説明

画像形成装置

【課題】一つのキー操作で複数のキーマクロを実行することができるようにする。
【解決手段】一つのキー操作に対して複数のキー操作を順に割り付けることによってキーマクロを登録することができるようになっている。登録された複数のキーマクロを結合して一つの新たなキーマクロとして登録するキーマクロ結合処理手段と、前記各キーマクロ及び新たなキーマクロを実行するキーマクロ実行処理手段とを有する。登録された複数のキーマクロを結合して一つの新たなキーマクロとして登録されるので、一つのキー操作で複数のキーマクロを実行することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機(MFP)等の画像形成装置、例えば、複合機において、一つのキーの操作(以下「キー操作」という。)に対して複数のキー操作を順に割り付けて登録することができるキーマクロ(ジョブマクロ)の機能を備えたものが提供されている。この種の複合機においては、操作者である利用者が一つのキー操作(ワンタッチ操作)を行うと、キーマクロが実行され、複数のキー操作が順に実行される。
【0003】
例えば、利用者が、複合機のデフォルト設定と異なるコピーの設定について、複合機にキーマクロを登録しておくと、一つのキー操作を行うだけで、デフォルト設定と異なるコピーの設定でコピーを行うことができる(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−127929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来のキーマクロの機能においては、一つのキー操作で一つのキーマクロだけを実行することができ、複数のキーマクロを実行することができない。
【0006】
本発明は、前記従来の複合機の問題点を解決して、一つのキー操作で複数のキーマクロを実行することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのために、本発明の画像形成装置においては、一つのキー操作に対して複数のキー操作を順に割り付けることによってキーマクロを登録することができるようになっている。
【0008】
そして、登録された複数のキーマクロを結合して一つの新たなキーマクロとして登録するキーマクロ結合処理手段と、前記各キーマクロ及び新たなキーマクロを実行するキーマクロ実行処理手段とを有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像形成装置においては、一つのキー操作に対して複数のキー操作を順に割り付けることによってキーマクロを登録することができるようになっている。
【0010】
そして、登録された複数のキーマクロを結合して一つの新たなキーマクロとして登録するキーマクロ結合処理手段と、前記各キーマクロ及び新たなキーマクロを実行するキーマクロ実行処理手段とを有する。
【0011】
この場合、登録された複数のキーマクロを結合して一つの新たなキーマクロとして登録されるので、一つのキー操作で複数のキーマクロを実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施の形態における複合機の制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるシステム制御部の制御ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における操作・表示部を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるキーマクロレコードの記録形態を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるキーマクロ管理テーブルの記録形態を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第1のメインフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第2のメインフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるキーマクロ一覧表示画面の例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における結合キーマクロ登録照会画面の例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における第1のキーマクロ登録案内画面の例を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における第2のキーマクロ登録案内画面の例を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるキーマクロ名入力画面の例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態のおけるキーマクロ実行処理のサブルーチンを示す第1の図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態のおけるキーマクロ実行処理のサブルーチンを示す第2の図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態のおけるキーマクロ結合処理のサブルーチンを示す図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態におけるキーマクロ番号入力画面の例を示す図である。
【図17】本発明の第1の実施の形態における結合継続照会画面の例を示す図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態におけるシステム制御部の制御ブロック図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロレコードの記録形態を示す図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロ管理テーブルの記録形態を示す図である。
【図21】本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロ実行部の動作を示す第1のタイムチャートである。
【図22】本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロ実行部の動作を示す第2のタイムチャートである。
【図23】本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロ実行部の動作を示す第3のタイムチャートである。
【図24】本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロ実行部の動作を示す第4のタイムチャートである。
【図25】本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第1のメインフローチャートである。
【図26】本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第2のメインフローチャートである。
【図27】本発明の第2の実施の形態のおけるキーマクロ実行処理のサブルーチンを示す図である。
【図28】本発明の第2の実施の形態における結合キーマクロ逐次実行処理のサブルーチンを示す図である。
【図29】本発明の第2の実施の形態における結合キーマクロ同時実行処理のサブルーチンを示す図である。
【図30】本発明の第2の実施の形態のおけるキーマクロ結合処理のサブルーチンを示す図である。
【図31】本発明の第2の実施の形態における結合属性入力画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としての複合機について説明する。
【0014】
図1は本発明の第1の実施の形態における複合機の制御ブロック図である。
【0015】
図に示されるように、複合機10は、複合機10の全体の制御を行う制御部としてのシステム制御部11、前記複合機10の動作に必要な各種の設定、データ等が記録された第1の記憶部としてのRAM13a、前記複合機10の動作に必要なプログラム等が記録された第2の記憶部としてのROM13b、前記複合機10の電源がオフにされた場合においてもデータを記録する機能を備え、キーマクロを定義する情報、すなわち、キーマクロレコード等が記録された第3の記憶部としての、かつ、不揮発性メモリとしてのフラッシュメモリ14等を備え、前記システム制御部11に演算装置としてのCPU12等が配設される。
【0016】
また、前記複合機10は、原稿読取機構、スキャナ機構等を備え、原稿の画像を読み取るための画像読取部としてのスキャナ部15、画像形成ユニット、定着装置としての定着器ユニット等を備え、画像情報に基づいて媒体としての用紙に画像を形成する画像形成部としてのプリンタ部16、利用者が操作するための操作部18、所定の情報を表示するための表示部19、前記操作部18及び表示部19の管理を行うパネル制御部17、前記スキャナ部15において読み取られた画像のデータ、すなわち、画データを、Eメールで送信するのに適したデータフォーマットに変換して、Eメールの送信を行うEメール部40、前記画データをファクシミリで送信するための図示されないファクシミリ等を備える。
【0017】
次に、前記システム制御部11について説明する。
【0018】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるシステム制御部の制御ブロック図である。
【0019】
