説明

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、および画像形成装置の制御プログラム

【課題】セキュリティーを確保しつつ災害予知情報の受信に対処する画像形成装置を提供する。
【解決手段】MFPは、災害予知情報を受信すると(S103でYES)、災害予知情報を第1の記憶手段に記憶する(S105)。災害予知情報の受信時にジョブの処理中であった場合に(S107でYES)、当該ジョブを記憶させて、ジョブ処理を停止させる(S109)。MFPでは、第1の記憶手段に災害予知情報が記憶されている場合に(S117でYES)、ジョブの処理を禁止させる(S119)。MFPは、記憶されたジョブの処理の再開の指示を受け付けると指示したユーザーを認証し、認証成功の場合に(S113でYES)、第1の記憶手段から災害予知情報を削除する(S115)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は画像形成装置、画像形成装置の制御方法、および画像形成装置の制御プログラムに関し、特に、災害予知情報を受信する画像形成装置、該画像形成装置の制御方法、および画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリ受信中に回線不調や停電による回線寸断などの要因によってデーター受信が停止した場合に、ファクシミリ受信機と接続された画像形成装置、またはファクシミリ機能を備えた画像形成装置で、受信した画像データーの出力を補償するための次のような方法がある。
【0003】
方法1)受信済みのデーターを、出力が完了するまで機器内部の不揮発性メモリーにて保存する、
方法2)受信中にシステムのトラブルや電源遮断などが発生した場合は、システム復旧後、すでに受信された画像データーを再出力する、
方法3)途中で中断された通信は、再度、送信元から再送される。
【0004】
また、特開2009−171199号公報(以下、特許文献1)は、緊急地震速報を受信すると、画像形成や画像印刷動作を停止する画像形成装置を開示している。また、この画像形成装置は、保存済みのデーターの転送を指示して安全な場所にデーターを退避させるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−171199号公報
【特許文献2】特開2008−244892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の特許文献1に開示されている技術では緊急地震速報を受信したタイミングでデーターを退避させるため、該速報の後に実際には地震が発生しなかった場合や揺れが小さかった場合には、ユーザーの業務が妨げられてしまう、という問題があった。
【0007】
すなわち、特許文献1に開示されている技術では、災害が復旧した後に退避したデーターとは別のデーターを受信すると、そのデーターに基づく出力がなされることになる。このとき、当該ファクシミリの受信者がたとえば避難するなどして装置近傍にいない場合には該ユーザー以外のユーザーによって出力物が持ち去られるなどして情報が漏洩してしまう場合もある、という問題があった。
【0008】
同様に、ユーザーがセキュリティー文書(機密文書)の受信および印刷をしているときに災害が発生して電源が寸断されると、一時的に画像形成装置を利用できなくなる。このとき、すでに出力されているものは該ユーザーが取得することができるものの、画像形成装置が利用できないことで該ユーザーが当該画像形成装置近傍を離れてしまったタイミングで通信回線が復旧されて再出力されると、その出力物が該ユーザー以外のユーザーに取得可能となってしまう、という問題もあった。
【0009】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、セキュリティーを確保しつつ災害予知情報の受信に対処する画像形成装置、該画像形成装置の制御方法、および画像形成装置の制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像形成装置は、外部装置からジョブを受信するための第1の通信手段と、ジョブを実行することで、紙媒体に画像形成して出力するための画像出力手段と、災害予知情報を受信するための第2の通信手段と、災害予知情報を記憶するための第1の記憶手段と、指示入力を受け付けるための指示手段と、第1の通信手段および画像出力手段を制御するための制御手段とを備える。制御手段は、災害予知情報を受信したときに画像出力手段で処理中のジョブを第2の記憶手段に記憶させて画像出力手段でのジョブの処理を停止させる制御と、第1の記憶手段に災害予知情報が記憶されている場合に、画像出力手段でのジョブの処理を禁止する制御と、指示手段からジョブの処理の再開を指示する入力を受け付けると、指示入力を行なったユーザーを認証し、認証成功の場合に、第1の記憶手段から災害予知情報を削除する制御とを実行する。
【0011】
好ましくは、制御手段は、第1の記憶手段に災害予知情報が記憶されている場合に、第1の通信手段での画像データーの受信を禁止する。
【0012】
好ましくは、画像形成装置は災害の発生を検知するための検知手段をさらに備え、制御手段は、災害予知情報の受信から予め規定された時間が経過するまでに災害の発生が検知されない場合に、第1の記憶手段から災害予知情報を削除する。
【0013】
より好ましくは、画像形成装置は災害の発生を報知するための報知手段をさらに備え、制御手段は、災害予知情報の受信から予め規定された時間が経過するよりも以前に災害の発生が検知された場合に、報知手段に災害の発生を報知させる制御と、指示手段から、第1の記憶手段に記憶された災害予知情報の削除を指示する入力を受け付けると、指示入力を行なったユーザーを認証し、認証成功の場合に、第1の記憶手段から災害予知情報を削除する制御とを実行する。
【0014】
好ましくは、画像形成装置は災害の発生を検知するための検知手段をさらに備え、制御手段は、指示手段での主電源をON/OFFする操作の回数をカウントし、制御手段は、災害予知情報の受信時からのカウントされた主電源をON/OFFする操作の回数が予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知されない場合に、第1の記憶手段から災害予知情報を削除する。
