説明

画像形成装置

【課題】バッテリーの蓄電量に応じて、適切にバッテリーに充電し、及び適切に蓄電された電力を使用する。
【解決手段】外部電源又はバッテリー201のいずれか一方から画像形成装置10へ電力が供給されるように切り替える切り替えスイッチ103と、印刷ジョブに基づいて印刷する孔版印刷部1と、通常モード及び省エネモードのうち、いずれか一方を設定するモード設定部109bと、バッテリー201から電力が供給されている場合に、バッテリー201の蓄電量を算出すると共に、通常モードで印刷ジョブを実行するために必要な通常必要電力量を算出する算出部109aと、モード設定部109bにより設定されたモードに基づいて、孔版印刷部1を制御する機器制御部109cと、算出部109aにより算出された蓄電量が通常必要電力量より少ない場合に、モード設定部109bに省エネモードを設定させるモード選択部109eと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計画停電が予定されている場合において、適切に充放電する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、サーバ等の停電時においても稼働する必要がある装置及びシステムには、無停電電源装置が設けられている場合が多い。
【0003】
特許文献1には、ソーラーパネルで発電された電力をバッテリーで蓄電し、蓄電されたバッテリーからの電力供給により、画像形成動作を実行する画像形成装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3597967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
東日本大震災直後、東日本において電力会社からの電力供給量が逼迫した状況が続き、このとき、電力会社は節電を呼びかけると共に、電力供給エリアを区切って、エリア単位で計画的に停電する計画停電を実施した。このような計画停電は、電力需要予測次第では、今後も実施の可能性がある。
【0006】
このように、計画停電が実施される場合、特許文献1に記載の技術では、停電中に画像形成装置への電力供給量が不足し停止したり、次回の計画停電が開始の際、満充電できず画像形成装置を有効利用できなかったりする場合があった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、蓄電池の蓄電量に応じて、適切に蓄電池に充電し、及び適切に蓄電された電力を使用する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置の第1の特徴は、外部電源及び電力を蓄電する蓄電手段に接続された電力供給部を有する画像形成装置であって、前記外部電源又は前記蓄電手段のいずれか一方から当該画像形成装置へ電力が供給されるように切り替える切り替え手段と、印刷ジョブに基づいて印刷する印刷手段と、通常の消費電力で前記印刷手段に印刷させる通常モード及び消費電力を低減して前記印刷手段に印刷させる省エネモードのうち、いずれか一方を設定するモード設定手段と、前記切り替え手段の切り替えにより前記蓄電手段から電力が供給されている場合に、前記蓄電手段の蓄電量を算出すると共に、前記通常モードで前記印刷ジョブを実行するために必要な通常必要電力量を算出する算出手段と、前記モード設定手段により設定されたモードに基づいて、前記印刷手段を制御する制御手段と、前記算出手段により算出された前記蓄電量が前記通常必要電力量より少ない場合に、前記モード設定手段に前記省エネモードを設定させるモード選択手段と、を備えたことにある。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置の第2の特徴は、前記外部電源からの通電及び非通電の予定を示す通電スケジュール情報を記憶する記憶手段を、更に備え、前記算出手段は、前記通電スケジュール情報に基づいて、非通電が終了する非通電終了予定時刻を算出し、前記通常モードで印刷ジョブを実行するために必要な印刷時間を通常必要印刷時間として算出し、前記算出された前記非通電終了予定時刻及び前記通常必要印刷時間に基づいて、前記通常モードで印刷された場合において前記蓄電手段から電力供給される印刷時間を蓄電供給印刷時間として算出し、前記モード選択手段は、前記算出手段により算出された前記蓄電量が前記通常必要電力量より少なく、かつ前記算出手段により算出された前記蓄電量が前記蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より少ない場合に、前記モード設定手段に前記省エネモードを設定させ、前記算出手段により算出された前記蓄電量が前記通常必要電力量より少なく、かつ前記算出手段により算出された前記蓄電量が前記蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より多い場合に、前記モード設定手段に前記通常モードを設定させることにある。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置の第3の特徴は、前記算出手段により算出された前記蓄電量と前記通常必要電力量とに基づいて、前記印刷手段により実行可能な前記印刷ジョブを表示パネルに表示させる表示制御手段を、更に備えたことにある。