説明

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及びプログラム

【課題】実際には再利用する可能性が低い他人の設定履歴までが表示され自分自身の設定履歴を見つけることが困難になるという従来の問題と、設定履歴を記憶できる数の上限に達した場合に古い設定履歴が他人の操作により削除されてしまうという従来の問題点を解決し、操作者が所望の設定履歴を容易に選択して再利用可能にすること。
【解決手段】メインコントローラ部5501が、1つのジョブに対して行われたジョブを実行するための設定に従って1つのジョブを実行し、実行された1つのジョブに対して行われた設定を1つの設定履歴とし、当該設定履歴をジョブごとにHDD5507に複数記憶し、HDD5507に記憶された複数の設定履歴のうち、認証されたオペレータに対応する設定履歴を液晶パネル5504に表示させ、液晶パネル5504に表示された設定履歴を利用するジョブの実行要求が入力された場合に、当該設定履歴を利用するジョブを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョブ処理装置、ジョブ処理装置の制御方法、プログラム及び記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置における操作履歴の表示手段及び利用方法について以下に説明する。
【0003】
まず、従来の画像形成装置においてコピーを行う際の操作手順を図23のフローチャートを用いて以下に説明する。
【0004】
図23は、従来の画像形成装置においてコピーを行う際の操作手順の一例を示すフローチャートであり、S3301〜S3310は各ステップを示す。
【0005】
オペレータは初めに機能選択を行う(S3301)。ここではコピー機能選択スイッチが押下され、コピー機能が選択されたものとする。これにより操作部の液晶パネルにはコピー機能に対応するユーザインタフェースが表示される。
【0006】
続いてオペレータは、このユーザインタフェース上で、等倍スイッチまたは倍率スイッチ等を用いてコピーの倍率設定を行い(S3302)、用紙サイズスイッチを用いてコピー用紙のサイズ選択を行い(S3303)、テンキーを用いてコピー部数の設定を行う(S3304)。なお、このステップS3302〜ステップS3304で設定した内容は、操作部の状態表示部に表示されるため、オペレータは現在の設定を確認することができる。
【0007】
続いてオペレータは必要に応じて、ソータスイッチを押下し、ソート方法の設定を行い(S3305)、両面スイッチを押下し、両面モードの選択を行い(S3306)、濃度設定スイッチを押下しコピー濃度の設定を行い(S3307)、応用モードスイッチを押下し応用モードの設定を行う(S3308)。
【0008】
なお、ここで説明したステップS3305〜S3308では、各スイッチの押下によって、新しいユーザインタフェース画面が液晶パネル上に表示され、詳細な設定を行うことが可能であるが、本発明の主旨と関係ない部分に関しては説明を割愛する(但し、ステップS3308で行われる応用モードの設定に関してのみ後述する)。
【0009】
そして、オペレータは、以上の設定が終了すると、コピーの準備が整うためスタートスイッチを押下し、画像形成装置に対してコピーの開始命令を行う(S3309)。そして、この命令を検出した画像形成装置は、コピー処理を実行し(S3310)、コピー動作が完了する。
【0010】
次に、応用モードの中の一機能として提供される従来の操作履歴の利用方法について以下に説明する。
【0011】
応用モードで、操作履歴スイッチが押下されると、液晶パネルには図24で示す従来の操作履歴詳細設定画面がポップアップ表示される。
【0012】
図24は、従来の画像形成装置における操作履歴詳細設定画面の一例を示す模式図である。
【0013】
図24において、3202は履歴情報表示画面で、過去にコピー操作が行われた際に設定された設定情報を表示するためのものである。3203は1つ前スイッチで、1つ前の操作履歴を表示するためのものである。3204は2つ前スイッチで、2つ前の操作履歴を表示するためのものである。3205は3つ前スイッチで、3つ前の操作履歴を表示するためのものである。
【0014】
3206はキャンセルスイッチで、履歴情報表示画面3202に表示された設定情報を画像形成装置に反映させずに操作履歴詳細設定画面3201を閉じるためのものである。3207はOKスイッチで、履歴情報表示画面3202に表示された設定情報を画像形成装置に反映させてから操作履歴詳細設定画面3201を閉じるためのものである。
【0015】
オペレータが、例えば2つ前の操作履歴に残っている設定情報を参照したい場合、2つ前スイッチ3204を押下すると、履歴情報表示画面3202には2つ前のコピー操作時に設定された情報が操作履歴として表示される。
【0016】
この状態で、オペレータがこの設定情報を利用するためにOKスイッチ3207を押下すると、この設定が画像形成装置に自動的に設定され、操作履歴詳細設定画面3201は自動的に閉じられる。
【0017】
以上に示した履歴情報表示画面3202を用いた操作履歴によるコピー操作の設定機能により、図23のフローチャートで説明したコピー操作の設定手順を大幅にスキップ(省力化)することが可能となる。
【0018】
なお、操作履歴を用いた画像形成装置には特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開2000−231309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
しかしながら、上記従来の画像形成装置では、画像形成装置の操作全てが、同一レベルの操作履歴として記憶され再利用されるため、複数人で画像形成装置を共有して利用している場合、実際には再利用する可能性が低い他人の操作履歴までが表示されてしまい、自分自身の操作履歴を見付けだすことが困難になることが予想される。
【0021】
また、操作履歴の記憶が、操作履歴を記憶できる数の上限に達した場合、即ち上記図24に示した例では操作履歴が3つに達した場合、以後、操作される毎に、古い操作履歴は削除されてしまう。そのため、例えば、自分の操作だけでなく、他人の操作によっても、過去に自分が操作した操作履歴が無くなってしまうことも予想され、より良い使い勝手を維持するのに困難になる可能性がある。
【0022】
さらに、上記従来の画像形成装置における操作履歴は、操作履歴を表示させるための1つ前スイッチ3203、2つ前スイッチ3204、3つ前スイッチ3205、及びOKスイッチ3207の操作により画像形成装置へ自動設定される仕組みのため、例えば自動設定された過去の操作がその時点で利用不可能であったとしてもオペレータはそのことに気づき辛い場合が生じる可能性がある。
【0023】
そのため、操作履歴を用いてコピー設定を行った後、実際にコピー動作を開始する時点になって、画像形成装置に表示されるエラーメッセージによって不正な設定があったことに初めて気づくなどの恐れもある。この場合、再度設定からやり直さなければならず、生産性を低下させる一つの要因となりうる。
【0024】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、実際には再利用する可能性が低い他人の設定履歴までが表示され自分自身の設定履歴を見つけることが困難になるという従来の問題と、設定履歴を記憶できる数の上限に達した場合に古い設定履歴が他人の操作により削除されてしまうという従来の問題点を解決し、操作者は所望の設定履歴を容易に選択して再利用することができるジョブ処理装置、ジョブ処理装置の制御方法、プログラム及び記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明は、オペレータを認証する認証手段と、前記認証手段により認証されたオペレータの操作を検出する検出手段と、前記検出手段により検出されたオペレータの操作がジョブを実行するための操作である場合には、前記認証されたオペレータによって行われた設定に従って1つのジョブを実行する実行手段と、前記実行手段によって実行された1つのジョブに対して行われた設定を1つの設定履歴として記憶可能であって、当該設定履歴をジョブごとに前記認証されたオペレータに対応づけて記憶可能な記憶手段と、前記検出手段により検出されたオペレータの操作が、前記実行手段により実行されたジョブの設定履歴を表示するための操作である場合には、前記記憶手段に記憶された複数の設定履歴のうち、前記認証手段によって認証されたオペレータに対応する設定履歴を表示部に表示させる表示制御手段と、前記表示部に表示された設定履歴を利用するジョブの実行要求が入力された場合に、当該設定履歴を利用するジョブを実行する制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
請求項1記載の本発明によれば、ジョブを実行するために設定を行う設定手段と、前記設定手段によって1つのジョブに対して行われた設定に従って1つのジョブを実行する実行手段と、前記実行手段によって実行された1つのジョブに対して行われた設定を1つの設定履歴として記憶可能であって、当該設定履歴をジョブごとに複数記憶可能な記憶手段と、オペレータを認証する認証手段と、前記記憶手段に記憶された複数の設定履歴のうち、前記認証手段によって認証されたオペレータに対応する設定履歴を表示部に表示させる表示制御手段と、前記表示部に表示された設定履歴を利用するジョブの実行要求が入力された場合に、当該設定履歴を利用するジョブを実行する制御手段と、を有することを特徴とするジョブ処理装置ジョブ処理装置を提供するので、実際には再利用する可能性が低い他人の設定履歴までが表示部に表示され自分自身の設定履歴を見つけることが困難になる問題や、設定履歴を記憶できる数の上限に達した場合に古い設定履歴が他人の操作により削除されてしまう問題を解決し、操作者は所望の設定履歴を容易に選択して再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施形態を示す画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したスキャナ部、印刷部、及び排紙部の機械的構造を示す断面図である。
【図3】図1に示した操作部の構成を示す平面図である。
【図4】図3に示した液晶パネルにポップアップ表示される応用モード詳細設定画面の一例を示す模式図である。
【図5】図3に示した液晶パネルにポップアップ表示される操作履歴詳細設定画面の構成を示す模式図である。
【図6】図3に示した液晶パネルにポップアップ表示される個人認証画面の構成を示す模式図である。
【図7】本発明の画像形成装置を用いてコピー動作を行う場合の操作手順及び処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態の画像形成装置においてユーザの認証情報を記憶するためにHDD部(或いは図示していない不揮発性メモリ)などに記憶されたユーザIDテーブルを示す図である。
【図9】本実施形態の画像形成装置において個人認証された各個人の操作履歴を記憶するためにHDD部(或いは図示していない不揮発性メモリ)などに置かれた個人操作履歴記憶テーブルを示す図である。
【図10】本実施形態の画像形成装置において個人認証されていない操作に関する操作履歴(非認証操作履歴)を記憶するためにHDD部(或いは図示していない不揮発性メモリ)等に格納された非認証操作履歴記憶テーブルを示す図である。
【図11】本発明における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】図5に示した操作履歴詳細設定画面において利用不可能な履歴を明示した状態を示す模式図である。
【図14】本発明の第2実施形態を示す情報処理装置及び画像形成装置を含むシステムの構成を示すブロック図である。
【図15】図14に示した情報処理装置上で実行されるプリンタドライバのUI画面表示の一例を示す模式図である。
【図16】図14に示した情報処理装置上で実行されるプリンタドライバのUI画面表示の一例を示す模式図である。
【図17】図14に示した情報処理装置上で実行されるプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面の一例を示す模式図である。
【図18】本発明における第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図19】本発明における第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図20】図17に示したプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面において利用不可能な履歴を明示した状態を示す模式図である。
【図21】本発明における第3の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図22】本発明に係る画像形成装置,情報処理装置で読み取り(読み出し)可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体(記録媒体)のメモリマップを説明する図である。
【図23】従来の画像形成装置においてコピーを行う際の操作手順の一例を示すフローチャートである。
【図24】従来の画像形成装置における操作履歴詳細設定画面の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態を示す画像形成装置の構成を示すブロック図であり、特にコピー機能,FAX機能,印刷機能などを有する画像形成装置(デジタル複合機とも呼ぶ)に対応する。
【0029】
図1において、5501はメインコントローラ部で、内部にCPU,RAM,ROM等を備え、ROM又はその他の記録媒体に格納されたプログラムをCPUが実行することにより、画像形成装置全体の制御を司る。5502は操作部で、オペレータから画像形成装置に対する操作を受け付けたり、オペレータに対して装置の状態などの情報を提供するためのものである。
