説明

画像形成装置及び画像形成システム

【課題】従量保守契約を結ぶユーザーに対して画像形成剤セーブモードの利用を促すことができる画像形成装置及び画像形成システムを提供する。
【解決手段】画像情報に基づいて記録媒体に画像形成剤を用いて画像形成を行う画像形成手段を備えており、通常画像形成モードと、通常画像形成モードによる画像形成よりも画像形成剤の消費量を減らして画像形成を行う画像形成剤セーブモードとのどちらかを選択して、画像形成手段により画像形成を行う画像形成装置において、ポイント数に応じて所定の特典が受けられる画像形成剤セーブポイントを、画像形成剤セーブモードの実行履歴に応じて算出するセーブポイント算出手段を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置、及び、その画像形成装置を備えた画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の画像形成装置には、画像形成手段によりトナーやインクなどの画像形成剤を用いて通常の画像形成を記録媒体に行う通常モードの他に、通常モードよりも画像形成剤の消費量を減らして画像形成を行う画像形成剤セーブモードを有するものが知られている(特許文献1や特許文献2など)。画像形成剤セーブモードで画像形成が行われると、通常モードよりも画像形成剤の消費量が少なくなる分、トナーボトルやインクカートリッジなどの画像形成剤を収納する容器1つあたりで出力可能なプリント枚数が多くなる。
【0003】
ここで、一般にメーカーまたは販売店とユーザーとが結ぶ画像形成装置の保守契約は、個別保守契約と従量保守契約との2つに大別できる。個別保守契約では、画像形成装置のメンテナンス料をサービスマンによるメンテナンスが提供されるごとに支払う。また、画像形成剤などの消耗品も個別に料金を支払って購入する。一方、従量保守契約では、画像形成装置のメンテナンス料などを含む月額一定の料金に、毎月のプリント出力枚数に応じた従量料金を加算して毎月の保守料金を支払う。また、画像形成剤などの消耗品は、前記保守料金とは別に料金を支払うことなく提供される。
【0004】
そのため、前記個別保守契約を結ぶユーザーに対しては、前述したように画像形成剤セーブモードで画像形成を行い前記容器1つあたりで出力可能なプリント枚数が多くなることで、プリント出力1枚あたりのコスト負担が低減し、経済的なメリットを与えることができる。また、特許文献1や特許文献2に記載の画像形成装置では、トナーセーブモードで画像形成を行うことにより削減した画像形成剤の量やコストを累積して表示し、ユーザーに対して経済的なメリットを可視化している。このように、特許文献1や特許文献2に記載の画像形成装置においても、前記個別保守契約を結ぶユーザーに対しては、画像形成剤セーブモードでプリント出力を行い画像形成剤の消費量が少なくなることで、プリント出力1枚あたりのコスト負担が低減し、経時的なメリットを与えることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従量保守契約を結ぶユーザーに対しては、プリント出力枚数に応じた従量料金がかかるので、画像形成剤の消費量によらずプリント出力1枚あたりのコスト負担は同じになる。そのため、前記従量保守契約を結ぶユーザーに対しては、画像形成セーブモードでプリント出力を行い画像形成剤の消費量を少なくしても経済的なメリットがない。
【0006】
一方、地球環境を考える上で、石油などの化石燃料を使用することにより発生する二酸化炭素が原因で生じる地球温暖化や、化石燃料の枯渇などが問題視されている。画像形成剤であるトナーやインクは化石燃料を主成分としており、製造時のエネルギーを含めて多くの化石燃料が使用される。また、トナーを用いて画像形成がなされた紙を再利用するためには、トナーを紙から剥ぎ取る脱墨工程を経るが、ここでも多くのエネルギーが必要となる。このため、低環境負荷の観点から画像形成剤の消費量を低減することが求められている。
【0007】
このことから、前記従量保守契約を結んでいるユーザーは、低環境負荷のために画像形成剤セーブモードでプリント出力することになるが、経済的なメリットがある場合よりも画像形成剤セーブモードでプリント出力する動機付けとしては弱いものとなる。そのため、前記従量保守契約をメーカーまたは販売店と結んでいるユーザーでは、画像形成剤セーブモードの利用が促されず、画像形成剤の消費量を低減させるのが困難となる。
【0008】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、従量保守契約を結ぶユーザーに対して画像形成剤セーブモードの利用を促すことができる画像形成装置、及び、その画像形成装置を備えた画像形成システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、画像情報に基づいて記録媒体に画像形成剤を用いて画像形成を行う画像形成手段を備えており、通常画像形成モードと、該通常画像形成モードによる画像形成よりも前記画像形成剤の消費量を減らして画像形成を行う画像形成剤セーブモードとのどちらかを選択して、前記画像形成手段により画像形成を行う画像形成装置において、ポイント数に応じて所定の特典が受けられる画像形成剤セーブポイントを、前記画像形成剤セーブモードの実行履歴に応じて算出するセーブポイント算出手段を有することを特徴とするものである。
【0010】
本発明においては、画像形成剤セーブモードで画像形成手段により画像形成を行うことで画像形成剤セーブポイントが付与され、その付与された画像形成剤セーブポイントに応じてユーザーが所定の特典を受けることができる。これにより、画像形成剤の使用量にかかわらずプリント出力枚数に応じた従量料金を支払う従量保守契約をメーカーまたは販売店などと結ぶユーザーに対しても、低環境負荷以外に画像形成剤セーブモードを利用するメリットを与えることができる。よって、前記所定の特典を受けることができるようになる分、画像形成剤セーブモードでプリント出力する動機付けが、低環境負荷のためだけの場合よりも強まり、前記従量保守契約を結ぶユーザーに対して画像形成剤セーブモードの利用を促すことができる。
【発明の効果】
【0011】
以上、本発明によれば、従量保守契約を結ぶユーザーに対して画像形成剤セーブモードの利用を促すことができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】プリンタドライバのトナーセーブモードの設定画面を示す図。
【図2】実施形態における画像形成装置を示す全体構成図。
【図3】同画像形成装置の作像部を示す模式図。
【図4】同画像形成装置におけるトナー補給装置にトナー容器が設置された状態を示す模式図。
【図5】同画像形成装置のトナー容器収容部にトナー容器が設置された状態を示す概略斜視図。
【図6】(a)プリンタとパソコンとを1対1で接続した場合を示す図、(b)複数のプリンタ及びパソコンをネットワーク接続した場合を示す図。
【図7】プリンタで出力するときに使用されるプリンタドライバの一般的な初期画面を示す図。
【図8】プリンタ出力時におけるトナーセーブモードの設定フロー図。
【図9】プリンタドライバのトナーセーブモードの設定画面を示す図。
【図10】トナーセーブポイント算出フロー図。
【図11】画像形成装置の構成図。
【図12】トナーセーブポイント累計値の一覧画面を示す図。
【図13】複写時におけるトナーセーブモードの設定フロー図。
【図14】割引後の保守料金を示す図。
【図15】トナー削減量とトナーボトル交換頻度との関係を示す図。
【図16】トナーセーブモードが有効となったときのモード設定欄の表示の一例を示す図。
【図17】トナーセーブモードが無効となったときのモード設定欄の表示の一例を示す図。
【図18】ユーザー設定欄の表示の一例を示す図。
【図19】モード設定欄の表示の一例を示す図。
【図20】トナーセーブモードが有効となったときのモード設定欄の表示の一例を示す図。
【図21】トナーセーブモードが無効となったときのモード設定欄の表示の一例を示す図。
【図22】ユーザー設定欄の表示の一例を示す図。
