説明

画像形成装置

【課題】一方側において無端ベルトが対向される感光体に対して、他方側から現像カートリッジが対向される構成において、一方側から、現像カートリッジを装置本体に対して容易に着脱させることができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】
各色に対応する感光ドラム20に上側から中間転写ベルト30が接触され、各感光ドラム20の下側に、現像ローラ23を有する現像カートリッジ22が配置されるプリンタ1において、本体ケーシング2に対して引き出し可能に設けられるプロセスユニット15に、感光ドラム20を、各現像ローラ23に対向される対向位置と、現像ローラ23から退避される退避位置とに移動可能に設け、本体ケーシング2からプロセスユニット15を引き出した後、各感光ドラム20を退避位置に配置させて、各現像カートリッジ22をプロセスユニット15に対して、上側から着脱させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式が採用される画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式のカラープリンタとして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応して設けられる4つの感光ドラムを備えるカラープリンタが知られている。
【0003】
このようなカラープリンタとして、例えば、感光ドラムと現像ユニット(現像ローラ、第1供給ローラ、第2供給ローラ、層厚規制ブレードおよびトナー収容部から構成されている)とを有し、水平方向に並列配置される各色のプロセスカートリッジと、各プロセスカートリッジを一体的に支持し、本体ケースから前方に引き出し可能な支持フレームと、各プロセスカートリッジの感光ドラムに上から接触されるように水平方向に延びる中間転写ベルトと、中間転写ベルトに水平方向一方から接触される2次転写ローラとを備えるカラー複合機が提案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0004】
このプリンタでは、支持フレームを本体ケースから前方に引き出した状態で、各プロセスカートリッジを支持フレームに対して着脱させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−157135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかるに、上記した特許文献1に記載のカラー複合機では、各プロセスカートリッジは、感光ドラムと現像ユニットとを一体的に備えている。
【0007】
ここで、一般に、感光ドラムは、トナーを再充填する頻度よりも低い頻度で交換が必要となる。そのため、感光ドラムを交換せずに、現像ユニットのみを交換することが要求される場合がある。
【0008】
しかし、上記した特許文献1に記載のカラー複合機では、感光ドラムは、プロセスカートリッジの上端部に支持されており、現像ユニットは、感光ドラムの下側に配置されている。
【0009】
そのため、支持フレームから現像ユニットのみを上下方向に着脱させることが困難である。
【0010】
そこで、本発明の目的は、一方側において無端ベルトが対向される感光体に対して、他方側から現像カートリッジが対向される構成において、一方側から、現像カートリッジを装置本体に対して容易に着脱させることができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した目的を達成するため、本発明は、画像形成装置であって、装置本体と、互いに間隔を隔てて並列配置され、現像剤像を担持する複数の感光体と、各前記感光体の並列方向に延び、各前記感光体に一方側から対向される無端ベルトと、前記感光体に供給される現像剤を担持する現像剤担持体を有し、各前記感光体に他方側から対向される複数の現像カートリッジとを備え、前記無端ベルトと各前記感光体とは、互いに近接される第1相対配置と、互いに離間される第2相対配置とに相対的に移動可能であり、各前記感光体は、前記第2相対配置において、各前記現像剤担持体に対向される対向位置と、各前記現像剤担持体から退避される退避位置とに移動可能であり、前記現像カートリッジは、前記無端ベルトと各前記感光体とが前記第2相対配置に配置され、各前記感光体が前記退避位置に配置されているときに、前記一方側から前記装置本体に装着、または、前記装置本体から前記一方側へ離脱されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、各感光体は、無端ベルトと各感光体とが互いに離間される第2相対配置において、各現像剤担持体に対向される対向位置と、各現像剤担持体から退避される退避位置とに移動可能に構成されている。
【0013】
これにより、無端ベルトと各感光体とが第2相対配置に配置されているときに、各感光体を退避位置に配置させれば、感光体の退避によって現像カートリッジの一方側に形成される空間を利用して、現像カートリッジを、一方側から装置本体に装着、または、装置本体から一方側へ離脱させることができる。
【0014】
そのため、感光体を対向位置から退避位置へ移動させるだけで、一方側から、現像カートリッジを装置本体に対して容易に着脱させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の画像形成装置の第1実施形態としてのプリンタを示す中央断面図である。
【図2】図1に示すプロセスユニットの右前側から見た斜視図であって、ドラムフレームの一部を取り除いた状態を示す。
【図3】図1に示すプロセスカートリッジの着脱を説明する説明図であって、本体ケーシングからプロセスユニットを引き出した状態を示す。
【図4】図3に続いて、図1に示すプロセスカートリッジの着脱を説明する説明図であって、プロセスユニットから現像カートリッジを引き抜いた状態を示す。
【図5】現像カートリッジの着脱動作に対するLEDカバーの連動を説明する説明図であって、プロセスユニットの中央断面図であり、(a)は、現像カートリッジが装着され、LEDカバーが開位置に配置されている状態を示し、(b)は、現像カートリッジが離脱され、LEDカバーが閉位置に配置されている状態を示す。
【図6】現像カートリッジの着脱動作に対するLEDカバーの連動を説明する説明図であって、プロセスユニットの正面から見た断面図であり、(a)は、現像カートリッジが装着され、LEDカバーが開位置に配置されている状態を示し、(b)は、現像カートリッジが離脱され、LEDカバーが閉位置に配置されている状態を示す。
【図7】プリンタの第2実施形態を説明する説明図であって、(a)は、現像カートリッジが装着され、LEDカバーが開位置に配置されている状態を示し、(b)は、現像カートリッジが離脱され、LEDカバーが閉位置に配置されている状態を示す。
【図8】プリンタの第3実施形態を説明する説明図であって、プロセスユニットが本体ケーシングに装着され、現像カートリッジの把持部材が下側へ退避している状態を示す。
【図9】プリンタの第3実施形態を説明する説明図であって、プロセスユニットが本体ケーシングから引き出され、現像カートリッジの把持部材が上側へ退避している状態を示す。
【図10】プリンタの第4実施形態を説明する説明図であって、トップカバーが開位置に配置された状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
1.プリンタの全体構成
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのプリンタ1は、横置きタイプの中間転写型カラープリンタである。
【0017】
また、プリンタ1は、装置本体の一例としての本体ケーシング2と、本体ケーシング2の上に設けられ、原稿の画像情報を読み取るフラットベッドスキャナ3とを一体的に備える複合機である。
【0018】
プリンタ1は、本体ケーシング2内において、用紙Pを給紙するための給紙部4と、給紙された用紙Pに画像を形成するための画像形成部5とを備えている。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2は、給紙部4および画像形成部5を収容する側面視略矩形状のボックス形状に形成されており、その一方側壁には、本体開口部6が形成されており、フロントカバー7が、その下端部を支点として揺動されることにより、本体開口部6を閉鎖(図1参照)または開放(図3参照)する。
