画像形成装置、画像形成済み記録紙の取り出し照合方法、及び制御プログラム
【課題】ユーザーの印刷要求に応じて画像を形成した記録紙を排紙トレイに排出する画像形成装置において、ユーザー毎に排紙トレイを設け、排紙トレイ毎にロック手段を設ける必要を無くすことができるようにする。
【解決手段】デジタル複合機の胴内排紙トレイ201上に排出された出力記録紙211を取り出す際、ユーザーは出力記録紙211の側縁を手231でつかみ、手前に引く。このとき、出力記録紙211の先頭頁、最後部頁に印字されている出力者ユーザー情報パターン221,222を、出力者ユーザー情報パターン検知部202,203が読み込む。デジタル複合機は、読み込んだ情報(出力者名、出力枚数等)を操作パネル部に表示する。ユーザーは、表示された情報を基に、正確に取り出したか否かを確認できる。
【解決手段】デジタル複合機の胴内排紙トレイ201上に排出された出力記録紙211を取り出す際、ユーザーは出力記録紙211の側縁を手231でつかみ、手前に引く。このとき、出力記録紙211の先頭頁、最後部頁に印字されている出力者ユーザー情報パターン221,222を、出力者ユーザー情報パターン検知部202,203が読み込む。デジタル複合機は、読み込んだ情報(出力者名、出力枚数等)を操作パネル部に表示する。ユーザーは、表示された情報を基に、正確に取り出したか否かを確認できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成済み記録紙の取り出し照合方法、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタ、デジタル複合機(MFP:Multi Function Peripherals)などの画像形成装置は、PC(パーソナルコンピュータ)などの情報処理装置から送信された印刷ジョブをネットワーク経由で受信し、その印刷ジョブの画像データを基に記録紙に画像形成(印刷)を行い、排紙トレイに排紙するように構成されている。
【0003】
一般にオフィスでは多数の人間が同じ画像形成装置から各々の印刷物を出力するが、それらの印刷物の中には機密を含む文書も存在する。また、画像形成装置がPCから離れた場所に設置されており、かつ複数のPCからの印刷ジョブを処理する場合は、印刷要求から印刷終了までの時間が長くなることが多い。このため、機密文書が排紙トレイに放置されたままになったり、他人に取り違えて持ち去られたりすることがある。
【0004】
このような問題に対処した画像形成装置として、複数のユーザーから印刷要求を受けて印刷した印刷結果を複数の排紙スタッカへ出力する画像形成装置であって、前記複数の排紙スタッカの各々をロックするために設けられた複数のロック手段と、前記複数の排紙スタッカ内の前記印刷結果の取り忘れを表示するため前記複数の排紙スタッカの各々に設けられた複数の取り忘れ表示手段と、前記複数の排紙スタッカの内の利用可能な排紙スタッカを選択する選択手段と、前記選択された排紙スタッカに前記印刷結果を排紙する排紙手段と、前記選択された排紙スタッカに所定の認証を割り当て、その認証を印刷要求を発した人物宛てに送る手段と、前記画像形成装置の一定距離以内にいるユーザーから発信されている固体識別電波を受信する受信手段と、その固体識別電波からユーザーを特定し、前記ユーザーと前記印刷要求を発した人物との一致を確認する確認手段と、前記照合により前記ユーザーと前記印刷要求を発した人物が一致した場合、前記印刷結果の排紙された排紙スタッカに設けられた、取り忘れ表示手段を一定時間表示させる表示制御手段と、を具備し、前記印刷要求を発した人物の有する前記認証により前記印刷結果の排紙された排紙スタッカに設けられたロック手段のロックを解除することを特徴とする画像形成装置がある(特許文献1参照)。
【0005】
しかしながら、この画像形成装置では、排紙トレイ(スタッカ)毎にユーザーを割り当てると共に、排紙トレイ毎に取り忘れ表示手段を設けることにより、印刷結果を取り忘れているユーザーを特定しているため、メカ的にスペースを要し、また、ユーザー数の制限が発生するという問題がある。さらに、排紙スタッカ毎にロック手段が設けられているため、利便性が悪く、コストが高いという問題もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、ユーザーの印刷要求に応じて画像を形成した記録紙を排紙トレイに排出する画像形成装置において、ユーザー毎に排紙トレイを設け、排紙トレイ毎にロック手段を設ける必要を無くすことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ユーザーの印刷要求に応じて画像形成を行う画像形成装置であって、前記印刷要求の画像データ、及び印刷要求を行ったユーザーのユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターンを記録紙に画像形成する手段と、その記録紙を排紙トレイへ排出する排紙手段と、その排紙トレイからの記録紙の取り出し経路に沿って配置された情報読み取り手段と、その情報読み取り手段により読み取られた前記出力者ユーザー情報パターンに基づいて、前記ユーザー情報を表示する表示手段とを有することを特徴とする画像形成装置である。
また、本発明は、ユーザーの印刷要求に応じて画像形成を行う画像形成装置における画像形成済み記録紙の取り出し照合方法であって、前記印刷要求の画像データ、及び印刷要求を行ったユーザーのユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターンを記録紙に画像形成する工程と、前記画像形成済みの記録紙を排紙トレイに排出する工程と、その排紙トレイからの記録紙の取り出し経路に沿って配置されている情報読み取り手段により、前記記録紙上の出力者ユーザー情報パターンを読み取る工程と、その読み取った出力者ユーザー情報パターンに基づいて、前記ユーザー情報を表示する工程とを有することを特徴とする画像形成済み記録紙の取り出し照合方法である。
また、本発明は、本発明の画像形成済み記録紙の取り出し照合方法の各工程を画像形成装置に実行させるための制御プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザーの印刷要求に応じて画像を形成した記録紙を排紙トレイに排出する画像形成装置において、ユーザー毎に排紙トレイを設け、排紙トレイ毎にロック手段を設ける必要を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態の画像形成装置のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の利用環境を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の排紙トレイの構造を説明するための図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の排紙トレイ及び排出された先頭頁及び最後部頁の記録紙を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の排紙トレイから記録紙を取り出す様子を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】図6に示すフローの実行時に操作パネル部に表示される画像の一例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】図8に示すフローの実行時に操作パネル部に表示される画像の一例を示す図である。
【図10】図8に示すフローの実行時に操作パネル部に表示される画像の別の一例を示す図である。
【図11】図8に示すフローの実行時に操作パネル部に表示される画像のさらに別の一例を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】図12に示すフローの実行時に操作パネル部に表示される画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
〈画像形成装置のブロック図〉
図1は本発明の第1の実施形態の画像形成装置のブロック図である。この画像形成装置はデジタル複合機であり、それぞれがバス10に接続された本体エンジン部1、制御部2、メモリ部3、I/F(インタフェース)部4、操作パネル部5、パターン検知部6、及び画像制御部7を備えている。
