説明

画像形成装置および画像形成システム

【課題】ジョブの途中で一部のページの出力設定を変更して出力することを可能にする。
【解決手段】ジョブ情報に基づいて画像形成を行う画像形成部と、操作入力を可能にする操作部と、前記画像形成部および前記操作部を制御するとともに、ジョブを管理し、該ジョブの出力設定が可能な制御部とを備え、該制御部は、出力中のジョブに対し、ジョブ途中で、前記操作部によって一部のページを指定し前記出力設定を変更することを可能にすることで、出力中に設定ミスに気付いた場合に少ない操作ステップで設定変更を行うことができ、また、設定変更ページのみをやり直し、設定変更のないページは続けてプリントすることでダウンタイムを軽減し、やり直し部分に関してもジョブ再投入の手間を省くことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像情報および出力条件情報を含むジョブ情報に基づいて画像形成や後処理が行われる画像形成装置および画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ、複合機などの画像形成装置では、画像情報と出力条件情報とに基づいて画像形成が行われ、さらに所望によりステープル、パンチなどの後処理が行われる。画像情報は、スキャナーによって原稿を読み込んだり、他の装置から送信されたりすることで取得される。出力に際しては、予め設定されている標準的な出力条件や出力前に操作者が操作部を介して入力した出力条件等によって前記画像情報に基づく出力がなされる。一つのジョブでは、予め設定されたこの出力条件に従って出力が行われる。なお、出力条件自体は、ジョブ全体で同一であってもよく、また、ページによって出力条件が異なるものであってもよい。
【0003】
ところで、設定された出力条件によって出力された出力物が所望通りであるか否かをユーザが目視で確認したい場合がある。このためジョブを1部数で出力して確認をする確認コピー(試しプリントなどと称する場合もある)をできるようにした画像形成装置が提案されている。この出力物をユーザが確認した結果、出力条件を設定変更したい場合には、操作部を介して出力条件を変更することができ、さらにこの変更をページ単位、グループ単位、ジョブ単位で行うことができるようにしたものも提案されている(特許文献1参照)。出力条件を変更した後は、変更した出力条件で再度出力を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−42303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した確認コピーでは、確認コピーが終了した後、設定変更を行うことができ、この設定変更の後に出力がなされる。
しかし、通常の出力中にミスプリントなどに気付き、設定をやり直したい場合がある。このような場合、従来は以下のような方法によって設定変更を行う。
1)ジョブを中止し、設定変更した後、再出力をする。
2)HDD保存ジョブなら差し替えたいページを指定して読み出し、設定変更し、該当ページを出力する。
しかし、上記の方法では、設定のやり直しを行う場合はいずれも再度ジョブを設定してプリント指示をする必要があるので手間がかかる。また、1)の方法では、設定変更前のページが全部出力されるので無駄が多く発生する。
【0006】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、出力中に出力条件の設定を変更したい場合、手間を要することなく、しかも、できるだけ無駄を少なくして設定変更後の内容で出力を行うことができる画像形成装置および画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明の画像形成装置は、ジョブ情報に基づいて画像形成を行う画像形成部と、操作入力を可能にする操作部と、前記画像形成部および前記操作部を制御するとともに、前記ジョブを管理し、該ジョブの出力設定が可能な制御部とを備え、該制御部は、出力中のジョブに対してジョブ途中で、前記操作部によって一部のページを指定し前記出力設定を変更することを可能にすることを特徴とする。
また、本発明の画像形成システムは、本発明の画像形成装置と、前記制御部によって制御されて前記画像形成装置から排紙された用紙に後処理を行う後処理装置とを備え、前記出力設定は、該後処理装置における後処理条件を含むものであることを特徴とする。
【0008】
上記ジョブ情報は、画像情報と出力条件情報を有している。出力条件としては、出力画像の画素数、カラー・モノクロの別、色調調整、用紙サイズ、用紙の向き、用紙の種類(紙種、斤量、用紙の色など)、給紙トレイの選択、とじ位置、とじしろ、後処理の有無、後処理条件などが挙げられる。
制御部は、CPUとこれを動作させるプログラム、プログラムなどを格納するROM、データを一時記憶するRAM、設定データなどを格納する読み書き可能な不揮発メモリ(フラッシュメモリなど)などにより構成される。該制御部は、ジョブに対し、上記出力条件情報に基づいて出力設定が可能である。
操作部は、LCDなどを用いたタッチパネルなどにより構成されるものであり、表示部を兼ねたものであってもよく、また、操作部と表示部とが個別に用意されるものでもよい。
上記制御部と操作部とは、画像形成装置本体に備えるものの他、画像形成装置本体にLANなどによって接続された外部機器の操作部と、外部機器に備える外部機器制御部とによって上記操作を可能にするものであってもよい。この場合、画像形成装置本体に備えられて画像形成部を制御する画像形成装置制御部と、前記外部機器制御部とが協働して本発明の制御部として機能する。
【0009】
出力設定の変更は、操作部を介して操作者により行うことができる。制御部では、ジョブ中に操作部によって該出力設定変更を可能にする。このため、操作部がタッチパネルで構成されるような場合には、出力設定変更を選択可能にする釦などを表示して操作入力を可能にする。制御部では、操作部を介して出力設定変更が選択されると、出力設定変更のための制御手順を実行する。
制御部では、出力設定変更の際に出力中のジョブを一時中断して、さらに出力設定変更に関する操作入力を可能にしてもよく、また、出力を継続したままさらに出力設定変更に関する操作入力を可能にしてもよい。出力設定変更の際に、ジョブを一時中断するか継続するかは、予め設定されている動作条件に基づいて決定することができる。この動作条件は、操作者によって変更を可能にし、その後の動作において選択後の動作条件で上記決定がなされるようにしてもよい。
