説明

画像形成装置および電源ユニットの取付構造

【課題】画像形成装置に対して着脱可能な電源ユニットにおいて、着脱時の安全性をより高めた構成を提供する。
【解決手段】外部電源から所定電圧の電力を供給するための電源ユニットが内部に装着される画像形成装置は、外部電源と電気的に接続されたコンデンサーと、コンデンサーの両端と電気的に接続される少なくとも一対の配線と、画像形成装置の本体に対する電源ユニットの相対移動に関連付けて、一対の配線の少なくとも一方を通じてコンデンサーを放電させるための放電機構とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部電源から所定電圧の電力を供給するための電源ユニットが内部に装着される画像形成装置および電源ユニットの取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な電気機器では、各部の動作に必要な電圧を内部的に生成する。このような電源ユニットは、外部電源(典型的には、商用交流電源)からの交流電力を電圧調整や整流することで、目的の電圧を有する直流電力を生成する。このような電源ユニットは、複合機、複写機、ファクシミリなどの画像形成装置にも搭載される。
【0003】
一般的に、電源ユニットには、電力変換動作に必要なコンデンサー(典型的には、平滑コンデンサー)が含まれており、このようなコンデンサーには、外部電源を遮断した後も、電荷が残留することになる。
【0004】
例えば、特開2007−264383号公報(特許文献1)には、発火事故や感電事故等の心配が無い電源ユニットが開示されている。この電源ユニットでは、電源ユニットからキャパシタユニットを単独で出し入れ可能とする構造とすることで、故障の判別を市場においてすることができ、故障部品のみの交換が可能となり、コストダウンとなる。
【0005】
また、特開平11−32430号公報(特許文献2)には、電源回路に大容量のコンデンサーが使用されている場合、電源を切っても電源電圧がしばらく保持され、機器内のマイコンが暴走することなどを防止するための構成が開示されている。より具体的には、電池収納部に弾性バネ片を配置しておき、電池収納部内に電池が存在するか否かにより弾性バネ片が弾性変形することを利用し、電池を電池収納部から取り出す操作に関連して弾性バネ片により弾性バネ片により負荷回路を短絡して、コンデンサーの電荷を瞬時に放電させ、マイコン回路の暴走を停止させ、負荷回路を瞬時にリセットする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−264383号公報
【特許文献2】特開平11−32430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
画像形成装置の中には、使用時には電源ユニットに内部に装着し、修理などの時には、電源ユニット自体を画像形成装置から取り外すことが可能な構成を採用しているものもある。このような構成を採用した場合、上述の特許文献1に開示された構成をそのまま採用することはできない。また、特許文献2に開示された技術は、赤外線リモコン送信器に係るマイコン回路の暴走を停止することのみが想定されており、電圧自体が低いことなどもあり、安全性については考慮されていない。
【0008】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、画像形成装置に対して着脱可能な電源ユニットにおいて、着脱時の安全性をより高めた構成を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のある局面に従えば、外部電源から所定電圧の電力を供給するための電源ユニットが内部に装着される画像形成装置を提供する。画像形成装置は、外部電源と電気的に接続されたコンデンサーと、コンデンサーの両端と電気的に接続される少なくとも一対の配線と、画像形成装置の本体に対する電源ユニットの相対移動に関連付けて、一対の配線の少なくとも一方を通じてコンデンサーを放電させるための放電機構とを含む。
【0010】
好ましくは、電源ユニットは、画像形成装置の本体に対して所定方向にスライドすることで着脱可能に構成される。
【0011】
さらに好ましくは、画像形成装置は、コンデンサーが装着され、一対の配線の少なくとも一方が形成される第1の基板と、アースされた第2の基板とをさらに含む。放電機構は、電源ユニットのスライド動作に応じて、第1の基板上の配線と第2の基板とを電気的に接続する。
【0012】
さらに好ましくは、画像形成装置は、第1の基板と第2の基板との間に配置され、その一部に開口部を有する第3の基板をさらに含む。放電機構は、第2の基板と電気的に接続され、第3の基板の開口部を貫通する方向に伸びる弾性体を含み、弾性体は、電源ユニットのスライドに伴って、第3の基板の開口部を通じて、第1の基板上の配線と電気的に接続される。
【0013】
あるいは好ましくは、画像形成装置は、コンデンサーが装着され、一対の配線が形成される第1の基板と、第1の基板上に形成された一対の配線の間を電気的に接続するスイッチと、第1の基板と略平行に配置されるとともに、凸部が設けられた第2の基板とをさらに含む。放電機構は、電源ユニットのスライドに伴って、第2の基板に設けられた凸部と係合することによりスイッチをオンする方向に相対移動する部材を含む。
【0014】
あるいは好ましくは、画像形成装置は、コンデンサーが装着され、一対の配線の少なくとも一方が形成される第1の基板と、第1の基板と略平行に配置されるとともに、アースされた第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に配置され、その一部に開口部を有する第3の基板と、一端が第2の基板と機械的に接続されるとともに、開口部に位置決めされた弾性体と、弾性体の少なくとも一部と機械的に接続されることで、第3の基板に対する電源ユニットを固定する固定部とをさらに含む。固定部を弾性体と機械的に非接続にすることで、電源ユニットを取り外すことが可能になるとともに、弾性体がコンデンサーをアースする。
