説明

画像形成装置

【課題】板状グリッドを周面形状とし、像担持体からの距離の均一化を図る。
【解決手段】像担持体1の外周面を帯電させる帯電装置2が、帯電時に電圧が印加される帯電ワイヤ21と、帯電ワイヤを格納保持する筐体22と、メッシュ構造が形成された長尺の板状グリッド23と、板状グリッドの背面から接して、像担持体の外周面に対応して湾曲させる当接体24,25と、板状グリッドの一端側の端縁部に沿った複数箇所に連結され、個別に張力を付与する複数の調節機構26とを備え、複数の調節機構は、張力を生じる弾性体266を介して板状グリッドの一端側の端縁部に連結された調節部材261と、調節部材を板状グリッドの一端側の端部に対して接離する方向に沿って移動可能に支持する第一の調節支持部263と、調節部材を調節支持部に対して固定する固定部265とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、感光体と、感光体を正又は負極に一様に帯電する主帯電装置と、所定の画像情報にもとづいて光照射により画像露光して静電潜像を形成する露光装置と、感光体表面の静電潜像からトナー像を形成する現像装置と、トナー像を静電力により用紙に転写する転写装置と、転写されたトナー像を熱、圧力により用紙の表面に定着する定着装置とを用いて画像形成を行っている。
【0003】
画像形成装置に使用される主帯電装置としては、スコロトロン帯電装置が広く使用されている。
従来のスコロトロン帯電装置としては、コロナワイヤが張架されたシールドケースの放電開口面に感光体表面の円周方向に沿って並んだ複数のワイヤからなるワイヤグリッドを備える方式が一般的である。このスコロトロン帯電装置は、コロナワイヤとワイヤグリッドの電位差により、コロナワイヤからワイヤグリッドを介して、感光体表面にコロナ放電を行い、感光体表面を所定極性の電位に帯電させていた(例えば特許文献1参照)。
【0004】
また、他のスコロトロン帯電装置として、感光体の外周面に沿ってより均一な帯電を行うために、円弧状の湾曲板にメッシュパターンを形成した板状グリッドを備え、コロナワイヤから板状グリッドを介して感光体表面を帯電させるものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−259602号公報
【特許文献2】特開2008−298876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
スコロトロン帯電器では、感光体表面に対して均一な帯電を行うために、グリッド全体が感光体の表面から均一な距離であることが要求される。グリッドの各位置で感光体表面からの距離が異なれば、感光体表面において帯電電位が不均一となり、形成される画像の画質の低下を招くためである。
ワイヤグリッドを用いたスコロトロン帯電装置の場合、ワイヤの振動や帯電時の電界によるワイヤの撓みにより、ワイヤグリッドの各位置が感光体表面から距離差を生じ、感光体表面の帯電が不均一になる場合がある。
このため、特許文献1に記載のスコロトロン帯電装置では、複数のワイヤを横切る導電性繊維により各ワイヤを連結し、荷重を分散することで振動や撓みの抑制を図っている。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載のスコロトロン帯電装置は、各ワイヤを連結する導電性繊維が存在するために、ワイヤの長手方向における帯電が不均一を生じることが問題となっていた。
【0008】
また、特許文献2に記載のスコロトロン帯電装置は、メッシュパターンが形成された板状のグリッドであるため、撓みや振動は抑制できるが、板状グリッドの面全体が感光体の外周面から等距離となる曲面に調節することが難しかった。
【0009】
本発明は、板状グリッドの面全体を感光体の表面から均一な距離に容易に調節することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、その課題の解決のために、回転を行う像担持体の外周面を帯電させる帯電装置を備え、帯電した前記像担持体に露光及び現像を行って形成されたトナー像を転写して用紙に画像形成を行う画像形成装置において、前記帯電装置は、帯電時に電圧が印加される帯電ワイヤと、前記帯電ワイヤを格納保持する筐体と、前記帯電ワイヤと前記像担持体の間に位置し、メッシュ構造が形成されると共に前記像担持体の回転中心線方向に沿った長尺の板状グリッドと、前記板状グリッドにおける前記帯電ワイヤ側の面から接して、当該板状グリッドを前記像担持体の外周面に対応して湾曲させる当接体と、前記板状グリッドの一端側の端縁部に沿った複数箇所に連結され、個別に張力を付与する複数の調節機構とを備え、前記複数の調節機構は、張力を生じる弾性体を介して前記板状グリッドの一端側の端縁部に連結された調節部材と、前記調節部材を前記板状グリッドの一端側の端部に対して接離する方向に沿って移動可能に支持する第一の調節支持部と、前記調節部材を前記第一の調節支持部に対して固定する第一の固定部とを備えることを特徴としている。