図に示されるように、システム制御部11は、前記CPU12のほかに、キーマクロを登録したり、登録されたキーマクロの数を管理したりするキーマクロ登録管理処理手段としてのキーマクロ登録管理部11a、登録されたキーマクロを実行するキーマクロ実行処理手段としてのキーマクロ実行部11b、及び複数のキーマクロを結合して一つの新たなキーマクロとして登録するキーマクロ結合処理手段としてのキーマクロ結合部11cを備える。
【0020】
次に、前記操作部18及び表示部19について説明する。
【0021】
図3は本発明の第1の実施の形態における操作・表示部を示す図である。
【0022】
図において、18は操作部、19は表示部であり、前記操作部18及び表示部19によって操作・表示部101が構成される。前記表示部19は操作部としても機能し、LCD等の表示機構、タッチキー等の入力機構を備えたタッチパネルディスプレイ21を備える。また、前記操作部18は、キーマクロを登録したり、キーマクロを実行したりする際に利用者によって操作される操作要素としてのキーマクロキー22、ファクシミリの送信、モノクロのコピー、モノクロのスキャン等を行う際に利用者によって操作される操作要素としてのモノクロスタートキー23、カラーのコピー、カラーのスキャン等を行う際に利用者によって操作されるカラースタートキー24、ファクシミリの送信を行う際に送信先のファクシミリ番号を入力したり、数字、文字等のデータを入力したりする際に利用者によって操作される操作要素としてのテンキー25、複合機10を複写機として利用する際に利用者によって操作される操作要素としてのコピー用のファンクションキー26、複合機10をスキャナとして利用する際に利用者によって操作される操作要素としてのスキャン用のファンクションキー27、複合機10をファックシミリとして利用する際に利用者によって操作される操作要素としてのファクッス用のファンクションキー28等を備える。
【0023】
次に、キーマクロを管理するためのキーマクロ管理テーブル、及びキーマクロのデータ構造を表すキーマクロレコードについて説明する。
【0024】
図4は本発明の第1の実施の形態におけるキーマクロレコードの記録形態を示す図、図5は本発明の第1の実施の形態におけるキーマクロ管理テーブルの記録形態を示す図である。
【0025】
図において、ri(i=1、2、…、4)はキーマクロレコード、31は各キーマクロレコードriを管理するためのキーマクロ管理テーブルである。
【0026】
キーマクロレコードri及びキーマクロ管理テーブル31に記録されたデータは、複合機10の電源をオフにしても消えてしまわないように、フラッシュメモリ14に記録され、利用者によって複合機10の電源がオンにされると、CPU12の図示されない情報管理処理手段によって、情報管理処理が行われ、キーマクロレコードri及びキーマクロ管理テーブル31がフラッシュメモリ14から読み出され、RAM13aに記録される。
【0027】
なお、本実施の形態においては、最大で四つのキーマクロを登録することができ、前記フラッシュメモリ14には、最大で四つのキーマクロレコードriが記録される。
【0028】
ところで、前述されたように、本実施の形態においては、一つのキー操作に対して複数のキー操作を順に割り付けることによってキーマクロを登録することができるだけでなく、複数のキーマクロを結合して一つの新たなキーマクロとして登録することができるようになっている。
【0029】
そのために、本実施の形態においては、キーマクロレコードriに、一つのキー操作に対して複数のキー操作が割り付けられて登録されたキーマクロが単独キーマクロ(第1のキーマクロ)として記録され、複数のキーマクロから成る新たなキーマクロが結合キーマクロ(第2のキーマクロ)として記録される。前記単独キーマクロにおいては、一つのキー操作に対して複数の、本実施の形態においては、最大で8個のキー操作が割り付けられ、結合キーマクロにおいては、複数の、本実施の形態においては、最大で三つの単独キーマクロが結合される。
【0030】
なお、単独キーマクロが実行される場合、複数のキー操作が実行され、結合キーマクロが実行される場合、各単独キーマクロが実行され、各単独キーマクロが実行されるのに伴って複数のキー操作が実行される。
【0031】
各キーマクロレコードriは、キーマクロを定義するために、複数のエントリ(項目)から成る定義情報によって構成され、各定義情報は第1〜第3の種別に分類される。第1の種別の定義情報は、ヘッダ情報としてのキーマクロヘッダであり、該キーマクロヘッダは、キーマクロ登録有無、キーマクロ名及び結合キーマクロ数の各エントリから成る。また、第2の種別の定義情報は、結合キーマクロを定義するための第1のマクロ情報としての結合キーマクロ情報であり、該結合キーマクロ情報は、1番目〜3番目のキーマクロ番号の各エントリから成る。そして、第3の種別の定義情報は、単独キーマクロを定義するための第2のマクロ情報としての単独キーマクロ情報であり、該単独キーマクロ情報は、キーマクロ実行初期画面情報、登録キー操作数及びキー操作1〜8の各エントリから成る。
【0032】
なお、各キーマクロレコードriに、結合キーマクロ情報が記録される場合、単独キーマクロ情報は記録されず、単独キーマクロ情報が記録される場合、結合キーマクロ情報は記録されない。そして、前記キーマクロヘッダ及び結合キーマクロ情報によって結合キーマクロが管理され、キーマクロヘッダ及び単独キーマクロ情報によって単独キーマクロが管理される。
【0033】
次に、キーマクロレコードriの各エントリについて説明する。
【0034】
【表1】

【0035】
キーマクロ登録有無は、キーマクロ(結合キーマクロ又は単独キーマクロ)が登録されているかどうかを表す。キーマクロが登録されている場合は「1」にされ、キーマクロが登録されていない場合は「0」にされる。また、キーマクロ名は、利用者がキーマクロを識別するためにキーマクロに付与する名称、すなわち、登録名を表す。そして、結合キーマクロ数は、結合されたキーマクロの数を表す。単独キーマクロだけが実行される場合は「1」にされ、結合キーマクロで二つの単独キーマクロが実行される場合は「2」にされ、結合キーマクロで三つの単独キーマクロが実行される場合は「3」にされる。
【0036】
また、1番目のキーマクロ番号は1番目に実行されるキーマクロ(単独キーマクロ)の番号を、2番目のキーマクロ番号は2番目に実行されるキーマクロ(単独キーマクロ)の番号を、3番目のキーマクロ番号は3番目に実行されるキーマクロ(単独キーマクロ)の番号を表す。
【0037】
そして、キーマクロ実行初期画面情報は、単独キーマクロが実行されるときのタッチパネルディスプレイ21の初期画面の情報をID等によって表す。なお、単独キーマクロは、タッチパネルディスプレイ21の画面が初期画面に遷移した後に実行される。また、登録キー操作数は単独キーマクロに登録されているキー操作数を表す。そして、キー操作1は1回目に実行されるキー操作を、キー操作2は2回目に実行されるキー操作を、キー操作nはn回目に実行されるキー操作を、キー操作8は8回目に実行されるキー操作を表す。
【0038】
また、前記キーマクロ管理テーブル31は、各キーマクロレコードriを参照することができるように、複数の、本実施の形態においては、四つのキーマクロレコードriへの参照情報から成る。
【0039】
次に、キーマクロ管理テーブル31の各エントリについて説明する。
【0040】
【表2】

【0041】
各キーマクロレコードriへの参照情報は、キーマクロレコードriを参照するためのキーマクロ番号01〜04であり、C言語におけるポインタc++によって表される。
【0042】
次に、前記複合機10の動作について説明する。
【0043】
図6は本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第1のメインフローチャート、図7は本発明の第1の実施の形態における複合機の動作を示す第2のメインフローチャート、図8は本発明の第1の実施の形態におけるキーマクロ一覧表示画面の例を示す図、図9は本発明の第1の実施の形態における結合キーマクロ登録照会画面の例を示す図、図10は本発明の第1の実施の形態における第1のキーマクロ登録案内画面の例を示す図、図11は本発明の第1の実施の形態における第2のキーマクロ登録案内画面の例を示す図、図12は本発明の第1の実施の形態におけるキーマクロ名入力画面の例を示す図である。
【0044】
まず、利用者によって操作部18のキーマクロキー22が押下(操作)されて、キーマクロの一覧の表示が要求されると、前記パネル制御部17においてキーマクロ一覧表示要求信号が発生させられ、前記システム制御部11に送られる。キーマクロ一覧表示要求信号が送られると、システム制御部11において、CPU12の図示されない表示処理手段は、表示処理を行い、前記RAM13aのキーマクロ管理テーブル31を参照し、RAM13aに記録されたすべてのキーマクロレコードriを読み出し、表示部19のタッチパネルディスプレイ21に、図8に示されるキーマクロ一覧表示画面ds1を形成し、該キーマクロ一覧表示画面ds1にキーマクロの一覧を表示する。
【0045】
本実施の形態においては最大で四つのキーマクロを登録することができるようになっているので、前記キーマクロ一覧表示画面ds1には、「01」〜「04」のキーマクロ番号、及び既に登録されているキーマクロのキーマクロ名が表示される。このとき、キーマクロ一覧表示画面ds1には、キーマクロ番号01が付与されたキーマクロA、及びキーマクロ番号02が付与されたキーマクロBが登録されていて、キーマクロ番号03及び04の付与されたキーマクロは登録されていないことが示される。
【0046】
なお、前記キーマクロ一覧表示画面ds1は、キーマクロを登録したり、実行したり、結合したりする際にキーマクロを選択するためのものであり、キーマクロ一覧表示画面ds1には、利用者に、登録又は実行するキーマクロ番号を選択するよう促すためのメッセージm1が表示される。
【0047】