【0015】
好ましくは、開口部は、コンデンサーの配置位置の近傍に設けられる。
本発明の別の局面に従えば、画像形成装置における電源ユニットの取付構造を提供する。外部電源から所定電圧の電力を供給するための電源ユニットが画像形成装置の内部に装着される。電源ユニットは、外部電源と電気的に接続されたコンデンサーと、コンデンサーの両端と電気的に接続される少なくとも一対の配線とを含む。取付構造は、画像形成装置の本体に対する電源ユニットの相対移動に関連付けて、一対の配線の少なくとも一方を通じてコンデンサーを放電させるための放電機構を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、画像形成装置に対して着脱可能な電源ユニットにおいて、着脱時の安全性をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態に従う画像形成装置およびそれに装着される電源ユニットを示す模式図である。
【図2】本発明に関連する電源ユニットの回路構成を示す模式図である。
【図3】本発明の実施の形態1に従う画像形成装置に装着される電源ユニットの回路構成を示す模式図である。
【図4】本発明の実施の形態1に従う画像形成装置に装着される電源ユニットの基板構成を示す模式図である。
【図5】本発明の実施の形態1に従う画像形成装置に装着される電源ユニットによる放電動作を説明するための模式図である。
【図6】本発明の実施の形態2に従う画像形成装置に装着される電源ユニットの回路構成を示す模式図である。
【図7】本発明の実施の形態2に従う画像形成装置に装着される電源ユニットによる放電動作を説明するための模式図である。
【図8】本発明の実施の形態2の変形例に従う画像形成装置に装着される電源ユニットによる放電動作を説明するための模式図である。
【図9】本発明の実施の形態3に従う画像形成装置に装着される電源ユニットによる放電動作を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0019】
<全体構成>
まず、本発明の実施の形態に従う画像形成装置およびそれに装着される電源ユニットについて説明する。図1は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置およびそれに装着される電源ユニットを示す模式図である。
【0020】
図1を参照して、本実施の形態に従う画像形成装置の一例としては、複写機、プリンタ、ファクシミリ、複合機(MFP:multi-function peripheral)などが挙げられる。図1には、典型例として複合機(MFP)を示す。
【0021】
画像形成装置1には、外部電源から所定電圧の電力を供給するための電源ユニット100が内部に装着される。このような内部への装着の形態の一例としては、画像形成装置1の前面扉2および3が開閉可能になっており、かつ、画像形成装置1の内部には電源ユニット100が装着される挿入口4が設けられている。これらの前面扉2および3が開放された状態で、電源ユニット100が挿入口4へ装着される。挿入口4の内部には、図示しないコネクタなどが設けられており、電源ユニット100に外部電源(典型的には、商用電源)が供給される。電源ユニット100は、外部電源(例えば、100Vの交流電力)に対して、電圧調整や整流を行なうことで、所定電圧の内部電源を生成する。電源ユニット100は、例えば、5V直流電力、12V直流電力、48V直流電力などを出力する。
【0022】
電源ユニット100を画像形成装置1へ着脱可能にする形態としては、各種の構造を採用することができるが、典型的には、図1に示すように、画像形成装置1の本体に対して電源ユニット100を所定方向にスライドするという構成を採用してもよい。あるいは、所定の台座に対して、電源ユニット100を上側から電源ユニットを装着するような構成を採用してもよい。このように、電源ユニット100は、外部電源(商用電源)から画像形成装置1に電力を供給するために装置本体内に装着される。
【0023】
後述するように、本実施の形態に従う画像形成装置1では、電源ユニット100を着脱する際に、電源ユニット100に含まれるコンデンサーに残留している電荷をより迅速に放電することで、作業員(サービスマンなど)の作業に対する安全性をより高める。
【0024】
<安全性からの課題>
典型的な電源ユニットの保護対策として、電源ユニットの二次側(出力側)の負荷回路において、何らかの異常状態(例えば、過電圧や過電流)が発生した場合には、電源ユニットと二次側の負荷回路の全体とをシャットダウン(開放)する。このようなシャットダウンが生じると、続いて入力側の電源スイッチもオフされる。そのため、電源ユニットに含まれるコンデンサー(例えば、後述するような一次平滑コンデンサー)に電荷が残留した状態のままになってしまう。
【0025】
<関連する解決手段>
上述のような課題に対する一つの解決手段として、図2に示すように、コンデンサーと並列に放電抵抗が設けられる構成が採用されていた。
【0026】
図2は、本発明に関連する電源ユニット100#の回路構成を示す模式図である。図2を参照して、電源ユニット100#は、入力端子TMを介して外部電源(AC入力)を受け付けるとともに、当該外部電力を整流器RECで整流する。入力端子TMと整流器RECとの間は、一対の配線SL1およびSL2を介して接続されている。配線SL1には、ヒューズF11と、フィルター回路FLと、インダクターL11とが直列に接続されている。また、配線SL1と配線SL2との間には、制限抵抗R11と、互いに逆並列に接続されたダイオードD11およびD12からなるクリップ回路と、コンデンサーC11とが並列に接続されている。
【0027】
