説明

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、およびプログラム

【課題】従来の画像形成装置では、画造形装置内に宛先表(ファクス番号、電話番号、メールアドレス等を含む)や文書ファイル、画像ファイル等の機密情報が保持されている場合、これらの機密情報が漏洩する可能性があった。
【解決手段】起動時に、現在の位置情報を取得する取得手段(S301)と、取得した位置情報を保持する保持手段と、前記保持手段により保持されている前回起動時の位置情報と、前記現在の位置情報とが同一であるかどうかを判断する判断手段(S303)と、前記判断手段により同一でないと判定された場合に、画像形成に関する機密情報を消去する消去手段(S304)とを有することを特徴とする画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置、画像形成装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置には、起動時に磁気検出センサや光学センサを使用して、装置が移動したことを検知した場合に、セキュリティの観点から複写を禁止するものがある。(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−194413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像形成装置内には、宛先表(ファクス番号、電話番号、メールアドレス等を含む)や文書ファイル、画像ファイル等の機密情報が保持されていることがある。したがって、画像形成装置が盗難された場合に、これらの機密情報が漏洩する可能性があり、よりいっそうセキュリティの強化が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、画像形成装置であって、起動時に、現在の位置情報を取得する取得手段と、取得した位置情報を保持する保持手段と、前記保持手段により保持されている前回起動時の位置情報と、前記現在の位置情報とが同一であるかどうかを判断する判断手段と、前記判断手段により同一でないと判定された場合に、画像形成に関する機密情報を消去する消去手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
画像形成装置が盗難等により移動された場合に、画像形成装置内に保持されている宛先表(ファクス番号、電話番号、メールアドレス等を含む)や文書ファイル、画像ファイル等の機密情報の漏洩を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係る画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置のソフトウェアによるシステム構成を示す図である。
【図3】本発明の実施例1に係る起動処理のフローチャートを示す図である。
【図4】本発明の実施例2に係る起動処理のフローチャートを示す図である。
【図5】(a)は本発明の実施例3に係る位置追加処理のフローチャートを示す図であり、(b)は本発明の実施例3に係る起動処理のフローチャートを示す図である。
【図6】本発明の実施例3に係る設定画面の一例を示す図である。
【図7】実施例3または実施例4に係る各種テーブルの構成例を示す図である。
【図8】本発明の実施例4に係る起動処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
(実施例1)
本発明に係る画像形成装置の一実施形態について説明する。本実施例では画像形成装置の一例として、MFP(Multifunction Peripheral)について説明する。なお、画像形成装置には、プリンター、FAXなど、MFP以外のものも含む。
【0009】
図1は、本発明に係る実施形態の画像形成装置のハードウェア構成を示す説明するブロック図である。
【0010】
MFP100において、101はネットワークI/Fであり、ネットワーク170へ接続しネットワーク通信を行う。102はCPUであり、制御プログラム等に基づいて処理を行い、システムバス115に接続されるプリンターI/F107を介して、プリンター108に対して、出力情報としての画像信号を出力する。なお、制御プログラムはROM104や外部メモリ112等に記憶されている。
【0011】
CPU102はネットワークI/F101を介してクライアントコンピューター120との通信処理が可能となっている。さらにCPU102はROM104あるいは外部メモリ112に記憶されたアプリケーションプログラム等に基づいて処理を実行する。
【0012】
103はRAMであり、CPU102の主メモリ、ワークエリア等として機能し、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。なお、RAM103は、出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。
【0013】
