説明

画像形成装置及び画像形成装置の制御方法

【課題】 操作部にユーザ情報の入力手段を備え、入力の検知によって省エネモードから通常モードへの復帰をするMFP構成において、通常モード復帰後のユーザ認証に失敗することがあり、不必要に省エネモードからの復帰することになる。このとき起動回数に寿命のあるデバイスが無駄に寿命を消費する問題と不必要な電力を消費するという問題が発生する。
【解決手段】 操作部204は、省エネモード下で動作可能なユーザ情報の入力手段と第1の認証条件によって認証する第1の認証手段をもち、MFP101は、認証に失敗した場合には省エネモードを維持し、認証に成功した場合には、省エネモードから通常モードに復帰して第2の認証を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は省エネモードと通常モードとを有する画像形成装置とその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置においてはユーザの識別情報を格納するIDカードによる認証を行い、正しく認証されたユーザが画像形成装置を使用可能にすることが行われている。これにより、装置の管理ができ、またオフィスにおけるセキュリティが向上する。
【0003】
一方で省エネルギーを実現するために、画像形成装置内部の一部分への電力供給を切断する省エネモード(省電力モード、スリープモードなどとも言う)がサポートされている。そして、省エネモード下において、ユーザ認証を行った上で省エネモードから通常モードに復帰させることが行われている。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−47765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1の技術では、IDカードを検出した後のユーザ認証を画像形成装置本体のコントローラが行うため、省エネモード中においてもコントローラへの電力供給は維持する必要があり、更なる省電力を実現することができない。しかし、画像形成装置が省エネモード下ではIDカードの検出のみを行い、カードを検出したことに応答して画像形成装置を省エネモードから通常モードへの復帰し、復帰後に外部の認証装置を用いてユーザ認証させようとすると、別の問題が発生する。即ち、検出したIDカードに基づくユーザ認証に成功した場合は問題がないが、ユーザ認証に失敗した場合にも画像形成装置は省エネモードから復帰してしまうことになる。一旦復帰した画像形成装置が再び省エネモードに移行するまでの時間に不必要な電力を消費してしまうという問題が発生する。
【0006】
また、不必要に画像形成装置が省エネモードから復帰することで画像形成装置内の起動回数に上限のあるデバイスが無駄に寿命を消費してしまう問題がある。寿命のあるデバイスはたとえばハードディスク(HDD)、電源部で電力供給をOn/Offするリレー、電源部で使用するヒューズなどである。
【0007】
本発明は、不要な省エネモードからの復帰を防止することで無駄な電力消費を低減し、起動回数に上限のあるデバイスの寿命が短くなることを防ぐことが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明の画像形成装置は、カードタイプとユーザコードとを含む認証情報を記憶したカードから当該認証情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであるか否かを判定する第1制御手段と、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるユーザコードに基づいて認証手段にユーザを認証させる第2制御手段と、前記第2制御手段への電力供給を制御する電源制御手段と、を有し、前記第1制御手段は、前記電源制御手段により前記第2制御手段に電力が供給されていない状態で、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであるか否かを判定し、前記電源制御手段は、前記認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであると前記第1制御手段により判定された場合に、前記第2制御手段への電力供給を開始することを特徴とする。
【0009】
また、上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、部門コードとユーザコードとを含む認証情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであるか否かを判定する第1制御手段と、前記読取手段により読み取られた認証情報に基づいて認証手段にユーザを認証させる第2制御手段と、前記第2制御手段への電力供給を制御する電源制御手段と、を有し、前記第1制御手段は、前記電源制御手段により前記第2制御手段に電力が供給されていない状態で、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであるか否かを判定し、前記電源制御手段は、前記認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであると前記第1制御手段により判定された場合に、前記第2制御手段への電力供給を開始することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によって、不必要な省エネモードからの復帰を防ぐことができるので、電力の無駄な消費を防ぐことができ、起動回数に上限のあるデバイスの寿命が短くなることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態におけるMFPを含むシステムの構成の一例を示す図である。
【図2】本実施形態におけるMFPの外観の一例を示した図である。
【図3】本実施形態におけるMFP内部のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。
【図4】本実施形態におけるMFPの制御部のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。
【図5】本実施形態におけるMFPの操作部のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。
【図6】本実施形態におけるカードリーダ部のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。
