説明

画像形成装置

【課題】搬送速度変動に依存することなく、記録用紙の後端部に所望の余白を形成する。
【解決手段】用紙検出センサ82により、記録用紙18の第2の地点から第1の地点までの搬送時間t2を計測し、実搬送速度vを、v=L3/t3で演算し、搬送速度vと第1の地点から転写位置までの搬送長L2でに基づき、搬送時間t2をt2=L2/vで演算する。搬送時間t2後に転写位置に到達することと、前記感光体ドラム42上に静電潜像が形成されてから移動時間t1後に転写位置に到達することに基づいて、差分ΔL(ΔL=L2−L1)が余白領域Yの搬送方向長さとなる。記録用紙18の後端が第1の地点に到達してから、余白設定用タイマ132をスタートさせ、時間tが経過した時点で光走査装置46による光ビーム照射を中止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、記録用紙(ロール紙)の後端を検出するセンサを設け、検知信号に基づいてロール紙の後端の余白が所望の長さとなるように露光装置を制御する手段が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−058015公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、記録用紙の搬送速度の変動に依存することなく、記録用紙の後端部に余白を形成することができる画像形成装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、記録用紙を予め定めた搬送速度で搬送経路に沿って搬送させる搬送手段と、前記搬送経路を搬送される前記記録用紙の搬送速度を取得する搬送速度取得手段と、前記搬送経路上に配置され前記記録用紙上に画像を形成させる画像形成位置で、当該記録用紙上に画像を形成させる画像形成手段と、前記画像形成位置よりも前記記録用紙の搬送方向の上流側で、当該画像形成位置までの搬送長が既知である位置で、前記記録用紙の後端を検出する後端検出手段と、前記後端検出手段で前記記録用紙の後端を検出した際に、前記搬送速度取得手段で取得した前記記録用紙の搬送速度と前記既知である搬送長とに基づいて、前記検出した前記記録用紙の後端が前記画像形成位置へ到達する時期を予測する予測手段と、前記予測手段で予測した時期に基づいて、前記記録用紙の後端部に前記画像形成を施さない余白領域を形成させる余白領域形成手段と、を有している。
【0006】
請求項2に記載の発明は、記録用紙を予め定めた搬送速度で搬送経路に沿って搬送させる搬送手段と、前記搬送経路を搬送される前記記録用紙の搬送速度を取得する搬送速度取得手段と、画像情報に基づいて像保持体へ画像を形成した後、予め定められた時間経過後に、前記搬送経路上に配置された画像形成位置で前記記録用紙へ画像を転写し、前記記録用紙上に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成位置よりも前記記録用紙の搬送方向の上流側で、当該画像形成位置までの搬送長が既知である位置で、前記記録用紙の後端を検出する後端検出手段と、前記後端検出手段で前記記録用紙の後端を検出した際に、前記搬送速度取得手段で取得した前記記録用紙の搬送速度と前記既知である搬送長とに基づいて、前記検出した前記記録用紙の後端が前記画像形成位置へ到達する時期を予測する予測手段と、前記予測手段で予測した時期に基づいて、前記記録用紙の後端部に前記画像形成を施さない余白領域を形成させる余白領域形成手段と、を有している。
【0007】
請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2記載の発明において、前記後端検出手段が、前記画像形成位置から既知の搬送長である第一の地点と、この第一の地点よりもさらに搬送方向上流側、かつ第一の地点から既知の搬送長である第二の地点とに配置され、前記予測手段が前記第二の地点から前記第一の地点までの前記記録用紙の後端部の搬送速度を計測して、前記搬送速度とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3の何れか1項記載の発明において、前記記録用紙の種類及び厚さを含む用紙情報と、前記第一の地点から前記画像形成位置までの搬送速度との相関関係を記憶する記憶手段を備え、前記記録用紙の用紙情報が特定された際に、前記記憶手段から読み出された搬送速度を前記搬送速度とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4の何れか1項記載の発明において、前記予測手段で予測した時期を、前記記録用紙の種類、厚さを含む用紙情報に基づいて、前記記録用紙が搬送される時間の変動分を補正する第一の補正手段をさらに有する。
【0010】
請求項6に記載の発明は、前記請求項1から請求項5の何れか1項記載の発明において、前記記録用紙が予め巻取軸に層状に巻き取られており、前記予測手段で予測した時期を、当該巻取軸への巻径に依存する巻癖の度合いに基づいて、前記記録用紙が搬送される時間の変動分を補正する第二の補正手段をさらに有する。
【0011】
