説明

画像形成装置

【課題】 感光体ユニットを装置本体に対して位置決めする位置決めユニットを、装置本体に容易に取付け又は取外しできる画像形成装置を提供するものである。
【解決手段】 感光体ユニットと、位置決めユニットを備え、感光体ユニットは、感光体ドラムの両端支持を軸支しており、感光体ドラムの一端支持軸から画像形成空間に挿入して前記装置本体に配置され、位置決めユニットは、装置本体の位置決め位置に取付られ、この取付動作に基づいて、各感光体ドラムの他端支持軸を軸支して各感光体ユニットを前記装置本体に対して位置決めする画像形成装置において、位置決めユニットを、画像形成空間の開口側で支持する支持手段を備え、支持手段は、装置本体に配置される感光体ドラムの支持軸の軸線方向に延設されており、位置決めユニットを前記軸線方向へ移動自在に支持することを特徴とする画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリやこれらの機能を併せて持たせた複合機等の画像形成装置において、特に、感光体ドラムを有する感光体ユニット、現像ユニットを装置本体に対して位置決めする位置決めユニットを備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
一般に、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリやこれらの機能を併せ持たせた複合機等の画像形成装置では、保守、点検の利便性を配慮して、画像形成部の感光体ドラム、帯電器及びドラムクリーニング装置等の部品をユニット化(感光体ユニット)して構成される。
【0003】
また、カラー印刷タイプの画像形成装置では、マゼンダ、シアン、イエロー及びブラックのトナー像を用紙に転写するため、複数の感光体ユニットを備えている。これら感光体ユニットは、取外自在に装置本体に配置され、中間転写ベルトに並設される。
【0004】
また、各感光体ユニットの感光体ドラムには、隣接して配置された現像ユニットにより原稿画像の静電潜像に対してトナー像が形成される。そして、各感光体ドラムは、一次転写ローラとで中間転写ベルトをニップ(圧接)して、一次転写ローラに印加された一次転写バイアスによってトナー像を中間転写ベルトに転写する。
これにより、中間転写ベルトには、マゼンダ、シアン、イエロー及びブラックのトナー像が重ね合わせたフルカラートナー像が形成される。
【0005】
このカラー印刷タイプの画像形成装置では、フルカラートナー像を精度良く(高精度)、中間転写ベルトに転写するため、複数の感光体ユニット(感光体ドラム)を装置本体に対して位置決めしている。
【0006】
感光体ユニット(感光体ドラム)を装置本体に対して位置決めする技術として、特許文献1に開示する技術は、感光体ドラムを有する複数のドラムサイドユニットを備え、これらドラムサイドユニットを並設して、2枚の側板、フロントビーム及びリアビームで支持して感光体ユニットを形成している。
この感光体ユニットは、各ドラムサイドユニットの感光体ドラムの両端支持軸を2枚の側板で軸支しており、各側板を螺子によってフロントビーム及びリアビームに固定されている。そして、感光体ユニットは、装置本体に装着することで、装置本体に対して位置決めしている。
【0007】
しかし、特許文献1に開示する技術では、ドラムサブユニット(感光体ドラム)の保守、点検及び交換に際して、感光体ユニットを装置本体から取外し、更に、螺子を緩めて側板を外さなければならず、容易に保守、点検及び交換を行えないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−322733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題に鑑み、感光体ユニットを装置本体に対して位置決めする位置決めユニットを、装置本体に容易に取付け又は取外しできる画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、装置本体に形成される画像形成空間と、前記装置本体に取外自在として配置される複数の感光体ユニットと、前記装置本体に取外自在として取付られ、前記各感光体ユニットを前記装置本体に対して位置決めする位置決めユニットを備えてなり、前記複数の感光体ユニットは、感光体ドラムを有し、前記感光体ドラムの両端支持軸を軸支しており、前記感光体ドラムの一端支持軸から前記画像形成空間に挿入して前記装置本体に配置され、前記位置決めユニットは、前記画像形成空間の開口側から前記装置本体の位置決め位置に取付られ、この取付動作に基づいて、前記各感光体ドラムの他端支持軸を取外自在に軸支して前記各感光体ユニットを前記装置本体に対して位置決めする画像形成装置において、前記位置決めユニットを、前記画像形成空間の開口側で支持する支持手段を備え、前記支持手段は、前記装置本体に配置される前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向に延設されており、前記位置決めユニットを前記軸線方向へ移動自在に支持することを特徴とする画像形成装置に関する。
【0011】
請求項2に係る発明は、前記装置本体及び前記位置決めユニットは、前記位置決めユニットを前記装置本体に取外自在に装着する第1フック機構及び第2フック機構を備え、前記第1フック機構は、前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向に直交する幅方向に間隔を隔てる位置に夫々配置され、前記第2フック機構は、前記各第1フック機構と間隔を隔てて、前記幅方向に直交する上下方向の位置に夫々配置されており、前記第1フック機構及び前記第2フック機構は、前記位置決めユニットに回転自在に取付られるフック部材と、前記装置本体に取付られ、前記フック部材が引掛けられる係止部材で構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置に関する。
【0012】
請求項3に係る発明は、前記位置決めユニットを前記装置本体に装着した状態で、前記位置決めユニットを前記装置本体及び前記感光体ユニットから離間する方向へ付勢する付勢手段を備え、前記付勢手段は、前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向から見て、前記第1フック機構及び前記第2フック機構の内側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置に関する。
【0013】
請求項4に係る発明は、前記装置本体に取外自在に配置され、前記各感光体ユニットに現像トナーを供給する複数の現像ユニットを備え、前記位置決めユニットは、前記各現像ユニットに現像トナーを補給するトナー補給経路と、前記各現像ユニットから現像トナーを回収するトナー回収経路が形成されており、 前記位置決めユニットの取付動作に基づいて、前記トナー補給経路及び前記トナー回収経路を前記各現像ユニットに開口することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置に関する。
【0014】
請求項5に係る発明は、前記位置決めユニットは、複数のベアリングを備え、前記取付動作に基づいて、前記各感光体ドラムの他端支持軸を前記各ベアリングで軸支することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置に関する。
【0015】
請求項6に係る発明は、前記複数の感光体ユニットの前記感光体ドラムは、前記装置本体に並設して配置されており、前記支持手段は、前記各感光体ドラムの支持軸の軸心を結ぶ直線上近傍に配置されて、前記位置決めユニットを支持することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置に関する。
【0016】
請求項7に係る発明は、前記第1フック機構及び前記第2フック機構は、前記位置決めユニットに配置され、前記複数のフック部材を連動して回転させるリンク機構と、前記位置決めユニットに配置され、前記リンク機構に連結されるレバー部材を備えてなり、前記レバー部材を前記装置本体側へ押すことで、前記リンク機構を作動して、この作動によって前記各フック部材を回転させて前記係止部材に対する引掛けを解除することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成装置に関する。
【0017】
請求項8に係る発明は、前記支持手段は、前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向に直交する幅方向に間隔を隔てて配置される2本の支持ガイド部材を備え、前記各支持ガイド部材は、相互に並行して前記軸線方向へ延設されており、前記位置決めユニットは、前記幅方向に突出する2本の支持部材を備えてなり、前記支持ガイド部材間に配置されて、前記各支持部材を前記各支持ガイド部材上に載置することで、前記支持手段に支持されることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置に関する。
【0018】
請求項9に係る発明は、前記支持手段は、前記位置決めユニットの前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向の寸法に対して、同一又は短くなるように前記軸線方向へ延設されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の画像形成装置に関する。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に係る発明によれば、装置本体に形成される画像形成空間と、前記装置本体に取外自在として配置される複数の感光体ユニットと、前記装置本体に取外自在として取付られ、前記各感光体ユニットを前記装置本体に対して位置決めする位置決めユニットを備えてなり、前記複数の感光体ユニットは、感光体ドラムを有し、前記感光体ドラムの両端支持を軸支しており、前記感光体ドラムの一端支持軸から前記画像形成空間に挿入して前記装置本体に配置され、前記位置決めユニットは、 前記画像形成空間の開口側から前記装置本体の位置決め位置に取付られ、この取付動作に基づいて、前記各感光体ドラムの他端支持軸を取外自在に軸支して前記各感光体ユニットを前記装置本体に対して位置決めする画像形成装置において、前記位置決めユニットを、前記画像形成空間の開口側で支持する支持手段を備え、前記支持手段は、前記装置本体に配置される前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向に延設されており、前記位置決めユニットを前記軸線方向へ移動自在に支持するので、位置決めユニットを、支持手段で支持しながら装置本体の開口側へ移動することで、容易に装置本体に取付けることできる。この位置決めユニットの取付動作に基づいて、複数の感光体ユニットの感光体ドラムの他端支持軸も軸支できる。
