説明

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、プログラムおよび記録媒体

【課題】保存先の種類に関わらず簡単な操作で目的のディレクトリを選択可能な画像形成装置を提供すること。
【解決手段】印刷履歴を前記画像形成装置に設定された印刷の設定情報に反映する印刷設定反映手段と、画像形成装置の本体の設定状況を取得する設定状況取得手段と、設定状況取得手段により取得した設定状況で、前記印刷設定反映手段で反映した印刷が実行できるかの判定を行う判定手段と、判定手段により実行できないと判定された場合、前記印刷設定反映手段により反映された印刷ができるように前記設定状況を変更可能な操作マニュアルを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の操作マニュアルの出力に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多くの画像形成装置には操作入力のためのボタンを有する液晶画面が具備されている。ユーザはボタンを介して操作指示を伝達することで、当該機器に装備された所望の機能を動作させることができる。
【0003】
しかし所望の処理を完了させるまでには多くの画面にわたって操作を行わなければならず、また、画像形成装置の多様化に伴い、操作が複雑になっている。これに対応して、特許文献1では、ユーザの日常業務における固有の操作について、ユーザの操作を抽出することで操作マニュアルをユーザ自身で作成することができる技術が提案されている。
【特許文献1】特開平8−171589
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しなしながら、実際に印刷されたものをみて、同じような設定で再度印刷を行いたいと思ったとしても、実際にどの機能を使って、どのように操作し、何を設定した結果出力された印刷物なのか分からないケースがある。
【0005】
また、同じシリーズでも後継の機種などでは、操作フローが微妙に異なる場合などがあり、それらの差分がユーザにとっては操作性を下げる要因となっている。
【0006】
さらに、設定することができたとしても、機器本体にセットされた用紙が異なっていたり、インクが不足したりしていた場合、所望の印刷ができなくなってしまう場合がある。
【0007】
そこで、本願発明では、出力する機器の状態を考慮した操作マニュアルを出力可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
印刷の設定に関する履歴が読取り可能な状態で出力された第1の画像形成装置の印刷履歴を読取り、当該印刷履歴を反映した操作マニュアルを出力可能な画像形成装置であって、読取った印刷履歴を前記画像形成装置に設定された印刷の設定情報に反映する印刷設定反映手段と、画像形成装置の本体の設定状況を取得する設定状況取得手段と、設定状況取得手段により取得した設定状況で、印刷設定反映手段で反映した印刷が実行できるかの判定を行う判定手段と、判定手段により実行できないと判定された場合、印刷設定反映手段により反映された印刷ができるように前記設定状況を変更可能な操作マニュアルを出力する操作マニュアル出力手段を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、出力する機器の状態を考慮した操作マニュアルを出力可能な画像形成装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置が接続されたシステム構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像形成装置の機能構成図である。
【図4】本発明の実施形態に係る画像形成装置の出力物の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画像形成装置に記憶された印刷履歴DBの一例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る画像形成装置に記憶された画像情報DBの一例を示す図ある。
【図7】本発明の実施形態に係る画像形成装置に記憶された操作手順リストの一例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る画像形成装置に記憶された印刷情報設定DBの一例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る画像形成装置の印刷履歴の出力処理の一例を示すスローチャートである。
【図10】本発明の実施形態に係る画像形成装置の画像印刷処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に係る画像形成装置の操作手順リスト追加処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態に係る画像形成装置の操作マニュアル作成処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態に係る画像形成装置の機種差分処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態に係る画像形成装置の状態チェック処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態に係る画像形成装置の操作手順リスト生成処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置が接続されたシステム構成図である。
【0013】
クライアント装置101、プリンタA102、プリンタB103(以下、プリンタAおよびプリンタBを特定せず説明する場合、「プリンタ」とする)が通信ネットワーク500を介して通信可能な状態で接続されている。それぞれの装置は複数台数設置可能であり、プリンタはメモリカード104などの記憶媒体に記憶されたデータを読み取ることが可能であり、読み取ったデータを印刷することができる。その場合は、ネットワークに接続されている必要はない。
