説明

画像形成装置および揺動抑え部材

【課題】
画像形成装置出荷前の検査で使った像形成ユニットをプリンタ内にそのまま装着した状態で出荷することを可能とする。
【解決手段】
使用状態の現像器を含む像形成ユニット200をプリンタ100内に装着したまま、現像器の、回転軸方向一方の端に突出した突出部238と、前カバー70の、その突出部238を受け入れてその突出部238との干渉を避ける干渉回避穴71との間の間隙に、現像器の揺れを抑制するキャップ60を取り付けて出荷、運搬し、搬入後にキャップ60を取り外して稼動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および揺動抑え部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、回転しながら潜像の形成を受けさらに現像を受けてトナー像を保持する像保持体と、像保持体に向けて付勢されて像保持体に近接し像保持体上の潜像をトナーで現像する現像器とを含む像形成組立体が着脱自在に装着されるタイプの画像形成装置が知られている。このタイプの画像形成装置では、像保持体の摩耗等により像形成組立体が寿命になると新たな画像形成組立体に交換することができ、画像形成装置全体として寿命の長い装置が構成される。
【0003】
ここで、現像器には、トナーとキャリアとからなる現像剤があらかじめ収容されるが、運搬時や交換時に現像剤が現像器外部に零れたり飛散したりしないよう、現像剤を現像器内の収容部に収容させてシールで封入しておき、画像形成装置に装着した後でシールを引き抜いて現像器を使用可能な状態とすることが行われている(特許文献1参照)。新品の画像形成装置についても、運搬時に現像剤が零れることのないよう、現像剤をシールで収容部に封入した状態のままの新品の像形成組立体が画像形成装置に装着され、ユーザの設置場所で運搬した後で、シールが引き抜かれる。
【0004】
この場合、画像形成装置出荷前の検査で使った像形成組立体を新品の像形成組立体に交換してから出荷する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−107644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、画像形成装置出荷前の検査で使った像形成組立体を画像形成装置にそのまま装着した状態で出荷することが可能な画像形成装置および揺動抑え部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の画像形成装置は、
回転しながら潜像の形成を受けさらに現像を受けてトナー像を保持する像保持体と、像保持体に向けて付勢されて像保持体に近接し像保持体上の潜像をトナーで現像する現像器とを含み、像保持体が、回転軸方向一方の端である第1端側に突出した、支持を受ける被支持部を有し、現像器が、その第1端側に突出した突出部を有する像形成組立体、
像形成組立体の、上記第1端を後端とする向きの装着を受けて、像形成組立体を支持する枠体と、その枠体に回転可能に支持されて、枠体に支持された像形成組立体の上記第1端を覆う閉状態とその第1端を開放した開状態との間で回転する組立体覆い部材とを含み、この組立体覆い部材が、閉状態において上記被支持部を受け入れてその被支持部を支持する支持穴と、閉状態において上記突出部を受け入れることによりその突出部との干渉を避ける、閉状態において突出部の周りに一周にわたって間隙が形成される形状の干渉回避穴とを有するものであって、枠体に支持された像形成組立体由来のトナー像を記録媒体に転写して定着する画像形成装置本体、および
枠体に装着された像形成組立体の上記突出部が閉状態にある組立体覆い部材の干渉回避穴に入り込んだ状態における、その干渉回避穴の上記突出部の周りの間隙に嵌り込んで、像保持体に対する現像器の揺動を抑える揺動抑え部材を備え、
その揺動抑え部材が取り外された状態で稼働することを特徴とする画像形成装置である。
【0008】
請求項2は、請求項1記載の画像形成装置において、上記揺動抑え部材が、上記干渉回避穴の上記突出部の周りの間隙内を、突出部と干渉回避穴の壁面との双方から離間して突出部を一周にわたって取り巻く基部と、その基部から突出部に向かって内側に突き出した内側突部と、その基部から干渉回避穴の壁面に向かって外側に突き出した外側突部とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項3は、請求項1又は2記載の画像形成装置において、上記外側突部が、突出部に揺動抑え部材を被せた状態で組立体覆い部材を開状態から閉状態に向けて回転させてきたときの組立体覆い部材と対向する側に、上記基部からの突出量が先端ほど減少した勾配部であって、組立体覆い部材を開状態から閉状態に向けて回転させたときに上記被支持部が支持穴の壁面に接する以前に外側突部が干渉回避穴の壁面に接するのを避けるように形成された勾配部を有することを特徴とする。
【0010】
請求項4は、請求項1から3のうちいずれか1項記載の画像形成装置において、上記外側突部が、回転軸方向に見たときに上記内側突部よりも狭幅の突部であり、かつ干渉回避穴と揺動抑え部材との少なくとも一部に隙間を有する突出位置まで上記基部から外側に突き出していることを特徴とする。