また、位置決めユニットを、支持手段で支持しながら装置本体から離間するように移動させるだけで、複数の感光体ユニットを装置本体(画像形成空間)から取外すことが可能となる
これにより、感光体ユニット(感光体ドラム)の保守、点検及び交換が容易に行うことができる。
【0020】
請求項2に係る発明によれば、前記装置本体及び前記位置決めユニットは、前記位置決めユニットを前記装置本体に取外自在に装着する第1フック機構及び第2フック機構を備え、前記第1フック機構は、前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向に直交する幅方向に間隔を隔てる位置に夫々配置され、前記第2フック機構は、前記各第1フック機構と間隔を隔てて、前記幅方向に直交する上下方向の位置に夫々配置されており、前記第1フック機構及び前記第2フック機構は、前記位置決めユニットに回転自在に取付られるフック部材と、前記装置本体に取付られ、前記フック部材が引掛けられる係止部材で構成されるので、位置決めユニットを、幅方向及び上下方向に均等配置される第1フック機構及び第2フック機構によって装置本体に取付けることができる。これにより、位置決めユニットを装置本体に取付けた姿勢が安定して、感光体ユニット(感光体ドラム)の位置決め状態を維持できる。
【0021】
請求項3に係る発明によれば、前記位置決めユニットを前記装置本体に装着した状態で、前記位置決めユニットを前記装置本体及び前記感光体ユニットから離間する方向へ付勢する付勢手段を備え、前記付勢手段は、前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向から見て、前記第1フック機構及び前記第2フック機構の内側に配置されているので、付勢手段の付勢力の影響を少なくして、第1フック機構及び第2フック機構による位置決めユニットの姿勢を安定させることができる。
また、位置決めユニットを取外すとき、付勢手段の付勢力によって装置本体から離間する方向へ移動でき、作業者は容易に位置決めユニットを持って、装置本体から取外すことが可能となる。
【0022】
請求項4に係る発明によれば、記装置本体に取外自在に配置され、前記各感光体ユニットに現像トナーを供給する複数の現像ユニットを備え、前記位置決めユニットは、前記各現像ユニットに現像トナーを補給するトナー補給経路と、前記各現像ユニットから現像トナーを回収するトナー回収経路が形成されており、前記位置決めユニットの取付動作に基づいて、前記トナー補給経路及び前記トナー回収経路を前記各現像ユニットに開口するので、トナーの供給及び回収の作業を必要とない。また、位置決めユニットを装置本体に取付けたときに、トナー補給経路及びトナー回収経路を現像ユニットに開口するので、現像ユニットからトナーが飛散することもない。
【0023】
請求項5に係る発明によれば、前記位置決めユニットは、複数のベアリングを備え、前記取付動作に基づいて、前記各感光体ドラムの他端支持軸を前記各ベアリングで軸支するので、感光体ユニットの感光体ドラムの他端支持軸を高い精度で軸支して、装置本体に対して位置決めできる。
【0024】
請求項6に係る発明によれば、前記複数の感光体ユニットの前記感光体ドラムは、前記装置本体に並設して配置されており、前記支持手段は、前記各感光体ドラムの支持軸の軸心を結ぶ直線上近傍に配置されて、前記位置決めユニットを支持するので、位置決めユニットを装置本体に取付ける際に、感光体ユニットの感光体ドラムの他端支持軸に対して位置決めでき、これにより、位置決めユニットを容易に装置本体に取付けて、感光体ユニットを装置本体に対して位置決めできる。
【0025】
請求項7に係る発明によれば、前記第1フック機構及び前記第2フック機構は、前記位置決めユニットに配置され、前記複数のフック部材を連動して回転させるリンク機構と、前記位置決めユニットに配置され、前記リンク機構に連結されるレバー部材を備えてなり、前記レバー部材を前記装置本体側へ押すことで、前記リンク機構を作動して、この作動によって前記各フック部材を回転させて前記係止部材に対する引掛けを解除するので、作業者は、位置決めユニットを装置本体側へ押した状態で、第1フック機構及び第2機構の引掛けを解除できるので、位置決めユニットが装置本体から飛び出して、支持手段から落下することを防止できる。
【0026】
請求項8に係る発明によれば、前記支持手段は、前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向に直交する幅方向に間隔を隔てて配置される2本の支持ガイド部材を備え、前記各支持ガイド部材は、相互に並行して前記軸線方向へ延設されており、前記位置決めユニットは、前記幅方向に突出する2本の支持部材を備えてなり、前記支持ガイド部材間に配置されて、前記各支持部材を前記各支持ガイド部材上に載置することで、前記支持手段に支持されるので、作業者は、位置決めユニットを持って、支持手段の上方側から支持ガイド部材に載置するだけで、装置本体側へ移動可能となる。また、位置決めユニットを装置本体から取外して、位置決めユニットを上方側へ持ち上げるだけで、容易に装置本体外側へ運搬できる。
これにより、作業者は、位置決めユニットを装置本体に取付け又は取外す際、位置決めユニットを持ち替えることなく容易に行うことが可能となる。
【0027】
請求項9に係る発明によれば、前記支持手段は、前記位置決めユニットの前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向の寸法に対して、同一又は短くなるように前記軸線方向へ延設されているので、最小限の支持手段の延設によって位置決めユニットを移動できる。
これにより、装置本体に配置される他の部材と干渉せず、支持手段の取付け位置の自由度を高くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図2】図1の感光体ユニット、現像ユニット及び位置決めユニットの関係を示す拡大図である。
【図3】図1の感光体ユニット、現像ユニット及び位置決めユニットの関係を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る画像形成装置の位置決めユニットの具体的構成を示す斜視図である。
【図5】図4の位置決めユニットの側面図である。
【図6】図4の位置決めユニットのトナーホッパと現像ユニットの連結関係を示す断面図である。
【図7】図4の位置決めユニットと感光体ユニットの連結関係を示す断面図である。
【図8】図4の位置決めユニットに配置される送風装置の構成を示す断面図である。
【図9】位置決めユニットを装置本体に取付ける前の状態を示す要部拡大図である。
【図10】位置決めユニットを装置本体に取付けた状態を示す要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の全体構成を示す図である。図2は図1の感光体ユニット、現像ユニット及び位置決めユニットの関係を示す拡大図である。図3は図1の感光体ユニット、現像ユニット及び位置決めユニットの関係を示す斜視図である。図4は本発明に係る画像形成装置の位置決めユニットの具体的構成を示す斜視図である。図5は図4の位置決めユニットの側面図である。図6は図4の位置決めユニットのトナーホッパと現像ユニットの連結関係を示す断面図である。図7は図4の位置決めユニットと感光体ユニットの連結関係を示す断面図である。図8は図4の位置決めユニットに配置される送風装置の構成を示す断面図である。図9は位置決めユニットを装置本体に取付ける前の状態を示す要部拡大図である。図10は位置決めユニットを装置本体に取付けた状態を示す要部拡大図である。
【0030】
<画像形成装置の全体構成>
図1〜図5において、画像形成装置(X)は、装置本体(1)と、複数の感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)と、複数の現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)と、位置決めユニット(Y)及び支持手段(P)を備えて構成されている。この画像形成装置(X)は、図1及び図3に示すように、トナー像を用紙に転写するカラー印刷タイプの画像形成装置である。
【0031】
装置本体(1)には、図1及び図3に示すように、画像形成空間(A)が形成されている。この画像形成空間(A)は、図1及び図3に示すように、装置本体(1)の幅方向(H)にわたって形成されて、図3に示すように、装置本体(1)の前後方向(F)にわたって延設されている。また、画像形成空間(A)は、図1及び図3に示すように、装置本体(1)の前側壁(1A)に開口して、装置本体(1)の後側壁(1B)で閉鎖されている。
【0032】
また、装置本体(1)の後側壁(1B)には、図3に示すように、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)及び各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)を駆動するための駆動手段(M)が配置されており、この駆動手段(M)は駆動モータ、複数の伝達ギア等(図示しない)で構成される。
【0033】
複数の感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)は、図1及び図2に示すように、マゼンダ、シアン、イエロー及びブラックのトナー像を形成する。これら各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)は、図3に示すように、装置本体(1)の前後方向(F)に延設されており、この前後方向(F)に延びるフレーム(8)を備えている。
【0034】
また、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)は、図3、図7及び図9に示すように、フレーム(8)から装置本体(1)の前後方向(F)に延設される回収筒状体(9)が配置されている。この回収筒状体(9)は、図2及び図7に示すように、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)内の回収空間(B)に開口している。
