説明

画像形成装置

【課題】印刷媒体がカセットに積載される第1のモード及び印刷媒体を収容している箱がカセットに積載される第2のモードのいずれにおいても印刷媒体のサイズを検知できる画像形成装置を提供することである。
【解決手段】用紙Pに画像を形成する画像形成装置1。カセット16は、積載物が積載される。検知部34,36は、積載物のサイズを検知する。制御部30は、積載物が用紙Pである通常モードでは、検知部34,36が検知した積載物のサイズをカセット16に積載されている用紙Pのサイズと認識し、積載物が用紙Pを収容している箱である裏紙モードでは、検知部34,36が検知した積載物のサイズよりも小さなサイズを箱50に収容されている用紙Pのサイズと認識する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に、印刷媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置としては、例えば、特許文献1に記載の給紙トレイ構造を有する画像形成装置が知られている。該給紙トレイ構造では、箱状体のリサイクルケースに転写紙が収容されている。そして、リサイクルケースが給紙装置のベース板上にセットされる。リサイクルケースには開口部が設けられており、転写紙は開口部から2次転写部へと搬送される。
【0003】
以上のような給紙トレイ構造によれば、リサイクルケースに収容した転写紙を、リサイクルケースから取り出すことなく、給紙装置にセットすることができる。そのため、給紙トレイ構造では、ユーザは、例えば、一方の面のみに画像が印刷された裏紙をリサイクルケースにストックしておけば、リサイクルケースを給紙装置にセットすることによって、裏紙をリサイクルケースから取り出すことなく利用できる。
【0004】
ところで、特許文献1に記載の給紙トレイ構造では、リサイクルケースのサイズを検知することによって、転写紙のサイズを認識している。そのため、特許文献1に記載の給紙トレイ構造では、仮に、リサイクルケースが用いられないで転写紙束が給紙装置にセットされると、給紙装置は、リサイクルケースのサイズを検知するのではなく、転写紙束のサイズを検知する。リサイクルケースのサイズは、該リサイクルケースに収容可能な転写紙のサイズよりも大きい。そのため、給紙装置は、リサイクルケースのサイズに一致するサイズを検知できないため、転写紙のサイズを正確に認識できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−203656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の目的は、印刷媒体がカセットに積載される第1のモード及び印刷媒体を収容している箱がカセットに積載される第2のモードのいずれにおいても印刷媒体のサイズを検知できる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態に係る画像形成装置は、印刷媒体に画像を形成する画像形成装置であって、積載物が積載されるカセットと、前記積載物のサイズを検知する検知手段と、前記積載物が印刷媒体である第1のモードでは、前記検知手段が検知した該積載物のサイズを前記カセットに積載されている印刷媒体のサイズと認識し、該積載物が印刷媒体を収容している箱である第2のモードでは、該検知手段が検知した該積載物のサイズよりも小さなサイズを該箱に収容されている印刷媒体のサイズと認識する制御手段と、を備えていること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、印刷媒体がカセットに積載される第1のモード及び印刷媒体を収容している箱がカセットに積載される第2のモードのいずれにおいても印刷媒体のサイズを検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】画像形成装置の全体構成を示した図である。
【図2】カセットの外観斜視図である。
【図3】複数枚の用紙が積載されたカセットを前側から平面視した図である。
【図4】箱の外観斜視図である。
【図5】複数枚の用紙を収容している箱が積載されたカセットを前側から平面視した図である。
【図6】用紙のサイズが認識される際に制御部が行う動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(画像形成装置の概要)
以下に、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概要について図面を参照しながら説明する。図1は、画像形成装置1の全体構成を示した図である。
【0011】