【0019】
なお、以下の説明において、フロントカバー7が設けられる側(図1における紙面左側)を前側とし、その反対側(図1における紙面右側)を後側とする。また、プリンタ1を前側から見たときを左右の基準とする。すなわち、図1の紙面手前側が右側であり、紙面奥側が左側である。
(2)給紙部
給紙部4は、用紙Pを収容する給紙トレイ8を備えている。給紙トレイ8は、本体ケーシング2内の底部に着脱自在に装着されている。
【0020】
また、給紙部4には、給紙トレイ8の後端部上側に配置されるピックアップローラ10と、ピックアップローラ10の後側に配置される給紙ローラ11と、給紙ローラ11の下側に対向配置される給紙パッド12と、給紙ローラ11に後側から接触される上下1対のピンチローラ13と、給紙ローラ11の上側に配置され、互いに前後方向に対向される1対のレジストローラ14とが設けられている。
【0021】
そして、給紙トレイ8上の用紙Pは、ピックアップローラ10の回転により、給紙ローラ11と給紙パッド12との間に送られ、給紙ローラ11の回転により1枚ずつ捌かれる。その後、捌かれた用紙Pは、給紙ローラ11の回転により、給紙ローラ11と各ピンチローラ13との間を順次通過するように、上側の両レジストローラ14間に向けて給紙され、レジストローラ14の回転により、所定のタイミングで、画像形成部5(中間転写ベルト30(後述)と二次転写ローラ27(後述)との間)に供給される。
(3)画像形成部
画像形成部5は、給紙部4の上側に配置されており、移動部材の一例としてのプロセスユニット15、各色に対応する4つのLEDユニット16、転写ユニット17および定着ユニット18を備えている。
(3−1)プロセスユニット
プロセスユニット15は、前後方向に投影したときにピックアップローラ10と重なるように、ピックアップローラ10の前側において、給紙トレイ8に上側から対向配置され、本体ケーシング2内に装着される装着位置(図1参照)と、本体ケーシング2から引き出される引出位置(図3参照)とに、前後方向に沿ってスライド可能に設けられている。
【0022】
プロセスユニット15が装着位置に配置されているときには、中間転写ベルト30(後述)と各感光ドラム20(後述)とは、互いに近接される第1相対配置に配置され、プロセスユニット15が引出位置に配置されているときには、中間転写ベルト30(後述)と各感光ドラム20(後述)とは、互いに離間される第2相対配置に配置されている。
【0023】
また、プロセスユニット15は、各色に対応する4つの感光体の一例としての感光ドラム20と、各感光ドラム20に対応する4つのスコロトロン型帯電器21と、各感光ドラム20に対応する4つの現像ユニットの一例としての現像カートリッジ22とを保持している。
【0024】
各感光ドラム20は、左右方向に長手の略円筒形状に形成されており、左右に沿って設けられている。また、各感光ドラム20は、前後方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。具体的には、前側から後側に向かって、ブラック感光ドラム20K、イエロー感光ドラム20Y、マゼンタ感光ドラム20Mおよびシアン感光ドラム20Cが、順次配置されている。
【0025】
各スコロトロン型帯電器21は、対応する感光ドラム20の後側において、対応する感光ドラム20に間隔を隔てて対向配置されている。
【0026】
各現像カートリッジ22は、対応する感光ドラム20の前下側に対向配置されている。また、各現像カートリッジ22は、前後方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。また、各現像カートリッジ22は、現像剤担持体の一例としての現像ローラ23を備えている。
【0027】
現像ローラ23は、現像カートリッジ22の上端において、上側から露出されるように回転可能に支持されており、感光ドラム20に対して下側から接触されている。
【0028】
なお、現像カートリッジ22は、現像ローラ23にトナーを供給する供給ローラ24、現像ローラ23に供給されたトナーの厚みを規制する層厚規制ブレード25を備えている。また、各現像カートリッジ22には、供給ローラ24の前側において、各色に対応する現像剤の一例としてのトナーが収容されている。
(3−2)LEDユニット
各LEDユニット16は、対応する現像カートリッジ22の後側において、対応する感光ドラム20に下側から対向するように設けられている。LEDユニット16は、所定の画像データに基づいて、対応する感光ドラム20の表面を露光する。
(3−3)転写ユニット
転写ユニット17は、ベルトユニット26と二次転写ローラ27とを備えている。
【0029】
ベルトユニット26は、プロセスユニット15の上側において、各感光ドラム20に上側から対向するように、前後方向に沿って配置されている。
【0030】
ベルトユニット26は、駆動ローラ28、従動ローラ29、無端ベルトの一例としての中間転写ベルト30、および、4つの一次転写ローラ31を備えている。
【0031】
駆動ローラ28および従動ローラ29は、前後方向に間隔を隔てて対向配置されている。
【0032】
中間転写ベルト30は、その下側部分が各感光ドラム20に接触されるように、駆動ローラ28および従動ローラ29の周りに掛け渡されている。また、中間転写ベルト30は、駆動ローラ28の駆動により、各感光ドラム20と接触する下側部分が前側から後側に向かって移動するように、周回移動されている。
【0033】
各一次転写ローラ31は、各感光ドラム20と、それぞれ中間転写ベルト30の下側部分を挟んで対向するように、設けられている。
【0034】
二次転写ローラ27は、ベルトユニット26の駆動ローラ28と、中間転写ベルト30を挟んで対向するように、ベルトユニット26の後側に設けられている。
(3−4)定着ユニット
定着ユニット18は、二次転写ローラ27の上側に配置され、加熱ローラ37、および、加熱ローラ37に対向する加圧ローラ38を備えている。
(3−5)画像形成動作
(3−5−1)現像動作
現像カートリッジ22内のトナーは、供給ローラ24に供給され、さらに、現像ローラ23に供給される。
【0035】
現像ローラ23に供給されたトナーは、現像ローラ23の回転に伴って、供給ローラ24と現像ローラ23との間で正極性に摩擦帯電され、層厚規制ブレード25によって厚さが規制されて、一定厚さの薄層として現像ローラ23の表面に担持される。
【0036】
一方、感光ドラム20の表面は、感光ドラム20の回転に伴って、スコロトロン型帯電器21により一様に正帯電された後、LEDユニット16により露光される。これにより、用紙Pに形成すべき画像に対応した静電潜像が感光ドラム20の表面に形成される。
【0037】
感光ドラム20がさらに回転すると、現像ローラ23の表面に担持され、かつ、正帯電されているトナーが、感光ドラム20の表面に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム20の静電潜像は可視像化され、感光ドラム20の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
(3−5−2)転写・定着動作
感光ドラム20の表面に反転現像により担持されたトナー像は、前側から後側へ移動される中間転写ベルト30の下側部分に順次、一次転写される。これにより、中間転写ベルト30にカラー画像が形成される。
【0038】
中間転写ベルト30に形成されたカラー画像は、中間転写ベルト30が二次転写ローラ27との対向位置を通過する間に、給紙部4から供給される用紙Pに、二次転写される。
【0039】
そして、用紙Pに転写されたカラー画像は、定着ユニット18において、用紙Pが加熱ローラ37と加圧ローラ38との間を通過する間に、加熱および加圧されることによって用紙Pに熱定着される。
(4)排紙
本体ケーシング2の上面には、用紙Pが排紙される排紙トレイ33が形成されている。また、本体ケーシング2の後側上端部には、排紙トレイ33よりも上側へ突出する排紙部39が形成されている。
【0040】
排紙部39には、排紙トレイ33よりも上側において、用紙Pを排紙する排紙口19が形成されている。また、排紙部39は、排紙口19内において、用紙Pを排紙トレイ33へ搬送する複数(3つ)の排紙ローラ32を備えている。