【0035】
この回収筒状体(9)には、図7に示すように、回収口(9A)が形成されている。また、回収筒状体(9)の外周には、図3、図7及び図9に示すように、筒状開閉部材(10)が嵌め込まれており、この筒状開閉部材(10)によって回収口(9A)を開閉自在にしている。更に、回収筒状体(9)の外周には、図3、図7及び図9に示すように、付勢手段となるコイルバネ(11)が嵌め込まれており、このコイルバネ(11)は、筒状開閉部材(10)及びフレーム(8)間に配置されている。また、コイルバネ(11)は、図3及び図7に示すように、筒状開閉部材(10)を回収口(9A)側(回収筒状体(9)の先端側)に付勢しており、筒状開閉部材(10)によって回収口(9A)を閉状態にしている。
【0036】
この感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)は、図1及び図2に示すように、感光体ドラム(5)と、帯電ローラ対(6)と、クリーニング装置(7)を備え、これらを一体化(ユニット)したものである。
【0037】
感光体ドラム(5)は、図2及び図3に示すように、両端支持軸(12A)、(12B)を有している。この感光体ドラム(5)は、図3に示すように、装置本体(1)の前後方向(F)に延設されており、両端支持軸(12A)、(12B)は、図3に示すように、感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)のフレーム(8)に回転自在に軸支されている。また、感光体ドラム(5)の両端支持軸(12A)、(12B)は、図3に示すように、フレーム(8)から前後方向(F)へ突出している。
これにより、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)は、図1〜図3に示すように、感光体ドラム(5)の両端支持軸(12A)、(12B)を回転自在に軸支しており、感光体ドラム(5)は回転自在にされている。
【0038】
帯電ローラ対(6)は、図1及び図2に示すように、装置本体(1)の前後方向(F)に延設されており、感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)のフレーム(8)に回転自在に軸支されている。また、帯電ローラ対(6)は、図1及び図2に示すように、感光体ドラム(5)に接触されており、帯電バイアス電源(図示しない)から印加される帯電バイアスによって感光体ドラム(5)表面を負極性の電位に均一に帯電する。
【0039】
クリーニング装置(7)は、図1、図2及び図7に示すように、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の回収空間(B)内に配置されており、クリーニングローラ(13)及び回収スクリュー部材(14)を備えている。
【0040】
クリーニングローラ(13)は、図1〜図3に示すように、装置本体(1)の前後方向(F)に延設されており、感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)のフレーム(8)に回転自在に軸支されている。このクリーニングローラ(13)は、図1〜図3に示すように、感光体ドラム(5)に接触されており、感光体ドラム(5)に残存するトナーを除去する。
【0041】
回収スクリュー部材(14)は、図1、図2及び図7に示すように、装置本体(1)の上下方向(U)であって、クリーニングローラ(13)の下方側に配置されている。この回収スクリュー部材(14)は、図7に示すように、装置本体(1)の前後方向(F)に延設され、回収筒状体(9)及び回収空間(B)にわたって配置されている。また、回収スクリュー部材(14)は、図3及び図7に示すように、回収筒状体(9)の先端(9a)とフレーム(8)に回転自在に軸支されている。
これにより、クリーニング装置(7)は、図2及び図7に示すように、クリーニングローラ(13)によって感光体ドラム(5)に残存する現像トナーを除去し、この除去したトナーを回収スクリュー部材(14)によって回収口(9A)まで搬送する。
【0042】
上記構成の感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)は、図3に示すように、感光体ドラム(5)の一端支持軸(12A)から画像形成空間(A)に挿入して、装置本体(1)に配置される。これら各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)は、図1及び図2に示すように、装置本体(1)の幅方向(H)に並設されており、装置本体(1)の一端(1a)側から他端(1b)に向かって、マゼンダ用の感光体ユニット(2M)、シアン用の感光体ユニット(2C)、イエロー用の感光体ユニット(2Y)及びブラック用の感光体ユニット(2B)の順に配置されている。
【0043】
また、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)は、図3に示すように、装置本体(1)に配置されると、装置本体(1)の後側壁(1B)の駆動手段(M)の複数の伝達ギア(図示しない)に連結される。この駆動手段(M)は、駆動モータ(図示しない)を駆動することで、各伝達ギアを通して感光体ドラム(5)、帯電ローラ対(6)、クリーニングローラ(13)及び回収スクリュー部材(14)を回転駆動させる。
【0044】
これら各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)は、図3及び図9に示すように、装置本体(1)に装着されると、感光体ドラム(5)の他端支持軸(12B)及び回収筒状体(9)を画像形成空間(A)の開口から突出させている。
また、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)は、図1〜図3に示すように、画像形成空間(A)から引出すことで、装置本体(1)から取外自在にされている。
【0045】
複数の現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、マゼンダ、シアン、イエロー及びブラックのトナーが補給され、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)に付着する。また、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図3に示すように、装置本体(1)の前後方向(F)に延設されている。
【0046】
これら各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図3、図6及び図9に示すように、補給口(18)が形成されている。この補給口(18)は、図2及び図6に示すように、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)内の補給空間(C)に開口している。また、補給口(18)は、図3、図6及び図9に示すように、開閉部材(19)によって開閉自在にされており、この開閉部材(19)は、図6及び図9に示すように、バネ部材(20)によって補給口(18)側に付勢されている。これにより、開閉部材(19)は、図3及び図9に示すように、補給口(18)を閉状態にしている。
【0047】
また、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図3及び図9に示すように、装置本体(1)の前後方向(F)の一端から突出する円柱部材(22)が形成されている。この円柱部材(22)の外周には、図9に示すように、筒状体(23)が嵌め込まれている。また、円柱部材(22)の外周には、図9に示すように、付勢手段であるコイルバネ(24)が嵌め込まれており、コイルバネ(24)は、筒状体(23)及び現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の間に配置されている。このコイルバネ(24)は、図9に示すように、筒状体(23)を円柱部材(22)の先端側へ付勢している。
【0048】
各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図1及び図2に示すように、現像ローラ(15)、補給ローラ(16)及び補給スクリュー部材(17)を収納して、これら部品を一体化(ユニット)したものである。
【0049】
現像ローラ(15)は、図1及び図2に示すように、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)に接触自在に配置されており、図3に示すように、装置本体(1)の前後方向(F)に延設されている。また、現像ローラ(15)は、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)に回転自在に軸支されている。
【0050】
補給ローラ(16)は、図1及び図2に示すように、現像ローラ(15)に接触されており、回転駆動によってトナーを現像ローラ(15)に付着する。この補給ローラ(16)は、図3に示すように、装置本体(1)の前後方向(F)に延設されている。また、補給ローラ(16)は、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)に回転自在に軸支されている。
【0051】
補給スクリュー部材(17)は、図1、図2及び図6に示すように、補給口(18)に対峙して配置されている。この補給スクリュー部材(17)は、図3及び図9に示すように、装置本体(1)の前後方向(F)に延設されている。また、補給スクリュー部材(17)は、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)に回転自在に軸支されている。
この補給スクリュー部材(17)は、図6に示すように、回転駆動によって補給口(18)から補給される現像トナーを装置本体(1)の前後方向(F)にわたって搬送する。
【0052】
上記構成の現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図3に示すように、円柱部材(22)の反対側から画像形成空間(A)に挿入して、装置本体(1)に装着される。
これら現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図1及び図2に示すように、装置本体(1)の幅方向(H)に並設されており、装置本体(1)の一端(1a)側から他端(1b)に向かって、マゼンダ用の現像ユニット(3M)、シアン用の現像ユニット(3C)、イエロー用の現像ユニット(3Y)及びブラック用の現像ユニット(3B)の順に配置されている。
