説明

画像形成装置、認証プログラム及び記憶媒体

【課題】意に反する利用を低減することができる画像形成装置、認証プログラム及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】ADF130は、載置された原稿を搬送するとともに、当該原稿が載置されたことを検知する。認証制御部161は、認証を制御し、認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する。機能実行部163は、認証状態が認証中である場合に、機能を実行する。認証制御部161は、認証状態が認証中である場合に、ADF130により原稿が載置されたことが検知されると、認証状態を非認証中に移行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、認証プログラム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複合機などの画像形成装置においては、セキュリティや課金カウントのため、ログインしてから、コピー、スキャン、ファックス、又はプリントなどの機能を実行する技術が知られている。
【0003】
ところで、上述したような技術では、ユーザが画像形成装置の機能を実行し終えた後においてもログインが維持されるため、ユーザ自身でログアウトする必要がある。ここで、ユーザがログアウトをし忘れた場合には、第3者に画像形成装置を利用されてしまうという問題がある。
【0004】
このため、例えば特許文献1には、所定時間ユーザからの操作がなかった場合、ユーザからの操作が中断していると判断し、それまでに行われた操作内容を保存してログアウトする技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような従来技術であっても、認証状態が認証中から非認証中に移行されるまでの間に、第3者に画像形成装置を利用されてしまう可能性がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、意に反する利用を低減することができる画像形成装置、認証プログラム及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様にかかる画像形成装置は、載置された原稿を搬送するとともに、当該原稿が載置されたことを検知する原稿搬送部と、認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する認証制御部と、前記認証状態が前記認証中である場合に、機能を実行する機能実行部と、を備え、前記認証制御部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記原稿搬送部により原稿が載置されたことが検知されると、前記認証状態を非認証中に移行することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の別の態様にかかる画像形成装置は、認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する認証制御部と、前記認証状態が前記認証中である場合に、機能の実行指示を受け付け、指示された前記機能を実行する機能実行部と、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせ毎に、前記認証状態を前記認証中に維持するか非認証中に移行するかを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部と、を備え、前記認証制御部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記機能実行部により前記機能の実行指示が受け付けられると、前記テーブルを参照し、前記機能実行部により前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた前記機能の組み合わせが前記非認証中への移行である場合、前記認証状態を前記非認証中に移行することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の別の態様にかかる画像形成装置は、認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する認証制御部と、前記認証状態が前記認証中である場合に、機能を実行する機能実行部と、機能及び当該機能の設定の組み合わせのうち前記認証状態を非認証中に移行する組み合わせを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部と、を備え、前記認証制御部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記機能実行部により前記機能が実行され終わると、当該機能及び当該機能の設定の組み合わせが前記テーブルに定義されているか否か判定し、定義されている場合、前記認証状態を前記非認証中に移行することを特徴とする画像形成装置である。
【0010】
また、本発明の別の態様にかかる認証プログラムは、認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する第1認証制御ステップと、前記認証状態が前記認証中である場合に、機能を実行する機能実行ステップと、前記認証状態が前記認証中である場合に、載置された原稿を搬送する原稿搬送部により当該原稿が載置されたことが検知されると、前記認証状態を非認証中に移行する第2認証制御ステップと、をコンピュータに実行させるためのものである。
【0011】
また、本発明の別の態様にかかる認証プログラムは、認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する第1認証制御ステップと、前記認証状態が前記認証中である場合に、機能の実行指示を受け付け、指示された前記機能を実行する機能実行ステップと、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記機能実行ステップにより前記機能の実行指示が受け付けられると、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせ毎に前記認証状態を前記認証中に維持するか非認証中に移行するかを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部の前記テーブルを参照し、前記機能実行ステップにより前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた前記機能の組み合わせが前記非認証中への移行である場合、前記認証状態を前記非認証中に移行する第2認証制御ステップと、をコンピュータに実行させるためのものである。
【0012】
また、本発明の別の態様にかかる認証プログラムは、認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する第1認証制御ステップと、前記認証状態が前記認証中である場合に、機能を実行する機能実行ステップと、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記機能実行ステップにより前記機能が実行され終わると、当該機能及び当該機能の設定の組み合わせが、機能及び当該機能の設定の組み合わせのうち前記認証状態を非認証中に移行する組み合わせを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部の前記テーブルに定義されているか否か判定し、定義されている場合、前記認証状態を前記非認証中に移行する第2認証制御ステップと、をコンピュータに実行させるためのものである。
【0013】
また、本発明の別の態様にかかる記憶媒体は、上記認証プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能なものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、意に反する利用を低減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、第1実施形態の複合機を備える認証システムの一例を示す構成図である。
【図2】図2は、第1実施形態の複合機の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図3は、第1実施形態の複合機で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【図4】図4は、第2実施形態の複合機の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図5は、第2実施形態のテーブルの一例を示す図である。
【図6】図6は、第2実施形態の複合機で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【図7】図7は、第3実施形態の複合機の構成の一例を示すブロック図である。