【0014】
クライアント装置101は、ネットワーク上に接続されたプリンタに印刷することができる。
【0015】
プリンタは、クライアント装置101からネットワーク500や不図示のUSBケーブルなどを介して印刷命令を受けることが可能である。また、メモリカード104に記憶されたデータを、メモリスロットなどに挿入することで読み取り、読み取ったデータを印刷することが可能である。
【0016】
また、メモリカードはプリンタAでもプリンタBでも読み取ることや印刷することが可能となっている。
【0017】
図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成図である。図1に示したプリンタ(102や103)に適用可能である。
【0018】
図2において、216はコントローラユニットで、画像入力デバイスとして機能するスキャナ214や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ部212と接続する一方、LAN(例えば、図1に示した通信ネットワーク500)や公衆回線(WAN)(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行う。
【0019】
コントローラユニット216において、201はCPUで、システム全体を制御するプロセッサである。
【0020】
202はRAMで、CPU201が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。203はROMで、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。
【0021】
204はハードディスクドライブ(HDD)で、システムを制御するための各種プログラム,画像データ等を格納する。
【0022】
207は操作部インタフェース(操作部I/F)で、操作部(キーボード)208とのインタフェース部である。また、操作部I/F207は、操作部208から入力したキー情報(例えば、スタートボタンの押下など)をCPU201に伝える役割をする。
【0023】
205はネットワークインタフェース(Network I/F)で、通信ネットワーク500に接続し、データの入出力を行う。
【0024】
206はモデム(MODEM)で、公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
【0025】
218は外部インタフェース(外部I/F)で、USB、IEEE1394,プリンタポート,RS−232C、メモリカード等の外部入力を受け付けるI/F部であり、認証処理で用いられるICカードを読み取るためのカードリーダ219が外部I/F部218に接続されている。また、メモリカードに記憶されたデータを読み取ることも可能である。
【0026】
そして、CPU201は、この外部I/F218を介してカードリーダ219によるICカードからの情報の読み取りを制御し、ICカードから読み取られた情報を取得することが可能である。以上のデバイスがシステムバス209上に配置される。
【0027】
320はイメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)であり、システムバス209と画像データを高速で転送する画像バス215とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
画像バス215は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。
画像バス215上には以下のデバイスが配置される。
【0028】
210はラスタイメージプロセッサ(RIP)で、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。
【0029】
211はプリンタインタフェース(プリンタI/F)で、プリンタ部212とコントローラユニット216を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0030】
また、213はスキャナインタフェース(スキャナI/F)で、スキャナ214とコントローラユニット216を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0031】
217は画像処理部で、入力画像データに対し補正、加工、編集を行ったり、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。
【0032】
また、これに加えて、画像処理部217は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0033】
スキャナ部214は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査す
ることで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。
【0034】
原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者(ユーザ)が操作部208から読み取り起動指示することにより、CPU201がスキャナ214に指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0035】
プリンタ部212は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU201からの指示によって開始する。なお、プリンタ部212には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0036】
操作部208は、LCD表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F207を介してCPU201に伝える。