整流器RECから出力される直流電力は、一対の配線PL1およびNL1を介して、トランスTRへ入力される。なお、配線NL1はコンデンサーC17を介してアースされており、共通のアース線として機能する。この一対の配線PL1およびNL1との間に、平滑コンデンサーC12が並列接続される。すなわち、平滑コンデンサーC12の両端と電気的に接続される少なくとも一対の配線が設けられる。
【0028】
さらに、この平滑コンデンサーC12に対して、放電抵抗R12が並列接続されている。この放電抵抗R12は、平滑コンデンサーC12に残留する電荷を消費することで、平滑コンデンサーC12の両端に生じる電圧(電位)を短時間で降下させる。
【0029】
整流器RECの二次側には、直流電力を断続してトランスTRに供給するための発振回路が設けられている。より具体的には、配線NL1とトランスTRの一次側の一端との間には、トランジスタFETが接続されている。このトランジスタFETは、一例としては、電解効果トランジスタである。より詳細には、トランジスタFETのドレインがトランスTRの一次側の一端と接続されており、ソースが配線NL1と接続されている。また、トランジスタFETのゲートに繋がるノードには、配線NL1に対して、抵抗R15と、直列接続された抵抗R14およびインダクターL14とが並列に接続されている。また、トランジスタFETのドレインとソースとの間には、インダクターL13とコンデンサーC16との直列回路が接続されている。さらに、トランジスタFETのドレインは、インダクターL12およびダイオードD15を介して、配線PL1と接続される。このトランジスタFETのドレインから配線PL1までの経路には、抵抗R13およびコンデンサーC15が並列接続されている。
【0030】
このような回路構成を採用することで、トランジスタFETを断続的にオン/オフさせて、トランスTRの一次側にパルス状の電流を印加できる。すると、トランスTRの二次側には、トランスTRのパルス周波数および変圧比(巻数比)などに応じた電圧が表れる。
【0031】
また、トランスTRの三次側と配線NL1との間には、ダイオードD13とコンデンサーC13との並列回路、および、ダイオードD14とコンデンサーC14との並列回路が接続される。これらは、トランスTRの一次側への過大な入力電圧を防止するための保護回路である。
【0032】
トランスTRの二次側には、整流および平滑回路が設けられる。具体的には、トランスTRの二次側は、一対の配線PL2およびNL2を介して、負荷側へ出力される(DC出力)。すなわち、電源ユニット100内で、商用電源からトランスTRを介して低圧出力する低圧出力部が設けられる。具体的には、配線PL2には、トランスTRの二次側出力を整流するための、インダクターL21およびダイオードD21が直列接続されている。さらに、配線PL1と配線PL2との間には、トランスTRの二次側出力を平滑化するための回路が設けられる。より具体的には、配線PL2とNL2との間には、平滑コンデンサーC22が設けられるとともに、配線PL2には、インダクターL22が設けられる。そして、帰還回路として、インダクターL23およびL24、コンデンサーC21、ならびに、ダイオードD22が設けられる。
【0033】
なお、トランスTRの一次側の配線NL1とトランスTRの二次側の配線NL2とは、コンデンサーC17を介して電気的に接続されている。
【0034】
上述したように、電源ユニットの保護対策として、電源ユニット100#の二次側(出力側)の負荷回路において、何らかの異常状態(例えば、過電圧や過電流)が発生した場合には、電源ユニット100#と二次側の負荷回路の全体とをシャットダウン(開放)する。このようなシャットダウンが生じると、続いて入力側のスイッチSW1もオフされる。なお、スイッチSW1と並列にヒューズF12も接続されており、トランスTRへの過電流が生じた際には、ヒューズF12が溶断して、スイッチSW1をオフするのと同様の効果を生じる。
【0035】
このような状態になると、平滑コンデンサーC12には、遮断直前の印加電圧に応じた電荷が残留することになる。図2に示す電源ユニット100#において、このような残留電荷は、平滑コンデンサーC12と並列接続された放電抵抗R12によって少しずつ消費されることで放電される。そして、平滑コンデンサーC12の電荷が減少することで、平滑コンデンサーC12の両端(配線PL1およびNL1)の電位を安全レベルまで下げて、安全性を確保する。
【0036】
<低消費電力化からの課題>
近年の低消費電力化の流れによって、上述のような放電抵抗R12における電力ロスについても可能な限り低減したいという要望がでてきている。すなわち、図2に示すような放電抵抗R12は、配線PL1とNL1との間に生じる電圧に応じた電力消費(ロス)を常に生じることになる。すなわち、放電抵抗が存在している場合には、通常動作時にも電力を消費してしまうため、スリープ効率が悪化する。そのため、画像形成装置の全体としての消費電力の低減を考えた場合、このような放電抵抗は可能な限り削減することが好ましい。
【0037】
一方で、このような放電抵抗を削減することで、平滑コンデンサーの残留電荷の消費に要する時間(放電時定数)が長くなる。そのため、電源ユニットおよびその周辺を含む電源関係に異常が発生し、サービスマン等が電源ユニットを交換とする際には、感電を防止するために、より長い時間待つ必要がある。
【0038】
例えば、放電抵抗を採用している画像形成装置においては、平滑コンデンサーへの電源が遮断された後、両端に発生する電圧が安全電圧(典型的には、DC60V以下)に低下するための時間として、3分程度に収まるように設計されていた。しかしながら、放電抵抗が削減されてしまうと、平滑コンデンサーの両端電圧が安全電圧まで低下するのに要する時間がより長くなり、サービスマン等が安全に作業できるまでに要する時間が長くなり、サービスマンの作業効率が低下する。また、放電抵抗を採用している画像形成装置と同様の作業効率を維持しようとして、平滑コンデンサーの両端電圧が安全電圧まで低下することを待たずに作業を開始してしまうと、感電の危険性が生じ得る。