【0053】
また、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図1及び図2に示すように、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)に並設して装置本体(1)に配置されており、現像ローラ(15)を感光体ドラム(5)に対向させている。
【0054】
各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図3に示すように、装置本体(1)に配置されると、装置本体(1)の後側壁(1B)の駆動手段(M)の各伝達ギア(図示しない)に連結される。この駆動手段(M)は、駆動モータ(図示しない)を駆動することで、各伝達ギアを通して現像ローラ(15)、補給ローラ(16)及び補給スクリュー部材(17)を回転駆動させる。
これにより、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図1及び図2に示すように、現像ローラ(15)によって感光体ドラム(5)に現像トナーを付着する。また、補給スクリュー部材(17)の回転駆動によって、補給口(18)から補給されるトナーを装置本体(1)の前後方向(F)にわたって搬送する。
【0055】
これら各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図3及び図9に示すように、装置本体(1)に装着されると、円柱部材(22)及び開閉部材(18)を画像形成空間(A)の開口から突出している。
また、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図1〜図3に示すように、画像形成空間(A)から引出すことで、装置本体(1)から取外自在にされている。
【0056】
位置決めユニット(Y)は、図1〜図3に示すように、画像形成空間(A)の開口側から装置本体(1)に取外自在に取付けられており、装置本体(1)に装着された各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)及び各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)を装置本体(1)に対して位置決めする。
この位置決めユニット(Y)は、図1に示すように、複数のトナーコンテナ(51M)、(51C)、(51Y)、(51B)と給紙カセット(54)の間に配置される。
【0057】
支持手段(P)は、図2及び図5に示すように、画像形成空間(A)の開口側で位置決めユニット(Y)を支持して、この位置決めユニット(Y)の移動を支持する。
【0058】
また、画像形成装置(X)は、図1に示すように、複数のトナーコンテナ(51M)、(51C)、(51Y)、(51B)、中間転写ベルト(52)、定着装置(R)、露光装置(Z)及び給紙カセット(54)等を備えて構成されている。
【0059】
複数のトナーコンテナ(51M)、(51C)、(51Y)、(51B)は、図1に示すように、装置本体(1)の上下方向(U)であって、画像形成空間(A)の上方側に配置されている。これら各トナーコンテナ(51M)、(51C)、(51Y)、(51B)は、マゼンダ、シアン、イエロー及びブラックのトナーを夫々収納している。また、各トナーコンテナ(51M)、(51C)、(51Y)、(51B)は、図1に示すように、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)に各色のトナー(マゼンダ、シアン、イエロー及びブラック)を供給する。
【0060】
中間転写ベルト(52)は、図1に示すように、装置本体(1)の上下方向(U)であって、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の上方側に配置されている。この中間転写ベルト(51)は、図1に示すように、装置本体(1)の幅方向(H)にわたって延設され、複数の搬送ドラム(55)によって循環搬送される。また、中間転写ベルト(52)には、図1に示すように、各感光体ドラム(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)及び一次転写ローラ(56)が圧接されている。
更に、中間転写ベルト(52)には、図1に示すように、搬送経路(57)に配置される二次転写ローラ(58)が圧接されている。
【0061】
定着装置(R)は、図1に示すように、中間転写ベルト(52)の下流側の搬送経路(57)に配置されており、加熱ドラム(59)及び加圧ローラ(60)を備えている。
【0062】
露光装置(Z)は、図1に示すように、装置本体(1)の上下方向(U)であって、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の下方側に配置されている。この露光装置(Z)は、制御装置(Q)から入力される画像情報をデジタル画像信号に対応したレーザ光に変調する。この変調のレーザ光を各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)に走査露光することで、各感光体ドラム(5)に画像情報に応じた各色(マゼンダ、シアン、イエロー、ブラック)の静電潜像を形成する。
【0063】
給紙カセット(54)は、図1に示すように、露光装置(53)の下方側に装着され、複数枚の用紙を収納する。
【0064】
<画像形成装置の画像形成手順>
画像形成装置(X)の制御装置(Q)は、図1〜図3に示すように、印刷(画像形成)指令を受けると、駆動手段(M)を駆動することで、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)、帯電ローラ対(6)及びクリーニングローラ(13)及び回収スクリュー部材(14)を回転駆動する。
また、駆動手段(M)は、図1〜図3に示すように、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の現像ローラ(15)、補給ローラ(16)及び補給スクリュー部材(17)を回転駆動する。
更に、制御装置(Q)は、図1に示すように、中間転写ベルト(52)を複数の搬送ドラム(55)によって循環搬送させる。
【0065】
各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)は、図1及び図2に示すように、帯電ローラ対(6)の帯電バイアスによって均一な負極性の電位に帯電される。続いて、露光装置(Z)は、図1に示すように、制御装置(Q)から入力された画像情報をデジタル画像信号に応じたレーザ光に変調し、この変調したレーザ光を各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)に走査露光することで、各感光体ドラム(5)に静電潜像を形成する。
【0066】
そして、マゼンダ用の感光体ユニット(2M)の感光体ドラム(5)に形成された静電潜像に対して、マゼンダ用の現像ユニット(3M)の現像ローラ(15)に印加された現像バイアス(負極性の電位)によって、マゼンダトナーを付着する。これにより、感光体ドラム(5)には、静電潜像に対してマゼンダトナー像が形成される。
この間、感光体ドラム(5)のマゼンダトナー像は、図1に示すように、一次転写ローラ(56)に印加される一次転写バイアスによって中間転写ベルト(52)に一次転写される。
【0067】
マゼンダトナー像が転写された中間転写ベルト(52)は、図1に示すように、シアン用の感光体ユニット(2C)に搬送される。このシアン用の感光体ユニット(2C)の感光体ドラム(5)には、図1に示すように、マゼンダ用の感光体ユニット(2M)と同様にして、静電潜像に対してシアントナー像が形成される。このシアントナー像は、図1に示すように、中間転写ベルト(52)のマゼンダトナー像に重ねて一次転写される。
【0068】
同様にして、イエロー用の感光体ユニット(2M)の感光体ドラム(5)に形成されたイエロートナー像は、図1に示すように、中間転写ベルト(52)のマゼンダ、シアントナー像に重ねて一次転写され、更に、ブラック用の感光体ユニット(2B)の感光体ドラム(5)に形成されたブラックトナー像は、図1に示すように、中間転写ベルト(52)のマゼンダ、シアン、イエロートナー像に重ねて一次転写さえる。これにより、中間転写ベルト(52)には、フルカラートナー像が形成される。
【0069】
この一次転写において、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)に残存するトナーは、図1に示すように、クリーニングローラ(13)によって除去され、除去されたトナーは、図7に示すように、回収スクリュー部材(14)によって回収口(9A)まで搬送される。
【0070】
そして、一次転写された中間転写ベルト(52)は、図1に示すように、二次転写ローラ(58)まで搬送される。
これと同時に、制御装置(Q)は、図1に示すように、給紙カセット(54)の用紙をピックアップローラ(61)によって搬送経路(57)に送り出し、複数の搬送ローラ対(62)によって搬送経路(57)の下流側の中間転写ベルト(52)及び二次転写ローラ(58)まで用紙を搬送する。
【0071】
続いて、中間転写ベルト(52)と二次転写ローラ(58)で用紙をニップして、用紙にフルカラートナー像を二次転写する。そして、フルカラートナー像が転写された用紙は、図1に示すように、定着装置(R)に搬送される。この定着装置(R)は、図1に示すように、加熱ドラム(59)及び加圧ローラ(60)によって用紙を加熱、加圧することで、用紙に対してフルカラートナー像を定着させる。
【0072】
フルカラートナー像が定着された用紙は、図1に示すように、搬送経路(57)から排出トレイ(63)に排出される。
【0073】
<位置決めユニットの具体的構成>
次に、位置決めユニット(Y)の具体的構成について、図1〜図9を参照しつつ説明する。
【0074】
図2〜図4において、位置決めユニット(Y)は、フレーム本体(100)を備えている。このフレーム本体(100)は、図2〜図4に示すように、矩形状の下面フレーム板(101)、矩形状の側面フレーム板(102)、(103)及び矩形状の前面フレーム板(104)で構成されている。
【0075】