【0037】
また、操作部208は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
【0038】
尚、表示部はプリンタによって表示性能が異なり、タッチパネルを介して操作をできるプリンタ、単に液晶画面を備え文字列を表示(印刷状態や印刷している文書名の表示)させるだけのプリンタによって本発明は構成されている。
【0039】
ここで、操作部208のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。
【0040】
スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。
【0041】
また、操作部208のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。
【0042】
また、操作部208のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。
リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。
【0043】
カードリーダ219は、CPU201からの制御により、ICカードに記憶されている情報(UID(ユーザID)などのユーザ識別可能なユーザ情報)を読み取り、該読み取った情報を外部I/F218を介してCPU201へ通知する。
【0044】
以上のような構成によって、プリンタ102は、スキャナ214から読み込んだ画像データを通信ネットワーク500上に送信したり、通信ネットワーク500に接続された装置から受信した印刷データをプリンタ部212により印刷出力することができる。
【0045】
また、スキャナ214から読み込んだ画像データをモデム206により、公衆回線上にFAX送信したり、公衆回線からFAX受信した画像データをプリンタ部212により出力することできる。
図3は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の機能構成図である。
【0046】
ユーザインタフェース制御部300と主記憶装置310が協働することで本発明は機能している。
【0047】
ユーザインタフェース制御部300は、表示画面制御部301とキー操作制御部302とからなっている。表示画面制御部301は、画像形成装置の操作パネルに備えられた画面のことで、液晶画面として搭載されることが多い。キー操作制御部302では、テンキーや各種操作ボタンなどの入力を受付けることにより、画像形成装置の本体の設定を行ったり、印刷に関する設定を行ったりすることができる。印刷の実行やキャンセルなども命令もキー操作制御部302からの入力を利用する。
【0048】
主記憶装置310は、印刷設定情報記憶部311、印刷履歴記憶部312、画面情報DB313、操作手順リスト314、印刷設定項目DB315などから構成されている。
【0049】
印刷設定情報記憶部は、これから実行する印刷に対してどのような設定がされているのかを記憶するものである。実際に印刷されたものは後述の印刷履歴記憶部に記憶される。
【0050】
印刷履歴記憶部312は、印刷設定情報記憶部に記憶されていた内容が印刷履歴として記憶するものである。記憶されたものは印刷履歴DBとして記憶される。詳細については後述する。
【0051】
画面情報DB313は、操作マニュアルを出力するときの操作手順リストを作成するための画面情報を記憶したものであり、詳細については後述する。
【0052】
操作手順リスト314は、操作マニュアルを出力するときの操作手順を記憶したものである。画面情報DB313を利用して出力する。詳細については後述する。
【0053】
印刷設定項目DB315は、プリンタの印刷設定項目をプリンタ毎に記憶したのもであり、詳細については後述する。
【0054】
図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の出力物の一例を示す図である。
【0055】
マニュアル画面410は、元となる印刷を行ったプリンタから出力されるマニュアルのイメージ図である。画像411は、実際に出力された画像のサムネイル画像などである。
【0056】
設定欄412は、元となる印刷を行った時の印刷設定情報の設定値が表示されたものである。
【0057】
操作手順413は、元となる印刷が行われた際の操作手順が操作マニュアルとして出力されている。
【0058】
識別コード414は、例えば二次元コードなどで出力されるものであり、本マニュアル画面410に表示される内容が記憶されたものである。二次元コードリーダなどにより読取り可能となっている。
【0059】
印刷項目設定DB415には、印刷を行ったプリンタ用の印刷設定項目が記憶されており、この設定項目を利用して表示される操作手順などが決定される。
【0060】
マニュアル画面420は、元となる印刷の設定を反映して印刷を行いたいプリンタから出力される当該プリンタの操作マニュアルのイメージ図である。
【0061】
元となるマニュアルから識別コードを読み取ることで作成されるものである。
【0062】
設定欄422は、元となる印刷が行われた時の印刷設定情報の設定値が表示される。
【0063】
操作手順リスト424は、設定を反映して印刷したいプリンタで設定可能な項目のみが表示される。そしてコメント欄425には、設定できなかった設定項目が表示されるようになっている。
【0064】
操作手順リストには424には、プリンタの本体の状態に合わせた個別状態操作手順リスト423も表示されている。これは、例えば、元の印刷で利用した用紙が当該プリンタにはセットされていなかったり、特定のインクが不足しているなどの場合に、その状態と対策について表示されるものである。
【0065】
なお、操作マニュアルに関しては、全ての項目を出力する必要はなく、必要な部分だけ出力するようにすることも可能である。
【0066】
図5は、本発明の実施形態に係る画像形成装置に記憶された印刷履歴DBの一例を示す図である。