画像形成装置1は、電子写真方式によるカラープリンタであって、いわゆるタンデム式で4色(Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:ブラック)の画像を合成するように構成されている。該画像形成装置1は、スキャナにより読み取った画像データに基づいて、用紙(印刷媒体)Pに画像を形成する機能を有し、図1に示すように、本体2、印刷部3、カセット16、給紙ローラ17、レジストローラ対19、定着装置20、排紙ローラ対21、排紙トレイ23、制御部30、記憶部32、検知部34,36及びタッチパネル38を備えている。
【0012】
本体2は、印刷部3、カセット16、給紙ローラ17、レジストローラ対19、定着装置20、排紙ローラ対21、制御部30、記憶部32及び検知部34,36を収容している筐体である。
【0013】
カセット16には、複数枚の用紙Pが積載される。給紙ローラ17は、カセット16に積載されている用紙Pを1枚ずつ取り出して、右方向に該用紙を搬送する。
【0014】
ここで、カセット16の詳細について図面を参照しながら説明する。図2は、カセット16の外観斜視図である。図3は、複数枚の用紙Pが積載されたカセット16を前側から平面視した図である。
【0015】
カセット16は、前後方向にスライドさせられることにより本体2に対して挿抜可能に構成されている。カセット16は、図2に示すように、カセット本体40、ガイド42a,42b,44及び押し上げ板46を含んでいる。
【0016】
カセット本体40は、図2に示すように、上面が開口している直方体状の箱であり、複数枚の用紙Pが積載される。給紙ローラ17は、図1及び図3に示すように、カセット本体40の右端の上方に設けられている。給紙ローラ17は、用紙Pを右方向に搬送する。
【0017】
ガイド42a,42bは、給紙ローラ17が用紙Pを搬送する右方向と直交する前後方向に移動することができ、カセット本体40上に積載されている複数枚の用紙Pに接触する。より詳細には、ガイド42aは、前後方向に垂直な面であって、前側を向く面を有しており、カセット本体40の後ろ側半分の領域において前後方向に移動可能に構成されている。ガイド42bは、前後方向に垂直な面であって、後ろ側を向く面を有しており、カセット本体40の前側半分の領域において前後方向に移動可能に構成されている。ガイド42a,42bは、カセット本体40に積載されている複数枚の用紙Pに前後方向から接触して該複数枚の用紙Pを挟む。
【0018】
ガイド44は、給紙ローラ17が用紙Pを搬送する左右方向に移動することができ、カセット本体40に積載されている複数枚の用紙Pに接触する。より詳細には、ガイド44は、左右方向に垂直な面であって、右側を向く面を有しており、左右方向に移動可能に構成されている。ガイド44は、カセット本体40に積載されている複数枚の用紙Pに左方向から接触して、カセット本体40の右側の側壁と共に複数枚の用紙Pを左右方向から挟む。
【0019】
押し上げ板46は、カセット本体40の底面上に設けられている板状部材であり、図2に示すように、カセット本体40に積載されている複数枚の用紙Pを上方に押し上げる。より詳細には、押し上げ板46は、第1部46a及び第2部46bにより構成されているT字状の板である。第1部46aは、図2に示すように、カセット本体40の右側の側面に沿って前後方向に延在している長方形状の板である。第2部46bは、第1部46aの前後方向の中点から左方向に向かって延在している長方形状の板である。そして、押し上げ板46は、第2部46bの左端を中心として上下方向に揺動可能にカセット本体40に取り付けられている。また、押し上げ板46は、図示しない弾性体により上側に付勢されている。これにより、押し上げ板46上に積載された複数枚の用紙Pは、図3に示すように、押し上げ板46により上側に押し上げられる。その結果、複数枚の用紙Pの内の最も上側の用紙Pは、給紙ローラ17に接触する。よって、給紙ローラ17は、複数枚の用紙Pの内の最も上側の用紙Pを右側に搬送することが可能である。
【0020】
ところで、カセット16には、以下に説明するように、複数枚の用紙Pが積載された箱が積載されてもよい。図4は、箱50の外観斜視図である。図5は、複数枚の用紙Pを収容している箱50が積載されたカセット16を前側から平面視した図である。
【0021】
箱50は、図4に示すように、上面が開口している直方体状の箱であり、側面部52及び底面部54を有している。側面部52は、T字をなす4つの側面52a〜52dにより構成されている。
【0022】
側面52aは、右側の側面であり、水平部53a及び垂直部53bにより構成されている。水平部53aは、前後方向に延在している長方形状の板である。垂直部53bは、水平部53aの前後方向の中点から下側に向かって延在している長方形状の板である。また、水平部53a及び垂直部53bには、上下方向に延在しているスリットSL1が設けられている。
【0023】
側面52bは、左側の側面であり、水平部53c及び垂直部53dにより構成されている。水平部53cは、前後方向に延在している長方形状の板である。垂直部53dは、水平部53cの前後方向の中点から下側に向かって延在している長方形状の板である。また、水平部53c及び垂直部53dには、上下方向に延在しているスリットSL2が設けられている。
