説明

画像形成装置及び画像形成システム

【課題】 上位装置からの印刷データを順番を乱さないで送信でき、上位装置が滞るのを防止する画像形成装置及び画像形成システムを提供する。
【解決手段】 本発明は、記録媒体に付記した第1固有識別情報を読み取る用紙固有識別情報読取部と、上位端末からの画像形成情報及び第2固有識別情報を受信する受信部と、前記第1識別情報及び前記第2識別情報を比較し一致するか否かを判別するデータ判別部と、前記第1識別情報及び前記第2識別情報が一致する場合、前記記録媒体に前記上位端末の画像形成情報に基づく画像データを形成する画像形成部と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誤動作防止機能を有する画像形成装置及び画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の誤動作防止機能を有する画像形成装置及び画像形成システムの従来例は、特開平6−198216号公報(特許文献1)がある。この従来例の場合、記録媒体に記録されたバーコードを読み取り、該当する内容を印刷するものがある。
【0003】
【特許文献1】特開平6−198216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような従来の画像形成装置及び画像形成システムでは、上位装置の印刷の際、印刷データを順序良く送信することができない。そのため、上位装置の印刷機能が渋滞してしまうという欠点がある。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、上位装置から印刷データを順番を乱さないで送信でき、上位装置が滞るのを防止する画像形成装置及び画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、記録媒体に付記した第1固有識別情報を読み取る用紙固有識別情報読取部と、上位端末からの画像形成情報及び第2固有識別情報を受信する受信部と、前記第1識別情報及び前記第2識別情報を比較し一致するか否かを判別するデータ判別部と、前記第1識別情報及び前記第2識別情報が一致する場合、前記記録媒体に前記上位端末の画像形成情報に基づく画像データを形成する画像形成部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
このような発明によれば、第1及び第2固有識別情報が一致する場合、上位端末からの画像形成情報に基づく画像データが、優先して画像形成処理される。
【0008】
また、本発明は、前記画像形成装置及び前記上位端末を備えることを特徴とする画像形成システムであっても良い。
【0009】
このような発明によれば、画像形成システムにおいて、第2固有識別情報が上位端末を表すように作用する。
【発明の効果】
【0010】
以上のように本発明は、上位装置から印刷データを順番を乱さないで送信でき、上位装置が滞るのを防止する画像形成装置及び画像形成システムを提供できるという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1、図2、図3は、本発明に係るイメージスキャナ等の画像形成装置1及び上位端末(ホスト端末)2を備える画像形成システムの構成を示す説明図である。
【0012】
図4の画像形成装置1の印刷用紙3には、用紙固有の識別情報を記録してある点線で示されたRFIDチップ301が埋め込まれ、予め枠線や共通事項が印刷されている。
【0013】
通信部101は、ホスト端末2と通信を行い、ホスト端末2からのデータを受信し、データ判別部102に送る。また、データ判別部102は、RFID読取部108から送られてくる用紙識別情報をホスト端末2に送信する。
【0014】
データ判別部102は、通信部101から送られてきたデータを解析し、認証が不要な印刷データならば、画像形成部104Aの印刷処理部104に送り、認証が必要ならば印刷データと認証情報とをデータ記憶部103に格納すると共に、判断部105に認証が必要なデータを受信したことを通知する。
【0015】
データ記憶部103は、データ判別部102からの印刷データ及び認証情報を格納する。
【0016】
印刷処理部104は、データ判別部102から送られてきた印刷データを基にして、画像処理や用紙の搬送、印字などの一連の印刷処理を行う。また、印刷処理部104では、判断部105からの認証印刷処理要求に従い、データ記憶部103に格納されている印刷データを基に一連の印刷処理を行う。
【0017】
