説明

画像形成装置

【課題】無端状のベルトと、このベルトを巻き掛けたクラウン形状のローラとを有し、このローラに、かかるベルト介して所定の部材が圧接されているベルトユニットであって、かかるローラの経時劣化を抑制するベルトユニット、及びこのベルトユニットを有する、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置の提供。
【解決手段】無端状のベルト11と、ベルト11に当接した当接部材64に対向する位置でベルト64を巻き掛け、ベルト64を介して当接部材64を圧接されたクラウン形状の対向ローラ72と、対向ローラ72の各端部の周面に当接し、対向ローラ72の回転に対する抵抗を与える抵抗部材31を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無端状のベルトと、このベルトを巻き掛けたクラウン形状のローラとを有するベルトユニット、及びこのベルトユニットを有する、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子写真方式等を用いた複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置において、無端状のベルトと、このベルトを巻き掛けたローラとを有するベルトユニットを備えた画像形成装置が知られている(たとえば、〔特許文献1〕〜〔特許文献3〕参照)。
【0003】
このようなベルトユニットあるいは画像形成装置において、かかるローラが、いわゆるクラウン形状とされている場合がある。これは、たとえば、かかる画像形成装置において、かかるベルトが中間転写ベルトであるとともに、かかるローラが転写対向ローラである場合に、表面が凹凸の厚紙が使用されたときにも、印刷品質すなわち画像形成品質が高レベルである事を求められるようになったためである。
【0004】
すなわち、かかる凹凸紙は中間転写ベルトと完全な密着が難しく、実効転写電界が上がりにくいという事情があり、また、転写バイアスを与えても凹凸紙と中間転写ベルトとのギャップ部での放電が生じやすいという事情があるため、「凹凸紙白抜け」または「凹凸紙ボソツキ」という特徴的な異常画像が発生しやすいという問題がある。
【0005】
かかる問題の解決手段として、中間転写ベルトを低硬度とし、さらに圧力をかけて中間転写ベルトと紙との隙間を物理的に減らす方法が知られており、このような手段においては、一般的に、中間転写ベルトを弾性を有するものとし、この中間転写ベルトを介して転写対向ローラに対向する位置において中間転写ベルトの外周面から転写ローラを当接させ高圧で加圧することで転写ニップを形成するが、この際、転写ニップにおける密着圧の等圧化、及び、転写対向ローラをバイアス印加ローラとした場合における放電防止のための接触の安定化を狙い、転写対向ローラをクラウン形状、すなわち和タイコのような中膨らみの形状とするのである。転写対向ローラをクラウン形状とするのは中間転写ベルトの走行時の蛇行を防止するのにも有効である。なお、ベルトの蛇行防止技術として、種々の技術が提案されている(たとえば、〔特許文献1〕〜〔特許文献3〕参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このように、中間転写ベルトを弾性ベルトとするとともに転写圧を高圧にし、さらに転写対向ローラをクラウン形状とした場合、経時で転写対向ローラの端部の円周面で劣化、具体的には亀裂・磨耗が発生する事がある。亀裂・磨耗が生じた転写対向ローラでは中間転写ベルトの走行不良が生じ、また端部においてバイアスが印加されにくくなって画像の端部にのみ画像濃度を低下させてしまうという問題が生じやすい。また、転写対向ローラの亀裂・磨耗が生じると、これによって発生した磨耗紛が中間転写ベルト張架系の内周に回り込み、中間転写ベルト、中間ベルトの駆動ローラや張架ローラを汚してしまうという問題も生じ得る。
【0007】
しかしながら、従来においてこのような問題に着目しこれを解決しようとする技術は未だ提案されていない。そして、このような問題は、上述して例示した構成に限らず、無端状のベルトと、このベルトを巻き掛けたクラウン形状のローラとを有し、このローラに、かかるベルト介して所定の部材が圧接されているベルトユニット、及びこのベルトユニットを有する、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置において生じ得る。
【0008】
本発明は、無端状のベルトと、このベルトを巻き掛けたクラウン形状のローラとを有し、このローラに、かかるベルト介して所定の部材が圧接されているベルトユニットであって、かかるローラの経時劣化を抑制するベルトユニット、及びこのベルトユニットを有する、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、無端状のベルトと、このベルトに当接した当接部材に対向する位置で同ベルトを巻き掛け、同ベルトを介して同当接部材を圧接されたクラウン形状の対向ローラと、この対向ローラの各端部の周面に当接し、同対向ローラの回転に対する抵抗を与える抵抗部材を有するベルトユニットにある。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のベルトユニットにおいて、前記抵抗部材を前記周面に圧接させるための付勢手段を有することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のベルトユニットにおいて、前記抵抗部材が前記対向ローラに当接する位置は、前記ベルトの移動方向において前記当接部材が同ベルトに当接する位置の中心と前記対向ローラの回転中心とを結ぶ直線と同対向ローラの周面とが交わる位置よりも、同対向ローラの回転方向において下流側の位置であることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか1つに記載のベルトユニットにおいて、前記抵抗部材を前記対向ローラに接離させる接離手段を有することを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1つに記載のベルトユニットにおいて、前記抵抗部材がローラであり、この抵抗部材を回転駆動する駆動手段を有することを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか1つに記載のベルトユニットにおいて、前記抵抗部材の、前記対向ローラに当接する部分は、摺動性を有することを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか1つに記載のベルトユニットにおいて、前記ベルトが弾性層を有することを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項1ないし9の何れか1つに記載のベルトユニットにおいて、前記ベルトが像担持体であり、同ベルトと前記当接部材とが対向する領域において、同ベルトに担持された像が他の媒体に転写されることを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし7の何れか1つに記載のベルトユニットを有する画像形成装置にある。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、無端状のベルトと、このベルトに当接した当接部材に対向する位置で同ベルトを巻き掛け、同ベルトを介して同当接部材を圧接されたクラウン形状の対向ローラと、この対向ローラの各端部の周面に当接し、同対向ローラの回転に対する抵抗を与える抵抗部材を有するベルトユニットにあるので、抵抗部材による比較的簡易な構成で対向ローラのストレスを緩和ないし解消し、経時劣化を抑制することができ、耐久性が向上するとともにベルトの回転の経時的な安定性が向上し、画像品質の向上に寄与し得るベルトユニットを提供することができる。
