説明

画像形成装置およびコンピュータシステムにおけるアプリケーション起動方法

【課題】通信先の起動しているアプリケーションプログラムを変更する場合に、扱者が端末同士の距離を離すことなく、装置同士のアプリケーションプログラムを変更して端末の操作がおこなえる手段を提供する。
【解決手段】通信を開始する際に、アプリケーションプログラムを決定する通信において、通信中にアプリケーションプログラムを変更して通信を行いたい場合、アプリケーションプログラムを起動する優先権を変更し、優先度の高い装置が通信先のアプリケーションプログラムを起動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理システムや、コンピュータシステムに関するものであり、複数あるプログラムから最適なアプリケーションプログラムの起動する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、スキャナ、プリンタ及び複合機であるMFP(Multi Function Peripheral)やPC(パーソナルコンピュータ)と他の装置間とのデータ転送方法として、ローカルなI/F(インターフェース)を用いて、近距離の装置間で高速に無線通信を行う仕組みが考案されている。(例えば、特許文献1参照)
このような仕組みを応用すれば、携帯可能なノート型パソコンや、携帯端末、PDAなどのモバイル機器をMFPの通信部に配置するだけで、ユーザはMFPやPCへ画像データを送信することができる。
【0003】
また、MFP、PCと他の装置で通信を行う際に、通信相手に必要とするアプリケーションを指定し起動させるという仕組みが考案されている。(例えば、特許文献2参照)
この仕組みを使用すれば、近距離の装置間での無線通信を行う場合に片側の装置のみを操作すればよいためユーザの操作を省くことができ。無線通信の利便性を高めることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−99236号公報
【特許文献2】特開平06−161960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載のシステムにおいては、一旦通信が確立しMFP,PCと他の装置のアプリケーションプログラムが起動してしまった場合には、以後アプリケーションプログラムを変更することができない。しかし、ユーザの使用方法によっては通信が確立した後にアプリケーションプログラムを変更したいという要望も考えられる。その場合には扱者が、端末同士の距離を離し通信を切断したのちに、再度通信を行うため端末同士を接近させる必要がでてきてしあい、扱者にとっては扱い難いものとなっていた。
【0006】
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、扱者が端末同士の距離を離すことなく、装置同士のアプリケーションプログラムを変更して端末の操作がおこなえる手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
機器の動作や通信を制御する制御部と、該制御部と通信路を介してデータの伝送をおこなう通信端末(1000)がある。
器機の動作や通信を制御する制御部と、該制御部と通信路を会してデータの伝送がおこなえる、画像形成装置(100)がある。
前記画像形成装置(100)は前記通信端末(1000)からのデータを印刷出力する手段、前記通信端末(1000)からのデータを保存する手段、前記通信端末へデータを送信する手段、複数の動作モードをもつ。
前記通信端末(1000)と前記画像形成装置(100)はアプリケーションの起動を行う優先度と、通信を行った際に互いの優先度を判断する優先権判断手段ももつ。前記通信端末(1000)と前記画像形成装置(100)が通信を行った際に、優先度判断手段により通信相手より優先度が高い場合、通信相手に対してアプリケーションの起動を行う手段を持つ。
その後、前記通信端末(1000)や前記画像形成装置(100)において装置が操作され、現在行っているデータ通信とは異なるアプリケーションの起動が必要と判断した場合、前記通信端末(1000)や前記画像形成装置(100)の前記優先度を変更した後、前記制御部により一度通信を切断して再度通信を行うことで、アプリケーションを起動する装置を指定する事を可能とする、アプリケーションプログラム起動方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、扱者が装置のアプリケーションを変更したい場合に、端末を持ち上げ通信をきる手間を省き、スムーズにアプリケーションを変更することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明実施形態に係わるMFPの概観を示す図である