【図8】図8は、第3実施形態のテーブルの一例を示す図である。
【図9】図9は、第3実施形態の複合機で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、第4実施形態の複合機の構成の一例を示すブロック図である。
【図11】図11は、第4実施形態のテーブルの一例を示す図である。
【図12】図12は、第4実施形態の複合機で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】図13は、第5実施形態の複合機の構成の一例を示すブロック図である。
【図14】図14は、第5実施形態の複合機で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【図15】図15は、第6実施形態の複合機の構成の一例を示すブロック図である。
【図16】図16は、第6実施形態のテーブルの一例を示す図である。
【図17】図17は、第6実施形態の複合機で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【図18】図18は、上記各実施形態の複合機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる画像形成装置、認証プログラム及び記憶媒体の実施形態を詳細に説明する。なお以下の各実施形態では、画像形成装置として、複合機(MFP:Multifunction Peripheral)を例にとり説明するが、これに限定されるものではない。画像形成装置は、例えば、複写機、スキャナ装置、及びファクシミリ装置などであってもよい。なお複合機とは、コピー機能、プリント機能、スキャン機能、及びファックス機能のうち少なくとも2つの機能を有するものである。
【0017】
(第1実施形態)
第1実施形態では、ADF(Auto Document Feeder:原稿搬送装置)を備える複合機が、ADFにより原稿の載置が検知されると、認証状態を非認証中に移行する例について説明する。
【0018】
まず、第1実施形態の複合機の構成について説明する。
【0019】
図1は、第1実施形態の複合機100を備える認証システム10の一例を示す構成図である。図1に示すように、認証システム10は、クライアント端末20と、ファイルサーバ30と、認証サーバ40と、複合機100とを、備える。クライアント端末20、ファイルサーバ30、認証サーバ40、及び複合機100は、ネットワーク11を介して接続されている。ネットワーク11は、例えば、LAN(Local Area Network)などにより実現できる。
【0020】
クライアント端末20は、PC(Personal Computer)などのユーザが使用する端末であり、印刷対象の画像のプリントデータを生成し、生成したプリントデータを、ネットワーク11を介してファイルサーバ30に送信する。プリントデータは、例えば、PDL(Page Description Language)などで記述される。
【0021】
ファイルサーバ30は、クライアント端末20から送信されたプリントデータを格納するサーバ装置である。ファイルサーバ30は、複合機100からプリントデータの送信要求を受けると、要求されたプリントデータを複合機100へ送信する。
【0022】
認証サーバ40は、ユーザ認証に必要な認証元情報を有しており、複合機100からの要求に応じて認証元情報を複合機100に送信する。
【0023】
複合機100は、ユーザから認証情報が入力されると、認証サーバ40に認証元情報を要求し、受信する。そして複合機100は、入力された認証情報と認証サーバ40から受信した認証元情報とを照合してユーザ認証を行い、ユーザ認証に成功すれば、認証状態をログアウト中(非認証中の一例)からログイン中(認証中の一例)に移行する。これにより、複合機100において、コピー機能、プリント機能、スキャン機能、及びファックス機能などの各機能の実行が可能となる。
【0024】
例えば、複合機100は、ファイルサーバ30に格納されたプリントデータのプリントがユーザにより指示されると、ファイルサーバ30から当該プリントデータを受信してプリントする。また例えば、複合機100は、ユーザによりコピーが指示されると載置されている原稿をコピーし、スキャンが指示されると載置されている原稿をスキャンし、ファックス送信が指示されると載置されている原稿をファックス送信し、ファックス受信が指示されるとファックスデータを受信し、プリントする。なお本実施形態では、プリントについては、ログインしたユーザが予めファイルサーバ30に格納したプリントデータがプリント対象となり、ファックス受信については、ログインしたユーザ宛のファックスデータが受信及びプリント対象となる。
【0025】
また本実施形態では、プリントデータの格納にファイルサーバ30を用い、ユーザ認証に認証サーバ40を用いる場合を例にとり説明するが、これに限定されるものではなく、ファイルサーバ30及び認証サーバ40の少なくともいずれかの役割を複合機100が担うようにしてもよい。
【0026】
図2は、第1実施形態の複合機100の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、複合機100は、通信部110と、認証情報入力装置120と、オペレーションパネル122と、ADF130と、エンジン140と、記憶部150と、コントローラ160とを、備える。
【0027】
通信部110は、クライアント端末20、ファイルサーバ30、及び認証サーバ40などの外部装置とネットワーク11を介して通信するものであり、例えば、NIC(Network Interface Card)などの既存の通信装置により実現できる。
【0028】
認証情報入力装置120は、複合機100のユーザの認証情報を入力するものであり、例えば、ICカードから認証情報を取得して入力するICカードリーダ、人間の身体的特徴を認証情報として取得して入力する生体入力装置、パスワードなどを認証情報として入力するキースイッチなどの既存の入力装置により実現できる。
【0029】
オペレーションパネル122は、各種画面の表示や各種操作の入力を行うものであり、タッチパネル式ディスプレイなどにより実現できる。なお、オペレーションパネル122が認証情報入力装置120の役割を担うようにしてもよい。
【0030】
ADF130は、載置された原稿を搬送するとともに、当該原稿が載置されたことを検知する。具体的には、ADF130は、載置部(図示省略)に載置された原稿を複合機100のスキャナ部(図示省略)に搬送して、外部に排出する。またADF130は、載置部に原稿が載置されたことを例えばフォトセンサなどにより検知し、コントローラ160に通知する。なお、原稿の載置を検知するセンサは、フォトセンサに限定されるものではなく、例えば、機械式センサなどいずれのセンサであってもよい。
【0031】
エンジン140は、スキャナ部とプロッタ部とを含む(いずれも図示省略)。スキャナ部は、ADF130により搬送された原稿をスキャンして画像データを生成し、プロッタ部は、後述のコントローラ160により画像処理が施された画像データをプリントして、出力する。
【0032】
記憶部150は、複合機100で実行される各種プログラムや複合機100で行われる各種処理に使用されるデータなどを記憶する。記憶部150は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、光ディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などの磁気的、光学的、又は電気的に記憶可能な既存の記憶装置の少なくともいずれかにより実現できる。
【0033】
コントローラ160は、複合機100の各部を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)などの既存の制御装置により実現できる。コントローラ160は、例えば、コピー機能、プリント機能、スキャン機能、及びファックス機能などの各機能を制御し、エンジン140により生成された画像データに入力用の画像処理を施したり、エンジン140により出力される画像データに出力用の画像処理を施したりする。コントローラ160は、認証制御部161と、機能実行部163とを、含む。
【0034】
認証制御部161は、認証を制御し、認証に成功した場合に、認証状態をログイン中に移行する。具体的には、認証制御部161は、認証情報入力装置120から入力された認証情報を、認証サーバ40を用いて認証し、認証に成功した場合に、認証状態をログアウト中からログイン中に移行する。これにより、複合機100において、コピー機能、プリント機能、スキャン機能、及びファックス機能などの各機能の実行が可能となる。
【0035】
また認証制御部161は、認証状態がログイン中である場合に、ADF130により原稿が載置されたことが検知され、ADF130からその旨が通知されると、認証状態をログアウト中に移行する。
【0036】