【0039】
そこで、本実施の形態に従う画像形成装置1では、後述するように、より安全性の高い電源ユニットを採用する。
【0040】
<実施の形態1>
まず、本発明の実施の形態1に従う画像形成装置1における電源ユニット100の取付構造について説明する。
【0041】
図3は、本発明の実施の形態1に従う画像形成装置1に装着される電源ユニット100の回路構成を示す模式図である。図3を参照して、本実施の形態に従う電源ユニット100では、図2に示す電源ユニット100#に比較して、放電抵抗R12が削除されている。その上で、配線PL1がスイッチ200を介してアースに接続される。すなわち、スイッチ200がオンされる(導通状態になる)ことで、配線PL1の電位はアースの電位まで落とされる。そして、平滑コンデンサーC12に残留していた電荷はスイッチ200を通じてアースへ放電されることになる。
【0042】
配線PL1をアースするスイッチ200およびこのスイッチ200をオンに駆動する機構(後述する)は、一対の配線SL1およびSL2の少なくとも一方を通じて平滑コンデンサーC12を放電させるための放電機構として機能する。このスイッチ200をオンに駆動する機構は、画像形成装置1の本体に対する電源ユニット100の相対移動に関連付けられる。
【0043】
図4は、本発明の実施の形態1に従う画像形成装置1に装着される電源ユニット100の基板構成を示す模式図である。なお、図4には、電源ユニット100の内部における要部の基板構成を図示するものである。
【0044】
図4を参照して、外部電源(商用電源)と電気的に接続された平滑コンデンサーC12は、電源基板110に装着される。この平滑コンデンサーC12は、商用電源の入力側に接続される。この電源基板110には、配線PL1およびNL1の少なくとも一方が形成される。典型的には、電源基板110上には、配線PL1および/またはNL1を実現するための配線パターンが設けられる。この配線PL1および/またはNL1は、対応する平滑コンデンサーC12の端子における電位と略同電位に維持される。また、電源ユニット100内の電源基板110などを保持する電源ユニット板金120が設けられる。この電源ユニット板金120の一部に開口部130が形成されている。
【0045】
電源ユニット100が画像形成装置1に装着されるときに、当該電源ユニット100を保持する電源ユニット台板210がさらに設けられる。電源ユニット台板210は、アースに接続される。すなわち、電源基板110に対して所定の距離だけ離れた位置に、アースされた基板である電源ユニット台板210が設けられる。これにより、アースに接続された電源ユニット台板210と電源ユニット100との間の空間距離を確保できる。
【0046】
アースと電気的に接続され、弾性体(バネなど)で構成される接触子220が電源ユニット台板210の上に設けられる。そして、接触子220は、画像形成装置1の本体に対する電源ユニット100の相対移動に関連付けて、平滑コンデンサーC12に接続された一対の配線(配線PL1およびNL1)の少なくとも一方を通じて平滑コンデンサーC12を放電させるための放電機構の少なくとも一部として機能する。この放電機能の動作について、図5を参照して説明する。
【0047】
図5は、本発明の実施の形態1に従う画像形成装置1に装着される電源ユニット100による放電動作を説明するための模式図である。図5(a)には、電源ユニット100が画像形成装置1に装着された状態を示し、図5(b)には、電源ユニット100が画像形成装置1から取り外された状態を示す。
【0048】
図5に示すように、電源ユニット100は、画像形成装置1に対して相対的にスライド移動可能に構成されており、この電源ユニット100のスライド移動に連動して、平滑コンデンサーC12の電荷が放電されるように構成されている。より具体的には、図3に示すスイッチ200に相当する放電機構は、電源ユニット台板210、電源ユニット台板210の上に設けられた接触子220、および、電源ユニット板金120に形成された開口部130によって構成される。そして、この放電機構は、電源ユニット100のスライド動作に応じて、電源基板110上の配線(図3の配線PL1)とアースされている電源ユニット台板210とを電気的に接続する。すなわち、電源ユニット100を引き出すことによって、弾性体である接触子220が平滑コンデンサーC12の電荷の部分に接触することで、放電が生じる。
【0049】
言い換えれば、本実施の形態に従う放電機構は、電源ユニット台板210と電気的に接続され、電源ユニット板金120の開口部130を貫通する方向に伸びる弾性体(接触子220)を含み、弾性体は、電源ユニット100のスライドに伴って、電源ユニット板金120の開口部130を通じて、電源基板110上の配線(配線PL1)と電気的に接続される。なお、接触子220が平滑コンデンサーC12の端子と直接接触するように構成してもよい。
【0050】
そのため、電源ユニット板金120の開口部130は、平滑コンデンサーC12の配置位置の近傍に設けられることが好ましい。すなわち、電源ユニット板金120においては、平滑コンデンサーC12の略直下に穴が形成されている。
【0051】
このように、本実施の形態に従う画像形成装置は、電源ユニット100の取り外し時において、平滑コンデンサーC12の端子、または、当該端子と略同電位で接続された配線パターン、をアースと電気的に導通する機構を有する。このような構成を採用することにより、サービスマンなどが電源ユニット100を画像形成装置1から取り外す場合などにおいて、平滑コンデンサーC12の残留電荷が即座に放電される。そのため、より高い安全性を確保することができるとともに、放電抵抗を削減することにより消費電力をより低減できる。