【0024】
側面52cは、後ろ側の側面であり、水平部53e及び垂直部53fにより構成されている。水平部53eは、左右方向に延在している長方形状の板である。垂直部53fは、水平部53eの左右方向の中点から下側に向かって延在している長方形状の板である。また、水平部53e及び垂直部53fには、上下方向に延在しているスリットSL3が設けられている。
【0025】
側面52dは、前側の側面であり、水平部53g及び垂直部53hにより構成されている。水平部53gは、左右方向に延在している長方形状の板である。垂直部53hは、水平部53gの左右方向の中点から下側に向かって延在している長方形状の板である。また、水平部53g及び水平部53hには、上下方向に延在しているスリットSL4が設けられている。
【0026】
底面部54は、底面54a及び突起54b〜54eを有している。底面54aは、長方形状の板である。突起54bは、底面54aの右側の辺の中点から右方向に突出しており、スリットSL1に挿入されている。突起54cは、底面54aの左側の辺の中点から左方向に突出しており、スリットSL2に挿入されている。突起54dは、底面54aの後ろ側の辺の中点から後ろ方向に突出しており、スリットSL3に挿入されている。突起54eは、底面54aの前側の辺の中点から前方向に突出しており、スリットSL4に挿入されている。以上のように構成された底面部54は、突起54b〜54eがスリットSL1〜SL4内を上下方向に移動できるので、側面部52に対して上下方向に移動することが可能である。更に、底面部54は、水平面に対して傾斜した姿勢をとることも可能である。
【0027】
以上のように構成された箱50は、複数枚の用紙Pを収容することができる。より詳細には、上側から平面視したときに底面部54のサイズと同じサイズの複数枚の用紙Pが、底面部54上に積載される。例えば、箱50は、画像形成装置1外に設置される。そして、箱50には、裏紙が投入される。そして、裏紙を用紙Pとして利用する場合には、用紙Pを収容している箱50は、図5に示すように、カセット16に積載される。以下に、図5を参照しながら、複数枚の用紙Pを収容している箱50がカセット16に積載される様子について説明する。
【0028】
複数枚の用紙Pを収容している箱50は、カセット本体40上に積載される。この際、ガイド42a,42bは、カセット本体40に積載されている箱50に前後方向から接触して箱50を挟む。また、ガイド44は、カセット本体40に積載されている箱50に左方向から接触して、カセット本体40の右側の側壁と共に箱50を左右方向から挟む。更に、押し上げ板46は、図示しない弾性体により上側に付勢されている。これにより、押し上げ板46上に積載された箱50の底面部54は、図5に示すように、押し上げ板46により上側に押し上げられる。その結果、底面部54上に積載されている複数枚の用紙Pの内の最も上側の用紙Pは、給紙ローラ17に接触する。よって、給紙ローラ17は、箱50に収容されている複数枚の用紙Pの内の最も上側の用紙Pを右側に搬送することが可能である。
【0029】
以上のように、カセット16は、複数枚の用紙P又は複数枚の用紙Pを収容している箱50を収容することができる。以下では、カセット16に積載される複数枚の用紙P又は複数枚の用紙Pを収容している箱50を総称して積載物と呼ぶ。また、複数枚の用紙Pが積載物としてカセット16に積載されているモードを通常モードと呼び、複数枚の用紙Pを収容している箱50が積載物としてカセット16に積載されているモードを裏紙モードと呼ぶ。
【0030】
レジストローラ対19は、図1に示すように、給紙ローラ17により搬送されてきた用紙Pにトナー画像が印刷部3において2次転写されるように、タイミングを調整しながら用紙Pを搬送する。
【0031】
印刷部3は、カセット16から供給されてくる用紙Pにトナー画像を形成し、光走査装置6、転写部8(8Y,8M,8C,8K)、転写ベルト11、駆動ローラ12、従動ローラ13、2次転写ローラ14及び作像ユニット22(22Y,22M,22C,22K)を含んでいる。また、作像ユニット22(22Y,22M,22C,22K)は、感光体ドラム4(4Y,4M,4C,4K)、帯電器5(5Y,5M,5C,5K)、現像装置7(7Y,7M,7C,7K)及びクリーナー9(9Y,9M,9C,9K)を含んでいる。
【0032】
感光体ドラム4(4Y,4M,4C,4K)は、円筒形状をなしており、図1において時計回りに回転させられる。帯電器5(5Y,5M,5C,5K)は、感光体ドラム4(4Y,4M,4C,4K)の周面を帯電させる。光走査装置6は、制御部30の制御により、感光体ドラム4(4Y,4M,4C,4K)の周面に対してビームB(BY,BM,BC,BK)を走査する。これにより、感光体ドラム4(4Y,4M,4C,4K)の周面には静電潜像が形成される。
