説明

画像形成装置

【課題】 記憶しているアドレス帳の情報のうち利用者の権限に応じた情報のみに利用者端末によるアクセスを許可することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 利用者によって使用される利用者端末と、利用者の認証を行う認証サーバーとを備えているネットワークシステムに備えられるMFP40は、アドレス帳42aを記憶している記憶部42と、アドレス帳42aの情報への利用者端末によるアクセスを許可するアクセス許可手段41aと、利用者端末がアクセスをMFP40に要求するときに利用者端末によって通知されてきた認証のための情報である認証用情報を認証サーバーに通知することによって認証サーバーに認証を要求する認証要求手段41bとを備えており、アクセス許可手段41aは、アドレス帳42aの情報のうち、認証が成功した利用者のアクセスの権限として認証サーバーによって通知されてきた権限に応じた情報のみにアクセスを許可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者によって使用される利用者端末と、利用者の認証を行う認証サーバーとを備えているネットワークシステムに備えられる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者によって使用される利用者端末と、利用者の認証を行う認証サーバーとを備えているネットワークシステムに備えられる画像形成装置として、利用者端末を介して利用者によって使用される画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
従来のネットワークシステムにおいて、利用者端末は、画像形成装置に記憶されているアドレス帳にネットワークを介してアクセスすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−140067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の画像形成装置においては、利用者の権限に関係なく、記憶しているアドレス帳の全ての情報に利用者端末によってアクセスされてしまうという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、記憶しているアドレス帳の情報のうち利用者の権限に応じた情報のみに利用者端末によるアクセスを許可することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の画像形成装置は、利用者によって使用される利用者端末と、前記利用者の認証を行う認証サーバーとを備えているネットワークシステムに備えられる画像形成装置であって、アドレス帳を記憶しているアドレス帳記憶部と、前記アドレス帳の情報への前記利用者端末によるアクセスを許可するアクセス許可手段と、前記利用者端末が前記アクセスを前記画像形成装置に要求するときに前記利用者端末によって通知されてきた前記認証のための情報である認証用情報を前記認証サーバーに通知することによって前記認証サーバーに前記認証を要求する認証要求手段とを備えており、前記アクセス許可手段は、前記アドレス帳の情報のうち、前記認証が成功した前記利用者の前記アクセスの権限として前記認証サーバーによって通知されてきた権限に応じた情報のみに前記アクセスを許可することを特徴とする。
【0008】
この構成により、本発明の画像形成装置は、記憶しているアドレス帳の情報のうち利用者の権限に応じた情報のみに利用者端末によるアクセスを許可することができる。
【0009】
本発明のネットワークシステムは、利用者によって使用される利用者端末と、前記利用者の認証を行う認証手段を備えている認証サーバーと、アドレス帳を記憶しているアドレス帳記憶部を備えている画像形成装置とを備えており、前記利用者端末は、前記アドレス帳の情報へのアクセスを前記画像形成装置に要求するアクセス要求手段を備えており、前記アクセス要求手段は、前記アクセスを要求するときに前記認証のための情報である認証用情報を前記画像形成装置に通知し、前記画像形成装置は、前記利用者端末による前記アクセスを許可するアクセス許可手段と、前記アクセス要求手段によって通知されてきた前記認証用情報を前記認証サーバーに通知することによって前記認証サーバーに前記認証を要求する認証要求手段とを備えており、前記認証サーバーは、前記アクセスの権限を前記利用者毎に記憶している権限記憶部を備えており、前記認証手段は、前記認証要求手段による要求に応じて前記認証を行い、前記権限記憶部によって記憶されている前記権限のうち、前記認証が成功した前記利用者の権限を前記画像形成装置に通知し、前記アクセス許可手段は、前記アドレス帳の情報のうち、前記認証手段によって通知されてきた前記権限に応じた情報のみに前記アクセスを許可することを特徴とする。
【0010】
