画像形成装置
【課題】本発明は使用制限により印刷できない場合でも、重要性、必要性のある文書はフォームオーバーレイ印刷することによって印刷可能とすることを目的とする。
【解決手段】本発明の画像形成装置は、データ抽出部2と、使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限記録部6と、印刷制限の有無に基づいて画像形成データを印刷するか判定する印刷制限判定部4と、フォームオーバーレイ記録部8と、画像形成処理部5と、印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部7と、印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部3とを備え、画像形成処理部5は、使用者に対して印刷制限が設定されている場合でも、フォームオーバーレイ判定部3によるフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、画像形成データの印刷を行うことを特徴とする。
【解決手段】本発明の画像形成装置は、データ抽出部2と、使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限記録部6と、印刷制限の有無に基づいて画像形成データを印刷するか判定する印刷制限判定部4と、フォームオーバーレイ記録部8と、画像形成処理部5と、印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部7と、印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部3とを備え、画像形成処理部5は、使用者に対して印刷制限が設定されている場合でも、フォームオーバーレイ判定部3によるフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、画像形成データの印刷を行うことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、使用制限により印刷できない場合でも、重要性、必要性のある文書は印刷可能とする画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置については、ユーザ毎に消耗品使用量の情報を蓄積し、当該消耗品使用量が予め設定した上限値を超えた場合、使用を制限して、消耗品の消費を抑制する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−230013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術に係る画像形成装置では、ユーザ毎に出力枚数の上限を決めて枚数制限を行うと、出力文書内容の重要性、必要性に関係なく、一律に制限されてしまうという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は上述の技術的な課題に鑑み、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷か否かの判定を行うことにより、使用制限により印刷できない場合でも、重要性、必要性のある文書はフォームオーバーレイ印刷することによって印刷が可能になる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述技術的な課題を解決するため、本発明の第1の態様による画像形成装置では、印刷処理情報と画像形成データを含む印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる前記印刷処理情報から使用者情報を抽出するデータ抽出部と、前記データ抽出部にて抽出された前記使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限記録部と、前記印刷制限の有無に基づいて前記画像形成データを印刷するか否かを判定する印刷制限判定部と、フォームオーバーレイデータが記録されたフォームオーバーレイ記録部と、前記フォームオーバーレイ記録部から取得したフォームオーバーレイデータと前記画像形成データとのフォームオーバーレイ印刷が可能で、且つ前記印刷制限判定部の判定に基づいて前記画像形成データの印刷を行う画像形成処理部と、前記画像形成データの印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部と、前記印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部と、を備え、前記画像形成処理部は、前記使用者に対して前記印刷制限が設定されている場合であっても、前記フォームオーバーレイ判定部のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷を行うことを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の態様による画像形成装置では、印刷処理情報と画像形成データを含む印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる前記印刷処理情報から使用者情報を抽出するデータ抽出部と、前記データ抽出部から抽出された前記使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限情報記録部と、前記印刷制限の有無に基づいて前記画像形成データを印刷するか否かを判定する印刷制限判定部と、フォームオーバーレイデータが記録されたフォームオーバーレイ記録部と、前記フォームオーバーレイ記録部から取得したフォームオーバーレイデータと前記画像形成データとのフォームオーバーレイ印刷が可能で且つ、前記印刷制限判定部の判定に基づいて前記画像形成データの印刷を行う画像形成処理部と、前記画像形成データの印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部と、前記印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部と、を備え、前記画像形成処理部は、前記フォームオーバーレイ判定部のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷で使用した消耗品使用量を前記印刷使用量記録部に保存を行わないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
従って、本発明に係る画像形成装置によれば、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷か否かの判定を行うことにより、使用制限により印刷できない場合でも、重要性、必要性のある文書はフォームオーバーレイ印刷することによって印刷が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を用いた印刷システムの接続関係を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの印刷制限記録部に記録されている印刷制限情報の一例を示すデータ構造図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタのフォームオーバーレイ記録部に記録されているフォームオーバーレイデータの一例を示すデータ構造図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの印刷使用量記録部に記録されている印刷消耗品使用量の一例を示すデータ構造図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタのフォームオーバーレイ判定部による判定処理の流れを説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの画像形成処理部による判定印刷処理の流れを説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの構成を示す機能ブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタのフォームオーバーレイ記録部に記録されているフォームオーバーレイデータの一例を示すデータ構造図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタのフォームオーバーレイ判定部の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の画像形成装置に係る好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の画像形成装置は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
【0011】
(第1の実施形態)
【0012】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を用いた印刷システムの接続関係を示す図である。この図1に示されるように、画像形成装置としてのプリンタ1は、ネットワーク30を介して、クライアントであるパーソナルコンピュータ(以下、PCと略記する)20に通信自在に接続されている。
【0013】
このような構成において、PC20は印刷データをプリンタ1に向けて送信する。この印刷データは、印刷処理情報と画像形成データとから構成されている。印刷処理情報とは画像形成データの印刷処理に関する情報であり、印刷処理情報にはクライアント使用者名に係る使用者情報が設定されている。印刷データがフォームオーバーレイ印刷をする印刷データの場合、印刷処理情報にはフォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号が設定されている。ここで、フォームオーバーレイ印刷とは、個別の印刷データをプリンタ1へ出力すると、プリンタ1が指定されたフォームと重ね合わせて印刷する方法をいう。フォームは、プリンタに事前登録されてよい。