【図23】モード設定欄の表示の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0014】
図2は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す模式図である。
画像形成装置100のトナー容器収容部70には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つの粉体物収納容器としてのトナー容器32Y,32M,32C,32Kが着脱自在(交換自在)に設置されている。トナー容器収容部70の下方には中間転写ユニット85が配設されている。その中間転写ユニット85の中間転写ベルト48に対向するように、各色に対応した作像部46Y,46M,46C,46Kが並設されている。また、トナー容器32Y,32M,32C,32Kの下方には、それぞれ、トナー補給装置60Y,60M,60C,60Kが配設されている。そして、トナー容器32Y,32M,32C,32Kに収容されたトナーは、それぞれ、トナー補給装置60Y,60M,60C,60Kによって、作像部46Y,46M,46C,46Kの現像装置(粉体物使用部)内に供給(補給)される。
【0015】
図3は、イエローに対応した作像部46Yの概略構成を示す模式図である。
作像部46Yは、感光体ドラム41Yと、感光体ドラム41Yの周囲に配設された帯電部44Y、現像装置50Y(現像部)、クリーニング部42Y、除電部(不図示)等で構成されている。そして、感光体ドラム41Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われて、感光体ドラム41Y上にイエロー画像が形成されることになる。
【0016】
なお、他の3つの作像部46M,46C,46Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応した作像部46Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つの作像部46M,46C,46Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部46Yのみの説明を行うことにする。
【0017】
感光体ドラム41Yは、不図示の駆動モータによって図3中の時計方向に回転駆動する。そして、帯電部44Yの位置で、感光体ドラム41Yの表面が一様に帯電される(帯電工程)。その後、感光体ドラム41Yの表面は、露光装置47から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程)。その後、感光体ドラム41Yの表面は、現像装置50Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程)。その後、感光体ドラム41Yの表面は、中間転写ベルト48及び1次転写バイアスローラ49Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム41Y上のトナー像が中間転写ベルト48上に転写される(1次転写工程)。このとき、感光体ドラム41Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。その後、感光体ドラム41Yの表面は、クリーニング部42Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム41Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード42aによって機械的に回収される(クリーニング工程)。最後に、感光体ドラム41Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム41Y上の残留電位が除去される。こうして、感光体ドラム41Y上で行われる一連の作像プロセスが終了する。
【0018】
なお、上述した作像プロセスは、他の作像部46M,46C,46Kでも、イエロー作像部46Yと同様に行われる。すなわち、作像部46M,46C,46Kの下方に配設された露光装置47から、画像情報に基づいたレーザ光Lが、各作像部46M,46C,46Kの感光体ドラム41M,41C,41K上に向けて照射される。詳しくは、露光装置47は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して各感光体ドラム41M,41C,41K上に照射する。その後、現像工程を経て各感光体ドラム41M,41C,41K上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト48上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト48上にカラー画像が形成される。
【0019】
中間転写ユニット85は、中間転写ベルト48、4つの1次転写バイアスローラ49Y,49M,49C,49K、2次転写バックアップローラ82、複数のテンションローラ、及び、中間転写クリーニング部等で構成される。中間転写ベルト48は、複数のローラ部材によって張架、支持されるとともに、前記複数のローラ部材の1つである2次転写バックアップローラ82の回転駆動によって図2中の矢印方向に無端移動する。4つの1次転写バイアスローラ49Y,49M,49C,49Kは、それぞれ、中間転写ベルト48を感光体ドラム41Y,41M,41C,41Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ49Y,49M,49C,49Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。そして、中間転写ベルト48は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ49Y,49M,49C,49Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム41Y,41M,41C,41K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト48上に重ねて1次転写される。
【0020】
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト48は、2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が、2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト48を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト48上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト48には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。その後、中間転写ベルト48は、中間転写クリーニング部(不図示)の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト48上の未転写トナーが回収される。こうして、中間転写ベルト48上で行われる一連の転写プロセスが終了する。
【0021】
2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体Pは、装置本体の下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されたものである。詳しくは、給紙部26には記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図2中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。レジストローラ対28に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト48上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
【0022】
