説明

画像形成装置及び画像形成システム

【課題】 読取送信処理を行う際、画像形成装置を占用する時間を減少可能な画像形成装置及び画像形成システムを提供する
【解決手段】 本発明に係る画像形成装置において、受信端末と通信可能に接続されている画像形成装置であって、原稿を読み取って画像データを形成する読取形成部と、受信端末の識別子の入力画面を表示して、ユーザに識別子を入力させる表示入力部と、入力された識別子に基づいて、形成された画像データを受信端末へ送信する送信部とを備え、読取形成部に原稿の読み取りを開始させると共に、表示入力部に入力画面を表示させる制御部を更に備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を読み取って画像データを形成し、該画像データを送信する読取送信処理を行うための画像形成装置及び画像形成システムに関し、特に、該読取送信処理を行う際、画像形成装置を占用する時間を減少可能な画像形成装置及び画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複合機のような画像形成装置と、インターネットなどを介して該画像形成装置と接続されている受信端末とを含む画像形成システムにおいて、従来では、画像形成装置はまず原稿を読取形成部にセットさせ、そして、受信端末のアドレス(即ち、送信先)を識別子としてユーザに入力させるための入力指示画面を表示し、ユーザによってアドレスが入力された後、原稿の読み取りを開始して画像データの形成を行い、その後、形成した画像データを、入力した送信先に送信する。
【0003】
該のような画像形成装置及び画像形成システムについて、例えば、下記特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開2008−236581号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来では、原稿を読み取る前に、必ず画像形成装置にて送信先を入力しなければいけない。そのため、一つの原稿に対する読取送信処理を行うためには、画像形成装置を長時間占用する必要がある。該ことから、例えば、異なる複数の送信先に、それぞれの原稿を読み取って送信する場合、続いて処理すべき原稿に対して、その読取送信処理が遅れてしまうと共に、ユーザを長時間待たせてしまう。それで、多数の読取送信処理を適時に完成することができないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
〈構成1〉
本発明は、画像形成装置を提供する。
本発明に係る画像形成装置は、受信端末と通信可能に接続されている画像形成装置であって、原稿を読み取って画像データを形成する読取形成部と、受信端末の識別子の入力画面を表示して、ユーザに識別子を入力させる表示入力部と、入力された識別子に基づいて、形成された画像データを受信端末へ送信する送信部とを備え、読取形成部に原稿の読み取りを開始させると共に、表示入力部に入力画面を表示させる制御部を更に備えることを特徴とする。
【0006】
〈構成2〉
更に、本発明は、一つの画像形成システムを提供する。
本発明に係る画像形成システムは、受信端末と、該受信端末と通信可能に接続されている画像形成装置とを備える画像形成システムにおいて、画像形成装置は、原稿を読み取って画像データを形成する読取形成部と、受信端末の識別子を画像形成装置にて入力するか否を、ユーザに選択させるための選択画面を表示してユーザに選択させる第一表示入力部と、読取形成部に原稿の読み取りを開始させると共に、第一表示入力部に選択画面を表示させ、識別子を入力することが選択されると、第一表示入力部に識別子の入力画面を表示させてユーザに識別子を入力させる制御部と、入力された識別子に基づいて、形成された画像データを受信端末へ送信する第一送信部と、識別子を入力しないことが選択されると、形成された画像データを記憶する画像記憶部とを備えることを特徴とする。
【0007】
〈構成3〉
更に、本発明は、他の一つの画像形成システムを提供する。
本発明に係る画像形成システムは、受信端末と、受信端末と通信可能に接続されている画像形成装置と、受信端末と通信可能に接続されている情報処理装置と、画像形成装置及び情報処理装置のいずれにも読書接続可能な移動式記憶ユニットとを備える画像形成システムにおいて、画像形成装置は、原稿を読み取って画像データを形成する読取形成部と、受信端末の識別子を画像形成装置にて入力するか否を、ユーザに選択させるための選択画面を表示してユーザに選択させる第一表示入力部と、読取形成部に原稿の読み取りを開始させると共に、第一表示入力部に選択画面を表示させ、識別子を入力することが選択されると、第一表示入力部に識別子の入力画面を表示させてユーザに識別子を入力させ、識別子を入力しないことが選択されると、形成された画像データを移動式記憶ユニットに記憶させ第一制御部と、入力された識別子に基づいて、形成された画像データを受信端末へ送信する第一送信部とを備え、情報処理装置は、識別子の入力画面を表示して、ユーザに識別子を入力させるための第二表示入力部と、画像データを受信端末へ送信する第二送信部と、移動式記憶ユニットが接続されていると、第二表示入力部に識別子の入力画面を表示させ、識別子がユーザによって入力させると、第二送信部に、入力された識別子に基づいて、移動式記憶ユニットに記憶されている画像データを受信端末へ送信させる第二制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る画像形成装置及び画像形成システムによれば、原稿がセットされた直後、送信先が入力されたか否かと関係なく、原稿の読み取りを開始し、また、送信先の入力に対して、原稿の読み取りの開始と共に、画像形成装置にて同時に行われることから、送信先の入力作業が画像形成装置を独占して利用することがなくなり、原稿の読取送信処理における画像形成装置の占用時間を減少することができる。これによって、複数の原稿の読取送信処理を行う場合、それらの読取処理を連続的に行わえるから、ユーザの待ち時間を減少することができる。その結果、多数の読取送信処理を適時で速めに完成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図を用いる実施形態で、本発明に係る画像形成システムを、画像形成装置と共に詳細に説明する。
【実施例1】
【0010】
〈実施例1の構成〉
図1は、本発明に係る画像形成システム100の実施例1における構成を示すブロック図である。
本発明に係る画像形成システム100は、図1に示されているように、画像形成装置110と、通信網111を介して画像形成装置110と通信可能に接続されている受信端末112とを含む。
画像形成装置110は、原稿の画像データを受信端末112に送信する送信機能と、原稿をコピーするコピー機能とを有している。該画像形成装置110は、読取形成部113と、画面格納部114と、表示入力部115と、一時記憶部116と、送信先記憶部117と、送信部118と、画像記憶部119と、印刷部120と、制御部121とを備えている。
【0011】