また、上記出力設定変更の際に、ジョブを一時中断するか継続するかは、出力設定変更の際に、操作者が選択できるようにしてもよい。この場合、制御部では、操作部を介していずれかを選択できるように操作部を制御する。タッチパネルでは、選択を行う釦などを操作入力可能に表示する。
【0010】
出力設定変更がなされると、それ以降は制御部によって、変更された該当ページが変更後の出力条件で出力される。
なお、出力設定変更後の出力方法は、予め設定された条件に基づくものであってもよく、また、上記出力設定変更の際に、操作者が設定した条件に基づくものであってもよい。該出力方法に従って制御部によって出力が実行される。出力方法として、以下の方法が挙げられる。
【0011】
その一つとして、出力設定の変更以降は、変更された該当ページの出力をスキップして設定部数に従ってジョブの残りの部数を出力し、その後、変更された該当ページを設定部数分まとめて出力するようにしてもよい。
上記出力方法によれば、出力設定変更後に無駄な出力がなされるのを回避でき、また、変更されたページがまとめて出力されるので、各部の出力物に変更ページに加えるように容易に整理することができる。
【0012】
他の出力方法としては、前記出力設定の変更以降は、ジョブの残りの部数を変更された該当ページに差し替えて出力し、前記設定変更までに出力していた該当ページに関しては、前記ジョブの設定部数を出力した後、まとめて出力するようにしてもよい。
上記出力方法によっても、出力設定変更後に無駄な出力がなされるのを回避でき、また、出力設定変更されたページがまとめて出力されるので、各部の出力物に変更ページに加えるように容易に整理することができる。また、出力設定の変更以降は、出力設定変更された該当ページに差し替えて残りの部数が出力されるので、それ以前の出力物についてのみ必要に応じて変更された該当ページに差し替えればよく、整理がより容易になる。
【0013】
また、出力設定の変更以降の出力方法として、制御部によって排紙先を制御するようにしてもよい。
排紙先の制御方法の一つとして、前記出力設定の変更以降は、前記出力設定変更がされたページを、出力済みの本文とは別のトレイに出力する。この方法によれば、最後に、出力設定変更がされたページをまとめて出力する際に、他の出力物と区別されて取り扱いが容易になる。まとめて出力されるページとしては、前記したように出力設定変更がされたページ全ての場合や、出力設定の変更以降の該当するページの場合などがある。
【0014】
さらに排紙先の他の制御方法として、前記出力設定の変更以降は、ジョブの残りを前記設定変更までに出力済みの本文とは別のトレイに出力する方法が挙げられる。
これにより設定変更前のページが含まれる出力物と、これを含まない出力物とを区別することができる。この場合、トレイを3以上備えていれば、出力設定変更がされたページをさらに別のトレイに排紙するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、ジョブ情報に基づいて画像形成を行う画像形成部と、操作入力を可能にする操作部と、前記画像形成部および前記操作部を制御するとともに、前記ジョブを管理し、該ジョブの出力設定が可能な制御部とを備え、該制御部は、出力中のジョブに対してジョブ途中で、前記操作部によって一部のページを指定し前記出力設定を変更することを可能にするので、多くの手間を掛けることなく、また無駄な出力をできるだけ少なくして出力条件の設定変更を行うことができる。
例えば、出力中に設定ミスに気付いた場合に少ない操作ステップで設定変更を行うことができ、また、設定変更ページのみをやり直し、設定変更のないページは続けてプリントすることでダウンタイムを軽減する。やり直し部分に関してもジョブ再投入の手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態の画像形成装置全体の機械的構成を示す図である。
【図2】同じく、電気ブロック構成を示す図である。
【図3】同じく、RAM上のジョブリストを示すイメージ図である。
【図4】同じく、圧縮メモリ上のジョブ情報を示すイメージ図である。
【図5】同じく、操作部における出力設定変更を選択可能とした表示画面である。
【図6】同じく、操作部における出力設定変更におけるページ入力画面を示す図である。
【図7】同じく、操作部における出力設定変更の画面を示す図である。
【図8】同じく、操作部における詳細出力設定変更画面としてのとじしろ設定画面を示す図である。
【図9】同じく、操作部における出力設定変更の反映を確認する設定変更確認画面を示す図である。
【図10】同じく、出力設定変更後の出力方法の例を示す概略図である。
【図11】同じく、出力設定変更時の出力継続または出力中断を含む手順を示すフローチャートである。
【図12】同じく、出力設定変更以降、該当ページをスキップして、最後にまとめて出力する主となる手順を示すフローチャートである。
【図13】同じく、出力設定変更したページをチェックする手順を示すフローチャートである。
【図14】同じく、最後にまとめて出力する手順を示すフローチャートである。
【図15】同じく、出力設定変更以降、該当ページを差し替えて出力し、最後に、出力設定変更前の該当ページをまとめて出力する主となる手順を示すフローチャートである。
【図16】同じく、最後にまとめて出力する手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、一実施形態である画像形成装置1および該画像形成装置1を含む画像形成システムの機械的構成を示す図であり、以下に、その説明を行う。
画像形成装置1は、プリンタ、スキャナー、コピア機能を有するデジタル複合機であり、該複合機の各機構を筺体に収納および付設した画像形成装置本体1aの上部側に、スキャナー部130、原稿を載置するプラテンガラス133、流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135、該流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135から送られる原稿の読み取りを行うADF原稿読み取りスリットガラス136が設けられている。その近傍には、情報の表示が可能となり、さらに各種操作入力が可能になった操作部140が設けられている。この実施形態では、画像形成装置本体1aが画像形成装置1に相当する。ただし、本発明としては、画像形成装置本体1aと画像形成装置本体1a外の外部機器などによって画像形成装置が構成されるものであってもよい。