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置の第4の特徴は、外部電源及び電力を蓄電する蓄電手段に接続された電力供給部を有する画像形成装置であって、前記外部電源からの通電及び非通電の予定を示す通電スケジュール情報を記憶する記憶手段と、前記外部電源又は前記蓄電手段のいずれか一方から当該画像形成装置へ電力が供給されるように切り替える切り替え手段と、印刷ジョブに基づいて印刷する印刷手段と、通常の消費電力で前記印刷手段に印刷させる通常モード及び消費電力を低減して前記印刷手段に印刷させる省エネモードのうち、いずれか一方を設定するモード設定手段と、前記切り替え手段の切り替えにより前記蓄電手段から電力が供給されている場合に、前記蓄電手段の蓄電量を算出すると共に、前記通常モードで前記印刷ジョブを実行するために必要な通常必要電力量を算出し、前記蓄電量と前記通常必要電力量と前記通電スケジュールとに基づいて、次回の通電開始時刻において前記蓄電手段が蓄電している蓄電予定残量を算出すると共に、前記通電スケジュールに基づいて、次回の通電時間を算出し、この通電時間中に充電可能な充電可能量を算出する算出手段と、前記モード設定手段により設定されたモードに基づいて、前記印刷手段を制御する制御手段と、前記蓄電予定残量と前記充電可能量とに基づいて、前記通電時間の終了時に前記蓄電手段が満充電になるか否かを判定し、前記通電時間の終了時に前記蓄電手段が満充電とならない場合に、前記蓄電手段に急速充電させるように制御するか、又は前記モード設定手段に前記省エネモードを設定させるモード選択手段と、を備えたことにある。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る画像形成装置の第1の特徴によれば、切り替え手段の切り替えにより蓄電手段から電力が供給されている場合に、蓄電手段の蓄電量を算出すると共に、通常モードで印刷ジョブを実行するために必要な通常必要電力量を算出する算出手段と、モード設定手段により設定されたモードに基づいて、印刷手段を制御する制御手段と、算出手段により算出された蓄電量が通常必要電力量より少ない場合に、モード設定手段に省エネモードを設定させるモード選択手段とを備えたので、蓄電池の蓄電量に応じて、適切に蓄電池に充電し、及び適切に蓄電された電力を使用することができる。
【0013】
本発明に係る画像形成装置の第2の特徴によれば、算出手段は、通電スケジュール情報に基づいて、非通電が終了する非通電終了予定時刻を算出し、通常モードで印刷ジョブを実行するために必要な印刷時間を通常必要印刷時間として算出し、算出された非通電終了予定時刻及び通常必要印刷時間に基づいて、通常モードで印刷された場合において蓄電手段から電力供給される印刷時間を蓄電供給印刷時間として算出し、モード選択手段は、算出手段により算出された蓄電量が通常必要電力量より少なく、かつ算出手段により算出された蓄電量が蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より少ない場合に、モード設定手段に省エネモードを設定させ、算出手段により算出された蓄電量が通常必要電力量より少なく、かつ算出手段により算出された蓄電量が蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より多い場合に、モード設定手段に通常モードを設定させるので、停電が計画的に実施される場合において、停電中に、供給電力不足により印刷手段による印刷が停止する可能性を低減しつつ、極力印刷速度を速く、適切な印刷濃度で印刷することができる。
【0014】
本発明に係る画像形成装置の第3の特徴によれば、算出手段により算出された蓄電量と通常必要電力量とに基づいて、印刷手段により実行可能な印刷ジョブを表示パネルに表示させるので、ユーザは、実行可能な印刷ジョブを把握することができる。
【0015】
本発明に係る画像形成装置の第4の特徴によれば、切り替え手段の切り替えにより蓄電手段から電力が供給されている場合に、蓄電手段の蓄電量を算出すると共に、通常モードで印刷ジョブを実行するために必要な通常必要電力量を算出し、蓄電量と通常必要電力量と通電スケジュールとに基づいて、次回の通電開始時刻において蓄電手段が蓄電している蓄電予定残量を算出すると共に、通電スケジュールに基づいて、次回の通電時間を算出し、この通電時間中に充電可能な充電可能量を算出する算出手段と、モード設定手段により設定されたモードに基づいて、印刷手段を制御する制御手段と、蓄電予定残量と充電可能量とに基づいて、通電時間の終了時に蓄電手段が満充電になるか否かを判定し、通電時間の終了時に蓄電手段が満充電とならない場合に、蓄電手段に急速充電させるように制御するか、又はモード設定手段に省エネモードを設定させるモード選択手段とを備えたので、次回の通電時間終了時には、満充電された状態となっている。そのため、その後の非通電時間において、供給電力不足により印刷手段による印刷が停止する可能性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態である画像形成装置の全体構成を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施形態である画像形成装置が備える電力供給部の構成を示す構成図である。