読取形成部113は、セットされた原稿を読み取って画像データを形成する機能を有する。
画面格納部114は、送信先、即ち、受信端末112のアドレスをユーザに入力させるための送信先入力画面を格納し、また、画像形成装置110の送信機能或いはコピー機能をユーザに選択させるための機能選択画面、FAX或いはEメールなどの送信方式をユーザに指定させるための送信方式選択画面、及び読み取り作業を開始させるための読取予告画面などを格納する機能を有する。
表示入力部115は、送信先入力画面、機能選択画面、送信方式選択画面、及び読取予告画面などを表示する表示機能を有し、また、送信先などのデータを入力する入力機能を有する。
【0012】
一時記憶部116は、ユーザによって入力された送信先データを一時的に記憶し、また、ユーザによって指定された送信方式を示す送信方式データ、及び読取形成部113に形成された画面データなどを一時的に記憶する機能を有する。
送信先記憶部117は、送信先データを記憶する機能を有する。
【0013】
送信部118は、送信先及び送信方式データに基づいて、通信網111を介して、画像データを、対応の受信端末112へ送信する機能を有する。
画像記憶部119は、画像データを記憶する機能を有する。
印刷部120は、ユーザがコピー機能を選択する場合、画像データを印刷する機能を有する。
制御部121は、それら各部を制御する機能を有する。
【0014】
尚、画像形成システム110における受信端末112は、LANからなる通信網111を介して画像形成装置110と接続されているPCであってもよいし、電話網からなる通信網111を介して画像形成装置110と接続されているFAXなどであってもよい。
受信端末112がPCである場合、対応する送信先はEメールアドレスであり、受信端末112がFAXである場合、対応する送信先はFAX番号である。
【0015】
〈実施例1の動作〉
次に、本発明に係る画像形成システム100の動作を、フローチャートに沿って説明する。
図2は、本発明に係る画像形成システム100の実施例1における動作を示すフローチャートである。
画像形成装置110において、まず、制御部121は、表示入力部115を起動し、該表示入力部115に、機能選択画面を表示させ、送信機能或いはコピー機能をユーザに選択させる(ステップ1)。
【0016】
コピー機能が選択される場合、制御部121は、読取形成部112を起動して、該読取形成部112に原稿を読み取らせて画像データを形成させ、形成された画像データを一時記憶部116に記憶させる(ステップ2)。
そして、制御部121は、印刷部120を起動し、該印刷部120に、一時記憶部116に記憶された画像データを印刷させ(ステップ3)、作業を終了する。
【0017】
また、ステップ1において送信機能が選択される場合、制御部121は、表示入力部115に、送信方式選択画面を表示させ、選択された送信方式データを一時記憶部116に記憶させる(ステップ4)。本実施例において、例えば、受信端末112がPCである場合、対応する送信方式として「Email」を指定する。
【0018】
続いて、制御部121は、表示入力部115に、読取予告画面を表示させる(ステップ5)。
図3は、読取予告画面122を示す説明図である。
読取予告画面122には、図3に示されているように、スタートボタン123が設けられている。
スタートボタン123がユーザによって押下されると、制御部121は、読取形成部113を起動して、該読取形成部113に、セットされた原稿の読み取りを開始させ、これと共に、表示入力部115に送信先入力画面を表示させる(ステップ6)。
【0019】
図4は、送信先入力画面124を示す説明図である。
送信先入力画面124には、図4に示すように、新たな送信先を入力するための送信先入力領域125が設けられ、また、「送信先リスト」ボタン126及び「確定」ボタン127が設けられている。
ユーザは、送信先入力領域125にて新たな送信先を入力して「確定」ボタン127を押下することによって、送信先の入力を実現することができる。また、ユーザは新たな送信先を入力せず、「送信先リスト」ボタン126を押下すると、送信先記憶部117に予め記憶されている送信先のリストが画面に表示され、ユーザは、このリストから送信先を指定することによって送信先の入力を実現することができる。
【0020】
送信先を新たに入力し、或いはリストから指定することによって、送信先が入力された(ステップ7)後、制御部121は、該送信先を送信先データとして一時記憶部116に記憶させる(ステップ8)。
尚、ユーザが新たなる送信先を入力する場合、制御部121は、入力された送信先を送信先記憶部117にも記憶させる。
【0021】
一方、読取形成部113は、原稿を読み取りながら画像データを形成する(ステップ9)。
制御部121は、読取形成部113によって形成された画像データを、一時記憶部116に記憶させる(ステップ10)。
【0022】
原稿の読み取り及び送信先の入力の両方が完了した後、制御部121は、送信部118を起動し、送信先データに基づいて、送信部118に、画像データを対応の受信端末112へ送信させる(ステップ11)
【0023】
送信が完了した後、制御部121は、表示入力部115に、「送信が完了しました」を示すと共に、「画像データを削除しますか」を示す削除選択画面を表示させる(ステップ12)。該削除選択画面は、送信された画像データを削除するか否かをユーザに選択させるためのものである。
削除する場合、制御部121は、一時記憶部116に記憶されている全てのデータを削除し(ステップ13)、作業を終了する。
削除しない場合、制御部121は、送信先に対応して、一時記憶部116に記憶されている画像データを、画像記憶部119に記憶させ、そして、一時記憶部116に記憶されている画像データを削除し(ステップ14)、作業を終了する。
【0024】
〈実施例1の効果〉
本発明に係る実施例1によれば、原稿がセットされた直後、原稿の読み取りを開始すると共に、送信先の入力を行うから、送信先の入力作業が画像形成装置を独占して利用することがなくなり、原稿の読取送信処理における画像形成装置の占用時間を減少することができる。これによって、複数の原稿の読取送信処理を行う場合、それらの読取処理を連続的に行えるから、ユーザの待ち時間を減少することができる。その結果、多数の読取送信処理を適時で速めに完成することができる。
【実施例2】
【0025】
次に、実施例2について説明する。
尚、実施例1におけると同様な構成について、同一の符号を与え、そして、同様な説明を省略する。
〈実施例2の構成〉
図5は、本発明に係る画像形成システム200の実施例2における構成を示すブロック図である。
本発明に係る画像形成システム200は、図5に示されているように、受信端末112と、通信網111を介して受信端末112と通信可能に接続されている画像形成装置210と、通信網202を介して画像形成装置210と通信可能に接続されている情報処理装置230とを含む。
画像形成装置210は、原稿の画像データを受信端末112に送信する送信機能と、原稿をコピーするコピー機能とを有している。該画像形成装置210は、読取形成部113と、第一画面格納部212と、第一表示入力部213と、第一一時記憶部214と、第一送信先記憶部215と、画像記憶部216と、第一通信部218と、印刷部120と、第一制御部220とを備えている。
