を、前記感光体ドラム1の表面に供給する。
前記感光体ドラム1の表面に供給された前記保護剤21は、前記保護層形成機構24により薄層化(皮膜化)される。
前記押圧力付与機構23の押圧力を大きくすることで前記保護剤21の供給量を確保することは可能であるが、前記保護剤供給部材22が劣化しやすくなり、長期に亘って前記保護剤21を安定供給することができなくなる。
【0075】
劣化した前記保護剤21は、前記感光体ドラム1に残留したトナー成分などと共に、クリーニング装置4によって除去される。前記クリーニング装置4は、前記保護剤供給装置2と兼用にしてもよいが、像担持体の表面に残留したトナー成分などを除去する機能と、保護層を形成する機能とは、前記像担持体との最適な摺擦状態が異なることがあるため、本発明では機能を分離し、前記感光体ドラム1の回転方向において、前記保護剤供給装置2より上流側に、前記クリーニング装置4を設けている。
前記クリーニング装置4は、クリーニング部材であるクリーニングブレード41、クリーニング押圧機構42などを有する。前記クリーニング押圧機構42として、コイルバネを例示しているが、特に制限はなく、例えば、ゴム弾性を有する部材、板バネ、その他の弾性部材であってもよい。
【0076】
次に、図2に基づいて説明する。図2中のカラー複写機100は、前記画像形成装置の一例を示す。
前記カラー複写機100は、装置本体101と、前記装置本体101の上面に設けられたスキャナ102と、前記スキャナ102の上部に設けられた原稿自動搬送装置(ADF)103を有している。
前記装置本体101の下部には、複数の給紙カセット104a、104b、104c、104dを備えた給紙部104が設けられている。
前記装置本体101の略中央部には、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト105が配置されている。前記中間転写ベルト105は、複数の支持ローラ106、107、108などに掛け回されて支持されており、駆動源(不図示)により時計回りに方向に回転駆動される。
前記支持ローラ108の近傍には、2次転写後に前記中間転写ベルト105上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置109が設けられている。
前記支持ローラ106と、前記支持ローラ107との間に張り渡された前記中間転写ベルト105上には、その搬送方向に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの画像形成手段としてのプロセスカートリッジ12Y、12M、12C、12Kが横に並べられて配置された、タンデム画像形成部10である。但し、これら4つの色順は一例であり、これに限定される趣旨ではない。
【0077】
前記タンデム画像形成部10の上方には、露光装置8が配置されている。前記中間転写ベルト105を挟んで前記支持ローラ108と反対の側には、転写装置としての二次転写ローラ110が配置されている。前記二次転写ローラ110により前記中間転写ベルト105上の画像が、前記給紙部104から給紙されるシート(用紙)に転写される。
前記二次転写ローラ110の左側には、前記シート上の転写画像を定着する定着装置111が設けられている。前記定着装置111は、無端ベルト状の定着ベルト111a、前記定着ベルト111aに押し当てる加圧ローラ111bを有している。
前記定着装置111の下方には、前記タンデム画像形成部10と略平行に、シートの両面に画像を記録する場合に前記シートを反転するシート反転装置112が備えられている。
【0078】
ここで、画像形成のための一連のプロセスについて、ネガ−ポジプロセスで説明する。
有機光導電層を有する感光体(OPC)に代表される前記像担持体1は、除電ランプ(図示せず)などで除電され、前記帯電装置としての帯電ローラ3で均一にマイナスに帯電される。
前記帯電ローラ3による前記感光体ドラム1の帯電が行われる際には、電圧印加装置(不図示)から前記帯電ローラ3に、前記感光体ドラム1を所望の電位に帯電させるに適した、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した帯電電圧が印加される。
帯電された前記感光体ドラム1は、レーザー光学系などの前記露光装置8によって照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行われる。
前記レーザー光は半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等により前記感光体ドラム1の表面を、前記感光体ドラム1の回転軸方向に走査する。
【0079】
このようにして形成された前記潜像が、前記現像装置5の現像ローラ51上に供給されたトナー粒子、又はトナー粒子及びキャリア粒子の混合物からなる前記現像剤により現像され、トナー可視像として形成される。前記潜像の現像時には、前記感光体ドラム1の露光部と非露光部の間にある、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが、電圧印加機構(不図示)から現像スリーブに印加される。各色に対応した前記感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、前記転写ローラ6にて前記中間転写ベルト105上に重ねて転写され、前記給紙部104から給紙され、或いは、手差しトレイ113から給紙された紙などの記録媒体(シート)上に前記二次転写ローラ110により重ねトナー像(カラー画像)が一括転写される。前記転写ローラ6には、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。
【0080】
前記感光体ドラム1上に残留するトナー粒子は、前記クリーニングブレード41によって清掃され、前記クリーニング装置4内のトナー回収室に回収される。
画像転写後のシートは、前記定着装置111へと送り込まれ、ここで熱と圧力を加えられて転写画像を定着された後、排紙ローラ対115により排紙トレイ116上にスタックされる。