【0014】
図2には、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタ1の機能ブロック図を示し説明する。
【0015】
この図2に示されるように、プリンタ1は、データ抽出部2と、フォームオーバーレイ判定部3、印刷制限判定部4、画像形成処理部5、印刷制限記録部6、印刷使用量記録部7、フォームオーバーレイ記録部8を少なくとも有している。
【0016】
このような構成において、データ抽出部2は、印刷データの入力を受け付け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報からPC20の使用者情報を抽出し、印刷データと使用者情報を出力する。
【0017】
フォームオーバーレイ判定部3は、印刷データの印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定する。すなわち、より詳細には、フォームオーバーレイ判定部3は、データ抽出部2より出力された印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報にフォームオーバーレイ番号が存在するか否かの判定を行う。ここで、フォームオーバーレイ番号が存在すると判定した場合、フォームオーバーレイ印刷であると判断し、印刷制限対象外である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力する。一方、フォームオーバーレイ番号が存在しないと判定した場合、フォームオーバーレイ印刷でないと判断し、印刷制限対象である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力する。
【0018】
印刷制限判定部4は、印刷制限の有無に基づいて画像形成データを印刷するか否かを判定し所定の出力を行う。即ち、より詳細には、この印刷制限判定部4は、データ抽出部2より出力された使用者情報の入力を受け、印刷制限記録部6から当該使用者情報に対応する印刷上限値を読み取り、印刷使用量記録部7から使用者情報の当該使用者情報に対応する印刷消耗品使用量を読み取る。そして、印刷制限判定部4は、印刷上限値と印刷消耗品使用量とを比較し、印刷消耗品使用量の方が大きい場合には印刷制限である旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力し、印刷上限値の方が大きい場合には印刷制限で無い旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力する。
【0019】
前記画像形成処理部5は、使用者に対して印刷制限が設定されている場合であってもフォームオーバーレイ判定部3のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷を行う。つまり、画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ判定部3の前記フォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号からフォームオーバーレイ印刷が印刷制限対象外であるとの判断に基づいて、前記画像形成データの印刷を行う。
【0020】
即ち、より詳細には、画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ判定部3より出力された印刷データと印刷制限対象判定結果と印刷制限判定部4より出力された印刷制限判定結果の入力を受け付ける。そして、画像形成処理部5は、印刷制限対象判定結果が印刷制限対象外であると判断した場合、画像形成データの画像処理を行い印刷する。また、ここでは、印刷に使用した印刷消耗品使用量を印刷使用量記録部7に保存しない。一方、画像形成処理部5は、印刷制限対象判定結果が印刷制限対象であり、且つ、印刷制限判定結果が印刷制限で無いと判断した場合、画像形成データの画像処理を行い印刷する。また、ここでは、印刷に使用した印刷消耗品使用量を印刷使用量記録部7に保存する。さらに、画像形成処理部5は、印刷制限対象判定結果が印刷制限対象であり、且つ、印刷制限判定結果が印刷制限であると判断した場合には、印刷は実行しない。
【0021】
以上のほか、印刷制限情報記録部6には、使用者毎の印刷消耗品使用量の上限値が予め記録されている。即ち、使用者の印刷制限の有無が記録されている。なお、使用者毎の印刷消耗品使用量の上限値はユーティリティを利用することで登録可能である。印刷使用量記録部7には、印刷に使用された使用者毎の印刷消耗品使用量が記録されている。フォームオーバーレイ記録部8には、フォームオーバーレイ印刷で用いるフォームオーバーレイデータが予め記録されている。なお、フォームオーバーレイデータは、ユーティリティを利用することで登録可能である。
【0022】
ここで、図3は印刷制限記録部6に記録されている印刷制限情報の一例を示すデータ構造図である。図3に示されるように、本実施形態では、個々の使用者名(使用者情報)と印刷上限値とが対になって登録されている。行(41)は、使用者名である「鈴木」の印刷上限値(印刷可能枚数)が「100」であることを示している。行(42)は、使用者名である「高橋」の印刷上限値(印刷可能枚数)が「200」であることを示している。なお、使用者名と印刷上限値はユーティリティを利用することで登録可能である。
【0023】
図4はフォームオーバーレイ記録部8に記録されているフォームオーバーレイデータの一例を示すデータ構造図である。必要性のある文書として、定型フォーマットの文書が多い。定型フォーマットはフォームオーバーレイ印刷することが可能なことから、フォームオーバーレイ印刷する文書は必要性のある文書であると言える。本実施形態では、この必要性のある文書を「申請書」、「報告書」を用いて説明する。
【0024】
この図4に示されるように、本実施形態では、個々のフォームオーバーレイ番号とフォームオーバーレイデータ(ドキュメント名)が対になって登録されている。行(51)では、フォームオーバーレイ番号「1000」とフォームオーバーレイデータ(ドキュメント名)「申請書」とが対応付けられて登録されている。行(52)では、フォームオーバーレイ番号「1001」とフォームオーバーレイデータ(ドキュメント名)「報告書」とが対応付けられて登録されていることを示している。
【0025】
図5は印刷使用量記録部7に記録されている印刷消耗品使用量の一例を示すデータ構造図である。この図5に示されるように、本実施形態では、個々の使用者の使用者名(使用者情報)と各使用者が印刷で使用した印刷消耗品使用量とが対になって記録されている。
【0026】
行(61)では、使用者名「鈴木」は既に印刷消耗品使用量(つまり、累積印刷済み枚数)が「100」であることを示している。そして、行(62)では、使用者名「高橋」は既に印刷消耗品使用量が「150」であることを示している。
【0027】
以下、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタ1による動作を詳細に説明する。
【0028】
先ず、図6のフローチャートを参照して、フォームオーバーレイ判定部3による判定処理の流れを説明する。
【0029】
この処理を開始すると、フォームオーバーレイ判定部3は、データ抽出部2より出力された印刷データの読み出しを行う(S11)。印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものである場合、印刷データに含まれる印刷処理情報にはフォームオーバーレイ記録部8に登録されているフォームオーバーレイデータのどれを使用するかを示すフォームオーバーレイ番号が設定されている。フォームオーバーレイ判定部3は、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ番号の抽出を行う(S12)。ここで、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものでない場合は、フォームオーバーレイ番号にはヌル(null)が設定される。そこで、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ番号がヌル(null)か否かの判定を行う(S13)。即ち、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものであるかを判定する。
【0030】
ここで、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ番号がヌルでない場合(S13をYesに分岐)、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものであると判断し、印刷制限対象判定結果に印刷制限対象外という情報を設定し(S14)、画像形成処理部5に印刷データと印刷制限対象判定結果を渡す(S15)。
【0031】
一方、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ番号がヌルである場合(S13をNoに分岐)、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るもので無いと判断し、印刷制限対象判定結果に印刷制限対象という情報を設定し(S16)、画像形成処理部5に印刷データと印刷制限対象判定結果を渡す(S15)。こうして、フォームオーバーレイ判定部3による一連の判定処理を終了する。
【0032】
次に、図7のフローチャートを参照して、画像形成処理部5による判定印刷処理の流れを説明する。
【0033】
画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ判定部3より出力された印刷制限対象判定結果が印刷制限対象外であるか否かを判定する(S31)。
【0034】