【0026】
第一画面格納部212は、画像形成装置210にて送信先を入力するか否かをユーザに選択させるための入力選択画面と、送信先をユーザに入力させるための送信先入力画面とを格納し、また、画像形成装置210の送信機能或いはコピー機能をユーザに選択させるための機能選択画面、FAX或いはEメールなどの送信方式をユーザに指定させるための送信方式選択画面、及び読み取り作業を開始させるための読取予告画面122などを格納する機能を有する。
第一表示入力部213は、入力選択画面、送信先入力画面、機能選択画面、送信方式選択画面、及び読取予告画面などを表示する表示機能と、送信先などのデータを入力する入力機能とを有する。
【0027】
第一一時記憶部214は、ユーザによって入力された送信先データを一時的に記憶し、また、読取形成部113に形成された画面データなどを一時的に記憶する機能を有する。
第一送信先記憶部215は、送信先を記憶する機能を有する。
【0028】
図6は、画像記憶部216の構成を示す説明図である。
画像記憶部216には、図6に示すように、「画像内容」、「送信方式」、「送信先」などの項目が設けられている。
これらの項目に対応して、「画像データ1」、「画像データ2」などの画像データと、「FAX」、「Email」などの送信方式データと、「12345678」、「aaa@bbb」などの送信先データが記憶されている。
【0029】
第一通信部218は、第一送信部218aと、第一受信部218bとを含む。第一送信部218aは、様々なデータと制御信号を、受信端末112及び情報処理装置230へ送信する機能を有し、第一受信部218bは、情報処理装置230からデータと制御信号を受信する機能を有する。
【0030】
情報処理装置230は、第二画面格納部231と、第二表示入力部232と、第二一時記憶部233と、第二送信先記憶部234と、第二通信部235と、第二制御部236とを備えている。
【0031】
第二画面格納部231は、送信先をユーザに入力させるための送信先入力画面などを格納する機能を有する。
第二表示入力部232は、送信先入力画面などを表示する表示機能と、送信先などのデータを入力する入力機能を有する。
第二一時記憶部233は、第二表示入力部232に入力されたデータ及び画像形成装置から受信したデータを一時的に記憶する機能を有する。
第二送信先記憶部234は、送信先を記憶する機能を有する。
第二通信部235は、第二送信部235aと第二受信部235bを含み、画像形成装置210と通信する機能を有する。
第二制御部236は、情報処理装置230における各部を制御する機能を有する。
【0032】
〈実施例2の動作〉
図7は、本発明に係る画像形成システム200の実施例2における動作を示すフローチャートである。
画像形成装置210において、まず、第一制御部220は、第一表示入力部213を起動し、該表示入力部213に、機能選択画面を表示させ、送信機能或いはコピー機能をユーザに選択させる(ステップ1)。
【0033】
コピー機能が選択される場合、第一制御部220は、読取形成部113を起動して、該読取形成部113に原稿を読み取らせて画像データを形成させ、形成された画像データを第一一時記憶部214に記憶させる(ステップ2)。
そして、第一制御部220は、印刷部120を起動し、該印刷部120に、第一一時記憶部214に記憶された画像データを印刷させ(ステップ3)、作業を終了する。
【0034】
また、ステップ1において送信機能が選択される場合、制御部220は、第一表示入力部213に、送信方式選択画面を表示させ、選択された送信方式データを画像記憶部216に記憶させる(ステップ4)。本実施例において、例えば、受信端末112がPCである場合、対応する送信方式として「Email」を指定する。
【0035】
続いて、第一制御部220は、第一表示入力部213に、読取予告画面122を表示させる(ステップ5)。
読取予告画面122に設けられているスタートボタン123がユーザによって押下されると、第一制御部220は、読取形成部113を起動すると共に、第一表示入力部213に入力選択画面を表示させる(ステップ6)。
起動された読取形成部113は、原稿を読み取って画像データを形成し、第一制御部220は、形成された画像データを画像記憶部216に記憶させる(ステップ7)。
【0036】
一方、第一制御部220は、入力選択画面を介して、ユーザに、画像形成装置210にて送信先を入力するか否かを選択させる(ステップ8)。
図8は、入力選択画面217を示す説明図である。
入力選択画面217には、図8に示すように、送信先の入力を肯定するための「はい」ボタンと否定するための「いいえ」ボタンが設けられている。
「はい」ボタンが押下されると、第一制御部220は、画像記憶部216に記憶されている送信方式データに対応して、第一表示入力部213に送信先入力画面124を表示させ、送信先をユーザに入力させ、入力された送信先を送信先データとして画像記憶部216に記憶させる(ステップ9)。
【0037】
また、ステップ8において「いいえ」ボタンが押下されると、第一制御部220は、第一通信部218の第一送信部218aに、送信先の入力要求信号を情報処理装置230へ送信させる(ステップ10)。該入力要求信号は、画像記憶部216に記憶されている送信方式データを含んでいる。
情報処理装置230において、第二制御部236は、第二通信部235の第二受信部235bを介して、入力要求信号を受信し、該入力要求信号に対応して、第二表示入力部232に送信先入力画面124を表示させ、ユーザに送信先を入力させ、入力された送信先を送信先データとして第二一時記憶部233に記憶させる(ステップ11)。
【0038】
続いて、第二制御部236は、入力された送信先を含む送信要求信号を作成し、第二通信部235の第二送信部235aに、この送信要求信号を画像形成装置210へ送信させる(ステップ12)。
画像形成装置210において、第一制御部220は、情報処理装置230からの送信要求信号を受信し、該送信要求信号から送信先データを読み出して、画像記憶部216に記憶させる(ステップ13)。
【0039】
ステップ7において画像データの形成及び記憶が完了し、また、ステップ9或いはステップ13において送信先の入力及び記憶も完了した後、第一制御部220は、送信先データに基づいて、第一送信部218aに、画像データを対応の受信端末112へ送信させる(ステップ14)。
【0040】
送信を完了した後、第一制御部220は、画像記憶部216に記憶されている画像データを削除し(ステップ15)、作業を終了する。
【0041】
〈実施例2の効果〉
本発明に係る実施例2によれば、原稿がセットされた直後、送信先が入力されたか否かと関係なく、原稿の読み取りを開始し、また、送信先の入力に対して、一つは、原稿の読み取りの開始と共に、画像形成装置にて同時に行われ、もう一つは、画像形成装置に接続されている情報処理装置にて行われることから、送信先の入力作業が画像形成装置を独占して利用することがなくなり、原稿の読取送信処理における画像形成装置の占用時間を減少することができる。これによって、複数の原稿の読取送信処理を行う場合、それらの読取処理を連続的に行えるから、ユーザの待ち時間を減少することができる。その結果、多数の読取送信処理を適時で速めに完成することができる。
