説明

画像形成装置

【課題】片面に画像が形成された使用済みの用紙(裏紙)を、簡単なセッティングで、機密情報を漏洩させないで、再利用できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置150のCPU300は、裏紙の白紙面に読込んだ画像を形成するステップ(S1320)と、画像形成後に反転搬送路で裏紙を反転するステップ(S1340)と、反転された裏紙をラインスキャナでスキャンするステップ(S1350)と、裏紙のスキャン面(元々印刷されていた面)の印刷領域を判定するステップと、判定された印刷領域における情報が認識不能になるように上書きするダミーデータを作成するステップと、ダミーデータを印刷するステップとを含む、プログラムを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式等により記録用紙に画像を形成する画像形成装置に関し、特に、一方の面に印刷またはコピーされた使用済みの記録用紙の他方の面を、簡単なセッティングで、かつ、機密情報を漏洩することなく、再利用することができる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスにおいては、紙媒体に印刷することを回避してコンピュータ等の画面上で印刷イメージを表示するペーパーレス化が推進されて記録用紙の低減が図られている。ところが、このように記録用紙の削減が図られる一方、主として事務作業が行なわれる多くのオフィスにおいては、大量の記録用紙が使用されているのが現状である。このような現状に鑑み、ペーパーレス化とは別の観点で、記録用紙を少しでも削減するために、オフィスの内部で使用する記録用紙については、片面が印刷されたりコピーされたりした使用済みの記録用紙の裏面を再利用することが行なわれている。このようにすれば、一方の面に印刷された使用済みの記録用紙であっても、他方の白紙の面を使って再利用できるので、記録用紙の消費量の低減および経費削減を図ることができる。
【0003】
片面が印刷された使用済みの記録用紙(以下、このような記録用紙を「裏紙」と記載する場合がある。)を、たとえば、コピー用紙として再利用するためには、使用済みの記録用紙を回収した後に記録用紙の大きさ毎に仕分けたり、印刷されていない面が一方を向くように揃えたりする作業が必要である。また、再利用されて既に両面に印刷された記録用紙が含まれて回収される場合もあるので、このような両面使用後の記録用紙は取り除く必要がある。さらに、裏面に機密情報が印刷されている記録用紙は、オフィス外に持ち出さない等の条件でこのような再利用を認めるとはいえ、機密情報の漏洩を防ぐためには再利用すべきではない。
【0004】
このような再利用する記録用紙を大きさ毎に仕分けたり、再利用できない用紙を廃棄したりする作業を人手で処理すると非常に手間がかかる。さらに、人手で処理すると、機密事項が印刷されている場合には再利用しないで破棄すべきであるが、これを見落としてしまうことがあり、機密情報が漏洩する可能性もある。このような問題に関連して、以下に示す公知技術がある。
【0005】
特開2000−159410号公報(特許文献1)は、使用済みの用紙をサイズ毎に自動的に分別し、不適切なものについては裁断処理して機密漏れを回避できる用紙分別装置を開示する。この用紙分別装置は、積層した用紙を1枚ずつ給紙する給紙部と、給紙部に連ねて配置され用紙を搬送する搬送路とを備える。この搬送路は、用紙のサイズを検出する用紙サイズ検出部と、用紙の表裏両面を読取る読取部とを備える。用紙サイズ検出部による検出サイズと読取部による用紙の表裏両面の画像解析とに基づいて、用紙を搬送路を介してそれぞれの仕分け先に移送して、回収または廃棄することを特徴とする。
【0006】
この用紙分別装置によると、サイズが異なる用紙を使用または未使用の面をランダムに積んだ状態であっても、再利用するのに適した用紙についてはそのサイズ毎に揃えて回収できるので、手作業で仕分けするのに比べると作業効率が格段に向上する。また、機密情報が印刷された用紙については、自動的に裁断されるので、不用意に機密事項が漏れることを免れることができる。
【0007】
特開昭59−502140号公報(特許文献2)は、計算機の出力用紙として用いられる、長い折りたたまれた帯状の印刷用紙を再利用する際に、既に印刷された内容を効率良くかつ経済的に認識不能にする方法を開示する。この方法は、互いにつながれた一連の用紙で一方の面には情報が印刷された帯状の印刷用紙の再利用に応用される方法である。この方法は、印刷された内容の位置とは無関係に、一方の面のほぼ全印刷領域にわたって文字主体の妨害パターンを印刷する。この妨害パターンの密度は印刷された内容を認識不能にするのに十分であることを特徴とする。
【0008】
この方法によると、用紙の一方の面に既に印刷された情報は、容易にかつ確実に抹消され、その情報が入手されることなく他方の面に印刷することにより用紙を再利用でき、用紙を節約することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−159410号公報
【特許文献2】特開昭59−502140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述した公知技術は、いずれも画像形成装置とは別の専用の処理装置を用いて、再利用する記録用紙を揃えたり、印刷面の情報を認識不能にするものである。このため、画像形成装置(たとえば複合機)とは別に、このような専用の処理装置を準備しなければならない。片面が印刷された使用済みの用紙の再利用による経費節減に対して、このような専用装置の導入は、トータルの経費を上昇させることになりかねない。無論、このような専用装置を導入しないで人手で処理すると、上述のように、非常に手間がかかったり、機密資料を見逃して再利用したりする。
【0011】
したがって、本発明は、片面が印刷された使用済みの用紙を再利用するに際して、専用の処理装置を用いることなく、簡単なセッティングで、かつ、機密情報を漏洩することなく再利用することができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る画像形成装置は、片面が印刷された使用済みの記録用紙に画像を形成するための画像形成手段と、記録用紙を走査するための走査手段と、走査された結果に基づいて、使用済みの片面に印刷された情報が認識不能となる上書きデータを作成するための作成手段と、作成された上書きデータに基づいて、使用済みの片面に上書きして画像を形成するように、画像形成手段を制御するための制御手段とを含む。
【0013】
この画像形成装置によると、片面が印刷された使用済みの記録用紙(裏紙)が使用される場合において、使用済みの片面(既に印刷されている印刷面)に、その印刷された情報が認識不能となる上書きデータ(画像データ)を用いて画像が形成される。このため、専用の処理装置を用いることなく画像形成装置を用いて、裏紙において既に印刷されていた機密情報を上書きデータにより認識不能とするので、機密漏洩を回避することができる。
【0014】
この画像形成装置は、動作モードとして、片面が印刷された使用済みの記録用紙の未使用面に画像を形成する裏紙モードと、記録用紙の表裏を反転させて、表裏両面が未使用の記録用紙の両面に画像を形成する両面モードとを備えるように構成することができる。この場合において、この画像形成装置は、ユーザの要求に基づいて裏紙モードが選択されると、両面モードの選択を許可しないための手段をさらに含むように構成することができる。
【0015】
この画像形成装置によると、裏紙を使用する裏紙モードが選択されると、記録用紙の両面を使用する両面モードの選択が許可されなくなる。これにより、裏紙を用いた場合において、ユーザが両面モードを間違えて選択してしまい裏紙の使用面(既に印刷されている印刷面)に必要な画像が形成されてしまうことを回避することができる。