【0041】
そして、定着ユニット18においてトナー像が定着された用紙Pは、各排紙ローラ32によって、排紙トレイ33上に排紙される。
(5)フラットベッドスキャナ
フラットベッドスキャナ3は、排紙トレイ33の上方に間隔を隔てて、排紙部39の上端部に支持されている。フラットベッドスキャナ3では、原稿が押えカバー34とガラス面35との間に配置された後、CCDセンサ36がスライドすることにより、原稿の画像情報が読み取られる。
2.プロセスユニットの詳細
プロセスユニット15は、図1に示すように、ドロワフレーム41を備えている。
【0042】
ドロワフレーム41は、有底略矩形枠形状に形成され、支持機構42(図2参照)、ドラムユニット43、現像カートリッジ22、LEDユニット16、および、クリーニングユニットの一例としてのベルトクリーニングユニット44を保持している。
(1)支持機構
支持機構42は、ドロワフレーム41の左右両側壁の左右方向内側に対向配置されている。
【0043】
また、支持機構42は、図2に示すように、ドラムユニット43および現像カートリッジ22を支持する支持側板45と、各ドラムユニット43を退避位置(後述、図4参照)に保持する4つの保持部材46とを備えている。
【0044】
支持側板45は、前後方向に延びる側面視略矩形状に形成されている。また、支持側板45には、感光ドラム20を支持するドラム支持溝47と、ドラムユニット43を支持するユニット支持穴48と、現像カートリッジ22を支持するカートリッジ支持溝49とが形成されている。また、支持側板45は、保持部材46を支持する保持部材支持ボス50を備えている。
【0045】
ドラム支持溝47は、各感光ドラム20に対応するように、前後方向に互いに間隔を隔てて4つ並列配置されている。また、各ドラム支持溝47は、支持側板45の上端部から下側に向かって、上側が開放された側面視略U字形状に切り欠き形成されている。ドラム支持溝47は、感光ドラム20のフランジ部材56(後述)を受け入れ可能な溝幅(前後方向長さ)に形成されている。
【0046】
ユニット支持穴48は、支持側板45の上端部において、各ドラム支持溝47の後側に1つずつ設けられ、支持側板45を左右方向に貫通するように、側面視略円形状に形成されている。ユニット支持穴48は、ドラムユニット43のユニット支持ボス59(後述)を受け入れ可能な直径に形成されている。
【0047】
カートリッジ支持溝49は、各ドラム支持溝47の前側に1つずつ設けられている。また、各カートリッジ支持溝49は、支持側板45の上端部から下側に向かって、上側が開放された側面視略U字形状に切り欠き形成されている。カートリッジ支持溝49は、現像カートリッジ22のカートリッジ支持ボス66(後述)を受け入れ可能な溝幅(前後方向長さ)に形成されている。
【0048】
保持部材支持ボス50は、各カートリッジ支持溝49の下側に1つずつ設けられ、支持側板45の左右方向外面から左右方向外側へ突出する略円筒形状に形成されている。
【0049】
保持部材46は、前後方向に延び、その後端部において下側へ屈曲された側面視略L字形の平板形状に形成され、各感光ドラム20に対応するように、前後方向に互いに間隔を隔てて4つ並列配置されている。
【0050】
保持部材46には、感光ドラム20のシャフト57(後述)をガイドするガイド溝52と、支持側板45の保持部材支持ボス50が挿通される挿通穴51とが形成されている。また、保持部材46は、現像カートリッジ22のカートリッジ支持ボス66(後述)に当接される被当接部40を備えている。
【0051】
ガイド溝52は、保持部材46の後側半分において、保持部材46の外形形状に対応するように、側面視略L字形状に形成されている。詳しくは、ガイド溝52は、前後方向に略直線形状に延びる直線部分52Aと、直線部分52Aの後端部に連続して下側へ屈曲された屈曲部分52Bとを備えている。
【0052】
挿通穴51は、保持部材46の前端部において、保持部材46を左右方向に貫通するように、側面視略円形状に形成されている。
【0053】
被当接部40は、保持部材46の前端部において挿通穴51よりわずかに後端部側の上端部から左右方向内側へ延びる略矩形平板形状に形成されている。
【0054】
そして、保持部材46は、支持側板45の左右方向外側に間隔を隔てて配置され、その挿通穴51が保持部材支持ボス50に相対回転可能に挿通され、ねじにより固定されることにより、支持側板45に、その前端部を支点として揺動可能に支持されている。
(2)ドラムユニット
(2−1)ドラムユニットの構成
ドラムユニット43は、感光ドラム20とスコロトロン型帯電器21(図1参照)とを一体的に保持するユニットフレーム58を備えている。
【0055】
ユニットフレーム58は、左右方向に延び、前側が開放された略ボックス形状に形成されている。また、ユニットフレーム58の上側後端部には、ユニット支持ボス59が設けられている。
【0056】
ユニット支持ボス59は、ユニットフレーム58の左右方向外面から左右方向外側へ突出する略円筒形状に形成されている。ユニット支持ボス59の外径は、ユニット支持穴48の直径よりも小径である。
【0057】
感光ドラム20は、ユニットフレーム58の前端部に回転可能に支持されており、素管55と、左右1対のフランジ部材56と、シャフト57を備えている。
【0058】
素管55は、左右方向に延びる略円筒形状に形成されている。素管55の表面には感光層が設けられている。
【0059】
両フランジ部材56は、左右方向に延び、左右方向外側端部が閉鎖された略円柱形状に形成されている。
【0060】
両フランジ部材56は、素管55と中心軸線を共有するように、それぞれ、素管55の左右方向両端部に相対回転不能に内嵌されている。また、両フランジ部材56は、それぞれ、ユニットフレーム58に回転可能に支持されている。
【0061】
シャフト57は、左右方向に延びる略円柱形状に形成されている。また、シャフト57は、素管55と中心軸線を共有し、フランジ部材56の左右方向外側端部から左右方向外側へ突出するように、フランジ部材56に相対回転不能に挿通されている。シャフト57の外径は、保持部材46のガイド溝52の溝幅よりも小径に形成されている。また、シャフト57は、連結部材54(図4参照)を介してユニット支持ボス59に連結されている。
【0062】
なお、スコロトロン型帯電器21は、ユニットフレーム58の後端部に支持されている(図1参照)。
【0063】
そして、ドラムユニット43は、ユニットフレーム58のユニット支持ボス59が支持側板45のユニット支持穴48に相対回転可能に挿通され、ねじにより固定されることにより、支持側板45に、ユニット支持ボス59を支点として回動可能に支持されている。
【0064】
また、感光ドラム20のシャフト57は、保持部材46のガイド溝52に挿通されている。
【0065】
そして、ドラムユニット43は、図2および図5(a)に示すように、現像カートリッジ22がドロワフレーム41に装着されているときには、感光ドラム20のフランジ部材56が支持側板45のドラム支持溝47に嵌合され、感光ドラム20が現像ローラ23に上側から対向される対向位置に配置されている。
【0066】
このとき、保持部材46は、前後方向に傾倒されており、感光ドラム20のシャフト57は、保持部材46のガイド溝52の前端部に挿通されている。
(2−2)ドラムユニットの揺動
ドラムユニット43は、感光ドラム20が下側から押圧されることにより、フランジ部材56とドラム支持溝47との嵌合が解除され、ユニット支持ボス59を支点として右側面視時計回りに回動される。
【0067】
同時に、保持部材46は、感光ドラム20のシャフト57によって上側へ押圧され、保持部材支持ボス50を支点として右側面視反時計回りに回動されて、上側へ向かうに従って後側へ傾斜するように起立される。
【0068】
このとき、感光ドラム20のシャフト57は、保持部材46のガイド溝52の直線部分52Aにガイドされるように、ガイド溝52内を後側へ移動される。つまり、ガイド溝52の直線部分52Aは、ドラムユニット43の対向位置と退避位置(後述、図4参照)とへの移動を案内する案内部として機能する。
【0069】
そして、図4に示すように、シャフト57がガイド溝52の後端部に配置されるまでドラムユニット43が回動されると、保持部材46は、前下側と後上側とに向かって延びるように起立される。