【0033】
現像装置7(7Y,7M,7C,7K)は、感光体ドラム4(4Y,4M,4C,4K)に静電潜像に基づくトナー画像を現像する。
【0034】
転写ベルト11は、駆動ローラ12と従動ローラ13との間に張り渡されている。転写部8は、転写ベルト11の内周面に対向するように配置されており、感光体ドラム4に形成されたトナー画像を転写ベルト11に1次転写する役割を果たす。クリーナー9は、1次転写後に感光体ドラム4の周面に残存しているトナーを回収する。駆動ローラ12は、中間転写ベルト駆動部(図1には記載せず)により回転させられることにより、転写ベルト11を矢印αの方向に駆動させる。これにより、転写ベルト11は、トナー画像を2次転写ローラ14まで搬送する。
【0035】
2次転写ローラ14は、転写ベルト11と対向し、ドラム形状をなしている。そして、2次転写ローラ14は、転写電圧が印加されることにより、転写ベルト11との間を通過する用紙Pに対して、転写ベルト11が担持しているトナー画像を2次転写する。
【0036】
トナー画像が2次転写された用紙Pは、定着装置20に搬送される。定着装置20は、用紙Pに対して加熱処理及び加圧処理を施すことにより、トナー画像を用紙Pに定着させる。排紙ローラ対21は、定着装置20から搬送されてきた用紙Pを排紙トレイ23に排出する。排紙トレイ23には、印刷済みの用紙Pが載置される。
【0037】
検知部34,36は、用紙Pのサイズを検知する。より詳細には、検知部34は、積載物の幅(前後方向の大きさ)を検知する。本実施形態では、検知部34は、カセット本体40に設けられており、ガイド42a,42bの位置に基づいて積載物の幅を検知する。検知部36は、積載物の長さ(左右方向の大きさ)を検知する。本実施形態では、検知部36は、カセット本体40に設けられており、ガイド44の位置に基づいて積載物の長さを検知する。
【0038】
制御部30は、例えば、CPUにより構成され、画像形成装置1全体の動作を制御する。また、制御部30は、通常モードでは、検知部34,36が検知した積載物のサイズをカセット16に積載されている用紙Pのサイズと認識し、裏紙モードでは、検知部34,36が検知した積載物のサイズよりも小さなサイズを箱50に収容されている用紙Pのサイズと認識する。記憶部32は、メモリやハードディスク等により構成され、表1に示すテーブルを記憶している。表1は、箱50のサイズと箱50に収容されている用紙Pのサイズとが対応付けられた表である。
【0039】
【表1】

【0040】
制御部30は、裏紙モードでは、検知部34,36が検知した積載物のサイズを箱50のサイズと判断し、箱50のサイズに対応する用紙Pのサイズを表1のテーブルに基づいて認識する。
【0041】
タッチパネル38は、入力部と表示部とを備えた装置である。ユーザは、タッチパネル38に触れることにより、画像形成装置1を操作することができる。本実施形態では、ユーザがタッチパネル38を操作することにより、通常モードと裏紙モードとが切り替えられる。
【0042】
(画像形成装置の動作)
以下に、画像形成装置1において、制御部30が用紙Pのサイズを認識する動作について説明する。図6は、用紙Pのサイズが認識される際に制御部30が行う動作を示したフローチャートである。
【0043】
まず、制御部30は、カセット16に積載物が積載されているか否かを判定する(ステップS1)。積載物の有無の検知は、例えば、カセット16に設けられているセンサ(図示せず)からの出力に基づいて行われる。積載物が積載されている場合には、本処理はステップS2に進む。積載物が積載されていない場合には、本処理は終了する。
【0044】
積載物が積載されている場合、制御部30は、検知部34,36から積載物のサイズ(長さ及び幅)を取得する(ステップS2)。そして、制御部30は、用紙Pの積載状態が通常モードであるのか裏紙モードであるのかを判定する(ステップS3)。通常モードである場合には、本処理はステップS4に進む。裏紙モード度である場合には、本処理はステップS5に進む。
【0045】
通常モードである場合、制御部30は、積載物のサイズを用紙Pのサイズであると認識する(ステップS4)。この後、本処理は終了する。
【0046】
裏紙モードである場合、制御部30は、表1のテーブルを参照する(ステップS5)。そして、制御部30は、ステップS2において取得した積載物のサイズを箱50のサイズと判断し、テーブルに基づいて、箱50のサイズに対応する用紙Pのサイズを認識する(ステップS6)。この後、本処理は終了する。
【0047】
(効果)