【0011】
請求項5は、
回転しながら潜像の形成を受けさらに現像を受けてトナー像を保持する像保持体と、像保持体に向けて付勢されて像保持体に近接し像保持体上の潜像をトナーで現像する現像器とを含み、像保持体が、回転軸方向一方の端である第1端側に突出した、支持を受ける被支持部を有し、現像器が、その第1端側に突出した突出部を有する像形成組立体、および
像形成組立体の、上記第1端を後端とする向きの装着を受けて、像形成組立体を支持する枠体と、枠体に回転可能に支持されて、枠体に装着された像形成組立体の上記第1端を覆う閉状態とその第1端を開放した開状態との間で回転する組立体覆い部材とを含み、その組立体覆い部材が、閉状態において上記被支持部を受け入れてその被支持部を支持する支持穴と、閉状態において上記突出部を受け入れることによりその突出部との干渉を避ける、閉状態において突出部の周りに一周にわたって間隙が形成される形状の干渉回避穴とを有するものであって、枠体に装着された像形成組立体由来のトナー像を記録媒体に転写して定着する画像形成装置本体
を備えた画像形成装置の、枠体に装着された像形成組立体の突出部が閉状態にある組立体覆い部材の干渉回避穴に入り込んだ状態における、その干渉回避穴の、突出部の周りの間隙内に配置されてこの画像形成装置の稼働時には取り外される、突出部と干渉回避穴の壁面との双方から離間して突出部を一周にわたって取り巻く基部と、その基部から突出部に向かって内側に突き出した内側突部と、その基部から干渉回避穴の壁面に向かって外側に突き出した外側突部とを有することを特徴とする揺動抑え部材である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の画像形成装置および請求項5の揺動抑え部材によれば、画像形成装置出荷前の検査で使った像形成組立体を画像形成装置にそのまま装着した状態で出荷することが可能である。
【0013】
請求項2の画像形成装置によれば、軽い操作力で組立体覆い部材の開閉操作を行うことができる。
【0014】
請求項3の画像形成装置によれば、軽い操作力で組立体覆い部材の閉操作を行うことができる。
【0015】
請求項4の画像形成装置によれば、組立体覆い部材の開閉操作の操作力がさらに軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】画像形成装置の一例としてのプリンタの概略構成図である。
【図2】図1に示すプリンタに用いられている現像器の概略構成図である。
【図3】図1に構成の概要を示したプリンタの、4台の像形成ユニットがフレーム内に収容された状態を示した図である。
【図4】図1に構成の概要を示したプリンタの、4台の像形成ユニットがフレーム内に収容された状態を示した図である。
【図5】前カバー開閉時の、像形成ユニットと、キャップと、前カバーとの位置関係を示した斜視図である。
【図6】前カバー開閉時の、像形成ユニットと、キャップと、前カバーとの位置関係を示した斜視図である。
【図7】前カバー開閉時の、像形成ユニットと、キャップと、前カバーとの位置関係を示した斜視図である。
【図8】キャップを、突出部に嵌め込む側から見た斜視図である。
【図9】図8に斜視図で示すキャップの、突出部に嵌め込む側から見た正面図である。
【図10】図8に斜視図で示すキャップの、図9とは反対側から見たときの正面図である。
【図11】キャップが突出部に被せられてさらに前カバーの干渉回避穴に入り込んだ状態の断面図である。
【図12】前カバーを閉じていったときの、キャップと干渉回避穴との位置関係、および感光体の軸受と軸受支持穴との位置関係を示した図である。
【図13】前カバーを閉じていったときの、キャップと干渉回避穴との位置関係、および感光体の軸受と軸受支持穴との位置関係を示した図である。
【図14】前カバーを閉じていったときの、キャップと干渉回避穴との位置関係、および感光体の軸受と軸受支持穴との位置関係を示した図である。
【図15】前カバーを閉じていったときの、キャップと干渉回避穴との位置関係、および感光体の軸受と軸受支持穴との位置関係を示した図である。
【図16】前カバーを閉じていったときの、キャップと干渉回避穴との位置関係、および感光体の軸受と軸受支持穴との位置関係を示した図である。
【図17】前カバーを閉じていったときの、キャップと干渉回避穴との位置関係、および感光体の軸受と軸受支持穴との位置関係を示した図である。
【図18】前カバーを閉じていったときの、キャップと干渉回避穴との位置関係、および感光体の軸受と軸受支持穴との位置関係を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0018】
図1は、画像形成装置の一例としてのプリンタの概略構成図である。
【0019】
このプリンタ100はフレーム101で囲まれており、このフレーム101内には制御部10が備えられている。この制御部10にはこのプリンタ100の外部の、例えば原稿画像を読み取って画像データを生成するスキャナや画像処理用のコンピュータ等から画像データが入力される。この制御部10では、外部から入力されてきた画像データが、後述する露光器26における露光光変調用の画像データに変換される。