【0070】
なお、保持部材46が起立されたときには、ガイド溝52の屈曲部分52Bは、ほぼ前後方向に延びており、被当接部40は、左右方向に投影したときにカートリッジ支持溝49の下端部に重なっている。
【0071】
そして、さらにドラムユニット43が回動されると、シャフト57は、ガイド溝52の屈曲部分52B内に嵌合される。
【0072】
これにより、図4および図5(b)に示すように、ドラムユニット43は、現像カートリッジ22の上側から後上側へ退避され、感光ドラム20が現像ローラ23から退避される退避位置に配置される。
【0073】
また、ドラムユニット43は、シャフト57が屈曲部分52Bの前側の溝壁に後上側から当接されることにより、その右側面視反時計回りへの回動が規制される。つまり、ガイド溝52の屈曲部分52Bは、感光ドラム20を退避位置に係止する係止部として機能する。
【0074】
なお、ドラムユニット43を退避位置から対向位置へ回動させるには、保持部材46を右側面視時計回りに回動させて、シャフト57の屈曲部分52Bに対する嵌合を解除し、シャフト57を直線部分52Aに嵌合させる。
【0075】
すると、ドラムユニット43は、その自重により右側面視反時計回りに回動されて、対向位置に配置される。
(3)現像カートリッジ
現像カートリッジ22は、図1および図4に示すように、ドロワフレーム41に着脱可能に支持されており、現像ローラ23、供給ローラ24および層厚規制ブレード25を支持し、トナーを収容するカートリッジフレーム61を備えている。
【0076】
カートリッジフレーム61は、左右方向に延びる略ボックス形状に形成されている。カートリッジフレーム61には、その前側上端部において左右方向に延びる平面視略矩形状の開口62が形成されている。開口62内には、現像ローラ23が支持されている。
【0077】
また、カートリッジフレーム61は、把持部材の一例としての取っ手63とカートリッジ支持部64とを備えている
取っ手63は、カートリッジフレーム61の左右方向略中央の上端部から上側へ向かって延びる略アーチ形状に形成されている。
【0078】
カートリッジ支持部64は、延出部65と、干渉部材の一例としてのカートリッジ支持ボス66とを備えている。
【0079】
延出部65は、カートリッジフレーム61の左右方向外側端部の上端部から上側へ向かって延びる略杆形状に形成されている。
【0080】
カートリッジ支持ボス66は、延出部65の上端部から左右方向外側に延びる略円柱形状に形成されている。また、カートリッジ支持ボス66の外径は、カートリッジ支持溝49の溝幅(前後方向長さ)よりも短い。
(4)LEDユニット
各LEDユニット16は、図5に示すように、ドロワフレーム41の左右方向両側壁間に架設されるLEDアレイ支持部材71と、LEDアレイ支持部材71に支持される露光部材の一例としてのLEDアレイ72と、LEDアレイ72を被覆する被覆部材の一例としてのLEDカバー77と、LEDカバー77を移動させる変位部材84とを備えている。
(4−1)LEDアレイ支持部材およびLEDアレイ
LEDアレイ支持部材71は、支持ビーム73と、LEDアレイ収容部74とを備えている。
【0081】
支持ビーム73は、左右方向に延びる略円柱形状に形成されている。また、支持ビーム73は、ドロワフレーム41の両側板間に架設されている。
【0082】
LEDアレイ収容部74は、左右方向に長手の有底略矩形枠形状に形成され、その底壁において支持ビーム73に連結されている。LEDアレイ収容部74の前後方向および左右方向の内寸は、それぞれ、LEDアレイ72の前後方向および左右方向の外寸とほぼ同じ(わずかに長い)である。
【0083】
LEDアレイ72は、左右方向に延びる略杆形状に形成され、左右方向に並列配置される多数のLEDを一体的に保持している。LEDアレイ72の左右方向長さは、感光ドラム20の左右方向長さよりも短く、感光ドラム20の通紙領域(用紙Pと接触される領域)の左右方向長さよりも長い。
【0084】
また、LEDアレイ72の左右方向両端部には、LEDアレイ72を感光ドラム20に対して位置決めする突出部材の一例としてのLED位置決め部材75が設けられている。
【0085】
LED位置決め部材75は、略円板形状のころであって、LEDアレイ72の左右方向両端縁において、上側に向かってわずかに突出するように設けられている。LED位置決め部材75は、感光ドラム20に下側から当接されている。これにより、LED位置決め部材75は、LEDアレイ72を、感光ドラム20に対して間隔(LED位置決め部材75の突出長さに相当する間隔)を隔てて対向するように位置決めしている。
【0086】
そして、LEDアレイ72は、その下端部において、LEDアレイ収容部74の上端部に相対移動可能に収容され、圧縮ばね76により、LEDアレイ収容部74の底壁に弾性的に支持されている。
【0087】
詳しくは、圧縮ばね76は、一端がLEDアレイ収容部74の底壁に連結され、他端がLEDアレイ72の下端部に連結されている。これにより、LEDアレイ72は、LEDアレイ収容部74の底壁に対して、圧縮ばね76を介して弾性的に支持されている。
(4−2)LEDカバーおよび変位部材
LEDカバー77は、LEDアレイ72を被覆する被覆部78と、LEDカバー77をLEDアレイ支持部材71に支持する支持杆79と、LEDカバー77に駆動力を入力する駆動ギヤ80とを一体的に備えている。
【0088】
被覆部78は、左右方向に延びる平面視略平板形状に形成されている。被覆部78は、左右方向に投影したときに、上側に凸の略円弧形状を形成するように湾曲されている。
【0089】
支持杆79は、被覆部78の左右方向両端部から、被覆部78の径方向内側へ延びる略杆形状に形成されている。
【0090】
駆動ギヤ80は、左右方向に厚みを有する略円板形状に形成され、その周面にギヤ歯を有している。駆動ギヤ80は、その回転中心が支持杆79の径方向内側端部(遊端部)と重なるように、被覆部78および支持杆79の左右方向外側に相対回転不能に設けられている。
【0091】
そして、LEDカバー77は、被覆部78が上側に配置されるように、支持杆79の径方向内側端部(下端部)において、LEDアレイ支持部材71に回動可能に支持されている。
【0092】
LEDカバー77は、支持杆79の下端部を支点として、被覆部78がLEDアレイ72と感光ドラム20との間から退避される開位置(退避位置、図5(a)参照)と、被覆部78がLEDアレイ72と感光ドラム20との間においてLEDアレイ72を被覆する閉位置(被覆位置、図5(b)参照)とに回動される。
【0093】
変位部材84は、図5および図6に示すように、現像カートリッジ22の下端部に干渉する被係合部の一例としての干渉部81と、LEDカバー77の駆動ギヤ80に噛合する入力ギヤ82と、干渉部81を常には上側へ付勢する圧縮ばね83とを備えている。
【0094】
干渉部81は、左右方向に延びる平板形状に形成されており(図6参照)、現像カートリッジ22の下側に配置されている。
【0095】
入力ギヤ82は、干渉部81の後端部を中心とする側面視略扇形の部分円板形状に形成されており、干渉部81の左右方向両端部から連続して(図6参照)、約120°の中心角を形成するように後上側へ延びている。入力ギヤ82の円弧部分には、その周面において、駆動ギヤ80のギヤ歯に噛合するギヤ歯が形成されている。
【0096】
そして、変位部材84は、干渉部81の後端部において、ドロワフレーム41の底壁に回動可能に支持されている。
【0097】
これにより、変位部材84は、干渉部81がドロワフレーム41の底壁に沿って前後方向に延びる第2位置(図5(a)参照)と、干渉部81が前側へ向かうに従って上側へ向かうように傾斜される第1位置(図5(b)参照)とに移動可能である。
【0098】
また、変位部材84は、現像カートリッジ22がドロワフレームに41に装着されているときには、干渉部81が現像カートリッジ22の下端部によって上側から押圧されることにより、第1位置に配置されている。つまり、現像カートリッジ22の下端部は、変位部材84に上側から係合する係合部として機能する。
【0099】
変位部材84は、第1位置に配置されているときに、入力ギヤ82の後端部において、開位置に配置されるLEDカバー77の駆動ギヤ80に噛合されている。
【0100】