あるいは、切換爪(不図示)で搬送路を切り換えられてシート反転装置112に入れられ、そこで反転されて再び転写位置へと導かれ、裏面にも画像を記録された後、排紙ローラ対115により排紙トレイ116上に排出される。
画像転写後の前記中間転写ベルト105は、中間転写体クリーニング装置109により残留トナーを除去され、前記タンデム画像形成部10による再度の画像形成に備える。
【0081】
前記画像形成装置は、前記現像装置5が複数配置されたものを用い、前記複数の現像装置5によって順次作製された色が異なる複数トナー像を順次一旦中間記録媒体上に順次転写した後、これを一括して紙のような記録媒体に転写した後に定着する、「タンデム型中間転写方式」のものに限定される趣旨ではなく、同様に作製された複数のトナー像を順次記録媒体上に重ねて転写した後に定着する「タンデム型直接転写方式」などであってもよい。
【0082】
また、前記帯電ローラ3は、前記感光体ドラム1表面に接触又は近接して配設されることが好ましい。それによって、放電ワイヤを用いたコロナ放電器(いわゆるコロトロンやスコロトロン)に比べ、帯電時に発生するオゾン量を大幅に抑制することが可能となる。しかしながら、前記感光体ドラム1表面に接触又は近接して帯電を行う前記帯電ローラ3では、放電が前記感光体ドラム1表面近傍の領域で行われるため、前記感光体ドラム1への電気的ストレスは大きい。
【0083】
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像する現像手段と、前記像担持体に保護剤を供給する保護剤供給手段と、を少なくとも有し、前記現像手段における現像剤は、平均一次粒径2.0μm以上14.0μm以下の窒化ホウ素を含み、かつ前記保護剤が、少なくとも1種の脂肪酸金属塩と、平均一次粒径0.1μm以上2.0μm以下の窒化ホウ素を含むことが必要である。
【0084】
前記現像剤は、トナーとキャリアを含む二成分現像剤であることが好ましく、前記トナーの質量に対して窒化ホウ素を0.05質量%以上0.5質量%以下添加されてなることが好ましい。
前記保護剤は、窒化ホウ素を5質量%以上30質量%以下含むことが好ましい。
前記脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸亜鉛が好ましい。
前記保護剤は、少なくとも脂肪酸金属塩と窒化ホウ素とを混合し、加熱溶融した後に冷却して固体成型されてなることが好ましい。
本発明のプロセスカートリッジは、各種画像形成装置に対して着脱可能に備えさせることができ、本発明の画像形成装置に対して着脱可能に備えさせることが好ましい。
【0085】
ここで、図3に基づいて説明する。図3中のプロセスカートリッジ12は、前記プロセスカートリッジの一例を示す。
前記プロセスカートリッジ12には、感光体ドラム1、保護剤供給装置2、帯電ローラ3、現像装置5、クリーニング装置4などが一体に収容されている。
前記現像装置5は、現像ローラ51、現像剤を攪拌及び搬送しながら循環させる搬送スクリュー52及び53、トナーを収容するプリセットケース54などを有している。
クリーニングブレード41は、いわゆるカウンタータイプ(リーディングタイプ)に類する角度で当接されている。
【0086】
前記クリーニング装置4により、残留トナーや劣化した保護剤21が取り除かれた前記感光体ドラム1の表面へは、保護剤供給部材22から保護剤21が供給され、保護層形成機構24により皮膜状の保護層が形成される。
前記保護剤供給装置2により表面に保護層が形成された前記感光体ドラム1は、帯電後、レーザーなどの露光光Lによって静電潜像を形成される。この潜像は前記現像装置5によりトナー像として可視像化され、前記プロセスカートリッジ12外の転写装置としての転写ローラ6などにより、中間転写ベルト105に転写される。なお、直接転写方式の場合には、記録媒体はシート状がよい。
【0087】
本発明の画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジは、像担持体及び像担持体周り部材を長寿命化できるので、長期に亘って良好な画像を出力することができる。
【実施例】
【0088】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
下記実施例及び比較例において、窒化ホウ素の平均一次粒径は、以下のようにして求めた値である。
【0089】
<窒化ホウ素の平均一次粒径>
窒化ホウ素の平均一次粒径は、走査型電子顕微鏡(ZEISS社製、ULTRA55)による観察画像を解析し、20個の平均値として求めた。
【0090】
(実施例1)
−保護剤の作製−
ステアリン酸亜鉛(日本油脂株式会社製、GF200)と、窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)とを、質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が90:10で配合し、オースターミキサー(Oster社製、Cube6640)を用いて、攪拌速度12,300rpmにて30秒間の攪拌により混合した後、溶融させてブロック状(300mm×8mm×10mm)に成型した保護剤を、カラー複写機(株式会社リコー製、Imagio MP C2200)の保護剤供給装置に搭載した。
−現像剤の作製−
次に、Imagio MP C2200用ブラック(Bk)トナーを、カートリッジから抜き出し、窒化ホウ素(電気化学工業社製、平均一次粒径5.0μm)をトナー質量に対し0.10質量%添加して、オースターミキサー(Oster社製、Cube6640)を用いて、攪拌速度12,300rpmにて10秒間攪拌及び50秒間放置を3セット繰り返し、混合した。
得られたトナーと、体積平均粒径50μmのフェライトキャリアとを、質量比率(フェライトキャリア:トナー)が95:5に配合し、ターブラミキサー(Turbula社製、T2F)を用いて、攪拌速度67rpmにて5分間撹拌した。作製した現像剤を、カラー複写機(株式会社リコー製、Imagio MP C2200)の現像装置に装着した。
【0091】
<評価>