【0020】
このプリンタ100は、フレーム101の上部に、画像が形成された後の用紙が排出される排紙台11が設けられている。またこのプリンタ100の下部には、2段の給紙台12が配置されている。これらの給紙台12には画像形成前の用紙Pが積み重なった状態に収容されている。これらの給紙台12は、用紙Pの補給のために、引出し自在に構成されている。
【0021】
画像形成にあたっては、給紙台12の一方から用紙Pがピックアップロール13により送り出され、さばきロール14により1枚ずつに分離され、その1枚の用紙Pが搬送ロール15により搬送路151上を矢印A方向に上方に搬送され、待機ロール16によりそれ以降の搬送のタイミングが調整されて、さらに上方に搬送される。この待機ロール16以降の用紙の搬送については後述する。
【0022】
このプリンタ100の上下方向のほぼ中央には、4台の画像形成エンジン20Y,20M,20C,20Kが配置されている。これらの画像形成エンジン20Y,20M,20C,20Kは、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)色のトナーを用いてトナー像を形成する装置である。これらの4台の画像形成エンジン20Y,20M,20C,20Kはいずれも同一の構成を有するため、ここでは画像形成エンジン20Yを取り挙げてその概要を説明する。
【0023】
この画像形成エンジン20Yは、図1に矢印Bで示す向きに回転する感光体21Yを有し、その感光体21Yの周囲に、帯電器22Y、現像器23Y、およびクリーナ24Yが配置されている。これら感光体21Yおよび現像器23Yを含み、本実施形態ではさらに帯電器22Yおよびクリーナ24Yを含む構成が、像形成ユニット200Yを構成しており、フレーム101に固定された装着ガイド部102にガイドされながら回転軸方向へスライドすることによりフレーム101に着脱自在に装着されている。この像形成ユニット200は、本発明にいう像形成組立体の一例である。ここで現像器23Yは、その現像器23を構成する現像ロール233Yが感光体21Yに近づく方向にバネ付勢されて現像ロール233がスペーサ(図示せず)を介して感光体21Yに突き当てられ、感光体21Yに対し所定の間隔を維持する構成となっている。
【0024】
また、後述する中間転写ベルト31を感光体21Yとの間に挟んだ位置には、転写器25Yが置かれている。
【0025】
ここで、感光体21Yはロール形状を有し、帯電により電荷を保持し露光によりその電荷を放出してその表面に静電潜像を保持する。この感光体21Yは、本発明にいう像保持体の一例に相当する。
【0026】
帯電器22Yは、感光体21Yの表面をある帯電電位に帯電する。
【0027】
また、露光器26からは、その入力された画像データに応じて変調された露光光261Yが出射される。感光体21Yは、帯電器22Yによる帯電を受けた後、露光器26からの露光光261Yの照射を受け、感光体の表面に静電潜像が形成される。
【0028】
感光体21Yは、露光光261Yの照射を受けて表面に静電潜像が形成された後、現像器23Yにより現像され、その感光体21Yの表面にトナー像(この画像形成エンジン20Yではイエロー(Y)のトナーによるトナー像)が形成される。
【0029】
現像器23Yは、内部にトナーとキャリアとからなる現像剤を収容したケース231Y内に現像剤を攪拌する2本のオーガ232Yと、現像剤を感光体21Yに対向した位置に運ぶ現像ロール233Yとを有する。感光体21Y上に形成された静電潜像の現像にあたっては、現像ロール233Yにバイアス電圧が印加され、そのバイアス電圧の作用により、現像剤中のトナーが、感光体21Y上に形成された静電潜像に従って感光体21Y上に付着し、トナー像が形成される。
【0030】
現像剤23Yによる現像により感光体21Y上に形成されたトナー像は、転写器25Yの作用により中間転写ベルト31上に転写される。
【0031】
この転写後に感光体21Y上に残存するトナーは、クリーナ24Yによって感光体21Y上から取り除かれる。
【0032】
中間転写ベルト31は、複数のロール32に架け回された、無端の、矢印C方向に循環移動するベルトである。
【0033】
画像形成エンジン20Y,20M,20C,20Kのそれぞれで形成された各色トナーによるトナー像は、順次重なるように中間転写ベルト31上に転写され、2次転写器41が配置された2次転写位置に搬送される。これと同期して、待機ロール16にまで搬送されてきた用紙が2次転写位置に搬送され、2次転写器41の作用により、中間転写ベルト31上のトナー像が、搬送されてきた用紙上に転写される。このトナー像の転写を受けた用紙は、さらに搬送され、定着器50による加圧および加熱により用紙上のトナー像がその用紙上に定着され、定着されたトナー像からなる画像が用紙上に形成される。画像が形成された用紙は、さらに搬送されて、排紙台11上に排出される。
【0034】
2次転写器41によりトナー像を用紙上に転写した後の中間転写ベルト31はさらに循環移動し、その表面に残存するトナーがクリーナ42によって中間転写ベルト31上から取り除かれる。
【0035】
