説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置を小型化すること。
【解決手段】表面に画像を保持して回転する像保持体(PR,PR′)と第1の被支持部(26,27,22a′)とを有する像保持体ユニット(U3,U3′)と、像保持体(PR,PR′)表面の画像が記録される媒体(S)を搬送する搬送部材(Rr,Rr′)と像保持体支持部(6,7,3a′,3a′)と第1の被支持部(26,27,22a′)を支持する第1の支持部(8,9,2a′)とを有し像保持体ユニット(U3,U3′)の下方に配置された搬送ユニット(U2,U2′)と、を備えた画像形成装置(U,U′)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等の画像形成装置において、媒体に画像を記録する画像記録ユニットや、前記媒体を搬送する搬送ユニットや、前記媒体上の画像を定着させる定着ユニット等を支持する技術として、例えば、下記の特許文献1、2に記載の技術が知られている。
【0003】
特許文献1としての特開平6−19240号公報には、感光ドラム(9)、帯電ローラ(10)、現像手段(12)、クリーニング手段(13)をハウジング(14,15)で覆ったプロセスカートリッジ(B)が、画像形成装置(A)の装置本体(16)の枠体、いわゆる、フレームに対して、着脱可能に支持される技術が記載されている。
また、特許文献2としての特開平11−190924号公報には、電気的制御装置および駆動装置を有する基体ユニット(1)、給紙カセットを有する給紙ユニット(2)、画像を形成する作像ユニット(3,3′,3″,3′′′)、定着装置を有する定着ユニット、書込み装置を有する書込みユニット(5)、搬送手段を有する搬送ユニット(6,6′)等が、画像形成装置本体の枠体(7)に支持される技術が記載されている。
すなわち、特許文献1、2には、画像形成装置本体のフレームが各ユニットを支持する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−19240号公報(「0031」、図1)
【特許文献2】特開平11−190924号公報(「0012」〜「0034」、図1〜図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、画像形成装置を小型化することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するために、請求項1記載の発明の画像形成装置は、
表面に画像を保持して回転する像保持体と、第1の被支持部と、を有する像保持体ユニットと、
前記像保持体表面の画像が記録される媒体を搬送する搬送部材と、前記像保持体の軸方向両端部を支持する像保持体支持部と、前記第1の被支持部を支持する第1の支持部と、を有し、前記像保持体ユニットの下方に配置された搬送ユニットと、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記媒体に画像が転写される転写位置を挟んで前記像保持体に対向して配置され、前記像保持体表面の画像を前記媒体に転写する転写装置と、
前記媒体表面の未定着の画像を定着する定着装置と、第2の被支持部と、を有する定着ユニットと、
前記像保持体ユニットの上部に設けられ、前記第2の被支持部を支持する第2の支持部と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記媒体に画像が転写される転写位置を挟んで前記像保持体に対向して配置され、前記像保持体表面の画像を前記媒体に転写する転写装置と、
前記媒体表面の未定着の画像を定着する定着装置と、第2の被支持部と、を有する定着ユニットと、
前記第2の被支持部を支持する第2の支持部を有し、前記像保持体ユニットおよび前記定着ユニットの下方に配置された前記搬送ユニットと、
前記像保持体ユニットの下面に設けられた上側案内部と、前記搬送ユニットの上面に設けられ且つ前記上側案内部に対向する下側案内部と、を有し、前記搬送ユニットから搬送された前記媒体を前記上側案内部と前記下側案内部との間の搬送路で案内する案内部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の画像形成装置において、
前記像保持体の軸方向一端側に配置され、前記像保持体ユニットと前記搬送ユニットと前記定着ユニットとに連結する連結部と、連結された前記各ユニットに駆動源からの駆動を伝達する駆動伝達系と、を有する駆動伝達ユニットと、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、
前記像保持体ユニットと前記搬送ユニットと前記定着ユニットと前記駆動伝達ユニットとのいずれかに支持され、前記駆動伝達系への駆動力を発生する前記駆動源、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の画像形成装置において、
被位置決め部を有する前記像保持体ユニットと、
前記像保持体の軸方向他端側に配置され、前記各ユニットの電源を支持する電源支持部と、前記各ユニットを制御する制御部を支持する制御支持部と、前記被位置決め部を位置決めする位置決め部と、を有する回路支持体と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の画像形成装置において、
前記像保持体の軸部材により構成された前記被位置決め部と、
前記被位置決め部を電気的に接地可能とし、且つ、前記被位置決め部を支持して位置決めする前記位置決め部と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、像保持体ユニットと搬送ユニットとを支持する枠体、いわゆる、フレームを有する場合に比べ、画像形成装置を小型化することができる。
請求項2に記載の発明によれば、像保持体ユニットに対して搬送ユニットと定着ユニットとを直接位置決めすることができ、像保持体ユニットと搬送ユニットと定着ユニットとがフレームによって位置決めされる場合に比べ、像保持体と搬送部材と定着装置とを精度良く位置決めすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、像保持体ユニットと搬送ユニットとの境界に媒体が案内される搬送路を形成することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、駆動伝達系を有する駆動伝達ユニットを、一体となった各ユニットに直接連結させることができ、駆動伝達系を有するフレームに駆動伝達ユニットを支持する場合に比べ、駆動伝達系と各ユニットとを精度良く位置決めでき、噛み合い不良等の駆動伝達不良を低減できると共に、画像形成装置の部品点数を削減でき、画像形成装置全体を小型化・低価格化することができる。
請求項5に記載の発明によれば、一体となった各ユニットのいずれかに駆動源を支持させることができ、駆動源を支持する別部材を設ける場合に比べ、画像形成装置の部品点数を削減でき、画像形成装置全体を小型化・低価格化することができる。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、電源および制御部を支持する回路支持体が、像保持体ユニットの位置決めをすることができ、像保持体ユニットがフレームによって位置決めされる場合に比べ、画像形成装置の部品点数を削減でき、画像形成装置全体を小型化・低価格化することができる。
請求項7に記載の発明によれば、像保持体の位置決めをする回路支持体の位置決め部が、像保持体の電気的な接地をすることができ、前記位置決め部が像保持体の電気的な接地をせずに接地用の部材を設ける場合に比べ、画像形成装置の部品点数を削減でき、画像形成装置全体を小型化・低価格化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は実施例1のプリンタ全体説明図である。
【図2】図2は実施例1の搬送ユニットの斜視拡大説明図である。
【図3】図3は実施例1のマーキングユニットの説明図であり、搬送ユニットに装着された状態のマーキングユニットの斜視拡大説明図である。