この側面フレーム板(102)、(103)は、図2〜図4に示すように、下面フレーム板(101)の幅方向(H)の両端側に夫々配置されており、下面フレーム板(101)に固定されている。前面フレーム板(104)は、図2〜図4に示すように、下面フレーム板(101)の前後方向(F)の前端に配置されており、下面フレーム板(101)に固定されている。また、前面フレーム板(104)は、図2〜図4に示すように、幅方向(H)の両端側を側面フレーム板(102)、(103)の夫々に固定されている。
これにより、フレーム本体(100)は、図2〜図4に示すように、上下方向(U)の上方及び前後方向(F)の後方が開口する箱状体に形成されている。
【0076】
また、フレーム本体(100)内には、図2及び図4に示すように、仕切フレーム板(105)が配置され、この仕切フレーム板(105)は、図2及び図4に示すように、フレーム本体(100)内の空間を上下方向(U)において、上側空間(100U)及び下側空間(100D)に区画している。
【0077】
フレーム本体(100)の前面フレーム板(104)は、図2に示すように、挿入開口窓(106)が形成されており、この挿入開口窓(106)は、フレーム本体(100)の上側空間(100U)に開口している。また、挿入開口窓(106)は、図2示すように、幅方向(H)にわたって延設されている。
【0078】
また、位置決めユニット(Y)は、図2及び図4に示すように、複数のベアリング(107M)、(107C)、(107Y)、(107B)、複数のトナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)を備えている。
【0079】
複数のベアリング(107M)、(107C)、(107Y)、(107B)は、図2に示すように、フレーム本体(100)の前面フレーム板(104)に配置されている。これら各ベアリング(107M)、(107C)、(107Y)、(107B)は、図2に示すように、前面フレーム板(104)の上下方向(U)であって、挿入開口窓(106)の上方側に配置されている。
また、各ベアリング(107M)、(107C)、(107Y)、(107B)は、図2に示すように、幅方向(H)に間隔を隔て並設されており、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)の他端支持軸(12B)を取外自在に軸支する。
【0080】
複数のトナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)は、図2及び図4に示すように、フレーム本体(100)の上側空間(100U)に配置されている。これら各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)は、図2に示すように、挿入開口窓(106)の上方側で前面フレーム板(104)に取付けられている。また、各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)は、図2及び図4に示すように、幅方向(H)に間隔を隔てて並設されており、各ベアリング(107M)、(107C)、(107Y)、(107B)の間に位置されている。
これにより、各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)は、図2に示すように、各ベアリング(107M)、(107C)、(107Y)、(107B)と干渉しない位置に配置されている。
【0081】
各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)は、図2に示すように、上下方向(U)の上方に開口するトナー導入口(109)が形成されており、このトナー導入口(109)は、図2及び図4に示すように、導入開閉部材(110)によって開閉自在にされている。これら各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)のトナー導入口(109)は、図1に示すように、各トナーコンテナ(51M)、(51C)、(51Y)、(51B)に連結自在にされており、各トナーコンテナ(51M)、(51C)、(51Y)、(51B)に収容されているトナー(マゼンダ、シアン、イエロー、ブラック)を各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)に供給する。
【0082】
また、各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)は、図6及び図9に示すように、上下方向(U)の下方に開口するトナー開放口(111)が形成されている。このトナー開放口(111)は、図6及び図9に示すように、開放開閉部材(112)によって開閉自在にされており、開放開閉部材(112)はバネ部材(113)によってトナー開放口(111)側に付勢されて、トナー開放口(111)を閉状態にしている(図9参照)。
【0083】
各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)の開放開閉部材(112)は、図9に示すように、装置本体(1)に配置された各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)に対峙して配置されている。また、開放開閉部材(112)は、図6及び図9に示すように、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の開閉部材(19)に当接自在な突起(114)を備えている。
これにより、各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)は、図9に示すように、トナー開放口(111)を通して、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)に各色(マゼンダ、シアン、イエロー、ブラック)を補給可能であり、トナー補給経路を形成している。
なお、各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)内には、図6に示すように、スクリュー部材(123)が配置され、このスクリュー部材(123)によってトナーをトナー開放口(111)に搬送する。
【0084】
更に、位置決めユニット(Y)は、図2及び図4に示すように、複数の第1受部材(115M)、(115C)、(115Y)、(115B)、複数の第2受部材(116M)、(116C)、(116Y)、(116B)、トナー回収パイプ(117)及び複数の送風装置(118M)、(118C)、(118Y)、(118B)を備えている。
【0085】
複数の第1受部材(115M)、(115C)、(115Y)、(115B)は、図2及び図4に示すように、フレーム本体(100)の上側空間(100U)に配置されており、前面フレーム板(104)の挿入開口窓(106)に対峙している。これら各第1受部材(115M)、(115C)、(115Y)、(115B)は、図2及び図4に示すように、幅方向(H)に間隔を隔てて仕切フレーム板(105)上に取付けられ、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の回収筒状体(9)が挿入自在な筒状体に形成されている(図7参照)。
【0086】
複数の第2受部材(116M)、(116C)、(116Y)、(116B)は、図2及び図4に示すように、フレーム本体(100)の上側空間(100U)に配置されており、前面フレーム板(104)の挿入開口窓(106)に対峙している。これら各第2受部材(116M)、(116C)、(116Y)、(116B)は、図2及び図4に示すように、幅方向(H)に間隔を隔てて仕切フレーム板(105)上に取付けられ、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の円柱部材(22)が挿入可能な筒状体に形成されている(図9参照)。
【0087】
トナー回収パイプ(117)は、図2に示すように、フレーム本体(100)の仕切フレーム板(105)に取付けられ、幅方向(H)にわたって配置されている。このトナー回収パイプ(117)は、図2及び図7に示すように、各第1受部材(115M)、(115C)、(115Y)、(115B)及び第2受部材(116M)、(116C)、(116Y)、(116B)に連通されている。
これにより、複数の第1受部材(115M)、(115C)、(115Y)、(115B)及びトナー回収パイプ(117)は、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)のクリーニング装置(7)からトナーを回収するトナー回収経路を形成している。また、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)内の滞留トナーが第2受部材(116M)、(116C)、(116Y)、(116B)からトナー回収パイプ(117)に回収される。
トナー回収パイプ(117)は、装置本体(1)に配置されるトナー回収容器(図示しない)に接続自在にされている。なお、トナー回収パイプ(117)内には、スクリュー部材(図示しない)が配置されており、このスクリュー部材によって回収トナーをトナー回収容器(図示しない)側へ搬送する。
【0088】
複数の送風装置(118M)、(118C)、(118Y)、(118B)は、図2及び図4に示すように、フレーム本体(100)の下側空間(100D)に収納されている。これら各送風装置(118M)、(118C)、(118Y)、(118B)は、図2及び図4に示すように、幅方向(H)に間隔を隔てて下面フレーム板(101)上に取付けられている。
また、各送風装置(118M)、(118C)、(118Y)、(118B)は、図2、図4及び図8に示すように、吸気口(120)、送風ファン(121)及び送風ダクト(122)を備えている。
吸気口(120)は、図2及び図4に示すように、フレーム本体(100)の前後方向(F)の後端側に開口しており、送風ファン(121)は吸気口(120)上に配置されている。
また、送風ダクト(122)は、図8に示すように、送風ファン(121)からフレーム本体(100)の前面フレーム板(104)側に延設されており、前面フレーム板(104)の開口からフレーム本体(100)外側に突出している。この送風ダクト(122)は、図8に示すように、前面フレーム板(104)側に向かうに連れて絞られている。
これにより、各送風装置(118M)、(118C)、(118Y)、(118B)は、図8に示すように、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)及び各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)に空気を送り込んで、これらを冷却する。