【0030】
5503はI/O部で、操作部5502がメインコントローラ部5501と通信を行うためのものである。5504は液晶パネル部で、オペレータに情報を提供したり、ソフト的に生成されたスイッチを表示するためのものである。5505はタッチパネル部で、液晶パネル部5504上に表示されたソフトスイッチの操作を検知するためのものである。5506はスイッチ部で、オペレータからの操作を受け付けるために物理的に配置されている。
【0031】
5007はHDD部で、印刷データやプログラムを記憶したり、データのキャッシュエリアとして利用される。5508は画像メモリ部で、印刷画像を展開したり、加工するために用いられる。
【0032】
5509は拡張バスで、画像形成装置に機能拡張を行う目的で利用される。5510はNIC(Network Interface Card)部で、拡張バス5509を利用して画像形成装置に増設されたものである。5511はLANコントローラで、LAN上を流れる通信パケットを監視し、本画像形成装置に関係のあるデータパケットを受信したり、本画像形成装置で生成されたデータパケットをLANへ送信するための制御を司る。5512はトランス部で、電圧変換を行い、画像形成装置とLANの物理的な通信を実現するためのものである。
【0033】
5513は印刷部で、記録メディアである紙に画像を印刷するためのものである。5514は出力処理部で、メインコントローラ部5501によって送られてくる画像データを、紙に印刷するために適したデータに補正するために、ガンマ変換、エッジ強調、スムージングなどの画像処理を行う。
【0034】
5515はPWM部で、出力処理後の画像データを、レーザビームを駆動するための信号に変換するためのものである。5516はプリンタ部で、レーザビームで供給された信号を基に、紙に画像を印刷するためのものである。
【0035】
5517は排紙部で、印刷部5513によって作成された印刷済みの紙を、画像形成装置の外部に排出する。5518はI/O部で、排紙部5517がメインコントローラ部5501と通信するためのものである。5519はコントローラ部で、排紙部5517の制御を司る。
【0036】
5520は用紙センサ部で、排紙部5517内を通過する紙の流れを監視するためのものである。5521は給紙モータ駆動部で、紙を配送するためのモータを駆動する。5522はトレイモータ駆動部で、排紙トレイを駆動するためのものである。5523は用紙パス制御部で、紙の流れを制御するためのものである。
【0037】
5524はFAX部で、拡張バス5509を利用して画像形成装置に増設されたものである。5525はメモリ部で、FAX部によって送受信するためのデータを一時的に保管する。5526は圧縮部で、FAX送信を行う際に送信データに圧縮処理を行うためのものである。
【0038】
5527は伸張部で、FAX受信を行う際に受信データに伸張処理を行うためのものである。5528は変調部で、FAX送信を行う際に送信データのD/A変換と変調処理を行うためのものである。5529は復調部で、FAX受信を行う際に受信データの復調とA/D変換を行うためのものである。5530はNCU部で、モデム部(変調部5528及び復調部5529によって構成される部分)と公衆電話回線とを接続するための電圧変換回路やサージ保護回路などによって構成される。
【0039】
5531はスキャナ部で、コピー原稿を読み取るためのものである。5532はイメージセンサ部で、光学的な信号を電気信号に変換するためのものである。5533はA/D変換部で、入力信号のゲイン調整、オフセット調整及びA/D変換を行うためのものである。5534はシェーディング部で、基準白色板の読み取り信号を用いた、公知のシェーディング補正を行うためのものである。
【0040】
なお、本実施形態では、主に、自装置のスキャナ部から入力したジョブデータ(画像データとも呼ぶ)を自装置の画像メモリ部を介して自装置の印刷部でプリントさせるローカルコピーモードや、自装置のスキャナ部から入力したジョブデータ(画像データとも呼ぶ)を他装置の印刷部でプリントさせるリモートコピーモードや、ホストコンピュータや相手先ファクシミリ装置等の外部装置から入力されたジョブデータを該メモリユニット等を介して該印刷部でプリントさせる外部プリントモードや、自装置のスキャナ部及び/又は外部装置のスキャナ部から出力されたジョブデータを該メモリユニットのボックス(ハードディスク内に各ユーザ毎に設けた記録領域)に一旦記憶させるボックスモードや、自装置のスキャナ部により入力したジョブデータを外部装置へ送信する送信モード等の複数の動作モードを有している、所謂、複合機能装置としての情報送信装置の場合について説明するが、本実施形態はこれに限らず、上述の複数の動作モードのうちの、少なくともコピーモードを具備した所謂単一機能の情報処理装置(シングル・ファンクション・ペリフェラル:SFPとも呼ぶ)にも適用可能である。
【0041】
また、装置の構成に関しても、本実施形態では、スキャナ部と印刷部とが所謂一体型の装置の場合について説明するが、本実施形態の開示する各ユニットが夫々、或いは一部が別筐体の、所謂別体型の装置でも適用できる。
【0042】
図2は、図1に示したスキャナ部5531、印刷部5513、及び排紙部5517の機械的構造を示す断面図である。
【0043】
図2に示すスキャナ部5531において、201は原稿給送装置で、原稿給送台に載置された原稿を最終頁から順にl枚ずつプラテンガラス202上へ給送し、原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス202上の原稿を排出するものである。なお、原稿給送装置201の原稿給紙台には、図示しないセンサが設けられており、原稿が載置されたことを検知可能である。
【0044】
原稿がプラテンガラス202上に搬送されると、ランプ203を点灯し、そしてスキャナユニット204の移動を開始させて、原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー205,206,207及びレンズ208によってCCDイメージセンサ(以下CCDと呼ぶ)209へ導かれる。
【0045】
このように走査された原稿の画像はCCD209によって読み取られる。このようにしてイメージセンサ部5532へ入力された画像データは、A/D変換部5533へ送られ、ここでゲイン調整とオフセット調整が行われた後、A/Dコンバータで8ビットのデジタル信号に変換され、シェーディング部5534へ送られる。シェーディング部5534では、基準白色版の読み取り信号を用いた公知のシェーディング補正が施され、メインコントローラ部5501へ送られる。
【0046】
メインコントローラ部5501では、この画像データを印刷部5513に送り、印刷処理を促す。
【0047】
印刷部5513の出力処理部5514に入力された画像データは、トナーの濃度諸特性を考慮した濃度データに変換するためのガンマ補正と、シャープネス処理、スムージング処理が施され、PWM部5515へ送られる。PWM部5515では、入力されたデジタル信号を基に、アナログ信号であるレーザ駆動信号を生成する。
【0048】
レーザ駆動信号はレーザ発光部210を駆動するものであり、この信号に応じたレーザ光をレーザ発光部210から発光する。このレーザ光は感光ドラム211に照射され、感光ドラム211にはレーザ光に応じた潜像が形成される。
【0049】
この感光ドラム211の潜像の部分には現像器によって現像剤が付着される。そして、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、カセット213,214のいずれかから記録紙を給紙して転写部215へ搬送し、感光ドラム211に付着された現像剤を記録紙に転写する。現像剤の乗った記録紙は定着部216に搬送され、定着部216の熱と圧力により現像剤は記録紙に定着される。
【0050】
定着部216を通過した記録紙は排出ローラ217によって排紙部5517に排出される。
【0051】
なお、両面記録が設定されている場合は、排出ローラ217のところまで記録紙を搬送した後、排出ローラ217の回転方向を逆転させ、フラッパ218によって再給紙搬送路へ導く。多重記録が設定されている場合は、記録紙を排出ローラ217まで搬送しないようにフラッパ218によって再給紙搬送路へ導く。再給紙搬送路へ導かれた記録紙は上述したタイミングで転写部215へ給紙される。
【0052】
排紙部5517において、219は排紙ユニットでであるところのソータで、印刷部5513から排出された記録紙をそれぞれのビンに収納して記録紙の仕分けを行う。
【0053】
なお、ソータ219は仕分けが設定されていない場合は最上ビンに記録紙を収納する。
【0054】
以上、通常のコピー動作における一連の処理手順を説明した。
【0055】
なお、図2では、プリンタ部5513がレーザビーム方式である場合を例にして説明したが、レーザビーム方式以外の電子写真方式(例えばLED方式)でも、液晶シャッタ方式、インクジェット方式、熱転写方式、昇華方式でもその他のプリント方式であっても本発明は適用可能である。
【0056】
図3は、図1に示した操作部5502の構成を示す平面図である。
【0057】
図3において、3001は操作パネルで、3002は前記操作パネル3001上に配置された表示部であるところの液晶パネル(図1に示した液晶パネル部5504に含まれる)、また液晶パネル3002上にはタッチパネル(図1に示したタッチパネル部5505に含まれる)が配置され、液晶パネル3002に表示されたソフトスイッチの操作を検出することに利用される。
【0058】
以下、3003〜3015は、液晶パネル3002上にソフト的に表示されたスイッチ及び表示部に対応する。
【0059】
3003はコピー機能選択スイッチで、コピー機能を選択するためのものである。3004はFAX機能選択スイッチで、FAX機能を選択するためのものである。3005はボックス機能選択スイッチで、ボックス機能を選択するためのものである。3006は拡張機能選択スイッチで、オプションデバイスなどによって提供される拡張機能を利用するためのものである。
【0060】
3007は状態表示部で、現在の画像形成装置の設定状態及び動作状態を表示するためのものである。3008は濃度設定スイッチで、印刷濃度を設定するためのものである。3009は等倍スイッチで、印刷倍率を等倍に設定するためのものである。3010は倍率スイッチで、印刷倍率を設定するためのものである。3011は用紙サイズスイッチで、用紙サイズを選択するためのものである。
【0061】
3012はソータスイッチで、ソータのソートモードを設定するためのものである。3013は両面スイッチで、両面印刷モードを設定するためのものである。3014は応用モードスイッチで、コピーで利用することができる応用機能を選択するためのものである。3015はシステム状況/中止スイッチで、システム状況の確認やプリントを中止する機能を利用するためのものである。
【0062】
以下、3016〜3024は、操作パネル3001上に物理的に配置されたスイッチに対応し、図1に示したスイッチ部5506に含まれる。
【0063】
3016はリセットスイッチで、設定の初期化などを行うためのものである。3017は節電スイッチで、節電モードの設定/解除を行うためのものである。3018はスタートスイッチで、コピーの開始やFAXの送信スタートなどを指示するためのものである。
【0064】
3019はストップスイッチで、コピー動作などを止めるためのものである。3020はテンキーで、FAX番号の入力やコピー部数の入力などを行うために利用するものである。3021はクリアキーで、入力した数字や文字を取り消すときに利用する。3022はIDキーで、ID番号を設定するときなどに利用する。3023はガイドキーで、操作ガイドを液晶パネル3002に表示させるために利用する。3024はユーザモードキーで、画像形成装置の仕様設定を行うときに利用する。
【0065】
オペレータが画像形成装置に対して何らかの操作を行う場合、初めに複数の機能の中から何れの機能を利用するかを選択する必要がある。もしオペレータがコピー機能を利用したいのであれば、オペレータは液晶パネル3002上に表示されたコピー機能選択スイッチ3003を押下する。
【0066】
すると液晶パネル3002上には、図3で示したような画面が表示され、コピー機能を利用するために必要なユーザインタフェースが表示される。同様に、FAX機能を利用したい場合はFAX機能選択スイッチ3004、ボックス機能を利用したい場合はボックス機能選択スイッチ3005、拡張機能を利用したい場合は拡張機能選択スイッチ3006をそれぞれ押下し、これによって液晶パネル3002上に表示されるユーザインタフェースを利用することになる。
【0067】
次に、応用モードの中の一機能として提供される操作履歴の利用方法について以下に説明する。
【0068】
応用モードスイッチ3014が押下されると、メインコントローラ部5501からの制御により、液晶パネル3002には図4に示す応用モード詳細設定画面3101がポップアップ表示される。
【0069】
図4は、図3に示した液晶パネル3002にポップアップ表示される応用モード詳細設定画面の一例を示す模式図であり、図3と同一のものには同一の符号を付してある。
【0070】
図4において、3101は応用モード詳細設定画面で、操作履歴スイッチ3102を有する。操作履歴を利用するためには、この操作履歴スイッチ3102を押下する必要がある。3103は閉じるスイッチで、ポップアップ表示された応用モード詳細設定画面3101を閉じるためのスイッチである。
【0071】
なお、操作履歴スイッチ3102が押下(タッチ)されると、図1に示したメインコントローラ部5501からの制御により、液晶パネル3002には図5に示す操作履歴詳細設定画面101がポップアップ表示される。
【0072】