ここで、画像形成処理部5は、印刷制限対象外であると判断した場合(S31をYesに分岐)、画像形成データの画像処理を行い印刷する(S32)。このときは、印刷に使用した印刷消耗品使用量を印刷使用量記録部7には記録しない。一方、印刷制限対象である判断すると(S31をNoに分岐)、画像形成処理部5は印刷制限判定部4より出力された印刷制限判定結果が印刷制限であるか否かを判定する(S33)。
【0035】
このS33にて、画像形成処理部5は、印刷制限で無いと判断した場合(S33をYesに分岐)、画像形成データの画像処理を行い印刷し(S32)、印刷に使用した印刷消耗品使用量を印刷使用量記録部7に記録する(S34)。一方、S33にて、印刷制限であると判断した場合(S33をNoに分岐)、印刷の実行を行わない。こうして、画像形成処理部5による判定印刷処理を終了する。
【0036】
なお、より詳細には、画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ印刷であると判断した場合(S31をYesに分岐)、フォームオーバーレイ判定部3から転送された印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷に使用するフォームオーバーレイ番号を抽出し、フォームオーバーレイ記録部8からフォームオーバーレイ番号に対応するフォームオーバーレイデータを読み取り、画像形成データとフォームオーバーレイデータとの画像形成処理を行い印刷する(S32)。
【0037】
従って、例えば印刷データの使用者が図3に示されるように印刷制限(印刷上限値)が設定されている使用者「鈴木」であり、図4に示されるようなフォームオーバーレイデータが記録されていて、図5に示されるように使用者「鈴木」の印刷消耗品使用量が「100」の印刷制限状態である場合において、印刷データのフォームオーバーレイ番号が「1000」の「申請書」である場合、S13,S14,S15,S31,S32の流れに従って、その画像形成データは印刷されることが分かる。
【0038】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態では、印刷処理情報と画像形成データを含む印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報から使用者情報を抽出するデータ抽出部2と、データ抽出部2にて抽出された使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限記録部6と、印刷制限の有無に基づいて画像形成データを印刷するか否かを判定する印刷制限判定部4と、フォームオーバーレイデータが記録されたフォームオーバーレイ記録部8と、フォームオーバーレイ記録部8から取得したフォームオーバーレイデータと画像形成データとのフォームオーバーレイ印刷が可能で、且つ印刷制限判定部4の判定に基づいて画像形成データの印刷を行う画像形成処理部5と、画像形成データの印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部7と、印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部3とを備え、画像形成処理部5は、使用者に対して印刷制限が設定されている場合であっても、フォームオーバーレイ判定部3のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、画像形成データの印刷を行うことを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0039】
ここで、画像形成処理部5は、更に前記フォームオーバーレイ判定部3のフォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号から前記フォームオーバーレイ印刷が印刷制限対象外であるとの判断に基づいて、前記画像形成データの印刷を行うこととしてもよい。
【0040】
さらに、フォームオーバーレイ判定部3は、データ抽出部2より出力された印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報にフォームオーバーレイ番号が存在するか否かの判定を行い、フォームオーバーレイ番号が存在すると判定した場合、フォームオーバーレイ印刷であると判断し、印刷制限対象外である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力し、フォームオーバーレイ番号が存在しないと判定した場合、フォームオーバーレイ印刷でないと判断し、印刷制限対象である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力することとしてよい。
【0041】
さらにまた、印刷制限判定部4は、データ抽出部2より出力された使用者情報の入力を受け、印刷制限記録部6から当該使用者情報に対応する印刷上限値を読み取り、印刷使用量記録部7から使用者情報に対応する印刷消耗品使用量を読み取り、印刷上限値と印刷消耗品使用量とを比較し、印刷消耗品使用量の方が大きい場合には印刷制限である旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力し、印刷上限値の方が大きい場合には印刷制限で無い旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力することとしてよい。
【0042】
また、画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ判定部3のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷で使用した消耗品使用量を印刷使用量記録部7に保存を行わないこととしてよい。
【0043】
即ち、画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ判定部3のフォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号からフォームオーバーレイ印刷が印刷制限対象外であるとの判断に基づいて、画像形成データの印刷で使用した印刷消耗品使用量を印刷使用量記録部7に保存を行わないこととしてよい。
【0044】
従って、本発明の第1の実施形態によれば、画像形成装置がフォームオーバーレイ判定部を備え、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷か否かの判定を行うことにより、使用制限により印刷できない場合でも、重要性、必要性のある文書はフォームオーバーレイ印刷することによって印刷が可能になるといった効果が得られる。
【0045】
(第2の実施形態)
【0046】
図8には本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタ101の構成を機能ブロック図で示し説明する。
【0047】
この図8に示されるように、先に図2で前述した第1の実施形態に係るプリンタ1と主に異なる点は、フォームオーバーレイ判定部103にフォームオーバーレイ属性判定処理が機能として追加された点と、フォームオーバーレイ記録部108に印刷制限対象属性が追加された点である。従って、このプリンタ101が前述した第1の実施形態に係るプリンタ1と共通する部分には同一符号を付して、或いは図示を省略し、重複した説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0048】
フォームオーバーレイ判定部103はデータ抽出部2より出力された印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報にフォームオーバーレイ番号が存在するか否かの判定を行う。ここで、フォームオーバーレイ番号が存在する場合、フォームオーバーレイ印刷であるものと判断し、印刷処理情報からフォームオーバーレイ番号を抽出する。さらに、フォームオーバーレイ判定部103は、フォームオーバーレイ番号のフォームオーバーレイ属性をフォームオーバーレイ記録部108から取得する。
【0049】
フォームオーバーレイ判定部103は、フォームオーバーレイ属性の印刷制限対象情報がオンかオフかを判定する。印刷制限対象情報がオンの場合、印刷制限対象という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力する。印刷制限対象情報がオフの場合、印刷制限対象外という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力する。
【0050】
ここで、図9はフォームオーバーレイ記録部108に記録されているフォームオーバーレイデータの一例を示すデータ構造図である。
【0051】
この図9に示される例は、フォームオーバーレイ番号と印刷制限対象情報が対になる構造である。行(151)では、フォームオーバーレイ番号「1000」の「申請書」は印刷制限対象"オン"である。このフォームオーバーレイ番号「1000」を使用する印刷は印刷制限対象であることを示している。行(152)では、フォームオーバーレイ番号「1001」の「報告書」は印刷制限対象が"オフ"である。このフォームオーバーレイ番号「1001」を使用する印刷は印刷制限対象でないことを示している。
【0052】
なお、フォームオーバーレイ番号とフォームオーバーレイデータ(ドキュメント名、印刷制限対象情報)は、ユーティリティを利用することで登録可能である。
【0053】
以下、図10のフローチャートを参照して、第2の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタ101のフォームオーバーレイ判定部103の動作を説明する。
【0054】