【0052】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2に従う画像形成装置1における電源ユニット100Aの取付構造について説明する。
【0053】
図6は、本発明の実施の形態2に従う画像形成装置1に装着される電源ユニット100Aの回路構成を示す模式図である。図6を参照して、本実施の形態に従う電源ユニット100Aでは、図2に示す電源ユニット100#に比較して、放電抵抗R12が削除されている。その上で、配線PL1と配線PL2との間がスイッチ300を介して短絡される。すなわち、スイッチ300がオンされる(導通状態になる)ことで、配線PL1と配線PL2とが短絡され、平滑コンデンサーC12に残留していた電荷は、スイッチ300と直列に接続される放電抵抗R300で熱として消費されることになる。すなわち、本実施の形態に従う電源ユニット100Aは、図2に示す電源ユニット100#において、放電抵抗R12に相当する機能を、特定の状態においてのみ有効化するものに相当する。
【0054】
配線PL1と配線PL2との間を短絡するスイッチ300およびこのスイッチ300をオンに駆動する機構(後述する)は、一対の配線SL1およびSL2の少なくとも一方を通じて平滑コンデンサーC12を放電させるための放電機構として機能する。このスイッチ300をオンに駆動する機構は、画像形成装置1の本体に対する電源ユニット100Aの相対移動に関連付けられる。
【0055】
本実施の形態に従う電源ユニット100Aの基板構成については、上述の図4と同様である。すなわち、電源ユニット100Aは、平滑コンデンサーC12が装着され、一対の配線(配線PL1およびNL1)が形成される電源基板110と、電源ユニット100内の電源基板110などを保持する電源ユニット板金120とが設けられる。そして、電源基板110上には、電源基板110上に形成された一対の配線(配線PL1およびNL1)の間を電気的に接続するスイッチ300(図6)および放電抵抗R300が設けられる。そして、後述するように、電源ユニット100のスライド動作に応じて、電源ユニット板金120に設けられた凸部が相対移動することで、スイッチ300がオンに駆動されることで、平滑コンデンサーC12の電荷が放電される。
【0056】
なお、スイッチ300および放電抵抗R300は、必ずしも電源基板110上に形成される必要はなく、電源ユニット板金120に設けられた凸部の相対移動をスイッチ300のオン/オフ動作と関連付けられる位置であれば、いずれの位置に形成されてもよい。
【0057】
それ以外の構成は、実施の形態1の電源ユニット100と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0058】
図7は、本発明の実施の形態2に従う画像形成装置1に装着される電源ユニット100Aによる放電動作を説明するための模式図である。図7(a)には、電源ユニット100Aが画像形成装置1に装着された状態を示し、図7(b)には、電源ユニット100Aが画像形成装置1から取り外された状態を示す。
【0059】
図7に示すように、電源ユニット100Aは、画像形成装置1に対して相対的にスライド移動可能に構成されており、この電源ユニット100のスライド移動に連動して、平滑コンデンサーC12の電荷が放電されるように構成されている。
【0060】
より具体的には、図6に示すスイッチ300に相当する放電機構は、電源基板110と略平行に配置された電源ユニット台板240、電源ユニット台板240の上に設けられた凸部230、および、電源ユニット板金120に形成された開口部130を貫通可能に配置された移動部材140によって構成される。そして、この放電機構は、電源ユニット100のスライド動作に応じて、電源基板110上に設けられたスイッチ300がオンに駆動され、配線PL1と配線NL1との間を電気的に接続(短絡)する。すなわち、電源ユニット100を引き出すことによるスライドに伴って、電源ユニット台板240に設けられた凸部230と移動部材140とが係合することにより、スイッチ300をオンする方向に移動部材140が相対移動する。このような動作によって、平滑コンデンサーC12の電荷が放電される。なお、凸部230の移動部材140と係合する面は、所定の傾斜を設けておくことが好ましい。
【0061】
このように、本実施の形態に従う放電機構は、平滑コンデンサーC12が装着され、一対の配線(配線PL1およびPL2)が形成される電源基板110と、電源基板110上に形成された当該一対の配線の間を電気的に接続するスイッチ300および放電抵抗R300と、電源基板110と略平行に配置されるとともに、凸部230が設けられた電源ユニット台板240とを有している。そして、この放電機構は、電源ユニット100Aのスライドに伴って、電源ユニット台板240に設けられた凸部230と係合することによりスイッチ300をオンする方向に相対移動する移動部材140を含む。
【0062】
なお、実施の形態1と同様に、電源ユニット板金120の開口部130は、平滑コンデンサーC12の配置位置の近傍に設けられることが好ましい。すなわち、電源ユニット板金120においては、平滑コンデンサーC12の略直下に穴が形成されることが好ましい。
【0063】
このように、本実施の形態2に従う画像形成装置は、電源ユニット100の取り外し時において、平滑コンデンサーC12の端子間、または、当該それぞれの端子と略同電位で接続された一対の配線間を電気的に導通する機構を有する。このような構成を採用することにより、サービスマンなどが電源ユニット100Aを画像形成装置1から取り外す場合などにおいて、平滑コンデンサーC12の残留電荷が即座に放電される。そのため、より高い安全性を確保することができるとともに、放電抵抗を削減することにより消費電力をより低減できる。
【0064】
<実施の形態2の変形例>
