説明

画像形成装置および電力管理システム

【課題】ユーザのスケジュールに合わせた機器の省電力化を図ることが可能な画像形成装置および電力管理システムを提供する。
【解決手段】受け付けたユーザスケジュール情報(S101)が格納され(S102)、これを基に機器制御スケジュール情報が作成される(S103)。機器制御スケジュール情報が格納され、他の画像形成装置に送信される(S104)。そして、機器制御スケジュール情報を取得すると(S201)、機器制御の実行について判定し(S202)、機器の特定を行い(S203)、制御信号の送信を行う(S204)。機器制御を終了するか否かの判定(S205)と省エネモードに移行するか否かの判定(S206)を行う。省エネモードへの移行が指示されると、タイマーセットし、省電力状態に移行する(S207)。タイマー終了になると(S208)、省電力状態から復帰する(S209)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および電力管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1は、あらかじめ対象機器に対し、その置かれた地域毎の省エネルギーを行えるモデルとなる時間スケジュールデータを携帯電話に登録しておき、毎日の気象情報などの変動データを別途携帯電話に取りこみ、この変動するデータでモデルの時間スケジュールデータを修正して機器に配信するという技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−257113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、ユーザの利便性を落とさずにオフィスの周辺機器の省エネ化を両立させたいというニーズがある。すなわち、ユーザの行動に合わせて、空調のみならず照明、画像形成装置など様々なオフィス周辺機器の省エネを実現させることが期待されている。しかしながら、ユーザの行動を監視するために新たなセンサを設置すると、そのセンサに対する電力供給が必要となり、却って省エネ性を推進することが困難になるおそれがある。
【0005】
本発明は、ユーザのスケジュールに合わせた機器の省電力化を図ることが可能な画像形成装置および電力管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、画像形成についての指示を受け付け、当該指示に基づいて画像を形成する画像形成手段と、装置本体との通信による電力管理が可能な機器の消費電力を制御するのに用いられる当該機器についての情報である機器情報を取得する機器情報取得手段と、前記機器と当該機器を利用するユーザとを関連付ける情報である関連付け情報を取得する関連付け情報取得手段と、前記ユーザが前記機器を利用する予定を特定するための情報である機器利用予定情報を取得する機器利用予定情報取得手段と、前記機器情報取得手段により取得される前記機器情報、前記関連付け情報取得手段により取得される前記関連付け情報および前記機器利用予定情報取得手段により取得される前記機器利用予定情報を格納する格納手段と、前記格納手段により格納される前記関連付け情報および前記機器利用予定情報に基づいて、前記機器の消費電力の制御を行う制御時間および制御内容が含まれる機器制御予定情報を作成する作成手段と、を含む画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記作成手段により作成される前記機器制御予定情報および前記格納手段により格納される前記機器情報を用いて、前記制御時間が到来する前記機器を特定し、前記制御内容についての指示を当該機器に送信する制御指示送信手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記装置本体の消費電力が前記画像形成手段により画像形成の指示が受け付けられている場合よりも低い状態である省電力状態への移行および当該省電力状態からの復帰について制御する省電力制御手段と、前記省電力制御手段により前記装置本体が前記省電力状態へ移行した後の経過時間を計時し、予め定められた時間が経過すると当該省電力制御手段に通知する通知手段と、をさらに含み、前記省電力制御手段は、前記通知手段による通知を受けると前記装置本体を前記省電力状態から復帰させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記格納手段は、他の画像形成装置により消費電力が制御される他の機器についての情報を格納し、前記作成手段により作成される前記機器制御予定情報の中の前記他の機器についての制御予定情報を前記他の画像形成装置に送信する機器制御予定情報送信手段を更に含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
【0007】
請求項5に記載の発明は、画像形成の指示を受け付けて画像を形成する第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置と通信可能に接続され、画像を形成する第2の画像形成装置と、を含み、前記第1の画像形成装置は、当該第1の画像形成装置又は前記第2の画像形成装置との通信による電力管理が可能な機器の消費電力を制御するのに用いられる当該機器についての情報である機器情報を取得する機器情報取得手段と、前記機器と当該機器を利用するユーザとを関連付ける情報である関連付け情報を取得する関連付け情報取得手段と、前記ユーザが前記機器を利用する予定を特定するための情報である機器利用予定情報を取得する機器利用予定情報取得手段と、前記機器情報取得手段により取得される前記機器情報、前記関連付け情報取得手段により取得される前記関連付け情報および前記機器利用予定情報取得手段により取得される前記機器利用予定情報を格納する格納手段と、前記格納手段により格納される前記関連付け情報および前記機器利用予定情報に基づいて、前記機器の消費電力の制御を行う制御時間および制御内容が含まれる機器制御予定情報を作成する作成手段と、を備えることを特徴とする電力管理システムである。