【0011】
本体エンジン部1は、一般的なデジタル複合機本体の機能である、自動原稿搬送部(ADF)、スキャナ部、転写紙給紙部、画像転写部、画像感光部、画像定着部、転写紙出力部、エンジン制御電装部を備えている。
【0012】
制御部2は、装置全体の制御を行うCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を具備している電装コントローラ部、操作パネル部画面の制御、I/F部4を介して接続されている上位装置へのメール送信制御(送信及び送信回数検知)、印刷要求元に対するユーザー認証手続き、ユーザー認証を許可された印刷ジョブのユーザー情報の画像制御部7への転送を行う。また、時計機能(RTC:Real Time Clock)も具備しており、画像出力後の出力記録紙取り出し照合待ちの未取り出しステータス文書数の管理、未取り出し照合待ち時間のカウント、操作パネル部5への表示時間のカウントを行う。また、排紙トレイの排紙トレイ用紙有無検知部からの排紙トレイの用紙有無検知情報を受け、出力記録紙の「未取り出し」ステータスの解除/非解除とそれに伴うメール通知も行う。
【0013】
メモリ部3には、制御部2の実行プログラム格納のためのROM(Read Only Memory)領域、プログラム実行のワークメモリエリア及び画像生成、合成時の画像データの一時保存エリア(RAM:Random Access Memory)、ユーザー認証において機器使用を許可されたユーザーの登録情報(利用者名、ユーザーID、ユーザーの利用パスワード、ユーザーのホストPC名称、ユーザーのメールアドレス、FAX送受信相手先名等)を格納するためのNVRAM(Non Volatile Random Access Memory)領域がある。
【0014】
I/F部4は外部I/F(例.IEEE1284、USB、Ethernet(登録商標))を具備している。操作パネル部5は、出力記録紙の取り出し照合結果(出力者、印刷ファイル情報)、FAX受信出力記録紙の取り出し照合結果(送信者、受信者、取り出し時間)を表示する。また音声出力部を備えている。パターン検知部6は、出力記録紙上の出力者ユーザー情報パターン(印刷要求を行ったユーザーの識別情報及び印刷要求枚数等を示すバーコード等)を読み取り、画像制御部7に転送する。
【0015】
画像制御部7では、ユーザー認証を許可された印刷ジョブにおける出力者ユーザー情報パターン作成及び元画像への合成を行う。また、パターン検知部6で検知された出力者ユーザー情報パターンを解析し、ユーザー情報への変換を行い、制御部2に転送する。また、その逆に印刷要求があった際、制御部2経由で送られてくる印刷要求元のユーザー情報をユーザー情報パターンに変換し、印刷要求元からの印刷画像に合成する。その際の画像合成作業はメモリ部3を利用して行う(画像合成前後の画像の一時保存)。
【0016】
〈デジタル複合機の利用環境〉
図2に本実施形態のデジタル複合機の利用環境を示す。図示のように、デジタル複合機200は、LAN(Local Area Network)等のネットワーク100を介して上位装置であるPC300、PC400、及びPC500に接続されている。デジタル複合機200は図1に示す構成を有しており、各PCとの間でI/F部4を通して前述した動作を行う。
【0017】
〈排紙トレイの構造〉
図3は、図1のデジタル複合機の本体エンジン部1に設けられた胴内排紙トレイの構造を説明するための図である。ここで、図3Aは装置の正面側の外観及び胴内排紙トレイを示し、図3Bは図3AにおけるY−Y’断面を左側から見た図であり、図3Cは図3AにおけるX−X’断面を上から見た図である。
【0018】
胴内排紙トレイ201は、デジタル複合機の胴内(筐体内)の垂直方向の上部、水平方向の中央部に配置されており、印刷済みの記録紙が胴内排紙トレイ201上に載せられて出力記録紙211となる。胴内排紙トレイ201の正面側の右端付近の前方(ユーザーから見て手前の方向)には、出力記録紙211に印刷された出力者ユーザー情報パターンを読み取るための出力者ユーザー情報パターン検知部202,203が設けられている。ここで、出力者ユーザー情報パターン検知部202は出力記録紙211の下面(表面)に印刷されたユーザー情報パターンを読み取り、出力者ユーザー情報パターン検知部203は出力記録紙211の上面(裏面)に印刷された出力者ユーザー情報パターンを読み取るように、それぞれ出力記録紙211の手動取り出し経路の下、上に配置されている(詳細に
ついては後述)。
【0019】
〈胴内排紙トレイ201と出力記録紙211との関係〉
図4は、胴内排紙トレイ201に排出された印刷ジョブの先頭頁(1枚目)及び最後部頁(最後の1枚)の記録紙を示す図である。ここで、図4Aは先頭頁の出力記録紙211Sの表面を示し、図4Bは最後部頁の出力記録紙211Eの裏面を示す。図4Bの文字”Z”を点線で表示した理由は、それが表面に印刷されているからである。また、図4C、Dは出力記録紙211S乃至211Eが胴内排紙トレイ201に載っている状態を、それぞれ胴内排紙トレイ201の正面、上面から見た図である。
【0020】
図4Aに示すように、出力記録紙211Sには、本来ユーザーが所望する画像(ここでは文字“A”)の他、出力者(印刷要求者)のユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターン(例えばバーコード)221が印字されている。出力者ユーザー情報には、出力記録紙211の出力者ID、出力日時、出力文書名、出力枚数がある。出力者ユーザー情報パターン221は、一つの印刷ジョブにより複数枚の印刷を行う場合、全ての出力記録紙の表面の右下端付近に印字される。
【0021】
図4Bに示すように、出力記録紙211Eには、本来ユーザーが所望する画像(ここでは文字“Z”)の他、出力者(印刷要求者)のユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターン(例えばバーコード)222が印字されている。出力者ユーザー情報には、出力記録紙211の出力者ID、出力日時、出力文書名、出力枚数がある。出力者ユーザー情報パターン222は、一つの印刷ジョブにより複数枚の印刷を行う場合、全ての出力記録紙の裏面の左下端付近に印字される。なお、出力者ユーザー情報パターン221、222の内容は同じである。
【0022】
出力者ユーザー情報パターン221の印字位置は出力者ユーザー情報パターン検知部202の配置位置に合わせる。出力記録紙211は、印刷面(表面)を下方に向けて胴内排紙トレイ201上に排紙される。先頭頁の出力記録紙211Sの表面に印字された出力者ユーザー情報パターン221は、出力記録紙211がユーザーにより図4Dの下方へ手動で取り出されるときに、出力者ユーザー情報パターン検知部202により読み取られる。
出力者ユーザー情報パターン検知部202は、胴内排紙トレイ201の正面側の右端付近の前方の手動取り出し経路に沿って、検知面を上向きにして配置されているので、出力者ユーザー情報パターン221を出力記録紙211の表面の下端(ここでは右下端)付近に印字している。
【0023】
出力者ユーザー情報パターン222の印字位置は出力者ユーザー情報パターン検知部203の配置位置に合わせる。最後部頁の出力記録紙211Eの裏面に印字された出力者ユーザー情報パターン222は、出力記録紙211がユーザーにより図4Dの下方へ手動で取り出されるときに、出力者ユーザー情報パターン検知部203により読み取られる。出力者ユーザー情報パターン検知部203は、胴内排紙トレイ201の正面側の右端付近の前方の手動取り出し経路に沿って、検知面を下向きにして配置されているので、出力者ユーザー情報パターン222を出力記録紙211の裏面の下端(ここでは左下端)付近に印字している。
【0024】
〈胴内排紙トレイ201から出力記録紙211を取り出す手順〉
図5は、ユーザーが胴内排紙トレイ201から出力記録紙211(211S乃至211E)を取り出す手順を示す図である。ここで、図5Aは取り出し操作の開始前、図5Bは取り出し操作の初期、図5Cは取り出し操作の末期を示している。
【0025】