【図2】本発明実施形態に係わる画像処理システムの構成を示す図である
【図3】本発明実施形態に係わる操作部を示す図である
【図4】本発明実施形態に係わる画像入力装置の構成を示す図である
【図5】本発明実施形態に係わるMFPと画像入力装置のデータ転送順を示す図である
【図6】本発明実施形態に係わるソフト構成を示す図である。
【図7】本発明実施形態に係わるアプリケーション起動方法のフローを示す図である
【図8】本発明実施形態に係わるMFPと画像入力装置のデータ転送順を示す図である
【図9】本発明第1実施形態に係わる優先権テーブルを示す図である。
【図10】本発明第1実施形態に係わる優先権テーブルを示す図である。
【図11】本発明第2実施形態に係わるMFP100のフローチャートである。
【図12】本発明第2実施形態に係わるMFP100のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0011】
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。本第1の実施形態に関わる画像処理装置の構成を、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態における画像処理装置の外観図である。本実施形態では、画像処理装置の例として、複数の機能を備える画像処理装置100(今後MFPと呼ぶ)を例に説明する。MFP100は、通信部10と表示部11とを備える。通信部10は、デジタルカメラや、携帯電話、PDA、ノート型パソコン等の外部情報処理装置と無線で通信を行うためのものである。ユーザは、情報処理装置1000を通信部10に近づけることによって、MFP100と、情報処理装置1000との通信が可能になる。このようにMFP100は、情報処理装置1000と無線通信可能に構成されている。表示部11は、タッチパネルと液晶表示部とで構成され、操作画面を表示し、ユーザからの指示を受付ける。また、表示部11は、MFP100の状態を表示する。
【0012】
次に、図2を用いて、MFP100の画像処理システムの構成を説明する。MFP100のコントローラ部110は、リーダ部200、プリンタ部300と電気的に接続されており、リーダ部200やプリンタ部300から情報を受信したり、リーダ部200やプリンタ部300に各種コマンドを送信したりする。
【0013】
また、コントローラ部110は、ネットワーク4000を介して、PC(Personal computer)4001、4002と接続されている。ネットワーク4000を介してPC4001、PC4002と画像データや制御コマンドを受信する。ネットワークとしては、例えばイーサネット(登録商標)があげられる。また、PC4001、PC4002は他の機器の要求を受け、いずれかのサービスを提供するサーバの機能をもつことも可能である。また、PC4001からMFP100にプリントジョブを投入しプリントを行う事ができる。
【0014】
リーダ部200は、原稿画像を光学的に読み取り、画像データに変換する。リーダ部200は、原稿を読み取るための機能を持つスキャナユニット210と、原稿用紙をスキャナユニット210によって読み取ることができる位置まで搬送する原稿給紙ユニット290とで構成される。
【0015】
スキャナコントローラ210Aは、コントローラ部110からの指示に基づいて、原稿給紙ユニット290とスキャナユニット210を制御する。
【0016】
プリンタ部300は、印刷用のシートを収納する給紙ユニット310と、画像データをシートに転写、定着するマーキングユニット320と、印刷されたシートを排紙する排紙ユニット330とで構成される。プリンタ部300は、コントローラ部110からの指示に基づいて、給紙ユニット310からシートを給紙し、給紙したシートに画像データを印刷し、印刷したシートを排紙ユニット330に排紙する。また、排紙ユニット330は、印刷されたシートに対して、ソートやステイプルを行うことができる。
【0017】
操作部250は、図1の表示部11に相当し、例えば、ハードキーや、液晶表示部と液晶表示部上に貼り付けられたタッチパネル部で構成され、それらを介してユーザの指示を受付ける。操作部250は、ユーザから受付けた指示に対応するコマンドをコントローラ部110に送信し、コントローラ部110は、受信したコマンドに従った制御を行う。また、操作部250は、液晶表示部に、MFP100の操作を受付けるためのソフトキーや、MFP100の機能や状態を示す表示を行う。HDD(Hard Disk Drive)260は、MFP100の各種設定や、画像データを記憶する。