請求項6に記載の発明は、前記第1の画像形成装置は、前記作成手段により作成される前記機器制御予定情報の中の前記第2の画像形成装置により消費電力が制御される機器についての制御予定情報を当該第2の画像形成装置に送信する機器制御予定情報送信手段を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の電力管理システムである。
請求項7に記載の発明は、前記第1の画像形成装置は、前記作成手段により作成される前記機器制御予定情報および前記格納手段により格納される前記機器情報を用いて、前記制御時間が到来する前記機器を特定し、前記制御内容についての指示を当該機器に送信する制御指示送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載の電力管理システムである。
請求項8に記載の発明は、前記第1の画像形成装置は、装置本体の消費電力が前記画像形成の指示を受け付けている場合よりも低い状態である省電力状態への移行および当該省電力状態からの復帰について制御する省電力制御手段と、前記省電力制御手段により前記装置本体が前記省電力状態へ移行した後の経過時間を計時し、予め定められた時間が経過すると当該省電力制御手段に通知する通知手段と、をさらに備え、前記省電力制御手段は、前記通知手段による通知を受けると前記装置本体を前記省電力状態から復帰させることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の電力管理システムである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1によれば、ユーザのスケジュールに合わせて機器の電力管理を行うことによって、本発明を採用しない場合に比べて機器の省電力化を図ることが可能になる。
請求項2によれば、本発明を採用しない場合に比べて、機器の電力管理に関するユーザの手間を軽減することが可能になる。
請求項3によれば、本発明を採用しない場合に比べて、機器の電力管理に伴う消費電力を低減することが可能になる。
請求項4によれば、本発明を採用しない場合に比べて、他の画像形成装置により電力管理される機器についてのユーザの手間を軽減することが可能になる。
請求項5によれば、本発明を採用しない場合に比べて、ユーザのスケジュールに合わせた機器の省電力化を図ることが可能になる。
請求項6によれば、本発明を採用しない場合に比べて、複数の画像形成装置により電力管理される機器の各々についてのユーザの手間を軽減することが可能になる。
請求項7によれば、本発明を採用しない場合に比べて、ユーザの電力管理に関する手間を軽減することが可能になる。
請求項8によれば、本発明を採用しない場合に比べて、機器の電力管理に伴う消費電力を低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態の画像形成装置を用いて構成した電力管理システムの構成の一例を示す図である。
【図2】画像形成装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態が適用されるオフィス部屋内の機器のレイアウト例を説明する平面図である。
【図4】本実施の形態で用いられるテーブルを説明する図である。
【図5】本実施の形態で用いられるテーブルを説明する図である。
【図6】本実施の形態でのユーザスケジュール情報を説明する図である。
【図7】電力管理を行う処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態での機器制御スケジュール情報を説明する図である。
【図9】本実施の形態での機器制御スケジュール情報を説明する図である。
【図10】第2の実施の形態の画像形成装置を用いて構成した電力管理システムの構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態の画像形成装置1を用いて構成した電力管理システムPSの構成の一例を示す図である。
同図に示すように、この電力管理システムPSは、電力が供給されて画像を形成する画像形成装置1と、電力を消費して演算処理等を行う複数の端末装置21,22,31,32と、が通信網NWに互いに接続されることにより構成されている。また、電力管理システムPSは、室内の天井に設置され、電力を消費して発光する照明器具としての複数の電灯41,42と、電力を消費して室内の空気を調整するエアコン(Air Conditioner)5と、が通信網NWに互いに接続されることにより構成されている。
この電力管理システムPSは、画像形成装置1が通信網NWを介して、複数の端末装置21,22,31,32、複数の電灯41,42およびエアコン5についての電力管理を行うように構成されている。言い換えると、複数の端末装置21,22,31,32、複数の電灯41,42およびエアコン5は、通信網NWを通じて電源および状態制御が可能な機器である。以下、複数の端末装置21,22,31,32、複数の電灯41,42およびエアコン5を、単に「機器」ということがある。すなわち、これらの機器は、装置本体との通信による電力管理が可能な機器である。
なお、電力管理システムPSにおいて、複数の端末装置21,22,31,32の各々から印刷指示が通信網NWを介して画像形成装置1に送信されると、画像形成装置1は、その印刷指示を受けて用紙に印刷を行う。
【0011】
画像形成装置1は、媒体に画像を印刷し、印刷文書として出力する装置である。この画像形成装置1は、プリンタ機能やコピー機能、スキャナ機能、通信機能等の基本機能を備えたものである。