【0018】
また、画像形成装置本体1aの下部側には、用紙を収納して給紙する複数段の給紙トレイ(1−3)160を備えており、さらに画像形成装置本体1aの外部側に大容量給紙トレイ161が備えられている。これら給紙トレイ160、大容量給紙トレイ161には、給紙ローラー、搬送ローラー、第二給紙ローラー162、搬送経路を含む搬送部163が接続されており、第二給紙ローラー162により所定のタイミングで画像形成(転写)位置に送り出される。
【0019】
また、画像形成装置本体1a内に備えるプリンタ部150は、上記搬送部および画像形成部を主構成としている。画像形成部は、帯電部151、LD(レーザダイオード)152、感光体153、現像部154、転写部155、定着器156、クリーニング部157などを備えている。また、プリンタ部150の下流側に画像形成を行った用紙を搬送する前記搬送部163が伸長している。搬送部163の下流側では、後処理装置(FNS)180が接続されている。
上記画像形成装置1と後処理装置(FNS)180とによって本発明の画像形成システムが構成されている。
【0020】
プリンタ部150は、帯電部151によって感光体153の表面に一様に帯電を行った後に、LD152のレーザビームによって、画像情報に基づく露光走査を行って潜像を形成し、該潜像を現像部154により反転現像して感光体153の表面にトナー像を形成する。
給紙トレイ160または大容量給紙トレイ161から給紙された用紙は、搬送部163によって転写位置へと送られる。この際に、第二給紙ローラー162により所定のタイミングで画像形成(転写)位置に送り出される。該転写位置において転写部155によりトナー像が転写される。その後、画像形成がされた用紙は、搬送部163により搬送され、定着器156により加熱定着され、後処理装置180へと搬送される。
感光体153は、転写後、クリーニング部157により表面に残留している現像剤が除去され、次の画像形成に備える。
【0021】
画像形成がなされた用紙が搬送される後処理装置(FNS)180は、用紙にパンチを施すパンチユニット182、用紙にステイプルを行うステイプラ183を備えており、さらに、後処理済みまたは後処理を行わなかった用紙を排紙する複数の排紙トレイ184を有している。
【0022】
次に、図2は、本実施形態における画像形成装置の電気的な構成を示すブロック図であり、以下に説明する。
画像形成装置本体1aは、主要な構成として、画像制御部110とスキャナー部130と操作部140とプリンタ部150とを有するデジタルコピア本体と、LAN50を通して外部機器2(例えばPC)との間で入出力される画像情報を処理する画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラ)170とを備えている。また、画像形成装置本体1aは、LANインターフェース175を介してLAN50に前記画像制御部110が接続されており、外部機器2からのアクセスが可能になっている。
【0023】
画像制御部110はPCIバス112を有しており、PCIバス112は画像制御部110内でDRAM制御IC111に接続されている。また、画像制御部110には、画像制御CPU113を備えており、該画像制御CPU113に前記DRAM制御IC111が接続されている。画像制御CPU113には、不揮発メモリ114が接続されており、さらに画像制御CPU113には、図示しないRAMやROMを備えている。前記不揮発メモリ114には、上記画像制御CPU113を動作させるためのプログラムや画像形成装置1の設定データ、プロセス制御パラメータ、ジョブ出力中に出力条件の設定変更を行う際のジョブ中止/ジョブ継続の設定データ等が格納されている。
画像制御CPU113は、画像形成装置1の全体を制御し、また画像形成装置1全体の状態把握を行うものであり、さらにジョブの開始/停止/動作管理などを行う。すなわち、画像制御CPU113は、不揮発メモリ114とともに、本発明の制御部として機能する。
【0024】
前記スキャナー部130は、光学読み取りを行うCCD131と、スキャナー部130全体の制御を行うスキャナー制御部132とを備えている。スキャナー制御部132は、前記画像制御CPU113とシリアル通信可能に接続されており、画像制御CPU113による制御を受ける。なお、スキャナー制御部132は、CPUやこれを動作させるプログラムなどによって構成することができる。前記CCD131で読み取った画像情報は、読取り処理部115でデータ処理がなされる。読取り処理部115には、画像情報を圧縮する圧縮IC116が接続されており、該圧縮IC116は、前記したDRAM制御IC111に接続されている。
【0025】
前記操作部140は、タッチパネル式のLCD141と、操作部制御部142とを備えており、上記LCD141と操作部制御部142とが接続され、該操作部制御部142と前記画像制御CPU113とがシリアル通信可能に接続されている。該構成によって操作部140の制御が画像制御CPU113によって行われ、操作部140の入力情報が画像制御CPU113に送られる。なお、操作部制御部142は、CPUやこれを動作させるプログラムなどによって構成することができる。操作部140では、画像形成装置における設定や動作指令などの動作制御条件の入力が可能となっており、さらに設定内容、機械状態、情報の表示等が可能になっており、上記画像制御CPU113により制御される。
【0026】
また、DRAM制御IC111は、圧縮メモリ121とページメモリ122とからなる画像メモリ120に接続されている。該画像メモリ120には、前記スキャナー部130で取得した画像情報やLAN50を通して取得した画像情報が格納される。上記のように画像メモリ120は、画像情報の記憶領域であり、印刷するジョブの画像情報を格納する。また、PCIバスにはHDD119が接続されており、該HDD119には、スキャナー部130で取得した画像情報や画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラ)170に接続された外部機器2などにより生成された画像情報等を保存する。