【図3】本発明の一実施形態である画像形成装置における低消費電力処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態である画像形成装置の算出部における算出を示した図である。
【図5】本発明の一実施形態である画像形成装置における省エネ処理の処理手順を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
本発明の一実施形態では、孔版印刷部と、孔版印刷部へ電力を供給する電力供給部とを備えた画像形成装置を例に挙げて説明する。
【0019】
<画像形成装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置の全体構成を示す構成図である。
【0020】
図1に示すように、画像形成装置10は、感熱穿孔された孔版原紙に印刷媒体を圧接することにより印刷する孔版印刷部1と、孔版印刷部1へ電力を供給すると共に、印刷を制御する電力供給部2とを備えている。また、画像形成装置10は、ネットワーク204を介して、端末203と接続されており、端末203から計画停電のスケジュールである計画停電情報を受信する。
【0021】
端末203は、図示しないネットワークを介して、電力会社のWebサーバにアクセス可能であり、電力会社のWebサーバから計画停電の予定を示す計画停電情報を取得し、この取得した計画停電情報を、ネットワーク204を介して、画像形成装置10へ供給する。
【0022】
また、電力供給部2には、AC電源及びバッテリー201が接続されている。
【0023】
バッテリー201は、例えば、リチウムイオン二次電池等の繰り返し充放電可能な電池であり、停電した場合、即ち、外部のAC電源からの電力供給が停止した場合、電力供給部2に電力を供給する。
【0024】
<孔版印刷部1の構成>
図1に示すように、本発明の一実施形態である画像形成装置10が備える孔版印刷部1は、製版部9と、印刷部3と、給紙部4と、排紙部5と、排版部6と、操作部7とを備えている。
【0025】
製版部9は、ロールされた長尺状の孔版原紙Gを収容する原紙収容部92と、この原紙収容部92の搬送下流に配置されたサーマルヘッド93と、このサーマルヘッド93の対向位置に配置されたプラテンロール94と、このプラテンロール94及びサーマルヘッド93の搬送下流に配置された一対の原紙送りロール95と、プラテンロール94及び原紙送りロール95を回転駆動させるライトパルスモータ96と、一対の原紙送りロール95の搬送下流に配置された原紙カッタ97とを有する。
【0026】
そして、製版部9は、プラテンロール94と原紙送りロール95の回転により長尺状の孔版原紙Gを搬送し、図示しない画像読み取り部により読み取られた画像データに基づき、サーマルヘッド93の各点状発熱体が選択的に発熱動作することにより孔版原紙Gに感熱穿孔して製版し、この製版された孔版原紙Gを原紙カッタ97で切断して所定長さの孔版原紙Gを作製する。
【0027】
印刷部3は、メインモータ31の駆動力によって図1の矢印A方向に回転するドラム32と、このドラム32の外周面に設けられ、孔版原紙Gの先端をクランプする原紙クランプ部33とを備えている。
【0028】
また、印刷部3は、ドラム32の外周面に孔版原紙Gが巻き付け装着されているか否かを検出する原紙確認センサ34と、ドラム32の基準位置を検出する基準位置検出センサ35と、メインモータ31の回転に応じて定周期でパルス信号を出力するロータリエンコーダ36とを有する。基準位置検出センサ35の検出出力を基にロータリエンコーダ36のパルス信号を検出することによってドラム32の回転位置を検出することができるようになっている。
【0029】
さらに、印刷部3は、ドラム32の下方位置に配置されたプレスロール37を有し、このプレスロール37はソレノイド部38の駆動力によってドラム32の外周面に押圧する押圧位置と、ドラム32の外周面から離間する待機位置との間で変移可能に構成されている。プレスロール37は、給紙部4からの給紙動作に同期して待機位置から押圧位置に変移され、印刷用紙41がドラム32の下部を通過する際のみ押圧位置に位置され、それ以外の時には待機位置に位置されるようになっている。
【0030】
そして、製版部9から搬送される孔版原紙Gの先端を原紙クランプ部33でクランプし、このクランプした状態でドラム32が回転されて孔版原紙Gがドラム32の外周面に巻き付け装着される。そして、ドラム32の回転に同期して給紙部4より給紙される印刷用紙41をプレスロール37でドラム32に巻装された孔版原紙Gに押圧することによって印刷用紙41に孔版原紙Gの穿孔からインクが転写されて画像が印刷されるようになっている。
【0031】
給紙部4は、印刷用紙41が積層される給紙台42と、この給紙台42から最上位置の印刷用紙41のみを搬送させる1次給紙ロール43,44と、この1次給紙ロール43,44によって搬送された印刷用紙41をドラム32の回転に同期してドラム32とプレスロール37間に搬送する一対の2次給紙ロール45と、この一対の2次給紙ロール45間に印刷用紙41が搬送されたか否かを検出する給紙センサ46と、給紙台42に積層された印刷用紙41を検出する紙有無センサ48とを有する。1次給紙ロール43,44には給紙クラッチ47を介してメインモータ31の回転が選択的に伝達されるように構成されている。