【0011】
また、上記の構成において、第一の調節支持部が調節部材を板状グリッドの長手方向又は像担持体に対して接離する方向に沿って移動可能に支持する構成としても良い。
また、第一の調節支持部が調節部材を板状グリッドの長手方向に沿って移動可能に支持する構成とした場合には、前記調節部材を前記板状グリッドが前記像担持体に接離する方向に沿って移動可能に支持する第二の調節支持部と、前記第一の調節部材を前記第二の調節支持部に対して固定する第二の固定部とを備える構成としても良い。
【0012】
また、前記第一の調節支持部が、前記調節部材を前記板状グリッドの長手方向と前記板状グリッドが前記像担持体に接離する方向の合成方向に沿って移動可能に支持する構成としても良い。
【0013】
また、上記の本発明において、前記板状グリッドの他端側の端縁部にも、前記複数の調節機構を設ける構成としても良い。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、板状グリッドの一端側の端縁部の複数箇所に連結された調節部材のそれぞれについて、板状グリッドの一端側の端部に対して接離する方向、例えば、板状グリッドの長手方向、像担持体に対する接離方向又はこれらの合成方向のいずれかに沿った移動とその位置での固定とを可能とすることにより、端縁部のそれぞれの箇所に板状グリッドの長手方向に沿った強弱の異なる張力を付与することができ、これにより、板状グリッドに当接する当接体からの応力、各調節機構からの応力により、板状グリッド全体を多様な形状に変化させることが可能となる。
従って、複数ある調節機構に対して組み合わせて調節することで、板状グリッドの全体を像担持体から均等な距離となる適正な形状に調節することが可能となる。
その結果、像担持体の外周面に対して均一な帯電を行うことが可能となり、画像形成装置における形成画像の画質向上を図ることが可能となる。
【0015】
また、調節部材のそれぞれについて、第一と第二の調節支持部により板状グリッドの長手方向及び接離方向に沿った移動調節を可能とする発明の場合には、板状グリッドに当接する当接体からの応力と各調節機構からの応力、さらには、二方向の調節により応力の方向も調節することができ、板状グリッド全体をより多様な形状に変化させて、板状グリッドの全体を像担持体から均等な距離となる適正な形状に調節することが可能となる。
【0016】
また、複数の調節機構を板状グリッドの他端部側にも設ける構成とした場合には、板状グリッドに当接する当接体からの応力と板状グリッドのそれぞれに端部に対する各調節機構からの応力を調節することができ、板状グリッド全体をより多様な形状に変化させて、板状グリッドの全体を像担持体から均等な距離となる適正な形状に調節することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る画像形成装置の構成を概略的に示した説明図である。
【図2】帯電部の斜視図である。
【図3】図2におけるW−W線に沿った断面図である。
【図4】帯電部の一端部における拡大斜視図である。
【図5】調節機構を板状グリッドの幅方向から見た側面図である。
【図6】板状グリッドを湾曲させずに平滑なままの状態で感光ドラムの帯電を行った場合と湾曲させて帯電を行った場合の比較試験の結果を示す図表である。
【図7】図6の試験結果をプロットした線図である。
【図8】板状グリッドの表面から感光ドラムの外周面までの距離を変化させた場合の帯電された感光ドラムの表面電位の測定結果を示す図表である。
【図9】図8の測定結果をプロットした線図である。
【図10】調節機構の第一の変形例を示す側面図である。
【図11】調節機構の第二の変形例を示す斜視図である。
【図12】第二の変形例を示す側面図である。
【図13】帯電装置の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[発明の実施形態]
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本欄の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。図1は、本発明に係る画像形成装置Aの構成を概略的に示した説明図である。
画像形成装置Aは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成部によりカラー画像形成を行う。
【0019】
[画像読み取り装置]
原稿台上に載置された原稿は画像読み取り装置SCの走査露光装置の光学系により画像が走査露光され、ラインイメージセンサに読み込まれ、光電変換された画像情報信号は、画像処理部(非図示)において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像形成部の光書込部に入力される。
【0020】
[画像形成部]