【0016】
この画像形成装置は、走査された結果に基づいて、記録用紙の片面が印刷されていると判定された場合には、動作モードを裏紙モードに設定するための手段をさらに含むように構成することができる。
【0017】
この画像形成装置によると、記録用紙の片面が印刷されていると判定されると、動作モードが自動的に裏紙モードに設定される。これにより、裏紙を用いているにもかかわらずユーザが裏紙モードを設定し忘れている場合でも、必要に応じて画像形成装置内で記録用紙の表裏を反転させたりして、裏紙の未使用面に必要な画像を形成することができる。
【0018】
この画像形成装置における作成手段は、使用済みの片面に印刷された情報を覆うデータを作成するための手段を含むように構成することができる。
【0019】
この画像形成装置によると、裏紙において既に印刷されている情報が上書きデータにより覆われて認識不能となるので、機密漏洩を回避することができる。
【0020】
さらに、この作成手段は、片面に印刷された単一色の領域を除いて、使用済みの片面に印刷された情報を覆うデータを作成するための手段を含むように構成することができる。
【0021】
この画像形成装置によると、単一色で塗りつぶされた領域は、上書きデータ(この場合の上書きデータはランダムに配置された文字等)により情報を覆う必要がないために、画像を形成しない。このため、機密漏洩を回避しつつ、トナー等の無駄な消費を抑制することができる。
【0022】
この画像形成装置は、表裏両面が未使用の記録用紙の両面に画像を形成するために、記録用紙の表裏を反転するための反転手段と、走査された結果に基づいて、記録用紙の印刷されている面に画像が形成されると判定された場合には、記録用紙に画像を形成する前に、反転手段により記録用紙の表裏を反転させるための手段を含むように構成することができる。
【0023】
この画像形成装置によると、裏紙が使用される場合において、画像形成手段により画像を形成しようとしている面に、既に画像が形成されていることが検出された場合には、反転手段を用いて記録用紙の白紙面が画像形成される面になるように反転される。このため、裏紙の表裏を間違えて画像形成装置の用紙トレイにセットしたとしても自動的に反転されるので、人手を煩わすことなく裏紙を用紙トレイにセットすることができる。
【0024】
この画像形成装置は、走査された結果に基づいて、記録用紙の両面が印刷されていると判定された場合には、記録用紙に画像を形成することなく、排出するための手段をさらに含むように構成することができる。
【0025】
この画像形成装置によると、裏紙の両面に既に画像が形成されていることが検出された場合には、強制的にこの記録用紙は排出される。このため、既に両面を使用した記録用紙を間違えて画像形成装置の用紙トレイにセットしたとしても自動的に排出されるので、人手を煩わすことなく裏紙を用紙トレイにセットすることができる。
【0026】
この画像形成装置の走査手段は、画像形成手段が配置された位置よりも記録用紙の搬送方向の上流側に設けられ、画像形成手段により画像が形成される面を走査するための手段を含むように構成することができる。ここで、走査手段は、ラインスキャナで構成することができる。
【0027】
この画像形成装置によると、走査手段であるラインスキャナが、記録用紙の搬送方向の上流側に、画像形成しようとしている面を走査するように設けられている、このため、画像形成手段により画像形成する前に、画像形成しようとしている記録用紙の面が既に使用されているのか否かを検出することができる。この検出結果に基づいて、記録用紙を反転させたり、強制的に排出させたりすることができる。
【0028】
この画像形成装置における画像形成手段は、片面が印刷された使用済みの記録用紙の未使用の面に、画像を認識可能に形成するための手段を含むように構成することができる。
【0029】
この画像形成装置によると、原稿をスキャンした画像データ、ファクシミリ機能で受信した画像データまたはコンピュータで作成されたプリントデータに基づいて、裏紙における未使用の面(白紙面)に、必要な画像を認識可能に形成することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によると、片面が印刷された使用済みの用紙を再利用するに際して、専用の処理装置を用いることなく、簡単なセッティングで、かつ、機密情報を漏洩することなく再利用することができる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の内部構成を簡略化して示す図である。
【図3】図1に示す画像形成装置のハードウェア構成を示す制御ブロック図である。
【図4】図3のCPUで実行されるコピー処理プログラムの制御構造を示すフローチャート(その1)である。
【図5】図3のCPUで実行されるコピー処理プログラムの制御構造を示すフローチャート(その2)である。
【図6】図3のCPUで実行されるコピー処理プログラムの制御構造を示すフローチャート(その3)である。
【図7】図3のCPUで実行されるコピー処理プログラムの制御構造を示すフローチャート(その4)である。
【図8】裏紙において既に使用された面の印刷状態を示す図である。
【図9】図8において印刷データがある領域の判定した結果を示す図である。
【図10】ダミーデータの一例を示す図(その1)である。
【図11】ダミーデータの一例を示す図(その2)である。
【図12】図8において印刷データがある領域を白黒反転した結果を示す図である。
【図13】ダミーデータの一例を示す図(その3)である。
【図14】図8の裏紙画像にダミーデータを印刷した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。以下の説明においては、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能および名称も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。なお、本実施の形態においては、電子写真方式の画像形成装置(複合機(MFP:Multifunction Peripheral))について説明するが、本発明はこれに限定されず、片面が印刷された使用済みの用紙(裏紙)を、記録用紙として再利用するものであればよい。
【0033】
[画像形成装置]
図1は、画像形成装置150の外観構成を示す図である。図2は、画像形成装置150の内部構成を簡略化して示す図である。図3は、画像形成装置150の制御ブロック図である。
【0034】
図1および図2を参照して、画像形成装置150は、原稿読取部152、画像形成部154、給紙部156、および排紙処理装置158を備える。原稿読取部152は、自動原稿搬送装置152Aを備える。
【0035】
以下において、コピーモードでの動作説明を行なうことによって、画像形成装置150の内部構成の説明とする。なお、コピーとは、原稿をスキャンした画像データに基づいて記録用紙に印刷するものであるため、以下においては、「画像形成」と「印刷」と「コピー」とを同義として記載する場合がある。
【0036】
画像形成装置150においては、原稿の画像が原稿読取部152により画像データとして読取られ、読取られた画像データが図3に示すマイクロコンピュータ等から構成されるCPU(Central Processing Unit)300に入力され、ここで画像データに各種の画像処理が施され、この画像データが画像形成部154へと出力される。
【0037】