【0032】
排紙部5は、印刷された印刷用紙41をドラム32から分離する用紙分離爪51と、風力にて印刷用紙41をドラム32から分離する分離ファン56と、この用紙分離爪51によりドラム32から離間された印刷用紙41を搬送する排紙ローラ52と、この排紙ローラを駆動する排紙モータ55と、この排紙ローラ52上を印刷用紙41が通過するか否かを検出する紙ジャム検出センサ53と、排紙ローラ52により排紙される印刷用紙41が載置される排紙台54とを有する。
【0033】
また、排紙ローラ52には、排紙ファン52aが設けられ、印刷用紙41を排紙ローラ52で排紙できるように排紙ローラ52側に吸引する。
【0034】
紙ジャム検出センサ53は、印刷部3で印刷された印刷用紙41が正しく搬送されて来るか否かを検出する。印刷後に所定時間経過しても紙ジャム検出センサ53が印刷用紙41の搬送を検出しない場合には、印刷部3内で印刷用紙41が滞留していると判定される。
【0035】
排版部6は、ドラム32の外周面よりクランプ解除された孔版原紙Gの先端を導き、この導いた使用済みの孔版原紙Gをドラム32より引き剥がしながら搬送する排版搬送手段61と、この排版搬送手段61により搬送されて来る孔版原紙Gを収納する排版ボックス62と、排版搬送手段61により排版ボックス62内に搬送されて来た孔版原紙Gを排版ボックス62の奥に押し込む排版圧縮部材63とを有する。
【0036】
操作部7は、表示/入力パネル(図示しない)と、製版や印刷等を開始させるためのスタートキー、製版や印刷等を停止させるためのストップキー、印刷枚数等を入力するためのテンキー(いずれも図示せず)等の各種操作キーとを備え、利用者操作に基づく操作信号を電力供給部2のコントロール部109に供給する。
【0037】
操作部7の表示/入力パネルは、前面に配置された感圧式あるいは静電式の透明なタッチパネルと、このタッチパネルの裏面に配置され、各種表示画面を表示する液晶表示パネル(いずれも図示せず)とを有している。利用者は、液晶表示パネルの表示画面を見ながら、タッチパネルの表面を指などで直接触れることで、後述するように表示された印刷ジョブから実行させる印刷ジョブを選択することができる。
【0038】
<電力供給部2の構成>
図2は、本発明の一実施形態である画像形成装置10が備える電力供給部2の構成を示す構成図である。
【0039】
図2に示すように、電力供給部2は、ノイズフィルタ101と、トランス102と、切り替えスイッチ103と、DC/DCコンバータ106と、インバータ107と、記憶部108と、コントロール部109と、充電部110とを備えている。
【0040】
ノイズフィルタ101は、AC電源から供給された交流電力のノイズを除去する。
【0041】
トランス102は、交流電力の電圧を昇圧又は降圧する。また、トランス102は、出力電圧を安定させるAVR(Automatic Voltage Regulator)機能も有している。
【0042】
切り替えスイッチ103は、AC電源又はバッテリー201のいずれか一方から孔版印刷部1へ電力が供給されるように切り替える。具体的には、切り替えスイッチ103は、停電等によりAC電源から電力供給が停止された場合、バッテリー201から孔版印刷部1へ電力を供給する。
【0043】
DC/DCコンバータ106は、バッテリー201から供給された直流電圧を昇圧又は降圧する。
【0044】
充電部110は、トランス102から供給された電力をバッテリー201に供給し、充電させる。
【0045】
インバータ107は、DC/DCコンバータ106から供給される直流電圧を交流電圧に変換する。
【0046】
記憶部108は、例えば、不揮発性半導体で構成され、端末203が電力会社から入手し、端末203から提供される計画停電の予定を示す計画停電情報を記憶する。また、記憶部108は、動作モード毎の印刷条件を、印刷条件情報として記憶している。具体的には、動作モードの一例として、通常モードや省エネモード毎に、印刷速度、印圧を関連づけて、印刷条件情報として記憶している。ここで、印刷速度は、孔版印刷部1が印刷を行う速度のことであり、印刷速度が変更されると、1次給紙ロール43,44の回転速度、2次給紙ロール45の回転速度、ドラム32の回転速度、排紙ローラ52の回転速度等がそれぞれ変更される。印圧とは、ドラム32にプレスロール37が押圧される際の圧力であり、印圧が変更されると、ソレノイド部38の駆動力等が変更される。
【0047】
コントロール部109は、孔版印刷部1及び電力供給部2の中枢的な制御を行う。また、コントロール部109は、算出部109aと、モード設定部109bと、機器制御部109cと、入出力制御部109dと、モード選択部109eとを備える。
【0048】
算出部109aは、切り替えスイッチ103の切り替えによりバッテリー201から電力が供給されている場合に、バッテリー201の蓄電量を算出すると共に、通常モードで印刷ジョブを実行するために必要な通常必要電力量を算出する。
【0049】
また、算出部109aは、計画停電情報に基づいて、非通電が終了する非通電終了予定時刻を算出し、通常モードで印刷ジョブを実行するために必要な印刷時間を通常必要印刷時間として算出し、算出された非通電終了予定時刻及び通常必要印刷時間に基づいて、通常モードで印刷された場合においてバッテリー201から電力供給される印刷時間を蓄電供給印刷時間として算出する。