請求項7に記載の発明は、前記請求項1から請求項6の何れか1項記載の発明において、前記搬送手段が、前記記録用紙を挟んで回転することで当該記録用に対して搬送力を付与する駆動ローラを前記搬送経路に沿って複数の箇所に備え、この駆動ローラから前記記録用紙が付与される搬送速度が、前記搬送経路の上流側から下流側にかけて、相対的に徐々に増速されている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1又は請求項2の発明によれば、記録用紙の搬送速度の変動に依存することなく、記録用紙の後端部に余白を形成することができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、第2の地点から前記第1の地点までの搬送速度を計測して搬送速度を取得しない場合に比べ、記録用紙の画像形成位置への到達時期の予測の精度を上げることができる。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、記録用紙の用紙情報が特定された際に、前記記憶手段から読み出して搬送速度を取得しない場合に比べ、記録用紙の画像形成位置到達時期の予測の精度を上げることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、記録用紙の後端部の余白を形成するときに、記録用紙特有の搬送時間変動分を補正することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、記録用紙の後端部余白を形成するときに、巻癖度合による搬送時間変動分を補正することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明によれば、記録用紙を搬送方向の上流側から下流側にかけて増速して緊張させても、記録用紙の後端部に所望の余白を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本実施の形態に係る画像形成装置の画像処理制御部のハード資源を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係る記録用紙の平面図である。
【図4】図1における画像形成部を主体とし、送り出し搬送部ら画像形成搬送部までの搬送経路の概略図である。
【図5】本実施の形態に係る余白設定制御を主体とした、用紙監視制御のための機能ブロック図である。
【図6】本実施の形態に係る余白設定制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】変形例2に係る巻取軸に取り付けられたパルスエンコーダユニットを示す分解斜視図である。
【図8】図7の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置10が示されている。この画像形成装置10の特徴は、JIS規格でA3サイズやA4サイズの記録用紙(カット紙)を対象として画像形成する所謂オフィス仕様に対して、幅寸法はJIS規格でA0やA1サイズ、長さは10mから15mといった規格外に長い記録用紙を対象として画像記録する点にある。
【0020】
図1に示される如く、画像形成装置10は、画像形成部12と、2台の用紙格納部14、16とが、それぞれ別の筐体12A、14A、16Aに覆われており、前記画像形成部12が最上段に位置するように積み重ねられている。
【0021】
(用紙格納部14、16の構成)
用紙格納部14、16は、互いに同一構成であるため、ここでは、一方の用紙格納部14の構成を説明し、他方の用紙格納部16の構成の説明は、同一の符号を付すことで省略する。
【0022】
用紙格納部14は、2基のロール状の記録用紙18を装填する装填部20が設けられている。
【0023】
この装填部20に、前記ロール状の記録用紙18の芯材である巻取軸22、24が、回転するように取り付けられている。
【0024】
それぞれのロール状の記録用紙18の最外層(本実施の形態では、最下点)からは、記録用紙18が引き出し搬送部26、28に案内されて引き出されるようになっている。
【0025】
この引き出し搬送部26、28の搬送方向下流端は、それぞれ筐体14Aの図1の右壁内側に沿って設けられた送り出し搬送部30に連結されている。引き出し搬送部26、28及び送り出し搬送部30は、それぞれ記録用紙18を巻き掛けたり、挟んだりするローラとローラ間で記録用紙18の搬送方向を案内する案内板とを備えている。
【0026】
送り出し搬送部30では、記録用紙18を図1の下から上へ搬送する。この送り出し搬送部30の下流端、すなわち、図1の上端は、筐体14Aの天井部14B(筐体16Aでは天井部16B)に設けられた排出口14C(筐体16Aでは、排出口16C)に対峙しており、記録用紙18は、この排出口14C(又は16C)から排出される。
【0027】
また、送り出し搬送部30の搬送方向下流側には、切断部32が設けられている。このため、前記排出口14C(又は16C)から排出される記録用紙18を、予め設定した長さ分だけ排出した後、切断部32で切断することで、必要な長さ分の記録用紙18が排出される。なお、切断部32での切断で排出口14C(又は16C)から排出された記録用紙18以外は、筐体14A(又は16A)内に残留する。
【0028】