この処理を開始すると、フォームオーバーレイ判定部3は、データ抽出部2より出力された印刷データの読み出しを行う(S11)。印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものである場合、印刷データに含まれる印刷処理情報にはフォームオーバーレイ記録部8に登録されているフォームオーバーレイデータのどれを使用するかを示すフォームオーバーレイ番号が設定されている。フォームオーバーレイ判定部3は、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ番号の抽出を行う(S12)。ここで、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものでない場合は、フォームオーバーレイ番号にはヌル(null)が設定される。そこで、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ番号がヌル(null)か否かの判定を行う(S13)。即ち、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものであるかを判定する。
【0055】
ここで、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ番号がヌルでない場合(S13をYesに分岐)、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものであると判断し、印刷処理情報からフォームオーバーレイ番号を抽出し(S201)、フォームオーバーレイ番号のフォームオーバーレイ属性をフォームオーバーレイ記録部108から取得する(S202)。
【0056】
そして、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ属性の印刷制限対象情報がオンかオフかの判定を行う(S203)。ここで、印刷制限対象がオフであると判断した場合(S203をYesに分岐)、印刷制限対象判定結果に印刷制限対象外という情報を設定し(S14)、画像形成処理部5に印刷データと印刷制限対象判定結果を渡す(S15)。一方、上記S13でフォームオーバーレイ番号がヌルである場合(S13をNoに分岐)、及び印刷制限対象がオンである場合(S203をNoに分岐)、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るもので無いと判断し、印刷制限対象判定結果に印刷制限対象という情報を設定し(S16)、画像形成処理部5に印刷データと印刷制限対象判定結果を渡す(S15)。こうして、一連の処理を終了する。
【0057】
これ以降、画像形成処理部5による判定印刷処理の流れは前述した第1の実施形態と同様(図7)である。
【0058】
従って、印刷データの使用者が図3に示されるように印刷制限が設定されている使用者「鈴木」であり、図9に示されるようなフォームオーバーレイデータ(ドキュメント名、印刷制限対象情報)が記録されていて、印刷データのフォームオーバーレイ番号が「1001」の「報告書」である場合、S13,S201,S202,S14,S15,S31,S32の流れに従って、その画像形成データは印刷されることが分かる。また、印刷データのフォームオーバーレイ番号が「1000」の「申請書」である場合、S13,S201,S202,S203,S16,S31,S33の流れに従って、その画像形成データは印刷されないことが分かる。
【0059】
以上説明したように、本発明の第2の態様では、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ属性の印刷制限対象情報がオンかオフかを判定し、印刷制限対象情報がオンの場合、印刷制限対象という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力し、印刷制限対象情報がオフの場合、印刷制限対象外という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0060】
従って、本発明の第2の実施形態によれば、画像形成装置がフォームオーバーレイ属性判定処理を機能として有するフォームオーバーレイ判定部を備え、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷か否かの判定、及びフォームオーバーレイ番号による印刷制限対象のフォームオーバーレイ印刷か否かの判定を行うことにより、使用制限により印刷できない場合でも、重要性、必要性のある文書はフォームオーバーレイ印刷することによって、印刷が可能になるという効果が得られる。
【0061】
以上、本発明の第1、第2の実施形態についてプリンタを例に挙げて説明したが、本発明はプリンタに限ったものではなく、印刷機能を有するコピー機やFAX、又は複合機などにも適用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0062】
1 プリンタ
2 データ抽出部
3 フォームオーバーレイ判定部
4 印刷制限判定部
5 画像形成処理部
6 印刷制限記録部
7 印刷使用量記録部
8 フォームオーバーレイ記録部
20 PC
30 ネットワーク
101 プリンタ
103 フォームオーバーレイ判定部
108 フォームオーバーレイ記録部
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、使用制限により印刷できない場合でも、重要性、必要性のある文書は印刷可能とする画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置については、ユーザ毎に消耗品使用量の情報を蓄積し、当該消耗品使用量が予め設定した上限値を超えた場合、使用を制限して、消耗品の消費を抑制する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−230013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術に係る画像形成装置では、ユーザ毎に出力枚数の上限を決めて枚数制限を行うと、出力文書内容の重要性、必要性に関係なく、一律に制限されてしまうという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は上述の技術的な課題に鑑み、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷か否かの判定を行うことにより、使用制限により印刷できない場合でも、重要性、必要性のある文書はフォームオーバーレイ印刷することによって印刷が可能になる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述技術的な課題を解決するため、本発明の第1の態様による画像形成装置では、印刷処理情報と画像形成データを含む印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる前記印刷処理情報から使用者情報を抽出するデータ抽出部と、前記データ抽出部にて抽出された前記使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限記録部と、前記印刷制限の有無に基づいて前記画像形成データを印刷するか否かを判定する印刷制限判定部と、フォームオーバーレイデータが記録されたフォームオーバーレイ記録部と、前記フォームオーバーレイ記録部から取得したフォームオーバーレイデータと前記画像形成データとのフォームオーバーレイ印刷が可能で、且つ前記印刷制限判定部の判定に基づいて前記画像形成データの印刷を行う画像形成処理部と、前記画像形成データの印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部と、前記印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部と、を備え、前記画像形成処理部は、前記使用者に対して前記印刷制限が設定されている場合であっても、前記フォームオーバーレイ判定部のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷を行うことを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の態様による画像形成装置では、印刷処理情報と画像形成データを含む印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる前記印刷処理情報から使用者情報を抽出するデータ抽出部と、前記データ抽出部から抽出された前記使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限情報記録部と、前記印刷制限の有無に基づいて前記画像形成データを印刷するか否かを判定する印刷制限判定部と、フォームオーバーレイデータが記録されたフォームオーバーレイ記録部と、前記フォームオーバーレイ記録部から取得したフォームオーバーレイデータと前記画像形成データとのフォームオーバーレイ印刷が可能で且つ、前記印刷制限判定部の判定に基づいて前記画像形成データの印刷を行う画像形成処理部と、前記画像形成データの印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部と、前記印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部と、を備え、前記画像形成処理部は、前記フォームオーバーレイ判定部のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷で使用した消耗品使用量を前記印刷使用量記録部に保存を行わないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
