画像形成装置、設定方法、および制御プログラム
【課題】設定操作の操作性を向上させることのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】タッチパネルに、設定機能ごとの複数の設定キーを表示した設定画面を表示させ(S101)、タッチパネルに対するスワイプ動作を受け付けると(S103)、スワイプ動作の軌跡に含まれる2以上の設定キーを選択状態と決定し(S107)、選択された設定キーのそれぞれに対応した設定項目について、設定順を決定する(S113)。そして、その設定順に従って、順に、パラメーターを決定するための決定画面を表示していき、各決定画面で当該設定項目についてのパラメーターの指定を受け付ける。
【解決手段】タッチパネルに、設定機能ごとの複数の設定キーを表示した設定画面を表示させ(S101)、タッチパネルに対するスワイプ動作を受け付けると(S103)、スワイプ動作の軌跡に含まれる2以上の設定キーを選択状態と決定し(S107)、選択された設定キーのそれぞれに対応した設定項目について、設定順を決定する(S113)。そして、その設定順に従って、順に、パラメーターを決定するための決定画面を表示していき、各決定画面で当該設定項目についてのパラメーターの指定を受け付ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は画像形成装置、設定方法、および制御プログラムに関し、特に、タッチパネルを有する画像形成装置、当該画像形成装置での設定方法、および当該画像形成装置に設定処理を実行させるための制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンターや、コピー機や、ファクシミリ装置や、それらの複合機であるMFP(Multi-Functional Peripheral)などの画像形成装置において、指示入力装置としてタッチパネルなどで構成される操作パネルを有するものがある。このような画像形成装置において、ジョブ実行時の設定は操作パネル上の設定キーを操作することで行なわれる。
【0003】
設定キーはその内容によって分類されている。たとえば、印刷時の色を設定する場合は、「カラー」設定キーを押すと、フルカラーや白黒といった設定パラメーターキーを含む印刷時の色に関する設定をまとめたウィンドウが開き、そこでユーザーはカラー設定を行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−169938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、設定を変更するときには、変更したい設定キーを押し、設定ウィンドウを開き、設定値を入力し、OKキーを押して設定変更を反映させ、設定ウィンドウを閉じる、という操作が必要であった。このため複数の設定項目を変更する場合は変更したい設定キーを押す動作を変更したい設定の数だけ繰り返す必要があり、ユーザーにとって煩わしいという問題があった。
【0006】
上記を解決する技術として、複数の設定項目を一つのウィンドウにまとめ、一括設定画面を用いるものが提案されているが、この画面においては複数の設定キーを限られたスペースに配置するために操作し難かったり、通常の設定ウィンドウとは違うキー配置・キー表示であるため使い難いかったりする、という問題があった。
【0007】
この問題に対処する技術として、たとえば特開2009−169938号公報(特許文献1)は、指の通過したキーを選択状態としたり、設定項目の領域に応じて最初に通過したキーまたは最後に通過したキーを選択状態としたりする技術を開示しているが、使い難いという問題は解消され難い。
【0008】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、設定操作の操作性を向上させることのできる画像形成装置、設定方法、および制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像形成装置は、タッチパネルと、タッチパネルに接続された制御装置とを備える。制御装置は、タッチパネルの設定画面に、設定機能ごとの複数の設定キーを表示する処理と、タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、複数の設定キーのうちの少なくとも1以上の設定キーの表示がタッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、1以上の設定キーを選択状態と決定する処理と、選択された設定キーに対応した設定項目のパラメーターを決定するための決定画面を表示する処理と、決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定する処理とを実行する。制御装置は、表示された複数の設定キーのうちの2以上の設定キーがタッチ位置の移動によって選択されると、決定画面を表示する処理において、2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目についての決定画面の表示順を決定し、先に表示された決定画面においてパラメーターを決定すると、表示順に従って次の決定画面を表示して、表示順に従って、順に、対応する決定項目のパラメーターを決定する。
【0010】
好ましくは、制御装置は、設定キーの設定画面上での連続したタッチ位置の移動によってタッチされた順に、決定画面の表示順と決定する。
【0011】
好ましくは、制御装置は、選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更される依存関係のある第1の設定項目および第2の設定項目が含まれる場合、第2の設定項目のための決定画面を、第1の設定項目のための決定画面よりも先に表示するよう、決定画面の表示順を決定する。
【0012】
好ましくは、制御装置は、選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更され、かつ、当該パラメーターの変更が許可されない影響関係のある第1の設定項目および第2の設定項目が含まれる場合、第2の設定項目のための決定画面を、第1の設定項目のための決定画面よりも先に表示するよう、決定画面の表示順を決定する。
【0013】
好ましくは、制御装置は、選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更され、かつ、当該パラメーターの変更が許可されない影響関係のある第1の設定項目および第2の設定項目が含まれる場合、第1の設定項目のための決定画面を表示しない。
【0014】
好ましくは、制御装置は、タッチ状態の解除された位置が複数の設定キーのいずれの表示位置にも含まれない場合には、1以上の設定キーの表示がタッチ位置の移動軌跡に含まれた場合であっても、1以上の設定キーを選択状態とは決定しない。
【0015】
好ましくは、制御装置は、選択状態と決定した1以上の設定キーの表示を、選択前の表示とは異なる表示態様とする。
【0016】
好ましくは、制御装置は、タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、選択状態とされた設定キーの表示がタッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、タッチ位置の移動軌跡に含まれる設定キーの選択状態を解除する。
【0017】
好ましくは、決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、制御装置は、表示された決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、中止キーが選択された決定画面よりも前に表示された決定画面において指定されたパラメーターをそれぞれの設定項目のパラメーターと決定する。
【0018】
好ましくは、決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、制御装置は、表示された決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、中止キーが選択された決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定をキャンセルする。
【0019】
好ましくは、決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、制御装置は、表示された決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面の次の決定画面を表示し、中止キーが選択された決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定を維持する。
【0020】
好ましくは、決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、制御装置は、表示された決定画面において中止キーが選択された場合の動作として、(1)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、中止キーが選択された決定画面よりも前に表示された決定画面において指定されたパラメーターをそれぞれの設定項目のパラメーターと決定する動作と、(2)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、中止キーが選択された決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定をキャンセルする動作と、(3)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面の次の決定画面を表示し、中止キーが選択された決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定を維持する動作と、のいずれの動作とするかを、ユーザーからの操作入力に応じて決定する。
【0021】
好ましくは、画像形成装置は原稿サイズを検出するための第1のセンサーをさらに備え、制御装置は、原稿サイズに応じて、複数の設定キーを表示する処理において、タッチパネルの設定画面上での複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って複数の設定キーを配置する。
【0022】
好ましくは、画像形成装置は印刷用紙のサイズを検出するための第2のセンサーをさらに備え、制御装置は、印刷用紙のサイズに応じて、複数の設定キーを表示する処理において、タッチパネルの設定画面上での複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って複数の設定キーを配置する。
【0023】
好ましくは、制御装置は、上記サイズごとの設定履歴を記憶しておき、設定履歴に表わされた設定頻度に基づいて、上記サイズに応じて複数の設定キーの配置を決定する。
【0024】
好ましくは、画像形成装置は、原稿サイズおよび/または印刷用紙のサイズごとの、タッチパネルの設定画面における複数の設定キーの配置を規定する情報を予め記憶するための記憶装置をさらに備え、制御装置は、上記規定する情報に基づいて、原稿サイズおよび/または印刷用紙のサイズに応じて、複数の設定キーを表示する処理において、タッチパネルの設定画面上での複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って複数の設定キーを配置する。
【0025】
本発明の他の局面に従うと、設定方法はタッチパネルを有する画像形成装置での設定方法であって、タッチパネルに、設定機能ごとの複数の設定キーを表示した設定画面を表示するステップと、タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、複数の設定キーのうちの2以上の設定キーの表示がタッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、2以上の設定キーを選択状態と決定するステップと、選択状態と決定された、2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目について、設定順を決定するステップと、設定順の早い設定項目から順に、パラメーターを決定するための決定画面を表示して、決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定し、設定順の次の設定項目の決定画面を表示する処理を繰り返すステップとを備える。
【0026】
本発明のさらに他の局面に従うと、制御プログラムはタッチパネルを有する画像形成装置に設定処理を実行させるための制御プログラムであって、タッチパネルに、設定機能ごとの複数の設定キーを表示した設定画面を表示するステップと、タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、複数の設定キーのうちの2以上の設定キーの表示がタッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、2以上の設定キーを選択状態と決定するステップと、選択状態と決定された、2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目について、設定順を決定するステップと、設定順の早い設定項目から順に、パラメーターを決定するための決定画面を表示して、決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定し、設定順の次の設定項目の決定画面を表示する処理を繰り返すステップとを画像形成装置に実行させる。