ここで、2段構造とされた用紙格納部14、16は、それぞれの送り出し搬送部30、30が直列に配列され、互いに連結されており、相対的に下となる用紙格納部16の排出口16Cから排出された記録用紙18は、一旦、相対的に上となる用紙格納部14の送り出し搬送部30に受け渡された後、この上となる用紙格納部14の排出口14Cから排出されるようになっている。
【0029】
排出口14C(本実施の形態では、相対的に上となる用紙格納部14の排出口14C)から排出された記録用紙18は、画像形成部12に設けられた、画像形成搬送部34に受け渡されるようになっている。なお、画像形成搬送部34には、外部からの記録用紙を受入れる手差し搬送部36が設けられている。手差し搬送部36は、筐体12Aの外部に突出した手差し受け皿38に連結されている。
【0030】
画像形成搬送部34及び手差し搬送部36は、それぞれ記録用紙18を巻き掛けたり、挟んだりするローラとローラ間で記録用紙18の搬送方向を案内する案内板とを備えている。
【0031】
(画像形成部12の構成)
画像形成部12には、画像形成ユニット40が設けられている。画像形成ユニット40は、感光体ドラム42中心として、前記画像形成搬送部34の搬送路途中に設けられている。
【0032】
感光体ドラム42の周囲には、帯電部44を始めとして、図1の時計方向回りに、光走査部46、現像部48、転写部50、クリーニング部52が設けられている。
【0033】
画像形成ユニット40では、画像情報が入力されると、まず、感光体ドラム42の表面を帯電部44で帯電し、前記画像情報に基づいて光走査部46から光ビームを走査し、帯電することで、感光体ドラム42の表面に静電潜像を形成する。その後、現像部48において、トナー等の現像剤を用いて前記静電潜像を顕像化(トナー像)し、転写部50で、このトナー像を記録用紙18へ転写する。
【0034】
前記画像形成搬送部34における、画像形成ユニット40よりも下流側には、定着部54が設けられている。定着部54では、前記記録用紙18に転写されたトナー像を、加熱処理及び加圧処理により定着する。定着が終了した記録用紙18は、画像形成部12の筐体12Aから排出されるようになっている。
【0035】
上記用紙格納部14、16における用紙搬送制御、並びに画像形成部12における画像形成制御は、画像処理制御部56によって実行される。
【0036】
図2に示される如く、画像処理制御部56は、メインコントロール部58を含んでいる。メインコントロール部58は、CPU60、RAM62、ROM64、I/O(入出力部)66、及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス68を有している。
【0037】
I/O66には、前記用紙格納部14、16、並びに画像形成部12における搬送系や、画像形成ユニット40での画像形成のための走査露光系、現像系等の各処理系を制御し、管理するための画像形成制御部70及び搬送制御部72が接続されている。
【0038】
画像形成制御部70及び搬送制御部72は、I/O66ではなく、直接バス68に接続された構成であってもよい。また、ここでは、画像形成に関する制御を画像形成制御部70に集約する構成としたが、当該制御をメインコントロール部58で実行する構成であってもよい。
【0039】
また、I/O66には、UI(ユーザ・インターフェイス)74が接続されている。UI66は、ユーザーからの入力指示を受け付け、かつユーザーへ画像処理に関する情報を報知する役目を有している。さらに、I/O66には、ハードディスク76が接続されている。また、I/O66は、I/F78を介して通信回線網80に接続されている。
【0040】
図1に示される如く、前記用紙格納部14、16の引き出し搬送部26、28、送り出し搬送部30、並びに画像形成部12の画像形成搬送部34、手差し搬送部36には、予め定めた間隔で、記録用紙18の有無を検出する用紙検出センサ82が点在されている。
【0041】
用紙検出センサ82は、記録用紙18の「有」と「無」とで互いに反転する二値信号(H/L)を出力するため、結果的に記録用紙18の先端又は後端位置を検出することになる。
【0042】
この用紙検出センサ82からの出力信号を監視することで、記録用紙18の搬送状態を認識し、例えば、相対的に上流側の用紙検出センサ82で先端を検出し、予め定めた時間が経過しても、相対的に下流側の用紙検出センサ82で先端を検出しない場合、紙詰まりがあったと判断する。
【0043】
ところで、本実施の形態の画像形成装置10は、前述の如く、長さ方向が10mから15mの記録用紙18に画像形成することがあり、前記用紙検出センサ82では監視ができない場合がある。
【0044】
すなわち、相対的に上流側の用紙検出センサ82で記録用紙18の先端を検出してから、相対的に下流側の用紙検出センサ82で記録用紙18の先端を検出するまで、或いは、単一の用紙検出センサ82で記録用紙18の先端を検出してから後端を検出するまで、10mから15mの搬送が終了しなければ、搬送状態が確認されない。
【0045】
このため、画像形成搬送部34における、定着部54の下流側には、モーションセンサ84が取り付けられている。
【0046】