原稿が原稿読取部152により読取られる場合には、ユーザの手により原稿が原稿載置台(コンタクトガラス)152Cに置かれて原稿が静止した状態で原稿読取部152により読取られる場合と、自動原稿搬送装置152Aにより自動搬送されている原稿が原稿読取窓152Bにおいて読取られる場合とがある。これに対応するために、画像形成装置150の上部に設けられる原稿読取部152には、原稿が載置される透明のコンタクトガラスからなる原稿載置台152Cが設けられ、原稿載置台152Cの上側には自動原稿搬送装置152Aが取り付けられている。このように、本実施の形態に係る画像形成装置150においては、原稿読取部152の原稿読取窓152Bの位置に原稿を自動で搬送する自動原稿搬送装置152Aを備える。
【0038】
すなわち、このような自動原稿搬送装置152Aを備えた画像形成装置150における原稿の読取り方法は、上述した2つのタイプに大別される。ユーザが、原稿載置台152Cの上に原稿を置いて、原稿を静止させた状態でスキャナ部を走査させて原稿を読取り、走査が終わるとユーザが原稿を取出すタイプと(このスキャンを「OCスキャン」と記載する場合がある。)、自動原稿搬送装置152Aにより原稿を搬送しながら原稿読取窓152Bで静止したスキャナ部(OCスキャンのスキャナ部と同じものであっても異なるものであっても構わない。)で原稿を読取るタイプ(このスキャンを「SPFスキャン」と記載する場合がある。)とである。
【0039】
さらに、後者のタイプ(SPFスキャン)においては、両面原稿の第1面(表面)をスキャンした後に、自動原稿搬送装置152Aにより原稿を反転搬送して第2面(裏面)をスキャンすることも可能である。
【0040】
本実施の形態に係る画像形成装置150が備える自動原稿搬送装置152Aは、原稿(1枚であっても2枚以上の原稿束であっても構わない。)が載置(セット)される原稿トレイと、原稿トレイ上に原稿(この原稿を「SPF原稿」記載する場合がある。)がある否かを検出するための原稿有無センサと、駆動ローラである給紙ローラと、2枚以上の原稿束から原稿を1枚ずつ分離する分離ローラと、分離された原稿を搬送する複数の原稿搬送ローラとを備える。複数の原稿搬送ローラは、搬送路および反転搬送路とに設けられている。
【0041】
搬送路は、両面原稿の第1面を原稿トレイから原稿読取窓152Bの位置まで搬送するための搬送路であって、反転搬送路は、両面原稿の第1面が読取られた後に第2面を読取るために原稿を表裏反転させて原稿読取窓152Bの位置まで搬送するための搬送路である。
【0042】
このような搬送路および反転搬送路には、原稿を検出して、CPU300が、搬送ローラの回転(正転、逆転および停止)を制御するとともに、搬送路と反転搬送路との切換えを制御するために、複数の原稿搬送センサが設けられている。
【0043】
さらに、自動原稿搬送装置152Aは、原稿読取窓152Bの位置から、第1面または両面が読取られた原稿を排出する原稿排出ローラと、自動原稿搬送装置152Aから排出された原稿が載置される原稿排紙トレイとを備える。
【0044】
本実施の形態に係る画像形成装置150が備える自動原稿搬送装置152Aは、このような構成を備え、原稿を表裏反転させて搬送する機能を備えるが、本発明がこのような自動原稿搬送装置152Aを備えた画像形成装置に限定されるものではない。特に、反転搬送路を備えないものであっても構わない。
【0045】
なお、図1に示すように、自動原稿搬送装置152A(原稿読取部152の上部)は斜め上方へ回動自在に構成されており、OCスキャンの場合、原稿載置台152Cの上方を開放することにより、ユーザが原稿(この原稿を「OC原稿」記載する場合がある。)を手で原稿載置台152Cに載置できるようになっている。
【0046】
画像形成部154は、画像データによって示される原稿の画像を記録用紙に印刷するものであって、感光体ドラム222、帯電装置224、レーザスキャンユニット(以下、「LSU」と記載する。)226、現像装置228、転写装置230、クリーニング装置232、定着装置234、および図示しない除電装置等を備えている。
【0047】
画像形成部154には、記録用紙が通過する主搬送路236および反転搬送路238が設けられており、給紙部156から給紙されてきた記録用紙が主搬送路236に沿って搬送される。給紙部156は、用紙トレイ(用紙カセット)240に収納された記録用紙、または手差トレイ242に載置された記録用紙を1枚ずつ引出して記録用紙を画像形成部154の主搬送路236へと送り出す。なお、この画像形成装置150は、複数の用紙トレイ240を備え、その中の少なくとも1つの用紙トレイ240に裏紙をセットすることができる。なお、用紙トレイ240に裏紙をセットする場合には、裏紙の表裏に関係なくセットしても構わないし、(裏紙を使用する場合のコピー処理効率を低下させることになるが)既に両面に印刷されている記録用紙が混ざっていても構わない。
【0048】
画像形成部154の主搬送路236に沿って記録用紙が搬送されている途中で、記録用紙が感光体ドラム222と転写装置230との間を通過し、さらに定着装置234を通過して、記録用紙に対する印刷が行なわれる。
【0049】
感光体ドラム222は、一方向に回転し、その表面は、クリーニング装置232と除電装置によりクリーニングされた後、帯電装置224により均一に帯電される。
【0050】
LSU226は、印刷対象の画像データに基づいてレーザ光を変調し、このレーザ光によって感光体ドラム222の表面を主走査方向に繰返し走査して、静電潜像を感光体ドラム222の表面に形成する。
【0051】
現像装置228は、トナーを感光体ドラム222の表面に供給して静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム222の表面に形成する。
【0052】
転写装置230は、当該転写装置230と感光体ドラム222との間を通過していく記録用紙に感光体ドラム222の表面のトナー像を転写する。
【0053】
定着装置234は、記録用紙を加熱するための加熱ローラ248と、記録用紙を加圧するための加圧ローラ250とを含む。記録用紙は、加熱ローラ248によって加熱され、かつ、加圧ローラ250によって加圧されることによって、記録用紙上に転写されたトナー像が記録用紙に定着される。
【0054】
主搬送路236と反転搬送路238との接続位置には、分岐爪244が配設されている。記録用紙の片面のみに印刷が行なわれる場合は、分岐爪244が位置決めされ、この分岐爪244により定着装置234からの記録用紙が排紙トレイ246または排紙処理装置158の方へと導かれる。
【0055】
記録用紙の両面に印刷が行なわれる場合は、分岐爪244が所定方向に回動されて記録用紙が反転搬送路238の方へと導かれる。記録用紙は、反転搬送路238を通過して、その表裏を反転されて主搬送路236へと再び搬送され、主搬送路236の再度の搬送途中で、その裏面への印刷が行なわれて排紙トレイ246または排紙処理装置158の方へと導かれる。
【0056】
このように構成された反転搬送路238を用いると、記録用紙の表裏を画像形成装置150の内部で自動的に反転させることができる。
【0057】
上記のようにして印刷された記録用紙は、排紙トレイ246または排紙処理装置158の方へと導かれて排紙トレイ246に排出され、または排紙処理装置158の各排紙トレイ168のいずれかに排出される。
【0058】
排紙処理装置158では、複数の記録用紙を各排紙トレイ168に仕分け(ソート)して排出する処理、各記録用紙にパンチングする処理、および各記録用紙にステープルする処理を施す場合がある。たとえば、複数部の印刷物を作成する場合は、各排紙トレイ168に印刷物の一部ずつが割り当てられるように、各記録用紙を各排紙トレイ168に仕分けして排出し、排紙トレイ168ごとに、排紙トレイ168上の各記録用紙にパンチング処理またはステープル処理を施して印刷物を作成する。
【0059】