【実施例3】
【0042】
次に、実施例3について説明する。
尚、実施例2におけると同様な構成について、同一の符号を与え、そして、同様な説明を省略する。
〈実施例3の構成〉
図8は、本発明に係る画像形成システム300の実施例3における構成を示すブロック図である。
本発明に係る画像形成システム300は、図8に示されているように、受信端末112と、通信網111を介して該受信端末112と通信可能に接続されている画像形成装置310と、通信網202を介して画像形成装置310と通信可能に接続されている情報処理装置330とを含む。
【0043】
画像形成装置310は、原稿の画像データを受信端末112に送信する送信機能と、原稿をコピーするコピー機能とを有している。該画像形成装置310は、読取形成部113と、第一画面格納部312と、第一表示入力部313と、第一一時記憶部314と、第一送信先記憶部315と、画像記憶部316と、第一通信部318と、印刷部120と、第一制御部320とを備えている。
【0044】
第一画面格納部312は、画像形成装置310にて送信先を入力するか否かをユーザに選択させるための入力選択画面217と、送信先をユーザに入力させるための送信先入力画面とを格納し、また、画像形成装置310の送信機能或いはコピー機能をユーザに選択させるための機能選択画面、FAX或いはEメールなどの送信方式をユーザに指定させるための送信方式選択画面、及び読み取り作業を開始させるための読取予告画面122などを格納する機能を有する。
第一表示入力部313は、入力選択画面217、送信先入力画面124、機能選択画面、送信方式選択画面、及び読取予告画面122などを表示する表示機能と、送信先などのデータを入力する入力機能とを有する。
【0045】
第一一時記憶部314は、ユーザによって入力された送信先データを一時的に記憶し、また、読取形成部113に形成された画面データなどを一時的に記憶する機能を有する。
第一送信先記憶部315は、送信先を記憶する機能を有する。
【0046】
図10は、画像記憶部316の構成を示す説明図である。
画像記憶部316には、図10に示すように、「画像内容」、「区別データ」、「送信方式」、「送信状態」、「送信先」などの項目が設けられている。
これらの項目に対応して、「画像データ1」、「画像データ2」などの画像データと、「2010年5月4日12:00」、「2010年5月4日13:10」などの区別データと、「FAX」、「Email」などの送信方式データと、「送信先入力待ち」、「送信済」などの状態データと、「送信済」の状態に対応する「12345678」、「aaa@bbb」などの送信先データが記憶されている。
画像データは、原稿の内容を示し、送信先データは、ユーザによって入力された送信先を示す、送信方式データは、画像データの送信方式を示し、状態データは、画像データの送信状態を示す。
区別データは、該画像データを他の画像データから区別する機能を有する。本実施例において、区別データは、画像データが形成された時の時刻を示すことによって該区別機能を実現するが、他の方法、例えば、原稿のタイトルを記録することによって該区別機能を実現することもよい。
【0047】
第一通信部318は、第一送信部318aと、第一受信部318bとを含む。第一送信部318aは、様々なデータと制御信号を、受信端末112及び情報処理装置330へ送信する機能を有し、第一受信部318bは、情報処理装置330からデータと制御信号を受信する機能を有する。
第一制御部320は、画像形成装置310における各部を制御する機能を有する。また、第一制御部320にはタイマー321が設けられている。
【0048】
情報処理装置330は、第二画面格納部331と、第二表示入力部332と、第二一時記憶部333と、第二送信先記憶部334と、第二通信部335と、第二制御部336とを備えている。
【0049】
第二画面格納部331は、送信先をユーザに入力させるための送信先入力画面124、及び画像データの目録を示す目録画面などを格納する機能を有する。
第二表示入力部332は、送信先入力画面124などを表示する表示機能と、送信先などのデータを入力する入力機能を有する。
第二一時記憶部333は、入力されたデータ及び画像形成装置から受信したデータを一時的に記憶する機能を有する。
第二送信先記憶部334は、送信先を記憶する機能を有する。
第二通信部335は、第二送信部335aと第二受信部335bを含み、画像形成装置3 10と通信する機能を有する。
第二制御部336は、情報処理装置330における各部を制御する機能を有する。
【0050】
〈実施例3の動作〉
図11、図12、図13は、本発明に係る画像形成システム300の実施例3における動作を示すフローチャートである。
画像形成装置310において、まず、第一制御部320は、第一表示入力部313を起動し、該表示入力部313に、機能選択画面を表示させ、送信機能或いはコピー機能をユーザに選択させる(ステップ1)。
【0051】
コピー機能が選択される場合、第一制御部320は、読取形成部113を起動して、該読取形成部113に原稿を読み取らせて画像データを形成させ、形成された画像データを第一一時記憶部314に記憶させる(ステップ2)。
そして、第一制御部320は、印刷部120を起動し、該印刷部120に、第一一時記憶部314に記憶された画像データを印刷させ(ステップ3)、作業を終了する。
【0052】
また、ステップ1において送信機能が選択される場合、第一制御部320は、第一表示入力部313に、送信方式選択画面を表示させ、選択された送信方式データを画像記憶部316に記憶させる(ステップ4)。本実施例において、例えば、受信端末112がPCである場合、対応する送信方式として「Email」を指定する。
【0053】
続いて、第一制御部320は、第一表示入力部313に、読取予告画面122を表示させる(ステップ5)。
読取予告画面122に設けられているスタートボタン123がユーザによって押下されると、第一制御部320は、読取形成部113を起動すると共に、第一表示入力部313に入力選択画面217を表示させる(ステップ6)
【0054】
起動された読取形成部113は、原稿を読み取って画像データを形成し、第一制御部320は、形成された画像データを画像記憶部316に記憶させ(ステップ7)、そして画像データが形成された時の時刻をタイマー321から読み出して、区別データとして画像記憶部316に記憶させる(ステップ8)。
一方、第一制御部320は、入力選択画面217を介して、ユーザに、画像形成装置310にて送信先を入力するか否かを選択させる(ステップ9)。
【0055】
入力することが選択される場合、第一制御部320は、図12に示すように、画像記憶部316に記憶されている送信方式データに対応して、第一表示入力部313に送信先入力画面124を表示させ、送信先をユーザに入力させ、入力された送信先を送信先データとして画像記憶部316に記憶させる(ステップ10)。