出力記録紙211(211S乃至211E)を胴内排紙トレイ201から一緒に取り出す際、図5Aに示すように、ユーザーは下端に位置する先頭頁の出力記録紙(211S)及び上端に位置する最後部頁の出力記録紙(211E)の側縁を手231でつかみ、図5B、Cに示すように手前に引くように取り出す。このとき、先頭頁の出力記録紙(211S)の表面に印字されている出力者ユーザー情報パターン221は出力者ユーザー情報パターン検知部202により読み取られ、最後部頁の出力記録紙(211E)の裏面に印字されている出力者ユーザー情報パターン222は出力者ユーザー情報パターン検知部203により読み取られる。デジタル複合機は、読み取った出力者ユーザー情報パターンを元に、装置内の制御を行う(詳細については後述)。
【0026】
〈デジタル複合機の動作〉
図6は、本実施形態のデジタル複合機の動作を示すフローチャートである。
まずユーザーが、上位装置(図2のPC300又は400又は500)より、本人がユーザー登録により使用を許可されているデジタル複合機200に対して印刷要求をした場合(ステップS1)、デジタル複合機200側では、印刷要求元のユーザーに対してユーザー認証を行うため、メモリ部3に登録されているユーザー情報(利用者名、ユーザーID、ユーザーの利用パスワード、ユーザーのホストPC名称、ユーザーのメールアドレス)を元に制御部2にてユーザー認証を行う(ステップS2)。
【0027】
ユーザー認証手続きを失敗した場合(ステップS3:NO)、デジタル複合機200は印刷要求元からの印刷要求を拒絶する(ステップS4)。ユーザー認証手続きが正常に完了した場合(ステップS3:YES)、デジタル複合機200では、ユーザーが所望する画像(元画像)の他、画像制御部7でユーザー情報をバーコード化した、バーコード画像からなる出力者ユーザー情報パターンも記録紙に印刷し、胴内排紙トレイ201に排出する(ステップS5)。
【0028】
次にデジタル複合機200では、出力記録紙211の出力者ユーザー情報パターン221及び222が、それぞれ出力者ユーザー情報パターン検知部202及び203から読み込まれたか否かを判断する(ステップS6)。そして、読み込まれたと判断した場合(ステップS6:YES)、デジタル複合機200はそれを「出力記録紙取り出し照合処理完了」として扱い、取り出し結果(出力者名、出力者ID、出力ファイル名、出力枚数)を操作パネル部5に表示し(ステップS7)、さらに出力者名及び印刷枚数を操作パネル部5の音声出力部から出力することで音声情報による通知を併せて行う(ステップS8)。
【0029】
操作パネル部5に表示される画像の一例を図7に示す。ここでは、「排紙トレイから以下の出力記録紙が取り出されました!」とのメッセージ文の下に「出力者名:理光太郎」、「出力者ID:123456」、「出力ファイル名:*****」、「出力枚数:6枚」を表示し、さらに画面右下端付近に「『確認』ボタン」を表示している。この表示内容に対応する音声出力部からの通知は、例えば「理光太郎さん、6枚です。」である。
【0030】
次にデジタル複合機200では、操作パネル部5の「『確認』ボタン」が押下されたか否かを判断し(ステップS9)、押下された場合は(ステップS9:YES)、操作パネル部5の表示内容をリセットして通常の初期画面に戻す(ステップS11)。また、照合後10秒経過、即ちステップS7の直後から制御部2内のRTCでカウントを始めてから10秒経過しても「『確認』ボタン」が押下されなかった場合(ステップS10:YES)も、操作パネル部5の表示内容をリセットして通常の初期画面に戻す(ステップS11)。
【0031】
以上、詳細に説明したように、本発明の第1の実施形態の画像形成装置は下記(1)及び(2)の特徴を備えている。
(1)出力記録紙211の取り出し照合時、操作パネル部5に出力者名及び出力枚数を表示するため、ユーザーはその場で出力枚数を確認し、取り出し忘れ分の取り出しや、過剰取り出し分の戻し等、取り出し誤りの修正をその場で実行可能である。
(2)出力者名及び出力枚数を音声で通知するため、目による操作パネル部5の表示内容の確認のみより、認知性を高めることができる。その結果、取り出し誤りの修正をその場で実施できる可能性が高まる。
【0032】
なお、以上の実施形態では、一つの印刷ジョブにより複数枚の印刷を行う場合、全頁の出力記録紙の表面及び裏面に出力者ユーザー情報パターンを印字したが、全頁の出力記録紙の表面又は裏面のいずれか一方に印字し、それを読み取ることで、出力者名及び出力枚数を操作パネル部5に表示することもできる。また、以上の実施形態では、出力者ユーザー情報パターンに埋め込むユーザー情報を出力者ID、出力日時、出力文書名、出力枚数とし、操作パネル部5に表示する情報を出力者名、出力者ID、出力ファイル名、出力枚数としたが、出力者ユーザー情報パターンに埋め込むユーザー情報を出力者名、出力者ID、出力日時、出力文書名とし、操作パネル部5に表示する情報を出力者名、出力者ID、出力ファイル名とすることもできる。
【0033】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態の画像形成装置のブロック図、利用環境、及び排紙トレイの構造等は第1の実施形態と同じである。第1の実施形態との相違は、出力記録紙の取り出しが正常に行われたか否かを判定し、正常に行われなかった場合に、ユーザーに通知する機能を有することである。以下、この機能を中心に説明する。
【0034】
図8は、本実施形態のデジタル複合機の動作を示すフローチャートである。この図のステップS21乃至24は図6のステップS1乃至S4と同じであり、ステップS25は図6のステップS5と基本的には同じである。ただし、ステップS25では、一つの印刷ジョブにより複数枚の印刷を行う場合、全ての出力記録紙の表面及び裏面に出力者ユーザー情報パターンを印字するのみならず、出力者ユーザー情報が各頁の用紙位置情報(1枚目、2枚目等)を含む。
【0035】
ステップS26では、図6のステップS6と同様、出力者ユーザー情報パターンが出力者ユーザー情報パターン検知部202及び203から読み込まれたか否かを判断する。そして、読み込まれた場合は(ステップS26:YES)、出力記録紙211の取り出しが正常に終了したか否かを判断する(ステップS27)。
【0036】
この判断は以下のようにして行う。図5を参照しながら説明したように、ユーザーが先頭頁の出力記録紙211S及び最後部頁の出力記録紙211Eを誤らずにつかんで取り出したことを検知したら、取り出しが正常に終了したと判断する。このため、出力者ユーザー情報パターン検知部202から読み込まれた出力者ユーザー情報パターン、及び出力者ユーザー情報パターン検知部203から読み込まれた出力者ユーザー情報パターンを比較することで、出力記録紙211の取り出しが正常に終了したか否かを判断する。
【0037】
即ち、例えば出力者ユーザー情報パターン検知部202から読み込まれた出力者ユーザー情報パターンの出力者名、出力者ID、出力ファイル名、出力枚数、用紙位置情報がそれぞれ「理光太郎」、「123456」、「*****」、「6枚」、「1/6」であり、出力者ユーザー情報パターン検知部203から読み込まれた出力者ユーザー情報パターンの出力者名、出力者ID、出力ファイル名、出力枚数、用紙位置情報がそれぞれ「理光太郎」、「123456」、「*****」、「6枚」、「6/6」であれば、ユーザーは先頭頁の出力記録紙211S及び最後部頁の出力記録紙211Eを誤らずにつかんで取り出しており、出力記録紙211の取り出しが正常に終了したと判断する(ステップS27:YES)。
【0038】
一方、出力者ユーザー情報パターン検知部202から読み込まれた出力者ユーザー情報パターンと、出力者ユーザー情報パターン検知部203から読み込まれた出力者ユーザー情報パターンとを比較した結果、出力者ID或いは出力ファイル名が相違したり、それらは一致したものの用紙位置情報が「1/6」や「6/6」にならなかったりした場合は、出力記録紙211の取り出しが正常に終了しなかったと判断する(ステップS27:NO)。
【0039】
そして、出力記録紙211の取り出しが正常に終了したと判断した場合は、そのまま処理を終えるが、正常に終了しなかったと判断した場合は、以下のステップS28乃至S31を実行する。
【0040】
ステップS28では、出力記録紙の取り出しに誤りがあったことを操作パネル部5に表示する。図9乃至図11に表示例を示す。
【0041】