上記構成の画像形成装置10において、図3に示される如く、前記画像形成ユニット40で画像形成するとき、記録用紙18の後端部に、予め定めた搬送方向長さY分の余白領域18Yを形成するようにしている。
【0047】
この余白領域18Yは、理論的には、記録用紙18の搬送方向全長Z、搬送速度VSが既知であるため、画像形成位置(本実施の形態では、以後「転写位置」という)に記録用紙18の先端が到達してからT時間「T={(Z−Y)/VS}後に画像形成を終了させればよい。
【0048】
ところで、記録用紙18が前述のように10mから15mの記録用紙(以下、必要に応じて「長尺記録用紙18」という)が適用された場合、先端が転写位置に到達してから後端部が転写位置に到達するまでに搬送量の誤差が累積される場合がある。例えば、搬送量の誤差によって記録用紙18の後端が転写位置を通過するタイミングは、50mm程度ずれることがある。
【0049】
その1つの原因としては、本実施の形態の画像形成搬送部34(用紙格納部14、16の引き出し搬送部26、28、送り出し搬送部30も同様)では、記録用紙18を挟むことで搬送力を付与する搬送ローラが点在しており、搬送方向下流側にいくに従い、増速させている。このため、記録用紙18は、搬送しているときに弛むことなく、適正な緊張力をもって搬送されることになる。なお、「適正な緊張力」とは、記録用紙18に損傷を与えることなく、かつ搬送ローラ間で記録用紙18を撓ませることなく搬送する引張力を言う。
【0050】
本実施の形態では、用紙格納部14、16から画像形成搬送部34へ到達した記録用紙18の後端部の搬送速度に基づいて、記録用紙18の搬送量の誤差(特に、長尺記録用紙18において、誤差が累積することで顕著となる。)が生じても、当該記録用紙18に予め定めた所望の余白領域Yを形成するようにした。
【0051】
図4は、図1における画像形成部12を主体とし、送り出し搬送部30から画像形成搬送部34までの搬送経路を簡易的に図示したものである。
【0052】
この図4に示される如く、画像形成ユニット40において、光走査装置46から感光体ドラム42へ光ビームを照射することで形成される静電潜像は、感光ドラム42の周長L1を経て、転写部50で記録用紙18へトナー像が転写される(転写位置)。この場合、感光ドラム42は一定速度で回転しているため、周長L1を移動する時間t1は一定である。
【0053】
ここで、画像形成搬送部34における、前記転写位置よりも搬送方向上流側の最初の用紙検出センサ82(以下、「第1の地点」という)までの搬送長をL2とし、さらに、この第1の地点から搬送方向上流側、かつ用紙格納部16の送り出し搬送部30に位置する切断部32よりも下流側に位置する次の用紙検出センサ82(以下、「第2の地点」という)までの搬送長をL3とする。
【0054】
前記第1の地点と第2の地点とのそれぞれ用紙検出センサ82、82を用い、前記切断部32で記録用紙18が切断され、後端がそれぞれの用紙検出センサ82を通過するときの時間差を検出することで、第2の地点から第1の地点までの搬送時間t2を計測するようになっている。
【0055】
この計測の結果、第2の地点から第1の地点までの実搬送速度vを、(1)式で演算する。
【0056】
v=L3/t3・・・(1)
この(1)式は、記録用紙18の長さに依存せず、後端部の搬送速度となるため、この(1)式で演算された搬送速度vを第1の地点から転写位置まで搬送する搬送速度に適用する。
【0057】
すなわち、第1の地点から転写位置までの搬送長L2が既知であるため、(2)式で第1の地点から転写位置までの搬送時間t2を演算する。
【0058】
t2=L2/v・・・(2)
ところで、第1の地点に記録用紙18の後端が位置し、搬送時間t2後に転写位置に到達することと、前記感光体ドラム42上に静電潜像が形成されてから(途中でトナー像となる)移動時間t1後に転写位置に到達することに基づいて、余白領域Yを形成させることができる。前記転写位置から第1の地点までの搬送長L2と感光体ドラム42の周長L1との差分ΔL(ΔL=L2−L1)が余白領域Yの搬送方向長さとなる。
【0059】
従って、この余白領域Yを形成するための具体的な手段としては、前記第1の地点から転写位置までの搬送時間t2から感光体ドラム42が周長L1を移動する時間t1を差し引いた時間tを演算し((3)式参照)、前記記録用紙18の後端が第1の地点に到達してから、余白設定用タイマ132(図5参照)をスタートさせ、時間tが経過した時点で光走査装置46による光ビーム照射を中止(静電潜像形成中止)すればよい。
【0060】
t=t2−t1−tδ・・・(3)
但し、tδは、余白量調整係数である。
【0061】
なお、(3)式において搬送長L2と感光体ドラム42の移動量L1の差分(L2−L1)が、所望の余白量Yであればtδ不要である。しかし、さらに所望の余白量を設定する場合の調整係数として、変数「tδ」を設けている。
【0062】
図5は、本実施の形態に係る余白設定制御を主体とした、用紙監視制御のための機能ブロック図である。なお、この機能ブロック図は、余白設定制御や用紙監視制御のためのハード構成を限定するものではない。
【0063】
用紙検出センサ82及びモーションセンサ84は、搬送監視部100に接続されている。なお、用紙検出センサ82には、第1の地点及び第2の地点にそれぞれ配置された用紙検出センサ82を含む。