4組の画像形成部はイエロー(Y)色の画像を形成する画像形成部10Y、マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成部10M、シアン(C)色の画像を形成する画像形成部10C、黒(K)色の画像を形成する画像形成部10Kであり、それぞれ共通する符号10の後に形成する色をあらわす符号Y、M、C、Kを付して表記する。
画像形成部10Yは、像担持体としての感光ドラム1Y及びその周囲に配置された帯電装置としての帯電部2Y、光書込部3Y、現像装置4Y及び第1クリーニング装置5Yを有して構成される。
同様に、画像形成部10Mは、像担持体としての感光ドラム1Mの周囲に配置された帯電装置としての帯電部2M、光書込部3M、現像装置4M及び第1クリーニング装置5Mを、画像形成部10Cは、像担持体としての感光ドラム1Cの周囲に配置された帯電装置としての帯電部2C、光書込部3C、現像装置4C及び第1クリーニング装置5Cを、画像形成部10Kは、像担持体としての感光ドラム1Kの周囲に配置された帯電装置としての帯電部2K、光書込部3K、現像装置4K及び第1クリーニング装置5Kを有して構成される。
【0021】
画像形成部10Y、10M、10C、10Kにおけるそれぞれの感光ドラム1Y、1M、1C、1K、帯電部2Y、2M、2C、2K、光書込部3Y、3M、3C、3K、現像装置4Y、4M、4C、4K及び第1クリーニング装置5Y、5M、5C、5Kはそれぞれ共通する内容の構成である。以下、特に区別が必要な場合を除き符号Y、M、C、Kを付さずに表記することにする。
【0022】
画像形成部10は、帯電装置としての帯電部2により感光ドラム1の外周面を帯電させると共に、光書込部3にて画像情報信号を像担持体としての感光ドラム1に書き込み、感光ドラム1に画像情報信号に基づく潜像を形成する。そして潜像は現像装置4により現像され、感光ドラム1上に可視画像であるトナー画像が形成される。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kのそれぞれの感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに、それぞれ、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、黒(K)色、の画像が形成される。
【0023】
[中間転写ベルト]
中間転写ベルト6は、複数のローラにより巻回され、走行可能に支持されている。二次転写部7Aは、二次転写部材である二次転写ベルト71と、中間転写ベルト6へ二次転写ベルト71を押圧する押圧ローラ72および複数の搬送ローラにより構成されている。二次転写ベルト71は、押圧ローラ72および複数の搬送ローラにより巻回され、走行可能に支持されている。
【0024】
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色のトナー画像は、走行する中間転写ベルト6上に一次転写部7Y、7M、7C、7Kの一次転写ローラにより逐次一次転写されてY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の各色層が重畳したカラー画像が形成される。
【0025】
[用紙搬送部]
用紙搬送部40は用紙を搬送する。用紙は給紙トレイ491、492、493に収容されており、給紙部41により給紙され、レジストローラ42を経て、二次転写部7Aに搬送され、用紙上に中間転写ベルト6上のカラー画像が二次転写部7Aにより二次転写される。カラー画像が二次転写された用紙は、定着部30にて熱と圧力とを加えることにより用紙上のトナー像が定着され、定着搬送ローラ43及び排紙ローラ45を経て装置外に排出される。
【0026】
[用紙反転部]
また、画像形成装置Aは用紙反転部44を備えており、定着がなされた用紙を定着搬送ローラ43から用紙反転部44に導いて表裏を反転し排出、あるいは用紙の両面に画像形成を行うことを可能としている。
【0027】
[帯電部]
図2は帯電部2の斜視図、図3は図2におけるW−W線に沿った断面図、図4は帯電部2の一端部における拡大斜視図である。図示のように、帯電部2は、所定の電圧が印加されて感光ドラム1の外周面にコロナ放電を行う帯電ワイヤ21と、この帯電ワイヤ21を内部で張架支持する筐体としてのシールドケース22と、シールドケース22の開口部に取り付けられた板状グリッド23と、板状グリッド23の両端部近傍において帯電ワイヤ21との対向面から当接して、当該板状グリッド23を感光ドラム1の外周面に対応して湾曲させる当接体24,25と、シールドケース22の一端部に設けられ、板状グリッド23の一端側の端縁部に沿って形成された四つの連結部としての舌状片231に対して個々に張力を付与する三つの調節機構26A1,26A2,26Bとを備えている。なお、二つの調節機構26A1,26A2は板状グリッド23に対してその幅方向(板面上において長手方向に直交する方向)の両端部に設けられ、調節機構26Bは幅方向の中央部に設けられている。