作製した保護剤と現像剤とを搭載したカラー複写機(株式会社リコー製、Imagio MP C2200)を用いて、ブラック(Bk)単色で、像担持体上のフィルミング、像担持体に対するクリーニング性、及び像担持体への保護剤の供給性能、を以下のようにして評価した。結果を表1に示す。
【0092】
<<フィルミングの評価>>
図4に示すベタ縦帯画像のチャートを用いて、500枚のラン(通紙)を行い、その後の像担持体表面を目視観察し、下記の基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:像担持体上にフィルミングがほとんど発生しない
○:像担持体上にフィルミングがほぼ発生しない
△:像担持体上にフィルミングがやや発生する
×:像担持体上にフィルミングがひどく発生する(不良)
【0093】
<<クリーニング性の評価>>
500枚のランを行った後、新品の像担持体に入れ替え、現像手段の開口部上端に、厚み2mmの線状のスポンジテープ(住友3M社製、スコッチテープ4016)を用いて、すり抜けトナーキャッチャー(厚み1mm、8mm×310mmのフエルト、槌屋社製)を装着した。画像面積率5%のチャートを用いた100枚のラン(通紙)後から、該画像面積率5%チャート20枚をラン(通紙)する間にクリーニングブレード下流へすり抜けたトナーを上記トナーキャッチャーにて収集した。収集したすり抜けトナーを目視観察し、下記の基準によりクリーニング性を評価した。
〔評価基準〕
◎:クリーニングブレードをすり抜けたトナーが極めて少ない
○:クリーニングブレードをすり抜けたトナーが少ない
△:クリーニングブレードをすり抜けたトナーがやや多い
×:クリーニングブレードをすり抜けたトナーがひどく多い(不良)
【0094】
<<保護剤供給性能の評価>>
保護剤を像担持体へ供給するために必要とする押圧力によって、保護剤供給性能を下記の基準により評価した。
押圧力は、ばねばかりによって測定した。
〔評価基準〕
○:Imagio MP C2200に搭載されている押圧部材の押圧力で十分に供給できる。
△:Imagio MP C2200に搭載されている押圧部材の150%〜200%の押圧力を必要とする。
×:Imagio MP C2200に搭載されている押圧部材の200%以上の押圧力を必要とする(不良)。
【0095】
(実施例2)
実施例1において、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに添加する窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径5.0μm)の添加量を、トナー質量に対して0.10質量%からトナー質量に対して0.25質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0096】
(実施例3)
実施例1において、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに添加する窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径5.0μm)の添加量を、トナー質量に対して0.10質量%からトナー質量に対して0.50質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0097】
(実施例4)
実施例1において、保護剤作製における、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)の配合を、質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が90:10から、質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が80:20に変えた以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0098】
(実施例5)
実施例1において、保護剤作製における、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)の配合を、質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が90:10から質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が80:20に変え、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに添加する窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径5.0μm)の添加量を、トナー質量に対して0.10質量%からトナー質量に対して0.25質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0099】
(実施例6)
実施例1において、保護剤作製における、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)の配合を、質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が質量比率90:10から質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が80:20に変え、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに添加する窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径5.0μm)の添加量を、トナー質量に対して0.10質量%からトナー質量に対して0.50質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0100】
(実施例7)