図9に示す表示例では、「取り出し誤り通知!!」とのタイトルの下に「取り出された以下の文書の先頭頁側で、取り出し誤りが発生しています!」とのメッセージ文を表示し、その下に出力者名、出力者ID、出力ファイル名、及び出力枚数を表示している。また、画面の右下端付近には「『確認』ボタン」を表示している。この表示例の場合、ユーザーである理光太郎さんは、先頭頁側で取り出しを誤ったことは分かるものの、その過不足数は分からない。
【0042】
図10に示す表示例は、「取り出し誤り通知!!」とのタイトルの下に「取り出された以下の文書について、先頭頁側:2枚多い!、最後部頁側:1枚少ない!」とのメッセージ文を表示し、その下に出力者名、出力者ID、出力ファイル名、及び出力枚数が表示している。また、画面の右下端付近には「『確認』ボタン」を表示している。この表示例の場合、ユーザーである理光太郎さんは、先頭頁側及び最後部頁側で取り出しを誤ったこと、及びその過不足数が分かる。
【0043】
図11に示す表示例は、図10に示す表示例と同じ内容を異なる態様で表示したものである。即ち、画面の左右方向の中央部に、印刷ジョブ毎の出力記録紙の積載状態を示す図形を表示するとともに、今回取り出された記録紙の範囲を表示し、さらに先頭頁側が2枚多く、最後部頁側が1枚少ないことを表すメッセージ文を出力記録紙の積載状態を示す図形の右横に表示したものである。
【0044】
次のステップS29では、操作パネル部5の「『確認』ボタン」が押下されたか否かを判断し(ステップS29)、押下された場合は(ステップS29:YES)、操作パネル部5の表示内容をリセットして通常の初期画面に戻す(ステップS31)。また、照合後10秒経過、「『確認』ボタン」が押下されなかった場合(ステップS30:YES)も、操作パネル部5の表示内容をリセットして通常の初期画面に戻す(ステップS31)。
【0045】
以上、詳細に説明したように、本発明の第2の実施形態の画像形成装置によれば、出力記録紙の表/裏の全紙面それぞれに出力者ユーザー情報パターンとして、用紙位置情報をも印字するので、ユーザーは先頭側、最後部側のそれぞれの取り出し誤り情報を把握でき、修正作業をより効率的に実施出来る。
【0046】
なお、以上の説明では、出力記録紙の表/裏の全紙面それぞれに出力者ユーザー情報パターンとして、用紙位置情報を印字するものとしたが、図9の表示例については、出力記録紙の先頭頁の表面と最後部頁の裏面に印字することで実現できる。即ち、先頭頁の表面の出力者ユーザー情報パターンが読み込まれなければ、先頭頁側の取り出しに誤りがあり、最後部頁の裏面の出力者ユーザー情報パターンが読み込まれなければ、最後部頁側の取り出しに誤りがあると判断することができる。
【0047】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態の画像形成装置のブロック図、利用環境、及び排紙トレイの構造等は第1の実施形態と同じである。本実施形態の特徴は排紙トレイ上に載っているユーザー毎の出力記録紙の位置関係を操作パネル部5に表示する機能を有することである。以下、この機能を中心に説明する。
【0048】
図12は、本実施形態のデジタル複合機の動作を示すフローチャートである。この図のステップS41乃至45は図6のステップS1乃至S5と同じである。次にユーザーが操作パネル部5の「『排紙トレイ出力状況確認』ボタン」を押下すると(ステップS46)、デジタル複合機では、操作パネル部5に出力記録紙の残留状況を表示する(ステップS47)。
【0049】
図13に表示例を示す。ここでは、「出力記録紙残留情報」とのタイトルの下に、印刷枚数、出力者名、出力ファイル名を表形式で表示している。表の上下方向は排紙トレイ上の出力記録紙の上下位置と対応する。各出力者は表を見ることで、自分のファイルの枚数及び排紙トレイ上の位置が分かる。
【0050】
以上のように、本発明の第3の実施形態の画像形成装置によれば、出力記録紙取り出し照合待ちの排紙トレイ上の出力記録紙の積載情報を表示することで、ユーザーが照合作業(第1の実施形態、第2の実施形態参照)をする際、自分の出力記録紙をどのあたりから探せば良いかの目安となり、取り出し照合作業をより効率的に実施出来る。
【符号の説明】
【0051】
1・・・本体エンジン部、2・・・制御部、3・・・メモリ部、4・・・I/F部、5・・・操作パネル部、6・・・パターン検知部、7・・・画像制御部、200・・・デジタル複合機、201・・・胴内排紙トレイ、202,203・・・出力者ユーザー情報パターン検知部、211・・・出力記録紙、221,222・・・出力者ユーザー情報パターン、300,400,500・・・PC。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0052】
【特許文献1】特開2008−229913号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成済み記録紙の取り出し照合方法、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタ、デジタル複合機(MFP:Multi Function Peripherals)などの画像形成装置は、PC(パーソナルコンピュータ)などの情報処理装置から送信された印刷ジョブをネットワーク経由で受信し、その印刷ジョブの画像データを基に記録紙に画像形成(印刷)を行い、排紙トレイに排紙するように構成されている。
【0003】
一般にオフィスでは多数の人間が同じ画像形成装置から各々の印刷物を出力するが、それらの印刷物の中には機密を含む文書も存在する。また、画像形成装置がPCから離れた場所に設置されており、かつ複数のPCからの印刷ジョブを処理する場合は、印刷要求から印刷終了までの時間が長くなることが多い。このため、機密文書が排紙トレイに放置されたままになったり、他人に取り違えて持ち去られたりすることがある。
【0004】
このような問題に対処した画像形成装置として、複数のユーザーから印刷要求を受けて印刷した印刷結果を複数の排紙スタッカへ出力する画像形成装置であって、前記複数の排紙スタッカの各々をロックするために設けられた複数のロック手段と、前記複数の排紙スタッカ内の前記印刷結果の取り忘れを表示するため前記複数の排紙スタッカの各々に設けられた複数の取り忘れ表示手段と、前記複数の排紙スタッカの内の利用可能な排紙スタッカを選択する選択手段と、前記選択された排紙スタッカに前記印刷結果を排紙する排紙手段と、前記選択された排紙スタッカに所定の認証を割り当て、その認証を印刷要求を発した人物宛てに送る手段と、前記画像形成装置の一定距離以内にいるユーザーから発信されている固体識別電波を受信する受信手段と、その固体識別電波からユーザーを特定し、前記ユーザーと前記印刷要求を発した人物との一致を確認する確認手段と、前記照合により前記ユーザーと前記印刷要求を発した人物が一致した場合、前記印刷結果の排紙された排紙スタッカに設けられた、取り忘れ表示手段を一定時間表示させる表示制御手段と、を具備し、前記印刷要求を発した人物の有する前記認証により前記印刷結果の排紙された排紙スタッカに設けられたロック手段のロックを解除することを特徴とする画像形成装置がある(特許文献1参照)。
【0005】
しかしながら、この画像形成装置では、排紙トレイ(スタッカ)毎にユーザーを割り当てると共に、排紙トレイ毎に取り忘れ表示手段を設けることにより、印刷結果を取り忘れているユーザーを特定しているため、メカ的にスペースを要し、また、ユーザー数の制限が発生するという問題がある。さらに、排紙スタッカ毎にロック手段が設けられているため、利便性が悪く、コストが高いという問題もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、ユーザーの印刷要求に応じて画像を形成した記録紙を排紙トレイに排出する画像形成装置において、ユーザー毎に排紙トレイを設け、排紙トレイ毎にロック手段を設ける必要を無くすことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ユーザーの印刷要求に応じて画像形成を行う画像形成装置であって、前記印刷要求の画像データ、及び印刷要求を行ったユーザーのユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターンを記録紙に画像形成する手段と、その記録紙を排紙トレイへ排出する排紙手段と、その排紙トレイからの記録紙の取り出し経路に沿って配置された情報読み取り手段と、その情報読み取り手段により読み取られた前記出力者ユーザー情報パターンに基づいて、前記ユーザー情報を表示する表示手段とを有することを特徴とする画像形成装置である。
