説明

画像形成装置および画像形成装置における認証方法

【課題】ユーザに煩わしさを与えることなく、機能単位での認証が可能な画像形成装置および画像形成装置における認証方法を提供する。
【解決手段】キー入力部またはタッチパネルが押下されると、制御部は、指示された機能を特定する。続いて、制御部は、人体通信部にユーザの装着する携帯装置との間で人体通信の確立処理を開始させる。携帯装置からユーザ情報を受信すると、制御部は、認証テーブルを参照して、受信したユーザ情報のエントリが存在するか否かを判断する。さらに、制御部は、受信したユーザ情報に対応する機能のうち、特定された機能に対応する使用が許可されているか否かを判断する。制御部は、タッチパネルに判断結果に応じた表示を行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置および画像形成装置における認証方法に関し、特に人体通信を用いて認証を行なう技術に関する。
【背景技術】
【0002】
効率的な業務を行なうために、プリント機能、コピー機能、FAX機能、スキャン機能といった複数の機能を搭載した複合機(MFP:Multiple Function Peripheral;以下「MFP」ともいう。)が普及している。このようなMFPでは、異なる機能のジョブ(たとえば、プリントジョブとFAX送信ジョブ)が並行して実行されることもある。
【0003】
ところで、オフィスなどでは、MFPに搭載されている機能のうち、使用可能な機能を各ユーザの業務内容などに応じて制限したいというニーズが存在する。たとえば、あるユーザには、すべての機能の使用を許可するが、別のユーザには、コピー機能のみを許可するといった具合である。
【0004】
このような運用を行なうためには、MFPにおいてユーザの認証を行なうとともに、当該ユーザの認証の結果に基づいて、予め規定された機能についての使用を許可するといった構成が採用されている。このようなユーザの認証としては、ユーザがパスワードを入力する方法が一般的である。
【0005】
このようなパスワードの入力に代わるユーザの認証方法として、ユーザがMFPを操作する前に、各自のユーザIDなどを格納した磁気カードやメモリユニットをMFP本体に装着する方法も提案されている。
【0006】
あるいは、各ユーザがRFID(Radio Frequency IDentification)や非接触IC(Integrated Circuit)カード(および、非接触ICカードを搭載した携帯端末)などの無線通信可能な記憶媒体を保持しておき、MFPが所定のエリア内にいるユーザの保持する記憶媒体からユーザIDを受信することでユーザの認証を行なう方法も提案されている。たとえば、特開2007−137211号公報(特許文献1)は、エンジン始動スイッチの操作ノブへの人体の接触をタッチセンサーによって検知すると、電子キーとの間で認証動作を開始する構成を開示する。
【0007】
さらに、セキュリティを高めた方法として、指紋認証や静脈パターン認証などの生体認証を用いる方法も提案されている。たとえば、特開2002−278938号公報(特許文献2)は、クリックの際に指が置かれるボタン位置の電気抵抗の変化と、クリックの際にマウスの上面を覆う掌の三次元形状の変動とを特徴情報として検出し、これらの特徴情報に基づいて認証を行なう構成を開示する。
【0008】
さらに、特開2001−195368号公報(特許文献3)や特開2002−222169号公報(特許文献4)には、ユーザの認証に人体通信を用いることが提案されている。
【特許文献1】特開2007−137211号公報
【特許文献2】特開2002−278938号公報
【特許文献3】特開2001−195368号公報
【特許文献4】特開2002−222169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように、MFPでは複数の機能が並行して実行可能であるため、複数のユーザがそれぞれ異なる機能を指示する場合がある。このような場合、少なくとも機能単位でユーザの認証を行なう必要が生じる。
【0010】
このようなニーズに対して、パスワードを入力する方法では、機能の指示毎にユーザはパスワードを入力する必要があり、非常に煩わしいものとなる。また、磁気カードやメモリユニットを用いる方法では、同時使用するユーザの数だけ読取装置を設ける必要があり、構成の複雑化およびコストの増加を生じる。さらに、無線通信可能な記憶媒体を用いる方法では、通信エリア内に複数の記憶媒体が存在する場合には、いずれのユーザによる指示であるのかを特定できない。
【0011】
また、特開2001−195368号公報(特許文献3)や特開2002−222169号公報(特許文献4)が開示する方法では、ユーザの認証が一旦成功すれば、それ以降の認証を行なうことは開示されておらず、上述のような機能単位でユーザの認証を行なうというニーズを満足させるものではない。
【0012】
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、ユーザに煩わしさを与えることなく、機能単位での認証が可能な画像形成装置および画像形成装置における認証方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明のある局面に従う画像形成装置は、操作情報を表示する表示部と、ユーザによる接触に応じてユーザ指示を受付ける入力部と、入力部のユーザが接触する面に配置された電極と、電極と電気的に接続され、ユーザが装着する携帯装置からユーザ情報を読出す人体通信部と、搭載された各機能についての使用許否をユーザ情報に対応付けて規定した認証情報を格納する記憶部と、制御部とを含む。制御部は、ユーザ指示の入力毎に指示された機能を特定し、認証情報を参照して、ユーザ情報に対応する、指示された機能についての使用が許可されているか否かを判断する。そして、制御部は、指示された機能についての使用が許可されている場合には、当該機能をユーザに提供し、指示された機能についての使用が許可されていない場合には、ユーザ指示を無効化する。
【0014】
好ましくは、指示された機能のユーザへの提供は、指示された機能を実行することを含む。
【0015】
好ましくは、指示された機能のユーザへの提供は、指示された機能に関連する情報を表示部に表示することを含む。
【0016】
好ましくは、指示された機能のユーザへの提供は、指示された機能に関連するより詳細な機能の指示を入力可能にすることを含む。
【0017】
好ましくは、ユーザ指示の無効化は、指示された機能が使用不可であることを表示部に表示することを含む。
【0018】
好ましくは、入力部は、表示部と一体的に構成され、表示部は、それぞれが独立した操作情報を含む複数の表示領域を表示する。制御部は、さらに、ユーザによる入力部に対する接触毎に、複数の表示領域のうちいずれが選択されたかを判断し、選択された表示領域に対応する操作情報に応じて、他の表示領域に対するユーザ指示とは独立して、ユーザ情報に基づく認証を行なう。
【0019】
この発明の別の局面に従う画像形成装置の認証方法は、搭載された各機能についての使用許否をユーザ情報に対応付けて規定した認証情報を格納するステップと、表示部に操作情報を表示するステップと、ユーザによる入力部の接触に応じてユーザ指示を受付けるステップと、入力部のユーザが接触する面に配置された電極を介して、ユーザが装着する携帯装置からユーザ情報を読出すステップと、ユーザ指示の入力毎に指示された機能を特定するステップと、認証情報を参照して、ユーザ情報に対応する、指示された機能についての使用が許可されているか否かを判断するステップと、指示された機能についての使用が許可されている場合に、当該機能をユーザに提供するステップと、指示された機能についての使用が許可されていない場合に、ユーザ指示を無効化するステップとを含む。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、ユーザに煩わしさを与えることなく、機能単位での認証を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0022】
[第1の実施の形態]
<システムの全体構成>
本発明に係る画像形成装置の代表例として、プリント機能やコピー機能といった画像形成機能(モノクロおよび/またはカラー)に加えて、FAX機能およびスキャン機能といった複数の機能を搭載した複合機(Multi Function Peripheral:以下「MFP」とも称す。)について、以下説明する。
【0023】