【0015】
より好ましくは、画像形成装置は災害の発生を報知するための報知手段をさらに備え、制御手段は、災害予知情報の受信時からのカウントされた主電源をON/OFFする操作の回数が予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知された場合に、報知手段に災害の発生を報知させる制御と、指示手段から、第1の記憶手段に記憶された災害予知情報の削除を指示する入力を受け付けると、指示入力を行なったユーザーを認証し、認証成功の場合に、第1の記憶手段から災害予知情報を削除する制御とを実行する。
【0016】
好ましくは、画像形成装置は災害の発生を検知するための検知手段をさらに備え、指示手段はタッチパネルを含み、制御手段は、タッチパネルのタッチの回数をカウントし、制御手段は、災害予知情報の受信時からのカウントされたタッチの回数が予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知されない場合に、第1の記憶手段から災害予知情報を削除する。
【0017】
より好ましくは、画像形成装置は災害の発生を報知するための報知手段をさらに備え、制御手段は、災害予知情報の受信時からのカウントされたタッチの回数が予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知された場合に、報知手段に災害の発生を報知させる制御と、指示手段から、第1の記憶手段に記憶された災害予知情報の削除を指示する入力を受け付けると、指示入力を行なったユーザーを認証し、認証成功の場合に、第1の記憶手段から災害予知情報を削除する制御とを実行する。
【0018】
好ましくは、画像形成装置は災害の発生を検知するための検知手段をさらに備え、制御手段は、第1の記憶手段から災害予知情報を削除する制御として、災害予知情報の受信から予め規定された時間が経過するまでに災害の発生が検知されない場合に災害予知情報を削除する制御と、指示手段での主電源をON/OFFする操作の回数をカウントして、災害予知情報の受信時からのカウントされた主電源をON/OFFする操作の回数が予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知されない場合に災害予知情報を削除する制御と、指示手段に含まれるタッチパネルのタッチの回数をカウントして、災害予知情報の受信時からのカウントされたタッチの回数が予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知されない場合に災害予知情報を削除する制御と、のいずれかの選択を受け付けて、選択された制御を行なう。
【0019】
好ましくは、画像形成装置は災害のレベルを検出するための検出手段をさらに備え、制御手段は、災害予知情報受信の後に検出された災害のレベルが予め規定されたレベルよりも大きい場合には、指示手段から、第1の記憶手段に記憶された災害予知情報の削除を指示する入力を受け付けると、指示入力を行なったユーザーを認証し、認証成功の場合に、第1の記憶手段から災害予知情報を削除し、災害のレベルが予め規定されたレベルよりも小さい場合には、指示手段からジョブの処理の再開を指示する入力を受け付けると指示入力を行なったユーザーを認証し、認証成功の場合に、第1の記憶手段から災害予知情報を削除する。
【0020】
好ましくは、第1の記憶手段は不揮発性の記憶手段である。
好ましくは、ジョブは、ファクシミリで受信した画像データーを画像出力手段で画像形成させるためのジョブである。
【0021】
好ましくは、ジョブは、外部装置からの画像データーを画像出力手段で画像形成させるためのジョブである。
【0022】
本発明の他の局面に従うと、画像形成装置の制御方法は災害予知情報を受信可能な画像形成装置の制御方法であって、災害予知情報を受信すると、災害予知情報を第1の記憶手段に記憶させるステップと、災害予知情報を受信した際に画像出力手段においてジョブの処理中であった場合に、ジョブを第2の記憶手段に記憶させて、ジョブの処理を停止させるステップと、第1の記憶手段に災害予知情報が記憶されている場合に、画像出力手段でのジョブの処理を禁止させるステップと、ジョブの処理の再開の指示を受け付けると、指示したユーザーを認証させるステップと、認証成功の場合に、第1の記憶手段から災害予知情報を削除させるステップとを備える。
【0023】
本発明のさらに他の局面に従うと、画像形成装置の制御プログラムは災害予知情報を受信可能な画像形成装置に災害予知情報に基づく処理を実行させるためのプログラムであって、災害予知情報を受信すると、災害予知情報を第1の記憶手段に記憶するステップと、災害予知情報を受信した際に画像出力手段においてジョブの処理中であった場合に、ジョブを第2の記憶手段に記憶させて、ジョブの処理を停止するステップと、第1の記憶手段に災害予知情報が記憶されている場合に、画像出力手段でのジョブの処理を禁止するステップと、ジョブの処理の再開の指示を受け付けると、指示したユーザーを認証するステップと、認証成功の場合に、第1の記憶手段から災害予知情報を削除するステップとを画像形成装置に実行させる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によると、セキュリティーを確保しつつ災害予知情報の受信に対処することが可能となる。さらに、ユーザーの利便性を確保しつつ、セキュリティーを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施の形態にかかる画像形成システムの構成の具体例を示す図である。
【図2】画像形成システムに含まれるMFP(Multi-Functional Peripheral)の略断面図である。