機能実行部163は、認証状態がログイン中である場合に、機能を実行する。具体的には、機能実行部163は、認証状態がログイン中である場合に、オペレーションパネル122からコピー機能、プリント機能、スキャン機能、及びファックス機能などの各機能のうち実行する機能の実行指示を受け付け、指示された機能を実行する。
【0037】
例えば機能実行部163は、コピーが指示された場合、ADF130に原稿を搬送させ、エンジン140に画像データを生成させ、コントローラ160に入力用の画像処理及び出力用の画像処理を施させ、エンジン140にプリントさせ出力させる。
【0038】
また例えば機能実行部163は、プリントが指示された場合、通信部110にファイルサーバ30からプリントデータを受信させ、コントローラ160に出力用の画像処理を施させ、エンジン140にプリントさせ出力させる。
【0039】
また例えば機能実行部163は、スキャンが指示された場合、ADF130に原稿を搬送させ、エンジン140に画像データを生成させ、コントローラ160に入力用の画像処理を施させ、記憶部150に記憶させたり、通信部110を介して外部装置に記憶させたりする。
【0040】
また例えば機能実行部163は、ファックス送信が指示された場合、ADF130に原稿を搬送させ、エンジン140に画像データを生成させ、コントローラ160に入力用の画像処理を施させ、通信部110に外部装置へ送信させる。
【0041】
また例えば機能実行部163は、ファックス受信が指示された場合、通信部110に外部装置からファックスデータを受信させ、コントローラ160に出力用の画像処理を施させ、エンジン140にプリントさせ出力させる。
【0042】
なお本実施形態では、認証状態がログイン中にADF130に原稿が載置されると、認証状態がログアウト中に移行してしまう。このため、コピー機能、スキャン機能、及びファックス送信機能などADF130を用いた機能を実行するためには、認証状態がログアウト中の間、即ち、認証前にADF130に原稿を載置する必要がある。
【0043】
次に、第1実施形態の複合機の動作について説明する。
【0044】
図3は、第1実施形態の複合機100で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【0045】
まず、認証制御部161は、認証情報入力装置120から認証情報をログイン入力として受け付ける(ステップS100)。
【0046】
続いて、認証制御部161は、認証情報入力装置120から入力された認証情報を、認証サーバ40を用いて認証する(ステップS102)。そして認証制御部161は、認証に成功した場合、即ち、ログインに成功した場合に(ステップS102でYes)、認証状態をログアウト中からログイン中に移行する(ステップS104)。一方、認証に失敗した場合、即ち、ログインに失敗した場合(ステップS102でNo)、ステップS100へ戻る。
【0047】
認証状態をログイン中に移行すると、続いて、認証制御部161は、オペレーションパネル122からログアウト入力が行われたか否かを確認する(ステップS106)。
【0048】
ログアウト入力が行われていない場合(ステップS106でNo)、続いて、認証制御部161は、ADF130の載置部に原稿が載置されたことがADF130により検知されたか否かを確認する(ステップS108)。
【0049】
ADF130の載置部に原稿が載置されたことが検知されなかった場合(ステップS108でNo)、続いて、機能実行部163は、オペレーションパネル122から機能の実行を指示する入力が行われたか否かを確認する(ステップS110)。そして機能実行部163は、機能の実行が指示された場合(ステップS110でYes)、指示された機能を実行する(ステップS112)。この後、ステップS106へ戻る。なお、機能の実行が指示されなかった場合も(ステップS110でNo)、ステップS106へ戻る。
【0050】
一方、ログアウト入力が行われた場合(ステップS106でYes)、又はADF130の載置部に原稿が載置されたことが検知された場合(ステップS108でYes)、認証制御部161は、認証状態をログイン中からログアウト中に移行する(ステップS114)。
【0051】
以上のように第1実施形態では、認証状態がログイン中である場合に、ADF130に原稿が載置されると、認証状態をログアウト中に移行する。従って第1実施形態によれば、ユーザがログアウトを忘れた場合であっても、第3者によって、コピー、スキャン、又はファックス送信を、ログアウトを忘れたユーザ名義で実行されることを防止できる。
【0052】
コピー、スキャン、又はファックス送信は、ユーザがログアウトを忘れた場合、第3者によってログアウトを忘れたユーザ名義で無制限に実行される可能性がある。一方、本実施形態では、プリントは、ログインしたユーザが予めファイルサーバ30に格納したプリントデータがプリント対象であり、ファックス受信は、ログインしたユーザ宛のファックスデータが受信及びプリント対象である。このため、プリントやファックス受信は、ログインしたユーザが実行しなければ意味がなく、ユーザがログアウトを忘れた場合であっても、第3者によって実行される可能性は少ない。
【0053】
以上より、第1実施形態によれば、複合機の意に反する利用を低減することができ、意に反する課金の発生も低減することができる。
【0054】
(第2実施形態)
第2実施形態では、ADFを備える複合機が、ADFにより原稿の載置が検知されると、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせに応じて、認証状態を非認証中に移行する例について説明する。なお以下では、第1実施形態との相違点の説明を主に行い、第1実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第1実施形態と同様の名称・符号を付し、その説明を省略する。
【0055】
図4は、第2実施形態の複合機200の構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、第2実施形態では、記憶部250がテーブル記憶部251を更に含む点、コントローラ260が編集部265を更に含む点、並びに認証制御部261及び機能実行部263の処理内容が第1実施形態と相違する。
【0056】
テーブル記憶部251は、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせ毎に、認証状態をログイン中に維持するかログアウト中に移行するかを定義したテーブルを記憶する。
【0057】
図5は、第2実施形態のテーブルの一例を示す図である。図5に示すテーブルは、前回実行された機能と新たに実行される機能とのマトリックスとなっており、「○」がログアウト中への移行を示し、「×」がログイン中の維持を示している。図5に示すテーブルでは、新たに実行される機能がADFを用いた機能であるコピー、ファックス送信、又はスキャンの場合、マトリックスが「○」であり、ログアウト中への移行となっている。但し、前回実行された機能がファックス送信であり、新たに実行される機能がファックス送信である場合には、マトリックスが「×」であり、ログイン中の維持となっている。これは、ファックス送信を連続して実行する機会が多い場合に、ファックスを送信する度に認証状態がログアウト中へ移行されてしまうと、作業効率が落ちてしまうためである。
【0058】
編集部265は、テーブル記憶部251に記憶されているテーブルを編集する。具体的には、編集部265は、オペレーションパネル122から、追加、削除、及び変更などの編集入力を受け付け、受け付けた編集入力に従ってテーブル記憶部251に記憶されているテーブルを編集する。
【0059】
機能実行部263は、機能実行後に、実行した機能を示す実行機能識別情報を記憶部250に記憶させ、機能を実行する毎に実行した機能の実行機能識別情報に更新する。
【0060】
認証制御部261は、認証状態がログイン中である場合に、ADF130により原稿が載置されたことが検知され、ADF130からその旨が通知されると、テーブル記憶部251に記憶されているテーブルを参照する。ここで、認証制御部261は、ADF130により原稿の載置が検知された場合、新たに実行される機能は、ADF130を用いた機能であるコピー、ファックス送信、又はスキャンのいずれかであるものと仮定する。そして認証制御部261は、機能実行部263により前回実行された機能及び新たに実行されるADF130を用いた機能の組み合わせがログアウト中への移行である場合、認証状態をログイン中からログアウト中に移行し、ログアウト中への移行でない場合、認証状態をログイン中に維持する。この際、認証制御部261は、記憶部250に記憶されている実行機能識別情報を参照することで機能実行部263により前回実行された機能を特定する。
【0061】
なお認証制御部261は、この段階では、新たに実行される機能がADF130を用いた機能であるか否かしか判断できないため、ログアウト中への移行かログイン中の維持か判断できない場合には、ログイン中を維持する。例えば、前回実行された機能がファックス送信であり、新たに実行される機能がADF130を用いた機能である場合、認証制御部261は、図5に示すテーブルを参照してもログアウト中への移行かログイン中の維持か判断できないため、ログイン中を維持する。