【0019】
前記抵抗部材を前記周面に圧接させるための付勢手段を有することとすれば、付勢手段によって対向ローラに圧接された抵抗部材による比較的簡易な構成で対向ローラのストレスを緩和ないし解消し、経時劣化を抑制することができ、耐久性が向上するとともにベルトの回転の経時的な安定性が向上し、画像品質の向上に寄与し得るベルトユニットを提供することができる。
【0020】
前記抵抗部材が前記対向ローラに当接する位置は、前記ベルトの移動方向において前記当接部材が同ベルトに当接する位置の中心と前記対向ローラの回転中心とを結ぶ直線と同対向ローラの周面とが交わる位置よりも、同対向ローラの回転方向において下流側の位置であることとすれば、抵抗部材による比較的簡易な構成で対向ローラのストレスをその回転中心に向けた成分として速やかに緩和ないし解消し、経時劣化を抑制することができ、耐久性が向上するとともにベルトの回転の経時的な安定性が向上し、画像品質の向上に寄与し得るベルトユニットを提供することができる。
【0021】
前記抵抗部材を前記対向ローラに接離させる接離手段を有することとすれば、抵抗部材による比較的簡易な構成で対向ローラのストレスを緩和ないし解消し、また抵抗部材を対向ローラに接離させることによりこれらの経時劣化が低減されることも相俟って、経時劣化を抑制することができ、耐久性が向上するとともにベルトの回転の経時的な安定性が向上し、画像品質の向上に寄与し得るベルトユニットを提供することができる。
【0022】
前記抵抗部材がローラであり、この抵抗部材を回転駆動する駆動手段を有することとすれば、抵抗部材による比較的簡易な構成とともに抵抗部材をローラとして回転駆動することで対向ローラのストレスをより高度に緩和ないし解消し、経時劣化を抑制することができ、耐久性が向上するとともにベルトの回転の経時的な安定性が向上し、画像品質の向上に寄与し得るベルトユニットを提供することができる。
【0023】
前記抵抗部材の、前記対向ローラに当接する部分は、摺動性を有することとすれば、摺動性を有する抵抗部材による比較的簡易な構成で、抵抗部材及び対向ローラの劣化を抑制しつつ、対向ローラのストレスを緩和ないし解消し、経時劣化を抑制することができ、耐久性が向上するとともにベルトの回転の経時的な安定性が向上し、画像品質の向上に寄与し得るベルトユニットを提供することができる。
【0024】
前記ベルトが弾性層を有することとすれば、ベルトの密着性を向上しつつ、抵抗部材による比較的簡易な構成で対向ローラのストレスを緩和ないし解消し、経時劣化を抑制することができ、耐久性が向上するとともにベルトの回転の経時的な安定性が向上し、画像品質の向上に寄与し得るベルトユニットを提供することができる。
【0025】
前記ベルトが像担持体であり、同ベルトと前記当接部材とが対向する領域において、同ベルトに担持された像が他の媒体に転写されることとすれば、抵抗部材による比較的簡易な構成で対向ローラのストレスを緩和ないし解消し、経時劣化を抑制することができ、耐久性が向上するとともにベルトの回転の経時的な安定性が向上し、転写性が向上することによって画像品質の向上に寄与し得るベルトユニットを提供することができる。
【0026】
本発明は、かかるベルトユニットを有する画像形成装置にあるので、抵抗部材による比較的簡易な構成で対向ローラのストレスを緩和ないし解消し、経時劣化を抑制することができ、耐久性が向上するとともにベルトの回転の経時的な安定性が向上し、画像品質が向上し得る画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明を適用した画像形成装置の概略正面図である。
【図2】図1に示した画像形成装置に備えられたベルトユニットの一部の概略斜視図である。
【図3】図1に示した画像形成装置に備えられたベルトユニットの他の一部の概略正面図である。
【図4】図2、図3に示したベルトユニットに備えられた抵抗部材の機能を説明する概略図である。
【図5】従来のベルトユニットにおいて生じる現象を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置100は、フルカラーレーザプリンタであるが、他のタイプのプリンタ、ファクシミリ、複写機、印刷機、複写機とプリンタとの複合機等、他の画像形成装置であっても良い。画像形成装置100は、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをもシート状の記録媒体として画像形成を行なうことが可能である。
【0029】
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を像形成物質としてのトナーを担持することで形成可能な第1の像担持体としての潜像担持体である感光体たる感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKを平行配設したタンデム構造、言い換えるとタンデム方式を採用している。
【0030】
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、画像形成装置100の本体99の図示しないフレームに回転自在に支持された可撓性を有する第2の像担持体としての中間転写体たる無端状のベルトである中間転写ベルトとしての転写ベルト11の移動方向であって図1において反時計回り方向であるA1方向の上流側からこの順で等間隔で並列に並んでいる。各符号の数字の後に付されたY、M、C、BKは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒用の部材であることを示している。
【0031】
各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKはそれぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の画像を形成するための作像ユニットである画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKに備えられている。
【0032】
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、本体99の内部のほぼ中央部に配設された無端のベルトとして構成された転写ベルト11の外周面側すなわち作像面側に位置している。
【0033】
転写ベルト11は、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに対峙しながら矢印A1方向に移動可能となっている。各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに形成された可視像すなわちトナー像は、矢印A1方向に移動する転写ベルト11に対しそれぞれ重畳転写され、その後、記録媒体である記録材としての用紙たる転写紙Sに一括転写されるようになっている。よって画像形成装置100は中間転写方式言い換えると間接転写方式の画像形成装置となっている。したがって画像形成装置100はタンデム型間接転写方式の画像形成装置である。
【0034】
転写ベルト11は、その下側の部分が各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに対向しており、この対向した部分が、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上のトナー像を転写ベルト11に転写する1次転写部58を形成している。