次に、キーマクロ一覧表示画面ds1において、利用者によってキーマクロ番号が押下(クリック)され、所定のキーマクロが選択されると、前記CPU12の図示されない登録判断処理手段は、登録判断処理を行い、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込み、キーマクロ管理テーブル31を参照して、キーマクロ番号に対応するキーマクロレコードriのキーマクロ登録有無を読み出し、利用者によって、既に登録されたキーマクロのキーマクロ番号が選択されたかどうか、すなわち、既に登録されたキーマクロが選択されたかどうかを判断する。
【0048】
なお、本実施の形態においては、キーマクロ一覧表示画面ds1上のキーマクロ番号を押下することによって所定のキーマクロが選択されるようになっているが、テンキー25を押下することによって所定のキーマクロを選択することができる。
【0049】
既に登録されたキーマクロが選択された場合、キーマクロ実行部11bは、キーマクロ実行処理を行い、登録されたキーマクロを実行する。
【0050】
一方、既に登録されたキーマクロが選択されない場合、前記CPU12の図示されない照会処理手段は、照会処理を行い、前記タッチパネルディスプレイ21に、図9に示される結合キーマクロ登録照会画面ds2を形成し、該結合キーマクロ登録照会画面ds2に、利用者に、既に登録された(登録済みの)複数のキーマクロ(単独キーマクロ)を結合して新たに一つのキーマクロ(結合キーマクロ)として登録するかどうかを照会するためのメッセージm2を表示し、利用者が、複数のキーマクロの結合を指示するかどうかを判断する。
【0051】
なお、結合キーマクロ登録照会画面ds2には、利用者が、複数のキーマクロの結合を指示する場合に押下するための操作要素としてのキーk1、及び複数のキーマクロの結合を指示しない場合に押下するための操作要素としてのキーk2が表示される。
【0052】
利用者がキーk1を押下することによって、複数のキーマクロの結合を指示した場合、前記キーマクロ結合部11cは、キーマクロ結合処理を行い、結合キーマクロを登録し、利用者がキーk2を押下することによって、複数のキーマクロの結合を指示しない場合、前記CPU12の図示されないキーマクロ登録処理手段は、キーマクロ登録処理を行い、単独キーマクロを登録する。
【0053】
そのために、前記キーマクロ登録処理手段のキーマクロ登録案内処理手段は、キーマクロ登録案内処理を行い、タッチパネルディスプレイ21に、図10に示される第1のキーマクロ登録案内画面ds3を形成し、該第1のキーマクロ登録案内画面ds3に、利用者に、キーマクロ(単独キーマクロ)を登録することを通知するためのメッセージm3、並びにキーマクロを登録するための操作部18の操作、すなわち、所定のジョブ、例えば、コピー、スキャン、Eメールの送信、ファクシミリの送信等を行うために必要な各キー操作、及びすべてのキー操作が終了した後のキーマクロキー22の押下を促すためのメッセージm4を表示する。
【0054】
利用者が、メッセージm4に従ってキーマクロを登録するための各キー操作を行うと、前記キーマクロ登録処理手段のジョブ実行判断処理手段は、ジョブ実行判断処理を行い、利用者が行った各キー操作の情報を読み込み、各キー操作によって前記所定のジョブが実行されたかどうかを判断する。なお、この場合、各キー操作は、利用者がテンキー25を押下することによって行われる。
【0055】
各キー操作によって所定のジョブが実行された場合、前記キーマクロ登録処理手段のキー操作終了判断処理手段は、キー操作終了判断処理を行い、キー操作の数が最大の値、本実施の形態においては、8に達したかどうか、又はキーマクロキー22が押下されたかどうかによって、キー操作が終了したかどうかを判断する。キー操作の数が8に達しておらず、キーマクロキー22が押下されておらず、キー操作が終了していない場合、前記キーマクロ登録案内処理手段は、第1のキーマクロ登録案内画面ds3に、利用者に、各キー操作及びキーマクロキー22の押下を促すためのメッセージm4を表示する。
【0056】
キー操作の数が8に達したか、又はキーマクロキー22が押下され、キー操作が終了すると、前記キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に、図11に示される第2のキーマクロ登録案内画面ds4を形成し、該第2のキーマクロ登録案内画面ds4に、利用者に、所定のキーマクロ番号、本実施の形態においては、キーマクロ番号03が付与されたキーマクロの登録の了承を要求するためのメッセージm5を表示する。
【0057】
なお、第2のキーマクロ登録案内画面ds4には、利用者が、キーマクロ番号03が付与されたキーマクロの登録を了承する場合に押下するための操作要素としてのキーk3が表示される。
【0058】
利用者によってキーk3が押下され、キーマクロ番号03が付与されたキーマクロの登録が了承されると、前記キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に、図12に示されるキーマクロ名入力画面ds5を形成し、該キーマクロ名入力画面ds5に、利用者に、キーマクロ番号03のキーマクロに対するキーマクロ名の入力を促すためのメッセージm6を表示する。
【0059】
利用者が、テンキー25を操作してキーマクロ名を入力すると、前記キーマクロ登録処理手段の単独キーマクロ登録処理手段は、単独キーマクロ登録処理を行い、利用者が入力したキーマクロ名を、キーマクロ番号03に対応するキーマクロレコードr3のキーマクロ名に記録し、キーマクロ登録有無を「1」にする。また、前記単独キーマクロ登録処理手段は、キーマクロが実行されるときのタッチパネルディスプレイ21の初期画面の情報をキーマクロ実行初期画面情報に、キー操作が終了したときのキー操作の数を登録キー操作数に、各キー操作の内容をキー操作1〜8に記録する。
【0060】
このようにして、キーマクロが登録されると、前記情報管理処理手段は、キーマクロレコードri及びキーマクロ管理テーブル31をRAM13aから読み出し、フラッシュメモリ14に記録する。
【0061】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 表示処理手段は、キーマクロ一覧表示要求信号を受ける。
ステップS2 表示処理手段は、タッチパネルディスプレイ21にキーマクロ一覧表示画面ds1を形成する。
ステップS3 登録判断処理手段は、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込む。
ステップS4 登録判断処理手段は、既に登録されたキーマクロのキーマクロ番号が選択されたかどうかを判断する。既に登録されたキーマクロのキーマクロ番号が選択された場合はステップS5に、既に登録されたキーマクロのキーマクロ番号が選択されない場合はステップS6に進む。
ステップS5 キーマクロ実行部11bは、キーマクロ実行処理を行い、処理を終了する。
ステップS6 照会処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に結合キーマクロ登録照会画面ds2を形成する。
ステップS7 照会処理手段は、複数のキーマクロの結合が指示されたかどうかを判断する。複数のキーマクロの結合が指示された場合はステップS8に、複数のキーマクロの結合が指示されない場合はステップS9に進む。
ステップS8 キーマクロ結合部11cは、キーマクロ結合処理を行い、処理を終了する。
ステップS9 キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に第1のキーマクロ登録案内画面ds3を形成する。
ステップS10 ジョブ実行判断処理手段は、キー操作の情報を読み込む。
ステップS11 ジョブ実行判断処理手段は、キー操作によってジョブが実行されたかどうかを判断する。キー操作によってジョブが実行された場合はステップS12に進み、キー操作によってジョブが実行されていない場合はステップS9に戻る。
ステップS12 キー操作終了判断処理手段は、キー操作が終了したかどうかを判断する。キー操作が終了した場合はステップS13に進み、キー操作が終了していない場合はステップS9に戻る。
ステップS13 キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に第2のキーマクロ登録案内画面ds4を形成する。
ステップS14 キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21にキーマクロ名入力画面ds5を形成する。
ステップS15 単独キーマクロ登録処理手段は、単独キーマクロ登録処理を行い、処理を終了する。
【0062】
次に、図6のステップS5におけるキーマクロ実行処理のサブルーチンについて説明する。
【0063】
図13は本発明の第1の実施の形態のおけるキーマクロ実行処理のサブルーチンを示す第1の図、図14は本発明の第1の実施の形態のおけるキーマクロ実行処理のサブルーチンを示す第2の図である。
【0064】
まず、キーマクロ実行部11b(図2)の図示されないキーマクロ判断処理手段は、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込み、キーマクロ管理テーブル31を参照し、キーマクロ番号に対応するキーマクロレコードriの結合キーマクロ数を読み出し、結合キーマクロ数が一つであるかどうか(又は二つ以上であるか)によって、キーマクロ番号に対応するキーマクロが単独キーマクロであるかどうか(又は結合キーマクロであるか)を判断する。
【0065】
そして、結合キーマクロ数が1であり、キーマクロ番号に対応するキーマクロが単独キーマクロである場合、キーマクロ実行部11bの図示されない第1のキーマクロ実行処理手段としての単独キーマクロ実行処理手段は、第1のキーマクロ実行処理としての単独キーマクロ実行処理を行う。