この構成により、本発明のネットワークシステムは、画像形成装置が記憶しているアドレス帳の情報のうち利用者の権限に応じた情報のみに利用者端末によるアクセスを許可することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の画像形成装置は、記憶しているアドレス帳の情報のうち利用者の権限に応じた情報のみに利用者端末によるアクセスを許可することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態に係るネットワークシステムのブロック図である。
【図2】図1に示す利用者端末のブロック図である。
【図3】図1に示す認証サーバーのブロック図である。
【図4】図3に示す記憶部に記憶されているデータの一部を示す図である。
【図5】図1に示すMFPのブロック図である。
【図6】図5に示す記憶部に記憶されているデータの一部を示す図である。
【図7】利用者端末がMFPのアドレス帳の情報にアクセスするときの図1に示すネットワークシステムの動作の流れを示す図である。
【図8】図1に示すMFPから利用者端末に通知するアドレス帳の情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0014】
まず、本実施の形態に係るネットワークシステムの構成について説明する。
【0015】
図1は、本実施の形態に係るネットワークシステム10のブロック図である。
【0016】
図1に示すように、ネットワークシステム10は、利用者端末20を含む複数の利用者端末と、認証サーバー30と、MFP(Multifunction Peripheral)40を含む複数のMFPとを備えている。利用者端末は、利用者によって使用されるコンピューターである。認証サーバー30は、利用者の認証を行うコンピューターである。MFPは、画像形成装置である。複数の利用者端末、認証サーバー30および複数のMFPは、LAN(Local Area Network)などのネットワーク11を介して互いに通信可能に接続されている。
【0017】
なお、複数の利用者端末は、全て同様な構成であって同様に動作することが可能である。したがって、以下においては、複数の利用者端末の構成および動作について、利用者端末20を代表として説明する。また、複数のMFPは、全て同様な構成であって同様に動作することが可能である。したがって、以下においては、複数のMFPの構成および動作について、MFP40を代表として説明する。
【0018】
図2は、利用者端末20のブロック図である。
【0019】
図2に示すように、利用者端末20は、利用者端末20全体を制御する制御部21と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているHDD(Hard Disk Drive)などの記憶デバイスである記憶部22と、利用者による種々の操作が入力されるマウスやキーボードなどの入力デバイスである操作部23と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部24と、ネットワーク11経由で他の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部25とを備えている。
【0020】
制御部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMや記憶部22に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
【0021】
制御部21は、ROMや記憶部22に記憶されているプログラムを実行することによって、MFP40が記憶しているアドレス帳の情報へのアクセスをMFP40に要求するアクセス要求手段21aとして機能する。アクセス要求手段21aは、MFP40が記憶しているアドレス帳の情報へのアクセスをMFP40に要求するときに、利用者の認証のための情報である認証用情報をMFP40に通知する。ここで、認証用情報とは、利用者のIDおよびパスワードである。
【0022】
図3は、認証サーバー30のブロック図である。
【0023】
図3に示すように、認証サーバー30は、認証サーバー30全体を制御する制御部31と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているHDDなどの記憶デバイスである記憶部32と、ネットワーク11経由で他の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部33とを備えている。
【0024】
制御部31は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMや記憶部32に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
【0025】
制御部31は、ROMや記憶部32に記憶されているプログラムを実行することによって、利用者の認証を行う認証手段31aとして機能する。
【0026】
図4は、記憶部32に記憶されているデータの一部を示す図である。
【0027】
図4に示すように、記憶部32は、利用者のID32aと、利用者のパスワード32bと、利用者のアカウントの種類32cと、利用者の所属部門32dとを利用者毎に記憶している。ここで、アカウントの種類32cと、所属部門32dとは、MFP40が記憶しているアドレス帳の情報へのアクセスの権限となる情報である。つまり、記憶部32は、本発明の権限記憶部を構成している。