【図3】MFPのハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態にかかる動作を行なうための、MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図5】MFPでの、第1の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態にかかる動作を行なうための、MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図7】MFPでの、第2の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態にかかる動作を行なうための、MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図9】MFPでの、第3の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0027】
<システム構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像形成システム1の構成の具体例を示す図である。
【0028】
図1を参照して、画像形成システム1は、画像形成装置としてのMFP(Multi-Functional Peripheral)100と、ファクシミリ装置(FAX)200A,200Bと、情報処理装置としてのPC(パーソナルコンピューター)300A,300Bとを含む。FAX200A,200Bを代表させてFAX200と称し、PC300A,300Bを代表させてPC300と称する。
【0029】
MFP100には、FAX200およびPC300がネットワーク400を介して接続されており、FAX200およびPC300からネットワーク400を介してMFP100に対してジョブを発行する。MFP100は、受信したジョブを実行する。
【0030】
ネットワーク400は、インターネットであっても、LAN(Local Area Network)などの所定領域内のネットワークであってもよい。ただ、ネットワーク400は後述するように災害予知情報が配信されるネットワークまたは該ネットワークに接続されたものである。災害予知情報は気象庁などの公的機関が配信する緊急地震速報や、許可された特定の事業者が行なう地震動の予報に基づいて配信される情報、などが該当する。このような情報は、たとえば電話回線や専用の無線回線を介して配信されるものであり、ネットワーク400はこのようなもの、またはこのような回線に接続可能なものである。
【0031】
<装置構成>
図2は、MFP100の装置構成を説明するための、略断面図である。
【0032】
図2を参照して、MFP100は、略中央部に配されたプリンター部14と、上方に配されたスキャナー部13と、タッチパネルなどで構成されたユーザーからの指示入力を受け付けるための操作部15とを含む。
【0033】
一例として、MFP100には、複数の給紙トレイや大容量給紙トレイが設けられ、複数の搬送ローラー対によってこれら給紙トレイからプリンター部14にプリント用紙が搬送される。
【0034】
スキャナー部13にはプラテンガラスが含まれ、プラテンガラス上の原稿読取位置にセットされた原稿を光学的に読み取って画像データーを得る。一例として、MFP100には、自動原稿給送装置(ADF:Auto Document Feeder)が設けられ、原稿台にセットされた原稿群が一枚ずつプラテンガラス上の原稿読取位置に搬送されて、スキャナー部13において読み取られる。
【0035】
MFP100には、スキャナー部13およびプリンター部14に接続された処理装置が含まれ、スキャナー部13で得られた画像データーに対してプリントデーターに変換する処理が施される。
【0036】
プリンター部14には現像器および転写ベルトが含まれ、現像器においてプリントデーターに基づく現像処理が行なわれて、転写ベルト上にトナー画像が転写される。転写ベルト上のトナー画像は搬送されてきたプリント用紙に熱転写される。
【0037】
さらに、MFP100には、災害の発生を検知し、その災害の規模に応じた信号を出力する検知装置18が含まれる。
【0038】
ここで、本例では、災害を地震であるものとする。そのため、検知装置18は、揺れを検知してその揺れの大きさに応じた信号を出力する検知装置であるものとする。この例における検知装置18は、たとえば、3軸加速度センサー等を含んだ一般的な地震検知装置を用いることができる。
【0039】
なお、災害は地震に限定されず、たとえば雷等、MFP100の設置環境や動作に関連する他の災害であってもよい。
【0040】
さらに、MFP100には、図示されたような後処理装置が接続されて、印字後のプリント用紙をステープル針で纏めたり、パンチ孔をあけたり、といった後処理が行なわれてもよい。
【0041】
図3は、MFP100のハードウェア構成の具体例を示す図である。
図3を参照して、MFP100は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)12と、スキャナー部13と、プリンター部14と、操作部15と、不揮発性のメモリー16と、ネットワーク400を介した通信の制御するためのネットワークコントローラー17と、検知装置18とを含む。
【0042】
[第1の実施の形態]
<動作概要>
第1の実施の形態においてMFP100は、災害予知情報を受信すると、不揮発性のメモリー16に当該情報を格納する。そのときに実行中のジョブがある場合には当該ジョブの実行を中止する。
【0043】
MFP100は、メモリー16に災害予知情報が格納されているときには、FAX200との間のファクシミリデーターの通信、およびPC300との間のプリントデーターの通信を禁止する。
【0044】
MFP100は認証されたユーザーからの指示を受け付けることで、メモリー16に格納されている災害予知情報を削除する。
【0045】
<機能構成>
図4は、第1の実施の形態にかかる動作を行なうための、MFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図4に示される各機能は、CPU10がROM11に記憶されているプログラムをRAM12に読み出して実行することで、主にCPU10上に形成されるものである。しかしながら、少なくとも一部が電気回路等のハードウェア構成によって実現されてもよい。