また、本発明は、ユーザーの印刷要求に応じて画像形成を行う画像形成装置における画像形成済み記録紙の取り出し照合方法であって、前記印刷要求の画像データ、及び印刷要求を行ったユーザーのユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターンを記録紙に画像形成する工程と、前記画像形成済みの記録紙を排紙トレイに排出する工程と、その排紙トレイからの記録紙の取り出し経路に沿って配置されている情報読み取り手段により、前記記録紙上の出力者ユーザー情報パターンを読み取る工程と、その読み取った出力者ユーザー情報パターンに基づいて、前記ユーザー情報を表示する工程とを有することを特徴とする画像形成済み記録紙の取り出し照合方法である。
また、本発明は、本発明の画像形成済み記録紙の取り出し照合方法の各工程を画像形成装置に実行させるための制御プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザーの印刷要求に応じて画像を形成した記録紙を排紙トレイに排出する画像形成装置において、ユーザー毎に排紙トレイを設け、排紙トレイ毎にロック手段を設ける必要を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態の画像形成装置のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の利用環境を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の排紙トレイの構造を説明するための図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の排紙トレイ及び排出された先頭頁及び最後部頁の記録紙を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の排紙トレイから記録紙を取り出す様子を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】図6に示すフローの実行時に操作パネル部に表示される画像の一例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】図8に示すフローの実行時に操作パネル部に表示される画像の一例を示す図である。
【図10】図8に示すフローの実行時に操作パネル部に表示される画像の別の一例を示す図である。
【図11】図8に示すフローの実行時に操作パネル部に表示される画像のさらに別の一例を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施形態の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】図12に示すフローの実行時に操作パネル部に表示される画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
〈画像形成装置のブロック図〉
図1は本発明の第1の実施形態の画像形成装置のブロック図である。この画像形成装置はデジタル複合機であり、それぞれがバス10に接続された本体エンジン部1、制御部2、メモリ部3、I/F(インタフェース)部4、操作パネル部5、パターン検知部6、及び画像制御部7を備えている。
【0011】
本体エンジン部1は、一般的なデジタル複合機本体の機能である、自動原稿搬送部(ADF)、スキャナ部、転写紙給紙部、画像転写部、画像感光部、画像定着部、転写紙出力部、エンジン制御電装部を備えている。
【0012】
制御部2は、装置全体の制御を行うCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を具備している電装コントローラ部、操作パネル部画面の制御、I/F部4を介して接続されている上位装置へのメール送信制御(送信及び送信回数検知)、印刷要求元に対するユーザー認証手続き、ユーザー認証を許可された印刷ジョブのユーザー情報の画像制御部7への転送を行う。また、時計機能(RTC:Real Time Clock)も具備しており、画像出力後の出力記録紙取り出し照合待ちの未取り出しステータス文書数の管理、未取り出し照合待ち時間のカウント、操作パネル部5への表示時間のカウントを行う。また、排紙トレイの排紙トレイ用紙有無検知部からの排紙トレイの用紙有無検知情報を受け、出力記録紙の「未取り出し」ステータスの解除/非解除とそれに伴うメール通知も行う。
【0013】
メモリ部3には、制御部2の実行プログラム格納のためのROM(Read Only Memory)領域、プログラム実行のワークメモリエリア及び画像生成、合成時の画像データの一時保存エリア(RAM:Random Access Memory)、ユーザー認証において機器使用を許可されたユーザーの登録情報(利用者名、ユーザーID、ユーザーの利用パスワード、ユーザーのホストPC名称、ユーザーのメールアドレス、FAX送受信相手先名等)を格納するためのNVRAM(Non Volatile Random Access Memory)領域がある。
【0014】
I/F部4は外部I/F(例.IEEE1284、USB、Ethernet(登録商標))を具備している。操作パネル部5は、出力記録紙の取り出し照合結果(出力者、印刷ファイル情報)、FAX受信出力記録紙の取り出し照合結果(送信者、受信者、取り出し時間)を表示する。また音声出力部を備えている。パターン検知部6は、出力記録紙上の出力者ユーザー情報パターン(印刷要求を行ったユーザーの識別情報及び印刷要求枚数等を示すバーコード等)を読み取り、画像制御部7に転送する。
【0015】
画像制御部7では、ユーザー認証を許可された印刷ジョブにおける出力者ユーザー情報パターン作成及び元画像への合成を行う。また、パターン検知部6で検知された出力者ユーザー情報パターンを解析し、ユーザー情報への変換を行い、制御部2に転送する。また、その逆に印刷要求があった際、制御部2経由で送られてくる印刷要求元のユーザー情報をユーザー情報パターンに変換し、印刷要求元からの印刷画像に合成する。その際の画像合成作業はメモリ部3を利用して行う(画像合成前後の画像の一時保存)。
【0016】
〈デジタル複合機の利用環境〉
図2に本実施形態のデジタル複合機の利用環境を示す。図示のように、デジタル複合機200は、LAN(Local Area Network)等のネットワーク100を介して上位装置であるPC300、PC400、及びPC500に接続されている。デジタル複合機200は図1に示す構成を有しており、各PCとの間でI/F部4を通して前述した動作を行う。
【0017】
〈排紙トレイの構造〉
図3は、図1のデジタル複合機の本体エンジン部1に設けられた胴内排紙トレイの構造を説明するための図である。ここで、図3Aは装置の正面側の外観及び胴内排紙トレイを示し、図3Bは図3AにおけるY−Y’断面を左側から見た図であり、図3Cは図3AにおけるX−X’断面を上から見た図である。
【0018】
胴内排紙トレイ201は、デジタル複合機の胴内(筐体内)の垂直方向の上部、水平方向の中央部に配置されており、印刷済みの記録紙が胴内排紙トレイ201上に載せられて出力記録紙211となる。胴内排紙トレイ201の正面側の右端付近の前方(ユーザーから見て手前の方向)には、出力記録紙211に印刷された出力者ユーザー情報パターンを読み取るための出力者ユーザー情報パターン検知部202,203が設けられている。ここで、出力者ユーザー情報パターン検知部202は出力記録紙211の下面(表面)に印刷されたユーザー情報パターンを読み取り、出力者ユーザー情報パターン検知部203は出力記録紙211の上面(裏面)に印刷された出力者ユーザー情報パターンを読み取るように、それぞれ出力記録紙211の手動取り出し経路の下、上に配置されている(詳細に
ついては後述)。
【0019】
〈胴内排紙トレイ201と出力記録紙211との関係〉
図4は、胴内排紙トレイ201に排出された印刷ジョブの先頭頁(1枚目)及び最後部頁(最後の1枚)の記録紙を示す図である。ここで、図4Aは先頭頁の出力記録紙211Sの表面を示し、図4Bは最後部頁の出力記録紙211Eの裏面を示す。図4Bの文字”Z”を点線で表示した理由は、それが表面に印刷されているからである。また、図4C、Dは出力記録紙211S乃至211Eが胴内排紙トレイ201に載っている状態を、それぞれ胴内排紙トレイ201の正面、上面から見た図である。