【0027】
さらにDRAM制御IC111には、圧縮された画像情報を伸長する伸長IC117が接続されており、該伸長IC117には書込み処理部118が接続されている。該書込み処理部118は、プリンタ部150のLD152に接続され、該LD152の動作に用いられるデータの処理を行う。また、プリンタ部150は、プリンタ部150の全体を制御するプリンタ制御部158を備えており、該プリンタ制御部158は、前記した画像制御CPU113に接続されて制御を受ける。すなわち、画像制御IC113から与えられるパラメータに従い、プリント動作の開始/停止を行う。さらにプリンタ部150の装置状態の通知を画像制御CPU113に対し行う。また、プリンタ制御部158には、後処理装置180に備える後処理制御部(FNS制御部)181が接続されている。これにより、後処理装置180の制御を、プリンタ制御部158、後処理制御部181を通して画像制御CPU113により制御することができる。また、後処理装置180の装置状態は、後処理制御部181、プリンタ制御部158を通して画像制御CPU113に出力されている。
なお、プリンタ制御部158、後処理制御部181は、CPUやこれを動作させるプログラムなどによって構成することができる。
【0028】
また、前記DRAM制御IC111に接続された前記PCIバス112には、前記した画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラ)170のDRAM制御IC171が接続されている。画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラ)170では、DRAM制御IC171に画像メモリ172が接続されている。また、画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラ)170では、前記DRAM制御IC171にコントローラ制御CPU173が接続されており、DRAM制御IC171にLANインターフェース175が接続されている。LANインターフェース175は、前記LAN50に接続されている。
【0029】
次に、上記画像形成装置1の基本的動作について説明する。
先ず、画像形成装置1において画像情報を蓄積する手順について説明する。
第1に画像形成装置1において、スキャナー部130で原稿の画像を読み取り画像情報を生成する場合、スキャナー部130において原稿からCCD131により原稿の画像を光学的に読み取る。この際には、画像制御CPU113から指令を受けるスキャナー制御部132によってCCD131の動作制御を行う。
CCD131で読み取られた画像は、読取り処理部115でデータ処理がなされ、データ処理された画像情報は、圧縮IC116において所定の方法によって圧縮され、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリ121に格納される。圧縮メモリ121に格納された画像情報は、画像制御CPU113によってジョブとして管理することができる。HDD119に格納する場合は、圧縮メモリ121に一旦格納したデータをDRAM制御IC111を介してHDD119に送る。
【0030】
画像情報を外部から取得する場合、例えば、外部機器2からLAN50を通して送信されるジョブ情報は、LANインターフェース175を介してDRAM制御IC171により画像メモリ172に格納される。画像メモリ172のデータは、DRAM制御IC171、PCIバス112、DRAM制御IC111を介してページメモリ122に一旦格納される。ページメモリ122に格納されたデータは、DRAM制御IC111を介して圧縮IC116に順次送られて圧縮処理され、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリ121に格納され、上記と同様に画像制御CPU113による管理がなされる。また、HDD119に格納する場合は、圧縮メモリ121に一旦格納したデータをDRAM制御IC111を介してHDD119に送る。
【0031】
画像形成装置1で画像出力を行う場合、すなわち複写機やプリンタとして使用する場合、HDD119に格納されたデータを使用するときは、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリ121に一旦格納する。圧縮メモリ121に格納された画像情報を含むジョブ情報をDRAM制御IC111を介して伸長IC117に送出してデータを伸長し、伸長したデータを書込み処理部118に送出し、LD152において感光体153への書き込みを行う。また、プリンタ部150では、画像制御IC113の指令を受けてプリンタ制御部158によって各部の制御が行われ所定の用紙(図示しない)への転写が転写部155によって行われ、定着器156で定着がなされる。画像形成がなされた用紙は搬送部163を経て後処理装置180へと搬送され、後処理の指定がある場合には、前述したように後処理がなされ、後処理が不要の場合、そのまま排紙トレイ184に排紙される。
【0032】
なお、画像出力に際しては、画像制御CPU113ではジョブ情報に基づいて出力を行う。ジョブ情報は、前記画像情報の他に、出力条件情報を含んでいる。出力条件は、プリントモード、トレイ、排紙先、後処理条件などの情報からなり、具体的には、出力画像の画素数、カラー・モノクロの別、色調調整、用紙サイズ、用紙の向き、用紙の種類(紙種、斤量、用紙の色など)、給紙トレイの選択、とじ位置、とじしろ、後処理の有無、後処理条件などが挙げられる。
【0033】
出力条件は、予め初期設定として標準的な設定が定められており、該初期設定は不揮発メモリ114に格納されている。該初期設定は、画像制御CPU113によって必要に応じて読み出され、画像情報とともに画像メモリ120やHDD119にジョブ情報として格納される。
また、出力条件は、操作部140において設定することができる。画像情報を取得するような場合には、画像制御CPU113によって操作部制御部142が制御され、LCD141に出力設定入力が可能な画面が表示される。操作者によって適宜の操作入力がなされると、操作部制御部142から画像制御CPU113に対し、操作部140上で設定された出力条件(プリントモード、トレイ、排紙先など)等の情報が通知される。該情報を受けた画像制御CPU113では、出力条件情報を作成し、一旦は画像制御CPU113に備えるメモリに格納する。画像情報を取得すると、画像情報とともにジョブ情報として画像メモリ120やHDD119に格納される。通常印刷、確認コピーの指定もこの手順で行われる。