【0067】
印刷履歴DB500は、過去に行われた印刷の設定情報を当該プリンタに印刷履歴DBとして記憶される。記憶される項目は、印刷ID501、画像ID502、用紙種類503、用紙サイズ504、品位505、赤目補正506、肌色507などである。
【0068】
印刷ID501は、キー項目として印刷履歴を管理するために利用される。画像ID502は、印刷された画像を画像IDと対応付けて記憶しているもので、マニュアル画面410に画像411として出力される。出力される画像は、印刷された画像そのものでもよいし、サムネイル画像でもよい。
【0069】
用紙種類503および用紙サイズ504は、用紙に対する設定が記憶されている項目である。別のプリンタで操作マニュアルを出力する際には、この設定の用紙がプリンタにセットされている状態なのかを判定し、セットされていなければ、操作手順に対処方法を追加することなる。
品位505はふつう、きれい、などの設定が記憶されている。
【0070】
赤目補正506および肌色507は、画像の補正に関する設定項目である。プリンタによってはこの設定ができない機種があるので、別のプリンタで操作マニュアルを出力する際には、この設定が設定可能かどうかを判定し、操作手順に反映している。
【0071】
図6は、本発明の実施形態に係る画像形成装置に記憶された画像情報DBの一例を示す図ある。
【0072】
印刷履歴に記憶された設定の操作手順を操作マニュアルに出力する際に利用される。
【0073】
画面文言リスト610と画面パーツBMPリスト620とから構成されている。
【0074】
画面文言リスト610は、画面ID611、文言ID612および文言内容613が関連付けて記憶されている。画面パーツBMPリスト620は、画面ID、BMP_IDおよびBMPが関連付けて記憶されている。
【0075】
印刷履歴から画面ID、文言_IDおよびBMP_IDを決定し、操作マニュアルとして操作手順に示す、BMP(ビットマップ)と文言を決定する。
【0076】
例えば、画面IDとして「SCR_1234」、文言IDとして「STR_1111」BMP_IDとして「IMG_001」が決定されると、図4の操作手順413の(1)に示すような文言内容613とBMP623が表示される。
【0077】
図7は、本発明の実施形態に係る画像形成装置に記憶された操作手順リストの一例を示す図である。
【0078】
操作手順リスト700は、リスト番号711、文言ID712、BMP_IDおよび画面ID714が記憶されている。
【0079】
操作手順413に表示する文言とビットマップのリストとして記憶したものである。リスト番号711は、操作手順413に表示される番号に対応している。文言ID712、BMP_ID713および画面ID714は、図6の画像情報DBに記憶されたIDと対応している。
【0080】
図8は、本発明の実施形態に係る画像形成装置に記憶された印刷情報設定DBの一例を示す図である。
【0081】
利用されるプリンタ毎に記憶されるものであって、本実施形態では、プリンタA用の設定項目情報DB810、プリンタB用の設定項目情報DB820を示す。ここではプリンタA用のDBを利用して説明する。
【0082】
画面ID811および設定項目812および設定値813から構成されており、プリンタAで設定可能な項目と設定値が、画面IDと関連付けて記憶されている。ここで画面IDとは、操作マニュアルの操作手順で利用される画面のことである。
【0083】
プリンタA用の設定項目情報DB810には、「SCR_1235」として、「肌色設定」に関する項目が存在するが、プリンタB用の設定項目情報DB820には、「SCR_1235」としては「肌色設定」が存在しない。よって、プリンタBでは、「肌色設定」は出来ないということが分かる。
【0084】
図9は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の印刷履歴の出力処理の一例を示すスローチャートである。
【0085】
ステップS901では、過去の印刷履歴を使用するかどうかの判定を行う。ユーザからの入力などにより判定可能である。また、過去の印刷履歴がある場合は、一覧から選択させるようにすることもできる。印刷履歴を使用する場合は、ステップS905に進む。
【0086】
ステップS902では、ユーザは印刷画像を選択する。画像の選択は、メモリカードに記憶されたデータを利用する。この印刷操作の時に印刷履歴を作成することが可能である。
【0087】
ステップS903では、ユーザが印刷設定情報を、操作パネルを利用して入力し、ステップS904で画像印刷を実行する。画像印刷処理については図10にて詳細に説明する。
【0088】
ステップS905では、操作マニュアルに出力される操作手順リストを作成し、ステップS906で、操作マニュアルに識別コードを出力する。操作マニュアルには、印刷画像、設定情報、操作手順などが出力可能となっている。
【0089】
図10は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の画像印刷処理の一例を示すフローチャートである。図9のステップS904の画像印刷処理に対応する。
【0090】
ステップS1001では、ユーザ操作による印刷設定情報を印刷設定情報記憶部211に記憶する。これは、一時的に保存するようにしてもよいし、長時間保存しておくようにしてもよい。
【0091】
ステップS1002では、選択された画像を指定された設定でもって印刷を実行する。
【0092】
ステップS1003では、印刷履歴記憶部312が、出力された画像のIDと印刷設定情報を紐付けて印刷履歴DB500に記憶して処理を終了する。
【0093】
図11は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の操作手順リスト追加処理の一例を示すフローチャートである。図9のステップS905の操作手順リスト作成処理に対応する。
【0094】