【0062】
また認証制御部261は、認証状態がログイン中であり、機能実行部263により機能の実行指示が受け付けられた場合にも、テーブル記憶部251に記憶されているテーブルを参照する。この段階では、機能実行部263により機能の実行指示が受け付けられているため、認証制御部261は、新たに実行される機能は実行指示が受け付けられた機能であると特定できる。そして認証制御部261は、機能実行部263により前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた機能の組み合わせがログアウト中への移行である場合、認証状態をログイン中からログアウト中に移行し、ログアウト中への移行でない場合、認証状態をログイン中に維持する。
【0063】
図6は、第2実施形態の複合機200で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【0064】
まず、ステップS200〜ステップS208までの処理は、図3のステップS100〜ステップS108までの処理と同様である。
【0065】
ステップS208において、ADF130の載置部に原稿が載置されたことが検知された場合(ステップS208でYes)、続いて、認証制御部261は、テーブル記憶部251に記憶されているテーブルを参照し、機能実行部263により前回実行された機能及び新たに実行されるADF130を用いた機能の組み合わせがログアウト中への移行であるか否か判定する(ステップS210)。
【0066】
ADF130の載置部に原稿が載置されたことが検知されなかった場合(ステップS208でNo)、又はログアウト中への移行でない場合(ステップS210でNo)、続いて、機能実行部263は、オペレーションパネル122から機能の実行を指示する入力が行われたか否かを確認する(ステップS212)。
【0067】
機能の実行が指示された場合(ステップS212でYes)、続いて、認証制御部261は、テーブル記憶部251に記憶されているテーブルを参照し、機能実行部263により前回実行された機能及び実行が指示された機能の組み合わせがログアウト中への移行であるか否か判定する(ステップS214)。
【0068】
ログアウト中への移行でない場合(ステップS214でNo)、続いて、機能実行部263は、指示された機能を実行し、記憶部250の実行機能識別情報を、実行した機能の実行機能識別情報に更新する(ステップS216)。この後、ステップS206へ戻る。なお、機能の実行が指示されなかった場合も(ステップS212でNo)、ステップS206へ戻る。
【0069】
一方、前回実行された機能及び実行が指示された機能の組み合わせがログアウト中への移行である場合(ステップS214でYes)、機能実行部263は、指示された機能の設定など現在の設定を記憶部250に保存(記憶)し、認証制御部261は、認証状態をログイン中からログアウト中に移行する(ステップS218)。
【0070】
続いて、認証制御部261は、認証情報入力装置120から認証情報をログイン入力として受け付ける(ステップS220)。
【0071】
続いて、認証制御部261は、認証情報入力装置120から入力された認証情報を、認証サーバ40を用いて認証する(ステップS222)。そして、認証に成功した場合、即ち、ログインに成功した場合(ステップS222でYes)、認証制御部261は、認証状態をログアウト中からログイン中に移行し、機能実行部263は、保存した設定を復元する(ステップS224)。この後、ステップS216へ進む。一方、認証に失敗した場合、即ち、ログインに失敗した場合(ステップS222でNo)、処理を終了する。
【0072】
また、ログアウト入力が行われた場合(ステップS206でYes)、又は前回実行された機能及び新たに実行されるADF130を用いた機能の組み合わせがログアウト中への移行である場合(ステップS210でYes)、認証制御部261は、認証状態をログイン中からログアウト中に移行する(ステップS226)。
【0073】
以上のように第2実施形態では、認証状態がログイン中である場合に、ADF130に原稿が載置されると、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせに応じて、認証状態をログアウト中に移行する。従って第2実施形態によれば、新たに実行される機能がコピー、スキャン、又はファックス送信である場合にログアウトするように定義しておけば、ユーザがログアウトを忘れた場合であっても、第3者によって、コピー、スキャン、又はファックス送信を、ログアウトを忘れたユーザ名義で実行されることを防止でき、意に反する課金の発生を低減することができる。
【0074】
特に第2実施形態では、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせに応じて、認証状態をログアウト中に移行するので、連続して使用することが多い機能の組み合わせについてはログインを維持するように定義しておけば、作業効率の低下を防止することもできる。
【0075】
更に第2実施形態によれば、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせに応じて認証状態をログアウト中に移行するか否かを編集できるので、複合機が導入されている環境に合わせて、認証状態をログアウト中に移行するかログイン中を維持するか定義することができる。
【0076】
(第3実施形態)
第3実施形態では、ADFを備える複合機が、ADFにより原稿の載置が検知されると、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせが認証中の維持として定義されている場合を除き、認証状態を非認証中に移行する例について説明する。なお以下では、第2実施形態との相違点の説明を主に行い、第2実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第2実施形態と同様の名称・符号を付し、その説明を省略する。
【0077】
図7は、第3実施形態の複合機300の構成の一例を示すブロック図である。図7に示すように、第3実施形態では、記憶部350のテーブル記憶部351の記憶内容、及びコントローラ360の認証制御部361の処理内容が第2実施形態と相違する。
【0078】
テーブル記憶部351は、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせのうち認証状態をログイン中に維持する組み合わせを定義したテーブルを記憶する。図8は、第3実施形態のテーブルの一例を示す図である。図8に示すテーブルでは、ログイン中を維持する組み合わせとして、前回実行された機能がファックス送信、新たに実行される機能がファックス送信を定義している。
【0079】
認証制御部361は、認証状態がログイン中である場合に、ADF130により原稿が載置されたことが検知され、ADF130からその旨が通知されると、機能実行部263により前回実行された機能及び新たに実行されるADF130を用いた機能の組み合わせがテーブル記憶部351に記憶されているテーブルに定義されているか否か判定する。そして認証制御部361は、前回実行された機能及び新たに実行されるADF130を用いた機能の組み合わせがテーブルに定義されている場合、認証状態をログイン中に維持し、テーブルに定義されていない場合、認証状態をログイン中からログアウト中に移行する。
【0080】
また認証状態がログイン中であり、ADF130により原稿が載置されたことが検知され、ADF130からその旨が通知されている場合に、機能実行部263により機能の実行指示が受け付けられたとする。この場合、認証制御部361は、機能実行部263により前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた機能の組み合わせがテーブル記憶部351に記憶されているテーブルに定義されているか否か判定する。そして認証制御部361は、前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた機能の組み合わせがテーブルに定義されている場合、認証状態をログイン中に維持し、テーブルに定義されていない場合、認証状態をログイン中からログアウト中に移行する。
【0081】
図9は、第3実施形態の複合機300で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【0082】
まず、ステップS300〜ステップS310までの処理は、図3のステップS100〜ステップS110までの処理と同様である。
【0083】
ステップS310において、機能の実行が指示された場合(ステップS310でYes)、続いて、機能実行部263は、指示された機能を実行し、記憶部350の実行機能識別情報を、実行した機能の実行機能識別情報に更新する(ステップS312)。この後、ステップS306へ戻る。なお、機能の実行が指示されなかった場合も(ステップS310でNo)、ステップS306へ戻る。
【0084】