【0066】
そのために、前記単独キーマクロ実行処理手段の初期画面形成処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に、キーマクロを実行するための図示されない初期画面を形成する。
【0067】
続いて、前記単独キーマクロ実行処理手段のキー操作実行処理手段は、キー操作実行処理を行い、キーマクロ番号に対応するキーマクロに割り付けられた各キー操作を実行する。
【0068】
また、結合キーマクロ数が2以上であり、キーマクロ番号に対応するキーマクロが結合キーマクロである場合、前記キーマクロ実行部11bの図示されない第2のキーマクロ実行処理手段としての結合キーマクロ実行処理手段は、第2のキーマクロ実行処理としての結合キーマクロ実行処理を行う。
【0069】
そのために、結合キーマクロ実行処理手段の単独キーマクロ情報取得処理手段は、単独キーマクロ情報取得処理を行い、キーマクロ管理テーブル31を参照し、キーマクロ番号に対応するキーマクロレコードriの1番目のキーマクロ番号を読み出すとともに、該1番目のキーマクロ番号に対応する単独キーマクロ情報を読み出す。
【0070】
そして、前記結合キーマクロ実行処理手段の初期画面形成処理手段は、初期画面形成処理を行い、タッチパネルディスプレイ21に、キーマクロを実行するための図示されない初期画面を形成する。
【0071】
続いて、前記結合キーマクロ実行処理手段のキー操作実行処理手段は、キー操作実行処理を行い、1番目のキーマクロ番号に対応する単独キーマクロに割り付けられた各キー操作1〜8を実行する。
【0072】
次に、前記結合キーマクロ実行処理手段のジョブ実行判断処理手段は、ジョブ実行判断処理を行い、各キー操作1〜8を行うに当たり所定のジョブが実行されるのを待機する必要があるかどうかを判断し、所定のジョブが実行されるのを待機する必要がある場合、ジョブの実行が終了するのを待機する。
【0073】
そして、前記単独キーマクロ情報取得処理手段は、キーマクロ管理テーブル31を参照し、前記キーマクロレコードriに次のキーマクロ番号があるかどうかを判断し、次のキーマクロ番号がある場合、次のキーマクロ番号に対応する単独キーマクロ情報を読み出す。
【0074】
このようにして、すべての単独キーマクロの実行が終了すると、キーマクロ実行処理手段は処理を終了する。
【0075】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS5−1 キーマクロ判断処理手段は、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込む。
ステップS5−2 キーマクロ判断処理手段は、キーマクロが単独キーマクロであるかどうかを判断する。キーマクロが単独キーマクロである場合はステップS5−3に、単独キーマクロでない場合はステップS5−5に進む。
ステップS5−3 初期画面形成処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に初期画面を形成する。
ステップS5−4 キー操作実行処理手段は、キー操作実行処理を行い、リターンする。
ステップS5−5 単独キーマクロ情報取得処理手段は、1番目のキーマクロ番号を読み出す。
ステップS5−6 単独キーマクロ情報取得処理手段は、キーマクロ番号に対応する単独キーマクロ情報を読み出す。
ステップS5−7 初期画面形成処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に初期画面を形成する。
ステップS5−8 キー操作実行処理手段は、キー操作実行処理を行う。
ステップS5−9 ジョブ実行判断処理手段は、ジョブが実行されるのを待機する必要があるかどうかを判断する。ジョブが実行されるのを待機する必要がある場合はステップS5−10に、ジョブが実行されるのを待機する必要がない場合はステップS5−11に進む。
ステップS5−10 ジョブ実行判断処理手段は、ジョブの実行が終了するのを待機し、ジョブの実行が終了した場合はステップS5−11に進む。
ステップS5−11 単独キーマクロ情報取得処理手段は、次のキーマクロ番号があるかどうかを判断する。次のキーマクロ番号がある場合はステップS5−12に進み、次のキーマクロ番号がない場合はリターンする。
ステップS5−12 単独キーマクロ情報取得処理手段は、次のキーマクロ番号に対応する単独キーマクロ情報を読み出し、ステップS5−7に戻る。
【0076】
次に、図6のステップS8におけるキーマクロ結合処理のサブルーチンについて説明する。
【0077】
図15は本発明の第1の実施の形態のおけるキーマクロ結合処理のサブルーチンを示す図、図16は本発明の第1の実施の形態におけるキーマクロ番号入力画面の例を示す図、図17は本発明の第1の実施の形態における結合継続照会画面の例を示す図である。
【0078】
まず、CPU12の前記表示処理手段は、前記タッチパネルディスプレイ21に、図16に示されるキーマクロ番号入力画面ds6を形成し、該キーマクロ番号入力画面ds6に、利用者に、結合キーマクロを登録するために、一つ目の単独キーマクロのキーマクロ番号の入力を促すためのメッセージm7を表示する。
【0079】
このとき、キーマクロ番号入力画面ds6において、キーマクロ番号01及び02には単独キーマクロが登録されていて、キーマクロ番号03及び04にはキーマクロが登録されていない。したがって、キーマクロ番号03及び04に結合キーマクロを登録することができる。
【0080】
次に、キーマクロ番号入力画面ds6において、利用者によってキーマクロ番号が押下されると、前記キーマクロ結合部11cの図示されない結合処理手段は、結合処理を行い、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込み、続いて、タッチパネルディスプレイ21に、図17に示される結合継続照会画面ds7を形成し、該結合継続照会画面ds7に、利用者に、キーマクロ(単独キーマクロ)の結合を継続するかどうかを照会するためのメッセージm8を表示し、利用者が、キーマクロの結合の継続を指示するかどうかを判断する。
【0081】
なお、前記結合継続照会画面ds7には、利用者が、キーマクロの結合の継続を指示する場合に押下するための操作要素としてのキーk4、及びキーマクロの結合の継続を指示しない場合に押下するための操作要素としてのキーk5が表示される。
【0082】
そして、利用者が、キーk5を押下し、キーマクロの結合の継続を指示しない場合、前記キーマクロ結合部11cの図示されない結合キーマクロ登録案内処理手段は、結合キーマクロ登録案内処理を行い、タッチパネルディスプレイ21に図示されないキーマクロ名入力画面を形成し、該キーマクロ名入力画面に、利用者に、キーマクロ番号03のキーマクロに対するキーマクロ名の入力を促すためのメッセージを表示する。
【0083】
利用者が、テンキー25を操作してキーマクロ名を入力すると、前記キーマクロ結合部11cの図示されない結合キーマクロ登録処理手段は、結合キーマクロ登録処理を行い、利用者が入力したキーマクロ名を、キーマクロ番号03に対応するキーマクロレコードr3のキーマクロ名に記録し、キーマクロ登録有無を「1」にする。
【0084】
このようにして、結合キーマクロが登録されると、前記情報管理処理手段は、キーマクロレコードri及びキーマクロ管理テーブル31をRAM13aから読み出し、フラッシュメモリ14に記録する。
【0085】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS8−1 表示処理手段は、タッチパネルディスプレイ21にキーマクロ番号入力画面ds6を形成する。
ステップS8−2 結合処理手段は、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込む。
ステップS8−3 結合処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に結合継続確認画面ds7を形成する。
ステップS8−4 結合処理手段は、キーマクロ結合の継続が指示されたかどうかを判断する。キーマクロ結合の継続が指示された場合はステップS8−1に戻り、キーマクロ結合の継続が指示されていない場合はステップS8−5に進む。
ステップS8−5 結合キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21にキーマクロ名入力画面を形成する。
ステップS8−6 結合キーマクロ登録処理手段は、結合キーマクロ登録処理を行い、リターンする。
【0086】
このように、本実施の形態においては、既に登録された複数のキーマクロを結合して、新たに一つのキーマクロとして登録することができるので、一つのキー操作で複数のキーマクロを実行することができる。
【0087】
例えば、プリンタ部16(図1)におけるコピーの設定において、スキャンの濃度を低くするためのキーマクロをM1とし、複数のページの印刷、例えば、2ページの印刷を集約して2−upで行うためのキーマクロをM2としたときに、コピーの設定において、スキャンの濃度を低くし、2−up印刷を行う場合は、キーマクロM1、M2を結合して、新たに一つのキーマクロM3として登録することができる。したがって、一つのキー操作でキーマクロM3に割り付けられた各キー操作を実行することができる。
【0088】
ところで、本実施の形態においては、一つのキー操作で複数のキーマクロが実行され、各キーマクロにおいて複数のキー操作が実行されるようになっている。したがって、各キーマクロに共通のキー操作が含まれていると、同じキー操作が繰り返し実行されることになる。
【0089】
そこで、二つ以上のキーマクロに共通のキー操作が含まれる場合に、共通のキー操作について、同じキー操作が繰り返し実行されることがないようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0090】