【0035】
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに形成されたトナー像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるよう、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに対向する位置に配設された一次転写手段としての1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
【0036】
転写ベルト11は、図示を省略するが、50〜150μm厚の基体と、この基体上に形成された、150〜1000μm厚の弾性層と、この弾性層上に形成された0.1〜10μm厚の保護表面層としての表面層とを有している。
【0037】
基体は単層の樹脂材であるポリイミド製であるが、PAやPCやETFEなどによって形成しても良い。基体は、通常の単層型中間転写ベルトの抵抗と同オーダであり、これを実現するために、カーボン含有導電材やイオン系導電材を混入されて成型され、内周面が10^9〜10^11Ω/□となっている。なお、その製法には多種多様な製法が有る。
【0038】
弾性層は難燃性ゴムで作られ、基体とほぼ同抵抗オーダに形成される。難燃性ゴムとしてはクロロプレンゴム類等が挙げられる。弾性層の製法は次のとおりである。外を囲む型の中に原液を投下して、加熱条件を振りながら加熱・作成する。その後、冷却してから、内側に移動し、表面にプライマなどの処理を行ったのち、ローラコートもしくはディッピングで弾性層を製造する。なお、他にも、いろいろな成型方法がある。弾性層も電気特性が重要であり、原液を適当に常時、体積抵抗率:ρv=1E8〜12Ω・cmとなるように成型される。
【0039】
最後に表面層を形成するが、この層はトナーとの付着力が弱い材料とする。たとえば、ウレタン、PC、フッソ樹脂、シリコン樹脂などである。この場合も原液を適当に常時、体積抵抗率:オモテ面が10^10〜10^12Ω/□となるように成型される。
【0040】
転写ベルト11は以上のように構成されており、全体では、抵抗及び硬度は次のようになっている。なお、厚さは400〜1000μmとなっており、弾性層を有しない非弾性ベルトの厚み40〜150μmよりも厚くなっている。
【0041】
・抵抗特性
体積抵抗率:ρv=10^8〜10^12Ω・cm
内面と外面における表面抵抗:ρs=10^10〜10^12Ω/□
・硬度
マイクロ硬度計Md−1値:50〜80
JIS Aでは70〜90の値
他に機械的な特性としては、カール剛度などもあるが、これに関してはたとえば特開2007−108794号公報などに記載されている。
【0042】
転写ベルト11は、幅方向において、A4横サイズの転写紙Sに対応した幅を有している。よって、画像形成装置100は、最大でA3縦サイズの転写紙Sに対する画像形成が可能となっている。
【0043】
画像形成装置100は、本体99内に、4つの画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKと、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの上方に対向して配設され、転写ベルト11を備えたベルトユニットである中間転写ユニットとしての転写ベルトユニット10と、図1における転写ベルト11の右側において転写ベルト11に対向して配設された2次転写手段としての2次転写装置5と、画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKの下方に対向して配設された潜像形成手段としての光書込みユニットである書き込みユニットとしての露光装置たる光走査装置8とを有している。
【0044】
画像形成装置100はまた、本体99内に、転写ベルト11と2次転写装置5との間の転写ニップ部たる転写ニップとしての2次転写ニップである2次転写部57に向けて搬送される転写紙Sを多数枚積載可能な給紙カセットとしてのシート給送装置61と、シート給送装置61から搬送されてきた記録紙Sを、画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、2次転写部57に向けて繰り出すレジストローラ対4と、転写紙Sの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知する図示しないセンサとを有している。
【0045】
画像形成装置100はまた、本体99内に、トナー像を転写された転写紙Sに同トナー像すなわち未定着トナー画像を定着させるためのベルト定着方式の定着ユニットとしての定着装置6と、シート給送装置61から送り出された転写紙Sを搬送する図示しない搬送ローラを備え、中途部にレジストローラ対4、定着装置6を配設された給紙路32と、給紙路32の終端に位置し定着済みの転写紙Sである画像出力物を本体99の外部に排出する排出ローラである排紙ローラ対としての排紙ローラ7と、転写ベルトユニット10の上方に配設され、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを充填されたトナーボトル9Y、9M、9C、9BKと、本体99の上側に配設され排出ローラ7により本体99の外部に排出された転写紙Sを積載する排紙部としての排紙トレイ17とを有している。
【0046】
画像形成装置100はまた、本体99内に、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKを回転駆動する図示しない駆動手段としての駆動モータを含む駆動装置と、画像形成によって生じた、不要となったトナーを貯留する図示しない廃トナーボトルと、画像形成装置100の動作全般を制御する図示しないCPU、メモリ等を含む制御手段91とを有している。
画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKと、転写ベルトユニット10と、光走査装置8と、定着装置6とは、シート給送装置61の上方に位置する画像形成部を構成している。
【0047】
転写ベルトユニット10は、転写ベルト11の他に、1次転写バイアスローラとしての1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKと、転写ベルト11を巻き掛けられた、駆動部材である駆動ローラ72と、張架ローラとしてのクリーニング対向ローラ74と、駆動ローラ72及びクリーニング対向ローラ74とともに転写ベルト11を張架する支持ローラとしての張架ローラ75、33と、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11表面をクリーニングする中間転写体クリーニング装置であるベルトクリーニング装置としてのクリーニング装置13とを有している。
【0048】
転写ベルトユニット10はまた、駆動ローラ72を回転駆動する図示しない駆動モータを備えた図示しない駆動系と、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKにそれぞれ独立して1次転写バイアスを印加する図示しない第1の転写バイアス印加手段としての電源及び制御手段91の一機能として実現された第1の転写バイアス制御手段とを有している。
【0049】