【0046】
図4を参照して、メモリー16には、災害予知情報を記憶するための記憶領域である災害情報記憶部601と、後述する処理において一時的にジョブを記憶するための記憶領域であるジョブ記憶部602とが含まれる。
【0047】
さらに図5を参照して、CPU10は、ネットワークコントローラー17を介して他の装置からの情報の入力を受け付けるための情報入力部101と、入力された情報を解析するための解析部102と、災害予知情報を災害情報記憶部601に格納したり、災害情報記憶部601に記憶されている災害予知情報を削除したりするための第1管理部103と、操作部15での指示操作に応じた操作信号の入力を受け付けるための指示入力部104と、当該指示入力を行なったユーザーを認証するための認証部105と、ジョブの実行を管理するための実行部106と、ジョブをジョブ記憶部602に格納したり、ジョブ記憶部602からジョブを読み出したりするための第2管理部107と、災害情報記憶部601に災害予知情報が格納されているか否かに基づいてジョブの実行を再開するか否かを判断するための実行判断部108と、ネットワークコントローラー17を介してFAX200との間のファクシミリデーターの通信やPC300との間のプリントデーターの通信を制御するための通信処理部109とを含む。
【0048】
解析部102において入力された情報が災害予知情報であると解析されると、第1管理部103は、当該情報を災害情報記憶部601に格納する。また、実行部106は、実行中のジョブがある場合にそのジョブの処理を中止させる。このとき、第2管理部107は、処理が中止されたジョブをジョブ記憶部602に格納する。
【0049】
指示入力部104において、処理が中断されてジョブ記憶部602に記憶されたジョブの処理の再開を指示されたとき、認証部105は、当該指示が予め登録されているユーザーからのものであるか否かを認証する。認証成功の場合、第1管理部103は、災害情報記憶部601に記憶されている災害予知情報を削除する。
【0050】
実行判断部108は、災害情報記憶部601に災害予知情報が格納されている場合には、記憶されているジョブを処理しないと判断し、災害予知情報が格納されていない場合に、ジョブの処理を再開すると判断する。実行部106はジョブの処理を再開すると判断されると、第2管理部107でジョブ記憶部602からジョブを読み出させて実行すると共に、ジョブ記憶部602から当該ジョブを削除する。
【0051】
通信処理部109は、災害情報記憶部601に災害予知情報が格納されている場合にはFAX200との間のファクシミリデーターの通信およびPC300との間のプリントデーターの通信を禁止する。災害予知情報が格納されていない場合にはFAX200との間のファクシミリデーターの通信もPC300との間のプリントデーターの通信も可能とする。
【0052】
<動作フロー>
図5は、MFP100での、第1の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。図5のフローチャートに表わされる動作は、CPU10がROM11に記憶されているプログラムをRAM12に読み出して実行し、図4の各機能を発揮させることによって実現される。
【0053】
図5を参照して、動作を開始すると、ステップS101でCPU10はFAX200からのファクシミリデーターの受信およびPC300からのプリントデーターの受信を開始し、また、これらのデーターの出力も開始する。
【0054】
CPU10は、災害予知情報を受信すると(ステップS103でYES)、ステップS105で当該情報をメモリー16に格納する。
【0055】
そのとき、実行中のジョブがある場合(ステップS107でYES)、ステップS109でCPU10は当該処理を中止して、そのジョブをメモリー16に格納する。
【0056】
また、ステップS111でCPU10は、FAX200からのファクシミリデーターの受信およびPC300からのプリントデーターの受信を禁止し、また、これらのデーターの出力も禁止する。
【0057】
その後、受信したデーターの出力を再開する指示を受け付け、さらに、当該指示を行なったユーザーの認証が成功すると(ステップS113でYES)、ステップS115でCPU10は、メモリー16に格納した災害予知情報を削除する。
【0058】
CPU10はメモリー16の所定領域に災害予知情報が格納されているか否かを監視し、格納されている場合には(ステップS117でYES)、ステップS119で受信したデーターの出力を依然として禁止する。
【0059】
一方、上記ステップS115の削除がなされて災害予知情報が格納されていなくなったことが確認されると(ステップS117でNO)、ステップS121でCPU10は、受信したデーターの出力を再開する。
【0060】
<第1の実施の形態の効果>
MFP100において以上の動作が行なわれることで、災害予知情報が受信されると災害発生の有無に関わらずメモリーに災害予知情報が格納されている間はファクシミリデーターの受信や出力、PCからのプリントデーターの受信や出力が禁止される。また、実行中のジョブがある場合にも、その実行が中止される。これにより、災害が発生して出力物を取得するべきユーザーが避難するなどしてMFP100から離れた場合であってもMFP100に出力物が放置されることがない。そのため、出力内容の漏洩を防ぐことができ、セキュリティーを向上させることができる。
【0061】
[第2の実施の形態]
<動作概要>
第2の実施の形態においてMFP100は、第1の実施の形態にかかる動作に加えて、受信した災害予知情報をメモリー16に格納した後、所定時間内に実際の災害である地震が発生すると、その旨を報知する。
【0062】
一方、地震が発生しなかった場合には、当該災害予知情報をメモリー16から削除する。
【0063】
<機能構成>
図6は、第2の実施の形態にかかる動作を行なうための、MFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図6に示される各機能もまた、CPU10がROM11に記憶されているプログラムをRAM12に読み出して実行することで、主にCPU10上に形成されるものである。しかしながら、少なくとも一部が電気回路等のハードウェア構成によって実現されてもよい。