【0018】
これらの構成を用いて、コピー機能、画像データ送信機能、プリンタ機能などを実行する。コピー機能を実行する場合、コントローラ部110は、リーダ部200によって原稿の画像データを読込み、読み込んだ画像データをプリンタ部300によってシートに印刷する。画像データ送信機能を実行する場合、コントローラ部110は、リーダ部200によって読み取った画像データをコードデータに変換し、ネットワーク4000を介してPC4001、4002に送信する。プリンタ機能を実行する場合、コントローラ部110は、PC4001、4002からネットワーク4000を介して受信したコードデータを解析、展開することによって、画像データに変換し、プリンタ部300に出力する。プリンタ部300は、コントローラ部110から受けた画像データに基づいて印刷を行う。また、プリントデータの受信は無線通信部400から受信する事も可能である。その場合、MFP100において画像入力装置1000内に保存されているJPEG(Joint Photographic Expert Group)、TIFF(Tagged Image File Format)といった画像データや、その他各種アプリケーション独自のファイルを解析し、画像データに変換することでプリンタ部300に出力することが可能となる。また、逆に画像入力装置1000にMFP100から画像データを送信することも可能である。
【0019】
なお、本実施形態では、画像処理装置の例として複数の機能からなるMFP100を用いて説明するが、コピー機能のみからなるコピー機、またはプリンタ機能のみからなるSFP(Single Function Peripheral)であってもよい。
【0020】
無線通信部400は、通信部10に備えられるものであり、通信部10に情報処理装置1000が近づけられことを検知し、情報処理装置1000との間で、制御データや画像データ等を送受する。無線通信部400は、制御装置110からの指示に基づいて制御するようにしてもよいし、無線通信部400が独自にCPUを備え、CPUが無線通信部400を制御するようにしてもよい。
【0021】
次に、図3を用いて、操作部250の構成について説明する。
【0022】
操作部250は、タッチパネル部301とキー入力部302とからなる。
【0023】
タッチパネル部301は、LCD(Liquid Crystal Display)と、その上に貼られた透明電極からなるタッチパネルディスプレイを有する。当該タッチパネル部301は、ユーザからの各種設定を受付ける機能と、ユーザに情報を提示する機能とを有する。また、無線通信部400において画像入力装置1000を認識した場合には、画像入力装置との通信用の画面に切替わる。その際の表示例については後述する。キー入力部302は、操作部電源スイッチ303を備える。該操作部電源スイッチ303がユーザによって押されると、コントローラ部100はスタンバイモード(通常動作状態)とスリープモード(消費電力を抑えている状態)を選択的に切換える。コントローラ部100は該操作部電源スイッチ303のユーザによる操作を、システム全体の電源供給を行う主電源スイッチ(不図示)がオンの状態で受付ける。
【0024】
スタートキー304は、例えば、リーダ部200を用いた原稿読取動作や、読み取った原稿の印刷処理といった一連の動作を、印刷ジョブとして、コントローラ部100に実行させるための指示をユーザから受付ける際に用いられるキーである。また、スタートキー304は、HDD260に記憶された画像データLAN4000を介して外部に送信する動作を、データ送信ジョブとして、コントローラ部100に実行させるための指示をユーザから受付ける際に用いられるキーである。
【0025】
ストップキー305は、受付けた印刷ジョブの処理を、中断する指示をユーザから受付けるためのキーである。
【0026】
システム状況確認キー306は、現在行われている印刷ジョブや、過去に行われた印刷ジョブの履歴が確認する画面を表示するためのキーである。
【0027】
次に、図4を用いて画像入力装置1000の構成について説明する。
【0028】
画像入力装置1000は表示部401、動作を指示するための各種ボタンを有する。操作を決定する決定ボタン402、表示部401をみながらファイル選択を行う選択ボタン403、また操作をキャンセルするためのキャンセルボタン404である。
【0029】