なお、画像形成装置1における画像形成方式としては、例えば、電子写真方式を用いるとよいが、その他の方式を用いてもよい。
【0012】
端末装置21,22,31,32は、画像データを作成し外部に出力する機器であり、例えば、ソフトウェアを実行して演算等を行うコンピュータ本体、ディスプレイ等の表示装置、コンピュータ本体に対して入力を行うための入力装置等により構成される。この端末装置21,22,31,32としては、例えば、パーソナルコンピュータやその他のコンピュータが用いられる。
【0013】
通信網NWとしては、例えばイーサネット(登録商標)(Ethernet(登録商標))によるLAN(Local Area Network)で構成することができる。更に説明すると、この通信網NWを介して、画像形成装置1は、端末装置21,22,31,32、電灯41,42およびエアコン5との間でデータを相互に送受信することができる。
なお、画像形成装置1と端末装置21,22,31,32、電灯41,42およびエアコン5との間で通信網NWを介してデータ転送を行う際に、送信元と送信先との間でデータ通信を確立するためのネゴシエーション(negotiation)を行う。このネゴシエーションという用語は、ハードウェアデバイス同士が通信(通信条件)に関する情報交換を行うものともいうことができる。
【0014】
図2は、画像形成装置1の構成例を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施の形態での画像形成装置1は、取得された画像を処理して用紙に印刷する印刷装置61と、予め定められた画像を表示する表示画面やユーザが操作する操作パネル等を有するUI装置62と、を備えている。
また、画像形成装置1は、処理すべき画像を読み取るスキャナ等で構成される画像読取装置63と、画像形成装置1で行われる各種の処理を制御する制御部64と、を備えている。
この制御部64は、装置全体を制御する装置制御部65と、通信網NWを介するデータ通信を制御する通信制御部66と、ユーザにより入力されるスケジュール(行動予定、機器の利用予定)に沿って、通信網NWで接続される機器である端末装置21,22,31,32、電灯41,42およびエアコン5の各々の電力制御を行う機器電力制御部67と、で構成されている。
なお、詳細は後述するが、機器電力制御部67は、テーブル72,73およびユーザスケジュール情報81に基づいて、機器制御スケジュール情報82,83を作成する。すなわち、機器電力制御部67は、作成手段の一例として機能する。
また、通信制御部66及び機器電力制御部67は、制御時間が到来する機器を特定し、制御内容についての指示を機器に送信する制御指示送信手段の一例として機能する。また、通信制御部66及び機器電力制御部67は、機器制御予定情報の中の他の機器についての制御予定情報を他の画像形成装置に送信する機器制御予定情報送信手段の一例として機能する。
【0015】
さらに説明すると、装置制御部65は、装置本体の動作状態に関するモード(動作モード)を制御する。この動作モードの例としては、画像形成装置1の電源が投入された時のウォームアップモードと、発生したジョブを実行するランモードと、ジョブの発生に備えて待機するスタンバイモード、スタンバイモードが予め定められた時間継続されると消費電力を低減するために移行するローパワーモード(低電力モード)と、ローパワーモードが予め定められた時間継続されると更に消費電力を低減するために移行するスリープモード(CPU−OFFモード)と、がある。なお、ランモード及びスタンバイモードを、通常の動作状態で動作するモードとしての通常モードということができ、また、ローパワーモード及びスリープモードを省電力モード(節電モード、省電力状態)ということができる。通常モードの消費電力よりも省電力モードの消費電力の方が低く、また、省電力モードの中では、ローパワーモードの消費電力よりもスリープモードの消費電力(スリープ電力)の方が低い。すなわち、これらのモードのうちスリープモードの消費電力が最も低い。
装置制御部65は、省電力状態への移行および省電力状態からの復帰について制御する省電力制御手段の一例である。
【0016】
ここで、制御部64の構成例について付言する。この制御部64として、予め定められた動作制御プログラム(ファームウェア)に従ってデジタル演算処理を実行する図示しないCPU(Central Processing Unit)と、CPUの作業用メモリ等として機能すると共にCPUにより実行される処理プログラムや処理プログラムにて用いられる設定値等のデータが格納される図示しないメモリと、で構成することが考えられる。このメモリは、例えばフラッシュメモリ、EEPROMなどで構成することができる。
また、制御部64の他の構成例としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)による電源制御用の集積回路も考えられる。このように構成することで、画像形成装置1が備えるCPUやメモリ等を使用することなく、回路単体で動作することができるようになる。
【0017】
また、画像形成装置1は、取得したデータ等を格納する格納部68を備えている。格納部68は、端末装置21,22,31,32等の機器の電力制御に必要な情報を格納する。より具体的には、格納部68は、後述する各種のテーブル71,72,73を格納する。また、格納部68は、後述するユーザスケジュール情報81および機器制御スケジュール情報82,83を格納する。
なお、格納部68は、格納している各種のテーブル71,72,73を制御部64からの指示に従って読み出す。
付言すると、格納部68は、不揮発性メモリ(NVM(Non Volatile Memory))であり、データの書き換えと電源を切った後のデータ保持が可能である。格納部68としては、例えば、フラッシュメモリ、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などを用いることができる。