図5は、図3に示した液晶パネル3002にポップアップ表示される操作履歴詳細設定画面の構成を示す模式図であり、図3と同一のものには同一の符号を付してある。
【0073】
図5において、102は現在個人認証されているオペレータのユーザIDの表示であり、タイトル表示「操作履歴詳細設定画面」の右側に表示され、図5の例では「USER ID:0123」に対応する。
【0074】
103は全体履歴スイッチで、装置全体の操作履歴を利用対象に設定するためのものである(即ち、履歴モードを全体履歴モードに設定するものである)。104は個人履歴スイッチで、現在個人認証されている個人の操作履歴のみを利用対象に設定するためのものである(即ち、履歴モードを個人履歴モードに設定するものである)。105は履歴情報表示画面で、過去にコピー操作が行われた際に設定された設定情報を表示するためのものであり、操作日時と、画質,描画方法,印刷速度,フィニッシング処理,給紙処理,排紙処理のいずれか1つ或いは複数の画像形成処理に関する設定情報とを含む。
【0075】
なお、操作履歴詳細設定画面101の表示時点で、既に個人認証がなされている場合には、操作履歴に個人履歴を設定し、まだ個人認証がなされていない場合には、操作履歴に全体履歴を設定し、全体履歴スイッチ103,個人履歴スイッチ104により切り替え可能とする。
【0076】
また、全体履歴が履歴情報表示画面105に表示されている場合(全体履歴モードの場合)には、どのユーザが操作した履歴であるかを示す操作ユーザ名等も履歴情報表示画面105に表示するようにしてもよい。
【0077】
106は操作履歴選択UIで、複数の操作履歴の中から1つの操作履歴を特定するためのものである。107はキャンセルスイッチで、操作履歴詳細設定画面101で行った操作をキャンセルし、この画面を閉じるためのものである。
【0078】
108はOKスイッチで、履歴情報表示画面105に表示された設定情報を図3に示す操作画面に反映させて、操作履歴詳細設定画面101を閉じるためのものである。これにより、メインコントローラ部5501は、操作履歴詳細設定画面101で選択された操作履歴に基づく設定情報を図3に示す操作画面に表示させる。109は利用不可能な操作履歴をオペレータに明示する機能(明示機能)を有効にするか無効にするかを設定するための制御UIである。
【0079】
なお、個人履歴スイッチ104が押下(タッチ)されると、図1に示したメインコントローラ部5501からの制御により、液晶パネル3002には図6に示す個人認証画面401がポップアップ表示される。
【0080】
なお、認証済みのユーザが、該認証済みユーザの操作履歴内の特定の操作履歴又は該認証済みユーザの全操作履歴を指定し、図示しない履歴削除ボタンを指示すると、これを検知したメインコントローラ部5501が、該指定された履歴情報をHDD部5507から削除制御する。これにより、個人履歴を必要に応じて整理したり、個人履歴を全て削除して初期状態に戻すことが可能となる。
【0081】
また、所定の操作履歴を優先して表示させるように優先順位を設定可能に構成してもよい。
【0082】
さらに、所定の操作履歴にユーザの所望の名称を付して記憶可能に構成してもよい。
【0083】
また、認証済みの管理者が、該全操作履歴内の特定の操作履歴又は全操作履歴を指定し、図示しない履歴削除ボタンを指示すると、これを検知したメインコントローラ部5501が、該指定された履歴情報をHDD部5507から削除制御する。これにより、各個人履歴や非認証操作履歴を必要に応じて整理したり、全操作履歴を初期状態に戻すことが可能となる。
【0084】
さらに、各操作履歴が再利用される毎に、各操作履歴の再利用頻度をHDD部5507に保存しておき、メインコントローラ部5501が、所定の周期(例えば1ヶ月周期)で、各操作履歴の再利用頻度に基づいて、各操作履歴を削除するように構成してもよい。即ち、再利用頻度が所定の閾値より低い操作履歴や所定期間再利用されていない等の操作履歴を削除するように構成してもよい。
【0085】
図6は、図3に示した液晶パネル3002にポップアップ表示される個人認証画面の構成を示す模式図であり、図3と同一のものには同一の符号を付してある。
【0086】
図6において、402は個人IDスイッチで、個人ID入力モードに設定するためのものであり、この個人IDスイッチ402を押下することにより、テンキー3020を用いて個人ID入力部404へ個人IDを入力することが可能となる。
【0087】
403はパスワードスイッチで、パスワード入力モードに設定するためのものであり、このパスワードスイッチ403を押下することにより、テンキー3020を用いてパスワード入力部405へパスワードを入力することが可能となる。
【0088】
406は閉じるスイッチで、ポップアップ表示された個人認証画面401を閉じるためのスイッチである。
【0089】
なお、この個人認証画面401は、オペレータにより原稿給送装置201の原稿給紙台にコピー原稿がセットされた場合、オペレータによりIDスイッチ3022が押下された場合にも、ポップアップ表示される。
【0090】
以上の構成において、通常のコピー動作における一連の処理手順を図7のフローチャートを用いて説明する。
【0091】
図7は、本発明の画像形成装置を用いてコピー動作を行う場合の操作手順及び処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S301〜S315は各ステップを示し、特に、ステップS301〜S313は、オペレータの操作手順に対応し、ステップS314,S315は、図1に示したメインコントローラ部5501によりHDD部又はメインコントローラ部5501内のROM又はその他の記録媒体に格納されたプログラムに基づいて実行される。
【0092】
本発明の画像形成装置を用いてコピー動作を行う場合、オペレータはコピー原稿を原稿給送装置201か、プラテンガラス202上にセットする必要があるが、ここでは原稿給送装置201にセットした場合について説明する。
【0093】
オペレータが初めに原稿給送装置201の原稿給紙台にコピー原稿をセットしたことを原稿給紙装置201に設けられた図示しない原稿検知センサによってコピー原稿のセットが検知され、この情報はメインコントローラ5501へ伝えられる。
【0094】
そして、メインコントローラ5501はコピー原稿のセットを検知すると(S301)、操作部5502のI/O部5503と通信を行い、液晶パネル部5504へ、図6で示した個人認証画面401を表示するように命令する。この個人認証画面401は、操作パネル3001に配置された液晶パネル3002上に表示され、オペレータから見ることができる。一方、プラテンガラス202上にコピー原稿をセットした場合は、上記コピー原稿の自動検知が行われないため、オペレータはIDスイッチ3022を押下し、意図的に液晶パネル3002上に個人認証画面401を表示させることも可能である。
【0095】
通常オペレータは、この個人認証画面401が表示されると、個人IDスイッチ402を押下して(S302)、個人ID入力モードに設定した後、テンキー3020を用いて個人ID入力部404へ個人IDを入力する(S303)。続いてパスワードスイッチ403を押下して(S304)パスワード入力モードに設定した後、テンキー3020を用いてパスワード入力部405へパスワードを入力する(S305)。ただし、オペレータが個人認証を行いたくない場合、或いは個人認証IDを画像形成装置の管理者から提供されていない場合、個人IDとパスワードを入力せずに閉じるスイッチ406を押下することによって個人認証をスキップさせることが可能である。ただしこの場合、オペレータは個人認証することによって享受可能な一部のサービスを受けることができなくなる。
【0096】
通常のフローに従い、オペレータによって個人IDとパスワードが入力されると、続いてオペレータは閉じるスイッチ406を押下し、この入力を確定させる。
【0097】
このような液晶パネル3002上にソフト的に表示されたスイッチの押下は、タッチパネル部5505によって検知され、I/O部5503を介してメインコントローラ部5501へ伝えられる。メインコントローラ部5501はタッチパネル部5505から伝えられる個人IDスイッチ402,パスワードスイッチ403の入力情報に応じて個人ID入力モード,パスワード入力モードへ設定制御する。
【0098】
また、メインコントローラ部5501は、タッチパネル部5505から伝えられる入力情報(閉じるスイッチ406の押下情報)に応じて、入力された個人IDとパスワードを取得し、図1に示したHDD部5507(或いは図示していない不揮発性メモリ)等に記憶されたユーザIDテーブル501(後述する図8に示す)と照合する。
【0099】
図8は、本実施形態の画像形成装置においてユーザの認証情報を記憶するためにHDD部5507(或いは図示していない不揮発性メモリ)などに記憶されたユーザIDテーブルを示す図である。
【0100】
メインコントローラ部5501は、このユーザIDテーブル501の情報を基に、入力された個人IDとパスワードが有効なものであるか否かを確認し、正しいものと判断されると、個人認証画面401をクローズし、図3に示したコピー操作画面を液晶パネル3002上に表示する。
【0101】
一方、個人IDとパスワードが無効なものと判断されると、メインコントローラ部5501は、個人IDをパスワードの再入力を求めるために、個人認証画面401はクローズせずそのまま表示させる。ただし、オペレータが何らかの理由により個人認証を望まない場合、IDスイッチ3022やリセットスイッチ3016の押下によって、個人認証画面401を強制的にクローズすることも可能である。
【0102】
図3に示したコピー操作画面が液晶パネル3002上に表示されると、オペレータは必要に応じて以下に説明するステップS306〜S312の操作を行い、コピー動作を行うための各種設定を行う。
【0103】
コピーの倍率を変更する必要がある場合は、等倍スイッチ3009及び倍率スイッチ3010を操作してコピー倍率の設定を行う(S306)。倍率スイッチ3010を押下すると、これを検知したメインコントローラ部5501により、倍率を設定するための詳細設定画面が液晶パネル3002上に表示されるが、ここではその画面の説明を割愛する。
【0104】
以下同様に、用紙サイズを変更する必要がある場合は用紙サイズスイッチ3011を押下し、詳細設定画面を表示させた後、用紙サイズの選択を行う(S307)。印刷部数を変更する必要がある場合はテンキー3020を押下し、印刷部数の設定を行う(S308)。ソート方法を変更する必要がある場合はソータスイッチ3012を押下し、詳細設定画面を表示させた後、ソート方法の選択を行う(S309)。両面モードを変更する必要がある場合は両面スイッチS3013を押下し、詳細設定画面を表示させた後、両面モードの選択を行う(S310)。濃度を変更する必要がある場合は濃度設定スイッチ3008を操作し、濃度設定を行う(S311)。応用モードを利用したい場合は応用モードスイッチ3014を押下し、詳細設定画面を表示させた後、各応用モードの設定を行う(S312)。
【0105】
以上、説明した操作によってコピーを開始する準備が整うと、オペレータはスタートスイッチ3018を押下し、コピーの開始を画像形成装置に命令する(S313)。このスタートスイッチ3018の押下は操作部5502のスイッチ部5506によって検出され、I/O部5503を介して、メインコントローラ部5501に伝えられる。
【0106】
そして、メインコントローラ部5501では、このスタートスイッチ3018の押下を検知したタイミングで、操作履歴を操作履歴テーブル(後述する図9,図10に示す)に記憶する処理を行う(S314)。
【0107】
図9は、個人認証された各個人の操作履歴を記憶するためにHDD部5507(或いは図示していない不揮発性メモリ)などに記憶された個人操作履歴記憶テーブルを示す図である。
【0108】
図9に示すように、個人操作履歴記憶テーブルは、各ユーザ毎に設けられる。
【0109】
もし、ステップS302〜S305の操作手順によって、現在、画像形成装置を操作している個人の認証が完了している場合は、その個人用に設けられた個人操作履歴記憶テーブルへ、今回のコピー動作で設定した設定項目を記憶する。
【0110】
図9においては、操作履歴の番号と操作日時以外に、記憶される設定情報として、倍率、用紙サイズ、及び部数を例に挙げて記載しているが、その他にも画質、描画方法、印刷速度、フィニッシング処理、給紙処理、排紙処理など、コピー動作に関わるあらゆる設定項目が記憶可能であり、後ほど利用可能であることは言うまでもない。また、本実施形態ではコピー動作に言及しているが、デジタル複合機が持ち得るFAX機能、印刷機能、ボックス(データサーバ)機能、スキャナ機能、データ送信機能などに関わるあらゆる設定項目も操作履歴として記憶し、後ほど再利用できることは言うまでもない。
【0111】
図10は、個人認証されていない操作に関する操作履歴(非認証操作履歴)を記憶するためにHDD部5507(或いは図示していない不揮発性メモリ)等に格納された非認証操作履歴記憶テーブルを示す図である。
【0112】
個人認証が行われていないオペレータからの操作履歴は、図10に示した非認証操作履歴記憶テーブルに全て記憶される。
【0113】
この操作履歴を操作履歴テーブルに記憶する処理(S314)が終了すると、メインコントローラ部5501の制御のもと、図1,図2で説明したコピー処理が実行される(S315)。
【0114】
次に、本発明の操作履歴を用いた、コピー動作における一連の処理手順を説明する。
【0115】
操作履歴の利用は、図7に示したステップS312のタイミングで、応用モードスイッチ3014を押下することによって利用可能となる。応用モードスイッチ3014を押下すると、応用モード詳細設定画面3101が液晶パネル3002にポップアップ表示され、操作履歴スイッチ3102が操作可能となる。
【0116】