【発明の効果】
【0027】
この発明によると、特に複数の設定項目の設定を行なう際の操作性を格段に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施の形態にかかる画像形成装置としてのMFP(Multi-Functional Peripheral)の装置構成の具体例を示す図である。
【図2】MFPの操作パネルに表示される画面の構成の具体例を説明するための図である。
【図3】MFPでの、コピー時の設定画面の遷移を表わした図である。
【図4】MFPでの、コピー時の設定画面の遷移を表わした図である。
【図5】MFPでの、コピー時の設定画面の遷移を表わした図である。
【図6】MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図7】記憶される、設定項目間の依存関係の具体例を示す図である。
【図8】記憶される、設定項目間の影響関係の具体例を示す図である。
【図9】MFPでの設定動作の具体的な流れを表わすフローチャートである。
【図10】MFPでの設定動作の具体的な流れを表わすフローチャートである。
【図11】変形例にかかるMFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0030】
<装置構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像形成装置としてのMFP(Multi-Functional Peripheral)100の装置構成の具体例を示す図である。
【0031】
図1を参照して、MFP100は、一例として、MFP100は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)12と、図示しない原稿台に載置された原稿を光学的に読み取って画像データーを得るためのスキャン部13と、画像データーを印刷用紙上に固定するためのプリント部14と、情報を表示したり当該MFP100に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル15と、画像データーを保存するためのメモリー16と、図示しない原稿台へセットされた原稿サイズや、図示しない給紙トレイにセットされた用紙サイズなどを検知するためのセンサー17とを含む。その他、他の装置と通信可能な場合には、インターネットや専用回線などのネットワークを介して通信するためのネットワークインターフェース(I/F)部などを含んでもよい。
【0032】
操作パネル15に含まれるタッチパネルは、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成され、操作画面を表示して、その操作画面上の指示位置を特定する。CPU10は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。
【0033】
図2は、操作パネル15に表示される画面の構成の具体例を説明するための図である。図2の表示は、コピー時の設定画面を表わしている。
【0034】
図2を参照して、コピー時の設定画面には、スキャンされた画像データーを原稿画像として表示するための領域、および当該画像データーに基づいて受け付けた設定によって画像処理を行なった場合のイメージを表示するための仕上がり表示領域が含まれる。
【0035】
さらに、各種設定キーの一例として、カラー設定キー51、給紙トレイの用紙サイズ設定キー52、倍率設定キー53、集約印字の有無の設定キー54、および仕上がり設定キー55の、複数の設定キーが表示される。
【0036】
<動作概要>
本実施の形態にかかるMFP100では、上記設定キー51〜55のうちの複数の設定キーで表わされる複数の設定項目についての設定を行なう際に、設定ごとに設定キーを押下して設定を行ない、当該設定項目の設定を終了させて、次の設定キーを押下して、という煩雑な操作を不要として、効率的にこれら複数の設定項目の設定を可能とする。
【0037】
図3〜図5は、MFP100での設定の流れを説明するための図であって、コピー時の設定画面の遷移を表わした図である。
【0038】
図3において、白抜きの太矢印は、タッチパネルである操作パネル15へのタッチ位置の移動を表わしており、この矢印に沿って、タッチ状態を維持したままタッチ位置が移動している、つまりいわゆるスワイプ動作がなされたことが表わされている。
【0039】
図2の設定画面を用いて複数の設定項目について設定を行なう際、始めに、図3に示されたように、設定対象とする項目に対応した複数の設定キーに対してスワイプ動作を行なう。すなわち、カラー設定、給紙トレイの設定、倍率設定、集約印字の有無の設定、および仕上がり設定を行なう場合、カラー設定キー51、給紙トレイの用紙サイズ設定キー52、倍率設定キー53、集約印字の有無の設定キー54、および仕上がり設定キー55をスワイプする。これにより、これら設定キーが選択され、対応する設定項目を設定対象として表示画面が図4の画面に遷移する。
【0040】
なお、このとき、図4や後述する図5にも表わされたように、スワイプ動作で選択された設定キーが選択されていない状態とは異なる表示態様とされてもよい。たとえば、選択前と異なる色で表示したり、設定キーの形を異なる形としたり、点滅表示させたり、アニメーション表示させたりするようにしてよい。図4および図5の例では、選択された設定キーが二重線で表わされている。これによって、ユーザーは、どの設定キーを選択したか、つまり、どの設定項目が設定対象であるかを確認することができる。
【0041】
図4を参照して、上述のスワイプ動作がなされると、画面にはカラー設定キー51に対応したカラー設定のためのウィンドウ56が表示される。ウィンドウ56には、たとえば、オートカラー、フルカラー、白黒、および二値カラーなどのパラメーターを表わす、カラー設定のための複数のパラメーターキーが表示される。
【0042】
ウィンドウ56において、たとえば「フルカラー」を表わすのパラメーターキーを選択して決定キーを押下すると、表示画面が図5の画面に遷移する。
【0043】
すなわち、図5を参照して、上述のように、スワイプされた複数の設定キーのうちの1つの設定項目のパラメーターが決定されると、上記複数の設定キーに対応した設定項目のうちの、まだパラメーターが完了していない項目の設定のためのウィンドウが表示される。図5の例では、給紙トレイを設定するためのウィンドウ57が表示されている。ウィンドウ57には、それぞれ給紙トレイを表わした、複数のパラメーターキーが表示される。
【0044】
ウィンドウ57においていずれかのパラメーターキーを選択して決定キーを押下すると、同様に、次の設定項目のためのウィンドウが表示される。以降、同様に繰り返されることで、スワイプ動作で選択されたすべての設定キーに対応した設定項目について、順に設定用のウィンドウが表示されて、当該ウィンドウに対する操作で、各設定項目の設定が可能となる。
【0045】
なお、設定用のウィンドウに含まれる中止キーを押下すると、当該ウィンドウで決定されたパラメーターがキャンセルされる。このとき、すでに他の設定項目の設定が終了している場合、一例として、これら他の設定項目で決定されたパラメーターはそのまま有効としておいてもよい。
【0046】
たとえばカラー設定、用紙設定、仕上がり設定、集約設定がスワイプ動作で選択されたときには、一例として、まずカラー設定用のウィンドウが表示され、当該ウィンドウ上で決定キーが押下されると、用紙設定用のウィンドウが表示され、次に仕上がり設定用、その次に集約の設定用のウィンドウが表示される。
【0047】
ここで仕上がり設定用のウィンドウにおいて中止キーを押下すると、仕上がり設定で決定されたパラメーターはキャンセルされ、それまでに決定したカラー設定と用紙設定とのパラメーターはそのままとされる。さらに、この場合、次に設定を行なう予定であった集約設定は、設定対象からはずされてもよい。つまり、その後、集約の設定用のウィンドウが開かれないようにしてもよい。これは、カラー設定と用紙の設定とは意図したものであるものの、仕上がり設定に関しては再度設定したい、というような場合を考慮したものである。
【0048】
他の例として、設定用のウィンドウにおいて中止キーが押下されると、それまでの設定項目で設定されたすべてのパラメーターがキャンセルされてもよい。
【0049】
たとえばカラー設定、用紙設定、仕上がり設定、集約設定がスワイプ動作で選択されたときには、上述のように、一例として、カラー設定用のウィンドウから順に表示されて、各ウィンドウでパラメーターを決定することができる。ここで仕上がり設定用のウィンドウにおいて中止キーを押下すると、それまでにカラー設定用のウィンドウで決定されたパラメーターと用紙設定用のウィンドウで決定されたパラメーターとをキャンセルして選択前のパラメーターに戻し、仕上がり設定用のウィンドウで選択したパラメーターはキャンセルするようにしてもよい。また、このときも、その後の集約の設定用のウィンドウが開かれないようにしてもよい。これは、設定した内容をすべてキャンセルして最初から設定し直したい、という場合を考慮したものである。
【0050】
または、このとき、中止キーを押下された設定用のウィンドウの後の設定用のウィンドウが表示され、設定が可能であってもよい。すなわち、上の例では、中止キーを押下されて仕上がり設定用のウィンドウで決定されたパラメーターがキャンセルされた後、その後の集約の設定用のウィンドウが表示され、当該ウィンドウにて設定を受け付けるようにしてもよい。これは、選択した複数の設定の中で、ある設定を変更中に変更前の状態に戻したくなったが、他の設定変更を継続したいというケースを考慮したものである。
【0051】
MFP100は、上述の、中止キーを押下して決定されたパラメーターをキャンセルする方法のうちのいずれか1つを行なうものであってもよいし、図示しない動作設定キーなどの操作によって、上述の決定されたパラメーターをキャンセルする方法のうちのいずれとするかをユーザーが指定可能としてもよい。
【0052】
さらに他の例として、スワイプ動作で選択された設定キーに対応した設定用のウィンドウの表示中に、選択されていない設定キーを押下することで、現在表示されている設定用のウィンドウでの操作(パラメーターの決定)がキャンセルされて当該表示が閉じられ、新たに、押下された設定キーに対応した設定用のウィンドウが表示されてもよい。
【0053】
たとえば、カラー設定、用紙設定、および倍率設定の設定キーがスワイプ動作によって選択され、そのうちのカラー設定用のウィンドウが表示されている状態において、スワイプ動作によって選択されていなかった仕上がり設定キーを押下したとする。このとき、カラー設定用のウィンドウの表示は消え、カラー設定、用紙設定、および倍率設定の設定キーの選択状態は解除される。そして、仕上がり設定用のウィンドウが表示される。また、カラー設定用のウィンドウでの操作はキャンセルされる。
【0054】
仕上がり設定用のウィンドウにおいてパラメーターが選択されて決定キーが押下されると、仕上がり設定の変更が反映される。このとき、仕上がり設定キーを押下するよりも以前に表示された設定用のウィンドウにおいて決定されたパラメーターはそのまま有効としておいてもよいし、すべてキャンセルされてもよい。
【0055】
なお、スワイプ動作がいずれかの設定キー上で終了されていない場合には、設定ウィンドウを開かないようにしてもよい。これは、設定キーに対してスワイプ動作を開始したものの、意図しないものを含んでしまったために選択をキャンセルし、設定キーを再度選択し直したい場合に該当し、この場合、ユーザーは、開始したスワイプ動作を設定キー以外の位置で終了させることで、当該操作による設定キーの選択をキャンセルすることができる。
【0056】
また、選択された設定キーのキャンセルの他の方法として、選択された設定キーに対して再度、スワイプ動作を行なうことで、再度スワイプされた設定キーの選択状態が解除されてもよい。これは、設定キーをスワイプして選択した後に、意図しないものを含んでしまったために当該意図しない設定キーの選択をキャンセルしたい場合に該当する。この場合、ユーザーは、当該意図しない設定キーを再度スワイプすることで、当該設定キーの選択をキャンセルすることができる。
【0057】
<機能構成>
図6は、上記動作を実現するためのMFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図6に表わされる各機能は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行することで、主にCPU10に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図1に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0058】
図6を参照して、MFP100のCPU10は、操作パネル15に対する操作に応じた操作信号の入力を受け付けるための操作入力部101と、その操作内容を判断するための判断部102と、操作パネル15の表示画面に対するスワイプ動作がなされたと判断された場合に、スワイプされた設定キーを特定するための特定部103と、スワイプされた設定キーを記憶するための記憶部104と、スワイプされた設定キーに対応した設定項目の設定順を決定するための決定部105と、スワイプされた設定キーに対応した設定項目の設定用のウィンドウを操作パネル15に表示させるための表示処理部106と、設定用のウィンドウに対する操作入力に応じて表示された設定項目について選択されたパラメーターを設定するための設定部107とを含む。