【0028】
シールドケース22は、全長に渡って断面コ字状に形成されたステンレス等の導電性材料からなるケース本体221と、ケース本体221の両端部にそれぞれ設けられた保持ブロック222,223とを備えている。
シールドケース22は、ケース本体221の長手方向に沿って帯電ワイヤ21を支持すると共に、画像形成装置A内において、ケース本体221の長手方向が感光ドラム1の回転中心線と平行になるように装備されている。
また、ケース本体221は、その全長が感光ドラム1の回転中心線方向の長さよりも幾分長く、コ字状断面における開口部が感光ドラム1の外周面に近接対向するよう、シールドケース22が画像形成装置A内に配置されている。
一方の保持ブロック222は、樹脂により形成されており、板状グリッド23の一端部を直接的に固定保持し、他方の保持ブロック223は、板状グリッド23のもう一方の端部を調節機構26A1,26A2,26Bを介して保持する。
【0029】
帯電ワイヤ21は、ケース本体221のほぼ全長に渡って張架支持されており、帯電ワイヤ21と板状グリッド23との間に高電圧を印加することにより、帯電ワイヤ21から板状グリッド23を介して感光ドラム1にコロナ放電が行われ、これにより、感光ドラム1の外周面を正又は負極性に帯電するものである。
【0030】
板状グリッド23は、略長方形状であって、シールドケース22の感光ドラム1側の開口部全体を塞ぐように、当該感光ドラム1の長手方向に沿って取り付けられている。
この板状グリッド23は、その外縁部を除くほぼ全面にレーザー加工又はエッチング加工により開口率85〜95パーセントのメッシュ構造が形成されている。
【0031】
そして、板状グリッド23の両方の端部には、当該板状グリッド23の幅方向に沿って四つの舌状片231が並んで形成されている(一方の端部の舌状片231は図示を省略している)。各舌状片231は、板状グリッド23の長手方向と感光ドラム1から離間する方向とを合成した斜め方向に沿って延出されており、各々にはその表裏に貫通する開口が形成されている。
【0032】
前述した保持ブロック222には、板状グリッド23の一方の端部を挿入するスリットが形成されており、当該スリットの内側には、板状グリッド23の一方の端部に形成された各舌状片231の開口に挿入される係止爪が形成されている。これにより、板状グリッド23の一方の端部は保持ブロック222から抜脱しないように固定保持される。
また、板状グリッド23のもう一方の端部に形成された四つの舌状片231は、幅方向中央の二つ舌状片231と、幅方向一端部の舌状片231と、幅方向他端部の舌状片231とがそれぞれ三つの調節機構26A1,26A2,26Bに別々に連結されている。なお、これらの調節機構26A1,26A2,26Bについては後述する。
【0033】
当接体24,25は、板状グリッド23を感光ドラム1の外周面に対応して湾曲させるために、板状グリッド23の両端部近傍における背面側(感光ドラム1との対向面とは逆側の面)を当接させる。
当接体24,25は、それぞれ前述した保持ブロック222,223に一体的に形成されており、これらの板状グリッド23との当接面は、いずれも、感光ドラム1の回転軸を中心とする周面状に形成されている。従って、これらの当接体24,25の当接面に倣って板状グリッド23を当接させることにより、板状グリッド23の感光ドラム1側の面を感光ドラム1の回転軸を基準とする周面状に湾曲させることができ、感光ドラム1との対向面の各位置から感光ドラム1の外周面までの距離の均一化を図ることができるようになっている。
【0034】
[帯電部:調節機構]
三つの調節機構26A1,26A2,26Bは、保持ブロック223の上部に板状グリッド23の幅方向に沿って並んで設けられている。そして、幅方向の中央部に配置された調節機構26Bのみが、板状グリッド23の二つの舌状片231に連結されていること及び当該調節機構26Bを構成する各部材の幅が他の調節機構26A1,26A2よりも広く設定されていることが、他の二つの調節機構26A1,26A2と異なっている。なお、二つの調節機構26A1,26A2は、板状グリッド23の幅方向の一端部と他端部とに配置されていることを除きその構成及び構造については同一であり、調節機構26A1,26A2の各構成については同一の符号を付するものとする。
これらの点を踏まえて板状グリッド23の幅方向の左端部に位置する調節機構26A1について図4及び図5に基づいて説明を行い、中央部の調節機構26Bについては調節機構26A1と異なる点についてのみ説明を行うものとする。また、調節機構26A2については、調節機構26A1と同一の構造及び同一の構成であるため、その説明は省略する。
【0035】