ステップ7において画像データの形成及び記憶を完了し、且つステップ10において送信先の入力及び記憶も完了した後、第一制御部320は、送信先データに基づいて、第一送信部318aに、画像データを対応の受信端末112へ送信させる(ステップ11)。
【0056】
送信を完了した後、第一制御部320は、第一表示入力部313に、送信された画像データを削除するか否かをユーザに選択させるための削除選択画面を表示させ、ユーザに選択させる(ステップ12)。
削除する場合、第一制御部320は、画像記憶部316に記憶されている画像データを削除し(ステップ13)、作業を終了する。
【0057】
削除しない場合、第一制御部320は、送信された画像データの状態データを「送信済」に設定し(ステップ14)、作業を終了する。
【0058】
また、ステップ9において入力しないことが選択される場合、第一制御部320は、画像データと対応する状態データを「送信先入力待ち」に設定し、画像記憶部316に記憶させる(ステップ15)。
【0059】
情報処理装置330において、第二制御部336は、第二通信部335の第二送信部335aに、目録要求信号を画像形成装置310へ送信させる(ステップ16)。
画像形成装置310において、第一制御部320は、第一通信部318の第一受信部318bを介して目録要求信号を受信すると、画像記憶部316から、各画像データの区別データ、送信方式データ及び状態データを読み出して、画像データの目録を作成し、第一送信部318aに、該目録を情報処理装置330へ送信させる(ステップ17)。
【0060】
情報処理装置330において、第二制御部336は、図13に示すように、画像形成装置310から受信した目録を第二一時記憶部333に記憶させ、そして、第二表示入力部332に、目録画面337を表示させる(ステップ18)。
図14は、目録画面337を示す説明図である。目録画面337には、図14に示すように、画像データの目録を示してユーザに画像データを指定させるための画像指定領域338と、プレビューボタン339と、送信先入力ボタン340が設けられている。
ユーザは、目録に表示されている区別データなどの情報に基づいて、画像指定領域338にて希望な画像データを指定し(ステップ18)、そして、プレビューボタン339或いは送信先入力ボタン340を押下する(ステップ19)。
【0061】
プレビューボタン339が押下される場合、第二制御部336は、第二送信部335aに、プレビュー要求信号を、指定された画像データの区別データと共に、画像形成装置310にへ送信させる(ステップ20)。
画像形成装置310において、第一制御部320は、第一受信部318bを介してプレビュー要求信号を受信すると、該プレビュー要求信号に含まれている区別データに基づいて、指定された画像データを画像記憶部316から読み出し、第一送信部318aに該画像データを情報処理装置330へ送信させる(ステップ21)。
【0062】
情報処理装置330において、第二制御部336は、画像形成装置310から受信した画像データに基づいて、第二表示入力部332にプレビュー画像を表示させる(ステップ22)。該プレビュー画像には、「目録画面へ戻る」のボタンが設けされている。
「目録画面へ戻る」のボタンがユーザによって押下されると、第二制御部336は、第二表示入力部332に、目録画面337を表示させ、ステップ18に戻る(ステップ23)。
【0063】
また、ステップ19において送信先入力ボタン340が押下された場合、第二制御部336は、第二表示入力部332に送信先入力画面124を表示させ、ユーザに送信先を入力させ、入力された送信先を送信先データとして第二一時記憶部333に記憶させる(ステップ24)。
送信先の入力が完了した後、第二制御部336は、第二表示入力部332に、送信された画像データを削除するか否かを選択させるための削除選択画面を表示させ、ユーザに選択させ、選択の結果を第二一時記憶部233に記憶させる(ステップ25)。
【0064】
続いて、第二制御部336は、指定された画像データの区別信号と、入力された送信先と、削除選択結果とを含む送信要求信号を作成し、第二通信部335に、該送信要求信号を画像形成装置310へ送信させる(ステップ26)。
画像形成装置310において、第一制御部320は、情報処理装置330から送信要求信号を受信し、該送信要求信号に含まれている送信先データを読み出し、同じく送信要求信号に含まれている区別データに基づいて、該送信先データを画像記憶部119に記憶させ、同じく該送信要求信号に含まれている削除選択結果を第一一時記憶部314に記憶させる(ステップ27)。
【0065】
送信先の受信及び記憶を完了した後、第一制御部320は、送信先データに基づいて、第一送信部318aに、画像データを対応の受信端末112へ送信させる(ステップ28)
【0066】
送信した後、第一制御部320は、第一一時記憶部314に記憶されている削除選択結果に基づいて、送信された画像データを削除するか否かを判定する(ステップ29)。
【0067】
削除する場合、第一制御部320は、画像記憶部316に記憶されている画像データを削除し(ステップ30)、作業を終了する。
【0068】
削除しない場合、第一制御部320は、画像データと対応する状態データを「送信済」に更新し(ステップ31)、作業を終了する。
【0069】
〈実施例3の効果〉
本発明に係る実施例3によれば、ユーザは、画像形成装置にて原稿を読み取って画像データを形成した後、作業をしばらく中断し、そして、自分のスケジュールに合わせて、都合のいい時間に、情報処理装置にて送信先の入力作業を再開することができる。
また、情報処理装置にて送信先の入力を行われる場合、区別データに基づいて、目録から必要な画像データだけを指定することができ、また、指定された画像データをプレビューすることもできる。これによって、送信作業を正確に行うことができる。
【実施例4】
【0070】
次に、実施例4について説明する。
尚、実施例3におけると同様な構成について、同一の符号を与え、そして、同様な説明を省略する。
〈実施例4の構成〉
図15は、本発明に係る画像形成システム400の実施例4における構成を示すブロック図である。
本発明に係る画像形成システム400は、図15に示されているように、受信端末112と、通信網111を介して該受信端末112と通信可能に接続されている画像形成装置410及び情報処理装置430と、画像形成装置410及び情報処理装置430のいずれにも読書き接続可能なUSBメモリ450とを含む。
【0071】
画像形成装置410は、原稿の画像データを受信端末112に送信する送信機能と、原稿をコピーするコピー機能とを有している。該画像形成装置410は、読取形成部113と、第一画面格納部412と、第一表示入力部413と、第一一時記憶部414と、第一送信先記憶部415と、画像記憶部416と、第一通信部418と、第一インターフェース419と、印刷部120と、第一制御部420とを備えている。
【0072】