また、判別部105は、データ判断部102から認証が必要なデータを受信したことを通知されると、表示部106に認証が必要なデータを受信したことを表示させ、入力部107から認証開始命令を通知されるまで待機する。入力部107から認証開始命令が通知されると、RFID読取部108に用紙識別情報読取を指示し、RFID読取部108からの用紙識別情報と記憶部103とに格納されている認証情報を比較し、一致したら印刷処理部104に記憶部103に格納されている印刷データの印刷実行を要求する。
【0018】
表示部106は、判断部105からの指示に従い、認証が必要なデータが受信したことを表示する。
【0019】
入力部107は、印刷用紙3の固有識別情報の読取開始及び認証の開始を利用者が指示するボタンである。
【0020】
RFID読取部108は、判断部105の要求により、印刷用紙3のRFIDチップ301より固有識別情報を読み取り、判断部105に固有識別情報を送る。また、入力部107の要求により、印刷用紙3のRFIDチップ301より固有識別情報を読み取り、通信部101を介してホスト端末2に送信する。
【0021】
図3は、ホスト端末2の構成を示すブロック図である。
【0022】
通信部201は印刷装置1と通信を行い、印刷装置1からの印刷用紙3の固有識別情報を受信し、用紙固有識別情報格納部202に格納し、印刷用紙3の固有識別情報を受信したことを判断部203に通知する。また、印刷データ生成部208で生成された印刷データを印刷装置2に送信する。
【0023】
用紙固有識別情報格納部202は、通信部201から送られる印刷用紙3の固有識別情報を格納する。
【0024】
判別部203は、通信部201からの印刷用紙3の固有識別情報を受信したことが通知されると、用紙固有識別情報格納部202から、固有識別情報を読み出し、データ記憶部204に格納されている固有識別情報データベースから一致する固有識別情報があるかどうかを判断する。あるならば、データ記憶部204から、該当する記述情報を読み出し、表示装置205に記述情報を表示し、入力装置206の入力によって記述情報を編集する。入力装置206の入力によって、印刷指示が出されたときに、記述情報をデータ記憶部204に格納し、画像データ生成部208に画像データの生成を指示し、印刷データ生成部209に、印刷データの生成を指示する。また、入力装置206の入力によって、記述情報の保管を指示されると、記述情報をデータ記憶部204に格納する。
【0025】
データ記憶部204は、固有識別情報データベースと、記述情報データベースを持つ。図5は、固有識別情報データベースの構成である。印刷用紙の固有識別情報と、ホスト端末側で管理する記述情報データベースの番号を参照する表である。図6は、記述情報データベースの表の一例である。各記述項目の他に、その項目が印刷されたかどうかを示す項目を持つ。図12は、図6の情報を印刷した印刷用紙3の一例である。新規で作成された、又は追記された部分には最初は印刷がされていないという情報が記録される。
【0026】
表示装置205は、ディスプレイである。入力装置206は、キーボードやマウスである。
【0027】
画像データ生成部207は、判断部203から印刷指示を受けると、データ記憶部204の記述情報を参照し、印刷がまだされていない部分のみの画像データを生成し、印刷データ生成部208に送り、データ記憶部204の印刷の項目を更新する。図13は、図7のデータから生成される画像データである。
【0028】
印刷データ生成部208は、判断部203から印刷データ生成指示を受けると、用紙固有識別情報記憶部204から固有識別情報を読み出し、画像データ生成部207から送信された画像データと合成し、印刷データとして通信部201を介して印刷装置1に送信する。図8は、印刷データの構成を示すもので、プリンタに認証印刷を行わせる命令コードと、固有識別情報である認証情報と、画像データと、から成り立つ。
【0029】
図3から図6を用いて、第1実施の形態の動作を説明する。図3は、第1実施の形態のホスト端末2の構成を示す。
【0030】
利用者が、入力装置206を用いて固有識別情報の読取を要求すると、判断部203は、通信部201が固有識別情報を受信するのを待機する待機モードになる(ステップS1)。
【0031】
次に、画像形成装置1は、通信部201が固有識別情報を受信するまでステップS2を繰り返す(ステップS2)。
【0032】
ステップS2で固有識別情報を受信したら、通信部201は、用紙固有識別情報記憶部202に固有識別情報を格納し、判断部203に固有識別情報を受信したことを通知する(ステップS4)。
【0033】
判断部203は、用紙固有識別情報記憶部202に格納された固有識別情報を読み出し、データ格納部204に格納されている固有識別情報データベースから固有識別情報を検索する(ステップS4)。