このような画像形成装置150は、さらに以下のような構成を備える。図2に示すように、画像形成装置150の主搬送路236における感光体ドラム222よりも用紙トレイ240側(記録用紙の搬送方向の上流側)には、主搬送路236を通過している記録用紙の一方の面(第1面、表面)をスキャンするラインスキャナ410が設けられている。このラインスキャナ410は、主搬送路236を通過している記録用紙の表面に対向するように設けられ、矢示で示すように記録用紙をスキャンする。図示しないセンサにより、主搬送路236において記録用紙がラインスキャナ410に接近すると、CPU300からラインスキャナ410へ読取開始信号が送信されて、記録用紙の表面がスキャンされる。なお、ラインスキャナ410がスキャンする記録用紙の表面とは、画像形成部154により画像形成される面であって感光体ドラム222に対向する(向き合う)面である。
【0060】
本実施の形態に係る画像形成装置は、(1)画像を形成する記録用紙に裏紙が使用される場合において、画像形成部154における表面(印刷面)に既に印刷されていることがラインスキャナ410により検出された場合に反転搬送路238を用いて記録用紙を表裏反転し、(2)既に両面に印刷されていることがラインスキャナ410により検出された場合に強制的にこの記録用紙を排出し、(3)裏紙が使用される場合において、既に印刷されている印刷面にその印刷内容が認識不能となるようにダミーデータを上書き印刷する。このように、本実施の形態に係る画像形成装置150においては、専用の処理装置を用いることなく、人手を煩わすことなく、かつ、機密漏洩を回避して、裏紙を有効的に利用することができるという特徴を備える。
【0061】
このような特徴は、画像形成装置150におけるハードウェア構成(特に、反転搬送路238およびラインスキャナ410)ならびに画像形成装置150を制御するハードウェアおよびソフトウェアにより実現されている。以下、この制御を実行するための、画像形成装置150または原稿読取部152に含まれるハードウェア構成(制御ブロック図)について説明した後に、ソフトウェア構成(プログラム)について説明する。
【0062】
[ハードウェア構成(制御ブロック)]
図3を参照して、画像形成装置150は、コピー機能、ファクシミリ機能およびスキャナ機能に関する設定が可能な操作装置166と、プログラム等を記憶するためのROM306と、通電が遮断された場合であってもプログラムおよびデータ等を記憶可能な不揮発性記憶領域であるハードディスク302と、プログラムを実行する際の記憶領域を提供するためのRAM(Random Access Memory)308とを含む。
【0063】
画像形成装置150はさらに、原稿読取部152、画像形成部154、FAX通信部155、操作装置166、ROM306、ハードディスク302、およびRAM308に接続されるバス310と、バス310に接続された、画像形成装置としての一般的機能を実現するためのCPU300とを含む。
【0064】
ROM306には、画像形成装置150の動作を制御するのに必要なプログラムおよびデータ等が記憶されている。CPU300は、ROM306に格納されているプログラムおよびデータに従って画像形成装置150の制御を行なうとともに画像形成装置150の各機能に関する制御を実行する。
【0065】
図3に示すように、この画像形成装置150のFAX通信部155には、画像データの送受信用に公衆回線が接続され、ネットワークI/F(インターフェイス)304にはネットワーク回線が接続されている。このネットワーク回線には、この画像形成装置150をネットワーク対応のプリンタとして使用するパーソナルコンピュータ等が接続される。
【0066】
RAM308は、CPU300による演算および処理の結果を一時的に記憶するワーキングメモリとしての機能と、画像データを記憶するフレームメモリとしての機能と、後述するダミーデータを記憶するメモリとしての機能とを提供する。
【0067】
原稿読取部152、画像形成部154、操作装置166の板状の操作パネル170および表示パネル172、ならびにROM306、ハードディスク302、およびRAM308に対する制御は、CPU300が所定のプログラムを実行することにより行なわれる。
【0068】
操作装置166は、操作装置166の表面の右側の領域に配置された、テンキー、およびその他の種々の操作ボタンであるハードウェアキーが備えられている板状の操作パネル170と、操作装置166の中央部から左側の領域に配置された、小型のタッチパネル一体型液晶表示装置から構成されている表示パネル172とを含む。操作パネル170と表示パネル172とは一つの筐体に保持され、操作装置166は全体として一体となるように構成されている。
【0069】
この操作装置166においては、表示パネル172に、この画像形成装置150の状態、ファクシミリの宛先指定状況、ジョブの処理状況等が表示される。表示パネル172の液晶表示装置の表示領域上には選択ボタンが表示され、この選択ボタンの表示されている領域を指で押すと、タッチパネルがその押された位置を検出する。プログラム上で選択ボタンの表示位置とタッチパネルが押された位置とを照合することにより、画像形成装置150の機能設定および動作指示等が行なわれる。
【0070】
画像形成装置150はさらに、この画像形成装置150において、裏紙を適正に再使用するための裏紙処理部400を含む。この裏紙処理部400は、上述したラインスキャナ410と、裏紙に使用する場合において既に印刷されている印刷面にその印刷内容が認識不能となるように印刷するダミーデータを作成するダミーデータ作成部420とを含む。このダミーデータ作成部420は、ラインスキャナ410により検出された画像データが存在する領域にのみに付与されるダミーデータを作成したり、黒領域(黒く塗りつぶされた部分であって元々情報として判別されるものではない。)には付与されないようにダミーデータを作成したりする。ダミーデータ作成部420は、ハードウェアとして構成されても構わないが、本実施の形態においては、ソフトウェアにより実現される。
【0071】
[ソフトウェア構成]
本実施の形態にかかる画像形成装置150は、上述したように、専用の処理装置を用いることなく、人手を煩わすことなく、かつ、機密漏洩を回避して、裏紙を有効的に利用することができるという特徴を備えた処理を実行する。このような処理は、上述したハードウェア構成を用いて実行されるソフトウェアにより実現される。以下において、このソフトウェア構成について説明する。
【0072】
図4〜図7は、画像形成装置150で実行されるコピー処理プログラムの制御構造を示すフローチャートである。なお、画像形成装置150のCPU300は、このようなコピー処理プログラムと並行して、ネットワーク回線に接続されたネットワーク対応型の画像形成装置としての一般的機能を実現するプログラムを実行する。しかしながら、そのプログラムは、本発明の本質的部分とは直接関係するものではないので、その詳細についてはここでは説明しない。なお、この画像形成装置150において、裏紙に形成される画像は、原稿をスキャンした画像データに基づくものであるのみならず、ファクシミリ機能で受信した画像データまたはコンピュータで作成されたプリントデータに基づくものであっても構わない。
【0073】
図4を参照して、ステップ(以下、ステップをSと記載する。)1000にて、画像形成装置150のCPU300(以下、単にCPU300と記載する。)は、コピーモードが選択されたか否かを判定する。このとき、CPU300は、この画像形成装置150の操作パネル170に表示されたメインメニューの中のコピーボタンが押下されると、コピーモードが選択されたと判定する。コピーモードが選択されると(S1000にてYES)、処理はS1010へ移される。もしそうでないと(S1000にてNO)、この処理はS1000へ戻されてコピーモードが選択されるまで待つ。なお、コピーモード以外のモードが選択されるとこのフローチャート以外のプログラム(スキャナプログラム、ファクシミリプログラム、プリントプログラム等)が実行される。
【0074】