【0059】
特定部103は、スワイプ動作でのタッチ位置と表示画面とを比較して、設定キー上にタッチ位置が達したときに当該設定キーが選択されたものとし、当該設定キーを選択状態とする。ここでは、たとえば選択状態を表わすフラグを立てる、などで設定キーごとの選択/非選択を区別するようにしてもよい。
【0060】
さらに、上述のように、再度の当該設定キーへのスワイプで設定状態を解除する場合、特定部103は、選択状態である設定キー上にタッチ位置が達したときに当該設定キーが非選択とされたものとし、選択状態を解除する。
【0061】
特定部103は、表示された設定キーごとに上記判定を行なうことで、選択された設定キーを特定する。
【0062】
決定部105は、一例として、設定キーのスワイプされた順を設定順と決定する。これは、特定部103がスワイプされた設定キーを特定すると共にその順も特定し、記憶部104がスワイプされた順に関連付けて設定キーを記憶しておくことで、記憶部104を参照することで設定順を特定することが可能となる。
【0063】
他の例として、決定部105が設定項目間の依存関係を予め記憶しておき、当該関係に従って決定するようにしてもよい。すなわち、スワイプされた複数の設定キーに対応する設定項目の中に、他の設定項目での設定に付随して設定内容が変わる依存関係のある設定項目が含まれる場合、依存元から依存先への順に設定順を決定する。
【0064】
たとえば、集約設定において2枚の原稿を1枚の印刷用紙に印刷させる設定である2in1が設定されたとき、その設定に応じて倍率が設定されることになる。たとえば、A4原稿をコピーするときにA4用紙を選択して2in1が設定されると、倍率は自動的に70.7%に設定される。このように自動的に倍率が設定されることで、2in1を設定したユーザーに対して、関連した倍率の設定のための操作を不要として原稿画像を適切なサイズで用紙に印刷することができる。
【0065】
しかし、倍率設定を設定した後で集約設定で2in1が設定されると、先に設定した倍率設定パラメーターが2in1設定に伴う倍率に自動的に変更されるため、先の設定操作が無駄となる。そこで、決定部105は、倍率設定→集約設定の順にスワイプされた場合にも、この場合には設定順を集約設定→倍率設定と決定する。
【0066】
設定項目間の依存関係としては、たとえば、図7に表わされたような依存関係を記憶していてもよい。すなわち、図7に示されるように、決定部105は、後の設定が先の設定に依存する設定項目の組み合わせ、つまり、先の設定が後の設定によって変更される設定項目の組み合わせを予め記憶しておく。図7の例では、後での集約設定によって先の倍率設定が変更され、後での中折り設定によって先のZ折り設定が変更され、後での集約設定によって先の部ごとの出力設定が変更される、という関係が規定されている。
【0067】
決定部105は、スワイプされた設定項目が複数ある場合にこの関係を参照して設定順を決定する。つまり、図7の関係において変更されると規定されている両設定項目がスワイプされている場合には、図7の関係において後の設定とされている設定項目の方を先の設定とされている設定項目よりも先に設定させるよう、設定順を決定する。このように設定順を決定することで、たとえば倍率が設定された後に集約が設定されることで、先に設定された倍率の値が変わる、などといった設定の無駄を抑えることができる。
【0068】
また、決定部105での設定順の決定の他の例として、決定部105が設定項目間の影響関係を予め記憶しておき、当該関係に従って決定するようにしてもよい。すなわち、スワイプされた複数の設定キーに対応する設定項目の中に、ある設定項目においてパラメーターを有効とすると決定すると、他の設定パラメーターが変更されると共に、そのパラメーター以外に変更できなくなる設定がある場合に、有効とすることで他の設定が変更できなくなる設定項目を先の設定順と決定する。
【0069】
たとえば、印刷媒体としてOHP(Over Head Projector)用のシートの使用を有効とする設定とすると、カラー設定は白黒(ブラック)とする必要があるとする。この場合、ここで用紙(挿入紙)の設定をOHP用紙と設定すると、カラー設定は自動的に白黒に変更される。このとき、スワイプの順がカラー設定→用紙設定の順番であったとき、この順を設定順とすると、カラーを設定した後で用紙がOHP用紙と選択されると、先になされたカラー設定が自動的に変更されるため、先の設定操作が無駄となる。そこで、決定部105は、カラー設定→用紙設定の順にスワイプされた場合にも、この場合には設定順を用紙設定→カラー設定と決定する。
【0070】
設定項目間の影響関係としては、たとえば、図8に表わされたような影響関係を記憶していてもよい。すなわち、図8に示されるように、決定部105は、先の設定が後の設定によって変更され、以降、変更不可となるような設定項目の組み合わせを予め記憶しておく。図8の例では、後で用紙の設定においてOHPが設定されると、先のカラー設定が変更され、以降、カラー設定が変更できなくなる、という関係が規定されている。
【0071】
決定部105は、スワイプされた設定項目が複数ある場合にこの関係を参照して設定順を決定する。つまり、図8の関係において変更されると規定されている両設定項目がスワイプされている場合には、図8の関係において後の設定とされている設定項目の方を先の設定とされている設定項目よりも先に設定させるよう、設定順を決定する。このように設定順を決定することで、たとえばカラーが設定された後に用紙がOHP用紙に設定されることで、先に設定されたカラーが自動的に白黒に変わる、などといった設定の無駄を抑えることができる。
【0072】
また、決定部105での設定順の決定のさらに他の例として、ある設定を有効とすることで設定できなくなる設定項目があるとき、上記ある設定がなされると、当該設定できなくなる設定項目を設定順の決定の対象から除く、つまり、当該設定できなくなる設定項目の設定を受け付けないようにしてもよい。
【0073】
たとえば、前述の用紙としてOHP用紙が設定された場合、カラー設定のパラメーターが自動的に白黒に固定される。上述の例では、スワイプの順がカラー設定→用紙設定であっても決定部105が用紙設定→カラー設定と設定順を決定するものとしたが、他の例として、用紙がOHP用紙と設定された時点で、カラー設定を設定対象から外す。このようにすることで、設定変更できない設定項目についての設定用のウィンドウが表示されないようになる。
【0074】
また、決定部105は、上述の設定順の決定方法を組み合わせて設定順を決定してもよい。
【0075】
<動作フロー>
図9および図10は、MFP100での設定動作の具体的な流れを表わすフローチャートである。
【0076】
図9および図10のフローチャートに表わされる動作は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行し、図6に表わされた各部を機能させることで実現される。
【0077】
図9を参照して、ステップS101でCPU10は操作パネル15に、図2の操作画面を表示する。この操作画面には、先述のように複数の設定キー51〜55が配置されている。この画面に対してユーザーが操作を行なうことで、これから実行するジョブの設定を変更することができる。
【0078】
その画面においてスワイプ動作の開始が検出されると(ステップS103でYES)、CPU10は、タッチ位置の軌跡と表示内容とを比較して、表示された設定キーに対してスワイプがなされたか、すなわち、設定キーがスワイプ動作によって選択されたか否かを判断する。そして、設定キーが選択されている場合(ステップS105でYES)、CPU10は、スワイプされた設定キーを特定し、ステップS107でその設定キーに関する情報を保存する。ここでは、設定キーに関する情報として当該設定キーに対応した設定項目を特定する情報を、選択順に関連付けて記憶する。
【0079】
上記ステップS105,S107はスワイプ動作の終了が検出されるまで繰り返される。そのため、複数の設定キーがスワイプされると、上記ステップS107でそれぞれの設定キーがスワイプの順と共に記憶されることになる。
【0080】
スワイプ動作の終了は、たとえば操作パネル15から指が離されたり、タッチペンが離されたりして、操作パネル15へのタッチ状態の解除が判断されることで検出される。
【0081】
スワイプ動作が終了すると(ステップS109でYES)、CPU10は、スワイプされた設定キーに関する情報が記憶されているか否かを確認する。保存されている場合(ステップS111でYES)、ステップS113でCPU10は、保存されている設定キーに関する情報で表わされる選択された設定項目について、上述の方法で設定順を決定する。
【0082】
設定順が決定されると、ステップS115でCPU10は、以降に設定すべき設定項目の数を表わす表示ウィンドウカウントを、上記ステップS107で保存された設定キー情報の数、つまり、スワイプ動作によって選択された設定キーの数にセットする。
【0083】
次に、図10を参照して、上記ステップS113で決定された設定順に従って、図4に表わされたような、次に表示すべき、未表示の設定用ウィンドウを表示する。そのウィンドウにおいて設定終了の指示がなされると(ステップS119でYES)、ステップS121でCPU10は、当該ウィンドウで選択されたパラメーターを当該設定項目に設定し、ステップS123で表示した設定用ウィンドウを閉じる。そして、ステップS125で表示ウィンドウカウントを1デクリメントして、上記ステップS117で処理を戻す。
【0084】
以降、上記ステップS117〜S125の処理が、表示ウィンドウカウントが0となるまで(ステップS127でNO)、つまり、上記ステップS105でスワイプ動作によって選択された設定項目の数分、上記ステップS113で決定された設定順に従って設定ウィンドウが表示され、順に設定がなされる。
【0085】
そして、表示ウィンドウカウントが0となると(ステップS127でYES)、つまり、選択されたすべての設定項目についての設定が完了すると、ステップS129でCPU10は上記ステップS107で保存した設定キー情報をクリアして、一連の動作を終了する。
【0086】
<実施の形態の効果>
以上の動作が行なわれることで、複数の設定項目のそれぞれの設定を行ないたい場合に、1回の動作で複数の設定キーを選択することができ、さらに、それぞれの設定項目を設定するためのウィンドウが、自動的に連続して表示される。
【0087】
そのため、設定項目ごとに設定キーを選択して設定を行ない、当該項目の設定を終了する、という操作を繰り返す必要がなく、操作性を格段に向上させることができる。
【0088】
<変形例>
画像形成処理対象の原稿サイズや用紙サイズに応じて、設定画面上での設定キーの配置を決定するようにしてもよい。なぜなら、上述のように、スワイプ動作により設定対象の設定キーが選択されるため、ユーザーが設定変更したいキーが連続して配置されていた方がひとまとめにスワイプしやすいためである。
【0089】
一例として、原稿サイズや用紙サイズごとに設定履歴を記憶しておき、センサー17での原稿サイズや用紙サイズの検出結果に応じて、設定頻度の高い設定項目を表わす設定キーを順に配置するようにしてもよい。この履歴はユーザーごとに記憶されて、ログインユーザーに応じて対応するユーザー履歴が参照されるようにしてもよい。または、所定のタイミングやある周期でCPU10が当該履歴を参照して、原稿サイズおよび/または用紙サイズごとに、設定頻度の高い設定項目を規定するテーブルを生成し、メモリー16等に記憶しておくようにしてもよい。
【0090】
たとえばA3サイズの原稿が図示しない原稿台にセットされたときに倍率をA4にし、カラーを白黒にする設定が高頻度でなされているとき、CPU10は、センサー17でセットされた原稿サイズとしてA3が検出された場合に、カラー設定キーと倍率設定キーとが隣り合うように配置する。
【0091】
またたとえば、A3サイズの用紙が図示しない給紙トレイにセットされたときに原稿をA4サイズ、集約を2in1、カラーを白黒にする設定が高頻度でなされているとき、CPU10は、センサー17で用紙サイズとしてA3が検出された場合に、原稿設定キーと集約設定キーとカラー設定キーとが隣り合うように配置する。
【0092】
また、他の例として、ユーザーや管理者等の所定のユーザーが、予め原稿サイズや用紙サイズに応じて設定キーの配置を規定しておき、センサー17での原稿サイズや用紙サイズの検出結果に応じて、規定された配置とするようにしてもよい。原稿サイズおよび/または用紙サイズごとにどのように設定キーを配置するかの規定は、たとえばテーブル形式でメモリー16等に記憶されているものであってよい。
【0093】
たとえば、A4サイズの原稿がセットされたときはカラーと倍率との設定キーを隣り合うように配置すると規定されてもよい。また、A3用紙がセットされたときは仕上がりと集約との設定キーを隣り合うように配置すると規定されてもよい。
【0094】
図11は、変形例にかかるMFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。変形例において、MFP100は、図6に表わされた機能に加えて、センサー17からのセンサー信号の入力を受け付けるためのセンサー入力部108をさらに含む。また、変形例においては、メモリー16に、上述のユーザーの設定履歴を記憶するための領域である履歴記憶部161と、ユーザーの配置の規定を記憶するための領域である規定記憶部162とが含まれる。これら領域のいずれか一方が含まれていてもよいし、図示されたように両方が含まれていてもよい。