転写ベルトユニット10はまた、図2または図3に示すように、駆動ローラ72に接続され、2次転写装置5に後述するように備えられている2次転写ローラ64との間で2次転写バイアスを印加する第2の転写バイアス印加手段としての電源30と、駆動ローラ72の各端部の周面に当接し、駆動ローラ72の回転に対する抵抗を与える抵抗部材としての補助押圧ローラ31と、各補助押圧ローラ31を駆動ローラ72の周面に圧接させるための付勢手段としての付勢部材である押圧バネ36と、各補助押圧ローラ31を駆動ローラ72に接離させる接離手段として機能するとともに各補助押圧ローラ31を回転駆動する駆動手段として機能する駆動部37とを有している。
【0050】
転写ベルトユニット10はまた、図示を省略するが、駆動ローラ72を2次転写ローラ64に向けて付勢した付勢部材としてのバネを有している。なお、図2においては、同図に示されている各部材の大きさ、形状等を誇張して示している。たとえば、転写ベルト11の厚さは実際よりも厚く示されており、駆動ローラ72の形状も、後述するクラウン形状を誇張して示している。このことは他の図においても同様である。
【0051】
図1に示すように、駆動ローラ72、クリーニング対向ローラ74、張架ローラ75、33は、転写ベルト11を回転搬送可能に掛け渡し、掛け回した支持ローラとなっている。クリーニング対向ローラ74、張架ローラ75、33は、駆動ローラ72によって回転駆動される転写ベルト11に連れ回りする従動ローラとなっている。支持ローラ72、74、75、33のうち、張架ローラ33のみが転写ベルト11の外周面である表面に当接し、他の支持ローラ72、74、75は、転写ベルト11の内周面である裏面に当接している。
【0052】
1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKは、転写ベルト11をその裏面から感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに向けて押圧してそれぞれ転写ニップとしての1次転写ニップを形成する。この1次転写ニップは、転写ベルト11の、クリーニング対向ローラ74と張架ローラ75との間に張り渡した部分において形成されている。クリーニング対向ローラ74と張架ローラ75とは、1次転写ニップを安定化する機能を有する。
【0053】
各1次転写ニップには、1次転写バイアスの影響により、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKと1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKとの間に1次転写電界が形成される。感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上に形成された各色のトナー像は、この1次転写電界や、駆動ローラ72と2次転写ローラ64との間で転写ベルト11を挟み付ける圧力であるニップ圧の影響によって転写ベルト11上に1次転写される。
【0054】
駆動ローラ72は、転写ベルト11を介して2次転写ローラ64を当接されており、2次転写ローラ64に対向する位置で転写ベルト11を巻き掛けて2次転写部57を形成している。よって駆動ローラ72は対向ローラとしての2次転写対向ローラを兼ねている。
【0055】
駆動ローラ72は、転写ベルト11の傷を防止することと、A1方向における2次転写部57の幅すなわちニップ幅を増やすこととを考慮して低硬度の発泡層を有する発砲ローラとされている。駆動ローラ72は、電源30により、−2〜−10kVの斥力バイアスを軸芯に印加され、バイアス印加ローラとなっている。駆動ローラ72の材質の抵抗はイオン導電材の混合により体積抵抗率:ρv=10^8〜10^12Ω・cmに調整されている。形状的には、中央部は円筒部となるが、端部では径を0.5mmほど細めている。
【0056】
このクラウン形状により、転写ベルト11の蛇行を防止ないし抑制する。すなわち、転写ベルト11は弾性層を有するために比較的厚くなっており、このため、曲率半径の小さなローラに巻き掛けられている場合にはこのローラの周面に倣いにくく、ぶれ、蛇行が生じやすいが、駆動ローラ72はクラウン状であるため、駆動ローラ72に巻き掛けられた、2次転写部57におけるぶれ、蛇行が防止ないし抑制され、2次転写が良好に行われる。
すでに述べたように、図ではクラウン形状を誇張して示しているが、実際は中央部のφ20mmに対し両端部の径を0.5mmほど小さくしており、2.5%程度のクラウンとなっている。
【0057】
張架ローラ75は、幅方向において転写ベルト11の幅に対応した幅を有する金属ローラである。張架ローラ75は、転写ベルト11に僅かに押圧力を与えており、2次転写部57において転写ベルト11と2次転写ローラ64とによって形成されるA1方向上流側の楔状の空間を、転写紙Sが2次転写部57に滑らかに進入するように形成する入口ガイド材としての機能を有する。この入口ガイド材としては、張架ローラ75のようなローラ状でなく、転写ベルト11に当接する面がR形状をなした固定材であっても良い。
【0058】
クリーニング対向ローラ74は、転写ベルト11に、転写に適した所定の張力を与える加圧部材としてのテンションローラたる機能を有している。
各補助押圧ローラ31は、截頭円錐形状の円筒ローラであり、互いに同形状をなしている。各補助押圧ローラ31は、駆動部37により、駆動ローラ72との当接位置において駆動ローラ72の回転速度に後れる速度で回転駆動されるようになっている。この速度については後述する。
【0059】
各補助押圧ローラ31は、駆動部37により、その回転中心軸が駆動ローラ72の回転中心軸と互いにねじれの関係を保つとともに、各補助押圧ローラ31同士で幅方向の中心に対し互いに対称な位置を占めるように支持されている。これは、駆動ローラ72の各端部の円錐部分の周面に、各補助押圧ローラ31の周面が沿うように、各補助押圧ローラ31を当接させるためである。
【0060】
各補助押圧ローラ31は、駆動ローラ72の各端部の周面に当接して駆動ローラ72の回転に対する抵抗を与えるために、その表層は、駆動ローラ72との当接位置における駆動ローラ72の回転方向と逆の方向に作用する摩擦力を与える必要がある。ただし、駆動ローラ72への接触時間の長さを考慮して、各補助押圧ローラ31の表面の摩擦係数は、転写ベルト11の内周面の摩擦係数よりも小さくされ、具体的には、各補助押圧ローラ31の表層は、テフロン(登録商標)によって構成されている。
各補助押圧ローラ31に関するその余の点については後述する。
【0061】
電源30は、駆動ローラ72を上述のようにバイアスローラとして機能させるものであり、駆動ローラ72に、直流またはこれに交流を重畳した電圧を印加することで、転写ベルト11上に担持されたトナー像を構成するトナーの帯電極性と同極性のバイアスである2次転写バイアスを印加する。駆動ローラ72は、電源30によるバイアス印加により転写ベルト11上に担持されたトナー像に対する斥力を発生させる斥力ローラとして機能し、これによって2次転写部57にかかるトナー像を転写紙S上に静電転写する転移電界を形成する。電源30は、制御手段91の一機能として実現された第2の転写バイアス制御手段を接続されており、駆動ローラ72によるバイアス印加のタイミング等を制御されるようになっている。
【0062】
図示を省略するが、接離手段として機能する駆動部37は、ソレノイド、あるいはピニオンラック等を含む機構によって構成される。また駆動手段として機能する駆動部37は、駆動源としてのモータ等を含む構成となっている。
【0063】
クリーニング装置13は、図1においてクリーニング対向ローラ74の左方に配設されている。クリーニング装置13は、クリーニング対向ローラ74に対向する位置、すなわち、A1方向において2次転写部57の下流側且つ1次転写部58の上流側の位置で転写ベルト11に当接するように配設されたクリーニングブレード13aと、クリーニングブレード13aをその内部に収容したケース13bとを有している。