図18は本発明の第2の実施の形態におけるシステム制御部の制御ブロック図である。
【0091】
図において、11dはキーマクロ重複判断処理手段としてのキーマクロ重複判断部であり、該キーマクロ重複判断部11dは、キーマクロ重複判断処理を行い、結合キーマクロを構成する各キーマクロによって行われる画像形成装置としての複合機10の各処理において、共通のキー操作によって、重複して行われる処理(以下「重複処理」という。)があるかどうかを判断する。
【0092】
次に、キーマクロ管理テーブル及びキーマクロレコードについて説明する。
【0093】
図19は本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロレコードの記録形態を示す図、図20は本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロ管理テーブルの記録形態を示す図である。
【0094】
図において、rj(j=11、12、…、14)はキーマクロレコード、41は各キーマクロレコードrjを管理するためのキーマクロ管理テーブルである。
【0095】
なお、本実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、最大で四つのキーマクロを登録することができ、第3の記憶部としての、かつ、不揮発性メモリとしての前記フラッシュメモリ14(図14)には、最大で四つのキーマクロレコードrjが記録される。
【0096】
各キーマクロレコードrjは、キーマクロを定義するために、複数のエントリ(項目)から成る定義情報によって構成され、各定義情報は第1〜第3の種別に分類される。第1の種別の定義情報は、ヘッダ情報としてのキーマクロヘッダであり、該キーマクロヘッダは、キーマクロ登録有無、キーマクロ名及び結合キーマクロ数の各エントリから成る。また、第2の種別の定義情報は、結合キーマクロを定義するための第1のマクロ情報としての結合キーマクロ情報であり、該結合キーマクロ情報は、各単独キーマクロの実行の形態を表す結合属性、及び1番目〜3番目のキーマクロ番号の各エントリから成る。そして、第3の種別の定義情報は、単独キーマクロを定義するための第2のマクロ情報としての単独キーマクロ情報であり、該単独キーマクロ情報は、キーマクロ実行初期画面情報、登録キー操作数及びキー操作1〜8の各エントリから成る。
【0097】
次に、キーマクロレコードrjの各エントリについて説明する。
【0098】
【表3】

【0099】
この場合、前述されたように、結合キーマクロ情報は、結合属性及び1番目〜3番目のキーマクロ番号の各エントリから成る。そして、結合属性は、結合キーマクロを登録する際に利用者によって指定され、結合キーマクロに登録されたキーマクロ(単独キーマクロ)が逐次(時間の経過に伴って順番に)実行されるか、同時に実行されるかの設定を表す。
【0100】
ところで、本実施の形態において、キーマクロ(単独キーマクロ)は複数のキー操作によって構成されるが、各キー操作のうちの、一つ以上の関連するキー操作を組み合わせることによって所定の処理を行うことができるようになっている。
【0101】
そこで、本実施の形態においては、所定の処理を行うための、一つ以上の関連するキー操作の組合せから成るパターンが設定され、各キーマクロが一つ以上のパターンによって表される。
【0102】
次に、キー操作のパターン、及び該パターンを構成する各キー操作を実行することによって行われる処理について説明する。
【0103】
【表4】

【0104】
表4におけるパターンp1は、複合機10における画データ生成条件変更処理において、コピー、スキャンアンドEメール(スキャンによって画データを取得し、Eメールで送信する処理)等のジョブを実行する際に、画データの生成条件、例えば、原稿の画像を読み取る際の読取サイズ、スキャンの解像度、スキャンの濃度等を変更するためのキー操作である。
【0105】
また、パターンp2は、複合機10における画データ出力条件変更処理において、コピー、スキャンアンドEメール等のジョブを実行する際に、画データの出力条件、例えば、画像形成部としてのプリンタ部16における給紙トレイ、解像度等を変更したり、スキャンアンドEメールにおけるあて先を変更したりするためのキー操作である。
【0106】
そして、パターンp3は、複合機10におけるスキャンジョブ実行処理において、コピー、スキャンアンドEメール、スキャンアンドファクシミリ(スキャンによって画データを取得し、ファクシミリで送信する処理)等のジョブを実行する際に、画像読取部としてのスキャナ部15から画データを受けて、プリンタ部16、Eメール部40、ファクシミリ等に出力するためのスキャンジョブを実行するためのキー操作である。
【0107】
また、パターンp4は、複合機10における設定値変更処理において、ジョブの実行に関係しない複合機10の設定値、例えば、省電力モードに移行する時間、管理者のパスワード等を変更するためのキー操作である。
【0108】
そして、パターンp5は、複合機10における機能実行処理において、スキャンジョブ以外のジョブの実行、複合機10のシャットダウン、複合機10の設定値の初期化等を行うためのキー操作である。
【0109】
なお、キーマクロを登録する際に、前記パターンp3を実行すると、キーマクロの登録の処理が終了される。
【0110】
次に、キーマクロを構成する各キー操作をパターンで表したときの、想定されるパターンの組合せの類型について説明する。なお、本実施の形態においては、説明の便宜上、前記パターンp1〜p5のうちの三つのパターンp1〜p3の組合せの類型について説明する。
【0111】
【表5】

【0112】
表5において、類型J1はパターンp1から成り、類型J2はパターンp1+p2(パターンp1の各キー操作が実行された後にパターンp2の各キー操作が実行されることを表すために+の符号を使用した。)又はパターンp2+p1から成り、類型J3はパターンp1+p2+p3又はパターンp2+p1+p3から成り、類型J4はパターンp1+p3から成り、類型J5はパターンp2から成り、類型J6はパターンp2+p3から成り、類型J7はパターンp3から成る。
【0113】
ところで、本実施の形態においては、複数のキーマクロを実行する場合に、同じパターンのキー操作が実行されることがある。例えば、前記類型J1〜J4は共通のパターンp1を有するので、各類型J1〜J4に属するパターンのキー操作を伴うキーマクロにおいては、画データ生成条件変更処理が行われる。
【0114】
そこで、本実施の形態においては、結合属性によって、各キーマクロが同時に実行されるように設定されている場合において、所定の二つ以上のキーマクロにおいて、共通のパターンによる処理が行われるときに、共通のパターンによる処理、すなわち、キー操作を一回だけ行うことによってキーマクロを実行するために必要な時間を短くすることができるようになっている。
【0115】
次に、複数のキーマクロを実行したときのキーマクロ実行処理手段としてのキーマクロ実行部11bの動作について説明する。
【0116】
図21は本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロ実行部の動作を示す第1のタイムチャート、図22は本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロ実行部の動作を示す第2のタイムチャート、図23は本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロ実行部の動作を示す第3のタイムチャート、図24は本発明の第2の実施の形態におけるキーマクロ実行部の動作を示す第4のタイムチャートである。
【0117】
図21は、例えば、キーマクロK1を実行することによって、スキャンの濃度を高くしてコピーを行う際のキーマクロ実行部11bの動作を示す。利用者が、スキャナ機構の原稿台に原稿を置き、キーマクロK1を選択すると、キーマクロK1が実行され、パターンp1、p3のキー操作が実行される。そして、パターンp1のキー操作によって、画データ生成条件変更処理においてスキャンの濃度が高くされ、パターンp3のキー操作によって、スキャンが行われ、印刷が行われる。
【0118】
また、図22は、キーマクロK2を実行することによって、スキャンの濃度を高くしてスキャンアンドEメールを行う際のキーマクロ実行部11bの動作を示す。利用者が、スキャナ機構の原稿台に原稿を置き、キーマクロK2を選択すると、キーマクロK2が実行され、パターンp1、p3のキー操作が実行される。そして、パターンp1のキー操作によって、画データ生成条件変更処理においてスキャンの濃度が高くされ、パターンp3のキー操作によって、スキャンが行われ、Eメールの送信が行われる。
【0119】
そして、図23は、キーマクロK1、K2を逐次実行することによって、スキャンの濃度を高くしてコピーを行うとともに、スキャンアンドEメールを行う際のキーマクロ実行部11bの動作を示す。利用者が、スキャナ機構の原稿台に原稿を置き、キーマクロK1、K2を結合して登録されたキーマクロK3を選択すると、まず、キーマクロK1が実行され、パターンp1、p3のキー操作が実行される。このとき、パターンp1のキー操作によって、画データ生成条件変更処理においてスキャンの濃度が高くされ、パターンp3のキー操作によって、スキャンが行われ、印刷が行われる。
【0120】
続いて、キーマクロK2が実行され、パターンp1、p3のキー操作が実行される。そして、パターンp1のキー操作によって、画データ生成条件変更処理においてスキャンの濃度が高くされ、パターンp3のキー操作によって、スキャンが行われ、Eメールの送信が行われる。
【0121】