【図7】本実施形態におけるカード501のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。
【図8】通常モードのMFPが省エネモードへ移行する処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】MFPが省エネモードから復帰する処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】MFPが省エネモードに移行する場合の操作部の処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】省エネモード時の操作部における省エネモードからの復帰要求の送信、及び第1の認証処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】カード501に格納されているカード情報の一例を示す図である。
【図13】カード501に格納されているユーザ情報の一例を示す図である。
【図14】本実施形態における認証サーバ107に格納されている認証許可データ列の一例を示す図である。
【図15】第1の認証の他の条件例としての、認証不可データ列の一例を示す図である。
【図16】第1の認証の他の条件例としての、第一の認証条件の生成に使用する認証結果の履歴の一例を示す図である。
【図17】第1の認証の他の条件例としての、第一の認証に使用する認証不可データ列の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0013】
<システム構成>
図1は本実施形態における画像形成装置の一例であるMFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル)を含むシステム構成の一例を示した図である。
【0014】
MFP101はコピー、スキャナ、FAX、プリンタなどの機能を備えた複合画像形成装置である。クライアントPC102および103はMFP101にプリントジョブを送信したり、MFP101からスキャンデータを受信することができる。LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)104は、MFP101、クライアントPC102および103を相互に接続するネットワークである。LAN104は、たとえばEthernet(登録商標)などの方式であり、MFP101、クライアントPC102および103や、インターネット網105を通して他のLANに接続された装置とデータを送受信できる。認証サーバ107はMFP101を使用するユーザを認証するためのサーバであり、LAN106とインターネット網105を通してMFP101とデータの送受信を行う。MFP101から認証サーバ107にユーザ情報(例えば、ユーザコードなど)が送信され、認証サーバ107に格納された認証情報と照合することで認証が行われる。認証結果は認証サーバ107からMFP101に送信される。MFP101がユーザ情報を得る方法としては、MFP101に備わるボタンから入力する方法やIDカード読み取り装置を介してユーザが所持しているIDカードから入力する方法がある。なお、認証サーバ107は、LAN106ではなくLAN104に接続されていてもよいものとする。
【0015】
<MFPの外観>
図2はMFPの外観の一例を示した図である。原稿読取部202は原稿を光学的に読み取って原稿の画像データを生成する。給紙部206は用紙を収納するユニットであり、ユーザは用紙を追加することができる。プリンタ部205は用紙に画像を印字するユニットであり、印字の際には給紙部206から搬送された紙にトナー像を載せて定着器を用いて定着させる。印字された紙は排紙部201に排紙される。操作部204はユーザが装置に指示を与えるためのボタンと、装置の状況や操作メニューを表示する液晶などの表示素子からなるユニットである。なお、タッチパネルによって操作部204を構成してもよい。カードリーダ部203はユーザの所持するIDカード内に格納されている情報を読み出す装置である。カードリーダ部203は、カードに対してデータを書き込む機能を備えていてもよいものとする。
【0016】
<MFPのハードウェア構成>
図3はMFP内部のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。プラグ301は商用交流電源のコンセントに差し込むものであり、電源部302に交流電源を供給する。電源部302は装置内の各ユニットに電力を供給するものである。電源部302は、商用交流電源から得た交流電力の電圧を各ユニットに適した電圧に変換し、電力供給先のユニットによっては必要に応じて交流から直流に変換する。電源部302の内部には、ヒューズ210、リレー212が備えられている。ヒューズ210は、電源部302内に過電流や短絡電流が流れたときに、内部の可溶体が溶断あるいは遮断することで電源部302或いは電源部302が電力を供給するMFP101の各ユニットを保護する。リレー212は、電源部302からMFP101内部の各ユニットへの電力の供給を行ったり停止するためのスイッチングの役割を果たす。ヒューズ210、リレー212はともに電源が投入される回数に依存した寿命があるデバイスである。制御部303はMFP101内の各のユニットの制御を行ったり、電子データの加工や転送に関する制御を行うユニットである。電源制御信号線304は制御部303が電源部302の出力のOn/Offに関する制御を行うための信号である電源制御信号が伝達する信号線である。
【0017】
MFP101は、MFP101を構成する各ユニットに電力を供給する通常の動作モードと、一部のユニットに対して電力を供給しないことで消費電力を低減する省エネモード(省エネルギーモード。省電力モードや、スリープモードなどとも言う)とがある。
【0018】
本実施形態のMFP101は、省エネモードでは消費電力を低減させるために、原稿読取部202、排紙部201、プリンタ部205、給紙部206の電力を切断する。また、制御部303と操作部204については一部に対してのみ電力を供給し、他の部分の電力を切断する。省エネモードにおいて、制御部303内で電力が供給される箇所は、省エネモードから通常モードへ復帰するトリガを検知する回路である。トリガはIDカードの挿入の検出、FAX受信の検出、ネットワークを経由して受信した印刷ジョブの検出、操作部204のボタン操作の検出などである。
【0019】