2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着部86の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び加圧ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。
【0023】
次に、作像部46における現像装置50の構成及び動作について、さらに詳しく説明する。なお、ここではイエローに対応した作像部46Yを例に挙げて説明を行うが、他色の作像部46M,46C,46Kにおいても同様である。
【0024】
現像装置50Yは、図3に示すように、感光体ドラム41Yに対向する現像ローラ51Y、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Y、現像剤収容部53Y,54Y内に配設された2つの搬送スクリュー55Y、及び、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Y等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部53Y,54Y内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。現像剤収容部54Yは、その上方に形成された開口を介してトナー落下搬送経路64Yに連通している。
【0025】
現像ローラ51Yのスリーブは、図3の矢印方向に回転駆動する。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。現像装置50Y内の現像剤Gは、現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。詳しくは、現像装置50Y内のトナー消費に応じて、トナー容器32Yに収容されているトナーが、トナー補給装置60Yを介して現像剤収容部54Y内に補給される。なお、トナー補給装置の構成、動作については、後で詳しく説明する。
【0026】
現像剤収容部54Y内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュー55Yによって、現像剤Gとともに混合、攪拌されながら、2つの現像剤収容部53Y,54Yを循環する。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、図3中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52Yの位置に達する。そして、現像ローラ51Y上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム41Yとの対向位置(現像領域)まで搬送され、現像領域に形成された電界によって感光体ドラム41Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51Y上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部53Yの上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。
【0027】
次に、図4及び図5を参照して、トナー補給装置60Y,60M,60C,60Kについて詳述する。
【0028】
画像形成装置100のトナー容器収容部70に設置された各トナー容器32Y,32M,32C,32K内のトナーは、各色の現像装置50Y,50M,50C,50K内のトナー消費に応じて、トナー色ごとに設けられたトナー補給装置60Y,60M,60C,60Kによって適宜に各現像装置50Y,50M,50C,50K内に補給される。なお、4つのトナー補給装置60Y,60M,60C,60Kやトナー容器32Y,32M,32C,32Kは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、イエローに対応したトナー補給装置60Yやトナー容器32Yのみの説明を行い、他の3つの色に対応したトナー補給装置60M,60C,60Kやトナー容器32M,32C,32Kの説明を適宜に省略する。
【0029】
トナー容器32Y,32M,32C,32Kが図5中矢印Qの方向へ移動して画像形成装置100のトナー容器収容部70に装着されると、その装着動作に連動して、トナー容器32Y,32M,32C,32Kのシャッタ38が移動してトナー排出孔Wが開放されるとともに、トナー補給装置60Y,60M,60C,60Kのトナー補給口73wとトナー排出孔Wとが連通する。これにより、トナー容器32Y,32M,32C,32K内に収容されたトナーが、トナー排出孔Wから排出されて、トナー補給装置60Y,60M,60C,60Kのトナー補給口73wからトナータンク部61Y内に貯溜されることになる。
【0030】
本実施形態のトナー容器32Yは、略円筒状のトナーボトルであって、主として、トナー容器収容部70に非回転で保持されるキャップ部34Yと、ギア33cが一体的に形成された容器本体33Yとで構成される。容器本体33Yは、キャップ部34Yに対して相対的に回転可能に保持されていて、駆動モータや駆動ギア等で構成されている駆動部91によって図4の矢印方向に回転駆動される。そして、容器本体33Y自体が回転することで、容器本体33Yの内周面に螺旋状に形成された突起33bによって、容器本体33Yの内部に収容されたトナーが容器本体長手方向に沿って図4中の左側から右側へ搬送されて、キャップ部34Yのトナー排出孔Wからトナーが排出される。すなわち、駆動部91によってトナー容器32Yの容器本体33Yが適宜に回転駆動されることで、トナータンク部61Yにトナーが適宜に供給される。なお、トナー容器32Y,32M,32C,32Kは、それぞれ、寿命に達したとき(収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったとき)に新品のものに交換される。
【0031】
トナー補給装置60Y,60M,60C,60Kは、トナー容器収容部70、トナータンク部61Y、トナー搬送スクリュー62Y、攪拌部材65Y、トナーエンドセンサ66Y、駆動部91等で構成されている。
【0032】
トナータンク部61Yは、トナー容器32Yのトナー排出孔Wの下方に配設されていて、トナー容器32Yのトナー排出孔Wから排出されたトナーが貯留される。トナータンク部61Yの底部は、トナー搬送スクリュー62Yの上流部に接続されている。また、トナータンク部61Yの壁面には、トナータンク部61Yに貯留されたトナーが所定量以下になったことを検知するトナーエンドセンサ66Yが設置されている。このトナーエンドセンサ66Yとしては、圧電センサ等を用いることができる。そして、トナーエンドセンサ66Yによってトナータンク部61Yに貯留されたトナーが所定量以下になったことが制御部90にて検知(トナーエンド検知)されると、制御部90の制御により駆動部91によってトナー容器32Yの容器本体33Yを所定時間回転駆動してトナータンク部61Yへのトナー補給を行う。さらに、このような制御を繰り返してもトナーエンドセンサ66Yによるトナーエンド検知が解除されない場合には、トナー容器32Y内にトナーがないものとして、画像形成装置100の表示部(不図示)にトナー容器32Yの交換を促す旨の表示を行う。
【0033】
また、トナータンク部61Yにおけるトナーエンドセンサ66Yの近傍には、トナータンク部61Yに貯留されたトナーの凝集を防ぐ攪拌部材65Yが設置されている。攪拌部材65Yは、軸部に可撓性部材が設置されたものであって、図4の時計回り方向に回転することによりトナータンク部61Y内のトナーを攪拌する。さらに、攪拌部材65Yの可撓性部材の先端が、その回転周期でトナーエンドセンサ66Yの検知面を摺接することで、トナーエンドセンサ66Yの検知面にトナーが固着して検知精度が低下する不具合を抑制している。
【0034】