従って、本発明に係る画像形成装置によれば、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷か否かの判定を行うことにより、使用制限により印刷できない場合でも、重要性、必要性のある文書はフォームオーバーレイ印刷することによって印刷が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を用いた印刷システムの接続関係を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの印刷制限記録部に記録されている印刷制限情報の一例を示すデータ構造図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタのフォームオーバーレイ記録部に記録されているフォームオーバーレイデータの一例を示すデータ構造図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの印刷使用量記録部に記録されている印刷消耗品使用量の一例を示すデータ構造図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタのフォームオーバーレイ判定部による判定処理の流れを説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの画像形成処理部による判定印刷処理の流れを説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタの構成を示す機能ブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタのフォームオーバーレイ記録部に記録されているフォームオーバーレイデータの一例を示すデータ構造図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタのフォームオーバーレイ判定部の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の画像形成装置に係る好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の画像形成装置は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
【0011】
(第1の実施形態)
【0012】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を用いた印刷システムの接続関係を示す図である。この図1に示されるように、画像形成装置としてのプリンタ1は、ネットワーク30を介して、クライアントであるパーソナルコンピュータ(以下、PCと略記する)20に通信自在に接続されている。
【0013】
このような構成において、PC20は印刷データをプリンタ1に向けて送信する。この印刷データは、印刷処理情報と画像形成データとから構成されている。印刷処理情報とは画像形成データの印刷処理に関する情報であり、印刷処理情報にはクライアント使用者名に係る使用者情報が設定されている。印刷データがフォームオーバーレイ印刷をする印刷データの場合、印刷処理情報にはフォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号が設定されている。ここで、フォームオーバーレイ印刷とは、個別の印刷データをプリンタ1へ出力すると、プリンタ1が指定されたフォームと重ね合わせて印刷する方法をいう。フォームは、プリンタに事前登録されてよい。
【0014】
図2には、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタ1の機能ブロック図を示し説明する。
【0015】
この図2に示されるように、プリンタ1は、データ抽出部2と、フォームオーバーレイ判定部3、印刷制限判定部4、画像形成処理部5、印刷制限記録部6、印刷使用量記録部7、フォームオーバーレイ記録部8を少なくとも有している。
【0016】
このような構成において、データ抽出部2は、印刷データの入力を受け付け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報からPC20の使用者情報を抽出し、印刷データと使用者情報を出力する。
【0017】
フォームオーバーレイ判定部3は、印刷データの印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定する。すなわち、より詳細には、フォームオーバーレイ判定部3は、データ抽出部2より出力された印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報にフォームオーバーレイ番号が存在するか否かの判定を行う。ここで、フォームオーバーレイ番号が存在すると判定した場合、フォームオーバーレイ印刷であると判断し、印刷制限対象外である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力する。一方、フォームオーバーレイ番号が存在しないと判定した場合、フォームオーバーレイ印刷でないと判断し、印刷制限対象である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力する。
【0018】
印刷制限判定部4は、印刷制限の有無に基づいて画像形成データを印刷するか否かを判定し所定の出力を行う。即ち、より詳細には、この印刷制限判定部4は、データ抽出部2より出力された使用者情報の入力を受け、印刷制限記録部6から当該使用者情報に対応する印刷上限値を読み取り、印刷使用量記録部7から使用者情報の当該使用者情報に対応する印刷消耗品使用量を読み取る。そして、印刷制限判定部4は、印刷上限値と印刷消耗品使用量とを比較し、印刷消耗品使用量の方が大きい場合には印刷制限である旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力し、印刷上限値の方が大きい場合には印刷制限で無い旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力する。
【0019】
前記画像形成処理部5は、使用者に対して印刷制限が設定されている場合であってもフォームオーバーレイ判定部3のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷を行う。つまり、画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ判定部3の前記フォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号からフォームオーバーレイ印刷が印刷制限対象外であるとの判断に基づいて、前記画像形成データの印刷を行う。
【0020】
即ち、より詳細には、画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ判定部3より出力された印刷データと印刷制限対象判定結果と印刷制限判定部4より出力された印刷制限判定結果の入力を受け付ける。そして、画像形成処理部5は、印刷制限対象判定結果が印刷制限対象外であると判断した場合、画像形成データの画像処理を行い印刷する。また、ここでは、印刷に使用した印刷消耗品使用量を印刷使用量記録部7に保存しない。一方、画像形成処理部5は、印刷制限対象判定結果が印刷制限対象であり、且つ、印刷制限判定結果が印刷制限で無いと判断した場合、画像形成データの画像処理を行い印刷する。また、ここでは、印刷に使用した印刷消耗品使用量を印刷使用量記録部7に保存する。さらに、画像形成処理部5は、印刷制限対象判定結果が印刷制限対象であり、且つ、印刷制限判定結果が印刷制限であると判断した場合には、印刷は実行しない。
【0021】
以上のほか、印刷制限情報記録部6には、使用者毎の印刷消耗品使用量の上限値が予め記録されている。即ち、使用者の印刷制限の有無が記録されている。なお、使用者毎の印刷消耗品使用量の上限値はユーティリティを利用することで登録可能である。印刷使用量記録部7には、印刷に使用された使用者毎の印刷消耗品使用量が記録されている。フォームオーバーレイ記録部8には、フォームオーバーレイ印刷で用いるフォームオーバーレイデータが予め記録されている。なお、フォームオーバーレイデータは、ユーティリティを利用することで登録可能である。
【0022】
ここで、図3は印刷制限記録部6に記録されている印刷制限情報の一例を示すデータ構造図である。図3に示されるように、本実施形態では、個々の使用者名(使用者情報)と印刷上限値とが対になって登録されている。行(41)は、使用者名である「鈴木」の印刷上限値(印刷可能枚数)が「100」であることを示している。行(42)は、使用者名である「高橋」の印刷上限値(印刷可能枚数)が「200」であることを示している。なお、使用者名と印刷上限値はユーティリティを利用することで登録可能である。
【0023】
図4はフォームオーバーレイ記録部8に記録されているフォームオーバーレイデータの一例を示すデータ構造図である。必要性のある文書として、定型フォーマットの文書が多い。定型フォーマットはフォームオーバーレイ印刷することが可能なことから、フォームオーバーレイ印刷する文書は必要性のある文書であると言える。本実施形態では、この必要性のある文書を「申請書」、「報告書」を用いて説明する。
【0024】
この図4に示されるように、本実施形態では、個々のフォームオーバーレイ番号とフォームオーバーレイデータ(ドキュメント名)が対になって登録されている。行(51)では、フォームオーバーレイ番号「1000」とフォームオーバーレイデータ(ドキュメント名)「申請書」とが対応付けられて登録されている。行(52)では、フォームオーバーレイ番号「1001」とフォームオーバーレイデータ(ドキュメント名)「報告書」とが対応付けられて登録されていることを示している。
【0025】
図5は印刷使用量記録部7に記録されている印刷消耗品使用量の一例を示すデータ構造図である。この図5に示されるように、本実施形態では、個々の使用者の使用者名(使用者情報)と各使用者が印刷で使用した印刷消耗品使用量とが対になって記録されている。
【0026】
行(61)では、使用者名「鈴木」は既に印刷消耗品使用量(つまり、累積印刷済み枚数)が「100」であることを示している。そして、行(62)では、使用者名「高橋」は既に印刷消耗品使用量が「150」であることを示している。
【0027】
以下、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタ1による動作を詳細に説明する。