S1010にて、CPU300は、表示パネル172にコピー設定メニューを表示する。S1020にて、CPU300は、コピーする原稿のサイズ設定が入力されたか否かを判定する。原稿サイズ設定が入力されると(S1020にてYES)、処理はS1130へ移される。もしそうでないと(S1020にてNO)、この処理はS1030へ移される。
【0075】
S1030にて、CPU300は、コピーする原稿に対する倍率設定が入力されたか否かを判定する。倍率設定が入力されると(S1030にてYES)、処理はS1130へ移される。もしそうでないと(S1030にてNO)、この処理はS1040へ移される。
【0076】
S1040にて、CPU300は、コピー用紙として使用する記録用紙がセットされたトレイを示すトレイ設定が入力されたか否かを判定する。トレイ設定が入力されると(S1040にてYES)、処理はS1050へ移される。もしそうでないと(S1040にてNO)、この処理はS1080へ移される。
【0077】
S1050にて、CPU300は、裏紙がセットされたトレイが設定されたか否かを判定する。裏紙がセットされたトレイが設定されると(S1050にてYES)、処理はS1080へ移される。もしそうでないと(S1050にてNO)、この処理はS1060へ移される。
【0078】
S1060にて、CPU300は、表示パネル172に、両面印刷メニューを表示する。S1070にて、CPU300は、記録用紙の両面に印刷する両面印刷設定が入力されたか否かを判定する。両面印刷設定が入力されると(S1070にてYES)、処理はS1130へ移される。もしそうでないと(S1070にてNO)、この処理はS1080へ移される。
【0079】
S1080にて、CPU300は、両面に印刷された原稿に対して、その両面をスキャンすることを示す両面スキャン設定が入力されたか否かを判定する。両面スキャン設定が入力されると(S1080にてYES)、処理はS1130へ移される。もしそうでないと(S1080にてNO)、この処理はS1090へ移される。
【0080】
S1090にて、CPU300は、印刷する部数が入力されたか否かを判定する。印刷部数が入力されると(S1090にてYES)、処理はS1130へ移される。もしそうでないと(S1090にてNO)、この処理はS1100へ移される。
【0081】
S1100にて、CPU300は、複数の部数をコピーする場合に仕分けするソート設定が入力されたか否かを判定する。ソート設定が入力されると(S1100にてYES)、処理はS1130へ移される。もしそうでないと(S1100にてNO)、この処理はS1110へ移される。
【0082】
S1110にて、CPU300は、最初から罫線等が印刷されたフォーマット印刷済みの用紙をコピー用紙として使用するフォーマット印刷済み用紙設定が入力されたか否かを判定する。フォーマット印刷済み用紙設定が入力されると(S1110にてYES)、処理はS1130へ移される。もしそうでないと(S1110にてNO)、この処理はS1120へ移される。
【0083】
S1120にて、CPU300は、裏紙の既に印刷された面に印刷するダミーデータについて、黒領域(黒く塗りつぶされた部分)にはダミーデータを付与しないことを示す黒上書き禁止設定が入力されたか否かを判定する。黒上書き禁止設定が入力されると(S1120にてYES)、処理はS1130へ移される。もしそうでないと(S1120にてNO)、この処理はS1140へ移される。
【0084】
S1130にて、CPU300は、設定された項目をRAM308に記憶する。その後、処理はS1140へ移される。
【0085】
S1140にて、CPU300は、コピー開始ボタンがユーザにより押下されたか否かを判定する。このとき、CPU300は、この画像形成装置150の操作装置166に設けられたスタートボタン(ハードウェアキーでもソフトウェアキーでも構わない。)が押下されると、コピー開始ボタンが押下されたと判定する。コピー開始ボタンが押下されると(S1140にてYES)、処理はS1150へ移される。もしそうでないと(S1140にてNO)、この処理はS1020へ戻されてさらにコピー処理について設定が入力されることを待つ。なお、コピー設定メニューを表示パネル172に表示してから所定の時間を経過してもコピー開始ボタンがユーザにより押下されない場合にはタイムアウトエラーとして処理しても構わない。また、コピー開始ボタンが押下された時点においてユーザに設定されていない項目は、デフォルトの設定が適用される。
【0086】
図5を参照して、S1150にて、CPU300は、SPF原稿が検出されたか否かを判定する。このとき、CPU300は、この画像形成装置150の自動原稿搬送装置152Aの原稿トレイ上に設けられてSPF原稿を検出する原稿有無センサにより原稿が検出されると、SPF原稿が検出されたと判定する。SPF原稿が検出されると(S1150にてYES)、処理はS1160へ移される。もしそうでないと(S1150にてNO)、この処理はS1230へ移される。
【0087】
S1160にて、CPU300は、自動原稿搬送装置152Aを制御して、原稿トレイにセットされたSPF原稿を原稿読取窓152Bへ自動搬送する。S1170にて、CPU300は、原稿読取部152を制御して、SPF原稿の第1面をスキャンして、第1面に形成された画像データをRAM308に一時的に記憶する。
【0088】
S1180にて、CPU300は、両面スキャンが設定されているか否かを判定する。このとき、CPU300は、RAM308に記憶されたコピー設定項目の内容に基づいて判定する。両面スキャンが設定されていると(S1180にてYES)、処理はS1190へ移される。もしそうでないと(S1180にてNO)、この処理はS1210へ移される。S1190にて、CPU300は、自動原稿搬送装置152Aを制御して、第1面がスキャンされたSPF原稿を反転搬送路に引込み、表裏を反転させて原稿読取窓152Bへ自動搬送する。S1200にて、CPU300は、原稿読取部152を制御して、SPF原稿の第2面をスキャンして、第2面に形成された画像データをRAM308に一時的に記憶する。
【0089】
S1210にて、CPU300は、自動原稿搬送装置152Aを制御して、第1面がスキャンされたSPF原稿または第1面および第2面がスキャンされたSPF原稿を原稿読取窓152Bの位置から原稿排紙トレイへ排出する。
【0090】
S1220にて、CPU300は、SPF原稿がさらに検出されたか否かを判定する。このとき、CPU300は、この画像形成装置150の自動原稿搬送装置152Aの原稿トレイ上に設けられてSPF原稿を検出する原稿有無センサによりさらに原稿が検出されると(すなわち、原稿トレイに複数枚の原稿からなる原稿束がセットされた場合)、SPF原稿が検出されたと判定する。SPF原稿がさらに検出されると(S1220にてYES)、処理はS1160へ移される。もしそうでないと(S1220にてNO)、この処理はS1250へ移される。
【0091】
S1230にて、CPU300は、原稿読取部152を制御して、原稿載置台152Cに載置されたOC原稿をスキャンして、OC原稿に形成された画像データをRAM308に一時的に記憶する。このとき、CPU300は、たとえば、この画像形成装置150の操作パネル170に設けられた「読取開始」ボタンが押下されると、原稿読取部152を制御して、OCスキャンを実行する。
【0092】
S1240にて、CPU300は、OC原稿のスキャン終了が入力されたか否かを判定する。このとき、CPU300は、たとえば、この画像形成装置150の操作パネル170に設けられた「読取終了」ボタンが押下されると、OC原稿のスキャン終了が入力されたと判定する。OC原稿のスキャン終了が入力されると(すなわち、全てのOC原稿のスキャンが終了した場合)、処理はS1250へ移される。もしそうでないと(S1240にてNO)、この処理はS1230へ戻されて、次のOC原稿をスキャンする。
【0093】