図1は、第1の実施の形態に従うMFP100の使用形態を示す図である。
図1を参照して、本実施の形態に従うMFP100のユーザは、各自のユーザ情報を記憶する携帯装置200を装着している。MFP100は、各ユーザが装着する携帯装置200との間で、ユーザの人体を伝送媒体として通信(以下、「人体通信」とも称す。)が可能となっている。具体的には、MFP100を構成する操作パネル300には、ユーザ指示を受付けるタッチパネルおよび/またはキーが設けられているとともに、これらのタッチパネルおよび/またはキーの表面には人体通信を行なうための電極が設けられている。これにより、ユーザがこれらのタッチパネルおよび/またはキーを押下(接触)することで、当該ユーザが装着する携帯装置200とMFP100との間で人体通信が確立される。
【0024】
図2は、第1の実施の形態に従うMFP100の機能構成を示すブロック図である。
図2を参照して、MFP100は、制御部110と、記憶部120と、ネットワーク通信部160と、スキャナ部170と、プリント部180と、FAX通信部190と、操作パネル300とを含む。これらの各部は、データバスBUSを介して互いにデータ通信可能に接続されている。
【0025】
制御部110は、代表的にCPU(Central Processing Unit)などの演算装置を含んで構成され、予め格納されたプログラムを実行することで本実施の形態に従う各処理を提供する。
【0026】
記憶部120は、代表的に、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリと、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリとを含んで構成される。より具体的には、記憶部120は、スキャナ部170で読取られた原稿の画像データなどを一時的に格納するとともに、制御部110で実行されるプログラムを格納する。
【0027】
ネットワーク通信部160は、LAN(Local Area Network)などのネットワークNWを介して、図示しない他のMFPやPC(パーソナルコンピュータ)とデータ通信を行なう。具体的には、他のMFPへネットワークFAXを送信したり、PCからプリントデータを受信したりする。
【0028】
スキャナ部170は、原稿から画像情報を読取って画像データを生成する。この画像データは、記憶部120に記憶される。より具体的には、スキャナ部170は、プラテンガラスに載置された原稿に向けて光源から光を照射するとともに、原稿から反射した光を撮像素子などによって受光することで、原稿の画像情報を読取る。あるいは、連続的な原稿読取りができるように、原稿給紙台、送出ローラ、レジストローラ、搬送ドラム、および排紙台などを含むようにスキャナ部170を構成してもよい。
【0029】
プリント部180は、スキャナ部170で読取られた画像データや、ネットワーク通信部160またはFAX通信部190によって受信された画像データを紙媒体に画像形成(プリント)する。代表的に、プリント部180は、電子写真方式の画像形成ユニットからなる。
【0030】
FAX通信部190は、電話回線と接続され、他のMFPなどから受信したFAXデータ(画像データ)を記憶部120に記憶する。また、FAX通信部190は、ユーザが操作パネル300を押下して入力した送信先に、スキャナ部170で読取ったFAXデータ(画像データ)を送信する。
【0031】
操作パネル300は、操作メニューやジョブ実行状態などの操作情報をユーザに提示するとともに、ユーザによる押下(接触)に応じてユーザ指示を受付けるユーザインターフェイスである。より具体的には、操作パネル300は、入力部としてのキー入力部130と、表示部と一体的に構成された入力部としてのタッチパネル140と、人体通信部150とを含む。
【0032】
キー入力部130は、後述するように、テンキーや各機能(コピーやFAXなど)が割当てられたキーを含んで構成され、ユーザによって押下されたキーに対応する指示を制御部110に出力する。
【0033】
タッチパネル140は、液晶パネルと、当該液晶パネルの上に設けられたタッチ操作検出部とからなる。より具体的には、タッチパネル140は、ユーザに対して各種の情報を視覚的に表示するとともに、ユーザによるタッチ操作を検出すると、当該タッチ操作に対応する指示を制御部110に出力する。
【0034】
人体通信部150は、上述したように、ユーザが装着する携帯装置200との間で人体通信を行なう。
【0035】
<人体通信を行なうための構成>
図3は、図2に示す人体通信部150および携帯装置200のより詳細な構成を示すブロック図である。
【0036】
図3を参照して、人体通信部150と携帯装置200との間では、ユーザ情報を読出すための送信要求が人体通信部150から携帯装置200へ送信され、携帯装置200では、この送信要求に応じて、記憶部210に予め記憶されているユーザ情報が人体通信部150へ送信される。なお、この送信要求の送信前に、両者の間で人体通信を確立するための処理を行なってもよい。
【0037】
人体通信部150は、送受信制御部152と、送信部154と、受信部156と、電極158とを含む。
【0038】
送受信制御部152は、送信部154および受信部156を制御する。具体的には、送受信制御部152は、制御部110(図2)からデータバスBUS(図2)を介して送信されるメッセージ(送信要求など)を送信部154へ出力し、受信部156で受信されたメッセージ(ユーザ情報など)をデータバスBUS(図2)を介して制御部110(図2)へ出力する。送信部154は、送信メッセージを変調した信号を電極158へ送出する。受信部156は、電極158から受信した信号(変調信号)を受信メッセージに復調して、送受信制御部152へ出力する。電極158は、キー入力部130およびタッチパネル140のユーザが接触する面に配置された導体を含み、ユーザが操作パネル300を押下することで、ユーザが装着する携帯装置200との間で人体通信の経路が形成されるように構成される。より詳細な構造については、後述する。
【0039】
一方、携帯装置200は、送受信制御部202と、送信部204と、受信部206と、電極208と、記憶部210とを含む。
【0040】
送受信制御部202は、送受信制御部152と同様に、送信部204および受信部206を制御する。より具体的には、送受信制御部202は、受信部206から送信要求を受信すると、記憶部210に記憶されているユーザ情報を読出し、当該読出したユーザ情報を送信部204へ出力する。
【0041】
送信部204および受信部206の機能については、上述した送信部154および受信部156とそれぞれ同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0042】
電極208は、たとえば導電性の樹脂などからなり、ユーザが携帯装置200を装着したときに、ユーザの皮膚と接触するように配置される。
【0043】
記憶部210は、不揮発性のメモリであり、後述するユーザ情報を格納する。
なお、携帯装置200は、アクティブ型およびパッシブ型のいずれであってもよい。すなわち、携帯装置200は、図示しない電池を内蔵し、当該電池からの電力によって人体通信を行なうようにしてもよいし、あるいはMFP100の人体通信部150からの信号の一部を電力として抽出し、当該抽出した電力を用いて人体通信を行なうようにしてもよい。
【0044】
なお、人体通信を行なうための基本的なハードウェアについては、公知であるので、これ以上の詳細な説明は行なわない。
【0045】
<操作パネルの構成>
図4は、図2に示す操作パネル300の外観を示す模式図である。図5は、図4に示すタッチパネル140の分解図である。図6は、図4に示すキー入力部130を構成するCOPYキー134の断面図である。
【0046】
図4を参照して、操作パネル300は、同一の平面上にタッチパネル140およびキー入力部130が配置される。キー入力部130は、一例として、STARTキー131と、STOPキー132と、テンキー133と、COPYキー134と、FAXキー135と、SCANキー136と、ユーティリティキー137と、リセットキー138とを含む。STARTキー131は、選択中の機能の開始指示を受付け、STOPキー132は、実行中の機能の中止指示を受付ける。テンキー133は、コピー枚数などの入力を受付ける。COPYキー134、FAXキー135、SCANキー136は、それぞれ複写機能、FAX送信機能、イメージ読取機能の選択指示を受付ける。ユーティリティキー137は、上記以外の機能や各種設定の指示を受付ける。リセットキー138は、選択中の内容のリセット指示を受付ける。