104はROMであり、112はハードディスク(HD)等の外部メモリである。このROM104あるいは外部メモリ112には、CPU102の制御プログラムや上記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ、MFP100上で利用される情報等が記憶される。
【0014】
105は操作部I/Fであり、操作部106との間のインタフェースとして機能し、表示すべき画像データを操作部106に対して出力する。また、ユーザーが操作部106を介して入力した情報の受信も行う。
【0015】
106は操作部であり、操作のためのスイッチおよびLED表示器等が配されている操作パネル等に相当する。
【0016】
107はプリンターI/Fで、プリンター108(プリンターエンジン)に出力情報としての画像信号を出力する。
【0017】
109はスキャナーI/Fで、スキャナー110(スキャナーエンジン)からの入力情報として画像信号を受信する。
【0018】
111は外部メモリI/F(メモリコントローラ)であり、ハードディスク(HD)、ICカード等の外部メモリ112のアクセスを制御する。また、前述した外部メモリは1個に限らず、少なくとも1個以上備え、内蔵フォントに加えてオプションフォントカード、言語系の異なるプリンター制御言語を解釈するプログラムを格納及び保持した外部メモリを複数接続できるように構成されていてもよい。さらに、図示しないNVRAMを有し、操作部106からのプリンターモード設定情報を記憶するようにしてもよい。
【0019】
113はGPS受信機I/Fで、GPS受信機114が受信した位置情報を取得する。115はシステムバスであり、各デバイスを接続する。
【0020】
図2は、本発明に係る画像形成装置のプログラムに基づいた機能構成を示すブロック図である。MFP100において、各種モジュールは、ROM104あるいは外部メモリ112に保存されたファイルとして存在し、実行時にRAM103にロードされ実行される。
【0021】
200はネットワークモジュールであり、任意の通信プロトコルを使用してクライアントコンピューター120とネットワーク通信を行う。
【0022】
201は設定管理モジュールであり、MFP100に関する設定情報について管理を行う。ここで設定情報とは例えばMFP100の名称、設置場所情報、管理者情報、ネットワーク設定、メールアドレス・FAX番号などの宛先表情報、フォント・マクロ・カラープロファイル等のリソースファイル等が挙げられる。また、設定情報にはMFP上で動作するアプリケーションやアプリケーションの設定情報等を含んでいてもよい。
【0023】
202は位置管理モジュールであり、MFP100の起動時に位置情報をGPS受信機114から取得し、ROM104あるいは外部メモリ112に保存する。
【0024】
203はファイル管理モジュールであり、クライアントコンピューター120からネットワーク170を介して送信された文書ファイルや、スキャナー110にて生成された画像データファイルの管理を行う。
【0025】
204はUIモジュールであり、MFP100の操作部106に表示されるUIの描画および操作部106上でユーザーのUI操作により入力されたユーザー入力値の受信を行う。
【0026】
次に、図3を用いて、MFP100の起動時の動作について述べる。
【0027】
まず、S300で位置管理モジュール202が、MFP100の前回起動時における位置情報を参照する。
【0028】
次に、S301で位置管理モジュール202が、MFP100の現在の位置情報をGPS受信機114から取得する。
【0029】
次に、S302で位置管理モジュール202が、MFP100の前回起動時の位置情報が設定済みかどうかを判定する。S302で位置情報が未設定と判断した場合はS305へ進み、設定済みと判断した場合はS303へ進む。
【0030】
S303では位置管理モジュール202が前回起動時の位置情報と、現在の位置情報とを比較する。位置管理モジュール202が前回起動時の位置情報と、現在の位置情報が同じと判定した場合は、S305へ進む。一方、S303で前回起動時の位置情報と、現在の位置情報が異なると判定した場合は、S304に進む。
【0031】
S304にて設定管理モジュール201が、設定管理モジュール201で管理されている設定情報を初期化(MFP100の出荷状態に戻す)する。また、ファイル管理モジュールが、ファイル管理モジュールで管理されているファイルを初期化する。このように、S304において、画像形成に関する機密情報を消去して、予め設定されている初期データに初期化する。本実施例では、初期化するように動作すると記載したが、すべての設定情報を完全に消去するように動作してもよい。
【0032】
次に、S305で位置管理モジュール202が、現在の位置情報を前回起動時の位置情報に入替え、次回起動時の比較対象として保存する。
【0033】
そして、S306でCPU102が、MFP100の起動を行い、処理を終了する。
【0034】