図6を参照して、S1250にて、CPU300は、画像形成部154を制御して、用紙を給紙搬送する。このとき、CPU300は、反転フラグ(このフラグは0または1の値をとるものとする。)に0をセットする。
【0094】
S1260にて、CPU300は、フォーマット印刷済み用紙が設定されているか否かを判定する。このとき、CPU300は、RAM308に記憶されたコピー設定項目の内容に基づいて判定する。フォーマット印刷済み用紙が設定されていると(S1260にてYES)、処理はS1320へ移される。もしそうでないと(S1260にてNO)、この処理はS1270へ移される。
【0095】
S1270にて、CPU300は、裏紙処理部400を制御して、ラインスキャナ410により主搬送路236を通過している記録用紙の一方の面(第1面、表面、感光体ドラム222に対向する面)をスキャンする。
【0096】
S1280にて、CPU300は、記録用紙のスキャン面に印刷データがあるか否かを判定する。記録用紙のスキャン面に印刷データがあると(S1280にてYES)、処理はS1290へ移される。もしそうでないと(S1280にてNO)、この処理はS1320へ移される。
【0097】
S1290にて、CPU300は、反転フラグが0であるか否か(既に反転されていないか反転されているか)を判定する。反転フラグが0である場合には記録用紙はまだ反転されておらず、反転フラグが0でない1の場合には記録用紙は既に反転されている。反転フラグが0であると(S1290にてYES)、処理はS1300へ移される。もしそうでないと(S1290にてNO)、この処理はS1310へ移される。
【0098】
S1300にて、CPU300は、画像形成部154を制御して、反転搬送路238を用いて、用紙を反転搬送する。このとき、CPU300は、反転フラグに1をセットする。その後、この処理はS1270へ戻される。
【0099】
S1310にて、CPU300は、画像形成部154を制御して、この記録用紙は既に両面印刷済みの無効用紙として、排紙トレイ246または排紙処理装置158の各排紙トレイ168のいずれかに排出する。その後、この処理はS1250へ戻される。
【0100】
S1320にて、CPU300は、画像形成部154を制御して、RAM308に一時的に記憶されたデータに基づいて、搬送されてきた記録用紙に印刷する。
【0101】
S1330にて、CPU300は、裏紙トレイが設定されているか否かを判定する。このとき、CPU300は、RAM308に記憶されたコピー設定項目の内容に基づいて判定する。裏紙トレイが設定されていると(S1330にてYES)、処理はS1340へ移される。もしそうでないと(S1330にてNO)、この処理はS1370へ移される。
【0102】
S1340にて、CPU300は、画像形成部154を制御して、反転搬送路238を用いて、用紙を反転搬送する。S1350にて、CPU300は、裏紙処理部400を制御して、ラインスキャナ410により主搬送路236を通過している記録用紙の一方の面(第1面、表面、感光体ドラム222に対向する面)をスキャンする。このとき、裏紙を用紙トレイ240にセットした時に既に形成されている画像がスキャンされ、スキャンされた画像データが一時的にRAM308に記憶される。S1360にて、CPU300は、記録用紙のスキャン面に印刷データがあるか否かを判定する。記録用紙のスキャン面に印刷データがあると(S1360にてYES)、処理はS1400へ移される。もしそうでないと(S1360にてNO)、処理はS1450へ移される。
【0103】
S1370にて、CPU300は、両面印刷が設定されていて、かつ、次ページについての一時的に記憶された画像データがあるか否かを判定する。このとき、CPU300は、RAM308に記憶されたコピー設定項目の内容及び一時的に記憶した画像データに基づいて判定する。両面印刷が設定されていて、かつ、次ページについての一時的に記憶された画像データがあると(S1370にてYES)、処理はS1380へ移される。もしそうでないと(S1370にてNO)、この処理はS1450へ移される。
【0104】
S1380にて、CPU300は、画像形成部154を制御して、反転搬送路238を用いて、用紙を反転搬送する。S1390にて、CPU300は、画像形成部154を制御して、RAM308に一時的に記憶されたデータに基づいて、搬送されてきた記録用紙に印刷する。その後、処理はS1450へ移される。
【0105】
図7を参照して、S1400にて、CPU300は、記録用紙のスキャン面に印刷データがある場合、すなわち、用紙トレイ240にセットした時に既に画像が形成されている記録用紙(裏紙)に新たな画像が形成された場合に、新たな印刷面とは反対の面(裏紙として既に画像が形成されていた面)における印刷データ(例:図8)がある領域(例:図9)を判定する。
【0106】
S1410にて、CPU300は、裏紙処理部400を制御して、判定された領域の大きさのダミーデータを作成する。このとき、たとえば、ランダムなひらがな及び斜線から構成されるダミーデータ(例:図10)を、この領域を少なくとも覆うように作成する。この作成されたダミーデータ(例:図11)は、RAM308に一時的に記憶される。
【0107】
S1420にて、CPU300は、ダミーデータについて、黒領域(黒く塗りつぶされた部分)にはダミーデータを付与しないことを示す黒上書き禁止が設定されているか否かを判定する。このとき、CPU300は、RAM308に記憶されたコピー設定項目の内容に基づいて判定する。黒上書き禁止が設定されていると(S1420にてYES)、処理はS1430へ移される。もしそうでないと(S1420にてNO)、この処理はS1440へ移される。
【0108】
S1430にて、CPU300は、作成されたダミーデータから、既に黒の印刷データ領域を削除して、新しいダミーデータを作成する。このとき、CPU300は、たとえば、裏紙の画像データ(例:図8)の中から、既に黒の印刷データ領域(RGBデータで(0、0、0))になっている箇所を抜き出して白黒反転して(例:図12)、ダミーデータ(例:図11)とのAND(論理積)演算した結果を新しいダミーデータ(例:図13)とする。この新たに作成されたダミーデータも、RAM308に一時的に記憶される。
【0109】
S1440にて、CPU300は、画像形成部154を制御して、RAM308に一時的に記憶されたダミーデータ(例:図11または図13)に基づいて、搬送されてきた記録用紙(この記録用紙は裏紙)における新たに画像が形成された面とは反対側の面(用紙トレイ240にセットした時に既に画像が形成されていた面)にダミーデータを印刷する(例:図8の裏紙画像にダミーデータを印刷すると図14の状態になる)。
【0110】
S1450にて、CPU300は、画像形成部154を制御して、記録用紙を排紙トレイ246または排紙処理装置158の各排紙トレイ168のいずれかに排出する。
【0111】
S1460にて、CPU300は、1部あたりの全ページを印刷したか否かを判定する。たとえば、原稿が3枚組み(片面原稿とする。)である場合に、3枚の印刷が終わると、1部あたりの全ページを印刷したと判定する。1部あたりの全ページを印刷すると(S1460にてYES)、処理はS1470へ移される。もしそうでないと(S1460にてNO)、S1250へ戻されて、次ページを印刷する。
【0112】
S1470にて、CPU300は、設定部数を印刷したか否かを判定する。たとえば、原稿が3枚組み(片面原稿とする。)であって3部の印刷要求された場合、9枚(3枚×3部)の印刷が終わると、設定部数を印刷したと判定する。設定部数を印刷すると(S1470にてYES)、この処理は終了する。このとき、コピー終了のメッセージを表示パネル172に出力するようにしてもよい。もしそうでないと(S1470にてNO)、S1250へ戻されて、次の部を印刷する。
【0113】
[動作]