操作履歴スイッチ3102を押下すると、図5で示した本発明の操作履歴詳細設定画面101が液晶パネル3002にポップアップ表示され、操作履歴の利用が可能となる。
【0117】
図11,図12のフローチャートを用いて、本発明の画像形成装置において操作履歴を利用した場合のコピー機能の処理手順を以下に説明する。
【0118】
図11,図12は、本発明における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図1に示したメインコントローラ部5501によりHDD部又はメインコントローラ部5501内のROM又はその他の記録媒体に格納されたプログラムに基づいて実行される。なお、図11中のS801〜S815,図12中のS1401〜S1407は各ステップを示す。
【0119】
図4に示した応用モード画面3101の操作履歴スイッチ3102が押下されたことを図1に示したメインコントローラ部5501が検知すると、メインコントローラ部5501は、図11に示すフローチャートの処理を開始し、図5に示した操作履歴詳細設定画面101を表示する前に、現在の操作が個人認証済のオペレータによって行われているか否かの判定を行う(S801)。
【0120】
そして、ステップS801で、メインコントローラ部5501が個人認証済と判定した場合には、メインコントローラ部5501は、図1に示したHDD部5507の個人操作履歴記憶テーブル(図9)から、認証済のユーザIDに対応する操作履歴情報を読み出し(S802)、取得した操作履歴情報の中から、最も新しい操作履歴情報を履歴情報表示画面105に表示させる表示処理を行う(S803)。
【0121】
このステップS803で行われる表示処理を、図12のフローチャートを用いて更に詳しく説明する。
【0122】
このステップS803の表示処理では、図12に示すように、メインコントローラ部5501が初めに、利用不可能な操作履歴をオペレータに明示する機能を有効にするか無効にするかを設定するための制御UI109の設定を確認することにより明示機能の有効/無効を判定し(S1401)、メインコントローラ部5501が明示機能が有効に設定されていると判定した場合には、続けて現在の画像形成装置の状態を取得し(S1402)、表示されるべき操作履歴の設定情報の中に、現在、画像形成装置が利用不可能な設定項目が存在するか否かの判定を行う(S1403)。
【0123】
このステップS1403において、メインコントローラ部5501は、現在利用不可能な設定項目が存在しないと判定した場合には、履歴情報表示画面105に対応する操作履歴の設定情報を通常表示し(S1404)、続けて対応する操作履歴番号を通常表示する(S1405)。
【0124】
一方、ステップS1403で、メインコントローラ部5501は、現在利用不可能な設定項目が存在すると判定した場合には、履歴情報表示画面105に対応する操作履歴の設定情報を表示すると同時に、現在利用不可能な設定項目に対しては、グレーアウト(或いは点滅、反転など)表示することによって、オペレータに再利用不可能な設定項目を明示する(S1406)。
【0125】
続いてメインコントローラ部5501は、対応する操作履歴番号についてもグレーアウト(或いは点滅、反転など)表示を行い(S1407)、オペレータに対して、現在、この操作履歴番号に記憶された操作履歴が利用不可能であることを明示し、且つオペレータがこの操作履歴番号を選択できないように、OKスイッチ108をグレーアウトして、利用不可能な操作履歴が選択されることを防ぐ。このことを更に具体的に述べると、例えば、図13に示すように、操作履歴詳細設定画面102のA4用紙を利用したコピーの操作履歴「01」が、ステップS1403の調査で、現在、画像形成装置にA4用紙が入っていないため、利用できないことが分かったならば、履歴情報表示画面105に表示される用紙サイズ情報の「A4」と表示される部分をグレーアウトし、且つ操作履歴選択UI106に表示される番号及びOKスイッチ108をグレーアウトして、選択不可能な形態に表示制御する。これにより、オペレータが、現在利用できない操作履歴「01」を用いた設定を行ってしまうことを確実に防止することができる。
【0126】
以下、図12のS1401に説明を戻す。
【0127】
ステップ1401で、メインコントローラ部5501は、利用不可能な操作履歴をオペレータに明示する機能が無効に設定されていると判断された場合は、そのままステップS1404に分岐し、利用の可/不可に関らず、上述したように、設定情報,履歴番号を通常表示する(S1404,S1405)。
【0128】
以下、図11のステップS803に説明を戻す。
【0129】
図11のステップS803における表示処理の場合は、操作履歴選択UI106に表示される数値を「01」にし、最新の操作履歴が表示されていることを表す。ただし、個人認証されたオペレータの操作履歴が全く存在しない(認証された個人が初めて本画像形成装置を操作する)場合は、操作履歴選択UI106に表示される数値は「00」若しくは空白表示とし、履歴情報表示画面105は空白若しくは操作履歴が存在しない旨を通知するメッセージを表示することが望ましい。
【0130】
また、ステップS801で、メインコントローラ部5501は、個人認証を行っていない非認証ユーザによる操作であると判定された場合は、HDD部5507の個人操作履歴記憶テーブル(図9)から、全てのユーザの操作履歴と、非認証操作履歴記憶テーブル(図10)を読み出し(S804)、取得した操作履歴情報を全てマージしてタイムスタンプ順にソートした後、その中から最も新しい操作履歴情報を履歴情報表示画面105に表示する表示処理を行う(S805)。
【0131】
この時、ステップS805で行われる表示処理については、ステップSS803と同様であり、図12のフローチャートを用いて既に説明したため、ここではその説明を割愛する。
【0132】
なお、このステップS805における表示処理の場合も、ステップS803の場合と同様に、操作履歴選択UI106に表示される数値を「01」にし、最新の操作履歴が表示されていることを表す。ただし、操作履歴が全く存在しない(初めて本画像形成装置を操作する)場合は、操作履歴選択UI106に表示される数値は「00」若しくは空白表示とし、履歴情報表示画面105は空白若しくは操作履歴が存在しない旨を通知するメッセージを表示することが望ましい。
【0133】
次にオペレータからの操作が待機され、ステップS806において、メインコントローラ部5501は、全体履歴スイッチ103が押下されか否かを判定し、全体履歴スイッチ103が押下されたと判定した場合、前述のステップS804及びステップS805の処理を実行する。この処理は、例えば個人認証済のオペレータが、個人の操作履歴に限定されずに、全体の操作履歴を参照して利用したい場合に有効な手段である。
【0134】
一方、ステップS806で、メインコントローラ部5501が、全体履歴スイッチ103が押下されていないと判定した場合には、ステップS807に進み、メインコントローラ部5501は、個人履歴スイッチ104が押下されたか否かを判定する。
【0135】
ステップS807で、メインコントローラ部5501が、個人履歴スイッチ104が押下されたと判定した場合、メインコントローラ部5501は、個人認証画面401を液晶パネル3002上にポップアップ表示し(S808)、特定個人の操作履歴を表示するために、個人認証を行うようにオペレータに促す。ここでオペレータの操作により認証情報が入力され、メインコントローラ部5501は、個人認証に成功したか否かを判定する(S809)。
【0136】
ステップS809で、メインコントローラ部5501が、個人認証に成功したと判定した場合、ステップS802及びステップS803の処理を実行し、認証された個人の操作履歴が履歴情報表示画面105に表示されることになる。
【0137】
一方、ステップS809で、メインコントローラ部5501は、個人認証に成功しなかったと判定した場合、ステップS804及びステップS805の処理を実行し、全操作履歴が履歴情報表示画面105に表示されることになる。
【0138】
また、ステップS807で、メインコントローラ部5501が、個人履歴スイッチ104が押下されなかったと判定した場合には、ステップS810に進み、メインコントローラ部5501は、操作履歴UI106が操作されたか否かを判定する(S810)。
【0139】
ステップS810で、メインコントローラ部5501が、操作履歴UI106が操作されたと判定した場合、メインコントローラ部5501は、操作履歴106のUP/DOWNスイッチの操作に従い、表示される数値を加算または減算して表示するとともに、その操作履歴番号に対応する操作履歴を、個人操作履歴記憶テーブル(図9)若しくはステップS804でソートして生成された全体操作履歴テーブル(図10)から読み出して、この操作履歴の設定情報を表示するための表示処理を実行する(S811)。この時、ステップS811で行われる表示処理は、ステップS803,S805と同様であり、図12のフローチャートを用いて既に説明したため、ここではその説明を割愛する。
【0140】
なお、ステップS811における表示処理の場合は、操作履歴UI106のUP/DOWNスイッチの操作によって選択された操作履歴の番号が、操作履歴選択UI106に表示されることになる。
【0141】
一方、ステップS810で、メインコントローラ部5501が、操作履歴UI106が操作されなかったと判定した場合、ステップS812に進み、メインコントローラ部5501が、OKスイッチ108が押下されたか否かを判定する。
【0142】
ステップS812で、メインコントローラ部5501が、OKスイッチ108が押下されたと判定した場合、メインコントローラ部5501は、この時点で履歴情報表示画面105に表示されている設定情報を、画像形成装置にセットし(S813)、続いて操作履歴詳細設定画面101をクローズし(S814)、操作履歴を用いた一連の処理を終了する。
【0143】
一方、ステップS812で、メインコントローラ部5501が、OKスイッチ108が押下されなかったと判定した場合、ステップS815に進み、メインコントローラ部5501は、キャンセルスイッチ107が押下されたか否かを判定する。
【0144】
ステップS815で、メインコントローラ部5501が、キャンセルスイッチ107が押下されたと判定した場合、画像形成装置に対して設定を行う処理をスキップし、操作履歴詳細設定画面101をクローズし(S814)、操作履歴を用いた一連の処理が終了する。
【0145】
一方、ステップS815で、メインコントローラ部5501が、キャンセルスイッチ107が押下されなかったと判定した場合、メインコントローラ部5501は、ステップS806のオペレータからの操作待機状態に処理を戻す。
【0146】
以上説明した処理により、オペレータは全体操作履歴、或いは個人操作履歴を参照し、必要に応じて、過去に設定されたコピー機能の設定情報を画像形成装置に反映させることが可能となる。この処理の後に、オペレータによってスタートスイッチ3018が押下されると、ここで設定された設定情報を基に、図7のステップS315のコピー処理が実行される。
【0147】
以上が、本実施形態の操作履歴詳細設定画面101を利用して、画像形成装置のコピー機能を実行する手順である。
【0148】
なお、上記実施形態における個人認証の方法は、図9で説明した個人認証画面401を用いたユーザID(個人ID)とパスワードによって行われると記述しているが、この他にも、ICカード、IDカード、メモリカードなどの各種カードによる認証、音声認証、指紋認証、毛細血管による認証、静脈パターン認証、角膜認証、顔認証等、あらゆる認証方法が利用可能であることは言うまでもない。
【0149】
以上示したように、従来のように操作履歴全体が強制的に表示されることにより、実際には再利用する可能性が低い他人の操作履歴までが表示され、自分自身の操作履歴を見つけることが困難となってしまうこともなく、個人履歴により、容易に所望の操作履歴を選択設定することができる。
【0150】
また、個人毎に操作履歴を記憶し、履歴の記憶数の上限も個人毎に設けることにより、履歴の記憶数が上限に達してしまった場合でも、他人の履歴により自分の履歴が削除されてしまうことを防止することができる。
【0151】
さらに、操作履歴に記憶されている過去の操作が、該操作履歴の表示時点で利用不可能となっていた場合、その旨をオペレータに通知することにより、利用不可能な操作履歴に基づいて設定を行い、動作開始時にエラーとなってしまい、再度設定操作が必要となってしまう等の作業効率を下げる要因を確実に防止することができる。
【0152】
なお、本実施形態では、自装置のスキャナ部から原稿データを入力し自装置の印刷部で印刷処理するローカルコピーモードを例にして説明したが、上述した個人履歴,全体履歴機能を再利用して画像形成装置の設定操作を簡略化することは、ファクシミリ送信モード、ボックスモード、自装置のスキャナ部から原稿データを入力し他装置の印刷部で印刷処理させるリモートコピーモードのいずれにも適用可能であることはいうまでもない。
【0153】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、画像形成装置の操作部に表示される操作履歴詳細設定画面から、画像形成装置に記憶される個人履歴又は全体履歴を呼び出して、画像形成装置のコピー機能,FAX機能,ボックス機能等の設定に再利用する構成について説明したが、画像形成装置と通信可能な情報処理装置上で動作するプリンタドライバの設定画面から、画像形成装置に記憶される個人履歴又は全体履歴を呼び出して、情報処理装置から送信するデータのプリント機能の設定に再利用するように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
【0154】
図14は、本発明の第2実施形態を示す情報処理装置及び画像形成装置を含むシステムの構成を示すブロック図である。
【0155】