【0034】
また、外部から画像情報を取得して、画像形成装置1をプリンタ等として使用する場合、設定は、外部機器2のプリンタドライバによって行うことができる。したがって、この場合、出力条件の設定を行う操作部は、外部機器2に備えられており、操作部の制御は外部機器2に備える外部機器制御部(図示しない)により行われる。外部機器2で設定された出力条件情報は、画像情報とともにジョブ情報として画像形成装置1に送られる。すなわち、ジョブ情報は、図2に従えば、外部機器2からLAN50、LANインターフェース175を介して、画像メモリ172に格納され、DRAM制御IC171、DRAM制御IC111によってページメモリ122に格納される。
【0035】
出力条件情報と画像情報とは関連付けられ、ジョブリストとして画像制御CPU113に含まれるRAMに格納される。図3は、該ジョブ情報のRAM上の概要(イメージ)を示すものであり、印刷条件と圧縮メモリ121における画像情報のメモリアドレスとが格納されている。なお、圧縮メモリ121に格納されるジョブ情報は、印刷条件を含むヘッダと画像情報により構成されている。
図4は、圧縮メモリ121上におけるジョブ情報のイメージを示すものであり、出力は画像制御CPU113によって該ジョブ情報に基づいて行われる。
【0036】
図5は、操作部140においてコピー出力中に表示されるコピー出力画面1400を示すものであり、ジョブの実行状況や設定された出力条件、予約ジョブの入力ポップアップ画面などが表示される。本発明では、ジョブ出力中に、この画面上に出力条件の変更を指示する設定変更釦を操作入力可能に表示する。
図5の例では、設定変更に伴って出力を中断する設定変更(プリント中断)釦1401と、設定変更に伴って出力を中断することなく継続する設定変更(プリント継続)釦1402とが押釦可能に表示されている。なお、予め機械設定として設定変更が指示された際にプリントを中断するか継続するかを設定しておき、設定変更の指示がなされると機械設定に従ってプリント中断または継続が決定されるようにしてもよい。また、該機械設定は、機械設定画面などにおいて設定を変更できるようにしてもよい。
【0037】
設定変更(プリント中断)釦1401が押釦されると、プリントを中断し、さらに出力条件の設定変更を行う手順が実行される。一方、設定変更(プリント継続)釦1402が押釦されると、出力は継続されたままで、さらに出力条件の設定変更を行う手順が実行される。
上記いずれかの押釦によって出力条件の設定変更が指示されると、図6に示すように、設定変更を行うページを指定するページ入力画面1410が、操作部140に操作入力可能に表示される。該画面は、上記したコピー出力画面1400に重ねて表示するものであってもよく、また、画面を書き換えて新たに表示するものであってもよい。
【0038】
ページ入力画面1410では、ページを入力するためのテンキー1411が操作入力可能に表示されており、このテンキーを用いてページを指定し、OK釦1412を押釦することで出力条件の設定変更を行うページが決定される。なお、キャンセル釦1413を押釦すれば、入力されたページ情報がキャンセルされ、ページを再入力することができる。
【0039】
上記OK釦1412が押釦されると、図7に示す出力設定変更画面1420が操作部140に操作入力可能に表示される。出力設定変更画面1420では、選択されたページの出力条件の設定内容が表示される。該画面では、画質設定、倍率設定、排紙トレイ、後処理条件、とじしろなどの項目の設定内容が表示されている。該画面で設定変更する項目を選択すると、該項目に応じた設定変更画面が操作入力可能に表示される。また、閉じる釦1426を押釦すると、後述するポップアップ画面(出力設定変更確認画面1440)が表示される。
【0040】
図8は、図7の出力設定変更画面1420において、とじしろ釦1425を押釦した際に操作部140に表示される詳細出力設定画面1430を示すものである。
該詳細出力設定画面1430でとじしろに関する設定を行うことができ、とじしろ幅を調整するためのテンキー1431が押釦可能に表示されている。このテンキー1431を用いてとじしろ幅を設定し、OK釦1432を押釦することでとじしろ幅が決定される。なお、キャンセル釦1433を押釦すれば、入力されたとじしろ幅が取り消され、該とじしろ幅を再入力することができる。
【0041】
詳細出力設定画面1430でOK釦1432が押釦されると、図9に示すように、コピー出力画面1400上に出力設定変更確認画面1440がポップアップ表示される。該出力設定変更確認画面1440には、OK釦1441とキャンセル釦1442とが操作入力可能に表示される。OK釦1441が押釦されると、出力設定変更がされた内容が反映される。キャンセル釦1442を押釦すれば、入力された出力設定変更の内容が取り消され、出力設定変更を再度入力することができる。
OK釦が押釦されると、予め定めた出力手順で出力設定変更が反映された出力がなされる。
【0042】
図10(a)は、1部5頁、10部設定のジョブに対し、プリント中に3部目で4頁目のシフト幅を0から10mmに変更した場合のイメージを示す図である。以下で、出力設定変更以降の出力方法を説明する。
【0043】
図10(b)は、上記出力設定変更において、出力設定変更以降である3〜10部目では、4頁目をスキップして残りのページを出力し、その後、出力設定変更された4ページを設定部数(10部)分まとめて出力する。この場合、変更された4ページ分は、4頁目をスキップした3〜10部目を印刷した後、最後に設定部数分(ここでは10部)をまとめて出力するのが望ましい。また、変更された4ページ分は、出力された本文(設定変更前の1、2部目と設定変更後の4ページをスキップした3〜10部目)とは異なる排紙トレイに排紙するのが望ましい。例えば、本文をメイントレイに排紙した場合、変更された4ページ分は、サブトレイに排紙する。
【0044】