【図4】図4は図3の矢印IV方向から見たマーキングユニットの斜視拡大説明図である。
【図5】図5は実施例1の定着ユニットの説明図であり、図5Aはマーキングユニットに装着された状態の定着ユニットの斜視拡大説明図であり、図5Bはマーキングユニットの各定着支持部に支持された定着ユニットの定着被支持部の断面図である。
【図6】図6は実施例1の定着ユニットの定着被支持部をマーキングユニットの各定着支持部に装着する方法の説明図であり、図6Aは前側定着支持部の突起部にU溝部が挿入された状態の説明図であり、図6Bは後側定着支持部の定着用位置決め部に貫通孔を貫通させた状態の説明図である。
【図7】図7は実施例1の駆動伝達ユニットの説明図であり、搬送ユニットとマーキングユニットと定着ユニットに装着された状態の駆動伝達ユニットの斜視拡大説明図である。
【図8】図8は図7の状態からメインモータおよび全てのギアを除いた駆動伝達ユニットの連結部の説明図である。
【図9】図9は実施例1の回路ユニットの説明図であり、搬送ユニットとマーキングユニットと定着ユニットに装着された状態の駆動伝達ユニットの斜視拡大説明図である。
【図10】図10は図9の状態から電源装置およびコントローラを外した状態の回路支持体の斜視拡大説明図である。
【図11】図11は図10の矢印XI方向から見た回路支持体の斜視説明図である。
【図12】図12は従来のプリンタ本体の説明図であり、図12Aはフレームに搬送ユニットが装着された状態の説明図、図12Bは図12Aの状態からフレームにマーキングユニットが装着された状態の説明図、図12Cは図12Bの状態からフレームに定着ユニットが装着された状態の説明図、図12Dは図12Cの状態から電源装置とコントローラとカバーとが装着された状態の説明図である。
【図13】図13は実施例2のプリンタの全体説明図である。
【図14】図14は実施例2の各ユニットの説明図であり、図14Aは実施例2の搬送ユニットの説明図、図14Bは実施例2のマーキングユニットの説明図、図14Cは実施例2の定着ユニットの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0018】
図1は実施例1のプリンタの全体説明図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例としてのプリンタUは、画像形成装置本体の一例としてのプリンタ本体U1の前面に、媒体の一例としてのシートSを挿入、収容する場合に、下端を中心として開閉可能な開閉部材の一例としての前カバーU1aが支持されている。また、プリンタUの上面には、画像が記録されたシートSが排出される排出部の一例としての排出トレイTRhが形成されている。さらに、プリンタ本体U1の後面には、紙詰まりや内部の点検等をする場合に、プリンタ本体U1内部を開放する開閉部材の一例としての後カバーU1bが、実線で示す閉塞位置と、破線で示す開放位置との間で回転可能に支持されている。
【0019】
実施例1のプリンタUは、制御部の一例としてのコントローラCと、前記コントローラCにより作動を制御される画像処理部IPS、潜像形成回路の一例としてのレーザ駆動回路DL、および電源装置E等を有する。電源装置Eは、後述の帯電器の一例としての帯電ロールCR、現像部材の一例としての現像ローラGaおよび転写装置の一例としての転写ロールTr等に電圧を印加する。
前記画像処理部IPSは、外部の情報送信装置の一例としてのホストコンピュータ等から入力された印刷情報を潜像形成用の画像情報に変換して予め設定された時期、すなわち、タイミングで、像書込回路の一例としてのレーザ駆動回路DLに出力する。レーザ駆動回路DLは、入力された画像情報に応じて駆動信号を潜像形成装置LHに出力する。実施例1の潜像形成装置LHは、左右方向に沿って、予め設定された間隔で潜像書込素子の一例としてのLED:Light Emitting Diodeが線状に配置された装置、いわゆるLEDヘッドにより構成されている。
【0020】
プリンタUの後部には、回転駆動する像保持体の一例としての感光体PRが支持されている。感光体PRの周囲には、感光体PRの回転方向に沿って、帯電ロールCR、潜像形成装置LH、現像装置G、転写ロールTr、像保持体用の清掃器の一例としての感光体クリーナCLが配置されている。
図1において、前記帯電ロールCRには、帯電ロールCR表面を清掃する帯電器用の清掃器の一例としての帯電ロールクリーナCRcが対向、接触して配置されている。
また、前記現像装置Gは、内部に現像剤が収容される現像容器Vを有する。前記現像容器V内には、感光体PRに対向して配置された現像ロールGaと、現像剤を撹拌しながら循環搬送する一対の循環搬送部材Gb,Gcと、循環搬送部材で撹拌された現像剤を現像ロールGaに搬送する供給部材Gdと、現像ロールGa表面の現像剤の層厚を規制する層厚規制部材Geとが配置されている。
【0021】
前記現像容器Vの前側上面には、補給部の一例としての現像剤補給口V1が形成されており、現像剤補給口V1には、現像剤搬送路の一例として、前方に延びる現像剤補給路V3が連結されている。前記現像剤補給路V3内部には、現像剤搬送部材の一例としての補給オーガV4が回転可能に支持されている。前記現像剤補給路V3の前端には、現像材収容容器の一例としてのトナーカートリッジTCが着脱される着脱部の一例としてのカートリッジホルダKHが連結されており、トナーカートリッジTCからの現像剤が流入する。したがって、現像装置Gでの現像剤の消費量に応じて、補給オーガV4が駆動すると、トナーカートリッジTCから現像剤が現像装置Gに補給される。
【0022】
回転する感光体PRの表面は、帯電領域Q1において帯電ロールCRにより帯電され、潜像形成位置Q2において潜像形成装置LHから出射する潜像形成光により静電潜像が形成される。前記静電潜像は現像領域Q3において現像ロールGaにより画像の一例であって、可視像の一例としてのトナー像に現像される。感光体PR表面のトナー像は、回転部材の一例としての感光体PR及び対向部材の一例としての転写ロールTrとの対向領域により形成される転写領域Q4において、転写ロールTrにより媒体の一例としてのシートSに転写される。なお、実施例1の転写ロールTrは、弾性材料により構成されており、感光体PRに接触して弾性変形可能に構成されている。
【0023】
感光体PR表面の残留トナーは、転写領域Q4の下流側の清掃領域の一例としてのクリーニング領域Q5において清掃部材の一例としてのクリーニングブレードCBにより除去され、感光体クリーナCL内部に回収される。
なお、前記クリーニングブレードCBの対向する側には飛散防止部材の一例としてのフィルムシールFSが設けられており、フィルムシールFSは感光体クリーナCL内に回収されたトナーが外にこぼれ出るのを防止する。
【0024】
図1において、プリンタUの下部の給紙トレイTR1には、媒体取り出し部材の一例としてのピックアップロールRpが配置されている。前記ピックアップロールRpにより取出された記録シートSは、媒体さばき部材の一例としてのリタードロールRsにより1枚づつ分離されて、転写領域Q4のシート搬送方向の上流側に配置された時期調節部材の一例であって、搬送部材の一例としてのレジロールRrにより予め設定されたタイミングで、転写領域Q4に搬送される。
前記コントローラCにより動作が制御される電源装置E等から転写電圧が印加される転写ロールTrは、転写領域Q4を通過する記録シートSに感光体PR上のトナー像を転写する。
【0025】
前記転写領域Q4においてトナー像が転写された記録シートSは、トナー像が未定着の状態で定着装置Fに搬送される。前記定着装置Fは定着部材の一例としての一対の定着ロールFh,Fpを有し、前記一対の定着ロールFh,Fpの圧接領域によって定着領域Q6が形成される。前記定着装置Fに搬送された記録シートSは、定着領域Q6において一対の定着ロールFh,Fpによりトナー像が定着される。定着トナー像が形成された記録シートSは、媒体案内部材の一例としてのシートガイドSG1,SG2によってガイドされ、媒体排出部材の一例としての排出ロールR1からプリンタ本体U1上面の前記排出トレイTRhに排出される。よって、実施例1のシートSは、各部材Rp,Rs,Rr,PR,Tr,F,R1を介して、プリンタ本体U1の下端部に配置された前記給紙トレイTR1′の右端から上方に搬送されて前記排紙トレイTRh′の右端から排紙される。すなわち、実施例1のプリンタUは、図1に示す、シートSの搬送経路が逆C形状となっており、いわゆる、Cパスとなるように構成されている。