図4での表示部401の表示は、画像入力装置1000が持つファイルを表示している例を示している。Folder1の中に6つのファイルがあり、WorkFile2がハイライト表示され選択されている事を表している。画像入力装置1000からMFP100へのデータ転送は、MFP100の無線通信部に画像入力装置1000を近づけた際に、画像入力装置1000で選択されているファイルの転送が行われる。また、別な方法を取っても良い。
【0030】
図5に示すのは、本発明の第1の実施形態におけるMFP100と外部記憶装置1000のデータ通信順序である。外部記憶装置1000から画像データをMFP100が通信を行う際、MFP100のアプリケーション起動をおこなうフロー図である。
【0031】
まず、外部記憶装置1000側においてアプリケーションの起動が行われる。その後、外部記憶装置1000と無線通信部400が近づけられた際に、外部記憶装置1000が無線通信部400に対して通信要求の発行を指示する。通信要求を受信したMFP100の無線通信部400が通信応答を返信する。通信応答を確認した外部記憶装置1000はMFP100に、MFP100は外部記憶装置1000にそれぞれ個体を特定することが可能な識別情報を送る。次に、MFP100と外部記憶装置1000のどちらがアプリケーションの起動を行うのかMFP100と外部記憶装置1000の優先度を判断して決定する。図5の場合は外部記憶装置1000がアプリケーションの立上げを行っている。
【0032】
次に、外部記憶装置1000はこれから行う通信に必要なアプリケーションをMFP100側に起動するために、Negotiation情報通知を行う。Negotiation情報の例をあげれば、データの方向(送信、受信)やファイルの種類(画像、動画、音楽、データ、その他)である。MFP100はNegotiation情報からMFP100の持つ最適なアプリケーションを起動する。その後、MFP100はNegotiation情報により最適なアプリケーションが起動したことを、Negotiation結果通知として外部記憶装置1000に送る。次に、外部記憶装置1000とMFP100の両方でアプリケーションが起動したことにより通信を開始する。
【0033】
図6には、外部記憶装置1000のソフトブロック図について説明する。図6において、613,614,615は外部記憶装置1000で動作するアプリケーションであり、MFP100と無線通信路を媒介にしてMFP100上で動作するアプリケーションと通信しながら動作するアプリケーションA、アプリケーションB、アプリケーションCを示している。通信制御部616は外部記憶装置1000上で動作するアプリケーションとMFP100上で動作するアプリケーションと通信を行っているデバイスドライバの関連付けを行っている。Negotiation識別コードテーブル617はNegotiation情報から起動するアプリケーションを選択するためのテーブルである。無線デバイスドライバ617は無線通信の割り込み処理やハードウェアの制御を行うものである。
【0034】
図6において外部記憶装置1000のソフトブロック図の説明を行ったが、MFP100においても同様なソフトブロックを持ち、通信を行う際にアプリケーションの選択が行われる。
【0035】
図7は、本発明第1の実施形態におけるフローチャートである。MFP100、画像入力装置1000の制御方法を示している。
【0036】
まず、MFP100の通信部10に対して画像入力装置1000が近づけられ、通信が確立するか確認する(S701)。通信が確立しない場合には再び通信確立を確認する(S701/NO)。通信が確立した場合(S701/YES)は、アプリケーションを起動する装置を優先度に応じて決定する(S702)。通信相手に比べて優先度が上だった場合(S702/YES)。通信先に対して起動して欲しいアプリケーションの指定を行い、アプリケーションの起動を行う。優先度が下だった場合(S702/NO)、通信先からの起動すべきアプリケーション通知をまち、通知があった後にアプリケーションの起動を行う。その後、通信を開始する(S705)する。次に、MFP100や画像入力装置1000が操作されアプリケーションを変更が無いか判断する(S706)。アプリケーションの変更が必要無い場合には(S706/NO)、通信を終了するか判断する(S707)。通信を終了する場合(S707/YES)、そのまま処理を終了する。アプリケーションの変更がある場合には(S706/YES)、次に通信を行う際にアプリケーションの起動ができるように優先度を変更し(S708)、通信断を行い(S709)、再度通信を行う。
【0037】
優先度を変更したのちに通信を切断し、再度通信を確立させることでアプリケーションの変更を行うことができる。