【0034】
判断部203は、ステップS4で検索した結果、表があったかどうかを判定する(ステップS5)。
【0035】
ステップS5で検索した結果、表があった場合、判断部203は表を参照し、該当する番号の記述情報データベースの表を読み出す(ステップS6)。
【0036】
ステップS5で記述データがなかった場合、新規データとして、記述情報データベース上にエントリする(ステップS7)。
【0037】
ステップS6で読み出したデータ又はステップS7で作成された新規データを利用者は編集する(ステップS8)。
【0038】
利用者が編集を終了するまでステップS8を繰り返す(ステップS9)。
【0039】
使用者は、編集が終了すると印刷を行うかどうかを入力装置206を使用して選択する(ステップS10)。
【0040】
ステップS10で印刷を行うならば、判断部203は、編集を行った記述情報をデータ格納部204に格納する(ステップS11)。
【0041】
判断部203は、画像データ生成部207に画像データ生成を、印刷データ生成部208に印刷データ生成を指示し、指示を受けた画像データ生成部207は、データ格納部204からステップS11で格納した記述情報を参照し、印刷を行っていない部分のみの画像データを生成し、印刷データ生成部208に送信する。印刷データ生成部208は、画像データ生成部207から送信された画像データと合成し、印刷データとして通信部201に送信する。通信部201は印刷装置1に印刷データを送信する。(ステップS12)。
【0042】
ステップS10で印刷を行わないならば、使用者は、編集情報を保存するかどうかを入力装置206を使用して選択する(ステップS13)。
【0043】
ステップS13で保存を行うならば、判断部203は、判断を行った記述情報をデータ格納部204に格納する(ステップS14)。
【0044】
ステップS14で保存を行わないならば、そのまま終了する。
【0045】
図10は、第1実施の形態の印刷装置1の印刷用紙3の固有識別情報を読み取り動作を説明するための図である。
【0046】
使用者は、RFID読取部108に印刷用紙3をセットする(ステップS15)。
【0047】
印刷装置1は、利用者が入力部107を使用して、印刷用紙3の固有識別情報の読取を開始する指示を出すまで待機する(ステップS16)。
【0048】
ステップS16で、読取開始指示を利用者が行うと、RFID読取部108に印刷用紙301のRFIDチップ301から印刷用紙301の固有識別情報を読み取りを開始する(ステップS17)。
【0049】
RFID読取部108は、印刷用紙301の固有識別情報の読み取りが成功したか否かを判断する(ステップS18)。
【0050】
ステップS18で、印刷用紙301の固有識別情報の読み取りが成功していれば、RFID読取部108は、通信部101を介して固有識別情報をホスト端末2に送信する(ステップS19)。
【0051】
ステップS18で、固有識別情報の読取に失敗すれば、ステップS19の動作を行わない。
【0052】
図5は、第1実施の形態における印刷装置1の動作を説明したものである。
【0053】
通信部101は、ホスト端末2からデータを受信し、データ判別部102に送る(ステップS31)。
【0054】
データ判別部102は、送信データがどのようなデータであるのか判別する(ステップS32)。
【0055】
ステップS32で、送信データが固有識別情報部と印刷データ部とから成る場合、データ判別部102は、送信データを記憶部103に格納し、認証印刷データを受信したことを判別部105に通知する(ステップS33)。
【0056】
判別部105は、表示部106に認証待ちの表示を出すように指示を出し、表示部106は、認証待ちの表示を行う(ステップS34)。
【0057】
判断部105は、使用者が入力部107を使用して、認証開始の要求を行うまで待機する(ステップS35)。
【0058】
RFID読取部108は、固有識別情報の読取が成功したか否か判断する(ステップS37)。
【0059】
ステップS37で、固有識別情報の読取が成功したならば、RFID読取部108は固有識別情報を判断部105に送り、判断部105は記憶部103を参照し、受信した固有識別情報と読み取った固有識別情報とを比較する。
【0060】
ステップS37で、固有識別情報の読取に失敗したならば、ステップS35に戻る。
【0061】
ステップS38は、比較した固有識別情報が一致したならば、判断部105は、印刷修理部104に記憶部103に格納されている印刷データの印刷処理を開始するように指示する。また、ステップS32で認証を必要としない印刷データであった場合、印刷処理部104は、データ判別部102からの送信データの印刷処理を行う(ステップS39)。