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る画像形成装置150におけるコピー動作について説明する。なお、この動作の説明においては、A4サイズの両面原稿3枚を裏紙用紙に1部コピーする場合を例として記載する。なお、コピー動作の準備作業として、用紙トレイ240の1つにA4サイズの裏紙をセットし、その用紙トレイの設定を「サイズ:A4」、「タイプ:裏紙」として設定しておく。
【0114】
画像形成装置150をコピーモードにし(S1000にてYES)、原稿トレイにA4サイズの両面原稿を3枚載置する。
【0115】
コピー処理についての各種項目(原稿サイズ、倍率、用紙トレイ、両面印刷、両面スキャン、印刷部数、ソート、フォーマット印刷済み用紙、黒上書き禁止)が設定され(S1020〜S1120)、その設定された項目がRAM308に記憶される(S1130)。
【0116】
この動作の説明においては、たとえば、原稿サイズにA4が設定され、倍率に100%が設定され、用紙トレイは裏紙トレイが設定され、両面スキャンが設定され、印刷部数は1部でソート有効と設定され、フォーマット印刷済み用紙ではないと設定され、黒上書き禁止と設定されるものとする。なお、用紙トレイに裏紙トレイが設定された時点で、両面印刷は設定できなくなる。すなわち、S1050にてYESの場合S1060およびS1070の処理が行なわれない。
【0117】
このような設定が終わったら、コピー開始ボタンを押下する(S1140にてYES)。原稿トレイに載置された3枚の両面原稿(SPF原稿)が原稿有無センサにより検出されて(S1150にてYES)、自動原稿搬送装置152Aにより1枚目のSPF原稿が原稿読取窓152Bへ自動搬送されて、第1面がスキャンされてスキャンされた第1面の画像データがRAM308に一時的に記憶される(S1160、S1170)。
【0118】
両面スキャンが設定されているので(S1180にてYES)、第1面がスキャンされたSPF原稿が反転搬送路に引き込まれて原稿の表裏を反転させて原稿読取窓152Bへ自動搬送されて(S1190)、SPF原稿の第2面がスキャンされてスキャンされた第2面の画像データがRAM308に一時的に記憶される(S1200)。その後、このように両面がスキャンされた1枚目の両面原稿が原稿排紙トレイに排出される(S1210)。
【0119】
さらに、1枚目のSPFスキャンが終わっても、まだ、原稿トレイに載置された2枚目の両面原稿及び3枚目の両面原稿が原稿有無センサにより検出されて(S1220にてYES)、SPFスキャンが継続される。2枚目の両面原稿の第1面がスキャンされて、スキャンされた第1面の画像データがRAM308へ一時的に記憶され(S1170)、その原稿の第2面がスキャンされてスキャンされた第2面の画像データがRAM308へ一時的に記憶される(S1200)。さらに、同じように、3枚目の両面原稿がスキャンされる。このようにして、両面原稿が検出されなくなるまで(S1220にてNO)、1枚目の両面原稿と同様に、2枚目の両面原稿および3枚目の両面原稿が、両面スキャンされた後に、原稿排紙トレイに排出される(S1210)。
【0120】
なお、OC原稿をスキャンする場合には、「読取開始」ボタンが押下されると、原稿載置台152Cに載置されたOC原稿がスキャンされ、スキャンされた画像データがRAM308に一時的に記憶される(S1230)。このOCスキャンが「読取終了」ボタンが押下されるまで(S1240にてYES)、繰返される。
【0121】
このようなスキャン動作が終了すると、用紙トレイ240から裏紙が1枚給紙される(S1250)。なお、処理時間を短縮するために、原稿をスキャンしている間に印刷を開始することもある。ラインスキャナ410により主搬送路236を通過している記録用紙の一方の面(第1面、表面、感光体ドラム222に対向する面)がスキャンされる(S1270)。
【0122】
ラインスキャナ410による記録用紙のスキャンの結果、スキャン面にデータがないと、記録用紙が正しくセットされて搬送されてきていると判定される(S1280にてNO)。
【0123】
ラインスキャナ410による記録用紙のスキャンの結果、スキャン面にデータがあり(すなわち、これから画像形成しようとしている面が既に白紙でなく)、まだ反転されていなければ、反転搬送路238を用いて記録用紙の表裏が反転される(S1280にてYES、S1290にてYES、S1300)。
【0124】
ラインスキャナ410による記録用紙のスキャンの結果、スキャン面にデータがあり(すなわち、これから画像形成しようとしている面が既に白紙でなく)、既に反転されていれば(すなわち、既に両面に画像が形成されていると)、この記録用紙は無効用紙として、排紙トレイ246または排紙処理装置158の各排紙トレイ168のいずれかに排出される(S1280にてYES、S1290にてNO、S1310)。なお、正常に印刷された記録用紙と明確に分別するために、無効用紙専用の排出トレイを設けてもよい。
【0125】
これから画像形成しようとしている面が白紙であると判定されると(S1280にてNO)、画像形成部154により、RAM308に一時的に記憶されたデータに基づいて、搬送されてきた記録用紙に画像が形成される(S1320)。このとき、両面原稿1枚目の第1面の画像が、裏紙の白紙面に100%の倍率で印刷される。
【0126】
このように白紙面に画像が印刷された記録用紙が、反転搬送路238を用いて、その表裏が反転される(S1330にてYES、S1340)。ラインスキャナ410により主搬送路236を通過している記録用紙の一方の面(先ほど印刷された面とは反対の面であって、裏紙として使用する際に既に印刷されていた面)がスキャンされ、スキャンされた画像データがRAM308に一時的に記憶される(S1350)。
【0127】
この動作の説明においては、使用する用紙トレイとして裏紙トレイを設定しているので、ラインスキャナ410による記録用紙のスキャンの結果、スキャン面にデータがあると判定される(S1360にてYES)。記録用紙のスキャンの結果、画像データがある領域が判別される(S1400)。その画像データがある領域を覆うようにダミーデータが作成され、RAM308に一時的に記憶される(S1410)。このとき、ダミーデータとして、ランダムなひらがな及び斜線を埋め込んだデータが作成されるが、印刷された情報が認識不能になるのであれば特に限定されない。また、ダミーデータ自体はカラーであってもよいが、本実施の形態においてはモノクロデータとする。さらに、ダミーデータを埋め込む範囲は、裏紙に既に印刷されていた画像がある範囲のみに限定する。
【0128】
ここで、黒上書き禁止が設定されているので(S1420にてYES)、裏紙に既に印刷されていた画像データの中で黒領域の部分を抜き出して2値化して、白黒反転して、先に作成されてRAM308に記憶されているダミーデータとの論理積演算の結果が新しいダミーデータとして作成される(S1430)。なお、ラインスキャン410によるスキャン位置と画像形成部154による印刷位置とのズレ対策として、8近傍縮小フィルタなどを用いて削除範囲を縮小させる方法を適用することもできる。
【0129】
RAM308に記憶されたダミーデータを用いて、裏紙において既に画像が印刷されていた面に上書きするように印刷される(S1440)。その後、印刷済みの記録用紙が、排紙トレイ246または排紙処理装置158の各排紙トレイ168のいずれかに排出される(S1450)。
【0130】
次いで、同様にして、新しい記録用紙(2枚目の裏紙)が給紙されて、両面原稿1枚目の第2面の画像が2枚目の裏紙の白面に印刷され、その2枚目の裏紙において既に印刷されていた裏面をスキャンして検出された画像が認識不能となるようなダミーデータがその2枚目の裏面に印刷されて、排紙される。
【0131】