【0018】
また、画像形成装置1は、装置制御部65の制御により装置本体が省電力状態に移行してからの経過時間を計時するタイマー部69を備えている。このタイマー部69は、予め定められた時間が経過すると、それを装置制御部65に通知する通知手段の一例である。付言すると、装置制御部65は、装置本体を省電力状態に移行する際にタイマー部69に、予め定められた時間が経過したときに通知することを指示して、省電力状態に移行する制御を行う。そして、装置制御部65は、タイマー部69からの通知を受けて装置本体を省電力状態から復帰させる制御を行う。
【0019】
図3は、本実施の形態が適用されるオフィス部屋内の機器のレイアウト例を説明する平面図である。
同図に示すオフィス部屋の例は、居室Aのレイアウトを表示するものであり、部屋内を2つの区画に分割して電力管理が行われている。より具体的に説明すると、居室Aの分割された領域は、一方が区画A−1−1であり、他方が区画A―1−2である。そして、区画A−1−1には、2つの机の各々に端末装置21,31が設置され、また、天井には電灯41が設置されている。また、区画A−1−2には、2つの机の各々に端末装置22,32が設置され、また、天井には電灯42が設置されている。
また、居室Aの中央付近の天井には、区画A−1−1および区画A−1−2のいずれにも含まれるように、エアコン5が設置されている。区画A−1−2の入り口付近に画像形成装置1が位置している。
【0020】
つぎに、本実施の形態にて格納部68に格納されるテーブル71〜73について説明する。これらのテーブル71〜73には、電力管理の対象である機器の制御に必要な情報が含まれている。
図4は、本実施の形態で用いられるテーブル71を説明する図である。
同図に示すテーブル71には、機器名を登録する欄、機器の種類を登録する欄、機器識別情報を登録する欄、機器の位置情報を登録する欄、および、機器の電力情報を登録する欄が設けられている。
機器名を登録する欄および機器の種類を登録する欄には、ユーザが管理し易いように機器名および種類名が入力される。同図に示す例では、機器名として「電灯41」および「エアコン5」が入力され、また、電灯41の種類としては「照明」、エアコン5の種類としては「空調」が入力されている。
【0021】
機器識別情報を登録する欄には、電灯、エアコン、端末装置の通信網上に存在する場所を示す情報が入力される。例えば、IP(Internet Protocol)アドレスやMAC(Media Access Control)アドレス等である。同図に示す例では、電灯41のIPアドレスとして、「111.111.111.1」が入力されている。
また、機器の位置情報を登録する欄には、電灯、エアコン、端末装置の実空間上に存在する場所を示す情報が入力される。例えば、建物のフロアの階数やフロア内の位置等を示す予め定められた文字等である。同図に示す例では、電灯41の位置情報として、居室Aの区画A−1−1(図3参照)を示す「A−1−1」という文字が入力されている。
【0022】
また、機器の電力情報を登録する欄には、機器の消費電力を示す情報が入力される。同図に示す例では、電灯41の電力情報として、「ON/OFF/省エネ:60W/0W/2W」という文字および数字が入力されている。このような電灯41の電力情報は、ON時の消費電力が60Wであり、OFF時の消費電力は0Wであり、省エネ時の消費電力は2Wであることを示している。
画像形成装置1は、通信網NWを介してこのようなテーブル71を通信制御部66が取得したりUI装置62が取得したりすると、格納部68に格納する。そして、テーブル71は、機器電力制御部67等の指示により格納部68から読み出される。
なお、図4に示すテーブル71は、装置本体との通信による電力管理が可能な機器の消費電力を制御するのに用いられる機器についての情報である機器情報の一例である。そして、通信制御部66ないしUI装置62は、機器情報を取得する機器情報取得手段の一例である。
【0023】
図5は、本実施の形態で用いられるテーブル72,73を説明する図である。同図の(a)は、テーブル72を説明する図であり、(b)は、テーブル73を説明する図である。
同図の(a)に示すテーブル72には、場所を登録する欄、影響機器を登録する欄、小場所を登録する欄、および、影響機器を登録する欄が設けられている。
場所を登録する欄には、画像形成装置1が電力管理する場所を示す情報や他の画像形成装置が電力管理する場所を示す情報が入力される。同図に示す例では、場所を示す情報として「居所A」および「会議室B」が入力されている。
場所を登録する欄の右隣の影響機器を登録する欄には、場所に対応する影響機器を示す情報が入力される。同図に示す例では、居所Aについての影響機器として「エアコン5」が入力されている。
【0024】
また、小場所を登録する欄には、その場所内の特定区画である小場所を示す情報が入力される。同図に示す例では、居所Aについての「A−1−1」および「A−1−2」という文字が入力されている。
また、小場所を登録する欄の右隣の影響機器を登録する欄には、場所に対応する影響機器を示す情報が入力される。同図に示す例では、区画A−1−1に対応して「電灯41」が入力され、また、区画A−1−2に対応して「電灯42」が入力されている。
【0025】
このように、同図の(a)に示すテーブル72は、位置情報と密接な関係がある機器について、場所ごとに影響範囲を示す情報を含んでいる。すなわち、居所Aには、エアコン5が影響機器として特定される。そして、小場所が区画A−1−1であれば、さらに電灯41が影響機器として特定され、小場所が区画A−1−2であれば、さらに電灯42が影響機器として特定される。
なお、同図の(a)に示すテーブル72は、場所として「会議室B」についての情報も含んでいるが、画像形成装置1は、居所Aに位置する機器についての電力管理を行うものである。すなわち、会議室Bに位置する機器についての電力管理は、他の画像形成装置により行われる。これについては後述する。