【0062】
ステップS38で、比較した固有識別情報が一致しなければ、ステップS35に戻る。
【0063】
図14は、図13の印刷データを図12の用紙に印刷した出力結果である。
【0064】
以上、第1実施の形態によれば、用紙の固有識別番号を用いて用紙の識別を行う構成にしたことにより、必要に応じて追記することのある用紙に印刷する場合においても、本来印刷すべき用紙に確実に印刷することが可能にある。
【0065】
ここで、用紙の固有識別番号にはRFIDを用いたが、バーコードなどの他の手段を用いても同様の効果が得られる。
【0066】
(第2の実施の形態)
第1実施の形態では、印刷装置に固有識別情報を読み取らせることにより、利用者は2度印刷装置に印刷用紙を持っていく必要があった。
【0067】
図15は、第2実施の形態の構成を示す図である。第1実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0068】
RFID読取装置4は、ホスト端末6と接続し、印刷用紙3のRFIDチップ301より印刷用紙3の固有識別情報を読み取り、ホスト端末6に送信する。
【0069】
ホスト端末6は、印刷装置5及びRFID読取装置4と接続する。
【0070】
図16は、印刷装置5の構成を示す図である。第1実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0071】
通信部501は、ホスト端末2と通信を行い、ホスト端末2からの印刷データを受信し、画像形成部104Bのデータ判別部102に送る。
【0072】
入力部507は、認証の開始を利用者が指示するボタンである。
【0073】
RFID読取部508は、判断部505の要求により、印刷用紙3のRFIDチップ301より固有識別情報を読み取り、判断部505に固有識別情報を送る。
【0074】
図17は、ホスト端末6の構成を示す図である。第1実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0075】
通信部601は印刷装置1と通信を行い、印刷装置から用紙の固有識別情報を受信し、用紙固有識別情報格納部202に格納し、用紙の固有識別情報を受信したことを判断部203に通知する。また、印刷データ生成部208で生成された印刷データを印刷装置5に送信する。
【0076】
図18は、第2実施の形態におけるホスト端末6の動作を説明するための図である。第1実施の形態と異なる箇所のみ説明する。
【0077】
利用者が、入力装置206を用いて固有識別情報の読取を要求すると、判断部203は、通信部601がRFID読取装置から固有識別情報を受信するのを待機する待機モードになる(ステップS21)。
【0078】
通信部601がRFID読取装置4から固有識別情報を受信するまでステップS2を繰り返す(ステップS22)。
【0079】
ステップS2で固有識別情報を受信したら、通信部601は、用紙固有識別情報記憶部202に固有識別情報を格納し、判断部203に固有識別情報を受信したことを通知する(ステップS23)。
【0080】
以下、第1実施の形態における通信部201を通信部601と読み替える。
【0081】
第2実施の形態における印刷装置5の動作は、第1実施の形態の動作に対して、通信部101を通信部501、ホスト端末2をホスト端末6、入力部107を入力部507、RFID読取部108をRFID読取部508とそれぞれを読み替えれば良い。
【0082】
以上、第2実施の形態によれば、ホスト端末側に固有識別情報読取装置を設けたことにより、データを参照するために印刷用紙を印刷装置へ持っていく必要がなくなるため、第1実施の形態と同様の効果得られる上に、第1実施の形態より利用者の利便性が高まる。
【0083】
(第3実施の形態)
図19は、第3実施の形態の構成を示す図である。第2実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0084】
図20は、印刷装置7の構成を示す図である。第2実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0085】
記憶部703は、データ判別部102からの送信データを格納する。同時に、複数のデータを格納することが可能である。
【0086】
印刷処理部704は、画像形成部104Cのデータ判別部102から送信された印刷データを基にして、画像処理や用紙の搬送、印字などの一連の印刷処理を行う。また、判断部705からの要求に従い、用紙の搬送や、データ記憶部703に格納されている複数の印刷データから、判断部705から指示された任意の印刷データを読み出し、そのデータを基に一連の印刷処理を行う。