図5は調節機構26A1を板状グリッド23の幅方向から見た側面図である。図4及び図5に示すように、調節機構26A1は、張力を生じる弾性体としてのコイルバネ266を介して板状グリッド23の舌状片231に連結された調節部材261Aと、調節部材261Aを板状グリッド23の長手方向に沿って移動可能に支持する第一の調節支持部262Aと、第一の調節支持部262Aを介して調節部材261Aを板状グリッド23が感光ドラム1に対して接離する方向に沿って移動可能に支持する第二の調節支持部263と、調節部材261Aを第一の調節支持部262Aに対して固定する第一の固定部としての締結ネジ264と、第一の調節支持部262Aを第二の調節支持部263に対して固定する第二の固定部としての締結ネジ265とを備えている。
【0036】
第二の調節支持部263は、保持ブロック223から感光ドラム1に向かって立ち上げられた支持壁であり、その壁面は板状グリッド23の長手方向に対して垂直となっている。
【0037】
第一の調節支持部262Aは、板状グリッド23の板面にほぼ平行な平板部262Aaと平板部262Aaから屈曲して垂直に立ち上げられた立板部262Abと平板部262Aaから屈曲して垂直に垂下した垂下部262Acとから構成されており、図5に示すように、板状グリッド23の幅方向から見た断面形状がクランク状となるように一体的に形成されている。
第一の調節支持部262Aの立板部262Ab及び垂下部262Ac、いずれも、それらの平板面が板状グリッド23の長手方向に対して垂直となる方向に向けられている。
そして、第一の調節支持部262Aの垂下部262Acは、第二の調節支持部263の壁面に対して、締結ネジ265により取り付けられている。
締結ネジ265は、この垂下部262Acの垂下方向に沿って形成された長穴262Adに挿通され、第二の調節支持部263に貫通形成され、内部にタップを切られた雌ネジ部265aとの協働により垂下部262Acと第二の調節支持部263とを締結して固定する。また、締結ネジ265を緩めることにより、第二の調節支持部263に対して第一の調節支持部262Aを長穴262Adに沿って摺動させることができ、これにより、第二の調節部材262Aを介して、感光ドラム1に対する接離方向に沿った調節部材261Aの位置調節並びに調節後の位置固定を可能としている。
【0038】
調節部材261Aは、図5に示すように、板状グリッド23の幅方向から見た断面形状がL字状であって、板状グリッド23の板面にほぼ平行な平板部261Aaと平板部261Aaから屈曲して垂直に立ち上げられた立板部261Abとから主に構成されている。
この立板部261Abの上端部は、コイルバネ266の一端部に連結されており、当該コイルバネ266の他端部は舌状片231に連結されている。
また、調節部材261Aの平板部261Aaは、第一の調節支持部262Aの平板部262Aaの上面に沿って摺接可能となっている。
【0039】
調節部材261Aの立板部261Abと第一の調節支持部262Aの立板部262Abとは、締結ネジ264によって連結され、互いに平行な状態で対向している。
この締結ネジ264は段ネジであって、第一の調節支持部262Aの立板部262Abに設けられた貫通穴262Aeに段部が挿入され、当該立板部262Abに対して回転可能となっている。
また、調節部材261Aの立板部261Abには、締結ネジ264を螺合させるために内部にタップが切られた雌ネジ部261Acが貫通形成されており、締結ネジ264を回転操作することにより、当該締結ネジ264が立板部261Aに対して進退移動が行われる。なお、調節部材261Aは、前述したように、コイルバネ266に連結され、常に板状グリッド23に対して張力を付与されているので、締結ネジ264の回転操作により、第一の調節支持部262Aに対して調節部材261Aが板状グリッド23の長手方向に沿って移動し、位置調節が行われる。
【0040】
調節機構26Bは、調節部材261B及び第一の調節支持部262Bがそれぞれ調節部材261A及び第一の調節支持部262Aよりも板状グリッド23の幅方向についてより幅を広く形成されている点と、調節部材262Bに二つのコイルバネ266が連結されている点のみが調節機構26A1と異なっている。そして、その他の構成である第二の調節支持部263、締結ネジ264、締結ネジ265については同一構造であるため、調節機構26A1と同一の符号を付するものとする。
【0041】
このように、調節機構26A1,26A2,26Bでは、板状グリッド23の舌状片231にコイルバネ266を介して連結された調節部材261A,261Bが、板状グリッド23の長手方向と当該板状グリッド23が感光ドラム1に接離する方向に沿って移動調節可能であり、また、調節後の位置で固定することが可能となっている。
また、調節機構26A1,26A2が板状グリッド23の一端部においてその幅方向両端部に、調節機構26Bが幅方向中央部に設けられているので、板状グリッド23の一端部において、その幅方向の中央部とその左右両側とから、板状グリッド23に対して上記各方向への応力を付与することができ、板状グリッド23を周面形状に変形させると共に、板状グリッド23の各部を個々に変形調節して感光ドラム1から面全体を均一な距離に変形調節することが可能となっている。
【0042】