図10(c)は、上記設定変更において、設定変更以降である3〜10部目では、4ページ目を設定変更をしたものに差し替えて残りの部数分を出力し、設定変更前の部数、すなわち1、2部目用に、変更された4ページを2部分まとめて出力する。この場合、変更された4ページ分は、3〜10部目を印刷した後、最後にまとめて出力するのが望ましい。また、変更された4ページ分は、出力された本文(設定変更前の1、2部目と設定変更後の3〜10部目)とは異なる排紙トレイに排紙するのが望ましい。例えば、本文をメイントレイに排紙した場合、変更された4ページ分は、サブトレイに排紙する。
【0045】
なお、上記では、設定変更後の出力手順が機械設定によって決定されているものとして説明したが、設定変更の際に、出力手順を設定できるようにしてもよい。また、機械設定をデフォルト値として、これに対し変更操作をして出力手順を設定できるようにしてもよい。
【0046】
次に、制御部による上記設定変更の手順を図11のフローチャートを参照しつつ説明する。
設定変更釦の押釦によって手順が開始される。設定変更に際し、プリント中断で行うか否かが判定され(ステップs1)、プリント中断であれば(ステップs1、YES)、プリント中断フラグをONにし(ステップs2)、プリント中断でなければ(ステップs1、NO)、プリント中断フラグの変更はなされず、それぞれステップs3に移行する。ステップs3では、設定変更があるか否かが判定され、設定変更があれば(ステップs3、YES)、変更データを一時データとして制御部のRAMなどに格納し(ステップs4)、ステップs5に移行する。設定変更がなければ(ステップs3、NO)、そのままステップs5に移行する。
【0047】
ステップs5では、設定確認画面1440でOK釦1441が押釦されて、設定変更が終了したか否かの判定がなされる。設定変更が終了していなければ(ステップs5、NO)、ステップs3に戻って、設定変更の有無が確認される。設定変更が終了していれば(ステップs5、YES)、プリント中断フラグがONか否かを判定し(ステップs6)、プリント中断フラグがONでなければ(ステップs6、NO)、手順を終了する。プリント中断フラグがONであれば(ステップs6、YES)、プリント中断フラグをOFFにして(ステップs7)、プリントを再開する(ステップs8)。
【0048】
次に、ジョブ出力中に設定変更がされ、設定変更以降、変更されたページをスキップし、最後に、変更されたページを設定部数分まとめて出力する手順を図12のフローチャートを参照しつつ説明する。
先ず、ジョブ出力に際し、プリントページ(P)、プリント部数(B)、スキップ部数(SB)を初期化する(ステップsa1)。次いで、プリント中断フラグがONであるか否かの判定をする(ステップsa2)。プリント中断フラグがONであると(ステップsa2、YES)、プリントを中断する(ステップsa3)。設定変更が終了するなどしてプリントが再開されると(ステップsa4)、ステップsa5に移行する。プリント中断フラグがONでない場合、そのままステップsa5に移行する。
ステップsa5では、設定変更一時データが保存されているか否かが判定される。一時データが保存されていれば(ステップsa5、YES)、図13に示す手順Aに移行する。一時データが保存されていなければ、ステップsa6に移行する。
【0049】
手順Aでは、図13に示すようにチェック用のチェックページ(Ch)を初期化し(ステップsb1)、チェックページに設定変更があるか否かの判定を行う(ステップsb2)。設定変更がなければ(ステップsb2、NO)、後述するチェックページ(Ch)をインクリメントするステップsb5に移行する。設定変更があれば(ステップsb2、YES)、一時データの内容を反映して該当するチェックページの設定データを更新する(ステップsb3)。次いで、該当するチェックページ(Ch)に設定変更有りのフラグをセットする(ステップsb4)。その後、チェックページ(Ch)をインクリメントする(ステップsb5)。次いで、チェックページ(Ch)が最終ページか否かの判定を行う(ステップsb6)。チェックページ(Ch)が最終ページでなければ(ステップsb6、NO)、ステップsb2に戻ってインクリメントされたチェックページ(Ch)で設定変更があるか否かの判定が繰り返される。
チェックページ(Ch)が最終ページであると(ステップsb6、YES)、設定変更一時データをクリアし(ステップsb7)、図12の手順Bに戻る。
【0050】
手順Bでは、図12に示すようにステップsa6に移行し、プリントページ(P+1)の設定情報を取得する。前記設定変更有りのフラグのオンオフによって該当ページで出力設定の変更があるか否かの判定がなされる(ステップsa7)。出力設定の変更があれば(ステップsa7、YES)、スキップフラグをONにする(ステップsa8)。次いで、プリントページPをインクリメントし(ステップsa10)、出力設定の変更がなければ(ステップsa7、NO)、該当ページのプリント処理をし(ステップsa9)、その後、プリントページPをインクリメントする(ステップsa10)。ステップsa10の後、Pが部の最後のページか否かの判定がなされる(ステップsa11)。最後のページでなければ(ステップsa11、NO)、ステップsa2に戻り、次ページについて設定変更があるか否かの判定手順が繰り返される。最後のページであれば(ステップsa11、YES)、プリントページPをリセット(P=0)し(ステップsa12)、プリント部数Bをインクリメントする(ステップsa13)。この際に、スキップフラグがONであれば、スキップ部数SBもインクリメントする。次いで、Bが設定部数になって設定部数分のプリントが終了したか否かの判定がなされる(ステップsa14)。設定部数分のプリントが終了していなければ(ステップsa14、NO)、ステップsa2に戻り、次ページについて設定変更があるか否かの判定手順が繰り返される。設定部数分のプリントが終了していれば(ステップsa14、YES)、スキップフラグがONになっているか否かの判定がなされる(ステップsa15)。スキップフラグがONになっていなければ(ステップsa15、NO)、処理を終了し、スキップフラグがONになっていれば(ステップsa15、YES)、図14に示す手順1に移行する。
【0051】
手順1では、図14に示すように出力設定変更がされた設定変更以降のページをまとめて出力する処理がなされる。