【0064】
図6を参照して、第2の実施の形態にかかる動作を行なうための機能としては、図4に示された機能に加えて、検知装置18からのセンサー信号に基づいて災害情報記憶部601に格納された災害予知情報を削除するか否かを判断するための削除判断部110と、操作部15で地震の発生を報知するための報知処理部111とがさらに含まれる。
【0065】
削除判断部110は、予め、災害予知情報を削除するか否かを判断する際のしきい値として用いられる時間設定を記憶しておく。この時間設定は、たとえば操作部15での所定のユーザーの操作によって登録されてもよい。
【0066】
削除判断部110は、災害予知情報を受信してから実際の地震が検知されずに経過した時間を計時して、その時間がしきい値に達すると、つまり、災害予知情報を受信してから上記しきい値に相当する時間の間実際の地震が検知されない場合には、格納された災害予知情報を削除すると判断し、第1管理部103に制御信号を出力する。
【0067】
一方、上記しきい値に相当する時間よりも前に地震の発生が検知された場合には、後述する、認証されたユーザーからの指示入力に従って災害予知情報を削除すると判断し、その旨を第1管理部103に通知する。
【0068】
指示入力部104において、メモリー16に格納された災害予知情報の削除を指示されたとき、認証部105は、当該指示が予め登録されているユーザーからのものであるか否かを認証する。認証成功の場合、第1管理部103は、災害情報記憶部601に記憶されている災害予知情報を削除する。
【0069】
報知処理部111は、検知装置18からセンサー信号を受け付けると、予め記憶している報知メッセージをタッチパネルである操作部15に表示する、などの処理を行なうことで、地震の発生をユーザーに報知する。
【0070】
なお、報知は操作部15での表示に限定されず、図示しないスピーカーや発光装置が含まれる場合には、警告音を出力させたり、警告灯を発光させたりするなどしてもよいし、予め登録されているメールアドレスに対して、予め記憶している報知メッセージを含むメールを送信するなどしてもよい。
【0071】
<動作フロー>
図7は、MFP100での、第2の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。図7のフローチャートに表わされる動作は、CPU10がROM11に記憶されているプログラムをRAM12に読み出して実行し、図6の各機能を発揮させることによって実現される。図7では、図5に表わされた第1の実施の形態にかかる動作に対して異なる点が異なる点が特に表わされている。
【0072】
図7を参照して、第2の実施の形態においては、CPU10はステップS105で受信した災害予知情報を格納してステップS111でデーターの受信および出力を禁止した後、ステップS201で受信してからの経過時間の計時を開始する。
【0073】
CPU10は検知装置18によって地震の発生を検知すると(ステップS203でYES)、ステップS204でその旨を報知した上で、ステップS205で認証されたユーザーからの指示入力に従ってメモリー16に格納された災害予知情報を削除すると設定する。その後、メモリー16に格納された災害予知情報を削除する指示を受け付け、さらに、当該指示を行なったユーザーの認証が成功すると(ステップS207でYES)、ステップS209でCPU10は、メモリー16に格納した災害予知情報を削除する。以降、第1の実施の形態での動作と同様となる。
【0074】
一方、地震の発生が検知されずに災害予知情報を受信してからの経過時間が予め設定されている上記しきい値に相当する時間を越えると(ステップS203でNO、かつステップS211でYES)、ステップS213でCPU10は、メモリー16に格納された災害予知情報を削除する。以降、第1の実施の形態での動作と同様となる。
【0075】
<第2の実施の形態の効果>
MFP100において以上の動作が行なわれることで、災害予知情報を受信したものの実際の災害が発生しなかった場合でもファクシミリデーターの受信や出力、PCからのプリントデーターの受信や出力が禁止され続ける、という事態を回避することができる。そのため、実際の災害が発生しなかった場合にユーザーの業務の妨げとなることを防止することができる。
【0076】
また、地震が発生した後に、認証ユーザーの操作によって災害予知情報を削除することができるため、地震の発生後に作業可能な状態であるにも関わらずファクシミリデーターの受信や出力、PCからのプリントデーターの受信や出力が禁止され続ける、という事態を回避することができる。そのため、このような場合にユーザーの業務の妨げとなることを防止することができる。
【0077】
その結果、ユーザーの利便性を確保しつつ、セキュリティーを向上させることができる。
【0078】
<変形例1>
なお、上の例では、実際に地震の発生を検知するまでの災害予知情報を受信してからの経過時間をしきい値と比較するものであったが、経過時間に変えて、ユーザー操作の頻度をしきい値と比較してもよい。
【0079】
一例として、実際に地震の発生を検知するまでの災害予知情報を受信してからの主電源をON/OFFする操作の回数が、予め設定されたしきい値に相当する回数に達しているか否かを判断し、設定された回数よりも多く操作がなされた場合にメモリー16に格納された災害予知情報を削除するようにしてもよい。
【0080】
また、他の例として、実際に地震の発生を検知するまでの災害予知情報を受信してからの操作部15をタッチする回数が、予め設定されたしきい値に相当する回数に達しているか否かを判断し、設定された回数よりも多くタッチされた場合にメモリー16に格納された災害予知情報を削除するようにしてもよい。
【0081】
これらは、上記ステップS201で経過時間の計時に替えて、操作部15からの操作信号に基づいて主電源をON/OFFする操作の回数の回数またはタッチする回数のカウントを開始して、上記ステップS211でカウントされた値をしきい値と比較するCPU10での動作によって実現される。
【0082】