例えば、板状グリッド23の幅方向の中央部又は左右いずれかの位置において当接体24,25に対して隙間が生じているような場合に、隙間が生じている位置の調節機構26A1,26A2又は26Bのいずれかの調節部材261A又は261Bを感光ドラム1から離間する方向に位置を調節することで、板状グリッド23を、より当接体24,25に倣った湾曲形状に調節することが可能となる。
また、例えば、板状グリッド23が予め湾曲した形状に加工されているような場合であって、当接体24,25の曲率半径に対し、板状グリッド23の曲率半径が小さい場合には、幅方向中央部に比して、幅方向両端部の調節部材261A,261Aをより感光ドラム1から離間する方向に移動調節することにより、板状グリッド23をより精度良く湾曲させることができる。
また、逆に、当接体24,25に対して、板状グリッド23の曲率半径が大きい場合には、幅方向両端部に比して、中央部の調節部材261Bをより感光ドラム1から離間する方向に移動調節することにより、板状グリッド23をより精度良く湾曲させることができる。
【0043】
さらに、調節部材261A,261A,261Bの感光ドラム1に対する接離方向の位置調節を行うと、板状グリッド23における各調節機構26A1,26A2,26Bに近い端部の方がその調節の影響を大きく受けやすいが、各調節部材261A,261A,261Bは、調節部材261A,261A,261Bを板状グリッド23の長手方向についても位置調節が可能である。
従って、調節部材261A,261A,261Bを板状グリッド23の長手方向について位置調節を行う場合には、板状グリッド23の一端部における四つの舌状片231が設けられた各位置に対して、長手方向に沿った張力を付与するため、板状グリッド23における調節機構26A1,26A2,26Bの近傍となる端部だけでなく、全長に渡って応力を付与し、板状グリッド23に対する矯正を行うことが可能である。
【0044】
このように、各調節機構26A1,26A2,26Bについて感光ドラム1に対する接離方向と長手方向とについて調節部材261A,261A,261Bの位置調節を行うことにより板状グリッド23の板面全体の各位置に対して、多様な方向への応力を付与することができるため、各調節機構26A1,26A2,26Bにより各方向への調節を適宜組み合わせることにより、板状グリッド23の板面全体について、感光ドラム1に対する距離の均一化を図るように調節することが可能となっている。
【0045】
[調節機構を備える帯電部による画像形成装置の作用効果]
ここで、板状グリッド23を感光ドラム1の外周面に対応して湾曲させることによる帯電性能を示す比較試験について説明する。
図6は板状グリッド23を湾曲させずに平滑なままの状態で感光ドラム1の帯電を行った場合と板状グリッド23を感光ドラム1の外周面に対応して湾曲させて感光ドラム1の帯電を行った場合の比較試験の結果を示す図表であり、図7は図6の試験結果をプロットした線図である。
なお、上記の比較試験は、いずれも、帯電ワイヤ21の印加電圧を−6.5[kV]、板状グリッド23への印加電圧を−500[V]、帯電ワイヤ21と板状グリッド23の距離を12[mm]、板状グリッド23の幅を40.8[mm]とし、感光ドラム1の回転による外周面の移動速度を500[mm/s]と750[mm/s]の2パターンとし、感光ドラム1の帯電前の表面電位を−100[V]と−300[V]の2パターンとして行った。
【0046】
図7において湾曲させた板状グリッド23については「円筒面」、湾曲させていない板状グリッド23については「平面」と記す。また、図7において、C100は板状グリッド23を湾曲させて感光ドラム1の表面電位を−100[V]とした場合、C300は板状グリッド23を湾曲させて感光ドラム1の表面電位を−300[V]とした場合、F100は板状グリッド23を平滑なままとして感光ドラム1の表面電位を−100[V]とした場合、F300は板状グリッド23を平滑なままとして感光ドラム1の表面電位を−300[V]とした場合の結果を示している。
これらの線図に示すように、感光ドラム1の表面電位を−100[V]とした場合には感光ドラム1の速度がいずれの場合でも、板状グリッド23が湾曲している場合の方が35[V]程度効率的に帯電を行うことができ、感光ドラム1の表面電位を−300[V]とした場合にも感光ドラム1の速度がいずれの場合でも、板状グリッド23が湾曲している場合の方が25[V]程度効率的に帯電を行うことができ、板状グリッド23を湾曲させた方が効率的な帯電を行うことが可能であることが示されている。
また、帯電効率が高いということは、帯電効率を従来のままとしつつ帯電部2をより小型化することが可能であることを意味している。
【0047】
図8は板状グリッド23の表面から感光ドラム1の外周面までの距離を変化さて帯電を行った場合の各距離における感光ドラム1の表面電位の測定結果を示す図表であり、図9は図8の測定結果をプロットした線図である。