また、中間転写ベルト31よりも上方には、各色トナーを収容するトナー容器43Y,43M,43C,43Kが装着されている。これらのトナー容器43Y,43M,43C,43Kに収容されている各色トナーは、現像器23Yなど、対応する画像形成エンジン20Y,20M,20C,20Kにそれぞれ備えられた各現像器におけるトナーの消費量に応じて各現像器に補給される。
【0036】
図2は、図1に示すプリンタに用いられている現像器の概略構成図である。
【0037】
図1では、イエロー(Y)のトナーを用いている画像形成エンジン20Yで代表させて説明したので、現像器についても現像器23Yとして説明したが、この図2以降、4台の画像形成エンジン20Y,20M,20C,20Kのうちのどの画像形成エンジンに関する説明であるかを区別する必要がないときは、画像形成エンジンどうしを区別するための色を表わす符号Y,M,C,Kは省略し、例えば現像器については現像器23と表記する。他の構成要素についても同様である。
【0038】
この現像器23は、前述の通り、ケース231内に、現像剤を攪拌する2本のオーガ232と、現像剤を感光体21(図1参照)に対向した位置に運ぶ現像ロール233を有する。さらにこの現像器23には、現像ロール233上に保持された現像剤の層厚を規制する部材234が備えられている。この図2には、感光体21(図1参照)を含む像形成ユニットを構成する現像器のみ図示されているが、この現像器23はその像形成ユニット内でのバネ201(図5参照)により図示の矢印Dの向き(感光体に近づく向き)に付勢され、不図示のスペーサにより感光体との距離が一定に保たれる構成となっている。ここで、この現像器23には、使用前の新品の段階で現像剤29が封入されている現像剤収容室237を有する。この現像剤収容室237内には、この現像器23を含む像形成ユニット200が未使用の新品の段階において、トナーとキャリアとを含む現像剤29が収容され、オーガ232や現像ロール233が配置された室内に現像剤が入らないよう2枚のシール235で封入されている。これは、新品の像形成ユニットを搬送している途中で振動、落下、衝撃等のストレスが加わった場合においても、現像剤が零れるのを防止するためである。
【0039】
これらのシール235は、この現像器23を含む像形成ユニットがプリンタ100に装着された後、引き抜かれる。すると、ケース231内のオーガ232や現像ロール233等が配置された室内に現像剤29が入り込み、動作可能な状態となる。この現像器23内の現像剤中のトナーは、稼動中に現像に使われて消費されるため、その消費量に見合った量のトナーが、トナータンク43(図1参照)から供給される。
【0040】
像形成ユニットを単体で運搬するときは現像剤29をシール235で封入しておくことができるが、プリンタ100内にその像形成ユニットを装着したまま運搬しようとすると不都合を生じる。すなわち、メーカ側でプリンタ100を出荷する前には、最終の動作チェックが行われる。この動作チェックの段階では、実際に動作させるために現像器23のシール235を取り除く必要がある。こうして動作試験に合格すると、今度はそのプリンタ100をユーザに向けて運搬することになる。この場合に仮に、現像剤29が現像器23内の現像剤収容室237に封入されている必要があるとなると、動作試験で用いた像形成ユニットを装着したままでは不都合がある。この場合、その像形成ユニット200は取り外し、現像剤29がシール235で封入されている現像器23を含む別な像形成ユニット200をプリンタ100に装着し直してから運搬する必要を生じる。これでは、動作試験に使った像形成ユニットをある程度使い回しするとしてもどうしても無駄が生じがちであり、また、動作試験後運搬の準備に手間がかかり、コストアップの要因ともなる。
【0041】
一方、現像剤29を現像剤収容室237に封入せずに、動作試験で使った状態のまま運搬すると、上述した通り現像器23は感光体に向けてバネ付勢されているため運搬中に現像器23が揺れ動く。そしてこの揺れ動きにより、現像剤が、現像器23のケース231を構成する部材どうしの繋ぎ目などから零れるおそれが高い。現像器23から現像剤が零れると、プリンタ100の内部を汚してしまい大きな問題となるおそれがある。
【0042】
そこで本実施形態では、以下に説明する揺動抑え部材を導入し、プリンタ100の運搬にあたってはこの揺動抑え部材を装着して運搬し、運搬後、稼動前に、この揺動抑え部材をプリンタ100から取り外すことによって、出荷時の動作試験で使用した像形成ユニット200をプリンタ100に装着したままの状態で現像剤汚れを引きおこすことのない運搬を可能としている。また本実施形態では、出荷の際に最終動作チェックに使われる像形成ユニットとユーザが使用する像形成ユニットが同一となるため、出荷の際に異常検知が可能となる。
【0043】
図3,図4は、図1に構成の概要を示したプリンタの、4台の像形成ユニットがフレーム内に収容された状態を示した図である。図3では前カバー70が開状態にあり、図4では前カバー70が閉状態にある。
【0044】
