説明

画像形成装置

【課題】作業者の、インターフェイス面に設けた端子への機器の接続作業の操作性を向上させ得る画像形成装置を提供する。
【解決手段】操作部2から作像ユニット3を挟んで反対側には、コンピュータや電話線や無線LANなどの信号を処理する基板を収納した電装ボックス5が配してあり、電装ボックス5の一面は、LAN、USB、電話線等との接続や、SDカード、CFカード等のメモリーカードを挿入するためのアダプタの開口を臨ませるためのインターフェイス面5aを構成し、操作部2に対して操作をしやすい位置方向から接続しやすいように、正面に向かって連続する空間Xが設けてある。そのためインターフェイス面5aに接続するLAN端子等を画像形成装置本体10の正面側から空間Xを通して視認可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合機複写機等の原稿読取装置を搭載する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置では、基板を収納した電装ボックスを、操作部を操作しやすい正面位置から反対側(装置本体の後方)に位置させ、電装ボックスに設けられている接続口のある接続面は、装置本体の外装面よりも内側に入った位置に設けている構成が知られている(特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところがこのような従来の構成では、コントローラをインターフェイス面へ接続するとき、たとえばLAN、USB等を電送ボックスの端子へ接続する作業を行うとき、画像形成装置の装置本体側面または背面に接続面があるため、操作面のある正面側から移動して行わなければならない接続作業が発生していた。
【0004】
また、狭いオフィスなどでは、壁などに沿って画像形成装置を設置する場合が多く、そのような場合、画像形成装置全体を移動させて、接続面に作業者がアクセスできるところまで引き出してから接続作業を行わなくてはならないという面倒な手間が発生していた。
【0005】
本発明はこのような従来の問題を解決し、操作面のある正面側からインターフェイス面へのアクセスを可能とし、操作性の向上を図ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置のうち請求項1に係るものは、画像形成のための種々の操作部を装置本体の正面側に備え、原稿を読取ってデータ信号に変える画像読取部を前記装置本体上部に備え、前記データ信号に基づき記録紙に絵や文字などの画像を形成する作像ユニットを前記画像読取部の下方側に備え、前記装置本体の後方側面に、前記作像ユニットと外部のコンピュータ、電源、周辺機器等の外部機器や外部機器との接続機器との接続部を備えるインターフェイス面を設けた画像形成装置において、前記接続部に接続する外部機器や外部機器との接続機器の少なくとも前記接続部との接続部位近傍を前記装置本体の正面側から視認可能とするために、少なくとも前記装置本体正面と前記インターフェイス面の前記接続部近傍とを見通せる空間を設けてなることを特徴とする。
【0007】
請求項2に係るものは、請求項1の画像形成装置において、前記空間に臨む前記画像読取部の側面を前記インターフェイス面と面一にしてあることを特徴とする。
【0008】
請求項3に係るものは、請求項1または2の画像形成装置において、前記装置本体の正面側から見て前記画像読取部の幅が前記作像ユニットと同一かまたはほぼ同一であり、前記作像ユニットで画像形成を終えた用紙の排紙方向先側に前記空間を設けてなることを特徴とする。
【0009】
請求項4に係るものは、請求項1から3のいずれかの画像形成装置において、前記インターフェイス面にLAN端子、USB端子その他の接続端子を接続するための接続ポートを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項5に係るものは、請求項1から4のいずれかの画像形成装置において、前記インターフェイス面にSDカード、CFカード等の記録媒体を挿入するためのアダプタの開口を臨ませてなることを特徴とする。
【0011】
請求項6に係る画像読取装置は、請求項1から5のいずれかの画像形成装置において、前記空間を、前記インターフェイス面上方向にも連続させて設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項7に係るものは、請求項1から6のいずれかの画像形成装置において、前記インターフェイス面が前記画像形成装置本体の外装周面から側方へ突出していることを特徴とする。
【0013】