なお、上記の測定は、帯電ワイヤ21の印加電圧を7[kV]、板状グリッド23への印加電圧を900[V]、帯電ワイヤ21と板状グリッド23の距離を12[mm]、板状グリッド23の幅を41[mm]、感光ドラム1の回転による外周面の移動速度を600[mm/s]、感光ドラム1の帯電前の表面電位を0[V]、感光ドラム1の外径を120[mm]として、板状グリッド23の表面から感光ドラム1の外周面までの距離が0.85[mm],1.1[mm],1.35 [mm],1.6[mm]となる各点において測定を行った。
この測定結果によれば、上記各点において、表面電位は、853[V],838[V],805[V],768[V]となり、板状グリッド23の表面から感光ドラム1の外周面までの距離が0.1[mm]異なると、感光ドラム1の表面電位はおよそ11.5[V]の電位差を生じることが分かる。
【0048】
上記図6〜図9の試験及び測定の結果によれば、板状グリッド23は感光ドラム1の外周面に対応して湾曲させることが帯電効率の向上、帯電部2の小型化のために必須となるが、その場合、板状グリッド23の表面から感光ドラム1の外周面までの距離の誤差は、−0.1〜+0.1[mm]とすることが望ましい。
本実施形態における画像形成装置Aでは、各帯電部2について複数の調節機構26A1,26A2,26Bを設け、板状グリッド23の一端部の幅方向における中央部及びその両端部に対して、個別に板状グリッド23の長手方向の張力と感光ドラム1に対する接離方向張力を付与することで、板状グリッド23の平面全体の各位置の感光ドラム1に対する距離の調節を可能とするので、例えば、板状グリッド23の各位置における表面から感光ドラム1の外周面までの距離の誤差を−0.1〜+0.1[mm]の範囲内とすることも可能となり、効率良く、リークのない帯電を感光ドラム1に対して行うことが可能となる。そして、その結果、画像形成装置Aにおける画質の向上或いは帯電部2の小型化による装置全体の小型化を図ることが可能となる。
【0049】
[調節機構の第一の変形例]
なお、上述した調節機構26A1,26A2及び26Bについては、上記の構成及び構造に限定するものではなく、同様の機能を果たす他の周知の機構を用いても良いことは言うまでもない。例えば、調節部材261A,261Bや第一の調節支持部262A,262Bについては、所定方向にネジや長穴を用いた移動に限らず、周知のスライド構造により支持して移動調節可能としても良いし、また、その位置を固定する方法もネジに限らず、各調節部材261A,261Bの滑動と制止とを手動操作により切替可能なラッチ機構などを使用しても良い。
【0050】
さらに、上記調節機構26A1,26A2及び26Bでは、調節部材261A,261Bを板状グリッド23の長手方向と感光ドラム1に対する接離方向との二方向に移動調節可能としたが、調節部材261A,261Bを板状グリッド23の一端部に対する接離方向に沿って移動可能とすれば、板状グリッド23の板面全体の各位置に対して、多様な方向への応力を付与することができる。従って、調節部材261A,261Bの移動調節方向は、板状グリッド23の長手方向と感光ドラム1に対する接離方向のいずれか一方の方向にのみ移動調節可能としても良い。
また或いは、図10に示す調節機構26Cのように、調節部材261Cに長穴を形成し、第一の調節支持部262Cによって、板状グリッド23の長手方向と感光ドラム1に対する接離方向とを合成した所定の傾斜方向に沿って位置調節可能に支持し、当該傾斜方向に調節部材261Cを位置調節すると共に締結ネジ264Cと第一の調節支持部262Cに形成された雌ネジ部262Caによって調節後の位置に固定可能とする構成としても良い。
【0051】
[調節機構の第二の変形例]
図11は変形例である調節機構26D1,26D2,26Eを備える帯電器の斜視図、図12は調節機構26Dを板状グリッド23の幅方向から見た側面図である。この図11の例も、二つの調節機構26D1,26D2は板状グリッド23に対してその幅方向の両端部に設けられ、調節機構26Eは幅方向の中央部に設けられている。そして、二つの調節機構26D1,26D2は、板状グリッド23の幅方向の一端部と他端部とに配置されていることを除きその構成及び構造については同一であることから、主に調節機構26D1について説明を行い、調節機構26Eについては調節機構26D1と異なる点のみについて説明する。
この調節機構26D1では、調節部材261Dが、コイルバネ266に替えて張力を生じる弾性体として機能する、平板部261Daから立設されたアーム部261Dcを介して板状グリッド23の舌状片231に連結されている点が調節機構26A1と異なっている。このアーム部261Dcの先端部にはフック261Ddが設けられており、舌状片231を係止するものである。そして、フック261Ddを備えるアーム部261Dcは、可撓性を有し、調節部材261Dの板状グリッド23の長手方向及び接離方向の位置調節に際し、撓みを生じることで、板状グリッド23の舌状片231に弾性力(張力)を付与する構造である。