【0028】
先ず、図6のフローチャートを参照して、フォームオーバーレイ判定部3による判定処理の流れを説明する。
【0029】
この処理を開始すると、フォームオーバーレイ判定部3は、データ抽出部2より出力された印刷データの読み出しを行う(S11)。印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものである場合、印刷データに含まれる印刷処理情報にはフォームオーバーレイ記録部8に登録されているフォームオーバーレイデータのどれを使用するかを示すフォームオーバーレイ番号が設定されている。フォームオーバーレイ判定部3は、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ番号の抽出を行う(S12)。ここで、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものでない場合は、フォームオーバーレイ番号にはヌル(null)が設定される。そこで、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ番号がヌル(null)か否かの判定を行う(S13)。即ち、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものであるかを判定する。
【0030】
ここで、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ番号がヌルでない場合(S13をYesに分岐)、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものであると判断し、印刷制限対象判定結果に印刷制限対象外という情報を設定し(S14)、画像形成処理部5に印刷データと印刷制限対象判定結果を渡す(S15)。
【0031】
一方、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ番号がヌルである場合(S13をNoに分岐)、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るもので無いと判断し、印刷制限対象判定結果に印刷制限対象という情報を設定し(S16)、画像形成処理部5に印刷データと印刷制限対象判定結果を渡す(S15)。こうして、フォームオーバーレイ判定部3による一連の判定処理を終了する。
【0032】
次に、図7のフローチャートを参照して、画像形成処理部5による判定印刷処理の流れを説明する。
【0033】
画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ判定部3より出力された印刷制限対象判定結果が印刷制限対象外であるか否かを判定する(S31)。
【0034】
ここで、画像形成処理部5は、印刷制限対象外であると判断した場合(S31をYesに分岐)、画像形成データの画像処理を行い印刷する(S32)。このときは、印刷に使用した印刷消耗品使用量を印刷使用量記録部7には記録しない。一方、印刷制限対象である判断すると(S31をNoに分岐)、画像形成処理部5は印刷制限判定部4より出力された印刷制限判定結果が印刷制限であるか否かを判定する(S33)。
【0035】
このS33にて、画像形成処理部5は、印刷制限で無いと判断した場合(S33をYesに分岐)、画像形成データの画像処理を行い印刷し(S32)、印刷に使用した印刷消耗品使用量を印刷使用量記録部7に記録する(S34)。一方、S33にて、印刷制限であると判断した場合(S33をNoに分岐)、印刷の実行を行わない。こうして、画像形成処理部5による判定印刷処理を終了する。
【0036】
なお、より詳細には、画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ印刷であると判断した場合(S31をYesに分岐)、フォームオーバーレイ判定部3から転送された印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷に使用するフォームオーバーレイ番号を抽出し、フォームオーバーレイ記録部8からフォームオーバーレイ番号に対応するフォームオーバーレイデータを読み取り、画像形成データとフォームオーバーレイデータとの画像形成処理を行い印刷する(S32)。
【0037】
従って、例えば印刷データの使用者が図3に示されるように印刷制限(印刷上限値)が設定されている使用者「鈴木」であり、図4に示されるようなフォームオーバーレイデータが記録されていて、図5に示されるように使用者「鈴木」の印刷消耗品使用量が「100」の印刷制限状態である場合において、印刷データのフォームオーバーレイ番号が「1000」の「申請書」である場合、S13,S14,S15,S31,S32の流れに従って、その画像形成データは印刷されることが分かる。
【0038】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態では、印刷処理情報と画像形成データを含む印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報から使用者情報を抽出するデータ抽出部2と、データ抽出部2にて抽出された使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限記録部6と、印刷制限の有無に基づいて画像形成データを印刷するか否かを判定する印刷制限判定部4と、フォームオーバーレイデータが記録されたフォームオーバーレイ記録部8と、フォームオーバーレイ記録部8から取得したフォームオーバーレイデータと画像形成データとのフォームオーバーレイ印刷が可能で、且つ印刷制限判定部4の判定に基づいて画像形成データの印刷を行う画像形成処理部5と、画像形成データの印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部7と、印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部3とを備え、画像形成処理部5は、使用者に対して印刷制限が設定されている場合であっても、フォームオーバーレイ判定部3のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、画像形成データの印刷を行うことを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0039】
ここで、画像形成処理部5は、更に前記フォームオーバーレイ判定部3のフォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号から前記フォームオーバーレイ印刷が印刷制限対象外であるとの判断に基づいて、前記画像形成データの印刷を行うこととしてもよい。
【0040】
さらに、フォームオーバーレイ判定部3は、データ抽出部2より出力された印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報にフォームオーバーレイ番号が存在するか否かの判定を行い、フォームオーバーレイ番号が存在すると判定した場合、フォームオーバーレイ印刷であると判断し、印刷制限対象外である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力し、フォームオーバーレイ番号が存在しないと判定した場合、フォームオーバーレイ印刷でないと判断し、印刷制限対象である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力することとしてよい。
【0041】
さらにまた、印刷制限判定部4は、データ抽出部2より出力された使用者情報の入力を受け、印刷制限記録部6から当該使用者情報に対応する印刷上限値を読み取り、印刷使用量記録部7から使用者情報に対応する印刷消耗品使用量を読み取り、印刷上限値と印刷消耗品使用量とを比較し、印刷消耗品使用量の方が大きい場合には印刷制限である旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力し、印刷上限値の方が大きい場合には印刷制限で無い旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力することとしてよい。
【0042】
また、画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ判定部3のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷で使用した消耗品使用量を印刷使用量記録部7に保存を行わないこととしてよい。
【0043】
即ち、画像形成処理部5は、フォームオーバーレイ判定部3のフォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号からフォームオーバーレイ印刷が印刷制限対象外であるとの判断に基づいて、画像形成データの印刷で使用した印刷消耗品使用量を印刷使用量記録部7に保存を行わないこととしてよい。
【0044】
従って、本発明の第1の実施形態によれば、画像形成装置がフォームオーバーレイ判定部を備え、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷か否かの判定を行うことにより、使用制限により印刷できない場合でも、重要性、必要性のある文書はフォームオーバーレイ印刷することによって印刷が可能になるといった効果が得られる。
【0045】
(第2の実施形態)
【0046】
図8には本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタ101の構成を機能ブロック図で示し説明する。
【0047】
この図8に示されるように、先に図2で前述した第1の実施形態に係るプリンタ1と主に異なる点は、フォームオーバーレイ判定部103にフォームオーバーレイ属性判定処理が機能として追加された点と、フォームオーバーレイ記録部108に印刷制限対象属性が追加された点である。従って、このプリンタ101が前述した第1の実施形態に係るプリンタ1と共通する部分には同一符号を付して、或いは図示を省略し、重複した説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0048】