【0026】
(実施例1の搬送ユニットU2の説明)
図2は実施例1の搬送ユニットの斜視拡大説明図である。
前記プリンタ本体U1の下端部には、図1の1点鎖線に示すように、給紙トレイTR1、ピックアップロールRp、さばきロールRs、レジロールRr等を支持する搬送ユニットU2が配置されている。図2において、前記搬送ユニットU2は、前記各部材TR1,Rp,Rs,Rrを支持する搬送用支持体の一例としての搬送用ハウジング1を有する。実施例1の前記搬送用ハウジング1は、各ロールRp,Rs,Rrの軸方向両端部である左右両端部に配置された左端壁2および右端壁3と、左右両端壁2,3どうしを後側下端部で連結する底壁4とが一体形成されている。
【0027】
前記左右両端壁2,3の後側上端部には、上方に突出する左右一対の像保持体支持部の一例としての感光体支持部6,7が形成されている。実施例1では、左側の感光体支持部6の上端部には、下向きの三角形状の貫通穴6aが形成されており、右側の感光体支持部7の上端部には、V字形状の凹溝7aが形成されている。
また、感光体支持部6,7の前方には、上方に突出し、且つ、左右方向に対向して配置された第1の支持部の一例としてのマーキング支持部8,9が形成されている。左側のマーキング支持部8には、左右方向に貫通する四角形状の貫通穴8aが形成されており、右側のマーキング支持部9は、上端部より下端部が前方に長く延びて形成されており、上端部と下端部との間には前後方向に延びる溝部9aが形成されている。
【0028】
また、左側の像保持体支持部6およびマーキング支持部8の下方には、左方に突起する軸支持部の一例としてのシャフト支持部11,12,13が前後方向に間隔を空けて配置されている。シャフト支持部11,12,13には、左端から右方に凹んだ軸受部11a,12a,13aが形成されている。また、後側のシャフト支持部11の後方には、左端壁2から左方に突出する第1の連結支持部14が形成されており、前記第1の連結支持部14の左端面には、第1の連結螺子孔14aが形成されている。また、前側のシャフト支持部13の前側下方には、左端壁2から左方に突出する第2の連結支持部16が形成されており、前記第2の連結支持部16の左端面には、第2の連結螺子孔16aが形成されている。
【0029】
また、左端壁2の下端部には、底面から間隔を空けて左方に延びる平板状の第3の連結支持部17および第4の連結支持部18が前後方向に間隔を空けて配置されている。前記各連結支持部17,18には、上下方向に貫通する爪固定孔17a,18aが形成されている。さらに、前記シャフト支持部11,12,13の下方には、ピックアップロールRpの回転軸の左端部に支持された取出用駆動伝達部材の一例としての取出用ギア19と、レジロールRrの回転軸の左端部に支持された搬送用駆動伝達部材の一例としての搬送用ギア20が配置されている。
【0030】
(実施例1のマーキングユニットU3の説明)
図3は実施例1のマーキングユニットの説明図であり、搬送ユニットに装着された状態のマーキングユニットの斜視拡大説明図である。
図4は図3の矢印IV方向から見たマーキングユニットの斜視拡大説明図である。
前記搬送ユニットU2の上方には、感光体PR、感光体クリーナCL、帯電ロールCR、帯電ロールクリーナCRc、潜像形成装置LH、現像装置G等を支持する像保持体ユニットの一例としてのマーキングユニットU3が支持されている。図3、図4において、前記マーキングユニットU3は、前記各部材PR,CL,CR,CRc,LH,Gを支持する像保持用支持体の一例としてのマーキングハウジング21を有する。実施例1の前記マーキングハウジング21は、左右両端部に配置された左端壁22および右端壁23と、左右両端壁22,23どうしを下端部で連結する底壁24とが一体形成されている。
【0031】
前記底壁24の前側の左右両端部には、左右方向に突出する第1の被支持部の一例としてのマーキング被支持部26,27が形成されている。
なお、実施例1では、感光体PRの軸部材の左端部は、左側の感光体支持部6の貫通穴6aを貫通して上方に抜けないように支持されると共に、感光体PRの軸部材の右端部は、右側の感光体支持部7の凹溝7aに嵌まった状態で位置決めされて支持される。また、左側のマーキング被支持部26は、左側のマーキング支持部8の貫通穴8aを貫通して上方に抜けないように支持されると共に、右側のマーキング被支持部27は、右側のマーキング支持部9の溝部9aに嵌まった状態で位置決めされて支持される。なお、実施例1では、前記右側のマーキング被支持部27の上端部には、溝部9aの上方に突起する突起部27aが形成されている。
【0032】
すなわち、実施例1では、感光体支持部6,7に感光体PRが支持されたマーキングユニットU3が、感光体PRの軸部材を回転中心として回転しないように、マーキング支持部8,9がマーキング被支持部26,27を支持してマーキングユニットU3の回転止めになっている。この結果、マーキングユニットU3が搬送ユニットU2の上方で位置決めされて支持される。
なお、前記左右両端壁22,23の後側上端部には、上方に突出する左右一対の後側定着支持部28,29が形成されている。実施例1では、後側定着支持部28,29の上端部には、後端から後方に突起する円柱状の定着用位置決め部28a,29aが形成されており、前記定着用位置決め部28a,29aには、後端から前方に延びる螺子孔28b,29bが形成されている。
また、後側定着支持部28,29の前方には、上方に突出する左右一対の前側定着支持部31,32が形成されている。実施例1の前記前側定着支持部31,32の上端部には、左右方向の外方に突出する円柱状の突起部31a,32aが形成されている。
前記後側定着支持部28,29と、前記前側定着支持部31,32とにより、第2の支持部の一例としての定着支持部(28〜32)が構成されている。
【0033】
(実施例1の定着ユニットU4の説明)
図5は実施例1の定着ユニットの説明図であり、図5Aはマーキングユニットに装着された状態の定着ユニットの斜視拡大説明図であり、図5Bはマーキングユニットの各定着支持部に支持された定着ユニットの定着被支持部の断面図である。
前記マーキングユニットU3の上方には、定着ユニットU4が支持されている。図5Aにおいて、前記定着ユニットU4は、前記定着装置Fと、前記定着装置Fの左右両端壁の下端部に形成された第2の被支持部の一例としての定着被支持部33,34とを有する。
【0034】
図5Bにおいて、前記定着被支持部33,34の前端部には、前後方向に延びるU字状の溝により構成され、前記前側定着支持部31,32の突起部31a,32aを上下方向で位置決めするU溝部33a,34aが形成されている。また、実施例1の前記定着被支持部33,34の後端部には、下方に延びて前記後側定着支持部28,29の後面に対向する板状の定着用被位置決め部33b,34bが形成されている。また、前記定着用被位置決め部33b,34bには、前記定着用位置決め部28a,29aに対応する位置に、前記定着用位置決め部28a,29aの外径と同径の貫通孔33c,34cが形成されている。
また、実施例1では、前記螺子孔28b,29bを螺子止めする螺子36,37の螺子頭36a,37aの外径が、前記定着用位置決め部28a,29aの外径、すなわち、前記貫通孔33c,34cの外径より大きく形成されている。すなわち、実施例1では、前記螺子頭36a,37aが、前記定着用位置決め部28a,29aに前記貫通孔33c,34cが貫通された状態の前記定着用被位置決め部33b,34bの後方への抜け止めになっている。
【0035】
図6は実施例1の定着ユニットの定着被支持部をマーキングユニットの各定着支持部に装着する方法の説明図であり、図6Aは前側定着支持部の突起部にU溝部が挿入された状態の説明図であり、図6Bは後側定着支持部の定着用位置決め部に貫通孔を貫通させた状態の説明図である。