図示は省略するが、トナー搬送スクリュー62Yは、トナータンク部61Yに貯留されたトナーを斜め上方に搬送するものである。詳しくは、トナー搬送スクリュー62Yは、トナータンク部61Yの底部(最下点)から現像装置50Yの上方に向けてトナーを直線的に搬送する。そして、トナー搬送スクリュー62Yによって搬送されたトナーは、トナー落下搬送経路64Yを自重落下して現像装置50Y(現像剤収容部54Y)内に補給される。
【0035】
また、トナー容器収容部70は、主として、トナー容器32Yのキャップ部34Yを保持するためのキャップ受部73と、トナー容器32Yの容器本体33Yを保持するためのボトル受部72(容器本体受部)と、トナー容器32Yの装着動作時における挿入口となる挿入口部71とで構成されている。画像形成装置100の手前側(図2の紙面垂直方向手前側)に設置された本体カバー(不図示)を開放すると、トナー容器収容部70の挿入口部71が露呈される。そして、各トナー容器32Y,32M,32C,32Kの長手方向を水平方向とした状態で、画像形成装置100の手前側から各トナー容器32Y,32M,32C,32Kの着脱操作(トナー容器32の長手方向を着脱方向とする着脱操作)を行う。ボトル受部72は、その長手方向の長さが、容器本体33Yの長手方向の長さとほぼ同等になるように形成されている。また、キャップ受部73はボトル受部72における長手方向(装着方向)の一端側に設けられ、挿入口部71はボトル受部72における長手方向(装着方向)の他端側に設けられている。そのため、トナー容器32Yの装着動作にともない、キャップ部34Yは、挿入口部71を通過した後に、しばらくボトル受部72上を滑動して、その後にキャップ受部73にセットされることになる。
【0036】
また、本実施形態では、トナー容器32Y,32M,32C,32Kが着脱自在に並設されるトナー容器収容部70のキャップ受部73に、RFID用アンテナが設置されている。このアンテナは、トナー容器32Yのキャップ部34Yの端面に設置された電子情報格納部材としてのRFID用チップ(電子情報格納部材)と通信を行うためのものである。そして、トナー容器32Y,32M,32C,32KのRFID用チップと画像形成装置100のRFID用アンテナとの間で必要な情報の授受が行われる。双方の間で通信される情報としては、トナー容器の製造番号、リサイクル回数等の情報や、トナーの容量、ロット番号、色等の情報や、画像形成装置100の使用履歴等の情報がある。RFID用チップ35には、これらの電子情報が画像形成装置100に設置される前に予め格納されている。または、設置された後に画像形成装置100から受け取った情報が格納される。
【0037】
図6は、画像形成装置の一つであるプリンタと、情報処理装置であるパーソナルコンピュータ(以下、パソコン)の接続を示す模式図である。また、図6(a)はプリンタとパソコンと1対1で接続を示した場合を示しており、図6(b)は複数のプリンタ及びパソコンをネットワーク接続した場合を示している。
【0038】
図6(a)において1台のプリンタ2に対し1台のパソコン1だけが接続されており、パソコン1からのみプリンタ2を用いてプリント出力が行えるようになっている。パソコン1の記憶手段であるハードディスクには、オペレーティングシステムソフトや、原稿作成用ソフト及び画像処理ソフトなどの各種アプリケーションソフトがインストールされている。また、パソコン1の各種アプリケーションソフトを用いて作成した原稿や画像などをプリンタ1からプリント出力するのに用いるプリンタ2専用のプリンタドライバが、前記ハードディスクにインストールされている。
【0039】
図6(b)では、1つのネットワーク3上に3台のパソコン1a,1b,1cと、3台のプリンタ2a,2b,2cとが接続されており、各パソコン1a,1b,1cのいずれからでも各プリンタ2a,2b,2cを用いてプリンタ出力を行うことができる。また、パソコン1a,1b,1cそれぞれに設けられた記憶手段であるハードディスクには、オペレーティングシステムソフトや、原稿作成用ソフト及び画像処理ソフトなどの各種アプリケーションソフトがインストールされている。また、パソコン1a,1b,1cそれぞれで各種アプリケーションソフトを用いて作成した原稿や画像などをプリンタ2a,2b,2cからプリント出力するのに用いる各プリンタ2a,2b,2cそれぞれに対応したプリンタドライバが、前記ハードディスクにインストールされている。
【0040】
図7は、プリンタで出力するときに使用されるパソコン上のプリンタドライバの一般的な初期画面4の例である。なお、この初期画面4は、例えば原稿作成用ソフトなどにある印刷ボタンを押すことでパソコンのディスプレイに表示される。そして、図7に示した初期画面4で、リストボックス5から出力先のプリンタを選択したり、印刷範囲設定部7で出力するページの範囲を設定したり、印刷部数設定部6で出力する部数を設定したりすることで、これら入力情報に基づいてリストボックス5で選択したプリンタにより印刷が行われる。また、図7に示したプロパティボタン9を押することで、各種プロパティの設定が可能なプロパティ設定画面が表示され、細かい機能の設定などを行うことができる。
【0041】
図1は、プロパティボタン9を押すことにより表示されるプロパティ設定画面である印刷プロパティ設定画面11である。この印刷プロパティ設定画面11の画面上部には各種設定項目ごとに分類された複数の印刷設定タブ(印刷品質タブ13、基本タブ14、及び、編集タブ15)を有する選択タブ12があり、選択タブ12の各印刷設定タブを選択することで、その印刷設定タブに分類された設定項目の印刷設定を行うことができる。図1においては、選択タブ12の印刷品質タブ13を選択したときの印刷プロパティ設定画面11を示しており、トナーセーブモードを有効または無効にするかなどの印刷品質に関する印刷設定項目の設定を行うことができる。なお、「トナーセーブモード」とは画像形成剤であるトナーの消費量を、高画質な画像を生成して出力する「通常出力モード」よりも節約して出力するモードのことである。
【0042】
図8はプリンタ出力時における各種印刷設定の一連の流れの一例を示したフローチャートである。まず、パソコンのディスプレイに表示されたプリンタドライバの初期画面4でプリンタの選択を行い(S1)、プロパティボタン9を押して印刷プロパティ設定画面11を表示させる(S2)。表示させた印刷プロパティ設定画面11で、選択タブ12の基本タブ14を選択し「カラー/白黒、部数、拡大縮小、紙サイズ」などの各種設定項目を選んで適宜設定する(S3)。次に、選択タブ12の編集タブ15を選択し「集約/両面選択」などの各種設定項目を選んで適宜設定する(S4)。そして、選択タブ12の印刷品質タブを選択し「一般文書/写真(イメージデータ)/DTP/CAD」などの各種設定項目を選んで適宜設定する(S5)。
【0043】
印刷品質タブ13を選択すると印刷品質の設定では、まず文書種類16を選ぶ。図1の文書種類16の選択肢にあるように、一般文書、写真(イメージデータ)、DTP、CADが選ぶことができ、これらから出力する画像に合わせて選択する。この段階で設定された印刷条件により、トナーセーブモードとトナー消費量とを比較するリファレンス印刷設定が決まる。この印刷設定でのトナー消費量が、後述するトナーセーブモードのトナーセーブポイントを算出する際の基準となる。
【0044】
次にトナーセーブモードで出力するか否かを、図1に示したトナーセーブ17の選択肢にある「あり」「なし」から選択する(S6)。ここで「なし」と選んだ場合は(S6でNo)、トナーセーブモードが有効とはならず(S14)、図17に示すようにモード設定18の欄は設定操作が行えないようグレーアウト表示された状態となる。そして、プロパティの設定を終了した後(S12)、通常出力モードにより上述した印刷設定での出力となる(S13)。一方、「あり」を選択した場合(S6でYes)、トナーセーブモードが有効となり(S7)、「なし」では設定操作が行えないようにグレーアウト表示されていたモード設定18の欄が図16に示すように表示され(S8)、トナーセーブモードの詳細な設定操作を行えるようになる。このとき、モード設定18の欄には「モード1:薄い」、「モード2:少し薄い」、及び、「モード3:ユーザー設定」の3つのトナーセーブモードが表示され、各トナーセーブモードを実行することで付与されるトナーセーブポイントも合わせて表示される。なお、図1はトナーセーブ17の選択肢「あり」を選択しトナーセーブモードが有効となった場合の画面である。