【0020】
図4Aに示すように、出力記録紙211Sには、本来ユーザーが所望する画像(ここでは文字“A”)の他、出力者(印刷要求者)のユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターン(例えばバーコード)221が印字されている。出力者ユーザー情報には、出力記録紙211の出力者ID、出力日時、出力文書名、出力枚数がある。出力者ユーザー情報パターン221は、一つの印刷ジョブにより複数枚の印刷を行う場合、全ての出力記録紙の表面の右下端付近に印字される。
【0021】
図4Bに示すように、出力記録紙211Eには、本来ユーザーが所望する画像(ここでは文字“Z”)の他、出力者(印刷要求者)のユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターン(例えばバーコード)222が印字されている。出力者ユーザー情報には、出力記録紙211の出力者ID、出力日時、出力文書名、出力枚数がある。出力者ユーザー情報パターン222は、一つの印刷ジョブにより複数枚の印刷を行う場合、全ての出力記録紙の裏面の左下端付近に印字される。なお、出力者ユーザー情報パターン221、222の内容は同じである。
【0022】
出力者ユーザー情報パターン221の印字位置は出力者ユーザー情報パターン検知部202の配置位置に合わせる。出力記録紙211は、印刷面(表面)を下方に向けて胴内排紙トレイ201上に排紙される。先頭頁の出力記録紙211Sの表面に印字された出力者ユーザー情報パターン221は、出力記録紙211がユーザーにより図4Dの下方へ手動で取り出されるときに、出力者ユーザー情報パターン検知部202により読み取られる。
出力者ユーザー情報パターン検知部202は、胴内排紙トレイ201の正面側の右端付近の前方の手動取り出し経路に沿って、検知面を上向きにして配置されているので、出力者ユーザー情報パターン221を出力記録紙211の表面の下端(ここでは右下端)付近に印字している。
【0023】
出力者ユーザー情報パターン222の印字位置は出力者ユーザー情報パターン検知部203の配置位置に合わせる。最後部頁の出力記録紙211Eの裏面に印字された出力者ユーザー情報パターン222は、出力記録紙211がユーザーにより図4Dの下方へ手動で取り出されるときに、出力者ユーザー情報パターン検知部203により読み取られる。出力者ユーザー情報パターン検知部203は、胴内排紙トレイ201の正面側の右端付近の前方の手動取り出し経路に沿って、検知面を下向きにして配置されているので、出力者ユーザー情報パターン222を出力記録紙211の裏面の下端(ここでは左下端)付近に印字している。
【0024】
〈胴内排紙トレイ201から出力記録紙211を取り出す手順〉
図5は、ユーザーが胴内排紙トレイ201から出力記録紙211(211S乃至211E)を取り出す手順を示す図である。ここで、図5Aは取り出し操作の開始前、図5Bは取り出し操作の初期、図5Cは取り出し操作の末期を示している。
【0025】
出力記録紙211(211S乃至211E)を胴内排紙トレイ201から一緒に取り出す際、図5Aに示すように、ユーザーは下端に位置する先頭頁の出力記録紙(211S)及び上端に位置する最後部頁の出力記録紙(211E)の側縁を手231でつかみ、図5B、Cに示すように手前に引くように取り出す。このとき、先頭頁の出力記録紙(211S)の表面に印字されている出力者ユーザー情報パターン221は出力者ユーザー情報パターン検知部202により読み取られ、最後部頁の出力記録紙(211E)の裏面に印字されている出力者ユーザー情報パターン222は出力者ユーザー情報パターン検知部203により読み取られる。デジタル複合機は、読み取った出力者ユーザー情報パターンを元に、装置内の制御を行う(詳細については後述)。
【0026】
〈デジタル複合機の動作〉
図6は、本実施形態のデジタル複合機の動作を示すフローチャートである。
まずユーザーが、上位装置(図2のPC300又は400又は500)より、本人がユーザー登録により使用を許可されているデジタル複合機200に対して印刷要求をした場合(ステップS1)、デジタル複合機200側では、印刷要求元のユーザーに対してユーザー認証を行うため、メモリ部3に登録されているユーザー情報(利用者名、ユーザーID、ユーザーの利用パスワード、ユーザーのホストPC名称、ユーザーのメールアドレス)を元に制御部2にてユーザー認証を行う(ステップS2)。
【0027】
ユーザー認証手続きを失敗した場合(ステップS3:NO)、デジタル複合機200は印刷要求元からの印刷要求を拒絶する(ステップS4)。ユーザー認証手続きが正常に完了した場合(ステップS3:YES)、デジタル複合機200では、ユーザーが所望する画像(元画像)の他、画像制御部7でユーザー情報をバーコード化した、バーコード画像からなる出力者ユーザー情報パターンも記録紙に印刷し、胴内排紙トレイ201に排出する(ステップS5)。
【0028】
次にデジタル複合機200では、出力記録紙211の出力者ユーザー情報パターン221及び222が、それぞれ出力者ユーザー情報パターン検知部202及び203から読み込まれたか否かを判断する(ステップS6)。そして、読み込まれたと判断した場合(ステップS6:YES)、デジタル複合機200はそれを「出力記録紙取り出し照合処理完了」として扱い、取り出し結果(出力者名、出力者ID、出力ファイル名、出力枚数)を操作パネル部5に表示し(ステップS7)、さらに出力者名及び印刷枚数を操作パネル部5の音声出力部から出力することで音声情報による通知を併せて行う(ステップS8)。
【0029】
操作パネル部5に表示される画像の一例を図7に示す。ここでは、「排紙トレイから以下の出力記録紙が取り出されました!」とのメッセージ文の下に「出力者名:理光太郎」、「出力者ID:123456」、「出力ファイル名:*****」、「出力枚数:6枚」を表示し、さらに画面右下端付近に「『確認』ボタン」を表示している。この表示内容に対応する音声出力部からの通知は、例えば「理光太郎さん、6枚です。」である。
【0030】
次にデジタル複合機200では、操作パネル部5の「『確認』ボタン」が押下されたか否かを判断し(ステップS9)、押下された場合は(ステップS9:YES)、操作パネル部5の表示内容をリセットして通常の初期画面に戻す(ステップS11)。また、照合後10秒経過、即ちステップS7の直後から制御部2内のRTCでカウントを始めてから10秒経過しても「『確認』ボタン」が押下されなかった場合(ステップS10:YES)も、操作パネル部5の表示内容をリセットして通常の初期画面に戻す(ステップS11)。
【0031】
以上、詳細に説明したように、本発明の第1の実施形態の画像形成装置は下記(1)及び(2)の特徴を備えている。
(1)出力記録紙211の取り出し照合時、操作パネル部5に出力者名及び出力枚数を表示するため、ユーザーはその場で出力枚数を確認し、取り出し忘れ分の取り出しや、過剰取り出し分の戻し等、取り出し誤りの修正をその場で実行可能である。
(2)出力者名及び出力枚数を音声で通知するため、目による操作パネル部5の表示内容の確認のみより、認知性を高めることができる。その結果、取り出し誤りの修正をその場で実施できる可能性が高まる。
【0032】
なお、以上の実施形態では、一つの印刷ジョブにより複数枚の印刷を行う場合、全頁の出力記録紙の表面及び裏面に出力者ユーザー情報パターンを印字したが、全頁の出力記録紙の表面又は裏面のいずれか一方に印字し、それを読み取ることで、出力者名及び出力枚数を操作パネル部5に表示することもできる。また、以上の実施形態では、出力者ユーザー情報パターンに埋め込むユーザー情報を出力者ID、出力日時、出力文書名、出力枚数とし、操作パネル部5に表示する情報を出力者名、出力者ID、出力ファイル名、出力枚数としたが、出力者ユーザー情報パターンに埋め込むユーザー情報を出力者名、出力者ID、出力日時、出力文書名とし、操作パネル部5に表示する情報を出力者名、出力者ID、出力ファイル名とすることもできる。