【0095】
また、表示処理部106には、設定キーの配置を判定するための配置判定部1061が含まれる。
【0096】
配置判定部1061は入力されたセンサー信号に基づいて原稿サイズおよび/または用紙サイズを特定し、履歴記憶部161または規定記憶部162を参照することで、特定された原稿サイズおよび/または用紙サイズに応じて配置するべき設定キーを特定する。そして、特定された複数の設定キーを隣接するように配置を決定する。
【0097】
たとえば、コピー時の設定画面において、図2に示されたように、カラー設定キー51、給紙トレイの用紙サイズ設定キー52、倍率設定キー53、集約印字の有無の設定キー54、および仕上がり設定キー55がこの順に配置されているものとする。このとき、あるサイズの原稿がセットされた場合、および/またはあるサイズの用紙がセットされた場合には、カラー、倍率、集約、および仕上がりの設定頻度が高いものとする。この場合、これら設定キーがスワイプ動作で選択される可能性が高いものの、図2のように配置されていると、カラー設定キー51と倍率設定キー53との間に、選択される可能性の低い給紙トレイの用紙サイズ設定キー52が配置されている。そのため、もしも、カラー、倍率、集約、および仕上がりを設定するための設定キーをスワイプ動作で選択しようとすると、設定キー52を避けてスワイプする必要があり、操作が煩雑となってしまう。
【0098】
このとき、変形例にかかるMFP100では、上記ステップS101での画面表示の際に、センサー17で検出された原稿サイズおよび/または用紙サイズに基づいて設定履歴を参照することでカラー、倍率、集約、および仕上がりの設定頻度が高いと特定し、これら設定キー51,53,54,55を隣接して配置すると判定する。これにより、一連のスワイプ動作でこれら設定キーを容易に選択することができる。
【0099】
さらに、上述の動作をMFP100のCPU10に実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0100】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0101】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0102】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0103】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0104】
10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 スキャン部、14 プリント部、15 操作パネル、16 メモリー、17 センサー、51〜55 設定キー、56,57 ウィンドウ、100 MFP、101 操作入力部、102 判断部、103 特定部、104 記憶部、105 決定部、106 表示処理部、107 設定部、108 センサー入力部、161 履歴記憶部、162 規定記憶部、1061 配置判定部。
【技術分野】
【0001】
この発明は画像形成装置、設定方法、および制御プログラムに関し、特に、タッチパネルを有する画像形成装置、当該画像形成装置での設定方法、および当該画像形成装置に設定処理を実行させるための制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンターや、コピー機や、ファクシミリ装置や、それらの複合機であるMFP(Multi-Functional Peripheral)などの画像形成装置において、指示入力装置としてタッチパネルなどで構成される操作パネルを有するものがある。このような画像形成装置において、ジョブ実行時の設定は操作パネル上の設定キーを操作することで行なわれる。
【0003】
設定キーはその内容によって分類されている。たとえば、印刷時の色を設定する場合は、「カラー」設定キーを押すと、フルカラーや白黒といった設定パラメーターキーを含む印刷時の色に関する設定をまとめたウィンドウが開き、そこでユーザーはカラー設定を行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−169938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、設定を変更するときには、変更したい設定キーを押し、設定ウィンドウを開き、設定値を入力し、OKキーを押して設定変更を反映させ、設定ウィンドウを閉じる、という操作が必要であった。このため複数の設定項目を変更する場合は変更したい設定キーを押す動作を変更したい設定の数だけ繰り返す必要があり、ユーザーにとって煩わしいという問題があった。
【0006】
上記を解決する技術として、複数の設定項目を一つのウィンドウにまとめ、一括設定画面を用いるものが提案されているが、この画面においては複数の設定キーを限られたスペースに配置するために操作し難かったり、通常の設定ウィンドウとは違うキー配置・キー表示であるため使い難いかったりする、という問題があった。
【0007】
この問題に対処する技術として、たとえば特開2009−169938号公報(特許文献1)は、指の通過したキーを選択状態としたり、設定項目の領域に応じて最初に通過したキーまたは最後に通過したキーを選択状態としたりする技術を開示しているが、使い難いという問題は解消され難い。
【0008】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、設定操作の操作性を向上させることのできる画像形成装置、設定方法、および制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像形成装置は、タッチパネルと、タッチパネルに接続された制御装置とを備える。制御装置は、タッチパネルの設定画面に、設定機能ごとの複数の設定キーを表示する処理と、タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、複数の設定キーのうちの少なくとも1以上の設定キーの表示がタッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、1以上の設定キーを選択状態と決定する処理と、選択された設定キーに対応した設定項目のパラメーターを決定するための決定画面を表示する処理と、決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定する処理とを実行する。制御装置は、表示された複数の設定キーのうちの2以上の設定キーがタッチ位置の移動によって選択されると、決定画面を表示する処理において、2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目についての決定画面の表示順を決定し、先に表示された決定画面においてパラメーターを決定すると、表示順に従って次の決定画面を表示して、表示順に従って、順に、対応する決定項目のパラメーターを決定する。
【0010】
好ましくは、制御装置は、設定キーの設定画面上での連続したタッチ位置の移動によってタッチされた順に、決定画面の表示順と決定する。
【0011】
好ましくは、制御装置は、選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更される依存関係のある第1の設定項目および第2の設定項目が含まれる場合、第2の設定項目のための決定画面を、第1の設定項目のための決定画面よりも先に表示するよう、決定画面の表示順を決定する。
【0012】
好ましくは、制御装置は、選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更され、かつ、当該パラメーターの変更が許可されない影響関係のある第1の設定項目および第2の設定項目が含まれる場合、第2の設定項目のための決定画面を、第1の設定項目のための決定画面よりも先に表示するよう、決定画面の表示順を決定する。
【0013】
好ましくは、制御装置は、選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更され、かつ、当該パラメーターの変更が許可されない影響関係のある第1の設定項目および第2の設定項目が含まれる場合、第1の設定項目のための決定画面を表示しない。
【0014】
好ましくは、制御装置は、タッチ状態の解除された位置が複数の設定キーのいずれの表示位置にも含まれない場合には、1以上の設定キーの表示がタッチ位置の移動軌跡に含まれた場合であっても、1以上の設定キーを選択状態とは決定しない。
【0015】
好ましくは、制御装置は、選択状態と決定した1以上の設定キーの表示を、選択前の表示とは異なる表示態様とする。
【0016】
好ましくは、制御装置は、タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、選択状態とされた設定キーの表示がタッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、タッチ位置の移動軌跡に含まれる設定キーの選択状態を解除する。
【0017】
好ましくは、決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、制御装置は、表示された決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、中止キーが選択された決定画面よりも前に表示された決定画面において指定されたパラメーターをそれぞれの設定項目のパラメーターと決定する。
【0018】
好ましくは、決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、制御装置は、表示された決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、中止キーが選択された決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定をキャンセルする。
【0019】
好ましくは、決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、制御装置は、表示された決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面の次の決定画面を表示し、中止キーが選択された決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定を維持する。
【0020】
好ましくは、決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、制御装置は、表示された決定画面において中止キーが選択された場合の動作として、(1)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、中止キーが選択された決定画面よりも前に表示された決定画面において指定されたパラメーターをそれぞれの設定項目のパラメーターと決定する動作と、(2)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、中止キーが選択された決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定をキャンセルする動作と、(3)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、表示順に従って中止キーが選択された決定画面の次の決定画面を表示し、中止キーが選択された決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定を維持する動作と、のいずれの動作とするかを、ユーザーからの操作入力に応じて決定する。
【0021】
好ましくは、画像形成装置は原稿サイズを検出するための第1のセンサーをさらに備え、制御装置は、原稿サイズに応じて、複数の設定キーを表示する処理において、タッチパネルの設定画面上での複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って複数の設定キーを配置する。
【0022】
好ましくは、画像形成装置は印刷用紙のサイズを検出するための第2のセンサーをさらに備え、制御装置は、印刷用紙のサイズに応じて、複数の設定キーを表示する処理において、タッチパネルの設定画面上での複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って複数の設定キーを配置する。
【0023】
好ましくは、制御装置は、上記サイズごとの設定履歴を記憶しておき、設定履歴に表わされた設定頻度に基づいて、上記サイズに応じて複数の設定キーの配置を決定する。
【0024】
好ましくは、画像形成装置は、原稿サイズおよび/または印刷用紙のサイズごとの、タッチパネルの設定画面における複数の設定キーの配置を規定する情報を予め記憶するための記憶装置をさらに備え、制御装置は、上記規定する情報に基づいて、原稿サイズおよび/または印刷用紙のサイズに応じて、複数の設定キーを表示する処理において、タッチパネルの設定画面上での複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って複数の設定キーを配置する。