実施例1では、まず、図6Aに示すように、前記突起部31a,32aに前記U溝部33a,34aを嵌めた後、前記突起部31a,32aを回転中心として、前記U溝部33a,34aに案内された前記定着被支持部33,34の後側を下方に回転させる。この状態から、前記定着被支持部33,34を前方にスライド移動させ、図5Bの破線に示すように、前記定着用位置決め部28a,29aに前記貫通孔33c,34cを貫通させて位置決めする。そして、前記螺子孔28b,29bに前記螺子36,37を螺子止めすることにより、前記定着用被位置決め部33b,34bが抜け止めされ、前記定着被支持部33,34が前記各定着支持部28〜32に固定支持される。この結果、図5Bの実線に示すように、前記定着被支持部33,34の後端部が前記後側定着支持部28,29の上端面に支持された状態となる。
【0036】
(実施例1の駆動伝達ユニットU5の説明)
図7は実施例1の駆動伝達ユニットの説明図であり、搬送ユニットとマーキングユニットと定着ユニットに装着された状態の駆動伝達ユニットの斜視拡大説明図である。
図8は図7の状態からメインモータおよび全てのギアを除いた駆動伝達ユニットの連結部の説明図である。
前記各ユニットU2〜U4の左側には、駆動伝達ユニットU5が支持されている。図7において、実施例1の前記駆動伝達ユニットU5は、前記各ユニットU2〜U4の左方に配置され、前記各ユニットU2〜U4の左側面全体を覆う板状の連結板38と、前記連結板38の右面から右方の前記各ユニットU2〜U4側に突出する複数の軸部材の一例としてのシャフト群39とを有する。なお、実施例1の前記シャフト群39は、連結板38の左面に飛び出ないようにするために、ガスインジェクション成型によって作製されている。
【0037】
図7、図8において、実施例1の前記連結板38の下端は、右方の搬送ユニットU2側に折れ曲がった底面38aが形成されており、前記底面38aの上方には、前記搬送ユニットU2の各連結支持部17,18に対応する位置に、右方に延びる平板状の連結被支持部38b,38bが前後方向に間隔を空けて形成されている。実施例1の前記連結被支持部38b,38bの下面には、前記各連結支持部17,18の爪固定孔17a,18aに嵌まって固定される図示しない爪部が形成されている。
また、図8において、実施例1の前記シャフト群39は、前記搬送ユニットU2のシャフト支持部11,12,13に対応する位置に、前記連結板38に支持された軸受部の一例としてのベアリングBによって回転可能に支持された第1の搬送用ギアシャフト39aと第2の搬送用ギアシャフト39bと第3の搬送用ギアシャフト39cとを有する。また、前記各搬送用ギアシャフト39a〜39cの上方には、前記マーキングユニットU3の感光体PRや現像装置Gに対応する位置に、前記ベアリングBによって回転可能に支持された第1のマーキング用ギアシャフト39dと第2のマーキング用ギアシャフト39eとが配置されている。
【0038】
また、前記各マーキング用ギアシャフト39d,39eの上方には、前記定着ユニットU4の定着装置Fに対応する位置に、前記ベアリングBによって回転可能に支持された第1の定着用ギアシャフト39fと第2の定着用ギアシャフト39gとが配置されている。また、前記第1の連結支持部14の第1の連結螺子孔14aに対応する位置には、第1の連結シャフト39hが配置されている。また、前記第2の連結支持部16の第2の連結螺子孔16aに対応する位置には、図示しない第2の連結シャフトが配置されている。
前記連結板38と、前記第1の連結シャフト39hと、前記第2の連結シャフト等とによって、実施例1の連結部(38+39h)が構成されている。
【0039】
また、図7において、前記各搬送用ギアシャフト39a,39bには、前記搬送ユニットU2側の各ギア19,20に噛み合う搬送用駆動伝達系の一例としての第1の搬送用駆動ギア41および第2の搬送用駆動ギア42が支持されている。また、前記各マーキング用ギアシャフト39d,39eには、前記マーキングユニットU3側の図示しない像保持体用被駆動伝達系の一例としてのマーキング用被駆動ギアと噛み合う像保持体用駆動伝達系の一例としての第1のマーキング用駆動ギア43および第2のマーキング用駆動ギア44が支持されている。さらに、前記各定着用ギアシャフト39f,39gには、前記定着ユニットU4側の図示しない定着用被駆動伝達系の一例としての定着用被駆動ギアと噛み合う定着用駆動伝達系の一例としての第1の定着用駆動ギア46および第2の定着用駆動ギア47が支持されている。
【0040】
また、実施例1の前記連結板38aの右面の前側中央部には、駆動力を発生する駆動源の一例としてのメインモータ48が支持されている。なお、実施例1では、前記各駆動ギア41〜47には、図示しないその他の歯車部材の一例としての駆動ギアを介して、前記メインモータ48からの駆動が伝達されるように予め設計されている。
前記各搬送用駆動ギア41,42と、前記各マーキング用駆動ギア43,44と、前記各定着用駆動ギア46,47と、その他の駆動ギアとにより、実施例1の駆動伝達系(41〜47)が構成されている。
【0041】
実施例1の前記駆動伝達ユニットU5は、連結被支持部38b,38bの爪部が各連結支持部17,18の爪固定孔17a,18aに嵌まって固定された状態で、各連結シャフト39fが、各連結螺子孔14a,16aと対向して、各連結螺子孔14a,16aを図示しない螺子によって螺子止めすることにより、前記搬送ユニットU2に支持される。この結果、搬送ユニットU2に連結部(38+39h)が連結され、前記各ユニットU2〜U4に前記駆動伝達ユニットU5が組み付けられる。なお、このとき、前記各搬送用ギアシャフト39a,39b,39cが、前記シャフト支持部11,12,13の軸受部11a,12a,13aに挿入されて、前記各搬送用駆動ギア41,42が両持ち状態で回転可能に支持される。また、このとき、前記駆動伝達ユニットU5側の各駆動ギア(41〜47)が、前記各ユニットU2〜U4側の各被駆動ギア(19,20)と噛み合った状態となる。このため、前記メインモータ48からの駆動が、各ギア(14,16,41〜47)を介して、前記各ユニットU2〜U4の各部材に伝達される。
【0042】
(実施例1の回路ユニットU6の説明)
図9は実施例1の回路ユニットの説明図であり、搬送ユニットとマーキングユニットと定着ユニットに装着された状態の駆動伝達ユニットの斜視拡大説明図である。
図10は図9の状態から電源装置およびコントローラを外した状態の回路支持体の斜視拡大説明図である。
図11は図10の矢印XI方向から見た回路支持体の斜視説明図である。
また、前記各ユニットU2〜U4の右側には、電源装置EやコントローラC等を支持する回路ユニットU6が支持されている。図10、図11において、実施例1の前記回路ユニットU6は、前記各ユニットU2〜U4の右側面全体を覆う板状の回路支持体51を有する。
【0043】
実施例1の前記回路支持体52は、前記各ユニットU2〜U4の右側面下部に接触する平板状の電源支持部の一例としての電源支持板51aと、前記電源支持板51aの上端から右方に延びる平板状の接続板51bと、前記接続板51bの右端から上方に延びる平板状の制御支持部の一例としての制御支持板51cとが一体形成されている。
実施例1の前記電源支持板51aには、後側上部の第1の螺子孔51dと、後側下端部の第2の螺子孔51eと、前側下端部の第3の螺子孔51fとが形成されている。また、前記第1の螺子孔51dの下方には、レジロールRrの軸部材Rr1の右端部が貫通する第1の位置決め孔51gが形成されている。また、前記第2の螺子孔51dおよび前記第3の螺子孔51fの近傍には、前記搬送ユニットU2の左端壁3の下端部から前後方向に間隔を空けて突起する突起部の一例としてのボス3a,3bが貫通する第2の位置決め孔51hおよび第3の位置決め孔51iが形成されている。
【0044】
また、図11において、第1の螺子孔51dの上方には、感光体PRの軸部材の右端部が貫通して支持される位置決め部の一例としての軸受孔51jが形成されている。また、図10、図11において、前記軸受孔51jの前方には、前記マーキング被支持部27の突起部27aが貫通して支持される第2の位置決め部の一例としての貫通孔51kが形成されている。