フォームオーバーレイ判定部103はデータ抽出部2より出力された印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報にフォームオーバーレイ番号が存在するか否かの判定を行う。ここで、フォームオーバーレイ番号が存在する場合、フォームオーバーレイ印刷であるものと判断し、印刷処理情報からフォームオーバーレイ番号を抽出する。さらに、フォームオーバーレイ判定部103は、フォームオーバーレイ番号のフォームオーバーレイ属性をフォームオーバーレイ記録部108から取得する。
【0049】
フォームオーバーレイ判定部103は、フォームオーバーレイ属性の印刷制限対象情報がオンかオフかを判定する。印刷制限対象情報がオンの場合、印刷制限対象という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力する。印刷制限対象情報がオフの場合、印刷制限対象外という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力する。
【0050】
ここで、図9はフォームオーバーレイ記録部108に記録されているフォームオーバーレイデータの一例を示すデータ構造図である。
【0051】
この図9に示される例は、フォームオーバーレイ番号と印刷制限対象情報が対になる構造である。行(151)では、フォームオーバーレイ番号「1000」の「申請書」は印刷制限対象"オン"である。このフォームオーバーレイ番号「1000」を使用する印刷は印刷制限対象であることを示している。行(152)では、フォームオーバーレイ番号「1001」の「報告書」は印刷制限対象が"オフ"である。このフォームオーバーレイ番号「1001」を使用する印刷は印刷制限対象でないことを示している。
【0052】
なお、フォームオーバーレイ番号とフォームオーバーレイデータ(ドキュメント名、印刷制限対象情報)は、ユーティリティを利用することで登録可能である。
【0053】
以下、図10のフローチャートを参照して、第2の実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタ101のフォームオーバーレイ判定部103の動作を説明する。
【0054】
この処理を開始すると、フォームオーバーレイ判定部3は、データ抽出部2より出力された印刷データの読み出しを行う(S11)。印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものである場合、印刷データに含まれる印刷処理情報にはフォームオーバーレイ記録部8に登録されているフォームオーバーレイデータのどれを使用するかを示すフォームオーバーレイ番号が設定されている。フォームオーバーレイ判定部3は、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ番号の抽出を行う(S12)。ここで、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものでない場合は、フォームオーバーレイ番号にはヌル(null)が設定される。そこで、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ番号がヌル(null)か否かの判定を行う(S13)。即ち、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものであるかを判定する。
【0055】
ここで、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ番号がヌルでない場合(S13をYesに分岐)、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るものであると判断し、印刷処理情報からフォームオーバーレイ番号を抽出し(S201)、フォームオーバーレイ番号のフォームオーバーレイ属性をフォームオーバーレイ記録部108から取得する(S202)。
【0056】
そして、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ属性の印刷制限対象情報がオンかオフかの判定を行う(S203)。ここで、印刷制限対象がオフであると判断した場合(S203をYesに分岐)、印刷制限対象判定結果に印刷制限対象外という情報を設定し(S14)、画像形成処理部5に印刷データと印刷制限対象判定結果を渡す(S15)。一方、上記S13でフォームオーバーレイ番号がヌルである場合(S13をNoに分岐)、及び印刷制限対象がオンである場合(S203をNoに分岐)、印刷データがフォームオーバーレイ印刷に係るもので無いと判断し、印刷制限対象判定結果に印刷制限対象という情報を設定し(S16)、画像形成処理部5に印刷データと印刷制限対象判定結果を渡す(S15)。こうして、一連の処理を終了する。
【0057】
これ以降、画像形成処理部5による判定印刷処理の流れは前述した第1の実施形態と同様(図7)である。
【0058】
従って、印刷データの使用者が図3に示されるように印刷制限が設定されている使用者「鈴木」であり、図9に示されるようなフォームオーバーレイデータ(ドキュメント名、印刷制限対象情報)が記録されていて、印刷データのフォームオーバーレイ番号が「1001」の「報告書」である場合、S13,S201,S202,S14,S15,S31,S32の流れに従って、その画像形成データは印刷されることが分かる。また、印刷データのフォームオーバーレイ番号が「1000」の「申請書」である場合、S13,S201,S202,S203,S16,S31,S33の流れに従って、その画像形成データは印刷されないことが分かる。
【0059】
以上説明したように、本発明の第2の態様では、フォームオーバーレイ判定部3は、フォームオーバーレイ属性の印刷制限対象情報がオンかオフかを判定し、印刷制限対象情報がオンの場合、印刷制限対象という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力し、印刷制限対象情報がオフの場合、印刷制限対象外という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0060】
従って、本発明の第2の実施形態によれば、画像形成装置がフォームオーバーレイ属性判定処理を機能として有するフォームオーバーレイ判定部を備え、印刷データに含まれる印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷か否かの判定、及びフォームオーバーレイ番号による印刷制限対象のフォームオーバーレイ印刷か否かの判定を行うことにより、使用制限により印刷できない場合でも、重要性、必要性のある文書はフォームオーバーレイ印刷することによって、印刷が可能になるという効果が得られる。
【0061】
以上、本発明の第1、第2の実施形態についてプリンタを例に挙げて説明したが、本発明はプリンタに限ったものではなく、印刷機能を有するコピー機やFAX、又は複合機などにも適用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0062】
1 プリンタ
2 データ抽出部
3 フォームオーバーレイ判定部
4 印刷制限判定部
5 画像形成処理部
6 印刷制限記録部
7 印刷使用量記録部
8 フォームオーバーレイ記録部
20 PC
30 ネットワーク
101 プリンタ
103 フォームオーバーレイ判定部
108 フォームオーバーレイ記録部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷処理情報と画像形成データを含む印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる前記印刷処理情報から使用者情報を抽出するデータ抽出部と、
前記データ抽出部にて抽出された前記使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限記録部と、
前記印刷制限の有無に基づいて前記画像形成データを印刷するか否かを判定する印刷制限判定部と、
フォームオーバーレイデータが記録されたフォームオーバーレイ記録部と、
前記フォームオーバーレイ記録部から取得したフォームオーバーレイデータと前記画像形成データとのフォームオーバーレイ印刷が可能で、且つ前記印刷制限判定部の判定に基づいて前記画像形成データの印刷を行う画像形成処理部と、
前記画像形成データの印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部と、
前記印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部と、を備え、
前記画像形成処理部は、前記使用者に対して前記印刷制限が設定されている場合であっても、前記フォームオーバーレイ判定部のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷を行うこと