上述した実施の形態2に従う電源ユニット100Aに採用されている構成については、実施の形態1に従う放電機構にも利用することができる。すなわち、電源ユニット台板240および移動部材140をいずれもアースした状態にするとともに、平滑コンデンサーC12の端子、または、当該端子と略同電位で接続された配線パターンと移動部材140との電気的な接触を実現することで、平滑コンデンサーC12からの放電を容易に行なう。
【0065】
図8は、本発明の実施の形態2の変形例に従う画像形成装置1に装着される電源ユニット100Bによる放電動作を説明するための模式図である。図8(a)には、電源ユニット100Bが画像形成装置1に装着された状態を示し、図8(b)には、電源ユニット100Bが画像形成装置1から取り外された状態を示す。
【0066】
図8を参照して、電源ユニット台板240がアースされており、この電源ユニット台板240と係合する移動部材140も導電性を有している。本変形例に従う放電機構は、電源ユニット台板240および凸部230と電気的に接続され、電源ユニット板金120の開口部130を貫通する方向に伸びる移動部材140を含み、移動部材140は、電源ユニット100のスライドに伴って、電源ユニット板金120の開口部130を通じて、電源基板110上の配線(配線PL1)と電気的に接続される。なお、移動部材140が平滑コンデンサーC12の端子と直接接触するように構成してもよい。そのため、電源ユニット板金120の開口部130は、平滑コンデンサーC12の配置位置の近傍に設けられることが好ましい。
【0067】
このように、本変形例に従う画像形成装置は、電源ユニット100の取り外し時において、平滑コンデンサーC12の端子、または、当該端子と略同電位で接続された配線パターン、をアースと電気的に導通する機構を有する。このような構成を採用することにより、サービスマンなどが電源ユニット100を画像形成装置1から取り外す場合などにおいて、平滑コンデンサーC12の残留電荷が即座に放電される。そのため、より高い安全性を確保することができるとともに、放電抵抗を削減することにより消費電力をより低減できる。
【0068】
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3に従う画像形成装置1における電源ユニット100Cの取付構造について説明する。
【0069】
本発明の実施の形態3に従う画像形成装置1に装着される電源ユニット100Cの回路構成は、上述した図3と同様である。本実施の形態においては、配線PL1をアースするスイッチ200およびこのスイッチ200をオンに駆動する機構として、以下に説明するような弾性体を用いた構成が採用される。このスイッチ200をオンに駆動する機構は、画像形成装置1の本体に対する電源ユニット100の相対移動に関連付けられる。
【0070】
それ以外の構成は、実施の形態1の電源ユニット100と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0071】
本実施の形態に従う電源ユニット100Cの基板構成についても、上述の図4と同様である。すなわち、電源ユニット100Cは、平滑コンデンサーC12が装着され、一対の配線(配線PL1およびNL1)の少なくとも一方が形成される電源基板110と、電源基板110と略平行に配置されるとともに、アースされた電源ユニット台板270と、電源基板110と電源ユニット台板270との間に配置され、その一部に開口部130を有する電源ユニット板金120とを有する。すなわち、アースに接続された電源ユニット台板270と電源ユニット100との間の空間距離が確保される。
【0072】
図9は、本発明の実施の形態3に従う画像形成装置1に装着される電源ユニット100Cによる放電動作を説明するための模式図である。図9(a)には、電源ユニット100Cが画像形成装置1に装着された状態を示し、図9(b)には、電源ユニット100Cが画像形成装置1から取り外された状態を示す。
【0073】
図9に示すように、電源ユニット100Cは、画像形成装置1の電源ユニット台板270の平面に対して垂直方向に装着可能に構成されており、この電源ユニット100Cの着脱操作に連動して、平滑コンデンサーC12の電荷が放電されるように構成されている。
【0074】
より具体的には、図3に示すスイッチ200に相当する放電機構は、電源基板110と略平行に配置された電源ユニット台板270、その一端が電源ユニット台板270と機械的に接続されるとともに、開口部130に位置決めされた弾性体260、および、弾性体260の自由端に接続される接触子250によって構成される。電源ユニット100Cの装着時には、電源ユニット100Cを固定するためのL字状のフレーム枠290と、接触子250とを貫通するボルト280が挿入される。これにより、電源ユニット100Cは、画像形成装置1に装着(固定)される。すなわち、画像形成装置1は、弾性体260の少なくとも一部と機械的に接続されることで、電源ユニット台板270に対する電源ユニット100Cを固定する固定部であるボルト280を有している。
【0075】
なお、図9には、「弾性体260の少なくとも一部と機械的に接続される」構成の一例として、弾性体260そのものではなく、弾性体260の自由端に接続されている接触子250に設けられた穴にボルト280の先端の一部が嵌合している例を示すが、弾性体260および接触子250が電源基板110と電気的に接触しないように固定する形態であれば、どのような形態を採用してもよい。すなわち、ボルト280の先端を弾性体260と係合することで固定してもよいし、接触子250の上面とボルト280の先端で規制するような構成を採用してもよい。
【0076】
弾性体260および接触子250は、いずれも導電性の材料で構成されており、弾性体260および接触子250の表面はアース電位に維持されることになる。この放電機構では、電源ユニット100Cの取り外しに連動して、弾性体260および接触子250が紙面上側(電源基板110側)に移動し、これによって、平滑コンデンサーC12の端子、または、当該端子と略同電位で接続された配線パターンをアースする。