【0087】
判断部705は、データ判別部102から認証が必要なデータを受信したことを通知されると、表示部106に認証が必要なデータを受信したことを表示させ、入力部507から認証開始命令を通知されるまで待機する。
【0088】
入力部507から認証開始命令が、通知されると、印刷処理部704に用紙の搬送を開始させ、RFID読取部508に用紙識別情報読取を指示する。
【0089】
RFID読取部508から送信される用紙識別情報と記憶部503に格納されている認証情報を比較し、一致したものがある場合、該当する印刷データを記憶部703から読取印刷を行うように、印刷処理部704に要求する。一致しなかった場合、そのまま印刷を行わず、用紙の排出を行うように、印刷処理部704に指示する。
【0090】
RFID読取部708は、印刷処理部704の用紙搬送経路の途中にある。
【0091】
図24は、記憶部703に格納されるデータの一例である。ホスト端末6から複数送信された認証コード及び画像データから成る印刷データがそれぞれ格納されている。
【0092】
図25は、使用者が印刷装置7の用紙トレイにセットする用紙を示す。ここで、用紙の順番は、ホスト端末6から送信されたデータの順ではなく、また、印刷を行わない用紙も混入している。
【0093】
図26は、印刷結果を示す。認証コードに関連付けられた画像データが、同一の認証コードを持つ用紙に印刷され、印刷データが記憶部703に格納されていない用紙には印刷を行わない。
【0094】
図22は、第3実施の形態における印刷装置7の動作を説明したものである。第1実施の形態と異なる箇所のみを説明する。
【0095】
ステップS32で、データが固有識別情報部と印刷データ部とから成る場合、データ判別部102は、データを記憶部703に格納し、認証印刷データを受信したことを判断部705に通知する。このとき、データが記憶部703にすでに格納されている場合、順次追加する(ステップS41)。
【0096】
使用者が入力部707を使用して、認証開始の要求を行うか、ホスト端末6から印刷データを受信するまで待機する。ホスト端末6から印刷データを受信した際には、ステップS32、S41、S34及びステップS49の動作を行う(ステップS43)。
【0097】
ステップS42で、使用者が認証開始の要求を行うと、判断部705は、印刷処理部704に用紙の搬送を開始させ、RFID読取部708に印刷用紙の固有識別番号を読み取り動作を行わせる(ステップS44)。
【0098】
ステップS44で、固有識別情報の読取が成功したならば、RFID読取部708は、固有識別情報を判断部705に送信し、判断部705は、記憶部703を参照し、受信した固有識別情報と読み取った固有識別情報とを比較する(ステップS45)。
【0099】
ステップS38では、比較した固有識別情報が一致したならば、判断部105は、印刷処理部104に記憶部103に格納されている印刷データの印刷処理を開始するように指示する(ステップS46)。
【0100】
ステップS44で、固有識別情報の読取に失敗した場合、及びステップS45において、比較した固有識別情報が一致しなければ、搬送を行っている用紙には印刷を行わず、そのまま排出する(ステップS47)。
【0101】
判断部705は、記憶部703を参照し、認証印刷データが残っているかどうかを確認する。残っている場合、ステップS42以下の動作を行う(ステップS48)。
【0102】
ステップS32で認証を必要としない印刷データである場合、印刷処理部704は、データ判別部102からの送信データの印刷処理を行う(ステップS48)。
【0103】
以上、第3実施の形態によれば、印刷装置1の用紙搬送路に固有識別情報装置を設けたことにより、第2実施の形態と同様の効果を得られると共に、複数の印刷データに対して、一回の操作で印刷を行うことが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0104】
以上説明した本発明の実施の形態では、プリンタ装置について記述したが、複写機及びファクシミリやMFP装置に本発明の画像形成装置において利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の第1の実施の形態における画像形成システムの構成を示す図である。
【図2】図1の画像形成装置(印刷装置)1の構成を示すブロック図である。
【図3】図1のホスト端末2の構成を示すブロック図である。
【図4】図1の印刷用紙3の構成を示す説明図である。