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成処理部は、更に前記フォームオーバーレイ判定部の前記フォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号から前記フォームオーバーレイ印刷が印刷制限対象外であるとの判断に基づいて、前記画像形成データの印刷を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記フォームオーバーレイ判定部は、前記データ抽出部より出力された印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報にフォームオーバーレイ番号が存在するか否かの判定を行い、フォームオーバーレイ番号が存在すると判定した場合、フォームオーバーレイ印刷であると判断し、印刷制限対象外である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力し、フォームオーバーレイ番号が存在しないと判定した場合、フォームオーバーレイ印刷でないと判断し、印刷制限対象である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力すること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記印刷制限判定部は、データ抽出部より出力された使用者情報の入力を受け、印刷制限記録部から当該使用者情報に対応する印刷上限値を読み取り、印刷使用量記録部から使用者情報に対応する印刷消耗品使用量を読み取り、印刷上限値と印刷消耗品使用量とを比較し、印刷消耗品使用量の方が大きい場合には印刷制限である旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力し、印刷上限値の方が大きい場合には印刷制限で無い旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力すること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
印刷処理情報と画像形成データを含む印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる前記印刷処理情報から使用者情報を抽出するデータ抽出部と、
前記データ抽出部から抽出された前記使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限情報記録部と、
前記印刷制限の有無に基づいて前記画像形成データを印刷するか否かを判定する印刷制限判定部と、
フォームオーバーレイデータが記録されたフォームオーバーレイ記録部と、
前記フォームオーバーレイ記録部から取得したフォームオーバーレイデータと前記画像形成データとのフォームオーバーレイ印刷が可能で且つ、前記印刷制限判定部の判定に基づいて前記画像形成データの印刷を行う画像形成処理部と、
前記画像形成データの印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部と、
前記印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部と、を備え、
前記画像形成処理部は、前記フォームオーバーレイ判定部のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷で使用した消耗品使用量を前記印刷使用量記録部に保存を行わないこと
を特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成処理部は、更に前記フォームオーバーレイ判定部の前記フォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号から前記フォームオーバーレイ印刷が印刷制限対象外であるとの判断に基づいて、前記画像形成データの印刷で使用した印刷消耗品使用量を前記印刷使用量記録部に保存を行わないこと
を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記フォームオーバーレイ判定部は、フォームオーバーレイ属性の印刷制限対象情報がオンかオフかを判定し、印刷制限対象情報がオンの場合、印刷制限対象という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力し、印刷制限対象情報がオフの場合、印刷制限対象外という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力すること
を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項1】
印刷処理情報と画像形成データを含む印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる前記印刷処理情報から使用者情報を抽出するデータ抽出部と、
前記データ抽出部にて抽出された前記使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限記録部と、
前記印刷制限の有無に基づいて前記画像形成データを印刷するか否かを判定する印刷制限判定部と、
フォームオーバーレイデータが記録されたフォームオーバーレイ記録部と、
前記フォームオーバーレイ記録部から取得したフォームオーバーレイデータと前記画像形成データとのフォームオーバーレイ印刷が可能で、且つ前記印刷制限判定部の判定に基づいて前記画像形成データの印刷を行う画像形成処理部と、
前記画像形成データの印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部と、
前記印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部と、を備え、
前記画像形成処理部は、前記使用者に対して前記印刷制限が設定されている場合であっても、前記フォームオーバーレイ判定部のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷を行うこと
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成処理部は、更に前記フォームオーバーレイ判定部の前記フォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号から前記フォームオーバーレイ印刷が印刷制限対象外であるとの判断に基づいて、前記画像形成データの印刷を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記フォームオーバーレイ判定部は、前記データ抽出部より出力された印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる印刷処理情報にフォームオーバーレイ番号が存在するか否かの判定を行い、フォームオーバーレイ番号が存在すると判定した場合、フォームオーバーレイ印刷であると判断し、印刷制限対象外である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力し、フォームオーバーレイ番号が存在しないと判定した場合、フォームオーバーレイ印刷でないと判断し、印刷制限対象である旨の情報を設定した印刷制限対象判定結果と印刷データを出力すること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記印刷制限判定部は、データ抽出部より出力された使用者情報の入力を受け、印刷制限記録部から当該使用者情報に対応する印刷上限値を読み取り、印刷使用量記録部から使用者情報に対応する印刷消耗品使用量を読み取り、印刷上限値と印刷消耗品使用量とを比較し、印刷消耗品使用量の方が大きい場合には印刷制限である旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力し、印刷上限値の方が大きい場合には印刷制限で無い旨の情報を設定した印刷制限判定結果を出力すること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
印刷処理情報と画像形成データを含む印刷データの入力を受け、当該印刷データに含まれる前記印刷処理情報から使用者情報を抽出するデータ抽出部と、
前記データ抽出部から抽出された前記使用者情報に対する印刷制限の有無を記録する印刷制限情報記録部と、
前記印刷制限の有無に基づいて前記画像形成データを印刷するか否かを判定する印刷制限判定部と、
フォームオーバーレイデータが記録されたフォームオーバーレイ記録部と、
前記フォームオーバーレイ記録部から取得したフォームオーバーレイデータと前記画像形成データとのフォームオーバーレイ印刷が可能で且つ、前記印刷制限判定部の判定に基づいて前記画像形成データの印刷を行う画像形成処理部と、
前記画像形成データの印刷消耗品使用量を記録する印刷使用量記録部と、
前記印刷処理情報からフォームオーバーレイ印刷を行うか否かを判定するフォームオーバーレイ判定部と、を備え、
前記画像形成処理部は、前記フォームオーバーレイ判定部のフォームオーバーレイ印刷であるとの判定に基づいて、前記画像形成データの印刷で使用した消耗品使用量を前記印刷使用量記録部に保存を行わないこと
を特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成処理部は、更に前記フォームオーバーレイ判定部の前記フォームオーバーレイ印刷で使用するフォームオーバーレイ番号から前記フォームオーバーレイ印刷が印刷制限対象外であるとの判断に基づいて、前記画像形成データの印刷で使用した印刷消耗品使用量を前記印刷使用量記録部に保存を行わないこと
を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記フォームオーバーレイ判定部は、フォームオーバーレイ属性の印刷制限対象情報がオンかオフかを判定し、印刷制限対象情報がオンの場合、印刷制限対象という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力し、印刷制限対象情報がオフの場合、印刷制限対象外という情報を設定した印刷制限対象判定結果を出力すること
を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−111960(P2013−111960A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−263169(P2011−263169)
【出願日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
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