【0064】
搬送監視部100は、用紙検出センサ82の判定基準となるセンサ間の通過時間しきい値、及びモーションセンサ84のエラー判定基準となるしきい値(周期しきい値)を記憶するしきい値記憶部102と、前記用紙検出センサ82からの信号、及び予め設定された搬送速度とによって決まるセンサ間通過時間を演算する演算部104と、演算部104での演算結果と通過時間しきい値とを比較するセンサ間比較部106と、モーションセンサ84の検出値から得られる周期情報と周期しきい値とを比較するモーション比較部108と、センサ間比較部106の比較結果、或いはモーション比較部108の比較結果から、エラーの有無を判定する判定部110と、判定部110の判定結果を報知する報知部112と、を備えている。なお、報知部112は、図2に示すUI74であってもよいし、別途設けた表示部やスピーカ等であってもよい。
【0065】
上記搬送監視部100は、画像形成制御部70及び搬送制御部72と接続され、例えば、搬送監視部100で紙詰まり等のエラーの発生を認識した場合に、画像形成制御部72及び搬送制御部74に対して、当該エラーに影響される各所の動作を停止するように指示する。
【0066】
前記搬送監視部100は、記録用紙18の後端に所望の余白量を形成させる為の調整を行うように指示する余白量調整制御起動指示部114が接続されている。この余白量調整制御起動指示部114には、用紙格納部14、16の切断部32で記録用紙18が切断されたときに切断実行信号が入力されるようになっている。
【0067】
余白量調整制御起動指示部114は、搬送時間t3演算部116に接続され、この搬送時間t3演算部116へ上記調整を行うように指示する起動指示信号を送出する。
【0068】
この起動指示信号を受けて、搬送時間t3演算部116は、搬送監視部100からの第2の地点の用紙検出センサ82からの記録用紙18の後端検出信号と、第1の地点からの用紙検出センサ82からの記録用紙の後端検出信号と、の入力を待って、搬送時間t3を演算する。すなわち、搬送時間t3は、記録用紙18の後端が、第2の地点を通過してから第1の地点に到達するまでの時間である。
【0069】
搬送時間t3演算部116で搬送時間t3の演算がなされると、当該搬送時間t3は、実搬送速度v演算部118へ送出される。
【0070】
この実搬送速度v演算部118には、搬送長L3記憶部120が接続されている。搬送長L3記憶部120には、第2の地点から第1の地点までの搬送長L3が記憶されている。
【0071】
実搬送速度v演算部118では、前記搬送時間t3演算部116から搬送時間t3が入力されると、搬送長L3記憶部120から搬送長L3を読み出し、実搬送速度vを演算する(v=L3/t3)。
【0072】
実搬送速度v演算部118では、演算結果(実搬送速度v)を搬送時間t2演算部122へ送出する。
【0073】
この搬送時間t2演算部122には、搬送長L2記憶部124が接続されている。搬送長L2記憶部124には、第1の地点から転写位置までの搬送長L2が記憶されている。
【0074】
搬送時間t2演算部122では、前記実搬送速度v演算部118から実搬送速度vが入力されると、搬送長L2記憶部124から搬送長L2を読み出し、第1の地点から転写位置までの搬送時間t2を演算する(t2=L2/v)。
【0075】
搬送時間t2演算部122では、演算結果(搬送時間t2)をタイマ時間t演算部126へ送出する。
【0076】
このタイマ時間t演算部126には、移動時間t1記憶部128及び調整係数tδ設定部130が接続されている。移動時間t1記憶部128には、感光体ドラム42が光ビームを受けた位置から転写位置までに移動する時間(途中でトナー現像処理を含む)tが記憶されている。
【0077】
タイマ時間t演算部126では、前記搬送時間t2演算部122から搬送時間t2が入力されると、移動時間t1記憶部128から移動時間t1を読み出し、かつ余白量を調整するための調整係数である調整係数tδ設定部130で設定された調整係数tδを読み出し、タイマ時間tを演算する(t=t2−t1−tδ)。
【0078】
このタイマ時間t演算部126は、前記画像形成制御部70に設けられた余白設定用タイマ132に接続されており、演算結果(タイマ時間t)をこの余白設定用タイマ132へ送出する。この余白設定用タイマ132には、搬送監視部100から第1の地点に設置された用紙検出センサ82から記録用紙18の後端検出信号が入力されるようになっている。
【0079】
余白設定用タイマ132は、記録用紙18の後端が第1の地点を通過した時点でタイマをリセットしてスタートさせ、タイマ時間tの経過後に、画像形成(光走査装置46による光ビーム照射)を中止するように制御する。
【0080】
以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0081】
(画像形成手順)
画像形成指示があると、まず、記録用紙種が選択される。本実施の形態では、4種類のロール状の記録用紙18の何れかが選択され、当該選択された記録用紙18は、引き出し搬送部26、28によって引き出され、送り出し搬送部30へ受け渡される。
【0082】
送り出し搬送部30では、排出口14Cから記録用紙18を送り出し、画像形成部12へ案内する。