【図5】図3のデータ記憶部204に格納されている固有識別情報データベースを示す表である。
【図6】図3のデータ記憶部204に格納されている第1の記述情報データを示す表である。
【図7】図3のデータ記憶部204に格納されている第2の記述情報データを示す表である。
【図8】印刷データの構成を示す図である。
【図9】ホスト端末2の動作を示す説明図である。
【図10】図1の画像形成装置(印刷装置)1における用紙固有識別情報読取の動作のフローチャートである。
【図11】図1の画像形成装置(印刷装置)1の印刷時の動作のフローチャートである。
【図12】印刷用紙3の印刷済みのものを示す図である。
【図13】ホスト端末2から送信される印刷データを示す図である。
【図14】画像形成装置(印刷装置)1の印刷結果を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態における画像形成システムの構成を示す図である。
【図16】図15の画像形成装置(印刷装置)5の構成を示すブロック図である。
【図17】図15のホスト端末6の構成を示すブロック図である。
【図18】図15のホスト端末6の動作のフローチャートである。
【図19】本発明の第3の実施の形態における画像形成システムの構成を示す図である。
【図20】図19の画像形成装置(印刷装置)7の構成を示すブロック図である。
【図21】図19の画像形成装置(印刷装置)7のフローチャート図である。
【図22】図21の続きのフローチャート図である。
【図23】図22の続きのフローチャートである。
【図24】図20の記憶部703に格納される印刷データを示す図である。
【図25】図20の画像形成装置(印刷装置)7のトレイにセットされる印刷用紙3を示す図である。
【図26】図25の出力結果を示す図である。
【符号の説明】
【0106】
1 画像形成装置(印刷装置)
2 ホスト端末
3 印刷用紙
4 RFID読取装置
5 画像形成装置(印刷装置)
6 ホスト端末
7 画像形成装置(印刷装置)
101 通信部
102 データ判別部
103 記憶部
104 印刷処理部
104A、104B、104C 画像形成部
105 判断部
106 表示部
107 入力部
108 RFID読取部
201 通信部
202 用紙固有識別情報記憶部
203 判断部
204 データ記憶部
205 表示部
206 入力装置
207 画像データ生成部
208 印刷データ生成部
301 RFIDチップ
501 通信部
507 入力部
508 RFID読取部
703 記憶部
704 印刷処理部
705 判断部
708 RFID読取部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に付記した第1固有識別情報を読み取る用紙固有識別情報読取部と、
上位端末からの画像形成情報及び第2固有識別情報を受信する受信部と、
前記第1識別情報及び前記第2識別情報を比較し一致するか否かを判別するデータ判別部と、
前記第1識別情報及び前記第2識別情報が一致する場合、前記記録媒体に前記上位端末の画像形成情報に基づく画像データを形成する画像形成部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記画像形成部は、
前記第1識別情報の読み取りの際に入力印刷データを入力する入力部と、
前記データ判別部で前記第1識別情報及び前記第2識別情報が一致しない場合、前記入力印刷データは認証が必要であると判断し、認証印刷処理要求を生成する判断部と、
前記入力画像データ及びその認証情報を格納する記憶部と、
前記認証印刷処理要求に応じて前記入力画像データを生成する印刷処理部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像形成装置に接続される前記上位端末において、
前記第2固有識別情報を記憶する用紙固有識別情報記憶部と、
前記第2固有識別情報を前記受信部へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする上位端末。
【請求項4】
請求項1に記載の画像形成装置及び請求項3に記載の上位端末を備えることを特徴とする画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2007−203701(P2007−203701A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−28353(P2006−28353)
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】