第一画面格納部412は、画像形成装置410にて送信先を入力するか否かをユーザに選択させるための入力選択画面217と、送信先をユーザに入力させるための送信先入力画面とを格納し、また、画像形成装置410の送信機能或いはコピー機能をユーザに選択させるための機能選択画面、FAX或いはEメールなどの送信方式をユーザに指定させるための送信方式選択画面、及び読み取り作業を開始させるための読取予告画面122などを格納する機能を有する。
第一表示入力部413は、入力選択画面217、送信先入力画面124、機能選択画面、送信方式選択画面、及び読取予告画面122などを表示する表示機能と、送信先などのデータを入力する入力機能とを有する。
【0073】
第一一時記憶部414は、ユーザによって入力された送信先データを一時的に記憶し、また、読取形成部113に形成された画面データなどを一時的に記憶する機能を有する。
第一送信先記憶部415は、送信先を記憶する機能を有する。
画像記憶部416には、「画像内容」、「区別データ」、「送信方式」、「送信状態」、「送信先」などの項目が設けられている。
これらの項目に対応して、「画像データ1」、「画像データ2」などの画像データと、「2010年5月4日12:00」、「2010年5月4日13:10」などの区別データと、「FAX」、「Email」などの送信方式データと、「送信先入力待ち」、「送信済」などの状態データと、「送信済」の状態に対応する「12345678」、「aaa@bbb」などの送信先データが記憶されている。画像データは、原稿の内容を示し、送信先データは、ユーザによって入力された送信先を示す、送信方式データは、画像データの送信方式を示し、状態データは、画像データの送信状態を示す。
【0074】
第一通信部418は、第一送信部418aと、第一受信部418bとを含む。第一送信部418aは、様々なデータと制御信号を、受信端末112及び情報処理装置430へ送信する機能を有し、第一受信部418bは、情報処理装置430からデータと制御信号を受信する機能を有する。
第一インターフェース419は、USBメモリ450と接続して通信する機能を有する。
第一制御部420は、画像形成装置410における各部を制御する機能を有する。また、第一制御部420には、タイマー321が設けられている。
【0075】
情報処理装置430は、第二画面格納部431と、第二表示入力部432と、第二一時記憶部433と、第二送信先記憶部434と、第二通信部435と、第二インターフェース441と、第二制御部436とを備えている。
【0076】
第二画面格納部431は、送信先をユーザに入力させるための送信先入力画面124、及び画像データの目録を示す目録画面337などを格納する機能を有する。
第二表示入力部432は、送信先入力画面124などを表示する表示機能と、送信先などのデータを入力する入力機能を有する。
第二一時記憶部433は、入力されたデータ及び画像形成装置から受信したデータを一時的に記憶する機能を有する。
第二送信先記憶部434は、送信先を記憶する機能を有する。
第二通信部435は、第二送信部435aと第二受信部435bを含み、画像形成装置410及び受信端末112と通信する機能を有する。
第二インターフェース441は、USBメモリ450と接続して通信する機能を有する。
第二制御部436は、情報処理装置430における各部を制御する機能を有する。
【0077】
〈実施例4の動作〉
図16、17は、本発明に係る画像形成システム400の実施例4における動作を示すフローチャートである。
画像形成装置410において、まず、第一制御部420は、第一表示入力部413を起動し、該表示入力部413に、機能選択画面を表示させ、送信機能或いはコピー機能をユーザに選択させる(ステップ41)。
【0078】
コピー機能が選択される場合、第一制御部420は、読取形成部113を起動して、該読取形成部113に原稿を読み取らせて画像データを形成させ、形成された画像データを第一一時記憶部414に記憶させる(ステップ42)。
そして、第一制御部420は、印刷部120を起動し、該印刷部120に、第一一時記憶部414に記憶された画像データを印刷させ(ステップ43)、作業を終了する。
【0079】
また、ステップ1において送信機能が選択される場合、第一制御部420は、第一表示入力部413に送信方式選択画面を表示させ、選択された送信方式データを 第一一時記憶部414に記憶させる(ステップ44)。本実施例において、例えば、受信端末112がPCである場合、対応する送信方式として「Email」を指定する。
【0080】
続いて、第一制御部420は、第一表示入力部413に、読取予告画面122を表示させる(ステップ45)。
読取予告画面122に設けられているスタートボタン123がユーザによって押下されると、第一制御部420は、読取形成部113を起動すると共に、第一表示入力部413に、USBメモリ450を使用するか否かをユーザに選択させるための記憶選択画面を表示させる(ステップ46)
【0081】
起動された読取形成部113は、原稿を読み取って画像データを形成し、第一制御部420は、形成された画像データを画像記憶部416に記憶させ(ステップ47)、そして画像データが形成された時の時刻をタイマー321から読み出して、区別データとして画像記憶部416に記憶させる(ステップ48)。
一方、第一制御部420は、記憶選択画面を介して、ユーザに、USBメモリ450を使用するか否かを選択させる(ステップ49)。
【0082】
USBメモリ450を使用しない場合、実施例3におけるステップ9を実行する(ステップ50)。
USBメモリ450を使用する場合、第一制御部420は、画像記憶部416から画像データ及び区別データを読み出して、第一インターフェース419を介して、USBメモリ450に記憶させ、また、第一一時記憶部414から送信方式データを読み出して、第一インターフェース419を介して、USBメモリ450に記憶させ、対応の状態データを「送信先入力待ち」に設定する(ステップ51)。
【0083】
情報処理装置430において、第二インターフェース441を介して、USBメモリ450から区別データを読み出して、画像データの目録を作成する(ステップ52)。
そして、第二制御部436は、第二表示入力部432に、目録画面337を表示させる(ステップ53)。
ユーザは、目録に表示されている区別データなどの情報に基づいて、画像指定領域338にて希望な画像データを指定し(ステップ53)、そして、プレビューボタン339或いは送信先入力ボタン340を押下する(ステップ54)。
【0084】
プレビューボタン339が押下される場合、第二制御部436は、指定された画像データの区別データに基づいて、USBメモリ450から、対応の画像データを読み出し、第二表示入力部432にプレビュー画像を表示させる(ステップ55)。
プレビュー画像に設けられている「目録画面へ戻る」のボタンがユーザによって押下されると、第二制御部436は、第二表示入力部432に、目録画面337を表示させ、ステップ53に戻る(ステップ56)。
【0085】
また、ステップ54において送信先入力ボタン340が押下された場合、第二制御部436は、USBメモリ450に記憶されている送信方式データに基づいて、第二表示入力部432に送信先入力画面124を表示させ、ユーザに送信先を入力させ、入力された送信先を送信先データとして第二一時記憶部433に記憶させる(ステップ57)。