以上の処理により、MFP100が前回起動時の位置情報と異なる位置で起動された場合に、設置場所情報、管理者情報、ネットワーク設定、メールアドレス・FAX番号などの宛先表情報や文書ファイルや画像データファイルを初期化する。それにより、例えMFP100が盗難されたとしても、第三者に機密情報を知られることはなく、従って情報漏洩を防止するという効果を得ることができる。
【0035】
(実施例2)
実施例1では、MFP100が前回の起動時と異なる位置で起動した場合に、すべての設定情報を消去して初期化することにより、機密情報の漏洩を防止している。本実施例では、MFP100が前回の起動時から移動した距離に応じて、対象となる機密情報を決定して初期化する。
【0036】
以下、図4を用いて、MFP100の起動時の動作について述べる。なお、ここでの説明は実施例1の図3と一部重複するため、異なる部分のみを以下に説明する。
【0037】
S400で、位置管理モジュール202は、前回起動時の位置情報と、現在の位置情報との間の距離を算出する。
【0038】
次に、S401にて、前回と現在との距離が設定された所定距離のAメートル(例えば、100メートル)未満の場合(S401;NO)、S404に進む。一方、S401にて、距離がAメートル以上の場合(S401;YES)、S402に進む。そして、S402にて設定管理モジュール201は、設定管理モジュール201で管理されている設定情報を初期化(MFP100の出荷状態に戻す処理)する。また、ファイル管理モジュールは、ファイル管理モジュールで管理されているファイルを初期化する。次に、S403にて、MFP100の動作を停止する。
【0039】
S401でNOの場合、S404にて、前回と現在との距離が所定距離のBメートル(例えば、50メートル)未満の場合はS406に進む。一方、S404にて距離がBメートル以上の場合は、S405にて設定管理モジュール201が、設定管理モジュール201で管理されている設定情報のみを初期化する。S406ではファイル管理モジュールが、ファイル管理モジュールで管理されているファイルを初期化する。本実施例では移動距離によって初期化を、距離の差に応じて3つの区分に分割したが、分割数はいくつでもよいことは言うまでもない。
【0040】
以上の処理により、MFP100が前回起動時から移動した距離に応じて、初期化する情報を変更することができるため、移動の用途に柔軟に対応した情報管理が可能になるという効果を得ることができる。
【0041】
(実施例3)
実施例1および実施例2では、前回起動時の位置情報のみをMFP100に記録している。本実施例では、MFP100の管理者権限を有するユーザーが、前回とは異なる位置で起動させた場合に、位置管理モジュール202を介して位置情報を記録し、情報の初期化は行わない。以下、図5を用いて、MFP100の起動時可能場所を追加する設定動作について述べる。
【0042】
図5(a)は、本発明の実施例3に係る位置追加処理のフローチャートを示す図である。
【0043】
まず、S500にて位置管理モジュール202は、位置管理モジュール202に記録されている位置情報を参照する。ここで、位置管理モジュール202に記録されている位置情報のテーブル構成例は、図7(a)に示す位置管理テーブル700のようになる。なお、図7(a)のテーブル構成はあくまで一例であり、本例とは異なるテーブル構成であってもよい。図7(a)に示すように、位置管理テーブル700は、MFP100の起動時における設置場所に関する位置情報を管理するためのテーブルである。位置管理テーブル700に記録される情報は、例えば、位置情報の識別子、場所名称、緯度、経度、高度、更新日時等が挙げられる。
【0044】
次に、S501にて、位置管理モジュール202は、MFP100の現在の位置情報をGPS受信機114から取得する。
【0045】
次に、S502にて、位置管理モジュール202は、位置管理テーブル700に記録されている過去の位置情報と、現在の位置情報とが異なるかどうか、または、同一の位置情報であるかどうかを判定する。位置管理テーブル700に記録されている過去の位置情報の中に現在の位置情報と同じものがある場合は、処理を終了する(S502;NO)。一方、位置管理テーブル700に記録されている過去の位置情報と、現在の位置情報とが異なる、または、位置管理テーブル700に過去の位置情報が記録されていない場合(S502;YES)、S503へ進む。
【0046】
S503にて、UIモジュール204は、操作部106にMFP100の管理者パスワードの入力を促す画面を表示させる。そして、S504にて、UIモジュール204は、操作部106に対して管理者パスワードが入力されているかどうかを判定する。管理者パスワードの入力があった場合は、入力された管理者パスワードが正しいかどうか判定し、正しくない場合はS503に戻る。なお、管理者パスワードの入力が一回もしくは複数回不正であった場合(不図示)、MFP100を起動せずに処理を終了するように動作してもよい。正しい管理者パスワードが入力された場合は、S505にて、操作部106に、現在の位置情報を記録するための設定画面を表示させる。