このプリンタ100のフレーム101には、4つの装着ガイド部102(図1参照)のそれぞれに沿う位置に、4台の像形成ユニット200が、回転軸方向のスライドによりそれぞれ着脱自在に装着されている。図1に示す構成との対比では、個々の像形成ユニット200は、図1に示す、感光体21、帯電器22、現像器23、およびクリーナ24を備えている。
【0045】
現像器23の前端(図3,図4に示す側の端部)には、突出部238が突出している。この突出部238は、その内部に2本のオーガ232間での駆動力伝達用のギアがあり、そのギアが直接に露出しないようにカバーで覆われた部分である。このプリンタ100の運搬にあたっては、突出部238にキャップ60が被せられる。また、このプリンタ100には、フレーム101に装着された状態の像形成ユニット200の前端を覆う前カバー70が備えられている。この前カバー70には、突出部238との干渉を避けるための干渉回避穴71が設けられており、フレーム101に回転自在に支持されて、像形成ユニット200の前端を覆う閉状態(図4参照)と像形成ユニット200の前端を開放した開状態(図3参照)との間で回転する。像形成ユニット200の現像器23の前端の突出部238にキャップ60を被せ、その状態で前カバー70を開状態から閉状態に回転させると、突出部238は、その突出部238に被せられたキャップ60ごと、干渉回避穴71に入り込む。
【0046】
本実施形態では、キャップ60が本発明にいう揺動抑え部材の一例に相当し、前カバーが組立体覆い部材の一例に相当する。
【0047】
図5〜図7は、前カバー開閉時の、像形成ユニットと、キャップと、前カバーとの位置関係を示した斜視図である。像形成ユニット200は1台のみ示してある。
【0048】
この像形成ユニット200は、図5に示されている構成要素として、感光体21、現像器23、およびクリーナ24を備えている。このほか、図5にはあらわれていないが、この像形成ユニット200には帯電器22(図1参照)が備えられている。
【0049】
感光体21は、その前端に軸受211が突出している。この軸受211は前カバー70の軸受支持穴72に入り込んで、前カバー70に回転自在に支持される。この感光体21には、その後端にも軸受212が備えられており、この軸受212は後端を支持する支持部材(図示せず)によって支持される。感光体21の、後端の軸受212よりもさらに後端の部分には、カップリング213が備えられている。感光体21は、そのカップリング213を介して、図示しないモータからの駆動力を受ける構造となっている。また、現像器23は、図2を参照して説明した構造を有し、前端および後端にそれぞれ備えられたバネ201により、現像ロール233(図2参照)が感光体21に押し当てられる向きに付勢されている。これら前後端のバネ201のうちの前端側のバネ201は、この像形成ユニット200を着脱する際に使用されるレバー203の後に隠れた位置にある。感光体21の両端には、トラッキングロール当接部214が設けられており、現像ロール233は不図示のスペーサ(トラッキングロール)を介してそれらのトラッキングロール当接部214に押し当てられ、それらのトラッキングロール当接部214どうしの間の有効領域では感光体と一定の隙間を形成している。図示しないモータからギアを介して現像器23に駆動力が伝達されるが、2本のオーガ232のうちの1本に伝達された駆動力をもう1本に伝達するためのギアは前端部に配置されている。そしてその前端部のギアがカバーで覆われることにより、現像器23の前端に突出した突出部238が形成されている。さらにクリーナ24には、前方に排出筒241が突出している。感光体21上の、転写後に残存するトナーはクリーナ24で取り除かれるが、この感光体21から取り除かれたトナーは、この排出筒241に送り込まれ、この排出筒241に設けられた排出口(図示せず)から不図示の排トナータンクに向けて送り出される。この排出筒241は、前カバー70のトナー排出用開口73を貫通する。
【0050】
また、像形成ユニット200の前端には位置決めピン205が突出している。この位置決めピン205は、前カバー70の位置決め穴74に入り込む。前カバー70には、これまで説明してきた穴や開口以外にも様々な穴などが設けられているが、本実施形態の特徴部分とは無関係なのでこれ以上の説明は省略する。この前カバー70の閉状態(図4,図7参照)における前面には、この前カバー70を開閉する際に操作される操作レバー75が設けられている。
【0051】
ここで、図5には、突出部238から外れた状態のキャップ60が示されている。このキャップ60の詳細については後述する。図6は、突出部238に嵌め込まれたキャップ60が示されており、さらに図7には、突出部にキャップ60を嵌め込んだ状態で閉状態に回転させた前カバー70が示されている。このとき突出部238は、キャップ60が嵌め込まれた状態のまま、干渉回避穴71に入り込んでいる。
【0052】
図8は、キャップを、突出部に嵌め込む側から見た斜視図である。また図9は、図8に斜視図で示すキャップの、突出部に嵌め込む側から見た正面図である。さらに図10は、図9とは反対側から見たときの正面図である。さらに、図11は、キャップが突出部に被せられてさらに前カバーの干渉回避穴に入り込んだ状態の断面図である。このキャップ60は、前述の通り、本発明にいう揺動抑え部材の一例である。
【0053】