【0025】
本発明の他の局面に従うと、設定方法はタッチパネルを有する画像形成装置での設定方法であって、タッチパネルに、設定機能ごとの複数の設定キーを表示した設定画面を表示するステップと、タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、複数の設定キーのうちの2以上の設定キーの表示がタッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、2以上の設定キーを選択状態と決定するステップと、選択状態と決定された、2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目について、設定順を決定するステップと、設定順の早い設定項目から順に、パラメーターを決定するための決定画面を表示して、決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定し、設定順の次の設定項目の決定画面を表示する処理を繰り返すステップとを備える。
【0026】
本発明のさらに他の局面に従うと、制御プログラムはタッチパネルを有する画像形成装置に設定処理を実行させるための制御プログラムであって、タッチパネルに、設定機能ごとの複数の設定キーを表示した設定画面を表示するステップと、タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、複数の設定キーのうちの2以上の設定キーの表示がタッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、2以上の設定キーを選択状態と決定するステップと、選択状態と決定された、2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目について、設定順を決定するステップと、設定順の早い設定項目から順に、パラメーターを決定するための決定画面を表示して、決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定し、設定順の次の設定項目の決定画面を表示する処理を繰り返すステップとを画像形成装置に実行させる。
【発明の効果】
【0027】
この発明によると、特に複数の設定項目の設定を行なう際の操作性を格段に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施の形態にかかる画像形成装置としてのMFP(Multi-Functional Peripheral)の装置構成の具体例を示す図である。
【図2】MFPの操作パネルに表示される画面の構成の具体例を説明するための図である。
【図3】MFPでの、コピー時の設定画面の遷移を表わした図である。
【図4】MFPでの、コピー時の設定画面の遷移を表わした図である。
【図5】MFPでの、コピー時の設定画面の遷移を表わした図である。
【図6】MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図7】記憶される、設定項目間の依存関係の具体例を示す図である。
【図8】記憶される、設定項目間の影響関係の具体例を示す図である。
【図9】MFPでの設定動作の具体的な流れを表わすフローチャートである。
【図10】MFPでの設定動作の具体的な流れを表わすフローチャートである。
【図11】変形例にかかるMFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0030】
<装置構成>
図1は、本実施の形態にかかる画像形成装置としてのMFP(Multi-Functional Peripheral)100の装置構成の具体例を示す図である。
【0031】
図1を参照して、MFP100は、一例として、MFP100は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)12と、図示しない原稿台に載置された原稿を光学的に読み取って画像データーを得るためのスキャン部13と、画像データーを印刷用紙上に固定するためのプリント部14と、情報を表示したり当該MFP100に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル15と、画像データーを保存するためのメモリー16と、図示しない原稿台へセットされた原稿サイズや、図示しない給紙トレイにセットされた用紙サイズなどを検知するためのセンサー17とを含む。その他、他の装置と通信可能な場合には、インターネットや専用回線などのネットワークを介して通信するためのネットワークインターフェース(I/F)部などを含んでもよい。
【0032】
操作パネル15に含まれるタッチパネルは、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成され、操作画面を表示して、その操作画面上の指示位置を特定する。CPU10は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。
【0033】
図2は、操作パネル15に表示される画面の構成の具体例を説明するための図である。図2の表示は、コピー時の設定画面を表わしている。
【0034】
図2を参照して、コピー時の設定画面には、スキャンされた画像データーを原稿画像として表示するための領域、および当該画像データーに基づいて受け付けた設定によって画像処理を行なった場合のイメージを表示するための仕上がり表示領域が含まれる。
【0035】
さらに、各種設定キーの一例として、カラー設定キー51、給紙トレイの用紙サイズ設定キー52、倍率設定キー53、集約印字の有無の設定キー54、および仕上がり設定キー55の、複数の設定キーが表示される。
【0036】
<動作概要>
本実施の形態にかかるMFP100では、上記設定キー51〜55のうちの複数の設定キーで表わされる複数の設定項目についての設定を行なう際に、設定ごとに設定キーを押下して設定を行ない、当該設定項目の設定を終了させて、次の設定キーを押下して、という煩雑な操作を不要として、効率的にこれら複数の設定項目の設定を可能とする。
【0037】
図3〜図5は、MFP100での設定の流れを説明するための図であって、コピー時の設定画面の遷移を表わした図である。
【0038】
図3において、白抜きの太矢印は、タッチパネルである操作パネル15へのタッチ位置の移動を表わしており、この矢印に沿って、タッチ状態を維持したままタッチ位置が移動している、つまりいわゆるスワイプ動作がなされたことが表わされている。
【0039】
図2の設定画面を用いて複数の設定項目について設定を行なう際、始めに、図3に示されたように、設定対象とする項目に対応した複数の設定キーに対してスワイプ動作を行なう。すなわち、カラー設定、給紙トレイの設定、倍率設定、集約印字の有無の設定、および仕上がり設定を行なう場合、カラー設定キー51、給紙トレイの用紙サイズ設定キー52、倍率設定キー53、集約印字の有無の設定キー54、および仕上がり設定キー55をスワイプする。これにより、これら設定キーが選択され、対応する設定項目を設定対象として表示画面が図4の画面に遷移する。
【0040】
なお、このとき、図4や後述する図5にも表わされたように、スワイプ動作で選択された設定キーが選択されていない状態とは異なる表示態様とされてもよい。たとえば、選択前と異なる色で表示したり、設定キーの形を異なる形としたり、点滅表示させたり、アニメーション表示させたりするようにしてよい。図4および図5の例では、選択された設定キーが二重線で表わされている。これによって、ユーザーは、どの設定キーを選択したか、つまり、どの設定項目が設定対象であるかを確認することができる。
【0041】
図4を参照して、上述のスワイプ動作がなされると、画面にはカラー設定キー51に対応したカラー設定のためのウィンドウ56が表示される。ウィンドウ56には、たとえば、オートカラー、フルカラー、白黒、および二値カラーなどのパラメーターを表わす、カラー設定のための複数のパラメーターキーが表示される。
【0042】
ウィンドウ56において、たとえば「フルカラー」を表わすのパラメーターキーを選択して決定キーを押下すると、表示画面が図5の画面に遷移する。
【0043】
すなわち、図5を参照して、上述のように、スワイプされた複数の設定キーのうちの1つの設定項目のパラメーターが決定されると、上記複数の設定キーに対応した設定項目のうちの、まだパラメーターが完了していない項目の設定のためのウィンドウが表示される。図5の例では、給紙トレイを設定するためのウィンドウ57が表示されている。ウィンドウ57には、それぞれ給紙トレイを表わした、複数のパラメーターキーが表示される。
【0044】
ウィンドウ57においていずれかのパラメーターキーを選択して決定キーを押下すると、同様に、次の設定項目のためのウィンドウが表示される。以降、同様に繰り返されることで、スワイプ動作で選択されたすべての設定キーに対応した設定項目について、順に設定用のウィンドウが表示されて、当該ウィンドウに対する操作で、各設定項目の設定が可能となる。
【0045】
なお、設定用のウィンドウに含まれる中止キーを押下すると、当該ウィンドウで決定されたパラメーターがキャンセルされる。このとき、すでに他の設定項目の設定が終了している場合、一例として、これら他の設定項目で決定されたパラメーターはそのまま有効としておいてもよい。
【0046】
たとえばカラー設定、用紙設定、仕上がり設定、集約設定がスワイプ動作で選択されたときには、一例として、まずカラー設定用のウィンドウが表示され、当該ウィンドウ上で決定キーが押下されると、用紙設定用のウィンドウが表示され、次に仕上がり設定用、その次に集約の設定用のウィンドウが表示される。
【0047】
ここで仕上がり設定用のウィンドウにおいて中止キーを押下すると、仕上がり設定で決定されたパラメーターはキャンセルされ、それまでに決定したカラー設定と用紙設定とのパラメーターはそのままとされる。さらに、この場合、次に設定を行なう予定であった集約設定は、設定対象からはずされてもよい。つまり、その後、集約の設定用のウィンドウが開かれないようにしてもよい。これは、カラー設定と用紙の設定とは意図したものであるものの、仕上がり設定に関しては再度設定したい、というような場合を考慮したものである。
【0048】
他の例として、設定用のウィンドウにおいて中止キーが押下されると、それまでの設定項目で設定されたすべてのパラメーターがキャンセルされてもよい。
【0049】
たとえばカラー設定、用紙設定、仕上がり設定、集約設定がスワイプ動作で選択されたときには、上述のように、一例として、カラー設定用のウィンドウから順に表示されて、各ウィンドウでパラメーターを決定することができる。ここで仕上がり設定用のウィンドウにおいて中止キーを押下すると、それまでにカラー設定用のウィンドウで決定されたパラメーターと用紙設定用のウィンドウで決定されたパラメーターとをキャンセルして選択前のパラメーターに戻し、仕上がり設定用のウィンドウで選択したパラメーターはキャンセルするようにしてもよい。また、このときも、その後の集約の設定用のウィンドウが開かれないようにしてもよい。これは、設定した内容をすべてキャンセルして最初から設定し直したい、という場合を考慮したものである。
【0050】
または、このとき、中止キーを押下された設定用のウィンドウの後の設定用のウィンドウが表示され、設定が可能であってもよい。すなわち、上の例では、中止キーを押下されて仕上がり設定用のウィンドウで決定されたパラメーターがキャンセルされた後、その後の集約の設定用のウィンドウが表示され、当該ウィンドウにて設定を受け付けるようにしてもよい。これは、選択した複数の設定の中で、ある設定を変更中に変更前の状態に戻したくなったが、他の設定変更を継続したいというケースを考慮したものである。
【0051】
MFP100は、上述の、中止キーを押下して決定されたパラメーターをキャンセルする方法のうちのいずれか1つを行なうものであってもよいし、図示しない動作設定キーなどの操作によって、上述の決定されたパラメーターをキャンセルする方法のうちのいずれとするかをユーザーが指定可能としてもよい。
【0052】
さらに他の例として、スワイプ動作で選択された設定キーに対応した設定用のウィンドウの表示中に、選択されていない設定キーを押下することで、現在表示されている設定用のウィンドウでの操作(パラメーターの決定)がキャンセルされて当該表示が閉じられ、新たに、押下された設定キーに対応した設定用のウィンドウが表示されてもよい。
【0053】
たとえば、カラー設定、用紙設定、および倍率設定の設定キーがスワイプ動作によって選択され、そのうちのカラー設定用のウィンドウが表示されている状態において、スワイプ動作によって選択されていなかった仕上がり設定キーを押下したとする。このとき、カラー設定用のウィンドウの表示は消え、カラー設定、用紙設定、および倍率設定の設定キーの選択状態は解除される。そして、仕上がり設定用のウィンドウが表示される。また、カラー設定用のウィンドウでの操作はキャンセルされる。
【0054】
仕上がり設定用のウィンドウにおいてパラメーターが選択されて決定キーが押下されると、仕上がり設定の変更が反映される。このとき、仕上がり設定キーを押下するよりも以前に表示された設定用のウィンドウにおいて決定されたパラメーターはそのまま有効としておいてもよいし、すべてキャンセルされてもよい。
【0055】