一方、ADF130の載置部に原稿が載置されたことが検知された場合(ステップS308でYes)、続いて、認証制御部361は、機能実行部263により前回実行された機能及び新たに実行されるADF130を用いた機能の組み合わせがテーブル記憶部351に記憶されているテーブルに定義されているか否か、即ち、ログアウト中への移行であるか否か判定する(ステップS314)。
【0085】
テーブルに定義されており、ログアウト中への移行でない場合(ステップS314でNo)、続いて、機能実行部263は、オペレーションパネル122から機能の実行を指示する入力が行われるのを待機する(ステップS316でNo)。
【0086】
機能の実行が指示された場合(ステップS316でYes)、続いて、認証制御部361は、機能実行部263により前回実行された機能及び実行が指示された機能の組み合わせがテーブル記憶部351に記憶されているテーブルに定義されているか否か、即ち、ログアウト中への移行であるか否か判定する(ステップS318)。
【0087】
テーブルに定義されており、ログアウト中への移行でない場合(ステップS318でNo)、ステップS312へ進み、ログアウト中への移行である場合(ステップS318でYes)、ステップS320へ進む。
【0088】
以降のステップS320〜ステップS326までの処理は、図6のステップS218〜ステップS224までの処理と同様である。
【0089】
また、ログアウト入力が行われた場合(ステップS306でYes)、又は前回実行された機能及び新たに実行されるADF130を用いた機能の組み合わせがテーブルに定義されておらず、ログアウト中への移行である場合(ステップS314でYes)、認証制御部361は、認証状態をログイン中からログアウト中に移行する(ステップS328)。
【0090】
以上のように第3実施形態では、認証状態がログイン中である場合に、ADF130に原稿が載置されると、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせがログイン中の維持として定義されている場合を除き、認証状態をログアウト中に移行する。従って第3実施形態によれば、ユーザがログアウトを忘れた場合であっても、第3者によって、コピー、スキャン、又はファックス送信を、ログアウトを忘れたユーザ名義で実行されることを防止でき、意に反する課金の発生を低減することができる。
【0091】
また第3実施形態では、連続して使用することが多い機能の組み合わせを、ログインを維持する組み合わせとして定義しておけば、作業効率の低下を防止することもできる。更に第3実施形態によれば、認証状態をログイン中に維持する機能の組み合わせを編集できるので、複合機が導入されている環境に合わせて、認証状態をログイン中に維持するか定義することができる。
【0092】
(第4実施形態)
第4実施形態では、ADFを備える複合機が、ADFにより原稿の載置が検知されると、前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせが認証中の維持として定義されている場合を除き、認証状態を非認証中に移行する例について説明する。なお以下では、第3実施形態との相違点の説明を主に行い、第3実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第3実施形態と同様の名称・符号を付し、その説明を省略する。
【0093】
図10は、第4実施形態の複合機400の構成の一例を示すブロック図である。図10に示すように、第4実施形態では、記憶部450のテーブル記憶部451の記憶内容、及びコントローラ460の認証制御部461の処理内容が第3実施形態と相違する。
【0094】
テーブル記憶部451は、前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせのうち認証状態をログイン中に維持する組み合わせを定義したテーブルを記憶する。図11は、第4実施形態のテーブルの一例を示す図である。図11に示すテーブルでは、ログイン中を維持する組み合わせとして、前回実行された機能がスキャンであり、スキャンの設定が、ファイル形式がPDF(Portable Document Format)又は解像度が150dpiであることを定義している。また、前回実行された機能がファックス送信であり、ファックス送信の設定が、宛先がAであることを定義している。また、前回実行された機能がコピーであり、コピーの設定が、部数が1以下であることを定義している。なお、機能の設定は、複合機400で設定可能なものであればどのようなものであってもよい。
【0095】
認証制御部461は、認証状態がログイン中である場合に、ADF130により原稿が載置されたことが検知され、ADF130からその旨が通知されると、機能実行部263により前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせがテーブル記憶部451に記憶されているテーブルに定義されているか否か判定する。そして認証制御部461は、前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせがテーブルに定義されている場合、認証状態をログイン中に維持し、テーブルに定義されていない場合、認証状態をログイン中からログアウト中に移行する。
【0096】
図12は、第4実施形態の複合機400で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【0097】
まず、ステップS400〜ステップS412までの処理は、図9のステップS300〜ステップS312までの処理と同様である。
【0098】
ステップS408において、ADF130の載置部に原稿が載置されたことが検知された場合(ステップS408でYes)、続いて、認証制御部461は、機能実行部263により前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせがテーブル記憶部451に記憶されているテーブルに定義されているか否か、即ち、ログアウト中への移行であるか否か判定する(ステップS414)。
【0099】
テーブルに定義されており、ログアウト中への移行でない場合(ステップS414でNo)、ステップS410へ進む。
【0100】
一方、ログアウト入力が行われた場合(ステップS406でYes)、又は前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせがテーブル記憶部451に記憶されているテーブルに定義されておらず、ログアウト中への移行である場合(ステップS414でYes)、認証制御部461は、認証状態をログイン中からログアウト中に移行する(ステップS416)。
【0101】
以上のように第4実施形態では、認証状態がログイン中である場合に、ADF130に原稿が載置されると、前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせがログイン中の維持として定義されている場合を除き、認証状態をログアウト中に移行する。従って第4実施形態によれば、ユーザがログアウトを忘れた場合であっても、第3者によって、コピー、スキャン、又はファックス送信を、ログアウトを忘れたユーザ名義で実行されることを防止でき、意に反する課金の発生を低減することができる。
【0102】
また第4実施形態では、前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせを、ログインを維持する組み合わせとして定義しておけば、作業効率の低下を防止することもできる。更に第4実施形態によれば、認証状態をログイン中に維持する機能の組み合わせを編集できるので、複合機が導入されている環境に合わせて、認証状態をログイン中に維持するか定義することができる。
【0103】
(第5実施形態)
第5実施形態では、複合機が、機能の実行を指示された場合に、前回実行された機能及び指示された機能の組み合わせに応じて、認証状態を非認証中に移行する例について説明する。なお以下では、第2実施形態との相違点の説明を主に行い、第2実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第2実施形態と同様の名称・符号を付し、その説明を省略する。
【0104】
図13は、第5実施形態の複合機500の構成の一例を示すブロック図である。図13に示すように、第5実施形態では、コントローラ560の認証制御部561の処理内容が第2実施形態と相違する。なお第5実施形態では、複合機500は、ADFを備えていないが、ADFを備えるようにしてもよい。
【0105】
認証制御部561は、認証状態がログイン中である場合に、機能実行部263により機能の実行指示が受け付けられた場合に、テーブル記憶部251に記憶されているテーブルを参照する。そして認証制御部561は、機能実行部263により前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた機能の組み合わせがログアウト中への移行である場合、認証状態をログイン中からログアウト中に移行する。
【0106】