【0045】
トナーセーブモードは、出力情報の中で「文字」「図形・表・グラフ」「写真・イメージ」の3種類のオブジェクトに対してそれぞれ3段階でトナー使用量を設定する。トナー使用量レベルは、トナー使用量の少ないほうから「0」「1」「2」と分けている。トナーセーブモードのうち、1つは「モード1:薄い」である。この「モード1:薄い」では、「文字」「図形・表・グラフ」「写真・イメージ」のトナー使用量レベルがそれぞれ「2」「0」「0」である。2つ目のモードは「モード2:少し薄い」である。この「モード2:少し薄い」では、「文字」「図形・表・グラフ」「写真・イメージ」のトナー使用量レベルがそれぞれ「2」「1」「1」である。
【0046】
3つ目のモードは「モード3:ユーザー設定」である。この「モード3:ユーザー設定」を選択すると(S9でYes)、グレーアウトされていたユーザー設定19の欄が図18に示すように表示され(S10)、ユーザーが任意でトナー使用量レベルを設定する(S11)。この際、ユーザーがユーザー設定19で設定したトナー使用量レベルに応じて、モード設定18の欄に表示された「モード3:ユーザー設定」のトナーセーブポイントが変更され、例えば、図16で示した15Pから図19に示すように21Pへと変更される。その後、プロパティの設定を終了して(S12)、ユーザーが任意に設定したトナー使用量レベルで印刷が開始される(S13)。
【0047】
一方、「モード3:ユーザー設定」を選択せずに(S9でNo)、「モード1:薄い」または「モード2:少し薄い」を選択した場合には(S15)、ユーザー設定19の欄はグレーアウトされたままで設定可能なように表示されない。そして、プロパティの設定を終了し(S12)、「モード1:薄い」または「モード2:少し薄い」に対応したトナー使用量レベルで印刷が開始される(S13)。
【0048】
なお、図1は「モード3:ユーザー設定」を選択しユーザー設定19の欄が表示された状態であり、ユーザー設定19には、「文字」「図形・表・グラフ」「写真・イメージ」のトナー使用量レベルを個々に設定するスライドバーが表示される。また、グレーアウトされていたユーザー設定19の欄が表示されたときには、過去の出力時に設定された「文字」「図形・表・グラフ」「写真・イメージ」のトナー使用量レベルが選択された状態で表示される。図1においては、ユーザー設定19の欄に表示された「文字」「図形・表・グラフ」「写真・イメージ」それぞれのトナー使用量レベルが、過去に設定した「2」「1」「1」であった画面である。また、図9はユーザー設定19に表示されたスライドバーによって「文字」「図形・表・グラフ」「写真・イメージ」のトナー使用量レベルを個々に設定し、それぞれのトナー使用量レベルを「1」「0」「0」と変更した場合の画面を示したものである。本実施形態では、トナーセーブモードの種類が「薄い」「少し薄い」「ユーザー設定」の3種類であったり、トナー使用量レベルが「0」「1」「2」の3段階であったりするが、トナーセーブモードの種類の数や、トナー使用量レベルの段階数はこの限りでない。
【0049】
図1や図9のモード設定18の欄には、各トナーセーブモードに対してトナーセーブポイントが表示されている。図1では、「モード1:薄い」、「モード2:少し薄い」、「モード3:ユーザー設定」の各トナーセーブモードに対してトナーセーブポイントがそれぞれ「15P」「9P」「15P」と表示されている。トナーセーブポイントの算出フローについては後述する。図1では「モード1:薄い」を選びプロパティ設定を終了して出力すると、ユーザーには15Pのトナーセーブポイントが付与される。同様に「モード2:少し薄い」を選びプロパティ設定を終了して出力すると9Pのトナーセーブポイントが付与され、「モード3:ユーザー設定」を選びプロパティ設定を終了して出力すると15Pのトナーセーブポイントが付与される。なお、トナーセーブポイントの利用例については後述する。
【0050】
また、「モード1:薄い」、「モード2:少し薄い」、「モード3:ユーザー設定」の3つのトナーセーブモードのほかに、印刷品質タブ13に設けられた図示しない入力ボックスにユーザーがトナーセーブポイントを入力することで、自動的に出力条件が決まるトナーセーブモードがあってもよい。
【0051】
また、プロパティ設定を終了して出力した後、付与されたトナーセーブポイントが画面に表示されるようにしてもよい。
【0052】
図1のように、「モード3:ユーザー設定」を選択して出力した場合には15Pのトナーセーブポイントが付与される。一方、図9では前述したようにユーザー設定19でトナー使用量レベルを図1の「2」「0」「0」から図9の「1」「0」「0」と変更し、図1とは異なるトナー使用量レベルが設定されている。そのため、図9のモード設定18の欄に表示された「モード3:ユーザー設定」のトナーセーブポイントもトナー使用量レベルの変更に応じて切り替わる。図9は、トナーセーブポイントが図1の15Pから21Pに切り替わった画面である。図9の設定状態でプロパティ設定を終了して出力すると、ユーザーには21Pのトナーセーブポイントが付与される。つまり、トナー使用量レベルを低い設定にすることで、トナーセーブポイントがより多く付与される。
【0053】
付与されるトナーセーブポイントは、選ぶトナーセーブモードのほか、入力された画像情報やリファレンス印刷設定により決まる。例えば、トナー使用量の少ないドキュメントのみの画像では、トナーセーブモードによるトナー使用量の削減効果が小さい。一方、トナー使用量の多いグラフィック画像などでは、トナーセーブモードによるトナー使用量の削減効果が大きい。そのため、トナーセーブモードによるトナー使用量の削減効果が小さいドキュメントのみの画像を出力する場合よりも、トナーセーブモードによるトナー使用量の削減効果が大きいグラフィック画像を出力したほうが、トナーセーブポイントを多く付与される。他には、同じ画像の出力でも、リファレンス印刷設定が片面の設定の場合と、集約や両面の設定の場合とではトナー使用量が異なるため、同じトナーセーブモードを選択しても付与されるトナーセーブポイントが異なる。
【0054】
次に、トナーセーブポイントの算出方法について説明する。図10はトナーセーブポイントの算出フローチャートである。また、図11は画像形成装置の全体構成のブロック図である。
【0055】
まず、リファレンス印刷設定と各トナーセーブモードの設定の入力画像信号を画像処理部101に入力し(S1)、画像処理部101でそれぞれ画像処理を行う(S2)。具体的には画像処理部101において、文字領域・網点写真領域などの領域分離処理や色補正、墨処理、平滑フィルタ処理・エッジ強調フィルタ処理などの空間フィルタ処理、中間調補正処理などを行う。画像処理部101は、画像処理を行った各出力画像信号を画素カウント部102に出力し、画素カウント部102でそれぞれの印刷設定の入力画像信号に対して、画素カウント値の積算値を算出する(S3)。そして、画素カウント部102は画素カウント値の積算値をトナー使用量算出部103に出力し、トナー使用量算出部103でそれぞれの印刷設定の画素カウント積算値に基づいて、トナー使用量を算出する(S4)。具体的には、600[dpi]の1画素カウントあたりのトナー使用量を8.96×10−6[mg/pix]とし、これに各画素カウント積算値を乗じることで、各トナー使用量を算出している。1画素カウントあたりのトナー使用量[mg/pix]は、画像形成装置ごとに設定される値である。トナー削減量[mg]は算出された各トナーリフレッシュモードのトナー使用量からリファレンス印刷設定のトナー使用量を引算して得られる。トナーセーブポイントは、このトナー削減量[mg]から以下の数1を用いて算出することで得られる(S5)。
【0056】
【数1】

【0057】
計算結果の小数点以下は四捨五入とし、トナーセーブポイントは正の整数となる。本実施形態でのポイント係数は1であり、トナーセーブポイントはトナー削減量[mg]の単位を[P]とした値そのものである。ただし、トナーセーブポイントの算出式はこれに限ったものではない。
【0058】