なお、スワイプ動作がいずれかの設定キー上で終了されていない場合には、設定ウィンドウを開かないようにしてもよい。これは、設定キーに対してスワイプ動作を開始したものの、意図しないものを含んでしまったために選択をキャンセルし、設定キーを再度選択し直したい場合に該当し、この場合、ユーザーは、開始したスワイプ動作を設定キー以外の位置で終了させることで、当該操作による設定キーの選択をキャンセルすることができる。
【0056】
また、選択された設定キーのキャンセルの他の方法として、選択された設定キーに対して再度、スワイプ動作を行なうことで、再度スワイプされた設定キーの選択状態が解除されてもよい。これは、設定キーをスワイプして選択した後に、意図しないものを含んでしまったために当該意図しない設定キーの選択をキャンセルしたい場合に該当する。この場合、ユーザーは、当該意図しない設定キーを再度スワイプすることで、当該設定キーの選択をキャンセルすることができる。
【0057】
<機能構成>
図6は、上記動作を実現するためのMFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図6に表わされる各機能は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行することで、主にCPU10に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図1に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0058】
図6を参照して、MFP100のCPU10は、操作パネル15に対する操作に応じた操作信号の入力を受け付けるための操作入力部101と、その操作内容を判断するための判断部102と、操作パネル15の表示画面に対するスワイプ動作がなされたと判断された場合に、スワイプされた設定キーを特定するための特定部103と、スワイプされた設定キーを記憶するための記憶部104と、スワイプされた設定キーに対応した設定項目の設定順を決定するための決定部105と、スワイプされた設定キーに対応した設定項目の設定用のウィンドウを操作パネル15に表示させるための表示処理部106と、設定用のウィンドウに対する操作入力に応じて表示された設定項目について選択されたパラメーターを設定するための設定部107とを含む。
【0059】
特定部103は、スワイプ動作でのタッチ位置と表示画面とを比較して、設定キー上にタッチ位置が達したときに当該設定キーが選択されたものとし、当該設定キーを選択状態とする。ここでは、たとえば選択状態を表わすフラグを立てる、などで設定キーごとの選択/非選択を区別するようにしてもよい。
【0060】
さらに、上述のように、再度の当該設定キーへのスワイプで設定状態を解除する場合、特定部103は、選択状態である設定キー上にタッチ位置が達したときに当該設定キーが非選択とされたものとし、選択状態を解除する。
【0061】
特定部103は、表示された設定キーごとに上記判定を行なうことで、選択された設定キーを特定する。
【0062】
決定部105は、一例として、設定キーのスワイプされた順を設定順と決定する。これは、特定部103がスワイプされた設定キーを特定すると共にその順も特定し、記憶部104がスワイプされた順に関連付けて設定キーを記憶しておくことで、記憶部104を参照することで設定順を特定することが可能となる。
【0063】
他の例として、決定部105が設定項目間の依存関係を予め記憶しておき、当該関係に従って決定するようにしてもよい。すなわち、スワイプされた複数の設定キーに対応する設定項目の中に、他の設定項目での設定に付随して設定内容が変わる依存関係のある設定項目が含まれる場合、依存元から依存先への順に設定順を決定する。
【0064】
たとえば、集約設定において2枚の原稿を1枚の印刷用紙に印刷させる設定である2in1が設定されたとき、その設定に応じて倍率が設定されることになる。たとえば、A4原稿をコピーするときにA4用紙を選択して2in1が設定されると、倍率は自動的に70.7%に設定される。このように自動的に倍率が設定されることで、2in1を設定したユーザーに対して、関連した倍率の設定のための操作を不要として原稿画像を適切なサイズで用紙に印刷することができる。
【0065】
しかし、倍率設定を設定した後で集約設定で2in1が設定されると、先に設定した倍率設定パラメーターが2in1設定に伴う倍率に自動的に変更されるため、先の設定操作が無駄となる。そこで、決定部105は、倍率設定→集約設定の順にスワイプされた場合にも、この場合には設定順を集約設定→倍率設定と決定する。
【0066】
設定項目間の依存関係としては、たとえば、図7に表わされたような依存関係を記憶していてもよい。すなわち、図7に示されるように、決定部105は、後の設定が先の設定に依存する設定項目の組み合わせ、つまり、先の設定が後の設定によって変更される設定項目の組み合わせを予め記憶しておく。図7の例では、後での集約設定によって先の倍率設定が変更され、後での中折り設定によって先のZ折り設定が変更され、後での集約設定によって先の部ごとの出力設定が変更される、という関係が規定されている。
【0067】
決定部105は、スワイプされた設定項目が複数ある場合にこの関係を参照して設定順を決定する。つまり、図7の関係において変更されると規定されている両設定項目がスワイプされている場合には、図7の関係において後の設定とされている設定項目の方を先の設定とされている設定項目よりも先に設定させるよう、設定順を決定する。このように設定順を決定することで、たとえば倍率が設定された後に集約が設定されることで、先に設定された倍率の値が変わる、などといった設定の無駄を抑えることができる。
【0068】
また、決定部105での設定順の決定の他の例として、決定部105が設定項目間の影響関係を予め記憶しておき、当該関係に従って決定するようにしてもよい。すなわち、スワイプされた複数の設定キーに対応する設定項目の中に、ある設定項目においてパラメーターを有効とすると決定すると、他の設定パラメーターが変更されると共に、そのパラメーター以外に変更できなくなる設定がある場合に、有効とすることで他の設定が変更できなくなる設定項目を先の設定順と決定する。
【0069】
たとえば、印刷媒体としてOHP(Over Head Projector)用のシートの使用を有効とする設定とすると、カラー設定は白黒(ブラック)とする必要があるとする。この場合、ここで用紙(挿入紙)の設定をOHP用紙と設定すると、カラー設定は自動的に白黒に変更される。このとき、スワイプの順がカラー設定→用紙設定の順番であったとき、この順を設定順とすると、カラーを設定した後で用紙がOHP用紙と選択されると、先になされたカラー設定が自動的に変更されるため、先の設定操作が無駄となる。そこで、決定部105は、カラー設定→用紙設定の順にスワイプされた場合にも、この場合には設定順を用紙設定→カラー設定と決定する。
【0070】
設定項目間の影響関係としては、たとえば、図8に表わされたような影響関係を記憶していてもよい。すなわち、図8に示されるように、決定部105は、先の設定が後の設定によって変更され、以降、変更不可となるような設定項目の組み合わせを予め記憶しておく。図8の例では、後で用紙の設定においてOHPが設定されると、先のカラー設定が変更され、以降、カラー設定が変更できなくなる、という関係が規定されている。
【0071】
決定部105は、スワイプされた設定項目が複数ある場合にこの関係を参照して設定順を決定する。つまり、図8の関係において変更されると規定されている両設定項目がスワイプされている場合には、図8の関係において後の設定とされている設定項目の方を先の設定とされている設定項目よりも先に設定させるよう、設定順を決定する。このように設定順を決定することで、たとえばカラーが設定された後に用紙がOHP用紙に設定されることで、先に設定されたカラーが自動的に白黒に変わる、などといった設定の無駄を抑えることができる。
【0072】
また、決定部105での設定順の決定のさらに他の例として、ある設定を有効とすることで設定できなくなる設定項目があるとき、上記ある設定がなされると、当該設定できなくなる設定項目を設定順の決定の対象から除く、つまり、当該設定できなくなる設定項目の設定を受け付けないようにしてもよい。
【0073】
たとえば、前述の用紙としてOHP用紙が設定された場合、カラー設定のパラメーターが自動的に白黒に固定される。上述の例では、スワイプの順がカラー設定→用紙設定であっても決定部105が用紙設定→カラー設定と設定順を決定するものとしたが、他の例として、用紙がOHP用紙と設定された時点で、カラー設定を設定対象から外す。このようにすることで、設定変更できない設定項目についての設定用のウィンドウが表示されないようになる。
【0074】
また、決定部105は、上述の設定順の決定方法を組み合わせて設定順を決定してもよい。
【0075】
<動作フロー>
図9および図10は、MFP100での設定動作の具体的な流れを表わすフローチャートである。
【0076】
図9および図10のフローチャートに表わされる動作は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行し、図6に表わされた各部を機能させることで実現される。
【0077】
図9を参照して、ステップS101でCPU10は操作パネル15に、図2の操作画面を表示する。この操作画面には、先述のように複数の設定キー51〜55が配置されている。この画面に対してユーザーが操作を行なうことで、これから実行するジョブの設定を変更することができる。
【0078】
その画面においてスワイプ動作の開始が検出されると(ステップS103でYES)、CPU10は、タッチ位置の軌跡と表示内容とを比較して、表示された設定キーに対してスワイプがなされたか、すなわち、設定キーがスワイプ動作によって選択されたか否かを判断する。そして、設定キーが選択されている場合(ステップS105でYES)、CPU10は、スワイプされた設定キーを特定し、ステップS107でその設定キーに関する情報を保存する。ここでは、設定キーに関する情報として当該設定キーに対応した設定項目を特定する情報を、選択順に関連付けて記憶する。
【0079】
上記ステップS105,S107はスワイプ動作の終了が検出されるまで繰り返される。そのため、複数の設定キーがスワイプされると、上記ステップS107でそれぞれの設定キーがスワイプの順と共に記憶されることになる。
【0080】
スワイプ動作の終了は、たとえば操作パネル15から指が離されたり、タッチペンが離されたりして、操作パネル15へのタッチ状態の解除が判断されることで検出される。
【0081】
スワイプ動作が終了すると(ステップS109でYES)、CPU10は、スワイプされた設定キーに関する情報が記憶されているか否かを確認する。保存されている場合(ステップS111でYES)、ステップS113でCPU10は、保存されている設定キーに関する情報で表わされる選択された設定項目について、上述の方法で設定順を決定する。
【0082】
設定順が決定されると、ステップS115でCPU10は、以降に設定すべき設定項目の数を表わす表示ウィンドウカウントを、上記ステップS107で保存された設定キー情報の数、つまり、スワイプ動作によって選択された設定キーの数にセットする。
【0083】
次に、図10を参照して、上記ステップS113で決定された設定順に従って、図4に表わされたような、次に表示すべき、未表示の設定用ウィンドウを表示する。そのウィンドウにおいて設定終了の指示がなされると(ステップS119でYES)、ステップS121でCPU10は、当該ウィンドウで選択されたパラメーターを当該設定項目に設定し、ステップS123で表示した設定用ウィンドウを閉じる。そして、ステップS125で表示ウィンドウカウントを1デクリメントして、上記ステップS117で処理を戻す。
【0084】
以降、上記ステップS117〜S125の処理が、表示ウィンドウカウントが0となるまで(ステップS127でNO)、つまり、上記ステップS105でスワイプ動作によって選択された設定項目の数分、上記ステップS113で決定された設定順に従って設定ウィンドウが表示され、順に設定がなされる。
【0085】
そして、表示ウィンドウカウントが0となると(ステップS127でYES)、つまり、選択されたすべての設定項目についての設定が完了すると、ステップS129でCPU10は上記ステップS107で保存した設定キー情報をクリアして、一連の動作を終了する。
【0086】
<実施の形態の効果>
以上の動作が行なわれることで、複数の設定項目のそれぞれの設定を行ないたい場合に、1回の動作で複数の設定キーを選択することができ、さらに、それぞれの設定項目を設定するためのウィンドウが、自動的に連続して表示される。
【0087】
そのため、設定項目ごとに設定キーを選択して設定を行ない、当該項目の設定を終了する、という操作を繰り返す必要がなく、操作性を格段に向上させることができる。
【0088】
<変形例>
画像形成処理対象の原稿サイズや用紙サイズに応じて、設定画面上での設定キーの配置を決定するようにしてもよい。なぜなら、上述のように、スワイプ動作により設定対象の設定キーが選択されるため、ユーザーが設定変更したいキーが連続して配置されていた方がひとまとめにスワイプしやすいためである。
【0089】
一例として、原稿サイズや用紙サイズごとに設定履歴を記憶しておき、センサー17での原稿サイズや用紙サイズの検出結果に応じて、設定頻度の高い設定項目を表わす設定キーを順に配置するようにしてもよい。この履歴はユーザーごとに記憶されて、ログインユーザーに応じて対応するユーザー履歴が参照されるようにしてもよい。または、所定のタイミングやある周期でCPU10が当該履歴を参照して、原稿サイズおよび/または用紙サイズごとに、設定頻度の高い設定項目を規定するテーブルを生成し、メモリー16等に記憶しておくようにしてもよい。