図14は、第5実施形態の複合機500で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【0107】
ステップS500〜ステップS506までの処理は、図6のステップS200〜ステップS206までの処理と同様であり、ステップS508〜ステップS522までの処理は、図6のステップS212〜ステップS226までの処理と同様である。
【0108】
以上のように第5実施形態では、認証状態がログイン中である場合に、機能の実行が指示されると、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせに応じて、認証状態をログアウト中に移行する。従って第5実施形態によれば、新たに実行される機能がコピー、スキャン、又はファックス送信である場合にログアウトするように定義しておけば、ユーザがログアウトを忘れた場合であっても、第3者によって、コピー、スキャン、又はファックス送信を、ログアウトを忘れたユーザ名義で実行されることを防止でき、意に反する課金の発生を低減することができる。
【0109】
特に第5実施形態では、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせに応じて、認証状態をログアウト中に移行するので、連続して使用することが多い機能の組み合わせについてはログインを維持するように定義しておけば、作業効率の低下を防止することもできる。
【0110】
更に第5実施形態によれば、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせに応じて認証状態をログアウト中に移行するか否かを編集できるので、複合機が導入されている環境に合わせて、認証状態をログアウト中に移行するかログイン中を維持するか定義することができる。
【0111】
(第6実施形態)
第6実施形態では、複合機が、実行した機能及び当該機能の設定の組み合わせが非認証中への移行として定義されている場合に、認証状態を非認証中に移行する例について説明する。なお以下では、第4実施形態との相違点の説明を主に行い、第4実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第4実施形態と同様の名称・符号を付し、その説明を省略する。
【0112】
図15は、第6実施形態の複合機600の構成の一例を示すブロック図である。図15に示すように、第6実施形態では、記憶部650のテーブル記憶部651の記憶内容、コントローラ660の認証制御部661の処理内容が第4実施形態と相違する。なお第6実施形態では、複合機600は、ADFを備えていないが、ADFを備えるようにしてもよい。
【0113】
テーブル記憶部651は、機能及び当該機能の設定の組み合わせのうち認証状態をログアウト中に移行する組み合わせを定義したテーブルを記憶する。図16は、第6実施形態のテーブルの一例を示す図である。図16に示すテーブルでは、ログアウト中に移行する組み合わせとして、実行された機能がコピーであり、コピーの設定が、部数が10以上であることを定義している。
【0114】
認証制御部661は、認証状態がログイン中である場合に、機能実行部263により機能が実行され終わると、実行し終えた機能及び当該機能の設定の組み合わせがテーブル記憶部651に記憶されているテーブルに定義されているか否か判定する。そして認証制御部661は、実行し終えた機能及び当該機能の設定の組み合わせがテーブルに定義されている場合、認証状態をログイン中からログアウト中に移行し、テーブルに定義されていない場合、認証状態をログイン中に維持する。
【0115】
図17は、第6実施形態の複合機600で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
【0116】
ステップS600〜ステップS606までの処理は、図12のステップS400〜ステップS406までの処理と同様であり、ステップS608の処理は、ステップS410の処理と同様である。
【0117】
ステップS608において、機能の実行が指示された場合(ステップS608でYes)、続いて、機能実行部263は、指示された機能を実行する(ステップS610)。
【0118】
続いて、認証制御部661は、機能実行部263により機能が実行され終わると、実行し終えた機能及び当該機能の設定の組み合わせがテーブル記憶部651に記憶されているテーブルに定義されているか否か、即ち、ログアウト中への移行であるか否かを判定する(ステップS612)。
【0119】
テーブルに定義されておらず、ログアウト中への移行でない場合(ステップS612でNo)、ステップS606へ戻る。
【0120】
一方、ログアウト入力が行われた場合(ステップS606でYes)、又は実行し終えた機能及び当該機能の設定の組み合わせがテーブル記憶部651に記憶されているテーブルに定義されており、ログアウト中への移行である場合(ステップS612でYes)、認証制御部661は、認証状態をログイン中からログアウト中に移行する(ステップS614)。
【0121】
以上のように第6実施形態では、認証状態がログイン中である場合に、機能を実行し終えると、実行し終えた機能及び当該機能の設定の組み合わせがログアウト中への移行として定義されている場合、認証状態をログアウト中に移行する。従って第6実施形態によれば、実行し終えた機能がコピー、スキャン、又はファックス送信である場合にログアウトするように定義しておけば、ユーザがログアウトを忘れた場合であっても、第3者によって、コピー、スキャン、又はファックス送信を、ログアウトを忘れたユーザ名義で実行されることを防止でき、意に反する課金の発生を低減することができる。
【0122】
また第6実施形態では、実行し終えた機能及び当該機能の設定の組み合わせをログアウトへ移行する組み合わせとして定義しなければ、ログアウトされないため、作業効率の低下を防止することもできる。更に第6実施形態によれば、認証状態をログアウト中に移行する機能の組み合わせを編集できるので、複合機が導入されている環境に合わせて、認証状態をログイン中に維持するか定義することができる。
【0123】
(ハードウェア構成)
上記各実施形態の複合機のハードウェア構成の一例について説明する。
【0124】
図18は、上記各実施形態の複合機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図18に示すように、上記各実施形態の複合機は、コントローラ910とエンジン部(Engine)960とをPCI(Peripheral Component Interconnect)バスで接続した構成となる。コントローラ910は、複合機全体の制御、描画、通信、及び操作表示部920からの入力を制御するコントローラである。エンジン部960は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部960には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0125】
コントローラ910は、CPU911と、ノースブリッジ(NB)913と、システムメモリ(MEM−P)912と、サウスブリッジ(SB)914と、ローカルメモリ(MEM−C)917と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)916と、ハードディスクドライブ(HDD)918とを有し、ノースブリッジ(NB)913とASIC916との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス915で接続した構成となる。また、MEM−P912は、ROM912aと、RAM912bとをさらに有する。
【0126】
CPU911は、複合機の全体制御をおこなうものであり、NB913、MEM−P912およびSB914からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0127】
NB913は、CPU911とMEM−P912、SB914、AGPバス915とを接続するためのブリッジであり、MEM−P912に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0128】
MEM−P912は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM912aとRAM912bとからなる。ROM912aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM912bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0129】
SB914は、NB913とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB914は、PCIバスを介してNB913と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインタフェース(I/F)部なども接続される。
【0130】