図14において、100は図1に示した画像形成装置、200は情報処理装置で、画像形成装置100と情報処理装置200とは、LAN300を介して接続されており、情報処理装置200は、画像形成装置100のクライアントPCとして動作可能である。なお、画像形成装置100の構成は、図1に示してあるのでここでは説明は省略する。以下、情報処理装置200の構成について説明する。
【0156】
図14において、1はCPUで、ROM3のプログラム用ROM,外部記憶装置11に記憶されたプログラム(画像形成装置100のプリンタドライバプログラム等)に基づいてシステムバス4に接続された各デバイスを制御することにより、画像形成装置100を用いたプリント処理を実行可能である。
【0157】
また、このROM3のフォント用ROMにはフォントデータ等を記憶し、ROM3のデータ用ROMには各種データを記憶する。2はRAMで、CPU1の主メモリ,ワークエリア等として機能する。
【0158】
5はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)9や図示しないポインティングデバイス、例えばマウスからの入力を制御する。6はビデオコントローラ(VC)で、モニタ(Monitor)10の表示を制御する。
【0159】
7はメモリコントローラ(MC)で、外部記憶装置11とのアクセスを制御する。この外部記憶装置11は、例えば、ハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD),CD−ROM,DVD−ROM等を含むものとする。
【0160】
8はネットワークインタフェースカード(NIC)で、所定のプロトコルを用いてLAN300を介してインターネット等のネットワークとの通信を制御する。
【0161】
図15,図16は、図14に示した情報処理装置200上で実行されるプリンタドライバのUI画面表示の一例を示す模式図であり、モニタ10上に表示される。
【0162】
図15,図16において、900はプリンタドライバUI画面であり、図15はページ設定の画面UIに対応し、図16はユーザID/操作設定履歴の画面UIに対応し、同一のものには同一の符号を付してある。
【0163】
まず、図15のページ設定の画面UIについて説明する。
【0164】
図15において、901はページ設定タブで、用紙サイズ,印刷の向きなどのページ構成を設定するためのものである。902は仕上げタブで、印刷の仕上げに関する設定を行うためのものである。
【0165】
903は給紙タブで、給紙に関する設定を行うためのものである。904は印刷品質タブで、印刷品質に関する設定を行うためのものである。905はユーザID/操作履歴タブで、ユーザIDの設定や操作履歴の操作を行うためのものである。このユーザID/操作履歴タブ905が選択された場合、CPU1は、モニタ10に表示されるプリンタドライバのUI画面表示を、図15に示すページ設定の画面UIから図16に示すユーザID/操作設定履歴の画面UIに切り替え表示制御する。
【0166】
907はお気に入り設定UIで、ユーザが頻繁に利用する設定を予め登録し、簡単な操作で設定を変更することを可能にする。908は追加スイッチで、お気に入りに新しい設定を追加するためのものである。909は編集スイッチで、お気に入りに登録済の設定内容を変更するためのものである。
【0167】
910はプリンタドライバの動作モード設定UI、911は原稿サイズ設定UI、912は出力用紙サイズ設定UI、913は部数設定UI、914は印刷の向き設定UIである。
【0168】
915はページレイアウト設定UI、916は配置順設定UI、917はスタンプ印刷制御UI、918はスタンプデータ選択UIである。919はスタンプ編集スイッチで、スタンプデータを編集するためのものである。
【0169】
920はプレビュー画面で、現在の設定を視覚的に表すためのものである。921は設定確認スイッチで、設定を一覧表で確認するためのものである。922はページオプションスイッチで、日付やページ番号などのページオプションを設定するためのものである。923は標準に戻すスイッチで、各種設定を標準設定に初期化するためのものである。
【0170】
924はOKスイッチで、このプリンタドライバUI画面900での設定情報を画像形成装置に反映させてから、このプリンタドライバUI画面900を閉じるためのものである。
【0171】
925はキャンセルスイッチで、このプリンタドライバUI画面900での設定情報を画像形成装置に反映さずに、このプリンタドライバUI画面900を閉じるためのものである。
【0172】
926はヘルプスイッチで、このプリンタドライバUI画面900での設定方法の説明画面を表示するためのものである。
【0173】
なお、プリンタドライバのUI画面は、各設定/選択内容によって変動するため、図15はプリンタドライバが表示することができるUIの一例であり、これに限られるものではない。
【0174】
次に、図16のユーザID/操作設定履歴の画面UIについて説明する。
【0175】
図16において、1001はユーザID制御UIで、このユーザID/操作設定履歴の画面UI上で設定されたユーザIDを印刷に利用するか否かを制御するためのものである。
【0176】
1002はユーザID入力UI,1003はパスワード入力UIで、画像形成装置100へのユーザID,パスワードを入力するためのものである。1004は操作履歴スイッチで、図17に示すプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面を表示するためのものである。この操作履歴スイッチ1004が指示された場合、CPU1は、モニタ10に図17に示すプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面を表示させる。
【0177】
図17は、図14に示した情報処理装置200上で実行されるプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面の一例を示す模式図であり、操作履歴スイッチ1004が指示された場合にモニタ10上に表示される。
【0178】
図17において、1100はプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面である。1101はプリンタドライバ履歴情報表示画面であり、操作日時と、画質,描画方法,印刷速度,フィニッシング処理,給紙処理,排紙処理のいずれか1つ或いは複数の画像形成処理に関する設定情報とを含む情報を表示する。
【0179】
1102は個人操作履歴選択UIで、個人操作履歴の表示を指示するためのものである(即ち、履歴モードを個人履歴モードに設定するものである)。1103は全体操作履歴選択UIで、全体操作履歴の表示を指示するためのものである(即ち、履歴モードを全体履歴モードに設定するものである)。
【0180】
また、全体履歴がプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面1101に表示されている場合(全体履歴モードの場合)には、どのユーザが操作した履歴であるかを示す操作ユーザ名等もプリンタドライバ操作履歴情報表示画面1101に表示するようにしてもよい。
【0181】
1104はプリンタドライバ操作履歴選択UIで、過去の操作履歴の中から1つを選択するためのものである。1105は利用不可能な操作履歴をオペレータに明示する機能を有効にするか無効にするかを設定するための制御UIである。
【0182】
なお、プリンタドライバ操作履歴詳細設定画面1100の表示時点で、既に個人認証がなされている場合には、操作履歴に個人履歴を設定し、まだ個人認証がなされていない場合には、操作履歴に全体履歴を設定し、全体操作履歴スイッチ1103,個人操作履歴スイッチ1102により切り替え可能とする。
【0183】
また、全体履歴がプリンタドライバ操作履歴情報表示画面1101に表示されている場合には、どのユーザが操作した履歴であるかを示す操作ユーザ名等もプリンタドライバ操作履歴情報表示画面1101に表示するようにしてもよい。
【0184】
1106はページ設定タブで、選択された操作履歴における用紙サイズ,印刷の向きなどのページ構成の設定をプリンタドライバ履歴情報表示画面1101に表示するためのものである。1107は仕上げタブで、選択された操作履歴における印刷の仕上げに関する設定をプリンタドライバ履歴情報表示画面1101に表示するためのものである。1108は給紙タブで、選択された操作履歴における給紙に関する設定をプリンタドライバ履歴情報表示画面1101に表示するためのものである。904は印刷品質タブで、選択された操作履歴における印刷品質に関する設定をプリンタドライバ履歴情報表示画面1101に表示するためのものである。
【0185】
1110はOKスイッチで、このプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面1100で選択された操作履歴に対応する設定情報を図15に示したプリンタドライバUI画面900に反映させてから、このプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面1100を閉じるためのものである。
【0186】
1111はキャンセルスイッチで、このプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面1100で選択された操作履歴に対応する設定情報を画像形成装置に反映さずに、このプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面1100を閉じるためのものである。
【0187】
1112はヘルプスイッチで、このプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面1100操作方法の説明画面を表示するためのものである。
【0188】
以上説明した図15〜図17のプリンタドライバ画面と、図18,図19のフローチャートを用いて、本実施形態のプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面を利用して画像形成装置の印刷機能を実行する手順を以下に説明する。
【0189】
図18,図19は、本発明における第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図14に示した情報処理装置200のCPU1により外部記憶装置11又はその他の記録媒体に格納されたプログラムに基づいて実行される。なお、図18中のS1201〜S1218,図19中のS1501〜S1507は各ステップを示す。
【0190】
初めにオペレータが印刷クライアントとなる情報処理装置200上でプリンタドライバを起動指示したことをCPU1が検知すると、CPU1はプリンタドライバを起動する(S1201)。
【0191】
そして、プリンタドライバは起動すると、初めにCPU1は、図16に示したユーザID/操作履歴タブ905内に設けられたユーザID制御UI1001が有効に設定され、且つユーザID入力UI1002及びパスワード入力UI1003に何らかの値がセットされているか否かをチェックすることによりユーザIDが有効であるか否かを判定する(S1202)。ここでCPU1が、ユーザIDが有効であると判定した場合、ユーザID入力UI1002及びパスワード入力UI1003にセットされたユーザID,パスワードを基に画像形成装置100と通信してユーザ認証を行い(S1203)、ステップS1204に進む。詳細には、ユーザID入力UI1002及びパスワード入力UI1003にセットされたユーザID,パスワード及び認証依頼を画像形成装置100に送信して画像形成装置に認証依頼を行う。すると画像形成装置100は、情報処理装置200から受信したユーザID,パスワードを図8に示したユーザIDテーブル501と照合して認証処理し、認証処理結果を情報処理装置200に返送する。そして、情報処理装置200は画像形成装置100からの認証結果を受け取り、CPU1が認証の有無を判断する。
【0192】
一方、ステップS1202で、CPU1が、ユーザIDが有効でないと判定した場合、ステップS1203によるユーザ認証はスキップし、ステップS1204に進む。
【0193】
続いて、プリンタドライバ(CPU1)は画像形成装置100と通信し、画像形成装置100のHDD部5507の個人操作履歴記憶テーブル(図9)に記憶されている全てのユーザの操作履歴と非認証操作履歴記憶テーブル(図10)に記憶されている非認証の操作履歴とを取得し(S1204)、取得した全ての操作履歴をクライアントPC(情報処理装置200)上の記憶領域(例えば、RAM2)に記憶する(S1205)。
【0194】
さらにプリンタドライバ(CPU1)は、画像形成装置100と通信して、現在の画像形成装置100の状態を取得し(情報処理装置200が画像形成装置100に要求し、要求された画像形成装置100が情報処理装置200に状態を返送する)、クライアントPC(情報処理装置200)上の記憶領域(例えば、RAM2)に記憶しておく(S1219)。この時記憶される画像形成装置100の状態情報としては、画像形成装置100のエラー発生状況,画像形成装置100のオプション等による構成情報,給紙メディアに関するサイズや残量情報等が含まれている。
【0195】
続いてプリンタドライバ(CPU1)は、図15に示したようなプリンタドライバのUI画面をモニタ10に表示し、オペレータからの操作を待機する。もしオペレータがUIの操作に迷った場合は、ヘルプスイッチ926を押下することによって、操作に関わるガイダンスをポップアップ表示することもできる。
【0196】
また、オペレータがユーザIDの設定等を行いたい場合、ユーザID/操作履歴タブ905を選択操作し、図16に示したプリンタドライバの画面を表示させる。続いてオペレータはユーザID入力UI1002にユーザIDを入力し、必要ならばパスワード入力UI1003にパスワードを入力した後、ユーザID制御UI1001をチェックし、OKスイッチ924を押下して、ユーザIDの使用を有効にすれば良い。オペレータがこの操作を行うと、前述したようにプリンタドライバは、画像形成装置100に問い合わせてユーザ認証を行い、正しく認証されれば、ユーザ認証されたユーザにのみ提供されるサービスを享受することができるようになる。