そして、第二制御部336は、指定された画像データをUSBメモリ450から読み出して、第二一時記憶部433に記憶させる(ステップ58)。
【0086】
続いて、第二制御部336は、送信先データに基づいて、第二送信部435aに、指定された画像データを、対応の受信端末111へ送信させる(ステップ59)。
送信を完了した後、第二制御部336は、USBメモリに記憶されている画像データの状態データを「送信済」に更新させ(ステップ60)、作業を終了する。
【0087】
〈実施例4の効果〉
本発明に係る実施例4によれば、画像形成装置410にて読み取られた画像データをUSBメモリ450に保存し、後で情報処理装置430にて該画像データを読み出して送信することができる。これによって、ユーザは、自分が読み取った画像データのみをUSBメモリ450に記憶させ、目録として情報処理装置430に表示させることができるから、画像データの選択を容易にすることができる。また、USBメモリ450に記憶されている画像データを、自由に持ち歩くこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明に係る画像形成システムの実施例1における構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る画像形成システムの実施例1における動作を示すフローチャートである。
【図3】実施例1における読取予告画面を示す説明図である。
【図4】実施例1における送信先入力画面を示す説明図である。
【図5】本発明に係る画像形成システムの実施例2における構成を示すブロック図である。
【図6】実施例2における画像記憶部の構成を示す説明図である。
【図7】本発明に係る画像形成システムの実施例2における動作を示すフローチャートである。
【図8】実施例2における入力選択画面を示す説明図である。
【図9】本発明に係る画像形成システムの実施例3における構成を示すブロック図である。
【図10】実施例3における画像記憶部の構成を示す説明図である。
【図11】本発明に係る画像形成システムの実施例3における動作を示すフローチャート(その1)である。
【図12】本発明に係る画像形成システムの実施例3における動作を示すフローチャート(その2)である。
【図13】本発明に係る画像形成システムの実施例3における動作を示すフローチャート(その3)である。
【図14】実施例3における目録画面を示す説明図である。
【図15】本発明に係る画像形成システムの実施例4における構成を示すブロック図である。
【図16】本発明に係る画像形成システムの実施例4における動作を示すフローチャート(その1)である。
【図17】本発明に係る画像形成システムの実施例4における動作を示すフローチャート(その2)である。
【符号の説明】
【0089】
100 200 300 400 画像形成システム
110 210 310 410 画像形成装置
111 202 通信網
112 受信端末
113 読取形成部
114 画面格納部
115 表示入力部
116 一時記憶部
117 送信先記憶部
118 送信部
119 216 316 416 画像記憶部
120 印刷部
121 制御部
122 読取予告画面
123 スタートボタン
124 送信先入力画面
125 送信先入力領域
126 リストボタン
127 確定ボタン
230 330 430 情報処理装置
212 312 412 第一画面格納部
213 313 413 第一表示入力部
214 314 414 第一一時記憶部
215 315 415 第一送信先記憶部
218 318 418 第一通信部
218a 318a 418a 第一送信部
218b 318b 418b 第一受信部
220 320 420 第一制御部
231 331 431 第二画面格納部
232 332 432 第二表示入力部
233 333 433 第二一時記憶部
234 334 434 第二送信先記憶部
235 335 435 第二通信部
235a 335a 435a 第二送信部
235b 335b 435b 第二受信部
236 336 436 第二制御部
217 入力選択画面
321 タイマー
337 目録画面
338 画像指定領域
339 プレビューボタン
340 送信先入力ボタン
419 第一インターフェース
441 第二インターフェース
450 USBメモリ
451 機能及び送信方式選択画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信端末と通信可能に接続されている画像形成装置であって、
原稿を読み取って画像データを形成する読取形成部と、
前記受信端末の識別子の入力画面を表示して、ユーザに前記識別子を入力させる表示入力部と、
入力された前記識別子に基づいて、形成された前記画像データを前記受信端末へ送信する送信部とを備え、
前記読取形成部に前記原稿の読み取りを開始させると共に、前記表示入力部に前記入力画面を表示させる制御部を更に備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
少なくとも一つの前記識別子を予め記憶する識別子記憶部を更に備え、
前記識別子の入力画面には、前記予め記憶されている識別子が表示され、
前記識別子の入力は、表示されている前記識別子が前記ユーザに指定されることによって実現されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記受信端末はパソコンであって、前記識別子はEメールアドレスであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記受信端末はファクシミリ装置であって、前記識別子はファクシミリ番号であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
受信端末と、該受信端末と通信可能に接続されている画像形成装置とを備える画像形成システムにおいて、
前記画像形成装置は、
原稿を読み取って画像データを形成する読取形成部と、
前記受信端末の識別子を前記画像形成装置にて入力するか否を、ユーザに選択させるための選択画面を表示して前記ユーザに選択させる第一表示入力部と、
前記読取形成部に前記原稿の読み取りを開始させると共に、前記第一表示入力部に前記選択画面を表示させ、前記識別子を入力することが選択されると、前記第一表示入力部に前記識別子の入力画面を表示させて前記ユーザに前記識別子を入力させる制御部と、
入力された前記識別子に基づいて、形成された前記画像データを前記受信端末へ送信する第一送信部と、
前記識別子を入力しないことが選択されると、形成された画像データを記憶する画像記憶部とを備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
前記画像形成装置と通信可能に接続されている情報処理装置を更に備え、
前記画像形成装置において、