【0033】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態の画像形成装置のブロック図、利用環境、及び排紙トレイの構造等は第1の実施形態と同じである。第1の実施形態との相違は、出力記録紙の取り出しが正常に行われたか否かを判定し、正常に行われなかった場合に、ユーザーに通知する機能を有することである。以下、この機能を中心に説明する。
【0034】
図8は、本実施形態のデジタル複合機の動作を示すフローチャートである。この図のステップS21乃至24は図6のステップS1乃至S4と同じであり、ステップS25は図6のステップS5と基本的には同じである。ただし、ステップS25では、一つの印刷ジョブにより複数枚の印刷を行う場合、全ての出力記録紙の表面及び裏面に出力者ユーザー情報パターンを印字するのみならず、出力者ユーザー情報が各頁の用紙位置情報(1枚目、2枚目等)を含む。
【0035】
ステップS26では、図6のステップS6と同様、出力者ユーザー情報パターンが出力者ユーザー情報パターン検知部202及び203から読み込まれたか否かを判断する。そして、読み込まれた場合は(ステップS26:YES)、出力記録紙211の取り出しが正常に終了したか否かを判断する(ステップS27)。
【0036】
この判断は以下のようにして行う。図5を参照しながら説明したように、ユーザーが先頭頁の出力記録紙211S及び最後部頁の出力記録紙211Eを誤らずにつかんで取り出したことを検知したら、取り出しが正常に終了したと判断する。このため、出力者ユーザー情報パターン検知部202から読み込まれた出力者ユーザー情報パターン、及び出力者ユーザー情報パターン検知部203から読み込まれた出力者ユーザー情報パターンを比較することで、出力記録紙211の取り出しが正常に終了したか否かを判断する。
【0037】
即ち、例えば出力者ユーザー情報パターン検知部202から読み込まれた出力者ユーザー情報パターンの出力者名、出力者ID、出力ファイル名、出力枚数、用紙位置情報がそれぞれ「理光太郎」、「123456」、「*****」、「6枚」、「1/6」であり、出力者ユーザー情報パターン検知部203から読み込まれた出力者ユーザー情報パターンの出力者名、出力者ID、出力ファイル名、出力枚数、用紙位置情報がそれぞれ「理光太郎」、「123456」、「*****」、「6枚」、「6/6」であれば、ユーザーは先頭頁の出力記録紙211S及び最後部頁の出力記録紙211Eを誤らずにつかんで取り出しており、出力記録紙211の取り出しが正常に終了したと判断する(ステップS27:YES)。
【0038】
一方、出力者ユーザー情報パターン検知部202から読み込まれた出力者ユーザー情報パターンと、出力者ユーザー情報パターン検知部203から読み込まれた出力者ユーザー情報パターンとを比較した結果、出力者ID或いは出力ファイル名が相違したり、それらは一致したものの用紙位置情報が「1/6」や「6/6」にならなかったりした場合は、出力記録紙211の取り出しが正常に終了しなかったと判断する(ステップS27:NO)。
【0039】
そして、出力記録紙211の取り出しが正常に終了したと判断した場合は、そのまま処理を終えるが、正常に終了しなかったと判断した場合は、以下のステップS28乃至S31を実行する。
【0040】
ステップS28では、出力記録紙の取り出しに誤りがあったことを操作パネル部5に表示する。図9乃至図11に表示例を示す。
【0041】
図9に示す表示例では、「取り出し誤り通知!!」とのタイトルの下に「取り出された以下の文書の先頭頁側で、取り出し誤りが発生しています!」とのメッセージ文を表示し、その下に出力者名、出力者ID、出力ファイル名、及び出力枚数を表示している。また、画面の右下端付近には「『確認』ボタン」を表示している。この表示例の場合、ユーザーである理光太郎さんは、先頭頁側で取り出しを誤ったことは分かるものの、その過不足数は分からない。
【0042】
図10に示す表示例は、「取り出し誤り通知!!」とのタイトルの下に「取り出された以下の文書について、先頭頁側:2枚多い!、最後部頁側:1枚少ない!」とのメッセージ文を表示し、その下に出力者名、出力者ID、出力ファイル名、及び出力枚数が表示している。また、画面の右下端付近には「『確認』ボタン」を表示している。この表示例の場合、ユーザーである理光太郎さんは、先頭頁側及び最後部頁側で取り出しを誤ったこと、及びその過不足数が分かる。
【0043】
図11に示す表示例は、図10に示す表示例と同じ内容を異なる態様で表示したものである。即ち、画面の左右方向の中央部に、印刷ジョブ毎の出力記録紙の積載状態を示す図形を表示するとともに、今回取り出された記録紙の範囲を表示し、さらに先頭頁側が2枚多く、最後部頁側が1枚少ないことを表すメッセージ文を出力記録紙の積載状態を示す図形の右横に表示したものである。
【0044】
次のステップS29では、操作パネル部5の「『確認』ボタン」が押下されたか否かを判断し(ステップS29)、押下された場合は(ステップS29:YES)、操作パネル部5の表示内容をリセットして通常の初期画面に戻す(ステップS31)。また、照合後10秒経過、「『確認』ボタン」が押下されなかった場合(ステップS30:YES)も、操作パネル部5の表示内容をリセットして通常の初期画面に戻す(ステップS31)。
【0045】
以上、詳細に説明したように、本発明の第2の実施形態の画像形成装置によれば、出力記録紙の表/裏の全紙面それぞれに出力者ユーザー情報パターンとして、用紙位置情報をも印字するので、ユーザーは先頭側、最後部側のそれぞれの取り出し誤り情報を把握でき、修正作業をより効率的に実施出来る。
【0046】
なお、以上の説明では、出力記録紙の表/裏の全紙面それぞれに出力者ユーザー情報パターンとして、用紙位置情報を印字するものとしたが、図9の表示例については、出力記録紙の先頭頁の表面と最後部頁の裏面に印字することで実現できる。即ち、先頭頁の表面の出力者ユーザー情報パターンが読み込まれなければ、先頭頁側の取り出しに誤りがあり、最後部頁の裏面の出力者ユーザー情報パターンが読み込まれなければ、最後部頁側の取り出しに誤りがあると判断することができる。
【0047】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態の画像形成装置のブロック図、利用環境、及び排紙トレイの構造等は第1の実施形態と同じである。本実施形態の特徴は排紙トレイ上に載っているユーザー毎の出力記録紙の位置関係を操作パネル部5に表示する機能を有することである。以下、この機能を中心に説明する。
【0048】
図12は、本実施形態のデジタル複合機の動作を示すフローチャートである。この図のステップS41乃至45は図6のステップS1乃至S5と同じである。次にユーザーが操作パネル部5の「『排紙トレイ出力状況確認』ボタン」を押下すると(ステップS46)、デジタル複合機では、操作パネル部5に出力記録紙の残留状況を表示する(ステップS47)。
【0049】
図13に表示例を示す。ここでは、「出力記録紙残留情報」とのタイトルの下に、印刷枚数、出力者名、出力ファイル名を表形式で表示している。表の上下方向は排紙トレイ上の出力記録紙の上下位置と対応する。各出力者は表を見ることで、自分のファイルの枚数及び排紙トレイ上の位置が分かる。
【0050】
以上のように、本発明の第3の実施形態の画像形成装置によれば、出力記録紙取り出し照合待ちの排紙トレイ上の出力記録紙の積載情報を表示することで、ユーザーが照合作業(第1の実施形態、第2の実施形態参照)をする際、自分の出力記録紙をどのあたりから探せば良いかの目安となり、取り出し照合作業をより効率的に実施出来る。
【符号の説明】
【0051】
1・・・本体エンジン部、2・・・制御部、3・・・メモリ部、4・・・I/F部、5・・・操作パネル部、6・・・パターン検知部、7・・・画像制御部、200・・・デジタル複合機、201・・・胴内排紙トレイ、202,203・・・出力者ユーザー情報パターン検知部、211・・・出力記録紙、221,222・・・出力者ユーザー情報パターン、300,400,500・・・PC。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0052】
【特許文献1】特開2008−229913号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの印刷要求に応じて画像形成を行う画像形成装置であって、