実施例2において、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに添加する窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径5.0μm)の添加量を、トナー質量に対して0.25質量%からトナー質量に対して0.03質量%に変えた以外は、実施例2と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0101】
(実施例8)
実施例2において、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに添加する窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径5.0μm)の添加量を、トナー質量に対して0.25質量%からトナー質量に対して0.75質量%に変えた以外は、実施例2と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0102】
(実施例9)
実施例2において、保護剤作製における、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)の配合を、質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が90:10から、質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が97:3に変えた以外は、実施例2と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0103】
(実施例10)
実施例2において、保護剤作製における、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)の配合を、質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が90:10から、質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が60:40に変えた以外は、実施例2と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0104】
(比較例1)
実施例1において、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに窒化ホウ素を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0105】
(比較例2)
実施例1において、保護剤作製における、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)の配合を、質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が90:10から質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が80:20に変え、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに窒化ホウ素を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0106】
(比較例3)
実施例1において、保護剤作製における、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)の配合を、質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が90:10から質量比率(ステアリン酸亜鉛:窒化ホウ素)が70:30に変え、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに窒化ホウ素を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0107】
(比較例4)
実施例2において、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに添加する窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径5.0μm)を、窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)に代えた以外は、実施例2と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0108】
(比較例5)
実施例5において、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに添加する窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径5.0μm)を窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)に代えた以外は、実施例5と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0109】
(比較例6)
実施例2において、保護剤作製における、窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)を、窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径5.0μm)に代えた以外は、実施例2と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0110】
(比較例7)
実施例5において、保護剤作製における、窒化ホウ素(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径0.3μm)を窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径5.0μm)に代えた以外は、実施例5と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0111】
(比較例8)