【0090】
たとえばA3サイズの原稿が図示しない原稿台にセットされたときに倍率をA4にし、カラーを白黒にする設定が高頻度でなされているとき、CPU10は、センサー17でセットされた原稿サイズとしてA3が検出された場合に、カラー設定キーと倍率設定キーとが隣り合うように配置する。
【0091】
またたとえば、A3サイズの用紙が図示しない給紙トレイにセットされたときに原稿をA4サイズ、集約を2in1、カラーを白黒にする設定が高頻度でなされているとき、CPU10は、センサー17で用紙サイズとしてA3が検出された場合に、原稿設定キーと集約設定キーとカラー設定キーとが隣り合うように配置する。
【0092】
また、他の例として、ユーザーや管理者等の所定のユーザーが、予め原稿サイズや用紙サイズに応じて設定キーの配置を規定しておき、センサー17での原稿サイズや用紙サイズの検出結果に応じて、規定された配置とするようにしてもよい。原稿サイズおよび/または用紙サイズごとにどのように設定キーを配置するかの規定は、たとえばテーブル形式でメモリー16等に記憶されているものであってよい。
【0093】
たとえば、A4サイズの原稿がセットされたときはカラーと倍率との設定キーを隣り合うように配置すると規定されてもよい。また、A3用紙がセットされたときは仕上がりと集約との設定キーを隣り合うように配置すると規定されてもよい。
【0094】
図11は、変形例にかかるMFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。変形例において、MFP100は、図6に表わされた機能に加えて、センサー17からのセンサー信号の入力を受け付けるためのセンサー入力部108をさらに含む。また、変形例においては、メモリー16に、上述のユーザーの設定履歴を記憶するための領域である履歴記憶部161と、ユーザーの配置の規定を記憶するための領域である規定記憶部162とが含まれる。これら領域のいずれか一方が含まれていてもよいし、図示されたように両方が含まれていてもよい。
【0095】
また、表示処理部106には、設定キーの配置を判定するための配置判定部1061が含まれる。
【0096】
配置判定部1061は入力されたセンサー信号に基づいて原稿サイズおよび/または用紙サイズを特定し、履歴記憶部161または規定記憶部162を参照することで、特定された原稿サイズおよび/または用紙サイズに応じて配置するべき設定キーを特定する。そして、特定された複数の設定キーを隣接するように配置を決定する。
【0097】
たとえば、コピー時の設定画面において、図2に示されたように、カラー設定キー51、給紙トレイの用紙サイズ設定キー52、倍率設定キー53、集約印字の有無の設定キー54、および仕上がり設定キー55がこの順に配置されているものとする。このとき、あるサイズの原稿がセットされた場合、および/またはあるサイズの用紙がセットされた場合には、カラー、倍率、集約、および仕上がりの設定頻度が高いものとする。この場合、これら設定キーがスワイプ動作で選択される可能性が高いものの、図2のように配置されていると、カラー設定キー51と倍率設定キー53との間に、選択される可能性の低い給紙トレイの用紙サイズ設定キー52が配置されている。そのため、もしも、カラー、倍率、集約、および仕上がりを設定するための設定キーをスワイプ動作で選択しようとすると、設定キー52を避けてスワイプする必要があり、操作が煩雑となってしまう。
【0098】
このとき、変形例にかかるMFP100では、上記ステップS101での画面表示の際に、センサー17で検出された原稿サイズおよび/または用紙サイズに基づいて設定履歴を参照することでカラー、倍率、集約、および仕上がりの設定頻度が高いと特定し、これら設定キー51,53,54,55を隣接して配置すると判定する。これにより、一連のスワイプ動作でこれら設定キーを容易に選択することができる。
【0099】
さらに、上述の動作をMFP100のCPU10に実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0100】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0101】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0102】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0103】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0104】
10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 スキャン部、14 プリント部、15 操作パネル、16 メモリー、17 センサー、51〜55 設定キー、56,57 ウィンドウ、100 MFP、101 操作入力部、102 判断部、103 特定部、104 記憶部、105 決定部、106 表示処理部、107 設定部、108 センサー入力部、161 履歴記憶部、162 規定記憶部、1061 配置判定部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルと、
前記タッチパネルに接続された制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記タッチパネルの設定画面に、設定機能ごとの複数の設定キーを表示する処理と、
前記タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、前記複数の設定キーのうちの少なくとも1以上の設定キーの表示が前記タッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、前記1以上の設定キーを選択状態と決定する処理と、
前記選択された設定キーに対応した設定項目のパラメーターを決定するための決定画面を表示する処理と、
前記決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定する処理とを実行し、
前記表示された複数の設定キーのうちの2以上の設定キーが前記タッチ位置の移動によって選択されると、前記決定画面を表示する処理において、前記2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目についての決定画面の表示順を決定し、先に表示された決定画面においてパラメーターを決定すると、前記表示順に従って次の決定画面を表示して、前記表示順に従って、順に、対応する決定項目のパラメーターを決定する、画像形成装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記設定キーの前記設定画面上での連続した前記タッチ位置の移動によってタッチされた順に、前記決定画面の表示順と決定する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更される依存関係のある前記第1の設定項目および前記第2の設定項目が含まれる場合、前記第2の設定項目のための決定画面を、前記第1の設定項目のための決定画面よりも先に表示するよう、前記決定画面の表示順を決定する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更され、かつ、当該パラメーターの変更が許可されない影響関係のある前記第1の設定項目および前記第2の設定項目が含まれる場合、前記第2の設定項目のための決定画面を、前記第1の設定項目のための決定画面よりも先に表示するよう、前記決定画面の表示順を決定する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更され、かつ、当該パラメーターの変更が許可されない影響関係のある前記第1の設定項目および前記第2の設定項目が含まれる場合、前記第1の設定項目のための決定画面を表示しない、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御装置は、前記タッチ状態の解除された位置が前記複数の設定キーのいずれの表示位置にも含まれない場合には、1以上の設定キーの表示が前記タッチ位置の移動軌跡に含まれた場合であっても、前記1以上の設定キーを選択状態とは決定しない、請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御装置は、前記選択状態と決定した前記1以上の設定キーの表示を、選択前の表示とは異なる表示態様とする、請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御装置は、前記タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、前記選択状態とされた設定キーの表示が前記タッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、前記タッチ位置の移動軌跡に含まれる設定キーの選択状態を解除する、請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、
前記制御装置は、表示された前記決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも前に表示された決定画面において指定されたパラメーターをそれぞれの設定項目のパラメーターと決定する、請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、
前記制御装置は、表示された前記決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定をキャンセルする、請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、
前記制御装置は、表示された前記決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面の次の決定画面を表示し、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定を維持する、請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、
前記制御装置は、表示された前記決定画面において中止キーが選択された場合の動作として、
(1)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも前に表示された決定画面において指定されたパラメーターをそれぞれの設定項目のパラメーターと決定する動作と、
(2)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定をキャンセルする動作と、
(3)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面の次の決定画面を表示し、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定を維持する動作と、
のいずれの動作とするかを、ユーザーからの操作入力に応じて決定する、請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項13】
原稿サイズを検出するための第1のセンサーをさらに備え、
前記制御装置は、前記原稿サイズに応じて、前記複数の設定キーを表示する処理において、前記タッチパネルの設定画面上での前記複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って前記複数の設定キーを配置する、請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項14】
印刷用紙のサイズを検出するための第2のセンサーをさらに備え、
前記制御装置は、前記印刷用紙のサイズに応じて、前記複数の設定キーを表示する処理において、前記タッチパネルの設定画面上での前記複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って前記複数の設定キーを配置する、請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記制御装置は、前記サイズごとの設定履歴を記憶しておき、
前記設定履歴に表わされた設定頻度に基づいて、前記サイズに応じて前記複数の設定キーの配置を決定する、請求項13または14に記載の画像形成装置。
【請求項16】
原稿サイズおよび/または印刷用紙のサイズごとの、前記タッチパネルの設定画面における前記複数の設定キーの配置を規定する情報を予め記憶するための記憶装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記規定する情報に基づいて、前記原稿サイズおよび/または前記印刷用紙のサイズに応じて、前記複数の設定キーを表示する処理において、前記タッチパネルの設定画面上での前記複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って前記複数の設定キーを配置する、請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項17】