圧縮ばね83は、干渉部81と、ドロワフレーム41の底壁との間に介在され、一端が干渉部81の下面に接続されており、他端が現像カートリッジ22の底壁に接続されている。これにより、変位部材84は、常には、干渉部81の後端部を支点として右側面視時計回りに付勢されている。
【0101】
つまり、変位部材84は、常には、LEDカバー77を閉位置へ移動させるように、右側面視時計回りに付勢されている。
(4−3)LEDカバーの回動
図5(a)に示すように、LEDカバー77が開位置に配置されているときには、変位部材84は、第1位置に配置されており、被覆部78の前端部は、LED位置決め部材75の上端部の後側に配置されている。
【0102】
そして、図5(b)に示すように、変位部材84が、圧縮ばね83の付勢力により右側面視時計回りに回動されると、変位部材84の入力ギヤ82を介して、LEDカバー77の駆動ギヤ80に右側面視反時計回りの駆動力が入力され、駆動ギヤ80が右側面視反時計回りに回転される。
【0103】
すると、駆動ギヤ80からLEDカバー77に右側面視反時計回りの駆動力が入力され、LEDカバー77が開位置から右側面視反時計回りに回動される。
【0104】
LEDカバー77が開位置から右側面視反時計回りに回動されると、LEDカバー77の被覆部78の前端部は、LED位置決め部材75の上端部に後側から当接される。
【0105】
そして、さらにLEDカバー77が回動されると、被覆部78は、LED位置決め部材75の周面を下側へ押圧しながら前側へ移動される。
【0106】
これにより、LEDアレイ72が圧縮ばね76の付勢力に抗して下側へ退避されるとともに、LEDカバー77が閉位置に配置される。
【0107】
また、変位部材84が第1位置に配置され、LEDカバー77が閉位置に配置されている状態において、変位部材84が、圧縮ばね83の付勢力に抗して右側面視反時計回りに回動されると、変位部材84の入力ギヤ82を介して、LEDカバー77の駆動ギヤ80に右側面視時計回りの駆動力が入力され、駆動ギヤ80が右側面視時計回りに回転される。
【0108】
すると、駆動ギヤ80からLEDカバー77に右側面視時計回りの駆動力が入力され、LEDカバー77が閉位置から右側面視時計回りに回動される。
【0109】
LEDカバー77が閉位置から右側面視時計回りに回動されると、被覆部78が後側へ移動される。
【0110】
そして、被覆部78の前端部が、LED位置決め部材75の上端部から後側に退避されると、LEDカバー77が開位置に配置され、LEDアレイ72が圧縮ばね76の付勢力により上側へ進出される。
(5)ベルトクリーニングユニット
ベルトクリーニングユニット44は、図1に示すように、廃トナー収容部91と、掻き取りローラ92と、掻き取りブレード93と、ベルトクリーニングローラ94とを備えている。
【0111】
廃トナー収容部91は、上端部に開口95を有する略ボックス形状に形成されている。
【0112】
掻き取りローラ92は、廃トナー収容部91の開口95の上側において、開口95に対向配置されている。
【0113】
掻き取りブレード93は、前後方向に延びる略平板形状に形成され、その後端部(遊端部)が掻き取りローラ92に下側から接触されるように、その前端部(基端部)が、開口95の前側周縁部において、廃トナー収容部91に固定されている。
【0114】
ベルトクリーニングローラ94は、掻き取りローラ92に上側から接触されるように、ベルトクリーニングユニット44の上端部において、回転可能に支持されている。
【0115】
そして、ベルトクリーニングユニット44は、ベルトクリーニングローラ94が中間転写ベルト30の下側部分に下側から接触されるように配置されている。ベルトクリーニングユニット44は、中間転写ベルト30の表面に残存したトナーなどを、ベルトクリーニングローラ94によってクリーニングする。ベルトクリーニングローラ94に保持されたトナーは、一旦掻き取りローラ92に保持された後、掻き取りブレード93で掻き取られることにより、廃トナー収容部91内に収容される。
3.現像カートリッジの着脱
現像カートリッジ22を本体ケーシング2から離脱させるには、まず、図3に示すように、フロントカバー7を開放し、プロセスユニット15を前方に引き出して引出位置に配置させる。
【0116】
次いで、現像カートリッジ22の取っ手63を把持して、現像カートリッジ22をドロワフレーム41から上側へ引き抜く。
【0117】
すると、現像カートリッジ22の上側への移動に伴って、現像ローラ23が感光ドラム20を下側から押圧する。
【0118】
感光ドラム20を下側から押圧されると、上記したように、ドラムユニット43が、ユニット支持ボス59を支点として右側面視時計回りに回動される。
【0119】
そして、図4および図5(b)に示すように、現像カートリッジ22がさらに上側へ引き抜かれると、ドラムユニット43が、さらに右側面視時計回りに回動されて、現像カートリッジ22の上側から後上側へ退避されて退避位置に配置される。このとき、シャフト57がガイド溝52の屈曲部分52B内に嵌合されることにより、ドラムユニット43は、退避位置に係止される。
【0120】
そして、さらに現像カートリッジ22を上側へ引き抜くと、現像カートリッジ22は、ドラムユニット43が退避されることにより形成された空間を通過するように、上側へ離脱される。
【0121】
これにより、現像カートリッジ22の本体ケーシング2からの離脱が完了する。
【0122】
また、図5(b)に示すように、現像カートリッジ22が本体ケーシング2から離脱されると、現像カートリッジ22の下端部による干渉部81に対する押圧が解除される。
【0123】
すると、上記したように、変位部材84が、圧縮ばね83の付勢力により右側面視時計回りに回動され、LEDカバー77が開位置から閉位置に配置される。
【0124】
また、現像カートリッジ22を本体ケーシング2に装着するには、プロセスユニット15が引出位置に引き出され、ドラムユニット43が退避位置に係止された状態で、現像ローラ23が後側に配置されるとともに上側に向かって露出されるように、現像カートリッジ22の取っ手63を把持して、現像カートリッジ22を、ドラムユニット43の前側において、ドロワフレーム41の上側に位置決めする。
【0125】
そして、現像カートリッジ22のカートリッジ支持ボス66がドロワフレーム41のカートリッジ支持溝49に嵌合されるように、現像カートリッジ22を上側からドロワフレーム41に挿入する。
【0126】
すると、現像カートリッジ22の現像ローラ23がドロワフレーム41内に進入された後に、現像カートリッジ22のカートリッジ支持ボス66がドロワフレーム41のカートリッジ支持溝49に嵌合される。
【0127】
すると、カートリッジ支持ボス66がカートリッジ支持溝49の下端部に嵌合されたときに、カートリッジ支持ボス66が保持部材46の被当接部40に上側から当接される。
【0128】
カートリッジ支持ボス66が被当接部40に当接されると、保持部材46は、保持部材支持ボス50を支点として右側面視時計回りに回動される。
【0129】
すると、シャフト57の屈曲部分52Bに対する嵌合が解除され、シャフト57が直線部分52Aに嵌合される。つまり、屈曲部分52Bによるシャフト57の係止が解除される。
【0130】
すると、ドラムユニット43が、その自重により退避位置から右側面視反時計回りに回動されて、対向位置に配置される。
【0131】
これにより、現像カートリッジ22のプロセスユニット15への装着が完了する。
【0132】
また、現像カートリッジ22のプロセスユニット15に装着されると、上記し、図5(a)に示すように、変位部材84の干渉部81が現像カートリッジ22の下端部により上側から押圧され、変位部材84が、圧縮ばね83の付勢力に抗して右側面視反時計回りに回動される。
【0133】
すると、LEDカバー77が閉位置から右側面視時計回りに回動され、開位置に配置される。このとき、被覆部78は、現像カートリッジ22の着脱軌跡から退避されるように、後側へ移動される。
【0134】
そして、LEDカバー77が開位置に配置されると、LEDアレイ72が、圧縮ばね76の付勢力により上側へ進出され、LED位置決め部材75において、感光ドラム20に当接される。
4.作用効果