実施例2において、現像剤作製における、ブラック(Bk)トナーに添加する窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径5.0μm)を窒化ホウ素(電気化学工業株式会社製、平均一次粒径15.0μm)に代えた以外は、実施例2と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
【0112】
【表1−1】

【表1−2】

【0113】
表1の結果から、実施例1〜10は、比較例1〜8に比べて、フィルミングの抑制、クリーニング性の向上、保護剤の安定供給が可能であることがわかった。なお、上記の3つの評価項目のうち、△が1つまでを許容する。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明の画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジは、像担持体とその周辺部材の長寿命化を実現でき、ランニングコストの低減や廃棄物の低減による地球環境保護の観点においても優れ、長期に亘って良好な画像を出力できるので、例えば、複写機、プリンター、ファクシミリ、プロッタのうち、少なくともいずれかを備えた複合機等に好適に使用可能である。
【符号の説明】
【0115】
1 像担持体としての感光体ドラム
1Y 感光体ドラム(イエロー用)
1M 感光体ドラム(マゼンタ用)
1C 感光体ドラム(シアン用)
1K 感光体ドラム(ブラック用)
2 保護剤供給装置
3 帯電装置としての帯電ローラ
4 クリーニング装置
5 現像装置
6 転写装置としての転写ローラ
6Y 転写ローラ(イエロー用)
6M 転写ローラ(マゼンタ用)
6C 転写ローラ(シアン用)
6K 転写ローラ(ブラック用)
8 露光装置
10 タンデム画像形成部
12 プロセスカートリッジ
12Y プロセスカートリッジ(イエロー用)
12M プロセスカートリッジ(マゼンタ用)
12C プロセスカートリッジ(シアン用)
12K プロセスカートリッジ(ブラック用)
21 保護剤(像担持体保護剤)
22 供給部材としての保護剤供給部材
23 押圧力付与機構
24 保護層形成機構
24a ブレード
24b ブレード支持体
24c 付勢手段
41 クリーニングブレード
42 クリーニング押圧機構
51 現像ローラ
52 搬送スクリュー
53 搬送スクリュー
54 プリセットケース
100 カラー複写機
101 装置本体
102 スキャナ
103 原稿自動搬送装置
104 給紙部
105 中間転写ベルト
106 支持ローラ
107 支持ローラ
108 支持ローラ
109 中間転写体クリーニング装置
110 二次転写ローラ
111 定着装置
111a 定着ベルト
111b 加圧ローラ
112 シート反転装置
113 手差しトレイ
114 搬送ローラ対
115 排紙ローラ対
116 排紙トレイ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0116】
【特許文献1】特公昭51−22380号公報
【特許文献2】特開2004−333961号公報
【特許文献3】特開2009−48107号公報
【特許文献4】特開2007−304246号公報
【特許文献5】特開2006−350240号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、前記像担持体に保護剤を供給する保護剤供給手段とを少なくとも備え、前記現像手段における現像剤が、平均一次粒径2.0μm以上14.0μm以下の窒化ホウ素を含み、かつ前記保護剤が、少なくとも1種の脂肪酸金属塩と、平均一次粒径0.1μm以上2.0μm以下の窒化ホウ素を含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
現像剤が、トナーとキャリアを含む二成分現像剤であり、該トナー質量に対して窒化ホウ素を0.05質量%以上0.5質量%以下添加してなる請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
保護剤が、窒化ホウ素を5質量%以上30質量%以下含む請求項1から2のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項4】
脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛を含む請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
保護剤が、少なくとも脂肪酸金属塩と窒化ホウ素とを混合し、加熱溶融した後に冷却して固体成型されてなる請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
像担持体に形成された静電潜像を現像する現像工程と、前記像担持体に保護剤を供給する保護剤供給工程とを少なくとも含み、前記現像工程における現像剤が、平均一次粒径2.0μm以上14.0μm以下の窒化ホウ素を含み、かつ前記保護剤が、少なくとも1種の脂肪酸金属塩と、平均一次粒径0.1μm以上2.0μm以下の窒化ホウ素を含むことを特徴とする画像形成方法。
【請求項7】
像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、前記像担持体に保護剤を供給する保護剤供給手段とを少なくとも備え、前記現像手段における現像剤が、平均一次粒径2.0μm以上14.0μm以下の窒化ホウ素を含み、かつ前記保護剤が、少なくとも1種の脂肪酸金属塩と、平均一次粒径0.1μm以上2.0μm以下の窒化ホウ素を含むことを特徴とするプロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−103493(P2012−103493A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−252086(P2010−252086)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】