ステップS1101では、印刷履歴DBと印刷設定情報DBとから画像IDを取得する。プリンタAの印刷履歴として、印刷ID「1」の印刷を例に説明する。ここで印刷履歴では、用紙種類「NOMAL」、用紙サイズ「L」、品位「ふつう」、赤目補正「する」、肌色「2」と記憶されている。プリンタA用の設定項目情報DBから、画面ID811として「SCR_1234」「SCR_1235」を取得する。
【0095】
次にステップS1102で、画像IDと画像情報DBから、文言IDとBMP_IDを取得する。品位「ふつう」、赤目補正「する」、肌色「2」であることから、文言IDは、「STR_1111」「STR_1112」「STR_1122」が取得される。画面IDは「IMG_0001」「IMG_1111」が取得される。
【0096】
ステップS1103で、操作手順リスト700に追加して処理を終了する。
【0097】
図12は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の操作マニュアル作成処理の一例を示すフローチャートである。印刷履歴を利用して印刷するプリンタにて実行されるフローチャートである。
【0098】
ステップS1201で、元となるプリンタで出力された識別コードを読み取る。
【0099】
ステップS1202では、元となるプリンタと、履歴を利用して印刷したいプリンタの機種が同じかどうかを判定する。
【0100】
同じ機種であった場合、ステップS1203で、履歴を利用して印刷するプリンタの印刷設定項目に、識別コードから読み取った設定値を反映させる。
【0101】
一方、ステップS1202で、機種が異なると判定された場合、ステップS1204に進み、機種により設定が異なる部分についての差分を判定する。詳細については、後述する。
【0102】
ステップS1205では、印刷設定項目に含まれないプリンタ本体の設定状況についてチェックを行う。詳細については後述するが、ここでは、設定された用紙が実際にセットされているか、また、設定された品位で出力するためのインクが足りているか、などのプリンタの状態についてのチェックを行う。
【0103】
ステップS1206では、印刷履歴を利用して印刷するプリンタ用の操作手順リストを作成する。具体的には、設定情報に関する操作手順については、図11に示す方法で作成した操作手順リストにステップS1205の個別状態チェックにより作成された個別状態の操作手順リストが追加される。
【0104】
ステップS1207で、作成された操作手順リストの内容を反映させた操作マニュアルを出力して処理を終了する。
【0105】
図13は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の機種差分処理の一例を示すフローチャートである。
【0106】
ステップS1301では、印刷履歴から設定項目と設定値を取得し、ステップS1302では、設定項目は、これから印刷するプリンタで設定可能な項目かどうかを判定する。例えば、プリンタAの印刷履歴DBで印刷ID「1」に設定項目として「肌色」設定値として「2」となっている。これから印刷するプリンタがプリンタBだとし、プリンタB用の設定項目情報DB820を参照すると、設定項目822には、「肌色」の項目が存在しないので、「設定不可能な項目」とうことになる。
【0107】
逆に設定項目情報DB820に存在する項目は、「設定可能な項目」ということになる。なお、設定項目が存在しても、設定値に存在しない場合も、「設定不可能な項目」となる。
【0108】
設定可能な項目で合った場合、ステップS1303で、印刷設定項目(例えばプリンタBの)に設定値を反映し、ステップS1305に進む。設定不可能な項目であった場合、ステップS1304で、設定不可能な項目として記憶し、ステップS1305に進む。
【0109】
ステップS1305では、全設定項目の処理が終わったかどうかを判定し、全設定項目に対する処理が終わるまで繰り返し、処理を終了する。
【0110】
図14は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の状態チェック処理の一例を示すフローチャートである。図12のステップS1205の個別状態チェック処理に対応する。
【0111】
ここでは、印刷設定項目に設定された印刷設定に対応した、プリンタの状態についてのチェックを行う。
【0112】
ステップS1401では、プリンタの状態をチェックする。プリンタのユーティリティなどを利用することで必要な箇所の状態を取得する。
【0113】
ステップS1402では、プリンタに設置された用紙が、印刷設定項目に設定された用紙と同じかどうかを判定する。同じであれば、ステップS1404に進む。異なる場合は、ステップS1403にて、用紙設定フラグを立てる。ここでは、設定された用紙と実際に設置された用紙が何かを記憶しておく。
【0114】
ステップS1404では、インク状態が印刷に耐えうるかどうかを判定する。例えば印刷設定の品位や用紙サイズなどから、使用するインク量を算出することで判定が可能である。
【0115】
インクが足りる場合は、ステップS1406に進み、不足する場合は、不足インクフラグを立てる。ここでは、何色のインクを交換(補充)すればよいかを記憶しておく。
【0116】
ステップS1406では、個別状態チェックの操作手順リストの作成処理を実行して処理を終了する。
【0117】
図15は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の操作手順リスト生成処理の一例を示すフローチャートである。
【0118】
図14で判別した個別状態チェックの内容を操作マニュアルの個別状態操作手順リスト423に出力すべく操作手順リストに追加する。
【0119】
ステップS1501で、用紙設定フラグが立っているかを判定し、立ってなければステップS1503に進む。フラグが立っている場合は、ステップS1502に進み、用紙設定の操作手順を作成する。ここ作成される操作手順は、例えば、設置された用紙を、設定情報に設定された用紙に変更するようなメッセージになる。
【0120】