先ず、再プリントページRP、再プリント部数RBが初期化される(ステップsc1)。次いで設定変更有りのフラグのオンオフから該当ページ(RP+1)で設定変更があるか否かの判定がなされる(ステップsc2)。設定変更があれば(ステップsc2、YES)、該当ページ(RP+1)のプリント処理をし(ステップsc3)、再プリントページRPをインクリメントする(ステップsc4)。設定変更がなければ(ステップsc2、NO)、該当ページ(RP+1)のプリント処理は行わず、再プリントページRPをインクリメントする(ステップsc4)。ステップsc4の後、RPが部の最後のページか否かの判定がなされる(ステップsc5)。最後のページでなければ(ステップsc5、NO)、ステップsc2に戻り、次ページについて設定変更があるか否かの判定手順が繰り返される。最後のページであれば(ステップsc5、YES)、再プリントページRPをリセット(RP=0)し(ステップsc6)、再プリント部数RBをインクリメントする(ステップsc7)。次いで、RBが設定部数になって設定部数分のプリントが終了したか否かの判定がなされる(ステップsc8)。設定部数分のプリントが終了していなければ(ステップsc8、NO)、ステップsc2に戻り、次ページについて設定変更があるか否かの判定手順が繰り返される。設定部数分のプリントが終了していれば、処理を終了し、図12に示す手順2に戻って処理を終了する。
【0052】
次に、ジョブ出力中に設定変更がされ、設定変更以降、変更されたページに差し替えて出力し、最後に、設定変更以前の部数分の変更ページをまとめて出力する手順を図15のフローチャートを参照しつつ説明する。
先ず、ジョブ出力に際し、プリントページ(P)、プリント部数(B)を初期化する(ステップsd1)。次いで、プリント中断フラグがONであるか否かの判定をする(ステップsd2)。プリント中断フラグがONであると(ステップsd2、YES)、プリントを中断する(ステップsd3)。設定変更が終了するなどしてプリントが再開されると(ステップsd4)、ステップsd5に移行する。プリント中断フラッグがONでない場合(ステップsd2、NO)、そのままステップsd5に移行する。ステップsd5では、設定変更一時データが保存されているか否かが判定される。一時データが保存されていれば(ステップsd5、YES)、図13に示す手順Aに移行する。一時データが保存されていなければ、ステップsd6に移行する。
【0053】
手順Aでは、既に説明したように、チェック用のチェックページ(Ch)を初期化し(ステップsb1)、チェックページ(Ch)に設定変更があるか否かの判定を行う(ステップsb2)。設定変更がなければ(ステップsb2、NO)、後述するチェックページ(Ch)をインクリメントするステップsb5に移行する。設定変更があれば(ステップsb2、YES)、一時データの内容を反映して該当するチェックページ(Ch)の設定データを更新する(ステップsb3)。次いで、該当するチェックページ(Ch)に設定変更有りのフラグをセットする(ステップsb4)。その後、チェックページ(Ch)をインクリメントする(ステップsb5)。次いで、チェックページ(Ch)が最終ページか否かの判定を行う(ステップsb6)。チェックページ(Ch)が最終ページでなければ(ステップsb6、NO)、ステップsb2に戻ってインクリメントされたチェックページ(Ch)で設定変更があるか否かの判定が繰り返される。
チェックページ(Ch)が最終ページであると(ステップsb6、YES)、設定変更一時データをクリアし(ステップsb7)、図15の手順Bに戻る。
【0054】
手順Bの移行では、ステップsd6に移行し、プリントページ(P+1)の設定情報を取得する。前記設定変更有りのフラグのオンオフから該当ページ(P+1)で設定変更があるか否かの判定がなされる(ステップsd7)。設定変更があれば(ステップsd7、YES)、変更未出力フラグがONであるか否かを判定し(ステップsd8)、変更未出力フラグがONでなければ(ステップsd8、NO)、変更未出力フラグをONにする(ステップsd9)。さらに、未出力部数MBにB、未出力の最終ページMPにPをセットし(ステップsd10)、該当ページ(P+1)のプリント処理をし(ステップsd11)、プリントページPをインクリメントする(ステップsd12)。
ステップsd7で設定変更がなければ(ステップsd7、NO)、該当ページ(P+1)のプリント処理をし(ステップsd11)、プリントページPをインクリメントする(ステップsd12)。また、ステップsd8で変更未出力フラグがONであれば(ステップsd8、YES)、該当ページ(P+1)のプリント処理をし(ステップsd11)、プリントページPをインクリメントする(ステップsd12)。
【0055】
ステップsd12の後、Pが部の最後のページか否かの判定がなされる(ステップsd13)。最後のページでなければ(ステップsd13、NO)、ステップsd2に戻り、次ページについて設定変更があるか否かの判定手順が繰り返される。最後のページであれば(ステップsd13、YES)、プリントページPをリセット(P=0)し(ステップsd14)、プリント部数Bをインクリメントする(ステップsd15)。次いで、Bが設定部数になって設定部数分のプリントが終了したか否かの判定がなされる(ステップsd16)。設定部数分のプリントが終了していなければ(ステップsd16、NO)、ステップsd2に戻り、次ページについて設定変更があるか否かの判定手順が繰り返される。設定部数分のプリントが終了していれば(ステップsd16、YES)、変更未出力フラグがONになっているか否かの判定がなされる(ステップsd17)。変更未出力フラグがONになっていなければ(ステップsd17、NO)、処理を終了し、変更未出力フラグがONになっていれば(ステップsd17、YES)、図16に示す手順3に移行する。
【0056】
手順3では、設定変更以前の変更ページをまとめて出力する処理がなされる。
先ず、再プリントページRP、再プリント部数RBが初期化される(ステップse1)。
次いで設定変更有りのフラグのオンオフから該当ページ(RP+1)で設定変更があるか否かの判定がなされる(ステップse2)。設定変更があれば(ステップse2、YES)、該当ページ(RP+1)のプリント処理をし(ステップse3)、再プリントページRPをインクリメントする(ステップse4)。設定変更がなければ(ステップse2、NO)、該当ページ(RP+1)のプリント処理は行わず、再プリントページRPをインクリメントする(ステップse4)。ステップse4の後、プリント済み部数分の変更ページがプリントされたか否かの判定がなされる(ステップse5)。プリント済み部数分の変更ページがプリントされていれば(ステップse5、YES)、処理を終了し、図15の手順4に戻る。