【0038】
図8に示すのは、本発明の第1の実施形態におけるMFP100と外部記憶装置1000のデータ通信順序である。外部記憶装置1000から画像データをMFP100が通信を行う際、MFP100のアプリケーション起動を行い。その後、MFP100において他のアプリケーションの起動が必要となり、MFP100と外部記憶装置1000の通信を一度中断し再度ネゴシエーションを行う手順を示したフロー図である。通信開始までの説明は、図5と同等のため省略する。
【0039】
通信が開始された後、MFP100が外部記憶装置と他のアプリケーションを用いて通信を行いたいケースがある場合、MFP100側で優先度を上げておく。その後、MFP100から通信を切断し再度通信を開始する。MFP100において優先権を上げているので、MFP100がアプリケーション起動の優先権をもつことが可能となる。
【0040】
図9、図10は、本発明第1の実施形態における優先度テーブルの例を示したものである。図9はMFP100の優先度テーブル、図10は画像入力装置1000の優先度テーブルとなっている。優先権の比較はまず主の欄の値で行われる。比較した結果、主の欄の優先権が等しければ次に副の欄の値で判断を行う。また、今回示した例は一例であり他の方法で優先度を判断しても、もちろん良い。
【0041】
<第2の実施形態>
第1の実施形態において、優先度を変更した後に通信断を行い通信再開する際には、通信断を行う前と後で、同じ装置同士で通信を行う事を保証する必要がある。
【0042】
そこで、第2の実施形態では通信の前と後で外部記憶装置のIDを記憶しておき、通信断の前と後で同じデバイスであることを確認する。
【0043】
図11は、本発明題2の実施形態におけるフローチャートである。
【0044】
S1101〜S1109は図7のS701〜S709と同様のため説明を割愛する。
【0045】
通信が確立した際(S1101)後、通信断が行われ通信断前とIDが等しいかどうか確認を行う(S1110)。通信断前とIDが等しい場合(S1110/YES)には、優先度の判断を行う(S1102)。通信断前とIDが異なる場合(S1110/NO)には、優先権を通常へ変更する(S1111)。
【0046】
これにより、IDが変わらない場合には、MFP100で変更した優先度でアプリケーションの起動を行うことが出来。IDが変わった場合には優先権を通常状態に変更して優先度を判断することができる。
【0047】
<第3の実施形態>
第2の実施形態において、通信の前と後で外部記憶装置のIDを記憶しておき、通信断の前と後で同じデバイスであることは確認できるが、通信前と後でユーザが端末を操作する可能性が考えられる。そこで、通信部(10)に重量センサを設け、通信前と後で重量変化のありなしで、外部記憶装置が通信部(10)から取り外され操作されていないかを判断する。
【0048】
図12は、本発明第3の実施形態におけるフローチャートである。
【0049】
S1201〜S1208、S1210は図7のS701〜S709と同様のため説明を割愛する。
【0050】
優先度が変更された際(S1208)、重量センサのモニタを開始する(S1209)。その後通信が確立された際(S1201/YES)、重量センサがモニタ中か判断する(S1211)。重量センサがモニタを行っていない場合(S1211/NO)そのまま、優先度判断(S1202)へ移行する。重量センサがモニタを行っている場合(S1211/YES)、重量変化があったかどうか確認を行う(S1212)。重量変化があった場合(S1212/YES)、外部記憶装置1000が取り外されたと判断し優先度をデフォルトの値へ変更するS1213。重量変化がない場合(S1212/NO)、通信前と同じ外部記憶装置だと判断し優先度の変更は行わない。その後、重量センサのモニタを終了し(S1214)、優先度判断(S1202)を行う。
【0051】
<第4の実施形態>
第1〜3の実施形態において、通信中においての優先度の変更が行われる条件として。MFP100が扱者により操作され、現在実行している機能とは異なる機能が選択されたことを特徴とする。例えば、MFP100が外部記憶装置1000の画像をプリントしていた後に、画像入力装置1000に対してMFP100から画像データを送信するなどである。
【0052】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【符号の説明】
【0053】
100 MFP
110 制御装置
400 無線通信部
4000 LAN
4001、4002 PC