【0050】
さらに、算出部109aは、切り替えスイッチ103の切り替えによりバッテリー201から電力が供給されている場合に、バッテリー201の蓄電量を算出すると共に、通常モードで印刷ジョブを実行するために必要な通常必要電力量を算出し、蓄電量と通常必要電力量と計画停電情報とに基づいて、次回の通電開始時刻においてバッテリー201が蓄電している蓄電予定残量を算出すると共に、計画停電情報に基づいて、次回の通電時間を算出し、この通電時間中に充電可能な充電可能量を算出する。
【0051】
モード設定部109bは、通常の消費電力で孔版印刷部1に印刷させる通常モード及び消費電力を低減して孔版印刷部1に印刷させる省エネモードのうち、いずれか一方を設定する。
【0052】
機器制御部109cは、モード設定部109bにより設定されたモードに基づいて、孔版印刷部1を制御する。具体的には、機器制御部109cは、モード設定部109bにより設定された通常モードや省エネモード等の動作モードに基づいて、製版部9と、印刷部3と、給紙部4と、排紙部5と、排版部6とを制御することにより印刷処理を実行したり、又は、充電部110に充電させたりする。
【0053】
入出力制御部109dは、算出部109aにより算出された蓄電量と通常必要電力量とに基づいて、孔版印刷部1により実行可能な印刷ジョブを表示パネルに表示させる。具体的には、入出力制御部109dは、バッテリー201に蓄電された蓄電量を使用して、印刷処理が完了可能な印刷ジョブを操作部7の表示/入力パネルにリスト表示させる。
【0054】
また、入出力制御部109dは、操作部7の表示/入力パネルから、ユーザによる印刷ジョブの選択操作がされた場合、この選択された印刷ジョブに基づいて、機器制御部109cに印刷処理を実行させる。
【0055】
モード選択部109eは、算出部109aにより算出された蓄電量が通常必要電力量より少なく、かつ算出部109aにより算出された蓄電量が蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より少ない場合に、モード設定部109bに省エネモードを設定させ、算出部109aにより算出された蓄電量が通常必要電力量より少なく、かつ算出部109aにより算出された蓄電量が蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より多い場合に、モード設定部109bに通常モードを設定させる。
【0056】
また、モード選択部109eは、蓄電予定残量と充電可能量とに基づいて、通電時間の終了時にバッテリー201が満充電になるか否かを判定し、通電時間の終了時にバッテリー201が満充電とならない場合に、バッテリー201に急速充電させるように制御するか、又はモード設定部109bに省エネモードを設定させる。
【0057】
<画像形成装置の作用>
次に、本発明の一実施形態である画像形成装置10の作用について説明する。
【0058】
本発明の一実施形態である画像形成装置10は、主に低消費電力処理及び省エネ処理を行う。そのため、各々の処理について以下に詳細に説明する。
【0059】
≪低消費電力処理≫
図3は、本発明の一実施形態である画像形成装置10における低消費電力処理の処理手順を示したフローチャートである。なお、図3に示した処理は、電力供給部2がバッテリー201から電力供給されている場合に、実行される。
【0060】
図3に示すように、電力供給部2のコントロール部109の算出部109aは、低消費電力処理を実行する時間間隔を示す予め定められたサイクル時間に達したか否かを判定する(ステップS101)。
【0061】
ステップS101において、サイクル時間に達したと判定された場合(YESの場合)、算出部109aは、計画停電情報を取得する(ステップS103)。具体的には、算出部109aは、記憶部108から、計画停電情報を読み出す。
【0062】
そして、算出部109aは、非通電終了予定時刻を算出する(ステップS105)。
【0063】
図4は、本発明の一実施形態である画像形成装置10の算出部109aにおける算出を示した図である。
【0064】
図4のケース1に示すように、計画停電情報により、計画停電するグループが、第1グループ〜第5グループに分割されている。例えば、第1グループは、6:20〜10:00、16:50〜20:50の間の停電が計画されている。
【0065】
そして、8:00を現時点305とすると、第1グループの例では、算出部109aは、現時点305から計画停電が終了する10:00を非通電終了予定時刻308として算出する。
【0066】
図3に戻り、算出部109aは、通常必要印刷時間を算出する(ステップS107)。具体的には、算出部109aは、モード設定部109bにより通常モードが設定されている場合に、印刷ジョブを実行するために必要な印刷時間を通常必要印刷時間として算出する。
【0067】
次に、算出部109aは、蓄電供給印刷時間を算出する(ステップS109)。具体的には、算出部109aは、ステップS105において算出された非通電終了予定時刻、及びステップS107において算出された通常必要印刷時間に基づいて、通常モードで印刷された場合においてバッテリー201から電力供給される印刷時間を蓄電供給印刷時間として算出する。