タッチパネルを有する画像形成装置での設定方法であって、
前記タッチパネルに、設定機能ごとの複数の設定キーを表示した設定画面を表示するステップと、
前記タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、前記複数の設定キーのうちの2以上の設定キーの表示が前記タッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、前記2以上の設定キーを選択状態と決定するステップと、
前記選択状態と決定された、前記2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目について、設定順を決定するステップと、
前記設定順の早い設定項目から順に、パラメーターを決定するための決定画面を表示して、前記決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定し、前記設定順の次の設定項目の決定画面を表示する処理を繰り返すステップとを備える、設定方法。
【請求項18】
タッチパネルを有する画像形成装置に設定処理を実行させるための制御プログラムであって、
前記タッチパネルに、設定機能ごとの複数の設定キーを表示した設定画面を表示するステップと、
前記タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、前記複数の設定キーのうちの2以上の設定キーの表示が前記タッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、前記2以上の設定キーを選択状態と決定するステップと、
前記選択状態と決定された、前記2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目について、設定順を決定するステップと、
前記設定順の早い設定項目から順に、パラメーターを決定するための決定画面を表示して、前記決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定し、前記設定順の次の設定項目の決定画面を表示する処理を繰り返すステップとを前記画像形成装置に実行させる、制御プログラム。
【請求項1】
タッチパネルと、
前記タッチパネルに接続された制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記タッチパネルの設定画面に、設定機能ごとの複数の設定キーを表示する処理と、
前記タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、前記複数の設定キーのうちの少なくとも1以上の設定キーの表示が前記タッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、前記1以上の設定キーを選択状態と決定する処理と、
前記選択された設定キーに対応した設定項目のパラメーターを決定するための決定画面を表示する処理と、
前記決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定する処理とを実行し、
前記表示された複数の設定キーのうちの2以上の設定キーが前記タッチ位置の移動によって選択されると、前記決定画面を表示する処理において、前記2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目についての決定画面の表示順を決定し、先に表示された決定画面においてパラメーターを決定すると、前記表示順に従って次の決定画面を表示して、前記表示順に従って、順に、対応する決定項目のパラメーターを決定する、画像形成装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記設定キーの前記設定画面上での連続した前記タッチ位置の移動によってタッチされた順に、前記決定画面の表示順と決定する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更される依存関係のある前記第1の設定項目および前記第2の設定項目が含まれる場合、前記第2の設定項目のための決定画面を、前記第1の設定項目のための決定画面よりも先に表示するよう、前記決定画面の表示順を決定する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更され、かつ、当該パラメーターの変更が許可されない影響関係のある前記第1の設定項目および前記第2の設定項目が含まれる場合、前記第2の設定項目のための決定画面を、前記第1の設定項目のための決定画面よりも先に表示するよう、前記決定画面の表示順を決定する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記選択された2以上の設定キーに対応する設定項目中に、第1の設定項目で決定されたパラメーターが第2の設定項目で決定されたパラメーターによって変更され、かつ、当該パラメーターの変更が許可されない影響関係のある前記第1の設定項目および前記第2の設定項目が含まれる場合、前記第1の設定項目のための決定画面を表示しない、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御装置は、前記タッチ状態の解除された位置が前記複数の設定キーのいずれの表示位置にも含まれない場合には、1以上の設定キーの表示が前記タッチ位置の移動軌跡に含まれた場合であっても、前記1以上の設定キーを選択状態とは決定しない、請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御装置は、前記選択状態と決定した前記1以上の設定キーの表示を、選択前の表示とは異なる表示態様とする、請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御装置は、前記タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、前記選択状態とされた設定キーの表示が前記タッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、前記タッチ位置の移動軌跡に含まれる設定キーの選択状態を解除する、請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、
前記制御装置は、表示された前記決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも前に表示された決定画面において指定されたパラメーターをそれぞれの設定項目のパラメーターと決定する、請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、
前記制御装置は、表示された前記決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定をキャンセルする、請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、
前記制御装置は、表示された前記決定画面において中止キーが選択されると、当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面の次の決定画面を表示し、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定を維持する、請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記決定画面にはパラメーターの決定の中止を指示するための中止キーが含まれ、
前記制御装置は、表示された前記決定画面において中止キーが選択された場合の動作として、
(1)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも前に表示された決定画面において指定されたパラメーターをそれぞれの設定項目のパラメーターと決定する動作と、
(2)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面以降の決定画面の表示を行なわず、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定をキャンセルする動作と、
(3)当該決定画面において選択されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターとは決定せず、前記表示順に従って前記中止キーが選択された前記決定画面の次の決定画面を表示し、前記中止キーが選択された前記決定画面よりも以前に表示された決定画面において指定されたパラメーターの決定を維持する動作と、
のいずれの動作とするかを、ユーザーからの操作入力に応じて決定する、請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項13】
原稿サイズを検出するための第1のセンサーをさらに備え、
前記制御装置は、前記原稿サイズに応じて、前記複数の設定キーを表示する処理において、前記タッチパネルの設定画面上での前記複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って前記複数の設定キーを配置する、請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項14】
印刷用紙のサイズを検出するための第2のセンサーをさらに備え、
前記制御装置は、前記印刷用紙のサイズに応じて、前記複数の設定キーを表示する処理において、前記タッチパネルの設定画面上での前記複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って前記複数の設定キーを配置する、請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記制御装置は、前記サイズごとの設定履歴を記憶しておき、
前記設定履歴に表わされた設定頻度に基づいて、前記サイズに応じて前記複数の設定キーの配置を決定する、請求項13または14に記載の画像形成装置。
【請求項16】
原稿サイズおよび/または印刷用紙のサイズごとの、前記タッチパネルの設定画面における前記複数の設定キーの配置を規定する情報を予め記憶するための記憶装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記規定する情報に基づいて、前記原稿サイズおよび/または前記印刷用紙のサイズに応じて、前記複数の設定キーを表示する処理において、前記タッチパネルの設定画面上での前記複数の設定キーの配置を決定し、当該決定に従って前記複数の設定キーを配置する、請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項17】
タッチパネルを有する画像形成装置での設定方法であって、
前記タッチパネルに、設定機能ごとの複数の設定キーを表示した設定画面を表示するステップと、
前記タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、前記複数の設定キーのうちの2以上の設定キーの表示が前記タッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、前記2以上の設定キーを選択状態と決定するステップと、
前記選択状態と決定された、前記2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目について、設定順を決定するステップと、
前記設定順の早い設定項目から順に、パラメーターを決定するための決定画面を表示して、前記決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定し、前記設定順の次の設定項目の決定画面を表示する処理を繰り返すステップとを備える、設定方法。
【請求項18】
タッチパネルを有する画像形成装置に設定処理を実行させるための制御プログラムであって、
前記タッチパネルに、設定機能ごとの複数の設定キーを表示した設定画面を表示するステップと、
前記タッチパネルに対して、タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる操作を受け付けると、前記複数の設定キーのうちの2以上の設定キーの表示が前記タッチ位置の移動軌跡に含まれる場合に、前記2以上の設定キーを選択状態と決定するステップと、
前記選択状態と決定された、前記2以上の設定キーのそれぞれに対応した設定項目について、設定順を決定するステップと、
前記設定順の早い設定項目から順に、パラメーターを決定するための決定画面を表示して、前記決定画面において指定されたパラメーターを当該設定項目のパラメーターと決定し、前記設定順の次の設定項目の決定画面を表示する処理を繰り返すステップとを前記画像形成装置に実行させる、制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−101473(P2013−101473A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244412(P2011−244412)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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