これら回数は、地震予知情報を受信した後にユーザーが当該MFP100の操作を行なった頻度を表わしており、その回数が多いほど、MFP100での画像形成処理の必要性が高いことを表わしている。そのため、このような動作を行なうことによっても、災害予知情報を受信したもののユーザーが高頻度でMFP100での処理を行なわせようとしている場合でもファクシミリデーターの受信や出力、PCからのプリントデーターの受信や出力が禁止され続ける、という事態を回避することができる。そのため、実際の災害が発生しなかった場合にユーザーの業務の妨げとなることを防止することができる。その結果、ユーザーの利便性を確保しつつ、セキュリティーを向上させることができる。
【0083】
<変形例2>
さらに、第2の実施の形態で説明した経過時間に基づいた災害予知情報の削除と、主電源をON/OFFする操作の回数に基づいた災害予知情報の削除と、タッチパネルである操作部15に対するタッチの回数に基づいた災害予知情報の削除との、いずれを採用するかを予め設定し、設定された方法で災害予知情報を削除するようにしてもよい。
【0084】
このようにすることで、当該MFP100が設置された環境に応じて、ファクシミリデーターの受信や出力、PCからのプリントデーターの受信や出力の禁止を解除することができ、より利便性を確保することができる。
【0085】
[第3の実施の形態]
<動作概要>
第3の実施の形態においてMFP100は、発生した地震のレベル(規模)に応じて異なる制御を行なう。
【0086】
すなわち、発生した地震のレベルがしきい値とするレベルよりも大きい場合には、認証されたユーザーからの地震予知情報をメモリー16から削除する指示に従って地震予知情報を削除し、発生した地震のレベルがしきい値よするレベルよりも小さいに場合には、第1の実施の形態にかかる動作と同様に、いったん中止したジョブの実行の再開する指示を受け付けることによって災害予知情報をメモリー16から削除して、ジョブの実行を再開する。
【0087】
<機能構成>
図8は、第3の実施の形態にかかる動作を行なうための、MFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図8に示される各機能もまた、CPU10がROM11に記憶されているプログラムをRAM12に読み出して実行することで、主にCPU10上に形成されるものである。しかしながら、少なくとも一部が電気回路等のハードウェア構成によって実現されてもよい。
【0088】
図8を参照して、第3の実施の形態にかかる動作を行なうための機能としては、図6に示された機能のうちの削除判断部110に替えて、地震のレベルに応じた制御を判断するための制御判断部112が含まれる。
【0089】
制御判断部112は、予め地震のレベルに応じた制御方法を記憶している。これは、たとえば災害レベル記憶テーブル等のテーブル形式で、揺れのレベルごとに制御方法を記憶しておく方法であってもよい。
【0090】
そして、検知装置18からのセンサー信号に基づいて地震の規模(揺れのレベル)を判定し、当該レベルに応じた制御方法を決定する。
【0091】
具体的には、予めレベルの境界とする地震の規模(揺れの大きさ)を記憶しておき、センサー信号で表わされる揺れの大きさと境界とする大きさとを比較して、発生した地震がどのレベルに属するものであるかを判定する。ここでは、予めしきい値を記憶しておいて、該しきい値よりも大きな揺れであるか小さな揺れであるかを判定するものとする。
【0092】
制御判断部112において、発生した揺れがしきい値よりも大きい揺れであると判定された場合、災害予知情報の削除を指示する、認証されたユーザーからの指示入力に従って災害予知情報を削除すると判断し、その旨を第1管理部103に通知する。
【0093】
制御判断部112において、発生した揺れがしきい値よりも大きい揺れであると判定された場合、第1の実施の形態での動作と同様に、中止された実行中のジョブの処理の再開を指示する、認証されたユーザーからの指示入力に従って災害予知情報を削除すると判断し、その旨を第1管理部103に通知する。
【0094】
<動作フロー>
図9は、MFP100での、第3の実施の形態にかかる動作の流れを表わすフローチャートである。図9のフローチャートに表わされる動作は、CPU10がROM11に記憶されているプログラムをRMA12に読み出して実行し、図8の各機能を発揮させることによって実現される。図9では、図5に表わされた第1の実施の形態にかかる動作に対して異なる点が異なる点が特に表わされている。
【0095】
図9を参照して、第2の実施の形態においては、CPU10はステップS105で受信した災害予知情報を格納してステップS111でデーターの受信および出力を禁止した後、CPU10は検知装置18によって地震の発生を検知するとステップS300でその旨を報知した上で、ステップS301で発生した地震の揺れを検知して、そのレベルを判定する。
【0096】
CPU10は、発生した揺れのレベルと記憶している災害レベル記憶テーブルとを比較して、災害レベル記憶テーブルで揺れのレベルの境界として設定されているレベルよりも発生した揺れのレベルが大きいと判断すると(ステップS303でYES)、ステップS305で認証されたユーザーからの指示入力に従ってメモリー16に格納された災害予知情報を削除すると設定する。その後、メモリー16に格納された災害予知情報を削除する指示を受け付け、さらに、当該指示を行なったユーザーの認証が成功すると(ステップS307でYES)、ステップS309でCPU10は、メモリー16に格納した災害予知情報を削除する。以降、第1の実施の形態での動作と同様となる。
【0097】
一方、発生した揺れのレベルが災害レベル記憶テーブルで揺れのレベルの境界として設定されているレベルよりも小さいと判断すると(ステップS303でNO)、CPU10は、第1の実施の形態でのステップS113,S115と動作と同様の動作を行なう。すなわち、受信したデーターの出力を再開する指示を受け付け、さらに、当該指示を行なったユーザーの認証が成功すると(ステップS311でYES)、ステップS315でCPU10は、メモリー16に格納した災害予知情報を削除する。以降、第1の実施の形態での動作と同様となる。
【0098】
<第3の実施の形態の効果>