また、図24は、キーマクロK1、K2を同時に実行することによって、スキャンの濃度を高くしてコピーを行うとともに、スキャンアンドEメールを行う際のキーマクロ実行部11bの動作を示す。利用者が、スキャナ機構の原稿台に原稿を置き、キーマクロK3を選択すると、キーマクロK1、K2が同時に実行され、パターンp1、p3のキー操作が実行される。このとき、パターンp1のキー操作によって、画データ生成条件変更処理においてスキャンの濃度が高くされ、パターンp3のキー操作によって、スキャンが行われ、印刷が行われ、Eメールの送信が行われる。
【0122】
なお、この場合、キーマクロK1、K2において、共通のパターンp1による画データ生成条件変更処理の具体的な内容が、スキャンの濃度を高くする点で同一であり、後述される第1の集約条件が成立するので、パターンp1によるキー操作は集約され、一回だけ行われる。また、印刷及びEメールの送信が同時に(並行して)行われる。
【0123】
次に、複合機10の動作について説明する。
【0124】
図25は本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第1のメインフローチャート、図26は本発明の第2の実施の形態における複合機の動作を示す第2のメインフローチャートである。
【0125】
まず、利用者によって操作部18のキーマクロキー22(図3)が押下(操作)されて、キーマクロの一覧の表示が要求されると、パネル制御部17(図1)においてキーマクロ一覧表示要求信号が発生させられ、制御部としてのシステム制御部11に送られる。キーマクロ一覧表示要求信号を送られると、前記システム制御部11において、演算装置としてのCPU12の前記表示処理手段は、第1の記憶部としてのRAM13aのキーマクロ管理テーブル41を参照し、RAM13aに記録されたすべてのキーマクロレコードrjを読み出し、表示部19のタッチパネルディスプレイ21に、図8に示されるキーマクロ一覧表示画面ds1を形成し、該キーマクロ一覧表示画面ds1にキーマクロの一覧を表示する。
【0126】
次に、キーマクロ一覧表示画面ds1において、利用者によってキーマクロ番号が押下され、所定のキーマクロが選択されると、CPU12の前記登録判断処理手段は、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込み、キーマクロ管理テーブル41を参照して、キーマクロ番号に対応するキーマクロレコードrjのキーマクロ登録有無を読み出し、利用者によって、既に登録されたキーマクロのキーマクロ番号が選択されたかどうかを判断する。
【0127】
既に登録されたキーマクロが選択された場合、キーマクロ実行部11bは、キーマクロ実行処理を行い、登録されたキーマクロを実行する。
【0128】
一方、既に登録されたキーマクロが選択されていない場合、CPU12の前記照会処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に、図9に示される結合キーマクロ登録照会画面ds2を形成し、該結合キーマクロ登録照会画面ds2に、利用者に、既に登録された複数のキーマクロ(単独キーマクロ)を結合して新たに一つのキーマクロ(結合キーマクロ)として登録するかどうかを照会するためのメッセージm2を表示し、利用者が、複数のキーマクロの結合を指示するかどうかを判断する。
【0129】
利用者がキーk1を押下し、複数のキーマクロの結合を指示した場合、キーマクロ結合処理手段としての前記キーマクロ結合部11cは、キーマクロ結合処理を行い、利用者がキーk2を押下し、複数のキーマクロの結合を指示しない場合、CPU12の前記キーマクロ登録処理手段は、キーマクロ登録処理を行い、キーマクロを登録する。
【0130】
そのために、前記キーマクロ登録処理手段の前記キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に、図10に示される第1のキーマクロ登録案内画面ds3を形成し、該第1のキーマクロ登録案内画面ds3に、利用者に、キーマクロ(単独キーマクロ)を登録することを通知するためのメッセージm3、並びにキーマクロを登録するための操作部18の操作、すなわち、所定のジョブ、例えば、コピー、スキャン、Eメールの送信、ファクシミリの送信等を行うために必要な各キー操作、及びすべてのキー操作が終了した後のキーマクロキー22の押下を促すためのメッセージm4を表示する。
【0131】
利用者が、メッセージm4に従ってキーマクロを登録するために、モノクロスタートキー23、カラースタートキー24、テンキー25、各ファンクションキー26〜28等を押下することによって各キー操作を行うと、前記ジョブ実行判断処理手段は、利用者が行った各キー操作の情報を読み込み、各キー操作によって前記所定のジョブが実行されたかどうかを判断する。
【0132】
各キー操作によって所定のジョブが実行された場合、前記キーマクロ登録処理手段の前記キー操作終了判断処理手段は、キー操作の数が最大の値、本実施の形態においては、8に達したかどうか、又はキーマクロキー22が押下されたかどうかによって、キー操作が終了したかどうかを判断する。キー操作の数が8に達しておらず、キーマクロキー22が押下されておらず、キー操作が終了していない場合、キーマクロ登録案内処理手段は、第1のキーマクロ登録案内画面ds3に、利用者に、各キー操作及びキーマクロキー22の押下を促すためのメッセージm4を表示する。
【0133】
キー操作の数が8に達したか、又はキーマクロキー22が押下され、キー操作が終了すると、前記キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に、図11に示される第2のキーマクロ登録案内画面ds4を形成し、該第2のキーマクロ登録案内画面ds4に、利用者に、所定のキーマクロ番号、本実施の形態においては、キーマクロ番号03が付与されたキーマクロの登録の了承を要求するためのメッセージm5を表示する。
【0134】
利用者がキーk3を押下し、キーマクロ番号03が付与されたキーマクロの登録を了承すると、前記キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に、図12に示されるキーマクロ名入力画面ds5を形成し、該キーマクロ名入力画面ds5に、利用者に、キーマクロ番号03のキーマクロに対するキーマクロ名の入力を促すためのメッセージm6を表示する。
【0135】
利用者が、テンキー25を操作してキーマクロ名を入力すると、前記キーマクロ登録処理手段は、利用者が入力したキーマクロ名を、キーマクロ番号03に対応するキーマクロレコードr3のキーマクロ名に記録し、キーマクロ登録有無を「1」にする。また、キーマクロ登録処理手段は、キーマクロが実行されるときの初期画面の情報をキーマクロ実行初期画面情報に、キー操作が終了したときのキー操作の数を登録キー操作数に、各キー操作の内容をキー操作1〜8に記録する。
【0136】
このようにして、キーマクロが登録されると、CPU12の前記情報管理処理手段は、キーマクロレコードrj及びキーマクロ管理テーブル41をRAM13aから読み出し、フラッシュメモリ14に記録する。
【0137】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 表示処理手段は、キーマクロ一覧表示要求信号を受ける。
ステップS22 表示処理手段は、タッチパネルディスプレイ21にキーマクロ一覧表示画面ds1を形成する。
ステップS23 登録判断処理手段は、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込む。
ステップS24 登録判断処理手段は、既に登録されたキーマクロのキーマクロ番号が選択されたかどうかを判断する。既に登録されたキーマクロのキーマクロ番号が選択された場合はステップS25に、既に登録されたキーマクロのキーマクロ番号が選択されていない場合はステップS26に進む。
ステップS25 キーマクロ実行部11bは、キーマクロ実行処理を行い、処理を終了する。
ステップS26 照会処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に結合キーマクロ登録照会画面ds2を形成する。
ステップS27 照会処理手段は、複数のキーマクロの結合が指示されたかどうかを判断する。複数のキーマクロの結合が指示された場合はステップS28に、複数のキーマクロの結合が指示されていない場合はステップS29に進む。
ステップS28 キーマクロ結合部11cは、キーマクロ結合処理を行い、処理を終了する。
ステップS29 キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に第1のキーマクロ登録案内画面ds3を形成する。
ステップS30 ジョブ実行判断処理手段は、キー操作の情報を読み込む。
ステップS31 ジョブ実行判断処理手段は、キー操作によってジョブが実行されたかどうかを判断する。キー操作によってジョブが実行された場合はステップS32に進み、キー操作によってジョブが実行されていない場合はステップS29に戻る。
ステップS32 キー操作終了判断処理手段は、キー操作が終了したかどうかを判断する。キー操作が終了した場合はステップS33に進み、キー操作が終了していない場合はステップS29に戻る。
ステップS33 キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に第2のキーマクロ登録案内画面ds4を形成する。
ステップS34 キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21にキーマクロ名入力画面ds5を形成する。
ステップS35 キーマクロ登録処理手段は、キーマクロ登録処理を行い、処理を終了する。
【0138】
次に、図25のステップS25におけるキーマクロ実行処理のサブルーチンについて説明する。