請求項8に係る画像形成装置は、請求項1から7のいずれかの画像形成装置において、前記画像読取部と前記作像ユニット部の間に作像を終えた用紙を排紙する排紙空間を設けてあり、前記操作部のある位置を正面として前記画像読取部を前記画像形成装置本体の後方向側へ前記作像部の正面よりもオフセットさせ、前記排紙空間の正面上方向を空けてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、作業者、ユーザーが画像形成装置本体の正面側からでもインターフェイス面へのアクセスが可能となり、接続作業等が容易に行え、インターフェイス面に設けた端子への機器の接続作業の操作性を向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施例に係るカラープリンタの略中央断面図
【図2】同斜視図
【図3】同背面側から見た斜視図
【図4】本発明の第2実施例に係るカラープリンタの斜視図
【図5】本発明の第3実施例に係るカラープリンタの略中央断面図
【図6】同正面図
【図7】同正面側から見た斜視図
【図8】本発明を適用した画像形成装置の第4の実施例の正面図
【図9】本発明を適用した画像形成装置の第5の実施例を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。なお本発明は図示の画像形成装置への実施には限定されず、画像形成を行う種々の装置に適用可能である。
【実施例1】
【0017】
以下、本発明を適用した画像形成装置の第1の実施例について説明を行う。まず、図1から図3をもとに説明する。画像形成装置本体10の上部には、原稿を読取ってデータ信号に変える画像読取部1が設けてある。この画像読取部1には、画像形成装置を操作する操作部2が取り付けてある。また画像読取部1の下方には、作像ユニット3があり、作像ユニット3の下側にはる記録紙を堆積収納する給紙ユニット4が設けてある。
【0018】
操作部2から作像ユニット3を挟んで反対側には、コンピュータや電話線や無線LANなどの信号を処理する基板を収納した電装ボックス5が配してあり、電装ボックス5の一面は、LAN、USB、電話線等との接続や、SDカード、CFカード等のメモリーカードを挿入するためのアダプタの開口を臨ませるためのインターフェイス面5aを構成している。
【0019】
インターフェイス面5aは、操作部2に対して操作をしやすい位置方向から接続しやすいように、正面に向かって連続する空間Xが設けてある。空間Xは、接続部であるインターフェイス面5aに接続するLAN端子やUSB端子、SDカード等の外部機器の装着や外部機器の接続、装着部位近傍を画像形成装置本体10の正面側から空間Xを通して視認可能としいている。
【0020】
図1に示すように、画像読取部1の外装面は、作像ユニット3の外装面よりも画像形成装置本体10の内側に入っている。また、インターフェイス面5aは、画像読取部1の外装部より一段飛び出した位置に存在している。そのため、画像読取部1と作像ユニット3の間に設けた記録紙を排出する排紙部7にアクセスしやすくなり、印刷された記録紙を取り出しやすくなっている。
【0021】
このように構成すると、操作部2を操作する位置から手を伸ばせばインターフェイス面5aにアクセスすることが容易に可能になる。また、接続しやすい場所に、ユーザーが頻繁に使用するSDカード等のメモリーカードの挿入口5bや、USB端子の接続口5cを設けることにより、使用しやすくなる。また操作部2を操作する位置から操作者が姿勢を低くしたりして目線を落とさずインターフェイス面5aにアクセス可能となる。
【0022】
またインターフェイス面5a側を壁にぴったりくっつけて設置した場合でも、簡単にインターフェイス面5aにアクセスできるようになる。またインターフェイス面5aの操作しやすい位置に接続口を設けるようにすることにより、一つの接続口で何種類もの汎用性の高いオプションを取り付けることを可能とし得る。また操作者の操作頻度の高い記録媒体の接続口を操作しやすい位置に設けるようにすることにより、操作者の使い勝手を向上させ得る。
【0023】
すなわち、画像形成装置に取り付ける基板は、放熱等の関係から画像形成装置本体10の背面側に設けられることが多く、したがって記憶部材(USBメモリ等)を着脱可能とする端子も背面側にある方が配線が短くなり、信頼性が向上するなどの利点があるが、そのため操作者にとっては当然に使い勝手が悪くなるが、本発明ではこの点が解決される。
【実施例2】
【0024】
図4は、本発明を適用した画像形成装置の第2の実施例を示す。なお、第1実施例と同一の構成については図に同一の符号を付すにとどめ、重複する説明は省略する。以下の、他の実施例についても同様である。
【0025】
本実施例は、基本的な構成は第1実施例と同一であるが、空間Xに臨む画像読取部1の側面をインターフェイス面5aと面一にして空間Xをより画像形成装置本体10の正面側から見やすくしてある。
【実施例3】
【0026】
図5から図7は、本発明を適用した画像形成装置の第3の実施例を示す。本実施例も、基本的な構成は第1実施例と同一であるが、画像読取部1が作像ユニット3の幅が端部近傍まである。このような構造でも、電装ボックス5のインターフェイス面5aの側部に、操作部2に対して操作をしやすい位置方向から接続しやすいように、正面に向かって連続する空間Xが設けてある。