MFP101が省エネモードにある場合、MFP101を使用するためにIDカードを読み込ませるユーザや操作部204のボタンを操作するユーザにとっては、できるだけ早く操作部204が使用可能とするのが望ましい。しかしながら、操作部204を制御しているソフトウェアやハードウェアによっては操作部204が使用可能になるまで数秒から数十秒要する場合もある。また、たとえばリレーやヒューズやHDDなどには電源投入の回数に依存した寿命がある(少ない例では数万回)。たとえば、リレーの場合は接点の寿命であり、HDDの場合には記録媒体やヘッドに対する機械的なストレスの蓄積による寿命である。ヒューズの場合には電源が投入される毎に発生する突入電流によって劣化する可溶体の寿命である。したがって、省エネモードと通常モードとを移行する回数には制限がある。したがって、移行回数もできるだけ少ないことが望ましい。なお、リレーは電源部302の内部で使用されている。
【0020】
<制御部のハードウェア構成>
図4は制御部303のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。
【0021】
CPU402は制御部303における処理を実行する。CPU402はメモリ403にロードされたプログラムを実行する。
【0022】
内部バス405はCPU402が制御部303内の各ブロックと通信するためのバスである。
【0023】
ハードディスク(HDD)409は、CPU402が実行するプログラム(OSやアプリケーションプログラムなど)が格納されている。また、HDD409は、ジョブデータや画像データを格納する。ジョブデータとは、例えば、クライアントPC102、103からLAN I/F407を介して受信する印刷処理のためのPDLデータなど、MFPが機能を実行するためのデータのことを指す。なお、HDD409は電力を投入される回数に依存した寿命があるデバイスの一例である。
【0024】
リーダI/F404は原稿読取部202と通信してコマンド/ステータスや画像データを授受するためのI/Fである。プリンタI/F410はプリンタ部205と通信してコマンド/ステータスや画像データを授受するI/Fである。FAX I/F408は公衆電話回線に接続され、FAX画像の通信を行うI/Fである。LAN I/F407はEthernet(登録商標)などのネットワークに接続され、ジョブデータやコマンド/ステータスの授受を行う。
【0025】
操作部I/F406は操作部204との通信を行うI/Fであり、表示部504に表示するデータの送信と、ボタンやタッチパネルなどのユーザからの入力情報の受信を行う。電源制御部401はMFP101の通常モードと省エネモードとの移行を制御するブロックである。CPU402からのコマンドによって通常モードから省エネモードに移行するよう電源制御信号線304を介して電源部302に伝達される電源制御信号を送信或いは変化させる。また、省エネモード下では操作部I/F406、LAN I/F407、FAX I/F408から起動信号線(412、414、416)を介して伝達される起動信号を監視する。変化があった場合に省エネモードから通常モードに復帰するよう電源制御信号を送信或いは変化させる。電源部302は、電源制御信号に応じてMFP101を構成するユニットへの電力を供給/停止する。
【0026】
<操作部のハードウェア構成>
図5は操作部204のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。CPU503はメモリ507をワーク領域として利用してプログラムを実行して操作部204全体を制御する。
【0027】
メモリ507は不揮発のプログラムメモリと書き換え可能な一時メモリとを含む記憶部として構成される。プログラムメモリはCPU503が実行するプログラムを格納する。書き換え可能な一時メモリはCPU503のワーク領域として使用される。
【0028】
表示部504はホストI/F508を経由して制御部303から受信したデータを表示部504内に備える液晶(LCD)に表示する。ボタン部506は押しボタン、或いは表示部504のLCDに重ねたタッチパネルからなる。CPU503はボタン部506の操作(押下)を検知すると、ボタンの押下を検知したこと、あるいはどのボタンが押下されたかを示す情報をホストI/F508を経由して制御部303に送信する。
【0029】
カードリーダ部203はカードリーダI/F502と接続される。カードリーダ部203はCPU503が制御し、カード(IDカードなど)501とのデータの送受信を行う。
【0030】
操作部204内の各ブロックは内部バス505に接続される。
【0031】
省エネモードにおいては、CPU503は、電源部302から操作部204に供給された電力を、消費電力の低減のために表示部504へは供給しない。或いは、表示部504の液晶のバックライトを消灯するように制御する。また、本実施形態ではCPU503の処理能力やメモリ507のメモリ容量は消費電力の低減のために制限されたスペックとなっている。
【0032】
<カードリーダ部のハードウェア構成>
図6は媒体情報読取手段の一例であるカードリーダ部203のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。制御部603は操作部204のCPU503の制御に基づき、送信部602、受信部604、アンテナ601を制御し、操作部204とのデータの送受信を行う。
【0033】
送信部602は送信データをアンテナ601に適した信号に変換する。受信部604はアンテナ601が出力した信号を受信データに変換する。アンテナ601は送信部から入力された信号を電磁波に変換する。また、カード501が電池を内蔵していない非接触型カードの場合、アンテナ601はカード501への電力を供給するための磁界を発生する役割もある。またアンテナ601はカード501が出力した電磁波を信号に変換し、受信部604に出力する。
【0034】
本実施形態のカードリーダ部203は、非接触式のICカードを読み取るカードリーダとするが、接触式のICカードを読み取るカードリーダや、磁気記録式のカードリーダなどでもよい。
【0035】
<IDカードのハードウェア構成>
図7はIDカード(以下、単にカードとも呼ぶ)501のハードウェア構成を示したブロック図である。
【0036】
CPU701はカードの内部の制御およびカードリーダ部203との通信を行う。カードリーダ部203からデータを受信する場合は、CPU701の制御によって、コマンドの解析および受信データのメモリ705への格納を行う。カードリーダ部203へデータを送信する場合は、CPU701の制御によって、受信したコマンドの内容に応じてメモリ705に格納されているデータを送信部602に転送を行う。