【0068】
図4のケース1に示した例では、算出部109aは、印刷ジョブを実行するために必要な印刷時間を通常必要印刷時間306として算出し、現時点305から非通電終了予定時刻308までの時間を蓄電供給印刷時間307として算出する。
【0069】
そして、算出部109aは、算出部109aは、バッテリーの蓄電量を取得する(ステップS111)。具体的には、算出部109aは、DC/DCコンバータ106を介して、バッテリー201の蓄電量を取得する。
【0070】
次に、モード選択部109eは、ステップS111において取得された蓄電量が、ステップS107において算出された通常必要印刷時間内に消費される通常必要電力量より小さいか否かを判定する(ステップS113)。
【0071】
ステップS113において、蓄電量が通常必要電力量より少ないと判定された場合(YESの場合)、モード選択部109eは、ステップS111において算出された蓄電量が、ステップS109において算出された蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より小さいか否かを判定する(ステップS115)。
【0072】
ステップS115において、蓄電量が、蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より小さいと判定された場合(YESの場合)、モード選択部109eは、省エネモードを選択する(ステップS119)具体的には、モード選択部109eは、モード設定部109bに省エネモードを設定させる。
【0073】
これにより、機器制御部109cは、省エネモードに応じた印刷速度、印圧で、孔版印刷部1の各機器を制御する。例えば、機器制御部109cは、1次給紙ロール43,44の回転速度、2次給紙ロール45の回転速度、ドラム32の回転速度、排紙ローラ52の回転速度を低速(60枚/分)で印刷するように制御すると共に、印圧を低下させて、低濃度となるようにソレノイド部38を制御する。
【0074】
一方、ステップS115において、蓄電量が、蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量以上であると判定された場合(NOの場合)、モード選択部109eは、通常モードを選択する(ステップS119)。具体的には、モード選択部109eは、モード設定部109bに通常モードを設定させる。
【0075】
図4のケース1に示すように、蓄電量が、蓄電供給印刷時間307内に消費される消費電力量より小さい、即ち、非通電終了予定時刻に達するまでに、バッテリー201の蓄電量を使い切ってしまう場合、モード選択部109eは、モード設定部109bに省エネモードを設定させる。これにより、供給電力不足により孔版印刷部1による印刷が停止する可能性を低減することができる。
【0076】
一方、蓄電量が、蓄電供給印刷時間307内に消費される消費電力量より大きい、即ち、非通電終了予定時刻に達して充電開始可能になったとき、バッテリー201に蓄電された蓄電量はゼロになっていないので、モード選択部109eは、モード設定部109bに通常モードを設定させる。これにより、極力印刷速度を速く、適切な印刷濃度で印刷することができる。
【0077】
以上のように、本発明の一実施形態である画像形成装置10によれば、計画停電情報に基づいて、非通電が終了する非通電終了予定時刻を算出し、通常モードで印刷ジョブを実行するために必要な印刷時間を通常必要印刷時間として算出し、算出された非通電終了予定時刻及び通常必要印刷時間に基づいて、通常モードで印刷された場合においてバッテリー201から電力供給される印刷時間を蓄電供給印刷時間として算出する算出部109aと、算出部109aにより算出された蓄電量が通常必要電力量より少なく、かつ算出部109aにより算出された蓄電量が蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より少ない場合に、モード設定部109bに省エネモードを設定させ、算出部109aにより算出された蓄電量が通常必要電力量より少なく、かつ算出部109aにより算出された蓄電量が蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より多い場合に、モード設定部109bに通常モードを設定させるモード選択部109eとを備えるので、バッテリー201の蓄電量に応じて、適切にバッテリー201に充電し、及び適切に蓄電された電力を使用することができる。特に、計画停電が予定されている場合において、停電中に、供給電力不足により孔版印刷部1による印刷が停止する可能性を低減しつつ、極力印刷速度を速く、適切な印刷濃度で印刷することができる。
【0078】
≪省エネ処理≫
図5は、本発明の一実施形態である画像形成装置10における省エネ処理の処理手順を示したフローチャートである。
【0079】
図5に示すように、電力供給部2のコントロール部109の算出部109aは、省エネ処理を実行する時間間隔を示す予め定められたサイクル時間に達したか否かを判定する(ステップS201)。
【0080】
ステップS201において、サイクル時間に達したと判定された場合(YESの場合)、算出部109aは、計画停電情報を取得する(ステップS203)。具体的には、算出部109aは、記憶部108から、計画停電情報を読み出す。