【実施例4】
【0027】
図8は、本発明を適用した画像形成装置の第4の実施例を示す。本実施例は、画像読取部1の外装面が、作像ユニット3の外装面よりも画像形成装置本体10内側に位置し、その間に電装ボックス5のインターフェイス面5aを設けたため、インターフェイス面5a側を壁にぴったりくっつけて設置した場合や、排紙ユニット6などのオプションを装着した場合でも、簡単にインターフェイス面5aにアクセスできる。
【実施例5】
【0028】
図9は、本発明を適用した画像形成装置の第5の実施例を示す。本実施例は、インターフェイス面5aが、画像形成装置本体10の外装面より飛び出しており、その前面側に形成される空間Xにより、接続部であるインターフェイス面5aに接続するLANやUSB端子等の外部機器や外部機器との接続部位近傍を画像形成装置本体10の正面側から視認可能となり(視認方向を矢印Zで示す)、操作部2を操作する位置、すなわち画像形成装置本体10の正面から移動せずに、あるいは若干移動するだけでインターフェイス面5aにアクセス可能となっている。
【符号の説明】
【0029】
1:画像読取部
2:操作部
3:作像ユニット
4:給紙ユニット
5:電装ボックス
5a:インターフェイス面
5b:メモリーカードの挿入口
5c:USBの接続口
6:排紙ユニット
7:排紙部
10:画像形成装置本体
X:空間
Y:空間
Z:視認方向
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】特開2007−261240号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成のための種々の操作部を装置本体の正面側に備え、
原稿を読取ってデータ信号に変える画像読取部を前記装置本体上部に備え、
前記データ信号に基づき記録紙に絵や文字などの画像を形成する作像ユニットを前記画像読取部の下方側に備え、
前記装置本体の後方側面に、前記作像ユニットと外部のコンピュータ、電源、周辺機器等の外部機器や外部機器との接続機器との接続部を備えるインターフェイス面を設けた画像形成装置において、
前記接続部に接続する外部機器や外部機器との接続機器の少なくとも前記接続部との接続部位近傍を前記装置本体の正面側から視認可能とするために、少なくとも前記装置本体正面と前記インターフェイス面の前記接続部近傍とを見通せる空間を設けてなることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1の画像形成装置において、前記空間に臨む前記画像読取部の側面を前記インターフェイス面と面一にしてあることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2の画像形成装置において、前記装置本体の正面側から見て前記画像読取部の幅が前記作像ユニットと同一かまたはほぼ同一であり、前記作像ユニットで画像形成を終えた用紙の排紙方向先側に前記空間を設けてなることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかの画像形成装置において、前記インターフェイス面にLAN端子、USB端子その他の接続端子を接続するための接続ポートを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかの画像形成装置において、前記インターフェイス面にSDカード、CFカード等の記録媒体を挿入するためのアダプタの開口を臨ませてなることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかの画像形成装置において、前記空間を、前記インターフェイス面上方向にも連続させて設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかの画像形成装置において、前記インターフェイス面が前記画像形成装置本体の外装周面から側方へ突出していることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかの画像形成装置において、前記画像読取部と前記作像ユニット部の間に作像を終えた用紙を排紙する排紙空間を設けてあり、前記操作部のある位置を正面として前記画像読取部を前記画像形成装置本体の後方向側へ前記作像部の正面よりもオフセットさせ、前記排紙空間の正面上方向を空けてなることを特徴とする画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−191165(P2010−191165A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35151(P2009−35151)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】