前記印刷要求の画像データ、及び印刷要求を行ったユーザーのユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターンを記録紙に画像形成する手段と、
その記録紙を排紙トレイへ排出する排紙手段と、
その排紙トレイからの記録紙の取り出し経路に沿って配置された情報読み取り手段と、
その情報読み取り手段により読み取られた前記出力者ユーザー情報パターンに基づいて、前記ユーザー情報を表示する表示手段と
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記出力者ユーザー情報パターンには、前記ユーザー情報として前記印刷要求の出力枚数が埋め込まれていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記表示手段は、画像による表示を行う画像表示手段であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記表示手段は、音声による表示を行う音声出力手段であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記画像形成する手段は、前記出力者ユーザー情報パターンを前記記録紙の表裏両面に画像形成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載された画像形成装置において、
前記画像形成する手段は、前記出力者ユーザー情報パターンに加えて、全枚数中の用紙位置を示す用紙位置情報を先頭頁の表面及び最後部頁の裏面に画像形成し、
先頭頁の表面に画像形成された前記情報、並びに最後部頁の裏面に画像形成された前記情報が前記情報読み取り手段から読み込まれたか否かに基づいて、先頭頁側、最後部頁側の記録紙の取り出しの誤りの有無を判定する取り出し誤り判定手段と、前記記録紙の取り出しの誤りが有ることを表示する誤り表示手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項5に記載された画像形成装置において、
前記画像形成する手段は、前記出力者ユーザー情報パターンに加えて、全枚数中の用紙位置を示す用紙位置情報を全頁の表面及び裏面に画像形成し、
前記情報読み取り手段から読み込まれた記録紙の表面の情報及び裏面の情報に基づいて、先頭頁側、最後部頁側の記録紙の取り出しの誤りの過不足枚数を判定する取り出し誤り判定手段と、その取り出し誤り判定手段の判定結果を表示する誤り表示手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項2乃至7のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記排紙トレイ上に残留している記録紙の印刷要求毎の枚数及び出力者名を表示する出力記録紙残留情報表示手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
ユーザーの印刷要求に応じて画像形成を行う画像形成装置における画像形成済み記録紙の取り出し照合方法であって、
前記印刷要求の画像データ、及び印刷要求を行ったユーザーのユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターンを記録紙に画像形成する工程と、
前記画像形成済みの記録紙を排紙トレイに排出する工程と、
その排紙トレイからの記録紙の取り出し経路に沿って配置されている情報読み取り手段により、前記記録紙上の出力者ユーザー情報パターンを読み取る工程と、
その読み取った出力者ユーザー情報パターンに基づいて、前記ユーザー情報を表示する工程とを有することを特徴とする画像形成済み記録紙の取り出し照合方法。
【請求項10】
ユーザーの印刷要求に応じて画像形成を行う画像形成装置に、請求項9の画像形成済み記録紙の取り出し照合方法の各工程を実行させるための制御プログラム。
【請求項1】
ユーザーの印刷要求に応じて画像形成を行う画像形成装置であって、
前記印刷要求の画像データ、及び印刷要求を行ったユーザーのユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターンを記録紙に画像形成する手段と、
その記録紙を排紙トレイへ排出する排紙手段と、
その排紙トレイからの記録紙の取り出し経路に沿って配置された情報読み取り手段と、
その情報読み取り手段により読み取られた前記出力者ユーザー情報パターンに基づいて、前記ユーザー情報を表示する表示手段と
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記出力者ユーザー情報パターンには、前記ユーザー情報として前記印刷要求の出力枚数が埋め込まれていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記表示手段は、画像による表示を行う画像表示手段であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記表示手段は、音声による表示を行う音声出力手段であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記画像形成する手段は、前記出力者ユーザー情報パターンを前記記録紙の表裏両面に画像形成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載された画像形成装置において、
前記画像形成する手段は、前記出力者ユーザー情報パターンに加えて、全枚数中の用紙位置を示す用紙位置情報を先頭頁の表面及び最後部頁の裏面に画像形成し、
先頭頁の表面に画像形成された前記情報、並びに最後部頁の裏面に画像形成された前記情報が前記情報読み取り手段から読み込まれたか否かに基づいて、先頭頁側、最後部頁側の記録紙の取り出しの誤りの有無を判定する取り出し誤り判定手段と、前記記録紙の取り出しの誤りが有ることを表示する誤り表示手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項5に記載された画像形成装置において、
前記画像形成する手段は、前記出力者ユーザー情報パターンに加えて、全枚数中の用紙位置を示す用紙位置情報を全頁の表面及び裏面に画像形成し、
前記情報読み取り手段から読み込まれた記録紙の表面の情報及び裏面の情報に基づいて、先頭頁側、最後部頁側の記録紙の取り出しの誤りの過不足枚数を判定する取り出し誤り判定手段と、その取り出し誤り判定手段の判定結果を表示する誤り表示手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項2乃至7のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記排紙トレイ上に残留している記録紙の印刷要求毎の枚数及び出力者名を表示する出力記録紙残留情報表示手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
ユーザーの印刷要求に応じて画像形成を行う画像形成装置における画像形成済み記録紙の取り出し照合方法であって、
前記印刷要求の画像データ、及び印刷要求を行ったユーザーのユーザー情報が埋め込まれた出力者ユーザー情報パターンを記録紙に画像形成する工程と、
前記画像形成済みの記録紙を排紙トレイに排出する工程と、
その排紙トレイからの記録紙の取り出し経路に沿って配置されている情報読み取り手段により、前記記録紙上の出力者ユーザー情報パターンを読み取る工程と、
その読み取った出力者ユーザー情報パターンに基づいて、前記ユーザー情報を表示する工程とを有することを特徴とする画像形成済み記録紙の取り出し照合方法。
【請求項10】
ユーザーの印刷要求に応じて画像形成を行う画像形成装置に、請求項9の画像形成済み記録紙の取り出し照合方法の各工程を実行させるための制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−71588(P2012−71588A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181352(P2011−181352)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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