なお、実施例1の前記回路支持体51は、いわゆる、板金部材によって構成されている。このため、実施例1の前記感光体PRの軸部材は、前記回路支持体51の軸受孔51jによって位置決めされた状態で支持されると共に、電気的な接地、いわゆる、アースが可能な状態で支持されている。
【0045】
実施例1の前記回路ユニットU6を各ユニットU2〜U4に組み付ける場合、まず、各位置決め孔51g〜51i、軸受孔51jおよび貫通孔51kを、レジロールRrの軸部材Rr1、左端壁3のボス3a,3b、感光体PRの軸部材およびマーキング被支持部27の突起部27aに貫通させて、各ユニットU2〜U4に回路支持体51が嵌まった状態にする。次に、各螺子孔51d,51e,51fに螺子52,53,54を螺子止めすることにより、各ユニットU2〜U4に回路支持体51を固定する。そして、電源支持板51aの右面に電源装置Eを構成する電源基板を支持させ、且つ、制御支持板51cにコントローラCを構成する制御基板を支持させることにより、前記各ユニットU2〜U4に前記回路ユニットU6が支持される。
【0046】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の前記プリンタUでは、図3に示すように、感光体支持部6,7に感光体PRの軸部材が支持され、マーキング支持部8,9にマーキング被支持部26,27が支持され、搬送ユニットU2の上方にマーキングユニットU3が位置決めされて支持される。また、図6に示すように、後側定着支持部28,29および前側定着支持部31,32に定着被支持部33,34が支持され、螺子孔28b,29bに螺子止めして抜け止めされ、マーキングユニットU3の上方に定着ユニットU4が位置決めされて支持される。
【0047】
また、図7に示すように、各連結支持部17,18の爪固定孔17a,18aに連結被支持部38b,38bの爪部が嵌まった状態で、各連結螺子孔14a,16aを螺子止めされ、搬送ユニットU2に連結部(38+39h)が連結され、各ユニットU2〜U4の左側に駆動伝達ユニットU5が支持される。また、図9〜図11に示すように、各ユニットU2〜U4側の各部材Rr1,3a,3b,PR,突起部27aに電源支持板51aの各孔51g〜51kが貫通された状態で、各螺子孔51d,51e,51fに螺子止めされ、各ユニットU2〜U4に回路支持体51が連結される。
そして、連結された回路支持体51に電源装置EやコントローラCが装着され、且つ、前記各ユニットU2〜U6に前カバーU1aや後カバーU1b等の外装やその他の部材が組み付けられることにより、プリンタ本体U1が作製されている。
【0048】
図12は従来のプリンタ本体の説明図であり、図12Aはフレームに搬送ユニットが装着された状態の説明図、図12Bは図12Aの状態からフレームにマーキングユニットが装着された状態の説明図、図12Cは図12Bの状態からフレームに定着ユニットが装着された状態の説明図、図12Dは図12Cの状態から電源装置とコントローラとカバーとが装着された状態の説明図である。
ここで、図12に示すように、従来のプリンタ本体01は、外枠の一例としてのフレーム02を有していた。なお、図12に示す前記フレーム02は、左右両端部に配置された左端壁02aおよび右端壁02bと、左右両端壁02a,02bどうしを前側上端部で連結する連結部の一例としてのタイバー02cとを有している。また、前記右端壁02aの左側面には、実施例1と同様の駆動伝達系(41〜47)やメインモータ48等が支持されており、前記左端壁02の左側面には、実施例1と同様の回路支持体51等が支持されている。また、前記左右両端壁02a,02bの下端部には、実施例1と同様の搬送ユニットU2が固定支持されている。
【0049】
そして、従来のプリンタ本体01は、図12A〜図12Dに示すように、前記フレーム02に対して、実施例1と同様のマーキングユニットU3、定着ユニットU4が着脱可能に支持され、電源装置E、コントローラC、外装(U1a,U1b)等が固定支持されて作製されていた。すなわち、従来のプリンタ本体01では、前記各ユニットU2〜U4等は、前記フレーム02にそれぞれ位置決めされて支持されており、前記フレーム02には、前記各ユニットU2〜U4が着脱可能とするための着脱用案内部材、いわゆる、ガイドが配置されていた。また、前記フレーム02については、プリンタ本体01の振動防止や各ユニットU2〜U4の着脱時の変形防止等のために、一定の剛性が求められている。このため、前記フレーム02は、薄肉化したり曲げを多用したりする加工が必要となり、小型化・軽量化・省スペース化に限界があった。
【0050】
しかしながら、実施例1の前記プリンタ本体U1では、前記フレーム02を省略すると共に、前記各ユニットU2〜U6どうしが互いに組み付け合うように構成されている。よって、実施例1のプリンタ本体U1は、従来のプリンタ本体01に比べ、前記フレーム02が占めていたスペースが省略されて装置全体が小型化されている。すなわち、実施例1の前記プリンタUは、プリンタU全体の小型化が可能になっている。また、実施例1の前記プリンタUは、前記フレーム02の省略により、部品点数が削減され、プリンタU全体の低価格化、すなわち、低コスト化が可能になっている。なお、実施例1の前記プリンタ本体U1では、前記フレーム02の省略により、各ユニットU2〜U4の着脱機構が省略されている。このため、各ユニットU2〜U4の左右両側で支持される駆動伝達ユニットU5や回路ユニットU6が、各ユニットU2〜U4の着脱によって歪められることもないため、各ユニットU5,U6に対して新たに剛性が要求されることもない。
【0051】
また、近年の画像形成装置では、感光体PR、現像装置G、定着装置F、帯電ロールCR、転写ロールTr、搬送部材Rs,Ra,Rr,R1等の各部材の使用耐用年数、いわゆる、寿命が長くなり、故障等のトラブルも減少している。このため、各ユニットU2〜U4を着脱して故障した部材を現場で修理する等の必要性も薄れてきている。よって、小型化・低コスト化された実施例1の前記プリンタUは、前記フレーム02を省略して各ユニットU2〜U6が着脱不能でも、それほど問題はない。
よって、実施例1の前記プリンタUは、特に、小型化や低コスト化が要求される低価格帯の画像形成装置、いわゆる、ローエンド機に対して好適であり、例えば、ユーザに対して、シートSおよびトナーカートリッジTCの交換のみを要求し、他の部材(PR,G,F,CR,Tr,Rs,Ra,Rr,R1)に関して寿命まで使用したり、故障時に回収して修理をしたりする形態のローエンド機に対して好適である。
【0052】
ここで、従来のプリンタ本体01では、各ユニットU2〜U4が、前記フレーム02によって位置決めされた状態で支持されており、各ユニットU2〜U4どうしの間には、僅かな隙間が空いていた。このため、従来のプリンタ本体01では、前記各ユニットU2〜U4の装着時の甘さ等によって各ユニットU2〜U4間の配置に誤差が発生すると、各ユニットU2〜U4間の誤差がそのまま各ユニットU2〜U4間の各部材どうしの誤差となる可能性があった。特に、マーキングユニットU3の感光体PRに対して、搬送ユニットU2のレジロールRrや定着ユニットU4の定着装置F等の位置決めの誤差が累積すると、画像ズレ等が発生するという問題があった。
【0053】
しかしながら、実施例1の前記プリンタ本体U1では、前記各ユニットU2〜U6どうしが互いに組み付け合って支持されており、それぞれのユニットU2〜U6が他のユニットU2〜U6によって位置決めされている。このため、実施例1の前記プリンタ本体U1では、各ユニットU2〜U6どうしの間に隙間を空けることなく各ユニットU2〜U6を位置決めすることが可能となっており、従来のプリンタ本体01における前記各ユニットU2〜U6間の誤差の発生を防止することが可能となっている。
【0054】