【0037】
メモリ705は書き換え可能な不揮発性メモリであり、CPU701のプログラムコードとユーザ情報やカード情報などが格納されている。
【0038】
送信部702は送信データをアンテナ704に適した信号に変換する。アンテナ704は送信部から入力された信号を電磁波に変換する。またアンテナ704はカードリーダ部203が送信した電磁波を受信し、受信部703でアンテナ704が出力した信号を受信データに変換する。
【0039】
本実施形態ではカード501が電池を内蔵していない非接触型カードであり、発電部706においてカード501で使用する電力を発電するものとする。カードリーダ部203で発生した磁界はアンテナ704で再び電気エネルギーに変換され、発電部706で直流定電圧に変換する。
【0040】
<カードに格納されている情報>
図12は本実施形態におけるカード501に格納されているカード情報の一例を示す図である。カードタイプ、カードを製造するベンダー名、カードベンダーが与える固有の番号であるシリアル番号、カードに内蔵されるプログラムのバージョン番号などである。これらの値は、通常はカードがカードベンダーから出荷されるときに書き込まれている。
【0041】
図13は本実施形態におけるカード501に格納されているユーザ情報の一例を示す図である。団体コードはユーザの所属する企業や団体を識別するための値である。組織コードはユーザの所属する企業や団体のセクションを識別するための値である。団体コード或いは組織コードを部門コードともいい、部門を特定する部門情報の一例である。個人コードはユーザ個人を識別するためのID値である。これらの値はカードを製造するベンダーが出荷したあと、使用する環境に応じて書き込まれる。
【0042】
次に、MFPが通常モードから省エネモードへ移行する処理、省エネモードから通常モードへ移行する処理について説明する。
【0043】
<省エネモードへの移行>
図8は、通常モードのMFPが省エネモードへ移行する処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートはMFP101の制御部303が備えるCPU402が実行する。
【0044】
MFP101が通常モードで稼動している間に本フローチャートは実行を開始する。まずステップS802で、省エネモードへ移行する要因があるか否かを判定する。本実施形態では、省エネモードへの移行要因は、一定時間操作部204のボタン部506の操作が無かった場合や、予め設定した時刻に達した場合や、ユーザの操作部204の操作による省エネモードへの移行要求などがある。
【0045】
省エネモードへの移行要因があった場合(ステップS802でYES)、ステップS804へ進み、操作部204に対して省エネモードへの移行通知と第1の認証の条件とを送信する。なお、第1の認証の条件については後に詳述する。
【0046】
ステップS806においてCPU402は電源制御部401に省エネモード移行命令を発行する。電源制御部401への省エネモード移行命令に基づいて、電源制御部は電源制御信号線304を介して電源部302に対して電源制御信号を送信する。電源部302は、受信した電源制御信号に基づいてMFP101の一部のユニットへの電力供給を停止する。これにより、MFP101は省エネモードに移行して本フローチャートを終了する。
【0047】
なお、本実施形態の省エネモード時には、操作部204とカードリーダ部203は電力が供給される。また、制御部303において、操作部I/F406の一部、LANI/F407の一部、FAXI/F408の一部には電力が供給されるがそれ以外の部分については電力供給は停止される。また、原稿読取部202、排紙部201、プリンタ部205、給紙部206への電力供給は停止される。なお、省エネモードは通常モードよりも電力消費量が少ない状態であればよく、どのユニットに対して電力を供給し、どのユニットに対しては電力供給を停止するのかについては本実施形態と異なるものでもよい。
【0048】
<第1の認証と第2の認証>
ここで本実施形態における第1の認証と第2の認証について説明する。省エネモード中において、IDカードによるユーザ認証の要求があった場合、MFP101はすぐに通常モードには移行せず、操作部204が第1のユーザ認証(以下、第1の認証)を行い、第1の認証が成功した場合にはじめてMFP101は通常モードへ移行する。そして第2のユーザ認証(以下、第2の認証)を実行する。第1の認証が成功しなかった場合にはMFP101は省エネモードを維持し、通常モードへは移行しない。
【0049】
第1の認証を行うために、予め操作部204のCPU503がメモリ507に認証条件や認証データを格納しておき、カード501から得たカード情報およびユーザ情報と照合することで認証を行う。図8のステップS804では、省エネモード中に操作部204が第1の認証を実行することを可能にするために、制御部303のCPU402は第1の認証を行うための認証条件を操作部204へ通知する。そして、後に説明する図10のフローチャートのステップS1004、S1006では、操作部204は通知された認証条件を記憶する。
【0050】
ただし、省エネモードにおける消費電力を低減するために、操作部204のCPU402の処理速度やメモリ507のメモリ容量は限られたものになる。従って、認証サーバ107が備える認証条件および認証許可データ列のすべてをメモリ507に格納することはできないし、また、認証サーバ107が行う認証処理のすべてを操作部204で行なうことはできない。また、省エネモードにおいてはLAN I/F407を介して認証サーバ107とのデータの送受信を行なうこともできないので、通常モードに復帰せずに認証サーバ107を用いた認証処理を行うこともできない。
【0051】
したがって第1の認証では、操作部204のCPU402の処理速度やメモリ507の容量が限られた中で無駄にMFP101を通常モードに移行させないようにすることが可能になる。
【0052】
そして、第1の認証が成功した場合にはMFPは通常モードへ移行し、ネットワークを介して認証サーバ107と通信することが可能になったら、認証サーバ107に対してユーザ認証を依頼する。本実施形態ではこれを第2の認証と呼ぶ。
【0053】
<第1の認証条件と第2の認証条件>
本実施形態では、認証サーバ107が行う認証、つまり第2の認証の条件(条件1)を以下とする。
【0054】
<条件1>