以上のように構成された画像形成装置1によれば、通常モード及び裏紙モードのいずれにおいても用紙Pのサイズを検知できる。より詳細には、画像形成装置1では、検知部34,36は、カセット16に積載されている積載物のサイズを検知する。ここで、積載物が用紙Pである場合と、積載物が用紙Pを収容している箱50である場合との間で、用紙Pのサイズが同じであっても、検知部34,36が検知する積載物のサイズは異なる。そこで、制御部30は、用紙Pの積載状態が、カセット16に用紙Pが積載物として積載されている通常モードであるのか、カセット16に用紙Pを収容している箱50が積載物として積載されている裏紙モードであるのかを判定する。更に、制御部30は、通常モードでは、検知部34,36が検知した積載物のサイズをカセット16に積載されている用紙Pのサイズと認識し、裏紙モードでは、検知部34,36が検知した積載物のサイズよりも小さなサイズを箱50に収容されている用紙Pのサイズと認識する。これにより、制御部30は、通常モード及び裏紙モードのいずれにおいても用紙Pのサイズを検知することが可能となる。
【0048】
(その他の実施形態)
なお、本発明に係る画像形成装置は、前記実施形態に示した画像形成装置1に限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
【0049】
例えば、画像形成装置1において、通常モードと裏紙モードとの切り替えは、タッチパネル38により行われているが、カセット16内に設けられているセンサの検知結果により行われてもよい。より詳細には、カセット16には、箱50を検知するセンサが設けられる。センサが箱50を検知した場合には、制御部30は裏紙モードであると判断する。一方、センサが箱50を検知しなかった場合には、制御部30は通常モードであると判断する。これにより、通常モードと裏紙モードとの切り替えの際に、ユーザの入力が不要となる。
【0050】
なお、画像形成装置1に用いられる用紙Pのサイズの合わせて複数種類のサイズの箱50が準備される。
【0051】
なお、前記実施形態では、用紙Pを収容している箱50がカセット16に積載されるモードを裏紙モードと呼んでいるが、箱50に収容されている用紙Pは必ずしも裏紙である必要はない。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、画像形成装置に有用であり、特に、印刷媒体がカセットに積載される第1のモード及び印刷媒体を収容している箱がカセットに積載される第2のモードのいずれにおいても印刷媒体のサイズを検知できる点において優れている。
【符号の説明】
【0053】
1 画像形成装置
16 カセット
17 給紙ローラ
30 制御部
32 記憶部
34,36 検知部
38 タッチパネル
40 カセット本体
42a,42b,44 ガイド
46 押し上げ板
50 箱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
積載物が積載されるカセットと、
前記積載物のサイズを検知する検知手段と、
前記積載物が印刷媒体である第1のモードでは、前記検知手段が検知した該積載物のサイズを前記カセットに積載されている印刷媒体のサイズと認識し、該積載物が印刷媒体を収容している箱である第2のモードでは、該検知手段が検知した該積載物のサイズよりも小さなサイズを該箱に収容されている印刷媒体のサイズと認識する制御手段と、
を備えていること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記箱のサイズと該箱に収容されている印刷媒体のサイズとを対応付けて記憶している記憶手段を、
更に備えており、
前記制御手段は、前記第2のモードでは、前記検知手段が検知した前記積載物のサイズを前記箱のサイズと判断し、該箱のサイズに対応する印刷媒体のサイズを認識すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1のモードと前記第2のモードとを切り替える切り替え手段を、
更に備えていること、
を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記カセットに積載されている印刷媒体又は該カセットに積載されている前記箱に収容されている印刷媒体を搬送する搬送手段を、
更に備えていること、
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記カセットは、
前記搬送手段が印刷媒体を搬送する搬送方向に移動することができ、前記積載物に接触する第1のガイドと、
前記搬送方向に直交する幅方向に移動することができ、前記積載物に接触する第2のガイドと、
を含んでおり、
前記検知手段は、前記第1のガイド及び前記第2のガイドの位置に基づいて、前記積載物のサイズを検知していること、
を特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−162357(P2012−162357A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−23945(P2011−23945)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】