付与されたトナーセーブポイントは、パソコンごとに、または、出力するプリンタの合計として管理され、図1や図9に示したモード設定18の欄にトナーセーブポイントの累計値が表示される(S6)。具体的には、パソコンのMacアドレスに対して付与されたトナーセーブポイントをハードディスク104に保存し、各パソコンのもつトナーセーブポイントの合計をプリンタのもつトナーセーブポイントとして保存する。パソコンごとの他に、パソコンのログインIDや個人認証機能付きのプリンタであれば社員証などの個人ID、さらにパソコンや個人IDが属する部門ごとに管理することもできる。これにより、パソコンや個人IDごと、または、それらパソコンや個人IDが属する部門ごとで、トナーセーブモードの利用を促すことができる。また、プリンタのハードディスク104とは別に、図示しないユーザー所有のプリントサーバーのハードディスクにトナーセーブポイントを保存して管理することも可能である。
【0059】
図1や図9に示した累計値一覧ボタン20を押すと、図12に示すようなトナーセーブポイント累計値の一覧画面が表示される。図12は、個人認証付きプリンタのトナーセーブポイント累計値の一覧を表示する画面である。ここでは、トナーセーブポイント累計値が、「プリンタ合計値」、「部門ごとの累計値」、「個人IDごとの累計値」で表示される。トナーセーブポイントを管理する期間は1ヶ月単位とし、今月分だけではなく先月分や先々月分など過去のトナーセーブポイント累計値の表示も行う。また、図12では1年間分のトナーセーブポイント累計値についても表示している。トナーセーブポイント累計値を管理する期間は、メーカーまたは販売店とユーザーとの間で交わされた保守契約のプリント出力枚数カウントの締める期間と同じ1ヶ月としている。
【0060】
ネットワークに接続されたプリンタであれば、プリンタのメーカーまたは販売店にトナーセーブポイント累計値の情報を自動転送するシステムをもつ。具体的には、プリンタの電源が入っている状況で毎日12:00など所定の時刻に、プリンタ内部のLAN/IF105によって、プリンタのハードディスク104に保存されたトナーセーブポイント累計値を、ネットワークを利用してメーカーまたは販売店に通知するシステムである。トナーセーブポイント累計値をプリントサーバーにて管理する場合は、所定の時刻にプリントサーバーから通知される。
【0061】
これまで、画像形成装置の例としてカラープリンタを例に挙げて説明したが、1色のみのトナーを使用するプリンタを含めて、複数の色のトナーを使用して印刷するプリンタであっても、また、プリンタと同様な動作をする複写機やファクシミリ、または、複合機においても、これまで説明した本発明を実施することができる。
【0062】
たとえば、画像形成装置がカラー複写機の場合もカラープリンタと同様と言える。カラー複写機で複写する場合、操作部として複写機に設けられたタッチパネルも対象となる。複写時は、入力画像信号が図11のスキャナ部106から画像処理部101に出力され、各トナーセーブモードのもつトナーセーブポイントとトナーセーブポイント累計値とがタッチパネルに表示される。トナーセーブモードの選択やトナーセーブポイントの表示などは、上述のプリンタの場合と同様である。
【0063】
図13は複写機における各種印刷設定の一連の流れの一例を示すフローチャートである。まず、複写機のタッチパネルに印刷プロパティ設定画面を表示させ、表示させた印刷プロパティ設定画面で、選択タブの基本タブを選択し「カラー/白黒、部数、拡大縮小、紙サイズ」などの各種設定項目を選んで適宜設定する(S1)。次に、選択タブの編集タブを選択し「集約/両面選択」などの各種設定項目を選んで適宜設定する(S2)。そして、選択タブの印刷品質タブを選択し「一般文書/写真(イメージデータ)/DTP/CAD」などの各種設定項目を選んで適宜設定する(S3)。
【0064】
印刷品質タブを選択すると印刷品質の設定では、まず文書種類を選ぶ。文書種類の選択肢にあるように、一般文書、写真(イメージデータ)、DTP、CADが選ぶことができ、これらから出力する画像に合わせて選択する。この段階で設定された印刷条件により、トナーセーブモードとトナー消費量とを比較するリファレンス印刷設定が決まる。この印刷設定でのトナー消費量が、後述するトナーセーブモードのトナーセーブポイントを算出する際の基準となる。
【0065】
次にトナーセーブモードで出力するか否かを、トナーセーブの欄の選択肢にある「あり」「なし」から選択する(S4)。ここで「なし」と選んだ場合は(S4でNo)、トナーセーブモードが有効とはならず(S12)、図21に示すようにモード設定の欄は設定操作が行えないようグレーアウト表示された状態となる。そして、プロパティの設定を終了した後(S10)、通常出力モードにより上述した印刷設定での出力となる(S11)。一方、「あり」を選択した場合(S4でYes)、トナーセーブモードが有効となり(S5)、「なし」では設定操作が行えないようにグレーアウト表示されていたモード設定の欄が図20に示すように表示され(S6)、トナーセーブモードの詳細な設定操作を行えるようになる。このとき、モード設定の欄には「モード1:薄い」、「モード2:少し薄い」、及び、「モード3:ユーザー設定」の3つのトナーセーブモードが表示され、各トナーセーブモードを実行することで付与されるトナーセーブポイントも合わせて表示される。
【0066】
「モード3:ユーザー設定」を選択すると(S7でYes)、グレーアウトされていたユーザー設定の欄が図22に示すように表示され(S8)、ユーザーが任意でトナー使用量レベルを設定する(S9)。この際、ユーザーがユーザー設定で設定したトナー使用量レベルに応じて、モード設定の欄に表示された「モード3:ユーザー設定」のトナーセーブポイントが変更され、例えば、図20で示した15Pから図23に示すように21Pへと変更される。その後、プロパティの設定を終了して(S10)、ユーザーが任意に設定したトナー使用量レベルで印刷が開始される(S11)。
【0067】
一方、「モード3:ユーザー設定」を選択せずに(S7でNo)、「モード1:薄い」または「モード2:少し薄い」を選択した場合には(S13)、ユーザー設定の欄はグレーアウトされたままで設定可能なように表示されない。そして、プロパティの設定を終了し(S10)、「モード1:薄い」または「モード2:少し薄い」に対応したトナー使用量レベルで印刷が開始される(S11)。
【0068】
これまで、画像形成剤としてトナーを使用する画像形成装置を例に挙げて説明したが、画像形成剤としてトナー以外を使用する画像形成装置、例えば、画像形成剤としてインクを使用した画像形成装置であっても、インクセーブポイントを算出するなど同様である。加えて、トナーセーブポイントとその累計値やインクセーブポイントとその累計値に限らず、トナー削減量とその累計値、または、インク削減量とその累計値そのものを管理しても同様の効果が得られる。
【0069】
これまでは、トナーセーブモードの設定からトナーセーブポイントの表示、トナーセーブポイントの算出方法とトナーセーブポイントの管理などについて説明した。次に、トナーセーブモードでプリント出力することにより付与されるトナーセーブポイントの利用例をいくつか挙げる。
【0070】
画像形成装置のメンテナンス料などを含む月額一定の料金に、毎月のプリント出力枚数に応じた従量料金を加算して毎月の保守料金を支払う従量保守契約(年間保守契約)を、メーカーまたは販売店と結んでいるユーザーには、トナーセーブポイントのポイント数に応じた所定の特典として、トナーセーブポイントを月々の保守料金の割引に利用できる。ユーザーは、プリンタのトナーセーブポイントを使って、当月の保守料金を利用するトナーセーブポイントに応じて割引を受けることができる。割引率は、利用するトナーセーブポイントによって異なり、表1に示す通りである。
【0071】
【表1】

【0072】
例えば、トナーセーブポイント10000[P]の利用で5[%]の割引となる。同様に、トナーセーブポイント20000[P]、30000[P]、40000[P]、50000[P]の利用でそれぞれ10[%]、15[%]、20[%]、25[%]の割引となる。表2は割引前及び割引後の保守料金を示した表であり、図14は割引前及び割引後の保守料金のグラフである。
