説明

画像形成装置

【課題】ユーザが意図しない処理結果をより確実に回避することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】入力された実行要求により指定されている設定を有効にするか、又は、画像保存部に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするかを優先度判定部27により判定して、制御部21により、優先度判定部27による判定結果に応じて、入力された実行要求により指定されている設定を受け付けるモードと、この設定を受け付けないモードとを選択的に切り替えて、印刷部22等に画像形成処理を実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ネットワークを介して通信可能に接続されたホスト装置から要求される画像形成処理を実行する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータネットワークが普及し、多くのオフィスではコンピュータ、プリンタ等の複数台の情報機器を接続したLANを構築している。コンピュータおよびプリンタ、スキャナ、デジタルカメラなどの周辺機器が普及すると共に、LAN等のネットワークも普及しており、ネットワーク上で印刷装置、モデム、画像読み取り装置を共有することによって、ネットワーク上のあらゆる装置を使用できる環境になってきた。
【0003】
例えば、特許文献1には、画像入力手段により入力され画像記憶手段に記憶された画像データのカラーモードがカラーである場合、該画像データを白黒画像データに変換することなく画像出力手段に出力する第1の出力モード、又は該画像データを白黒変換手段により白黒画像データに変換して画像出力手段に出力する第2の出力モードによる出力処理を行うことにより、ユーザがカラーで入力して記憶している文書を、ユーザが出力時に自由にカラーもしくは白黒でプリントすることができる画像処理装置の発明が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、プリントデータや画像データを保存するボックス機能に対して、保存データ生成時に、印刷装置内での挙動を直接指示する情報、あるいは印刷装置が保存データの挙動を決定するための文書属性情報を発生させ、保存データに付帯させることで、保存データ毎に印刷装置内における詳細な動作制御を行うことを可能とした発明が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−218258号公報
【特許文献2】特開2007−58429号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、印刷装置などの画像形成装置では、ハードディスクドライブなどの大容量記憶装置に印刷データを保存しておいて印刷するとき、ユーザ操作を受け付ける操作入力用の表示パネルから設定値を変更することができる。このような設定変更を行って印刷処理などの画像形成処理を行う場合、例えば常に表示パネルからの設定を優先すると、ユーザが設定を誤ったときにユーザが意図しない印刷結果が得られてしまう可能性がある。
【0007】
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、画像形成処理対象となる画像データを保存する画像保存部に保存されている画像データに対して画像形成処理を実行するときに、ユーザが意図しない処理結果をより確実に回避することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するための手段として、本発明に係る画像形成装置は、画像形成処理を実行する画像形成処理部と、画像形成処理部により画像形成処理が実行される画像データを保存する画像保存部と、画像保存部に保存されている画像データを指定するとともに、画像形成処理に係る設定を指定して、画像形成処理部に画像形成処理を実行させる実行要求が、入力される実行要求入力部と、実行要求入力部に入力された実行要求により指定されている設定を有効にするか、又は、画像保存部に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするかを判定する判定部と、判定部による判定結果に応じて、実行要求入力部に入力された実行要求により指定されている設定を受け付けるモードと、この設定を受け付けないモードとを選択的に切り替えて、画像形成処理部に画像形成処理を実行させる制御部とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、実行要求入力部に入力された実行要求で指定された設定を有効にするか、又は、画像保存部に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするかを判定する判定部によって得られる判定結果に応じて、実行要求入力部に入力された実行要求で指定された設定を受け付けるモードと、この設定を受け付けないモードとを選択的に切り替えて、画像形成処理部に画像形成処理を実行させる。このようにして、本発明によれば、実行要求で指定された設定に対して有効にするか、画像保存部に保存されている画像データの設定を有効とするかを、所定の条件に基づいて、何れか一方の設定を優先するための判定処理を行うことができるので、例えば、誤った設定がユーザによって指定されても、ユーザが意図しない画像形成処理が実行されることをより確実に回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