(1)このプリンタ1によれば、図5に示すように、各ドラムユニット43は、プロセスユニット15が引出位置に配置されているときに、各感光ドラム20が各現像ローラ23に対向される対向位置と、各感光ドラム20が各現像ローラ23から退避される退避位置とに回動される。
【0135】
これにより、プロセスユニット15が引出位置に配置されているときに、各ドラムユニット43を退避位置に配置させれば、感光ドラム20の退避によって現像カートリッジ22の上側に形成される空間を利用して、現像カートリッジ22を、上側からプロセスユニット15に装着、または、プロセスユニット15から上側へ離脱させることができる。
【0136】
そのため、ドラムユニット43を対向位置から退避位置へ回動させるだけで、現像カートリッジ22をプロセスユニット15に対して上側から容易に着脱させることができる。
(2)このプリンタ1によれば、図4に示すように、各ドラムユニット43を退避位置に保持する保持部材46を備えている。
【0137】
そのため、現像カートリッジ22をプロセスユニット15から離脱させたときに、各ドラムユニット43を退避位置に保持しておくことができる。
【0138】
その結果、現像カートリッジ22をプロセスユニット15に装着するときには、各ドラムユニット43を退避位置に移動させることなく、容易に、現像カートリッジ22をプロセスユニット15に装着することができる。
(3)このプリンタ1によれば、図4に示すように、ドラムユニット43のシャフト57が挿通される保持部材46のガイド溝52は、ドラムユニット43の対向位置と退避位置とへの移動を案内する直線部分52Aと、直線部分52Aに連続し、ドラムユニット43を退避位置に係止する屈曲部分52Bとを備えている。
【0139】
そのため、ドラムユニット43のシャフト57を、直線部分52Aにおいて案内した後、円滑に、屈曲部分52Bに係止することができる。
【0140】
その結果、ドラムユニット43を、対向位置から退避位置へ移動させた後、円滑に、退避位置に係止することができる。
(4)このプリンタ1によれば、図2および図4に示すように、現像カートリッジ22は、本体ケーシング2に装着されるときに保持部材46に干渉して、ガイド溝52の屈曲部分52Bによるドラムユニット43の係止を解除するカートリッジ支持ボス66を備えている。
【0141】
そして、ドラムユニット43は、現像カートリッジ22が本体ケーシング2から離脱されるときに、現像ローラ23に下側から押圧されることにより、対向位置から退避位置へ移動され、現像カートリッジ22が本体ケーシング2に装着されるときに、ガイド溝52の屈曲部分52Bによる係止が解除されることにより、退避位置から対向位置へ移動可能となる。
【0142】
そのため、現像カートリッジ22を離脱させる動作により、確実に、ドラムユニット43を退避位置に移動させることができるとともに、現像カートリッジ22を装着する動作により、確実に、ドラムユニット43を対向位置に移動させることができる。
(5)このプリンタ1によれば、図1および図3に示すように、各ドラムユニット43を保持し、本体ケーシング2に装着される装着位置と、本体ケーシング2から引き出される引出位置とに、前後方向に沿って移動可能なプロセスユニット15を備えている。
【0143】
そのため、プロセスユニット15を前側に引き出して、現像カートリッジ22をプロセスユニット15に対して着脱させる、いわゆるフロントアクセスを実現することができる。
【0144】
その結果、プリンタ1が上下方向に限られた空間に設置された場合でも、容易に、現像カートリッジ22をプロセスユニット15に対して着脱させることができる。
(6)このプリンタ1によれば、図1に示すように、プロセスユニット15に、中間転写ベルト30をクリーニングするベルトクリーニングユニット44が設けられている。
【0145】
そのため、プロセスユニット15と別に、中間転写ベルト30をクリーニングする部材を備える場合と比べて、プリンタ1を小型化することができる。
(7)このプリンタ1によれば、図1に示すように、各感光ドラム20に担持されるトナー像が中間転写ベルト30に一次転写される中間転写型として構成されている。
【0146】
そのため、各感光ドラム20に担持されるトナー像を、直接、用紙Pに転写するダイレクトタンデム型と比べて、各感光ドラム20とベルトユニット26との間に用紙Pを通過させることなく、用紙Pにトナー像を転写することができる。
【0147】
その結果、用紙Pの搬送経路を簡略化することができる。
(8)また、このプリンタ1によれば、図1に示すように、各感光ドラム20を露光する各LEDユニット16を備えている。
【0148】
そのため、レーザービームを出射するスキャナなどにより感光ドラム20を露光する場合と比べて、より小型なLEDユニット16により感光ドラム20を露光することができる分、プリンタ1を小型化することができる。
(9)また、このプリンタ1によれば、図5に示すように、現像カートリッジ22が本体ケーシング2に装着されたときに、LEDカバー77を、感光ドラム20とLEDアレイ72との間から退避される開位置に配置させ、現像カートリッジ22が本体ケーシング2から離脱されたときに、LEDカバー77を、感光ドラム20とLEDアレイ72との間においてLEDアレイ72を被覆する閉位置に配置させる。
【0149】
そのため、現像カートリッジ22が本体ケーシング2から離脱されたときに、LEDカバー77によってLEDアレイ72を被覆することができる。
【0150】
その結果、例えば、感光ドラム20の表面から脱落したトナーなどにより、LEDアレイ72が汚れることを防止することができる。
(10)また、このプリンタ1によれば、図5に示すように、変位部材84の干渉部81は、現像カートリッジ22がプロセスユニット15に装着されたときに、現像カートリッジ22の下端部に押圧され、現像カートリッジ22がプロセスユニット15から離脱されたときに、現像カートリッジ22の下端部からの押圧が解除される。
【0151】
そのため、簡易な構成で、現像カートリッジ22のプロセスユニット15に対する着脱と、LEDカバー77の移動とを連動させることができる。
(11)また、このプリンタ1によれば、図5に示すように、変位部材84は、常には、LEDカバー77を閉位置へ向かって付勢する。
【0152】
そのため、現像カートリッジ22がプロセスユニット15から離脱されたときに、確実に、LEDカバー77を閉位置に移動させることができる。
(12)また、このプリンタ1によれば、図5に示すように、変位部材84は、LEDカバー77の駆動ギヤ80に噛合する入力ギヤ82を備え、LEDカバー77を閉位置へ移動させるように付勢されている。
【0153】
そのため、簡易な構成で、現像カートリッジ22がプロセスユニット15から離脱されたときに、確実に、LEDカバー77を閉位置に移動させることができる。
(13)また、このプリンタ1によれば、図5(a)に示すように、LEDカバー77は、現像カートリッジ22の着脱軌跡から退避されるように、開位置へ移動される。
【0154】
そのため、現像カートリッジ22をLEDカバー77に干渉させることなく、円滑にプロセスユニット15に対して着脱させることができる。
(14)また、このプリンタ1によれば、図5に示すように、LEDユニット16のLEDアレイ72は、常には感光ドラム20に向かって付勢されており、LEDカバー77が開位置に配置されているときには、LEDアレイ72のLED位置決め部材75が感光ドラム20に当接されることにより、所定の間隔を隔てて感光ドラム20に対向され、LEDカバー77が閉位置に配置されているときには、LEDカバー77がLED位置決め部材75に当接されることにより、感光ドラム20から退避される。
【0155】
そのため、LEDカバー77が開位置に配置されているときには、LEDアレイ72を所定の間隔を隔てて感光ドラム20に対向させることができるとともに、LEDカバー77を閉位置に配置させるときには、LEDカバー77が感光ドラム20に当接しないように、LEDアレイ72を感光ドラム20から退避させながらLEDカバー77を閉位置に配置させることができる。
【0156】
その結果、簡易な構成で、LEDアレイ72を感光ドラム20に対して位置決めすることができながら、LEDカバー77の感光ドラム20に対する干渉を防止することができる。
(15)また、このプリンタ1によれば、図1に示すように、LEDアレイ72は、感光ドラム20の下に対向配置されている。
【0157】