カードタイプ(カードの種類)がTypeAと等しい
かつ、
団体コードが0033と等しい、
かつ、
個人コードが認証許可データ列と等しい
一方、操作部204が行う第1の認証における条件は、第2の認証の条件を緩和する条件とする。たとえば前述の条件1を緩和する例として、第1の認証のための条件(条件2)は以下のようになる。
【0055】
<条件2>
カードタイプ(カードの種類)がTypeAと等しい
かつ、
団体コードが0033と等しい
条件2で示した条件式では、カードタイプがTypeAと等しいという条件と、団体コードが0033と等しいという条件の2つのAND条件であり、条件1に含まれていた個人コードが認証許可データ列と等しいという条件を省いている。したがって、操作部204のメモリ507には認証を許可する個人コードを表すデータ列を格納する必要がなく、メモリ容量は節約できる。特に、認証を許可するユーザコードを示すデータ列のデータ量が大きいときはより効果的である。異なるタイプのIDカードを使ってユーザ認証を行おうとした場合や、正しい部門コードが記録されていないIDカードを使ってユーザ認証を行おうとした場合には第1の認証に失敗する。そのような場合には省エネモードから通常モードへ移行することがなくなり、無駄な省エネモードからの復帰を防止することができる。
【0056】
第1の認証が成功した場合は、MFP101が省エネモードから通常モードに復帰し、制御部303における第2の認証を行う。第2の認証の処理については後述する。
【0057】
<省エネモードからの復帰>
図9は、MFPの省エネモードからの復帰およびユーザ認証の処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートはMFP101の制御部303が備えるCPU402が実行する。
【0058】
操作部204から省エネモードからの復帰要求を受け付けたことに基づいて本フローチャートの処理が開始される。復帰要求は、操作部204のホストI/F、制御部303の操作部I/F406を介して電源制御部401へ通知される。そして、電源制御部401が制御部303へ電力を供給することで制御部303内の各デバイスが起動を開始し、CPU402は本フローチャートの実行を開始する。なお、操作部204が制御部303に復帰要求を発行するまでの処理については後述する。
【0059】
ステップS902においてCPU402は制御部303内部や外部の各ユニットを初期化してMFP101を通常モードへ移行させる。省エネモードから通常モードへの移行によって起動回数に上限のある部品の寿命が1回分消費されることになる。
【0060】
そして、操作部204に対してカード501に格納されているカード情報およびユーザ情報を要求し(ステップS904)、当該要求に応答して操作部204から送信されるカード情報およびユーザ情報を受信する(ステップS906)。
【0061】
そして、ステップS908において認証サーバ107に対してカード情報およびユーザ情報を送信してユーザ認証を依頼する。認証サーバ107ではMFP101から送信されたカード情報およびユーザ情報を認証サーバに格納されている認証条件や認証データと照合して認証処理を行い、ユーザ認証が成功したか失敗したかを判定し、判定結果をMFP101へ返送する。ステップS908におけるMFP101の処理、及び認証サーバ107における認証処理が本実施形態における第2の認証に相当する。認証サーバ107は、上述の条件1に基づいて認証の成否を判定する。
【0062】
ステップS910では、認証サーバから返送されたユーザ認証の結果を検証し、認証結果が成功であれば、ステップS912へ進み、失敗であればステップS916へ進む。
【0063】
ステップS912では操作部204に対してユーザ認証が成功したことを通知しユーザ認証が成功したことを操作部204の表示部504に表示させる。そして、ステップS914において操作部204の表示部504に通常の操作メニューを表示させ、ユーザがMFP101を操作可能な状態にして本フローチャートを終了する。
【0064】
一方、ステップS910において認証結果が失敗であれば、ステップS916においてユーザ認証が失敗したことを操作部204へ通しし、ユーザ認証が失敗であることを操作部204の表示部504に表示させる。そして、MFP101を再び省エネモードへ移行させて本フローチャートを終了する。
【0065】
<省エネモード移行時の操作部の処理>
図10は、MFPが省エネモードに移行する場合の操作部の処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートは操作部204のCPU503が実行する。MFP101が通常モードにある間に本フローチャートは実行を開始する。
【0066】
ステップS1002では制御部303からの通知を待機する。制御部303からの通知があればステップS1004へ進み、CPU503は制御部303からホストI/F508を介して第一の認証条件と省エネモードへの移行通知を受信する。なお、当該通知は図8のフローチャートのステップS804において制御部303から送信されたものである。
【0067】
そしてステップS1006で、受信した第1の認証条件をメモリ507に格納する。そして、ステップS1008で表示部504の液晶のバックライトを消灯して本フローチャートを終了する。なお、本フローチャートの処理と並行して、MFP101も通常モードから省エネモードへ移行することになる。
【0068】
<操作部からの復帰要求>
図11は、省エネモード下の操作部における省エネモードからの復帰要求の送信および第1の認証処理の一例を示すフローチャートである。
【0069】
図10のフローチャートを実行した後の状態において本フローチャートの実行を開始する。
【0070】
ステップS1102において、CPU503はカード501を検知したか否かを判定する。カードリーダ部203のアンテナ601に電力を供給して、付近にカード501があればカード501に対してレスポンスを要求するコマンドを発行する。もしレスポンスが得られなければ、カード501を検知できなかったと判断し、レスポンスが得られた場合は、カード501を検知できたと判断する。CPU503は、カード501を検知したことで、カードによるユーザ認証の要求があったものと判断する。
【0071】
認証要求があると判断したCPU503は、ステップS1104においてカード501に対してカード情報およびユーザ情報の送信命令を発行し、その応答としてカード501から送信されるカード情報とユーザ情報を読み取る。そして、ステップS1106においてカード情報およびユーザ情報を読み取ることができたか否かを判定する。カードからの情報の読みとりに成功したと判定した場合にはステップS1108へ進み、失敗したと判定した場合にはステップS1102に戻る。