【0026】
また、同図の(b)に示すテーブル73には、ユーザ識別情報を登録する欄、場所を登録する欄および小場所を特定する欄が設けられている。
ユーザ識別情報を登録する欄には、ユーザを特定するための情報であるユーザ識別情報が入力される。同図に示す例では、複数のユーザの中から一人を識別するための情報として「12345」が入力され、また、他の人を識別するための情報として「56789」が入力されている。
また、場所を登録する欄は、同図の(a)に示すテーブル72と同様の情報が入力されるものであり、また、小場所を登録する欄は、同図の(a)に示すテーブル72と同様の情報が入力されるものである。
このように、同図の(b)に示すテーブル73は、ユーザの居場所を特定するためのものであり、テーブル73を同図の(a)に示すテーブル72と共に用いることにより、ユーザが利用する機器を特定することが可能になる。すなわち、テーブル72,73は、機器とそれらを利用するユーザの識別情報とを関連づけるための情報を含んでいる。図5に示すテーブル72,73は、電力管理が行われる機器とこの機器を利用するユーザとを関連付ける情報である関連付け情報の一例である。そして、通信制御部66ないしUI装置62は、関連付け情報を取得する関連付け情報取得手段の一例である。
【0027】
図6は、本実施の形態でのユーザスケジュール情報81を説明する図である。
同図に示すユーザスケジュール情報81は、ユーザ名、ユーザ識別情報およびスケジュールを含んで構成されている。このユーザスケジュール情報81は、特定の日におけるユーザ毎のスケジュールを示すものである。ユーザスケジュール情報81は、時間情報と時間情報に対応した場所情報とを含んでいる。すなわち、ユーザスケジュール情報81は、時間軸に沿ってユーザが居る場所を特定するための情報を含んで構成されている。また、場所に応じて、ユーザが利用する機器が異なることから、ユーザスケジュール情報81は、ユーザが機器を利用する予定を特定するための情報である機器利用予定情報の一例である。そして、通信制御部66ないしUI装置62は、機器利用予定情報を取得する機器利用予定情報取得手段の一例である。
【0028】
ユーザスケジュール情報81について、より具体的に説明する。ユーザ識別情報が「12345」であるユーザ「甲」の特定の日におけるスケジュールとしては、次のとおりである。すなわち、午前7時に出社し、午前10時まで居室Aにて通常業務を行う。そして、午前10時から午前12時までは、会議室BにてXX会議に出席する。昼休みが午前12時から午後1時までである。昼休み後は、午後3時30分まで会議室AにてXX会議に出席し、その後は、午後6時30分まで実験室Cで実験を行う。そして、午後6時30分から午後10時まで居室Aで通常業務を行い、午後10時に帰宅する。
ユーザ識別情報が「56789」であるユーザ「乙」の特定の日におけるスケジュールは、図示を省略しているが、ユーザスケジュール情報81に含まれる。
【0029】
このようなスケジュールを、甲は前日までに自分の端末装置21(図1または図3参照)から入力する。入力されたスケジュールは、通信網NWを介して画像形成装置1にパケット送信される。画像形成装置1が通信制御部66を介してそのスケジュールを受信すると、機器電力制御部67は、乙のスケジュール等と共にユーザスケジュール情報81を作成する。
このユーザスケジュール情報81を用いることで、画像形成装置1は、居室Aの端末装置21,22,31,32、電灯41,42およびエアコン5について、ON/OFF制御や省エネモードへの移行、省エネモードからの復帰等の電力管理を行うことが可能になる。
【0030】
図7は、電力管理を行う処理手順を示すフローチャートである。より具体的には、同図の(a)は、機器制御スケジュール情報82,83の作成に関する処理手順の一例を示すものである。また、(b)は、機器制御スケジュール情報82,83に則して電力管理を行う場合の処理手順の一例を示すものである。
まず、機器制御スケジュール情報82,83の作成に関する処理手順について説明する。
図7の(a)に示すフローチャートでは、機器利用予定情報の一例としてのユーザスケジュール情報81が、通信制御部66ないしUI装置62により受け付けられると(ステップ101)、画像形成装置1の格納部68に格納される(ステップ102)。なお、上述したように、画像形成装置1の格納部68には、テーブル71〜73が予め格納されている。
【0031】
そして、機器電力制御部67は、テーブル72,73およびユーザスケジュール情報81を用いて、機器制御予定情報の一例としての機器制御スケジュール情報82,83を作成する(ステップ103)。
そして、格納部68は、機器電力制御部67により作成された機器制御スケジュール情報82,83を格納する(ステップ104)。また、通信制御部66は、他の画像形成装置により機器制御されるのに用いる機器制御スケジュール情報83を、他の画像形成装置、例えば図10の画像形成装置91,92に通信網NWを介してパケット送信する(ステップ104)。
こうして、機器制御スケジュール情報82,83の作成に関する一連の処理手順を終了する。
【0032】
ここで、図8は、本実施の形態での機器制御スケジュール情報82を説明する図である。なお、上述したように、機器制御スケジュール情報82は、機器の消費電力の制御を行う制御時間および制御内容が含まれる機器制御予定情報の一例である。この機器制御スケジュール情報82は、機器電力制御部67により作成されるものであり、したがって、機器電力制御部67は、機器制御予定情報を作成する作成手段の一例である。