ステップS1503では、インク交換フラグが立っているかを判定し、立っていなければ処理を終了する。フラグが立っている場合は、ステップS1504に進み、インク交換の操作手順を作成して処理を終了する。ここで作成される操作手順は、例えば、何色のインクの交換を促すようなメッセージになる。なお、本実施形態ではインクジェット式のプリンタについて説明したが、トナー方式でもよく、インクやトナーなどの塗布料に関して不足するかどうかを判定することで実現可能である。
【0121】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0122】
また、本発明におけるプログラムは、本発明に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0123】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0124】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0125】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0126】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0127】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0128】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0129】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0130】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0131】
101 クライアント装置
102 プリンタA
103 プリンタB
104 メモリカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷の設定に関する履歴が読取り可能な状態で出力された第1の画像形成装置の印刷履歴を読取り、当該印刷履歴を反映した操作マニュアルを出力可能な画像形成装置であって、
前記読取った印刷履歴を前記画像形成装置に設定された印刷の設定情報に反映する印刷設定反映手段と、
前記画像形成装置の本体の設定状況を取得する設定状況取得手段と、
前記設定状況取得手段により取得した設定状況で、前記印刷設定反映手段で反映した印刷が実行できるかの判定を行う判定手段と、
前記判定手段により実行できないと判定された場合、前記印刷設定反映手段により反映された印刷ができるように前記設定状況を変更可能な操作マニュアルを出力する操作マニュアル出力手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1の画像形成装置と、前記画像形成装置の機種による差分を判定する機種差分判定手段と、
機種差分判定手段により判定した差分に応じた印刷設定値を印刷の設定情報に反映する差分反映手段と、を有し、
前記操作マニュアル出力手段は、差分反映手段により反映された設定情報に対応した操作マニュアルを出力することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記設定状況取得手段により取得される設定状況は、前記画像形成装置にセットされた用紙であり、
前記操作マニュアル出力手段は、前記印刷履歴で使用された用紙に変更する旨の操作マニュアルを出力することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記設定状況取得手段により取得される設定状況は、前記画像形成装置にセットされた塗布料であり、
前記操作マニュアル出力手段は、前記印刷履歴を反映した印刷ができるような塗布料に変更する旨の操作マニュアルであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
印刷の設定に関する履歴が読取り可能な状態で出力された第1の画像形成装置の印刷履歴を読取り、当該印刷履歴を反映した操作マニュアルを出力可能な画像形成装置の制御方法であって、
前記読取った印刷履歴を前記画像形成装置に設定された印刷の設定情報に反映する印刷設定反映ステップと、
前記画像形成装置の本体の設定状況を取得する設定状況取得ステップと、
前記設定状況取得ステップにより取得した設定状況で、前記印刷設定反映ステップで反映した印刷が実行できるかの判定を行う判定ステップと、
前記判定ステップにより実行できないと判定された場合、前記印刷設定反映手段により反映された印刷ができるように前記設定状況を変更可能な操作マニュアルを出力する操作マニュアル出力ステップと、
を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項6】
印刷の設定に関する履歴が読取り可能な状態で出力された第1の画像形成装置の印刷履歴を読取り、当該印刷履歴を反映した操作マニュアルを出力可能な画像形成装置を、
前記読取った印刷履歴を前記画像形成装置に設定された印刷の設定情報に反映する印刷設定反映手段と、
前記画像形成装置の本体の設定状況を取得する設定状況取得手段と、
前記設定状況取得手段により取得した設定状況で、前記印刷設定反映手段で反映した印刷が実行できるかの判定を行う判定手段と、
前記判定手段により実行できないと判定された場合、前記印刷設定反映手段により反映された印刷ができるように前記設定状況を変更可能な操作マニュアルを出力する操作マニュアル出力手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−139890(P2012−139890A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293476(P2010−293476)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】