MFP100において以上の動作が行なわれることで、災害予知情報を受信したものの実際の災害があまり大きくなく作業可能な状態であるにも関わらずファクシミリデーターの受信や出力、PCからのプリントデーターの受信や出力が禁止され続ける、という事態を回避することができる。
【0099】
また、実際の災害がしきい値よりも大きいものである場合にはその後の認証ユーザーの判断によって災害予知情報を削除することができる。
【0100】
そのため、作業可能な状態となった場合にユーザーの業務の妨げとなることを防止することができる。
【0101】
その結果、ユーザーの利便性を確保しつつ、セキュリティーを向上させることができる。
【0102】
さらに、上述の動作をMFP100のCPU10に実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0103】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0104】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0105】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0106】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0107】
1 画像形成システム、10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 スキャナー部、14 プリンター部、15 操作部、16 メモリー、17 ネットワークコントローラー、18 検知装置、100 MFP、101 情報入力部、102 解析部、103 第1管理部、104 指示入力部、105 認証部、106 実行部、107 第2管理部、108 実行判断部、109 通信処理部、110 削除判断部、111 報知処理部、112 制御判断部、400 ネットワーク、601 災害情報記憶部、602 ジョブ記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置からジョブを受信するための第1の通信手段と、
前記ジョブを実行することで、紙媒体に画像形成して出力するための画像出力手段と、
災害予知情報を受信するための第2の通信手段と、
前記災害予知情報を記憶するための第1の記憶手段と、
指示入力を受け付けるための指示手段と、
前記第1の通信手段および前記画像出力手段を制御するための制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記災害予知情報を受信したときに前記画像出力手段で処理中のジョブを第2の記憶手段に記憶させて前記画像出力手段での前記ジョブの処理を停止させる制御と、
前記第1の記憶手段に前記災害予知情報が記憶されている場合に、前記画像出力手段でのジョブの処理を禁止する制御と、
前記指示手段から前記ジョブの処理の再開を指示する入力を受け付けると、前記指示入力を行なったユーザーを認証し、前記認証成功の場合に、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除する制御とを実行する、画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1の記憶手段に前記災害予知情報が記憶されている場合に、前記第1の通信手段での前記画像データーの受信を禁止する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
災害の発生を検知するための検知手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記災害予知情報の受信から予め規定された時間が経過するまでに災害の発生が検知されない場合に、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
災害の発生を報知するための報知手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記災害予知情報の受信から前記予め規定された時間が経過するよりも以前に災害の発生が検知された場合に、前記報知手段に前記災害の発生を報知させる制御と、前記指示手段から、前記第1の記憶手段に記憶された前記災害予知情報の削除を指示する入力を受け付けると、前記指示入力を行なったユーザーを認証し、前記認証成功の場合に、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除する制御とを実行する、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
災害の発生を検知するための検知手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記指示手段での主電源をON/OFFする操作の回数をカウントし、
前記制御手段は、前記災害予知情報の受信時からの前記カウントされた主電源をON/OFFする操作の回数が予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知されない場合に、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
災害の発生を報知するための報知手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記災害予知情報の受信時からの前記カウントされた主電源をON/OFFする操作の回数が前記予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知された場合に、前記報知手段に前記災害の発生を報知させる制御と、前記指示手段から、前記第1の記憶手段に記憶された前記災害予知情報の削除を指示する入力を受け付けると、前記指示入力を行なったユーザーを認証し、前記認証成功の場合に、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除する制御とを実行する、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