ASIC916は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス915、PCIバス、HDD918およびMEM−C917をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC916は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC916の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C917を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部960との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC916には、PCIバスを介してFCU(Fax Control Unit)930、USB(Universal Serial Bus)940、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インタフェース950が接続される。操作表示部920はASIC916に直接接続されている。
【0131】
MEM−C917は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD918は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
【0132】
AGPバス915は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P912に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
【0133】
なお、上記各実施形態の複合機で実行される認証プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
【0134】
上記各実施形態の複合機で実行される認証プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0135】
さらに、上記各実施形態の複合機で実行される認証プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記各実施形態の複合機で実行される認証プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0136】
上記各実施形態の複合機で実行される認証プログラムは、上述した各部をコンピュータ上で実現させるためのモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしてはCPU911がROM912aから認証プログラムをRAM912b上に読み出して実行することにより、上記各部がコンピュータ上で実現されるようになっている。
【0137】
(変形例)
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記第5及び第6実施形態を組み合わせたりするなど、上記各実施形態を適宜組み合わせるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0138】
10 認証システム
11 ネットワーク
20 クライアント端末
30 ファイルサーバ
40 認証サーバ
100、200、300、400、500、600 複合機
110 通信部
120 認証装置
122 オペレーションパネル
130 ADF
140 エンジン
150、250、350、450、650 記憶部
251、351、451、651 テーブル記憶部
160、260、360、460、560、660 コントローラ
161、261、361、461、561、661 認証制御部
163、263 機能実行部
265 編集部
910 コントローラ
911 CPU
912 システムメモリ
912a ROM
912b RAM
913 ノースブリッジ
914 サウスブリッジ
915 AGPバス
916 ASIC
917 ローカルメモリ
918 ハードディスクドライブ
920 操作表示部
930 FCU
940 USB
950 IEEE1394インタフェース
960 エンジン部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0139】
【特許文献1】特開2010−23451号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置された原稿を搬送するとともに、当該原稿が載置されたことを検知する原稿搬送部と、
認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する認証制御部と、
前記認証状態が前記認証中である場合に、機能を実行する機能実行部と、を備え、
前記認証制御部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記原稿搬送部により原稿が載置されたことが検知されると、前記認証状態を非認証中に移行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせ毎に、前記認証状態を前記認証中に維持するか前記非認証中に移行するかを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部、を更に備え、
前記認証制御部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記原稿搬送部により原稿が載置されたことが検知されると、前記テーブルを参照し、前記機能実行部により前回実行された機能及び前記機能実行部により新たに実行される前記原稿搬送部を用いた機能の組み合わせが前記非認証中への移行である場合、前記認証状態を前記非認証中に移行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記機能実行部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、機能の実行指示を受け付け、指示された前記機能を実行し、
前記認証制御部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記機能実行部により前記機能の実行指示が受け付けられると、前記テーブルを参照し、前記機能実行部により前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた前記機能の組み合わせが前記非認証中への移行である場合、前記認証状態を前記非認証中に移行することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせのうち前記認証状態を前記認証中に維持する組み合わせを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部、を更に備え、
前記認証制御部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記原稿搬送部により原稿が載置されたことが検知されると、前記機能実行部により前回実行された機能及び前記機能実行部により新たに実行される前記原稿搬送部を用いた機能の組み合わせが前記テーブルに定義されているか否か判定し、定義されている場合、前記認証状態を前記認証中に維持することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記機能実行部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、機能の実行指示を受け付け、指示された前記機能を実行し、
前記認証制御部は、前記認証状態が前記認証中であり、前記原稿搬送部により原稿が載置されたことが検知されている場合に、前記機能実行部により前記機能の実行指示が受け付けられると、前記機能実行部により前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた前記機能の組み合わせが前記テーブルに定義されているか否か判定し、定義されている場合、前記認証状態を前記認証中に維持することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせのうち前記認証状態を前記認証中に維持する組み合わせを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部、を更に備え、
前記認証制御部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記原稿搬送部により原稿が載置されたことが検知されると、前記機能実行部により前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせが前記テーブルに定義されているか否か判定し、定義されている場合、前記認証状態を前記認証中に維持することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記テーブルを編集する編集部を更に備えることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項8】