【0083】
画像形成部12では、画像形成搬送部34で記録用紙18を受け取り、この画像形成搬送部34による搬送で、画像形成ユニット40へ送り出す。
【0084】
画像形成ユニット40では、記録用紙18の先端の到達に同期して、帯電部44で感光体ドラム42を帯電し、次いで、光走査装置46で、画像情報の基づいて光ビームを感光体ドラム42上へ照射し、露光することで、静電潜像を形成する。
【0085】
静電潜像は、現像部48によりトナーが供給されることで、顕像化される(トナー像)。
【0086】
このトナー像は転写部50に移動するが、このとき、記録用紙18の先端部が転写部50へ到達しており、トナー像の記録用紙18への転写が開始される。
【0087】
上記動作が繰り返されることで、画像形成搬送部34によって搬送されてくる記録用紙18上に順次トナー像が転写される。ここで、本実施の形態では、記録用紙18の搬送方向長さが10mから15mにも及ぶことがあるが、感光体ドラム42が、帯電→露光→現像→転写→クリーニング→帯電→・・・のように複数回転して各工程を繰り返すことで、対応する。
【0088】
画像形成搬送部34における画像形成ユニット40の下流側には、定着部54が配置されており、トナー像が転写された記録用紙18は、この定着部54において加熱処理及び加圧処理がなされ、トナー像は記録用紙18に定着される。定着部54での定着処理が終了した記録用紙18は、画像形成搬送部34の最終ローラに挟まれた状態で筐体12Aから排出される。
【0089】
(用紙搬送監視制御)
本実施の形態では、2種類の用紙搬送監視制御を行っている。
【0090】
1つは、搬送路に点在している用紙検出センサ82間の搬送時間(搬送長、搬送速度が既知)に基づいて、記録用紙18が定常に搬送されているか否かを判断するものである(センサ間監視制御)。
【0091】
他の1つは、例えば、複数の用紙検出センサ82に跨るほどの長さの記録用紙(前述の10mから15mの記録長を含む)18の場合、センサ間の搬送時間を認識することができない。何れの用紙検出センサ82も「用紙有り」となるからである。
【0092】
そこで、記録用紙18の搬送状態を検出するモーションセンサ84を用いて、記録用紙18の搬送に基づくパルス信号を生成し、このパルス信号の周期に基づき、搬送を監視するものである(モーションセンサ監視制御)。
【0093】
(余白形成制御)
ここで、記録用紙18への画像形成処理の際、画像形成領域の周囲に余白を設けることがある。このとき、先端部や搬送方向と交差する幅方向の余白は、記録用紙18の搬送方向長さに依存せず、予め定めた量の余白が形成される。
【0094】
一方、記録用紙18の後端部の余白は、搬送誤差が累積されるため、特に、搬送方向全長Zが10mから15mにも及ぶ長尺記録材料18においては、予め定めた量の余白路湯域18Yを設定することができない場合がある。
【0095】
図6は、記録用紙18の搬送方向後端部に、予め定めた余白領域18Y(図3参照)を設定するための流れを示す制御ルーチンである。
【0096】
ステップ150では、記録用紙18の後端部が切断部32によって切断されたか否かが判断され、否定判定された場合は、このルーチンは終了する。
【0097】
また、ステップ150で肯定判定されると、ステップ152へ移行して、第2の地点の用紙検出センサ82で記録用紙18の後端を検出したか否かが判断される。このステップ152で肯定判定されると、ステップ154へ移行して計測を開始し、ステップ156へ移行する。
【0098】
ステップ156では、第1の地点の用紙検出センサ82で記録用紙18の後端を検出したか否かが判断される。このステップ156で肯定判定されると、ステップ158へ移行して計測を終了すると共に、余白設定用タイマ132をリセットしてスタートさせる。
【0099】
次のステップ160では、前記ステップ158で計測を終了したときの計測時間t3を保持し、次いでステップ162へ移行して搬送長L3記憶部20から搬送長L3を読み出し、ステップ164へ移行する。
【0100】
ステップ164では、計測時間t3と搬送長L3とに基づいて、実搬送速度vを演算する(v=L3/t3)。ここで、演算された実搬送速度vは、記録用紙18の後端部の実際の搬送速度vであり、記録用紙18は第1の地点から転写位置までの間も、この搬送速度vで搬送される。
【0101】
ここで、次のステップ166では、搬送長L2記憶部124から搬送長L2を読み出し、次いで、ステップ168へ移行して、前記搬送速度vと搬送長L2とに基づいて、第1の地点から転写位置までの記録用紙18の後端の搬送時間t2を演算する。
【0102】
次のステップ170では、移動時間t1記憶部128か、移動時間t1を読み出し、次いで、ステップ172で調整係数tδ設定部130から調整係数tδを読み出して、ステップ174へ移行する。
【0103】
ステップ174では、前記搬送時間t2、移動時間t1、調整係数tδに基づいて、余白設定用タイマ132にセットするタイマtを演算する(t=t2−t1−tδ)。
【0104】
この余白設定用タイマ132は、前記ステップ158で既にリセット・スタートされており、ステップ176ではこの余白設定用タイマ132の計時がタイマtに到達したか否かが判断される。