さらに、同様にして、新しい記録用紙(3枚目の裏紙)が給紙されて、両面原稿2枚目の第1面の画像が3枚目の裏紙の白面に印刷され、その3枚目の裏紙において既に印刷されていた裏面をスキャンして検出された画像が認識不能となるようなダミーデータがその3枚目の裏面に印刷されて、排紙される。
【0132】
さらに、新しい記録用紙(4枚目の裏紙)が給紙されて、両面原稿2枚目の第2面の画像が4枚目の裏紙の白面に印刷され、その4枚目の裏紙において既に印刷されていた裏面をスキャンして検出された画像が認識不能となるようなダミーデータがその4枚目の裏面に印刷されて、排紙される。
【0133】
さらに、新しい記録用紙(5枚目の裏紙)が給紙されて、両面原稿3枚目の第1面の画像が5枚目の裏紙の白面に印刷され、その5枚目の裏紙において既に印刷されていた裏面をスキャンして検出された画像が認識不能となるようなダミーデータがその5枚目の裏面に印刷されて、排紙される。
【0134】
さらに、新しい記録用紙(6枚目の裏紙)が給紙されて、両面原稿3枚目の第2面の画像が6枚目の裏紙の白面に印刷され、その6枚目の裏紙において既に印刷されていた裏面をスキャンして検出された画像が認識不能となるようなダミーデータがその6枚目の裏面に印刷されて、排紙される。
【0135】
以上のようにして、本実施の形態に係る画像形成装置によると、裏紙が使用される場合において、画像形成部において印刷しようとしている面に、既に画像が印刷されていることがラインスキャナにより検出された場合に反転搬送路を用いて記録用紙の白紙面が画像形成される面になるように反転させる。この場合において、裏紙の両面に既に印刷されていることがラインスキャナにより検出された場合には、強制的にこの記録用紙は排出される。さらに、裏紙が使用される場合において、既に印刷されている印刷面にその印刷内容が認識不能となるようにダミーデータが印刷される。このため、本実施の形態に係る画像形成装置においては、専用の処理装置を用いることなく裏紙を再利用することができるようになる。本実施の形態に係る画像形成装置においては、裏紙の表裏を間違えて用紙トレイにセットしても自動的に反転され、両面印刷された裏紙は自動的に排出されるので、人手を煩わすことなく裏紙を用紙トレイにセットすることができる。さらに、裏紙において既に印刷されている機密情報をダミーデータにより認識不能とするので、機密漏洩を回避することができる。
【0136】
なお、上述した実施の形態において、ラインスキャナ410により記録用紙をスキャンした結果、記録用紙が裏紙であると判定された場合、ユーザにより裏紙トレイが設定されていなくても、裏紙トレイが設定されたものとして、自動的に裏紙使用モード(裏紙トレイを設定するように入力された状態)で動作するようにしても構わない。
【0137】
また、ラインスキャナ410が装備されていない場合は、「裏面画像一括消去モード」を用意し、この「裏面画像一括消去モード」を指定した場合には、自動原稿搬送装置152Aを使用して画像消去したい裏紙を原稿読取部152に自動搬送して原稿読取窓152Bの位置で一括スキャンし、裏紙の使用面での画像領域を覆うようにページ毎のダミーデータを作成する。その後に手差トレイ242にスキャンした裏紙をまとめて置いて裏紙の使用面にページ毎のダミーデータを上書き印刷するように対応することにより、再利用したい裏紙を読み取れなくしてから(既に印刷されている情報を認識不能としてから)用紙トレイにセットするようにしても構わない。
【0138】
さらに、記録用紙の表面にラインスキャナ410を対向させて、さらに記録用紙の裏面にラインスキャナ410を対向させて、2台のラインスキャナ410により、記録用紙の表面および裏面を一度にスキャンしても構わない。
【0139】
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
【符号の説明】
【0140】
150 画像形成装置
152 原稿読取部
154 画像形成部
156 給紙部
158 排紙処理装置
166 操作装置
170 操作パネル
172 表示パネル
300 CPU
302 HDD
306 ROM
308 RAM
310 バス
400 裏紙処理部
410 ラインスキャナ
420 ダミーデータ作成部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
片面が印刷された使用済みの記録用紙に画像を形成するための画像形成手段と、
記録用紙を走査するための走査手段と、
前記走査された結果に基づいて、前記使用済みの片面に印刷された情報が認識不能となる上書きデータを作成するための作成手段と、
前記作成された上書きデータに基づいて、前記使用済みの片面に上書きして画像を形成するように、前記画像形成手段を制御するための制御手段とを含む、画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成装置は、動作モードとして、片面が印刷された使用済みの記録用紙の未使用面に画像を形成する裏紙モードと、記録用紙の表裏を反転させて、表裏両面が未使用の記録用紙の両面に画像を形成する両面モードとを備え、
前記画像形成装置は、ユーザの要求に基づいて前記裏紙モードが選択されると、前記両面モードの選択を許可しないための手段をさらに含む、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、前記走査された結果に基づいて、前記記録用紙の片面が印刷されていると判定された場合には、前記動作モードを裏紙モードに設定するための手段をさらに含む、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記作成手段は、前記使用済みの片面に印刷された情報を覆うデータを作成するための手段を含む、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記作成手段は、前記片面に印刷された単一色の領域を除いて、前記使用済みの片面に印刷された情報を覆うデータを作成するための手段を含む、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成装置は、
表裏両面が未使用の記録用紙の両面に画像を形成するために、記録用紙の表裏を反転するための反転手段と、
前記走査された結果に基づいて、前記記録用紙の印刷されている面に画像が形成されると判定された場合には、前記記録用紙に画像を形成する前に、前記反転手段により記録用紙の表裏を反転させるための手段を含む、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成装置は、前記走査された結果に基づいて、記録用紙の両面が印刷されていると判定された場合には、前記記録用紙に画像を形成することなく、排出するための手段をさらに含む、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記走査手段は、前記画像形成手段が配置された位置よりも記録用紙の搬送方向の上流側に設けられ、前記画像形成手段により画像が形成される面を走査するための手段を含む、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記走査手段は、ラインスキャナである、請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成手段は、前記片面が印刷された使用済みの記録用紙の未使用の面に、画像を認識可能に形成するための手段を含む、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−276771(P2010−276771A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−127682(P2009−127682)
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】