このキャップ60は、プリンタ100に装着された像形成ユニット200を構成する現像器23の突出部238が、閉状態にある前カバー70の干渉回避穴71に入り込んだ状態における、その干渉回避穴71の、突出部238の回りの間隙に嵌り込んで、感光体21に対する現像器23の揺動を抑える役割りを担っている。
【0054】
前述の通り、現像器23はバネ201(図5参照)により感光体21に向けて付勢されている。感光体21は、その前端の軸受211が軸受支持穴72に支持され、後端の軸受212も図示しない支持部材に支持されることにより、フレーム101に回転自在に支持される。一方、前カバー70に設けられた、現像器23の突出部238が入り込む干渉回避穴71は、バネ付勢された現像器23が感光体21の回転に応じて動けるように、また、個々の像形成ユニット200に寸法上のばらつきがあっても干渉しないように大きめに作られている。このため、外部から振動を受けると現像器23は感光体21に対し揺れ動く。現像器23が強く揺れ動くと、現像器23の内部の現像剤が飛散するおそれがある。このプリンタ100を運搬するときは振動が特に厳しく、何らの対策も採らないと現像剤が飛散するおそれが強い。
【0055】
本実施形態では、干渉回避穴71の、突出部238の周りの間隙にキャップ60を嵌り込ませることにより、現像器23の揺動を抑え、これにより現像剤の飛散を抑えている。プリンタ100を運搬し終えた後は、そのプリンタ100を使用する前に、前カバー70が一旦開放されてキャップ60が突出部238から取り除かれる。
【0056】
このキャップ60は、樹脂モールド製であって、現像器23の突出部238の周囲を取り巻く形状の筒部61と、その筒部61を途中で仕切る仕切板62とを有する。そして、その筒部61と仕切板62で形成された、図8,図9に示す側の窪み63の中に、現像器23の突出部238が嵌り込む構造となっている。
【0057】
仕切板62には、2つの穴621,622が設けられている。これらの穴621,622は、このキャップ60を製造したときのキャップ60の寸法検査の際に、このキャップ60を検査冶具(図示せず)に装着するための穴である。詳細は省略する。また、仕切板62の、図8,図9に示す窪み63側の面には、これら2つの穴621,622を繋ぐ溝623が形成されている。キャップ60を現像器23の突出部238に被せるにあたり、2つの穴621,622を利用してあらかじめ紐を通しておき、突出部238に被せたキャップ60をその突出部238から取り外すにあたっては、その紐を引っ張って取り外す作業が行われる。2つの穴621,622を繋ぐ溝623は、キャップ60を突出部238に被せたときにあらかじめ通しておいた紐が突出部238と干渉するのを避け、キャップ60が突出部238にきちんと嵌め込まれるようにするための溝である。
【0058】
ここで、このキャップ60の筒部61は、本発明にいう基部の一例に相当する。この筒部61は、図11に示すように、前カバー70に設けられた干渉回避穴71に現像器23の突出部238が入り込んだ状態における、その突出部238の周りの間隙内を、突出部238と干渉回避穴71の壁面との双方から離間して突出部238を一周にわたって取り巻いている。また、このキャップ60は、筒部61から突出部238に向かって内側に突き出した内側リブ64と、筒部61から干渉回避穴71の壁面に向かって外側に突き出した外側リブ65とを有する。内側リブ64は、突出部238を押える場所によっては幅広のリブ64aが形成されており、また外側リブ65は干渉回避穴71の壁面との間の間隙の幅に応じて突き出し寸法の大きいリブ65aが形成されている。このキャップ60は、干渉回避穴71の、突出部238の周囲の間隙を完全に埋める形状ではなく、図8〜図11に示すように、筒部61から内側リブ64および外側リブ65を突出させた形状にしているため、キャップ60の装着や取り外し、前カバー70の開閉を軽い力で行うことができる。
【0059】
また、内側リブ64は、突出部238をその周囲から軽く押える程度の突出し寸法を有しており、これに対し外側リブ65は、干渉回避穴71内でのキャップ60の遊びを許容する突出し寸法を有している。さらに、外側リブ65は、感光体21等の回転軸が延びる方向に見たとき、すなわち図9〜図11に示す向きに見たときに、内側リブ64よりも狭幅の突起である。これらの点は、いずれも、突出部238を有効に保持するとともに、前カバー70を軽い力で開閉操作するようにするための工夫である。
【0060】
さらに、このキャップ60の外側リブ65の、突出部238にキャップ60を被せた状態で前カバー70を開状態から閉状態に向けて回転させてきたときの前カバー70と対向する側、すなわち、図8における奥側に、筒部61からの突出量が先端ほど減少した勾配部651を有する。この勾配部651は、前カバー70を開状態から閉状態に向けて回転させたときに、感光体21の軸受211が前カバー70の軸受支持穴72の壁面に接する前に外側リブ65が干渉回避穴71の壁面に接してしまうのを避けるように、その位置や勾配が定められている。
【0061】