認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する認証制御部と、
前記認証状態が前記認証中である場合に、機能の実行指示を受け付け、指示された前記機能を実行する機能実行部と、
前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせ毎に、前記認証状態を前記認証中に維持するか非認証中に移行するかを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部と、を備え、
前記認証制御部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記機能実行部により前記機能の実行指示が受け付けられると、前記テーブルを参照し、前記機能実行部により前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた前記機能の組み合わせが前記非認証中への移行である場合、前記認証状態を前記非認証中に移行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
前記テーブルを編集する編集部を更に備えることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する認証制御部と、
前記認証状態が前記認証中である場合に、機能を実行する機能実行部と、
機能及び当該機能の設定の組み合わせのうち前記認証状態を非認証中に移行する組み合わせを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部と、を備え、
前記認証制御部は、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記機能実行部により前記機能が実行され終わると、当該機能及び当該機能の設定の組み合わせが前記テーブルに定義されているか否か判定し、定義されている場合、前記認証状態を前記非認証中に移行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
前記テーブルを編集する編集部を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する第1認証制御ステップと、
前記認証状態が前記認証中である場合に、機能を実行する機能実行ステップと、
前記認証状態が前記認証中である場合に、載置された原稿を搬送する原稿搬送部により当該原稿が載置されたことが検知されると、前記認証状態を非認証中に移行する第2認証制御ステップと、
をコンピュータに実行させるための認証プログラム。
【請求項13】
前記第2認証制御ステップでは、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記原稿搬送部により原稿が載置されたことが検知されると、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせ毎に前記認証状態を前記認証中に維持するか前記非認証中に移行するかを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部の前記テーブルを参照し、前記機能実行ステップにより前回実行された機能及び前記機能実行ステップにより新たに実行される前記原稿搬送部を用いた機能の組み合わせが前記非認証中への移行である場合、前記認証状態を前記非認証中に移行することを特徴とする請求項12に記載の認証プログラム。
【請求項14】
前記機能実行ステップでは、前記認証状態が前記認証中である場合に、機能の実行指示を受け付け、指示された前記機能を実行し、
前記第2認証制御ステップでは、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記機能実行ステップにより前記機能の実行指示が受け付けられると、前記テーブルを参照し、前記機能実行ステップにより前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた前記機能の組み合わせが前記非認証中への移行である場合、前記認証状態を前記非認証中に移行することを特徴とする請求項13に記載の認証プログラム。
【請求項15】
前記第2認証制御ステップでは、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記原稿搬送部により原稿が載置されたことが検知されると、前記機能実行ステップにより前回実行された機能及び前記機能実行ステップにより新たに実行される前記原稿搬送部を用いた機能の組み合わせが、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせのうち前記認証状態を前記認証中に維持する組み合わせを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部の前記テーブルに定義されているか否か判定し、定義されている場合、前記認証状態を前記認証中に維持することを特徴とする請求項12に記載の認証プログラム。
【請求項16】
前記機能実行ステップでは、前記認証状態が前記認証中である場合に、機能の実行指示を受け付け、指示された前記機能を実行し、
前記第2認証制御ステップでは、前記認証状態が前記認証中であり、前記原稿搬送部により原稿が載置されたことが検知されている場合に、前記機能実行ステップにより前記機能の実行指示が受け付けられると、前記機能実行ステップにより前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた前記機能の組み合わせが前記テーブルに定義されているか否か判定し、定義されている場合、前記認証状態を前記認証中に維持することを特徴とする請求項15に記載の認証プログラム。
【請求項17】
前記第2認証制御ステップでは、前記認証状態が前記認証中である場合に、前記原稿搬送部により原稿が載置されたことが検知されると、前記機能実行ステップにより前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせが、前回実行された機能及び当該機能の設定の組み合わせのうち前記認証状態を前記認証中に維持する組み合わせを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部の前記テーブルに定義されているか否か判定し、定義されている場合、前記認証状態を前記認証中に維持することを特徴とする請求項12に記載の認証プログラム。
【請求項18】
前記テーブルを編集する編集ステップを更にコンピュータに実行させるための請求項12〜17のいずれか1つに記載の認証プログラム。
【請求項19】
認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する第1認証制御ステップと、
前記認証状態が前記認証中である場合に、機能の実行指示を受け付け、指示された前記機能を実行する機能実行ステップと、
前記認証状態が前記認証中である場合に、前記機能実行ステップにより前記機能の実行指示が受け付けられると、前回実行された機能及び新たに実行される機能の組み合わせ毎に前記認証状態を前記認証中に維持するか非認証中に移行するかを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部の前記テーブルを参照し、前記機能実行ステップにより前回実行された機能及び実行指示が受け付けられた前記機能の組み合わせが前記非認証中への移行である場合、前記認証状態を前記非認証中に移行する第2認証制御ステップと、
をコンピュータに実行させるための認証プログラム。
【請求項20】
認証を制御し、前記認証に成功した場合に、認証状態を認証中に移行する第1認証制御ステップと、
前記認証状態が前記認証中である場合に、機能を実行する機能実行ステップと、
前記認証状態が前記認証中である場合に、前記機能実行ステップにより前記機能が実行され終わると、当該機能及び当該機能の設定の組み合わせが、機能及び当該機能の設定の組み合わせのうち前記認証状態を非認証中に移行する組み合わせを定義したテーブルを記憶するテーブル記憶部の前記テーブルに定義されているか否か判定し、定義されている場合、前記認証状態を前記非認証中に移行する第2認証制御ステップと、
をコンピュータに実行させるための認証プログラム。
【請求項21】
請求項12〜20のいずれか1つに記載の認証プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−175346(P2012−175346A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34674(P2011−34674)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】