本発明は、例えば図1に示すように、ユーザが印刷を指示する複数のホスト装置10と画像形成装置20とがLANなどのネットワーク回線1aで接続された画像形成システム1に適用される。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
【0012】
このような構成からなる画像形成システム1において、ホスト装置10は、例えばアプリケーションプログラム10A、オペレーティングシステム10B、プリンタドライバ10Cなどで構成される所謂パーソナルコンピュータからなる。すなわち、ホスト装置10は、図2に示すように、装置全体の制御および各種演算処理を行うCPUからなる制御部11、制御プログラムやデータを格納するためのROM12、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶するためのRAM13、各種のプログラムやデータを保存するための外部記憶装置としてのハードディスク14、ディスプレイなどの表示部15、各種指示の入力のためのキーボードやマウスなどからなる入力部16、上記ネットワーク回線1aに接続するためのLANカードなどのネットワークインタフェースからなる通信部17等がバス18を介して相互に接続されている。
【0013】
また、上記ホスト装置10と通信可能に接続される画像形成装置20は、例えばコピー、プリント、スキャン、ファクシミリ送信及びファクシミリ受信機能を有する所謂複合機である。画像形成装置20は、当該装置全体の動作制御を司るCPUを中心とする制御部21を備え、この制御部21に印刷部22、画像読み取り部23、操作表示部24、画像保存部25、上記ネットワーク回線1aに接続するためのLANカードなどのネットワークインタフェースからなる通信部26、ユーザによって要求された実行要求のうち画像形成処理の実行に係る設定を有効にするかどうかを判定する優先度判定部27等が接続されている。
【0014】
制御部21は、図4に示すように、画像形成装置20の制御プログラムを記憶するROM211、データを一時的に記憶するRAM212、更新可能な各種設定データなどを保管するEEPROM213及び制御プログラム等を上記ROM211から読み出して実行するマイクロコンピュータ214を含んで構成される。また、制御部21は、操作表示部24等において入力された実行要求、及び、通信部26が受信したホスト装置10からの実行要求に応じて、印刷処理、原稿読み取り処理などの画像形成処理を行うように装置全体を制御する。
【0015】
例えば、制御部21は、通信部26から印刷処理を実行するための実行要求が入力されたとき、この実行要求に含まれる画像データを一時的に画像保存部25に保存した後、保存した画像データを印刷部22に供給して印刷処理を実行する。また、制御部21は、操作表示部24から印刷処理を実行するための実行要求が入力されたとき、この実行要求に対応付けられた画像データを画像保存部25から読み出して印刷部22に供給して印刷処理を実行する。
【0016】
印刷部22は、画像保存部25に保存されている画像データを印刷用の画像データに変換して出力用紙に印刷する出力処理を行うものであって、図示しないプリンタコントローラ、レーザ走査ユニットや定着ローラ等からなる。印刷部22は、印刷画像の解像度、印刷用紙サイズ、ページ向き、給紙元、印刷部数、ステープル処理の有無、パンチング処理の有無、排紙先が変更可能であり、これらの設定を後述する設定情報に従って選択して印刷処理を行う。
【0017】
画像読み取り部23は、制御部21からの制御命令に従って、印画対象となる原稿の読み取り処理を行って当該原稿に対応する画像データを生成する。具体的に、原稿読み取り部23は、光学的に取得した原稿の画像から画像データを生成するCCDセンサ及び露光ランプ等を備えたスキャナやコンタクトガラス等からなり、このコンタクトガラス上に載置された原稿を走査して取り込んだ画像データを画像保存部25に供給して記憶する。
【0018】
操作表示部24は、ユーザ操作により、画像形成処理を実行させる実行要求が入力される操作入力部である。この実行要求には、画像保存部25に保存されている画像データが指定されるとともに、画像形成処理に係る設定が指定されている。ここで、画像形成処理に係る設定は、例えば、印刷画像の解像度、印刷用紙サイズ、ページ向き、給紙元、印刷部数、ステープル処理の有無、パンチング処理の有無、排紙先に関する設定情報である。
【0019】
このような実行要求がユーザの操作に応じて入力されるため、操作表示部24は、図示しない、ユーザが印刷実行指示を入力するためのスタートキーと、印刷部数等を入力するためのテンキーと、各種印刷動作の設定等を入力するための操作ガイド情報等を表示する種々の操作ボタン等が表示される液晶表示部を備えている。実行要求が入力されると、操作表示部24は、入力された実行要求を、制御部21及び優先度判定部27に通知する。