【0028】
なお、「管理者」のアカウントは、「一般」のアカウントより上位のアカウントである。つまり、アカウントの種類が「管理者」である利用者は、アカウントの種類が「一般」である利用者がアクセス可能なMFP40上の全ての情報にアクセス可能である。一方、アカウントの種類が「一般」である利用者は、アカウントの種類が「管理者」である利用者のみがアクセス可能なMFP40上の情報にアクセスすることができない。
【0029】
図5は、MFP40のブロック図である。
【0030】
図5に示すように、MFP40は、MFP40全体を制御する制御部41と、アドレス帳42aを含む各種のデータを記憶しているEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの記憶デバイスである本発明のアドレス帳記憶部としての記憶部42と、利用者による種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部43と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部44と、用紙に印刷を実行する印刷デバイスである印刷部45と、原稿から画像を読み取る読取デバイスである読取部46と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部47と、ネットワーク11経由で他の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部48とを備えている。
【0031】
制御部41は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMに記憶されているプログラムを実行するようになっている。
【0032】
制御部41は、ROMに記憶されているプログラムを実行することによって、記憶部42に記憶されているアドレス帳42aの情報への利用者端末20によるアクセスを許可するアクセス許可手段41a、および、利用者端末20のアクセス要求手段21aによって通知されてきた認証用情報を認証サーバー30に通知することによって認証サーバー30に認証を要求する認証要求手段41bとして機能する。
【0033】
図6は、記憶部42に記憶されているデータの一部を示す図である。
【0034】
図6に示すように、記憶部42は、登録されている人(以下「被登録者」という。)の名前42bと、被登録者の電話番号42cと、被登録者の名前42bおよび電話番号42cにアクセス可能な者のアカウントの種類42dと、被登録者の名前42bおよび電話番号42cにアクセス可能な者の所属部門42eとを被登録者毎に記憶している。ここで、名前42bと、電話番号42cとは、アドレス帳42aを構成している。
【0035】
次に、ネットワークシステム10の動作について説明する。
【0036】
MFP40は、利用者によって操作部43を介してアドレス帳42aに被登録者の名前42bおよび電話番号42cが登録される。ここで、MFP40は、アドレス帳42aに被登録者の名前42bおよび電話番号42cが登録されるとき、その被登録者の名前42bおよび電話番号42cにアクセス可能な者のアカウントの種類42dと、その被登録者の名前42bおよび電話番号42cにアクセス可能な者の所属部門42eとの登録を利用者に要求する。したがって、MFP40の記憶部42には、図6に示すようなデータが記憶される。
【0037】
図7は、利用者端末20がMFP40のアドレス帳42aの情報にアクセスするときのネットワークシステム10の動作の流れを示す図である。
【0038】
図7に示すように、利用者端末20のアクセス要求手段21aは、MFP40が記憶しているアドレス帳42aの情報へのアクセスをネットワーク通信部25を介してMFP40に要求する(S61)。このとき、アクセス要求手段21aは、操作部23を介して利用者から入力された利用者の認証用情報であるIDおよびパスワードをMFP40に通知するログイン処理を実行する。
【0039】
MFP40の認証要求手段41bは、利用者端末20によって認証用情報が通知されてくると、利用者端末20によって通知されてきた認証用情報を認証サーバー30に通知することによって認証サーバー30に利用者の認証をネットワーク通信部48を介して要求する(S62)。
【0040】
認証サーバー30の認証手段31aは、MFP40によって利用者の認証用情報が通知されてくると、MFP40による要求に応じて利用者の認証を行う(S63)。つまり、認証手段31aは、MFP40によって通知されてきた認証用情報であるIDおよびパスワードの組み合わせが、記憶部32に記憶されているID32aおよびパスワード32bの組み合わせの中に有る場合に利用者の認証が成功したと判断し、無い場合に利用者の認証が成功しなかったと判断する。
【0041】
認証手段31aは、S63において利用者の認証が成功したと判断した場合、記憶部32によって記憶されている権限のうち、S63における認証が成功した利用者の権限、すなわち、アカウントの種類32cおよび所属部門32dをネットワーク通信部33を介してMFP40に通知する(S64)。