【0105】
このステップ176で肯定判定されると、ステップ178へ移行して余白設定用タイマ132をストップし、ステップ180へ移行する。ステップ180では、画像形成(光走査装置46からの光ビーム照射)の中止を指示し、このルーチンは終了する。
【0106】
(変形例1)
ここで、上記実施の形態では、感光体ドラム42の光ビーム照射位置から転写位置までの移動量L1と、記録用紙18の後端部の第1の地点から転写位置までの搬送長L2との関係をL1<L2とし、この差分を余白領域18Yの余白分Yとすればよいが、これは、例えば、記録用紙18の種類として「普通紙」を前提としたものである。
【0107】
記録用紙18の種類が異なると、その材質や厚さ寸法により、搬送量が変化するため、その分、余白量も変化する。調整係数tδは、上記記録用紙18の種類を含む用紙情報に基づいて、タイマtを増減すればよい。
【0108】
表1は、用紙種類毎に用紙の搬送速度と設定余白変化量との関係を示したものである。
【0109】
【表1】

【0110】
ここで、本実施の形態では、表1に示される如く、普通紙を基準としているため、設定余白量δoは「0」となり、この結果、tδとして加味される係数は、δo/vo=0である。
【0111】
また、トレーシングペーパーに関してはδt/vtをtδとし、フィルムに関してはδf/vfをtδとして、前記(3)式へ代入する。
【0112】
(変形例2)
変形例2では、記録用紙18の巻癖に起因する搬送速度変化を考慮したものである。
【0113】
図1に示される如く、本実施の形態では、記録用紙18は、巻取軸22に層状に巻き取られており、巻癖がつく場合がある。また、この巻癖は、巻取軸22への巻径(外径)によって変化する。すなわち、記録材料18が徐々に消費されることで、巻径(外径)が徐々に小さくなるが、巻径(外径)が大きい場合に比べて、巻径(外径)が小さい方が巻癖がつき易いことは自明なことである。
【0114】
そこで、変形例2では、巻取軸22に回転状態を検出するパルスエンコーダユニット140を設けている。
【0115】
図7及び図8に示される如く、巻取軸22の軸線方向一端部の外周には、巻取軸22の回転に応じて回転する円板142が取り付けられている。円板142は、巻取軸22と同軸上にあってもよい。
【0116】
円板142の周縁には、均等にスリット孔が形成され、当該スリット孔の回転移動軌跡上には、フォトセンサ144が取り付けられている。フォトセンサ144は、投光部と受光部とがそれぞれ一対の突出部のそれぞれに配置され、前記円板142はこの一対の突出部の間を通過するようになっている。
【0117】
このため、フォトセンサ144では、スリット孔が対向したときは投光部からの光が受光部へ到達し、それ以外は遮られることになり、パルス信号を出力する。
【0118】
このパルス信号に基づいて、巻取軸22の回転数を検出する。例えば、ロール状の記録材料18の新品交換時の巻径(外径)が既知であれば、パルスエンコーダユニット140によって、回転数を監視することで、記録材料18の消費に応じた巻径(外径)を認識する。
【0119】
表2は、巻径を「大」又は「小」の2種類に分類し、さらに、記録用紙18の厚さ寸法を相対的に「薄い」又は「厚い」の2種類の分類し、それぞれの巻癖を「小」、「中」、「大」の3種類で評価したものである。
【0120】
【表2】

【0121】
この3種類の評価において、それぞれ設定余白量が決定する(δs、δm、δl)。設定余白量は、巻癖が大きいほど多く、δl>δm>δsの関係となっている。
【0122】
設定余白量が決定された後は、δl/v、δm/v、δs/vの何れかをtδとし、前記(3)式へ代入する。
【0123】
なお、上記実施の形態及び変形例において、画像形成手段として、静電潜像を形成してトナー現像後、記録用紙18に転写する画像形成ユニット40としたが、インクジェットプリンタや熱転写プリンタ等、他の画像形成形態であってもよい。例えば、インクジェットプリンタの場合は、本実施の形態における「転写位置」を『画像形成位置』或いは『印字位置』等に読み替えればよい。
【符号の説明】
【0124】
10 画像形成装置
12 画像形成部
12A 筐体
14 用紙格納部
14A 筐体
14B 天井部
14C 排出口
16 用紙格納部
16A 筐体
16B 天井部
16C 排出口
18 記録用紙
20 装填部
22、24 巻取軸
26、28 引き出し搬送部(搬送経路)
30 送り出し搬送部(搬送経路)
32 切断部
34 画像形成搬送部(搬送経路)
36 手差し搬送部
38 手差し受け皿
40 画像形成ユニット(画像形成手段の一例)
42 感光体ドラム
44 帯電部
46 光走査部
48 現像部
50 転写部
52 クリーニング部
54 定着部
56 画像処理制御部
58 メインコントロール部
60 CPU
62 RAM
64 ROM
66 I/O(入出力部)
68 バス
70 画像形成制御部
72 搬送制御部(搬送手段の一例)
74 UI(ユーザ・インターフェイス)
76 ハードディスク
78 I/F
80 通信回線網
82 用紙検出センサ(後端検出手段の一例)
84 モーションセンサ
86 回転体
88 センサ
90 ステー
92 ブラケット