【0020】
画像保存部25は、ハードディスクドライブなどの大容量記憶装置であって、画像読み取り部23により読み取られた画像データ、及び、通信部26で受信したホスト装置10からの画像データを保存する。具体的に、画像保存部25は、複数の保存領域からなり、画像形成処理が実行される画像データを、各保存領域に割り当てて保存する。画像保存部25に保存された画像データは、制御部21からの制御命令に従って読み出されて、例えば印刷部22に供給される。
【0021】
画像保存部25に保存されている画像データには、例えば印刷処理が行われるときに印刷処理に係る設定情報が付加されている。画像保存部25には、例えば印刷処理に係る設定情報として、画像の解像度、紙サイズ、ページ向き、給紙元、部数、ステープル処理、パンチング処理、排紙先などの設定に係る情報が、画像データと対応付けられて保存されている。ここで、設定情報は、例えば、保存される保存領域毎に設定されたり、或いは、原稿読み取り部23で読み取られた読み取り時の情報に基づいて設定される。
【0022】
通信部26は、ネットワーク回線1aを介して複数のホスト装置10との間で実行要求の送受信を行う。具体的に、通信部26には、実行要求として、画像保存部25に保存されている画像データを指定するとともに、画像形成処理に係る設定を指定して、画像形成処理を実行させる実行要求が入力される。実行要求が入力されると、通信部26は、入力された実行要求を、制御部21及び優先度判定部27に通知する。
【0023】
優先度判定部27は、操作表示部24及び通信部26に入力された実行要求により指定されている設定を有効にするか、又は、画像保存部25に保存されている画像データに設定されている設定情報を有効にするかを判定する。
【0024】
以上のような構成からなる画像形成装置20では、優先度判定部27により、実行要求で指定された設定を有効にするか、又は、画像保存部25に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするかを判定する。そして、画像形成装置20では、制御部21が、この判定結果に応じて、実行要求で指定された設定を受け付けるモードと、この設定を受け付けないモードとを選択的に切り替えて、印刷処理などの画像形成処理を実行するように、各部を制御する。すなわち、制御部21は、実行要求で指定された設定が有効なとき実行要求で指定された設定を受け付け、画像保存部25に保存されている画像データに設定されている設定が有効なとき実行要求で指定された設定を受け付けないように各部を制御する。
【0025】
このようにして、画像形成装置20では、実行要求で指定された設定に対して有効にするか、画像保存部25に保存されている画像データの設定を有効とするかを、所定の条件に基づいて、何れか一方の設定を優先するための判定処理を行うことができるので、例えば、誤った設定がユーザによって指定されても、ユーザが意図しない画像形成処理が実行されることをより確実に回避することができる。
【0026】
具体的に、優先度判定部27は、以下に示すような条件を用いることによって、実行要求で指定された設定に対して有効にするか、画像保存部25に保存されている画像データの設定を有効とするかを適切に判定することができる。
【0027】
第1の判定処理として、優先度判定部27は、操作表示部24及び通信部26に入力された実行要求で指定された設定のうち、解像度、紙サイズ、ページ向きなどの、画像データから印画データの変換処理に関連する設定について、画像保存部25に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするように判定する。これに対して、優先度判定部27は、給紙元、印刷部数、ステープル処理、パンチング処理、排紙先などの、画像データから印画データの変換処理に関連しない設定について、実行要求で指定された設定を有効にするように判定する。このようにして、優先度判定部27は、画像データから印画データの変換処理に関連する設定については、最適に印刷処理が実行されるように予め画像データに含まれる設定情報により設定されているとして、ユーザから指定された設定よりも、画像データに含まれている設定情報を優先させることで、誤った設定がユーザによって指定されても、ユーザが意図しない画像形成処理が実行されることをより確実に回避することができる。
【0028】
第2の判定処理として、優先度判定部27は、実行要求を入力した入力者が、この実行要求で指定された画像データを画像保存部25に保存させたユーザであるかを認証する。そして、優先度判定部27は、認証が成功したとき、この入力者により入力された実行要求で指定された設定を有効にするように判定し、認証が失敗したとき、画像保存部25に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするように判定する。このようにして、優先度判定部27は、認証対象である入力者が予め画像データに含まれる設定情報を知った上で設定変更を行ったかどうかを考慮して判定することができ、結果として、誤った設定がユーザによって指定されても、ユーザが意図しない画像形成処理が実行されることをより確実に回避することができる。