【0064】
クリーニング装置13は、転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブレード13aで掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングするようになっている。
転写ベルトユニット10は、本体99に対して一体で着脱可能となっている。
【0065】
シート給送装置61は、転写紙Sを複数枚重ねた転写紙束の状態で収容するものであり、本体99の下部に配設されている。
シート給送装置61は、最上位の転写紙Sの上面に押圧される給紙ローラとしての給送ローラ3を有しており、給送ローラ3が所定のタイミングで反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の転写紙Sを1枚ずつ分離してレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。この点、給紙ローラ3は分離ローラとしても機能する。
シート給送装置61から送り出された転写紙Sは、給紙路32を経てレジストローラ対4に至り、レジストローラ対4のローラ間に挟まれる。
【0066】
2次転写装置5は、駆動ローラ72に対向して配置されている。2次転写装置5は、駆動ローラ72との間で転写ベルト11を挟むようにして配設され、転写ベルト11との間を通過する転写紙Sに転写ベルト11上のトナー像を転写可能とするための2次転写部材である転写部材としての転写ローラたる回転体である2次転写ローラ64を有している。
【0067】
2次転写装置5はまた、A1方向において2次転写部57の上流側に配設され、レジストローラ対4によって2次転写部57に向けて繰り出された転写紙Sを2次転写部57に案内する態様で転写紙Sの搬送時のガイドを行う紙ガイドとしてのガイド板38と、A1方向において2次転写部57の下流側に配設され、2次転写部57において転写ベルト11上のトナー像を転写された転写紙Sを2次転写ローラ64から分離して定着装置6に向けて搬送する分離板39とを有している。
【0068】
2次転写装置5はまた、2次転写ローラ64をクリーニングする図示しないクリーニング装置と、2次転写ローラ64を駆動ローラ72に向けて付勢した付勢部材としての図示しないバネとを有している。
【0069】
2次転写ローラ64と、転写ベルト11の2次転写部57近傍の一部とは、給紙路32に臨むように配設されており、2次転写部57を形成している。2次転写ローラ64は転写ベルト11に当接して2次転写部57を形成する当接部材として機能する。このように、2次転写ローラ64と転写ベルト11とが対向し、密着した領域が2次転写部57となっている。
【0070】
2次転写ローラ64は、図示を省略するが、接地された芯金と、芯金の回りに設けられた、ウレタンやEPDMなどにイオン系導電剤やカーボンブラックなどを配合して発泡した部材と、この部材表面に形成された表層とを有している。イオン系導電剤としてはリチウムイオンやナトリウムイオンが挙げられる。かかる部材は、弾性ゴム素材と、この弾性ゴム素材の表面に形成された低摩擦層とによって形成しても良い。かかる部材の抵抗は転写ベルト11とほぼ同じオーダが望ましく、10^9〜10^12Ω・cmとされている。表面硬度はJIS−A硬度30度以上に調整されている。表層は樹脂材を被覆して形成したものであり、これにより長期のトナーフィルミングなどの影響を除いている。かかる樹脂材としてはテフロン(登録商標)を用いている。これにより経時的耐久性が高くなっている。
【0071】
ガイド板38は、図示を省略するが、金属製の基体と、転写紙Sとの摺動が大きい部分において摩擦係数を下げるために基体に貼り付けられた、摺動性の高い摺動部材とを有している。摺動部材はテフロン(登録商標)であるがPETフィルムであっても良い。
【0072】
定着装置6は、図示しないヒータを内部に有する中空の金属ローラである加熱ローラ62と、加熱ローラ62に巻き掛けられた定着ベルト63と、加熱ローラ62とともに定着ベルト63を巻き掛けたゴム製の定着ローラ68と、定着ローラ68との間で定着ベルト63に圧接し圧接部であるニップ部としての定着ニップ70を形成する中空のローラである加圧ローラ69と、加圧ローラ69の内部に配設された図示しないヒータとを有している。
【0073】
定着装置6はまた、加熱ローラ62及び定着ローラ68とともに定着ベルト63を巻き掛けたテンションローラ73と、テンションローラ73に、定着ベルト63の張力を増加する向きの付勢力を与えるようにテンションローラ73を定着ベルト63の内側から外側に向かって付勢した付勢部材としての図示しないスプリングと、定着ベルト63の温度を検知する温度検知手段としての図示しないサーミスタと、定着装置6に備えられた以上の構成を囲繞し内包して作業者にかかる構成が直接触れられないようにしたケーシングとしての定着ケース85とを有している。
【0074】
定着装置6は、トナー像を担持した転写紙Sを定着ニップ70に挟み込む態様で通すことで、熱と圧力との作用により、転写紙Sに担持されたトナー像を同転写紙Sの表面に定着するようになっている。
【0075】
トナーボトル9Y、9M、9C、9BK内のイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーは、ワックス成分が内部に均一に分散した重合トナーであって、転写ベルト11に付着した際、ワックス成分の外部への析出が少なくなっている。かかる各色のトナーは、図示しない搬送経路を経て、所定の補給量だけ、画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKに備えられた現像装置80Y、80M、80C、80BKに補給される。
【0076】
画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKは互いに同様の構成となっている。画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKはそれぞれ、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの周囲に、図1中時計方向であるその回転方向B1に沿って、作像手段として、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKと、クリーニング手段としてのクリーニング器であるクリーニング装置71Y、71M、71C、71BKと、除電手段としての図示しない除電装置と、帯電バイアス形成のためにAC帯電を行なう帯電ローラ51Y、51M、51C、51BKを備えた帯電手段としての帯電装置79Y、79M、79C、79BKと、2成分現像剤により現像を行う現像手段としての現像装置80Y、80M、80C、80BKとを有している。
【0077】
画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKはそれぞれ、本体99に固定された図示しないガイドレールに沿って本体99に対して引き出し自在であるとともに、本体99に押し込むことが可能であり、本体99に対して着脱自在に設置されたプロセスカートリッジとなっている。プロセスカートリッジとしての画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKはそれぞれ、本体99に押し込むと、画像形成に適した所定の位置に装填され、位置決めされるようになっている。このようにプロセスカートリッジ化することは、交換部品として取り扱うことが可能であるため、メンテナンス性が著しく向上し、大変好ましい。またプロセスカートリッジの要素である各部の寿命が同等とされているため、不要な交換が防止、抑制され、さらに好ましい構成となっている。