【0081】
次に、算出部109aは、通常必要電力量を算出する(ステップS205)。具体的には、算出部109aは、モード設定部109bにより通常モードが設定されている場合に印刷ジョブを実行するために必要な電力量を通常必要電力量として算出する。
【0082】
そして、算出部109aは、バッテリーの蓄電量を取得する(ステップS207)。具体的には、算出部109aは、DC/DCコンバータ106を経由して、バッテリー201の蓄電量を取得する。
【0083】
次に、算出部109aは、蓄電予定残量を算出する(ステップS209)。具体的には、算出部109aは、ステップS207において取得した蓄電量と、ステップS205において算出された通常必要電力量と、計画停電情報とに基づいて、次回の通電開始時刻においてバッテリー201が蓄電している蓄電予定残量を算出する。
【0084】
図4に示すように、例えば、第2グループは、9:20〜13:00、18:20〜22:00の間の停電が計画されている。
【0085】
図4のケース2に示すように、現時点が406であるとき、算出部109aは、次回の通電が開始する時点である通電開始時刻407において、バッテリー201が蓄電している蓄電予定残量を算出する。
【0086】
図5に戻り、算出部109aは、計画停電情報に基づいて、次回の通電時間を算出し(ステップS211)、この通電時間中に充電可能な充電可能量を算出する(ステップS213)。
【0087】
図4のケース2に示すように、算出部109aは、次回の通電が開始する時点407から次回の通電が終了する時点408までの時間(5h20m)を、次回の通電時間409として算出し、この通電時間409内で充電可能な充電可能量を算出する。
【0088】
次に、モード選択部109eは、ステップS209において算出された蓄電予定残量と、ステップS213において算出された充電可能量とに基づいて、通電時間の終了時にバッテリー201が満充電になるか否かを判定する(ステップS215)。
【0089】
ステップS215において、通電時間の終了時にバッテリー201が満充電にならない場合に(NOの場合)、モード選択部109eは、モード設定部109bに省エネモードを設定させる(ステップS217)。
【0090】
これにより、機器制御部109cは、省エネモードに応じた印刷速度、印圧で、孔版印刷部1の各機器を制御する。例えば、機器制御部109cは、1次給紙ロール43,44の回転速度、2次給紙ロール45の回転速度、ドラム32の回転速度、排紙ローラ52の回転速度を低速(60枚/分)で印刷するように制御すると共に、印圧を低下させて、低濃度となるようにソレノイド部38を制御する。
【0091】
なお、モード選択部109eは、モード設定部109bに省エネモードを設定させる代わりに、バッテリー201が急速充電されるように機器制御部109cに制御させてもよい。具体的には、モード設定部109bは、通常の時間でバッテリー201に充電させる通常充電モードと、短時間でバッテリー201に充電させる急速充電モードとのいずれか一方を設定し、モード選択部109eは、モード設定部109bに急速充電モードを設定させるようにしてもよい。これにより、機器制御部109cは、バッテリー201に急速充電させるように充電部110を制御する。
【0092】
以上のように、本発明の一実施形態である画像形成装置10によれば、切り替えスイッチ103の切り替えによりバッテリー201から電力が供給されている場合に、バッテリー201の蓄電量を算出すると共に、通常モードで印刷ジョブを実行するために必要な通常必要電力量を算出し、蓄電量と通常必要電力量と通電スケジュールとに基づいて、次回の通電開始時刻においてバッテリー201が蓄電している蓄電予定残量を算出すると共に、通電スケジュールに基づいて、次回の通電時間を算出し、この通電時間中に充電可能な充電可能量を算出する算出部109aと、蓄電予定残量と充電可能量とに基づいて、通電時間の終了時にバッテリー201が満充電になるか否かを判定し、通電時間の終了時にバッテリー201が満充電とならない場合に、バッテリー201に急速充電させるように制御するか、又はモード設定部109bに省エネモードを設定させるモード選択部109eとを備えるので、次回の通電時間終了時には、満充電された状態となっている。そのため、その後の停電時間において、供給電力不足により孔版印刷部1による印刷が停止する可能性を低減することができる。
【0093】
なお、本発明の一実施形態では、端末203が電力会社から入手し、端末203から提供される計画停電の予定を示す計画停電情報を記憶する記憶部108を備える構成したが、必ずしも、計画停電情報は、端末203から提供される必要はない。例えば、ユーザが、操作部7の表示/入力パネルから計画停電情報を入力し、この入力された計画停電情報を、記憶部108に記憶するようにしてもよい。
【0094】
また、本発明の一実施形態では、孔版印刷部1と、孔版印刷部1へ電力を供給する電力供給部2とを備えた画像形成装置10を例に挙げて説明したが、画像形成装置10が備える印刷部は、孔版印刷方式に限らず、インクジェット方式、レーザ方式等他の方式のものであってもよい。ただし、電力供給部2により供給される電力により稼働できることが条件となるので、比較的消費電力が小さい孔版印刷部が好適である。