【0029】
第3の判定処理として、優先度判定部27は、実行要求で指定された画像保存部25に保存されている画像データが、画像読み取り部23により生成された画像データであるとき、画像保存部25に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするように判定する。
【0030】
具体的に、このような判定処理に従った画像形成処理は、例えば図5に示すようなフローチャートに従って行われる。
【0031】
ステップST1において、制御部21は、操作表示部24に、印刷対象となる画像データの保存場所をユーザに選択させる画面を表示させる。具体的に、操作表示部24は、画像保存部25の各保存領域を示すボックスBoxと、そのボックスBox内の画像ファイルを表示する。そして、ステップST2に進む。
【0032】
ステップST2において、優先度判定部27は、操作表示部24によりユーザから指定された画像データが、画像読み取り部23により生成された画像データであるか否かを判断する。ここで、画像読み取り部23により生成された画像データであると判定されたときステップST3に進み、画像読み取り部23により生成された画像データではないと判定されたときステップST4に進む。
【0033】
ステップST3において、制御部21は、操作表示部24に設定変更できないことをユーザに通知する情報を表示する。そして、ステップST5に進む。
【0034】
ステップST4において、制御部21は、操作表示部24によりユーザから指定された設定変更に依存して印刷処理を実行する。すなわち、制御部21は、実行要求により指定されている設定を受け付けて、受け付けた設定に従って印刷処理などの画像形成処理を実行して、本処理工程を終了する。
【0035】
ステップST5において、制御部21は、操作表示部24に、印刷処理を実行するか否かをユーザに選択させるための情報を表示させる。そして、制御部21は、操作表示部24によりユーザから印刷処理を実行する旨の情報が入力されたときステップST6に進み、操作表示部24によりユーザから印刷処理を実行しない旨の情報が入力されたときステップST7に進む。
【0036】
ステップST6において、制御部21は、実行要求により指定されている設定を受け付けず、この実行要求で指定された画像データに設定されている設定情報に従って、印刷処理を行い、本処理工程を終了する。
【0037】
ステップST7において、制御部21は、操作表示部24によりユーザによって入力された実行要求を行わず、操作表示部24をステップST1で表示させている元の画面表示に戻すように制御して本処理工程を終了する。
【0038】
このようにして、画像形成装置20では、画像形成処理対象となる画像データが、原稿読み取り部23により読み取られた画像データであるとき、ユーザから指定された設定よりも、画像保存部25に保存されている画像データに含まれている設定情報を優先するように、優先度判定部27及び制御部21が動作する。このようにして、優先度判定部27は、原稿読み取り部23により読み取られた画像データに関連する設定については、最適に印刷処理が実行されるように予め画像データに含まれる設定情報により設定されているものとして、ユーザから指定された設定よりも、画像保存部25に保存されている画像データに含まれている設定情報を優先させることによって、誤った設定がユーザによって指定されても、ユーザが意図しない画像形成処理が実行されることをより確実に回避することができる。
【0039】
また、第4の判定処理として、優先度判定部27は、実行要求で指定された画像データが割り当てられている画像保存部25の保存領域に応じて、この実行要求で指定された設定を有効にする、又は、画像保存部25に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするかを判定する。例えば、画像保存部25が、3つの保存領域A、B、Cからなる場合には、次のようにして、段階的に優先度を設定することができる。すなわち、優先度判定部27は、実行要求で指定された画像データが画像保存部25の保存領域Aに割り当てられているとき、この実行要求で指定された設定全てを有効にするように判定する。また、優先度判定部27は、実行要求で指定された画像データが画像保存部25の保存領域Bに割り当てられているとき、画像データから印画データの変換処理に関連する設定について、画像保存部25に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするように判定する。さらに、優先度判定部27は、実行要求で指定された画像データが画像保存部25の保存領域Cに割り当てられているとき、画像保存部25に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするように判定する。例えば、画像保存部25で保存される画像データの設定を優先させておきたい場合には、保存先を保存領域Cにするようにすればよい。
【0040】