【0078】
このような構成の画像形成装置100において、カラー画像を形成すべき旨の信号がユーザによって入力されると、制御手段91において形成すべき所望の画像であるフルカラー画像に対応した画像情報を含む印刷ジョブである画像形成ジョブがメモリに記憶され保持されるとともに、駆動ローラ72が駆動され、転写ベルト11、クリーニング対向ローラ74、張架ローラ75、33が従動回転するとともに、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKがB1方向に回転駆動される。
【0079】
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKはそれぞれ、B1方向への回転に伴い、帯電装置79Y、79M、79C、79BKにより帯電バイアスによって表面を所定の極性に一様に帯電され、光走査装置8からの、同図の紙面垂直方向に略一致する主走査方向への、上方へ向けた、光変調されたレーザー光の露光走査すなわち照射により、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した静電潜像による、画像情報に応じた潜像を形成され、この静電潜像を現像装置80Y、80M、80C、80BKの現像バイアス及びトナーの帯電によりイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーにより現像されて顕像化され、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像によって構成された単色画像が形成される。
【0080】
なお、制御手段91は、光走査装置8を駆動して各色に対応した静電潜像を形成するにあたり、メモリに記憶した画像情報をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の色情報に分解し、各色に分解された単色の画像情報である各色画像情報に基づいて光走査装置8を駆動する。
【0081】
現像により得られたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像は、A1方向の最上流側に位置するイエロートナー画像から、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、ブラックトナー画像の順で、順次、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKによって形成される1次転写バイアスにより、A1方向に回転している転写ベルト11上の同じ位置に1次転写されて色重ねが行われ、転写ベルト11上にはフルカラーのトナー画像である合成カラー画像が形成され担持される。
【0082】
一方、カラー画像を形成すべき旨の信号の入力に伴い、シート給送装置61に備えられた給送ローラ3が回転して転写紙Sを繰り出すとともに1枚ずつ分離して給紙路32に送り込み、給紙路32に送り込まれた転写紙Sは図示しない搬送ローラでさらに搬送されレジストローラ対4に突き当てられた状態で停止する。
【0083】
転写ベルト11上に重ね合わされた合成カラー画像が転写ベルト11のA1方向の回転に伴って2次転写部57まで移動するタイミングに合わせて、言い換えると給紙タイミングを計られて、レジストローラ対4が回転し、2次転写部57では、転写ベルト11に担持されている合成カラー画像が、2次転写部57に送り込まれた転写紙Sに密着し、2次転写バイアス及びニップ圧の作用によって他の媒体である転写紙Sに一括して2次転写され、記録される。
【0084】
このとき、転写ベルト11が弾性層を有し、また駆動ローラ72がクラウン形状であることにより、転写紙Sがたとえば凹凸紙であるような場合であっても、2次転写部57において転写紙Sと転写ベルト11及び転写ベルト11上のトナー像とは密着し、2次転写バイアスを与えても転写紙Sと転写ベルト11との間での放電が防止ないし抑制され、実効転写電界が良好となり、またニップ圧が安定した状態で等圧化され、2次転写が良好に行われる。
【0085】
転写紙Sは2次転写装置5によって搬送されて定着装置6に送り込まれ、定着装置6において定着ベルト63と加圧ローラ69との間の定着ニップ70すなわち定着部を通過する際、熱と圧力との作用により、担持したトナー像すなわち合成カラー画像を定着される。
【0086】
定着装置6を通過した、合成カラー画像を定着済みの転写紙Sは、排紙ローラ7を経て本体99外に排出され、本体99の上部の排紙トレイ17上にスタックされる。
【0087】
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、転写後に残留し不要なトナーとなった残留トナーである転写残トナーをクリーニング装置71Y、71M、71C、71BKにより表面から拭い去られて除去され、除電装置によって除電され、表面電位を初期化されて、帯電装置79Y、79M、79C、79BKによる次の帯電に供される。クリーニング装置71Y、71M、71C、71BKにより感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの表面から除去された転写残トナーは廃トナーボトルに貯留される。
【0088】
2次転写を終えた2次転写部57通過後の転写ベルト11は、クリーニング装置13に備えられたクリーニングブレード13aによって転写後にその表面に残留した不要なトナーである転写残トナーを拭い去られ、除去されてクリーニングされ、次の転写に備える。クリーニング装置13により転写ベルト11の表面から除去された転写残トナーは廃トナーボトルに貯留される。
【0089】
ここで、補助押圧ローラ31を設けた意義について、適宜、図4と図5とを対比しながら説明する。図4は、補助押圧ローラ31の作用を示したものであり、図5は、補助押圧ローラ31を備えていない場合に生じる現象を示したものである。なお、図4(a)、図5(b)において、転写ベルト11の図示は省略している。
【0090】
すでに述べたように、駆動ローラ72はクラウン形状であり、2次転写部57にはニップ圧が作用しているため、駆動ローラ72は、その中央部において転写ベルト11の移動速度と同速度で回転するが、その端部においては転写ベルト11の移動速度と速度差が生じる。この速度差が生じる部分においても、駆動ローラ72は転写ベルト11とグリップしているため、駆動ローラ72は、その端部において、これより早く移動する転写ベルト11に強制的に回転される向きの力を受けることとなる。
【0091】
したがって、図4(a)、図5(a)に示すように、ニップである2次転写部57において、A1方向に沿った2次転写部57の幅方向に、せん断力Fnipが発生する。なお、これらの図において、角度θは、駆動ローラ72の回転中心を中心とした、駆動ローラ72の周面上のある点を基準とした位相であり、角度θ=αは、かかる幅方向における中心位置の位相を示している。また、図4(a)に示している角度θ=βは、補助駆動ローラ31が駆動ローラ72に当接した位置の位相であり、補助駆動ローラ31と駆動ローラ72とによりニップが形成されている場合には、このニップの、A1方向における幅方向の中心位置の位相を示す。
【0092】
せん断力Fnipは、駆動ローラ72が、その端部において、これより早く移動する転写ベルト11に強制的に回転される向きの力を受けることによって形成されるものであるため、駆動ローラ72は、中央部と端部とにおいて、端部の方が大きい角速度で回転しようとすることとなる。よって、図4(b)、図5(b)に示すように、中央部と端部との間で歪εが生じ、駆動ローラ72は変形することとなる。