1000 画像入力装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の動作や通信を制御する制御部と、該制御部と通信路を介してデータの伝送をおこなう通信端末(1000)がある。
器機の動作や通信を制御する制御部と、該制御部と通信路を会してデータの伝送がおこなえる、画像形成装置(100)がある。
前記画像形成装置(100)は前記通信端末(1000)からのデータを印刷出力する手段、前記通信端末(1000)からのデータを保存する手段、前記通信端末へデータを送信する手段、複数の動作モードをもつ。
前記通信端末(1000)と前記画像形成装置(100)はアプリケーションの起動を行う優先度と、通信を行った際に互いの優先度を判断する優先権判断手段ももつ。前記通信端末(1000)と前記画像形成装置(100)が通信を行った際に、優先度判断手段により通信相手より優先度が高い場合、通信相手に対してアプリケーションの起動を行う手段を持つ。
その後、前記通信端末(1000)や前記画像形成装置(100)において装置が操作され、現在行っているデータ通信とは異なるアプリケーションの起動が必要と判断した場合、前記通信端末(1000)や前記画像形成装置(100)の前記優先度を変更した後、前記制御部により一度通信を切断して再度通信を行うことで、アプリケーションを起動する装置を指定する事を可能とする、アプリケーションプログラム起動方法。
【請求項2】
前記通信端末(1000)は個体を特定できるIDを持つ。前記画像形成装置は前記通信端末と通信を行う際に通信端末(1000)のIDを読み出し保管する手段を持つ。
前記通信を中断した際に、中断前に通信を行っていた前期通信端末のIDと、中断後に通信を行った前記通信端末のIDを読み出し。IDが等しい場合にはそのまま処理をすすめる。IDが異なる場合には中断時に前記通信端末(1000)が交換されていると判断し、画像形成装置の優先権を初期状態に戻すことを特徴とする、請求項1に記載のアプリケーションプログラム起動方法。
【請求項3】
前記画像形成装置に前記通信部(10)に物体がおかれたかを判断するための重量検知手段を設け、請求項1において通信を中断する際に重量の変化をモニタしておき、一度でも重量の変化がみられなければ通信端末が通信部(10)から取り外されていないと判断しそのまま処理を進める。
一度でも重量の変化があれば通信端末が通信部(10)から取り外されていることを認識し、前記画像形成装置の優先権を初期状態に戻すことを特徴とする、請求項1に記載のアプリケーションプログラム起動方法。
【請求項4】
前記画像形成装置(100)において前記優先度の状態が上げる条件は、MFP100が操作され、その結果、前記画像形成装置(100)と外部記憶装置(1000)間において新しいデータの通信が必要になったことを特徴とする、請求項1に記載のアプリケーションプログラム起動方法。
【請求項5】
前記通信手段は、近距離無線通信であり、情報処理装置を画像処理装置の通信部(10)に近づけることで通信を行うことが可能であることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム起動方法。
【請求項6】
前記通信手段は、現在の通信において起動されたアプリケーションが起動した際の通信先の優先権、自機の優先権を確認する手段をもち。アプリケーションの変更を行う際、自機においてアプリケーションの起動を行いたい場合には、前回の通信先の優先権よりも優先権を高くし、通信先においてアプリケーションの起動を促したい場合には、前回の通信先の優先権よりも優先権を低く設定することを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム起動方法。
【請求項7】
前記画像形成装置は、パーソナルコンピュータであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム起動方法。
【請求項8】
前記制御部により一時通信を切断する手段は、通信を制御する無線通信部(400)のハードウェアに対してハードリセットをかけることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム起動方法。


【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−95084(P2012−95084A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−240501(P2010−240501)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】