以上のようにして、画像形成装置20では、実行要求で指定された設定に対して有効にするか、画像保存部25に保存されている画像データの設定を有効とするかを、上述した第1から第4の判定処理に基づいて、何れか一方の設定を優先するための判定処理を行うことができるので、誤った設定がユーザによって指定されても、ユーザが意図しない画像形成処理が実行されることをより確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明が適用された画像形成システムのシステム構成を示す図である。
【図2】上記ホスト装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】上記画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】上記画像形成装置の制御部の要部構成を示すブロック図である。
【図5】第3の判定処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
1 画像形成システム、1a ネットワーク回線、10 ホスト装置、10A アプリケーションプログラム、10B オペレーティングシステム、10C プリンタドライバ、11 制御部、12 ROM、13 RAM、14 ハードディスク、15 表示部、16 入力部、17 通信部、18 バス、20 画像形成装置、21 制御部、22 印刷部、23 原稿読み取り部、24 操作表示部、25 画像保存部、26 通信部、27 優先度判定部、211 ROM、212 RAM、213 EEPROM、214 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成処理を実行する画像形成処理部と、
上記画像形成処理部により画像形成処理が実行される画像データを保存する画像保存部と、
上記画像保存部に保存されている画像データを指定するとともに、画像形成処理に係る設定を指定して、上記画像形成処理部に画像形成処理を実行させる実行要求が、入力される実行要求入力部と、
上記実行要求入力部に入力された実行要求により指定されている設定を有効にするか、又は、上記画像保存部に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするかを判定する判定部と、
上記判定部による判定結果に応じて、上記実行要求入力部に入力された実行要求により指定されている設定を受け付けるモードと、この設定を受け付けないモードとを選択的に切り替えて、上記画像形成処理部に画像形成処理を実行させる制御部とを備える画像形成装置。
【請求項2】
上記画像形成処理部が実行する画像形成処理は、上記画像保存部に保存された画像データを印画データに変換して印刷する印刷処理であり、
上記判定部は、上記実行要求入力部に入力された実行要求で指定された設定のうち、上記画像データから印画データの変換処理に関連する設定について、上記画像保存部に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするように判定する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
上記判定部は、上記実行要求入力部により実行要求を入力した入力者が、この実行要求で指定された画像データを上記画像保存部に保存させたユーザであるかを認証して、この認証が成功したとき、上記実行要求入力部に入力された実行要求で指定された設定を有効にするように判定する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
上記画像形成処理部が実行する画像形成処理は、上記画像保存部に保存された画像データを印画データに変換して印刷する印刷処理と、この印刷処理により印画対象となる原稿を読み取って当該原稿に対応する画像データを生成する画像読み取り処理とを含んで構成されており、
上記画像保存部は、上記画像読み取り処理により生成された画像データを保存し、
上記判定部は、上記実行要求入力部に入力された実行要求で指定された上記画像保存部に保存されている画像データが、上記画像読み取り処理により生成された画像データであるとき、上記画像保存部に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするように判定する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
上記画像保存部は、複数の保存領域からなり、上記画像形成処理部で画像形成処理が実行される画像データを、各保存領域に割り当てて保存しており、
上記判定部は、上記実行要求入力部に入力された実行要求で指定された上記画像保存部に保存されている画像データが割り当てられている保存領域に応じて、この実行要求で指定された設定を有効にする、又は、上記画像保存部に保存されている画像データに設定されている設定を有効にするかを判定する請求項1記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−46905(P2010−46905A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−213033(P2008−213033)
【出願日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】