【0077】
すなわち、図9(b)に示すように、電源ユニット100Cを画像形成装置1から取り外すためには、ボルト280を取り外さなければならない構造となっており、この固定部であるボルト280の取り外しに伴って、平滑コンデンサーC12の残留電荷が放電される。すなわち、本実施の形態に従う画像形成装置1においては、固定部であるボルト280を弾性体260と機械的に非接続にすることで、電源ユニット100Cを取り外すことが可能になるとともに、弾性体260および接触子250が平滑コンデンサーC12をアースする。
【0078】
このように、弾性体260および接触子250は、電源ユニット100Cの取り外しに伴って、電源ユニット板金120の開口部130を通じて、電源基板110上の配線(配線PL1)と電気的に接続される。なお、移動部材140が平滑コンデンサーC12の端子と直接接触するように構成してもよい。そのため、電源ユニット板金120の開口部130は、平滑コンデンサーC12の配置位置の近傍に設けられることが好ましい。
【0079】
なお、図9にはボルト280を電源ユニット台板270の面方向と平行に挿入する形態について例示するが、電源ユニット台板270の面方向と垂直な方向に挿入する形態を採用してもよい。この場合には、例えば、電源ユニット台板270の底面から弾性体260および接触子250へボルトを貫通させることで、接触子250が電源基板110と電気的に接触しないように固定するとともに、電源ユニット100Cの取り外し時には、必然的に、接触子250が電源基板110と電気的に接触するように構成できる。
【0080】
本実施の形態に従う画像形成装置は、電源ユニット100Cの取り外し時において、平滑コンデンサーC12の端子、または、当該端子と略同電位で接続された配線パターン、をアースと電気的に導通する機構を有する。このような構成を採用することにより、サービスマンなどが電源ユニット100Cを画像形成装置1から取り外す場合などにおいて、平滑コンデンサーC12の残留電荷が即座に放電される。そのため、より高い安全性を確保することができるとともに、放電抵抗を削減することにより消費電力をより低減できる。
【0081】
<実施の形態3の変形例>
上述した実施の形態3に従う電源ユニット100Cに採用されている構成については、実施の形態2に従う放電機構にも利用することができる。すなわち、電源基板110上に形成された一対の配線(配線PL1およびNL1)の間を電気的に接続するスイッチ300(図6)および放電抵抗R300を設けておき、このスイッチ300を図9に示す弾性体260および接触子250によってオンするように構成すればよい。このような構成を採用することで、電源ユニット100Cの取り外し時において、平滑コンデンサーC12の残留電荷が放電抵抗R300によって消費される。そのため、より高い安全性を確保することができるとともに、放電抵抗を削減することにより消費電力をより低減できる。
【0082】
<まとめ>
上述したような本発明に係るそれぞれの実施の形態に従う電源ユニットの取付構造としては、以下のようにまとめることができる。
【0083】
(1)電源ユニットが画像形成装置に対してスライドして組み込まれる場合
電源ユニット台板に、バネなどの弾性体を設けておき、電源ユニットが装着されている状態では、弾性力を付勢する状態に維持しておく。そして、何らかの異常状態(例えば、過電圧や過電流)が発生した場合に、電源ユニットを交換する際には、当該弾性体の付勢状態が解かれ、平滑コンデンサーと電気的に接触することで、その残留電荷を放電する。
【0084】
(2)電源ユニットが画像形成装置の所定面に対して配置されて組み込まれる場合
電源ユニット台板に対して電源ユニットをボルトやネジなどで固定した状態において、併せて、弾性体を付勢する状態に固定する。このような構成を採用することで、ボルトやネジなどを外して、電源ユニットを取り外そうとした場合に、弾性体の付勢状態が解かれ、平滑コンデンサーの放電が開始される。
【0085】
このような構成を採用することで、サービスマン等に対する安全性をより高めることができる。
【0086】
なお、本発明の別の局面によれば、以下のような形態も含みうる。すなわち、本発明の別の局面に従う画像形成装置は、商用電源から画像形成装置に電力を供給するために、画像形成装置の本体内に設けられた電源ユニットを有している。電源ユニットは、その内部に設けられた商用電源の入力部にあるコンデンサーと、コンデンサーの端子部および当該端子部と略同電位で電気的に接続された配線パターンと、トランスを介して商用電源を低圧出力する低圧出力部と、それぞれの基板を保持する電源ユニット板金とを含む。さらに、画像形成装置は、安全アースと電気的に接続され、電源ユニットを保持する電源ユニット台板を有する。電源ユニットが画像形成装置に装着されている通常設置時には、コンデンサーの端子部または端子部と略同電位で接続された配線パターンと、安全アースと電気的に接続された電源ユニット台板との間の空間距離を確保し、かつ、電源ユニットが画像形成装置から取り外された取り外し時には、コンデンサーの端子部または端子部と略同電位で接続された配線パターンを電気的に導通する機構を有する。
【0087】
好ましくは、画像形成装置は、電源ユニットをスライドして引き出す機構を有しており、電源ユニットをスライドすることで取り外される。
【0088】
好ましくは、電源ユニット板金のコンデンサーの略直下の位置に穴が形成される。
好ましくは、電気的に導通する機構は、電源ユニット台板に電気的に導通された状態で接続された弾性体を有しており、電源ユニットをスライドして引き出した時には、電源ユニット板金の穴に弾性体が貫通し、コンデンサーの端子部または端子部と略同電位で接続された配線パターンを電気的に導通する。
【0089】