【0197】
また、オペレータがプリンタドライバの操作履歴を用いてプリンタドライバの設定を行いたい場合は、プリンタドライバ操作履歴スイッチ1004を押下し、図17に示したプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面1100を表示させ、この画面を操作することによって実現可能である。
【0198】
プリンタドライバ(CPU1)はオペレータからの操作を待機し、ステップS1206において、全体操作履歴選択UI1103が押下されたか否かを判定し、押下されたと判定した場合、前述のステップS1205で記憶領域に保存した全ての操作履歴を読み出し、これらをマージし、タイムスタンプ(各操作履歴記憶テーブルの操作日時に該当)順にソートし(S1207)、最も新しい操作履歴情報をプリンタドライバ履歴情報表示画面1101に表示する表示処理を行う(S1208)。
【0199】
このステップS1208で行われる表示処理を、図19のフローチャートを用いて更に詳しく説明する。
【0200】
このステップS1208の表示処理では、CPU1が初めに、利用不可能な操作履歴をオペレータに明示する機能を有効にするか無効にするかを設定するための制御UI1105(図17)の設定を確認することにより明示機能有効の有無を判定し(S1501)、CPU1が明示機能有効と判定した場合には、続けてステップS1219で記憶した画像形成装置100の状態を上述した記憶領域から読み出し(S1502)、表示されるべき操作履歴の設定情報の中に、現在、画像形成装置100が利用不可能な設定項目が存在するか否かの判定を行う(S1503)。
【0201】
このステップS1503において、CPU1は、現在利用不可能な設定項目が存在しないと判定した場合には、ステップS1504に進む。
【0202】
そして、CPU1は、プリンタドライバ履歴情報表示画面1101に対応する操作履歴の設定情報を通常表示し(S1504)、続けて対応する操作履歴番号を通常表示する(S1505)。
【0203】
一方、ステップS1503で、CPU1は、現在利用不可能な設定項目が存在すると判定した場合には、プリンタドライバ履歴情報表示画面1101に対応する操作履歴の設定情報を表示すると同時に、現在利用不可能な設定項目に対しては、グレーアウト(或いは点滅、反転など)表示することによって、オペレータに再利用不可能な設定項目を明示する(S1506)。
【0204】
続いてCPU1は、現在利用不可能な設定項目に対応する操作履歴番号についてもグレーアウト(或いは点滅、反転など)表示を行い(S1507)、オペレータに対して、現在、この操作履歴番号に記憶された操作履歴が利用不可能であることを明示し、且つオペレータがこの操作履歴番号を選択できないように、OKスイッチ1110をグレーアウトして、利用不可能な操作履歴が選択されることを防ぐ。このことを更に具体的に述べると、例えば、図20に示すように、A4用紙を利用したコピーの操作履歴「01」が、ステップS1503の調査で、現在、画像形成装置にA4用紙が入っていないため、利用できないことが分かったならば、プリンタドライバ履歴情報表示画面1101に表示される用紙サイズ情報の「A4」と表示される部分をグレーアウトし、且つ操作履歴選択UI1104に表示される番号及びOKスイッチ1110をグレーアウトして、選択不可能な形態に表示制御する。これにより、オペレータが、現在利用できない操作履歴「01」を用いた設定を行ってしまうことを確実に防止することができる。
【0205】
また、ステップS1501で、CPU1は、利用不可能な操作履歴をオペレータに明示する機能が無効に設定されている(明示機能が有効でない)と判定した場合は、そのままステップS1504に分岐し、現在、利用の可/不可に関らず、上述したように、設定情報,履歴番号を通常表示する(S1504,S1505)。
【0206】
以下、図18のステップS1208に説明を戻す。
【0207】
なお、ステップS1208における表示処理の場合は、操作履歴選択UI1104に表示される数値を「01」にし、最新の操作履歴が表示されていることを表す。ただし、個人認証されたオペレータの操作履歴が全く存在しない(認証された個人が初めて本画像形成装置を操作する)場合は、操作履歴選択UI1104に表示される数値は「00」若しくは空白表示とし、プリンタドライバ履歴情報表示画面1101は空白若しくは操作履歴が存在しない旨を通知するメッセージを表示することが望ましい。
【0208】
また、ステップS1208で、上述した最も新しい操作履歴情報をプリンタドライバ履歴情報表示画面1101に表示する処理が終了すると、ステップS1206に戻り、プリンタドライバ(CPU1)は、再びオペレータからの操作を待機する。
【0209】
一方、ステップS1206で、CPU1が、全体操作履歴選択UI1103が押下されていないと判定した場合には、CPU1は、ステップS1209において、個人操作履歴選択UI1102が押下されたか否かを判定し、押下されたと判定した場合、現在プリンタドライバを操作しているオペレータが既に個人認証済みであるか否かのチェックを行い(S1210)、個人認証が行われていないと判定した場合には、ステップS1202に戻って画像形成装置との個人認証を行う処理を行う。
【0210】
一方、CPU1がステップS1210で、個人認証済みであると判定した場合には、CPU1は、前述のステップS1205で記憶領域に保存した全ての操作履歴の中から、認証済のユーザIDに対応する操作履歴情報を読み出し、これらをマージし、タイムスタンプ(各操作履歴記憶テーブルの操作日時に該当)順にソートし(S1211)、最も新しい操作履歴情報をプリンタドライバ履歴情報表示画面1101に表示する表示処理を行う(S1212)。
【0211】
この時、ステップS1212で行われる表示処理については、ステップS1208の表示処理と同様であり、図19のフローチャートを用いて既に説明したため、ここではその説明を割愛する。
【0212】
なお、このステップS1212における表示処理の場合も、ステップS1208の場合と同様に、操作履歴選択UI1104に表示される数値を「01」にし、最新の操作履歴が表示されていることを表す。ただし、操作履歴が全く存在しない(初めて本画像形成装置を操作する)場合は、操作履歴選択UI1104に表示される数値は「00」若しくは空白表示とし、プリンタドライバ履歴情報表示画面1101は空白若しくは操作履歴が存在しない旨を通知するメッセージを表示することが望ましい。
【0213】
そして、ステップS1212で、最も新しい操作履歴情報をプリンタドライバ履歴情報表示画面1101に表示する処理が終了すると、プリンタドライバ(CPU1)は、再びオペレータからの操作を待機する。
【0214】
また、ステップS1209で、CPU1が個人履歴選択でないと判定した場合には、ステップS1213に進み、プリンタドライバ操作履歴UI1104が操作されたか否かを判定する。
【0215】
そして、ステップS1213で、CPU1がプリンタドライバの操作履歴選択UI1104が操作されたと判定した場合には、操作履歴選択UI1104のUP/DOWNスイッチの操作に従い、表示される数値を加算または減算して表示するとともに、その操作履歴番号に対応する操作履歴を、プリンタドライバ履歴情報表示画面1101に表示する表示処理を行う(S1214)。
【0216】
この時、ステップS1214で行われる表示処理についても、ステップS1208の表示処理と同様であり、図19のフローチャートを用いて既に説明したため、ここではその説明を割愛する。
【0217】
なお、ステップS1214における表示処理の場合は、操作履歴選択UI1104のUP/DOWNスイッチの操作によって選択された操作履歴の番号が、操作履歴選択UI1104に表示されることになる。
【0218】
また、ステップS1213で、CPU1がプリンタドライバの操作履歴選択UI1104が操作されていないと判定した場合には、ステップS1215に進み、CPU1は、OKスイッチ924が押下されたか否かを判定する。
【0219】
そして、CPU1がステップS1215で、OKスイッチ1110が押下されたと判定した場合には、CPU1は、この時点でプリンタドライバ履歴情報表示画面1101に表示されている設定情報を、プリンタドライバの設定領域(例えばRAM2内に確保される領域)にセットし(これにより、図15に示すプログラム操作画面900に反映される)(S1216)、続いて図17に示したプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面1100をクローズし(S1217)、操作履歴を用いた一連の処理を終了する。
【0220】
一方、ステップS1215で、CPU1がOKスイッチ1110が押下されていないと判定した場合には、ステップS1218に進み、CPU1はキャンセルスイッチ1111が押下されたか否かを判定し、キャンセルスイッチ1111が押下されたと判定した場合には、プリンタドライバに対して設定を行う処理(S1216)をスキップし、続いてステップS1217に進み、図17に示したプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面1100をクローズし、操作履歴を用いた一連の処理を終了する。
【0221】
一方、ステップS1218で、CPU1がキャンセルスイッチ1111が押下されていないと判定した場合には、そのままステップS1206の処理に戻り、オペレータからの操作待機状態に戻る。
【0222】
以上説明した処理により、オペレータは画像形成装置に記憶された全体操作履歴、或いは個人操作履歴を取得し、必要に応じて、過去に設定された印刷機能の設定情報をプリンタドライバに反映させることが可能となる。本実施形態ではこれまで述べてきたように、プリンタドライバが過去に使用した設定情報は、画像形成装置側に設けられた操作履歴記憶テーブル(図9,図10)に記憶することによって、認証オペレータが複数のクライアントPC(情報処理装置200)から操作した場合においても、洩らすことなく操作履歴を取得し、再利用可能な仕組みを提供するものであるが、操作履歴記憶テーブルをクライアントPC側に設けることにより、オペレータが操作中のクライアントPCからのみ操作履歴を取得し、再利用可能なシステムが構築可能であることは言うまでもない。
【0223】
そして、以上図18,図19を用いて説明した一連処理の後に、図15で示したプリンタドライバのOKスイッチ924が押下され、さらに図示しない印刷ダイアログ上のOKスイッチ(印刷実行開始を指示するためのスイッチ)が押下されると、CPU1は、ここで設定された設定情報,印刷命令を順次、画像形成装置に送信し、画像形成装置で印刷処理が開始される。この印刷処理手順について、図21のフローチャートを用いて以下に説明する。
【0224】
図21は、本発明における第3の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、印刷処理時における画像形成装置の処理に対応する。なお、このフローチャートの処理は、図1に示したメインコントローラ部5501によりHDD部5507又はメインコントローラ部5501内のROM又はその他の記録媒体に格納されたプログラムに基づいて実行される。また、S1301〜S1306は各ステップを示す。
【0225】
プリンタドライバ(CPU1)は、上述した図示しない印刷ダイアログ上のOKスイッチ(印刷実行開始を指示するためのスイッチ)が押下されたことを検知すると、このタイミングに同期して、画像形成装置100に対して、プリンタドライバの設定情報を送信する。
【0226】
画像形成装置100側では、メインコントローラ部5501が、このプリンタドライバ設定情報が受信されるまで待機し(S1301)、プリンタドライバ設定情報の受信が終了した(受信済み)と判定した場合には、メインコントローラ部5501は、現在印刷中のユーザが個人認証済みか否かの確認を行う(S1302)。なお、プリンタドライバにおける個人認証の手順は図18のフローチャートで説明した通りである。
【0227】
そして、メインコントローラ部5501がステップS1302で、現在印刷中のユーザが個人認証済みであると判定した場合には、ステップS1301で受信した設定情報を、図9で示した個人操作履歴記憶テーブルの認証された個人に該当するテーブルへ記憶するとともに画像形成装置100に設定する(S1303)。
【0228】
一方、メインコントローラ部5501がスステップS1302で、個人認証されていないオペレータからの印刷であると判定した場合には、ステップS1301で受信した設定情報を、図10で示した非認証操作履歴記憶テーブルへ記憶するとともに画像形成装置100に設定する(S1304)。
【0229】
なお、プリンタドライバは、設定情報の送信が終了すると、続けて印刷の実行命令を画像形成装置に向けて送信するため、画像形成装置100側では、メインコントローラ部5501がこの印刷命令を待機し(S1305)、印刷命令の受信が行われると、続けて送られてくる印刷データの受信と、印刷処理を実行する(S1306)。
【0230】
以下にステップS1306で行われる印刷データの受信と印刷処理に関する動作を図1,図2を参照して詳しく説明しておく。
【0231】
プリンタドライバから送られてくる印刷データは、例えばLANを通じてNIC部5510で受信される。NIC部5510においては、トランス部5512でLANから受信した信号を本画像形成装置が扱える信号に変換された後、LANコントローラ5511によってデータ受信される。LANコントローラ5511でデータ受信した印刷データは、拡張バス5509を介して、メインコントローラ部5501に一旦送られる。
【0232】