災害の発生を検知するための検知手段をさらに備え、
前記指示手段はタッチパネルを含み、
前記制御手段は、前記タッチパネルのタッチの回数をカウントし、
前記制御手段は、前記災害予知情報の受信時からの前記カウントされたタッチの回数が予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知されない場合に、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項8】
災害の発生を報知するための報知手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記災害予知情報の受信時からの前記カウントされたタッチの回数が前記予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知された場合に、前記報知手段に前記災害の発生を報知させる制御と、前記指示手段から、前記第1の記憶手段に記憶された前記災害予知情報の削除を指示する入力を受け付けると、前記指示入力を行なったユーザーを認証し、前記認証成功の場合に、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除する制御とを実行する、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
災害の発生を検知するための検知手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除する制御として、前記災害予知情報の受信から予め規定された時間が経過するまでに災害の発生が検知されない場合に前記災害予知情報を削除する制御と、前記指示手段での主電源をON/OFFする操作の回数をカウントして、前記災害予知情報の受信時からの前記カウントされた主電源をON/OFFする操作の回数が予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知されない場合に前記災害予知情報を削除する制御と、前記指示手段に含まれるタッチパネルのタッチの回数をカウントして、前記災害予知情報の受信時からの前記カウントされたタッチの回数が予め規定された回数となるよりも以前に災害の発生が検知されない場合に前記災害予知情報を削除する制御と、のいずれかの選択を受け付けて、前記選択された制御を行なう、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項10】
災害のレベルを検出するための検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、
前記災害予知情報受信の後に検出された災害のレベルが予め規定されたレベルよりも大きい場合には、前記指示手段から、前記第1の記憶手段に記憶された前記災害予知情報の削除を指示する入力を受け付けると、前記指示入力を行なったユーザーを認証し、前記認証成功の場合に、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除し、
前記災害のレベルが前記予め規定されたレベルよりも小さい場合には、前記指示手段から前記ジョブの処理の再開を指示する入力を受け付けると前記指示入力を行なったユーザーを認証し、前記認証成功の場合に、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除する、請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記第1の記憶手段は、不揮発性の記憶手段である、請求項1〜10のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記ジョブは、ファクシミリで受信した画像データーを前記画像出力手段で画像形成させるためのジョブである、請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記ジョブは、前記外部装置からの画像データーを前記画像出力手段で画像形成させるためのジョブである、請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項14】
災害予知情報を受信可能な画像形成装置の制御方法であって、
前記災害予知情報を受信すると、前記災害予知情報を第1の記憶手段に記憶させるステップと、
前記災害予知情報を受信した際に画像出力手段においてジョブの処理中であった場合に、前記ジョブを第2の記憶手段に記憶させて、前記ジョブの処理を停止させるステップと、
前記第1の記憶手段に前記災害予知情報が記憶されている場合に、前記画像出力手段でのジョブの処理を禁止させるステップと、
前記ジョブの処理の再開の指示を受け付けると、前記指示したユーザーを認証させるステップと、
前記認証成功の場合に、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除させるステップとを備える、画像形成装置の制御方法。
【請求項15】
災害予知情報を受信可能な画像形成装置に、前記災害予知情報に基づく処理を実行させるためのプログラムであって、
前記災害予知情報を受信すると、前記災害予知情報を第1の記憶手段に記憶するステップと、
前記災害予知情報を受信した際に画像出力手段においてジョブの処理中であった場合に、前記ジョブを第2の記憶手段に記憶させて、前記ジョブの処理を停止するステップと、
前記第1の記憶手段に前記災害予知情報が記憶されている場合に、前記画像出力手段でのジョブの処理を禁止するステップと、
前記ジョブの処理の再開の指示を受け付けると、前記指示したユーザーを認証するステップと、
前記認証成功の場合に、前記第1の記憶手段から前記災害予知情報を削除するステップとを前記画像形成装置に実行させる、画像形成装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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