【0089】
<本体側位置決め手段、第1フック機構及び第2フック機構の具体的構成>
画像形成装置(X)及び位置決めユニット(Y)は、図2、図4及び図9に示すように、本体側位置決め手段(130)、第1フック機構(131)、(132)及び第2フック機構(133)、(134)を備えている。
【0090】
本体側位置決め手段(130)は、図2、図4及び図9に示すように、位置決めピン(135)、(136)及び位置決め穴(137)、(138)を備えている。この本体側位置決め手段(130)は、図2に示すように、装置本体(1)に装着された各感光体ドラム(5)の他端支持軸(12B)の軸心を結ぶ線上(a)の位置決め位置(P)に配置されている。
位置決めピン(135)、(136)は、図2、図4及び図9に示すように、位置決めユニット(Y)に配置されている。この位置決めピン(135)、(136)は、図2、図4及び図9に示すように、幅方向(H)に間隔を隔ててフレーム本体(100)の前面フレーム板(104)に固定されている。また、位置決めピン(135)、(136)は、図2に示すように、前面フレーム板(104)の幅方向(H)の両端側に位置されている。
【0091】
位置決め穴(137)、(138)は、図9に示すように、装置本体(1)の前側壁(1A)に形成されており、各位置決めピン(135)、(136)に対峙している。この位置決め穴(137)は、図9に示すように、位置決めピン(135)と同等の幅の長穴に形成され、位置決め穴(138)は位置決めピン(136)と同等の直径寸法に形成されている。
これにより、位置決めピン(135)、(136)を位置決め穴(137)、(138)に挿入することで、位置決めユニット(Y)を装置本体(X)に位置決めする。
【0092】
第1フック機構(131)、(132)は、図2及び図4に示すように、装置本体(1)内の感光体ドラム(5)の他端支持軸(12B)の軸線方向に直交する幅方向(H)に間隔を隔てる取付位置(P1)、(P2)に夫々配置され、フック部材(141)、(142)及び係止部材である突起ピン部材(143)、(144)を備えている。
この取付位置(P1)、(P2)は、図2及び図4に示すように、フレーム本体(100)の両側面フレーム板(102)、(103)及び各側面フレーム板(102)、(103)に対峙する装置本体(1)の位置であり、上下方向(U)の上方側に位置している。
【0093】
フック部材(141)、(142)は、図5に示すように、両側面フレーム板(102)、(103)に回転支持軸(150)によって回転自在に軸支され、この回転支持軸(150)を中心に前後方向(F)の前端にフック部(151)を有している。また、フック部材(141)、(142)は、図5に示すように、回転支持軸(150)より後端にリンク軸(152)が取付けられている。
突起ピン部材(143)、(144)は、図2及び図5に示すように、装置本体(1)に取付られて、フレーム本体(100)の各側面フレーム板(102)、(103)側へ突出している。
【0094】
第2フック機構(133)、(134)は、図2、図4及び図5に示すように、幅方向(H)に直交する上下方向(U)であって、第1フック機構(131)、(132)に間隔を隔てる取付位置(P3)、(P4)に夫々配置され、フック部材(145)、(146)及び突起ピン部材(147)、(148)を備えている。
この取付位置(P3)、(P4)は、図2及び図4に示すように、フレーム本体(100)の両側面フレーム板(102)、(103)及び各側面フレーム板(102)、(103)に対峙する装置本体(1)の位置であり、上下方向(U)の下方側に位置している。
【0095】
フック部材(145)、(146)は、図5に示すように、第1フック機構(131)、(132)と同一構成であって、両側面フレーム材(102)、(103)の回転支持軸(150)によって回転自在に軸支され、この回転支持軸(150)を中心に前後方向(F)の前端にフック部(151)を有している。また、フック部材(145)、(146)は、図5に示すように、回転支持軸(150)より後端にリンク軸(152)が取付けられている。
突起ピン部材(147)、(148)は、図2及び図5に示すように、装置本体(1)に取付られて、フレーム本体(100)の各側面フレーム板(102)、(103)側へ突出している。
【0096】
また、第1フック機構(131)、(132)及び第2フック機構(133)、(134)は、図4及び図5に示すように、リンク機構(155)、(156)、操作支持軸(157)及び操作レバー部材(158)を備えている。
【0097】
リンク機構(155)、(156)は、図4及び図5に示すように、各側面フレーム板(102)、(103)に配置されており、側面フレーム板(102)側のフック部材(141)とフック部材(145)を連結し、側面フレーム板(103)側のフック部材(142)とフック部材(146)を連結する。
このリンク機構(155)、(156)は、図4及び図5に示すように、リンク板(161)、へ字状リンク部材(162)及びリンク部材(163)を備えている。
【0098】
リンク板(161)は、図4及び図5に示すように、上下方向(U)の上方側及び下方側の夫々に長穴(165)、(166)が形成されており、これら長穴(165)、(166)は、図5に示すように、前後方向(F)に延びている。
このリンク板(161)は、図5に示すように、側面フレーム板(102)側のフック部材(141)及びフック部材(145)のリンク軸(152)に長穴(165)、(166)を夫々挿入することで、これらフック部材(141)とフック部材(145)を連結する。また、同様にして、側面フレーム板(103)側のフック部材(142)とフック部材(146)をリンク板(161)で連結する。また、リンク板(161)は図示しない付勢手段により上方に付勢されている。
【0099】
へ字状リンク部材(162)は、図4及び図5に示すように、リンク板(161)の上端に当接されて、側面フレーム板(102)の回転支持軸(167)によって回転自在に軸支されている。このへ字状リンク部材(162)は、図5に示すように、リンク板(161)と当接する反対側に連動長穴(168)が形成されている。また、側面フレーム板(103)も同様にして、へ字状リンク部材(162)が配置されている。
【0100】
リンク部材(163)は、図5に示すように、一端側にリンク支持軸(169)を有し、各側面フレーム板(102)、(103)のへ字状リンク部材(162)の連動長穴(168)にリンク支持軸(169)を挿入して連結されている。
【0101】
操作支持軸(157)は、図2、図4及び図5に示すように、フレーム本体(100)の上側空間(100U)であって、前後方向(F)の後端側に配置され、フレーム本体(100)の各側面フレーム板(102)、(103)に回転自在に軸支されている。この操作支持軸(157)は、図4及び図5に示すように、各側面フレーム板(102)、(103)のリンク部材(163)の他端側に固定されている。
【0102】
操作レバー部材(158)は、図4及び図5に示すように、操作支持軸(157)に取付られている。
【0103】
上記構成の第1フック機構(131)、(132)及び第2フック機構(133)、(134)は、図4及び図5に示すように、作業者が、操作レバー部材(158)をフレーム本体(100)の前面フレーム板(104)側、即ち装置本体(1)側に押して、操作支持軸(157)を回転させる。この操作支持軸(157)の回転によって、各側面フレーム板(102)、(103)のリンク部材(163)は、図5に示すように、操作支持軸(157)を軸心として上方側へ回転し、これによって、へ字状リンク部材(162)は回転支持軸(167)を軸心として下方側へ回転する。
そうすると、各側面フレーム板(102)、(103)のリンク板(161)は、図5に示すように、下方側へ可動するので、各フック部材(141)、(142)、(145)、(146)は回転支持軸(150)を軸心として上方側へ回転される。
これにより、作業者は、操作レバー部材(158)を装置本体(1)側へ押すことで、各フック部材(141)、(142)、(145)、(146)が、図5に示すように、各突起ピン部材(143)、(144)、(147)、(148)に引掛けられた状態からこの引掛けを解除できる。
【0104】
<支持手段の具体的構成>
支持手段(P)は、図2、図5及び図9に示すように、画像形成空間(A)の開口側に配置されている。この支持手段(P)は、図2、図5及び図9に示すように、2本の支持ガイド部材(201)、(202)、及び複数の支持部材(203)、(204)、(205)、(206)を備えている。
【0105】
各支持ガイド部材(201)、(202)は、図2に示すように、装置本体(1)に装着された各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)の軸心を結ぶ線上(a)近傍に配置されている。これら各ガイド部材(201)、(202)は、図2に示すように、位置決めユニット(Y)の各側面フレーム板(102)、(103)外側に位置して、装置本体(1)で支持されている。
また、各支持ガイド部材(201)、(202)は、図2、図5及び図9に示すように、相互の並行状態を維持して感光体ドラム(5)の軸線方向に延設されている。
これら各支持ガイド部材(201)、(202)の延設寸法は、図5に示すように、位置決めユニット(Y)の感光体ドラム(5)の他端支持軸(12B)の軸線方向(前後方向(F))の寸法と同一又は短くなるようにされている。
【0106】
支持部材(203)、(204)は、図2、図5及び図9に示すように、位置決めユニット(Y)の側面フレーム板(102)に配置され、支持部材(205)、(206)は、図2、図5及び図9に示すように、側面フレーム板(103)に配置されている。これら支持部材(203)、(204)、(205)、(206)は、図5に示すように、前後方向(F)に間隔を隔てて各側面フレーム板(102)、(103)に固定され、装置本体(1)の支持ガイド部材(201)、(202)側へ延びている。
【0107】
上記構成の支持手段(P)は、図2、図5及び図9に示すように、作業者が位置決めユニット(Y)を持ち上げて、2本の支持ガイド部材(201)、(202)間に挿入する。そして、位置決めユニット(Y)を支持ガイド部材(201)、(202)側に向けて移動し、各支持部材(203)〜(206)を各支持ガイド部材(201)、(202)上に載置する。