そのため、感光ドラム20の表面から落下したトナーがLEDアレイ72を汚すことを、防止することができる。
(16)また、このプリンタ1によれば、図1に示すように、感光ドラム20は、上下方向(現像カートリッジ22の着脱方向)と直交する前後方向に、互いに間隔を隔てて4つ並列配置されている。
【0158】
そのため、プリンタ1を、各色に対応する感光ドラム20を有するカラープリンタとして構成することができる。
5.第2実施形態
図7を参照して、プリンタ1の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
【0159】
上記した第1実施形態によれば、LEDカバー77に駆動ギヤ80を設けるとともに、現像カートリッジ22の下側に設けられる変位部材84に、駆動ギヤ80に噛合する入力ギヤ82を設け、現像カートリッジ22の装着動作に連動してLEDカバー77を開位置に移動させ、現像カートリッジ22の離脱動作に連動してLEDカバー77を閉位置に移動させている。
【0160】
しかし、第2実施形態では、図7に示すように、現像カートリッジ22の後側下端部に後側へ突出する係合部101を設けるとともに、LEDカバー77の前端部に前側へ突出する被係合部102を設ける。なお、LEDカバー77は、駆動ギヤ80を備えていない。
【0161】
そして、現像カートリッジ22の装着するときに、係合部101を被係合部102に上側から当接させることにより、LEDカバー77を、右側面視反時計回りに回動させて開位置に配置させ、現像カートリッジ22を離脱させるときに、係合部101を被係合部102に下側から当接させることにより、LEDカバー77を、右側面視時計回りに回動させて閉位置に配置させる。
【0162】
詳しくは、第2実施形態では、係合部101は、カートリッジフレーム61の後側下端部から後側へ突出する略平板形状に形成されている。
【0163】
LEDカバー77は、左右1対の変位部材の一例としての支持板104と、両支持板104間に架設される被覆部105と、被係合部102とを備えている。
【0164】
両支持板104は、側面視略扇形の部分円板形状に形成されている。
【0165】
被覆部105は、支持板104の円弧形状に対応するように湾曲される略平板形状に形成されている。
【0166】
被係合部102は、LEDカバー77が閉位置(後述、図7(b)参照)に配置されているときに、支持板104の前端部から前側に延びる略杆形状に形成されている。
【0167】
そして、LEDカバー77は、被覆部105が上側に配置されるように、両支持板104の中心角部分(下端部)において、LEDアレイ支持部材71に回動可能に支持されている。
【0168】
LEDカバー77は、支持板104の下端部を支点として、被覆部105がLEDアレイ72と感光ドラム20との間から退避される開位置(退避位置、図7(a)参照)と、被覆部105がLEDアレイ72と感光ドラム20との間においてLEDアレイ72を被覆する閉位置(被覆位置、図7(b)参照)とに回動される。
【0169】
また、LEDカバー77は、コイルばね103により、常には、右側面視時計回りに付勢されている。詳しくは、コイルばね103の一端部は、LEDカバー77の支持板104に係止されており、コイルばね103の他端部は、LEDアレイ収容部74に係止されている。
【0170】
そして、LEDカバー77は、現像カートリッジ22が装着されているときには、コイルばね103の付勢力に抗して、被覆部105がLEDアレイ72の前側に退避される開位置(図7(a)参照)に配置され、カートリッジフレーム61の後壁に被係合部102が当接されることにより、開位置に係止されている。
【0171】
第2実施形態において、現像カートリッジ22をプロセスユニット15から離脱させるときには、係合部101が被係合部102に下側から当接されることにより、LEDカバー77が、右側面視時計回りに回動されて閉位置に配置される。
【0172】
また、現像カートリッジ22がプロセスユニット15に装着されるときには、係合部101が被係合部102に上側から当接されることにより、LEDカバー77が、右側面視反時計回りに回動されて開位置に配置される。
【0173】
第2実施形態によれば、被係合部102を備える支持板104が、LEDカバー77を保持している。
【0174】
そのため、簡易な構成で、現像カートリッジ22のプロセスユニット15に対する着脱と、LEDカバー77の移動とを連動させることができる。
【0175】
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
6.第3実施形態
図8および図9を参照して、プリンタ1の第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態において、第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
【0176】
上記した第1実施形態では、カートリッジフレーム61の左右方向略中央の上端部に、上側へ向かって延びる略アーチ形状の取っ手63を備えたが、第3実施形態では、取っ手63を上下に進退可能に設け、図8に示すように、プロセスユニット15が本体ケーシング2に装着されているときに、取っ手63をカートリッジフレーム61内に退避させ、図9に示すように、プロセスユニット15が本体ケーシング2から引き出されたときに、取っ手63をカートリッジフレーム61から進出させる。
【0177】
詳しくは、第3実施形態では、図8および図9に示すように、本体ケーシング2内に、取っ手63を下側へ押圧する1対の当接部材の一例としてのレール部材111が設けられている。
【0178】
両レール部材111は、前後方向に延びる略平板形状に形成されている。また、両レール部材111は、各感光ドラム20の感光層が形成される素管55よりも左右方向外側において、ベルトユニット26を挟んで左右方向に互いに間隔を隔てて配置され、その上端部において、本体ケーシング2の上壁に固定されている。
【0179】
現像カートリッジ22には、取っ手63を収容する取っ手収容部112が形成されている。また、現像カートリッジ22は、取っ手63を上側へ付勢する付勢部材の一例としての圧縮ばね113を備えている。
【0180】
取っ手収容部112は、カートリッジフレーム61の上端部において、上下方向に延びる側面視略矩形状に区画されている。
【0181】
そして、取っ手63は、取っ手収容部112内に上下方向にスライド可能に収容されている。
【0182】
圧縮ばね113は、一端部が取っ手収容部112の底壁に接続され、他端部が取っ手63の下端部に接続されている。これにより、取っ手63は、常には、上側へ向かって付勢されている。
【0183】
第3実施形態では、図8に示すように、プロセスユニット15が本体ケーシング2に装着されているときには、取っ手63は、その上端部においてレール部材111の下端部に当接されており、レール部材111によって上側から押圧されている。
【0184】
これにより、取っ手63は、圧縮ばね113の付勢力に抗して、その上端部が感光ドラム20の上端部より下側に退避されるように、カートリッジフレーム61の取っ手収容部112内に退避されている。
【0185】
そして、図9に示すように、プロセスユニット15を本体ケーシング2から引き出すと、レール部材111と取っ手63との当接が解除され、レール部材111による取っ手63に対する押圧が解除される。
【0186】
すると、取っ手63は、圧縮ばね113の付勢力により、その上端部が感光ドラム20の上端部より上側に進出されるように、カートリッジフレーム61の取っ手収容部112から進出される。
【0187】
第3実施形態によれば、図8および図9に示すように、取っ手63は、プロセスユニット15が本体ケーシング2に装着されているときに、感光ドラム20の上端部より下側へ退避し、プロセスユニット15が本体ケーシング2から引き出されているときに、感光ドラム20の上端部より上側へ進出する。
【0188】
そのため、プロセスユニット15を本体ケーシング2から引き出し、現像カートリッジ22をプロセスユニット15に対して着脱させるときには、感光ドラム20の上端部より上側へ進出された取っ手63を容易に把持することができる。
【0189】
その結果、現像カートリッジ22の着脱動作を円滑に実施することができる。
【0190】