【0072】
ステップS1108では、第1の認証を行う。具体的には、ステップS1104で読み取ったカード情報およびユーザ情報と、図10ステップS1004でメモリ507に記憶したされた第一の認証条件とを照合する。そして、ステップS1110において、第1の認証が成功したか否かを決定する。成功したと決定した場合にはステップS1112に進み、失敗したと決定した場合にはステップS1102に戻る。
【0073】
ステップS1112では、制御部303に省エネモードから通常モードへ移行(復帰)することを要求する復帰要求信号を送信する。これにより制御部303の電源制御部401に要求信号が伝達され、図9のフローチャートが実行されることにより、MFP101が通常状態へ移行する処理を実行する。
【0074】
MFP101が通常状態に移行すると、図9のステップS904の処理によって、制御部303からカード情報とユーザ情報が要求される。当該要求を受け付けたら(ステップS1114でYES)ステップS1116へ遷移し、ステップS1104で読み取ったカード情報とユーザ情報を制御部303に送信する。
【0075】
以上説明したように、省エネモード下において操作部204で検知したカード501に対して第1の認証が成功したことを条件にMFP101は省エネモードから通常モードへ移行する。これにより、例えば、誤ったカードをカードリーダ部203にかざしてしまったことによってMFP101が誤って省エネモードから復帰することを防ぐことができる。よって、不必要な省エネモードからの復帰による無駄な電力消費を防止し、起動回数に上限のある部品の寿命が短くなることを防止することができる。
【0076】
<第1の認証における他の条件例>
本実施形態においては、第1の認証のための条件である条件2を、第2の認証のための条件である条件1から「個人コードが認証許可データ列と等しい」という条件を削除するものとした。条件2はそれ以外の条件を設定することも考えられる。以下、条件2の他のバリエーションについて説明する。なお、認証サーバ107での認証条件である条件1は上述のとおりであるものとする。
【0077】
第1の認証のための他の条件(条件3)として、以下を例示する。
【0078】
<条件3>
カードタイプ(カードの種類)がTypeAと等しい
かつ、
団体コードが0033と等しい、
かつ、
個人コードは00000111より大きい
かつ、
個人コードは00011240より小さい
条件3によれば、条件2に比べて、更に個人コードがある範囲内の値であるかをチェックする分だけ条件が厳しくなっている。個人コードがある範囲の値であるかを条件にすれば、メモリ507の消費量は小さくすることができる。ただし、個人コードが00000113、00000114などの図14の認証許可データ列に含まれない個人コードに対しても第1の認証がOKとなるが、これらの個人コードをもつカードについては第2の認証で認証NGとなる。
【0079】
第1の認証のための他の条件(条件4)として、以下を例示する。
【0080】
<条件4>
カードタイプ(カードの種類)がTypeAと等しい
かつ、
団体コードが0033と等しい、
かつ、
個人コードが認証不可データ列と等しくない
条件4は、認証許可データ列に含まれない認証データの一部を認証不可データ列としてメモリ507保持することによって実現できる。認証不可データ列は、たとえば、図14に示したような認証許可データ列に含まれない値からなるデータ列である。図15に認証不可データ列の例を示す。認証不可のデータ数が少ない場合にこの方法がメモリ507の使用量の削減に効果がある。
【0081】
認証不可データ列は、認証許可データ列に含まれないすべての値を持たなくてもよい。認証サーバ107で使用する認証許可データ列にも、第1の認証手段で使用する認証不可データ列にも含まれない値をもつカードを検出した場合には第1の認証手段はOKとなり、第2の認証手段でNGと判断される。
【0082】
なお、条件4で説明した認証不可データ列は固定的なデータでなくてもよく、過去のユーザ認証の結果に基づいて動的に変更するようにしてもよい。以下、認証不可データを過去のユーザ認証の結果に基づいて動的に生成する例について説明する。
【0083】
図16は本実施形態における第1の認証条件の生成に使用する認証結果の履歴の一例である。これは、第二の認証の際に制御部303のCPU402が、認証結果をHDD409に格納されている履歴ファイルに追加することで履歴が蓄積される。ここで認証に失敗(NG)であった例は4件(番号:4、6、8、12のレコード)であり、うち3件(番号:4、6、12のレコード)が個人コードの不一致である。
【0084】
図17は本実施形態における第一の認証条件に含まれる認証不可データ列の例である。ここでは、履歴にある認証NGであったユーザコードのみから構成されている。過去に認証NGになったユーザは、MFP101の近傍にいる確率が高いため、再度認証を試みる可能性も高く、認証NGの検出率の向上することが可能となる。また、履歴には通常モード下における認証結果も追加してもよい。履歴の数が多いほど、認証NGの検出率を向上させることができる。
【0085】
過去の認証結果の履歴を利用することで認証不可データ列を少ない容量に抑えながら、より第1の認証において認証が失敗するカードの検出率を向上させることができる。
【0086】
なお、本実施形態では、画像形成装置の一例として複合画像形成装置であるMFPを挙げて説明したが、単機能の画像形成装置(複写機、ファクシミリ装置、プリンタ、等)においても適用することができる。 また、本実施形態ではカード501として、電池を内蔵していない非接触型のICカードを用いることを前提としたが、電池を内蔵した非接触型のICカードを用いてもよい。また、接触型のICカードを用いてもよい。その場合はカードリーダ203は接触型のICカードリーダを用いることになる。また、MFP101は認証サーバ107を用いずに、MFP101自身で第2の認証を行うようにしてもよい。その場合は、認証サーバ107がユーザ認証を行うための機能やデータを制御部303内に備えるようにすることで実現することができる。
【0087】