【0093】
せん断力Fnipは、その影響がある程度小さいとすれば、かかる歪εが生じても、駆動ローラ72の変形は弾性変形のみとなり、歪εは蓄積されない。しかし、せん断力Fnipによるせん断ストレスは、図4(a)、図5(a)に矢印で示しているように、一方向にしか働かないため、経時では、歪εは、塑性変形歪として蓄積されていく。図5(b)はこの蓄積の様子を示しており、θ=αの位置を通過するタイミング、言い換えるとθ=2πn+αとなるタイミングで、歪εが増加していくことが示されている。
【0094】
このように歪εが蓄積されていき、駆動ローラ72の歪許容範囲を超えると、駆動ローラ72は亀裂等による劣化、最悪の場合には破壊を生じる。このような劣化のメカニズムとしては、たとえば、かかる歪εが発泡ローラを構成する繊維の引張りなどの力を発生し、歪量が比較的大きくある程度の伸びが生じたときに、破壊が開始することが考えられる。歪εの蓄積は、駆動ローラ71の端部と転写ベルト11との間で滑りが生じると若干緩和されるものの、この場合には駆動ローラ72、転写ベルト11の磨耗を生じる。
【0095】
駆動ローラ72は、上述のように、転写ベルト11の傷を防止することと、ニップ幅を増やすこととを考慮して低硬度の発泡ローラとなっており、歪εが蓄積されることによるストレスに対し、歪εが10%程度であれば許容範囲であるが、蓄積された歪εはこれを超え得る。発泡ローラは耐久性が比較的低い場合があり、この場合には経時的に劣化が進行し易い。発泡層に難燃剤を混入させると硬化を起こすこともあり得る。また、駆動ローラ72はバイアスローラであるため、放電が生じると、歪εの蓄積と相俟って、劣化が進行し得る。さらに、2次転写部57の入り口において、転写ベルト11はブレを起こし得るが、ブレが生じると、かかる入口での駆動ローラ72と転写ベルト11との間に摩擦力が変動してせん断ストレスが増加し、これも歪εの蓄積を進行させ駆動ローラ72の劣化を進行させる要因となり得る。
【0096】
このように、駆動ローラ72は、歪εの蓄積により、磨耗、亀裂、さらには破壊を生じ得る。また転写ベルト11の磨耗も生じ得る。そして、これらの少なくとも1つを生じれば、転写ベルト11の走行不良が生じ得るとともに、端部においてバイアスが印加されにくくなって画像の端部にのみ画像濃度を低下させ得る。また、駆動ローラ72の亀裂・磨耗、転写ベルト11の磨耗が生じると、これによって発生した磨耗紛が転写ベルト11の内周に回り込み、転写ベルト11、駆動ローラ72、クリーニング対向ローラ74、張架ローラ75、33を汚し、転写ベルト11の走行不良を加速し得る。さらに、クリーニング対向ローラ74が汚れるとクリーニング装置13の機能を低下させ、画像形成不良の原因ともなり得る。これは、駆動ローラ72をソリッドローラのような高硬度のローラとした場合にも同様に生じ得る。二次転写対向ローラの端部面に与えられたストレスは、発泡ローラを構成する繊維への引っ張りなどの力となる。ある程度延ばされた場合、破壊が始まる。それは歪量などで発生するものである。
【0097】
しかしながら、補助押圧ローラ31を駆動ローラ72の各端部の周面に当接するように設け、この各端部の回転に対する抵抗を与えると、図4(a)に示すように、補助駆動ローラ31が駆動ローラ72に当接したθ=βの位置で、せん断力Fnipと逆向きのせん断力Foptが作用し、全体としてのせん断力FはFnip+Foptとなり、せん断力Fnipよりも十分に小さな値となって、同図(b)に示すように、歪εの蓄積が改善される。具体的には、歪εの蓄積は抑制ないし解消される。このように、補助押圧ローラ31を設けるという比較的簡易な構成によって駆動ローラ72の回転に対して逆方向に負荷を与えることで、歪εの絶対値は低く抑えられ、駆動ローラ72の耐久性が向上する。
【0098】
これにより、駆動ローラ72の亀裂等による劣化、破壊、磨耗、転写ベルト11の磨耗が解消ないし緩和され、これらに起因する転写ベルト11の走行不良が解消ないし抑制されるとともに、端部においてもバイアスが良好に印加され画像濃度が安定する。また、駆動ローラ72の亀裂・磨耗、転写ベルト11の磨耗が生じることによって発生した磨耗紛が転写ベルト11の内周に回り込み、転写ベルト11、駆動ローラ72、クリーニング対向ローラ74、張架ローラ75、33を汚し、転写ベルト11の走行不良を生じることが解消ないし抑制される。さらに、クリーニング対向ローラ74が汚れることによりクリーニング装置13の機能を低下させ、画像形成不良の原因となることも解消ないし抑制される。
【0099】
駆動手段として機能する駆動部37は、補助押圧ローラ31の回転駆動を行うにあたり、補助押圧ローラ31の回転速度、回転方向を、このような利点をより高度ないし確実に得るように、駆動ローラ72との当接位置において駆動ローラ72の回転速度に後れる速度となるように設定する。この設定にあたっては、駆動ローラ72の中央部と端部とでの径の比も勘案される。補助押圧ローラ31の回転方向を、駆動ローラ72との当接位置において駆動ローラ72の回転方向と同方向とし、補助押圧ローラ31の回転速度を、駆動ローラ72の端部の回転速度より遅くしても良い。駆動手段として機能する駆動部37は、制御手段41による制御によって補助押圧ローラ31の回転速度、回転方向を設定されるようになっている。この点、制御手段41は、抵抗部材駆動制御手段として機能する。
【0100】
接離手段として機能する駆動部37は、駆動ローラ72に対する補助押圧ローラ31の接離を行うにあたり、そのタイミングを、このような利点をより高度ないし確実に得るように設定する。たとえば、駆動ローラ72の回転駆動により転写ベルト11の走行が行われるときには少なくとも補助押圧ローラ31を駆動ローラ72に当接させる。この当接の態様は、間欠的であっても良い。かかる走行の終了後も、歪εの蓄積を解消ないし抑制するように、補助押圧ローラ31を駆動ローラ72に当接させてもよく、この場合は、補助押圧ローラ31の回転方向は、駆動ローラ72との当接位置において駆動ローラ72の回転方向と逆方向とする。接離手段として機能する駆動部37は、制御手段41による制御によって駆動ローラ72に対する補助押圧ローラ31の接離タイミングを設定されるようになっている。この点、制御手段41は、抵抗部材接離制御手段として機能する。
【0101】
このような利点は、駆動ローラ72に対する補助押圧ローラ31の押圧力と摩擦力とを調整すること等によってせん断力Foptを適切に設定することで得られる。たとえば、押圧力は押圧バネ36に付勢力の調整によって調整され、摩擦力はかかる付勢力の調整と補助押圧ローラ31の表面の摺動性の調整とによって調整される。この点、補助押圧ローラ31の表面はテフロン(登録商標)で被覆されることで摺動性を得ており、この摺動性が駆動ローラ72と転写ベルト11との摩擦力よりも駆動ローラ72と補助押圧ローラ31との摩擦力が小さくなる範囲であることで、かかる利点が良好に得られるようになっている。また、テフロン(登録商標)で被覆されていることにより、経時的な耐久性も高くなっている点でも優れている。
【0102】
補助押圧ローラ31を駆動ローラ72に当接させる位置は、本来的には、2次転写ローラ64が駆動ローラ72に圧接される方向の延長線上であると、補助押圧ローラ31が駆動ローラ72に押圧される方向とかかる方向とが一直線上で互いに逆方向となるため静的に良いが、本形態では、2次転写部57の出口よりも、入口に近い位置、より具体的には、図4(a)において符号Xで示す位置よりも、駆動ローラ72の回転方向において下流側で、2次転写部57より上流の位置となっている。X位置は、A1方向において補助押圧ローラ31が駆動ローラ72に当接する位置である2次転写部57の中心すなわちθ=αである位置と駆動ローラ72の回転中心とを結ぶ直線と、駆動ローラ72の周面とが交わる位置である。