感光体21の軸受211は、前カバー70の軸受支持穴72に支持される構造となっており、このため前カバー70を閉じるときには、軸受211が軸受支持穴72の壁面に当たり、ある程度の力を入れて前カバー70を閉じる必要がある。感光体21の軸受211が前カバー70の軸受支持穴72によって支持される前は、この感光体21は後端部でのみ支持されていて、前端部は重力で若干垂れ下がった状態となっている。したがって、その感光体21にバネ付勢されている現像器23も同様に、その前端部が垂れ下がった状態となっている。このため、特に対策をとらずに、感光体21の軸受211が前カバー70の軸受支持穴72に支持されるより前に、現像器23の突出部238に被せた状態のキャップ60が干渉回避穴71に入り込むと、干渉回避穴71の壁面にキャップ60が接することになる。すると、前カバー70を閉じるにあたり、干渉回避穴71とキャップ60との接触と、軸受支持穴72と軸受211との接触との双方が重なったタイミングで発生し、その分、前カバー70を閉じるのが重くなってしまうことになる。
【0062】
本実施形態では、キャップ60の外側リブ65に勾配部651を設けることにより、軸受211が軸受支持穴72の壁面に接するよりも前に外側リブ65が干渉回避穴71の壁面に接してしまうのを避け、この点でも、前カバー70を軽い力で閉じることができるように構成されている。
【0063】
図12〜図18は、前カバーを閉じていったときの、キャップと干渉回避穴との位置関係、および感光体の軸受と軸受支持穴との位置関係を示した図である。
【0064】
図12には、前カバー70の閉め始めの状態が示されている。キャップ60と干渉回避穴71は離れた状態にあり、軸受211と軸受支持穴72も離れた状態にある。
【0065】
図13には、キャップ60の下部が干渉回避穴71に入り始めた状態が示されている。キャップ60は干渉回避穴71の壁面には接触していない。
【0066】
図14には、キャップ60の上部が干渉回避穴71に入り始めた状態が示されている。この段階でもキャップ60は干渉回避穴71の壁面には接触していない。
【0067】
図15には、キャップ60の外側リブ65の勾配部651が干渉回避穴71に入り始めた状態が示されている。外側リブ65に勾配部651が形成されているため、この段階でもキャップ60は干渉回避穴71の壁面には接触していない。
【0068】
図16には、感光体の軸受211が軸受支持穴72に入り始めた状態が示されている。感光体21の軸受211が軸受支持穴72に入り始めると、軸受211は軸受支持穴72の壁面に接触し、感光体21や現像器23を含む像形成ユニット200全体の前端側が持ち上がり始める。この段階でもキャップ60は干渉回避穴71の壁面には接触していない。
【0069】
図17には、感光体21の軸受211が軸受支持穴72に入りつつある状態が示されている。キャップ60と干渉回避穴71の壁面は接触していない。
【0070】
図18には、感光体21の軸受211が軸受支持穴72に入りきった状態が示されている。キャップ60と干渉回避穴71の壁面は接触していない。
【0071】
このように、本実施形態では、キャップ60や干渉回避穴71などの寸法や各部品の取付精度が標準通りのときは、キャップ60の外側リブ65が干渉回避穴71に接触することなく前カバー70が閉じられるように、勾配部651の位置や勾配などが決められている。実際の製品には寸法誤差や取付誤差が生じるが、勾配部651は、これらの誤差を見込んでも、感光体21の軸受211が軸受支持穴72の壁面に接して感光体21が前カバー70で支持されるよりも前にキャップ60が干渉回避穴71の壁面に接してしまうのを避けるように形成されている。
【0072】
上述したように、勾配部651を有することにより、前カバー70は軽い力で開閉することができる。
【0073】
以上説明したプリンタ100によれば、出荷前の動作試験で使った像形成ユニット200をそのプリンタ100内に装着したまま、キャップ60を取り付けることで、現像剤汚れ等の不都合を生じさせることなく運搬することができる。
【0074】
尚、本実施形態では、キャップ60を突出部238に取り付けた状態で前カバー70を閉じる旨を説明したが、キャップ60は、干渉回避穴71に配置し、その状態で前カバー70を閉じてもよい。ただし、この場合のキャップは、内側リブと外側リブのそれぞれの形状の特徴を逆転させる必要がある。
【0075】
また、本実施形態におけるキャップ60は、樹脂モールド製であるが、キャップ60は、発泡材やウレタンなどの弾性体や各種金属等の剛体であってもよい。
【符号の説明】
【0076】
10 制御部
20Y,20M,20C,20K 画像形成エンジン
21,21Y 感光体
23,23Y 現像器
29 現像剤
31 中間転写ベルト
41 2次転写器
60 キャップ
61 筒部
62 仕切板
63 窪み
64 内側リブ
65 外側リブ
70 前カバー
71 干渉回避穴
72 軸受支持穴
73 トナー排出用開口
74 位置決め穴
75 操作レバー
100 プリンタ
101 フレーム
102 装着ガイド部
200,200Y 像形成ユニット
201 バネ
203 レバー
205 位置決めピン
211,212 軸受
213 カップリング
214 スペーサ
241 排出筒
232,232Y オーガ
233,233Y 現像ロール