以上説明したように、本実施形態によれば、過去の認証結果の履歴を利用することで、メモリ507に格納する認証不可データ列を少ない容量に抑えながら、第一の認証手段において認証NGのカードの検出率を向上させることができる。その結果、省エネモード中のMFP101は不必要に通常モードへ復帰する回数を減らすことができ、MFP101が無駄に電力を消費することを防止し、起動回数に上限のある部品の寿命が短くなることを防止することができる。
【0088】
〔他の実施形態〕
本発明は、前述した実施形態の各機能を実現するための制御プログラムを、システム若しくは装置に対して直接または遠隔から供給し、そのシステム等に含まれるコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
【0089】
従って、本発明の機能・処理をコンピュータや上述の装置で実現するために、該コンピュータや上述の装置にインストールされる制御プログラムのプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、上記機能・処理を実現するための制御プログラム自体も本発明の一つである。
【0090】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0091】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、記録媒体としては、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM、DVD−R)、USBメモリなどもある。
【0092】
また、プログラムは、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネット/イントラネットのウェブサイトやファイルサーバからダウンロードしてもよい。すなわち、該ウェブサイトから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードしてもよいのである。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるウェブサイトからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の構成要件となる場合がある。
【0093】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布してもよい。この場合、所定条件をクリアしたユーザにのみ、インターネット/イントラネットを介してウェブサイトから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報で暗号化されたプログラムを復号して実行し、プログラムをコンピュータにインストールしてもよい。
【0094】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現されてもよい。なお、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ってもよい。もちろん、この場合も、前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0095】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれてもよい。そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ってもよい。このようにして、前述した実施形態の機能が実現されることもある。
【符号の説明】
【0096】
101 MFP
102、103 クライアントPC
104、106 LAN
105 インターネット網
107 認証サーバ
201 排紙部
202 原稿読取部
203 カードリーダ部
204 操作部
205 プリンタ部
206 給紙部
302 電源部
303 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードタイプとユーザコードとを含む認証情報を記憶したカードから当該認証情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであるか否かを判定する第1制御手段と、
前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるユーザコードに基づいて認証手段にユーザを認証させる第2制御手段と、
前記第2制御手段への電力供給を制御する電源制御手段と、を有し、
前記第1制御手段は、前記電源制御手段により前記第2制御手段に電力が供給されていない状態で、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであるか否かを判定し、
前記電源制御手段は、前記認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであると前記第1制御手段により判定された場合に、前記第2制御手段への電力供給を開始することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記電源制御手段は、前記認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプでない場合、前記第2制御手段に電力が供給されない状態を維持することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
部門コードとユーザコードとを含む認証情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであるか否かを判定する第1制御手段と、
前記読取手段により読み取られた認証情報に基づいて認証手段にユーザを認証させる第2制御手段と、
前記第2制御手段への電力供給を制御する電源制御手段と、を有し、
前記第1制御手段は、前記電源制御手段により前記第2制御手段に電力が供給されていない状態で、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであるか否かを判定し、