【0047】
特に、本実施の形態に従う操作パネル300では、ユーザによる操作パネル300の押下(操作)と同時にユーザの認証を行なうために、タッチパネル140およびキー入力部130のユーザが接触する面には、人体通信を行なうための電極158(158a〜158e)が設けられる。この電極158は、送信部154および受信部156(いずれも図3)と電気的に接続される。
【0048】
すなわち、ユーザが、タッチパネル140または電極158が設けられたキーを押下すると、当該押下に対応するユーザ指示に対応する機能が特定されるとともに、当該押下を行なったユーザが装着する携帯装置200に記憶されたユーザ情報に基づいて、ユーザの認証が実行される。そのため、ユーザに煩わしさを与えることなく、指示された機能の使用が許可されたものであるか否かをユーザの押下毎に判断することができる。
【0049】
図5を参照して、タッチパネル140は、図示しないスペーサを介して対向配置された一対の導電シート142および144を含む。上層の導電シート142の両端には、所定の電圧が印加されるとともに、下層の導電シート144の表面には、図示しない複数のドット(突起部)が行列状に形成される。このドットの数は、ユーザのタッチ操作の検出精度に応じて定められる。ユーザがタッチパネル140を押下すると、上層の導電シート142と下層の導電シート144とが押下された位置で物理的に接触する。このとき、導電シート142と導電シート144との間の電気抵抗を2次元的に検知することで、ユーザのタッチ操作がなされた位置が検出される。この検出されたタッチ位置(座標)は、タッチ検出信号として、制御部110(図2)へ出力される。
【0050】
本実施の形態に従うタッチパネル140では、通常のタッチパネルの構成に加えて、ユーザが接触する面に、透明な絶縁シート146を介して、透明な導電シートからなる電極158aが積層される。この電極158aは、送信部154および受信部156(いずれも図3)と電気的に接続される。
【0051】
図6を参照して、COPYキー134は、検出スイッチ134aと、検出スイッチ134aと機械的に連結されたキートップ134bとを含む。このキートップ134bは、ユーザにより押下されると、紙面下側に移動して、検出スイッチ134aを開状態から閉状態に変化させる。この回路状態の変化によって、ユーザによる押下を示すキー操作信号が制御部110(図2)へ出力される。さらに、検出スイッチ134aおよびキートップ134bは、ユーザが接触する面を含む全体が電極158bで覆われる。この電極158bは、ユーザの押下に応じて形状が変化するように、導電性の樹脂あるいはゴムで構成される。この電極158bについても、送信部154および受信部156(いずれも図3)と電気的に接続される。
【0052】
また、FAXキー135、SCANキー136、ユーティリティキー137についてもCOPYキー134と同様の構成であり、それぞれ電極158c,158d,158eでその表面を覆われる。
【0053】
なお、図4に示す例では、COPYキー134、FAXキー135、SCANキー136、ユーティリティキー137の表面に電極を配置した構成について例示したが、他のキーの表面にも電極を配置してもよい。
【0054】
<従来のユーザインターフェイス>
本実施の形態に従うユーザインターフェイスの理解を容易化するために、比較例として、従来のユーザインターフェイスについて先に説明する。
【0055】
図7(a)〜図7(d)は、従来のMFPにおけるユーザの認証に係るユーザインターフェイスの一例を示す図である。なお、図7(a)〜図7(d)には、パスワードによりユーザの認証を行なう場合を示す。
【0056】
まず、ユーザが何らかの操作を行なう前には、自身のパスワードの入力を要求される。このとき、操作パネル300のタッチパネル140には、図7(a)に示すように、「パスワードを入力してください。」とのメッセージとともに、パスワードを入力するためのフォームが表示される。ユーザがテンキー133を押下してパスワードを入力すると、その入力されたパスワードが予め登録された内容と一致するか否かが判断される。なお、ユーザは、パスワードに加えて、自身のIDまたは所属コードなどの入力を要求される場合もある。
【0057】
入力したパスワードが予め登録された内容と一致しない場合には、認証は失敗となる。このとき、操作パネル300のタッチパネル140には、図7(b)に示すように、「認証に失敗しました。正しいパスワードを入力してください。」とのメッセージとともに、パスワードを再入力するためのフォームが表示される。
【0058】
一方、入力したパスワードが予め登録された内容と一致した場合には、認証は成功となる。このとき、操作パネル300のタッチパネル140には、図7(c)に示すように、「AAAさんの認証に成功しました。」とのメッセージが表示される。なお、予め登録された内容には、各ユーザの名前なども含まれており、この登録されたユーザの名前などに基づいて、ユーザ名が「AAA」であることが特定される。
【0059】
図7(c)に示す状態において、ユーザがFAXキー135を押下すると、図7(d)に示すようなユーザインターフェイスが表示される。なお、ユーザAAAは、FAX機能の使用が許可されているものとする。このとき、操作パネル300のタッチパネル140には、図7(d)に示すように、「送信先」、「読込設定」、「原稿指定」、「応用」といったFAX機能に係る設定を選択するためのボタン図柄が表示される。図7(d)は、「送信先」がユーザにより選択されている状態を示しており、この状態では、予め登録された複数の送信先を選択するためのボタン図柄も同時に表示される。
【0060】
上述のように、従来のパスワードによるユーザの認証では、パスワード入力と認証成功後のジョブの指示とを別々の操作として行なう必要があり、ユーザにとって煩わしいものとなっていた。また、認証が一旦成功した後は、当該認証の成功したユーザのみがMFPを独占的に使用することが前提とされていた。その結果、他のユーザがMFPを使用する場合には、先に使用していたユーザはログオフしなければならず、複数のユーザが1台のMFPを同時に使用することはできなかった。
【0061】
<第1の実施の形態に従うユーザインターフェイス>
図8(a)〜図8(c)は、第1の実施の形態に従うMFP100におけるユーザの認証に係るユーザインターフェイスの一例を示す図である。図9(a)〜図9(c)は、図8(c)に示すユーザインターフェイスに引き続いて表示されるユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【0062】
本実施の形態に従うMFP100では、パスワードなどの入力を要求することなく、ユーザ指示の待ち受け状態であることを示す表示がなされる。すなわち、操作パネル300のタッチパネル140には、図8(a)に示すように、ユーザにキー入力を促すために、「キーを選択してください。」とのメッセージが表示される。なお、図8(a)に示す表示形態に代えて、認証を行なわなくとも実行可能な機能の一覧を表示するようにしてもよい。
【0063】
図8(a)に示す状態において、ユーザがFAXキー135を押下すると、当該ユーザが装着する携帯装置200とMFP100との間に、当該ユーザの人体および電極158cを含む電気的な経路が形成される。MFP100は、このユーザによるFAXキー135の押下を開始イベントとして、携帯装置200との間で人体通信を開始する。
【0064】
そして、MFP100は、予め登録された認証テーブル(後述する)を参照して、携帯装置200から受信したユーザ情報のエントリが当該認証テーブルに存在するか否かを判断する。さらに、当該認証テーブルにエントリが存在する場合には、押下されたキーに対応する機能の使用(この例では、FAX機能の使用)が許可されているか否かを判断する。
【0065】
携帯装置200からユーザ情報を受信できない場合、携帯装置200から受信したユーザ情報のエントリが認証テーブルに存在しない場合、または押下されたキーに対応する機能の使用が許可されていない場合には、認証は失敗と判断し、ユーザ指示を無効化する。このとき、操作パネル300のタッチパネル140には、図8(b)に示すように、「認証に失敗しました。携帯装置の装着を確認してください。」とのメッセージが表示される。すなわち、操作パネル300のタッチパネル140には、指示された機能が使用不可であることをユーザに通知するメッセージ、および携帯装置200の装着をユーザに促すメッセージが表示される。なお、ユーザ情報を受信できないために認証に失敗した場合と、ユーザ情報の受信はできたが、対応する機能の使用が許可されていないために認証に失敗した場合とで、表示されるメッセージの内容を異ならせてもよい。