92A ピン
100 搬送監視部
102 しきい値記憶部
104 演算部
106 センサ間比較部
108 モーション比較部
110 判定部
112 報知部
114 余白量調整制御起動指示部
116 搬送時間t3演算部
118 実搬送速度v演算部(搬送速度取得手段の一例)
120 搬送長L3記憶部
122 搬送時間t2演算部
124 搬送長L2記憶部
126 タイマ時間t演算部(予測手段の一例)
128 移動時間t1記憶部
130 調整係数tδ設定部
132 余白設定用タイマ(余白領域形成手段の一例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録用紙を予め定めた搬送速度で搬送経路に沿って搬送させる搬送手段と、
前記搬送経路を搬送される前記記録用紙の搬送速度を取得する搬送速度取得手段と、
前記搬送経路上に配置され前記記録用紙上に画像を形成させる画像形成位置で、当該記録用紙上に画像を形成させる画像形成手段と、
前記画像形成位置よりも前記記録用紙の搬送方向の上流側で、当該画像形成位置までの搬送長が既知である位置で、前記記録用紙の後端を検出する後端検出手段と、
前記後端検出手段で前記記録用紙の後端を検出した際に、前記搬送速度取得手段で取得した前記記録用紙の搬送速度と前記既知である搬送長とに基づいて、前記検出した前記記録用紙の後端が前記画像形成位置へ到達する時期を予測する予測手段と、
前記予測手段で予測した時期に基づいて、前記記録用紙の後端部に前記画像形成を施さない余白領域を形成させる余白領域形成手段と、
を有する画像形成装置。
【請求項2】
記録用紙を予め定めた搬送速度で搬送経路に沿って搬送させる搬送手段と、
前記搬送経路を搬送される前記記録用紙の搬送速度を取得する搬送速度取得手段と、
画像情報に基づいて像保持体へ画像を形成した後、予め定められた時間経過後に、前記搬送経路上に配置された画像形成位置で前記記録用紙へ画像を転写し、前記記録用紙上に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成位置よりも前記記録用紙の搬送方向の上流側で、当該画像形成位置までの搬送長が既知である位置で、前記記録用紙の後端を検出する後端検出手段と、
前記後端検出手段で前記記録用紙の後端を検出した際に、前記搬送速度取得手段で取得した前記記録用紙の搬送速度と前記既知である搬送長とに基づいて、前記検出した前記記録用紙の後端が前記画像形成位置へ到達する時期を予測する予測手段と、
前記予測手段で予測した時期に基づいて、前記記録用紙の後端部に前記画像形成を施さない余白領域を形成させる余白領域形成手段と、
を有する画像形成装置。
【請求項3】
前記後端検出手段が、前記画像形成位置から既知の搬送長である第一の地点と、この第一の地点よりもさらに搬送方向上流側、かつ第一の地点から既知の搬送長である第二の地点とに配置され、
前記予測手段が
前記第二の地点から前記第一の地点までの前記記録用紙の後端部の搬送速度を計測して、前記搬送速度とする請求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記記録用紙の種類及び厚さを含む用紙情報と、前記第一の地点から前記画像形成位置までの搬送速度との相関関係を記憶する記憶手段を備え、
前記記録用紙の用紙情報が特定された際に、前記記憶手段から読み出された搬送速度を前記搬送速度とする前記請求項1から請求項3の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記予測手段で予測した時期を、前記記録用紙の種類、厚さを含む用紙情報に基づいて、前記記録用紙が搬送される時間の変動分を補正する第一の補正手段をさらに有する請求項1から請求項4の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記記録用紙が予め巻取軸に層状に巻き取られており、前記予測手段で予測した時期を、当該巻取軸への巻径に依存する巻癖の度合いに基づいて、前記記録用紙が搬送される時間の変動分を補正する第二の補正手段をさらに有する請求項1から請求項5記載の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記搬送手段が、
前記記録用紙を挟んで回転することで当該記録用に対して搬送力を付与する駆動ローラを前記搬送経路に沿って複数の箇所に備え、この駆動ローラから前記記録用紙が付与される搬送速度が、前記搬送経路の上流側から下流側にかけて、相対的に徐々に増速されている請求項1から請求項6の何れか1項記載の画像形成装置。

【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図1】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−27779(P2011−27779A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−170302(P2009−170302)
【出願日】平成21年7月21日(2009.7.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】