【符号の説明】
【0095】
1…孔版印刷部
2…電力供給部
3…印刷部
4…給紙部
5…排紙部
6…排版部
7…操作部
9…製版部
10…画像形成装置
103…切り替えスイッチ(切り替え手段)
108…記憶部
109…コントロール部
109a…算出部
109b…モード設定部
109c…機器制御部
109d…入出力制御部(表示制御手段)
109e…モード選択部
110…充電部
201…バッテリー
203…端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部電源及び電力を蓄電する蓄電手段に接続された電力供給部を有する画像形成装置であって、
前記外部電源又は前記蓄電手段のいずれか一方から当該画像形成装置へ電力が供給されるように切り替える切り替え手段と、
印刷ジョブに基づいて印刷する印刷手段と、
通常の消費電力で前記印刷手段に印刷させる通常モード及び消費電力を低減して前記印刷手段に印刷させる省エネモードのうち、いずれか一方を設定するモード設定手段と、
前記切り替え手段の切り替えにより前記蓄電手段から電力が供給されている場合に、前記蓄電手段の蓄電量を算出すると共に、前記通常モードで前記印刷ジョブを実行するために必要な通常必要電力量を算出する算出手段と、
前記モード設定手段により設定されたモードに基づいて、前記印刷手段を制御する制御手段と、
前記算出手段により算出された前記蓄電量が前記通常必要電力量より少ない場合に、前記モード設定手段に前記省エネモードを設定させるモード選択手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記外部電源からの通電及び非通電の予定を示す通電スケジュール情報を記憶する記憶手段を、更に備え、
前記算出手段は、
前記通電スケジュール情報に基づいて、非通電が終了する非通電終了予定時刻を算出し、前記通常モードで印刷ジョブを実行するために必要な印刷時間を通常必要印刷時間として算出し、前記算出された前記非通電終了予定時刻及び前記通常必要印刷時間に基づいて、前記通常モードで印刷された場合において前記蓄電手段から電力供給される印刷時間を蓄電供給印刷時間として算出し、
前記モード選択手段は、
前記算出手段により算出された前記蓄電量が前記通常必要電力量より少なく、かつ前記算出手段により算出された前記蓄電量が前記蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より少ない場合に、前記モード設定手段に前記省エネモードを設定させ、前記算出手段により算出された前記蓄電量が前記通常必要電力量より少なく、かつ前記算出手段により算出された前記蓄電量が前記蓄電供給印刷時間内に消費される消費電力量より多い場合に、前記モード設定手段に前記通常モードを設定させる
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記算出手段により算出された前記蓄電量と前記通常必要電力量とに基づいて、前記印刷手段により実行可能な前記印刷ジョブを表示パネルに表示させる表示制御手段を、
更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
外部電源及び電力を蓄電する蓄電手段に接続された電力供給部を有する画像形成装置であって、
前記外部電源からの通電及び非通電の予定を示す通電スケジュール情報を記憶する記憶手段と、
前記外部電源又は前記蓄電手段のいずれか一方から当該画像形成装置へ電力が供給されるように切り替える切り替え手段と、
印刷ジョブに基づいて印刷する印刷手段と、
通常の消費電力で前記印刷手段に印刷させる通常モード及び消費電力を低減して前記印刷手段に印刷させる省エネモードのうち、いずれか一方を設定するモード設定手段と、
前記切り替え手段の切り替えにより前記蓄電手段から電力が供給されている場合に、前記蓄電手段の蓄電量を算出すると共に、前記通常モードで前記印刷ジョブを実行するために必要な通常必要電力量を算出し、前記蓄電量と前記通常必要電力量と前記通電スケジュールとに基づいて、次回の通電開始時刻において前記蓄電手段が蓄電している蓄電予定残量を算出すると共に、前記通電スケジュールに基づいて、次回の通電時間を算出し、この通電時間中に充電可能な充電可能量を算出する算出手段と、
前記モード設定手段により設定されたモードに基づいて、前記印刷手段を制御する制御手段と、
前記蓄電予定残量と前記充電可能量とに基づいて、前記通電時間の終了時に前記蓄電手段が満充電になるか否かを判定し、前記通電時間の終了時に前記蓄電手段が満充電とならない場合に、前記蓄電手段に急速充電させるように制御するか、又は前記モード設定手段に前記省エネモードを設定させるモード選択手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−113874(P2013−113874A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257201(P2011−257201)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000250502)理想科学工業株式会社 (1,191)
【Fターム(参考)】