【0066】
一方、携帯装置200から受信したユーザ情報のエントリが当該認証テーブルに存在し、かつ押下されたキーに対応する機能の使用が許可されている場合には、認証は成功となる。認証が成功すると、指定された機能をユーザに提供する。すなわち、認証が成功すると、指示された機能が実行される。
【0067】
具体的には、操作パネル300のタッチパネル140には、図8(c)に示すように、「送信先」、「読込設定」、「原稿指定」、「応用」といったFAX機能に関連するより詳細な機能の指示を受付けるためのボタン図柄が表示される。図8(c)は、「送信先」がデフォルト値として選択されている状態を示しており、この状態では、指示された機能に関連する情報として、予め登録された複数の送信先を選択するためのボタン図柄も同時に表示される。また、操作パネル300のタッチパネル140には、「AAAさん、認証成功」とのメッセージも同時に表示される。
【0068】
次に、図8(c)に示すユーザインターフェイスにおいて、ユーザがいずれかの送信先を選択すると、図9(a)〜図9(c)に示すようなユーザインターフェイスが表示される。
【0069】
たとえば、図9(a)に示すように、ユーザが送信先の一つである「□□様」を選択すると、当該ユーザが装着する携帯装置200とMFP100との間に、当該ユーザの人体および電極158a(図4)を含む電気的な経路が形成される。また、MFP100は、タッチパネル140によって検出されたタッチ位置(座標)に基づいて、「□□様」が選択されたと特定する。そして、MFP100は、このユーザによる「□□様」の選択を開始イベントとして、携帯装置200との間で人体通信を開始する。さらに、MFP100は、予め登録された認証テーブル(後述する)を参照して、携帯装置200から受信したユーザ情報に対応するユーザに対して、送信先を「□□様」とするFAX送信が許可されているか否かを判断する。
【0070】
携帯装置200から受信したユーザ情報に対応するユーザに対して、送信先を「□□様」とするFAX送信が許可されている場合には、認証は成功となる。このとき、操作パネル300のタッチパネル140には、図9(b)に示すように、送信先の詳細な情報やその他の送信に必要な情報(この例では、「□□様」の電話番号)が表示される。また、操作パネル300のタッチパネル140には、「AAAさん、認証成功」とのメッセージも同時に表示される。
【0071】
一方、携帯装置200からユーザ情報を受信できない場合、または携帯装置200から受信したユーザ情報に対応するユーザに対して、送信先を「□□様」とするFAX送信が許可されていない場合には、認証は失敗となる。このとき、操作パネル300のタッチパネル140には、図9(c)に示すように、「認証失敗、再度キーを選択して下さい」とのメッセージが表示されるともに、ユーザが送信先を選択する前の状態と同様の操作メニューが表示される。すなわち、操作パネル300のタッチパネル140には、携帯装置200の装着および再度のキー選択をユーザに促すメッセージが表示される。なお、図9(c)では、認証が失敗した場合であっても、その直前までの認証は有効であるものとしているが、すべての認証を無効なものとして、図8(a)に示すような初期メニューに戻るようにしてもよい。
【0072】
上述のように、本実施の形態に従うMFP100では、ユーザが何らかの操作を行なうと、当該操作の受付けと同時に認証が行なわれる。そのため、ユーザに煩わしさを与えることなく、ユーザ操作毎にそれが許可されたものであるか否かを判断することができる。そのため、あるユーザの認証後に、別のユーザが当該ユーザに代わってMFP100を操作することを禁止できるので、機密情報の漏洩などを防止することもできる。
【0073】
<制御構造>
上述のようなユーザインターフェイスを実現するための制御構造について説明する。
【0074】
図10は、第1の実施の形態に従うMFP100の制御構造を示すブロック図である。図11は、第1の実施の形態に従う携帯装置200から送信されるユーザ情報のデータ構造の一例を示す図である。図12は、図10に示す認証テーブル124のデータ構造を示す図である。図13は、図10に示すユーザテーブル126のデータ構造を示す図である。
【0075】
図10を参照して、MFP100の制御構造は、認証処理部112と、ユーザインターフェイス処理部114と、機能制御部116と、テーブル記憶部122とを含む。認証処理部112、ユーザインターフェイス処理部114、および機能制御部116は、制御部110がプログラムを実行することで実現される。また、テーブル記憶部122は、記憶部120(図2)によって実現される。
【0076】
認証処理部112は、テーブル記憶部122に予め登録された認証テーブル124を参照して、ユーザの装着する携帯装置200から人体通信を介して受信したユーザ情報に対して認証処理を行なう。より具体的には、認証処理部112は、ユーザインターフェイス処理部114から開始イベントを受信すると、携帯装置200へ送信要求を送信するとともに、当該送信要求に応じて返送されたユーザ情報を受信する。そして、認証処理部112は、開始イベントの種別に応じて、受信したユーザ情報のエントリが認証テーブル124に存在するか否か、およびユーザによって押下されたキーに対応する機能の使用が許可されているか否かを判断する。さらに、認証処理部112は、この認証結果をユーザインターフェイス処理部114へ戻す。
【0077】
ユーザインターフェイス処理部114は、操作パネル300に対するユーザ操作に応じて、認証処理部112に必要な認証処理を行なわせるとともに、その認証結果に応じて、タッチパネル140に各種操作情報を表示する。より具体的には、ユーザインターフェイス処理部114は、キー入力部130およびタッチパネル140からそれぞれキー操作信号およびタッチ検出信号を受信すると、これらの信号に基づいて、ユーザによっていずれの機能が選択されたかを判断する。そして、ユーザインターフェイス処理部114は、この選択された機能を示す情報を含む開始イベントを認証処理部112へ出力する。さらに、ユーザインターフェイス処理部114は、認証処理部112からの認証結果(認証成功または認証失敗)に応じて、対応する画面表示を行なうための表示情報をタッチパネル140へ出力する。また、ユーザインターフェイス処理部114は、認証成功した場合には、対応する機能の実行を機能制御部116へ指示する。
【0078】
機能制御部116は、ユーザインターフェイス処理部114から受信した指示に応じて、読取り指令をスキャナ部170へ与え、PRINT指令をプリント部180へ与え、FAX指令をFAX通信部190へ与える。
【0079】
以下、データ処理の詳細について説明する。
本実施の形態では、ユーザが装着する携帯装置200の送信するユーザ情報には、「ユーザID」の値が含まれているものとする。すなわち、図11に示すように、携帯装置200からMFP100へ送信されるユーザ情報は、フィールド名「ユーザID」と、ユーザIDの値(たとえば、「00001」)とを含む。
【0080】
認証テーブル124は、MFP100に搭載された各機能についての使用許否をユーザ情報に対応付けて規定した認証情報である。より具体的には、認証テーブル124には、図12に示すように、ユーザID毎に、各ユーザIDに対して許可されている機能が規定されている。なお、図12において「Y」は対応する機能が許可されていることを示し、「−」は対応する機能が許可されていないことを示す。また、各機能は階層的に構成されており、図12に示す例では、階層1〜階層3の3つの階層に分類されている。なお、この階層構造は、タッチパネル140で表示される操作メニューに含まれる項目の順序に対応している。
【0081】
ユーザテーブル126には、図13に示すように、ユーザIDと対応するユーザ名とが規定されている。
【0082】
認証処理部112およびユーザインターフェイス処理部114によるデータ処理の一例について、図8(a),図8(c)、図9(a),図9(b)に示すユーザインターフェイスと対応付けて説明する。
【0083】
まず、図8(a)に示すように、ユーザがFAXキー135を押下すると、ユーザインターフェイス処理部114は、「FAX機能」の選択を示す情報を含む開始イベントを認証処理部112へ出力する。この開始イベントを受けて、認証処理部112は人体通信を開始し、当該操作を行なったユーザが装着している携帯装置200から図11に示すようなユーザ情報(ユーザID=「00001」)を受信したものとする。