よって、実施例1の前記プリンタUは、各ユニットU2〜U6を精度良く位置決めすることが可能となっており、マーキングユニットU3を中心として、搬送ユニットU2および定着ユニットU4が上下方向に精度良く位置決めされる。特に、実施例1の各ユニットU2〜U4は、各部材PR,Rr,Fが配置された後側で位置決めされている。よって、各ユニットU2〜U4の位置決めされる位置と、各部材PR,Rr,Fの位置が近く、遠い場所に配置されている場合に比べ、位置ズレが小さくなる。この結果、実施例1の前記プリンタUは、感光体PRに対するレジロールRrや定着装置Fの位置決めの誤差が累積することを低減することが可能となっており、画像ズレ等の発生を低減することが可能となっている。
【0055】
また、実施例1の前記プリンタ本体U1では、感光体PRの軸部材の右端部が、前記回路ユニットU6の回路支持体51の軸受孔51jを直接貫通した状態で位置決めされている。このため、実施例1では、板金部材によって構成された回路支持体51をアースに落とすことにより、感光体PRをアースすることが可能となっている。この結果、実施例1の前記プリンタUは、感光体PRの位置決めの機構と感光体PRのアースの機構とを回路支持体51が兼用することにより、回路支持体51を有しない構成に比べ、部品点数が削減され、プリンタU全体の小型化・低コスト化が可能になっている。
【0056】
なお、従来のプリンタ本体01では、土台となるフレーム02が床面に支持されているのに対して、実施例1の前記プリンタ本体U1では、前記各ユニットU2〜U6の土台となる搬送ユニットU2が床面に支持されている。このため、実施例1の前記プリンタUは、搬送ユニットU2が剛性を十分に備え、なおかつ、前記搬送ユニットU2が安定して床面に支持されている場合には、振動・騒音等が問題となることはない。また、前記搬送ユニットU2が安定して床面に支持されていない場合、例えば、床面が不安定な場合でも、実施例1の前記プリンタUは、搬送ユニットU2の傾きに他のユニットU3〜U6も従って傾くため、画像ズレ等の発生が低減される。
【実施例2】
【0057】
次に、本発明の実施例2の説明をするが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
【0058】
図13は実施例2のプリンタの全体説明図である。
図13において、プリンタU′のプリンタ本体U1′は、実施例1と同様のコントローラC、電源装置E、画像処理部IPS、レーザ駆動回路DLとを有する。また、実施例1のレーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じた像書込光駆動信号を、実施例1の潜像形成装置LHに替えて、露光装置ROSに出力する。前記露光装置ROSの下方に配置された像保持体の一例としての感光体PR′は、矢印Ya方向に回転する。前記感光体PR′表面は、帯電領域Q1′において帯電器の一例としての帯電ロールCR′によりに帯電された後、潜像形成位置Q2′において前記露光装置ROSの潜像書込光の一例としてのレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。前記静電潜像が形成された感光体PR′表面は回転移動して現像領域Q3′、画像記録領域の一例としての転写領域Q4′を順次通過する。
【0059】
前記現像領域Q3′において前記静電潜像を現像する現像装置G′は、トナーおよびキャリアを含む現像剤を現像剤保持体の一例としての現像ロールR0により現像領域Q3′に搬送し、前記現像領域Q3′を通過する静電潜像を画像の一例としてのトナー像に現像する。前記感光体PR′表面のトナー像は前記転写領域Q4′に搬送される。
前記現像装置G′で消費される現像剤を補給するための現像材補給容器の一例としてのトナーカートリッジTC′は装着部の一例としてのカートリッジホルダKH′に着脱可能に装着される。前記トナーカートリッジTC′内の現像剤は現像剤収容容器の一例としてのリザーブタンクRTで攪拌されながら搬送され、前記リザーブタンクRTに配置された現像剤搬送装置GHにより現像装置G′に搬送される。
【0060】
前記転写領域Q4′において前記感光体PR′に対向して配置された転写搬送装置の一例としての転写ユニットTUは、下側案内部の一例であって、媒体搬送部材の一例としての転写ベルトTBを有する。前記転写ベルトTBは、駆動部材の一例としての駆動ロールRdおよび従動部材の一例としての従動ロールRfを有する媒体搬送部材支持系の一例としてのベルト支持ロールRd+Rfにより回転可能に支持されている。前記転写ベルトTBを挟んで前記感光体PR′に対向して転写装置の一例としての転写ロールTr′が配置されている。また、前記駆動ロールRdに対向して媒体剥離部材の一例としての剥離爪SCが配置され、剥離爪SCの転写ベルトTB回転方向下流側には、媒体搬送部材清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbが配置されている。
転写ロールTr′は、感光体PR′表面のトナー像を媒体の一例としてのシートSに転写する部材であり、現像装置G′で使用される現像用のトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧が電源回路Eから供給される。
【0061】
媒体収容部材の一例としての給紙トレイTR1′に収容されたシートSは、媒体搬送路の一例としてのシート供給路SH1により前記転写領域Q4′に搬送される。すなわち、前記各トレイTR1′のシートSは、所定の給紙時期に媒体取出し部材の一例としてのピックアップロールRp′により取り出され、媒体分離部材の一例としてのさばきロールRs′で1枚づつ分離されて、複数の媒体搬送部材の一例としての搬送ロールRaにより、調節搬送部材の一例としてのレジロールRr′に搬送される。なお、実施例2の前記レジロールRr′は、現像装置G′の下方且つ感光体PR′の右方に配置されており、現像領域Q3′の下方且つ転写領域Q4′の右方となるように配置されている。すなわち、前記レジロールRr′の上下一対のコロが圧接する上下方向の位置が、転写領域Q4′の上下方向の位置になるように予め設定されており、前記レジロールRrから搬送されるシートSが転写領域Q4′まで水平方向に搬送されるように設計されている。
【0062】
前記レジロールRr′に搬送されたシートSは、前記感光体PR′上のトナー像が転写領域Q4′に移動する時期、すなわち、タイミングを合わせて、転写前媒体案内部材の一例としての転写前シートガイドSG1から転写ユニットTUの転写ベルトTBに搬送される。転写ベルトTBは搬送されたシートSを前記転写領域Q4′に搬送する。
前記感光体PR′表面に現像されたトナー像は、前記転写領域Q4′において、転写ロールTr′によりシートSに転写される。また、感光体PR′表面は、転写領域Q4′の矢印Ya方向下流側の清掃領域の一例としてのクリーニング領域Q5′において像保持体用の清掃器の一例としての感光体クリーナCL′により残留トナーが除去され、前記帯電ロールCRにより再帯電される。
前記感光体PR′と、前記現像器G′と、前記転写ロールTr′とにより画像記録装置PR′+G′+TR′が構成されている。
【0063】
転写領域Q4′において転写ロールTr′によりトナー像が転写された前記シートSは、転写領域Q4′の下流側の剥離爪SCにより転写ベルトTB表面から剥離される。剥離されたシートSは、加熱定着部材の一例としての加熱ロールFh′および加圧定着部材の一例としての加圧ロールFp′を有する定着装置F′でトナー像が加熱定着される。
なお、実施例2の前記定着装置F′は、感光体PR′の左方に配置されており、一対の定着ロールFh,Fpの圧接領域によって形成された定着領域Q6′が転写領域Q4′の左方となるように配置されている。すなわち、前記定着領域Q6′の上下方向の位置が、転写領域Q4′の上下方向の位置になるように予め設定されており、前記転写ベルトTBから搬送されるシートSが定着領域Q6′まで水平方向に搬送されるように設計されている。加熱定着されたシートSは、弾性シート製の搬送路切換部材の一例としてのマイラゲートMGを通って媒体排出路の一例としてのシート排出路SH2の正逆回転可能な搬送ロールRbに搬送される。マイラゲートMGは弾性変形して、定着装置F′を通過したシートSをシート排出路SH2に向かわせる。
【0064】