好ましくは、画像形成装置内にスイッチを有しており、電源ユニットの引き出し時にスイッチがオン/オフされることで、コンデンサーの端子部または端子部と略同電位で接続された配線パターンを電気的に導通する。
【0090】
<利点>
上述した本発明に係るそれぞれの実施の形態によれば、コンデンサーと並列された放電抵抗による無駄な電力消費を抑制できるとともに、電源ユニットの取り外し時における安全性をより高めることができる。
【0091】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0092】
1 画像形成装置、2 前面扉、4 挿入口、100,100A,100B,100C 電源ユニット、110 電源基板、120 電源ユニット板金、130 開口部、140 移動部材、200,300,SW1 スイッチ、210,240,270 電源ユニット台板、220,250 接触子、230 凸部、260 弾性体、280 ボルト、290 フレーム枠、C11,C13,C14,C15,C16,C17,C21 コンデンサー、C12,C22 平滑コンデンサー、D11,D13,D14,D15,D21,D22 ダイオード、F11,F12 ヒューズ、FET トランジスタ、FL フィルター回路、L11,L12,L13,L14,L21,L22,L23 インダクター、NL1,NL2,PL1,PL2,SL1,SL2 配線、R11 制限抵抗、R12,R300 放電抵抗、R13,R14,R15 抵抗、REC 整流器、TR トランス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部電源から所定電圧の電力を供給するための電源ユニットが内部に装着される画像形成装置であって、
前記外部電源と電気的に接続されたコンデンサーと、
前記コンデンサーの両端と電気的に接続される少なくとも一対の配線と、
前記画像形成装置の本体に対する前記電源ユニットの相対移動に関連付けて、前記一対の配線の少なくとも一方を通じて前記コンデンサーを放電させるための放電機構とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記電源ユニットは、前記画像形成装置の本体に対して所定方向にスライドすることで着脱可能に構成される、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記コンデンサーが装着され、前記一対の配線の少なくとも一方が形成される第1の基板と、
アースされた第2の基板とをさらに備え、
前記放電機構は、前記電源ユニットのスライド動作に応じて、前記第1の基板上の配線と前記第2の基板とを電気的に接続する、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置され、その一部に開口部を有する第3の基板をさらに備え、
前記放電機構は、前記第2の基板と電気的に接続され、前記第3の基板の前記開口部を貫通する方向に伸びる弾性体を含み、前記弾性体は、前記電源ユニットのスライドに伴って、前記第3の基板の前記開口部を通じて、前記第1の基板上の配線と電気的に接続される、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記コンデンサーが装着され、前記一対の配線が形成される第1の基板と、
前記第1の基板上に形成された前記一対の配線の間を電気的に接続するスイッチと、
前記第1の基板と略平行に配置されるとともに、凸部が設けられた第2の基板とをさらに備え、
前記放電機構は、前記電源ユニットのスライドに伴って、前記第2の基板に設けられた前記凸部と係合することにより前記スイッチをオンする方向に相対移動する部材を含む、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記コンデンサーが装着され、前記一対の配線の少なくとも一方が形成される第1の基板と、
前記第1の基板と略平行に配置されるとともに、アースされた第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置され、その一部に開口部を有する第3の基板と、
一端が前記第2の基板と機械的に接続されるとともに、前記開口部に位置決めされた弾性体と、
前記弾性体の少なくとも一部と機械的に接続されることで、前記第3の基板に対する前記電源ユニットを固定する固定部とをさらに備え、
前記固定部を前記弾性体と機械的に非接続にすることで、前記電源ユニットを取り外すことが可能になるとともに、前記弾性体が前記コンデンサーをアースする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記開口部は、前記コンデンサーの配置位置の近傍に設けられる、請求項4または6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
画像形成装置における電源ユニットの取付構造であって、外部電源から所定電圧の電力を供給するための前記電源ユニットが前記画像形成装置の内部に装着され、
前記電源ユニットは、
前記外部電源と電気的に接続されたコンデンサーと、
前記コンデンサーの両端と電気的に接続される少なくとも一対の配線とを含み、
前記取付構造は、前記画像形成装置の本体に対する前記電源ユニットの相対移動に関連付けて、前記一対の配線の少なくとも一方を通じて前記コンデンサーを放電させるための放電機構を含む、電源ユニットの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−61596(P2013−61596A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201489(P2011−201489)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】