同図に示す機器制御スケジュール情報82は、テーブル72,73およびユーザスケジュール情報81に基づいて作成されたものであり、居室Aについてのものである。すなわち、機器制御スケジュール情報82は、居室Aに配設されている複数の端末装置21,22,31,32、複数の電灯41,42およびエアコン5について、ユーザ甲及び乙(図6参照)を含む複数のユーザの利用予定を示すものである。なお、居室Aに配設されている複数の端末装置21,22,31,32、複数の電灯41,42およびエアコン5は、画像形成装置1により電力管理が行われる。そのため、機器制御スケジュール情報82を、画像形成装置1により電力管理がなされる機器についてのものということができる。
【0033】
図8に示す機器制御スケジュール情報82には、横軸に時間軸が設けられている。そして、エアコン5、電灯41、端末装置21、端末装置22、電灯42、端末装置31および端末装置32の各々についての制御スケジュールを示す情報が記載されている。
なお、同図の横に延びる実線は、電源ONの状態にしておく時間帯であることを示し、同図の横に延びる破線は、省エネ状態にすることができる時間帯であることを示している。また、実線も破線もない時間帯は、電源OFFにしておく時間帯である。
【0034】
ここで、ユーザスケジュール情報81(図6参照)によれば、ユーザ甲が居室Aに居る時間帯は、午前7時から午前10時まで、午前12時から午後1時まで、午後6時30分から午後10時までである。このため、少なくともこれらの時間帯では、ユーザ甲が利用する機器をONにしておく必要がある。
より具体的に説明すると、テーブル73(図5の(b)参照)に示すように、ユーザ甲の場所は「居所A」であり、ユーザ甲の小場所は「A−1−1」である。したがって、ユーザ甲が利用する機器としては、テーブル72(図5の(a)参照)に示すように、エアコン5および電灯41であり、また、ユーザ甲用の端末装置21である(図3参照)。このため、上述した時間帯では、エアコン5、電灯41及び端末装置21をONにしておく必要がある。なお、ユーザ甲が端末装置21を利用することは、テーブル73に含ませることが考えられる。
【0035】
また、ユーザ乙についてのスケジュールはユーザスケジュール情報81では省略しているが、ユーザ乙が居室Aに居る時間帯は、午前9時から午後1時まで、午後3時30分から午後7時30分までである。ユーザ乙が用いるのは端末装置22であることから、図8に示す機器制御スケジュール情報82における端末装置22の欄にスケジュールが明記されている。
すなわち、電灯41は、ユーザ乙が居室Aに居る時間帯のみならず、ユーザ甲が居室Aに居る時間帯もONにしておく必要がある。このため、電灯41は、ユーザ乙のみが居室Aに居る時間帯である午前10時から午前12時まで、午後3時30分から午後6時30分までもONである。結果として、電灯41がONとなる時間帯は、午前7時から午後1時まで、午後3時30分から午後10時までである。
【0036】
また、ユーザスケジュール情報81では省略しているが、ユーザ甲及び乙以外の他のユーザが、午後2時から午後3時30分までの時間帯に居室Aの区画A−1−2に居る。そのため、居室Aの全体の空調を行うエアコン5は、電灯41がONになる時間帯のほかに、午後2時から午後3時30分までの時間帯をも、ONにしておく必要がある。結果として、エアコン5がONとなる時間帯は、午前7時から午後1時まで、午後2時から午後10時までである。
なお、図8に示す機器制御スケジュール情報82には、電灯42、端末装置31,32については省略しているが、エアコン5、電灯41、端末装置21、端末装置22と同じような情報、すなわち、電源ONにする時間帯や省エネ状態にする時間帯、電源OFFにする時間帯が設定される。
【0037】
次に、図7に戻って、画像形成装置1が機器制御スケジュール情報82に則して機器の電力管理を行う場合の処理手順について説明する。
同図の(b)に示すフローチャートでは、画像形成装置1の機器電力制御部67が格納部68に格納されている機器制御スケジュール情報82を取得すると(ステップ201)、機器制御の実行を行うタイミングであるか否かを機器制御スケジュール情報82に基づいて判定する(ステップ202)。すなわち、機器電力制御部67は、現在の時刻において電力制御を実行する機器があるか否かを判定する。
【0038】
機器電力制御部67は、機器制御の実行を行うタイミングであると判定すると(ステップ202でYes)、格納部68に格納されているテーブル71(図4)を参照することで、機器の特定を行う(ステップ203)。そして、機器電力制御部67は、特定された機器に対し、通信制御部66を介して制御信号の送信を行う(ステップ204)。
なお、機器電力制御部67は、機器制御の実行を行うタイミングではないと判定すると(ステップ202でNo)、ステップ205に進む。
【0039】
そして、機器電力制御部67は、機器制御を終了するか否かを機器制御スケジュール情報82に基づいて判定する(ステップ205)。より具体的に説明する。機器制御スケジュール情報82(図8)を参照すると、午後10時を過ぎると、電源OFFにする時間帯になる。そのため、午後10時を経過した後には、機器電力制御部67は、機器制御を終了すると判定して(ステップ205でYes)、一連の処理を終了する。
【0040】
機器電力制御部67は、機器制御を終了しないと判定すると(ステップ205でNo)、次に、省エネモードに移行するか否かを判定する(ステップ206)。より具体的に説明する。機器制御スケジュール情報82(図8)を参照すると、午前7時にエアコン5、電灯41、端末装置21を電源ONにする機器制御を行った後には、午前9時に端末装置22を電源ONにする機器制御を行うまでの間、機器制御を行う予定はない。このため、機器電力制御部67は、省エネモードに移行すると判定し(ステップ206でYes)、装置制御部65に対して1時間の省エネモードへの移行を指示する。
なお、機器電力制御部67は、省エネモードに移行しないと判定すると(ステップ206でNo)、ステップ202に戻る。