【0103】
この理由を述べると次のとおりである。駆動ローラ72は、転写ニップ部である2次転写部57において、自身のトルクにより、円周方向と半径方向とで歪む。この歪状態は、円周方向ではせん断力Fnipとなり、半径方向では強い圧縮力となっており、複雑な状態となっている。補助押圧ローラ31をかかる位置において駆動ローラ72に当接させると、駆動ローラ72の変形により、円周方向の歪状態が半径方向への歪状態すなわち発泡層などが受ける圧縮力に変わり、駆動ローラ72内部の引張力が緩和され、かかる歪状態が緩和される。この緩和現象は、駆動ローラ72が2次転写部57において発泡層などで受けるストレスの緩和が速やかに行われるよう早いタイミングで作用し、せん断力Foptも小さくなる。
【0104】
上述の静的なバランスからは、位置Xに近い方が良いが、駆動ローラ72に対する補助押圧ローラ31の押圧力が小さくて済むのは、2次転写部57に近い方が良く、補助押圧ローラ31が駆動ローラ72に当接する位置は、これらを比較考量したうえで決定される。
【0105】
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0106】
たとえば、接離手段は省略しても良いが、抵抗部材と対向ローラとの常時当接による劣化を考慮すれば、接離手段を設けて、適時に、抵抗部材を対向ローラに当接させるのが好ましい。ただし、接離手段を省略することのコストメリットを考慮してこれを省略し、抵抗部材を定位置に配設しても良い。この場合、付勢手段を省略し、対向ローラに対する抵抗部材の摩擦力が良好に得られるよう、対向ローラに対する抵抗部材の押圧力が適正に得られる位置に、抵抗部材を配設する。
【0107】
駆動手段は省略しても良いが、上述の利点を良好に得る観点からは、これを設ける方が好ましい。ただし、駆動手段を省略した場合には、抵抗部材は、補助押圧ローラ31のようなローラでなく、対向ローラに当接する部分が曲面等をなし滑らかに当接する非回転の部材であっても良い。
【0108】
当接部材は、2次転写ローラ64のような回転体でなく、固定配置された部材であっても良く、また、回転体である場合も、2次転写ローラ64のようなローラでなく、無端状のベルトであっても良い。
【0109】
ベルトユニットは、転写ベルトユニット10のような、中間転写体を無端状のベルトとして備えるものでなく、感光体等、潜像担持体を無端状のベルトとして備えたものであっても良いし、中間転写体や潜像担持体のような像担持体でなく、記録媒体搬送ベルトのようなベルトを無端状のベルトとして備えたものであっても良い。
【0110】
かかる条件を満たせば、本発明を適用する画像形成装置は、タンデム型であっても、上述した間接転写方式でなく、直接転写方式を採用可能である。また、画像形成装置は、いわゆるタンデム方式の画像形成装置ではなく、1つの感光体ドラム上に順次各色のトナー像を形成して各色トナー像を順次重ね合わせてカラー画像を得るいわゆる1ドラム方式の画像形成装置にも同様に適用することが可能であるし、他にも、シート状の有機感光体等の像担持体上に各色のトナー像を現像するものの色重ね自体は別にある中間転写体を用いる方式、あるいは中間転写体を複数用いる方式、中間色トナーを用いる方式等の画像形成装置にも同様に適用することが可能である
【0111】
その他、画像形成装置は、近年では、市場からの要求にともない、カラー複写機やカラープリンタなど、カラーのものが多くなってきているが、画像形成装置は、モノカラー画像のみを形成可能なものであっても良い。
【0112】
このような画像形成装置に用いる画像形成物質として現像剤を用いる場合、この現像剤は、二成分現像剤に限らず、一成分現像剤であっても良い。さらには、画像形成物質はインク等であっても良い。
【0113】
画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリの複合機でなく、これらの単体であっても良いし、その他、複写機とプリンタとの複合機等の他の組み合わせの複合機であっても良い。
【0114】
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0115】
10 ベルトユニット
11 無端状のベルト、像担持体
31 抵抗部材
36 付勢手段
37 接離手段、駆動手段
57 ベルトと当接部材とが対向する領域
64 当接部材
72 対向ローラ
100 画像形成装置
A1 ベルトの移動方向
S 他の媒体
【先行技術文献】
【特許文献】
【0116】
【特許文献1】特開2006−71818号公報
【特許文献2】特開2002−130252号公報
【特許文献3】特開2009−265421号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端状のベルトと、
このベルトに当接した当接部材に対向する位置で同ベルトを巻き掛け、同ベルトを介して同当接部材を圧接されたクラウン形状の対向ローラと、
この対向ローラの各端部の周面に当接し、同対向ローラの回転に対する抵抗を与える抵抗部材を有するベルトユニット。
【請求項2】
請求項1記載のベルトユニットにおいて、
前記抵抗部材を前記周面に圧接させるための付勢手段を有することを特徴とするベルトユニット。
【請求項3】
請求項1または2記載のベルトユニットにおいて、
前記抵抗部材が前記対向ローラに当接する位置は、前記ベルトの移動方向において前記当接部材が同ベルトに当接する位置の中心と前記対向ローラの回転中心とを結ぶ直線と同対向ローラの周面とが交わる位置よりも、同対向ローラの回転方向において下流側の位置であることを特徴とするベルトユニット。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れか1つに記載のベルトユニットにおいて、
前記抵抗部材を前記対向ローラに接離させる接離手段を有することを特徴とするベルトユニット。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか1つに記載のベルトユニットにおいて、
前記抵抗部材がローラであり、この抵抗部材を回転駆動する駆動手段を有することを特徴とするベルトユニット。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか1つに記載のベルトユニットにおいて、
前記抵抗部材の、前記対向ローラに当接する部分は、摺動性を有することを特徴とするベルトユニット。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか1つに記載のベルトユニットにおいて、
前記ベルトが弾性層を有することを特徴とするベルトユニット。
【請求項8】
請求項1ないし9の何れか1つに記載のベルトユニットにおいて、
前記ベルトが像担持体であり、同ベルトと前記当接部材とが対向する領域において、同ベルトに担持された像が他の媒体に転写されることを特徴とするベルトユニット。
【請求項9】
請求項1ないし7の何れか1つに記載のベルトユニットを有する画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−58605(P2012−58605A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−203492(P2010−203492)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】