【0084】
すると、認証処理部112は、まず、認証テーブル124を参照して、受信したユーザIDのエントリが存在するか否かを判断する。図12に示す例では、ユーザIDが「00001」であるエントリ(図12の124a)が存在するので、認証処理部112は、当該エントリに対応する機能のうち、ユーザが選択した「FAX機能」に対応する登録内容(図12の124b)を参照する。認証処理部112は、この登録内容124bの中に許可を示す「Y」が1つでも存在していれば、認証成功と判断する。そして、認証処理部112は、認証成功および「FAX機能」に関連するより詳細な(より低い階層の)登録内容をユーザインターフェイス処理部114へ出力する。
【0085】
また、認証処理部112は、ユーザテーブル126を参照して、受信したユーザIDに対応するユーザ名を取得し、ユーザインターフェイス処理部114へ出力する。
【0086】
ユーザインターフェイス処理部114は、認証処理部112から認証成功を受信すると、図8(c)に示すように、「FAX機能」に関連するより詳細な機能の指示を受付けるための操作メニューを表示する。また、ユーザインターフェイス処理部114は、認証処理部112から受信したユーザ名を用いて、「AAAさん、認証成功」とのメッセージも表示する。
【0087】
図12に示す「FAX機能」の登録内容124bには、階層2として「送信先」の登録内容124cを含むものとする。この登録内容124cに含まれる「ABCグループ」、「DEFグループ」、「GHIグループ」には、それぞれ送信先が規定されている。一例として、「ABCグループ」は送信先として「○○様」を含み、「DEFグループ」は送信先として「××様」および「△△様」を含み、「GHIグループ」は送信先として「**様」および「□□様」を含むものとする。ここで、図12に示す認証テーブル124では、ユーザIDが「00001」であるエントリに対応する登録内容124cにおいて、「ABCグループ」、「DEFグループ」、「GHIグループ」のいずれに対しても、使用が許可されているので、図8(c)に示すように、すべての送信先が選択可能な状態で表示される。
【0088】
続いて、図9(a)に示すように、ユーザが送信先の一つである「□□様」(「GHIグループ」に含まれる送信先)を選択すると、ユーザインターフェイス処理部114は、「FAX機能」−「送信先」−「GHIグループ」の選択を示す情報を含む開始イベントを認証処理部112へ出力する。この開始イベントを受けて、認証処理部112は人体通信を再度開始し、当該操作を行なったユーザが装着している携帯装置200から図11に示すようなユーザ情報(ユーザID=「00001」)を再受信したものとする。
【0089】
すると、認証処理部112は、認証テーブル124を再度参照して、受信したユーザIDのエントリが存在するか否かを判断する。さらに、認証処理部112は、当該エントリに対応する機能のうち、ユーザが選択した「FAX機能」−「送信先」−「GHIグループ」に対応する登録内容(図12の124d)を参照する。認証処理部112は、この登録内容124dが許可を示す「Y」となっていれば、認証成功と判断する。そして、認証処理部112は、認証成功および選択された「□□様」に関連するより詳細な情報などをユーザインターフェイス処理部114へ出力する。
【0090】
ユーザインターフェイス処理部114は、認証処理部112から認証成功を受信すると、図9(c)に示すように、選択された「□□様」の詳細な情報やその他の送信に必要な情報の操作メニューを表示する。
【0091】
また、ユーザインターフェイス処理部114は、ユーザによるSTARTキー131の押下などに応じて、機能制御部116へ選択中の機能の実行開始を指示したり、ユーザによるSTOPキー132の押下などに応じて、機能制御部116へ実行中の機能の中止を指示したりする。
【0092】
<ユーザ別の表示態様>
上述した図12に示す認証テーブル124のデータ構造に示すように、MFP100で実行可能な機能のうち、各ユーザに対して許可する機能を任意に登録することができる。その結果、同一のキーを押下した場合であっても、タッチパネル140に表示される操作メニューはユーザ毎に異なったものとなり得る。以下、図12に示す認証テーブル124に登録されたユーザBBB(ユーザID=「00002」)およびユーザCCC(ユーザID=「00003」)に対してそれぞれ表示される表示内容の一例について説明する。
【0093】
図14(a)および図14(b)は、図12に示す認証テーブル124においてユーザIDが「00002」として登録されたユーザに向けられたユーザインターフェイスの一例を示す図である。図15(a)および図15(b)は、図12に示す認証テーブル124においてユーザIDが「00003」として登録されたユーザに向けられたユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【0094】
図14(a)を参照して、ユーザBBBがFAXキー135を押下すると、ユーザBBBが装着する携帯装置200からのユーザ情報に基づいて認証が実行される。図12に示す認証テーブル124のうち、ユーザBBB(ユーザID=「00002」)についての「FAX機能」の登録内容には、許可を示す「Y」が存在しているため、認証成功と判断される。このとき、ユーザBBB(ユーザID=「00002」)についての「FAX機能」−「送信先」の登録内容には、「ABCグループ」についてのみ「Y」が設定されており、その他の「DEFグループ」および「GHIグループ」については許可されていない。
【0095】
そのため、ユーザBBBがFAXキー135を押下した場合には、図14(b)に示すように、図8(c)に示す操作メニューと同様の操作メニューが表示されるが、その送信先としては、許可されている「ABCグループ」に含まれる「○○様」のみが選択可能に表示される。
【0096】
また、図15(a)を参照して、ユーザCCCがFAXキー135を押下すると、ユーザCCCが装着する携帯装置200からのユーザ情報に基づいて認証が実行される。図12に示す認証テーブル124のうち、ユーザCCC(ユーザID=「00003」)についての「FAX機能」の登録内容には、許可を示す「Y」が存在していないため、認証失敗と判断される。
【0097】
そして、操作パネル300のタッチパネル140には、図15(b)に示すように、「FAXの使用は許可されていません。」とのメッセージとともに、「CCCさん、認証失敗」のメッセージが表示される。
【0098】
このように、MFP100を操作するユーザ毎の登録内容に応じて、操作メニューの内容などを異ならせることができる。
【0099】
<処理手順>
図16は、第1の実施の形態に従うMFP100におけるユーザの認証に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、図16に示す処理手順は、制御部110がプログラムを実行することにより図10に示すような機能を提供することで実現される。なお、記憶部120(図2)には、認証テーブル124(図11)が予め登録されているものとする。
【0100】
図16を参照して、操作パネル300のタッチパネル140にユーザにキー入力を促すような操作情報が表示されている状態(たとえば、図8(a))において、制御部110(ユーザインターフェイス処理部114)は、キー入力部130またはタッチパネル140が押下されたか否かを判断する(ステップS100)。キー入力部130またはタッチパネル140が押下されていなければ(ステップS100においてNOの場合)、何らかの操作があるまでステップS100の処理が繰返される。
【0101】
キー入力部130またはタッチパネル140が押下された場合(ステップS100においてYESの場合)、制御部110(ユーザインターフェイス処理部114)は、指示された機能を特定する(ステップS102)。すなわち、制御部110(ユーザインターフェイス処理部114)は、いずれのキーからキー操作信号を受けたか、あるいはタッチパネル140のいずれの位置(座標)がタッチされたかに基づいて、指示された機能を特定する。
【0102】
続いて、制御部110(ユーザインターフェイス処理部114)は、特定された機能が認証の対象であるか否かを判断する(ステップS104)。より具体的には、ステップS102において特定された機能が認証テーブル124に規定された機能に該当するか否かに基づいて判断される。特定された機能が認証の対象でない場合(ステップS104においてNOの場合)には、処理はリターンする。