【0041】
装置制御部65は、機器電力制御部67から省エネモード移行の指示を受けると、タイマー部69に対して1時間のタイマーをセットする指示を行い、装置本体を省電力状態に移行する制御を行う(ステップ207)。そして、タイマー部69は、計時を開始し、1時間が経過すると、タイマー終了になる(ステップ208)。すなわち、タイマー部69は、装置制御部65にタイマー終了であることを通知する。
装置制御部65は、タイマー部69からタイマー終了の通知を受けると、装置本体を省電力状態から復帰する制御を行い(ステップ209)、ステップ202に戻る。
【0042】
図9は、画像形成装置1による電力管理が行われない機器についての機器制御スケジュール情報83を説明する図である。上述したように、画像形成装置1の管理区域は居室Aであり、居室A内の機器の電力管理を行うものである。言い換えると、居室A以外の例えば会議室Bは画像形成装置1の管理区域外である。そのため、画像形成装置1は、会議室Bに設置されている機器の電力管理を行わない。
【0043】
ここで、ユーザスケジュール情報81(図6)を参照すると、ユーザ甲には会議室Bでの会議の予定がある。したがって、機器電力制御部67は、会議室Bで開催される予定に対応して、機器制御スケジュール情報83を作成する(図7の(a)のステップ103参照)。そして、作成した機器制御スケジュール情報83は、通信網NWを介して、会議室Bの機器について電力管理を行う画像形成装置(図10に示す画像形成装置91)にパケット送信される(同図の(a)のステップ104参照)。
なお、図9の機器制御スケジュール情報83では、具体的な電力管理のスケジュールの図示を省略している。
【0044】
〔第2の実施の形態〕
図10は、第2の実施の形態の画像形成装置1,91,92を用いて構成した電力管理システムPSの構成の一例を示す図である。
同図に示すように、この電力管理システムPSは、電力が供給されて画像を形成する画像形成装置1,91,92が互いに通信網NWにより通信可能に構成されている。画像形成装置1は、居室Aに設置され、居室A内の機器についての電力管理を行う。なお、居室A内の機器は、第1の実施の形態の場合(図4参照)と同じものである。
画像形成装置91は会議室Bに設置され、また、画像形成装置92は実験室Cに設置されている。そして、画像形成装置91は、会議室Bが管理区域であり、会議室B内の機器(例えばエアコン、電灯等)についての電力管理を担当する。また、画像形成装置92の管理区域は実験室Cであり、画像形成装置92は、実験室C内の機器(例えばエアコン、電灯等)についての電力管理を担当する。
【0045】
ここで、画像形成装置1,91,92は、第1の実施の形態の画像形成装置1(図2参照)と同じ構成を採用することができる。すなわち、画像形成装置1,91,92の各々は、印刷装置61、UI装置62、画像読取装置63、制御部64、格納部68およびタイマー部69を備えている。これらの構成についての説明を省略することがある。
付言すると、格納手段の一例としての格納部68は、機器情報の一例としてのテーブル71(図4参照)を格納し、また、関連付け情報の一例としてのテーブル72,73(図5参照)を格納する。また、格納部68は、機器利用予定情報の一例としてのユーザスケジュール情報81と、機器制御予定情報の一例としての機器制御スケジュール情報82,83と、を格納する。
【0046】
また、画像形成装置1における機器制御スケジュール情報82の作成についての処理手順は、図7の(a)に示すものと同じゆえ、その詳細な説明を省略することがある。また、画像形成装置1,91,92において電力管理を行う処理手順は、図7の(b)に示すものと同じゆえ、その詳細な説明を省略することがある。
図7の(a)に示すように、画像形成装置1がユーザスケジュール情報81(図6)を受け付けると(ステップ101参照)、格納(ステップ102参照)の後にユーザスケジュール情報81に基づいて、管理区域ごとに機器制御スケジュール情報を作成する(ステップ103参照)。すなわち、画像形成装置1は、機器制御スケジュール情報82(図8)および機器制御スケジュール情報83(図9)を作成する。
【0047】
機器制御スケジュール情報82は、居室Aにて画像形成装置1が電力制御を行うのに用いられるものであり、機器制御スケジュール情報83は、会議室Bにて画像形成装置91が電力制御を行うのに用いられるものである。したがって、画像形成装置1は、作成した機器制御スケジュール情報82,83を格納部68に格納し、かつ、機器制御スケジュール情報83を画像形成装置91に通信網NWを介してパケット送信する(ステップ104参照)。
【0048】
さらに説明すると、ユーザスケジュール情報81によって管理区域ごとに機器制御スケジュール情報を作成する際に、格納部68に格納している各種のテーブルを参照しても、管理区域を担当している画像形成装置が不明である場合も考えられる。そのような場合には、画像形成装置1は、通信網NWを介してブロードキャストで、該当する管理区画ないし機器の電力管理を実施する画像形成装置を探す。これにより、画像形成装置1は、電力管理を行う画像形成装置を特定することが可能になる。
ここにいうブロードキャストとは、ネットワークNWの全体を意味する特殊なアドレスを指定することによって、ネットワークNWに接続される不特定多数の装置に向かってデータを送信することをいう。
【0049】
図7の(b)に示す処理手順に従って、画像形成装置1は、機器制御スケジュール情報82を用いて電力管理の制御を行い、また、画像形成装置91は、機器制御スケジュール情報83を用いて電力管理の制御を行う。このように、本実施の形態では、異なる管理区域において、省エネについての電力管理を行っている。
【符号の説明】
【0050】