【0139】
図27は本発明の第2の実施の形態のおけるキーマクロ実行処理のサブルーチンを示す図である。
【0140】
まず、キーマクロ実行部11b(図18)の前記キーマクロ判断処理手段は、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込み、キーマクロ管理テーブル41を参照し、キーマクロ番号に対応するキーマクロレコードrjの結合キーマクロ数を読み出し、結合キーマクロ数が一つであるかどうか(又は二つ以上であるか)によって、キーマクロ番号に対応するキーマクロが単独キーマクロであるかどうか(又は結合キーマクロであるか)を判断する。
【0141】
そして、結合キーマクロ数が1であり、キーマクロ番号に対応するキーマクロが単独キーマクロである場合、前記表示処理手段は、タッチパネルディスプレイ21にキーマクロを実行するための初期画面を形成する。
【0142】
続いて、前記単独キーマクロ実行処理手段の前記キー操作実行処理手段は、キーマクロ番号に対応するキーマクロに割り付けられた各キー操作を実行する。
【0143】
また、結合キーマクロ数が2以上であり、キーマクロ番号に対応するキーマクロが結合キーマクロである場合、キーマクロ実行部11bの前記第2のキーマクロ実行処理手段としての結合キーマクロ実行処理手段は、結合キーマクロ実行処理を行う。
【0144】
そのために、前記結合キーマクロ実行処理手段の結合属性判断処理手段は、結合属性判断処理を行い、キーマクロレコードrjの結合属性を読み出し、結合属性が各キーマクロを逐次実行するように設定されているかどうか(又は同時実行するように設定されているか)を判断し、結合属性が逐次実行するように設定されている場合、前記結合キーマクロ実行処理手段の結合キーマクロ逐次実行処理手段は、結合キーマクロ逐次実行処理を行い、結合属性が逐次実行するように設定されていない場合、前記結合キーマクロ実行処理手段の結合キーマクロ同時実行処理手段は、結合キーマクロ同時実行処理を行う。
【0145】
なお、本実施の形態において、結合キーマクロ逐次実行処理手段及び結合キーマクロ同時実行処理手段は、結合キーマクロを構成する単独キーマクロを実行するタイミングを設定する実行タイミング設定処理手段として機能する。
【0146】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS25−1 キーマクロ判断処理手段は、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込む。
ステップS25−2 キーマクロ判断処理手段は、キーマクロが単独キーマクロであるかどうかを判断する。キーマクロが単独キーマクロである場合はステップS25−3に、単独キーマクロでない場合はステップS25−5に進む。
ステップS25−3 表示処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に初期画面を形成する。
ステップS25−4 キー操作実行処理手段は、キー操作実行処理を行い、リターンする。
ステップS25−5 結合属性判断処理手段は、結合属性が逐次実行に設定されているかどうかを判断する。結合属性が逐次実行に設定されている場合はステップS25−6に、結合属性が逐次実行に設定されていない場合はステップS25−7に進む。
ステップS25−6 結合キーマクロ逐次実行処理手段は、結合キーマクロ逐次実行処理を行い、リターンする。
ステップS25−7 結合キーマクロ同時実行処理手段は、結合キーマクロ同時実行処理を行い、リターンする。
【0147】
次に、図27のステップS25−6における結合キーマクロ逐次実行処理のサブルーチンについて説明する。
【0148】
図28は本発明の第2の実施の形態における結合キーマクロ逐次実行処理のサブルーチンを示す図である。
【0149】
まず、結合キーマクロ逐次実行処理手段の単独キーマクロ情報取得処理手段は、単独キーマクロ情報取得処理を行い、キーマクロ管理テーブル41を参照し、キーマクロ番号に対応するキーマクロレコードrjの1番目のキーマクロ番号を読み出すとともに、1番目のキーマクロ番号に対応する単独キーマクロ情報を読み出す。
【0150】
次に、前記結合キーマクロ逐次実行処理手段の初期画面形成処理手段は、初期画面形成処理を行い、タッチパネルディスプレイ21にキーマクロを実行するための初期画面を形成する。
【0151】
続いて、前記結合キーマクロ逐次実行処理手段のキー操作実行処理手段は、キー操作実行処理を行い、1番目のキーマクロ番号に対応する単独キーマクロに割り付けられた各キー操作1〜8を実行する。
【0152】
次に、前記結合キーマクロ逐次実行処理手段のジョブ実行判断処理手段は、ジョブ実行判断処理を行い、各キー操作1〜8を行うに当たり所定のジョブが実行されるのを待機する必要があるかどうかを判断し、所定のジョブが実行されるのを待機する必要がある場合、ジョブの実行が終了するのを待機する。
【0153】
そして、前記単独キーマクロ情報取得処理手段は、キーマクロ管理テーブル41を参照し、前記キーマクロレコードrjに次のキーマクロ番号があるかどうかを判断し、次のキーマクロ番号がある場合、次のキーマクロ番号に対応する単独キーマクロ情報を読み出す。
【0154】
このようにして、すべての単独キーマクロの実行が終了すると、キーマクロ実行処理手段は処理を終了する。
【0155】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS25−6−1 単独キーマクロ情報取得処理手段は、1番目のキーマクロ番号を読み出す。
ステップS25−6−2 単独キーマクロ情報取得処理手段は、キーマクロ番号に対応する単独キーマクロ情報を読み出す。
ステップS25−6−3 初期画面形成処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に初期画面を形成する。
ステップS25−6−4 キー操作実行処理手段は、キー操作実行処理を行う。
ステップS25−6−5 ジョブ実行判断処理手段は、ジョブが実行されるのを待機する必要があるかどうかを判断する。ジョブが実行されるのを待機する必要がある場合はステップS25−6−6に、ジョブが実行されるのを待機する必要がない場合はステップS25−6−7に進む。
ステップS25−6−6 ジョブ実行判断処理手段は、ジョブの実行が終了するのを待機し、ジョブの実行が終了した場合はステップS25−6−7に進む。
ステップS25−6−7 単独キーマクロ情報取得処理手段は次のキーマクロ番号があるかどうかを判断する。次のキーマクロ番号がある場合はステップS25−6−8に進み、次のキーマクロ番号がない場合はリターンする。
ステップS25−6−8 単独キーマクロ情報取得処理手段は、次のキーマクロ番号に対応する単独キーマクロ情報を読み出し、ステップS25−6−2に戻る。
【0156】
次に、図27のステップS25−7における結合キーマクロ同時実行処理のサブルーチンについて説明する。
【0157】
図29は本発明の第2の実施の形態における結合キーマクロ同時実行処理のサブルーチンを示す図である。
【0158】
まず、前記キーマクロ重複判断部11dの図示されないパターン解析処理手段は、パターン解析処理を行い、キーマクロ管理テーブル41を参照し、n(n=1、2、3)番目に実行されるキーマクロのキーマクロ番号を順次読み出し、読み出されたキーマクロ番号のキーマクロレコードrjを読み出すとともに、各キーマクロ(単独キーマクロ)に登録されたキー操作を解析し、キーマクロにおけるパターンが表5のパターンp1〜p3の組合せのどの類型に属するかを判断する。
【0159】
次に、前記キーマクロ重複判断部11dの図示されないパターン比較処理手段は、パターン比較処理を行い、各キーマクロ同士のパターンを比較し、所定の二つ以上のキーマクロが重複するかどうか、すなわち、所定の二つ以上のキーマクロにおいて、共通のパターンによる処理が行われるかどうかを判断し、共通のパターンによる処理が行われるキーマクロを抽出する。
【0160】
このようにして、各キーマクロによって行われる複合機10の処理において、共通のキー操作によって行われる重複処理があるかどうかを判断することができる。
【0161】
続いて、前記結合キーマクロ同時実行処理手段のキーマクロ集約判断処理手段は、キーマクロ集約判断処理を行い、第1、第2の集約条件のうちの一方が成立するかどうかによって、パターン比較処理手段によって抽出された、共通のパターンによる処理が行われるキーマクロを集約することができるかどうかを判断する。
【0162】
本実施の形態において、第1の集約条件は、共通のパターンによる処理の具体的な内容が同一である場合に成立し、第2の集約条件は、共通のパターンに具体的な内容が存在しない場合に成立する。
【0163】
そして、第1、第2の集約条件のうちの一方が成立すると、前記結合キーマクロ同時実行処理手段のキーマクロ集約処理手段は、キーマクロ集約処理を行い、共通のパターンによるキー操作を同時に実行することができるように、結合キーマクロの各キー操作を編集することによって、キーマクロを集約する。
【0164】
続いて、前記結合キーマクロ同時実行処理手段のキー操作実行処理手段は、キー操作実行処理を行い、集約されたキーマクロに割り付けられた各キー操作を実行する。
【0165】
また、前記第1、第2の集約条件がいずれも成立しない場合、前記結合キーマクロ逐次実行処理手段は、前記結合キーマクロ逐次実行処理を行う。
【0166】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS25−7−1 パターン解析処理手段は、n番目に実行するキーマクロのキーマクロ番号を読み出す。
ステップS25−7−2 パターン解析処理手段は、キーマクロ番号に対応する単独キーマクロ情報を読み出す。
ステップS25−7−3 パターン解析処理手段は、パターン解析処理を行う。