【0073】
【表2】

【0074】
例えば、20000[P]のトナーセーブポイントの利用で、当月のモノクロ印刷の保守料金が、当月4000カウント(枚)以内であれば1枚6.5円から1枚5.9円へと10[%]割引になる。同様に当月のカラーコピーの保守料金が、当月3000カウント(枚)以内であれば1枚35.0円から1枚31.5円へと10[%]割引になる。
【0075】
利用するトナーセーブポイントによる保守料金の割引は、図15に示すように、トナー使用量を削減することがトナーボトル交換頻度に下がることつながることで実現する。これはトナーボトル交換頻度が下がると、単純にメーカーまたは販売店の負担であるトナーボトル費用、郵送費、サービスマンの人件費などが低減される分、ユーザーにトナーセーブポイントで還元するという仕組みである。図15では、トナーセーブポイントに比例して割引率が上がっているが、この限りではない。トナーボトルの届ける目的以外でもサービスマンがユーザーを訪問することや、トナーボトル以外の郵送に合わせてトナーボトルも郵送する場合があること、トナー製造原価と生産性との関係などが関わるためである。このため、利用するトナーセーブポイントに応じた保守料金の割引率が、表3に示すような割引率となる場合もある。
【0076】
【表3】

【0077】
なお、トナーセーブポイントのポイント数に応じて受けることができる所定の特典としては、保守料金の割引のほか、利用するトナーセーブポイントに応じて正規の保守料金に対し所定額だけ値引きすることで還元するなど、この限りでない。
【0078】
ただし、保守料金の割引に利用するトナーセーブポイントは、割引を適用する月に付与されたトナーセーブポイントである。他の月に付与されたトナーセーブポイントは当月の割引に利用できない。これは、トナー削減量とその月の保守料金の割引を連動させる必要があるためである。例えば、トナーセーブポイントが翌月の保守料金の割引の対象となった場合、翌月に全くトナーセーブモードを利用しなくても保守料金が割引となり、本発明の主旨から外れるためである。
【0079】
ユーザーは、プロパティ設定の画面もしくはタッチパネル上で付与されるトナーセーブポイントを見て印刷条件を設定することができる。また、ユーザーはトナーセーブポイントを利用することにより、保守料金の割引を受けることができる。この2点によりユーザーはトナーセーブモードでプリント出力することを促され、ユーザーの経済的な負担の軽減につながる。また、ユーザーのコストメリットのほかに、前述のようにトナー使用量の低減が低環境負荷につながることも大きい効果と言える。
【0080】
このほか、トナーセーブポイントのポイント数に応じて受けることができる所定の特典、ユーザーはトナーセーブポイントをメーカーまたは販売店が主催する植樹活動に利用できる。画像形成装置のメーカーは、印刷に紙を使用するため、環境保全の目的で植樹活動を行っている場合がある。苗木の種類や植樹の地域によってトナーセーブポイントから植樹できる苗木の数は変わる。表4に利用するトナーセーブポイントに対応する植樹苗木本数を示す。
【0081】
【表4】

【0082】
利用するトナーセーブポイント10000[P]で苗木Aでは10本、苗木Bでは20本植樹することができる。ここでは、苗木Aを植樹地域Cに植樹する場合100円の費用がかかり、苗木Bを植樹地域Dに植樹する場合50円の費用がかかるとしている。これも上述した保守料金割引の場合と同様の理由で、植樹苗木本数は必ずしも利用するトナーセーブポイントに比例しない。そのため、利用するトナーセーブポイントに対応する植樹苗木本数が、表5に示すような植樹苗木本数となる場合もある。
【0083】
【表5】

【0084】
ユーザーは、プロパティ設定の画面もしくはタッチパネル上で付与されるトナーセーブポイントを見て印刷条件を設定することができるため、トナーセーブモードの利用と植樹苗木が直結する。これにより、ユーザーはトナーセーブモードで出力することを促され、植樹活動への参加が盛んになり、低環境負荷の社会的責任に加えて、植樹活動への参加という社会的貢献につながる活動を行うことができる。
【0085】
トナーセーブポイントは、他にもメーカーまたは販売店が参加するワクチン寄付活動や砂漠化防止緑化活動や各種ボランティア活動への資本として利用することできる。これらの利用方法においても、ユーザーは低環境負荷の社会的責任に加えて、各種の社会的貢献につながる活動を行うことができる。ただし、トナーセーブポイントの利用例はこの限りでない。
【0086】
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
画像情報に基づいて記録媒体に画像形成剤を用いて画像形成を行う画像形成手段を備えており、通常画像形成モードと、通常画像形成モードによる画像形成よりも画像形成剤の消費量を減らして画像形成を行う画像形成剤セーブモードとのどちらかを選択して、画像形成手段により画像形成を行う画像形成装置において、ポイント数に応じて所定の特典が受けられる画像形成剤セーブポイントを、画像形成剤セーブモードの実行履歴に応じて算出するセーブポイント算出手段を有する。これよれば、上記実施形態について説明したように、従量保守契約を結ぶユーザーに対して画像形成剤セーブモードの利用を促すことができる。
(態様B)
(態様A)において、画像情報に基づいて通常画像形成モードにより画像形成した場合の画像形成剤消費量である通常モード消費量を算出する通常消費量算出手段と、画像情報に基づいて画像形成剤セーブモードにより画像形成した場合の画像形成剤消費量であるセーブモード消費量を算出するセーブ消費量算出手段と、通常モード消費量からセーブモード消費量を差し引いた画像形成剤削減量を算出する削減量算出手段と、画像形成剤セーブモードで画像形成を行うことにより付与された画像形成剤セーブポイントを記憶する記憶手段とを有しており、上記実行履歴が画像形成剤削減量である。これよれば、上記実施形態について説明したように、従量保守契約を結ぶユーザーに対して画像形成剤セーブモードの利用を促すことができる。
(態様C)
(態様A)または(態様B)において、上記画像形成剤セーブモードを実行することで付与される上記画像形成剤セーブポイントと、既に付与された画像形成剤セーブポイントの累計とを表示部に表示する。これによれば、上記実施形態について説明したように、トナーセーブモードを利用するメリットを可視化して従量保守契約を結ぶユーザーに対してトナーセーブモードの利用を促すことができる。
(態様D)
(態様A)、(態様B)または(態様C)において、識別できる個々の使用者または画像形成装置に接続された情報処理装置ごとか、個々の使用者または情報処理装置の属するグループ単位かで、付与された画像形成剤セーブポイントを記憶し表示する。これによれば、上記実施形態について説明したように、個々の使用者や情報処理装置を使用する使用者またはそれらが属するグループ単位でトナーセーブモードの利用を促して、トナーセーブモードを利用するメリットを得ることができる。
(態様E)
(態様A)、(態様B)、(態様C)または(態様D)において、識別できる個々の使用者または画像形成装置に接続された情報処理装置に関わらず、付与された画像形成剤セーブポイントの合計を記憶し表示する。これによれば、上記実施形態について説明したように、前記個々の使用者または情報処理装置の属する組織全体でトナーセーブモードの利用を促して、トナーセーブモードを利用するメリットを得ることができる。
(態様F)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)または(態様E)において、画像形成セーブモードを実行することで付与される画像形成剤セーブポイントを、画像形成装置に接続された情報処理装置にインストールされたプリンタドライバの画面または画像形成装置に備え付けられた操作部の画面に表示する。これによれば、上記実施形態について説明したように、ユーザーがプリント出力を行うときに、画像形成剤セーブポイントを可視化させて、トナーセーブモードの利用をユーザーに促すことができる。
(態様G)