【0042】
例えば、図4に示すデータが記憶部32に記憶されている場合、認証手段31aは、「abcd」というIDと、「0123」というパスワードとがMFP40によってS62において通知されてきたとき、「管理者」というアカウントの種類32cと、「01」という所属部門32dとをS64においてMFP40に通知する。また、認証手段31aは、「efgh」というIDと、「4567」というパスワードとがMFP40によってS62において通知されてきたとき、「一般」というアカウントの種類32cと、「01」という所属部門32dとをS64においてMFP40に通知する。また、認証手段31aは、「ijkl」というIDと、「8901」というパスワードとがMFP40によってS62において通知されてきたとき、「管理者」というアカウントの種類32cと、「05」という所属部門32dとをS64においてMFP40に通知する。
【0043】
MFP40のアクセス許可手段41aは、認証サーバー30によって利用者の権限が通知されてくると、記憶部42に記憶されているアドレス帳42aの情報のうち、認証サーバー30によって通知されてきた利用者の権限に応じた情報のみにアクセスを許可する(S65)。
【0044】
例えば、図6に示すデータが記憶部42に記憶されている場合、アクセス許可手段41aは、「管理者」というアカウントの種類と、「01」という所属部門とが認証サーバー30によってS64において通知されてきたとき、記憶部42に記憶されているアドレス帳42aの情報のうち、図8(a)に示すように、アクセス可能な者のアカウントの種類42dが「管理者」または「一般」であって、アクセス可能な者の所属部門42eが「01」である情報のみをS65においてネットワーク通信部48を介して利用者端末20に通知する。また、アクセス許可手段41aは、「一般」というアカウントの種類と、「01」という所属部門とが認証サーバー30によってS64において通知されてきたとき、記憶部42に記憶されているアドレス帳42aの情報のうち、図8(b)に示すように、アクセス可能な者のアカウントの種類42dが「一般」であって、アクセス可能な者の所属部門42eが「01」である情報のみをS65においてネットワーク通信部48を介して利用者端末20に通知する。また、アクセス許可手段41aは、「管理者」というアカウントの種類と、「05」という所属部門とが認証サーバー30によってS64において通知されてきたとき、記憶部42に記憶されているアドレス帳42aの情報のうち、図8(c)に示すように、アクセス可能な者のアカウントの種類42dが「管理者」または「一般」であって、アクセス可能な者の所属部門42eが「05」である情報のみをS65においてネットワーク通信部48を介して利用者端末20に通知する。
【0045】
利用者端末20の制御部21は、MFP40によってアドレス帳42aの情報が通知されてくると、MFP40によって通知されてきたアドレス帳42aの情報を表示部24に表示する(S66)。したがって、利用者は、例えば表示部24に表示された情報のうち、特定の利用者の電話番号宛てに、利用者端末20からネットワーク11を介してMFP40にファックス送信を行わせることができる。
【0046】
なお、認証サーバー30の認証手段31aは、S63において利用者の認証が成功しなかったと判断した場合、利用者の権限をMFP40に通知せずに、認証が成功しなかった旨をネットワーク通信部33を介してMFP40に通知する。そして、MFP40の制御部41は、認証が成功しなかった旨を利用者端末20にネットワーク通信部48を介して通知する。したがって、利用者端末20の制御部21は、認証が成功しなかった旨を表示部24に表示して、アドレス帳42aの情報にアクセスするための一連の処理を終了する。
【0047】
以上に説明したように、ネットワークシステム10は、利用者端末20がアドレス帳42aの情報へのアクセスをMFP40に要求する(S61)ときに利用者端末20によってMFP40に通知されてきた利用者の認証のための情報である認証用情報をMFP40が認証サーバー30に通知することによって認証サーバー30に認証を要求し(S62)、MFP40が記憶しているアドレス帳42aの情報のうち、認証サーバー30による認証が成功した利用者のアクセスの権限に応じた情報のみに、利用者端末20によるアクセスをMFP40が許可する(S65)。したがって、ネットワークシステム10は、MFP40が記憶しているアドレス帳42aの情報のうち利用者の権限に応じた情報のみに利用者端末20によるアクセスを許可することができる。
【0048】
例えば、ネットワークシステム10は、MFP40が記憶しているアドレス帳42aの情報のうち利用者の権限に応じた情報のみに利用者端末20によるアクセスを許可することができるので、1台のMFP40を複数の部門で共用している場合、ある部門に所属する利用者が、アドレス帳42aの情報のうち別の部門の関係者の情報にアクセスすることを防止することができる。
【0049】