【0047】
ここで、UIモジュール204が操作部106に表示させる位置情報の設定画面の例を図6に示す。600はLCDタッチパネルであり、ユーザーが操作するためのUI画面が表示されて、ユーザーからの入力を受付ける。LCDタッチパネル600にはユーザーに位置情報の保存を促すメッセージと、現在のMFP100の位置情報601が表示される。また、MFP100の位置情報に対する場所名称602が入力可能である。また、本画面例に示すように現在の位置情報を保存するか否かを選択することもできる。603は位置情報の保存ボタンであり、ユーザーによって当該保存ボタンがタッチされると(S506;YES)、S507において現在の位置情報を保存する。604は、現在の位置情報の保存処理をキャンセルするボタンであり、ユーザーにタッチされると(S506;NO)、保存処理を行わずに処理が終了する。605は、ハードキーであり、数値を入力するためのテンキーやソフト電源スイッチ、LCDタッチパネルのコントラスト調整キー等から構成されている。位置情報の保存ボタン603をユーザーがタッチすると、S506でUIモジュール204がユーザー入力ありと判断しS507へ進む。S507では、S501で取得済みの現在の位置情報を位置管理モジュール202が保存する。
【0048】
図5(b)は、図5(a)に示す位置追加処理により追加された位置情報に基づいて、MFP100を起動処理する場合のフローチャートである。なお、ここでは、図3および図5(a)と一部重複するため、異なる部分のみを以下に説明する。
【0049】
S502にて位置管理モジュール202が、位置管理テーブル700に記録されている過去の位置情報の中に、現在の位置情報と同じものがあると判定した場合は、S306のMFP100の起動処理へ進む。一方、S502にて、位置管理テーブル700に記録されている過去の位置情報と、現在の位置情報とが異なる、または、過去の位置情報がないと判定した場合は、S304の初期化処理へ進む。
【0050】
以上の処理により、MFP100の起動時の位置情報が、既に記録済みの位置情報と異なる場合、もしくは記録済みの位置情報が存在しない場合に、管理者に限って起動可能な位置情報の追加保存を可能とする。これによって、複数拠点での起動が可能になるという効果を得ることができる。
【0051】
(実施例4)
実施例3は、画像形成装置の管理者権限をもつユーザーが現在の位置情報を登録することができる。本実施例では、MFP100が最初に起動された場所を本籍として登録しておき、他の場所に移動した後で、本籍に戻ってきた場合にのみ設定情報の初期化を行う。
【0052】
以下、図8を用いて、MFP100の起動処理について説明する。
【0053】
まず、S800にて、位置管理モジュール202は、位置管理モジュール202に記録されているMFP100の基本位置情報を参照する。ここで、位置管理モジュール202に記録されている位置情報のテーブル構成例を図7(b)に示す。なお、図7(b)のテーブル構成はあくまで一例であり、当該テーブルと異なる構成であってもよい。基本位置管理テーブル701は、MFP100の本籍となる位置情報を管理するテーブルである。また、図7(c)に示す位置管理テーブル702は、MFP100の起動時における設置場所に関する位置情報を管理するテーブルである。基本位置管理テーブル701および位置管理テーブル702で管理される情報は、例えば、位置情報の識別子、緯度、経度、高度、更新日時等が挙げられる。
【0054】
次に、S801にて、位置管理モジュール202は、MFP100の現在の位置情報をGPS受信機114から取得する。
【0055】
次に、S802にて、位置管理モジュール202は、基本位置管理テーブル701に本籍となる基本位置情報が登録されているか否かを判断する。登録されていない場合はS803にて位置管理モジュール202は、現在の位置情報を基本位置管理テーブル701へ登録し、S806へ進む。
【0056】
一方、基本位置管理テーブル701に本籍となる基本位置情報が登録されている場合、S804に進む。そして、S804にて、位置管理モジュール202は、位置管理テーブル702に登録されている位置情報のうち更新日時が最新の位置情報と、基本位置管理テーブル701に登録されている位置情報とを比較する。比較の結果、それぞれの位置情報が一致する場合、MFP100は基本の位置から移動していないと判断される。そして、S807へ進む。一方、S804にてそれぞれの位置情報が異なると判定された場合、位置管理モジュール202は、MFP100は基本の位置から一旦移動した後に、基本位置に戻ってきたものである判断される。そして、S805に進み、S805にて設定管理モジュール201は、設定管理モジュール201で管理されている情報を初期化(MFP100の出荷状態に戻す)する。またファイル管理モジュール203が、ファイル管理モジュール203で管理されている情報を初期化する。
【0057】
次に、S806にて、位置管理モジュール202は、現在の位置情報を位置管理テーブル702に記録する。