前記プリンタ本体U1′の上面に配置された排出部の一例としての排紙トレイTRh′に排出されるべきシートSは正逆回転可能な搬送ロールRbおよび複数の搬送ロールRaが上下方向に配置されて上方に延びるシート排出路SH2を搬送され、前記シートSは媒体排出部材の一例としての排紙ロールR1′によってプリンタ本体U1′の上端部に配置された排紙トレイTRh′に排出される。よって、実施例2のシートSは、シート供給路SH1を介して、プリンタ本体U1′の下端部に配置された前記給紙トレイTR1′の右端から上方に搬送されてから左方に水平方向に搬送された後、シート排出路SH2を介して、上方に搬送されて前記排紙トレイTRh′の左端から排紙される。すなわち、実施例2のプリンタU′は、図13に示す、シートSの搬送経路がS形状となっており、いわゆる、Sパスとなるように構成されている。
なお、実施例2の前記排出トレイTRh′は、紙詰まりや内部の点検等をする場合に、プリンタ本体U1′内部を開放するために、右端部を回転中心として、実線で示す閉塞位置と、破線で示す開放位置との間で回転可能に支持されている。
【0065】
また、正逆回転可能な搬送ロールRbは、両面コピーを行うための片面記録済のシートSが搬送された場合には、片面記録済のシートSの後端が搬送ロールRbを通過する直前に逆回転し、片面記録済のシートSが、シート排出路SH2のシート搬送逆方向である下方向に搬送、いわゆる、スイッチバックされる。また、前記マイラゲートMGは、前記搬送ロールRbによりスイッチバックして来たシートSを媒体循環搬送路の一例としてのシート循環搬送路SH3に向かわせる。シート循環搬送路SH3に搬送された片面記録済のシートSは表裏反転した状態で前記転写領域Q4′に再送される。前記転写領域Q4′に再送された片面記録済のシートSは、2面目にトナー像が転写される。
前記符号SH1〜SH3,Rp′,Rs′,Rr′,Ra,Rb,R1′,MG等で示す構成要素から実施例1の媒体搬送装置SUが構成されている。
【0066】
(実施例2の搬送ユニットU2′の説明)
図14は実施例2の各ユニットの説明図であり、図14Aは実施例2の搬送ユニットの説明図、図14Bは実施例2のマーキングユニットの説明図、図14Cは実施例2の定着ユニットの説明図である。
実施例2の前記プリンタ本体U1′には、シートSを搬送する各部材TR1′,Rp′,Rs′,Rr′,SG1,TU,Mg,Ra,Rb等を支持する搬送ユニットU2′が配置されている。図14Aにおいて、実施例2の前記搬送ユニットU2は、前記各部材TR1′,Rp′,Rs′,Rr′,SG1,TU,Mg,Ra,Rbを支持する搬送用支持体の一例としての搬送用ハウジング1′を有する。
【0067】
実施例2の前記搬送用ハウジング1′は、右端部2′、右側中央部3′,左側中央部4′の順に左方向に進むに連れて階段状に低くなり、且つ、左端部6′が最も高くなるように形成されている。実施例2では、前記右端部2′の上端部の内部には、レジロールRrおよび転写前シートガイドSG1が配置されており、前記右端部2′の上端面が平面状の第1の支持部の一例としてのマーキング支持部2a′として構成されている。
また、実施例2の前記右側中央部3′の上端部の内部には、転写ユニットTUが配置されており、前記右側中央部3′の上端面は、前記転写ベルトTBの上面が露出した状態で配置されている。
【0068】
また、前記右側中央部3′の前後両端壁の上端には、転写ロールTr′の上方に突出する前後一対の像保持体支持部の一例としての感光体支持部3a′,3a′が形成されている。実施例2の感光体支持部3a′,3a′の上端部には、感光体PR′の軸部材の軸受部3b′,3b′が形成されている。
また、実施例2では、前記左側中央部4′の上端面が、平面状の第2の支持部の一例としての定着支持部4a′として構成されている。さらに、実施例2の前記左端部6′の内部には、上下方向に延びるシート排出路SH2に配置された各部材Ra,Rb,R1′,MG等が支持されている。
【0069】
(実施例2のマーキングユニットU3′の説明)
また、前記搬送ユニットU2の右側上方には、感光体PR′、感光体クリーナCL′、帯電ロールCR′、露光装置ROS、現像装置G′等を支持する像保持体ユニットの一例としてのマーキングユニットU3′が支持されている。図14Bにおいて、前記マーキングユニットU3′は、前記各部材PR′,CL′,CR′,ROS,G′を支持する像保持用支持体の一例としてのマーキングハウジング21′を有する。実施例2の前記マーキングハウジング21′は、前記現像装置Gの下方に配置された右側底壁22′が、前記感光体PR′および感光体クリーナCL′の下方に配置された左側底壁23′に比べ、高くなるように段差をつけて形成されている。
【0070】
実施例2では、前記右側底壁22′の底面が平面状の第1の被支持部の一例としてのマーキング被支持部22a′として構成されている。また、前記左側底壁23′の左右方向中央部には、感光体PRの下端部が露出する開口23a′が形成されており、前記左側底壁23′の底面には、転写ベルトTBの上面に対向して上下方向に間隔を空けて水平方向に平行に配置され、レジロールRrから転写ベルトTBに搬送されたシートSの上面を案内する平面状の上側案内部の一例としての上側ガイド24′が支持されている。
前記転写ベルトTBと、前記上側案内部24′とによって、実施例2の案内部材(TB+24′)が構成されている。
なお、実施例2では、感光体PR′の軸部材が、感光体支持部3a′,3a′の軸受部3b′,3b′に嵌まった状態で位置決めされて支持される。このとき、マーキング被支持部22a′がマーキング支持部2a′に支持され、マーキングユニットU3′が搬送ユニットU2′の上方で位置決めされて支持される。
【0071】
(実施例2の定着ユニットU4′の説明)
また、前記搬送ユニットU2′の左側上方には、定着ユニットU4′がマーキングユニットU3′に隣接した状態で支持されている。図14Cにおいて、前記定着ユニットU4′は、前記定着装置F′と、前記定着装置F′の底面に形成された第2の被支持部の一例としての定着被支持部31′とを有する。
実施例2では、前記定着装置F′が、前記搬送ユニットU2′の右側中央部3′と左端部6′との間に嵌まり、前記定着被支持部31′が前記定着支持部4a′に支持されるように予め設定されている。すなわち、実施例2では、定着被支持部31′が定着支持部4a′に支持されることにより、定着ユニットU4′が搬送ユニットU2′の上方で位置決めされて支持される。
【0072】
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の前記プリンタU′では、図13に示すように、感光体支持部3a′,3a′の軸受部3b′,3b′に感光体PR′の軸部材が支持され、マーキング被支持部22a′がマーキング支持部2a′に支持され、図14Bに示すマーキングユニットU3′が図14Aに示す搬送ユニットU2′の上方に位置決めされて支持される。また、右側中央部3′と左端部6′との間に定着装置F′が嵌まった状態で、定着支持部4a′に定着被支持部31′が支持され、図14Cに示す定着ユニットU4′が前記搬送ユニットU2′の上方に位置決めされて支持される。
そして、実施例2の前記プリンタU′では、実施例1と同様に、各ユニットU2′〜U4′に図示しない駆動伝達ユニット、回路ユニット、外装等が組み付けられることにより、プリンタ本体U1′が作製されている。
【0073】
したがって、実施例2の前記プリンタU′は、実施例1と同様に、図12に示すフレーム02の省略により、フレーム02を有する従来のプリンタ本体01に比べ、プリンタU′全体の小型化が可能になると共に、部品点数が削減されてプリンタU′全体の低コスト化が可能になっている。
また、実施例2の前記プリンタ本体U1′では、前記フレーム02の省略により、フレームを介した位置決めでなく、各ユニットU2′〜U4′どうしを直接位置決めすることが可能となっている。このため、実施例2の前記プリンタU′では、従来のプリンタ本体01における各ユニットU2′〜U4′間の誤差の発生が防止され、各ユニットU2′〜U4′を精度良く位置決めすることが可能となっている。