【0103】
特定された機能が認証の対象である場合(ステップS104においてYESの場合)には、制御部110(認証処理部112)は、人体通信部150にユーザの装着する携帯装置200との間で人体通信の確立処理を開始させる(ステップS106)。
【0104】
続いて、制御部110(ユーザインターフェイス処理部114)は、キー入力部130またはタッチパネル140が押下された状態が継続しているか否かを判断する(ステップS108)。これは、ユーザがキー入力部130またはタッチパネル140に接触していなければ、人体通信を行なうことが物理的にできないからである。キー入力部130またはタッチパネル140が押下された状態が継続していない場合(ステップS108においてNOの場合)には、処理はステップS126に進む。
【0105】
キー入力部130またはタッチパネル140が押下された状態が継続している場合(ステップS108においてYESの場合)には、制御部110(認証処理部112)は、人体通信部150と携帯装置200との間で人体通信が確立されたか否かを判断する(ステップS110)。人体通信部150と携帯装置200との間で人体通信が確立されていない場合(ステップS110においてNOの場合)には、処理はステップS126に進む。
【0106】
人体通信部150と携帯装置200との間で人体通信が確立されている場合(ステップS110においてYESの場合)には、制御部110(認証処理部112)は、人体通信部150にユーザ情報を読出すための送信要求を携帯装置200へ送信させる(ステップS112)。
【0107】
続いて、制御部110(認証処理部112)は、携帯装置200からユーザ情報を受信したか否かを判断する(ステップS114)。携帯装置200からユーザ情報を受信していない場合(ステップS114においてNOの場合)には、処理はステップS126に進む。
【0108】
携帯装置200からユーザ情報を受信した場合(ステップS114においてYESの場合)には、制御部110(認証処理部112)は、認証テーブル124を参照して、受信したユーザ情報のエントリが存在するか否かを判断する(ステップS116)。受信したユーザ情報のエントリが存在しない場合(ステップS116においてNOの場合)には、処理はステップS126に進む。
【0109】
受信したユーザ情報のエントリが存在する場合(ステップS116においてYESの場合)には、制御部110(認証処理部112)は、受信したユーザ情報に対応する機能のうち、ステップS102において特定された機能の使用が許可されているか否かを判断する(ステップS118)。すなわち、受信したユーザ情報に対応する認証テーブル124の登録内容について、ステップS102において特定された機能に含まれるものが1つでも許可されているか否かが判断される。
【0110】
受信したユーザ情報に対応する機能のうち、ステップS102において特定された機能の使用が許可されている場合(ステップS118においてYESの場合)には、処理はステップS120に進み、そうでなければ(ステップS118においてNOの場合)、処理はステップS126に進む。
【0111】
ステップS120では、制御部110(認証処理部112)は、認証成功と判断する。そして、制御部110(ユーザインターフェイス処理部114)は、認証テーブル124から、ステップS102において特定された機能に対応する登録内容を取得する(ステップS122)。さらに、制御部110(ユーザインターフェイス処理部114)は、認証が成功した旨、および押下された機能に関連する情報を、操作パネル300のタッチパネル140に表示させる(ステップS124)。その後、処理はリターンする。
【0112】
一方、ステップS126では、制御部110(認証処理部112)は、認証失敗と判断する。そして、制御部110(ユーザインターフェイス処理部114)は、認証が失敗した旨および必要なユーザガイダンスを、操作パネル300のタッチパネル140に表示させる(ステップS128)。その後、処理はリターンする。
【0113】
本実施の形態によれば、ユーザがタッチパネルまたはキーを押下する毎に、その接触面に配置された電極を介してユーザが装着する携帯装置からユーザ情報が読み出される。そして、当該押下に対応するユーザ指示に対応する機能が特定されるとともに、ユーザ情報に基づいて、当該特定された機能の使用が許可されているか否かが判断される。これにより、ユーザに煩わしさを与えることなく、指示された機能毎に認証を行なうことができる。
【0114】
また、本実施の形態によれば、認証テーブルの登録内容をユーザ別にカスタマイズすることができるので、ユーザに応じたメニュー画面を表示することもできる。
【0115】
[第2の実施の形態]
上述した第1の実施の形態では、基本的に一人のユーザがMFP100を使用する構成について例示した。以下に説明する第2の実施の形態では、複数のユーザが同時に使用可能な構成について例示する。
【0116】
本実施の形態に従うMFP100Aの機能構成などについては、上述した第1の実施の形態に従うMFP100と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0117】
<本実施の形態に従うユーザインターフェイス>
図17(a)〜図17(c)は、第2の実施の形態に従うMFP100Aにおけるユーザの認証に係るユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【0118】
図17(a)を参照して、本実施の形態に従うMFP100Aでは、ユーザによる各種の機能の指示を受付ける表示領域310と、指示を受けて既に実行中または実行待のジョブ一覧を示す表示領域320とが操作パネル300のタッチパネル140に表示される。すなわち、MFP100Aでは、それぞれが独立した操作情報を含む複数の表示領域が表示される。
【0119】
表示領域310の表示内容は、上述した第1の実施の形態に係るタッチパネル140の表示内容と同様である(図8(a)〜図8(c)参照)。すなわち、ユーザAAAがFAXキー135を押下すると、上述と同様に、ユーザAAAが装着する携帯装置200からのユーザ情報に基づいて認証処理が実行され、認証が成功すると、図17(b)に示すような操作メニューが表示される。
【0120】
表示領域320には、ユーザによって指示されたジョブ(処理)が、各ジョブを指示したユーザ(以下、「オーナー」とも称す。)の名前とともに一覧表示される。なお、表示領域310と表示領域320とは、共通のタッチパネル140に便宜的に表示されるものであり、タッチパネル140を物理的に2分割する必要はない。
【0121】
図17(c)に示す状態において、ユーザBBBが表示領域320に表示されるジョブのうち、自身が指示したジョブを選択すると、ユーザBBBが装着する携帯装置200からのユーザ情報に基づいて認証処理が実行され、認証が成功すると、図17(c)に示すように、選択したジョブの詳細内容や実行状態などの情報が表示される。なお、ユーザによる表示領域320の押下によって実行される認証処理については、上述した第1の実施の形態における認証処理と同様である。但し、携帯装置200から受信したユーザ情報と選択されたジョブのオーナーとが一致するか否かに基づいて、認証成功または認証失敗が判断される。そのため、ジョブ一覧についての認証には、認証テーブル124が用いられず、各ジョブのオーナー情報が用いられる。
【0122】
<制御構造>
上述のようなユーザインターフェイスを実現するための制御構造について説明する。
【0123】
図18は、第2の実施の形態に従うMFP100Aの制御構造を示すブロック図である。
【0124】
図18を参照して、本実施の形態に従うMFP100Aの制御構造は、上述した第1の実施の形態に従うMFP100の制御構造において、認証処理部112に代えて認証処理部112Aを設けるとともに、ジョブ管理部118をさらに加えたものに相当する。
【0125】
ジョブ管理部118は、機能制御部116からの指令に従って、スキャナ部170、プリント部180、FAX通信部190などで実行される処理を管理する。より具体的には、ジョブ管理部118は、ユーザインターフェイス処理部114から機能制御部116へ送信されるジョブの指示を自身のメモリ領域(図示しない)に順次格納するとともに、スキャナ部170、プリント部180、FAX通信部190などでの実行が完了したジョブについては当該メモリ領域から順次削除する。さらに、ジョブ管理部118は、ユーザインターフェイス処理部114から送信される各ジョブについて、そのオーナーと対応付けて格納する。