これにより、位置決めユニット(Y)は、図2、図5及び図9に示すように、2本の支持ガイド部材(201)、(202)によって支持される。また、位置決めユニット(Y)は、支持ガイド部材(201)、(202)及び複数の支持部材(203)〜(206)によって前後方向(F)に移動自在にされている。
【0108】
<位置決めユニットによる位置決め手順>
次に、位置決めユニット(Y)を装置本体(1)に取付けて、位置決めする手順を説明する。
【0109】
作業者は、図1に示す装置本体(1)の開閉扉(図示しない)を開いて、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)を感光体ドラム(5)の一端支持軸(12A)から画像形成空間(A)に挿入して、装置本体(1)に並設して配置する(図1〜図3参照)。また、作業者は、図1〜図3に示すように、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)を画像形成空間(A)に挿入して、装置本体(1)に並設して配置する。
これにより、装置本体(1)の画像形成空間(A)には、図1及び図2に示すように、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の現像ローラ(15)が各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)に当接される。また、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)は、図1に示すように、中間転写ベルト(52)に当接される。
【0110】
装置本体(1)に装着された状態において、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)は、図9に示すように、感光体ドラム(5)の他端支持軸(12B)、及び回収筒状体(9)が画像形成空間(A)の開口から突出している。また、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図9に示すように、円柱部材(22)及び開閉部材(19)を含むユニットの一部が画像形成空間(A)の開口から突出している。
【0111】
作業者は、図2及び図9に示すように、位置決めユニット(Y)を持ち上げて、支持手段(P)の各支持ガイド部材(201)、(202)上に載置する。このとき、位置決めユニット(Y)の前面フレーム板(104)を画像形成空間(A)に対峙するように載置する。
【0112】
これにより、位置決めユニット(Y)の各ベアリン(107M)、(107C)、(107Y)、(107B)は、図9に示すように、各感光体ドラム(5)の他端支持軸(12A)に対峙されている。また、位置決めユニット(Y)の各第1受部材(115M)、(115C)、(115Y)、(115B)は、図9に示すように、各感光体ユニット2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の回収筒状体(9)に対峙される。更に、位置決めユニット(Y)の第2受部材(116M)、(116C)、(116Y)、(116B)は、図9に示すように、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の円柱部材(22)に対峙される。また、位置決めユニット(Y)の各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)の開放開閉部材(112)は、図9に示すように、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の開閉部材(19)に対峙される。
これは、支持手段(P)の各支持ガイド部材(201)、(202)を、感光体ドラム(5)の他端支持軸(12B)の軸心を結ぶ線上(a)近傍に配置したことに起因するものである。
【0113】
続いて、作業者は、図5及び図10に示すように、位置決めユニット(Y)を各支持ガイド部材(201)、(202)及び各支持部材(203)〜(206)で支持しながら装置本体(1)側へ移動させる。
そして、位置決めユニット(Y)は、図5及び図9に示すように、装置本体(1)の位置決め位置(P)に取付けられ、この取付動作に基づいて、位置決めピン(135)、(136)を装置本体(1)の位置決め穴(137)、(138)に挿入する。このとき、装置本体(1)に対する位置決めユニット(Y)のズレは、図9及び図10に示すように、位置決めピン(135)に対して大きい直径寸法の位置決め穴(137)により吸収される。
これにより、位置決めユニット(Y)は、図2、図5及び図9に示すように、装置本体(1)に対して位置決めされる。
【0114】
装置本体(1)に配置された各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)及び各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)は、図9及び図10に示すように、位置決めユニット(Y)の挿入開口窓(106)からフレーム本体(100)内に挿入される。
【0115】
位置決めユニット(Y)の取付動作に基づいて、位置決めユニット(Y)の各ベアリング(107M)、(117C)、(107Y)、(107B)に各感光体ドラム(5)の他端支持軸(12B)が挿入されて、各ベアリング(107M)、(107C)、(107Y)、(107B)に回転自在に軸支される(図2及び図10参照)。これにより、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の感光体ドラム(5)は、図2に示すように、相互に並設するように装置本体(1)に位置決めされる。
【0116】
また、位置決めユニット(Y)の取付動作に基づいて、位置決めユニット(Y)の各第1受部材(115M)、(115C)、(115Y)、(115B)に、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の各回収筒状体(9)が挿入される(図2及び図10参照)。この挿入動作に伴って、各回収筒状体(9)の外周に嵌め込まれている筒状開閉部材(10)は、図7及び図9に示すように、第1受部材(115M)、(115C)、(115Y)、(115B)に当接して、コイルバネ(11)のバネ力に抗して各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)側に移動され、回収口(9A)を開状態にする。これにより。各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の回収空間(B)は、図7に示すように、第1受部材(115M)、(115C)、(115Y)、(115B)及びトナー回収パイプ(117)の回収経路に連通される。
【0117】
更に、位置決めユニット(Y)の取付動作に基づいて、位置決めユニット(Y)の各第2受部材(116M)、(116C)、(116Y)、(116B)に各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の円柱部材(22)が挿入される(図2及び図10参照)。そして、各円柱部材(22)の外周に嵌め込まれている筒状体(23)は、図10に示すように、第2受部材(116M)、(116C)、(116Y)、(116B)に当接して、コイルバネ(24)のバネ力に抗して、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)側に移動される。これにより、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の補給空間(C)が回収パイプ(117)の回収経路に連通される。
【0118】
また、位置決めユニット(Y)の取付動作に基づいて、各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)の開放開閉部材(112)は、図6及び図10に示すように、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)に当接して、バネ部材(113)のバネ力に抗して位置決めユニット(Y)側に移動され、トナー開放口(111)を開状態にする。
また、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の開閉部材(19)は、図6及び図10に示すように、各開放開閉部材(112)の突起(114)に当接して、バネ部材(20)のバネ力に抗して各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)側へ移動され、補給口(18)を開状態にする。
これにより、各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)の補給経路は、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の補給空間(C)に連通される。
【0119】
また、位置決めユニット(Y)の取付動作に基づいて、各フック部材(141)、(142)、(145)、(146)は、図5に示すように、装置本体(1)の各突起ピン部材(143)、(144)、(147)、(148)に当接されて、回転支持軸(150)を軸心として上方側へ回転される。
そして、位置決めユニット(Y)が装置本体(1)に取付けられると、各フック部材(141)、(142)、(145)、(146)は、図2及び図5に示すように、回転支持軸(150)を軸心として下方側へ回転されて、各フック部(151)が突起ピン部材(143)、(144)、(147)、(148)に引掛けられる。
これにより、位置決めユニット(Y)は、図2及び図5に示すように、装置本体(1)に装着され、位置決めユニット(Y)の装置本体(1)に対する位置決め、取付けが完了する。
【0120】
位置決めユニット(Y)を装置本体(1)に位置決めして、第1フック機構(131)、(132)及び第2フック機構(133)、(134)によって装置本体(1)に取付けられると、付勢手段となる各コイルバネ(11)及びコイルバネ(24)は、図10に示すように、位置決めユニット(Y)を装置本体(1)から離間する方向へ付勢する。
このとき、付勢手段となるコイルバネ(11)及びコイルバネ(24)は、図2に示すように、各感光体ドラム(5)の軸線方向から見たとき、第1フック機構(131)、(132)及び第2フック機構(133)、(134)の配置される内側に配置されている。