【0074】
なお、実施例1の前記プリンタUでは、マーキングユニットU3を中心として、搬送ユニットU2および定着ユニットU4が上下方向に位置決めされているのに対して、実施例2の前記プリンタU′では、搬送ユニットU2′を介して、マーキングユニットU3′および定着ユニットU4′が左右方向に相対的に位置決めされている。
また、実施例2の前記プリンタU′では、各ユニットU2′〜U4′の各部材PR,Rr,Fが水平方向に配置されており、レジロールRrから搬送されたシートSが、前記案内部材(TB+24′)によって転写領域Q4′および定着領域Q6′を水平方向に搬送される。すなわち、レジロールRrから搬送されたシートSが、上方のマーキングユニットU3′と下方の搬送ユニットU2′との間を通過して、シート搬送方向である左方向に案内される。
したがって、実施例2の前記プリンタU′では、ユニットの内部に搬送路を形成するのではなく、マーキングユニットU3′と搬送ユニットU2′との境界を利用して搬送路を形成することが可能となっている。
その他、実施例2の前記プリンタU′は、実施例1の前記プリンタUと同様の作用効果を奏する。
【0075】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H07)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置としてのプリンタU,U′を例示したが、これに限定されず、FAXや複写機あるいはこれらすべてまたは複数の機能を備えた複合機とすることも可能である。また、モノクロの画像形成装置に限定されず、カラーの画像形成装置にも適用可能である。
(H02)前記実施例において、プリンタUは、カット紙である前記シートSを1枚ずつ取り出すものを例示したが、これに限定されず、例えば、送り孔付き連続用紙やピンレス連続用紙等を使用する画像形成装置に適用することも可能である。
【0076】
(H03)前記実施例1のプリンタUでは、定着ユニットU4をマーキングユニットU3によって位置決めされた状態で支持し、前記実施例2のプリンタU′では、定着ユニットU4′を搬送ユニットU2′によって位置決めされた状態で支持しているが、これに限定されず、例えば、定着ユニットU4,U4′を駆動伝達ユニットU5および回路ユニットU6によって支持することも可能である。
(H04)前記実施例1のプリンタUでは、転写ロールTrが後カバーU1b側に支持され、前記実施例2のプリンタU′では、転写ロールTr′を有する転写ユニットTUが搬送ユニットU2′に支持されているが、これに限定されず、例えば、マーキングユニットU3に転写ロールTrや転写ユニットTUを支持させることも可能である。この場合、転写領域Q4,Q4′を通過する搬送路がマーキングユニットU3,U3′の内部に形成される。
【0077】
(H05)前記実施例では、メインモータ48が駆動伝達ユニットU5に支持されているが、これに限定されず、例えば、前記メインモータ48を、搬送ユニットU2、マーキングユニットU3、定着ユニットU4のいずれかによって支持することも可能である。
(H06)前記実施例のように、板金部材によって構成された回路支持体51が、感光体PRの位置決めの機構と感光体PRのアースの機構とを兼用して部品点数が削減することが好ましいが、回路支持体51は板金部材によって構成されることに限定されず、例えば、回路支持体51を感光体PRの位置決めの機構のみに限定して、感光体PRのアースを実行する板金部材を別途使用することも可能である。
(H07)前記実施例2のように、各ユニットU2′〜U4′の各部材PR,Rr,Fを通過する搬送路が水平方向に延びて形成されることが好ましいが、これに限定されず、前記搬送路が湾曲して形成されるように前記各部材PR,Rr,Fを配置することも可能である。
【符号の説明】
【0078】
6,7,3a′,3a′…像保持体支持部、8,9,2a′…第1の支持部、24′…上側案内部、26,27,22a′…第1の被支持部、(28〜32),4a′…第2の支持部、33,34,31′…第2の被支持部、(38+39h)…連結部、(41〜47)…駆動伝達系、48…駆動源、51…回路支持体、51a…電源支持部、51c…制御支持部、51j…位置決め部、C…制御部、E…電源、F,F′…定着装置、PR,PR′…像保持体、Q4,Q4′…転写位置、Rr,Rr′…搬送部材、S…媒体、(TB+24′)…案内部材、TB…下側案内部、Tr,Tr′…転写装置、U,U′…画像形成装置、U2,U2′…搬送ユニット、U3,U3′…像保持体ユニット、U4,U4′…定着ユニット、U5…駆動伝達ユニット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に画像を保持して回転する像保持体と、第1の被支持部と、を有する像保持体ユニットと、
前記像保持体表面の画像が記録される媒体を搬送する搬送部材と、前記像保持体の軸方向両端部を支持する像保持体支持部と、前記第1の被支持部を支持する第1の支持部と、を有し、前記像保持体ユニットの下方に配置された搬送ユニットと、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記媒体に画像が転写される転写位置を挟んで前記像保持体に対向して配置され、前記像保持体表面の画像を前記媒体に転写する転写装置と、
前記媒体表面の未定着の画像を定着する定着装置と、第2の被支持部と、を有する定着ユニットと、
前記像保持体ユニットの上部に設けられ、前記第2の被支持部を支持する第2の支持部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記媒体に画像が転写される転写位置を挟んで前記像保持体に対向して配置され、前記像保持体表面の画像を前記媒体に転写する転写装置と、
前記媒体表面の未定着の画像を定着する定着装置と、第2の被支持部と、を有する定着ユニットと、
前記第2の被支持部を支持する第2の支持部を有し、前記像保持体ユニットおよび前記定着ユニットの下方に配置された前記搬送ユニットと、
前記像保持体ユニットの下面に設けられた上側案内部と、前記搬送ユニットの上面に設けられ且つ前記上側案内部に対向する下側案内部と、を有し、前記搬送ユニットから搬送された前記媒体を前記上側案内部と前記下側案内部との間の搬送路で案内する案内部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記像保持体の軸方向一端側に配置され、前記像保持体ユニットと前記搬送ユニットと前記定着ユニットとに連結する連結部と、連結された前記各ユニットに駆動源からの駆動を伝達する駆動伝達系と、を有する駆動伝達ユニットと、
を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記像保持体ユニットと前記搬送ユニットと前記定着ユニットと前記駆動伝達ユニットとのいずれかに支持され、前記駆動伝達系への駆動力を発生する前記駆動源、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
被位置決め部を有する前記像保持体ユニットと、
前記像保持体の軸方向他端側に配置され、前記各ユニットの電源を支持する電源支持部と、前記各ユニットを制御する制御部を支持する制御支持部と、前記被位置決め部を位置決めする位置決め部と、を有する回路支持体と、
を備えたことを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記像保持体の軸部材により構成された前記被位置決め部と、
前記被位置決め部を電気的に接地可能とし、且つ、前記被位置決め部を支持して位置決めする前記位置決め部と、
を備えたことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−8414(P2012−8414A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−145510(P2010−145510)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】