【0126】
ユーザインターフェイス処理部114は、ユーザによるタッチパネル140に対したタッチ操作がなされる毎に、表示領域310および表示領域320のいずれが選択されたかおを判断する。さらに、ユーザインターフェイス処理部114は、検出されたタッチ位置(座標)に基づいて、選択された表示領域において指示された機能を特定する。
【0127】
認証処理部112Aは、選択された表示領域310または320に対応するユーザ指示に応じて、他の表示領域310または320に対するユーザ指示とは独立して、ユーザ情報に基づく認証を行なう。すなわち、認証処理部112Aは、ユーザにより表示領域310が押下された場合には、上述した第1の実施の形態に従う認証処理部112と同様の認証処理を行なう。一方、ユーザにより表示領域320が押下された場合には、認証処理部112Aは、ジョブ管理部118に格納されたジョブ情報を参照して、認証処理を実行する。
【0128】
より具体的には、認証処理部112Aは、ジョブ管理部118のメモリ領域を参照することで、選択されたジョブのオーナーを特定し、当該オーナーが携帯装置200から受信したユーザ情報と一致するか否かを判断する。そして、認証処理部112Aは、この認証結果をユーザインターフェイス処理部114へ戻す。ユーザインターフェイス処理部114は、認証結果に応じて、表示領域320の表示を更新する。
【0129】
その他の部位は、上述した第1の実施の形態に従う制御構造と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0130】
本実施の形態によれば、複数のユーザが1台のMFPを同時に使用する場合であっても、ユーザに煩わしさを与えることなく、ユーザ別および機能別に認証を行なうことができる。
【0131】
[第3の実施の形態]
上述した第1の実施の形態では、使用を許可された機能をユーザ単位で規定する構成について例示した。これに対して、本実施の形態では、使用を許可された機能をグループ単位で規定することが可能な構成について例示する。
【0132】
図19は、第3の実施の形態に従う携帯装置から送信されるユーザ情報のデータ構造を示す図である。図20は、第3の実施の形態に従うMFPに記憶される認証テーブルのデータ構造を示す図である。図21は、第3の実施の形態に従うMFPに記憶されるアクセス権設定テーブルのデータ構造を示す図である。
【0133】
図19を参照して、本実施の形態では、ユーザ情報には、「ユーザID」の値および「属性」の値が含まれているものとする。「ユーザID」は、携帯装置200を装着するユーザを特定する識別情報であり、「属性」は各ユーザが所属するグループを特定する識別情報である。
【0134】
図20を参照して、本実施の形態に従う認証テーブルは、上述した第1の実施の形態に従う認証テーブル124(図12)において、「ユーザID」に代えて「属性」に対応付けて許可されている機能を規定したものである。
【0135】
本実施の形態に従うMFPは、携帯装置200からユーザ情報を受信すると、当該ユーザ情報に含まれる「属性」の値に基づいて、認証処理を行なう。このような構成を採用することで、複数のユーザが属するグループに対して、許可する機能を共通化するような運用に適している。すなわち、同一のグループに属するユーザに対しては、同一の「属性」の値を割当てることで、許可する機能を共通化できる。
【0136】
なお、あるグループに属していたユーザが当該グループを離脱する場合も想定される。このような場合には、特定のユーザによる使用を制限するために、図21に示すようなアクセス権設定テーブルを用いてもよい。より具体的には、本実施の形態に従うMFPは、携帯装置200からユーザ情報を受信すると、アクセス権設定テーブルを参照して、当該ユーザ情報に含まれる「ユーザID」の値のアクセス権が許可されているか否かを判断し、許可されている場合に限って使用を許可する。
【0137】
その他の構成および処理などについては、上述した第1の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0138】
[第4の実施の形態]
上述した第1の実施の形態では、ユーザIDのみ含むユーザ情報を用いる構成について例示したが、よりセキュリティを高めるような構成を採用してもよい。
【0139】
図22は、第4の実施の形態に従う携帯装置から送信されるユーザ情報のデータ構造を示す図である。図23は、第4の実施の形態に従うMFPに記憶される認証テーブルのデータ構造を示す図である。
【0140】
図22を参照して、本実施の形態では、ユーザ情報には、「ユーザID」の値および「パスワード」の値が含まれているものとする。「ユーザID」は、携帯装置200を装着するユーザを特定する識別情報であり、「パスワード」は特定のユーザに対して発行されるデータであり、定期的に更新されるようにしてもよい。
【0141】
図23を参照して、本実施の形態に従う認証テーブルは、上述した第1の実施の形態に従う認証テーブル124(図12)において、特定の機能(図23の例では、「送信先」の「GHIグループ」)に、「パスワード」の条件が付加されたものである。
【0142】
本実施の形態に従うMFPは、携帯装置200からユーザ情報を受信すると、当該ユーザ情報に含まれる「ユーザID」の値に基づいて、認証処理を行なう。このとき、「パスワード」の条件が付加された項目については、ユーザ情報に含まれる「パスワード」の値と合致しなければ、認証失敗と判断される。あるいは、ユーザ情報に含まれる「パスワード」の値と合致しなければ、対象の項目が操作パネル300のタッチパネル140に表示されない。
【0143】
このような構成を採用することで、たとえ、「ユーザID」が何らかの不正な手段で取得されたとしても、パスワードで保護された項目については、機密の漏洩を防止することができる。
【0144】
その他の構成および処理などについては、上述した第1の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0145】
[第5の実施の形態]
たとえば、FAX送信の送信先によっては、特定のフォーマットの文書を送信しなければならないような場合もある。このような場合には、作成した文書のフォーマットを予め特定しておき、当該フォーマットの文書を送信できる送信先のみが選択可能に表示されると便利である。本実施の形態では、作成した文書のフォーマットや定型などをJOB登録コードで管理する場合の構成について例示する。
【0146】
図24は、第5の実施の形態に従う携帯装置から送信されるユーザ情報のデータ構造を示す図である。図25は、第5の実施の形態に従うMFPに記憶される認証テーブルのデータ構造を示す図である。
【0147】
図24を参照して、本実施の形態では、ユーザ情報には、「ユーザID」の値および「JOB登録コード」の値が含まれているものとする。「ユーザID」は、携帯装置200を装着するユーザを特定する識別情報であり、「JOB登録コード」は各ユーザが作成した文書などのフォーマットなどを予め登録しておく。
【0148】
図25を参照して、本実施の形態に従う認証テーブルは、上述した第1の実施の形態に従う認証テーブル124(図12)において、特定の機能(図23の例では、「送信先」の「ABCグループ」および「GHIグループ」)に、「JOB登録コード」の条件が付加されたものである。
【0149】
本実施の形態に従うMFPは、携帯装置200からユーザ情報を受信すると、当該ユーザ情報に含まれる「ユーザID」の値に基づいて、認証処理を行なう。このとき、「JOB登録コード」の条件が付加された項目については、ユーザ情報に含まれる「JOB登録コード」の値と合致しなければ、当該項目は操作パネル300のタッチパネル140に表示されない。
【0150】
このような構成を採用することで、指定されたフォーマットと異なるフォーマットの文書を送信するようなミスを防止できる。
【0151】
なお、本実施の形態では、ユーザが装着する携帯装置に格納されるJOB登録コードは、頻繁に変更される可能性がある。そのため、携帯装置の記憶部には、特別な手順を経なければ内容を変更することができないセキュア領域と、容易に内容を変更可能な一般領域とを設けておき、セキュア領域に上述の「ユーザID」を格納するとともに、一般領域に上述の「JOB登録コード」を格納することが好ましい。
【0152】
その他の構成および処理などについては、上述した第1の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0153】