前記第一送信部は、前記識別子を入力しないことが選択される場合、前記識別子を入力させるための入力要求信号を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、
受信した前記入力要求信号に基づいて、前記識別子の入力画面を表示して、前記ユーザに前記識別子を入力させる第二表示入力部と、
入力された前記識別子を前記画像形成装置へ送信する第二送信部とを備え、
前記画像形成装置において、
前記第一送信部は、前記情報処理装置から受信した前記識別子に基づいて、前記画像記憶部に記憶されている画像データを前記受信端末へ送信することを特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記画像形成装置と通信可能に接続されている情報処理装置を更に備え、
前記画像形成装置において、
前記画像記憶部は、前記画像データを記憶すると共に、該画像データを他の画像データと区別するための区別データを記憶し、
前記情報処理装置は、
前記区別データを要求するための区別データ要求入力画面を表示して、前記ユーザに区別データ要求信号を入力させる第二表示入力部と、
入力された前記区別データ要求信号を前記画像形成装置へ送信する第二送信部とを備え、
前記画像形成装置において、
前記第一送信部は、前記情報処理装置からの前記区別データ要求信号に基づいて、前記画像記憶部に記憶されている前記区別データを前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置において、
前記表示入力部は、受信した前記区別データを表示して前記ユーザに前記区別データを指定させ、前記区別データが指定されると、前記識別子の入力画面を表示して前記ユーザに前記識別子を入力させ、
前記第二送信部は、入力された前記識別子を、指定された前記区別データと共に、前記画像形成装置へ送信し
前記画像形成装置において、
前記制御部は、受信した前記区別データに基づいて、対応の前記画像データを前記画像記憶部から読み出し、前記第一送信部に、受信した前記識別子に基づいて、読み出された前記画像データを前記受信端末へ送信させることを特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項8】
前記情報処理装置において、
前記第二表示入力部は、前記区別データを表示すると共に、指定された前記区別データに対応する画像データをプレビューするためのプレビューボタンを表示し、
該プレビューボタンが押されると、前記第二送信部は、プレビュー要求信号を、指定された前記区別データと共に、前記画像形成装置へ送信し、
前記画像形成装置において、
前記制御部は、受信した前記プレビュー要求信号及び前記区別データに基づいて、対応の前記画像データを前記画像記憶部から読み出し、前記第一送信部に、該画像データを前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置において、
前記表示入力部は、受信した前記画像データを表示することを特徴とする請求項7に記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記画像形成装置は、タイマーを更に備え、
前記制御部は、前記タイマーから、前記画像データが形成された時の時刻を読み出し、該時刻を前記区別データとして前記画像記憶部に記憶させることを特徴とする請求項7に記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記画像形成装置において、
前記読取形成部は、前記原稿からタイトルを読み出してタイトルデータを形成し、
前記制御部は、形成した前記タイトルデータを、前記区別データとして前記画像記憶部に記憶させることを特徴とする請求項7に記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記画像形成装置は、少なくとも一つの前記識別子を予め記憶する識別子記憶部を更に備え、
前記識別子の入力画面には、前記予め記憶されている識別子が表示され、
前記識別子の入力は、表示されている前記識別子が前記ユーザに指定されることによって実現されることを特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項12】
前記情報処理装置は、少なくとも一つの前記識別子を予め記憶する識別子記憶部を更に備え、
前記識別子の入力画面には、前記予め記憶されている識別子が表示され、
前記識別子の入力は、表示されている前記識別子が前記ユーザに指定されることによって実現されることを特徴とする請求項7−11のいずれに記載の画像形成システム。
【請求項13】
前記受信端末はパソコンであって、前記識別子はEメールアドレスであることを特徴とする請求項6−11に記載の画像形成システム。
【請求項14】
前記受信端末はファクシミリ装置であって、前記識別子はファクシミリ番号であることを特徴とする請求項6−11に記載の画像形成システム。
【請求項15】
受信端末と、前記受信端末と通信可能に接続されている画像形成装置と、前記受信端末と通信可能に接続されている情報処理装置と、前記画像形成装置及び前記情報処理装置のいずれにも読書接続可能な移動式記憶ユニットとを備える画像形成システムにおいて、
前記画像形成装置は、
原稿を読み取って画像データを形成する読取形成部と、
前記受信端末の識別子を前記画像形成装置にて入力するか否を、ユーザに選択させるための選択画面を表示して前記ユーザに選択させる第一表示入力部と、
前記読取形成部に前記原稿の読み取りを開始させると共に、前記第一表示入力部に前記選択画面を表示させ、前記識別子を入力することが選択されると、前記第一表示入力部に前記識別子の入力画面を表示させて前記ユーザに前記識別子を入力させ、前記識別子を入力しないことが選択されると、形成された前記画像データを前記移動式記憶ユニットに記憶させ第一制御部と、
入力された前記識別子に基づいて、形成された前記画像データを前記受信端末へ送信する第一送信部とを備え、
前記情報処理装置は、
前記識別子の入力画面を表示して、前記ユーザに前記識別子を入力させるための第二表示入力部と、
前記画像データを前記受信端末へ送信する第二送信部と、
前記移動式記憶ユニットが接続されていると、前記第二表示入力部に前記識別子の入力画面を表示させ、前記識別子が前記ユーザによって入力させると、第二送信部に、入力された前記識別子に基づいて、前記移動式記憶ユニットに記憶されている画像データを前記受信端末へ送信させる第二制御部とを備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項16】
前記移動式記憶ユニットは、USBメモリであることを特徴とする請求項15に記載の画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−15612(P2012−15612A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147772(P2010−147772)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】