即ち、図2に示すように、上記軸線方向から見て、第1フック機構(131)、(132)及び第2フック機構(133)、(134)の配置される取付位置(P1)〜(P4)を直線で結んで形成される矩形状領域(四角形領域)内に、各コイルバネ(11)、(24)を配置している。これにより、各フック部材(141)、(142)、(145)、(146)は、各コイルバネ(11)、(24)のバネ力(付勢力)の影響を少なくして、各フック部材(141)、(142)、(145)、(146)の各突起ピン部材(143)、(144)、(147)、(148)に対する引掛け状態を維持できる。
【0121】
次に、感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)及び各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)を保守、点検及び交換するとき、作業者は、図1に示す装置本体(1)の開閉扉(図示しない)を開いて、位置決めユニット(Y)の操作レバー部材(158)を装置本体(1)側へ押す。
これより、リンク機構(155)、(156)を作動して、図5に示すように、各フック部材(141)、(142)、(145)、(146)を上方側へ回転させて、各突起ピン部材(143)、(144)、(147)、(148)に対する引掛けを解除する。
【0122】
各フック部材(141)、(142)、(145)、(146)の引掛けを解除すると、位置決めユニット(Y)は、装置本体(1)から離間する方向へ移動自在となる。
これにより、位置決めユニット(Y)は、図10に示すように、各コイルバネ(11)、(24)のバネ力によって装置本体(1)から離間する方向へ移動されるが、作業者は、操作レバー部材(158)を装置本体(1)側へ押しているので、位置決めユニット(Y)が飛び出て落下することが防止できる。
【0123】
続いて、作業者は、位置決めユニット(Y)を、図9に示すように、支持ガイド部材(201)、(202)及び各支持部材(203)〜(206)で支持しながら移動して、装置本体(1)から取外す。
【0124】
位置決めユニット(Y)の取外動作に基づいて、位置決めユニット(Y)の各ベアリング(107M)、(107C)、(107Y)、(107B)から各感光体ドラム(5)の他端支持軸(12B)が取外される(図9参照)。
【0125】
また、位置決めユニット(Y)の取外動作に基づいて、位置決めユニット(Y)の各第1受部材(115M)、(115C)、(115Y)、(115B)から、各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)の各回収筒状体(9)が取外される。これにより、各回収筒状体(9)の外周に嵌め込まれている筒状開閉部材(10)は、図7及び図9に示すように、コイルバネ(11)のバネ力によって回収口(9A)側に移動され、回収口(9A)を閉状態にする。また、位置決めユニット(Y)の各第2受部材(116M)、(116C)、(116Y)、(116B)から各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の円柱部材(22)が取外される。
【0126】
更に、位置決めユニット(Y)の取外動作に基づいて、各トナーホッパ(108M)、(108C)、(108Y)、(108B)の各開放開閉部材(112)は、図9に示すように、バネ部材(113)のバネ力によってトナー開放口(111)側に移動され、トナー開放口(111)を閉状態にする。また、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)の開閉部材(19)は、図9に示すように、バネ部材(20)のバネ力によって補給口(18)側へ移動され、補給口(18)を閉状態にする。
これにより、位置決めユニット(Y)の取外動作に基づいて、トナー補給経路及びトナー回収経路を閉鎖するので、トナーの飛散を防止できる。
【0127】
作業者は、図9に示すように、位置決めユニット(Y)を持ち上げて、装置本体(1)から取外す。
これにより、作業者は、位置決めユニット(Y)、又は各感光体ユニット(2M)、(2C)、(2Y)、(2B)、各現像ユニット(3M)、(3C)、(3Y)、(3B)を画像形成空間(A)から取外して、保守、点検及び交換する。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明は、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリやこれらの機能を併せて持たせた複合機等の画像形成装置に対して好適である。
【符号の説明】
【0129】
X 画像形成装置
Y 位置決めユニット
P 支持手段
A 画像形成空間
1 装置本体
2M 感光体ユニット(マゼンダ)
2C 感光体ユニット(シアン)
2Y 感光体ユニット(イエロー)
2B 感光体ユニット(ブラック)
5 感光体ドラム
12A 一端支持軸
12B 他端支持軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に形成される画像形成空間と、前記装置本体に取外自在として配置される複数の感光体ユニットと、前記装置本体に取外自在として取付られ、前記各感光体ユニットを前記装置本体に対して位置決めする位置決めユニットを備えてなり、
前記複数の感光体ユニットは、
感光体ドラムを有し、前記感光体ドラムの両端支持軸を軸支しており、前記感光体ドラムの一端支持軸から前記画像形成空間に挿入して前記装置本体に配置され、
前記位置決めユニットは、
前記画像形成空間の開口側から前記装置本体の位置決め位置に取付られ、この取付動作に基づいて、前記各感光体ドラムの他端支持軸を取外自在に軸支して前記各感光体ユニットを前記装置本体に対して位置決めする画像形成装置において、
前記位置決めユニットを、前記画像形成空間の開口側で支持する支持手段を備え、
前記支持手段は、前記装置本体に配置される前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向に延設されており、前記位置決めユニットを前記軸線方向へ移動自在に支持することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記装置本体及び前記位置決めユニットは、
前記位置決めユニットを前記装置本体に取外自在に装着する第1フック機構及び第2フック機構を備え、
前記第1フック機構は、
前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向に直交する幅方向に間隔を隔てる位置に夫々配置され、
前記第2フック機構は、
前記各第1フック機構と間隔を隔てて、前記幅方向に直交する上下方向の位置に夫々配置されており、
前記第1フック機構及び前記第2フック機構は、
前記位置決めユニットに回転自在に取付られるフック部材と、前記装置本体に取付られ、前記フック部材が引掛けられる係止部材で構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記位置決めユニットを前記装置本体に装着した状態で、前記位置決めユニットを前記装置本体及び前記感光体ユニットから離間する方向へ付勢する付勢手段を備え、
前記付勢手段は、
前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向から見て、前記第1フック機構及び前記第2フック機構の内側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記装置本体に取外自在に配置され、前記各感光体ユニットに現像トナーを供給する複数の現像ユニットを備え、
前記位置決めユニットは、
前記各現像ユニットに現像トナーを補給するトナー補給経路と、前記各現像ユニットから現像トナーを回収するトナー回収経路が形成されており、
前記位置決めユニットの取付動作に基づいて、前記トナー補給経路及び前記トナー回収経路を前記各現像ユニットに開口することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記位置決めユニットは、
複数のベアリングを備え、
前記取付動作に基づいて、前記各感光体ドラムの他端支持軸を前記各ベアリングで軸支することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記複数の感光体ユニットの前記感光体ドラムは、前記装置本体に並設して配置されており、
前記支持手段は、
前記各感光体ドラムの支持軸の軸心を結ぶ直線上近傍に配置されて、前記位置決めユニットを支持することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第1フック機構及び前記第2フック機構は、
前記位置決めユニットに配置され、前記複数のフック部材を連動して回転させるリンク機構と、
前記位置決めユニットに配置され、前記リンク機構に連結されるレバー部材を備えてなり、
前記レバー部材を前記装置本体側へ押すことで、前記リンク機構を作動して、この作動によって前記各フック部材を回転させて前記係止部材に対する引掛けを解除することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記支持手段は、
前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向に直交する幅方向に間隔を隔てて配置される2本の支持ガイド部材を備え、
前記各支持ガイド部材は、相互に並行して前記軸線方向へ延設されており、
前記位置決めユニットは、
前記幅方向に突出する2本の支持部材を備えてなり、
前記支持ガイド部材間に配置されて、前記各支持部材を前記各支持ガイド部材上に載置することで、前記支持手段に支持されることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記支持手段は、
前記位置決めユニットの前記感光体ドラムの支持軸の軸線方向の寸法に対して、同一又は短くなるように前記軸線方向へ延設されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−209649(P2011−209649A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79706(P2010−79706)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】