メインコントローラ部5501では、プリンタドライバから送られてくる様々な画像フォーマットや、PDL言語の印刷データを、本画像形成装置の印刷部5513が扱うことが可能なデータ形式に変換した後、印刷部5513に送り、印刷処理を促す。
【0233】
印刷部5513の出力処理部5514に入力された画像データは、トナーの濃度諸特性を考慮した濃度データに変換するためのガンマ補正と、シャープネス処理、スムージング処理が施され、PWM部5515へ送られる。PWM部5515では、入力されたデジタル信号を基に、アナログ信号であるレーザ駆動信号を生成し、プリンタ部5516に出力する。
【0234】
このレーザ駆動信号は、レーザ発光部210を駆動するものであり、この信号に応じたレーザ光をレーザ発光部210から発行する。このレーザ光は感光ドラム211に照射され、感光ドラム211にはレーザ光に応じた潜像が形成される。
【0235】
この感光ドラム211の潜像の部分には現像器212によって現像剤が付着される。そして、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、紙カセット213、または紙カセット214のいずれかから記録紙を給紙して転写部215へ搬送し、感光ドラム211に付着された現像剤を記録紙に転写する。
【0236】
そして、現像剤の乗った記録紙は定着部216に搬送され、定着部216の熱と圧力により現像剤は記録紙に定者される。定着部216を通過した記録紙は排出ローラ217によって排出され、ソータ219は排出された記録紙をそれぞれのビンに収納して記録紙の仕分けを行う。なお、ソータ219にソート方法の設定が行われていない場合は、最上ビンに記録紙を収納する。
【0237】
また、両面印刷モードが設定されている場合は、排出ローラ217のところまで記録紙を搬送した後、排出ローラ217の回転方向を逆転させ、フラッパ218によって再給紙搬送路へ導く。多重記録が設定されている場合は、記録紙を排出ローラ217まで搬送しないようにフラッパ218によって再給紙搬送路へ導く。再給紙搬送路へ導かれた記録紙は上述したタイミングで転写部215へ給紙され、再び印刷処理が実行される。
【0238】
以上が、ステップS1306で行われる印刷データの受信と印刷処理に関する動作の説明に対応する。
【0239】
以上が、本発明のプリンタドライバ操作履歴詳細設定画面(図17)を利用して、画像形成装置の印刷機能を実行する手順に対応する。
【0240】
なお、上記実施形態における個人認証の方法は、図16で説明したプリンタドライバ画面のユーザID/操作履歴タブ905を用いたユーザID(個人ID)とパスワードによって行われると記述しているが、この他にも、ICカード、IDカード、メモリカードなどの各種カードによる認証、音声認証、指紋認証、毛細血管による認証、静脈パターン認証、角膜認証、顔認証等、あらゆる認証方法が利用可能であることは言うまでもない。
【0241】
以上示したように、情報処理装置側で表示される画像形成装置のプリンタドライバの設定画面においても、前記画像形成装置で過去に操作された個人履歴又は全体履歴から容易に所望の操作履歴を選択して設定(再利用)することができる。
【0242】
さらに、操作履歴に記憶されている過去の操作が、該操作履歴の表示時点で利用不可能となっていた場合、情報処理装置側で表示される画像形成装置のプリンタドライバの設定画面においても、その旨をオペレータに通知できることにより、利用不可能な操作履歴に基づいて設定を行い、プリント動作開始時にエラーとなってしまい、再度プリント設定操作が必要となってしまう等の作業効率を下げる要因を確実に防止することができる。
【0243】
なお、本実施形態では、情報処理装置上で画像形成装置のプリンタドライバを起動し、該プリンタドライバの設定画面上にプリントモードにおける個人操作履歴又は全体操作履歴を選択的に表示してプリント設定に再利用可能とする構成について説明したが、情報処理装置上で画像形成装置のスキャナドライバを起動し、該スキャナドライバの設定画面上にスキャナモードにおける個人操作履歴又は全体操作履歴を選択的に表示してスキャン設定に再利用可能とするように構成してもよい。
【0244】
また、上記各実施形態では、ユーザ認証の有無に関らず、履歴を画像形成装置に記憶させる構成について説明したが、ユーザ認証がある場合のみ履歴を画像形成装置に記憶させるように構成してもよい。
【0245】
さらに、上記各実施形態では、履歴を画像形成装置に記憶させる構成について説明したが、ユーザが図示しないユーザインタフェースにより、履歴モードを解除する設定を行った場合(この設定は、HDD部5507に記憶される)、該ユーザの履歴は記憶しないように構成してもよい。
【0246】
また、履歴の記憶タイミング毎に、履歴の記憶の有無をユーザが選択可能に構成してもよい。
【0247】
以下、上述した本発明の実施形態と従来の技術の欄に示した特許文献1との比較を行う。
【0248】
まず、上述した本発明の各実施形態では、個人操作履歴,非認証操作履歴をそれぞれ保持し、個人操作履歴又は全体操作履歴自体を選択的にオペレータに利用させるものである。また、個人操作履歴を現在の画像形成装置の状態に合わせて加工し、利用不可能な履歴をマスクして、ユーザが誤って利用不可能な設定をしてしまうことを防止するものである。
【0249】
これに対して、特許文献1に示される画像形成装置では、個人の操作履歴を保持しているものの、該保持している個人の操作履歴は、使用者に対する対応モードを変更し、画像形成装置の動作をカスタマイズするために用いられるものであり、上述した本発明の各実施形態のように操作履歴自体をオペレータによる設定に利用させたり、また操作履歴を現在の装置の状態に合わせて加工し、利用不可能な機器をマスクするなどの本発明の各実施形態の特徴的構成については何ら記載されていない。この点において、本発明の各実施形態と特許文献1とは根本的に異なるものである。
【0250】
以上示した点は、本発明の各実施形態と、上記特許文献1に記載されるような画像形成装置との相違を考察する上で、特に留意すべき事項と考える。
【0251】
なお、図3〜図6,図13,図15〜図17,図20の各種画面や、図8〜図10の各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0252】
以上、本発明の実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0253】
なお、上記各実施形態及びその変形例のいずれか又は全てを合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0254】
以上より、操作者を認証するための個人認証を行い、入力された操作命令に基づく操作履歴を前記認証された個人毎にメモリに記憶し、該記憶された個人毎の操作履歴から前記認証された個人の操作履歴を表示制御し、該表示された操作履歴の中から任意の操作履歴を選択し、該選択された操作履歴に基づいて前記画像形成装置の設定を行うので、実際には再利用する可能性が低い他人の操作履歴までが表示され自分自身の操作履歴を見つけることが困難になるという従来の問題と、操作履歴を記憶できる数の上限に達した場合に古い操作履歴が他人の操作により削除されてしまうという従来の問題点を解決し、操作者は所望の操作履歴を容易に選択して再利用することができる。
【0255】
また、画像形成装置の状態を取得し、該取得した前記画像形成装置の状態に応じて、操作履歴の表示を制御するので、操作履歴を用いて設定した過去の操作がその時点で利用不可能であったとしてもオペレータはそれに気づき辛く、実際にコピー動作を開始する時点になって、画像形成装置に表示されるエラーメッセージによって不正な設定があったことに初めて気づき、再設定により生産性の低下を招くという従来の問題点を解決し、操作者が誤って、その時点で利用できない操作履歴を設定してしまうことを確実に防止することができ、結果として、再設定による生産性の低下を防止することができる。
【0256】
さらに、情報処理装置側で操作者の認証を画像形成装置に依頼して操作者を認証し、情報処理装置側で前記画像形成装置によって認証された個人の操作履歴を前記画像形成装置から取得して表示制御し、情報処理装置により、前記表示手段に表示された操作履歴の中から任意の操作履歴を選択し、該選択された操作履歴に基づく前記画像形成装置の設定情報を前記画像形成装置に送信し、画像形成装置側で前記情報処理装置より受信した設定情報を操作履歴として前記認証された個人毎にメモリに記憶し、画像形成装置側で前記情報処理装置より受信した設定情報に基づいて前記画像形成装置の設定を行うので、情報処理装置から画像形成装置を利用する場合であっても、操作者個人の操作履歴から、所望の操作履歴を容易に選択して再利用することができる。
【0257】
また、情報処理装置側で画像形成装置の状態を画像形成装置から取得し、該取得した前記画像形成装置の状態に応じて、操作履歴の表示を制御するので、情報処理装置から画像形成装置を利用する場合であっても、操作者が誤って、その時点で利用できない操作履歴を設定してしまうことを確実に防止することができ、結果として、再設定による生産性の低下を防止することができる。
【0258】
従って、複数操作者が使用する環境や操作時の装置状態を考慮した操作者本位の優れた操作履歴利用環境を備えた画像形成装置を提供することができる等の効果を奏する。
【0259】
以下、図22に示すメモリマップを参照して本発明に係る画像形成装置,情報処理装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0260】
図22は、本発明に係る画像形成装置,情報処理装置で読み取り(読み出し)可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体(記録媒体)のメモリマップを説明する図である。
【0261】
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0262】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0263】
本実施形態における図11,図12,図18,図19,図21に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0264】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0265】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0266】
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0267】
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
【0268】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0269】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
【0270】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0271】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0272】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0273】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0274】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0275】
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
【産業上の利用可能性】
【0276】
上記第1実施形態では、主に、自装置のスキャナ部から原稿データを入力し自装置の印刷部で印刷処理するローカルコピーモードを例にして説明したが、上述した個人履歴,全体履歴機能を再利用して画像形成装置の設定操作を簡略化することは、ファクシミリ送信モード、ボックスモード、自装置のスキャナ部から原稿データを入力し他装置の印刷部で印刷処理させるリモートコピーモードのいずれにも適用可能である。
【0277】
また、上記第2実施形態では、情報処理装置上で画像形成装置のプリンタドライバを起動し、該プリンタドライバの設定画面上にプリントモードにおける個人操作履歴又は全体操作履歴を選択的に表示してプリント設定に再利用可能とする構成について説明したが、情報処理装置上で画像形成装置のスキャナドライバを起動し、該スキャナドライバの設定画面上にスキャナモードにおける個人操作履歴又は全体操作履歴を選択的に表示してスキャン設定に再利用可能とする構成にも適用可能である。
【符号の説明】
【0278】
101 操作履歴詳細設定画面
103 全体履歴スイッチ
104 個人履歴スイッチ
105 履歴情報表示画面
106 操作履歴選択UI
108 OKスイッチ
401 個人認証画面
404 個人ID入力部
405 パスワード入力部
5501 メインコントローラ部
5502 操作部
5007 HDD部
5508 画像メモリ部
5510 NIC部
5513 印刷部
5524 FAX部
5531 スキャナ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オペレータを認証する認証手段と、
前記認証手段により認証されたオペレータの操作を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出されたオペレータの操作がジョブを実行するための操作である場合には、前記認証されたオペレータによって行われた設定に従って1つのジョブを実行する実行手段と、