235 シール
237 現像剤収容室
238 突出部
621,622 穴
623 溝
651 勾配部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転しながら潜像の形成を受けさらに現像を受けてトナー像を保持する像保持体と、該像保持体に向けて付勢されて該像保持体に近接し該像保持体上の潜像をトナーで現像する現像器とを含み、前記像保持体が、回転軸方向一方の端である第1端側に突出した、支持を受ける被支持部を有し、前記現像器が、該第1端側に突出した突出部を有する像形成組立体、
前記像形成組立体の、前記第1端を後端とする向きの装着を受けて、該像形成組立体を支持する枠体と、該枠体に回転可能に支持されて、該枠体に支持された前記像形成組立体の前記第1端を覆う閉状態と該第1端を開放した開状態との間で回転する組立体覆い部材とを含み、該組立体覆い部材が、該閉状態において前記被支持部を受け入れて該被支持部を支持する支持穴と、該閉状態において前記突出部を受け入れることにより該突出部との干渉を避ける、該閉状態において該突出部の周りに一周にわたって間隙が形成される形状の干渉回避穴とを有するものであって、前記枠体に支持された前記像形成組立体由来のトナー像を記録媒体に転写して定着する画像形成装置本体、および
前記枠体に装着された前記像形成組立体の前記突出部が前記閉状態にある前記組立体覆い部材の前記干渉回避穴に入り込んだ状態における、該干渉回避穴の該突出部の周りの間隙に嵌り込んで、前記像保持体に対する前記現像器の揺動を抑える揺動抑え部材を備え、
前記揺動抑え部材が取り外された状態で稼働することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記揺動抑え部材が、前記干渉回避穴の前記突出部の周りの間隙内を、該突出部と該干渉回避穴の壁面との双方から離間して該突出部を一周にわたって取り巻く基部と、該基部から該突出部に向かって内側に突き出した内側突部と、該基部から該干渉回避穴の壁面に向かって外側に突き出した外側突部とを有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記外側突部が、前記突出部に前記揺動抑え部材を被せた状態で前記組立体覆い部材を前記開状態から前記閉状態に向けて回転させてきたときの該組立体覆い部材と対向する側に、前記基部からの突出量が先端ほど減少した勾配部であって、該組立体覆い部材を該開状態から該閉状態に向けて回転させたときに前記被支持部が前記支持穴の壁面に接する以前に該外側突部が前記干渉回避穴の壁面に接するのを避けるように形成された勾配部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記外側突部が、前記回転軸方向に見たときに前記内側突部よりも狭幅の突部であり、かつ前記干渉回避穴と前記揺動抑え部材との少なくとも一部に隙間を有する突出位置まで前記基部から外側に突き出していることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項5】
回転しながら潜像の形成を受けさらに現像を受けてトナー像を保持する像保持体と、該像保持体に向けて付勢されて該像保持体に近接し該像保持体上の潜像をトナーで現像する現像器とを含み、前記像保持体が、回転軸方向一方の端である第1端側に突出した、支持を受ける被支持部を有し、前記現像器が、該第1端側に突出した突出部を有する像形成組立体、および
前記像形成組立体の、前記第1端を後端とする向きの装着を受けて、該像形成組立体を支持する枠体と、該枠体に回転可能に支持されて、該枠体に装着された前記像形成組立体の前記第1端を覆う閉状態と該第1端を開放した開状態との間で回転する組立体覆い部材とを含み、該組立体覆い部材が、該閉状態において前記被支持部を受け入れて該被支持部を支持する支持穴と、該閉状態において前記突出部を受け入れることにより該突出部との干渉を避ける、該閉状態において該突出部の周りに一周にわたって間隙が形成される形状の干渉回避穴とを有するものであって、前記枠体に装着された前記像形成組立体由来のトナー像を記録媒体に転写して定着する画像形成装置本体
を備えた画像形成装置の、前記枠体に装着された前記像形成組立体の前記突出部が前記閉状態にある前記組立体覆い部材の前記干渉回避穴に入り込んだ状態における、前記干渉回避穴の、前記突出部の周りの間隙内に配置されて該画像形成装置の稼働時には取り外される、前記突出部と前記干渉回避穴の壁面との双方から離間して該突出部を一周にわたって取り巻く基部と、該基部から該突出部に向かって内側に突き出した内側突部と、該基部から該干渉回避穴の壁面に向かって外側に突き出した外側突部とを有することを特徴とする揺動抑え部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−68717(P2013−68717A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−205953(P2011−205953)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】