また、第3実施形態によれば、図8および図9に示すように、現像カートリッジ22は、取っ手63を上側へ付勢する圧縮ばね113を備え、本体ケーシング2は、プロセスユニット15が本体ケーシング2に装着されているときに、取っ手63に上側から当接されるレール部材111を備えている。
【0191】
そのため、プロセスユニット15を本体ケーシング2に装着するときには、レール部材111を取っ手63に上側から当接させて、圧縮ばね113の付勢力に抗して、取っ手63を下側に退避されることができ、プロセスユニット15を本体ケーシング2から引き出すときには、圧縮ばね113の付勢力により、取っ手63を上側に進出されることができる。
【0192】
その結果、簡易な構成で、プロセスユニット15の本体ケーシング2に対するスライドに、取っ手63の進退を連動させることができる。
【0193】
また、第3実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
7.第4実施形態
図10を参照して、プリンタ1の第4実施形態について説明する。なお、第4実施形態において、第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
【0194】
上記した第1実施形態では、本体ケーシング2の前端部にフロントカバー7を設け、プリンタ1を、フロントカバー7を開放してプロセスユニット15を引き出すフロントアクセス可能なプリンタとして構成している。
【0195】
しかし、第4実施形態では、図10に示すように、本体ケーシング2の上端部にトップカバー120を設け、トップカバー120を開放して各現像カートリッジ22を本体ケーシング2に対して着脱する。
【0196】
詳しくは、本体ケーシング2には、その上壁と、後壁の上端部とにわたって、トップカバー120が設けられている。
【0197】
トップカバー120は、本体ケーシング2の後壁の途中(定着ユニット18の後側)を支点として、揺動可能に形成され、図示しない支持機構により、ベルトユニット26および定着ユニット18を支持している。
【0198】
そして、トップカバー120は、本体ケーシング2の上端部すべてを開放するように、ベルトユニット26および定着ユニット18とともに揺動される。
【0199】
トップカバー120が開放されると、プロセスユニット15の上端部が上側から露出され、各現像カートリッジ22に上側からアクセス可能となる。
【0200】
そして、各現像カートリッジ22を本体ケーシング2に対して着脱させるには、まず、トップカバー120を上側に向かって揺動させて、本体ケーシング2の上端部を開放する。次いで、開放された本体ケーシング2の上端部から、各現像カートリッジ22を本体ケーシング2に対して着脱させる。
【0201】
第4実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0202】
2 本体ケーシング
15 プロセスユニット
16 LEDユニット
20 感光ドラム
22 現像カートリッジ
23 現像ローラ
30 中間転写ベルト
44 ベルトクリーニングユニット
46 保持部材
50 保持部材支持ボス
52A 直線部分
52B 屈曲部分
63 取っ手
72 LEDアレイ
75 LED位置決め部材
77 LEDカバー
80 駆動ギヤ
81 干渉部
82 入力ギヤ
84 変位部材
101 係合部
102 被係合部
104 支持板
105 被覆部
111 レール部材
113 圧縮ばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
互いに間隔を隔てて並列配置され、現像剤像を担持する複数の感光体と、
各前記感光体の並列方向に延び、各前記感光体に一方側から対向される無端ベルトと、
前記感光体に供給される現像剤を担持する現像剤担持体を有し、各前記感光体に他方側から対向される複数の現像カートリッジと
を備え、
前記無端ベルトと各前記感光体とは、互いに近接される第1相対配置と、互いに離間される第2相対配置とに相対的に移動可能であり、
各前記感光体は、前記第2相対配置において、各前記現像剤担持体に対向される対向位置と、各前記現像剤担持体から退避される退避位置とに移動可能であり、
前記現像カートリッジは、前記無端ベルトと各前記感光体とが前記第2相対配置に配置され、各前記感光体が前記退避位置に配置されているときに、前記一方側から前記装置本体に装着、または、前記装置本体から前記一方側へ離脱されることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
各前記感光体を退避位置に保持する保持部材を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記保持部材は、
前記感光体の前記対向位置と前記退避位置とへの移動を案内する案内部と、
前記案内部に連続し、前記感光体を前記退避位置に係止する係止部と
を備えていることを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記現像カートリッジは、前記装置本体に装着されるときに前記保持部材に干渉して、前記係止部による前記感光体の係止を解除する干渉部材を備え、
各前記感光体は、
前記現像カートリッジが前記装置本体から離脱されるときに、前記現像剤担持体に前記他方側から押圧されることにより、前記対向位置から前記退避位置へ移動され、
前記現像カートリッジが前記装置本体に装着されるときに、前記係止部による係止が解除されることにより、前記退避位置から前記対向位置へ移動可能となることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記現像カートリッジは、その前記一方側端部において把持部材を備え、
前記把持部材は、
前記無端ベルトと各前記感光体とが前記第1相対配置に配置されているときに、前記感光体の前記一方側端部より前記他方側へ退避し、
前記無端ベルトと各前記感光体とが前記第2相対配置に配置されているときに、前記感光体の前記一方側端部より前記一方側へ進出することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記現像カートリッジは、前記把持部材を前記一方側へ付勢する付勢部材を備え、
前記装置本体は、前記無端ベルトと各前記感光体とが前記第1相対配置に配置されているときに、前記把持部材に前記一方側から当接され、前記付勢部材の付勢力に抗して前記把持部材を前記他方側へ退避させる当接部材を備えていることを特徴とする、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
各前記感光体を保持し、前記装置本体に装着される装着位置と、前記装置本体から引き出される引出位置とに、前記並列方向に沿って移動可能な移動部材を備え、
前記移動部材は、
前記装着位置において、前記無端ベルトと各前記感光体とを前記第1相対配置に配置させ、
前記引出位置において、前記無端ベルトと各前記感光体とを前記第2相対配置に配置させることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記移動部材は、前記無端ベルトをクリーニングするクリーニングユニットを備えていることを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記無端ベルトには、各前記感光体に担持される現像剤像が転写されることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
各前記感光体に対向配置され、各前記感光体を露光する複数のLEDユニットを備えることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図9】
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【図10】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−194395(P2012−194395A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58462(P2011−58462)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】