【0057】
一方、プリント済み部数分の変更ページがプリントされていなければ(ステップse5、NO)、次に、RPが部の最後のページか否かの判定がなされる(ステップse6)。最後のページでなければ(ステップse6、NO)、ステップse2に戻り、次ページについて設定変更があるか否かの判定手順が繰り返される。最後のページであれば(ステップse6、YES)、再プリントページRPをリセット(RP=0)し(ステップse7)、再プリント部数RBをインクリメントする(ステップse8)。次いで、ステップse2に戻り、次ページについて設定変更があるか否かの判定手順が繰り返される。
上記により設定変更以前の変更ページがまとめて出力される。
【0058】
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記説明の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜の変更が可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 画像形成装置
2 外部機器
113 画像制御CPU
114 不揮発メモリ
140 操作部
141 LCD
1400 コピー出力画面
1401 設定変更(プリント中断)釦
1402 設定変更(プリント継続)釦
1410 ページ入力画面
1420 出力設定変更画面
1430 詳細出力設定画面
1440 出力設定変更確認画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョブ情報に基づいて画像形成を行う画像形成部と、操作入力を可能にする操作部と、前記画像形成部および前記操作部を制御するとともに、ジョブを管理し、該ジョブの出力設定が可能な制御部とを備え、
該制御部は、出力中のジョブに対し、ジョブ途中で、前記操作部によって一部のページを指定し前記出力設定を変更することを可能にすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記出力設定の変更以降は、変更された該当ページを変更後の前記出力設定によって出力することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記出力設定の変更以降は、変更された該当ページの出力をスキップしつつ設定部数に従ってジョブの残りの部数を出力し、その後、変更された該当ページを設定部数分まとめて出力することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記出力設定の変更以降は、出力設定が変更された該当ページに差し替えて出力し、前記出力設定の変更までに出力していた該当ページに関しては、前記ジョブの設定部数を出力した後、出力設定が変更された該当ページを、出力設定が変更されるまでに出力済みの分まとめて出力することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記出力設定の変更以降は、前記出力設定が変更された該当ページを、出力済みの設定部数分とは別のトレイに出力することを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記出力設定の変更以降は、前記出力設定が変更されたページを、出力設定が変更されたページ以外のページとは別のトレイに出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記出力設定の変更以降は、前記ジョブの残りを前記出力設定の変更までに出力済みの部数分とは別のトレイに出力することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記出力設定の変更の際は、前記ジョブの出力を一時中断して出力設定変更の操作入力を可能にすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記出力設定の変更の操作入力が完了すると、一時中断していた前記ジョブの出力を再開することを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記出力設定の変更の際に、前記ジョブの出力は停止せず、出力と並行して出力設定の変更に関する操作入力を可能にすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記操作部を介して前記出力設定の変更が選択された際に、予め設定された動作条件に基づいて前記ジョブの出力を一時中断するか否かを決定することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記操作部を介して前記出力設定の変更が選択された際に、該出力設定の変更中に前記ジョブの出力を一時中断するか、前記ジョブの出力を並行して行うかを選択可能にすることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記操作部が、画像形成装置本体外の外部機器に備えられているものであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記外部機器に前記操作部を制御する外部機器制御部を備えており、画像形成装置本体に備えられて前記画像形成部を制御する画像形成装置制御部と前記外部機器制御部とが協働して前記制御部を構成することを特徴とする請求項13記載の画像形成装置。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の画像形成装置と、前記制御部によって制御されて前記画像形成装置から排紙された用紙に後処理を行う後処理装置とを備え、前記出力設定は、該後処理装置における後処理条件を含むものであることを特徴とする画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−140204(P2011−140204A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3458(P2010−3458)
【出願日】平成22年1月9日(2010.1.9)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】