前記電源制御手段は、前記認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであると前記第1制御手段により判定された場合に、前記第2制御手段への電力供給を開始することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記電源制御手段は、前記認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードでない場合、前記第2制御手段に電力が供給されない状態を維持することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2制御手段は、前記電源制御手段により電力が供給されたことに応じて、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるユーザコードに基づいて認証手段にユーザを認証させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第2制御手段は、前記ユーザ認証が成功すると操作メニューを表示部に表示させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
ユーザの操作を受け付けるための操作手段を更に有し、
前記第1制御手段は前記操作手段に設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記読取手段はカードリーダであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記電源制御手段は、前記第2制御手段によって要求された前記ユーザ認証が失敗すると、前記第2制御手段への電力供給を停止することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記認証装置は前記第2制御手段に含まれることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
カードタイプとユーザコードとを含む認証情報を記憶したカードから当該認証情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであるか否かを判定する第1制御手段と、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるユーザコードに基づいて認証手段にユーザを認証させる第2制御手段と、前記第2制御手段への電力供給を制御する電源制御手段と、を有する画像形成装置の制御方法であって、
前記第1制御手段が、前記電源制御手段により前記第2制御手段に電力が供給されていない状態で、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであるか否かを判定する工程と、
前記電源制御手段が、前記認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであると前記第1制御手段により判定された場合に、前記第2制御手段への電力供給を開始する工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項12】
部門コードとユーザコードとを含む認証情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであるか否かを判定する第1制御手段と、前記読取手段により読み取られた認証情報に基づいて認証手段にユーザを認証させる第2制御手段と、前記第2制御手段への電力供給を制御する電源制御手段と、を有する画像形成装置の制御方法であって、
前記第1制御手段が、前記電源制御手段により前記第2制御手段に電力が供給されていない状態で、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであるか否かを判定する工程と、
前記電源制御手段が、前記認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであると前記第1制御手段により判定された場合に、前記第2制御手段への電力供給を開始する工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項13】
カードタイプとユーザコードとを含む認証情報を記憶したカードから当該認証情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであるか否かを判定する第1制御手段と、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるユーザコードに基づいて認証手段にユーザを認証させる第2制御手段と、前記第2制御手段への電力供給を制御する電源制御手段と、を有する画像形成装置に、前記第1制御手段が、前記電源制御手段により前記第2制御手段に電力が供給されていない状態で、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであるか否かを判定する工程と、
前記電源制御手段が、前記認証情報に含まれるカードタイプが所定のカードタイプであると前記第1制御手段により判定された場合に、前記第2制御手段への電力供給を開始する工程と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
部門コードとユーザコードとを含む認証情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであるか否かを判定する第1制御手段と、
前記読取手段により読み取られた認証情報に基づいて認証手段にユーザを認証させる第2制御手段と、
前記第2制御手段への電力供給を制御する電源制御手段と、を有する画像形成装置に、
前記第1制御手段が、前記電源制御手段により前記第2制御手段に電力が供給されていない状態で、前記読取手段により読み取られた認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであるか否かを判定する工程と、
前記電源制御手段が、前記認証情報に含まれる部門コードが所定の部門コードであると前記第1制御手段により判定された場合に、前記第2制御手段への電力供給を開始する工程と、
を実行させることを特徴とするプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−92786(P2013−92786A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−271913(P2012−271913)
【出願日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【分割の表示】特願2008−301216(P2008−301216)の分割
【原出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】