(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)または(態様F)において、記憶手段は付与された画像形成剤セーブポイントを、所定期間ごとに複数期間分を管理する。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成剤セーブポイントの付与数を過去の所定期間分で比較することができ、トナーセーブモードの利用をユーザーに促すことができる。
(態様H)
(態様G)において、上記所定期間は、メーカーまたは販売店などとユーザーが結ぶ保守契約のプリント枚数カウントを締める月数である。これによれば、上記実施形態について説明したように、保守契約のプリント枚数カウントを締める月ごとで保守料金の割引などに画像形成剤セーブポイントを利用することができる。
(態様I)
(態様G)または(態様H)において、上記所定期間ごとに複数期間分管理された画像形成剤セーブポイントを、ネットワークを通じてメーカーまたは販売店に通知する。これによれば、上記実施形態について説明したように、ユーザーなどが煩雑な手続きを行うことなく、ユーザーはトナーセーブモードを利用するメリットを得ることができる。
(態様J)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)または(態様I)の画像形成装置と、前記画像形成装置が画像形成剤セーブモードで画像形成を行うことにより付与された画像形成剤セーブポイントを累計して管理するポイント管理手段とを備える。これによれば、上記実施形態について説明したように、従量保守契約を結ぶユーザーに対して画像形成剤セーブモードの利用を促すことができる。
【符号の説明】
【0087】
1 プリンタ
1a パソコン
1b パソコン
1c パソコン
2 プリンタ
3 ネットワーク
4 初期画面
5 リストボックス
6 印刷部数設定部
7 印刷範囲設定部
9 プロパティボタン
11 印刷プロパティ設定画面
12 選択タブ
13 印刷品質タブ
14 基本タブ
15 編集タブ
16 文書種類
17 トナーセーブ
18 モード設定
19 ユーザー設定
20 累計値一覧ボタン
26 給紙部
27 給紙ローラ
28 レジストローラ対
29 排紙ローラ対
30 スタック部
32 トナー容器
33 容器本体
33b 突起
33c ギア
34 キャップ部
38 シャッタ
41 感光体ドラム
42 クリーニング部
42a クリーニングブレード
44 帯電部
46 作像部
47 露光装置
48 中間転写ベルト
49 1次転写バイアスローラ
50 現像装置
51 現像ローラ
52 ドクターブレード
53 現像剤収容部
54 現像剤収容部
55 搬送スクリュー
56 濃度検知センサ
60 トナー補給装置
61 トナータンク部
62 トナー搬送スクリュー
64 トナー落下搬送経路
65 攪拌部材
66 トナーエンドセンサ
70 トナー容器収容部
71 挿入口部
72 ボトル受部
73 キャップ受部
73w トナー補給口
82 2次転写バックアップローラ
85 中間転写ユニット
86 定着部
89 2次転写ローラ
90 制御部
91 駆動部
100 画像形成装置
101 画像処理部
102 画素カウント部
103 トナー使用量算出部
104 ハードディスク
106 スキャナ部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0088】
【特許文献1】特許第3929392号公報
【特許文献2】特開2010−49003公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像情報に基づいて記録媒体に画像形成剤を用いて画像形成を行う画像形成手段を備えており、
通常画像形成モードと、該通常画像形成モードによる画像形成よりも前記画像形成剤の消費量を減らして画像形成を行う画像形成剤セーブモードとのどちらかを選択して、前記画像形成手段により画像形成を行う画像形成装置において、
ポイント数に応じて所定の特典が受けられる画像形成剤セーブポイントを、前記画像形成剤セーブモードの実行履歴に応じて算出するセーブポイント算出手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1の画像形成装置において、
上記画像情報に基づいて上記通常画像形成モードにより画像形成した場合の画像形成剤消費量である通常モード消費量を算出する通常消費量算出手段と、
上記画像情報に基づいて前記画像形成剤セーブモードにより画像形成した場合の画像形成剤消費量であるセーブモード消費量を算出するセーブ消費量算出手段と、
前記通常モード消費量から前記セーブモード消費量を差し引いた画像形成剤削減量を算出する削減量算出手段と、
画像形成剤セーブモードで画像形成を行うことにより付与された上記画像形成剤セーブポイントを記憶する記憶手段とを有しており、
上記実行履歴が前記画像形成剤削減量であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2の画像形成装置において、
上記画像形成剤セーブモードを実行することで付与される上記画像形成剤セーブポイントと、既に付与された画像形成剤セーブポイントの累計とを表示部に表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1、2または3の画像形成装置において、
識別できる個々の使用者または前記画像形成装置に接続された情報処理装置ごとか、前記個々の使用者または前記情報処理装置の属するグループ単位かで、付与された画像形成剤セーブポイントを記憶し表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1、2、3または4の画像形成装置において、
識別できる個々の使用者または前記画像形成装置に接続された情報処理装置に関わらず、付与された画像形成剤セーブポイントの合計を記憶し表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、
上記画像形成セーブモードを実行することで付与される画像形成剤セーブポイントを、前記画像形成装置に接続された情報処理装置にインストールされたプリンタドライバの画面または画像形成装置に備え付けられた操作部の画面に表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項2、3、4、5または6の画像形成装置において、
上記記憶手段は付与された上記画像形成剤セーブポイントを、所定期間ごとに複数期間分を管理することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項7の画像形成装置において、
上記所定期間は、メーカーまたは販売店などとユーザーが結ぶ保守契約のプリント枚数カウントを締める月数であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項7または8の画像形成装置において、
上記所定期間ごとに複数期間分管理された上記画像形成剤セーブポイントを、ネットワークを通じてメーカーまたは販売店に通知することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の画像形成装置と、該画像形成装置が画像形成剤セーブモードで画像形成を行うことにより付与された画像形成剤セーブポイントを累計して管理するポイント管理手段とを備えることを画像形成システム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図1】
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【図9】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−71343(P2013−71343A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212701(P2011−212701)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】