[その他の実施の形態]
本実施の形態に従う制御部などで実行されるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0154】
さらに、本発明に係るプログラムによって実現される機能の一部または全部を専用のハードウェアによって構成してもよい。
【0155】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0156】
【図1】第1の実施の形態に従うMFPの使用形態を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に従うMFPの機能構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示す人体通信部および携帯装置のより詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】図2に示す操作パネルの外観を示す模式図である。
【図5】図4に示すタッチパネルの分解図である。
【図6】図4に示すキー入力部を構成するCOPYキーの断面図である。
【図7】従来のMFPにおけるユーザの認証に係るユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【図8】第1の実施の形態に従うMFPにおけるユーザの認証に係るユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【図9】図8(c)に示すユーザインターフェイスに引き続いて表示されるユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【図10】第1の実施の形態に従うMFPの制御構造を示すブロック図である。
【図11】第1の実施の形態に従う携帯装置から送信されるユーザ情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図12】図10に示す認証テーブルのデータ構造を示す図である。
【図13】図10に示すユーザテーブルのデータ構造を示す図である。
【図14】図12に示す認証テーブルにおいてユーザIDが「00002」として登録されたユーザに向けられたユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【図15】図12に示す認証テーブルにおいてユーザIDが「00003」として登録されたユーザに向けられたユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【図16】第1の実施の形態に従うMFPにおけるユーザの認証に係る処理手順を示すフローチャートである。
【図17】第2の実施の形態に従うMFPにおけるユーザの認証に係るユーザインターフェイスの一例を示す図である。
【図18】第2の実施の形態に従うMFPの制御構造を示すブロック図である。
【図19】第3の実施の形態に従う携帯装置から送信されるユーザ情報のデータ構造を示す図である。
【図20】第3の実施の形態に従うMFPに記憶される認証テーブルのデータ構造を示す図である。
【図21】第3の実施の形態に従うMFPに記憶されるアクセス権設定テーブルのデータ構造を示す図である。
【図22】第4の実施の形態に従う携帯装置から送信されるユーザ情報のデータ構造を示す図である。
【図23】第4の実施の形態に従うMFPに記憶される認証テーブルのデータ構造を示す図である。
【図24】第5の実施の形態に従う携帯装置から送信されるユーザ情報のデータ構造を示す図である。
【図25】第5の実施の形態に従うMFPに記憶される認証テーブルのデータ構造を示す図である。
【符号の説明】
【0157】
100 MFP、110 制御部、112,112A 認証処理部、114 ユーザインターフェイス処理部、116 機能制御部、118 ジョブ管理部、120 記憶部、122 テーブル記憶部、124 認証テーブル、126 ユーザテーブル、130 キー入力部、131 STARTキー、132 STOPキー、133 テンキー、134 COPYキー、134a 検出スイッチ、134b キートップ、135 FAXキー、136 SCANキー、137 ユーティリティキー、138 リセットキー、140 タッチパネル、142,144 導電シート、146 絶縁シート、150 人体通信部、152 送受信制御部、154 送信部、156 受信部、158,158a,158b,158c,158d,158e 電極、160 ネットワーク通信部、170 スキャナ部、180 プリント部、190 通信部、200 携帯装置、202 送受信制御部、204 送信部、206 受信部、208 電極、210 記憶部、300 操作パネル、310,320 表示領域、BUS データバス、NW ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作情報を表示する表示部と、
ユーザによる接触に応じてユーザ指示を受付ける入力部と、
前記入力部のユーザが接触する面に配置された電極と、
前記電極と電気的に接続され、ユーザが装着する携帯装置からユーザ情報を読出す人体通信部と、
搭載された各機能についての使用許否を前記ユーザ情報に対応付けて規定した認証情報を格納する記憶部と、
制御部とを備え、
前記制御部は、
前記ユーザ指示の入力毎に指示された機能を特定し、
前記認証情報を参照して、前記ユーザ情報に対応する、前記指示された機能についての使用が許可されているか否かを判断し、
前記指示された機能についての使用が許可されている場合には、当該機能をユーザに提供し、前記指示された機能についての使用が許可されていない場合には、前記ユーザ指示を無効化する、画像形成装置。
【請求項2】
前記指示された機能のユーザへの提供は、前記指示された機能を実行することを含む、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記指示された機能のユーザへの提供は、前記指示された機能に関連する情報を前記表示部に表示することを含む、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記指示された機能のユーザへの提供は、前記指示された機能に関連するより詳細な機能の指示を入力可能にすることを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ユーザ指示の無効化は、前記指示された機能が使用不可であることを前記表示部に表示することを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記入力部は、前記表示部と一体的に構成され、
前記表示部は、それぞれが独立した操作情報を含む複数の表示領域を表示し、
前記制御部は、さらに
ユーザによる前記入力部に対する接触毎に、前記複数の表示領域のうちいずれが選択されたかを判断し、
前記選択された表示領域に対応する操作情報に応じて、他の表示領域に対するユーザ指示とは独立して、前記ユーザ情報に基づく認証を行なう、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
搭載された各機能についての使用許否を前記ユーザ情報に対応付けて規定した認証情報を格納するステップと、
表示部に操作情報を表示するステップと、
ユーザによる入力部の接触に応じてユーザ指示を受付けるステップと、
前記入力部のユーザが接触する面に配置された電極を介して、ユーザが装着する携帯装置からユーザ情報を読出すステップと、
前記ユーザ指示の入力毎に指示された機能を特定するステップと、
前記認証情報を参照して、前記ユーザ情報に対応する、前記指示された機能についての使用が許可されているか否かを判断するステップと、
前記指示された機能についての使用が許可されている場合に、当該機能をユーザに提供するステップと、
前記指示された機能についての使用が許可されていない場合に、前記ユーザ指示を無効化するステップとを備える、画像形成装置における認証方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2010−2999(P2010−2999A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−159415(P2008−159415)
【出願日】平成20年6月18日(2008.6.18)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】