1,91,92…画像形成装置、21,22,31,32…端末装置、41,42…電灯、5…エアコン、61…印刷装置、62…UI装置、65…装置制御部、66…通信制御部、67…機器電力制御部、68…格納部、69…タイマー部、71,72,73…テーブル、81…ユーザスケジュール情報、82,83…機器制御スケジュール情報、NW…通信網、PS…電力管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成についての指示を受け付け、当該指示に基づいて画像を形成する画像形成手段と、
装置本体との通信による電力管理が可能な機器の消費電力を制御するのに用いられる当該機器についての情報である機器情報を取得する機器情報取得手段と、
前記機器と当該機器を利用するユーザとを関連付ける情報である関連付け情報を取得する関連付け情報取得手段と、
前記ユーザが前記機器を利用する予定を特定するための情報である機器利用予定情報を取得する機器利用予定情報取得手段と、
前記機器情報取得手段により取得される前記機器情報、前記関連付け情報取得手段により取得される前記関連付け情報および前記機器利用予定情報取得手段により取得される前記機器利用予定情報を格納する格納手段と、
前記格納手段により格納される前記関連付け情報および前記機器利用予定情報に基づいて、前記機器の消費電力の制御を行う制御時間および制御内容が含まれる機器制御予定情報を作成する作成手段と、
を含む画像形成装置。
【請求項2】
前記作成手段により作成される前記機器制御予定情報および前記格納手段により格納される前記機器情報を用いて、前記制御時間が到来する前記機器を特定し、前記制御内容についての指示を当該機器に送信する制御指示送信手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記装置本体の消費電力が前記画像形成手段により画像形成の指示が受け付けられている場合よりも低い状態である省電力状態への移行および当該省電力状態からの復帰について制御する省電力制御手段と、
前記省電力制御手段により前記装置本体が前記省電力状態へ移行した後の経過時間を計時し、予め定められた時間が経過すると当該省電力制御手段に通知する通知手段と、
をさらに含み、
前記省電力制御手段は、前記通知手段による通知を受けると前記装置本体を前記省電力状態から復帰させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記格納手段は、他の画像形成装置により消費電力が制御される他の機器についての情報を格納し、
前記作成手段により作成される前記機器制御予定情報の中の前記他の機器についての制御予定情報を前記他の画像形成装置に送信する機器制御予定情報送信手段を更に含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
画像形成の指示を受け付けて画像を形成する第1の画像形成装置と、
前記第1の画像形成装置と通信可能に接続され、画像を形成する第2の画像形成装置と、
を含み、
前記第1の画像形成装置は、
当該第1の画像形成装置又は前記第2の画像形成装置との通信による電力管理が可能な機器の消費電力を制御するのに用いられる当該機器についての情報である機器情報を取得する機器情報取得手段と、
前記機器と当該機器を利用するユーザとを関連付ける情報である関連付け情報を取得する関連付け情報取得手段と、
前記ユーザが前記機器を利用する予定を特定するための情報である機器利用予定情報を取得する機器利用予定情報取得手段と、
前記機器情報取得手段により取得される前記機器情報、前記関連付け情報取得手段により取得される前記関連付け情報および前記機器利用予定情報取得手段により取得される前記機器利用予定情報を格納する格納手段と、
前記格納手段により格納される前記関連付け情報および前記機器利用予定情報に基づいて、前記機器の消費電力の制御を行う制御時間および制御内容が含まれる機器制御予定情報を作成する作成手段と、
を備えることを特徴とする電力管理システム。
【請求項6】
前記第1の画像形成装置は、
前記作成手段により作成される前記機器制御予定情報の中の前記第2の画像形成装置により消費電力が制御される機器についての制御予定情報を当該第2の画像形成装置に送信する機器制御予定情報送信手段を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の電力管理システム。
【請求項7】
前記第1の画像形成装置は、
前記作成手段により作成される前記機器制御予定情報および前記格納手段により格納される前記機器情報を用いて、前記制御時間が到来する前記機器を特定し、前記制御内容についての指示を当該機器に送信する制御指示送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載の電力管理システム。
【請求項8】
前記第1の画像形成装置は、
装置本体の消費電力が前記画像形成の指示を受け付けている場合よりも低い状態である省電力状態への移行および当該省電力状態からの復帰について制御する省電力制御手段と、
前記省電力制御手段により前記装置本体が前記省電力状態へ移行した後の経過時間を計時し、予め定められた時間が経過すると当該省電力制御手段に通知する通知手段と、
をさらに備え、
前記省電力制御手段は、前記通知手段による通知を受けると前記装置本体を前記省電力状態から復帰させることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の電力管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−217989(P2010−217989A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−61040(P2009−61040)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】