前記実行手段によって実行された1つのジョブに対して行われた設定を1つの設定履歴として記憶可能であって、当該設定履歴をジョブごとに前記認証されたオペレータに対応づけて記憶可能な記憶手段と、
前記検出手段により検出されたオペレータの操作が、前記実行手段により実行されたジョブの設定履歴を表示するための操作である場合には、前記記憶手段に記憶された複数の設定履歴のうち、前記認証手段によって認証されたオペレータに対応する設定履歴を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記表示部に表示された設定履歴を利用するジョブの実行要求が入力された場合に、当該設定履歴を利用するジョブを実行する制御手段と、
を有することを特徴とするジョブ処理装置。
【請求項2】
前記認証手段は、前記実行手段によりジョブを実行する第1の機能と、前記設定履歴を利用するジョブを実行する第2の機能とを利用するための認証手段であり、
前記認証手段によりオペレータの認証が行われた後は、前記認証されたオペレータによる前記第1の機能と前記第2の機能の両方の利用を可能にすることを特徴とする請求項1に記載のジョブ処理装置。
【請求項3】
前記認証手段は、オペレータから入力されたユーザ情報に基づいて当該オペレータを認証することを特徴とする請求項1に記載のジョブ処理装置。
【請求項4】
前記認証手段は、ICカードによる認証、音声認証、指紋認証、毛細血管による認証、静脈パターン認証、角膜認証、又は顔認証によりオペレータを認証することを特徴とする請求項1又は2に記載のジョブ処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記認証手段により認証済みでないオペレータからジョブの設定履歴を表示するための操作を受け付けた場合には、前記記憶手段に記憶された設定履歴の全てを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のジョブ処理装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記認証手段によって認証されたオペレータに対応する設定履歴が複数存在する場合に、当該複数の設定履歴を前記表示部に表示し、
前記制御手段は、前記表示部に表示された複数の設定履歴のうちの何れかの設定履歴が選択され、選択された設定履歴を利用するジョブの実行要求が入力された場合に、当該設定履歴を利用するジョブを実行することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のジョブ処理装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記認証手段によって認証されたオペレータに対応する設定履歴を前記表示部に表示させる時点における前記ジョブ処理装置の状態に基づいて、前記設定履歴を利用するジョブの実行を制限することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のジョブ処理装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記認証手段によってオペレータが認証されていない場合、少なくとも前記認証手段によってオペレータが認証された時点で利用可能な設定履歴を、前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のジョブ処理装置。
【請求項9】
前記ジョブは、
スキャナ手段からの画像データの印刷処理を前記ジョブ処理装置により実行させるコピージョブ、及び、
スキャナ手段からの画像データの印刷処理を前記ジョブ処理装置とは異なる他のジョブ処理装置により実行させるリモートコピージョブの処理、及び、
ホストコンピュータからの画像データの印刷処理を前記ジョブ処理装置により実行させるプリントジョブ、及び、
前記ジョブ処理装置が具備する記憶手段に画像データを保存するボックスジョブ、及び、
前記ジョブ処理装置から外部装置へ画像データを送信する送信ジョブ、のうちの、
少なくとも何れかのジョブであることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のジョブ処理装置。
【請求項10】
前記設定履歴は、画質、描画方法、印刷速度、フィニッシング処理、給紙処理、排紙処理のいずれか1つを含む設定情報であることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のジョブ処理装置。
【請求項11】
オペレータを認証する認証手段と、
前記認証手段により認証されたオペレータの操作を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出されたオペレータの操作が印刷の操作である場合には、前記認証されたオペレータによって行われた印刷設定に従って、入力された画像データの印刷処理を実行する実行手段と、
前記実行手段により実行された印刷処理について行われた前記印刷設定の履歴を、前記認証手段により認証されたオペレータに対応づけて印刷履歴として記憶する記憶手段と、
前記検出手段により検出されたオペレータの操作が前記印刷履歴を表示するための操作である場合には、前記記憶手段に記憶された複数の印刷履歴のうち、前記認証手段によって認証されたオペレータに対応する印刷履歴を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記表示部に表示された印刷履歴を利用する印刷処理の実行要求が入力された場合に、当該印刷履歴を利用して印刷処理を実行するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
前記認証手段は、前記実行手段により印刷処理を実行する第1の機能と、前記設定履歴を利用する印刷処理を実行する第2の機能とを利用するための認証手段であり、
前記認証手段によりオペレータの認証が行われた後は、前記認証されたオペレータによる前記第1の機能と前記第2の機能の両方の利用を可能にすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記認証手段は、オペレータから入力されたユーザ情報に基づいて当該オペレータを認証することを特徴とする請求項11又は12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記認証手段は、ICカードによる認証、音声認証、指紋認証、毛細血管による認証、静脈パターン認証、角膜認証、又は顔認証によりオペレータを認証することを特徴とする請求項11又は12に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記表示制御手段は、前記認証手段により認証済みでないオペレータから印刷履歴を表示するための操作を受け付けた場合には、前記記憶手段に記憶された印刷履歴の全てを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項11乃至14の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記表示制御手段は、前記認証手段によって認証されたオペレータに対応する印刷履歴が複数存在する場合に、当該複数の印刷履歴を前記表示部に表示し、
前記制御手段は、前記表示部に表示された複数の印刷履歴のうちの何れかの印刷履歴が選択され、選択された印刷履歴を利用する印刷処理の実行要求が入力された場合に、当該印刷履歴を利用する印刷処理を実行することを特徴とする請求項11乃至15の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記制御手段は、前記認証手段によって認証されたオペレータに対応する印刷履歴を前記表示部に表示させる時点における前記画像形成装置の状態に基づいて、前記印刷履歴を利用する印刷処理の実行を制限することを特徴とする請求項11乃至16の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記表示制御手段は、前記認証手段によってオペレータが認証されていない場合、少なくとも前記認証手段によってオペレータが認証された時点で利用可能な印刷履歴を、前記表示部に表示させることを特徴とする請求項11乃至17の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記印刷履歴は、画質、描画方法、印刷速度、フィニッシング処理、給紙処理、排紙処理のいずれか1つを含む設定情報であることを特徴とする請求項11乃至18の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項20】
オペレータを認証する認証工程と、
前記認証工程によって認証されたオペレータの操作を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出されたオペレータの操作がジョブを実行するための操作である場合には、
前記認証工程によって認証されたオペレータによって行われた設定に従って1つのジョブを実行する実行工程と、
前記実行工程によって実行された1つのジョブに対して行われた設定を1つの設定履歴として記憶可能であって、当該設定履歴をジョブごとに記憶可能な記憶部に、当該設定履歴をジョブごとに前記認証されたオペレータに対応づけて記憶する記憶工程と、
前記検出工程によって検出されたオペレータの操作が、前記実行工程で実行したジョブの設定履歴を表示するための操作である場合には、前記記憶部に記憶された複数の設定履歴のうち、前記認証工程によって認証されたオペレータに対応する設定履歴を表示する表示制御工程と、
前記表示された設定履歴を利用するジョブの実行要求が入力された場合に、当該設定履歴を利用するジョブを実行する制御工程と、
を有することを特徴とするジョブ処理装置の制御方法。
【請求項21】
オペレータを認証する認証工程と、
前記認証工程によって認証されたオペレータの操作を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出されたオペレータの操作が印刷のための操作である場合には、前記認証されたオペレータによって行われた印刷設定に従って、入力された画像データの印刷処理を実行する実行工程と、
前記実行工程によって実行された印刷処理について行われた前記印刷設定の履歴を、前記認証工程によって認証されたオペレータに対応づけて印刷履歴として記憶する記憶工程と、
前記検出工程によって検出されたオペレータの操作が前記印刷履歴を表示するための操作である場合には、前記記憶工程によって記憶された複数の印刷履歴のうち、前記認証工程によって認証されたオペレータに対応する印刷履歴を表示する表示工程と、
前記表示工程によって表示された印刷履歴を利用する印刷処理の実行要求が入力された場合に、当該印刷履歴を利用して印刷処理を実行するように制御する制御工程と、
を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項22】
オペレータを認証する認証工程と、
前記認証工程によって認証されたオペレータの操作を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出されたオペレータの操作がジョブを実行するための操作である場合には、前記認証工程によって認証されたオペレータによって行われた設定に従って1つのジョブを実行する実行工程と、
前記実行工程によって実行された1つのジョブに対して行われた設定を1つの設定履歴として記憶可能であって、当該設定履歴をジョブごとに記憶可能な記憶部に、当該設定履歴をジョブごとに前記認証されたオペレータに対応づけて記憶する記憶工程と、
前記検出工程によって検出したオペレータの操作が、前記実行工程によって実行されたジョブの設定履歴を表示するための操作である場合には、前記記憶工程によって記憶された複数の設定履歴のうち、前記認証工程によって認証されたオペレータに対応する設定履歴を表示する表示工程と、
前記表示工程によって表示された設定履歴を利用するジョブの実行要求が入力された場合に、当該設定履歴を利用するジョブを実行する制御工程と、
をジョブ処理装置に実行させるためのコンピュータが読取可能なプログラム。
【請求項23】
オペレータを認証する認証工程と、
前記認証工程によって認証されたオペレータの操作を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出されたオペレータの操作が印刷のための操作である場合には、前記認証されたオペレータによって行われた印刷設定に従って、入力された画像データの印刷処理を実行する実行工程と、
前記実行工程によって実行された印刷処理について行われた前記印刷設定の履歴を、前記認証工程によって認証されたオペレータに対応づけて印刷履歴として記憶する記憶工程と、
前記検出工程によって検出されたオペレータの操作が前記印刷履歴を表示するための操作である場合には、前記記憶工程によって記憶された複数の印刷履歴のうち、前記認証工程によって認証されたオペレータに対応する印刷履歴を表示する表示工程と、
前記表示工程によって表示された印刷履歴を利用する印刷処理の実行要求が入力された場合に、当該印刷履歴を利用して印刷処理を実行するように制御する制御工程と、
を画像形成装置に実行させるためのコンピュータが読取可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2013−62871(P2013−62871A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−264572(P2012−264572)
【出願日】平成24年12月3日(2012.12.3)
【分割の表示】特願2010−86757(P2010−86757)の分割
【原出願日】平成15年11月26日(2003.11.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】