【0058】
続いて、S807にて、CPU102は、MFP100を起動して、処理を終了する。
【0059】
以上の処理により、MFP100の基本位置を登録しておくことにより、一旦基本位置から移動された後に、基本位置に戻ってきた場合に初期化処理が行われる。これによって、大量のMFP100をレンタルあるいはリースするような場合に、返却時に一台毎に手動で初期化処理を行わずとも、MFP100が位置を自動的に判断し、初期化処理が行われるという効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0060】
100 MFP(Multifunction Peripheral)
120 クライアントコンピューター
201 (MFP)設定管理モジュール
202 (MFP)位置管理モジュール
203 (MFP)ファイル管理モジュール
204 (MFP)UIモジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
起動時に、現在の位置情報を取得する取得手段と、
取得した位置情報を保持する保持手段と、
前記保持手段により保持されている前回起動時の位置情報と、前記現在の位置情報とが同一であるかどうかを判断する判断手段と、
前記判断手段により同一でないと判定された場合に、画像形成に関する機密情報を消去する消去手段と
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記判断手段により同一でないと判定された場合に、前記前回起動時の位置情報と、前記現在の位置情報とに基づいて、それぞれの位置情報が示す位置の間の距離を算出する算出手段と、
算出した距離に応じて、前記消去手段による消去の対象となる前記機密情報を決定する決定手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
管理者のパスワードの入力を受け付ける受付手段をさらに備え、
前記保持手段は、入力された前記パスワードが前記管理者のパスワードとして登録されている場合に、取得した前記現在の位置情報を保持する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
位置情報を保持する保持手段と、
基本となる位置情報を登録する登録手段と、
起動時に、前記保持手段により保持されている前回起動時の位置情報と、前記基本となる位置情報とが同一であるかどうかを判断する判断手段と、
前記判断手段により同一でないと判定された場合に、画像形成に関する機密情報を消去する消去手段と
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
画像形成装置における制御方法であって、
起動時に、現在の位置情報を取得する取得ステップと、
取得した位置情報を保持する保持ステップと、
前記保持ステップで保持されている前回起動時の位置情報と、前記現在の位置情報とが同一であるかどうかを判断する判断ステップと、
前記判断ステップにより同一でないと判定された場合に、画像形成に関する機密情報を消去する消去ステップと
を備えることを特徴とする画像形成装置における制御方法。
【請求項6】
前記判断ステップで同一でないと判定された場合に、前記前回起動時の位置情報と、前記現在の位置情報とに基づいて、それぞれの位置情報が示す位置の間の距離を算出する算出ステップと、
算出した距離に応じて、前記消去ステップによる消去の対象となる前記機密情報を決定する決定ステップと
を備えることを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
【請求項7】
管理者のパスワードの入力を受け付ける受付ステップと、
入力された前記パスワードが前記管理者のパスワードとして登録されている場合に、取得した前記現在の位置情報を保持するステップと
をさらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載の制御方法。
【請求項8】
画像形成装置における制御方法であって、
位置情報を保持する保持ステップと、
基本となる位置情報を登録する登録ステップと、
起動時に、保持されている前回起動時の位置情報と、前記基本となる位置情報とが同一であるかどうかを判断する判断ステップと、
前記判断ステップで同一でないと判定された場合に、画像形成に関する機密情報を消去する消去ステップと
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項9】
請求項5乃至8に記載の制御方法を画像形成装置に実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−54662(P2013−54662A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193974(P2011−193974)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】