調節機構26D1のその他の構成は、調節機構26A1,26A2と同一であり、その説明は省略する。
【0052】
また、調節機構26Eは、調節部材261Eが調節部材261Dよりも板状グリッド23の幅方向についてより幅を広く形成されている点と、調節部材261Eに二つのアーム部及びフックが設けられている点のみが調節機構26D1と異なっている。そして、その他の構成は調節機構26D1と同一である。
かかる構造の調節機構26D1,26D2,26Eも前述した調節機構26A1,26A2,26Bと同様に機能するものある。
【0053】
[帯電装置の変形例]
図13は変形例である帯電装置としての帯電部2Fの斜視図である。
前述した帯電装置2では、板状グリッド23の一端部のみ調節機構26A1,26A2,26Bを設ける構成としたが、図示のように、帯電部2Fでは、板状グリッド23の他端部にも三つの調節機構26A1,26A2,26Bを設け、各舌状片231,231,231,231に連結している。
この場合、この他端部における保持ブロック222Fを前述した保持ブロック223と同一の構造とすることが望ましい。
これにより、板状グリッド23の両端部から各調節機構26A1,26A2,26Bによる板状グリッド23の長手方向及び接離方向の張力付与を行う調節作業が可能となり、板状グリッド23の面全体を感光ドラム1からより均一な距離に調節することが可能となる。
【符号の説明】
【0054】
1,1C,1K,1M,1Y 感光ドラム
2,2C,2K,2M,2Y,2F 帯電部
3,3C,3K,3M,3Y 光書込部
4,4C,4K,4M,4Y 現像装置
10,10C,10K,10M,10Y 画像形成部
21 帯電ワイヤ
22 シールドケース
23 板状グリッド
24,25 当接体
26,26A1,26A2,26B,26C,26D1,26D2,26E 調節機構
30 定着部
231 舌状片
261A,261B,261C,261D,261E 調節部材
261D アーム部
262A,262B,262C 第一の調節支持部
263 第二の調節支持部
264,264A 締結ネジ
265 締結ネジ
266 コイルバネ
A 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転を行う像担持体の外周面を帯電させる帯電装置を備え、帯電した前記像担持体に露光及び現像を行って形成されたトナー像を転写して用紙に画像形成を行う画像形成装置において、
前記帯電装置は、
帯電時に電圧が印加される帯電ワイヤと、
前記帯電ワイヤを格納保持する筐体と、
前記帯電ワイヤと前記像担持体の間に位置し、メッシュ構造が形成されると共に前記像担持体の回転中心線方向に沿った長尺の板状グリッドと、
前記板状グリッドにおける前記帯電ワイヤ側の面から接して、当該板状グリッドを前記像担持体の外周面に対応して湾曲させる当接体と、
前記板状グリッドの一端側の端縁部に沿った複数箇所に連結され、個別に張力を付与する複数の調節機構とを備え、
前記複数の調節機構は、張力を生じる弾性体を介して前記板状グリッドの一端側の端縁部に連結された調節部材と、
前記調節部材を前記板状グリッドの一端側の端部に対して接離する方向に沿って移動可能に支持する第一の調節支持部と、
前記調節部材を前記第一の調節支持部に対して固定する第一の固定部とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第一の調節支持部は、前記調節部材を前記板状グリッドの長手方向に沿って移動可能に支持することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第一の調節部材を前記像担持体に対して接離する方向に沿って移動可能に支持する第二の調節支持部と、
前記調節部材を前記第二の調節支持部に対して固定する第二の固定部とを備えることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第一の調節支持部は、前記調節部材を前記像担持体に対して接離する方向に沿って移動可能に支持することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第一の調節支持部は、前記調節部材を前記板状グリッドの長手方向と前記板状グリッドが前記像担持体に接離する方向の合成方向に沿って移動可能に支持することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記板状グリッドの他端側の端縁部にも、前記複数の調節機構を設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−101283(P2013−101283A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246026(P2011−246026)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】