ネットワークシステム10は、MFP40が記憶しているアドレス帳42aの情報のうち利用者の権限に応じた情報のみに利用者端末20によるアクセスを許可することができるので、MFP40が記憶しているアドレス帳42aの情報のうち利用者に必要な情報を利用者に短時間で容易に探させることができる。また、ネットワークシステム10は、MFP40が記憶しているアドレス帳42aの情報のうち利用者の権限に応じた情報のみに利用者端末20によるアクセスを許可することができるので、MFP40が記憶しているアドレス帳42aの情報のうち利用者に不必要な情報が利用者に誤使用されることを防止することができる。
【0050】
ネットワークシステム10は、複数のMFPに対して1つの認証サーバー30が機能するので、複数のMFPのアドレス帳の情報への利用者によるアクセスの権限が変更される場合に、認証サーバー30の記憶部32に記憶されている情報が変更されるのみで良く、複数のMFPの設定が個々に変更される必要がない。
【0051】
なお、ネットワークシステム10は、本実施の形態において、MFP40が記憶しているアドレス帳42aの情報のうち利用者の権限に応じた情報のみに利用者端末20によるアクセスを許可するようになっているが、MFP40の設定の変更によって、利用者の権限に関係なく、MFP40が記憶しているアドレス帳42aの全ての情報に利用者端末20によるアクセスを許可するように変更されることができる。
【0052】
アドレス帳42aの情報へのアクセスの権限は、本実施の形態において、利用者のアカウントの種類と、利用者の所属部門とによって定められているが、利用者のアカウントの種類と、利用者の所属部門との何れか一方によって定められていても良いし、これらの情報以外の情報によって定められていても良い。
【0053】
アドレス帳42aは、本実施の形態において、電話番号を含んでいるが、電子メールアドレスなど、電話番号以外の情報を含んでいても良い。
【0054】
本実施の形態においては、画像形成装置としてMFPについて説明しているが、アドレス帳を記憶している画像形成装置であれば、ファクシミリ専用機など、MFP以外の画像形成装置であっても良い。
【符号の説明】
【0055】
10 ネットワークシステム
20 利用者端末
21a アクセス要求手段
30 認証サーバー
31a 認証手段
32 記憶部(権限記憶部)
32c アカウントの種類(アクセスの権限)
32d 所属部門(アクセスの権限)
40 MFP(画像形成装置)
41a アクセス許可手段
41b 認証要求手段
42 記憶部(アドレス帳記憶部)
42a アドレス帳

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者によって使用される利用者端末と、前記利用者の認証を行う認証サーバーとを備えているネットワークシステムに備えられる画像形成装置であって、
アドレス帳を記憶しているアドレス帳記憶部と、前記アドレス帳の情報への前記利用者端末によるアクセスを許可するアクセス許可手段と、前記利用者端末が前記アクセスを前記画像形成装置に要求するときに前記利用者端末によって通知されてきた前記認証のための情報である認証用情報を前記認証サーバーに通知することによって前記認証サーバーに前記認証を要求する認証要求手段とを備えており、
前記アクセス許可手段は、前記アドレス帳の情報のうち、前記認証が成功した前記利用者の前記アクセスの権限として前記認証サーバーによって通知されてきた権限に応じた情報のみに前記アクセスを許可することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
利用者によって使用される利用者端末と、前記利用者の認証を行う認証手段を備えている認証サーバーと、アドレス帳を記憶しているアドレス帳記憶部を備えている画像形成装置とを備えており、
前記利用者端末は、前記アドレス帳の情報へのアクセスを前記画像形成装置に要求するアクセス要求手段を備えており、
前記アクセス要求手段は、前記アクセスを要求するときに前記認証のための情報である認証用情報を前記画像形成装置に通知し、
前記画像形成装置は、前記利用者端末による前記アクセスを許可するアクセス許可手段と、前記アクセス要求手段によって通知されてきた前記認証用情報を前記認証サーバーに通知することによって前記認証サーバーに前記認証を要求する認証要求手段とを備えており、
前記認証サーバーは、前記アクセスの権限を前記利用者毎に記憶している権限記憶部を備えており、
前記認証手段は、前記認証要求手段による要求に応じて前記認証を行い、前記権限記憶部によって記憶されている前記権限のうち、前記認証が成功した前記利用者の権限を前記画像形成装置に通知し、
前記アクセス許可手段は、前記アドレス帳の情報のうち、前記認証手段によって通知されてきた前記権限に応じた情報のみに前記アクセスを許可することを特徴とするネットワークシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−230611(P2012−230611A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99480(P2011−99480)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】