ステップS25−7−4 パターン解析処理手段は、次に実行するキーマクロがあるかどうかを判断する。次に実行するキーマクロがある場合はステップS25−7−5に進み、次に実行するキーマクロがない場合はステップS25−7−1に戻る。
ステップS25−7−5 パターン比較処理手段は、キーマクロ同士のパターンを比較する。
ステップS25−7−6 キーマクロ集約判断処理手段は、キーマクロを集約することができるかどうかを判断する。キーマクロを集約することができる場合はステップS25ー7−7に、キーマクロを集約することができない場合はステップS25−7−9に進む。
ステップS25−7−7 キーマクロ集約処理手段は、キーマクロを集約する。
ステップS25−7−8 キー操作実行処理手段は、集約したキーマクロのキー操作を実行し、リターンする。
ステップS25−7−9 結合キーマクロ逐次実行処理手段は、結合キーマクロ逐次実行処理を行い、リターンする。
【0167】
次に、図25のステップS28におけるキーマクロ結合処理のサブルーチンについて説明する。
【0168】
図30は本発明の第2の実施の形態のおけるキーマクロ結合処理のサブルーチンを示す図、図31は本発明の第2の実施の形態における結合属性入力画面の例を示す図である。
【0169】
まず、CPU12の前記表示処理手段は、前記タッチパネルディスプレイ21に、図16に示されるキーマクロ番号入力画面ds6を形成し、該キーマクロ番号入力画面ds6に、利用者に、結合キーマクロを登録するために、一つ目のキーマクロのキーマクロ番号であるキーマクロ番号の入力を促すためのメッセージm7を表示する。
【0170】
次に、利用者が、キーマクロ番号入力画面ds6において、キーマクロ番号を押下して選択すると、前記キーマクロ結合部11cの前記結合処理手段は、前記結合処理を行い、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込み、続いて、タッチパネルディスプレイ21に、図17に示される結合継続照会画面ds7を形成し、該結合継続照会画面ds7に、利用者に、キーマクロ(単独キーマクロ)の結合を継続するかどうかを照会するためのメッセージm8を表示し、利用者が、キーマクロの結合の継続を指示するかどうかを判断する。
【0171】
そして、利用者が、キーk5を押下し、キーマクロの結合の継続を指示しない場合、前記キーマクロ結合部11cの図示されない結合属性登録案内処理手段は、結合属性登録案内処理を行い、タッチパネルディスプレイ21に、図31に示される結合属性入力画面ds11を形成し、該結合属性入力画面ds11に、利用者に、結合属性を逐次実行に設定するか、又は同時実行に設定するかの入力を促すためのメッセージm11を表示する。
【0172】
なお、前記結合属性入力画面ds11には、利用者が、結合属性を逐次実行に設定する際に押下するための操作要素としてのキーk11、及び結合属性を同時実行に設定する際に押下するための操作要素としてのキーk12が表示される。
【0173】
そして、利用者が、キーk11又はキーk12を押下すると、前記キーマクロ結合部11cの図示されない結合属性登録処理手段は、結合属性登録処理を行い、利用者が選択した結合属性を登録する。
【0174】
続いて、前記キーマクロ結合部11cの前記結合キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に、図12に示されるキーマクロ名入力画面ds5を形成し、該キーマクロ名入力画面ds5に、利用者に、キーマクロ番号03のキーマクロに対するキーマクロ名の入力を促すためのメッセージm6を表示する。
【0175】
利用者が、テンキー25を操作してキーマクロ名を入力すると、前記キーマクロ結合部11cの前記結合キーマクロ登録処理手段は、利用者が入力したキーマクロ名を、キーマクロ番号03に対応するキーマクロレコードr3のキーマクロ名に記録し、キーマクロ登録有無を「1」にする。
【0176】
このようにして、結合キーマクロが登録されると、前記情報管理処理手段は、キーマクロレコードrj及びキーマクロ管理テーブル41をRAM13aから読み出し、フラッシュメモリ14に記録する。
【0177】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS28−1 表示処理手段は、タッチパネルディスプレイ21にキーマクロ番号入力画面ds6を形成する。
ステップS28−2 結合処理手段は、利用者によって選択されたキーマクロ番号を読み込む。
ステップS28−3 結合処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に結合継続確認画面ds7を形成する。
ステップS28−4 結合処理手段は、キーマクロ結合の継続が指示されたかどうかを判断する。キーマクロ結合の継続が指示された場合はステップS28−5に進み、キーマクロ結合の継続が指示されない場合はステップS28−1に戻る。
ステップS28−5 結合属性登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21に結合属性入力画面ds11を形成する。
ステップS28−6 結合属性登録処理手段は、利用者によって選択された結合属性を登録する。
ステップS28−7 結合キーマクロ登録案内処理手段は、タッチパネルディスプレイ21にキーマクロ名入力画面ds5を表示する。
ステップS28−8 結合キーマクロ登録処理手段は、結合キーマクロ登録処理を行い、リターンする。
【0178】
このように、本実施の形態においては、既に登録された複数のキーマクロを結合して新たに一つのキーマクロとして登録することができるので、一つのキー操作で複数のキーマクロを実行することができる。
【0179】
したがって、キーマクロを実行するために必要な時間を短くすることができる。
【0180】
前記各実施の形態においては、利用者が複合機10の電源をオンにすると、キーマクロレコードri、rj及びキーマクロ管理テーブル31、41がフラッシュメモリ14から読み出され、RAM13aに記録されるようになっているが、利用者が、操作部18のキーマクロキー22を押下してキーマクロの一覧の表示を要求すると、キーマクロレコードri、rj及びキーマクロ管理テーブル31、41がフラッシュメモリ14から読み出され、RAM13aに記録されるようにすることができる。
【0181】
また、前記各実施の形態においては、複合機10について説明したが、本発明をプリンタ、複写機、ファクシミリ等に適用することができる。
【0182】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0183】
10 複合機
11b キーマクロ実行部
11c キーマクロ結合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つのキー操作に対して複数のキー操作を順に割り付けることによってキーマクロを登録することができるようにした画像形成装置において、
(a)登録された複数のキーマクロを結合して一つの新たなキーマクロとして登録するキーマクロ結合処理手段と、
(b)前記各キーマクロ及び新たなキーマクロを実行するキーマクロ実行処理手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
(a)前記各キーマクロの定義情報を単独キーマクロ情報として、前記新たなキーマクロの定義情報を結合キーマクロ情報として記録するための記憶部を有するとともに、
(b)前記キーマクロ結合処理手段は、前記記憶部から単独キーマクロ情報を読み出して各キーマクロを結合し、新たなキーマクロの結合キーマクロ情報を前記記憶部に記録する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
一つのキー操作に対して複数のキー操作を順に割り付けることによってキーマクロを登録することができるようにした画像形成装置において、
(a)登録された複数のキーマクロを結合して一つの新たなキーマクロとして登録するキーマクロ結合処理手段と、
(b)前記各キーマクロを実行する第1のキーマクロ実行処理手段と、
(c)前記新たなキーマクロを実行する第2のキーマクロ実行処理手段とを有するとともに、
(d)該第2のキーマクロ実行処理手段は、前記新たなキーマクロを実行するときに、前記各キーマクロを実行するタイミングを設定する実行タイミング設定処理手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記実行タイミング設定処理手段は、前記各キーマクロを逐次実行するようにタイミングを設定するか、又は前記各キーマクロを同時に実行するようにタイミングを設定する請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
(a)前記実行タイミング設定処理手段によって、前記各キーマクロを同時に実行するようにタイミングが設定されている場合に、実行されるキーマクロにおいて共通のパターンによる処理が行われるかどうかを判断するパターン比較処理手段と、
(b)共通のパターンによる処理が行われる場合に、所定の集約条件が成立するかどうかを判断するキーマクロ集約判断処理手段と、
(c)所定の集約条件が成立する場合に、共通のパターンによるキー操作を同時に実行するキーマクロ集約処理手段とを有する請求項4に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2013−110710(P2013−110710A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256505(P2011−256505)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】